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特開2024-26390金属飲料容器のためのプラスチック首部アウトサート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026390
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】金属飲料容器のためのプラスチック首部アウトサート
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20240220BHJP
   B65D 8/04 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
B65D1/02 212
B65D8/04 G
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023212274
(22)【出願日】2023-12-15
(62)【分割の表示】P 2021564664の分割
【原出願日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】16/400,805
(32)【優先日】2019-05-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ブエティ,ジローラマ
(72)【発明者】
【氏名】アルバウム,ゲイリー ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】テレスカ,ブルーノ
(72)【発明者】
【氏名】ムーラッド,ハッサン
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル,ハロルド ジェイムズ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】金属ボトルへのプラスチック製アウトサートの提供。
【解決手段】アウトサートは、プラスチック材料から構築され得、また、締まり嵌めを使用してボトルに固定され得る。アウトサートは、ボトリングラインに対する修正を最小限又は全く伴うことなく、ボトルをプラスチックボトリングライン上に配置することを可能にする。アウトサートはまた、プラスチックボトリングライン上での取り扱いによって金属ボトルが損傷しないことを確実にする。いくつかの実施形態では、アウトサートは、予め形成された金属ボトルの首部に押し込まれると弾性的に変形し、したがって、アウトサートとボトルとの間に締まり嵌めを作成するように設計されている。いくつかの実施形態では、アウトサートは、締まり嵌めだけを通してボトルの首部上で保持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルのためのアウトサートであって、前記アウトサートが、
上部分であって、滑らかな連続した内面を有する、上部分と、
前記上部分の外面上に配置されたねじ山と、
前記上部分の下側に配置された下部分であって、滑らかな連続した内面を有する、下部分と、
前記下部分の外面上に配置された支持フランジと、を備え、
前記上部分と前記下部分との間の移行部が、前記上部分に向かって内方へテーパ状になっており、
前記上部分の内径が、前記下部分の内径よりも小さい、アウトサート。
【請求項2】
前記支持フランジの上面が、水平面に対してある角度で前記下部分の前記外面から離れて延在しており、前記支持フランジの下面が、前記水平面に対して平行な前記外面から離れて延在している、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項3】
ボトルキャップで不正開封防止バンドの使用を可能にするように構成されている、前記上部分上に配置された不正開封防止形成物を更に備え、前記不正開封防止バンドが、前記アウトサートに取り外し可能に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項4】
前記下部分の係合部分が、前記支持フランジの下側に延在しており、前記支持フランジ及び係合部分のうちの少なくとも1つが、ボトリングラインの把持機構と係合するように構成されている、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項5】
前記アウトサートが、ポリプロピレン材料で構成されている、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項6】
前記上部分の前記内径及び前記下部分の前記内径のうちの小さい方が、22mm~24.3mmであり、
前記アウトサートが、前記上部分の前記内径及び前記下部分の前記内径のうちの前記小さい方を一時的に23mm~26mmに拡大し、次いで、前記上部分の前記内径及び前記下部分の前記内径のうちの前記小さい方に復元することを可能にするように構成されている、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項7】
前記上部分の前記内径及び前記下部分の前記内径のうちの少なくとも1つは、前記アウトサートが前記ボトル上に組み立てられるときに、前記ボトルの一部分と締まり嵌めを作成する、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項8】
前記不正開封防止形成物が、そこを通る間隙を有する、請求項3に記載のアウトサート。
【請求項9】
前記アウトサートの底縁部が、アンダーカットテーパを備える、請求項1に記載のアウトサート。
【請求項10】
ボトルであって、
金属本体を備え、前記金属本体が、首部分を備え、前記首部分が、
巻いた上縁部と、
前記巻いた上縁部の下側に配置された上部領域であって、第1の外径を有する、上部領域と、
前記上部領域の下側に配置された下部領域であって、前記第1の外径よりも大きい第2の外径を有する、下部領域と、
前記上部領域と前記下部領域との間に配置されたテーパ状移行領域と、
前記首部分上に配置されたアウトサートであって、前記アウトサートが、
前記本体の前記上部領域の周囲に配置され、雄ねじを含む上部分であって、前記アウトサートの前記上部分が、前記本体の前記上部領域の少なくとも一部に接触しない、上部分と、
前記本体の前記下部領域の周囲に配置された下部分であって、前記アウトサートの前記下部分が、前記本体の前記下部分の少なくとも一部分に接触する、下部分と、を備える、アウトサートと、を備える、ボトル。
【請求項11】
前記下部分の外面上に配置された支持フランジを更に備え、
前記上部分の内径及び前記下部分の内径の両方が、前記巻いた縁部の外径よりも小さく、
前記上部分の上縁部が、前記巻いた縁部の真下に配置されている、請求項10に記載のボトル。
【請求項12】
前記アウトサート上に取り外し可能に配置されたボトルキャップを更に備え、前記ボトルキャップが、
円形の頂部分と、
前記頂部分の外周から下方へ延在している円筒状の側壁と、
前記円筒状の側壁の内面上に配置された第2のねじ山であって、前記アウトサートの前記ねじ山と噛合するように構成されている、第2のねじ山と、
前記頂部分の底面から下方へ延在している内側封止フランジであって、前記ボトルキャップが前記アウトサート上に固定されたときに、前記首部分の内壁に接触するように構成されている、内側フランジと、
前記内側封止フランジから半径方向外方に、前記頂部分の前記底面上に配置された、外側封止フランジであって、前記ボトルキャップが前記アウトサート上に固定されたときに、前記巻いた縁部の外面に接触するように構成されている、外側封止フランジと、を更に備え、
前記ボトルキャップが、前記巻いた縁部の上面に接触するように構成された封止フランジを含まない、請求項10に記載のボトル。
【請求項13】
前記金属本体が、圧延シートメタルから形成される、請求項10に記載のボトル。
【請求項14】
前記金属本体が、前記首部分の下側に配置されたテーパ状部分を更に備え、前記アウトサートが、前記巻いた縁部から前記テーパ状部分まで延在している、請求項10に記載のボトル。
【請求項15】
少なくとも前記下部分が、締まり嵌めによって前記本体に接触するように構成されている、請求項10に記載のボトル。
【請求項16】
前記アウトサートが、ポリプロピレンから形成される、請求項10に記載のボトル。
【請求項17】
前記アウトサートと接触する前記本体の外面が、滑らかである、請求項10に記載のボトル。
【請求項18】
前記円筒状の側壁の下側に配置された不正開封防止バンドを更に備え、前記不正開封防止バンドが、前記アウトサートの前記上部分上に配置された不正開封防止形成物に係合するように構成され、前記ボトルキャップが前記アウトサートから取り外されるときに、前記不正開封防止バンドが、前記円筒状の側壁から分離するように構成されている、請求項12に記載のボトルキャップ。
【請求項19】
下部領域の上側に配置された上部領域を有する首部分を備える金属飲料容器を製造する方法であって、前記方法が、
アウトサートを、前記首部分の上縁部に配置された巻いた縁部に押し込み、よって、前記アウトサートの上縁部が前記巻いた縁部の真下に配置されることを含み、
前記巻いた縁部が、前記アウトサートの前記上部領域の前記内径よりも大きい外径を有し、
押し込み中に、前記アウトサートの内径が拡張して、前記巻いた縁部の前記外径の上で嵌合し、次いで、前記アウトサートの前記内径が復元し、よって、前記アウトサートの一部分が、前記上部領域及び前記下部領域のうちの少なくとも1つに接触し、
前記アウトサートの前記復元した内径が、前記上部領域及び前記下部領域のうちの少なくとも1つの前記外径よりも小さく、よって、前記アウトサートが、締まり嵌めによって前記首部分に固定される、方法。
【請求項20】
押し込んだ後に、前記アウトサートが、前記上部領域及び前記下部領域両方の一部分に接触し、前記アウトサートが、前記上部領域の一部分に接触しない、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記上部領域及び前記下部領域の外面、並びに前記アウトサートの内面が、滑らかである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記アウトサートが、前記アウトサートの下部分上に配置された支持フランジと、前記支持フランジの下側に配置された係合部分と、を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記アウトサートを前記金属飲料容器に押し込む前に前記アウトサートを加熱することを更に含み、前記アウトサートが、プラスチック材料で構成されている、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
プラスチックボトルラインで金属飲料容器を使用する方法であって、前記方法が、
請求項22に記載の方法について、前記プラスチックボトリングラインで使用するように適合された金属飲料容器を製造することと、
前記金属飲料容器を前記プラスチックボトリングラインに装填することであって、装填中に、前記金属飲料容器の外面が把持機構に接触しないように、ボトリングラインの前記把持機構が、支持フランジの真下のアウトサートの係合部分を把持し、前記支持フランジが、前記把持機構の上面に接触する、装填することと、
前記金属飲料容器に飲料を充填することと、
前記金属飲料容器が流体密封様式で閉じられるように、ボトルキャップを前記アウトサートに適用することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、飲料ボトルに関する。より具体的には、いくつかの実施形態は、金属飲料ボトルの首部にプラスチックアウトサートを有する、金属飲料ボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
金属飲料ボトルは、比較的滑らかな首部を含み得る。首部は、一般に、プラスチッククロージャを受け取れない場合があり、また、一般に、プラスチックボトリングラインで充填し、処理することを可能にする首部構造を有しない場合がある。
【発明の概要】
【0003】
実施形態では、ボトルのためのアウトサートは、上部分を含み、上部分は、滑らかな連続した内面と、上部分の外面上に配置されたねじ山と、を有する。上部分の下側には、下部分が配置され、下部分は、滑らかで連続する内面を有する。下部分の外面上には、支持フランジが配置されている。上部分と下部分との間の移行部は、上部分に向かって内方へテーパ状になっている。上部分の内径は、下部分の内径よりも小さい。
【0004】
実施形態では、ボトルは、金属本体を含み、金属本体は、首部分を含み、首部分は、巻いた上縁部と、巻いた上縁部の下側に配置された上部領域であって、第1の外径を有する、上部領域と、上部領域の下側に配置された下部領域であって、第1の外径よりも大きい第2の外径を有する、下部領域と、上部領域と下部領域との間に配置されたテーパ状移行領域と、を含む。ボトルはまた、首部分上に配置されたアウトサートも含む。アウトサートは、本体の上部領域の周囲に配置され、雄ねじを有する上部分を含み、アウトサートの上部分は、本体の上部領域の少なくとも一部分に接触しない。アウトサートはまた、本体の下部領域の周囲に配置された下部分も含み、アウトサートの下部分は、本体の下部領域の少なくとも一部分に接触する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付図面は、本発明に組み込まれ、本明細書の一部を形成し、本発明の実施形態を例示し、説明と一緒に、更に本発明の原理を説明し、かつ当業者が本発明を作製し、使用することを可能にする役割を果たす。
【0006】
図1】飲料容器の正面図である。
【0007】
図2図1の飲料容器の首部仕上げの斜視図である。
【0008】
図3図1の飲料容器のアウトサートの正面図である。
【0009】
図4図1の飲料容器の首部仕上げの断面図である。
【0010】
図5図4の一部分の詳細図である。
【0011】
図6図1の飲料容器の組み立て前の図である。
【0012】
図7A図1の飲料容器の組み立てプロセスの図である。
【0013】
図7B図1の飲料容器の組み立てプロセスの図である。
【0014】
図8】プラスチックボトリングラインにおける図1の飲料容器の側面図である。
【0015】
図9図1の飲料容器の首部仕上げの一部分の詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以降、添付図面に例示されるような本発明の実施形態を参照して、本発明を詳細に説明する。「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態」、「いくつかの実施形態」などの言及は、説明する実施形態が、特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が、特定の特徴物、構造、又は特徴を必ずしも含むわけではないことを示す。更に、このような句は、必ずしも同じ実施形態を言及するものではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が実施形態と関連して記載される場合、明確に記載されているかどうかに関わりなく、他の実施形態と関連するこのような特徴、構造、又は特性への影響は、当業者の知見内であるものとする。
【0017】
飲料容器は、広範囲の異なる材料から作製され得る。プラスチック飲料容器は、それらの低いコスト及び比較的高い耐久性のため、飲料産業全体にわたって広く使用されており、また、使用されている飲料容器の中で主要なタイプのものである。その結果、多くの飲料ボトリングラインは、プラスチック飲料容器を充填するように設計されている。多くのプラスチックボトリングラインは、支持フランジの真下の首部でボトルを把持することによって、ボトルタイプの飲料容器を充填するように設計されている。この支持フランジは、典型的に、プラスチックボトル上のボトルキャップ用のねじ山の真下に位置付けられる。プラスチックボトリングラインの人気は、プラスチックボトリングラインに使用するための、異なる材料から作製された飲料容器を、コストを低減させ、かつ飲料ボトリングプロセスを単純化するように適合させることを望ましくする。例えば、本明細書で説明するいくつかの実施形態によれば、金属飲料容器などの飲料容器をプラスチックボトリングライン上で機能するように適合させることは、ラインで使用されるプラスチック飲料容器と同様の首部仕上げを提供すること(例えば、ボトリングラインの把持機構が、典型的なプラスチック容器と同じように、適切に飲料容器に係合することを確実にすること)を含む。いくつかの実施形態は、ボトリング中に把持機構が金属飲料容器を適切に把持することができることを確実にするために、支持フランジを含む、同様のインターフェース構造を金属飲料容器に提供する。しかしながら、プラスチックボトルに見出されるものと同様である金属飲料容器のフランジを形成することは、困難であり、かつ高コストである。
【0018】
したがって、本明細書で説明するいくつかの実施形態は、容器の首部上に組み立てられる、金属飲料容器のためのプラスチックアウトサートを含む。金属飲料容器又はボトルに組み立てられる場合、アウトサートは、金属飲料容器をプラスチックボトルラインで使用することを可能にする。下で更に詳細に考察されるように、アウトサートの設計は、プラスチックボトリングラインによって係合するように設計されたインターフェースを含む。アウトサート及び飲料容器のこの組み合わせは、いかなる複雑なインターフェース構造も伴うことなく標準的な金属飲料容器を形成することを可能にするが、それでも、金属飲料容器をプラスチックボトリングラインで使用することを可能にする。更に、アウトサートは、プラスチックボトルに見出されるように、プラスチックボトルキャップで金属ボトルにキャップすることを可能にするといった、追加の利点を有する。これは、プラスチックボトリングラインとの金属ボトルの互換性を更に高める。
【0019】
更に、アウトサートは、予め形成された金属ボトル上に組み立てることを可能にするように設計されている。例えば、これは、アウトサートを適用するなどのステップのためにプロセスを中断することを容易に可能にしないシートメタル形成プロセスによって形成される金属ボトルの使用を可能にする。また、供給ラインの柔軟性を高めることによって、コストも低減する。下で考察されるアウトサートの実施形態は、これらの利益のうちの1つ以上、並びに下で考察される更なる利益を提供し得る。
【0020】
図1に示す金属飲料容器又はボトル100は、中間セクション110と、アウトサート200と、キャップ300と、を含む。ボトル本体102は、底部120と、中間セクション110(例えば、円筒状中間セクション)と、首部分140と、中間セクション110を首部分140と接続しているテーパ状部分130と、を含む。示すように、例えば、図2では、首部分140は、底部120から反対側の首部分140の端部に位置付けられた開口部142を有する。
【0021】
図4は、図1の線4-4に沿って切断したボトル100の上部分の断面図を示す。図4に示すように、例えば、首部分140は、移行領域160の下側に配置された下部領域150を有し得る。移行領域160は、移行領域160の上側に配置された上部領域170に接続する。下部領域150及び上部領域170は、(図4のような)縦断面で見たときに直線壁を有する滑らかな円筒形状又は円錐台形状を有し得る。いくつかの実施形態では、開口部142は、上部領域170の遠位端に位置付けられる。下部領域150及び上部領域170は、円筒状であり得る。下部領域150は、上部領域170の外径172よりも大きい外径152を有し得る。例えば、上部領域170の下端は、下部領域150の上端部よりも小さい外径を有し得る(例えば、外径152は、24.5mmであり得、外径172は、22.5mmであり得る)。移行領域160は、下部領域150と上部領域170との間に接続し、そのような直径の差をつなぎ得る。これらの実施形態では、移行領域160は、より簡単に組み立てるために、より大きい下部領域150からより小さい上部領域170へと滑らかに移行するためのテーパ状(例えば、円錐台)の形状を有する。
【0022】
いくつかの実施形態では、ボトル100は、首部分140の上縁部144に配置された巻いた縁部180を含み得る。図4及び図5に示すように、巻いた縁部180は、上縁部144が首部分140の外面に近接するか、又はそれと接触するまで、首部分140の上縁部144を外方に巻くことによって形成され得る。しかしながら、巻いた縁部はまた、例えば溶接、接着剤、又は他の既知の技術を使用して、首部分140に加えられる、材料の別個のリングであり得る。いくつかの実施形態では、巻いた縁部180の寸法は、標準プラスチックボトルの開口部の寸法を模倣するように構成されている。これは、プラスチックボトリングラインとのボトル100の互換性を更に高める。巻いた縁部180はまた、ボトル100から飲料を飲むときの改善された消費者経験に望ましい、仕上げられた滑らかな表面を開口部142に提示するように構成されている。いくつかの実施形態では、巻いた縁部180は、楕円形断面又は正方形断面などの非円形断面を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、巻いた縁部180は、丸みのある上面及び丸みのある外側面を画定し得るが、いくつかの実施形態では、代替的又は追加的に、平坦な上面又は平坦な外側面を画定し得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、ボトル100は、金属(例えば、アルミニウム又はステンレス鋼)から作製され得る。例えば、ボトル100は、予め切断した金属シートを所望の形状に曲げる、巻く、及び/又は絞るプロセスであるシート形成を通して形成され得る。巻いた縁部180は、このプロセス中に形成され得る。上で考察されたように、ボトル100は、アウトサートと共に組み立てる前に完全に形成され得る。いくつかの実施形態では、首部分140の外面は、滑らかであり得、すなわち、いかなる突出部も伴うことなく製造され得、ボトル100を形成するために使用されるのと同じ製造プロセスを使用して作製された金属部分と同様の表面粗さを有し得る。具体的には、ここで及び下で更に詳細に考察されるように、アウトサートが接触する首部分140の一部は、滑らかになるように製造され得る。
【0024】
例えば図2及び図4に示すように、アウトサート200は、首部分140でボトル100に取り付けられる。アウトサート200は、円筒形状であり、ボトル100に取り付けられたときに開口部142の近くから下方へ延在している首部分140の一部を取り囲む。
【0025】
アウトサート200の一実施形態を図3及び図4に示す。上部分210は、下部分220の上に配置されている。いくつかの実施形態では、図4に示すように、下部分220は、上部分210の内径212よりも大きい内径222を有し得る。下部分220と上部分210との間の移行部は、円錐台形状でテーパ状になり得る。いくつかの実施形態では、下部分220及び上部分210は、垂直壁を有する(すなわち、単に円筒状である)。いくつかの実施形態では、上部分210及び下部分220の鉛直断面は、製造性を支援するためにドラフト角を組み込むことに部分的に起因し得る、僅かな内方へのテーパを有し得る。いくつかの実施形態では、上部分210及び下部分220のいくつかの部分は、テーパ状であり得、他の部分は、円筒状であり得る。例えば、下部分220は、単なる円筒状であり得るが、上部分210は、僅かなテーパを有し得る。
【0026】
例えば図4に示すように、アウトサート200は、アンダーカットされた底縁部を有し得る。下で更に詳細に考察されるように、アンダーカットされた底縁部は、アウトサート200を首部分140に組み立てるのを支援し得る。上部分210の外面上には、ねじ山240が配置されている。ねじ山240は、ボトルキャップ300上の対応するねじ山と噛み合うように構成された螺旋ねじ山として構成され得る。いくつかの実施形態では、ねじ山240はまた、ねじ山パターンに垂直配向された間隙242も有し得る。間隙242は、いくつかの目的を有し得る。例えば、間隙242は、ボトルキャップ300を緩める間、ボトル100の内部のガスが逃げることを可能にするように構成され得る。下で更に詳細に考察されるように、間隙242はまた、アウトサート200の弾性変形も支援し得る。ねじ山240の特定の寸法(例えば、ねじピッチ、大径、小径、など)は、任意の所望のボトルキャップのねじ山構成に適応するように選択され得る。アウトサート200は、ある直径の範囲ボトル100の首部分140と共に機能するように構成され得る。例えば、首部分140と関連するいくつかの共通のサイズは、26mm、28mm、33mm、及び38mmであり得る。
【0027】
不正開封防止形成物230は、ねじ山240の下側で上部分210の外側上に配置され得る。不正開封防止形成物230は、下で更に詳細に考察される不正開封防止バンド309と共に機能するように構成されている。同時に、不正開封防止形成物230及び不正開封防止バンド309は、ボトルキャップ300が既に緩められているかどうかを示すように機能する。不正開封防止形成物230は、不正開封防止バンド309と共に機能するために必要な任意の構造の構成を含み得る。例えば、図3に示すように、不正開封防止形成物230は、フランジ232と、フランジ232の下側に配置された溝234と、を含み得る。これらの構造は、不正開封防止バンド309と係合しており、それにより、ボトルキャップ300が緩められたときに、不正開封防止バンド309は、アウトサート200に取り付けられたままである。フランジ232はまた、垂直配向された間隙236も含み得る。間隙242のように、間隙236は、より薄い壁厚を有するアウトサート200のエリアを提供することによって、アウトサート200のより簡単な変形を可能にするように構成されている。いくつかの実施形態では、間隙236は、ねじ山240の間隙242と垂直整列され得る。他の実施形態では、間隙236は、間隙242からオフセットされ得る。不正開封防止形成物230の構成は、必要に応じて、異なる設計の不正開封防止バンド309と共に機能するように修正され得る。
【0028】
支持フランジ260は、下部分220の外側上に配置されている。図3に示すように、支持フランジ260の上面は、水平面とある傾斜角度でアウトサート200から半径方向外方に延在し得、支持フランジ260の下面は、水平面と平行にアウトサート200から半径方向外方に延在し得る。係合部分270は、支持フランジ260の下側に配置されている。下で更に詳細に考察されるように、支持フランジ260及び係合部分270は、一緒に機能して、ボトリングライン400の把持機構402によってボトル100を把持することを可能にする。支持フランジ260は、アウトサート200から半径方向外方に十分な距離だけ延在して、把持機構が、特にボトル100に飲料を充填するときに、ボトル100の重量によって作成される下向きの力に対してアウトサート自体を支えることを可能にするように設計されている。例えば、支持フランジ260は、下部分220の外面から半径方向外方に2mm~5mmだけ延在し得る。
【0029】
係合部分270は、支持フランジ260から下方へ十分な距離だけ延在して、ボトル100の外側を把持又は搬送機構から保護する。例えば、係合部分270は、少なくとも把持又は搬送機構の全高の範囲で下方へ延在し得る。これは、係合部分270が、常時、把持機構とボトル100の外側との間にあることを確実にする。いくつかの実施形態では、係合部分270は、把持又は搬送機構の高さよりもボトル100の更に下方へいくらかの距離だけ延在して、把持又は搬送機構とボトル100との間の僅かな位置ずれの結果として、ボトル100の外面が、把持又は搬送機構によって損なわれないこと、又は損傷を受けないことを確実にし得る。例えば、係合部分270は、支持フランジ260から少なくとも4mm(例えば、4mm~6mm)下方へ延在し得る。
【0030】
下で更に詳細に考察されるアウトサート200の好ましい挿入方法は、アウトサート200をボトル100に押し込むことを含むので、アウトサート200は、弾性的に変形し、又はその呼び寸法を超えて拡大し、次いで、少なくとも部分的に、それらの静置寸法に復元することが可能である。したがって、アウトサート200は、弾性特性を有する任意の所望の材料から作製され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アウトサート200は、ポリプロピレンプラスチックを含む、プラスチック材料から作製される。アウトサート200を設計する場合は、選択される材料及び選択される設計パラメータ(例えば、壁厚及び構造設計)が、予想される寸法範囲にわたる弾性変形を許容するように構成されることを確実にすることが好ましい。例えば、いくつかの実施形態では、アウトサート200は、その初期静止直径から、組み立てプロセス中に、約10%±2%多くなる直径まで拡大することが必要であり得、次いで、その初期直径へと逆に復元することが必要であり得る。アウトサート200の設計は、好ましくは、この直径範囲での完全な弾性変形を可能にするように調整される。更に、いくつかの実施形態では、アウトサート200の内面は、滑らかであり、すなわち、アウトサート200を作成するために使用される成形プロセスによって自然に付与されるテクスチャ以外のいかなる突出部、溝、又は他の表面特徴も有しない。ボトル本体102とアウトサート200との間の滑らかな接触表面は、ボトル100への組み立て中に、アウトサート200が、巻いた縁部180の上を摺動するのを補助する。
【0031】
例えば、ねじ山240の間隙242及びフランジ232の間隙236は、アウトサート200の弾性変形を支援するように構成され得る。一般に、変動する厚さを有する材料は、材料のより薄いセクションが、材料を変形させる力に抵抗し難いので、材料のより薄いセクションにおいてより容易に弾性変形する。したがって、材料は、材料の厚さを制御することによって、及び特に、変形が所望される場所の材料をより薄くすることによって、特定のエリアにおいて弾性変形するように設計され得る。ここでは、間隙242及び間隙236は、垂直に整列され得、各間隙242が、間隙236の1つの上に垂直整列される。間隙242及び間隙236は、(間隙242のための)ねじ山240又は(間隙236のための)フランジ232を有しない首部分のセクションであり得るが、別様には、アウトサート200の残部と同じ壁厚を有する。これらの厚化構造(ねじ山240及びフランジ232)の欠如は、間隙242及び間隙236におけるアウトサート200の厚さを効果的に低減させる。したがって、アウトサート200が受ける任意の弾性変形は、間隙242及び間隙236に集中することになり、ねじ山242及びフランジ232での変形及び付随する応力を最小にする。間隙242及び間隙236のアウトサート200の実際の壁厚はまた、それらのセクションで生じる変形のレベルを調整するように修正され得、より薄い壁厚は、より多くの変形をもたらし、より厚い壁厚は、より少ない変形をもたらす。いくつかの実施形態では、間隙242及び間隙236は、首部分140の外周の周囲に均等に離間配置され得る。例えば、4~8組の間隙242及び間隙236が存在し得る。アウトサート200の周りの間隙242及び236の均一な離間配置は、アウトサート200の外周に対するアウトサート200の均一な変形をもたらす。例えば、4組の間隙242及び間隙236が存在する場合、間隙242及び間隙236の整列された各対は、次の一対の間隙242及び間隙236から90度間隔で離間配置され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、アウトサート200は、ボトル100に組み立てる前に加熱され得る。一般に、プラスチック材料をある程度まで加熱することは、プラスチック材料が弾性変形する能力を高め、したがって、アウトサート200を加熱することは、アウトサート200の材料の更なる柔軟性を可能にし得る。組み立て後に、加熱されたアウトサート200の冷却プロセスは、アウトサート200のその拡大前寸法への復元を更に支援し得る。例えば、アウトサート200は、組み立て前に、華氏80度~華氏120度(例えば、華氏90度~華氏110度)の温度まで加熱され得る。アウトサート200は、成形又は機械加工などの任意の好適なプロセスを使用して製造され得る。
【0033】
上で考察されたように、及び図1図2図4、及び図6に示すように、ボトルキャップ300は、ボトル100を再封止可能に閉めるように構成されている。ボトルキャップ300は、アウトサート200がボトル100に挿入された後にアウトサート200と係合する。例えば図4に示すように、ボトルキャップ300の実施形態は、円筒状の側壁304が頂部分302の外周に沿って配置され、頂部分302から下方へ延在している円形の頂部分302を含む。ボトルキャップのねじ山306は、円筒状の側壁304の内面上に配置されている。ボトルキャップのねじ山306は、アウトサート200のねじ山240と係合するように構成されている。ねじ山240の具体的な詳細に関する上記の考察は、ボトルキャップのねじ山306にも等しくあてはまる。
【0034】
ボトルキャップ300は、ボトル100のアウトサート200にねじ込まれたときに気密封止を提供するように構成されている。ボトルキャップ300の実施形態は、「ワンピース」又は「ツーピース」タイプのボトルキャップであり得る。ツーピースのキャップは、上部分302の下面に取り付けられた、変形可能材料の第2のピースを含む。この変形可能材料は、ボトルキャップ300がボトル100にねじ込まれ、したがって、気密封止を提供するときに、ボトル100の首部分140の上縁部の周囲で変形する。ワンピースのボトルキャップ300の一実施形態を図4及び図5に示す。この実施形態及び他の同様の実施形態では、シールは、上部分302の下面上に配置された環状フランジである、第1の封止フランジ308によって提供される。第1の封止フランジ308は、上部分302の下面から下方へ延在し、また、ボトルキャップ300をボトル100にねじ込んで閉めるときに、首部分140の内壁に接触するように構成されている。第2の封止フランジ310は、第1の封止フランジ308から上部分302の下面に半径方向外方に配置された環状フランジである。第2の封止フランジ310はまた、上部分302の下面から下方へ延在し、例えば図5に示すように、ボトルキャップ300をねじ込んで閉めたときに、巻いた縁部180の外側に接触するように構成されている。
【0035】
上部分302の下面もまた、巻いた縁部180の頂部に接触し、追加の封止面を提供するように作用する。いくつかの実施形態では、上部分302の下面の巻いた縁部180の頂部に接触するように構成された、追加の突出部(例えば、封止ビード)の形態のシールが存在し得る。同時に、第1の封止フランジ308、第2の封止フランジ310、及び上部分302の下面は、ボトルキャップ300をボトル100にねじ込んで閉めるときに、気密封止を提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、上部分302の下面は、更にボトル100を封止するために、第1の封止フランジ308及び第2の封止フランジ310を超えて、いかなる追加の封止フランジ又は構造も含まない場合がある。具体的には、図5に示すように、上部分302が巻いた縁部180に接触する、第1の封止フランジ308と第2の封止フランジ310との間の環状エリア内の上部分302の下面には、いかなる封止フランジ、溝、ランド、又は他の突出部も存在しない。
【0036】
いくつかの実施形態では、不正開封防止バンド309は、ボトルキャップ300の一部である。例えば、図4に示すように、不正開封防止バンド309は、側壁304の下縁部に取り外し可能に取り付けられ得る。不正開封防止バンド309は、アウトサート200の不正開封防止形成物230と相互作用するように構成されている。初めてボトルキャップ300がボトル100から緩められると、不正開封防止バンド309がボトルキャップ300から分離して、ボトル100に残る。これは、ボトル100が開けられたことを消費者に示し、安全上の理由で望ましい。
【0037】
図4に示すように、いくつかの実施形態では、不正開封防止バンド309は、フランジ232によって捕捉されるように構成され得る。ボトルキャップ300と不正開封防止バンド309との間の接続部が分離可能であるように構成されているので、ボトルキャップ300が緩められると、不正開封防止バンド309がボトルキャップ300から分離して、フランジ232によって捕捉されたままになる。不正開封防止バンド309の他の構成を使用して、本明細書で説明した構成と同じ結果が達成され得る。
【0038】
ボトルキャップ300は、任意の好適な材料から作製され得る。具体的には、ボトルキャップ300は、ポリプロピレン又はポリエチレンプラスチックなどのプラスチックから作製され得る。ボトルキャップ300は、成形などの、ボトルキャップの製造に好適である任意の既知の技術を使用して製造され得る。ボトルキャップ300は、プラスチックボトリングラインに使用されるボトルキャップのものと同じ特性及び寸法を有するように設計され得る。これは、ボトリングライン400との互換性を更に高める。
【0039】
いくつかの実施形態による、アウトサート200を有するボトル100を製造する方法は、ボトル100を上で考察されたように製造することから始める。アウトサート200は、ボトル100とは別に製造される。次いで、図7Aに示すように、アウトサート200がボトル100の首部分140に押し込まれる。図7Bは、ボトル100の首部分140に押し込まれた後のアウトサート200を示す。アウトサート200の設計は、アウトサート200が、巻いた縁部180の上を通過するときに弾性変形し、次いで復元し、それにより、アウトサート200の内面が首部分140の外面と締まり嵌めを形成することを可能にする。例えば、図4を参照すると、上部分210の内径212及び下部分220の内径222の小さい方は、20mm~36mmであり得る。アウトサート200で最小内径の大きさは、アウトサート200を配置しようとするボトル100の首部分140のサイズに影響され得る。例えば、26mmの首部仕上げと共に使用することが意図されるアウトサート200は、22mm~24.3mmの最小内径を有し得、26mmまで拡大し、巻いた縁部180の26mmの外径の上で嵌合し得る(26mmの首部仕上げの外径は、23~26mmであり得る)。この実施例及び他の実施例を下表に示す。
【表1】
【0040】
例えば、上部分210の内径212及び下部分220の内径222の小さい方は、22.8mmであり得、一方で、巻いた縁部180の外径182は、24.3mmであり得、したがって、ボトル100に適用されるときに、アウトサート200は、その最小内径を22.8mm~24.3mmに拡大して、巻いた縁部180を通過し、次いで、設計寸法に復元する(すなわち、首部分140の周囲のその嵌合による任意の干渉を除いて、その元の内径へと逆に復元する)。これらの実施例では、首部分140の少なくとも一部は、アウトサート200の対応する一部の内径以上である外径を有し、したがって、アウトサート200がボトル100に押し込まれたときに締まり嵌めを形成することができる。これらの実施形態では、巻いた縁部180の直径は、首部分140の少なくとも一部の直径よりも大きく、巻いた縁部180は、アウトサート200の上方への移動を抑制する役割を果たすことができる。いくつかの実施形態では、アウトサート200は、アウトサート200の上縁部が、巻いた縁部180の真下に配置されるように、ボトル100に押し込まれる。
【0041】
上で考察されたように、アウトサート200の内部、及び組み立てた後にアウトサート200が覆う首部分140の外側は、いかなる構造、溝、突出部も伴うことなく、滑らかであり得る。アウトサート200の滑らかな内部は、アウトサート200が、巻いた縁部180をより容易に、かつ損傷を与えることなく摺動する。更に、いくつかの実施形態では、アウトサート200をボトル100に固定するために使用されるいかなる接着剤又は他の固定機構も存在しない。したがって、いくつかの実施形態では、アウトサート200と首部分140との間の締まり嵌めだけが、アウトサート200をボトル100に固定する。具体的には、アウトサート200と首部分140との間の締まり嵌めは、単独で、アウトサート200と首部分140との間に十分な摩擦を提供して、ボトルキャップ300のキャップを閉める及びキャップを外す間にアウトサート200が捻れるのを防止するのに十分である。したがって、接着剤又は協働する表面構造(例えば、アウトサート200の内面又はアウトサート200によって覆われる首部分140の外面のいずれかの溝、突出部、又は他の固定構造)を必要としない。締まり嵌めだけしか使用しないことはまた、ボトル100が破砕されるリサイクルプロセス中に、ボトル100からアウトサート200を容易に分離するのを促進する。
【0042】
いくつかの実施形態では、アウトサート200は、ボトル100に押し込む前に加熱され得る。これは、プラスチック材料がより高い温度でより容易に弾性変形するので、アウトサート200が、巻いた縁部180の上で弾性変形し、次いで、より小さい直径に逆に復元することを更に可能にする。
【0043】
図9に示すように、いくつかの実施形態では、アウトサート200は、下部分220の少なくとも一部を含む干渉領域502の首部分140との締まり嵌めを有するように構成されている。図9に示すように、いくつかの実施形態では、干渉領域502は、下部分220の大部分又は全部を構成し得る。これらの実施形態では、間隙504が、アウトサート200と、干渉領域502から上方に延在している首部分140との間に存在する。例えば図9に示すように、いくつかの実施形態では、間隙504は、干渉領域502から上方にアウトサート200の全長に延在し得る。他の実施形態では、間隙504は、上部分210の頂縁部の真下まで延在し得、そこでは、アウトサート200が、接触領域506の首部分140に再度接触する。例えば、間隙504は、アウトサート200の全高の30%~70%延在し得る。いくつかの実施形態では、接触領域506もまた、首部分140との締まり嵌めを有し得る。間隙504の存在は、アウトサート200が、いくつかのセクションで(例えば、上部分210で)より大きい内径を有することを可能にし、これは、アウトサート200をボトル100上により容易に組み立てることを可能にし、具体的には、アウトサート200が、巻いた縁部180をより容易に摺動することを可能にする。例えば図9に示すように、いくつかの実施形態では、アウトサート200の頂縁部は、巻いた縁部180の下部分に接触して、アウトサート200の位置決め及び安定した位置の維持を補助し得る。
【0044】
アウトサート200をボトル100に組み立てるこの方法は、いくつかの利点を有する。第1に、アウトサートを、予め成形されているボトル100と共に使用することができる。この組み立て方法は、特定の製造段階(例えば、巻いた縁部180が形成される前)にアウトサート200のボトル100に適用することを必要としないので、ボトル100を製造及び供給するコストを合理化及び低減することができ、また、予め成形されたボトルの使用も可能にし得る。これはまた、必ずしも組み立て中のアウトサートの挿入に容易に適合可能であり得るとは限らない、ボトル100のより速い形成方法の使用も可能にする。例えば、上で説明したボトル100のアセンブリのシート形成方法は、非常に速く起こり、アウトサートの適用のための新しいステップの導入は、ボトル形成プロセスをより遅くかつより高コストにし得る。これは、シート形成よりも遅く、したがって、ボトル形成プロセス中にアウトサートを部分的に形成されたボトルに適用するための新しいステップの導入により適合可能であるスラグ形成方法を使用して作製されるボトルとは対照的である。当然ながら、アウトサート200は、ボトルを形成するスラグ形成法と共に使用することができるが、アウトサート200は、完成した巻いた縁部180の上で弾性変形するその能力のため、完全に形成されたボトルに組み立てるように設計されているので、中断することなく完全に形成されたボトルを生成することにより適しているシート形成などの技術と共に使用することに特に適している。更に、アウトサート200は、接着剤を使用してボトル100に固定されておらず、(例えば、リサイクル作業でボトル100を破砕するときに)アウトサート200をボトル本体から102をよりきれいに分離することができるのでので、組み立て後にボトル100及びアウトサート200をリサイクルすることがより容易である。いくつかの実施形態では、リサイクル中にボトル100の非磁性の実施形態からアウトサート200の磁気選別を可能にするために、アウトサート200は、その材料に混合される鋼又は鉄などの磁気材料を含み得る。例えば、少量の鋼をアウトサート200のプラスチックバージョンに組み込んで、リサイクル中に磁石がアウトサート200を引き付けることを可能にし得る。
【0045】
図8に示すように、ボトリングライン400上でアウトサート200と共にボトル100を使用する方法は、ボトル100を把持機構402に配置することを含む。上で考察されたように、アウトサート200の設計は、把持機構402がプラスチックボトルだけを充填するように構成されるボトリングライン400にあるときであっても、ボトル100を把持機構402によって把持することを可能にする。アウトサート200、及び具体的にはフランジ260及び係合部分270は、ボトル100がボトリングライン400を通過するときにボトルの外側を保護するように作用する。アウトサート200が取り付けられたボトル100の寸法は、プラスチックボトルの寸法と同様であるので、ボトル100は、ボトリングライン400を殆ど又は全く修正することなくボトリングライン400に使用され得る。これは、ボトル100のボトリングのコスト及び複雑さを低減する。更に、ボトリングライン400のようなプラスチックボトリングラインは、ボトリングラインの最も一般的なタイプのうちのいくつかであるので、これは、広範囲にわたる既存の施設において金属飲料容器をボトリングすることを可能にする。図8は、「ナイフ及びプレート」タイプを表す例示的な把持機構402を示す。アウトサート200の設計はまた、任意のタイプの把持機構402と共に、更には、任意の「空気コンベヤ」タイプのシステムと共に機能し得ることも理解されたい。「空気コンベヤ」システムは、一対の連続したレールの間に間隙を有する連続したガイドレールを使用し、間隙は、首部分140が摺動することを可能にするようにサイズ決定されている。連続したレールは、アウトサート200に対して載置されて、ボトル100をボトリングライン400に、又はそれを通して輸送する。ボトル100は、ボトル100に指向された空気の流れによって、空気コンベヤに沿って移動する。
【0046】
ボトリングライン400のへの装填の後、ボトル100は、ボトリングライン400上で飲料を充填し、次いで、ボトルキャップ300でキャップする。ここでも、ボトルキャップ300がプラスチックボトルに使用されるボトルキャップと同様に設計されているので、充填ボトル100のコスト及び複雑さが低減され、これは、ボトリングライン400に対する最小限の修正で、ボトル100をボトリングライン400上でキャップすることを可能にする。
【0047】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約書」の項は、本発明者によって考えられるように、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得るが、決して本発明及び添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0048】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、その結果、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0049】
本発明の広がり及び範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではなく、特許請求の範囲及びそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボトルのためのアウトサートであって、前記アウトサートが、
上部分であって、滑らかな連続した内面を有する、上部分と、
前記上部分の外面上に配置されたねじ山と、
前記上部分の下側に配置された下部分であって、滑らかな連続した内面を有する、下部分と、
前記下部分の外面上に配置された支持フランジと、を備え、
前記上部分と前記下部分との間の移行部が、前記上部分に向かって内方へテーパ状になっており、
前記上部分の内径が、前記下部分の内径よりも小さい、アウトサート。
【外国語明細書】