(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025975
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】マップ生成プログラム、マップ生成システム、及びマップ生成方法
(51)【国際特許分類】
G06T 17/05 20110101AFI20240220BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G06T17/05
G09B29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129382
(22)【出願日】2022-08-15
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(71)【出願人】
【識別番号】519091041
【氏名又は名称】JP GAMES株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】南井 享
(72)【発明者】
【氏名】中川 祐
(72)【発明者】
【氏名】田畑 端
【テーマコード(参考)】
2C032
5B050
【Fターム(参考)】
2C032HC27
5B050AA07
5B050BA09
5B050BA11
5B050BA12
5B050BA13
5B050BA17
5B050CA08
5B050EA04
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA14
5B050GA08
(57)【要約】
【課題】現実空間に対応する仮想空間を示すマップを簡便に生成することが可能なマップ生成プログラム、マップ生成システム、及びマップ生成方法を提供する。
【解決手段】コンピュータに、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得するオブジェクトデータ取得部と、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間であって、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成するマップ生成部と、を実現させるマップ生成プログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、前記現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得するオブジェクトデータ取得部と、
前記オブジェクトデータに基づいて、前記現実空間に対応する仮想空間であって、前記現実オブジェクトの前記現実空間における位置に対応する前記仮想空間上の座標に、前記現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した前記仮想空間を示すマップを生成するマップ生成部と、
を実現させるマップ生成プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記マップ生成部におけるマップ生成のために不足している前記現実オブジェクトの撮影箇所を特定して、不足箇所情報を生成する不足箇所特定部と、
前記不足箇所情報に基づいて、前記不足箇所情報に対応する撮影データを要求する不足データ要求を、外部の情報処理システムに送信する不足データ要求送信部と、
をさらに実現させる請求項1に記載のマップ生成プログラム。
【請求項3】
前記オブジェクトデータは、前記現実オブジェクトが撮影された時に関する時間情報を含み、
前記マップ生成部は、前記時間情報が示す時間における前記現実空間に対応する前記仮想空間を示す前記マップを生成する、
請求項1に記載のマップ生成プログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記仮想空間におけるイベントである仮想イベントに関する仮想イベント情報を取得する仮想イベント取得部と、
前記仮想イベント情報に基づいて、前記仮想イベントを、前記仮想空間に対応する現実空間に反映させるための現実反映情報を生成する反映情報生成部と、
前記現実反映情報を外部の情報処理システムに提供する反映情報提供部と、
をさらに実現させる請求項1~3のいずれか一項に記載のマップ生成プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記現実空間におけるイベントである現実イベントに関する現実イベント情報を取得する現実イベント取得部と、
前記現実イベント情報に基づいて、前記現実イベントを、現実空間に対応する前記仮想空間に反映させるための仮想反映情報を生成する反映情報生成部と、
前記仮想反映情報に基づいて、前記仮想空間の表示の制御を行う表示制御部と、
をさらに実現させる請求項1~3のいずれか一項に記載のマップ生成プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
所定の条件に応じて発生する、前記仮想空間におけるイベントの登録を受け付けて、イベント登録情報を取得するイベント登録部と、
前記イベント登録情報に基づいて、前記所定の条件が満たされた場合に、前記イベントに対応した、前記仮想空間の表示の制御を行う表示制御部と、
をさらに実現させる請求項1~3のいずれか一項に記載のマップ生成プログラム。
【請求項7】
現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、前記現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得するオブジェクトデータ取得部と、
前記オブジェクトデータに基づいて、前記現実空間に対応する仮想空間であって、前記現実オブジェクトの前記現実空間における位置に対応する前記仮想空間上の座標に、前記現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した前記仮想空間を示すマップを生成するマップ生成部と、
を備えるマップ生成システム。
【請求項8】
コンピュータが、
現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、前記現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得し、
前記オブジェクトデータに基づいて、前記現実空間に対応する仮想空間であって、前記現実オブジェクトの前記現実空間における位置に対応する前記仮想空間上の座標に、前記現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した前記仮想空間を示すマップを生成する、
マップ生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マップ生成プログラム、マップ生成システム、及びマップ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサーを用いて現実空間をスキャンし、現実空間に対応するマップを生成する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されているシステムでは、遠隔操作装置によって移動体を移動させながら、移動体に搭載される全方位レーザ距離計を用いて得られるスキャンデータに基づいて、3次元地図を生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、マップの生成にあたり、全方位レーザ距離計によるスキャンデータの取得が前提となっている。そのため、マップの生成及び更新において、全方位レーザ距離計を備えた移動体による情報取得が必要であるという課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを簡便に生成することが可能なマップ生成プログラム、マップ生成システム、及びマップ生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るマップ生成プログラムは、コンピュータに、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得するオブジェクトデータ取得部と、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間であって、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成するマップ生成部と、を実現させる。
【0008】
本発明の一態様に係るマップ生成システムは、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得するオブジェクトデータ取得部と、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間であって、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成するマップ生成部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様に係るマップ生成方法は、コンピュータが、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得し、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間であって、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成する。
【0010】
なお、本発明において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」又は装置が有する機能が2つ以上の物理的手段、装置、又はソフトウェアモジュールにより実現されても、2つ以上の「部」又は装置の機能が1つの物理的手段、装置、又はソフトウェアモジュールにより実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを簡便に生成することが可能なマップ生成プログラム、マップ生成システム、及びマップ生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態であるマップ生成システム100における処理の概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態であるマップ生成システム100の構成を示す図である。
【
図3】記憶部111に記憶されるオブジェクトデータの例を示す図である。
【
図4】記憶部111に記憶される不足箇所情報の例を示す図である。
【
図5】記憶部111に記憶されるイベント登録情報の例を示す図である。
【
図6A】記憶部111に記憶される現実イベント情報の例を示す図である。
【
図6B】記憶部111に記憶される仮想イベント情報の例を示す図である。
【
図7】マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
【
図8A】マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
【
図8B】マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
【
図9】マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるマップ生成システム100における処理の概要を示す図である。
【0014】
マップ生成システム100は、マップ生成プログラムによって実現される情報処理システムであり、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成する情報処理システムである。
【0015】
まず、マップ生成システム100は、現実空間にある現実オブジェクトが撮影された撮影データを取得する(S101)。続いて、マップ生成システム100は、撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトを取得する。マップ生成システム100は、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成する(S102)。
【0016】
また、マップ生成システム100は、仮想空間において発生するイベント(仮想イベント)に関する仮想イベント情報を取得する(S103)。マップ生成システム100は、仮想イベントを現実空間に反映させるための反映情報を生成して、反映情報を外部の情報処理システムに提供する(S104)。
【0017】
また、マップ生成システム100は、現実空間において発生するイベント(現実イベント)に関する現実イベント情報を取得する(S105)。マップ生成システム100は、現実イベント情報に基づいて、現実イベントを仮想空間に反映させるための反映情報を生成して、仮想空間の表示の制御を行い、現実イベントを仮想空間に反映させる(S106)。
【0018】
また、マップ生成システム100は、例えば、ユーザから、仮想空間におけるイベントの登録を受け付ける(S107)。マップ生成システム100は、所定の条件が満たされた場合に、仮想空間においてイベントを発生させ、登録されたイベントに対応した、仮想空間の表示の制御を行う(S108)。
【0019】
なお、ここで、仮想空間は、その種類を問わず、例えば、仮想現実、拡張現実、複合現実、メタバース等であってもよい。
【0020】
また、本実施形態では、マップとして、現実空間に即した3次元マップを前提に記載するが、マップ生成システム100が生成するマップは、2次元マップであってもよく、また、現実空間における現実オブジェクトの位置関係又は形状を一定程度強調して簡略化等した図(例えば、鳥瞰図、概念図等)であってもよい。
【0021】
図2は、本発明の一実施形態であるマップ生成システム100の構成を示す図である。マップ生成システム100は、ユーザ端末200及び情報処理システム300とインターネット等のネットワークを介して通信可能に接続される。マップ生成システム100の詳細については、後述する。
【0022】
ユーザ端末200は、マップ生成システム100のユーザが利用するコンピュータであり、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。
【0023】
ユーザは、ユーザ端末200を通じて、撮影データをマップ生成システム100に提供することができる。また、ユーザは、ユーザ端末200を通じて、仮想空間におけるイベントをマップ生成システム100に登録することができる。また、ユーザは、ユーザ端末200を通じて、マップ生成システム100が生成するマップを利用して、仮想空間を体験することができる。
【0024】
情報処理システム300は、マップ生成システム100から取得する反映情報に基づいて、仮想イベントを現実空間に反映させるために動作する情報処理システムである。情報処理システム300は、反映情報に基づいて、仮想イベントを現実空間に反映させてもよく、また、仮想イベントの現実空間への反映を制御する別の情報処理システムに反映情報を提供してもよい。
【0025】
なお、
図2では、1つのユーザ端末200及び1つの情報処理システム300を示しているが、ユーザ端末200及び情報処理システム300の数はこれに限られない。
【0026】
続いて、マップ生成システム100の詳細について説明する。マップ生成システム100は、記憶部111、撮影データ取得部112、オブジェクトデータ取得部113、マップ生成部114、不足箇所特定部121、不足データ要求送信部122、イベント登録部131、イベント情報取得部132、反映情報生成部133、表示制御部134、反映情報提供部135を備える。
図2に示す各部は、例えば、記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されたマップ生成プログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
【0027】
記憶部111は、マップ生成システム100において処理される情報を記憶する。記憶部111は、例えば、後述する、撮影データ、オブジェクトデータ、不足箇所情報、イベント登録情報、現実イベント情報、仮想イベント情報、反映情報を記憶することができる。
【0028】
撮影データ取得部112は、現実空間にある現実オブジェクトを撮影した撮影データを取得して、記憶部111に格納する。
【0029】
ここで、現実オブジェクトは、現実空間に存在する任意の物(例えば、構造物、看板、植栽、車両、人)であってもよい。撮影データは、現実オブジェクトが撮影された画像又は映像のデータである。
【0030】
なお、現実オブジェクトを撮影した撮影データは、当該現実オブジェクトを被写体として意図的に撮影された撮影データであってもよく、また、当該現実オブジェクトが偶然写り込んだ(映り込んだ)撮影データであってもよい。
【0031】
撮影データは、例えば、現実オブジェクトの撮影結果を示す情報(例えば、ピクセル情報)、現実オブジェクトを撮影した時を示す撮影時間情報、及び現実オブジェクトを撮影した場所を示す撮影場所情報(例えば、経緯度を示す情報)を含んでもよい。
【0032】
また、撮影データは、現実オブジェクトを撮影した撮影端末(例えば、スマートフォン又はカメラ)の撮影方向若しくは方位、撮影端末のパン(左右方向)若しくはチルト(上下方向)の回転角度、又は撮影端末の撮影高度(例えば、海抜からの高さ)を示す情報を含んでもよい。これにより、後述するマップ生成部114は、より詳細な撮影データに基づいて、より高精度のマップを生成することができる。
【0033】
なお、撮影時間情報は、撮影された年月日又は時刻を示す情報であってもよく、年月日及び時刻の一部を示す情報であってもよい。
【0034】
撮影データ取得部112は、例えば、ユーザ端末200から撮影データを取得してもよい。これにより、広範囲にわたる多数の現在又は過去の撮影データを効率良く収集することができる。
【0035】
このとき、ユーザによるユーザ端末200を通じた撮影データの提供を、マップ生成システム100が生成するマップにより示される仮想空間の全部又は一部の利用の条件としてもよく、また、撮影データの提供に応じて、仮想空間利用の際の特典を付与してもよい。すなわち、例えば、撮影データを提供したユーザのみ、マップ生成システム100が生成したマップを利用することができることとしてもよい。これにより、撮影データの提供に関してユーザにインセンティブを与えることができる。
【0036】
また、撮影データ取得部112は、情報処理システム300から撮影データを取得してもよい。このとき、撮影データ取得部112は、例えば、撮影データが蓄積されている所定の情報処理システム(例えば、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を管理運営している情報処理システム)から、撮影データを取得してもよい。これにより、広範囲にわたる多数の現在又は過去の撮影データを効率良く収集することができる。
【0037】
また、撮影データ取得部112は、例えば、事業者(例えば、撮影データをマップ生成システム100に提供することを業とする事業者)の情報処理システムから、撮影データを取得してもよい。このとき、当該事業者は、他社(例えば、ユーザ)から収集した撮影データをマップ生成システム100に提供してもよく、また、当該事業者が撮影した撮影データをマップ生成システム100に提供してもよい。
【0038】
オブジェクトデータ取得部113は、撮影データに基づいて、現実オブジェクトに関するオブジェクトデータを取得して、記憶部111に格納する。
【0039】
オブジェクトデータは、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成するために用いられるデータである。
【0040】
オブジェクトデータは、例えば、現実空間において現実オブジェクトが存在する位置を示す位置情報(例えば、経緯度を示す情報)、現実オブジェクトが現実空間を占める形状を示す形状情報(例えば、縦、横、高さを示す情報)、及びオブジェクトデータに対応する時(例えば、現実オブジェクトが撮影された時)を示す時間情報を含む。
【0041】
オブジェクトデータ取得部113は、例えば、撮影データに含まれる撮影場所情報に基づいて、位置情報を取得することができる。
【0042】
また、オブジェクトデータ取得部113は、撮影データを画像解析することによって、位置情報及び形状情報を取得することができる。具体的には、撮影データが、処理対象の現実オブジェクト(対象現実オブジェクト)と、現実空間における位置及び形状を把握可能であり、比較の際の基準となりうる現実オブジェクト(基準現実オブジェクト)とが撮影された撮影データである場合に、対象現実オブジェクトと基準現実オブジェクトとの相対的な比較結果に基づいて、基準現実オブジェクトの位置及び形状を基準として、対象現実オブジェクトの位置情報及び形状情報を取得することができる。
【0043】
より具体的には、基準現実オブジェクトは、例えば、現実空間においてランドマークとなりうる構造物や、自動車又は人等であってもよい。現実空間においてランドマークとなりうる構造物、自動車又は人等は、そのおおよその位置(例えば、経緯度)又は形状(例えば、縦、横、高さ)を把握可能である。そして、オブジェクトデータ取得部113は、基準現実オブジェクトと対象現実オブジェクトとの相対的な比較結果に基づいて、対象現実オブジェクトの形状情報を把握する。これにより、撮影データを画像解析することで、マップを簡便に生成することができる。
【0044】
なお、対象現実オブジェクトと基準現実オブジェクトとの相対的な比較は、例えば、現実オブジェクトの幅、奥行、若しくは高さ、現実オブジェクトの向き、海抜若しくは標高、又は影の長さ等に基づいて、行われてもよい。このとき、オブジェクトデータ取得部113は、撮影データに含まれる、現実オブジェクトを撮影した撮影端末(例えば、スマートフォン又はカメラ)の撮影方向若しくは方位、撮影端末のパン(左右方向)若しくはチルト(上下方向)の回転角度、又は撮影端末の撮影高度(例えば、海抜からの高さ)を示す情報に基づいて、位置情報及び形状情報を取得してもよい。
【0045】
また、オブジェクトデータ取得部113は、例えば、撮影データに含まれる撮影時間情報に基づいて、時間情報を取得することができる。これにより、オブジェクトデータは、位置情報及び形状情報の基となった撮影データが撮影された時を示す情報を保持することができる。
【0046】
また、オブジェクトデータ取得部113は、撮影データを画像解析することによって、時間情報を取得してもよい。具体的には、撮影データに撮影された、周辺の現実オブジェクトの景観(例えば、隣のビルの形状、タイル等の劣化具合、日射の状況等)に基づいて、撮影された年月日や時刻を予測して、時間情報を取得してもよい。これにより、撮影データに撮影時間情報がない場合であっても、オブジェクトデータは時間情報を保持することができる。
【0047】
また、オブジェクトデータ取得部113は、時間情報として、例えば、オブジェクトデータを生成した時を示す情報を取得してもよい。これにより、撮影データに撮影時間情報がない場合であっても、オブジェクトデータは時間情報を保持することができる。
【0048】
図3は、記憶部111に記憶されるオブジェクトデータの例を示す図である。記憶部111に記憶されるオブジェクトデータは、例えば、オブジェクトID、位置情報、形状情報、時間情報を含む。ここで、オブジェクトIDは、オブジェクトデータを識別する情報である。
【0049】
マップ生成部114は、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間であって、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成する。
【0050】
マップ生成部114が生成するマップは、現実空間に対応する仮想空間を示す。マップ生成部114は、例えば、記憶部111に記憶されるオブジェクトデータの全部又は一部(例えば、特定の位置内に存在する現実オブジェクトのオブジェクトデータ)に基づいて、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する形状(例えば、縦、横、高さ)の仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成する。
【0051】
仮想オブジェクトは、仮想空間に配置される、現実オブジェクトに対応するオブジェクトである。仮想オブジェクトは、例えば、現実オブジェクトに対応したアイコン又はポリゴン(例えば、構造物の形状に対応した図形)であってもよく、また、仮想空間の座標のそれぞれに対応付けられた点の集合(点群)によって表示されるオブジェクトであってもよい。ここで、各点は、例えば、オブジェクトデータごとに又は座標ごとに色が設定されており、点群全体によって、現実オブジェクトに対応するオブジェクトが表示される。
【0052】
すなわち、マップが示す仮想空間は、現実空間の位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応したアイコン又はポリゴン(例えば、構造物の形状に対応した図形)を配置した仮想空間であってもよく、また、仮想空間の座標のそれぞれに対応付けられた点の集合(点群)によって、現実オブジェクトを仮想的に表示する仮想空間であってもよい。
【0053】
また、マップ生成部114は、オブジェクトデータに含まれる時間情報に基づいて、時間情報が示す時間における現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成してもよい。すなわち、マップ生成部114は、特定の期間内の時間情報を備えるオブジェクトデータのみに基づいて、特定の期間の現実空間に対応する仮想空間を表示するマップを生成してもよい。
【0054】
具体的には、マップ生成部114は、過去(例えば、数十年前)の現実オブジェクトを撮影した撮影データに基づいて取得されたオブジェクトデータに基づいて、当該過去の現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成することができる。
【0055】
また、マップ生成部114は、古地図又は絵図等の歴史的資料にさらに基づいてマップを生成することができる。これにより、マップ生成システム100は、過去の時代(例えば、江戸時代)の現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成することができる。
【0056】
また、マップ生成部114は、オブジェクトデータに基づいて生成されたマップの信頼度を示す信頼度情報を、マップと対応付けて生成してもよい。このとき、マップが点群に基づいて仮想空間を表示する場合、信頼度情報は、各点に対応付けられてもよい。そして、信頼度情報が示す信頼度が一定値以下の箇所においては、仮想オブジェクトが表示されないこととしてもよい。これにより、マップ生成システム100は、オブジェクトデータに基づいて一定の信頼度を備えるマップのみを生成することができ、マップの正確性を維持することができる。
【0057】
なお、信頼度情報は、例えば、マップ生成に用いられたオブジェクトデータ又は撮影データの充実度(例えば、データ数、撮影された角度に基づくデータの充実度)に応じて生成される情報であってもよい。すなわち、多数の撮影データに基づいて生成されたマップが、高い信頼度情報を備えることとしてもよい。
【0058】
不足箇所特定部121は、マップ生成部114におけるマップ生成のために不足している現実オブジェクトの撮影箇所(不足箇所)を特定して、不足箇所情報を生成し、記憶部111に格納する。
【0059】
撮影データが不足している場合、マップ生成部114が生成するマップは、仮想オブジェクトの全部又は一部が欠落していることがある。不足箇所特定部121は、仮想オブジェクトの全部又は一部が欠落している箇所を、不足箇所として特定する。不足箇所特定部121は、例えば、信頼度情報が一定値以下の箇所を特定して、不足箇所情報を生成してもよい。
【0060】
ここで、不足箇所情報は、例えば、不足箇所のマップを生成するために必要な撮影データに対応する、撮影場所及び撮影方向を示す情報であってもよい。すなわち、当該撮影場所及び当該撮影方向から撮影した撮影データに基づけば、不足箇所の解消が見込まれる。
【0061】
図4は、記憶部111に記憶される不足箇所情報の例を示す図である。記憶部111に記憶される不足箇所情報は、例えば、オブジェクトID、追加撮影場所情報、追加撮影方向情報を含む。
【0062】
追加撮影場所情報は、不足箇所を解消するための撮影データを撮影する位置を示す情報である。追加撮影場所情報は、仮想空間上の座標であってもよく、また、現実空間上の位置であってもよい。また、追加撮影場所情報は、撮影端末の撮影高度(例えば、海抜からの高さ)を示す情報を含んでもよい。
【0063】
追加撮影方向情報は、不足箇所を解消するための撮影データを撮影する方向を示す情報である。追加撮影方向情報は、「北東」等の方角を示す情報であってもよく、「45度」等の所定の角度(例えば、真北からの角度)を示す情報であってもよい。
【0064】
また、追加撮影方向情報は、現実オブジェクトを撮影する撮影端末(例えば、スマートフォン又はカメラ)の撮影方向若しくは方位、又は撮影端末のパン(左右方向)若しくはチルト(上下方向)の回転角度を示す情報を含んでもよい。
【0065】
このように、不足箇所情報は、追加撮影場所情報及び追加撮影方向情報を組み合わせて、例えば、「経度XX、緯度YYの位置で、北東を向いて、上方向に45度見上げた画像が不足している」旨の情報を示すことができる。これにより、ユーザは、より具体的な不足箇所情報に基づいて、マップ生成に必要な撮影データの収集を行うことができる。
【0066】
不足データ要求送信部122は、不足箇所情報に基づいて、不足箇所に対応する撮影データを要求する不足データ要求を、外部の情報処理システム(例えば、ユーザ端末200又は情報処理システム300)に送信する。
【0067】
ユーザは、ユーザ端末200を通じて、不足データ要求に応じて現実オブジェクトを撮影して、不足箇所に対応する撮影データをマップ生成システム100に提供する。マップ生成部114は、提供された撮影データに基づいて、再度マップを生成する。これにより、不足箇所のマップ生成が可能となる。
【0068】
なお、不足データ要求に応じたユーザに、対価(例えば、現実空間又は仮想空間で利用可能なポイント)を付与してもよい。これにより、不足箇所の撮影データの提供に関してユーザにインセンティブを与えることができる。
【0069】
このように、マップ生成システム100は、撮影データに基づいて、現実オブジェクトを正確に反映した仮想空間を示すマップを生成することができる。これにより、例えば、運行に際して高度なナビゲーションが求められる、自動車、ドローン、又はロボット等の自動運転、正確な情報が求められるハザードマップの作成、都市開発における交通環境や日当たり環境のシミュレーションに、現実空間に対応した仮想空間を示すマップを活用することができる。
【0070】
イベント登録部131は、所定の条件に応じて発生する、仮想空間におけるイベントの登録を受け付けて、イベント登録情報を取得して、記憶部111に格納する。イベント登録部131は、例えば、ユーザ端末200を通じたユーザの操作により、イベントの登録を受け付けることができる。
【0071】
仮想空間におけるイベントは、仮想空間上で発生する出来事である。イベントの内容は問わないが、例えば、特定のオブジェクト(例えば、宝箱、アイテム、広告)の表示、仮想空間上での取引、仮想空間で発生するシミュレーションや訓練(例えば、災害シミュレーション、避難訓練、社会実験)、仮想空間で開催される集会(例えば、ライブ、会議)、行事(例えば、祭り)、ユーザ等への通知(例えば、個人的な予定のリマインド、建築物又は設備の点検又は更新のリマインド)等であってもよい。仮想空間は、現実空間に対応した仮想的な空間であるため、現実空間で起こり得るイベントは、仮想空間におけるイベントとなり得る。
【0072】
すなわち、ユーザは、イベント登録を行うことで、所定のタイミングで、仮想空間上にイベントを発生させることができる。
【0073】
イベント登録情報は、所定の条件に応じて発生する仮想空間におけるイベントの登録に関する情報であり、例えば、仮想空間におけるイベントの内容を示すイベント内容情報及びイベントが発生する条件を示すイベント条件情報を含む。
【0074】
イベント内容情報は、仮想空間におけるイベントの内容を示す情報である。すなわち、イベントの内容が、特定の座標に特定のオブジェクトを表示させることである場合、イベント内容情報は、例えば、当該特定の座標を示す座標情報と、当該特定の座標における仮想空間の表示の制御内容を示す制御情報「オブジェクトAの表示」を含む。
【0075】
なお、座標情報は、現実空間上の座標を示す情報であってもよく、仮想空間上の座標を示す情報であってもよい。
【0076】
イベント条件情報は、イベント内容情報が示すイベントが発生する条件を示す情報である。イベント条件情報が示す条件は、特定の日時又は天気を示す条件であってもよく、特定のイベントが発生したことを示す条件(例えば、別のイベントが発生したこと、又はユーザが特定の座標を通過したこと等)であってもよい。なお、イベント条件情報が示す条件は、現実空間の事象(例えば、現実空間における天気)に対応する条件であってもよく、仮想空間における事象(例えば、仮想空間においてユーザが特定の座標を通過したこと)に対応する条件であってもよい。
【0077】
図5は、記憶部111に記憶されるイベント登録情報の例を示す図である。記憶部111に記憶されるイベント登録情報は、例えば、イベント登録ID、イベント内容情報、イベント条件情報を含む。イベント内容情報は、例えば、座標情報、制御情報を含む。イベント登録IDは、イベント登録情報を識別する情報である。
【0078】
イベント情報取得部132は、現実空間におけるイベントである現実イベントに関する現実イベント情報を取得して、記憶部111に格納する。また、イベント情報取得部132は、仮想空間におけるイベントである仮想イベントに関する仮想イベント情報を取得して、記憶部111に格納する。
【0079】
現実イベントは、現実空間上で発生する出来事である。イベントの内容は問わないが、構造物のライトアップ、広告の表示、集会(例えば、ライブ、会議)、行事(例えば、祭り)、デバイス(例えば、自動運転車若しくはドローン等の移動体、又は情報端末)の動作(例えば、移動、情報の送受信等)、ソフトウェアの処理(例えば、信号機、ドア、エレベーター又はエスカレーターの操作等)、ユーザ等への通知等であってもよい。また、イベントは、所定の処理を行う情報処理システムにおける処理であってもよい。仮想空間で発生するイベントのうち、現実空間に反映可能なイベントは、現実イベントになり得る。
【0080】
仮想イベントは、仮想空間上で発生する出来事である。イベントの内容は問わないが、例えば、特定のオブジェクト(例えば、宝箱、アイテム、広告)の表示、仮想空間上での取引、仮想空間で発生するシミュレーションや訓練(例えば、災害シミュレーション、避難訓練、社会実験)、仮想空間で開催される集会(例えば、ライブ、会議)、行事(例えば、祭り)、仮想空間上のオブジェクト(例えば、仮想空間上の利用可能な移動用のオブジェクト又は仮想空間上で用に供されるオブジェクト)の動作(例えば、仮想空間上での移動、又は表示の挙動等)、ユーザ等への通知(例えば、個人的な予定のリマインド、建築物又は設備の点検又は更新のリマインド)等であってもよい。仮想空間は現実空間に対応した仮想的な空間であるため、現実空間で起こりうるイベントは、仮想空間におけるイベントとなり得る。
【0081】
仮想イベント情報及び現実イベント情報は、例えば、イベント内容情報を含む。イベント内容情報は、例えば、座標情報及び制御情報を含む。なお、座標情報は、現実空間上の位置を示す情報であってもよく、仮想空間上の位置を示す情報であってもよい。
【0082】
また、仮想イベント情報は、イベント登録情報として登録されたイベントに関する仮想イベント情報であってもよく、イベント登録情報として登録されていないイベントに関する仮想イベント情報であってもよい。すなわち、イベント情報取得部132は、イベント登録情報として登録されたイベントの発生に応じて、仮想イベント情報を取得してもよく、また、イベント登録とは無関係なイベントの発生に応じて、仮想イベント情報を取得してもよい。
【0083】
図6Aは、記憶部111に記憶される現実イベント情報の例を示す図である。
図6Bは、記憶部111に記憶される仮想イベント情報の例を示す図である。
【0084】
現実イベント情報は、例えば、現実イベントID、イベント内容情報を含む。イベント内容情報は、例えば、座標情報、制御情報を含む。現実イベントIDは、現実イベント情報を識別する情報である。
【0085】
仮想イベント情報は、例えば、仮想イベントID、イベント内容情報を含む。イベント内容情報は、例えば、座標情報、制御情報を含む。仮想イベントIDは、仮想イベント情報を識別する情報である。
【0086】
反映情報生成部133は、現実イベント情報に基づいて、現実イベントを仮想空間に反映させるための仮想反映情報を生成して、記憶部111に格納する。また、反映情報生成部133は、仮想イベント情報に基づいて、仮想イベントを仮想空間に対応する現実空間に反映させるための現実反映情報を生成する。
【0087】
仮想反映情報は、現実イベントを仮想空間に反映させるための情報である。現実イベントが、例えば、「神輿の通過」である場合、仮想反映情報は、現実空間の位置に対応する仮想空間上の座標に、神輿に対応する仮想オブジェクトを表示させるための情報であってもよい。
【0088】
現実反映情報は、仮想イベントを現実空間に反映させるための情報である。仮想イベントが、例えば、「タワーAを赤色にライトアップすること」である場合、現実反映情報は、現実空間のタワーAを赤色にライトアップさせるための情報であってもよい。すなわち、現実反映情報は、例えば、タワーAの照明を制御する情報処理システム300に対し、照明を赤色にすることを要求する情報であってもよい。
【0089】
また、仮想イベントが、例えば、「歌手によるライブ」である場合、現実反映情報は、現実空間におけるライブ会場のモニターの表示を制御する情報処理システム300に、当該モニターに仮想空間におけるライブ映像を映すことを要求する情報であってもよい。
【0090】
表示制御部134は、イベント登録情報に基づいて、イベント条件情報が示す所定の条件が満たされた場合に、イベント内容情報が示すイベントに対応した、仮想空間の表示の制御を行う。
【0091】
また、表示制御部134は、仮想反映情報に基づいて、仮想空間の表示の制御を行い、現実イベントを仮想空間に反映させる。
【0092】
表示制御部134は、例えば、イベント登録情報又は仮想反映情報に含まれる座標情報及び制御情報に基づいて、座標情報が示す仮想空間上の座標に、制御情報が示す制御を行うことで、登録されたイベント又は現実イベントに対応する仮想空間の表示の制御を行う。
【0093】
すなわち、イベント登録情報が、条件「雨の日」に、「特定の座標PにオブジェクトAを表示すること」である場合、表示制御部134は、条件「雨の日」が満たされたこと(例えば、降水量が一定値以上であること)に応じて、仮想空間上の座標PにオブジェクトAを表示する。
【0094】
また、仮想反映情報が、「タワーAを赤色にライトアップすること」である場合、表示制御部134は、仮想空間におけるタワーAの表示を制御して、タワーAを赤色にライトアップする。
【0095】
反映情報提供部135は、現実反映情報を情報処理システム300に提供する。
【0096】
情報処理システム300は、現実反映情報に基づいて、仮想イベントに対応して、現実空間のイベントを実行する。具体的には、現実反映情報が「タワーAを赤色にライトアップすること」である場合、例えば、タワーAの照明を制御する情報処理システム300は、現実反映情報に基づいて、タワーAの照明を赤色にする制御を行う。
【0097】
なお、情報処理システム300は、現実反映情報を、別の情報処理システム(例えば、タワーAの照明を制御する別の情報処理システム)に提供してもよい。
【0098】
このように、マップ生成システム100は、現実イベント及び仮想イベントを、仮想空間及び現実空間のそれぞれに反映させることができる。これにより、例えば、仮想現実(VR)又はメタバース空間に、現実空間及びその変化を取り込むことができ、よりリアリティのある仮想現実(VR)又はメタバース空間を生成することができる。
【0099】
図7は、マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
図7は、マップ生成システム100におけるマップ生成処理の例を示すフローチャートである。
【0100】
まず、撮影データ取得部112が、現実オブジェクトが撮影された撮影データを取得する(S701)。オブジェクトデータ取得部113が、撮影データに基づいて、オブジェクトデータを取得する(S702)。マップ生成部114が、オブジェクトデータに基づいて、現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成する(S703)。
【0101】
図8A及び
図8Bは、マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
図8Aは、マップ生成システム100における仮想イベントの反映処理の例を示すフローチャートである。
図8Bは、マップ生成システム100における現実イベントの反映処理の例を示すフローチャートである。
【0102】
まず、イベント情報取得部132が、仮想イベント情報又は現実イベント情報を取得する(S801a、S801b)。続いて、反映情報生成部133が、仮想イベント情報又は現実イベント情報に基づいて、それぞれ、現実反映情報又は仮想反映情報を生成する(S802a、S802b)。そして、反映情報提供部135が、現実反映情報を情報処理システム300に提供する(S803a)。また、表示制御部134が、仮想反映情報に基づいて、イベントに対応した、仮想空間の表示の制御を行う(S803b)。
【0103】
図9は、マップ生成システム100における処理の例を示すフローチャートである。
図9は、マップ生成システム100における登録されたイベントに関する処理の例を示すフローチャートである。
【0104】
まず、イベント登録部131が、例えばユーザ端末200から、所定の条件に応じて発生する仮想空間におけるイベントの登録を受け付けて、イベント登録情報を取得する(S901)。続いて、表示制御部134が、イベント登録情報が示す所定の条件が満たされた場合に、イベントに対応した、仮想空間の表示を制御する(S902)。
【0105】
以上、本発明の一実施形態について説明した。マップ生成システム100は、現実オブジェクトを撮影した撮影データに対応するオブジェクトデータに基づいて、現実オブジェクトの現実空間における位置に対応する仮想空間上の座標に、現実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置した仮想空間を示すマップを生成することができる。これにより、撮影データに基づいて、現実空間に対応する仮想空間を簡便に生成することができる。
【0106】
また、マップ生成システム100は、マップ生成のために不足している現実オブジェクトの撮影箇所に関する不足箇所情報に基づいて、撮影データを要求する不足データ要求を、外部の情報処理システム(例えば、ユーザ端末200又は情報処理システム300)に送信することができる。これにより、マップ生成のために不足している撮影データを、外部の情報処理システムから効率的に取得することができ、現実空間に対応する仮想空間を簡便に生成することができる。
【0107】
また、マップ生成システム100は、オブジェクトデータの時間情報が示す時間における現実空間に対応する仮想空間を示すマップを生成することができる。これにより、ユーザは、例えば、過去の現実空間に対応する仮想空間を体験することができる。
【0108】
また、マップ生成システム100は、仮想イベント情報に基づいて、仮想イベントを現実空間に反映させるための現実反映情報を生成し、現実反映情報を外部の情報処理システムに提供することができる。これにより、仮想空間で発生したイベントを、現実空間に反映させることができ、仮想空間及び現実空間を連動させることができる。
【0109】
また、マップ生成システム100は、現実イベント情報に基づいて、現実イベントを仮想空間に反映させるための仮想反映情報を生成し、仮想反映情報に基づいて、仮想空間の表示を制御することができる。これにより、現実空間で発生したイベントを、仮想空間に反映させることができ、仮想空間及び現実空間を連動させることができる。
【0110】
また、マップ生成システム100は、仮想空間におけるイベントの登録を受け付けてイベント登録情報を取得し、イベント登録情報に基づいて、所定の条件が満たされた場合に、イベントに対応した、仮想空間の表示の制御を行うことができる。これにより、ユーザは、ユーザが設定した条件で、仮想空間の表示を制御することができる。
【0111】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0112】
100 マップ生成システム、111 記憶部、112 撮影データ取得部、113 オブジェクトデータ取得部、114 マップ生成部、121 不足箇所特定部、122 不足データ要求送信部、131 イベント登録部、132 イベント情報取得部、133 反映情報生成部、134 表示制御部、135 反映情報提供部、200 ユーザ端末、300 情報処理システム