(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026120
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】カロテノイド及び/又はその誘導体と、D-グリコースオリゴマーと、修飾多糖とを含む粉末状組成物並びにこの組成物を含む食品、飼料又はパーソナルケア製剤
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20240220BHJP
A23K 20/105 20160101ALI20240220BHJP
【FI】
A23L5/00 D
A23L5/00 K
A23K20/105
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023196423
(22)【出願日】2023-11-20
(62)【分割の表示】P 2020549569の分割
【原出願日】2019-04-24
(31)【優先権主張番号】18169737.6
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
【住所又は居所原語表記】Het Overloon 1, NL-6411 TE Heerlen,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】ブルバレッロ, アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】キルチェン, ステファニー
(72)【発明者】
【氏名】リンデマン, トーマス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】容易に製造され得、且つ多数の応用分野で使用され得る粉末状組成物を提供する。
【解決手段】粉末状組成物であって、(i)粉末状組成物の全重量を基準として70重量%(wt%)までの少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体と、(ii)粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも小さいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO1)と、(iii)粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも大きいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO2)と、(iv)粉末状組成物の全重量を基準として5~70wt%の少なくとも1つの修飾多糖とを含む粉末状組成物、並びに少なくとも1つの粉末状組成物を含む食品、飼料又はパーソナルケア製剤を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載された発明。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、容易に製造され得、且つ多数の応用分野で使用され得る、少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む粉末状製剤に関する。
【0002】
カロテノイド及びカロテノイド誘導体の例は、α-若しくはβ-カロテン、8’-アポ-β-カロテナール、エチルエステルなどの8’-アポ-β-カロテン酸エステル、カンタキサンチン、アスタキサンチン、アスタキサンチンエステル、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン又はクロセチン及びそれらの誘導体である。
【0003】
少なくとも1つのカロテノイド(及び/又はカロテノイド誘導体)を含む固体粉末状製剤は、安定であると共に、製造するのが容易であることが必要である。さらに、製剤は、取扱いも容易であるべきであり、これは、製剤の流動性が良好であるべきであることを意味する。
【0004】
驚くべきことに、少なくとも2つの異なる種類のマルトデキストリンを含む粉末状組成物は、改善された特性を有することが見出された。
【0005】
本発明に従う粉末状組成物の1つの驚くべき利点は、(通常、スプレー乾燥によって行われる乾燥プロセス中でも)組成物が粘着性でないことである。本組成物は、乾燥装置の壁に固着しない。従って、製造中の材料の損失が低減されると共に、洗浄時間が短縮される。さらに、新規の製剤は、優れた流動特性も有する。
【0006】
従って、本発明は、粉末状組成物(I)であって、
(i)粉末状組成物の全重量を基準として70重量%(wt%)までの少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体と、
(ii)粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも小さいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO1)と、
(iii)粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも大きいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO2)と、
(iv)粉末状組成物の全重量を基準として5~70wt%の少なくとも1つの修飾多糖と
を含む粉末状組成物(I)に関する。
【0007】
割合が常に合計100になることは、明らかである。
【0008】
本発明に従う組成物は、乾燥粉末である。それにもかかわらず、それは、エマルションに由来するいくらかの水を含むこともできる。通常且つ好ましくは、含水量は、粉末状組成物の全重量を基準として5wt%未満である。通常、4wt%未満である。
【0009】
好ましくは、少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体は、α-若しくはβ-カロテン、8’-アポ-β-カロテナール、エチルエステルなどの8’-アポ-β-カロテン酸エステル、カンタキサンチン、アスタキサンチン、アスタキサンチンエステル、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン又はクロセチン及びそれらの誘導体からなる群から選択される。
【0010】
従って、本発明は、粉末状組成物(II)であって、少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体が、α-若しくはβ-カロテン、8’-アポ-β-カロテナール、エチルエステルなどの8’-アポ-β-カロテン酸エステル、カンタキサンチン、アスタキサンチン、アスタキサンチンエステル、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン又はクロセチン及びそれらの誘導体からなる群から選択される、粉末状組成物(I)である粉末状組成物(II)に関する。
【0011】
粉末状製剤は、粉末状製剤の全重量を基準として70wt%までの少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む。
【0012】
製剤は、粉末状製剤の全重量を基準としてわずか約0.1wt%の少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含有することもできる。
【0013】
好ましくは、粉末状製剤は、粉末状製剤の全重量を基準として1~60wt%の少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む。
【0014】
従って、本発明は、粉末状組成物(III)であって、製剤が、粉末状製剤の全重量を基準として0.1~70wt%の少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む、粉末状組成物(I)又は(II)である粉末状組成物(III)に関する。
【0015】
従って、本発明は、粉末状組成物(III’)であって、製剤、が粉末状製剤の全重量を基準として1~60wt%の少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む、粉末状組成物(I)又は(II)である粉末状組成物(III’)に関する。
【0016】
さらに、本発明に従う粉末状組成物は、2つの異なる種類のD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)を含む。これらの2つの異なる種類のD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)は、そのDE値の点から見て異なる。
【0017】
デキストロース当量(DE)は、グルコースに対して乾燥ベースの割合で表される、糖生成物中に存在する還元糖の量の尺度である。例えば、10のDEを有するマルトデキストリンは、デキストロース(100のDEを有する)の10%の還元力を有するであろう。2つのグルコース(デキストロース)分子で構成される二糖であるマルトースは、2つの分子が結合するときの分子量の水損失を補正して、52のDEを有する(180/342)。スクロースは、二糖であるが、スクロースを構成する単糖の両方の還元性基が結合されており、従って残存する還元性基が存在しないため、実際には0のDEを有する。デンプンから作られた溶液については、全デンプン生成物中に存在する還元糖の割合の推定値である。
【0018】
天然デンプンからグルコースシロップまでの全てのグルコースポリマーにおいて、分子鎖は、遊離アルデヒドを含有する還元糖から始まる。デンプンが加水分解されるにつれて、分子は、より短くなり、より多くの還元糖が存在する。異なる還元糖(例えば、フルクトース及びグルコース)は、異なる甘味を有するため、DEと甘味との間に何らかの直接的な関係が存在すると考えるのは、誤りである。
【0019】
DEは、デンプンからデキストロースへの転化の度合いを表す:
デンプンは、DE=0に近く、
グルコース/デキストロースは、DE=100(パーセント)である。
【0020】
DEを決定する標準的な方法は、フェーリング試験(Fehling’s test)の応用である、アルカリ性酒石酸塩溶液中での硫酸銅(II)の還元に基づいたレイン-エイノン(Lane-Eynon)滴定である。
【0021】
本発明のために、製剤の成分(ii)であり、(GO1)と定義される第1のD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(又はその混合物)は、18よりも小さい、好ましくは15よりも小さい、より好ましくは12よりも小さい、さらにより好ましくは10よりも小さいDEを有する。
【0022】
最も好ましくは、製剤の成分(ii)である第1のD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(又はその混合物)は、2~10のDEを有する。
【0023】
従って、本発明は、粉末状組成物(IV)であって、(GO1)又は(GO1)の混合物が、15よりも小さいDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)又は(III’)である粉末状組成物(IV)に関する。
【0024】
従って、本発明は、粉末状組成物(IV’)であって、(GO1)又は(GO1)の混合物が、12よりも小さいDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)又は(III’)である粉末状組成物(IV’)に関する。
【0025】
従って、本発明は、粉末状組成物(IV’’)であって、(GO1)又は(GO1)の混合物が、10よりも小さいDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)又は(III’)である粉末状組成物(IV’’)に関する。
【0026】
従って、本発明は、粉末状組成物(VI’’’)であって、(GO1)又は(GO1)の混合物が2~10のDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)又は(III’)である粉末状組成物(VI’’’)に関する。
【0027】
本発明のために、製剤の成分(iii)であり、(GO2)と定義される第2のD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(又はその混合物)は、18よりも大きい、好ましくは20よりも大きいDEを有する。
【0028】
最も好ましくは、製剤の成分(iii)である第2のD-グリコースオリゴマー(又はその混合物)は、20~45のDEを有する。
【0029】
従って、本発明は、粉末状組成物(V)であって、(GO2)又は(GO2)の混合物が、20よりも大きいDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)又は(IV’’’)である粉末状組成物(V)に関する。
【0030】
従って、本発明は、粉末状組成物(V’)であって、(GO2)又は(GO2)の混合物が20~45のDEを有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)又は(IV’’’)である粉末状組成物(V’)に関する。
【0031】
(GO1)及び(GO2)は、同じ量(1:1混合物)で使用するか、又は上記のこれらの量の定義に従って異なる量で使用することができる。
【0032】
本発明に従う組成物は、少なくとも1つの修飾多糖を含む。
【0033】
好ましくは、修飾多糖は、加工デンプンである。
【0034】
従って、本発明は、粉末状組成物(VI)であって、修飾多糖が加工デンプンである、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)又は(V’)である粉末状組成物(VI)に関する。
【0035】
好ましくは、修飾多糖は、式(I)
【化1】
(式中、
Stは、デンプンであり、
Rは、アルキレン基であり、及びR’は、疎水性基である)
のものである。
【0036】
従って、本発明は、粉末状組成物(VI’)であって、修飾多糖が、式(I)
【化2】
(式中、
Stは、デンプンであり、
Rは、アルキレン基であり、及びR’は、疎水性基である)
のものである、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)又は(V’)である粉末状組成物(VI’)に関する。
【0037】
好ましくは、修飾多糖は、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムである。
【0038】
従って、本発明は、組成物(VI’’)であって、修飾多糖がオクテニルコハク酸デンプンナトリウムである、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)又は(V’)である組成物(VI’’)に関する。
【0039】
好ましくは、本発明に従う粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)及び(VI’’)は、500nm未満、好ましくは150nm~450nmの平均内部粒径D[0,5](内部相)を有する。
【0040】
本特許出願に関連して、内部相のサイズD[0,5]は、全てMastersizer 2000を用いることにより決定した。内部相の粒径は、粉末状組成物を水中に再分散させた後に決定した。
【0041】
従って、本発明は、粉末状組成物(VII)であって、粉末状組成物が500nm未満の平均内部粒径D[0,5](内部相)を有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)又は(VI’’)である粉末状組成物(VII)に関する。
【0042】
従って、本発明は、粉末状組成物(VII’)であって、粉末状組成物が150nm~450nmの平均内部粒径D[0,5](内部相)を有する、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)又は(VI’’)である粉末状組成物(VII’)に関する。
【0043】
好ましくは、本発明に従う粉末状組成物は、スプレー乾燥された組成物である。他の製造方法も使用することができる。
【0044】
従って、本発明は、組成物(VIII)であって、粉末状組成物が、スプレー乾燥された組成物である、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)又は(VII’)である組成物(VIII)に関する。
【0045】
本発明に従う粉末状組成物は、当業者に既知の技術を用いることにより製造することができる。
【0046】
第1のステップでは、全ての成分((i)~(iv))及び水を含むエマルションが生成され、次にこれが乾燥される(通常且つ好ましくは、スプレー乾燥による)。粉末状組成物の含水量は、適用される乾燥プロセスの条件に依存する。
【0047】
本発明に従う粉末状組成物の1つの利点は、スプレー乾燥手順中、粉末状組成物が粘着性でなく、従って粉末状組成物がスプレー乾燥塔の壁に固着せず、従って乾燥プロセス中の粉末状組成物の損失が非常に少なく、乾燥装置を洗浄するための努力が低減されることである。
【0048】
従って、本発明は、第1のステップにおいて、全ての成分(i)~(iv)及び水を含むエマルションが生成され、次にこれが第2のステップにおいて乾燥されて、粉末状組成物が形成されることを特徴とする、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)又は(VIII)を製造するプロセスに関する。
【0049】
本発明に従う粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び(VIII)は、食品、飼料及び/又はパーソナルケア製剤において使用される。
【0050】
好ましくは、粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び(VIII)は、液体製剤、好ましくは飲料において使用される。
【0051】
さらに、本発明は、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む食品、飼料及びパーソナルケア製剤に関する。
【0052】
これらの製剤は、任意の形態であり得る。固体、液体又はゲル様である。
【0053】
好ましいのは、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む流動食、飼料及びパーソナルケア製剤である。
【0054】
より好ましいのは、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む飲料である。
【0055】
従って、本発明のさらなる実施形態は、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む食品、飼料及びパーソナルケア製剤に関する。
【0056】
従って、本発明のさらなる実施形態は、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む流動食、飼料及びパーソナルケア製剤に関する。
【0057】
従って、本発明のさらなる実施形態は、少なくとも1つの粉末状組成物(I)、(II)、(III)、(III’)、(IV)、(IV’)、(IV’)、(IV’’)、(IV’’’)、(V)、(V’)、(VI)、(VI’)、(VI’’)、(VII)、(VII’)及び/又は(VIII)を含む飲料に関する。
【0058】
食品、飼料及び/又はパーソナルケア製剤中の粉末状組成物の濃度は、これらの製剤の種類に依存する。
【0059】
さらなる実施形態は、以下のとおりである。
[実施形態1]
粉末状組成物(I)であって、
(i)前記粉末状組成物の全重量を基準として70重量%(wt%)までの少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体と、
(ii)前記粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも小さいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO1)と、
(iii)前記粉末状組成物の全重量を基準として5~30wt%の、18よりも大きいDEを有する少なくとも1つのD-グリコースオリゴマー(好ましくはマルトデキストリン)(GO2)と、
(iv)前記粉末状組成物の全重量を基準として5~70wt%の少なくとも1つの修飾多糖と
を含む粉末状組成物(I)。
[実施形態2]
前記少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体は、α-若しくはβ-カロテン、8’-アポ-β-カロテナール、エチルエステルなどの8’-アポ-β-カロテン酸エステル、カンタキサンチン、アスタキサンチン、アスタキサンチンエステル、リコペン、ルテイン、ゼアキサンチン又はクロセチン及びそれらの誘導体からなる群から選択される、実施形態1に記載の粉末状。
[実施形態3]
粉末状製剤は、前記粉末状製剤の全重量を基準として0.1~70wt%の前記少なくとも1つのカロテノイド及び/又は1つのカロテノイド誘導体を含む、実施形態1又は2に記載の粉末状。
[実施形態4]
(GO1)又は(GO1)の混合物は、15よりも小さいDEを有する、実施形態1~3のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態5]
(GO1)又は(GO1)の混合物は、2~10のDEを有する、実施形態1~4のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態6]
(GO2)又は(GO2)の混合物は、20よりも大きいDEを有する、実施形態1~5のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態7]
(GO2)又は(GO2)の混合物は、20~45のDEを有する、実施形態1~6のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態8]
前記修飾多糖は、加工デンプンである、実施形態1~7のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態9]
前記修飾多糖は、式(I)
【化3】
(式中、
Stは、デンプンであり、
Rは、アルキレン基であり、及びR’は、疎水性基である)
のものである、実施形態1~8のいずれか1つに記載の粉末状。
[実施形態10]
実施形態1~9のいずれか1つに記載の少なくとも1つの粉末状組成物を含む食品、飼料及びパーソナルケア製剤。
【外国語明細書】