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特開2024-25688プログラム、方法、情報処理装置、システム、および香水キット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025688
(43)【公開日】2024-02-26
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム、および香水キット
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240216BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123041
(22)【出願日】2023-07-28
(62)【分割の表示】P 2022128958の分割
【原出願日】2022-08-12
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521436485
【氏名又は名称】yousual株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】緒方 征弘
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 翔哉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】香水を注文したユーザが視覚を通してイメージに沿っているかどうかを確認でき、満足度を高めることができる注文システムを提供する。
【解決手段】プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行させるプログラムであって、前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行させるプログラムであって、
前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、
前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、
前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記反映するステップでは、前記選定された対応色のグラデーションを決定する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記グラデーションの設定を受け付けるステップをさらに備え、当該設定に基づいてグラデーションを決定する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記香水の付属物は、前記香水が選定された理由が記載された書面である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記書面における表紙の一部を、彩色する領域として決定するステップを実行する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記書面における前記理由の記載面の一部を、彩色する領域として決定するステップを実行する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項7】
前記香水の付属物は、前記香水の梱包物である、請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記色の指定に基づき、前記付属物に彩色される色として、前記対応色を選定する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
指定された色に同一または類似する色を、前記対応色として選定する、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記対象についての情報にさらに基づいて、前記対応色を選定する、請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
前記色の指定を受け付けるステップにおいて複数の色の指定を受け付け、
前記複数の色に基づき、前記対応色を選定する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
ユーザからの注文を受け付けて選定される香水と、
前記香水が選定された理由が記載された書面と、を含む香水キットであって、
前記書面は、前記注文時に受け付けた香水に関連する対象から前記ユーザが想起する色の指定に基づいて、彩色の態様が決定されている、香水キット。
【請求項13】
プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行させる方法であって、
前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、
前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、
前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行させる方法。
【請求項14】
プロセッサを備え、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行する情報処理装置であって、
前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、
前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、
前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行する情報処理装置。
【請求項15】
プロセッサを備えるコンピュータを備え、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行するシステムであって、
前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、
前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、
前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、情報処理装置、システム、および香水キットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、香りについてのユーザの嗜好を満たすための技術が開発されている。例えば、特許文献1には、ユーザの表現に合った香りを持つ物体を提案する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-64290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献に記載の技術では、ユーザに提供された香水等が注文時のイメージに沿っていると感じる満足度の面で改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、香水を注文したユーザが視覚を通してイメージに沿っているかどうかを確認でき、満足度を高めることができる注文システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示では、プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行させるプログラムであって、前記注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、前記対象から前記ユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、前記色の指定に基づき、前記対象に対応づけられる対応色を選定し、前記香水の付属物に反映するステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記構成とすることにより、香水を注文したユーザが視覚を通してイメージに沿っているかどうかを確認でき、ユーザの満足度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態における香水注文システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能構成を示すブロック図である。
図3】サーバ20の機能構成を示すブロック図である。
図4】サーバ20の記憶部202が記憶する注文データベース2021の一例を示す図である。
図5】端末装置10に表示されるオーダーシート画面50を説明する図である。
図6図6Aはユーザの元に発送される香水の梱包物60を示す図である。図6Bは梱包物の中に収容された書面70と香水ボトル80を示す図である。
図7図7Aは書面70の表紙71の一例を示す図である。図7Bは書面70における香水の説明の記載面72の一例を示す図である。
図8図8Aは書面70の表紙71の他の例を示す図である。図8Bは書面70における香水の説明の記載面72の他の例を示す図である。
図9】香水注文システム1の処理の流れを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.概要)
本実施形態に係る香水注文システム1は、ユーザから香水の注文を受け付ける際に、香水に関連する対象(例えば特定のキャラクター)についての情報を受け付ける。さらに、香水注文システム1は、当該対象からユーザが想起する色の指定を受け付ける。
【0011】
香水注文システム1は、受け付けた色の指定に基づき、対象に対応づけられる対応色を選定し、香水の付属物に反映する。これにより、ユーザは香水が届いた際に付属物を視認することにより、注文した香水がイメージに沿っているかどうかを、視覚を通して確認することができる。以下、各構成を詳細に説明する。
【0012】
(1-2.ハードウェア構成)
図1は、本実施形態の香水注文システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、香水注文システム1は、ユーザが使用する端末装置10と、サーバ20を備える。端末装置10とサーバ20は、無線又は優先の通信規格を用いて、ネットワーク30を介して相互に通信可能に接続されている。図示の例では、視認性を考慮して1つの端末装置10が香水注文システム1に含まれているが、端末装置10の数量はユーザの人数に合わせて任意に変更可能である。
【0013】
端末装置10は、例えば、スマートフォン、又はタブレット端末などの携行性に優れたコンピュータで実現される。または、端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、ヘッドマウントディスプレイ等のコンピュータであってもよい。
【0014】
図1に示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19と、を備える。
【0015】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置である。入力装置13は、例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を含む。
【0016】
出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等を含む。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリにより実現される。
【0017】
ストレージ16は、データを保存するための記憶装置であり、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)により実現される。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0018】
サーバ20は、ユーザから入力された情報に基づいて、後述する処理を実行する装置であり、ネットワーク30に接続されたコンピュータで実現される。
【0019】
図1に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0020】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を送受信するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0021】
メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリにより実現される。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDDにより実現される。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0022】
(1-3.端末装置10の機能構成)
図2は、香水注文システム1に含まれる端末装置10の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、無線通信部120と、操作入力部130と、音声処理部140と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを備える。
【0023】
また、端末装置10は、図2では図示されていない機能、及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0024】
無線通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための処理を行う。無線通信部120はアンテナ121を介して、制御部180で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。無線通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部180へ出力する。
【0025】
操作入力部130は、端末装置10を使用するユーザからの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、例えば、端末装置10がPCである場合には、操作入力部130は、マウス、キーボード等を含む仕様としてもよい。また、操作入力部130がタッチスクリーンである場合、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む仕様としてもよい。
【0026】
タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、ディスプレイ132に対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
【0027】
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する出力装置14として機能する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0028】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。音声処理部140は、マイク141から与えられる音声信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ出力する。また、音声処理部140は、制御部180から与えられる音声信号を復調し、復調後の信号をスピーカ142へ与える。
【0029】
マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ出力する。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0030】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個又は4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。
【0031】
カメラ160は、撮像素子により光を受光して、画像信号として出力するデバイスである。カメラ160は、例えば、端末装置10を使用するユーザと対向する位置に配置される。
【0032】
記憶部170は、ストレージ16により構成され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。
【0033】
制御部180は、プロセッサ19が記憶部170に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部180は、端末装置10の動作を制御する。具体的には、例えば、制御部180は、操作受付モジュール181、送受信モジュール182、表示モジュール183としての機能を発揮する。
【0034】
操作受付モジュール181は、入力装置13から入力されるユーザの操作を受け付けるための処理を行う。例えば、操作受付モジュール181は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指等を接触させた座標の情報に基づき、操作者の操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定し、操作を受け付ける。
【0035】
送受信モジュール182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0036】
表示モジュール183は、出力装置14に各種のデータを表示することで、ユーザに対して種々の情報を表示する。
【0037】
(1-4.サーバ20の機能構成)
図3は、サーバ20の機能構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203を備える。
【0038】
通信部201は、サーバ20が端末装置10等の外部の装置と通信するための処理を行う。
【0039】
記憶部202は、メモリ25またはストレージ26で実現され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。一例として、記憶部202には、注文データベース2021が記憶されている。各データベースの詳細は後述する。
【0040】
制御部203は、プロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、以下に示す各種モジュールとして示す機能を発揮する。
【0041】
送受信モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を送受信する処理を制御する。
【0042】
彩色決定モジュール2032は、ユーザから受け付けた色の指定に基づき、香水に関連する対象に対応づけられる対応色を選定し、香水の付属物に反映する。彩色決定モジュール2032の処理の詳細は後述する。
【0043】
(1-5.データ構造)
図4を参照し、香水注文システム1で使用されるデータベースの一例を説明する。なお、以下に述べるデータベースはあくまでも一例にすぎず、記載されていないデータを除外するものではない。
【0044】
図4は、サーバ20の記憶部202が記憶する注文データベース2021のデータ構造の一例を示す図である。注文データベース2021には、ユーザから受け付けた香水の注文が記憶されている。注文データベース2021のレコードは、項目「注文ID」と、項目「注文内容」と、項目「注文者情報」と、項目「注文日時」等を含む。
【0045】
項目「注文ID」は、注文を識別する識別子としての情報である。
【0046】
項目「注文内容」は、ユーザからの注文内容に関する情報である。項目「注文内容」は、一例として、ユーザからの回答事項の数に合わせて小項目「回答1」、「回答2」を含む。
【0047】
項目「注文者情報」は、注文したユーザについての情報である。一例として、項目「注文者情報」は、小項目「氏名」、小項目「年齢」、小項目「性別」、小項目「住所」を含み、さらに必要に応じて小項目を適宜設定してもよい。
【0048】
項目「注文日時」は、当該注文を受け付けた日時についての情報である。
【0049】
(1-6.サービス詳細)
図5図8を参照して、香水注文システム1によって提供されるサービスの詳細を説明する。図5は、ユーザが香水を注文する際に記入するオーダーシート画面50を示す。
【0050】
オーダーシート画面50は、ユーザへの質問事項51aと、回答欄51bと、スクロールボタン52と、閉じるボタン53を備える。ユーザは質問事項51aを確認し、回答欄51bへ回答を記載する。ユーザはスクロールボタン52を移動させることにより、後続のページを表示させることができる。また、ユーザは閉じるボタン53を押下することにより、オーダーシート画面50を閉じることができる。なお、回答欄51bは、ユーザが自由に記載できる仕様としてもよいし、チェックボックスなどによって選択する形で回答する仕様としてもよい。
【0051】
質問事項51aには、ユーザが注文する香水についての質問が複数記載されており、香水に関連する対象についての質問が含まれる。香水に関連する対象とは、人物、動物、物品、または仮想のキャラクター、シチュエーション、物語上の設定、物語における世界観または概念などであってもよく、香水を注文するユーザが適宜設定できる。
【0052】
また、質問事項51aには、当該対象からユーザが想起する色についての質問が記載されている。ユーザは自身が設定した対象から想起される色を1つまたは複数回答する。色の回答については、色の名称で受け付けてもよいし、RGB値などの色彩を表現する際に慣用的に用いられるパラメータで受け付けてもよい。さらに、質問事項51aとしては、注文する香水の用途、注文者の香りについての嗜好に関する質問(苦手な香り、イメージしている香り、普段使用している香水等)、対象についての詳細情報(性別、年齢、性格、印象、誕生日等)などの質問がさらに記載されていてもよい。ユーザはこれらの質問への回答を記入して、サーバ20へ送信する。
【0053】
図6を参照し、注文によってユーザに配送される配送物について説明する。図6Aに示すように、ユーザが香水を注文すると、梱包物60が配送される。梱包物60にはリボン61が取り付けられていてもよい。
【0054】
図6Bに示すように、梱包物60を開けると、書面70と香水ボトル80とを含む香水キット90が収容されている。香水ボトル80の内部には、ユーザからの注文に基づいて選定された香水が注入されている。書面70には、当該香水が選定された理由、香りの説明、香水の使い方(および/または楽しみ方)が記載されている。書面70は、香水の付属物として、注文時に受け付けた香水に関連する対象からユーザが想起する色の指定に基づいて、彩色の態様が決定されている。
【0055】
図7を参照し、書面70について説明する。書面70は表紙71を備える。表紙71は色彩部71aを備えており、ユーザが指定した色に基づいて彩色されている。サーバ20の彩色決定モジュール2032は、ユーザからの色の指定に基づき、香水の付属物である書面70の色彩部71aに彩色される色として、対象に対応づけられる対応色を選定する。
【0056】
具体的には、彩色決定モジュール2032は、指定された色に同一または類似する色を、対象に対応づけられる対応色として選定する。ここで、同一または類似する色については、色空間を表現する任意の表色系(例えば、RGB表色系)におけるパラメータ(例えば、RGB値)に対して、閾値を適宜設定して規定してもよい。なお、彩色決定モジュール2032は、ユーザが回答した対象についての詳細情報(性別、年齢、性格、印象、誕生日等)にさらに基づいて、対応色を選定してもよい。また、彩色決定モジュール2032は、対応色を選定するにあたって、ユーザが指定した色と同一または類似する色に対して、色彩表現の観点から必要な色を適宜付加してもよい。
【0057】
このように、本実施形態では、彩色決定モジュール2032は、書面70における表紙71の一部である色彩部71aを、彩色する領域として決定しているが、この例に限定されることはなく、例えば表紙71の全体に対して彩色する仕様としてもよい。
【0058】
図7Bは、香水ボトル80に注入されている香水が選定された理由が記載されている記載面72を示す。彩色決定モジュール2032は、記載面の一部である縁部73も、彩色する領域として決定しており、ユーザが指定した色に基づいて彩色されている。
【0059】
さらに、色彩部71aおよび縁部73は、対応色のグラデーションで彩色されている。このように、グラデーションで彩色することにより、キレイに装飾できるだけでなく、ユーザがイメージした色が含まれることとなり、ユーザのイメージと大きくずれにくくなる。また、グラデーションを設定することにより、光沢感のある色(金色、銀色等)を表現することができる。例えば、金色を表現する場合に、黄色のグラデーションと白を組み合わせて表現することができる。また、銀色を表現する場合に、白のグラデーションで表現することができる。なお、グラデーションの設定をユーザまたはシステム管理者から適宜受け付けて、当該設定に基づいてグラデーションを決定する仕様としてもよい。具体的には、例えば、明度、彩度、色相、透明度などのパラメータの少なくとも1つを調整してグラデーションを設定してもよい。
【0060】
また、図8Bに示す例では、記載面72の縁部73aと縁部73bとで異なる色が彩色されている。このように、ユーザから複数の色の指定を受け付け、複数の色に基づき、対応色を選定して、彩色する仕様としてもよい。
【0061】
(1-7.処理の流れ)
図9を参照し、香水注文システム1の処理の流れの一例を説明する。ステップS111において、端末装置10の操作受付モジュール181は、ユーザからの注文を受け付ける。ステップS112において、端末装置10の送受信モジュール182は、注文データをサーバ20へ送信する。
【0062】
ステップS121において、サーバ20の送受信モジュール2031は、注文データを受信する。ステップS122において、サーバ20の制御部203は、注文データを記憶部202の注文データベース2021に登録する。
【0063】
ステップS123において、サーバ20の彩色決定モジュール2032は、付属物の彩色を決定する。具体的には、彩色決定モジュール2032はユーザからの色の指定に基づいて付属物(本実施形態では、書面70)に彩色される色として、対象に対応づけられる対応色を選定し、書面70の表紙71の色彩部71aおよび記載面72の縁部73に彩色を反映する。なお、色彩部71aと縁部73は同一の色で彩色されてもよいし、異なる類似の色で彩色されてもよい。ステップS124において、サーバ20の制御部203は、付属物である書面70の作成を手配する。
【0064】
ステップS125において、サーバ20の制御部203は、香水キット90の配送を手配する。ステップS126において、サーバ20の送受信モジュール2031は、配送状況を端末装置10へ送信する。
【0065】
ステップS113において、端末装置10の送受信モジュール182は、配送状況を受信する。ステップS114において、端末装置10の表示モジュール183は、受信した配送状況をディスプレイ132に表示する。その後、香水キット90を梱包した梱包物60がユーザの元に配送される。
【0066】
以上のように、本実施の形態においては、香水注文システム1では、端末装置10は、注文の際に、香水に関連する対象についての情報と、当該対象か記ユーザが想起する色の指定を受け付ける。サーバ20は、当該色の指定に基づき、対象に対応づけられる対応色を選定し、香水の付属物に反映する。このような構成とすることにより、香水を注文したユーザが視覚を通してイメージに沿っているかどうかを確認でき、ユーザの満足度を高めることができる。
【0067】
<2.他の実施形態>
以上、本願の技術的範囲を適用する実施形態について説明したが、上記内容に限定されることはない。
【0068】
例えば、上記実施形態では、香水が選定された理由が記載された書面70に対して、対応色による彩色がされているが、この態様に限定されることはない。例えば、梱包物60、リボン61および香水ボトル80の少なくとも1つを香水の付属物として、対応色による彩色を施す仕様としてもよい。
【0069】
なお、香水に関連する対象として、例えば、香水を注文するユーザが好きなキャラクター(いわゆる推しキャラクター)の場合が想定される。この場合、当該キャラクターが使用することを想定しているケース、当該キャラクターからプレゼントしてもらうことを想定しているケース、当該キャラクターの雰囲気を香りで再現しようと試みるケース、複数のキャラクターの関係性を香りで再現しようとするケース(いわゆるカップリング香水)などが挙げられる。また、対象が物品の場合としては、ユーザが所有する車をイメージした香水を注文する場合が挙げられる。
【0070】
また、通信回線を介した所定情報の共有は、主にインターネットなどのWANを介して行われるが、情報処理装置間では、WANを介さずにBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等のみを介して行われてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、各機能を端末装置10またはサーバ20が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはなく、一部の機能を上記実施形態と異なる態様で端末装置10またはサーバ20が備える構成としてもよい。
【0072】
例えば、上記実施形態において端末装置10に実行させるものとして記載されていたステップの少なくとも一部をサーバ20に実行させてもよく、サーバ20に実行させるものとして記載されていたステップの少なくとも一部を端末装置10に実行させてもよい。
【0073】
また、上記実施形態でサーバ20が実施している処理を、複数のサーバで実施する仕様としてもよい。一例として、香水の注文の受付を1のサーバが行い、注文を受けた香水の発送と決済を他のサーバが行う仕様としてもよい。この場合、顧客情報は両方のサーバがそれぞれ管理しておき、必要に応じて突合処理を行う仕様としてもよい。
【0074】
さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現してもよい。
【0075】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0076】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)
プロセッサを備えるコンピュータに、ユーザからの香水の注文を受け付ける処理を実行させるプログラムであって、注文の際に、香水に関連する対象についての情報を受け付けるステップと、対象からユーザが想起する色の指定を受け付けるステップと、色の指定に基づき、対象に対応づけられる対応色を選定し、香水の付属物に反映するステップと、を実行させるプログラム。
(付記2)
反映するステップでは、選定された対応色のグラデーションを決定する、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
グラデーションの設定を受け付けるステップをさらに備え、当該設定に基づいてグラデーションを決定する、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記4)
香水の付属物は、香水が選定された理由が記載された書面である、付記1~付記3のいずれかに記載のプログラム。
(付記5)
書面における表紙の一部を、彩色する領域として決定するステップを実行する、付記4に記載のプログラム。
(付記6)
書面における理由の記載面の一部を、彩色する領域として決定するステップを実行する、付記4または付記5に記載のプログラム。
(付記7)
香水の付属物は、香水の梱包物である、付記1~付記6のいずれかに記載のプログラム。
(付記8)
色の指定に基づき、付属物に彩色される色として、対応色を選定する、付記1~付記7のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記9)
指定された色に同一または類似する色を、対応色として選定する、付記8に記載のプログラム。
(付記10)
対象についての情報にさらに基づいて、対応色を選定する、付記8または付記9に記載のプログラム。
(付記11)
色の指定を受け付けるステップにおいて複数の色の指定を受け付け、
複数の色に基づき、対応色を選定する、付記1~付記10のいずれか1項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0077】
1:香水注文システム、10:端末装置、13:入力装置、14:出力装置、15:メモリ、16:ストレージ、19:プロセッサ、20:サーバ、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:ネットワーク、50:オーダーシート画面、51a:質問事項、51b:回答欄、52:スクロールボタン、53:閉じるボタン、60:梱包物、61:リボン、70:書面、71:表紙、71a:色彩部、72:記載面、73:縁部、73a:縁部、73b:縁部、80:香水ボトル、90:香水キット、120:無線通信部、121:アンテナ、130:操作入力部、131:デバイス、132:ディスプレイ、140:音声処理部、141:マイク、142:スピーカ、150:位置情報センサ、160:カメラ、170:記憶部、180:制御部、181:操作受付モジュール、182:送受信モジュール、183:表示モジュール、201:通信部、202:記憶部、203:制御部、2021:注文データベース、2031:送受信モジュール、2032:彩色決定モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの注文を受け付けて選定される香水と、
前記香水が選定された理由が記載された書面と、を含み、
前記注文は、香水に関連して前記ユーザによって設定された対象についての情報を含み、
前記書面は、前記対象についての情報と、前記注文時に前記ユーザから受け付けた前記対象から当該ユーザが想起する色の指定とに基づく彩色が施された領域を備える、香水キット。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
香水に対してイメージする対象であって、ユーザ以外の人物、動物、物品、仮想のキャラクター、シチュエーション、物語上の設定、又は物語における世界観若しくは概念を含む対象について、前記香水を所望する前記ユーザからインターネットを介した注フォームにより受け付けた詳細情報に基づいて選定され香水と、
前記詳細情報に基づく前記対象についての解釈、及び当該解釈と前記香水の香りとの関連性の説明が記載された書面と、
を含み、
前記書面は、前記詳細情報と、前記注文フォームから受け付けた前記対象から想起される色とに基づいて情報処理装置により選定される彩色が施された領域が含まれ、
前記書面は、前記対象についての解釈が前記詳細情報に含まれる記載の少なくとも一部の記載を含むように前記情報処理装置により手配される香水キット。