(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025871
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】プログラム、画像処理方法及び画像処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/387 20060101AFI20240220BHJP
G06T 11/60 20060101ALI20240220BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H04N1/387 110
G06T11/60 100C
G06T1/00 200E
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129208
(22)【出願日】2022-08-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】522324473
【氏名又は名称】株式会社仕楽
(71)【出願人】
【識別番号】515238932
【氏名又は名称】株式会社みやぎヘルスイノベーション
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】前田 宏
(72)【発明者】
【氏名】前田 由紀子
【テーマコード(参考)】
5B050
5C076
【Fターム(参考)】
5B050AA09
5B050BA06
5B050BA11
5B050BA12
5B050BA13
5B050BA18
5B050BA20
5B050CA01
5B050DA01
5B050EA20
5B050FA02
5B050GA08
5C076AA19
5C076AA21
5C076AA22
5C076BA06
5C076CA02
(57)【要約】
【課題】画像を拡大又は縮小するための時間を短縮する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、対象画像データを特定する画像データ特定部141と、対象画像データ又は貼付領域に関連付けて記憶部13に記憶された、レベル別画像データが含むパーツ画像データの数である分割数と、複数のパーツ画像データと、を含む複数のレベル別画像データから、レベル別画像データの大きさと貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部142と、画像データ選択部が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを貼付領域に表示させる表示処理部144と、として機能させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定する画像データ特定部と、
前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けて記憶部に記憶された、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部と、
前記画像データ選択部が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる表示処理部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記対象画像データのうち前記貼付領域に表示させる表示対象領域を特定する領域特定部としてさらに機能させ、
前記表示処理部は、前記選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち前記表示対象領域に対応する前記1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記レベル別画像データは、前記レベル別画像データの画素数を示す画素数データをさらに含み、
前記画像データ選択部は、前記画素数データが示す画素数が前記貼付領域の画素数よりも大きい1以上の前記レベル別画像データのうち、前記貼付領域の画素数に対する前記画素数データが示す画素数の比が所定の範囲内の1つの前記レベル別画像データを選択する、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記画像データ特定部は、前記複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトを前記貼付領域に関連付けて前記記憶部に記憶させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示処理部は、前記レベル別画像データの大きさと前記対象画像データを表示する第1貼付領域の大きさとの関係に基づいて前記画像データ選択部が選択した第1選択レベル別画像データを前記第1貼付領域に表示させた後に、前記第1貼付領域に含まれる第2貼付領域の大きさと前記レベル別画像データの大きさとの関係に基づいて前記画像データ選択部が選択した第2選択レベル別画像データを前記第2貼付領域に表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記表示処理部は、前記対象画像データに対する、前記貼付領域に表示された前記1以上のパーツ画像データの拡大率が所定の範囲内である場合に、前記1以上のパーツ画像データに関連付けられた画像データを前記1以上のパーツ画像データに重ねて表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記画像データ特定部は、前記貼付領域に表示する複数の対象画像データを指定する操作に基づいて、前記複数の対象画像データを特定し、
前記表示処理部は、前記複数の対象画像データのうち第1対象画像データに関連付けられた所定のレベルの第1選択レベル別画像データに含まれる前記1以上のパーツ画像データを表示させた後に、表示する際の拡大率を変更するための所定の操作を受け付けた場合、前記第1選択レベル別画像データに含まれる分割数と異なる分割数を含む第2選択レベル別画像データであって、前記複数の対象画像データのうち前記第1対象画像データに関連付けられた第2対象画像データに対応する前記第2選択レベル別画像データに含まれる1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データに関連付けられた前記複数のレベル別画像データが前記記憶部に記憶されていない場合に当該複数のレベル別画像データを作成する作成部としてさらに機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項9】
前記作成部は、前記対象画像データの縦方向の画素数及び横方向の画素数が2j(jは自然数)である場合、前記対象画像データが4k(kは自然数)個に分割されており、それぞれkの値が異なる前記複数のレベル別画像データを作成する、
請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記作成部は、前記対象画像データの縦方向の画素数又は横方向の画素数のいずれかが2j(jは自然数)でない場合、縦方向の画素数が2m(mは自然数)になり、かつ横方向の画素数が2n(nは自然数)になるように画素を付加した画像データを4k個に分割することにより、それぞれkの値が異なる前記複数のレベル別画像データを作成する、
請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記作成部は、前記対象画像データにおける外周から所定の範囲内の領域を除外した画像データを分割することにより、前記複数のレベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データを作成する、
請求項8に記載のプログラム。
【請求項12】
前記作成部は、前記1以上のパーツ画像データを表示させた前記貼付領域を、前記貼付領域と同じ大きさの対象画像データに変換し、当該対象画像データに対応する前記複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトを作成する、
請求項8に記載のプログラム。
【請求項13】
前記作成部は、前記対象画像データの画素数に基づいて前記分割数の最大値を決定し、前記対象画像データを、前記分割数の最大値以下の複数の分割数で分割することにより、前記複数の分割数に対応する前記複数のレベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データを作成する、
請求項8から12のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項14】
画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定するステップと、
前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けられた、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択するステップと、
前記1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させるステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項15】
画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定する画像データ特定部と、
前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けて記憶部に記憶された、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部と、
前記画像データ選択部が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる表示処理部と、
を有する画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、画像処理方法及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが選択した画像を台紙画像に貼り付けて表示装置に表示させる画像レイアウト装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の画像レイアウト装置においては、台紙画像においてユーザが選択した位置に貼り付けた画像を表示装置に表示させることができる。しかしながら、ユーザが、表示された画像を拡大又は縮小させる操作を行った場合、画像のサイズが大きくなればなるほど画像を拡大又は縮小するための時間が長くなるため、ユーザが操作をしてから表示装置に表示させるまでの時間が長くなるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、画像を拡大又は縮小するための時間を短縮することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係るプログラムは、コンピュータを、画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定する画像データ特定部と、前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けて記憶部に記憶された、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部と、前記画像データ選択部が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる表示処理部と、として機能させる。
【0007】
前記コンピュータを、前記対象画像データのうち前記貼付領域に表示させる表示対象領域を特定する領域特定部としてさらに機能させ、前記表示処理部は、前記選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち前記表示対象領域に対応する前記1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させてもよい。
【0008】
前記レベル別画像データは、前記レベル別画像データの画素数を示す画素数データをさらに含み、前記画像データ選択部は、前記画素数データが示す画素数が前記貼付領域の画素数よりも大きい1以上の前記レベル別画像データのうち、前記貼付領域の画素数に対する前記画素数データが示す画素数の比が所定の範囲内の1つの前記レベル別画像データを選択してもよい。
【0009】
前記画像データ特定部は、前記複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトを前記貼付領域に関連付けて前記記憶部に記憶させてもよい。
【0010】
前記表示処理部は、前記レベル別画像データの大きさと前記対象画像データを表示する第1貼付領域の大きさとの関係に基づいて前記画像データ選択部が選択した第1選択レベル別画像データを前記第1貼付領域に表示させた後に、前記第1貼付領域に含まれる第2貼付領域の大きさと前記レベル別画像データの大きさとの関係に基づいて前記画像データ選択部が選択した第2選択レベル別画像データを前記第2貼付領域に表示させてもよい。
【0011】
前記表示処理部は、前記対象画像データに対する、前記貼付領域に表示された前記1以上のパーツ画像データの拡大率が所定の範囲内である場合に、前記1以上のパーツ画像データに関連付けられた画像データを前記1以上のパーツ画像データに重ねて表示させてもよい。
【0012】
前記画像データ特定部は、前記貼付領域に表示する複数の対象画像データを指定する操作に基づいて、前記複数の対象画像データを特定し、前記表示処理部は、前記複数の対象画像データのうち第1対象画像データに関連付けられた所定のレベルの第1選択レベル別画像データに含まれる前記1以上のパーツ画像データを表示させた後に、表示する際の拡大率を変更するための所定の操作を受け付けた場合、前記第1選択レベル別画像データに含まれる分割数と異なる分割数を含む第2選択レベル別画像データであって、前記複数の対象画像データのうち前記第1対象画像データに関連付けられた第2対象画像データに対応する前記第2選択レベル別画像データに含まれる1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させてもよい。
【0013】
前記コンピュータを、前記対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データに関連付けられた前記複数のレベル別画像データが前記記憶部に記憶されていない場合に当該複数のレベル別画像データを作成する作成部としてさらに機能させてもよい。
【0014】
前記作成部は、前記対象画像データの縦方向の画素数及び横方向の画素数が2j(jは自然数)である場合、前記対象画像データが4k(kは自然数)個に分割されており、それぞれkの値が異なる前記複数のレベル別画像データを作成してもよい。
【0015】
前記作成部は、前記対象画像データの縦方向の画素数又は横方向の画素数のいずれかが2j(jは自然数)でない場合、縦方向の画素数が2m(mは自然数)になり、かつ横方向の画素数が2n(nは自然数)になるように画素を付加した画像データを4k個に分割することにより、それぞれkの値が異なる前記複数のレベル別画像データを作成してもよい。
【0016】
前記作成部は、前記対象画像データにおける外周から所定の範囲内の領域を除外した画像データを分割することにより、前記複数のレベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データを作成してもよい。
【0017】
前記作成部は、前記1以上のパーツ画像データを表示させた前記貼付領域を、前記貼付領域と同じ大きさの対象画像データに変換し、当該対象画像データに対応する前記複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトを作成してもよい。
【0018】
前記作成部は、前記対象画像データの画素数に基づいて前記分割数の最大値を決定し、前記対象画像データを、前記分割数の最大値以下の複数の分割数で分割することにより、前記複数の分割数に対応する前記複数のレベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データを作成してもよい。
【0019】
本発明の第2の態様に係る画像処理方法は、画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定するステップと、前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けられた、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択するステップと、前記1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させるステップと、を有する。
【0020】
本発明の第3の態様に係る画像処理装置は、画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、前記対象画像データを特定する画像データ特定部と、前記対象画像データ又は前記貼付領域に関連付けて記憶部に記憶された、前記対象画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む複数のレベル別画像データであって、前記レベル別画像データが含む前記パーツ画像データの数である分割数と、前記複数のパーツ画像データと、を含む前記複数のレベル別画像データから、前記レベル別画像データの大きさと前記貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部と、前記画像データ選択部が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる前記複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを前記貼付領域に表示させる表示処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、画像を拡大又は縮小するための時間を短縮するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本実施形態に係る画像処理装置1の概要を説明するための図である。
【
図2】画像処理装置1が画像を表示させる動作を説明するための図である。
【
図4】記憶部13に記憶されたパーツ画像データベースの一例を示す図である。
【
図6】拡大した画像を表示させる動作を説明するための図である。
【
図7】第1貼付領域と第2貼付領域とを表示させる動作を説明するための図である。
【
図8】関連画像データを表示する動作を説明するための図である。
【
図9】第2選択レベル別画像データを表示させる動作を説明するための図である。
【
図10】分割数の最大値を決定するための分割数情報である。
【
図11】画像処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】第3変形例に係る画像処理装置1の概要を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<画像処理装置1の概要>
図1は、本実施形態に係る画像処理装置1の概要を説明するための図である。画像処理装置1は、画像を表示するためのディスプレイを有する端末であり、例えばスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。画像処理装置1は、ディスプレイを有する外部の表示装置(不図示)とHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)等のデジタルインタフェースを介して接続されていてもよい。
【0024】
画像処理装置1には、画像をディスプレイに表示させるための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)がインストールされている。ユーザは、専用アプリを介して、ディスプレイ上の台紙に重ねて表示させる画像を選択したり、画像を表示させる領域を指定したり、ディスプレイに表示する画像の大きさを指定したりすることができる。
【0025】
図1に示すように、画像処理装置1は、画像オブジェクトデータベースと、台紙データベースと、を記憶している。画像オブジェクトデータベースは、複数の画像オブジェクトD(
図1においては、D1~D3)を含み、複数の画像オブジェクトDそれぞれは、元画像データ、画像情報及びパーツ画像データベースを含む。
【0026】
元画像データは、画像オブジェクトデータベースに登録された複数の画像データのうち、画素が間引きされたり圧縮されたりしていない画像データであり、複数の画素それぞれの画素値を示すデータである。画像情報は、例えば、元画像データのファイル名と元画像データの大きさ(例えば画素数)に関する情報とを含む。
【0027】
パーツ画像データベースは、元画像データに対応する複数のレベル別画像データを含んでいる。1つの元画像データに対応する複数のレベル別画像データは、1つの元画像データに基づいて作成されているが、それぞれ画素数が異なっている。レベル別画像データは、元画像データを分割することにより作成された複数のパーツ画像データを含む。レベル別画像データは、レベル別画像データが含むパーツ画像データの数である分割数と、当該複数のパーツ画像データと、を含んでいる。また、レベル別画像データは、レベル別画像データに含まれるパーツ画像データの画素数を示す画素数データをさらに含んでもよい。パーツ画像データベース、レベル別画像データ及びパーツ画像データの詳細については
図4を用いた説明を後述する。
【0028】
台紙データベースは、画像データを貼り付けるための複数の台紙画像データB(
図1においては、台紙画像データB1、B2)を含む。台紙画像データに画像データを貼り付けるとは、画像データを台紙画像データベースに関連付けることをいう。表示ウィンドウは、ディスプレイにおいて台紙画像データに貼り付けられた画像データを台紙画像データに重ねて表示させるためのウィンドウである。
【0029】
画像処理装置1は、ユーザがディスプレイの画面上の台紙に重ねて表示させる画像を選択したことにより、当該画像に対応するレベル別画像データを特定する。当該画像に対応するレベル別画像データがパーツ画像データベースに含まれていない場合、画像処理装置1は、選択された画像の元画像データに基づいてレベル別画像データを作成する。
【0030】
画像処理装置1は、台紙画像データに画像データを貼り付けて表示させる操作をユーザから受け付けた場合に、画像データに対応する画像オブジェクトDに含まれるパーツ画像データを台紙画像データに重ねてディスプレイに表示させる。
図1においては、画像処理装置1は、画像オブジェクトD1及び画像オブジェクトD2それぞれに含まれるパーツ画像データを台紙画像データB1に重ねて表示し、画像オブジェクトD3に含まれるパーツ画像データを台紙画像データB2に重ねて表示している。上記の貼付処理及び表示処理の詳細については後述する。
【0031】
図2は、画像処理装置1が画像を表示させる動作を説明するための図である。台紙空間は、台紙画像データにおいてパーツ画像データを貼り付ける領域である。表示空間は、ディスプレイの画面上の表示領域であり、例えば、ユーザが専用アプリを介して設定したウィンドウの領域である。
【0032】
画像処理装置1は、台紙画像データに貼り付けるための元画像データ(以下、「対象画像データ」という)と、対象画像データを貼り付ける台紙画像データと、表示領域において対象画像データを台紙画像データに貼り付ける領域(以下、「貼付領域」という)と、を指定する操作を受け付ける。画像処理装置1は、
図1に示す画像オブジェクトデータベースを参照することにより、ユーザが指定した対象画像データに対応する画像オブジェクトDを特定する。画像処理装置1は、
図1に示す台紙データベースを参照することにより、ユーザが指定した台紙画像データBを特定する。
【0033】
続いて、画像処理装置1は、表示領域においてユーザが指定した貼付領域に基づいて、特定した台紙画像データBの台紙空間において対象画像データを表示する領域を特定する。画像処理装置1は、パーツ画像データベースを参照することにより、特定した領域の画素数に対応するレベル別画像データを選択する。画像処理装置1は、選択したレベル別画像データに含まれるパーツ画像データを台紙画像データに重ねて表示する(
図2に示す(1))。
【0034】
画像処理装置1は、表示空間においてユーザが指定した貼付領域(
図2においては、貼付領域C1、C2)に、台紙画像データに重ねたパーツ画像データを表示させる(
図2に示す(2))。画像処理装置1がこのように動作することで、画像処理装置1は、貼付領域の大きさに対応するパーツ画像データをディスプレイに表示させることができる。その結果、画像処理装置1は、ユーザが指定した大きさに対象画像データを拡大又は縮小する処理を実行することなく貼付領域に対象画像データを表示することができるため、ディスプレイに対象画像データを表示させるまでの時間を短縮することができる。
以下、画像処理装置1の構成及び動作を詳細に説明する。
【0035】
<画像処理装置1の構成>
図3は、画像処理装置1の構成を示す図である。画像処理装置1は、入力部11と、表示部12と、記憶部13と、制御部14と、を有する。
【0036】
入力部11は、画像処理装置1のユーザから入力操作を受け付けるための入力デバイスであり、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス、ジョイスティック、又はマイクである。入力部11は、例えば、複数の元画像データを画像オブジェクトデータベースに登録する操作、複数の元画像データのうちユーザが選択した元画像データ(すなわち対象画像データ)を台紙画像データに貼り付ける操作、対象画像データの大きさを拡大又は縮小する操作等の入力操作をユーザから受け付ける。表示部12は、画像データを表示するための表示デバイスであり、例えばディスプレイである。
【0037】
記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部13は、制御部14が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部13は、画像データと、台紙画像データと、画像データ又は台紙画像データに基づく各種の処理を実行するために用いられるデータと、を記憶する。
【0038】
記憶部13は、台紙画像データに貼り付けた対象画像データを表示させるために用いられる各種の情報をデータベースに記憶している。記憶部13は、例えば、台紙画像データBを台紙データベースに記憶している。記憶部13は、例えば、元画像データ(すなわち対象画像データ)又は貼付領域と、元画像データの画像情報と、元画像データに対応する複数のレベル別画像データを含むパーツ画像データベースと、を含む画像オブジェクトDを画像オブジェクトデータベースに記憶している。
【0039】
図4は、記憶部13に記憶されたパーツ画像データベースの一例を示す図である。
図4に示すパーツ画像データベースにおいては、元画像データ名、レベル別画像データを識別するためのレベル別画像データ識別情報であるレベル別画像データID、分割数、画素数、パーツ画像データ名及びパーツ画像領域が関連付けられている。
【0040】
元画像データ名は、元画像データのファイル名であり、制御部14は、元画像データ名を指定することにより、記憶部13に記憶された元画像データにアクセスすることができる。分割数は、複数のレベル別画像データそれぞれを構成するパーツ画像データの数である。画素数は、レベル別画像データの画素数である。パーツ画像データ名は、パーツ画像データのファイル名であり、制御部14は、パーツ画像データ名を指定することによりパーツ画像データにアクセスすることができる。パーツ画像領域は、元画像データにおけるそれぞれのパーツ画像データの領域を示す情報である。
【0041】
図5は、パーツ画像領域を説明するための図である。
図5(a)は、
図4に示す元画像データ「S100」に対応するレベル別画像データ「L102」を分割して生成された4個のパーツ画像データ「P102」(P102-1~P102―4)のパーツ画像領域を示す。
図5(b)は、
図4に示す元画像データ「S100」に対応するレベル別画像データ「L103」を分割して生成された16個のパーツ画像データ「P103」(P103-1~P103-16)のパーツ画像領域を示す。
【0042】
図5(a)に示すように、4個のパーツ画像データ「P102」それぞれのパーツ画像領域は、横方向アドレスx1~x2と縦方向アドレスy1~y2の組み合わせにより表される。4個のパーツ画像データ「P102」それぞれの画素数は同じであり、
図4に示すレベル別画像データ「L102」の画素数である100万画素を4で分割した25万画素である。
図5(b)に示すように、16個のパーツ画像データ「P103」それぞれのパーツ画像領域は、横方向アドレスx1~x4と縦方向アドレスy1~y4の組み合わせにより表される。16個のパーツ画像データ「P103」それぞれの画素数は同じであり、
図4に示すレベル別画像データ「L103」の画素数である400万画素を16で分割した25万画素である。
【0043】
制御部14は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphical Processing Unit)である。制御部14は、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより、画像データ特定部141、画像データ選択部142、領域特定部143、表示処理部144及び作成部145の少なくともいずれかとして機能する。制御部14は、これらの全ての構成部の機能を実行してもよく、これらの一部の構成部の機能を実行してもよい。
【0044】
以下、制御部14により実現される各部の構成を説明する。
画像データ特定部141は、ディスプレイの画面上の貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて、対象画像データを特定する。画像データ特定部141は、貼付領域に表示する複数の対象画像データを指定する操作に基づいて、複数の対象画像データを特定してもよい。貼付領域は、台紙画像の領域、台紙画像の領域のうちディスプレイに表示された領域、又は台紙画像の領域においてユーザが選択した領域である。対象画像データは、複数の元画像データのうちユーザが選択した元画像データである。
【0045】
画像データ特定部141は、例えば、ユーザが、台紙画像に貼り付ける画像のファイル名を選択したり、台紙画像に画像を貼り付けたりする操作を入力部11から受け付けたことにより、当該画像に対応する元画像データ(すなわち対象画像データ)を特定する。画像データ特定部141は、例えば、記憶部13に記憶された複数の元画像データを参照することにより、ユーザが選択した画像のファイル名に関連付けられた対象画像データを特定する。
【0046】
画像データ特定部141は、例えば、複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトDを貼付領域に関連付けて記憶部13に記憶させる。画像データ特定部141は、例えば、貼付領域においてユーザが選択した領域を示す情報(例えば、ユーザが選択した領域を示す座標情報)と、ユーザが選択した対象画像データに対応する画像オブジェクトDとを関連付けて記憶部13に記憶させる。
【0047】
画像データ選択部142は、貼付領域に関連付けて記憶部13に記憶された画像オブジェクトDに含まれる複数のレベル別画像データから、レベル別画像データの大きさと貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データ(すなわち、選択レベル別画像データ)を選択する。レベル別画像データの大きさ及び貼付領域の大きさは、例えば、画素数又は画素数を符号化したデータにより表される情報である。画像データ選択部142は、対象画像データに関連付けて記憶部13に記憶された画像オブジェクトDに含まれる複数のレベル別画像データから、レベル別画像データの大きさと貼付領域の大きさとの関係に基づいて1つのレベル別画像データを選択してもよい。
【0048】
画像データ選択部142は、例えば、レベル別画像データの画素数データが示す画素数が貼付領域の画素数よりも大きい1以上のレベル別画像データを特定する。画像データ選択部142は、特定した1以上のレベル別画像データのうち、貼付領域の画素数に対する画素数データが示す画素数の比が所定の範囲内の1つのレベル別画像データを選択レベル別画像データとして選択する。所定の範囲内は、例えば、貼付領域の画素数に対する画素数データが示す画素数の比が、1対4よりも小さい範囲である。
【0049】
一例として、台紙空間における対象画像データの一部又は全部の領域を貼付領域に表示させる操作を受け付けた画像データ選択部142が、貼付領域の画素数が50万画素であることを特定したとする。この場合、画像データ選択部142は、
図4に示す「画素数」を参照することにより、50万画素よりも大きい画素数を示すレベル別画像データ「L102」、「L103」及び「L104」を特定する。
【0050】
続いて、画像データ選択部142は、特定した複数のレベル別画像データのうち、貼付領域の画素数(50万画素)に対するレベル別画像データの画素数が1対4よりも小さい範囲のレベル別画像データ(すなわち、200万画素よりも小さい画素数を示すレベル別画像データ)である「L102」を選択レベル別画像データとして選択する。
【0051】
画像データ選択部142がこのように動作することで、画像データ選択部142は、貼付領域の大きさに応じたレベル別画像データを選択することができる。さらに、複数のパーツ画像データのうち、4つ以下のパーツ画像データを用いて貼付領域を表示させるようなレベル別画像データを選択することができる。その結果、画像データ選択部142は、表示処理部144が貼付領域に表示させるために取得する画像データのデータ量を、対象画像データのデータ量よりも小さくすることができるので、表示速度を高速化することができる。
【0052】
なお、画像データ選択部142は、対象画像データに関連付けられたレベル別画像データが記憶部13に記憶されていない場合、作成部145にレベル別画像データを作成させる。作成部145がレベル別画像データを作成する処理の詳細については後述する。
【0053】
領域特定部143は、レベル別画像データに含まれるパーツ画像データに基づく画像を表示させる領域を特定する。領域特定部143は、
図2に示す表示空間においてユーザが選択した貼付領域を指定する操作の内容を入力部11から取得することにより、
図2に示す台紙空間において当該貼付領域に対応する領域を特定する。領域特定部143は、台紙画像データに重ねて表示した対象画像データのうち特定した領域を表示対象領域として特定する。領域特定部143は、特定した表示対象領域を表示処理部144に通知する。領域特定部143が表示対象領域を特定することで、表示処理部144は、対象画像データに関連付けられた複数のパーツ画像データから表示対象領域に対応するパーツ画像データを選択することができる。
【0054】
ユーザは、対象画像データの一部の領域を拡大して表示させたい場合がある。この場合、ユーザは、例えば、表示されている対象画像データの一部の領域を選択する操作をしたり、貼付領域を拡大する操作をしたり、拡大率を入力したりすることにより拡大することができる。拡大する操作が行われた場合、領域特定部143は、対象画像データのうち、拡大させた状態で貼付領域に表示させる表示対象領域を特定する。領域特定部143は、例えば、画像データ特定部141が特定した対象画像データが示す画像の領域のうち、拡大した後に貼付領域に含まれる領域を特定する。
【0055】
表示処理部144は、画像データ選択部142が選択した1つのレベル別画像データである選択レベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを貼付領域に表示させる。表示処理部144は、例えば、
図4に示す「パーツ画像データ名」を参照することにより、選択レベル別画像データに含まれる1以上のパーツ画像データを特定し、貼付領域に表示させる。
【0056】
表示処理部144がこのように動作することで、貼付領域の大きさに対応するパーツ画像データを表示させることができるため、表示処理部144は、対象画像データよりも小さいデータ量の画像データを取得して、かつ画像データを縮小又は拡大する処理をその時点で行うことなく貼付領域に表示させることができる。その結果、表示処理部144は、ユーザが貼付領域を指定してから貼付領域に画像を表示させるまでの時間を短縮することができる。表示処理部144のこのような動作は、貼付領域の大きさが対象画像データの大きさに対して小さい(すなわち、対象画像データを表示させる際の拡大率が大きい)場合に好適である。
【0057】
表示処理部144は、例えば、ユーザが画像を拡大する操作をした場合、選択レベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち、領域特定部143が特定した表示対象領域に対応する1以上のパーツ画像データを貼付領域に表示させる。表示処理部144は、例えば、
図4に示す「パーツ画像領域」を参照することにより、表示対象領域に含まれる1以上のパーツ画像データを特定し、貼付領域に表示させる。
【0058】
図6は、拡大した画像を表示させる動作を説明するための図である。
図6(a)は、拡大する前の画像を表示させた画面を示し、
図6(b)は、拡大した画像を表示させた画面を示す。
図6(a)においては、
図5に示すレベル別画像データ「L102」に含まれる4つのパーツ画像データ「P102」が貼付領域Cに表示されている。領域Aは、ユーザが画像を拡大する操作において指定した領域であり、
図5に示すパーツ画像データ「P102-2」を4分割した領域のうち1つの領域に対応する。
図6(b)においては、
図6(a)に示す領域Aを拡大した画像が貼付領域Cに表示されている。
【0059】
まず、
図6(a)に示すように、表示処理部144は、画像データ選択部142が貼付領域Cの大きさに基づいて選択したレベル別画像データ「L102」に含まれる4つのパーツ画像データ「P102」を貼付領域Cに表示させる。
【0060】
続いて、ユーザが領域Aを拡大して表示する操作をしたことにより、画像データ選択部142は、貼付領域Cの大きさと台紙画像データにおける領域Aの大きさとに基づいて、レベル別画像データ「L103」を選択する。領域特定部143は、
図5に示す「パーツ画像領域」を参照することにより、選択レベル別画像データ「L103」に含まれる複数のパーツ画像データのうち、領域Aに対応するパーツ画像データ「P103-8」を特定する。表示処理部144は、
図6(b)に示すように、パーツ画像データ「P103-8」を貼付領域Cに表示させる。
【0061】
表示処理部144がこのように動作することで、表示処理部144は、ユーザが画像の一部を拡大又は縮小する操作をした場合に、ユーザが指定した大きさ及び領域に対応するパーツ画像データを短時間で貼付領域に表示させることができる。その結果、表示処理部144は、ユーザが画像の一部を指定する操作をしてからユーザが指定した領域を貼付領域に表示させるまでの時間を、対象画像データを拡大又は縮小して表示させるよりも短くすることができる。
【0062】
ところで、ユーザは、選択した画像と、当該画像の一部を拡大した拡大画像と、を同じ画面に表示したい場合がある。具体的には、貼付領域に表示させた地図画像を閲覧しながら、当該地図画像のうち一部の領域を拡大して閲覧するような場合である。そこで、表示処理部144は、第1貼付領域に表示した画像(例えば地図画像)と、第1貼付領域に含まれる第2貼付領域に表示した画像(例えば地図画像のうち一部の画像)と、を同じ画面に表示させてもよい。
【0063】
表示処理部144は、レベル別画像データの大きさと対象画像データを表示する第1貼付領域の大きさとの関係に基づいて画像データ選択部142が選択した第1選択レベル別画像データを第1貼付領域に表示させる。続いて、表示処理部144は、第1貼付領域に含まれる第2貼付領域の大きさとレベル別画像データの大きさとの関係に基づいて画像データ選択部142が選択した第2選択レベル別画像データを第2貼付領域に表示させる。
【0064】
図7は、第1貼付領域と第2貼付領域とを表示させる動作を説明するための図である。
図7(a)は、第1貼付領域C1に表示した第1選択レベル別画像データを示す図である。
図7(b)は、第1貼付領域C1に表示した第1選択レベル別画像データと第2貼付領域C2に表示した第2選択レベル別画像データとを示す図である。
図7(b)に示す第2選択レベル別画像データは、
図7(a)に示す領域Aを拡大して表示した画像である。
【0065】
図7(a)に示すように、表示処理部144は、画像データ選択部142が選択した第1選択レベル別画像データを第1貼付領域C1に表示する。続いて、
図7(b)に示すように、表示処理部144は、画像データ選択部142が第2貼付領域C2の大きさと領域Aの大きさとに基づいて選択した第2選択レベル別画像データを、第2貼付領域C2に表示する。
【0066】
例えば、第1選択レベル別画像データが
図4に示すレベル別画像データ「L102」である場合、第2選択レベル別画像データは、
図4に示すレベル別画像データ「L103」又は「L104」である。表示処理部144は、第2選択レベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち、領域特定部143が特定した表示対象領域に対応するパーツ画像データを貼付領域C2に表示させる。
【0067】
表示処理部144がこのように動作することで、表示処理部144は、複数の貼付領域それぞれに、同じ対象画像データに関連付けられた、異なる分割数のレベル別画像データを表示させることができる。その結果、ユーザは、元画像データを閲覧するとともに、短時間で元画像データの一部を詳細に閲覧し始めることができる。
【0068】
ユーザは、ディスプレイに表示させた対象画像データの拡大率が所定の範囲である場合に、対象画像データと異なる他の情報を重ねて表示させたい場合がある。具体的には、多くの人が集合した場所で撮影して生成された集合写真を、人の顔が特定できる拡大率で表示したときに、表示された人のネームプレートを重ねて表示したいと考えるような場合である。そこで、表示処理部144は、対象画像データに対する、貼付領域に表示された1以上のパーツ画像データの拡大率が所定の範囲内である場合に、1以上のパーツ画像データに関連付けられた画像データ(以下、「関連画像データ」という)を1以上のパーツ画像データに重ねて表示させる。拡大率は、例えば、対象画像データの画素数(すなわち、分割数が1のパーツ画像データの画素数)を貼付領域の画素数により除算した値である。
【0069】
表示処理部144は、例えば、関連画像データを表示させる領域と、関連画像データを表示させる際のパーツ画像データの拡大率の範囲とを、ユーザから受け付けて対象画像データに関連付ける。関連画像データは、記憶部13に記憶されており、ユーザが画像処理装置1を操作することにより、パーツ画像データに関連付けることができる。関連画像データは、画像オブジェクトデータベースに登録された元画像データでもよいし、画像オブジェクトデータベースに登録されていない画像データであってもよい。
【0070】
図8は、関連画像データを表示する動作を説明するための図である。
図8(a)は、関連画像データを重ねて表示させていない貼付領域Cを示し、
図8(b)は、関連画像データを重ねて表示させた貼付領域Cを示す。
図8(b)に示す貼付領域Cの画像は、
図8(a)に示す領域Aを拡大して表示させた画像である。
図8(b)に示す画像N1及び画像N2は、人P1及び人P2を示すパーツ画像データに関連付けられた関連画像データである。
【0071】
図8(a)において、表示処理部144は、分割数が1のパーツ画像データの画素数を貼付領域Cの画素数で除算することにより、貼付領域Cに表示したパーツ画像データの拡大率を特定する。表示処理部144は、特定した拡大率が、ユーザが設定した所定の範囲内ではないことを特定した場合、関連画像データを表示させない状態でディスプレイに表示させる。
【0072】
一方、
図8(b)において、表示処理部144は、貼付領域Cに表示したパーツ画像データの拡大率が所定の範囲内であることを特定する。表示処理部144は、貼付領域Cに表示されたパーツ画像データに関連付けられた関連画像データである画像N1及び画像N2をパーツ画像データに重ねて表示させる。
【0073】
表示処理部144がこのように動作することで、表示処理部144は、所定の拡大率の範囲内にあるパーツ画像データと当該パーツ画像データに関連付けられた画像データとを重ねて表示させることができる。その結果、表示処理部144は、対象画像データの拡大率に応じてユーザが設定した他の画像データを重ねて表示させることができる。
【0074】
さらに、ユーザは、ディスプレイに表示させた対象画像データの拡大率が所定の拡大率である場合に、表示させた対象画像データと異なる他の対象画像データを貼付領域に表示させたい場合がある。一例としては、動物の画像を拡大することにより、動物の骨格、筋肉又は内臓の画像を表示させたりする場合である。
【0075】
そこで、表示処理部144は、第1対象画像データを分割したパーツ画像データを表示させた後に、第1対象画像データの拡大率を所定の拡大率に変更するための操作を受け付けた場合に、第1対象画像データに関連付けられた第2対象画像データを分割したパーツ画像データを表示させる。第2対象画像データは、ユーザが画像処理装置1を操作することにより、第1対象画像データに関連付けられた元画像データであり、第2対象画像データの画像情報及びパーツ画像データベースと関連付けて画像オブジェクトデータベースに記憶されている。
【0076】
表示処理部144は、例えば、複数の対象画像データのうち第1対象画像データに関連付けられた所定のレベルの第1選択レベル別画像データに含まれる1以上のパーツ画像データを表示させた後に、表示する際の拡大率を変更するための所定の操作を受け付ける。この場合、表示処理部144は、第1選択レベル別画像データに含まれる分割数と異なる分割数を含む第2選択レベル別画像データであって、複数の対象画像データのうち第1対象画像データに関連付けられた第2対象画像データに対応する第2選択レベル別画像データに含まれる1以上のパーツ画像データを貼付領域に表示させる。ユーザは、画像処理装置1を操作することにより、所定のレベルの第1選択レベル別画像データを指定したり、拡大率を変更するための所定の操作を設定したりすることができる。
【0077】
図9は、第2選択レベル別画像データを表示させる動作を説明するための図である。
図9(a)は、動物の外見を示す第1対象画像データQ1と動物の骨格を示す第2対象画像データQ2とを示す図である。記憶部13は、第1対象画像データQ1及び第2対象画像データQ2を記憶している。
図9(b)は、第1選択レベル別画像データに含まれるパーツ画像データを表示させた図である。
図9(c)は、第2選択レベル別画像データを表示させた図である。
【0078】
まず、表示処理部144は、
図9(b)に示すように、第1対象画像データQ1に関連付けられた第1選択レベル別画像データに含まれるパーツ画像データを貼付領域Cに表示させる。続いて、貼付領域Cを表示する際の拡大率を所定の範囲内の拡大率に変更をするための操作を受け付けた場合、表示処理部144は、
図9(c)に示すように、第2対象画像データに対応する第2選択レベル別画像データに含まれるパーツ画像データを、貼付領域Cに表示させる。
【0079】
表示処理部144がこのように動作することで、表示処理部144は、ユーザが指定した拡大率で貼付領域を表示させる場合に、対象画像データに関連付けられた他の対象画像データを表示させることができる。その結果、ユーザは、例えば、被写体の外部の画像と被写体の内部の画像とを組み合わせた画像コンテンツを作成することができる。
【0080】
[レベル別画像データの作成]
作成部145は、対象画像データを指定する操作に基づいて、対象画像データに関連付けられた複数のレベル別画像データが記憶部13に記憶されていない場合に当該複数のレベル別画像データを作成する。作成部145は、例えば、
図1に示す画像オブジェクトデータベースを参照することにより、対象画像データに関連付けられた複数のレベル別画像データが記憶部13に記憶されていないことを特定した場合にレベル別画像データを作成する。作成部145は、対象画像データを複数の分割数で分割した複数のパーツ画像データを作成することにより、複数のレベル別画像データを作成し、記憶部13に記憶させる。
【0081】
作成部145は、例えば、対象画像データの画素数に基づいて分割数の最大値を決定し、対象画像データを、分割数の最大値以下の複数の分割数で分割することにより、複数の分割数に対応する複数のレベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データを作成する。
【0082】
図10は、分割数の最大値を決定するための分割数情報である。
図10に示す分割数情報は、記憶部13に記憶されており、レベル数、分割数及び対象画像データの画素数が関連付けられている。分割数は、対象画像データを分割して作成されたパーツ画像データの数である。レベル数は、レベル別画像データの数であり、対象画像データの大きさ(例えば画素数)により決定される。
【0083】
具体的には、対象画像データの画素数が1200万画素である場合、作成部145は、
図10に示す「対象画像データの画素数」及び「レベル数」を参照することにより、4つのレベル別画像データを作成するべきことを特定する。作成部145は、
図10に示す「分割数」を参照することにより、対象画像データの分割数の最大値が64であることを特定する。作成部145は、対象画像データを64個に分割して生成した64個のパーツ画像データと、分割数が64であることを示す情報とを含む、レベル4に対応するレベル別画像データを作成する。
【0084】
続いて、作成部145は、対象画像データを縮小して生成した第1縮小画像データを16個に分割して生成した16個のパーツ画像データと、分割数が16であることを示す情報とを含む、レベル3に対応するレベル別画像データを作成する。第1縮小画像データは、例えば、対象画像データの縦方向及び横方向の画素数が、それぞれ半分の画素数になるように一部の画素を間引くことにより作成された画像データである。
【0085】
さらに、作成部145は、第1縮小画像データをさらに縮小して生成した第2縮小画像データを4個に分割して生成した4個のパーツ画像データと、分割数が4であることを示す情報とを含む、レベル2に対応するレベル別画像データを作成する。同様に、作成部145は、レベル1に対応するレベル別画像データを作成する。作成部145がこのようにパーツ画像データを作成することで、作成部145は、対象画像データの画素数に適した複数のレベル別画像データを作成することができる。
【0086】
作成部145は、例えば、対象画像データの縦方向の画素数及び横方向の画素数が2j(jは自然数)である場合、対象画像データが4k(kは自然数)個に分割されており、それぞれkの値が異なる複数のレベル別画像データを作成する。具体的には、作成部145は、画像データ特定部141が特定した対象画像データの縦方向の画素数が2048(すなわち、211)であり、横方向の画素数が4096(すなわち、212)であることを特定する。この場合、作成部145は、対象画像データが4個、16個、64個それぞれに分割された複数のレベル別画像データを作成する。作成部145がこのようにレベル別画像データを作成することで、作成部145は、複数のパーツ画像データそれぞれの縦方向の画素数及び横方向の画素数を等しくすることができる。
【0087】
作成部145は、対象画像データの縦方向の画素数又は横方向の画素数のいずれかが2j(jは自然数)でない場合、縦方向の画素数が2m(mは自然数)になり、かつ横方向の画素数が2n(nは自然数)になるように画素を付加した画像データを作成する。作成部145は、作成した画像データを4k個に分割することにより、それぞれkの値が異なる複数のレベル別画像データを作成する。作成部145は、例えば、画像データ特定部141が特定した対象画像データの縦方向の画素数又は横方向の画素数の少なくともいずれかが、2j(jは自然数)でないことを特定した場合、対象画像データの外周に、縦方向の画素数が2m(mは自然数)になり、かつ横方向の画素数が2n(nは自然数)になるように画素を付加した画像データを4k個に分割する。
【0088】
作成部145が対象画像データの外周に付加する画素は、例えば、対象画像データにおける外周の画素、白色若しくは黒色等の単色の画素、又は台紙画像データにおいて対象画像データを重ねて表示した領域の周囲の領域に含まれる画素である。作成部145がこのように画像データを作成することで、作成部145は、どのような大きさの対象画像データであっても、縦方向の画素数及び横方向の画素数が同じ複数のパーツ画像データを作成することができる。
【0089】
カメラが撮像して生成した撮像画像データが対象画像データである場合、周辺減光により、対象画像データの中心付近の輝度よりも対象画像データの外周付近の輝度が低くなる場合がある。このような場合、ユーザは、対象画像データの外周付近を表示させたくないと考える。これに対して、作成部145は、対象画像データにおける外周から所定の範囲内の領域を除外した画像データを分割することにより、複数のレベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データを作成してもよい。所定の範囲内の領域は、例えば、縦方向及び横方向の画素数の1割の領域であり、ユーザが画像処理装置1を操作することにより設定できる。
【0090】
作成部145がこのように動作することで、作成部145は、カメラが撮像して生成した撮像画像データが対象画像データである場合に、周辺減光により中心付近の領域よりも暗くなった領域を除外した複数のパーツ画像データを作成することができる。
【0091】
ところで、ユーザは、貼付領域に表示された台紙画像データを対象画像データとして、他の台紙画像データに表示したいと考える場合がある。これに対して、作成部145は、1以上のパーツ画像データを表示させた貼付領域を、貼付領域と同じ大きさ(すなわち貼付領域の縦方向及び横方向の画素数と同じ画素数)の対象画像データに変換し、当該対象画像データに対応する複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトDを作成する。作成部145は、例えば、ユーザから、台紙画像データを対象画像データに指定する操作を受け付けたことにより、当該台紙画像データを対象画像データとした画像オブジェクトDを作成する。
【0092】
作成部145がこのように動作することで、表示処理部144は、従来の画像データよりも大きい画像データを拡大又は縮小して表示する場合であっても、表示処理部144が表示する大きさに適したレベル別画像データを用いて表示することができる。その結果、表示処理部144は、対象画像データが大きくなったとしても、画像を表示させるまでの時間を短縮することができる。
【0093】
<画像処理装置1における処理の流れ>
図11は、画像処理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示すフローチャートは、画像処理装置1が対象画像データと貼付領域との指定を受け付けてから対象画像データを貼付領域に表示させるまでの動作を示す。
【0094】
画像データ特定部141は、入力部11から対象画像データと貼付領域との指定を受け付ける(S1)。画像データ特定部141は、
図1に示す画像オブジェクトデータベースを参照することにより、入力部11から受け付けた対象画像データを特定する(S2)。
【0095】
特定した対象画像データに関連付けられたレベル別画像データが特定できない場合(S3のNO)、すなわち、当該レベル別画像データが記憶部13に記憶されていない場合、作成部145は、複数のレベル別画像データを作成する(S4)。特定した対象画像データに関連付けられたレベル別画像データが特定できた場合(S3のYES)、すなわち、当該対象画像データに関連付けられたレベル別画像データが記憶部13に記憶されている場合、作成部145は、レベル別画像データを作成しない。
【0096】
画像データ選択部142は、画像データ特定部141が入力部11から受け付けた貼付領域の画素数を特定する(S5)。画像データ選択部142は、特定した貼付領域の画素数と、対象画像データに関連付けられたレベル別画像データの画素数とに基づいて、1つのレベル別画像データ(すなわち選択レベル別画像データ)を選択する(S6)。
【0097】
領域特定部143は、対象画像データのうち貼付領域に表示させる表示対象領域を特定する(S7)。表示処理部144は、領域特定部143が特定した表示対象領域と、
図4に示す「パーツ画像領域」とに基づいて、選択レベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち貼付領域に表示するパーツ画像データを特定する(S8)。表示処理部144は、特定したパーツ画像データを貼付領域に表示させる(S9)。
【0098】
画像処理装置1は、処理を終了する操作が行われていない場合(S10のNO)、S1からS9までの処理を繰り返す。画像処理装置1は、処理を終了する操作が行われた場合(S10のYES)、処理を終了する。
【0099】
<第1変形例>
以上の説明においては、画像処理装置1が、台紙画像データにおける貼付領域に対象画像データを表示させる動作を示したが、これに限らない。画像処理装置1は、台紙画像データにおける貼付領域に、ユーザが指定した他の台紙画像データを表示させてもよい。他の台紙画像データは、1以上の対象画像データが表示されていてもよい。
【0100】
<第2変形例>
以上の説明においては、画像処理装置1が、ディスプレイ等の表示部12に貼付領域を表示させる動作を示したが、これに限らない。画像処理装置1は、貼付領域に表示したパーツ画像データを、画像ファイルとして記憶部13に記憶してもよいし、プリンタ等の印刷機器に送信して印刷させてもよい。
【0101】
<第3変形例>
以上の説明においては、画像処理装置1が、台紙画像データBの台紙空間において対象画像データを表示する領域を特定し、特定した領域の画素数に対応するパーツ画像データを台紙画像データBに重ねることにより、台紙画像データBに重ねたパーツ画像データを表示ウィンドウに表示させる動作を示したが、これに限らない。画像処理装置1は、パーツ画像データを台紙画像データBに重ねた台紙オブジェクトを作成した後に、台紙オブジェクトを拡大又は縮小することにより生成した表示用画像データを含むペーパーオブジェクトを作成し、表示用画像データを表示ウィンドウに表示させてもよい。
【0102】
図12は、第3変形例に係る画像処理装置1の概要を説明するための図である。画像処理装置1は、表示領域においてユーザが指定した貼付領域に基づいて、台紙画像データB1の台紙空間において対象画像データを表示する領域を特定する。画像処理装置1は、画像オブジェクトに含まれるパーツ画像データベースを参照することにより、特定した領域の画素数に対応するレベル別画像データに含まれるパーツ画像データを台紙画像データB1に重ねた台紙オブジェクトを作成する(
図12に示す(1))。
【0103】
画像処理装置1は、作成した台紙オブジェクトを縮小した表示用画像データである台紙ペーパーを作成する(
図12に示す(2))。画像処理装置1は、台紙オブジェクトのうち一部の領域(
図12においては領域A1)を拡大した表示用画像データである部分拡大ペーパーを作成する(
図12に示す(3))。画像処理装置1は、表示ウィンドウ(すなわち表示領域)においてユーザが指定した領域に、台紙ペーパーを表示させる(
図12に示す(4))。画像処理装置1は、表示領域においてユーザが指定した領域に、部分拡大ペーパーを表示させる(
図12に示す(5))。
【0104】
なお、画像処理装置1は、ペーパーオブジェクトに含まれる台紙ペーパー又は部分拡大ペーパー等の表示用画像データを用いて、当該表示用画像データに対応する複数のレベル別画像データを含む画像オブジェクトD4を作成してもよい(
図12に示す(6))。
【0105】
<画像処理装置1による効果>
以上説明したように、画像処理装置1は、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより、貼付領域に表示する対象画像データを指定する操作に基づいて対象画像データを特定する画像データ特定部141と、貼付領域の大きさに基づいて、対象画像データに関連付けられた複数のレベル別画像データのうち1つのレベル別画像データを選択する画像データ選択部142と、を有する。
【0106】
そして、表示処理部144が、画像データ選択部142が選択したレベル別画像データに含まれる複数のパーツ画像データのうち1以上のパーツ画像データを貼付領域に表示させる。画像処理装置1がこのように動作することで、ユーザが指定した貼付領域の大きさに対応するパーツ画像データを表示させるため、対象画像データのデータ量よりも小さいデータ量の画像を用いて表示させることができる。さらに、対象画像データを、ユーザが指定した貼付領域の大きさに拡大又は縮小する処理を行わずに表示させることができる。その結果、画像処理装置1は、対象画像データを表示させるための時間を短縮することができる。
【0107】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0108】
1 画像処理装置
11 入力部
12 表示部
13 記憶部
14 制御部
141 画像データ特定部
142 画像データ選択部
143 領域特定部
144 表示処理部
145 作成部