(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026057
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】オンライン会議サービスを設定するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240220BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20240220BHJP
G06F 21/60 20130101ALI20240220BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06F21/62 318
G06F21/60 320
H04N7/15 120
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023132304
(22)【出願日】2023-08-15
(31)【優先権主張番号】63/371,421
(32)【優先日】2022-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.VISUAL BASIC
3.PYTHON
4.SWIFT
(71)【出願人】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】アトーラ サムスル シーク
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164VA10S
5C164VA13S
5C164VA16P
5L049AA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】オンライン会議サービスを設定するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】システムアーキテクチャにおいて、アプリケーションサーバは、1つ以上のプロセッサと、実行されると、通信装置からオンライン会議サービスの起動要求を受信し、起動要求を受信すると、オンライン会議サービスに関する所定の機能を提供できるように、所定のソフトウェアプログラムを他のサーバ〈顧客Aのサーバ)に提供し、オンライン会議サービスに関する所定の機能を使用するためにアクセスされる位置情報を他のサーバから取得し、位置情報を通信装置に提供するように1つ以上のプロセッサを構成する命令を記憶する1つ以上のメモリと、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサと、
実行されると、
通信装置からオンライン会議サービスの起動要求を受信し、
前記起動要求を受信すると、他のサーバが前記オンライン会議サービスに関する所定の機能を提供できるように、所定のソフトウェアプログラムを他のサーバに提供し、
前記オンライン会議サービスに関する前記所定の機能を使用するためにアクセスされる位置情報を前記他のサーバから取得し、
前記位置情報を前記通信装置に提供する、
ように前記1つ以上のプロセッサを構成する命令を記憶する1つ以上のメモリと、を含む、
サーバ。
【請求項2】
前記命令は、前記位置情報を暗号化するように前記1つ以上のプロセッサをさらに構成し、
前記暗号化された位置情報は、前記通信装置に提供される、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記命令は、
前記暗号化された位置情報を制御装置から受信し、
前記制御装置からの前記暗号化された位置情報に応答して、暗号化されていない位置情報を前記制御装置に提供することにより、前記制御装置は、前記所定の機能にアクセスすることができる、
ように前記1つ以上のプロセッサをさらに構成する、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記命令は、前記暗号化された位置情報を検証するための秘密鍵を生成するように、前記1つ以上のプロセッサをさらに構成し、
前記サーバは、前記暗号化された位置情報が前記秘密鍵を用いて検証された場合に、前記暗号化されていない位置情報を前記制御装置に提供する、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項5】
前記サーバは、前記制御装置にインストールされたオンライン会議アプリケーションソフトウェアの設定処理中に、前記制御装置から前記暗号化された位置情報を受信する、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項6】
前記サーバは、オンライン会議アプリケーションソフトウェアの前記制御装置へのインストール処理中に、前記制御装置から前記暗号化された位置情報を受信する、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項7】
前記命令は、
前記制御装置からオンライン会議の開始指示を受信し、
前記要求に含まれる前記暗号化された位置情報が検証された場合に、前記オンライン会議を開始する許可を前記制御装置に提供する、
ように前記1つ以上のプロセッサをさらに構成する、
請求項3に記載のサーバ。
【請求項8】
前記位置情報は、URL(Uniform Resource Locator)である、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項9】
前記命令は、
前記制御装置からの前記所定の機能の前記位置情報の第1の要求に応答して、前記所定の機能の暗号化されていない位置情報を前記制御装置に提供し、
1つ以上のオンライン会議機能の他の位置情報の第2の要求に応答して、前記1つ以上のオンライン会議機能の他の暗号化されていない位置情報を前記制御装置に提供するように、前記他のサーバを制御する、
ように前記1つ以上のプロセッサをさらに構成し、
前記第1の要求及び前記第2の要求は、前記暗号化された位置情報を含む、
請求項2に記載のサーバ。
【請求項10】
オンライン会議のサーバのための通信方法であって、前記方法は、
通信装置からオンライン会議サービスの起動要求を受信することと、
前記起動要求を受信すると、他のサーバが前記オンライン会議サービスに関する所定の機能を提供できるように、所定のソフトウェアプログラムを他のサーバに提供することと、
前記オンライン会議サービスに関する前記所定の機能を使用するためにアクセスされる位置情報を前記他のサーバから取得することと、
前記位置情報を前記通信装置に提供することと、を含む、
通信方法。
【請求項11】
1つ以上のプロセッサと、
実行されると、
1つ以上の所定のオンライン会議機能を使用するためにアクセスされる位置情報の要求を送信することであって、前記要求は、所定の機能を使用するためにアクセスされる位置を表す暗号化された位置情報を含む、要求を送信し、
前記要求に対する応答として、前記1つ以上の所定のオンライン会議機能の前記位置情報を受信し、
前記位置情報に基づく位置にアクセスすることによって、前記1つ以上の所定のオンライン会議機能を制御する、
ように前記1つ以上のプロセッサを構成する命令を記憶する1つ以上のメモリと、を含む、
制御装置。
【請求項12】
1つ以上の所定のオンライン会議機能を使用するためにアクセスされる位置情報の要求を送信することであって、前記要求は、所定の機能を使用するためにアクセスされる位置を表す暗号化された位置情報を含む、要求を送信することと、
前記要求に対する応答として、前記1つ以上の所定のオンライン会議機能の前記位置情報を受信することと、
前記位置情報に基づく位置にアクセスすることによって、前記1つ以上の所定のオンライン会議機能を制御することと、を含む、
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2022年8月15日に出願された米国仮特許出願第63/371,421号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は一般に、オンライン会議サービスの設定に関する。
【背景技術】
【0002】
チーム、ズーム、スカイプなどのオンライン会議サービスが知られている。通常、これらのオンライン会議サービスを使用するユーザは、URL(Uniform Resource Locator)が公開されているログインページにアクセスし、ユーザアカウントおよびパスワードに基づいてログインすることを意図している。しかしながら、アクセスするURLまたは同様のアドレス情報が公に知られていない場合、オンライン会議サービスにアクセスし、使用することは困難であり得る。
【発明の概要】
【0003】
サーバが提供され、上述の欠点を解決する。サーバは、1つ以上のプロセッサと、実行されると、通信装置からオンライン会議サービスの起動要求を受信し、起動要求を受信すると、他のサーバがオンライン会議サービスに関する所定の機能を提供できるように、所定のソフトウェアプログラムを他のサーバに提供し、オンライン会議サービスに関する所定の機能を使用するためにアクセスされる位置情報を他のサーバから取得し、位置情報を通信装置に提供する、ように1つ以上のプロセッサを構成する命令を記憶する1つ以上のメモリと、を含む。
【0004】
本開示のこれらおよび他の目的、特徴、および利点は、添付の図面および提供される特許請求の範囲と併せて、本開示の例示的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】
図1は、本開示のシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図2】
図2は、本開示の会議室Xに関するシステムアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示のユーザインターフェースである。
【
図4】
図4は、本発明の処理を説明するシーケンス図である。
【
図5】
図5は、本発明の処理を説明するシーケンス図である。
【
図6】
図6は、本開示によるアルゴリズムを実行する装置のハードウェア構成要素を詳述するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図面全体を通して、同じ参照符号および文字は別段の記載がない限り、図示された実施形態の同様の特徴、要素、構成要素または部分を示すために使用される。さらに、本開示は図面を参照して詳細に説明されるが、例示的な実施形態に関連してそのように行われる。添付の特許請求の範囲によって定義される主題の開示の真の範囲および趣旨から逸脱することなく、記載された例示的な実施形態に対して変更および修正を行うことができることが意図される。
【0007】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を実施するための一例に過ぎず、本発明を適用する装置の個々の構成や各種条件に応じて適宜修正、変更することが可能である。このように、本開示は以下の例示的な実施形態に限定されるものではなく、以下に説明する図面及び実施形態によれば、以下に説明する状況以外の状況においても、実施例を適用/実行することができる。さらに、2つ以上の実施形態が記載されている場合、明示的に別段の定めがない限り、各実施形態を互いに組み合わせることができる。これは、当業者が適切であると考えるように、実施形態間で様々なステップおよび機能を置換する能力を含む。
【0008】
図1は、例示的な実施形態によるシステムアーキテクチャを示す。システムは、登録サーバ100と、アプリケーションサーバ101と、顧客A102の代表者(以下、代表者A102という)と、顧客B103の代表者(以下、代表者B103という)と、顧客A104のサーバ(以下、サーバA104という)と、顧客B105のサーバ(以下、サーバB105という)と、カメラX106、Y106、Z106と、制御装置X107、Y107、Z107と、通信装置X108、Z108と、参加者X1~X4、Y1~Y3、Z1~Z2とを備える。代表A102、代表B103、制御装置X107、Y107、Z107、通信装置X108、Z108、参加者X1~X4、Y1~Y3、Z1~Z2はラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、又は他の種類のコンピュータであってもよく、参加者X1~X4、Y1~Y3、Z1~Z2のそれぞれは会議出席者毎に操作されてもよい。
【0009】
図1に示すように、会議室X、会議室Y、会議室Zのそれぞれは、少なくとも1つのカメラ106と、制御装置107とを有する。また、通信装置108は会議室X、Zに存在する。通信装置108は制御装置107を遠隔操作してオンライン会議サービスを制御するために用いられる。会議室Yは、オペレータが通信装置108を使わずに制御装置Y107を操作する例である。本実施形態では、制御装置Y107が制御装置Y107を操作するために使用されるマウス、キーボード及び/又はタッチパネルを有する。なお、
図1では制御装置107が各会議室X、Y、Zに存在する例を示している。あるいは、例えば、制御装置X107は各会議室(すなわち、カメラX106、Y106、通信装置X108)と遠隔通信可能な制御サーバとして実現されてもよい。
【0010】
また、各会議室の内外には、1人以上の参加者が存在する。例えば、参加者X1とX2は、会議室X内に存在し、参加者X3とX4は会議室X外に存在する。典型的には、参加者X3とX4が会議室X以外の他のオフィスに位置し又は自宅に位置する。この例示的な実施形態では、会議室X内の参加者X1およびX2、ならびに会議室Xの外部の参加者X3およびX4は、同じオンライン会議Xに参加していてもよい。しかしながら、位置にかかわらず、オンライン会議にログインしたユーザはいずれも、同じタイプのグラフィカルユーザインターフェースを提供され、その表示は、各個々の参加者によって選択的に構成可能である。したがって、リモートユーザインターフェースによって提供される機能は、リモートユーザインターフェースが会議室X内または会議室X以外の場所からアクセスされているかにかかわらず、同じである。
【0011】
本実施形態において、カメラX106はPTZカメラであり、会議室X内の映像を撮影し、撮影した映像を制御装置X107に提供する。制御装置X107は、映像から1つ以上の特定領域(発表者、参加者、および/またはホワイトボードの領域)をクロップし、各クロップされた映像および映像の全領域をサーバ104に送信し、および/またはオンライン会議を制御するために映像から手のジェスチャーを検出することが可能であり得る。この例示的な実施形態では、制御装置X107が新しいオンライン会議の開始、オンライン会議の終了、他の参加者の招待、会議室X内の関心領域の識別、および/または会議室X内の特定領域のスナップショットの撮影などのオンライン会議サービスを制御するために、制御装置X107上の検出された手のジェスチャーまたはユーザ操作に基づいて、サーバA104にコマンドを送信することができる。
【0012】
同様に、会議室Y内の参加者Y1と会議室Y外の参加者Y2、Y3とは、同じオンライン会議Yに参加でき、同じ能力およびグラフィカルユーザインターフェースを有していてもよく、会議室Z内の参加者Z1と会議室Z外の参加者Z2とは、同じオンライン会議Zに参加でき、同じ能力およびグラフィカルユーザインターフェースを有していてもよい。本実施形態では、カメラY106とZ106は、カメラX106と同様の機能を有し、制御装置Y107とZ107は、制御装置X107と同様の機能を有する。
【0013】
サーバA104は、1つ以上のオンライン会議機能を提供することができ、制御装置X107および制御装置Y107はサーバA104におけるこれらのオンライン会議機能を要求し、制御することができる。サーバB105は、1つ以上のオンライン会議機能を提供することができ、制御装置Z107はサーバB105のオンライン会議機能を要求し、制御することができる。言い換えれば、オンライン会議機能を提供するサーバは、顧客ごとに異なり得、制御装置X107、Y107、およびZ107の各々はオンライン会議機能を提供するのに適切である適切なサーバを識別し、アクセスすることが要求される。
【0014】
図2は、会議室Xに焦点を当てたシステムアーキテクチャを示す。本実施形態では、カメラX106、制御装置X107、通信装置X108、参加者X1~X2、人物201~203、発表者204、ホワイトボード205~206が会議室Xに存在し、参加者X3~X4が会議室Xの外にいるが、全ての参加者X1~X4が同じオンライン会議Xに参加している。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、制御装置103は、クラウド内に配置することができ、2つ以上のカメラが会議室X内に存在することができる。
【0015】
図3は、例示的な実施形態の参加者X1~X4の各々に表示され得るオンライン会議ウィンドウ300を示す。
図3に示すように、オンライン会議ウィンドウ300は、単一ビューインジケータ301、2ビューインジケータ302、3ビューインジケータ303、静止画像ボタン304、映像ボタン305、映像アイコン306~310、および離脱ボタン311を含む。単一ビューインジケータ301、2ビューインジケータ302、3ビューインジケータ303、および離脱ボタン311は、表示領域312内に位置する。静止画像ボタン304、映像ボタン305、及び映像アイコン306~310は、メニュー領域313に位置する。
【0016】
2ビューインジケータ302がユーザによって選択されると、オンライン会議ウィンドウ300は
図3に示されるように、2つの映像を表示する。本例示的な実施形態では、単一ビューインジケータ301が選択される場合、表示領域312上に表示すべき1つの映像のみが選択可能であり得、3ビューインジケータ303が選択される場合、表示領域312上に表示すべき3つの映像が選択可能であり得る。参加者X1~X4のそれぞれのユーザは、インジケータ301~303から任意のインジケータを選択して、オンライン会議ウィンドウ300を配置し、表示領域312上に表示すべき1つ以上の映像または静止画像を選択できる。本実施形態において、映像の選択は、メニュー領域313から表示領域312への映像アイコン(ROIアイコン306、ホワイトボードアイコンA307、ホワイトボードアイコンB308、発表者アイコン309、会議室アイコン310)のドラッグアンドドロップ操作に基づいて行ってもよい。
図3は、会議室アイコン310およびホワイトボードアイコンB308が選択され、会議室X全体の映像およびホワイトボード206の映像がオンライン会議ウィンドウ300の表示領域312に表示された例を示している。
図3は、会議室アイコン310およびホワイトボードアイコンB308が選択され、会議室X全体の映像およびホワイトボード206の映像がオンライン会議ウィンドウ300の表示領域312に表示された例を示している。
【0017】
図4は、例示的な実施形態に係る登録サーバ100、代表A102、制御装置X107、サーバA104、及びアプリケーションサーバ101間の通信を示すシーケンス図である。例示的な実施形態の通信は、
図4を参照して以下に詳細に説明される。この実施形態では、
図4を参照して説明されるプロセスは、オペレータ(典型的には、オンライン会議サービスのディーラーまたは販売人)が登録サーバ100に顧客情報を登録するために完了するトリガーイベントに応答して開始され得る。顧客情報は、顧客名(例えば、会社名)、顧客住所(例えば、会社の位置)、宛先名(例えば、顧客の代表者の名前)、顧客電子メールアドレス(例えば、顧客の代表者の電子メールアドレス)、推定購入日および/または推定インストール日を含むことができる。登録後、S401に示すように、顧客がオンライン会議サービスを起動できるようにするために、電子メールが代表者A102に送信される。
【0018】
S402において、代表A102は起動を指示するユーザ操作を検出し、S403において、代表A102は、起動要求をアプリケーションサーバ101に送信する。この例示的な実施形態では、オペレータがS401で送信された電子メール内の起動ボタンをクリックまたはタップして、オンライン会議サービスの起動を指示することができる。起動ボタンは、アプリケーションサーバ101へのハイパーリンクを有し、起動要求は、アプリケーションサーバ101に送信される。
【0019】
アプリケーションサーバ101がオンライン会議サービスの起動を指示するユーザ操作を検出すると、S404においてアプリケーションサーバ101は、サーバA104がオンライン会議サービスに関する所定の機能を提供することができるように、サーバA104に所定のソフトウェアプログラムを提供する。S405において、サーバA104は、サーバA104に複数のAPI(Application Programming Interfaces)を配備する。複数のAPIは、制御装置X107又は他の装置からの要求に応じて、オンライン会議サービスに関する他のAPI(例えば、後述する第2のAPI及び第3のAPI)の位置情報(例えば、URL)を提供するための第1のAPIを含む。本実施形態の位置情報の一例は、URL(Uniform Resource Locator)である。しかしながら、それは限定的であると見なされない。URLの代わりに、ディレクトリ及びファイル名情報は、例えば、サーバ名又はIPアドレスが顧客と既に共有されている状況で使用されてもよい。
【0020】
S405において、サーバA104は、サーバA104に配備されている複数のAPIに対応する複数の位置情報を取得する。例えば、S405において、サーバA104は、第1のAPIの位置情報、オンライン会議を開始および終了するための第2のAPIの位置情報、カメラ106によって撮影された映像または静止画像を会議参加者に配信するための第3のAPIの位置情報を識別する。本実施形態では、サーバA104が第1、第2、第3のAPIを含むAPIをそれ自体に配備するため、サーバA104はこれらのAPIのURL(位置情報)を特定/決定することができる。
【0021】
S406において、サーバA104は、第1のAPIの位置情報をアプリケーションサーバ101に送信する。この例示的な実施形態では、サーバA104が第1のAPIの暗号化されていないURLをアプリケーションサーバ101に送信する。
【0022】
S407において、アプリケーションサーバ101は、第1のAPIの位置情報(例えば、URL)に基づいてライセンスファイルを生成する。この例示的な実施形態では、ライセンスファイルが第1のAPIの暗号化された位置情報を含む。また、アプリケーションサーバ101は、暗号化された位置情報を復号するために使用される秘密鍵を生成し、アプリケーションサーバ101は、暗号化されていない位置情報と、暗号化された位置情報と、秘密鍵と、顧客IDとを互いに対応付けて、これらの情報をメモリに格納する(S407)。暗号化されていない位置情報および秘密鍵は、後述するようにアプリケーションサーバ101による検証処理において使用され、本実施形態ではライセンスファイルはこれらの情報を含まない。
【0023】
S408において、アプリケーションサーバ101は、暗号化された位置情報を含むライセンスファイルを代表者に送信する。本実施形態では、ライセンスファイルは、登録サーバ100に登録されている顧客の電子メールアドレスに送信される電子メールに添付される。このように、代表者が電子メールを受信する代表者A102を用いる場合、代表者A102はアプリケーションサーバ101から暗号化された位置情報を受信することができ、代表者が、電子メールを受信する代表者A102に代えて、制御装置X107または他の装置を用いる場合、そのような装置はアプリケーションサーバ101から暗号化された位置情報を取得することができる。なお、電子メールの代わりに、ファイル共有サービス、テキストメッセージ、音声メッセージ、メーリングサービス、ファクシミリ、又は同様の方法を用いて、暗号化された位置情報を通知してもよい。
【0024】
S409において、制御装置X107は、オンライン会議サービス用のアプリケーションソフトウェアのインストールを指示するユーザ操作を検出する。アプリケーションソフトウェアは、ユーザの操作に応じてオンライン会議を制御するために、サーバA104内のAPIにコマンドを送信するために使用され得る。インストール後、S410において、制御装置X107は、第1のAPIの位置情報の要求を送信する。この要求は、第1のAPIの暗号化された位置情報を含む。制御装置X107は、暗号化された位置情報を復号するための秘密鍵を有していないため、制御装置X107は暗号化されていない位置情報をアプリケーションサーバ101に要求する必要がある場合がある。
【0025】
S411において、アプリケーションサーバ101は暗号化された位置情報を検証し、暗号化された位置情報が正しい情報か否かを判定する。本実施形態では、アプリケーションサーバ101がS407で生成された秘密鍵を用いて、制御装置X107から受信した暗号化された位置情報を復号し、アプリケーションサーバ101はS407で取得された暗号化されていない位置情報と、S411で取得された復号化された位置情報とを比較する。これらの位置情報が同一である場合、アプリケーションサーバ101は、S410において、制御装置X107から受信した暗号化された位置情報が正しい情報であると判定し、S412において、アプリケーションサーバ101は、暗号化されていない位置情報を制御装置X107に提供する。
【0026】
なお、上記の説明において、S410は、アプリケーションソフトウェアのインストール処理後のオンライン会議サービスの設定処理において開始されてもよい。しかしながら、それは限定的であると見なされない。例えば、S410は、アプリケーションソフトウェアのインストール処理中に実行されてもよい。
【0027】
S413において、制御装置X107は、オンライン会議サービス用のアプリケーションソフトウェアを実行するユーザ操作を検出し、S414において、制御装置X107は、オンライン会議サービス用の他のAPI(機能)の位置情報の要求をサーバA104に送信する。この要求は、第1のAPIの暗号化された位置情報を含む。サーバA104は、S415において、暗号化された位置情報をアプリケーションサーバ101に転送する。
【0028】
S416において、アプリケーションサーバ101は暗号化された位置情報を検証し、暗号化された位置情報が正しい情報であるか否かを判定する。本実施形態では、アプリケーションサーバ101がS407で生成された秘密鍵を用いて、制御装置X107から受信した暗号化された位置情報を復号し、アプリケーションサーバ101はS407で取得された暗号化されていない位置情報と、S415で取得された復号化された位置情報とを比較する。これらの位置情報が同一である場合、アプリケーションサーバ101は、S414で制御装置X107によって提供される位置情報が正しい情報であると判定し、S417においてアプリケーションサーバ101は、サーバA104がAPIの位置情報を制御装置X107に提供することを許可する。S418において、サーバA104はAPI(例えば、第2のAPI及び第3のAPI)の暗号化されていない位置情報を制御装置X107に提供する。
【0029】
S419において、制御装置X107は、オンライン会議の開始を指示するユーザ操作を検出すると、処理はS420に進む。S420において、制御装置は、アプリケーションサーバ101に新しいオンライン会議の開始要求を送信する。この要求は、第1のAPIの暗号化された位置情報を含む。
【0030】
S420において、アプリケーションサーバ101は、暗号化された位置情報を用いて、顧客Aの加入状況を確認する。S421においてアプリケーションサーバ101は、顧客Aがオンライン会議サービスを受ける資格があると判定した場合、S422においてアプリケーションサーバ101は、制御装置X107に許可を提供する。より具体的には、S421においてアプリケーションサーバ101は、顧客Aの加入状況を確認するために、顧客Aのユーザアカウントが有効であるか、又は、未払いの請求書又は他の理由により停止されているかを確認する。しかしながら、加入状況を確認する代わりに、またはそれに加えて、アプリケーションサーバ101は、オンライン会議が同時に発生することができる会議室の数が所定の数を超えているかどうか、別のオンライン会議がすでに会議室Xにおいてアクティブであるかどうか、および/または会議を開始する許可を与えることができるかどうかを決定するための何らかの他の要因をチェックすることができる。
【0031】
S423において、制御装置X107は、新しいオンライン会議の開始要求をサーバA104に送信する。この要求は、第1のAPIの暗号化された位置情報を含む。S424において、サーバA104は、暗号化された位置情報をアプリケーションサーバ101に転送する。
【0032】
S425において、アプリケーションサーバ101は、暗号化された位置情報を検証し、暗号化された位置情報が正しい情報であるか否かを判定する。本実施形態では、アプリケーションサーバ101は、S407で生成された秘密鍵を用いて、制御装置X107から受信した暗号化された位置情報を復号し、アプリケーションサーバ101はS407で取得された暗号化されていない位置情報と、S424で取得された復号化された位置情報とを比較する。これらの位置情報が同一である場合、アプリケーションサーバ101は、S423において制御装置X107が提供する位置情報が正しい情報であると判断し、S426において、アプリケーションサーバ101は、制御装置X107からの要求に応じて、サーバA104に新しいオンライン会議の開始を許可する。S427において、サーバA104はオンライン会議を開始し、制御装置X107におけるユーザ操作に基づいてオンライン会議機能を提供する。オンライン会議の開始後、制御装置X107がオンライン会議の終了命令を検出すると、制御装置X107はサーバA104の第2のAPIに終了要求を送信し、第2のAPIは、オンライン会議を終了する。
【0033】
なお、本実施形態では、S413~S418に示す処理を1回だけ行ってもよく、S413~S418の終了後にオペレータがオンライン会議用アプリケーションソフトウェアの実行を指示すると、これらの処理をスキップしてオンライン会議の開始指示を待ってもよい。
【0034】
なお、
図4は、S402で起動指示を検出した装置と、S409でインストール指示を検出した装置とが異なる装置(代表A102と制御装置X107)である例を示している。しかしながら、それは限定的であると見なされない。例えば、起動命令の情報及びインストール命令の情報は、登録された電子メールアカウントに送信される電子メールを介して提供されてもよく、そのため、そのような命令を検出する装置又は装置(複数)は登録された電子メールアカウントに関連付けられた人物によって各電子メールを受信するためにどの装置又は装置(複数)が使用されるかに応じて変化する。
【0035】
図5は、例示的な実施形態によれば、アプリケーションサーバ101と、サーバA104と、制御装置X107と、オペレータによって操作されるコンピュータとの間の通信を示す。
図5は、
図5の下に示すように、1つの層のユーザ操作について説明する
図4と主に異なっている。また、
図5は、アプリケーションサーバ101に格納されているライセンス情報についての詳細な説明を提供する。
【0036】
S501では、顧客Aの代表者の電子メールアカウントを有するオペレータがオンライン会議サービスの起動を指示し、オペレータが使用する装置がこの指示を検出し、起動用のアプリケーションサーバ101にアクセスする。この例示的な実施形態では、オペレータが電子メール内の起動ボタンをクリックまたはタップすると、起動要求がアプリケーションサーバ101に送信されるように、電子メールがアプリケーションサーバ101へのハイパーリンクを含む。S501は、
図4のS402に対応する。
【0037】
S502において、アプリケーションサーバ101は、サーバA104にソフトウェアを提供し、S503において、サーバA104は、アプリケーションサーバ101からのソフトウェアに基づいて、APIを配備する。この例示的な実施形態では、S503で配備されたAPIが、第1のAPI、第2のAPI、および第3のAPIを含む。第1のAPIは、要求に応答して、オンライン会議サービスに関する他のAPI(例えば、第2および第3のAPI)の位置情報(例えば、URL)を提供する。第2のAPIは、オンライン会議の開始及び終了に使用され、第3のAPIは、会議室X内のカメラ106のズーム制御に使用される。しかしながら、APIの数および機能は、限定的であると見なされない。また、サーバA104は、S503において、各APIの位置情報(例えば、URL)を取得する。位置情報は、エンドポイント50として示されるように、サーバA104によってアクセス可能なメモリに記憶される。エンドポイント50は、開始エンドポイント51(=第1のAPIの位置情報)と、エンドポイント55(=他のAPIの位置情報)とを含み、S503において、アプリケーションサーバ101には開始エンドポイント51のみが提供される。S502は
図4のS403とS404に対応し、S503は
図4のS405とS406に対応する。
【0038】
S504において、アプリケーションサーバ101は、開始エンドポイント51に基づいてライセンスファイル53を生成する。この例示的な実施形態では、ライセンスファイル53は、第1のAPIの暗号化されたURLであるライセンスキー57を含む。S504において、アプリケーションサーバ101は、第1のAPIの暗号化されていないURLであるディスパッチ情報56と、第1のAPIの暗号化されたURLであるライセンスキー57と、第1のAPIの暗号化されたURLを復号するために使用される秘密鍵58とを格納する。S504は
図4のS407に対応し、S505は
図4のS408に対応する。
【0039】
オペレータは、ライセンスファイル53を受信した後、オンライン会議アプリケーションソフトウェアを制御装置X107にインストールするよう指示する。装置がS507で命令を検出すると、S508でライセンスファイル53を用いたインストール処理を開始する。インストール処理の後、制御装置X107は、S411で説明したように、第1のAPIの暗号化された位置情報を含むライセンスファイル53をアプリケーションサーバ101に送信し、アプリケーションサーバ101は、S510で検証処理を開始する。アプリケーションサーバ101は、ライセンスファイル53が正しい情報であると判定した場合、アプリケーションサーバ101は、サーバA104に配備された第1のAPIの暗号化されていない位置情報(例えば、URL)である開始エンドポイント51を提供する。
【0040】
S511において、インストールされたオンライン会議アプリケーションソフトウェアを実行するオペレータ命令が検出されると、S512において、制御装置X107は、API(例えば、第2のAPI、第3のAPI)の暗号化されていない位置情報であるエンドポイント55を取得するために、ライセンスファイル53をサーバA104に送信する。制御装置X107は、S509で取得した第1のAPI(開始エンドポイント51)の位置情報に基づいて、サーバA104にアクセスすることができる。サーバA104は、ライセンスファイル53をアプリケーションサーバ101に転送し、ライセンスファイル53が検証されたか否かをアプリケーションサーバ101に判定させる(S513、S514)。ライセンスファイル53が検証されると、制御装置X107は複数のAPI(例えば、第2及び第3のAPI)の位置情報であるエンドポイント55を受信する。
【0041】
S516において、オンライン会議を開始するオペレータ指示が検出されると、制御装置X107は加入チェック処理のために、ライセンスファイル53をアプリケーションサーバ101に送信する。アプリケーションサーバ101は、ライセンスファイル53の暗号化された位置情報を用いて、顧客Aの加入状況を確認する。アプリケーションサーバ101は、顧客AがS518でオンライン会議サービスを受ける資格があると判定した場合、アプリケーションサーバ101は、オンライン会議の開始について制御装置X107に許可を与える。このチェック処理は、
図4のS421に対応する。
【0042】
S517の加入チェック処理の後、制御装置X107は、第1のAPIにアクセスし、検証処理のためのライセンスファイル53を送信する。サーバA104は、ライセンスファイル53をアプリケーションサーバ101に転送し、アプリケーションサーバ101は、ライセンスファイル53に含まれる第1のAPIの暗号化された位置情報を検証する(S521)。S521の検証処理の後、制御装置X107は、S512で取得したエンドポイント55に基づいて、サーバA104に配備されているAPIにアクセスすることができる。なお、本実施形態では、S512~S515に示す処理を1回だけ行い、S512~S515の完了後にオペレータがオンライン会議アプリケーションソフトウェアの実行を指示すると、これらの処理をスキップしてもよい。
【0043】
図6は、登録サーバ100、アプリケーションサーバ101、代表A102、代表B103、サーバA104、サーバB105、カメラX106、Y106、Z106、制御装置X107、Y107、Z107、通信装置X108、Z108、参加者X1~X4、Y1~Y3、Z1~Z2のいずれかを表すハードウェアを示す。装置は、CPU601と、RAM602と、ROM603と、入力部と、外部インターフェースと、出力部とを備える。CPU601は、コンピュータプログラム(CPU601が実行可能な1つ以上の一連の記憶命令)及び、RAM602又はROM603に記憶されたデータを用いて装置を制御する。ここで、装置は、CPU601とは別の1つ以上の専用ハードウェア又はGPU(graphics processing unit)を備えてもよく、GPU又は専用ハードウェアはCPU601による処理の一部を実行してもよい。専用ハードウェアの一例として、特定用途向け集積回路(ASIC)、FPGA(field-programmable gate array)、デジタル信号処理回路(DSP)などがある。RAM 602は、ROM603から読み出されたコンピュータプログラムやデータ、外部から外部インターフェースを介して供給されたデータ等を一時的に格納する。ROM603は、変更する必要がなく、装置の基本動作を制御することができるコンピュータプログラム及びデータを格納する。入力部は、例えば、ジョイスティック、ジョグダイヤル、タッチパネル、キーボード、マウス等で構成され、ユーザの操作を受け付け、CPU601に対して各種指示を入力する。外部インターフェースは、PC、スマートフォン、カメラなどの外部装置と通信する。外部機器との通信は、ローカルエリアネットワーク(LAN)ケーブル、SDI(serial digital interface)ケーブル、WIFI接続などを用いて有線で行ってもよいし、アンテナを介して無線で行ってもよい。出力部は、例えば、ディスプレイ等の表示部と、スピーカ等の音声出力部とからなり、GUI(graphical user interface)を表示し、ユーザが必要に応じて装置を操作できるように誘導音を出力する。
【0044】
装置は、上述の機能を実行する1つ以上のモジュールを含む。モジュールは、ロジック、コンピュータ可読データ、またはコンピュータ実行可能命令を含む。
図5に図示の実施形態では、モジュールがソフトウェア(例えば、アセンブリ、C、C++、C#、Java、BASIC、Perl、Visual Basic、Python、Swift)で実装される。しかしながら、いくつかの実施形態では、モジュールがハードウェア(例えば、カスタマイズされた回路)、または代替的に、ソフトウェアとハードウェアとの組合せで実装される。モジュールが少なくとも部分的にソフトウェアで実装される場合、ソフトウェアは、記憶装置に記憶することができる。
【0045】
上述のデバイス、システム、および方法のうちの少なくともいくつかは、少なくとも部分的に、上述の動作を実現するためのコンピュータ実行可能命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体を、コンピュータ実行可能命令を読み取って実行するように構成された1つ以上のコンピューティングデバイスに提供することによって実装され得る。システムまたはデバイスは、コンピュータ実行可能命令を実行するとき、上述の実施形態の動作を実行する。また、1つ以上のシステム又はデバイス上のオペレーティングシステムは、上述の実施形態の動作の少なくともいくつかを実装することができる。
【0046】
さらに、いくつかの実施形態は、1つ以上の機能部を使用して、上述のデバイス、システム、および方法を実装する。機能部は、ハードウェアのみ(例えば、カスタマイズされた回路)で、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せ(例えば、ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサ)で実装されてもよい。
【0047】
さらに、デバイス、システム、および方法のいくつかの実施形態は、本明細書に記載される実施形態のうちの2つ以上からの特徴を組み合わせる。また、本明細書で使用されるように、結合「または」は一般に、包括的な「または」を指すが、「または」は明示的に示される場合、または文脈が「または」が排他的な「または」でなければならないことを示す場合、排他的な「または」を指し得る。
【0048】
本開示は例示的な実施形態を参照して説明されたが、本発明は開示された例示的な実施形態に限定されないことを理解されたい。
【外国語明細書】