(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024025987
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】音声処理装置および音声処理システム
(51)【国際特許分類】
H04R 5/04 20060101AFI20240220BHJP
H04R 3/00 20060101ALI20240220BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H04R5/04 A
H04R3/00 310
G06F3/16 650
H04R5/04 B
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129395
(22)【出願日】2022-08-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-09-14
(71)【出願人】
【識別番号】306029774
【氏名又は名称】ビッグローブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】柴田 宏輝
(72)【発明者】
【氏名】平澤 庄次郎
【テーマコード(参考)】
5D011
5D220
【Fターム(参考)】
5D011AD11
5D220DD01
(57)【要約】
【課題】音声から文字への変換を容易に行う。
【解決手段】情報処理装置と接続し、接続部111~113とが配置されたプラグ部110と、情報処理装置の音声信号出力部から出力されて接続部111,112が入力した音声信号を、接続部113から情報処理装置の音声信号入力部へ出力する経路制御部120とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置と接続し、第1の接続部と第2の接続部とが配置されたプラグ部と、
前記情報処理装置の音声信号出力部から出力されて前記第1の接続部が入力した音声信号を、前記第2の接続部から前記情報処理装置の音声信号入力部へ出力する経路制御部とを有する音声処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の音声処理装置において、
前記経路制御部は、前記第1の接続部が入力した音声信号を外部へ出力するための出力端子を有する音声処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の音声処理装置において、
前記経路制御部は、前記第2の接続部から前記情報処理装置の音声信号入力部へ出力する音声信号を外部から入力するための入力端子を有する音声処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の音声処理装置において、
前記経路制御部は、前記第2の接続部から前記情報処理装置の音声信号入力部へ出力する音声信号を、前記第1の接続部が入力した音声信号と、前記入力端子から入力された音声信号とから選択するスイッチ部を有する音声処理装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の音声処理装置において、
前記経路制御部は、前記情報処理装置の音声信号出力部から出力されて前記第1の接続部が入力した音声信号を、前記第2の接続部から前記情報処理装置の音声信号入力部へ出力する経路を、接続または切断可能とするための第1の端子と第2の端子とを有する音声処理装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の音声処理装置において、
前記プラグ部は、4極ミニプラグである音声処理装置。
【請求項7】
情報処理装置と、音声処理装置とを有し、
前記情報処理装置は、
音声信号を出力する音声信号出力部と、音声信号を入力する音声信号入力部とが具備された外部端子と、
前記音声信号入力部から入力された音声信号を文字情報へ変換する変換部とを有し、
前記音声処理装置は、
前記外部端子と接続し、第1の接続部と第2の接続部とが配置されたプラグ部と、
前記音声信号出力部から出力されて前記第1の接続部が入力した音声信号を、前記第2の接続部から前記音声信号入力部へ出力する経路制御部とを有する音声処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声処理装置および音声処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルデータとして録音した音声を文字へ変換するには、録音された音声を再生し、再生した音声を作業者が聞きながら文字を入力している。近年では、装置から音声信号をアナログ信号として出力し、装置から出力されたアナログ信号からデジタルデータを生成して、生成したデジタルデータに基づいて文字データを生成する機器が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたような技術においては、音声を出力する装置と、音声を文字へ変換する装置とが別個の装置となってしまう。また、装置が別個であるため、それらを接続するための部材が必要となってしまう。このように、音声から文字への変換を容易に行うことができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、音声から文字への変換を容易に行うことができる音声処理装置および音声処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の音声処理装置は、
情報処理装置と接続し、第1の接続部と第2の接続部とが配置されたプラグ部と、
前記情報処理装置の音声信号出力部から出力されて前記第1の接続部が入力した音声信号を、前記第2の接続部から前記情報処理装置の音声信号入力部へ出力する経路制御部とを有する。
【0007】
また、本発明の音声処理システムは、
情報処理装置と、音声処理装置とを有し、
前記情報処理装置は、
音声信号を出力する音声信号出力部と、音声信号を入力する音声信号入力部とが具備された外部端子と、
前記音声信号入力部から入力された音声信号を文字情報へ変換する変換部とを有し、
前記音声処理装置は、
前記外部端子と接続し、第1の接続部と第2の接続部とが配置されたプラグ部と、
前記音声信号出力部から出力されて前記第1の接続部が入力した音声信号を、前記第2の接続部から前記音声信号入力部へ出力する経路制御部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、音声から文字への変換を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の音声処理システムの実施の一形態を示す図である。
【
図2】
図1に示した音声処理装置の構造の第1の具体例を示す図である。
【
図3】
図1に示した音声処理装置の構造の第2の具体例を示す図である。
【
図4】
図1に示した音声処理装置の構造の第3の具体例を示す図である。
【
図5】
図1に示した音声処理装置の構造の第4の具体例を示す図である。
【
図6】本発明の音声処理装置の第1の変形例を示す図である。
【
図7】本発明の音声処理装置の第2の変形例を示す図である。
【
図8】本発明の音声処理装置の第3の変形例を示す図である。
【
図9】本発明の音声処理装置の第4の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の音声処理システムの実施の一形態を示す図である。本発明の音声処理システムは
図1に示すように、音声処理装置100と、情報処理装置200とを有する。音声処理装置100のプラグ部110が、情報処理装置200の外部端子210に差し込まれる(接続される)ことで、音声処理装置100と情報処理装置200との間で音声信号のやり取りが行われる。
【0012】
音声処理装置100は
図1に示すように、プラグ部110と、経路制御部120とを有する。これらの構成要素の詳細な役割については後述する。
図1には、本発明の音声処理装置100が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0013】
情報処理装置200は
図1に示すように、外部端子210と、変換部220と、音声再生部230とを有する。さらに、外部端子210は、音声信号出力部211と、音声信号入力部212とを有する。
図1には、本発明の音声処理システムに含まれる情報処理装置200が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。音声信号出力部211は、情報処理装置200内部で生成された音声信号や、情報処理装置200が通信ネットワーク等を介して外部の装置から取得した音声データを音声再生部230が再生した音声信号や、記憶媒体に記憶された音声データを音声再生部230が再生した音声信号等を外部へ出力する。音声信号出力部211は、外部端子210にプラグ部110が差し込まれた場合、プラグ部110へ音声信号を出力する。音声信号入力部212は、外部の装置から出力された音声信号を入力する。音声信号入力部212は、外部端子210にプラグ部110が差し込まれた場合、プラグ部110から出力された音声信号を情報処理装置200へ入力する。変換部220は、音声信号入力部212から入力された音声信号を文字情報へ変換する。変換部220は、音声信号から音声を認識し、認識した音声から対応する文字コードに変換し文字情報にする。例えば、変換部220は、情報処理装置200のCPU(Central Processing Unit)がRAM(Random Access Memory)にて実行されるワードプロセッサー等の文字を起こす一般的なアプリケーションで良い。音声再生部230は、音声信号入力部212から入力された音声信号を再生する。また、音声再生部230は、情報処理装置200内に具備された記憶装置(不図示)や移設可能な記憶媒体に記憶されている音声信号や、外部の装置から送信されてきた音声信号を再生する。例えば、音声再生部230は、情報処理装置200のCPUがRAMにて実行される音声再生アプリケーションやwebブラウザーアプリケーションとともに実行されるオンラインミーティングソフトウェアプログラムでも良い。
【0014】
図2は、
図1に示した音声処理装置100の構造の第1の具体例を示す図である。第1の具体例では、
図1に示した音声処理装置100は
図2に示すように、接続部111~113が配置されたプラグ部110と、経路制御部120が配置された本体部130とから構成されている。プラグ部110は、例えば4極ミニプラグである。
【0015】
接続部111は、プラグ部110が情報処理装置200の外部端子210に差し込まれると、音声信号出力部211から出力された音声信号のうち、右用(Rチャネル)の音声信号を入力する第1の接続部である。接続部112は、プラグ部110が情報処理装置200の外部端子210に差し込まれると、音声信号出力部211から出力された音声信号のうち、左用(Lチャネル)の音声信号を入力する第1の接続部である。接続部113は、プラグ部110が情報処理装置200の外部端子210に差し込まれると、音声信号入力部212へ音声信号を出力する第2の接続部である。
【0016】
経路制御部120は、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を有する。このとき、経路制御部120は、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とを合成して接続部113から出力するようにしても良いし、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とのどちらか一方を接続部113から出力するようにしても良い。この経路は、銅線の接続(配線)といったハードウェアによる物理的に確立された経路でも良いし、ソフトウェアを用いた制御によって確立された経路でも良い。なお、規格や仕様により、接続部111~113が配置されるプラグ部110上の位置が
図2に示した位置と異なっても良い。例えば、接続部113が、
図2の破線で示した経路の終端に設けられていても良い。
【0017】
本発明の音声処理装置100の構造を
図2に示した構造とすることで、音声信号を文字情報へ変換する機能を具備した情報処理装置200と音声処理装置100とが接続された場合、情報処理装置200から出力された音声信号を音声処理装置100によって情報処理装置200へ容易に入力することができる。これにより、音声から文字への変換を容易に行うことができる。また、情報処理装置200の周囲への音声漏れを防ぐことができる。
【0018】
図3は、
図1に示した音声処理装置100の構造の第2の具体例を示す図である。第2の具体例では、
図1に示した音声処理装置100は
図3に示すように、接続部111~113が配置されたプラグ部110と、経路制御部121が配置された本体部131とから構成されている。接続部111~113は、
図2に示した第1の具体例におけるものと同じものである。なお、第1の具体例に既に記載した説明を省略する場合がある。
【0019】
経路制御部121は、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を有する。このとき、経路制御部121は、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とを合成して接続部113から出力するようにしても良いし、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とのどちらか一方を接続部113から出力するようにしても良い。また、経路制御部121は、接続部111,112それぞれが入力した音声信号が2つの出力端子122それぞれから外部へ出力される経路を有する。これらの経路は、銅線の接続(配線)といったハードウェアによる物理的に確立された経路でも良いし、ソフトウェアを用いた制御によって確立された経路でも良い。出力端子122は、例えば、ケーブルを介して音声信号を出力するヘッドフォン(イヤホンを含む。以下の説明においても同じ。)またはスピーカと接続されても良いし、他の装置の音声信号の入力端子に差し込むためのプラグで終端されたケーブルと接続されても良い。この場合、例えば、本体部131には、出力端子122として、ヘッドフォンプラグ等と接続するためのジャック(凸状のプラグを差し込むための凹状のもの。以下の説明においても同じ。)が設けられる。なお、このジャックは、本体部131の筐体内に設けられても、後述する変形例のように筐体とコードを用いて接続された筐体外に設けられても構わない。
【0020】
本発明の音声処理装置100の構造を
図3に示した構造とすることで、音声信号を文字情報へ変換する機能を具備した情報処理装置200と音声処理装置100とが接続された場合、情報処理装置200から出力された音声信号を音声処理装置100によって情報処理装置200へ容易に入力することができる。これにより、音声から文字への変換を容易に行うことができる。また、他の装置と接続するための出力端子122へ音声信号を出力する経路を有することで、情報処理装置200から出力されてきた音声信号を情報処理装置200以外の外部へ出力することができる。これにより、例えば、出力端子122とヘッドフォンとを接続すれば、ヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認することができる。
【0021】
図4は、
図1に示した音声処理装置100の構造の第3の具体例を示す図である。第3の具体例では、
図1に示した音声処理装置100は
図4に示すように、接続部111~113が配置されたプラグ部110と、経路制御部123が配置された本体部132とから構成されている。接続部111~113は、
図2に示した第1の具体例におけるものと同じものである。なお、第1または第2の具体例に既に記載した説明を省略する場合がある。
【0022】
経路制御部123は、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を有する。このとき、経路制御部123は、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とを合成して接続部113から出力するようにしても良いし、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とのどちらか一方を接続部113から出力するようにしても良い。また、経路制御部123は、接続部111,112それぞれが入力した音声信号が2つの出力端子122それぞれから外部へ出力される経路を有する。また、外部から入力端子124を介して入力した音声信号が接続部113から情報処理装置200へ出力される経路を有する。これらの経路は、銅線の接続(配線)といったハードウェアによる物理的に確立された経路でも良いし、ソフトウェアを用いた制御によって確立された経路でも良い。出力端子122は、
図3に示した第2の具体例におけるものと同じものである。入力端子124は、例えば、音声信号を出力するスピーカ等の音声出力装置に具備された音声入力端子の代わりに接続されても良いし、マイク等の音声入力装置から入力された音声信号が搬送されるケーブルを終端するプラグと接続されても良い。この場合、本体部132には、出力端子122および入力端子124として、例えば、4極ミニプラグ等と接続するための1つのジャックが設けられても良いし、出力端子122と入力端子124それぞれとして、プラグに接続するためのそれぞれ別個のジャックが設けられても良い。なお、このジャックは、本体部132の筐体内に設けられても、後述する変形例のように筐体とコードを用いて接続された筐体外に設けられても構わない。
【0023】
本発明の音声処理装置100の構造を
図4に示した構造とすることで、音声信号を文字情報へ変換する機能を具備した情報処理装置200と音声処理装置100とが接続された場合、情報処理装置200から出力された音声信号を音声処理装置100によって情報処理装置200へ容易に入力することができる。これにより、音声から文字への変換を容易に行うことができる。また、他の装置と接続するための出力端子122へ音声信号を出力する経路を有することで、情報処理装置200から出力されてきた音声信号を情報処理装置200以外の外部へ出力することができる。これにより、例えば、出力端子122とヘッドフォンとを接続すれば、ヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認することができる。さらに、入力端子124と接続された外部の装置から情報処理装置200へ音声信号を入力する経路を有することで、外部からの音声信号を情報処理装置200へ入力することができる。これにより、例えば、出力端子122および入力端子124とヘッドセット(マイクとヘッドフォンとが一体となったもの)とを接続すれば、ヘッドセットのヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認し、誤った文字に変換された場合や文字の追加または修正する必要がある場合等に、音声再生部230の音声再生を一旦停止させ、ヘッドセットのマイクから音声を入力することで、再生される音声のみから生成される文字情報よりも適切な文字情報を生成することができる。また、情報処理装置200を用いたオンラインミーティングなどの音声を文字起こしする際に、情報処理装置200と通信する装置を用いてミーティングに参加するユーザーの音声だけでなく、情報処理装置200を操作する(情報処理装置200と接続された音声処理装置100に接続されたヘッドセットを装着した)ユーザー自身が発する音声も文字情報に変換することができる。
【0024】
図5は、
図1に示した音声処理装置100の構造の第4の具体例を示す図である。第4の具体例では、
図1に示した音声処理装置100は
図5に示すように、接続部111~113が配置されたプラグ部110と、経路制御部125が配置された本体部133とから構成されている。接続部111~113は、
図2に示した第1の具体例におけるものと同じものである。なお、第1~3の具体例のいずれかに既に記載した説明を省略する場合がある。
【0025】
経路制御部125は、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を有する。このとき、経路制御部125は、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とを合成して接続部113から出力するようにしても良いし、接続部111が入力した音声信号と接続部112が入力した音声信号とのどちらか一方を接続部113から出力するようにしても良い。また、経路制御部125は、接続部111,112それぞれが入力した音声信号が2つの出力端子122それぞれから外部へ出力される経路を有する。また、外部から入力端子124を介して入力した音声信号が接続部113から情報処理装置200へ出力される経路を有する。これらの経路の確立は、銅線の接続(配線)といったハードウェアによる物理的に確立された経路でも良いし、ソフトウェアを用いた制御によって確立された経路でも良い。出力端子122は、
図3に示した第2の具体例におけるものと同じものである。入力端子124は、
図4に示した第3の具体例におけるものと同じものである。スイッチ部126は、接続部113から情報処理装置200へ出力する音声信号を、接続部111,112が入力した音声信号と、入力端子124から入力された音声信号とから選択する。つまり、スイッチ部126を用いることで、接続部111,112が入力した音声信号を接続部113から情報処理装置200へ出力するか、入力端子124から入力された音声信号を接続部113から情報処理装置200へ出力するかを選択することができる。例えば、音声処理装置100の本体部133の筐体にスライドスイッチやトグルスイッチ等の外部から操作可能な物理的なスイッチを設け、当該スイッチを外部から操作することでスイッチ部126の経路選択を制御できるものでも良い。また、接続部111,112からの音声信号と、入力端子124からの音声信号とのそれぞれを検知する機構を設け、接続部111,112から音声信号の入力を検知した場合は、スイッチ部126は接続部111,112からの音声信号を接続部113から情報処理装置200へ出力するような経路を選択し、入力端子124から音声信号の入力を検知した場合は、スイッチ部126は入力端子124からの音声信号を接続部113から情報処理装置200へ出力するような経路を選択するものでも良い。なお、選択は、接続部111,112からの音声信号または入力端子124からの音声信号の選択だけでなく、接続部111,112からの音声信号と入力端子124からの音声信号との両方を接続部113から情報処理装置200へ出力する選択や、接続部111,112からの音声信号と入力端子124からの音声信号とのいずれも接続部113に接続しない選択でも良い。
【0026】
本発明の音声処理装置100の構造を
図5に示した構造とすることで、音声信号を文字情報へ変換する機能を具備した情報処理装置200と音声処理装置100とが接続された場合、情報処理装置200から出力された音声信号を音声処理装置100によって情報処理装置200へ容易に入力することができる。これにより、音声から文字への変換を容易に行うことができる。また、他の装置と接続するための出力端子122へ音声信号を出力する経路を有することで、情報処理装置200から出力されてきた音声信号を情報処理装置200以外の外部へ出力することができる。これにより、例えば、出力端子122とヘッドフォンとを接続すれば、ヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認することができる。さらに、入力端子124と接続された外部の装置から情報処理装置200へ音声信号を入力する経路を有することで、外部からの音声信号を情報処理装置200へ入力することができる。これにより、例えば、出力端子122および入力端子124とヘッドセットとを接続すれば、ヘッドセットのヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認し、誤った文字に変換された場合や文字の追加または修正する必要がある場合等に、ヘッドセットのマイクから音声を入力することで、再生される音声のみから生成される文字情報よりも適切な文字情報を生成することができる。加えて、接続部113から情報処理装置200へ出力する音声信号を、接続部111,112が入力した音声信号と、入力端子124から入力された音声信号とから選択するスイッチ部126を設けることで、所望の音声信号を情報処理装置200へ供給することができる。
【0027】
以下に、本発明の音声処理装置100の第1~第4の具体例のいずれかまたはそれらの任意の組合せに基づく変形例について説明する。なお、
図2~
図5それぞれに示した第1~第4の具体例では、本体部130~133それぞれの筐体内の経路制御部120,121,123,125にて、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を有していたが、変形例ではこの経路が無い。
図6は、本発明の音声処理装置100の第1の変形例を示す図である。
図6に示すように、音声処理装置100は、第1の端子であるヘッドフォン端子300および第2の端子であるプラグ400が設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。ヘッドフォン端子300は、配線(コードを含む。以下の説明においても同じ。)を介して
図3または
図4または
図5に示した出力端子122と同様に接続部111,112に接続されている。音声処理装置100の接続部111,112それぞれが入力した音声信号がヘッドフォン端子300から出力される。例えば、ヘッドフォン端子300のジャックにヘッドフォンのプラグが差し込まれることで、ヘッドフォン端子300から出力される音声信号に応じた音声を聞くことができる。プラグ400は、一般的なヘッドフォンのプラグと同様の構造を持ち、配線を介して
図4または
図5に示した入力端子124と同様に接続部113に接続されている。プラグ400から入力された音声信号が音声処理装置100により接続部113を経由して出力され、情報処理装置200へ入力される。その際に、第1~第4の具体例と同様に入力された音声信号がステレオの場合、モノラルに変換して良い。そのため、ヘッドフォン端子300にプラグ400が差し込まれることで、情報処理装置200から出力される音声信号が音声処理装置100を経由して情報処理装置200へ入力される。
【0028】
このため、プラグ400がヘッドフォン端子300から抜去された切断状態では、音声処理装置100は、情報処理装置200とヘッドフォンとの接続装置として、特に所有しているヘッドフォンの接続プラグの形状と情報処理装置200の外部端子210の形状とが異なる場合に最適に機能する。また、ヘッドフォン端子300にプラグ400が差し込まれる接続状態になることで、第1の具体例と同様の構成となり、同様の効果が発揮され、音声から文字への変換を容易に行うことができる。このように、第1の変形例は、ヘッドフォン端子300とプラグ400とを用いて、第1の具体例における経路制御部125のように、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を実現する。
【0029】
図7は、本発明の音声処理装置100の第2の変形例を示す図である。なお、第1の変形例で既に記載した説明を省略する場合がある。
図7に示すように、音声処理装置100は、配線が分岐されるコネクタ600を介してヘッドフォン端子300およびプラグ401それぞれが設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。また、音声処理装置100は、マイク端子500が設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。ヘッドフォン端子300および第1の端子であるプラグ401それぞれは、配線およびコネクタ600を介して
図3または
図4または
図5に示した出力端子122と同様に接続部111,112に接続されている。音声処理装置100の接続部111,112それぞれが入力した音声信号がヘッドフォン端子300およびプラグ401から出力される。例えば、ヘッドフォン端子300のジャックにヘッドフォンのプラグが差し込まれることで、ヘッドフォン端子300から出力される音声信号に応じた音声を聞くことができる。また、音声を出力することができる他の装置の入力端子にプラグ401が差し込まれることで、プラグ401から出力される音声信号に応じた音声を聞くことができる。第2の端子であるマイク端子500は、配線を介して
図4に示した入力端子124と同様に接続部113に接続されている。例えば、マイクのプラグがマイク端子500のジャックに差し込まれることで、マイク端子500に差し込まれたプラグから入力された音声信号が音声処理装置100により、接続部113を経由して出力され、情報処理装置200へ入力される。
【0030】
マイク端子500にプラグ401が差し込まれることで、情報処理装置200から出力される音声信号が音声処理装置100を経由して情報処理装置200へ入力される。このため、プラグ401がマイク端子500から抜去された切断状態では、音声処理装置100は、情報処理装置200とヘッドフォンやマイクとの接続装置として、特に所有しているヘッドフォンやマイクのプラグの形状と情報処理装置200の外部端子210の形状とが異なる場合に最適に機能する。また、マイク端子500にプラグ401が差し込まれる接続状態になることで、第2の具体例と同様の構成となり、同様の効果が発揮され、音声から文字への変換を容易に行うことができる。さらに、ヘッドフォン端子300にヘッドフォンを接続することで、ヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認することができる。このように、第2の変形例は、マイク端子500とプラグ401とを用いて、第2の具体例における経路制御部125のように、接続部111,112が入力した音声信号が接続部113から出力される経路を実現する。
【0031】
図8は、本発明の音声処理装置100の第3の変形例を示す図である。なお、第1または第2の変形例で既に記載した説明を省略する場合がある。
図8に示すように、音声処理装置100は、配線が分岐されるコネクタ600を介してヘッドフォン端子300および第1のプラグであるプラグ401それぞれが設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。つまり、ヘッドフォン端子300およびプラグ401それぞれは、
図7に示したものとそれぞれ同様のものである。また、音声処理装置100は、配線が分岐されるコネクタ600を介して2つのマイク端子500-1,500-2それぞれが設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。マイク端子500-1または500-2が第2の端子である。マイク端子500-1,500-2それぞれは、配線およびコネクタ600を介して
図4に示した入力端子124と同様に接続部113に接続されている。つまり、2つのマイク端子500-1,500-2は、
図7に示したマイク端子500と同様のものが2つになったものである。例えば、マイクのプラグがマイク端子500-1,500-2のいずれかのジャックに差し込まれることで、差し込まれたプラグから入力された音声信号が音声処理装置100により、接続部113を経由して出力され、情報処理装置200へ入力される。
【0032】
そのため、マイク端子500-1または500-2にプラグ401が差し込まれることで、情報処理装置200から出力される音声信号が音声処理装置100を経由して情報処理装置200へ入力される。このため、プラグ401がマイク端子500-1または500-2から抜去された切断状態では、音声処理装置100は、情報処理装置200とヘッドフォンやマイクとの接続装置として、特に所有しているヘッドフォンやマイクのプラグの形状と情報処理装置200の外部端子210の形状とが異なる場合に最適に機能する。また、マイク端子500-1または500-2にプラグ401が差し込まれる接続状態になることで、第3の具体例と同様の構成となり、同様の効果が発揮され、音声から文字への変換を容易に行うことができる。さらに、ヘッドフォン端子300にヘッドフォンを接続し、プラグ401が差し込まれていないマイク端子500-1または500-2にマイクを接続することで、ヘッドフォンから出力された音声を聞きながら、情報処理装置200が変換する文字情報を確認することができ、マイクからも音声を入力することで、再生される音声のみから生成される文字情報よりも適切な文字情報を生成することができる。加えて、オンラインミーティングなどの音声を文字起こしする際に、情報処理装置200を操作する(情報処理装置200と接続された音声処理装置100に接続されたマイクを使用する)ユーザー自身が発する音声も文字情報に変換したりすることができる。また、マイク端子500-1または500-2とプラグ401やマイクの抜き差しにより、
図5に示したスイッチ部126と同様の構成となり、第4の具体例と同様の効果を発揮することができる。
【0033】
図9は、本発明の音声処理装置100の第4の変形例を示す図である。なお、第1~第3の変形例のいずれかで既に記載した説明を省略する場合がある。
図9に示すように、音声処理装置100は、配線が分岐されるコネクタ600を介して2つのヘッドフォン端子300-1,300-2それぞれが設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。2つのヘッドフォン端子300-1または300-2が第1の端子である。また、音声処理装置100は、配線が分岐されるコネクタ600を介してマイク端子500および第2の端子であるプラグ401それぞれが設けられ、コードを用いて本体部と接続されている。ヘッドフォン端子300-1,300-2それぞれは、配線およびコネクタ600を介して
図3または
図4または
図5に示した出力端子122と同様に接続部111,112に接続されている。また、マイク端子500およびプラグ400それぞれは、配線およびコネクタ600を介して
図4に示した入力端子124と同様に接続部113に接続されている。第4の変形例は、
図8に示したヘッドフォン端子300がヘッドフォン端子300-1となり、プラグ401がヘッドフォン端子300-2となり、
図8に示したマイク端子500-1がプラグ400となり、マイク端子500-2がマイク端子500となったものである。つまり、
図9に示した第4の変形例は、ヘッドフォンとマイクとのそれぞれ2つの端子の内、1つの端子の形状がプラグであるかジャックであるかが
図8に示した変形例とは異なるだけで、ヘッドフォン端子300-1または300-2とプラグ400の抜き差しにより、第3の変形例と同じ効果を発揮するものである。
【0034】
プラグ部110の一例として4極ミニプラグを挙げて説明したが、プラグ部110は音声信号を入力および出力する端子を具備するUSB(Universal Serial Bus)ポートに接続されるコネクタや、入力と出力とが物理的に別個のプラグを持つようなコネクタ等、他のコネクタを用いたものでも良い。
【0035】
音声処理装置100を
図6~9に示したような形態で使用することで、音声処理装置100が情報処理装置200から入力した音声信号を情報処理装置200へ出力するだけではなく、外部へ音声信号を出力することや、外部から音声信号を入力することもできる。外部へ音声信号を出力することができれば、出力された音声信号に応じた音声を聞きながら、情報処理装置200で文字変換された情報を確認することができる。さらに、外部から音声信号を入力することもできれば、出力された音声信号に応じた音声を聞きながら、外部から情報処理装置200に音声信号を入力することができる。このように、音声から文字への変換を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0036】
100 音声処理装置
110 プラグ部
111~113 接続部
120,121,123,125 経路制御部
122 出力端子
124 入力端子
126 スイッチ部
130~133 本体部
200 情報処理装置
210 外部端子
211 音声信号出力部
212 音声信号入力部
220 変換部
230 音声再生部
300,300-1,300-2 ヘッドフォン端子
400,401 プラグ
500,500-1,500-2 マイク端子
600 コネクタ