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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002625
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】飛行装置
(51)【国際特許分類】
   B64C 17/02 20060101AFI20231228BHJP
   B64C 25/06 20060101ALI20231228BHJP
   B64C 27/08 20230101ALI20231228BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20231228BHJP
   B64D 9/00 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
B64C17/02
B64C25/06
B64C27/08
B64C39/02
B64D9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101946
(22)【出願日】2022-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】000004695
【氏名又は名称】株式会社SOKEN
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】茂木 陽太郎
(72)【発明者】
【氏名】古川 大貴
(57)【要約】
【課題】複数の回転翼を備える飛行装置において、貫通構造を採用することなく搭載物を搭載することと、ペイロードを増加させる。
【解決手段】飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部6および第1搭載部7と、アクチュエータ8と、第2搭載部9と、動力伝達部10とを備える。撮影方向変更部6および第1搭載部7は、搭載したカメラ5の姿勢を変更する。第2搭載部9は、アクチュエータ8を搭載する。動力伝達部10は、駆動力を撮影方向変更部6へ伝達する。撮影方向変更部6および第2搭載部9は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部10は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転翼(4b)と、前記複数の回転翼のそれぞれを支持する複数の腕部(3)とを備える飛行装置(1)であって、
前記複数の腕部を支持する本体部(2)と、
搭載物(5)を搭載し、前記搭載物の位置および姿勢の少なくとも一方を変更するように構成された搭載物変更部(6,7,41,51,52,56,61,62,71,72,81,101)と、
前記搭載物変更部を駆動するための駆動力を発生させるように構成された少なくとも1つの動力発生部(8,42,43,53,63,73,74,82,83,84,102,103,104)と、
前記本体部によって支持され、前記少なくとも1つの動力発生部を搭載するように構成された搭載部(9,44,54,64,75,85、105)と、
前記駆動力を前記搭載物変更部へ伝達するように構成された動力伝達部(10,45,55,65,76,86,106)とを備え、
前記搭載物変更部および前記搭載部は、当該飛行装置の重心が、前記複数の回転翼によって生じる当該飛行装置の揚力中心よりも下部に位置するように配置され、
前記動力伝達部は、前記本体部と、前記複数の回転翼と、前記複数の腕部とに干渉しないように配置される飛行装置。
【請求項2】
請求項1に記載の飛行装置であって、
前記搭載部は、前記本体部を挟んで前記搭載物変更部とは反対側に設置される飛行装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の飛行装置であって、
前記動力伝達部(55,65,76,86,106)は、前記搭載物変更部(51,52,56,61,62,71,72,81,101)と前記少なくとも1つの動力発生部(53,63,73,74,82,83,84,102,103,104)とを連結するリンク機構により、前記駆動力を前記搭載物変更部へ伝達するように構成される飛行装置。
【請求項4】
請求項3に記載の飛行装置であって、
前記動力伝達部(76,86,106)は、パラレルリンク構造となるように形成される飛行装置。
【請求項5】
請求項4に記載の飛行装置であって、
前記動力伝達部(86)は、当該飛行装置の着陸脚に変形可能に構成される飛行装置。
【請求項6】
請求項5に記載の飛行装置であって、
前記少なくとも1つの動力発生部(82,83,84)は、通電されることによって前記駆動力を発生させるように構成され、
前記動力伝達部(86)は、前記少なくとも1つの動力発生部に通電されてない状態では、前記着陸脚の形状に変形するように構成され、
前記少なくとも1つの動力発生部に通電されてない状態になると、前記着陸脚の形状を維持するように構成された着陸脚維持部(90)を備える飛行装置。
【請求項7】
請求項5に記載の飛行装置であって、
前記少なくとも1つの動力発生部は、複数の動力発生部(82,83,84)であり、
前記動力伝達部は、前記複数の動力発生部のそれぞれに対応して、前記搭載物変更部と連結する複数のリンク機構(87,88,89)を備え、
前記複数のリンク機構はそれぞれ、対応する前記複数の動力発生部が故障すると、前記着陸脚の形状に変形するように構成され、
前記複数の動力発生部が故障しているか否かを判断するように構成された故障判断部(S220)と、
前記複数の動力発生部のうち、故障している動力発生部が存在する場合に、故障していない動力発生部を制御することによって、前記故障していない動力発生部に対応するリンク機構を前記着陸脚に変形させるように構成された故障変形部(S230)と
を備える飛行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飛行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回転翼を支持する複数のアーム部が接続された中心部と、荷物を積載するための第1搭載部と、中心部から見て第1搭載部とは反対側に位置する第2搭載部と、第1搭載部と中心部とを連結するための第1支持部材と、第1支持部材の長さを鉛直下向きに伸長させるための調節機構とを備える回転翼機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6086519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の回転翼機は、一本の支持部材が回転翼機の中心部を貫通することで、上下のつり合いを取りながら支持部材および積載物の位置制御を行っている。回転翼機では、小型化の観点から一般に、中央部の内部に制御装置が搭載されることが多い。発明者の詳細な検討の結果、特許文献1に記載の回転翼機のように一本の支持部材が中心部を貫通する構成を採用する場合には、制御装置の配置を変更する必要があり、回転翼機の構成を変更しなくてはならなくなるという課題が見出された。
【0005】
さらに、発明者の詳細な検討の結果、特許文献1に記載の回転翼機では、第1搭載部に搭載される荷物とバランスをとるための重量物を第2搭載部に搭載する必要があるため、第2搭載部に搭載された重量物の重量分だけ、回転翼機のペイロード(すなわち、運搬可能な荷物の重量の上限)が減少してしまうという課題が見出された。
【0006】
本開示は、複数の回転翼を備える飛行装置において、貫通構造を採用することなく搭載物を搭載することと、ペイロードを増加させることとを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、複数の回転翼(4b)と、複数の回転翼のそれぞれを支持する複数の腕部(3)とを備える飛行装置(1)であって、本体部(2)と、搭載物変更部(6,7,41,51,52,56,61,62,71,72,81,101)と、少なくとも1つの動力発生部(8,42,43,53,63,73,74,82,83,84,102,103,104)と、搭載部(9,44,54,64,75,85、105)と、動力伝達部(10,45,55,65,76,86,106)とを備える。
【0008】
本体部は、複数の腕部を支持する。搭載物変更部は、搭載物(5)を搭載し、搭載物の位置および姿勢の少なくとも一方を変更するように構成される。少なくとも1つの動力発生部は、搭載物変更部を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0009】
搭載部は、本体部によって支持され、少なくとも1つの動力発生部を搭載するように構成される。動力伝達部は、駆動力を搭載物変更部へ伝達するように構成される。
搭載物変更部および搭載部は、当該飛行装置の重心が、複数の回転翼によって生じる当該飛行装置の揚力中心よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部は、本体部と、複数の回転翼と、複数の腕部とに干渉しないように配置される。
【0010】
このように構成された本開示の飛行装置は、搭載物変更部と動力発生部とを分離し、搭載物変更部と動力発生部との重量バランスを考慮して当該飛行装置内に配置することができる。このため、本開示の飛行装置は、積載物を搭載している搭載物変更部との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0011】
また、本開示の飛行装置は、動力伝達部が本体部と複数の回転翼と複数の腕部とに干渉しないように配置されるため、本体部において貫通構造を採用することなく搭載物を搭載することができる。これにより、本開示の飛行装置は、本体部の内部の構成を変更することなく、本開示の飛行装置における動力伝達部を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図2】飛行制御装置の構成を示すブロック図である。
図3】第2実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図4】第3実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図5】第3実施形態における撮影方向の変更方法を示す図である。
図6】第4実施形態における撮影方向の変更方法を示す図である。
図7】第4実施形態における姿勢制御を説明する図である。
図8】第5実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図9】第6実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図10】干渉マップを説明する図である。
図11】干渉マップ作成処理を示すフローチャートである。
図12】干渉確認処理を示すフローチャートである。
図13】第7実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
図14】第8実施形態の飛行装置の着陸時姿勢および離陸時姿勢を示す図である。
図15】故障着陸処理を示すフローチャートである。
図16】故障発生箇所および着陸時姿勢を示す図である。
図17】第9実施形態の飛行装置の概略構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[第1実施形態]
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。以下の説明において、図における上側、下側、左側および右側をそれぞれ、上側、下側、左側および右側とする。
【0014】
図1に示すように、本実施形態の飛行装置1は、本体部2と、複数の腕部3と、複数のスラスタ4と、カメラ5と、撮影方向変更部6と、第1搭載部7と、アクチュエータ8と、第2搭載部9と、動力伝達部10と、複数の着陸脚11と、飛行制御装置12とを備える。本実施形態では、飛行装置1は、4つの腕部3と、4つのスラスタ4と、4つの着陸脚11とを備える。図1では、図示の簡略化のために、2つの腕部3と2つのスラスタ4と2つの着陸脚11とを示している。
【0015】
本体部2は、複数の腕部3を支持するとともに、飛行制御装置12を収容する筐体である。複数の腕部3は、本体部2の側面から放射状に延びる筒状の部材である。
複数のスラスタ4はそれぞれ、複数の腕部3における本体部2とは反対側の端部に取り付けられる。複数のスラスタ4はそれぞれ、モータ4aと、モータ4aにより回転駆動される回転翼4bとを備える。飛行装置1は、複数のスラスタ4の回転翼4bの回転方向および回転速度を制御して飛行する。
【0016】
カメラ5は、本体部2の上方に設置され、レンズを介して入射した光を検出することによって飛行装置1の周囲を撮影し、撮影した撮影画像を示す画像データを記憶する。
撮影方向変更部6は、カメラ5を垂直方向に回転可能にカメラ5を支持し、カメラ5の撮影方向を変更する。
【0017】
撮影方向変更部6は、カメラ5に固定される円柱状の水平回転軸6aと、水平回転軸6aの軸を中心として水平回転軸6aが回転可能に水平回転軸6aの両端を支持する回転支持部6bとを備える。そして、水平回転軸6aの一端には、水平回転軸6aの円周方向に沿って等間隔に複数の歯が形成された歯車(以下、変更部歯車)が取り付けられている。
【0018】
これにより、撮影方向変更部6は、水平回転軸6aを回転させることによってカメラ5が垂直方向に回転し、カメラ5の撮影方向を垂直方向に回転させることができる。
第1搭載部7は、本体部2の上面から本体部2の上方へ向かって延びる部材である。撮影方向変更部6は、第1搭載部7における本体部2とは反対側の端部に取り付けられる。
【0019】
アクチュエータ8は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第1実施形態のアクチュエータ8は、モータである。モータの回転軸8aには、回転軸8aの円周方向に沿って等間隔に複数の歯が形成された歯車(以下、モータ歯車)が取り付けられている。
【0020】
第2搭載部9は、載置台9aと、連結部材9bとを備える。載置台9aには、アクチュエータ8が搭載される。連結部材9bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材9bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材9bの他端は、載置台9aに連結される。
【0021】
動力伝達部10は、無端ベルト10aと、歯車10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10iとを備え、アクチュエータ8の回転駆動力を撮影方向変更部6へ伝達する。
【0022】
無端ベルト10aは、その周方向に沿って等間隔に形成されて変更部歯車およびモータ歯車と噛合可能な複数の歯を備える。そして無端ベルト10aは、撮影方向変更部6の変更部歯車とアクチュエータ8のモータ歯車との間に掛け渡されている。
【0023】
歯車10bは、撮影方向変更部6の変更部歯車を通過して第1搭載部7の延伸方向に平行な中心線CL1を挟んだ左側において本体部2の上側で本体部2に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
【0024】
歯車10cは、中心線CL1を挟んだ右側において本体部2の上側で本体部2に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
歯車10dは、中心線CL1を挟んだ左側において本体部2の下側で本体部2に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
【0025】
歯車10eは、中心線CL1を挟んだ右側において本体部2の下側で本体部2に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
歯車10fは、中心線CL1を挟んだ左側において第1搭載部7に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
【0026】
歯車10gは、中心線CL1を挟んだ右側において第1搭載部7に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
歯車10hは、中心線CL1を挟んだ左側において第2搭載部9に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
【0027】
歯車10iは、中心線CL1を挟んだ右側において第2搭載部9に設置され、無端ベルト10aと噛合する。
このように構成された動力伝達部10は、アクチュエータ8の回転軸8aが図1における反時計回りに回転すると、撮影方向変更部6の水平回転軸6aを図1における反時計回りに回転させることができ、矢印L1で示すように、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。また動力伝達部10は、アクチュエータ8の回転軸8aが図1における時計回りに回転すると、撮影方向変更部6の水平回転軸6aを図1における時計回りに回転させることができ、矢印L2で示すように、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。
【0028】
複数の着陸脚11は、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材であり、飛行装置1が着陸したときに本体部2を支持する。複数の着陸脚11における本体部2とは反対側の端部は、第2搭載部9における本体部2とは反対側の端部よりも下方に位置している。
【0029】
第1搭載部7および第2搭載部9は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。
図2に示すように、飛行制御装置12は、制御部21と、飛行制御装置12の外部と制御部21との間で信号の入出力を行わせるための外部入出力回路22とを備える。
【0030】
制御部21は、CPU23と、ROM24と、RAM25と、入出力ポート26と、受信部27と、これらを相互に接続するバスライン28とを備える。
CPU23は、ROM24に記憶されたプログラムに基づいて、飛行装置1を制御するための各種処理を実行する。ROM24は、不揮発性メモリであり、CPU23が実行するプログラムと、プログラムの実行時に参照されるデータとを記憶する。RAM25は、揮発性メモリであり、CPU23の演算結果等を一時的に記憶する。
【0031】
飛行制御装置12は、CPU23、ROM24およびRAM25等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成された電子制御装置である。マイクロコンピュータの各種機能は、CPU23が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM24が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、CPU23が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、飛行制御装置12を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0032】
入出力ポート26は、制御部21の外部と制御部21との間で信号の入出力を行わせるための回路である。受信部27は、送信部16から飛行指示およびカメラ姿勢指示を無線で受信する。送信部16は、飛行装置1の操縦者により操作され、飛行装置1の姿勢および運動を指示する飛行指示と、カメラ5の姿勢を指示するカメラ姿勢指示とを無線で送信する。
【0033】
飛行制御装置12には、加速度センサ31、角速度センサ32、地磁気センサ33および高度センサ34が接続される。
加速度センサ31は、三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸の方向における加速度を検出し、検出結果を示す加速度信号を飛行制御装置12へ出力する。
【0034】
角速度センサ32は、三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸周りの角速度を検出し、検出結果を示す角速度信号を飛行制御装置12へ出力する。
地磁気センサ33は、三次元直交座標系を構成するX軸、Y軸およびZ軸の方向における地磁気を検出し、検出結果を示す地磁気信号を飛行制御装置12へ出力する。
【0035】
高度センサ34は、例えば大気圧に基づいて高度を検出し、検出結果を示す高度信号を飛行制御装置12へ出力する。
飛行制御装置12は、4つのスラスタ4のそれぞれに対して、スラスタ4のモータ4aを制御するモータ制御信号を出力する。スラスタ4は、入力されたモータ制御信号に基づいてモータ4aを駆動させることにより、回転翼4bを回転させる。
【0036】
飛行制御装置12は、アクチュエータ8に対して、アクチュエータ8を制御するアクチュエータ制御信号を出力する。アクチュエータ8は、入力されたアクチュエータ制御信号に基づいて駆動する。
【0037】
このように構成された飛行装置1は、複数の回転翼4bと、複数の回転翼4bのそれぞれを支持する複数の腕部3とを備える。そして飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部6および第1搭載部7と、アクチュエータ8と、第2搭載部9と、動力伝達部10とを備える。
【0038】
本体部2は、複数の腕部3を支持する。撮影方向変更部6および第1搭載部7は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ8は、撮影方向変更部6を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0039】
第2搭載部9は、本体部2によって支持され、アクチュエータ8を搭載するように構成される。動力伝達部10は、駆動力を撮影方向変更部6へ伝達するように構成される。
撮影方向変更部6および第2搭載部9は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部10は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0040】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部6とアクチュエータ8とを分離し、撮影方向変更部6とアクチュエータ8との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部6との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0041】
また飛行装置1は、動力伝達部10が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部10を採用することができる。
【0042】
第2搭載部9は、本体部2を挟んで撮影方向変更部6とは反対側に設置される。これにより、飛行装置1は、より効率的に重心CGの位置を揚力の中心CLの位置よりも下部に配置することができる。
【0043】
以上説明した実施形態において、カメラ5は搭載物に相当し、撮影方向変更部6および第1搭載部7は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ8は動力発生部に相当し、第2搭載部9は搭載部に相当する。
【0044】
[第2実施形態]
以下に本開示の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0045】
図3に示すように、第2実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部41、アクチュエータ42,43、第2搭載部44および動力伝達部45を備える点が第1実施形態と異なる。
【0046】
撮影方向変更部41は、カメラ5に固定される円柱状の水平回転軸41aと、水平回転軸41aの軸を中心として水平回転軸41aが回転可能に水平回転軸41aの両端を支持する回転支持部41bとを備える。
【0047】
撮影方向変更部41は、更に、第1連結板41cおよび第2連結板41dを備える。第1連結板41cは、中心線CL1を挟んだ左側において水平回転軸41aの一端に連結される。第2連結板41dは、中心線CL1を挟んだ右側において水平回転軸41aの一端に連結される。
【0048】
これにより、撮影方向変更部41は、第1連結板41cおよび第2連結板41dを介して水平回転軸6aを回転させることによってカメラ5が垂直方向に回転し、カメラ5の撮影方向を垂直方向に回転させることができる。
【0049】
アクチュエータ42,43は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第2実施形態のアクチュエータ42,43は、モータである。
第2搭載部44は、載置台44aと、連結部材44bとを備える。載置台44aには、アクチュエータ42,43が搭載される。連結部材44bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材44bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材44bの他端は、載置台44aに連結される。
【0050】
アクチュエータ42は、中心線CL1を挟んだ左側に位置するようにして載置台44aに搭載される。アクチュエータ42は、中心線CL1を挟んだ右側に位置するようにして載置台44aに搭載される。
【0051】
動力伝達部45は、ワイヤ45a,45bと、滑車45c,45d,45e,45f,45g,45hとを備える。
ワイヤ45aは、一端がアクチュエータ42の回転軸42aに連結され、他端が第1連結板41cに連結される。
【0052】
ワイヤ45bは、一端がアクチュエータ43の回転軸43aに連結され、他端が第2連結板41dに連結される。
滑車45cは、中心線CL1を挟んだ左側において本体部2の上側で本体部2に設置される。ワイヤ45aの一部は、滑車45cの外周溝内に配置される。
【0053】
滑車45dは、中心線CL1を挟んだ右側において本体部2の上側で本体部2に設置される。ワイヤ45bの一部は、滑車45cの外周溝内に配置される。
滑車45eは、中心線CL1を挟んだ左側において本体部2の下側で本体部2に設置される。ワイヤ45aの一部は、滑車45eの外周溝内に配置される。
【0054】
滑車45fは、中心線CL1を挟んだ右側において本体部2の下側で本体部2に設置される。ワイヤ45bの一部は、滑車45fの外周溝内に配置される。
滑車45gは、中心線CL1を挟んだ左側において第1搭載部7に設置される。ワイヤ45aの一部は、滑車45gの外周溝内に配置される。
【0055】
滑車45hは、中心線CL1を挟んだ右側において第1搭載部7に設置される。ワイヤ45bの一部は、滑車45hの外周溝内に配置される。
このように構成された動力伝達部45は、アクチュエータ42がワイヤ45aを巻き取るとともにアクチュエータ43がワイヤ45bを繰り出すことによって、矢印L3で示すように、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。また動力伝達部45は、アクチュエータ42がワイヤ45aを繰り出すとともにアクチュエータ43がワイヤ45bを巻き取ることによって、矢印L4で示すように、カメラ5の撮影方向を上方向に回転させることができる。
【0056】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部41および第1搭載部7と、アクチュエータ42,43と、第2搭載部44と、動力伝達部45とを備える。
撮影方向変更部41および第1搭載部7は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ42,43は、撮影方向変更部41を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0057】
第2搭載部44は、本体部2によって支持され、アクチュエータ42,43を搭載するように構成される。動力伝達部45は、駆動力を撮影方向変更部41へ伝達するように構成される。
【0058】
撮影方向変更部41および第2搭載部44は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部45は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0059】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部41とアクチュエータ42,43とを分離し、撮影方向変更部41とアクチュエータ42,43との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部41との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0060】
また飛行装置1は、動力伝達部45が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部45を採用することができる。
【0061】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部41および第1搭載部7は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ42,43は動力発生部に相当し、第2搭載部44は搭載部に相当する。
【0062】
[第3実施形態]
以下に本開示の第3実施形態を図面とともに説明する。なお第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0063】
図4に示すように、第3実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、第1搭載部7、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部51、第1搭載部52、アクチュエータ53、第2搭載部54および動力伝達部55を備える点が第1実施形態と異なる。
【0064】
撮影方向変更部51は、カメラ5が取り付けられる取付部51aと、取付部51aに固定される円柱状の水平回転軸51bとを備える。
第1搭載部52は、本体部2の上面から本体部2の上方へ向かって延びる部材である。撮影方向変更部51は、第1搭載部52における本体部2とは反対側の端部において、水平回転軸51bを中心に回転可能に取り付けられる。これにより、撮影方向変更部51は、水平回転軸51bを中心に回転することができ、カメラ5の撮影方向を垂直方向に回転させることができる。
【0065】
アクチュエータ53は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第3実施形態のアクチュエータ53は、モータである。
第2搭載部54は、載置台54aと、連結部材54bとを備える。載置台54aには、アクチュエータ53が搭載される。連結部材54bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材54bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材54bの他端は、載置台54aに連結される。
【0066】
アクチュエータ53は、撮影方向変更部51の水平回転軸51bを通過して第1搭載部52の延伸方向に平行な中心線CL2を挟んだ左側に位置するようにして載置台54aに搭載される。
【0067】
動力伝達部55は、第1連結部材55aと、第2連結部材55bと、第1関節部材55cと、第2関節部材55dとを備える。
第1連結部材55aおよび第2連結部材55bは、棒状に形成された部材である。
【0068】
第1連結部材55aの一端は、アクチュエータ53の回転軸53aに連結される。第1連結部材55aの他端は、第1関節部材55cを介して第2連結部材55bの一端に連結される。第1関節部材55cは、第2連結部材55bを第1連結部材55aに対して回転可能に軸支する。
【0069】
第2連結部材55bの他端は、中心線CL2を挟んだ左側で、第2関節部材55dを介して取付部51aに連結される。第2関節部材55dは、取付部51aを第2連結部材55bに対して回転可能に軸支する。
【0070】
図5に示すように、アクチュエータ53の回転軸53aが矢印L5が示す方向に回転することによって、矢印L6で示すように、第1連結部材55aおよび第2連結部材55bが下方に移動する。これにより、矢印L7で示すように、撮影方向変更部51の取付部51aが水平回転軸51bを中心にして下方に回転し、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。
【0071】
また、アクチュエータ53の回転軸53aが回転することによって第1連結部材55aおよび第2連結部材55bが上方に移動すると、撮影方向変更部51の取付部51aが水平回転軸51bを中心にして上方に回転し、カメラ5の撮影方向を上方向に回転させることができる。
【0072】
上記のように、第2関節部材55dが取付部51aに配置されている。このため、飛行装置1は、撮影方向変更部51の姿勢を高速かつ低トルクで制御することができる。
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部51および第1搭載部52と、アクチュエータ53と、第2搭載部54と、動力伝達部55とを備える。
【0073】
撮影方向変更部51および第1搭載部52は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ53は、撮影方向変更部51を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0074】
第2搭載部54は、本体部2によって支持され、アクチュエータ53を搭載するように構成される。動力伝達部55は、駆動力を撮影方向変更部51へ伝達するように構成される。
【0075】
撮影方向変更部51および第2搭載部54は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部55は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0076】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部51とアクチュエータ53とを分離し、撮影方向変更部51とアクチュエータ53との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部51との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0077】
また飛行装置1は、動力伝達部55が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部55を採用することができる。
【0078】
動力伝達部55は、撮影方向変更部51とアクチュエータ53とを連結するリンク機構により、駆動力を撮影方向変更部51へ伝達するように構成される。これにより、飛行装置1は、動力伝達部55の構造を簡略化することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0079】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部51および第1搭載部52は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ53は動力発生部に相当し、第2搭載部54は搭載部に相当する。
【0080】
[第4実施形態]
以下に本開示の第4実施形態を図面とともに説明する。なお第4実施形態では、第3実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0081】
図6に示すように、第4実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部51の水平回転軸51bが省略された点と、関節部材56が追加された点とが第3実施形態と異なる。
関節部材56は、水平回転軸56aを備え、本体部2の上面に設置される。そして関節部材56は、本体部2に対して水平回転軸56aを中心に回転可能に第1搭載部52を軸支する。
【0082】
すなわち、第1搭載部52の一端は、関節部材56を介して本体部2に連結され、第1搭載部52の他端は、撮影方向変更部51の取付部51aに直接連結される。
アクチュエータ53の回転軸53aが矢印L8が示す方向に回転することによって、矢印L9で示すように、第1連結部材55aおよび第2連結部材55bが下方に移動する。これにより、矢印L10で示すように、撮影方向変更部51の取付部51aが水平回転軸56aを中心にして下方に回転し、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。
【0083】
また、アクチュエータ53の回転軸53aが回転することによって第1連結部材55aおよび第2連結部材55bが上方に移動すると、撮影方向変更部51の取付部51aが水平回転軸56aを中心にして上方に回転し、カメラ5の撮影方向を上方向に回転させることができる。
【0084】
上記のように、関節部材56が本体部2に配置されている。このため、飛行装置1は、撮影方向変更部51の姿勢を大きく変更することができる。
図7に示すように、飛行装置1の飛行中において、本体部2が傾いた場合であっても、アクチュエータ53を駆動させることによって、第1搭載部52の延伸方向を鉛直方向に保持することができる。このため、第4実施形態の飛行装置1は、本体部2の姿勢変化に起因したカメラ5の撮影方向の変動を抑制することができる。また、第4実施形態の飛行装置1は、上部から受ける転倒方向のモーメントを抑制することができる。
【0085】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部51、第1搭載部52および関節部材56と、アクチュエータ53と、第2搭載部54と、動力伝達部55とを備える。
【0086】
撮影方向変更部51、第1搭載部52および関節部材56は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。
このような飛行装置1は、撮影方向変更部51とアクチュエータ53とを分離し、撮影方向変更部51とアクチュエータ53との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部51との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0087】
また飛行装置1は、動力伝達部55が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部55を採用することができる。
【0088】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部51、第1搭載部52および関節部材56は搭載物変更部に相当する。
[第5実施形態]
以下に本開示の第5実施形態を図面とともに説明する。なお第5実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0089】
図8に示すように、第5実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、第1搭載部7、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部61、第1搭載部62、アクチュエータ63、第2搭載部64および動力伝達部65を備える点が第1実施形態と異なる。
【0090】
撮影方向変更部61は、カメラ5が取り付けられる取付部61aと、取付部61aに固定される円柱状の水平回転軸61bとを備える。
第1搭載部62は、本体部2の上面から本体部2の上方へ向かって延びる部材である。撮影方向変更部61は、第1搭載部62における本体部2とは反対側の端部において、水平回転軸61bを中心に回転可能に取り付けられる。これにより、撮影方向変更部61は、水平回転軸61bを中心に回転することができ、カメラ5の撮影方向を垂直方向に回転させることができる。
【0091】
アクチュエータ63は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第5実施形態のアクチュエータ63は、リニアアクチュエータである。
アクチュエータ63は、図示しないモータと、棒状に形成された図示しないロッドとを備える。アクチュエータ63は、モータの回転軸の回転運動を直線運動に変換してロッドに伝達することにより、ロッドを往復運動させる。
【0092】
第2搭載部64は、載置台64aと、連結部材64bとを備える。載置台64aには、アクチュエータ63が搭載される。連結部材64bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材64bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材64bの他端は、載置台64aに連結される。
【0093】
アクチュエータ63は、撮影方向変更部61の水平回転軸61bを通過して第1搭載部62の延伸方向に平行な中心線CL3を挟んだ左側に位置するようにして載置台64aに搭載される。
【0094】
動力伝達部65は、第1連結部材65aと、第2連結部材65bと、第1関節部材65cと、第2関節部材65dとを備える。
第1連結部材65aおよび第2連結部材65bは、棒状に形成された部材である。
【0095】
第1連結部材65aの一端は、アクチュエータ53のロッドに連結される。第1連結部材65aの他端は、第1関節部材65cを介して第2連結部材65bの一端に連結される。第1関節部材65cは、第2連結部材65bを第1連結部材65aに対して回転可能に軸支する。
【0096】
第2連結部材65bの他端は、中心線CL3を挟んだ左側で、第2関節部材65dを介して取付部61aに連結される。第2関節部材65dは、取付部61aを第2連結部材65bに対して回転可能に軸支する。
【0097】
アクチュエータ63のロッドが、アクチュエータ63の筐体から突出するように移動すると、第1連結部材65aおよび第2連結部材65bが上方に移動する。これにより、撮影方向変更部61の取付部61aが水平回転軸61bを中心にして上方に回転し、矢印L11で示すように、カメラ5の撮影方向を上方向に回転させることができる。
【0098】
また、アクチュエータ63のロッドが、アクチュエータ63の筐体内に引き込まれるように移動すると、第1連結部材65aおよび第2連結部材65bが下方に移動する。これにより、撮影方向変更部61の取付部61aが水平回転軸61bを中心にして下方に回転し、矢印L12で示すように、カメラ5の撮影方向を下方向に回転させることができる。
【0099】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部61および第1搭載部62と、アクチュエータ63と、第2搭載部64と、動力伝達部65とを備える。
撮影方向変更部61および第1搭載部62は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ63は、撮影方向変更部61を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0100】
第2搭載部64は、本体部2によって支持され、アクチュエータ63を搭載するように構成される。動力伝達部65は、駆動力を撮影方向変更部61へ伝達するように構成される。
【0101】
撮影方向変更部61および第2搭載部64は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部65は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0102】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部61とアクチュエータ63とを分離し、撮影方向変更部61とアクチュエータ63との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部61との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0103】
また飛行装置1は、動力伝達部65が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部65を採用することができる。
【0104】
動力伝達部65は、撮影方向変更部61とアクチュエータ63とを連結するリンク機構により、駆動力を撮影方向変更部61へ伝達するように構成される。これにより、飛行装置1は、動力伝達部65の構造を簡略化することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0105】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部61および第1搭載部62は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ63は動力発生部に相当し、第2搭載部64は搭載部に相当する。
【0106】
[第6実施形態]
以下に本開示の第6実施形態を図面とともに説明する。なお第6実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0107】
図9に示すように、第6実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、第1搭載部7、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部71、第1搭載部72、アクチュエータ73,74、第2搭載部75および動力伝達部76を備える点が第1実施形態と異なる。
【0108】
撮影方向変更部71は、カメラ5が取り付けられる取付部71aを備える。取付部71aには、取付部71aを上下方向に貫通する貫通孔71bが形成されている。
貫通孔71bは、取付部71aの上面から下方に向かって取付部71aの中央部に至るまでは、下方に向かうにつれて径が徐々に短くなるように形成される。さらに貫通孔71bは、取付部71aの中央部から下方に向かって取付部71aの下面に至るまでは、下方に向かうにつれて径が徐々に長くなるように形成される。
【0109】
第1搭載部72は、本体部2の上面から本体部2の上方へ向かって延びる部材である。第1搭載部72は、その一端が本体部2の上面に連結される。さらに第1搭載部72は、その他端側において、一部分が貫通孔71b内に挿入される。
【0110】
アクチュエータ73,74は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第6実施形態のアクチュエータ73,74は、モータである。
第2搭載部75は、載置台75aと、連結部材75bとを備える。載置台75aには、アクチュエータ73,74が搭載される。連結部材75bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材75bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材75bの他端は、載置台75aに連結される。
【0111】
アクチュエータ73は、撮影方向変更部71の貫通孔71bを通過して第1搭載部72の延伸方向に平行な中心線CL4を挟んだ左側に位置するようにして載置台75aに搭載される。アクチュエータ74は、中心線CL4を挟んだ右側に位置するようにして載置台75aに搭載される。
【0112】
動力伝達部76は、第1連結部材76aと、第2連結部材76bと、第1関節部材76cと、第2関節部材76dと、第3連結部材76eと、第4連結部材76fと、第3関節部材76gと、第4関節部材76hとを備える。
【0113】
第1連結部材76a、第2連結部材76b、第3連結部材76eおよび第4連結部材76fは、棒状に形成された部材である。
第1連結部材76aの一端は、アクチュエータ73の回転軸73aに連結される。第1連結部材76aの他端は、第1関節部材76cを介して第2連結部材76bの一端に連結される。第1関節部材76cは、第2連結部材76bを第1連結部材76aに対して回転可能に軸支する。
【0114】
第2連結部材76bの他端は、中心線CL4を挟んだ左側で、第2関節部材76dを介して取付部71aに連結される。第2関節部材76dは、取付部71aを第2連結部材76bに対して回転可能に軸支する。
【0115】
第3連結部材76eの一端は、アクチュエータ74の回転軸74aに連結される。第3連結部材76eの他端は、第3関節部材76gを介し第4連結部材76fの一端に連結される。第3関節部材76gは、第4連結部材76fを第3連結部材76eに対して回転可能に軸支する。
【0116】
第4連結部材76fの他端は、中心線CL4を挟んだ右側で、第4関節部材76hを介して取付部71aに連結される。第4関節部材76hは、取付部71aを第4連結部材76fに対して回転可能に軸支する。
【0117】
アクチュエータ73,74が駆動することにより、第1連結部材76aおよび第2連結部材76bが上方に移動するとともに第3連結部材76eおよび第4連結部材76fが下方に移動すると、撮影方向変更部71の取付部71aが上方に傾き、矢印L13で示すように、カメラ5の撮影方向を上方向に回転させることができる。
【0118】
アクチュエータ73,74が駆動することにより、第1連結部材76aおよび第2連結部材76bが下方に移動するとともに第3連結部材76eおよび第4連結部材76fが上方に移動すると、撮影方向変更部71の取付部71aが下方に傾き、矢印L14で示すように、カメラ5の撮影方向を下方向に移動させることができる。
【0119】
アクチュエータ73,74が駆動することにより、第1連結部材76aおよび第2連結部材76bが上方に移動するとともに第3連結部材76eおよび第4連結部材76fが上方に移動すると、撮影方向変更部71の取付部71aが上方に移動し、矢印L15で示すように、カメラ5の撮影位置を上方向に移動させることができる。
【0120】
アクチュエータ73,74が駆動することにより、第1連結部材76aおよび第2連結部材76bが下方に移動するとともに第3連結部材76eおよび第4連結部材76fが下方に移動すると、撮影方向変更部71の取付部71aが下方に移動し、矢印L16で示すように、カメラ5の撮影位置を下方向に移動させることができる。
【0121】
図10に示すように、カメラ5における上下方向の向きを示す角度φ(以下、上下方向角度φ)と、カメラ5における上下方向の位置Z(以下、上下方向位置Z)とが指定された場合に、第1連結部材76aが水平方向となす角θ(以下、第1連結部材角度θ)と、第3連結部材76eが水平方向となす角θ(以下、第3連結部材角度θ)とを、逆運動学によって算出することが可能である。
【0122】
そして、第1連結部材角度θと第3連結部材角度θとが指定された場合に、第1連結部材76a、第2連結部材76b、第3連結部材76eおよび第4連結部材76fの位置を算出することが可能である。
【0123】
したがって、上下方向角度φと上下方向位置Zとが指定された場合に、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉するか否かを決定することが可能である。図10の線ZL1は、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2と干渉する位置を示す。図10の線ZL2は、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが回転翼4bと干渉する位置を示す。
【0124】
このため、図10のグラフG1で示すように、横軸を上下方向位置Zとし、縦軸を上下方向角度φとして、任意の上下方向位置Zおよび上下方向角度φについて、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉するか否かを示す干渉マップを作成することが可能である。
【0125】
グラフG1は、ハッチングが施されている干渉領域IR1,IR2,IR3,IR4において、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉することを示している。グラフG1において、θmaxおよびθminはそれぞれ、カメラ5の上下方向角度φの最大値および最小値である。ZmaxおよびZminはそれぞれ、カメラ5の上下方向位置Zの最大値および最小値である。
【0126】
次に、干渉マップを作成するための手順を説明する。干渉マップは、予め作成された干渉マップ作成処理プログラムをコンピュータ上で実行することにより作成される。
干渉マップ作成処理プログラムが実行されると、図11に示すように、コンピュータのCPU(以下、単にCPUという)は、まずS10にて、カメラ5において可能な複数の姿勢(Z,φ)の中から、選択されていない姿勢(Z,φ)を選択する。iは1以上の整数である。
【0127】
そしてCPUは、S20にて、S10で選択した姿勢(Z,φ)を実現するアクチュエータ角(θ,θ)を逆運動学を用いて算出する。
さらにCPUは、S30にて、S20で算出したアクチュエータ角(θ,θ)に基づいて第2連結部材76bおよび第4連結部材76fの位置を算出する。
【0128】
次にCPUは、S40にて、S30で算出した第2連結部材76bおよび第4連結部材76fの位置に基づいて、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉するか否かを判断する。
【0129】
ここで、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉する場合には、CPUは、S50にて、S10で選択した姿勢(Z,φ)で干渉が発生する旨の設定を行い、S70に移行する。
【0130】
一方、第2連結部材76bおよび第4連結部材76fが本体部2または回転翼4bと干渉しない場合には、CPUは、S60にて、S10で選択した姿勢(Z,φ)で干渉が発生しない旨の設定を行い、S70に移行する。
【0131】
S70に移行すると、CPUは、カメラ5において可能な全ての姿勢(Z,φ)が選択されたか否かを判断する。ここで、選択されていない姿勢(Z,φ)が存在する場合には、CPUは、S10に移行する。一方、全ての姿勢(Z,φ)が選択された場合には、CPUは、S80にて、全ての姿勢(Z,φ)についてS50またはS60で行われた設定に基づいて干渉マップを作成し、作成した干渉マップを、コンピュータが備える記憶装置に記憶し、干渉マップ作成処理プログラムの処理を終了する。
【0132】
次に、飛行制御装置12が実行する干渉確認処理の手順を説明する。干渉確認処理は、飛行制御装置12が送信部16からカメラ姿勢指示を受信すると開始される処理である。
干渉確認処理が実行されると、飛行制御装置12のCPU23は、図12に示すように、まずS110にて、現在のカメラの姿勢(Z,φ)(以下、現在姿勢(Z,φ))から、カメラ姿勢指示が示す姿勢(Z,φ)(以下、目標姿勢(Z,φ))までの動作計画を算出する。例えば、図10の曲線PL1が動作計画の一例である。曲線PL1上に配置されている点P1,P2,P3,P4,P5,P6のうち、点P1は現在姿勢(Z,φ)に対応する点を示し、点P6は目標姿勢(Z,φ)に対応する点を示し、点P2,P3,P4,P5は、点P1から点P6に至るまでに通過する点を示す。CPU23は、例えば、RRTまたはRPMを用いて動作計画を算出することが可能である。RRTは、Rapid-exploring Random Treeの略である。PRMは、Probabilistic Roadmap Methodの略である。なお、S110では、カメラ姿勢指示を受信することにより開始された今回の干渉確認処理で算出されていない動作計画を算出する。
【0133】
そしてCPU23は、S120にて、今回の干渉確認処理で算出された動作計画とは異なる動作計画をS110で算出できたか否かを判断する。ここで、異なる動作計画を算出できなかった場合には、CPU23は、干渉確認処理を終了する。
【0134】
一方、異なる動作計画を算出できた場合には、CPU23は、S130にて、ROM24に記憶されている干渉マップを参照して、S110で算出した動作計画は干渉領域を通過するか否かを判断する。
【0135】
ここで、動作計画が干渉領域を通過する場合には、CPU23は、S110に移行する。一方、動作計画が干渉領域を通過しない場合には、CPU23は、S140にて、現在姿勢(Z,φ)から目標姿勢(Z,φ)へ変化するようにアクチュエータ制御信号を出力し、干渉確認処理を終了する。
【0136】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部71および第1搭載部72と、アクチュエータ73,74と、第2搭載部75と、動力伝達部76とを備える。
【0137】
撮影方向変更部71および第1搭載部72は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ73,74は、撮影方向変更部71を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0138】
第2搭載部75は、本体部2によって支持され、アクチュエータ73,74を搭載するように構成される。動力伝達部76は、駆動力を撮影方向変更部71へ伝達するように構成される。
【0139】
撮影方向変更部71および第2搭載部75は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部76は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0140】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部71とアクチュエータ73,74とを分離し、撮影方向変更部71とアクチュエータ73,74との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部71との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0141】
また飛行装置1は、動力伝達部76が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部76を採用することができる。
【0142】
動力伝達部76は、撮影方向変更部71とアクチュエータ73,74とを連結するリンク機構により、駆動力を撮影方向変更部71へ伝達するように構成される。これにより、飛行装置1は、動力伝達部76の構造を簡略化することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0143】
動力伝達部76は、第1連結部材76a、第2連結部材76b、第1関節部材76cおよび第2関節部材76dと、第3連結部材76e、第4連結部材76f、第3関節部材76gおよび第4関節部材76hとによって、パラレルリンク構造となるように形成される。これにより、動力伝達部76は、閉ループリンク機構となり、リンク剛性が高くなる。このため、飛行装置1は、動力伝達部76を軽量な部材で構成することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0144】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部71および第1搭載部72は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ73,74は動力発生部に相当し、第2搭載部75は搭載部に相当する。
【0145】
[第7実施形態]
以下に本開示の第7実施形態を図面とともに説明する。なお第7実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0146】
図13に示すように、第7実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、第1搭載部7、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部81、アクチュエータ82,83,84、第2搭載部85および動力伝達部86を備える点が第1実施形態と異なる。
【0147】
撮影方向変更部81は、カメラ5が取り付けられる取付部81aを備える。取付部81aは、平面視で三角形状に形成された板状部材である。
アクチュエータ82,83,84は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第7実施形態のアクチュエータ82,83,84は、モータである。
【0148】
第2搭載部85は、載置台85aと、連結部材85bとを備える。載置台85aには、アクチュエータ82,83,84が搭載される。連結部材85bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材85bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材85bの他端は、載置台85aに連結される。
【0149】
動力伝達部86は、第1伝達部87と、第2伝達部88と、第3伝達部89とを備える。
第1伝達部87は、駆動リンク91と、第1受動リンク92と、第2受動リンク93と、貫通ロッド94と、第1球面軸受95と、第2球面軸受96と、第3球面軸受97と、第4球面軸受98とを備える。
【0150】
駆動リンク91、第1受動リンク92、第2受動リンク93および貫通ロッド94は、棒状に形成された部材である。
駆動リンク91の一端は、アクチュエータ82の回転軸82aに連結される。そして貫通ロッド94が、駆動リンク91の他端において、駆動リンク91の延伸方向に対して垂直方向に駆動リンク91を貫通する。これにより、貫通ロッド94は、貫通ロッド94の軸を中心に回転可能に駆動リンク91に支持される。
【0151】
第1受動リンク92の一端は、第1球面軸受95によって、貫通ロッド94の一端に連結される。
第2受動リンク93の一端は、第2球面軸受96によって、貫通ロッド94の他端に連結される。
【0152】
第1受動リンク92の他端は、第3球面軸受97によって、平面視で三角形状に形成された取付部81aの三角形を構成する第1辺、第2辺および第3辺のうち第1辺の付近で取付部81aに連結される。
【0153】
第2受動リンク93の他端は、第2受動リンク93と第1受動リンク92とが平行になるようにして、第4球面軸受98によって、取付部81aの三角形を構成する第1辺の付近で取付部81aに連結される。
【0154】
第2伝達部88および第3伝達部89は、第1伝達部87と同様に、駆動リンク91と、第1受動リンク92と、第2受動リンク93と、貫通ロッド94と、第1球面軸受95と、第2球面軸受96と、第3球面軸受97と、第4球面軸受98とを備える。
【0155】
第2伝達部88の駆動リンク91の一端は、アクチュエータ83の図示しない回転軸に連結される。
第2伝達部88の第1受動リンク92の他端は、第3球面軸受97によって、平面視で三角形状に形成された取付部81aの三角形を構成する第2辺の付近で取付部81aに連結される。
【0156】
第2伝達部88の第2受動リンク93の他端は、第2受動リンク93と第1受動リンク92とが平行になるようにして、第4球面軸受98によって、取付部81aの三角形を構成する第2辺の付近で取付部81aに連結される。
【0157】
第3伝達部89の駆動リンク91の一端は、アクチュエータ84の図示しない回転軸に連結される。
第3伝達部89の第1受動リンク92の他端は、第3球面軸受97によって、平面視で三角形状に形成された取付部81aの三角形を構成する第3辺の付近で取付部81aに連結される。
【0158】
第3伝達部89の第2受動リンク93の他端は、第2受動リンク93と第1受動リンク92とが平行になるようにして、第4球面軸受98によって、取付部81aの三角形を構成する第3辺の付近で取付部81aに連結される。
【0159】
これにより、動力伝達部86は、3自由度で撮影方向変更部81の位置を制御することができる。具体的には、動力伝達部86は、互いに直交する第1軸X、第2軸Yおよび第3軸Zで特定される位置に撮影方向変更部81を移動させることができる。
【0160】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部81と、アクチュエータ82,83,84と、第2搭載部85と、動力伝達部86とを備える。
撮影方向変更部81は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ82,83,84は、撮影方向変更部81を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0161】
第2搭載部85は、本体部2によって支持され、アクチュエータ82,83,84を搭載するように構成される。動力伝達部86は、駆動力を撮影方向変更部81へ伝達するように構成される。
【0162】
撮影方向変更部81および第2搭載部85は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部86は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0163】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部81とアクチュエータ82,83,84とを分離し、撮影方向変更部81とアクチュエータ82,83,84との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部81との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0164】
また飛行装置1は、動力伝達部86が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部86を採用することができる。
【0165】
動力伝達部86は、撮影方向変更部81とアクチュエータ82,83,84とを連結するリンク機構により、駆動力を撮影方向変更部81へ伝達するように構成される。これにより、飛行装置1は、動力伝達部86の構造を簡略化することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0166】
動力伝達部86は、第1伝達部87、第2伝達部88および第3伝達部89によって、パラレルリンク構造となるように形成される。これにより、動力伝達部76は、閉ループリンク機構となり、リンク剛性が高くなる。このため、飛行装置1は、動力伝達部86を軽量な部材で構成することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0167】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部81は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ82,83,84は動力発生部に相当し、第2搭載部85は搭載部に相当する。
[第8実施形態]
以下に本開示の第8実施形態を図面とともに説明する。なお第8実施形態では、第7実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0168】
図14に示すように、第8実施形態の飛行装置1は、複数の着陸脚11が省略された点と、アクチュエータ82,83,84のそれぞれに対応する3つの電磁ブレーキ90が追加された点とが第7実施形態と異なる。
【0169】
3つの電磁ブレーキ90はそれぞれ、アクチュエータ82,83,84の回転軸に取り付けられる。そして、3つの電磁ブレーキ90はそれぞれ、電磁ブレーキ90の駆動を指示するブレーキ駆動信号が飛行制御装置12から入力されると、アクチュエータ82,83,84の回転軸に対して制動力を加え、アクチュエータ82,83,84の回転を停止させる。
【0170】
飛行制御装置12は、アクチュエータ82,83,84の駆動を制御することにより、第1伝達部87と、第2伝達部88と、第3伝達部89とのそれぞれについて貫通ロッド94を載置台85aより下方に配置することができる。これにより、飛行装置1は、第1伝達部87、第2伝達部88および第3伝達部89のそれぞれを、貫通ロッド94を地面に接触させて着陸するための着陸脚とすることができ、飛行装置1を着陸姿勢に変形することができる。
【0171】
また飛行装置1は、着陸する路面に凹凸がある場合であっても、着陸脚として利用する第1伝達部87、第2伝達部88および第3伝達部89の形状を路面形状に応じて変化させることで、安定した着陸を実現することができる。例えば、飛行制御装置12が慣性計測装置を備え、飛行制御装置12は、本体部2が水平になるように、着陸脚として利用する第1伝達部87、第2伝達部88および第3伝達部89を変化させる。
【0172】
また飛行制御装置12は、アクチュエータ82,83,84の駆動を制御することにより、第1伝達部87と、第2伝達部88と、第3伝達部89とのそれぞれについて貫通ロッド94を載置台85aより上方に配置することができる。これにより、飛行装置1は、着陸脚が存在しない離陸姿勢に変形することができる。
【0173】
次に、飛行制御装置12が実行する故障着陸処理の手順を説明する。故障着陸処理は、飛行制御装置12の動作中において繰り返し実行される処理である。
故障着陸処理が実行されると、飛行制御装置12のCPU23は、図15に示すように、まずS210にて、飛行装置1が飛行中であるか否かを判断する。ここで、飛行装置1が飛行中でない場合には、CPU23は、S210の処理を繰り返すことにより、飛行装置1が飛行中になるまで待機する。そして、飛行装置1が飛行中になると、CPU23は、S220にて、アクチュエータ82,83,84が故障しているか否かを判断する。CPU23は、例えば、アクチュエータ制御信号に応じてアクチュエータ82,83,84が駆動しない場合に、アクチュエータ82,83,84が故障していると判断する。
【0174】
ここで、アクチュエータ82,83,84の中で、故障しているアクチュエータが存在していない場合には、CPU23は、S210に移行する。一方、故障しているアクチュエータが存在している場合には、CPU23は、S230にて、飛行装置1を着陸姿勢に設定する。具体的には、CPU23は、故障しているアクチュエータへの通電を停止し、故障しているアクチュエータに対応する電磁ブレーキ90を作動させ、故障していないアクチュエータに対して、故障していないアクチュエータに対応する伝達部を着陸脚に変形させるようにアクチュエータ制御信号を出力する。
【0175】
そしてCPU23は、S240にて、スラスタ4を制御して着陸飛行を実行する。そして飛行装置1が着陸すると、CPU23は、故障着陸処理を終了する。
図16の故障個所FLで示すように、アクチュエータ83が故障した場合には、アクチュエータ83への通電が停止される。これにより、図16に示すように、第2伝達部88は、自重で下方に移動して着陸脚の形状に変化する。第2伝達部88における着陸脚形状への変化に対応して、第2伝達部88の着陸脚形状を維持するために、CPU23は、アクチュエータ83に対応する電磁ブレーキ90を作動させる。さらにCPU23は、故障していないアクチュエータ82およびアクチュエータ84に対してアクチュエータ制御信号を出力することによって、アクチュエータ82およびアクチュエータ84それぞれに対応する第1伝達部87および第3伝達部89を着陸脚の形状に変化させる。
【0176】
このように構成された飛行装置1では、動力伝達部86は、飛行装置1の着陸脚に変形可能に構成される。これにより、飛行装置1は、複数の着陸脚11を不要とすることができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0177】
またアクチュエータ82,83,84は、通電されることによって駆動力を発生させるように構成される。また、動力伝達部86の第1伝達部87、第2伝達部88および第3伝達部89はそれぞれ、アクチュエータ82,83,84に通電されてない状態では、着陸脚の形状に変形するように構成される。そして飛行装置1は、アクチュエータ82,83,84に通電されてない状態になると、着陸脚の形状を維持するように構成された3つの電磁ブレーキ90を備える。これにより、飛行装置1は、アクチュエータ82,83,84に通電されてない場合でも、着陸することができる。
【0178】
動力伝達部86は、アクチュエータ82,83,84のそれぞれに対応して、撮影方向変更部81と連結する第1,2,3伝達部87,88,89を備える。
第1,2,3伝達部87,88,89はそれぞれ、対応するアクチュエータ82,83,84が故障すると、着陸脚の形状に変形するように構成される。
【0179】
飛行制御装置12は、アクチュエータ82,83,84が故障しているか否かを判断するように構成される。飛行制御装置12は、アクチュエータ82,83,84のうち、故障しているアクチュエータが存在する場合に、故障していないアクチュエータを制御することによって、故障していないアクチュエータに対応する伝達部を前記着陸脚に変形させるように構成される。これにより、飛行装置1は、アクチュエータ82,83,84が故障している場合でも、着陸することができる。
【0180】
以上説明した実施形態において、電磁ブレーキ90は着陸脚維持部に相当し、S220は故障判断部としての処理に相当し、S230は故障変形部としての処理に相当する。
[第9実施形態]
以下に本開示の第9実施形態を図面とともに説明する。なお第9実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
【0181】
図17に示すように、第9実施形態の飛行装置1は、撮影方向変更部6、第1搭載部7、アクチュエータ8、第2搭載部9および動力伝達部10の代わりに、撮影方向変更部101、アクチュエータ102,103,104、第2搭載部105および動力伝達部106を備える点が第1実施形態と異なる。
【0182】
撮影方向変更部101は、カメラ5が取り付けられる取付部101aを備える。取付部101aは、平面視で三角形状に形成された板状部材である。
アクチュエータ102,103,104は、カメラ5の撮影方向を変更するための駆動源である。第9実施形態のアクチュエータ102,103,104は、モータである。
【0183】
第2搭載部105は、載置台105aと、連結部材105bとを備える。載置台105aには、アクチュエータ102,103,104が搭載される。連結部材105bは、本体部2の下面から本体部2の下方へ向かって延びる部材である。連結部材105bの一端は、本体部2の下面に連結され、連結部材105bの他端は、載置台105aに連結される。
【0184】
動力伝達部106は、第1伝達部107と、第2伝達部108と、第3伝達部109とを備える。
第1伝達部107は、駆動リンク111と、第1受動リンク112と、第2受動リンク113と、アクチュエータ114と、第1球面軸受115と、第2球面軸受116とを備える。
【0185】
駆動リンク111、第1受動リンク112および第2受動リンク113は、棒状に形成された部材である。
アクチュエータ114は、リニアアクチュエータであり、図示しないモータと、棒状に形成された図示しないロッドとを備える。アクチュエータ114は、モータの回転軸の回転運動を直線運動に変換してロッドに伝達することにより、ロッドを往復運動させる。
【0186】
駆動リンク111の一端は、アクチュエータ102の回転軸102aに連結される。
駆動リンク111の他端は、第1球面軸受115によって、第1受動リンク112の一端に連結される。
【0187】
第1受動リンク112の他端は、アクチュエータ114の筐体に連結される。
第2受動リンク113の一端は、アクチュエータ114のロッドに連結される。第2受動リンク113の他端は、第2球面軸受116によって、平面視で三角形状に形成された取付部101aの三角形を構成する第1辺、第2辺および第3辺のうち第1辺の付近で取付部101aに連結される。
【0188】
第2伝達部108および第3伝達部109は、第1伝達部107と同様に、駆動リンク111と、第1受動リンク112と、第2受動リンク113と、アクチュエータ114と、第1球面軸受115と、第2球面軸受116とを備える。
【0189】
第2伝達部108の駆動リンク111の一端は、アクチュエータ103の図示しない回転軸に連結される。
第2伝達部108の第2受動リンク113の他端は、第2球面軸受116によって、平面視で三角形状に形成された取付部101aの三角形を構成する第2辺の付近で取付部101aに連結される。
【0190】
第3伝達部109の駆動リンク111の一端は、アクチュエータ104の図示しない回転軸に連結される。
第3伝達部109の第2受動リンク113の他端は、第2球面軸受116によって、平面視で三角形状に形成された取付部101aの三角形を構成する第3辺の付近で取付部101aに連結される。
【0191】
これにより、動力伝達部106は、6自由度で撮影方向変更部101の位置および姿勢を制御することができる。具体的には、動力伝達部106は、互いに直交する第1軸X、第2軸Yおよび第3軸Zで特定される位置に撮影方向変更部101を移動させることができる。さらに動力伝達部106は、第1軸X、第2軸Yおよび第3軸Zのそれぞれを中心にして撮影方向変更部101を回転させることにより、撮影方向変更部101の姿勢を変更することができる。
【0192】
このように構成された飛行装置1は、本体部2と、撮影方向変更部101と、アクチュエータ102,103,104と、第2搭載部105と、動力伝達部106とを備える。
撮影方向変更部101は、カメラ5を搭載し、カメラ5の姿勢を変更するように構成される。アクチュエータ102,103,104は、撮影方向変更部101を駆動するための駆動力を発生させるように構成される。
【0193】
第2搭載部105は、本体部2によって支持され、アクチュエータ102,103,104を搭載するように構成される。動力伝達部106は、駆動力を撮影方向変更部101へ伝達するように構成される。
【0194】
撮影方向変更部101は、飛行装置1の重心CGが、複数のスラスタ4から生じる揚力の中心CLの位置よりも下部に位置するように配置される。動力伝達部106は、本体部2と、複数の回転翼4bと、複数の腕部3とに干渉しないように配置される。
【0195】
このような飛行装置1は、撮影方向変更部101とアクチュエータ102,103,104とを分離し、撮影方向変更部101とアクチュエータ102,103,104との重量バランスを考慮して飛行装置1内に配置することができる。このため、飛行装置1は、カメラ5を搭載している撮影方向変更部101との重量バランスをとるための重量物を別途備える必要がなく、ペイロードを増加させることができる。
【0196】
また飛行装置1は、動力伝達部106が本体部2と複数の回転翼4bと複数の腕部3とに干渉しないように配置されるため、本体部2において貫通構造を採用することなくカメラ5を搭載することができる。これにより、飛行装置1は、本体部2の内部の構成を変更することなく、飛行装置1における動力伝達部106を採用することができる。
【0197】
動力伝達部106は、撮影方向変更部101とアクチュエータ102,103,104とを連結するリンク機構により、駆動力を撮影方向変更部101へ伝達するように構成される。これにより、飛行装置1は、動力伝達部106の構造を簡略化することができ、飛行装置1の重量を低減することができる。
【0198】
以上説明した実施形態において、撮影方向変更部101は搭載物変更部に相当し、アクチュエータ102,103,104は動力発生部に相当し、第2搭載部105は搭載部に相当する。
【0199】
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
[変形例1]
例えば上記実施形態では、飛行装置1がカメラ5を搭載する形態を示したが、飛行装置1の搭載物はカメラ5に限定されるものではなく、例えばエンドエフェクタまたは測距センサであってもよい。
【0200】
本開示に記載の制御部21およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部21およびその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部21およびその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサおよびメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されてもよい。制御部21に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0201】
上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。
【0202】
上述した飛行装置1の他、当該飛行装置1を構成要素とするシステム、当該飛行装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記録媒体、制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0203】
1…飛行装置、2…本体部、3…腕部、4b…回転翼、5…カメラ、6,41,51,61,71,81,101…撮影方向変更部、7,52,62,72…第1搭載部、8,42,43,53,63,73,74,82,83,84,102,103,104…アクチュエータ、9,44,54,64,75,85,105…第2搭載部、10,45,55,65,76,86,106…動力伝達部、56…関節部材
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