(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002587
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】空気清浄機
(51)【国際特許分類】
B03C 3/40 20060101AFI20231228BHJP
B03C 3/155 20060101ALI20231228BHJP
A61L 9/16 20060101ALI20231228BHJP
F24F 8/192 20210101ALI20231228BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20231228BHJP
【FI】
B03C3/40 B
B03C3/155 A
B03C3/40 A
A61L9/16 Z
A61L9/16 F
F24F8/192
F24F8/80 216
F24F8/80 238
F24F8/80 140
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101867
(22)【出願日】2022-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】000109026
【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴之
(72)【発明者】
【氏名】阿部 利浩
(72)【発明者】
【氏名】宗村 勇武
【テーマコード(参考)】
4C180
4D054
【Fターム(参考)】
4C180AA02
4C180AA07
4C180AA16
4C180AA17
4C180DD09
4C180DD11
4C180HH02
4C180HH05
4C180KK01
4C180LL11
4D054AA11
4D054BA01
4D054BA15
4D054BB26
4D054BB30
4D054EA11
4D054EA22
(57)【要約】
【課題】電気集塵部3のイオン化電極部7から集塵電極部9をスライド係合ガイド機構24に沿って容易にスライド分離でき、このイオン化電極部7のイオン化電極6を損傷させることなくイオン化電極6から集塵電極8をスライド分離露出でき、この集塵電極8から簡単に塵を除去できるなどメンテナンス性に優れた空気清浄機を提供すること。
【解決手段】電気集塵部3は、スライド係合ガイド機構24をガイドにスライド自在にして且つイオン化電極部7と集塵電極部9とが2パーツに分離自在に構成されていて、少なくとも前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9が2パーツに分離した際に前記集塵電極部9の前記集塵電極8が露出状態となる構成の空気清浄機である。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を吸気する吸気部と、この吸気部から吸気される空気中の塵を吸着除去して空気を浄化する集塵部と、浄化した空気を吹き出す吹き出し部と、前記吸気部から吸気し前記吹き出し部から吹き出す前記空気の流れを生む送風部とからなる本体部が備えられている空気清浄機であって、
前記集塵部は、イオン化電極が備えられているイオン化電極部と、このイオン化電極と間隔を置いて配設され通過する空気中の塵を静電化して静電吸着させる複数の集塵電極とが備えられている集塵電極部と、このイオン化電極とこれらと離間している前記集塵電極とに電圧を印加させる電圧供給部と導通させる電極端子部とが備えられている構成の電気集塵部からなり、
前記電気集塵部は、前記本体部のユニット装着部に着脱自在に装着される着脱ユニットに構成されていて、
この着脱ユニットに構成されている前記電気集塵部は、前記イオン化電極の長さ方向であってこのイオン化電極間に間隔をおいて介存状態に配設されている前記集塵電極の長さ方向に、スライド係合ガイド機構をガイドにスライド自在にして且つ前記イオン化電極部と前記集塵電極部とが2パーツに分離自在に構成されていて、
少なくとも前記イオン化電極部から前記集塵電極部が2パーツに分離した際に前記集塵電極部の前記集塵電極が露出状態となる構成であるとともに、
前記イオン化電極部から前記集塵電極部が2パーツに分離した状態から再びスライド係合した結合ユニット状態とする際、前記イオン化電極間に間隔をおいて介存状態に前記集塵電極が配設されるスライド係合完了位置に位置決めされて前記結合ユニット状態を保持するスライド係合完了位置決め手段が設けられている構成であることを特徴とする空気清浄機。
【請求項2】
前記本体部の下部に前記吸気部が設けられているとともに、上部に前記吹き出し部が設けられていて、前記送風部により空気が下方から上方に流れるように構成されていて、
この本体部の前記ユニット装着部に、着脱ユニットとして構成されている前記電気集塵部が水平スライド装着されていて、この電気集塵部の下流側もしくは上流側に集塵フィルターが備えられている集塵フィルター部が前記電気集塵部とは別の前記集塵部として着脱自在に装着されている構成であることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
【請求項3】
着脱ユニットとして構成されている前記電気集塵部は、ケース部に前記イオン化電極が並設状態に多数設けられている前記イオン化電極部と、このケース部にスライド係合連結する引き出し用取手部が設けられているまたは引き出し用取手部として構成されているスライド係合部に、前記ケース部にスライド係合連結した際、前記イオン化電極とそれぞれ間隔を置いて配設される前記集塵電極が並設状態に多数設けられている構成とされている前記集塵電極部とからなる構成であることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
【請求項4】
前記スライド係合完了位置決め手段は、前記イオン化電極部の前記ケース部に前記集塵電極部の前記スライド係合部をスライド係合連結する際に、テーパ面係合するテーパ面係合部、または段差係合する段差係合部もしくは凹凸係合する凹凸係合部が、前記ケース部および前記スライド係合部に設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機。
【請求項5】
前記スライド係合完了位置決め手段は、係脱操作することでロック状態が解除されて前記イオン化電極部から前記集塵電極部が引き出しスライド自在となる構成として、着脱ユニットに構成されている前記電気集塵部を前記本体部の前記ユニット装着部に装着した状態で、前記スライド係合完了位置決め手段の係脱操作をして引き出すことで前記イオン化電極部を前記ユニット装着部に固定した状態のまま前記集塵電極部を引き出せる構成であって、且つ前記係脱操作をせずに引き出すことで前記電気集塵部が前記ユニット装着部から前記結合ユニット状態で引き出せるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
【請求項6】
前記集塵電極部は、前記イオン化電極部の前記ケース部にスライド係合連結する前記スライド係合部に、前記集塵電極が多数露出状態に突設されている構成とされていて、
この集塵電極の側部にスライド係合フランジ部が連設されているとともに、
前記イオン化電極部の前記ケース部には、前記スライド係合フランジ部がスライド係合するスライドガイド部が設けられていて、
前記電気集塵部に、前記スライド係合フランジ部と前記スライドガイド部とからなる前記スライド係合ガイド機構が設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機。
【請求項7】
前記イオン化電極部の前記ケース部の前記集塵電極部を引き出す際の引き出し口部を覆うとともに、前記イオン化電極部の前記イオン化電極の端部を覆う覆い板部に、多数の前記集塵電極をスライド通過させるスライド通過スリット部が設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機。
【請求項8】
前記イオン化電極部の前記ケース部に、多数の前記イオン化電極を覆いイオン化電極に手が触れるのを阻止するメッシュ部が備えられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機。
【請求項9】
前記メッシュ部は、多数並設されている前記イオン化電極を挟んで空気上流側および空気下流側双方に設けられている構成であることを特徴とする請求項8記載の空気清浄機。
【請求項10】
前記イオン化電極部の前記ケース部に、多数の前記イオン化電極が設けられているイオン化電極取付板部に、前記電極端子部となるまたは前記電極端子部と導通する電極板部が止着されている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中の埃、花粉、臭い成分、PM2.5、ウイルスなどの塵を除去して空気を浄化する空気清浄機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
吸気部から吸気され通過する空気中の塵を集塵フィルターに付着させて除去し空気を浄化する集塵フィルター部や、さらにたとえば汚れセンサー(ダストセンサーやガスセンサー)により汚れが酷い(ダストレベルが高い)と判定したときに通電制御して通過する空気中の塵を静電化しこの塵を集塵電極に静電吸着させて除去し空気を浄化する電気集塵部を本体部に設け、この集塵フィルター部や電気集塵部などの集塵部を通過させることで浄化した空気を送風部により吹き出し部から吹き出すように構成した空気清浄機が好評である。
たとえば、このような空気清浄機では、本体部のユニット装着部にユニット化した集塵フィルター部を着脱自在に装着した構成とし、さらにこの集塵フィルター部の上流側もしくは下流側にユニット化した前記電気集塵部を着脱自在に装着した構成としている。
【0003】
またこのような空気清浄機の電気集塵部は、イオン化電極となるイオン化電極を多数並設し、この各イオン化電極とそれぞれ間隔を置いて集塵電極を多数並設し、汚れが酷く(ダストレベルが高く)浄化能力を上げたいときには、電圧供給部に接触導通している電極端子部を介して通電制御することでイオン化電極に通電したとえば各イオン化電極を正極、これと離間対向している各集塵電極を負極として電圧を印加することで、これを通過する空気中の塵が静電化され負極の各集塵電極に静電吸着されて除去され空気が浄化される構成としている。
【0004】
従来このような電気集塵部は、定期的にメンテナンス、たとえば吸着させた塵を除去(清掃)する必要があることから、たとえば特許文献1のように、この電気集塵部を本体部から取り出せるように着脱ユニットに構成するだけでなく、清掃が容易となるように(メンテナンス性を向上させるために)イオン化電極(イオン化電極)を設けたイオン化電極部と集塵電極を設けた集塵電極部とをそれぞれ本体部から別々に取り外せるように構成したものも提案されている。
【0005】
しかし、従来構成では単にそれぞれ取り外しできるだけの構成にすぎず、その各取り外し操作は容易でなく、また容易に取り外せないからこの取り外しに際し多数のイオン化電極を損傷してしまうおそれや落下させてしまいイオン化電極を破損してしまうおそれがある。すなわち、容易に電気集塵部を取り出し且つ容易にこの電気集塵部の多数のイオン化電極を備えたイオン化電極部から集塵電極を多数備えた集塵電極部をスライド分離させて多数の集塵電極を露出させ、この集塵電極から簡単に塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることはできない構成であった。
【0006】
またたとえば、特許文献2のように、正極であるイオン化電極を保持する第1部(イオン化電極部)と負極である集塵電極を保持する第2部(集塵電極部)とをヒンジ機構で開閉自在に連結し、閉じた際には正極負極間を適切な距離に保持できるように構成するとともに、これを本体部に着脱自在に装着できる着脱ユニットとし、これを本体部から取り出した後このヒンジ機構を介してこの第1部と第2部とを容易にして安全に開き離反させることができる構成とした電気集塵部も提案されている。
【0007】
しかし、このイオン化電極部(第1部)から集塵電極部(第2部)を完全に離反分離することはできない構成であるため、やはり集塵電極部(第2部)から簡単に塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることはできない構成でありメンテナンス性に劣る。またこのメンテナンス時にヒンジ機構を破損するおそれもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004-974号公報
【特許文献2】特開2013-10060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題を見出しこれを解決したもので、電気集塵部を本体部から着脱自在に取り出しできるとともに、この電気集塵部のイオン化電極部から集塵電極部をスライド係合ガイド機構に沿って容易にスライド分離でき、そのためスライド分離操作時にイオン化電極を損傷させるおそれがなく、またイオン化電極からスライド分離して露出できるからイオン化電極を損傷させることなく集塵電極から簡単に塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることができ、メンテナンス性に優れ破損などのおそれもない実用性に優れた画期的な空気清浄機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
外気を吸気する吸気部2と、この吸気部2から吸気される空気中の塵を吸着除去して空気を浄化する集塵部3と、浄化した空気を吹き出す吹き出し部4と、前記吸気部2から吸気し前記吹き出し部4から吹き出す前記空気の流れを生む送風部5とからなる本体部1が備えられている空気清浄機であって、前記集塵部3は、イオン化電極6が備えられているイオン化電極部7と、このイオン化電極6と間隔を置いて配設され通過する空気中の塵を静電化して静電吸着させる複数の集塵電極8とが備えられている集塵電極部9と、このイオン化電極6とこれらと離間している前記集塵電極8とに電圧を印加させる電圧供給部と導通させる電極端子部11とが備えられている構成の電気集塵部3からなり、前記電気集塵部3は、前記本体部1のユニット装着部12に着脱自在に装着される着脱ユニットに構成されていて、この着脱ユニットに構成されている前記電気集塵部3は、前記イオン化電極6の長さ方向であってこのイオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に配設されている前記集塵電極8の長さ方向に、スライド係合ガイド機構24をガイドにスライド自在にして且つ前記イオン化電極部7と前記集塵電極部9とが2パーツに分離自在に構成されていて、少なくとも前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9が2パーツに分離した際に前記集塵電極部9の前記集塵電極8が露出状態となる構成であるとともに、前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9が2パーツに分離した状態から再びスライド係合した結合ユニット状態とする際、前記イオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に前記集塵電極8が配設されるスライド係合完了位置に位置決めされて前記結合ユニット状態を保持するスライド係合完了位置決め手段13が設けられている構成であることを特徴とする空気清浄機に係るものである。
【0012】
また前記本体部1の下部に前記吸気部2が設けられているとともに、上部に前記吹き出し部4が設けられていて、前記送風部5により空気が下方から上方に流れるように構成されていて、この本体部1の前記ユニット装着部12に、着脱ユニットとして構成されている前記電気集塵部3が水平スライド装着されていて、この電気集塵部3の下流側もしくは上流側に集塵フィルター14が備えられている集塵フィルター部15が前記電気集塵部3とは別の前記集塵部3として着脱自在に装着されている構成であることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機に係るものである。
【0013】
また着脱ユニットとして構成されている前記電気集塵部3は、ケース部16に前記イオン化電極6が並設状態に多数設けられている前記イオン化電極部7と、このケース部16にスライド係合連結する引き出し用取手部18が設けられているまたは引き出し用取手部18として構成されているスライド係合部17に、前記ケース部16にスライド係合連結した際、前記イオン化電極6とそれぞれ間隔を置いて配設される前記集塵電極8が並設状態に多数設けられている構成とされている前記集塵電極部9とからなる構成であることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機に係るものである。
【0014】
また前記スライド係合完了位置決め手段13は、前記イオン化電極部7の前記ケース部16に前記集塵電極部9の前記スライド係合部17をスライド係合連結する際に、テーパ面係合するテーパ面係合部19、または段差係合する段差係合部もしくは凹凸係合する凹凸係合部が、前記ケース部16および前記スライド係合部17に設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機に係るものである。
【0015】
前記スライド係合完了位置決め手段13は、係脱操作することでロック状態が解除されて前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9が引き出しスライド自在となる構成として、着脱ユニットに構成されている前記電気集塵部3を前記本体部1の前記ユニット装着部12に装着した状態で、前記スライド係合完了位置決め手段13の係脱操作をして引き出すことで前記イオン化電極部7を前記ユニット装着部12に固定した状態のまま前記集塵電極部9を引き出せる構成であって、且つ前記係脱操作をせずに引き出すことで前記電気集塵部3が前記ユニット装着部12から前記結合ユニット状態で引き出せるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機に係るものである。
【0016】
また前記集塵電極部9は、前記イオン化電極部7の前記ケース部16にスライド係合連結する前記スライド係合部17に、前記集塵電極8が多数露出状態に突設されている構成とされていて、この集塵電極8の側部にスライド係合フランジ部22が連設されているとともに、前記イオン化電極部7の前記ケース部16には、前記スライド係合フランジ部22がスライド係合するスライドガイド部23が設けられていて、前記電気集塵部3に、前記スライド係合フランジ部22と前記スライドガイド部23とからなる前記スライド係合ガイド機構24が設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機に係るものである。
【0017】
また前記イオン化電極部7の前記ケース部16の前記集塵電極部9を引き出す際の引き出し口部を覆うとともに、前記イオン化電極部7の前記イオン化電極6の端部を覆う覆い板部20に、多数の前記集塵電極8をスライド通過させるスライド通過スリット部21が設けられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機に係るものである。
【0018】
また前記イオン化電極部7の前記ケース部16に、多数の前記イオン化電極6を覆いイオン化電極6に手が触れるのを阻止するメッシュ部25が備えられている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機に係るものである。
【0019】
また前記メッシュ部25は、多数並設されている前記イオン化電極6を挟んで空気上流側および空気下流側双方に設けられている構成であることを特徴とする請求項8記載の空気清浄機に係るものである。
【0020】
また前記イオン化電極部7の前記ケース部16に、多数の前記イオン化電極6が設けられているイオン化電極取付板部26に、前記電極端子部11となるまたは前記電極端子部11と導通する電極板部27が止着されている構成であることを特徴とする請求項3記載の空気清浄機に係るものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明は上述のように構成したから、電気集塵部を本体部から着脱自在に取り出しできるとともに、この電気集塵部のイオン化電極部から集塵電極部をスライド係合ガイド機構に沿って容易にスライド分離でき、そのためスライド分離操作時にイオン化電極を損傷させるおそれがなく、またイオン化電極からスライド分離して露出できるからイオン化電極を損傷させることなく集塵電極から簡単に塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることができ、メンテナンス性に優れ破損などのおそれもない実用性に優れた画期的な空気清浄機となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図7】本実施例の電気集塵部の集塵電極部をスライド分離して取り出しさらにイオン化電極部をもスライドして取り出した状態を示す説明分解斜視図である。
【
図8】本実施例の電気集塵部のメッシュ部を一部切り欠いた説明斜視図である。
【
図9】本実施例の電気集塵部のメッシュ部を図示省略した分離状態のイオン化電極部と集塵電極部を示す説明斜視図である。
【
図10】本実施例の電気集塵部のメッシュ部を図示省略した説明側断面図である。
【
図11】本実施例の電気集塵部の一部を図示省略したイオン化電極部から集塵電極部を引き出す途中の状態を示す説明斜視図である。
【
図12】本実施例の電気集塵部のイオン化電極部に集塵電極部を差し込みスライド係合させる途中の状態を示す要部の拡大説明斜視図である。
【
図13】本実施例の電気集塵部の一部を図示省略しイオン化電極の端部の止着構成を示すイオン化電極部の要部の拡大説明斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の最適な実施形態を図面に基づいて本発明の作用を示し簡単に説明する。
【0024】
送風部5により外気が吸気部2から本体部1内に吸気され、この空気が本体部1のユニット装着部12に装着されている集塵部3を通過することで、空気中の塵は吸着除去されて浄化され、吹き出し部4から排出されることなる。
【0025】
具体的には、たとえばこの本体部1のユニット装着部12に、着脱ユニットとして構成した集塵部3としての電気集塵部3を装着するとともに、この電気集塵部3の下流側もしくは上流側に別の集塵部3として集塵フィルター14を備えた集塵フィルター部15も着脱自在に装着していて、送風部5により外気が本体部1の吸気部2から吸気され、この空気が各集塵部3(電気集塵部3と集塵フィルター部15)を通過することで塵が付着除去されて浄化され、上部の吹き出し部4から排出されることとなる。
【0026】
すなわち、たとえばこの空気の流れの途中経路に装着されている集塵フィルター部15の集塵フィルター14に空気中の塵が捕捉され除去されるが、この上流側に電気集塵部3を重層状態に装着し、たとえば汚れセンサー(ダストセンサーやガスセンサー)の検知状況に応じて送風部5の送風量を制御するとともに、このダストセンサーが汚れが酷い(ダストレベルが高い)と検知判定した際に通電制御してこの電気集塵部3を作動させ、空気中の塵を静電化し集塵電極8に静電吸着させ除去するように構成すれば、この電気集塵部3により適宜(空気の汚れ具合に応じて)浄化能力を高めることができることとなる。
【0027】
言い換えると、本発明は、集塵部3はこの電気集塵部3のみでもよいが、前述のように集塵部3として集塵フィルター部15と電気集塵部3とを重層並設し、たとえば集塵フィルター部15では能力が不足する場合やこれを強化するために双方を空気が通過するように構成し、常時または必要に応じて通電制御して集塵フィルター部15に加えて電気集塵部3も作動させ、浄化能力を高めることができるように構成してもよい。
【0028】
さらに説明すると、本発明の電気集塵部3は、たとえば複数の線状のイオン化電極6が備えられているイオン化電極部7と、この各イオン化電極6と間隔を置いて配設され通過する空気中の塵を静電化して静電吸着させる複数の集塵電極8が備えられている集塵電極部9と、この各イオン化電極6とこれらと離間している各集塵電極8とに電圧を印加させるための電圧供給部と導通させイオン化電極6に通電するための電極端子部11とを備えた構成としている。
【0029】
したがって、電圧供給部のオンオフ制御などの通電制御により、前記電極端子部11を介してイオン化電極6は通電されて、すなわち各イオン化電極6が正極、各集塵電極8が負極となるように電圧が印加されることで、通過する空気中の塵は静電化され負極の集塵電極8に静電吸着され空気が浄化されることとなる。
【0030】
またこの電気集塵部3は、前記本体部1のユニット装着部12に着脱自在に装着される着脱ユニットに構成されていてメンテナンス時に容易にこの本体部1から取り出せる。さらにこの取り出せる電気集塵部3は、イオン化電極6の長さ方向であってこのイオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に配設されている集塵電極8の長さ方向に、スライド係合ガイド機構24をガイドにスライド自在にして且つ前記イオン化電極部7(ユニット)と前記集塵電極部9(ユニット)とが2パーツに分離自在に構成されているから、前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9をスライドすることでスムーズに2パーツに分離することができ、しかもこのスライド係合分離は、スライド係合ガイド機構24によりガイドされて容易にスライド分離させたり、挿入してスライド係合して結合ユニット状態にすることができる。そのため、集塵電極部9の集塵電極8を適切なスライド係合完了位置からイオン化電極6を傷つけることなく安全に露出させることができることとなる。
【0031】
すなわち、本体部1から着脱ユニットとして構成されている電気集塵部3(ユニット)を引き出して取り出した後、または本体部1のユニット装着部12に装着した状態のまま、スライド係合ガイド機構24をガイドにしてこの電気集塵部3のイオン化電極部7(本体ユニットパーツ)から集塵電極部9(引き出しユニットパーツ)をスライドさせて分離でき、容易にして安全に集塵電極部9の集塵電極8をスライド分離露出できることになる。
【0032】
また2パーツに分離した状態から再びスライド係合して結合ユニット状態とする際、前記イオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に前記集塵電極8が配設されるスライド係合完了位置に位置決めされて前記結合ユニット状態を保持するスライド係合完了位置決め手段13を設けた構成であるため、容易にスライド分離でき且つ容易にスライド係合完了保持できるから、イオン化電極6を一層損傷させるおそれもなく容易に集塵電極8をスライド分離露出でき、またイオン化電極6を損傷させることなく簡単に集塵電極8から塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることができ、メンテナンス性に優れる(清掃が容易にできる)こととなる。
【実施例0033】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0034】
本実施例は、本体部1に設けた送風部5(送風ファンユニット)の下方から上方への送風により、底部の前後左右の4方向すなわち全周方向から中央上部へ外気を吸気する吸気部2を本体部1の下部に設け、この本体部1の送風部5の下部上流側すなわち空気通過路の途中全面に空気中の塵を除去して浄化する集塵部3を設けた構成としている。
【0035】
具体的には、本実施例のこの集塵部3は、空気中の塵を捕集除去して空気を浄化する集塵フィルター14を備えた集塵フィルター部15と、さらにこの下部上流側に空気中の塵を静電吸着して除去し空気を浄化する電気集塵部3とを空気通路全面に重層状態に設けた構成とし、この集塵フィルター部15と電気集塵部3とからなる集塵部3の上部下流側に前記送風部5を設け、この送風部5の上部に、前記集塵部3で浄化した空気を吹き出す吹き出し部4や制御操作部などを設けた構成としている。
【0036】
また集塵部3は電気集塵部3のみでもよいが、本実施例では前述のように集塵部3として集塵フィルター部15と電気集塵部3とを上下に重層並設し、集塵フィルター部15では浄化能力が不足する場合、すなわちたとえば汚れセンサー(ダストセンサー)で検知判定されるダストレベルが高いと判定された検知状況となった際には集塵フィルター部15では浄化能力が不足である場合には通電制御して電気集塵部3を作動させ、(この集塵フィルター部15に加えて電気集塵部3を作動させ)、浄化能力を高めることができるように構成している。
【0037】
さらに説明すると本実施例のこの電気集塵部3は、イオン化線からなるイオン化電極6が多数間隔を置いて並設した構成のイオン化電極部7と、この各イオン化電極6とそれぞれ間隔を置いて配設され通過する空気中の塵を静電化して静電吸着させる集塵電極8が多数間隔を置いて並設した構成の集塵電極部9と、この各イオン化電極6とこれらと離間している各集塵電極8とに電圧を印加させる電圧供給部と接触導通させる電極端子部11(接触用端子部)とを備えた構成としている。
【0038】
さらに本実施例のこの電気集塵部3は、前記イオン化電極部7と前記集塵電極部9とがスライド係合して一体化した結合1パーツであり、これを本体部1のユニット装着部12にスライドガイド機構をガイドにしてスムーズに水平スライドさせて装着・引き取りできる着脱ユニットに構成している(なお、図示した電気集塵部3のイオン化電極部7の左右上部に設けたガイドレール30がこのスライドガイド機構の一部である。)が、本実施例では、電気集塵部3を本体部1のユニット装着部12に装着した状態で、スライド係合完了位置決め手段13で保持されている集塵電極部9をスライド係合ガイド機構24をガイドにして引き出すようにした構成、すなわち前記イオン化電極部7を前記ユニット装着部12に装着した状態のまま、メンテナンス性頻度の高い前記集塵電極部9だけを引き出せる構成とし、さらに必要に応じてこの集電電極部9を引き出した後に前記引き出し用摘み部10を摘まんで残ったイオン化電極部7を前記ユニット装着部12から前記スライドガイド機構(ガイドレール30)をガイドにして引き出せる構成としている。
【0039】
すなわち、この着脱ユニットに構成されている電気集塵部3は、多数のイオン化電極6の長さ方向であってこのイオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に配設されている多数の集塵電極8の長さ方向に、前記スライド係合ガイド機構24をガイドにスライド自在にして且つイオン化電極部7と集塵電極部9とが2パーツ(2ユニット)にスライド分離自在に構成して、イオン化電極部7(本体ユニットパーツ)から集塵電極部9(引き出しユニットパーツ)がスライド分離して2パーツとなった際に、集塵電極部9の多数の集塵電極8が露出状態となってメンテナンス性が向上する構成としている。
【0040】
また本実施例のイオン化電極部7から集塵電極部9が2パーツに分離した状態から再びスライド係合してユニット装着部12に装着させる結合ユニット状態とする際、イオン化電極6間に間隔をおいて介存状態に集塵電極8が配設されるスライド係合完了位置に位置決めされてこの結合ユニット状態を保持する前記スライド係合完了位置決め手段13を設けた構成としている。
【0041】
具体的には、着脱ユニットとして構成した電気集塵部3は、着脱ユニットのユニット本体となる引き出し用摘み部10を前端左右に設けたケース部16内に、間隔を置いて多数の線状のイオン化電極6を架設状態に並設状態したイオン化電極部7(本体ユニットパーツ)と、このケース部16にスライド被嵌係合するスライド係合部17の前部を引き出し用取手部18とした構成とし、このスライド係合部17の反対側(後方側)に、前記イオン化電極部7にスライド係合連結した際、多数の各イオン化電極6とそれぞれ間隔を置いて配設される多数の集塵電極8を露出状態に並設突設した構成の集塵電極部9(引き出しユニットパーツ)とからなる構成としている。
【0042】
また本実施例の前記スライド係合完了位置決め手段13は、前記イオン化電極部7のケース部16に前記集塵電極部9のスライド係合部17をスライド係合連結する際に、その完了位置でテーパ面係合するテーパ面係合部19を設けた構成としている。
【0043】
具体的には、イオン化電極部7のケース部16の前部に、集塵電極部9の前部のスライド係合部17がスライド被嵌してスライド係合完了する構成とし、この係合部分にスライド係合方向(挿入方向)に向かう程左右幅および上下幅も広がるテーパ面係合部19を双方の係合部分の左右内面および上下内面に設けて、スライド挿入し易くスライド係合完了する位置ではこの左右および上下のテーパ面係合部19同士が面当接して係合し、スライド係合完了した結合ユニット状態がガタツキなく位置決めされ良好に保持されるように構成している。
【0044】
このように本実施例では、前記スライド係合ガイド機構24をガイドにスライド自在にして且つイオン化電極部7(本体ユニット)と集塵電極部9(引き出しユニット)とを2パーツに分離自在に構成して、この2パーツに分離した際に集塵電極部9の多数の集塵電極8が露出状態となる構成としているから、イオン化電極6を損傷させるおそれもなく容易に集塵電極8をスライド分離露出でき、イオン化電極6を損傷させるおそれなく簡単に集塵電極8から塵を払い落としたり、拭き取ったり、水洗いすることができ、メンテナンス性を向上させる(清掃が容易にできる)こととなる。
【0045】
しかも本実施例では、前記結合ユニット状態を保持するスライド係合完了位置決め手段13が設けられているため、容易にスライド分離でき且つ容易にスライド係合完了保持でき、さらにこのスライド係合完了位置決め手段13は、前述のようにイオン化電極部7のケース部16に集塵電極部9のスライド係合部17をスライド係合連結する際に、テーパ面係合するテーパ面係合部19で構成したから、係脱操作に大きな力を必要せず十分なテーパ面積で面接係止状態となる構成のため、この係脱操作に際して誤ってイオン化電極6を損傷させたり、破損や変形させるおそれも一層なく、一層安全にしてスムーズにスライド分離、スライド係合完了、およびその保持が確固にできることとなる。ゆえに常にイオン化電極6と集塵電極8の位置関係が保持され集塵性能の低下のおそれもない。
【0046】
また本実施例の集塵電極部9は、イオン化電極部7のケース部16にスライド係合連結するスライド係合部17(引き出し用取手部18)に、後方に向かって集塵電極8を多数露出状態に突設した構成としていて、この集塵電極8は金属板で構成し、この金属板にスライド係合方向(挿入方向)に長いスリット状開口部を多数形成することで間隔を置いて多数の集塵電極8を加工形成した構成とし、このスリット状開口部にスライド係合完了した際にそれぞれイオン化電極6が配設されてこの集塵電極8とイオン化電極6とが対向するように構成している。
【0047】
またこの多数の集塵電極8を形成した金属板の左右側部には、前記スライド係合フランジ部22を一体連設形成した構成とし、イオン化電極部7のケース部16には、このスライド係合フランジ部22と挿入時にスライド係合する前記スライドガイド部23(溝状レール部)を設けて前記スライド係合ガイド機構24を構成している。
【0048】
したがって、電気集塵部3には、このスライド係合フランジ部22とスライドガイド部23とからなる前記スライド係合ガイド機構24を設けた構成として、これをスライド係合のガイドとして2パーツに安全にして容易にスライド分離自在となるように構成している。
【0049】
さらに本実施例の電気集塵部3について説明すると、本実施例の集塵電極部9の前記スライド係合部17を、前述のようにイオン化電極部7のケース部16の前部にスライド被嵌すると、スライド係合完了位置決め手段13(テーパ面係合部19同士の面接)によりスライド係合完了して1パーツに一体化する構成としているが、このスライド係合部17を前記引き出し用取手部18に構成し、この裏面側に図示していないが引き出し用の指掛け凹部を設け、この指掛け凹部の奥には指がそれ以上奥に行くこと防止するリブを設けて、剛性も上げて集塵電極8と指の接触を防止するとともに集塵電極8の変形も防止している。
【0050】
またこの集塵電極8を形成する金属板の左右側部には、前述のように上下方向に立ち上げ折り返し形成したリブ状の前記スライド係合フランジ部22を形成して集塵電極部9の変形強度を容易に高められる構成とし、前記イオン化電極部7のケース部16の側部には下方が開口したレール溝状の前記スライド係合ガイド部23を設けて前記スライド係合ガイド機構24を構成している。
【0051】
そしてさらにこの集塵電極部9の集塵電極8を加工形成した金属板の挿入先端部には、中央部と左右部で高さが異なる差し込み挿入先端部28を設け、この段差に対応合致する挿入ガイド差し込み口部29を前記イオン化電極部7のケース部16の前部差し込み部に設けて、この挿入時の位置合わせ機能および挿入ガイド機能により前記スライド係合フランジ部22が前記スライド係合ガイド部23にスムーズに係合しスライド係合ガイドされるように前記スライド係合ガイド機構24を構成している。
【0052】
またこの差し込み挿入先端部28が挿入完了する位置の左右や上下には、位置ずれを防止する位置ずれ防止用リブ32、すなわちイオン化電極部7のケース部16の後部に配設し、この差し込み挿入先端部28を挟むようにして位置ずれを防止する位置ずれ防止用リブ32や壁面を設けることで、集塵電極8が適切な位置に保持されるように構成している。
【0053】
また前記金属板を加工して多数形成した集塵電極8は、立板状態に形成して、この集塵電極8の変形強度を高め、またこの間に配設される前記線状のイオン化電極6と対向する静電吸着面が大きくなる構成とし、さらにまた上下の空気の流れもよく、ブラシなどで洗い易くメンテナンス性にも優れた形状に構成している。
【0054】
またこの集塵電極8間のスリット状開口部の他に、たとえば側部にも開口部を設けて送風経路の一層の圧損低減を図るとともに、洗浄後の水はけも一層向上するようにしている。
【0055】
また前記テーパ面係合部19同士によるスライド係合完了保持に加えて多少のクリック感を出すため小突起などによる凹凸係合構造や乗り越え係合構造を設けてもよい。
【0056】
また本実施例では、イオン化電極部7のケース部16の集塵電極部9を引き出す際の引き出し口部を覆うとともに、イオン化電極部7のイオン化電極6の端部を覆う覆い板部20に、多数の集塵電極8をスライド通過させるスライド通過スリット部21を設けた構成としている。これによりイオン化電極6を保護でき、また前記スライド係合ガイド機構24により容易にこのスライド通過スリット部21に各集塵電極8をスライド通過させることができる。
【0057】
また図示していないが前記スライド係合完了位置決め手段13を次のように構成してもよい。前記集塵電極部9の引き出し用取手部18であるスライド係合部17に、指で押すことでフック係止部が係合孔から外れる係脱操作を行うことでロック状態が解除されて前記イオン化電極部7から前記集塵電極部9を引き出すことができるロック機構を設けた構成としてもよい。具体的には、着脱ユニットに構成されている前記電気集塵部3を前記本体部1の前記ユニット装着部12に装着した状態で、このスライド係合完了位置決め手段13として設けた前記ロック機構の係脱操作をして引き出すことで前記イオン化電極部7を前記ユニット装着部12に固定した状態のまま前記集塵電極部9を引き出せる構成であって、且つ前記係脱操作をせずに引き出すことで前記電気集塵部3ごと(前記結合ユニット状態で着脱ユニットとした電気集塵部3を)前記ユニット装着部12から引き出せるように構成してもよい。
【0058】
このように構成すれば、引き出すときの押し操作などで、電気集塵部3ごと引き出すか、電気集塵部3ごと引き出さなくても集塵電極部9だけを本体部1から適宜引き出し取り出すかを選択でき、メンテナンス性に優れることとなる。
【0059】
また本実施例では、イオン化電極部7のケース部16に、多数のイオン化電極6を覆いこれらイオン化電極6に手が触れるのを阻止するメッシュ部25を備えた構成とし、またこのメッシュ部25は、多数並設されているイオン化電極6を挟んで空気上流側および空気下流側双方に設けた構成としている。
【0060】
さらに本実施例では、メッシュ部25で異物の侵入も防止するとともに、排気側(浄化済み側)となる下流側(上側)を覆うメッシュ部25の目の粗さを、吸気側となる上流側(下側)に比べて粗くし、送風経路圧損を抑えるようにしている。
【0061】
また本実施例では、イオン化電極部7のケース部16に、多数のイオン化電極6が設けられているイオン化電極取付板部26に、一端部が前記電極端子部11となるまたは前記電極端子部11と導通する電極板部27の反対端部を止着した構成としている。
【0062】
具体的には、各イオン化電極6の後端部を、前記イオン化電極取付板26に取り付け、このイオン化電極6の引っ張りに対向するためイオン化電極取付板26の適所を押さえる押さえリブ31をイオン化電極部7のケース部16の後端部に設け、このイオン化電極取付板26を正極配線板となる前記電極板部27の基端部で押さえて共締め固定し、この電極板部27の先端部がケース部16の側部開口部から露出するように配線し、この露出端部を前記電圧供給部と接触導通させる前記電極端子部11となるように構成して、イオン化電極6が長さ方向に傾斜せずどの位置でも集塵電極8の適切な位置で対向し集塵能力の低下をきたさない構成としている。
【0063】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。