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特開2024-26374鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置
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  • 特開-鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026374
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/14 20060101AFI20240220BHJP
   B02C 25/00 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
B02C18/14
B02C25/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023211197
(22)【出願日】2023-12-14
(62)【分割の表示】P 2022527829の分割
【原出願日】2020-11-17
(31)【優先権主張番号】16/691,723
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522185391
【氏名又は名称】セーフ メディカル テクノロジー,インコーポレイテッド
(71)【出願人】
【識別番号】522185405
【氏名又は名称】ケンプ,エリザベス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ケンプ,エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,マーク
(57)【要約】
【課題】 医療廃棄物が通常のごみとして捨てられてもよく、衛生的である、鋭利物、針及び固体廃棄物用の破壊装置を提供する。
【解決手段】 鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置は、好ましくは材料取入部材、破壊装置及び保存部材を備える。材料取入部材は、取入ハウジング及び取入カバーを含む。取入カバーは、裁断される物体を受け取るために開放配向から閉鎖配向に枢動する。少なくとも1つのマイクロプロセッサボードは、廃棄物破壊装置の装置を制御するために使用される。廃棄物破壊装置は、好ましくはカッター・ハウジングと、第1のカッター部材と、第2のカッター部材と、カッターモータと、カッター取入ハウジングとを備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料取入部材と、
2つの逆回転式の切断部材を含む破壊装置であって、前記2つの切断部材各々は、前記2つの切断部材の長手方向軸に沿って実質的に螺旋状の切断歯を有し、前記破壊装置は、前記材料取入部材の下に配置され配置されている、破壊装置と、
前記2つの逆回転式の切断部材を回転させるための装置と、
前記破壊装置の下に配置された収集部材であって、前記収集部材は、前記材料取入部材内に配置され、前記破壊装置によって裁断された物体を受け取る、収集部材と、
を備える、
廃棄物破壊装置。
【請求項2】
世界中のあらゆる国でモータ及びPCボードを作動するための電気回路をさらに備える、請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項3】
前記一対の切断部材の間の切断角度は、少なくとも1つの歯車の位置を変えることによって、異なる大きさの材料に対応するために変更可能である、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項4】
マイクロプロセッサボードをさらに備え、
前記マイクロプロセッサボードは、消毒、清掃、保守、及び閉鎖のための、日付、時刻、期間、及び間隔の所望の機能を設定するためのタイマーシステムを含み、前記消毒は、液体、粉末、気体、UV、又は化学物質を分注することを備えるマイクロプロセッサボード、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項5】
前記マイクロプロセッサボードは、タッチレス係合又は遠隔操作によって操作される、
請求項4に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項6】
マイクロプロセッサボードをさらに備え、
前記マイクロプロセッサボードは、タッチレスシステム、オン/オフスイッチ、押しボタン、反転カッターモータ機能、満杯容器機能、保守表示、工場出荷時リセット、清掃警告、自動停止、又はカスタマイズできる事象をオーバーライドにすることができる、バックアップシステムを有する、
請求項4に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項7】
前記一対一対のカッター部材の周りに配置される、カッター取入シールド及び一対のシャフト隙間カバーと、
前記一対のカッター部材を駆動するために使用される歯車列の上に配置される歯車シールドと、
をさらに備える、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項8】
複数の状態ランプをさらに備え、
前記複数の状態ランプは、前記廃棄物破壊装置は準備が整っているかどうか、前記収集部材は満杯であるかどうか、及びエラーがあるかどうか、を表示するためのものである、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項9】
保存ハウジング内に配置された、フィルタ及びファンをさらに備え、
前記収集部材は、前記保存ハウジング内に取り外し可能に保持されている、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項10】
前記廃棄物破壊装置は、カウンタ又はカート上に載置すること、壁に装着されること、及び救急車内に保持されることができ、かつ、携帯可能である、請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項11】
前記廃棄物破壊装置は、電池、ソーラー、USB、電気壁コンセント、又は発電機によって電力が供給されることが可能である、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項12】
前記取入部材に属さない異物を感知するために、前記材料取入部材内に配置されるセンサをさらに備える、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項13】
エミッタ及び受信機をさらに備え、
前記エミッタは、前記収集部材が満杯であるかどうかを判定するために、前記収集部材を通して前記受信機に光を照射する、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項14】
前記保存ハウジングの内部から材料を抽出するための真空装置をさらに備える、
請求項9に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項15】
前記廃棄物破壊装置の少なくとも1つの壁に抗菌剤が設けられ、又は、前記廃棄物破壊装置の少なくとも1つの内壁に抗菌剤が塗布されている、
請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項16】
材料取入部材であって、取入ハウジング及び取入カバーを有し、前記取入カバーは、前記取入ハウジング内で枢動し、裁断される少なくとも1つの物体は、前記取入カバーが開位置にあるときに前記取入ハウジング内に配置されており、前記取入カバーは、前記少なくとも1つの物体が裁断されるときに閉じる、材料取入部材と、
一対の逆回転式切断部材を有し、かつ、前記材料取入部材の下に配置されている破壊装置と、
前記一対の逆回転式切断部材を回転させるための装置と
前記破壊装置の下に配置される収集部材であって、前記収集部材は、前記破壊装置によって裁断された前記少なくとも1つの物体を受け取る、収集部材と、
を備える、
廃棄物破壊装置。
【請求項17】
前記材料取入部材の前記開閉を作動させるためのセンサをさらに備える、
請求項16に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項18】
材料取入部材と、
2つの逆回転式切断部材を有する破壊装置であって、前記2つの切断部材の各々は、前記切断部材の長手方向軸に沿って実質的に螺旋状の切断歯を含み、前記破壊装置は、前記材料取入部材の下に配置されている、破壊装置と、
前記一対の逆回転式切断部材を回転させるための装置と、
引出し及び前記引出し上に配置された収集部材を有する保存ハウジングであって、前記収集部材は、前記破壊装置の下に配置され、前記収集部材は、前記材料取入部材に配置されかつ前記破壊装置によって裁断された物体を受け取る、保存ハウジングと、
を備える、
廃棄物破壊装置。
【請求項19】
前記引出しは、ベース部材及びフロント部材を含み、前記フロント部材の底部は、前記ベース部材の前縁部から上方に延在し、前記ベース部材は、前記収集部材を受け取るように構成されており、前記収集部材は、前記ベース部材に対して横方向に移動しない、
請求項17に記載の廃棄物破壊装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.関連出願の相互参照
これは、2015年4月20日に出願された米国仮特許出願第62/150,121号の利益を主張する、2016年4月20日に出願された米国特許出願第15/134,121号から優先権を得る一部継続出願であり、これらは全体を参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
2.発明の分野
本発明は、一般に医療廃棄物を処理するための装置及び方法に関し、より詳細には医療廃棄物が通常のごみとして捨てられてもよいように医療廃棄物を処理する、鋭利物、針及び医療固体廃棄物用の廃棄物破壊装置に関する。
【背景技術】
【0003】
3.先行技術の検討
医療廃棄物の破壊及び除染に関連した健康問題のリスクは、世界中で周知である。注射器、プラスチック血液バッグ、金属クリップ、ホース、その他は、処分に厄介な問題がある。それらは、取扱者の安全リスク及び健康コンプライアンス規制に起因して対処が難しいだけでなく、それらはウイルス及び病原性微生物で汚染もされおり、その取り扱いを危険にする。これらの品目は、疾病の伝染を防ぎ、使用済針及び注射器に手が届くのを回避し、一般的衛生のために、除染し、無害化処理し、処分しなければならない。
【0004】
病院廃棄物の処分に適合した装置は公知である。しかしそれらは、比較的未熟な作業者が操作者として従事している場合に、制度の適用に特に相応しいわけではない漏れ及び他の欠点を備える、安全問題などの多数の制限に煩わされる。その上、これらの装置はガラス、プラスチック及び他の器具の処分に利用されるので、装置の摩耗及び破損がかなりある。使用者は、概して損傷を避けるために装置を適切に調節し続けることはできない。こうして従業員に熟練した整備士が存在するか、又は業者の熟練した整備士による頻繁な立ち寄りが必要とされる。
【0005】
使い捨て注射器及び他の使い捨ての医療用品の出現以来、それらの誤用及び盗難を防ぐ方法の必要性も生じている。病院では、今日これらの物品は膨大な量が存在し、使用後に何らかの方法で処理しなければならず、その全てに貴重な時間が掛る。違法の静注薬物の使用及び/又は薬物転用のために、使用済み注射器の盗難の問題が増え続けている。癌及び糖尿病のような疾病からの鋭利物、針及び医療廃棄物の発生も世界的に増加している。
【0006】
典型的には、注射器及び針は、単に鋭利物容器の中に投げ入れられ、容器が施設の廃棄物を処理及び処分する職員によって収集されるまで保存される。注射器及び針全部を保存することは、廃棄物を処分収集する職員の安全性リスクももたらす。容器が壊れ、収集員を偶発的に汚染した針で突き刺す可能性がある。取扱者を使用済針で突き刺すことがあるので、運輸省は針の交換プログラムに対して保険を義務付けている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、医療廃棄物が通常のごみとして捨てられてもよく、衛生的であり、使用が安全であり、大量の針及び注射器を処理することができるように、好ましくは廃棄物が発生する同じ場所で医療廃棄物を処理し、破棄物をごみ箱の中に捨てる代わりに、家庭から発生した針、鋭利物及び医療廃棄物を処分するための装置を提供する、鋭利物、針及び固体廃棄物用の破壊装置を提供することが、当技術分野に必要であると明確に感じられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上部領域及び下部領域を有するハウジングと、上部領域に配置された材料取入部材及び切断領域と、隣接したカッターに対して異なる角度位置に装着された切断歯を有する、複数のカッターを担持する切断領域内に配置された一対の細長い逆回転式切断部材と、一対の細長い切断部材を駆動する手段とを備える、廃棄物処理装置が提供される。
【0009】
ある特定の実施形態によれば、上部領域及び下部領域を有し、抗菌性添加剤を備えるハウジングと、上部領域に配置された材料取入部材及び切断領域と、隣接したカッターに対して異なる角度位置に装着された切断歯を有する、複数のカッターを担持する切断領域内に配置された一対の細長い逆回転式切断部材と、一対の細長い切断部材を駆動する手段とを備える、廃棄物処理装置が開示される。
【0010】
ある特定の実施形態によれば、上部領域及び下部領域を有するハウジングと、上部領域に配置された材料取入部材及び切断領域と、隣接したカッターに対して異なる角度位置に装着された切断歯を有する、複数のカッターを担持する切断領域内に配置された一対の細長い逆回転式切断部材と、一対の細長い切断部材を駆動する手段と、前記装置の作動中に発生した材料を抽出するための真空装置とを備える、廃棄物処理装置が開示される。
【0011】
ある特定の実施形態によれば、上部領域及び下部領域を有するハウジングと、上部領域に配置された材料取入部材及び切断領域と、隣接したカッターに対して異なる角度位置に装着された切断歯を有する、複数のカッターを担持する切断領域内に配置された一対の細長い逆回転式切断部材と、一対の細長い切断部材を駆動する手段と、前記装置の内部空気を濾過するためのフィルタとを備える、廃棄物処理装置が開示される。
【0012】
ある特定の実施形態によれば、上部領域及び下部領域を有するハウジングと、上部領域に配置された材料取入部材及び切断領域と、隣接したカッターに対して異なる角度位置に装着された切断歯を有する、複数のカッターを担持する切断領域に配置された一対の細長い逆回転式切断部材と、一対の細長い切断部材を駆動する手段と、前記装置の作動中に発生した空気粒子を抽出するための真空装置と、前記装置の内部空気を濾過するためのフィルタとを備える、廃棄物処理装置が開示される。
【0013】
本発明は、医療廃棄物が通常のごみとして捨てられてもよいように医療廃棄物を処理する、鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置を提供する。鋭利物、針及び固体廃棄物用の廃棄物破壊装置(廃棄物破壊装置)は、好ましくは材料取入部材、破壊装置及び保存部材を備える。材料取入部材は、取入ハウジング及び取入カバーを備える。カバー開口は、取入ハウジングを通して形成され、取入カバーを受け取る大きさにされる。取入カバーは、好ましくは半円形状及び2つの端壁を、これらは内部空洞を形成する。取入カバーの2つの端壁は、カバー開口の2つの開口端壁と枢動可能に係合される。開放配向にある取入カバーにより、廃棄物がカバー開口を通って破壊装置に落下することができる。モータは、好ましくは開放配向から閉鎖配向にカバーを回転させるために使用される。
【0014】
少なくとも1つのマイクロプロセッサボードは、廃棄物破壊装置の装置を制御するために使用される。マイクロプロセッサボードは、稼働時間、トラブルシューティング及び切断部材を損傷するはずであるカバー開口の中に配置された物体に対するエラーコードなどの、複数のデフォルト並びに追加の特徴を設定することができる。
【0015】
廃棄物破壊装置は、好ましくはカッター・ハウジング、第1のカッター部材、第2のカッター部材、カッターモータ及びカッター取入ハウジングを備える。カッター・ハウジングは、第1及び第2のカッター部材の各端部を回転可能に保持する。歯車列により、第1及び第2のカッター部材は互いに対して逆回転する。歯車列は、カッターモータによって駆動される。カッター取入ハウジングは、廃棄物を第1及び第2のカッター部材に導く。
【0016】
保存部材は、好ましくは保存ハウジング、容器引出し及び廃棄物容器を備える。保存ハウジングは、引出し開口を備える。引出し開口は、容器引出しを受け取る大きさにされる。容器引出しは、保存ハウジングによって摺動可能に受領される。容器引出しは、ベース部材、フロント部材、容器保持ボス(品目272)及びハンドルを備える。フロント部材は、ベース部材の前縁部から上方に延在する。保持ボスは、ベース部材から上方に延在する。保持ボスの内周は、廃棄物容器を受け取る大きさにされる。
【0017】
使用者は、数個の物体を取入カバーの中に堆積する。使用者は、次いで取入カバーを閉じるためにタッチレススイッチの上で自身の手を振る。数個の物体は、第1及び第2の切断部材によって裁断され、廃棄物容器の中に落ちる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】廃棄物処理装置の例示的実施形態の分解斜視図である。
図2】廃棄物処理装置の切断部材の斜視図である。
図3】廃棄物処理装置の切断部材の斜視図である。
図4】廃棄物破壊装置の分解斜視図である。
図5】廃棄物破壊装置の断面図である。
図6】角度「A」に配向された第1及び第2の歯を備えた第1及び第2のカッターの端面図である。
図7】複数のスペーサを示すことなく、互いに係合した複数の第1及び第2のカッターの上面図である。
図7a】単一片の材料から製作された第1の切断部材、及び単一片の材料から製作された第2の切断部材の上面図である。
図7b】単一片の材料から製作された第1の切断部材、及び単一片の材料から製作された第2の切断部材の斜視図である。
図8】歯車列の他の歯車が取り外されており、第1のカッターの第1の切断歯を第2のカッターの第2の切断歯と共に配向するために、第1のシャフト上に保持された第1の歯車及び第2のシャフト上に保持された第2の歯車の端面図である。
図9】2つの注射器を積み込む準備が整った、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図10】注射器がカバー開口の中に配置される、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図11】取入カバーを閉じるために、使用者が廃棄物破壊装置のタッチレススイッチの上で自身の手を振っている斜視図である。
図12】取入カバーが閉じており、その中で2つの(2つのみが示されている)注射器が第1及び第2の切断部材によって裁断されている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図13】2つの注射器が裁断され、より多くの鋭利物、針及び固体廃棄物を受け取るために取入カバーを開いている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図14】2つの使い捨てカミソリを積み込む準備が整っている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図15】使い捨てカミソリがカバー開口の中に堆積されている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図16】取入カバーを閉じるために、使用者が廃棄物破壊装置のタッチレススイッチの上で自身の手を振っている斜視図である。
図17】取入カバーが閉じており、その中で2つの使い捨てカミソリが第1及び第2の切断部材によって裁断されている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図18】2つの使い捨てカミソリが裁断され、より多くの鋭利物、針及び固体廃棄物を受け取るために取入カバーを開いている、廃棄物破壊装置の斜視図である。
図19】上部消毒装置及びセンサを備えた材料取入部材、並びに下部消毒装置を有する保存部材を有する、廃棄物破壊装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好ましい実施形態の詳細な説明
本開示は、廃棄物を裁断するための装置、及び廃棄材料の量を低減するための方法に関する。医療及び病院の廃棄物などの廃棄物を処理するための装置が提供される。装置は、外部ハウジングと、通路を画定し、大気及びハウジングの内部と連通する開口を有する材料取入チャンバとを備える。切断部材は、装置の材料取入チャンバの中に挿入された廃棄物を切断し裁断するために、ハウジング内に含有される。装置は、切断部材を駆動するためにモータを備える。
【0020】
装置のハウジングは、上部領域及び上部領域の下に配置される下部領域を備える。装置の上部領域は上壁を備える。材料取入部材は、ハウジングの上壁内に配置される。材料取入部材は、ハウジングの上壁に沿って水平に延在する細長い部材を備える。材料取入部材は、処理される医療廃棄物を受容するための空洞を備える。
【0021】
ある特定の例示的実施形態によれば、材料取入部材は、処理するために実質的に水平位置にあるトレイの中に配置される、1つ又は複数の医療用注射器を受容するための適切な空洞を有する水平トレイ状部材を備える。一実施形態によれば、材料取入部材は、電気モータによって駆動され、処理される廃棄材料を受容するために開閉できる。
【0022】
他の実施形態によれば、材料取入部材は、無停電電源装置(UPS)(uninterrupted power supply)によって作動される。無制限に、且つ例のみとして、UPSの電池は、ソーラーエネルギーによってトリクル充電されてもよく、又はAC電源によって充電されてもよい。
【0023】
装置の切断領域は、ハウジングの上部領域に配置される。装置の切断部材は、材料取入トレイからハウジングに入った廃棄物を裁断するための切断領域内に配置される。材料取入トレイを切断部材から分離する上部水平壁は、材料取入トレイの下部と切断部材との間に位置付けられる。上部水平壁は、処理される廃棄物を材料取入トレイから切断領域に配置された切断部材に移送するための開口又はシュートを備える。
【0024】
装置は、ハウジングの切断領域に配置された一対の細長い回転式切断部材を備える。切断部材は、実質的に同じ水平面に配置され、互いに対して逆回転するように配置される。細長い切断部材のそれぞれは、回転式シャフト上に装着された複数の離間したカッターを備える。各カッターは、実質的に円形形状であり、カッターの外周から半径方向に延在する複数の切断歯を有する。回転シャフトのそれぞれの上のカッターは、切断部材の長手方向軸に沿って隣接した軸方向カッターから軸方向に離間される。
【0025】
切断部材のカッターは、切断部材の長手方向軸に沿って他方の切断部材のカッターからずれている。一対の回転式切断部材は、廃棄物の裁断工程の間に互いに対して逆回転するので、一方の切断部材上のカッターは、一対の回転式切断部材の他方の切断部材上に担持された隣接したカッターの軸分離を通過してもよい。切断部材の各カッターは、真隣のカッターが同じ角度位置に切断歯を持たないように回転シャフト上に装着される。この手法で回転シャフト上にカッターを装着することにより、各切断部材の長手方向長さに沿って螺旋状の切断歯を形成する。
【0026】
ある特定の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の少なくとも一部に沿って実質的に螺旋状に延在する、少なくとも1列の切断歯を備える。他の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の実質的に全長に沿って実質的に螺旋状に延在する、少なくとも1列の切断歯を備える。
【0027】
他の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の全長に沿って実質的に螺旋状に延在する、少なくとも1列の切断部を備える。
【0028】
ある特定の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の少なくとも一部に沿って実質的に螺旋状に延在する、複数列の切断歯を備える。他の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の実質的に全長に沿って実質的に螺旋状に延在する、複数列の切断歯を備える。
【0029】
他の例示的実施形態によれば、各回転式切断部材は、回転式切断部材の長手方向軸の全長に沿って実質的に螺旋状に延在する、複数列の切断歯を備える。
【0030】
切断部材は、離間した装着ブラケットの間に延在し、シャフトによって担持され、電気モータによって駆動される。またカッターは、調節ピンでの調節を通して大小の物体に適合するために特定の角度調節で特別に設計される。またカッターは、セルフシャープニング及び自己潤滑してもよい。
【0031】
各切断部材は、特定の角度設計を備える。カッターの各切断歯は、そこからカッターが出る表面の点から90°の角度でカッターの外周から外方に延在する、第1の表面、及びそこからカッターが出る表面の点から70°の角度でカッターの外周から、第2の表面が第1の表面に交わるまで外方に延在する第2の表面を有する。カッターの歯の角度設計は、注射器にオージェ効果を有し、それによって注射器を垂直と対照的に実質的に水平に切断部材の中に引く。
【0032】
ある特定の実施形態によれば、装置は、切断部材を回転させるために電気モータを含んでもよい。電気モータは、電池又は適切な電流のあらゆる他の源によって電力供給されてもよい。モータは、切断部材をそれぞれの回転軸を中心に可変回転速度で及び逆に回転させてもよい。装置は、所定の時間後にモータを停止するために時限停止機構も含んでもよい。更なる実施形態によれば、切断部材を駆動する手段は、あらゆる国際的電源によって電力供給されてもよい。
【0033】
下部水平壁は、装置のハウジングの上部と下部を分割する。下部水平壁は、裁断された医療廃棄物を切断領域からハウジングの下部領域に配置された収集部材の中に動かすことができるために、開口又はシュートを備える。処理した医療廃棄物が収集される下部収集領域は、切断領域の下に位置付けられる。ハウジングの下部収集領域は、バイオハザード鋭利物容器などの収集部材を担持するための格納式トレイを備える。格納式トレイは、トレイを格納してハウジングの下部領域の中に再挿入することができる、離間した装着レールと係合される。ハウジングの前壁は、トレイを格納してハウジングの中に挿入するためのハンドルを備える。廃棄物処理装置の下部領域に含有された鋭利物収集容器は、安心安全のために適切なロック機構でロックされてもよい。
【0034】
例示的実施形態によれば、装置は、ファン及び空気フィルタ・システムをさらに備える。フィルタ部材は、ハウジングの内部環境で処理される医療廃棄物から汚染物質を除去するために、ファンと流体連結して利用されてもよい。無制限に、及び例示として、装置は、化学的、深い襞のある、電子、繊維ガラス又はポリエステル、HEPA、通常平坦な又は襞のある、永久帯電した静電気及び洗浄可能な/再利用可能なフィルタを利用してもよい。
【0035】
他の例示的実施形態によれば、フィルタはHEPAフィルタを備える。フィルタ及びファンは、システムの後壁上に位置付けられてもよく、ファンは空気をハウジングの内部からフィルタ部材を通して引き寄せるために、フィルタ枠から外部に位置付けられる。
【0036】
濾過システムの濾過部材は、廃棄物の裁断シーケンスが装置で毎回実行される間に恐らく汚染された空気を消費する。真空濾過システムは、裁断工程の間に発生した有害な空中エアロゾルが、装置のハウジングの外側の環境に放出される可能性がないことを確実にする。代替実施形態によれば、真空ポンプは、廃棄材料から放出されることがある気体、粒子又は水蒸気を抽出する目的で、装置の中又は外に空気を動かすために利用されてもよい。無制限に、及び例示として、装置は、容積移送式ポンプ、運動量移送式ポンプ、分子ポンプ及び溜め込み式ポンプなどの真空ポンプから構成されてもよい。
【0037】
ハウジングの壁は、装置によって裁断される医療廃棄物内に存在することがある微生物を最小化又は除去するために、抗菌性添加剤を含んでもよい。例えば無制限に、抗菌性添加剤は、材料取入チャンバの内壁面に塗布される、埋め込まれた被覆の形で提供されてもよい。別法として、抗菌性添加剤は、材料取入チャンバ自体の壁の中に組み込まれてもよい。例えば材料取入チャンバの壁は、その中に組み込まれた抗菌性添加剤を備えたプラスチック材料から構成されてもよい。無制限に、抗菌剤は、銀含有化合物又は組成物であってもよい。
【0038】
廃棄物処理装置で廃棄物を処理するための方法が提供される。装置は、赤外線、すなわち赤外線LED又はIR-LEDを放出する発光ダイオードを備えるセンサを利用する、材料取入部材のハンズフリー起動を備える。材料取入部材のハンズフリー起動を失敗した場合、装置は、押しボタン起動を備える余剰起動のバックアップを備える。
【0039】
一旦処理される注射器が材料取入部材の中に配置されると、材料取入トレイは起動され、処理される注射器を水平方式で上部のシュートを通って切断領域の中に落下させるために、その長手方向軸20に沿って回転する。ハウジングの切断領域で、次いで注射器は、2つの細長い切断部材によって裁断され、裁断された材料は下部水平壁を通って切断領域から出て、ハウジングの下部領域に位置付けられた収集ユニットの中に落下する。
【0040】
ある特定の例示的実施形態によれば、互いに対して細長い回転式切断部材の位置は、裁断される小さい、大きい、又は特大の廃棄物物体さえも受容するように調節されてもよい。これらの実施形態によれば、一対の細長い回転式切断部材の対向する回転式切断部材の一方は、バネ荷重される。一対の細長い切断部材の他方の対向する回転式切断部材は、バネ荷重されないが、それが固定された長手方向軸に回転可能なままである。細長いバネ荷重された切断部材は、長手方向の両端部をボルト、バネ及びテンショナと係合される。バネ荷重された切断部材は、2つの対向する切断部材によって担持された切断歯の間の空間又は幅を調節することができる。バネ上の張力は、バネ荷重された切断部材の所望の前後運動を可能にするために操作者によって調節されてもよく、それによってより大きい物体を収容するために、バネ荷重された切断部材の切断歯とバネ荷重されていない切断部材との間の幅を調節する。またバネ荷重された切断部材は、より大きい材料を収容するために、切断部材によって担持された切断歯の角度を互いに対して複数の角度で回転させることもできる。
【0041】
廃棄物処理装置は、装置のハウジングの下部領域に配置された廃棄物収集容器が満杯で、追加の裁断された材料を受容できない時に、使用者に表示するためにセンサをさらに備える。装置は、警告し、又は別法により収集容器が満杯であると操作者に表示するために、聴覚及び/又は視覚的に知覚可能な信号を備える。収集容器が満杯である時、装置は、容器が取り外されて、空の収集容器に交換されるまで停止する。装置は、次いで別の充填サイクルに対して追加の廃棄材料の裁断を再開することができる。
【0042】
廃棄物処理装置のマイクロプロセッサは、装置の作動に利用し得る様々なデフォルト・プログラムを備える。例えば例示のみとして、ある特定のデフォルト設定は、廃棄物処理装置が個々の裁断シーケンスの間に作動する時間を決定する。また廃棄材料が切断部材内に詰め込まれるようになる状況に適応するために、マイクロプロセッサは、裁断シーケンスを停止し、一定時間(例えば約3秒)逆に作動し、次いで再び前進方向に回転を始めることができるようにプログラムされてもよい。廃棄物処理装置は、何個の廃棄材料が鋭利物収集容器の充填サイクルの間に裁断されたかを判定するために計算器を含んでもよい。
【0043】
裁断工程により、安全で容易で費用効果のある処分のために鋭利物が統合される。裁断工程に続いて、典型的には1ガロンの鋭利物処分容器2つを満たすはずであるのと同じ体積の裁断されていない注射器は、2.7リットルの鋭利物処分容器1つで処分できる。こうして本開示の装置を使用する裁断工程は、約5:1の空間の節約になる。装置は、取り扱いの危険性を取り除き、埋め立て地に捨てられる医療鋭利物、注射器及び針の量を低減する。
【0044】
医療鋭利物、捨てられた注射器及び針の体積を低減することは、廃棄物受容器又は鋭利物容器内に保存できる注射器及び針の量も増加させ、それによって実質的に取扱手数料を節約し、埋め立てゴミを減らし、取扱者を針で突き刺す可能性を減らし、窃盗犯が注射器及び針を盗むのを防ぐことに繋がる。
【0045】
装置のある特定の例示的実施形態は、図に関してさらに詳細に説明される。装置は、図によって描かれた例示的実施形態に限定されるべきではないことに留意されたい。
【0046】
図1は、装置10の分解斜視図である。装置10は上部領域12及び上部領域の下に配置される下部領域14を備える。装置10の上部領域12は上壁16を備える。材料取入部材18は、ハウジングの上壁16と可動に係合される。材料取入部材15は、上壁16に沿って水平に延在する細長い部材を備える。材料取入部材18は、処理される医療廃棄物を受容するための空洞20を備える。材料取入部材18は、モータ・ハウジング22内に収納された電気モータ20によって開閉され、コネクタ24で上部16に取り付けられる。
【0047】
材料取入部材18を切断部材から分離する上部水平壁30は、材料取入部材18の下部と切断部材との間に位置付けられる。上内部水平壁30は、処理される廃棄物を材料取入部材18から切断領域34に配置された切断部材に移送するための開口又はシュート32を備える。
【0048】
下部水平内壁36は、装置10のハウジングの上部領域12と下部領域14を分割する。下部水平壁36は、裁断された医療廃棄物を切断領域34からハウジングの下部領域14に配置された収集部材40の中に動かすことができるために、開口又はシュート38を備える。ハウジングの下部収集領域14は、上部42及び蓋44を有するバイオハザード鋭利物容器などの、収集部材40を担持するための格納式トレイ50を備える。格納式トレイ10は、トレイをハウジングの下部領域14に摺動して出し入れできる、離間した装着レール52と係合される。ハウジングの前壁54は、トレイ50をハウジングの中に格納し(引き)、挿入する(押す)ためのハンドル56を備える。装置10は、コンピュータ・プロセッサ60も含み備え、コンピュータ・プロセッサ60は、稼働時間、トラブルシューティング・エラーコードなどの複数のデフォルト及び追加の特徴を設定することができ、針又は注射器ではない何か、例えば固体スチール・スクリュードライバなどがチャンバの中に配置された場合に、機械は異物を検出するはずであり、蓋が開き、エラーコードが異物を除去するように使用者に指示する。IR発光ダイオード70、LEDレンズ72、余剰押しボタン74及び電源アダプタ76は、装置10の上壁16内20に位置付けられる。IR送信機77は、装置10の下部ハウジング・カバー15の側壁に装着される。IR受信機78は、IR送信機77の側面と反対側の装置10の下部ハウジング・カバー15の側壁に装着される。
【0049】
図2は、廃棄物処理装置の切断領域の上面図である。切断領域100は、同じ水平面に位置付けられる切断部材102、104を備える。各切断部材102、104は、回転式シャフト110、112上に装着される複数のカッター106、108を備える。カッター106、108は、すぐ近くの軸方向カッターから切断部材102、104の全長に沿って軸方向に分離される。各切断部材102、104は、切断歯114、116も備える。カッター106、108の切断歯114、116は、すぐ隣のカッター106、108上で切断歯に対して異なる角度で位置付けられる。
【0050】
図3は、装置の切断部材の斜視図である。同じ水平面に位置付けられる切断部材102、104。各切断部材102、104は、回転式シャフト110、112上に装着される複数のカッター106、108を備える。カッター106、108は、すぐ隣の軸方向カッターから切断部材102、104の全長に沿って軸方向に分離される。各切断部材102、104は、切断歯114、116も備える。カッター106、108の切断歯114、116は、切断部材102、104に沿って延在するカッターの螺旋状列120を形成する。上部レール122及び下部レール124は、側壁126と128との間に延在する。上部レール122は切断部材102、104の上に位置付けられ、下部レール124は切断部材102、104の下に位置付けられる。スペーサ130は、装置の上部レール122及び下部レール124と係合され、装置の上部レール122及び下部レール124によって支持される。スペーサ130は、カッター106と108との間に切断部材の長手方向軸に沿って軸方向の間隔を提供する。
【0051】
装置は、医療鋭利物、プラスチック注射器及び針全体を装置の材料取入チャンバの中に挿入し、それらを切断領域に通過させることができることにより、小さい微細粒子に裁断することができる。得られる裁断された材料は、次いでバイオハザード鋭利物容器の中に堆積される。
【0052】
注射器及び針の除去は、感染した医療製品の再使用に対する抑止である。保険施設で制御された物質の盗難を防ぐための連邦指針は存在するが、違法の静注薬物の使用に関連する使用済み注射器の盗難は増え続けている。病院、老人ホーム、医院、保健所及び薬局は、驚異的な率の注射器及び針の盗難を報告している。その上、医療従事者による盗難が珍しくないのは、主に(医師、理学療法士、二次救命者、医師助手、アスレチックトレーナ、作業療法士、呼吸療法士、診療看護師、看護助産師及び栄養士の)医療施設が、多くの広く乱用されている薬物が配置されている場所であるからである。
【0053】
装置は、針の金属及びプラスチックを数秒で効率的に裁断することが分かった。医師が注射を施した後、針及び注射器は、除去するために装置の中に一緒に置くことができ、あらゆる再使用及び刺し傷を取り除く。具体的には、針及び/又は他の裁断された材料は、見分けがつかないようにされ得る。他の装置は、注射器又はケースに影響を与えることなく、針又は鋭利物を破壊するために電気を利用する。しかしその結果放出される空気微粒子は環境リスクであり、不適切に処分した残りの製品は、多くの場合不適切に処分される。逆に、開示された装置は注射器を破壊し、その作動中に放出されることがある有害なエアロゾルのいかなる可能性の懸念もなしに、針又は鋭利物を再使用不能にする。
【0054】
廃棄物処理装置は、糖尿病ランセット、カミソリ及び刃、バタフライ・ホースを効率的に裁断することもできる。保険施設及び医療機関施設における装置の使用に加えて、廃棄物処理装置は、抑留者又は受刑者が市、州、及び/又は連邦の拘置所、留置所又は刑務所でカミソリ及び刃を使用するのを防ぐために、法執行機関職員によって使用されてもよい。これらの材料を裁断することにより、受刑者が危険な針、刃及びカミソリを使用して法執行機関職員、他の受刑者又は施設を物理的に攻撃するのを防ぐ。
【0055】
破棄物処分装置及び廃棄材料の体積を低減するための方法が、図に示されたように様々な例示的実施形態に関連して記載されているが、他の類似の実施形態が使用されてもよく、又は同じ機能を実行するために記載された実施形態に修正及び追加を行ってもよいことを理解されたい。従って裁断装置及び廃棄材料の体積を低減するための方法は、いかなる単一の実施形態にも限定されるべきではなく、むしろ添付の特許請求の範囲の列挙に従って幅と範囲をもって解釈されるべきである。
【0056】
図4図5を参照すると、廃棄物破壊装置2は、好ましくは材料取入部材210、破壊装置212及び保存部材214を備える。材料取入部材210は、取入ハウジング216及び取入カバー218を備える。カバー開口220は取入ハウジング216を通って形成され、取入カバー218を受け取る大きさにされる。取入カバー218は半円形状及び2つの端壁222を含み、これは内部空洞224を形成する。取入カバー218の2つの端壁222は、カバー開口220の2つの開口端壁226と枢動可能に係合される。取入カバー218は、閉鎖配向でカバー開口220を完全に覆う。取入カバー218は、開放配向でカバー開口220を通して鋭利物、針及び固体廃棄物(廃棄物200)を破壊装置212の中に落下させることができる。モータ228は、モータケース230内に保持される。モータケース230は、取入カバー218を解放配向から閉鎖配向に枢動させるために、カバー開口220の2つの開口端壁226の一方の背後に装着される。タッチレススイッチ232は、IR発光ダイオードを利用する。LEDハウジング234は、機械の準備が整っているかどうか、固体廃棄物容器は満杯か、エラーがあるかどうかの状況を提供する。作動の問題が起きた場合、エラーは、エラー、問題又は故障の種類を表示するために一定数の点滅を有する。またエラーの種類は、無線送信されてもよい。押しボタン236は、第1及び第2のカッター部材102、104の回転方向を逆にすることができる。
【0057】
少なくとも1つのマイクロプロセッサボード238は、廃棄物破壊装置2の装置を制御するために使用される。マイクロプロセッサボード238は、稼働時間、第1及び第2の切断部材102、104を損傷するはずである、何かがカバー開口220の中に配置された場合のトラブルシューティング・エラーコードなどの複数のデフォルト及び追加の特徴を設定することができる。またマイクロプロセッサボード238は、タッチレスシステム、オン/オフスイッチ、反転カッターモータ機能、満杯容器機能、保守表示、工場出荷時リセット及び清掃警告をオーバーライドにすることができるシステムもバックアップする。またマイクロプロセッサボード238は、消毒、清掃、保守、電子システムによる外側からの閉鎖などの課題を遂行するために、日付、時刻、期間及び間隔によって設定することができる、所望の機能のためのタイマーシステムも備える。
【0058】
廃棄物破壊装置2は、好ましくは機器固有識別子を使用して電子的手段などにより、エンドユーザがデスクトップ、タブレット、スマートフォン又はウォッチを介して、容器を変える必要がある、又は機械を保守、消毒する必要があり、作動が停止している、又は機械に異物が入ったという信号を指定した個人又は法人に送ることができるように、無線機能も備える。廃棄物破壊装置2は、好ましくは実稼働時間、週末若しくは休日の間、又は非営業日に基づく不使用後の停止を含み、これは装置が継続してオンにならないので、安全のためだけでなく構成要素を守るためでもある。
【0059】
図2図3を参照すると、破壊装置212は、好ましくはカッター・ハウジング240、第1のカッター部材102、第2のカッター部材104、カッターモータ242、カッター取入ハウジング244、カッター取入シールド246及び歯車シールド248を備える。カッター・ハウジング240は、第1及び第2のカッター部材102、104の各端部を回転可能に保持する。図6図7を参照すると、第1のカッター部材102は、第1のシャフト110上に保持された複数の第1のカッター106を備える。しかし複数の第1のカッター106及び第1のシャフト110は、単一片の材料から製作されてもよい。第2のカッター部材104は、第2のシャフト112上に保持された複数の第2のカッター108を備える。しかし複数の第2のカッター108及び第2のシャフト112は、単一の材料から製作されてもよい。第1及び第2のカッター106、108は、すぐ隣の軸方向カッターから切断部材102、104の全長に沿って軸方向に離間される。
【0060】
第1及び第2のカッター106、108は、切断歯114、116のそれぞれも備える。第1及び第2の切断歯114、116は、好ましくは図7に示されたようにフォークを形成するように配置される。第1及び第2のカッター106、108の切断歯114、116は、第1及び第2の切断部材102、104の長さに沿って延在する螺旋状列120を形成する。図8を参照すると、第1の切断歯114と第2の切断歯116との間の切断角度「A」は変えてもよい。第1の歯車250は第1のシャフト110上に保持され、第2の歯車252は第2のシャフト112上に保持される。第2の歯車252は第2のシャフト112から取り外され、第2のシャフト112は、異なる切断角度「A」を生成するために回転される。
【0061】
図7a~図7bを参照すると、第1及び第2のカッター102、104は、単一片の材料から製作されたように示されている。2つの隣接した第1のカッター106は、単一の第1のカッター107になる。複数の第1のカッター107及び第1のシャフト110は、単一片の材料から製作される。2つの隣接した第2のカッター108は、単一の第2のカッター109になる。複数の第2のカッター109及び第2のシャフト112は、単一片の材料から製作される。
【0062】
一対の上部レール122は、第1及び第2のカッター部材102、104の上で外側に配列される。一対の下部レール124は、第1及び第2のカッター部材102、104の下で外側に配列される。一対の上部及び下部レール124の各端部は、カッター・ハウジング240内に保持される。複数のスペーサ130の各端部は、一対の上部及び下部レール122、124と係合される。複数のスペーサ130は、第1及び第2のシャフト110、112の軸に沿ってカッター106と108との間に軸方向の間隔を提供する。カッターモータ242のハウジングは、カッター・ハウジング240に固定される。カッターモータ242のドライブ・シャフトは、第1及び第2のシャフト110、112を回転させるために歯車列(図8に一部が示されている)を回転させる。カッター取入ハウジング244は、第1及び第2のカッター部材102、104の中に廃棄物200を案内するために取入シュート254を備える。取入シュートは、カッター・ハウジング240の中に挿入される。カッター取入シールド246は、一対のシャフト隙間カバー256及び一対のカバー・スペーサ258と連動して、廃棄物200が、裁断されることなく第1及び第2の切断部材の周囲に漏れるのを防ぐ。歯車シールド248は、安全のために歯車列を覆うために使用される。廃棄物破壊装置2は、世界中のあらゆる国でモータ及びPCボードを作動するために電気回路を備える。しかし廃棄物破壊装置2は、電池、ソーラー及びUSBによって電力供給することもできる。
【0063】
保存部材214は、好ましくは保存ハウジング255、容器引出し258、廃棄物容器40、破壊装置装着部262、ファン264及びフィルタ266を備える。フィルタ266は、好ましくはHEPAフィルタである。保存ハウジング255は、引出し開口257及び一対の引出しガイド52を備える。容器引出し258は、ベース部材268、フロント部材270、容器保持ボス272及びハンドル挿入部274を備える。フロント部材270は、ベース部材268の前縁部から上方に延在する。保持ボス272は、ベース部材268から上方に延在する。保持ボス272の内周は、廃棄物容器40を受け取る大きさにされる。ハンドル挿入部274は、フロント部材270の前面に固定される。一対の底部レール276は、底部部材268の対向する底縁部上に保持される。一対の底部レール276は、一対の引出しガイド52によって摺動可能に受領される大きさにされる。破壊装置装着部262は、廃棄物200を廃棄物容器40の中に案内するためのシュート278を備える。カッター・ハウジング240は、破壊装置装着部262の上部に取り付けられる。廃棄物容器40は、光がそれを通ることができる材料から製作される。図5を参照すると、廃棄物容器40の上部42は、好ましくは裁断された廃棄物200を廃棄物容器40の中に均等に分配するために斜面43を備える。赤外線エミッタ280及びエミッタ・アクチュエータ282は、保存ハウジング256の内側で一端に保持される。赤外線受信機284及び受信機アクチュエータ286は、保存ハウジング256の内側で反対側の端部に保持される。赤外線エミッタ280及び赤外線受信機284の高さは、エミッタ・アクチュエータ282及び受信機アクチュエータ286のそれぞれで調節される。赤外線エミッタ280は、廃棄物容器40が満杯にならないことを確実にするために、廃棄物容器40を通して光を放つ。
【0064】
取入カバー218は、図9では数個の注射器202を受け取るために開く。使用者は、図10では2つ(図は2つの注射器のみを示している)の注射器202をカバー開口220の中に堆積させる。使用者は、図11では取入カバー218を閉じるためにタッチレススイッチ232の上で自身の手204を振る。取入カバー218は、図12では閉じ、2つの注射器202は、図12では第1及び第2の切断部材102、104によって裁断される。取入カバー218は、図13では2つの注射器202が裁断された後に開く。
【0065】
取入カバー218は、図14では数個の使い捨てカミソリ206を受け取るために開く。使用者は、図15では2つの使い捨てカミソリ206をカバー開口220の中に堆積させる。使用者は、図16では取入カバー218を閉じるためにタッチレススイッチ232の上で自身の手204を振る。取入カバー218は、図17では閉じ、2つの使い捨てカミソリ206は、図17では第1及び第2の切断部材102、104によって裁断される。取入カバー218は、図18では2つの使い捨てカミソリ22(2つだけに限定されない)が切り刻まれた後に開く。
【0066】
図19を参照すると、上部消毒装置288は材料取入部材210内に配置され、下部消毒装置290は保存部材214内に配置される。消毒装置288、290は、液体、粉末、気体UV/LED光、化学物質又はあらゆる他の適切な消毒剤を分注することができる。上部及び下部分注器288、290は、自動的又は手動で作動されてもよい。センサ292は、大きいスチール物体などのカバー開口220内に属さない異物を感知するために、材料取入部材210内に配置されてもよい。異物が感知された場合、取入カバー218は開き、エラーコードは使用者に異物を取り除くように指示する。廃棄物破壊装置2は、カウンタ又はカート上に載せ、壁に装着し、救急車内に装着し、小さい間隔要件を利用することができ、新しい場所に容易に運ぶことができる。
【0067】
本発明の具体的な実施形態が示されて記載されたが、本発明から逸脱することなく、その広い態様において変更及び修正を行ってもよく、従って添付の特許請求の範囲の目的は、全てのそのような変更及び修正を本発明の真の精神及び範囲内に収まるように網羅することであるということが、当業者には明らかになろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図7a
図7b
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料取入部材であって、取入ハウジング及び取入カバーを有し、前記取入カバーは、前記取入ハウジング内で枢動し、裁断される少なくとも1つの物体は、前記取入カバーが開位置にあるときに前記取入ハウジング内に配置されており、前記取入カバーは、前記少なくとも1つの物体が裁断されるときに閉じる、材料取入部材と、
破壊装置であって、一対の逆回転式切断部材を有し、かつ、前記材料取入部材の下に配置されている、破壊装置と、
前記一対の逆回転式切断部材を回転させるための装置と、
前記切断部材が清掃されるまで、裁断サイクルの数に基づいて、更なる裁断を防ぐために閉鎖を設定するためのタイマーシステムを有するマイクロプロセッサボードと、
前記破壊装置の下に配置される収集部材であって、前記収集部材は、前記破壊装置によって裁断された前記少なくとも1つの物体を受け取る、収集部材と、
を備える、廃棄物破壊装置。
【請求項2】
前記材料取入部材の開閉を作動させるためのセンサを更に備える、請求項1に記載の廃棄物破壊装置。
【請求項3】
材料取入部材であって、取入ハウジング及び取入カバーを有し、前記取入カバーは、前記取入ハウジング内で枢動し、裁断される少なくとも1つの物体は、前記取入カバーが開位置にあるときに前記取入ハウジング内に配置されており、前記取入カバーは、前記少なくとも1つの物体が裁断されるときに閉じる、材料取入部材と、
破壊装置であって、二つの逆回転式切断部材を有し、かつ、前記材料取入部材の下に配置されている、破壊装置と、
前記一対の逆回転式切断部材を回転させるための装置と、
前記破壊装置の下に配置される収集部材であって、前記収集部材は、前記材料取入部材内に配置され、且つ前記破壊装置によって裁断された前記少なくとも1つの物体を受け取る、収集部材と、
前記取入カバーを閉じるためのタッチレスセンサであって、前記取入カバーが閉位置にあるまで前記一対の逆回転式切断部材は回転せず、前記タッチレスセンサは、前記逆回転式切断部材を回転させるために、カバー装置を駆動し、前記取入カバーを前記閉位置に枢動する、タッチレスセンサと、
前記タッチレスシステムを制御することが可能なマイクロプロセッサボードと、
を備える、廃棄物破壊装置。
【請求項4】
引出しは、ベース部材及びフロント部材を含み、前記フロント部材の底部は、前記ベース部材の前縁部から上方に延在し、前記ベース部材は、前記収集部材を受け取るように構成されており、前記収集部材は、前記ベース部材に対して横方向に移動しない、請求項2に記載の廃棄物破壊装置。
【外国語明細書】