(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026423
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】視覚的なフィードバック装置を有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20240220BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20240220BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214503
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2022019577の分割
【原出願日】2017-04-07
(31)【優先権主張番号】16167811.5
(32)【優先日】2016-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】バティスタ ルイ ヌーノ
(72)【発明者】
【氏名】エダルシェ ステファーヌ アントニー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気的に作動する喫煙システムで使用する装置として特定の用途を有する、分割された視覚的なフィードバック装置を備えるエアロゾル発生装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル発生装置10は、電力供給源40と、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を受けるためのくぼみ14と、くぼみ14の中に位置付けられた少なくとも一つの電気ヒーター22と、少なくとも一つの電気ヒーター22を起動するために、電力供給源40から少なくとも一つの電気ヒーター22への電力の供給を制御するように構成されたコントローラー42と、各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成された複数の分割区分を有する分割された視覚的なフィードバック装置32と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
電力供給源と、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を受けるためのくぼみと、
前記くぼみの中に位置付けられた複数の電気ヒーターと、
前記複数の電気ヒーターを起動するために前記電力供給源から前記複数の電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成されたコントローラーであって、エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合に、前記コントローラーが全期間にわたり前記複数の電気ヒーターを起動するように構成されている、コントローラーと、
分割された視覚的なフィードバック装置であって、前記分割された視覚的なフィードバック装置の複数の分割区分が各々、前記全期間の異なる部分に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合、および前記全期間の対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、分割された視覚的なフィードバック装置と、を備え、
前記複数のヒーターがあるパターンで配置され、前記分割された視覚的なフィードバック装置の前記分割区分が前記複数の電気ヒーターと同一のパターンで配置され、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が第一の状態から第二の状態に変換可能であり、
前記複数の分割区分の各々の第一の状態が、一つのレベルの明るさおよび一つの色の少なくとも一つを含み、
前記分割区分の少なくとも一つについての第一の状態が、残りの分割区分についての第一の状態とは異なる
エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記コントローラーが前記複数の電気ヒーターを逐次的に起動するように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記全期間の各々の部分が、単一の電気ヒーターの全起動時間に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合、および前記対応する電気ヒーターが起動されている時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記第二の状態にある前記複数の分割区分の各々によって提供された前記視覚的なフィードバックが、前記分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の間で異なり、これによって前記複数の分割区分の少なくとも幾つかが前記第二の状態に切り替えられた時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記分割された視覚的なフィードバック装置は、非連続的な順序で前記複数の分割区分を前記第二の状態に変換するように構成され、これによって前記複数の分割区分の幾つかが前記第二の状態に変換され、かつ前記分割区分の幾つかが前記第一の状態のままである時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、請求項3または4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記分割された視覚的なフィードバック装置が分割された電子ディスプレイを備え、前記電子ディスプレイの各々の分割区分が個別に切り替え可能であり、またエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態から前記第二の状態に切り替えるように構成されている、請求項3、4、または5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記電子ディスプレイの各々の分割区分が、異なるレベルの明るさおよび異なる色のうちの少なくとも一つの間で切り替え可能である、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合、および前記全期間が経過した時に、前記コントローラーが前記電子ディスプレイの前記分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態へと切り替えるように構成されており、前記第三の状態が前記第一の状態および前記第二の状態とは異なる、請求項6または7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
新しいエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた場合に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態にリセットするように構成されている、請求項6、7、または8に記載のエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割された視覚的なフィードバック装置を備えるエアロゾル発生装置に関する。本発明は、電気的に作動する喫煙システムで使用する装置として特定の用途がある。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。周知の手持ち式の電気的に作動する喫煙システムは一般に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル発生装置で使用するために特別に設計されたエアロゾル発生物品を加熱するための電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置を備える。一部の例において、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル発生基体を備え、エアロゾル発生装置内に収容されるヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中に挿入される時に、エアロゾル発生基体の中に、またはその周りに挿入される。代替の電気的に作動する喫煙システムでは、エアロゾル発生物品は、容器に入っていないたばこなどのエアロゾル発生基体を収容するカプセルを備えてもよい。
【0003】
一部の電気的に作動する喫煙システムは、装置がオンに切り替えられた時の表示、および加熱サイクルが終了した時の表示などの基本的な情報を消費者に提供するために、単純な視覚的なフィードバック装置を含む。
【0004】
米国特許出願第2011/265806-A1号は、液体基体がほぼ空の状態に装置がなった時にユーザーに示す単純なLEDユニットを有する電子喫煙装置を説明している。
【0005】
米国特許出願第2014/261487-A1号は、行った吸煙の回数または残っている吸煙の回数の推定を表示するために複数のインジケーターを備えてもよい電子喫煙装置を説明している。しかし、各々の吸煙は流量および持続期間が異なる場合があるので、ユーザーにとって、こうしたフィードバックの使用は限定的である。
【0006】
米国特許第5,865,185-A号は、喫煙装置および交換可能なたばこ風味ユニットを備える喫煙システムを説明している。たばこ風味ユニットは、ユニットが既に加熱されている時に表示するための表示手段を備える場合があるが、これは喫煙システムの動作中にいかなるフィードバックもユーザーに提供しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エアロゾル発生装置の動作中に、改善されたフィードバックをユーザーに提供するように構成されたエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。エアロゾル発生物品の使用中に、改善されたフィードバックをユーザーに提供するように構成されたエアロゾル発生物品を提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様によると、電力供給源と、エアロゾル発生物品の少なくとも一部を受けるためのくぼみと、くぼみの中に位置付けられた少なくとも一つの電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、少なくとも一つの電気ヒーターを起動するために、電力供給源から少なくとも一つの電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成されたコントローラーをさらに備える。コントローラーは、エアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられた時に、全期間にわたり少なくとも一つの電気ヒーターを起動するように構成されている。エアロゾル発生装置はまた、分割された視覚的なフィードバック装置を備え、分割された視覚的なフィードバック装置の複数の分割区分は各々、全期間の異なる部分に対応する。複数の分割区分の各々は、エアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられた時、および全期間の対応する部分が経過した時に、視覚的なフィードバックを提供するように構成されている。
【0009】
本発明によるエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を全期間にわたり加熱するように構成されている。すなわち、エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品上の一つ以上のエアロゾル形成基体が消費されるまで、エアロゾル発生物品を加熱するように構成されている。コントローラーは、少なくとも一つのヒーターを全期間にわたり連続的に起動するように構成されてもよく、つまり全期間は少なくとも一つのヒーターが連続的に起動される期間と等しい。コントローラーは、一つ以上のエアロゾル形成基体が消費されるまで、一連の個別の起動で少なくとも一つのヒーターを起動するように構成されてもよい。例えば、コントローラーは、ユーザーがエアロゾル発生装置を吸う時、またはエアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中に受けられた時にのみ、少なくとも一つのヒーターを起動するように構成されてもよい。こうした実施形態において、全期間は、各々の起動中に少なくとも一つのヒーターが起動される期間の合計と等しい。
【0010】
有利なことに、複数の分割区分の各々が全期間の異なる部分が経過した後で視覚的なフィードバックを提供するように構成された、分割された視覚的なフィードバック装置を提供することは、残りのヒーター起動時間の明瞭な表示を提供する。すなわち、分割された視覚的なフィードバック装置は、エアロゾル発生装置で加熱されたエアロゾル発生物品上のエアロゾル形成基体の消費量の正確な表示を提供する。これは、消費量のフィードバックを提供しないか、または例えば吸煙の数に基づいて推定のみを提供する周知の装置とは対照的である。
【0011】
全期間の異なる部分の少なくとも幾つかは部分的に重なってもよい。全期間の異なる部分は、全期間の連続的な部分であってもよい。
【0012】
分割された視覚的なフィードバック装置は、全期間の開始時に視覚的なフィードバックを提供するように構成された少なくとも一つの分割区分を備えてもよい。すなわち、分割された視覚的なフィードバック装置は、全期間のいずれかの部分が経過する前に視覚的なフィードバックを提供するように構成された少なくとも一つの分割区分を備えてもよい。分割された視覚的なフィードバック装置の残りの分割区分は、全期間の異なる部分に対応するようにそれぞれ構成された複数の分割区分であることが好ましい。
【0013】
視覚的なフィードバック装置の分割区分のすべては、全期間の異なる部分に対応するようにそれぞれ構成された複数の分割区分であってもよい。
【0014】
少なくとも一つの電気ヒーターは、複数の電気ヒーターを備えてもよい。
【0015】
コントローラーは、全期間にわたりヒーターが起動されるたびにすべての電気ヒーターを同時に起動するように構成されてもよい。
【0016】
コントローラーは、複数の電気ヒーターを逐次的に起動するように構成されてもよい。コントローラーは、複数の電気ヒーターを一度に一つずつ起動および作動停止するように構成されてもよい。コントローラーは、二つ以上の群内の複数の電気ヒーターを起動するように構成されてもよく、群内のすべての電気ヒーターは同時に起動される。コントローラーは、以前のヒーターまたはヒーターの群が起動された後に、しかし以前のヒーターまたはヒーターの群が作動停止される前に、次のヒーターまたはヒーターの群を起動するように構成されてもよい。
【0017】
コントローラーが複数の電気ヒーターを逐次的に起動するように構成されている実施形態において、対応する電気ヒーターまたは電気ヒーターの群がある期間にわたり起動される時に、複数の分割区分の各々は視覚的なフィードバックを提供するように構成されていることが好ましい。その期間は、ヒーターまたは電気ヒーターの群の全起動時間であってもよい。その期間は、電気ヒーターまたは電気ヒーターの群の全起動時間の一部分であってもよい。
【0018】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられている時、および対応する電気ヒーターが起動されている時に、複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されているように、全期間の各々の部分が、単一の電気ヒーターの全起動時間に対応することが好ましい。
【0019】
電気ヒーターがあるパターンで配置され、分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分が電気ヒーターと同一のパターンで配置されていることが好ましい。有利なことに、電気ヒーターおよび分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分を同一のパターンで提供することは、複数の分割区分の各々とエアロゾル形成基体の消費との間の相互関係をさらに強調する場合がある。
【0020】
電気ヒーターおよび分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分のパターンには例えば、直線的な横列と縦列との格子、直線的な横列とずれた縦列との格子、二次元の亀甲状、一つ以上の同心円、およびこれらの組み合わせが含まれてもよいが、これらに限定されない。
【0021】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられた時、および全期間の対応する部分が経過した時に、複数の分割区分の各々は第一の状態から第二の状態に変換可能であることが好ましい。
【0022】
第一の状態はすべての複数の分割区分で同一であってもよい。分割区分の少なくとも一つの第一の状態は、残りの分割区分の第一の状態と異なっていてもよい。
【0023】
第二の状態はすべての複数の分割区分で同一であってもよい。分割区分の少なくとも一つの第二の状態は、残りの分割区分の第二の状態と異なっていてもよい。
【0024】
第二の状態にある複数の分割区分の各々によって提供された視覚的なフィードバックは、分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の間で異なってもよく、これによって複数の分割区分の少なくとも幾つかが第二の状態に変換された時に、分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する。しるしは、エアロゾル発生装置のユーザーのためのグラフィックメッセージおよびテキストベースのメッセージの少なくとも一つを備えてもよい。しるしはブランドロゴなどのロゴを含んでもよい。しるしはブランド名を含んでもよい。すべての複数の分割区分が第二の状態に変換された時に、分割区分の少なくとも幾つかの第二の状態のバリエーションは、エアロゾル形成基体の消費が完了したことを表示するテキストベースのメッセージを提供する場合がある。
【0025】
分割された視覚的なフィードバック装置は、非連続的な順序で複数の分割区分を第二の状態に変換するように構成されてもよく、これによって複数の分割区分の幾つかが第二の状態に変換され、かつ分割区分の幾つかが第一の状態のままである時に、分割された視覚的なフィードバック装置はしるしを表示する。
【0026】
分割された視覚的なフィードバック装置は分割された電子ディスプレイを備えてもよく、電子ディスプレイの各々の分割区分は個別に切り替え可能であり、またエアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられた時、および全期間の対応する部分が経過した時に、コントローラーは複数の分割区分の各々を第一の状態から第二の状態に切り替えるように構成されている。
【0027】
分割された視覚的なフィードバック装置はLEDアレイを備えてもよく、各々の分割区分は一つ以上のLEDを備える。
【0028】
分割された視覚的なフィードバック装置はLCDディスプレイを備えてもよく、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分はLCDディスプレイの一つ以上の分割区分を備える。
【0029】
電子ディスプレイの各々の分割区分は、明るさの異なるレベルおよび異なる色の少なくとも一つの間で切り替え可能であってもよい。第一の状態は、明るさの第一のレベルまたは第一の色の少なくとも一つを備えてもよい。第二の状態は、明るさの第二のレベルまたは第二の色の少なくとも一つを備えてもよい。明るさの第一のレベルおよび明るさの第二のレベルのうちの一つは、分割区分がオフに切り替えられた状態であってもよい。
【0030】
第一の状態では、複数の分割区分のすべてはオフに切り替えられてもよい。複数の分割区分の各々は、全期間の対応する部分が経過した時に、分割区分をオンに切り替えることによって第二の状態に変換されてもよい。
【0031】
第一の状態では、複数の分割区分のすべてはオンに切り替えられてもよい。電子ディスプレイの少なくとも一つの分割区分は、全期間の対応する部分が経過した時に、分割区分をオフに切り替えることによって第二の状態に変換されてもよい。複数の分割区分のすべては、全期間の対応する部分が経過した時に、各々の分割区分をオフに切り替えることによって第二の状態に変換されてもよい。
【0032】
電子ディスプレイの少なくとも一つの分割区分は、全期間の対応する部分が経過した時に、分割区分の色を変えることによって第二の状態に変換されてもよい。複数の分割区分のすべては、全期間の対応する部分が経過した時に、各々の分割区分の色を変えることによって第二の状態に変換されてもよい。
【0033】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部がくぼみの中に受けられた時、および全期間が経過した時に、コントローラーは複数の分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に切り替えるように構成されてもよく、第三の状態は第一の状態および第二の状態と異なる。有利なことに、複数の分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に切り替えることは、エアロゾル形成基体の消費が完了したことの明瞭な表示をユーザーに提供する場合がある。第二の状態に変換された時に複数の分割区分の各々がオフに切り替えられる実施形態において、分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に変換することは、分割区分の少なくとも幾つかをオンに切り替えることを含んでもよい。第二の状態に変換された時に各々の分割区分がオンに切り替えられる実施形態において、分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に変換することは、分割区分の少なくとも幾つかをオフに切り替えることを含んでもよい。複数の分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に変換することは、分割区分の少なくとも幾つかの色を変えることを含んでもよい。分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態に変換することは、少なくとも一つの分割区分をオンに切り替えることと、少なくとも一つの分割区分をオフに切り替えることと、少なくとも一つの分割区分の色を変えることとのうちの少なくとも二つを含んでもよい。
【0034】
例えば、複数の分割区分のすべてはオンに切り替えられてもよく、また第一の状態にある時に第一の色で点灯されてもよい。各々の分割区分は、第二の状態に変換された時に、オフに切り替えられてもよい。全期間が経過した後、第三の状態に変換された時に、分割区分の少なくとも一つはオンに切り替えられてもよい。第三の状態では、分割区分の少なくとも一つは第一の色と異なる第二の色で点灯されてもよい。
【0035】
コントローラーは、新しいエアロゾル発生物品がくぼみの中に受けられた時に、電子ディスプレイの各々の分割区分を第一の状態にリセットするように構成されていることが好ましい。
【0036】
本明細書に記載の通り、少なくとも一つの電気ヒーターは複数の電気ヒーターを備えてもよく、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、対応する電気ヒーターが起動された時に、視覚的なフィードバックを提供する。分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は対応する電気ヒーターの上にあってもよく、これによってエアロゾル発生物品がくぼみの中に受けられる時に、エアロゾル発生物品は複数の電気ヒーターと分割された視覚的なフィードバック装置との間に位置付けられている。有利なことに、これは視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分とエアロゾル形成基体の消費との間の相互関係をさらに強調する場合がある。
【0037】
複数の分割区分の各々は、エアロゾル発生物品がくぼみの中に受けられた時に、レンズを通してエアロゾル発生物品の一部分が見えるように配置されたレンズを備えてもよい。各々のレンズは、第一の状態と第二の状態の間で変換可能であってもよく、第二の状態にあるレンズの形状は、第一の状態にあるレンズの形状と異なる。レンズの形状を変えることは、レンズを通して見た時の、エアロゾル発生物品の下にある部分の視覚的な外観を変えてもよく、これは対応する電気ヒーターの起動を示す視覚的なフィードバックをユーザーに提供する場合がある。
【0038】
各々のレンズは電子的に起動されてもよい。各々のレンズは、圧電アクチュエータに電力が供給された時にレンズの形状を変えるように構成された圧電アクチュエータを備えてもよい。コントローラーは、対応する電気ヒーターが起動された時にレンズを第一の状態から第二の状態に変換するために、各々のレンズを電子的に作動させるように構成されてもよい。
【0039】
各々のレンズは、加熱された時に形状に変化を呈するように構成された熱機械材料を含んでもよい。各々のレンズは、電気ヒーターが起動された時にレンズを第二の状態に変換するために、対応する電気ヒーターからの熱がレンズの形状の変化に影響を与えるように構成されてもよい。適切な熱機械材料の例には、構造的に修飾されたポリビニルアルコールを含む熱応答性ポリマーが含まれる。適切な構造的に修飾されたポリビニルアルコールには、部分的なアセタール化とイオン化のうちの少なくとも一つを施されたポリビニルアルコールが含まれる。各々のレンズは、熱応答性ポリマーなどの熱機械材料から形成されてもよい。各々のレンズはガラスなどの従来の光学材料から形成されてもよく、熱応答性ポリマー被覆が従来の光学材料上に提供されてもよい。
【0040】
複数の分割区分の各々が対応する電気ヒーターの上にある実施形態において、複数の分割区分の各々は、対応する電気ヒーターによって分割区分が加熱された時に、分割区分の物理的な外観に変化を呈するように構成されてもよい。有利なことに、これは各々の電気ヒーターの起動と、分割された視覚的なフィードバック装置の対応する分割区分の第二の状態への変換との間の直接的な相互関係を提供する。
【0041】
複数の分割区分の少なくとも一つの分割区分は、対応する電気ヒーターによって加熱された時に、色に変化を呈するように構成されたサーモクロミック材料を含んでもよい。複数の分割区分の各々は、サーモクロミック材料を含んでもよく、各々の分割区分は、第一の色から第二の色に変化するように構成されている。第一の色および第二の色のうちの一つは無色であってもよい。第二の色はすべての分割区分で同一であってもよい。第二の色はすべての分割区分で同一であってもよい。分割区分の少なくとも一つの第二の色は、残りの分割区分の第二の色と異なっていてもよい。分割区分のうちの二つ以上の第二の色は、残りの分割区分の第二の色と異なっていてもよい。異なる色の変化を呈するように構成された分割区分を提供することは、複数の分割区分の少なくとも幾つかが加熱された時に、分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示するのを容易にすることができる。しるしは、グラフィック、テキスト、ロゴ、ブランド名のうちの少なくとも一つを含んでもよい。適切なサーモクロミック材料にはロイコ染料が含まれる。
【0042】
複数の分割区分の少なくとも一つの分割区分は、対応する電気ヒーターによって加熱された時に、形状に変化を呈するように構成された熱機械材料を含んでもよい。熱機械材料を含む各々の分割区分は、本明細書に記載のレンズであってもよい。
【0043】
複数の分割区分の少なくとも一つの分割区分は、対応する電気ヒーターによって材料が加熱された時に、材料の透明度および材料の偏光効果のうちの少なくとも一つに変化を呈するように構成された材料を含んでもよい。分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の透明度および偏光効果のうちの少なくとも一つを変えることは、分割区分を通して見た時の、エアロゾル発生物品の下にある部分の視覚的な外観を変える場合がある。適切な材料には、スピロベンゾピラン、Gd(2)O(2)S:YbErなどのドープされた酸化物、および包埋された微結晶ハロゲン化銀を含む透明な材料が挙げられる。
【0044】
各々の電気ヒーターは、電気抵抗性の材料を含んでもよい。適切な電気抵抗性の材料には例えば、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料と金属材料でできた複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例には、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有の合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、ならびに鉄系、マンガン系、アルミニウム系の合金が挙げられる。複合材料では、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に包埋、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。
【0045】
各々の電気ヒーターは、赤外線発熱体、光子供給源、または誘導発熱体を備えてもよい。
【0046】
各々の電気ヒーターは半導体ヒーターを備えてもよい。各々の半導体ヒーターは、基板層と、基板層の上に提供された加熱層とを備えてもよい。各々の加熱層は、別個の基板層の上に提供されてもよい。複数の半導体ヒーターは、共通の基板層と、相互に間隙を介し、かつ各々が共通の基板層の上に提供された複数の加熱層とを備え、各々の加熱層は半導体ヒーターを形成することが好ましい。有利なことに、共通の基板層を使用することは、複数の半導体ヒーターおよびエアロゾル発生装置の製造を簡略化する場合がある。基板層を形成するための適切な材料はケイ素である。基板層はシリコンウェハーであってもよい。
【0047】
各々の加熱層は、多結晶ケイ素を含んでもよい。各々の加熱層は、多結晶ケイ素に望ましい電気抵抗を提供するために一つ以上のドーパントを含んでもよい。適切なドーパントはリンである。各々の加熱層は実質的に連続的な層であってもよい。各々の加熱層は、基板層の上にパターンを形成してもよい。有利なことに、パターンを形成する加熱層を基板層の上に提供することは、動作中の半導体ヒーター全体の望ましい温度分布を提供してもよい。
【0048】
電力供給源は直流電流(DC)供給源を備えてもよい。好ましい実施形態において、電力供給源は電池を備える。電力供給源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えばリチウムコバルト電池、リチウム鉄リン酸塩電池、もしくはリチウムポリマー電池)を含んでもよい。
【0049】
本発明の第二の態様によると、電力供給源と、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみと、くぼみの中に位置付けられた複数の電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、複数の電気ヒーターを逐次的に起動するために、電力供給源から電気ヒーターの各々への電力の供給を制御するように構成されたコントローラーをさらに備える。エアロゾル発生装置はまた、分割された視覚的なフィードバック装置を備え、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、電気ヒーターの一つに対応する。分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、エアロゾル発生物品がくぼみの中に受けられた時、および対応する電気ヒーターが起動された時に、視覚的なフィードバックを提供するように構成されている。
【0050】
本発明の第二の態様によるエアロゾル発生装置は、分割された視覚的なフィードバック装置と、複数の電気ヒーターとを含み、視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分と電気ヒーターの一つとの間の直接的な相互関係を含む。有利なことに、この直接的な相互関係は、エアロゾル発生装置で加熱されたエアロゾル発生物品上のエアロゾル形成基体の消費量の明瞭な視覚的表示を提供する。
【0051】
本発明の第二の態様によるエアロゾル発生装置は、複数の逐次的に起動された電気ヒーターを含む。有利なことに、エアロゾル発生物品上のエアロゾル形成基体を加熱するために複数の逐次的に起動された電気ヒーターを使用することは、エアロゾル形成基体の消費量のより正確な推定または決定を容易にする場合がある。
【0052】
コントローラーは、複数の電気ヒーターを逐次的に起動および作動停止するように構成されている。コントローラーは、複数の電気ヒーターを一度に一つずつ起動および作動停止するように構成されてもよい。コントローラーは、二つ以上の群内の複数の電気ヒーターを起動するように構成されてもよく、群内のすべての電気ヒーターは同時に起動される。コントローラーは、以前のヒーターまたはヒーターの群が起動された後に、しかし以前のヒーターまたはヒーターの群が作動停止される前に、次のヒーターまたはヒーターの群を起動するように構成されてもよい。
【0053】
本発明の第一の態様に関して本明細書で説明した随意のまたは好ましい特徴のいずれかは、本発明の第二の態様によるエアロゾル発生装置に適用されてもよい。
【0054】
本発明の第三の態様によると、基層と、基層上に位置付けられた少なくとも一つのエアロゾル形成基体と、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の上にあるカバー層と、カバー層上に位置付けられた分割された視覚的なフィードバック装置とを備えるエアロゾル発生物品が提供されている。分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の一部分の上にある。分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の対応する部分が加熱された時に、視覚的なフィードバックを提供するように構成されている。
【0055】
本発明によるエアロゾル発生物品は、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分と少なくとも一つのエアロゾル形成基体の一部分との間に直接的な相互関係を有する分割された視覚的なフィードバック装置を備える。有利なことに、直接的な相互関係は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の消費量の明瞭かつ正確な視覚的な表示を提供する。これは、物品全体が既に加熱された時にのみ表示するための表示手段を備える周知の物品とは対照的である。
【0056】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成基体であってもよく、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は単一のエアロゾル形成基体の一部分の上にある。
【0057】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体は複数の個別のエアロゾル形成基体を備えてもよく、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は個別のエアロゾル形成基体の一つの上にある。複数の個別のエアロゾル形成基体の各々は、実質的に同一であってもよい。個別のエアロゾル形成基体の少なくとも一つは、個別のエアロゾル形成基体の別の一つと異なってもよい。
【0058】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体の分割区分および対応する部分が加熱された時に、分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分は、分割区分の物理的な外観に変化を呈するように構成されてもよい。
【0059】
分割された視覚的なフィードバック装置の少なくとも一つの分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の分割区分および対応する部分が加熱された時に、色に変化を呈するように構成されたサーモクロミック材料を含んでもよい。分割区分の各々はサーモクロミック材料を含んでもよく、各々の分割区分は第一の色から第二の色に変化するように構成されている。第一の色および第二の色のうちの一つは無色であってもよい。第二の色はすべての分割区分で同一であってもよい。分割区分の少なくとも一つの第二の色は、残りの分割区分の第二の色と異なっていてもよい。複数の分割区分の第二の色は、残りの分割区分の第二の色と異なっていてもよい。異なる色の変化を呈するように構成された分割区分を提供することは、分割区分の少なくとも幾つかが加熱された時に、分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示するのを容易にすることができる。しるしは、グラフィック、テキスト、ロゴ、ブランド名のうちの少なくとも一つを含んでもよい。適切なサーモクロミック材料にはロイコ染料が含まれる。
【0060】
分割された視覚的なフィードバック装置の少なくとも一つの分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の分割区分および対応する部分が加熱された時に、形状に変化を呈するように構成された熱機械材料を含んでもよい。熱機械材料を含む各々の分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の下にある部分がレンズを通して見えるように配置されたレンズであってもよい。各々の分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の分割区分および対応する部分が加熱された時に、レンズの形状が変えられるように構成されていることが好ましい。レンズの形状を変えることは、レンズを通して見た時の、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の下にある部分の視覚的な外観を変える場合がある。適切な熱機械材料の例には、構造的に修飾されたポリビニルアルコールを含む熱応答性ポリマーが含まれる。適切な構造的に修飾されたポリビニルアルコールには、部分的なアセタール化とイオン化のうちの少なくとも一つを施されたポリビニルアルコールが含まれる。各々のレンズは、熱応答性ポリマーなどの熱機械材料から形成されてもよい。各々のレンズはガラスなどの従来の光学材料から形成されてもよく、熱応答性ポリマー被覆が従来の光学材料上に提供されてもよい。
【0061】
分割された視覚的なフィードバック装置の少なくとも一つの分割区分は、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の分割区分および対応する部分が加熱された時に、材料の透明度および材料の偏光効果のうちの少なくとも一つに変化を呈するように構成された材料を含んでもよい。分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の透明度および偏光効果のうちの少なくとも一つを変えることは、分割区分を通して見た時の、少なくとも一つのエアロゾル形成基体の下にある部分の視覚的な外観を変える場合がある。適切な材料には、スピロベンゾピラン、Gd(2)O(2)S:YbErなどのドープされた酸化物、および包埋された微結晶ハロゲン化銀を含む透明な材料が挙げられる。
【0062】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体は、基層上に提供されるたばこ含有材料を含んでもよい。少なくとも一つのエアロゾル形成基体は固体エアロゾル形成基体を含んでもよい。少なくとも一つのエアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎の断片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押し出し成形たばこ、および膨化たばこのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0063】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体が均質化したたばこ材料を含む実施形態において、均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料はシートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料のエアロゾル形成体の含有量は、乾燥質量基準で5パーセントを超えてもよい。均質化したたばこ材料のエアロゾル形成体の含有量は、乾燥質量基準で5パーセント~30パーセントであってもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉茎のうちの一方または両方を粉砕またはその他の方法で細分することによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱い、輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉、その他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、たばこ内因性結合剤、一つ以上の外因性結合剤(つまり、たばこ外来性結合剤)、またはそれらの組み合わせである一つ以上の固有の結合剤を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、フィラー、水性および非水性の溶媒、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこおよび一つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルトまたはその他の支持表面上にキャスティングすることと、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料シートを形成することと、均質化したたばこ材料シートを支持表面から取り外すこととを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスによって形成されていることが好ましい。
【0064】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体は、少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。適切なエアロゾル形成体には例えば、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ-、ジ-またはトリアセテートなど)、およびモノ-、ジ-またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が含まれるが、これらに限定されない。
【0065】
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(例えばプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリン)である。
【0066】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。少なくとも一つのエアロゾル形成基体は、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
【0067】
少なくとも一つのエアロゾル形成基体が複数の個別のエアロゾル形成基体を備える実施形態において、個別のエアロゾル形成基体の少なくとも一つは、多孔性担体材料と、多孔性担体材料の上へと収着された液体ニコチン供与源とを備えてもよい。
【0068】
多孔性担体材料は約0.1グラム/立法センチメートル~約0.3グラム/立法センチメートルの密度を有することが好ましい。
【0069】
多孔性担体材料は約15パーセント~約55パーセントの空隙率を有することが好ましい。
【0070】
多孔性担体材料はガラス、セルロース、セラミック、ステンレス鋼、アルミニウム、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ(シクロヘキサンジメチレンテレフタラート)(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、およびBAREX(登録商標)のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0071】
多孔性担体材料は、液体エアロゾル形成基体に関して、化学的に不活性であることが好ましい。
【0072】
液体ニコチン供与源は、ニコチン、ニコチン塩基、ニコチン塩(ニコチン-HCl、ニコチン酒石酸塩、またはニコチン二酒石酸塩など)、またはニコチン誘導体のうちの一つ以上を含むことが好ましい。
【0073】
ニコチン供与源は天然ニコチンまたは合成ニコチンを含んでもよい。
【0074】
ニコチン供与源は純粋なニコチン、水性溶媒もしくは非水性溶媒中のニコチン溶液、または液体たばこ抽出物を含んでもよい。
【0075】
ニコチン供与源は電解質形成化合物を含んでもよい。電解質形成化合物はアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、およびこれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。
【0076】
ニコチン供与源は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化バリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される電解質形成化合物を含んでもよい。
【0077】
ニコチン供与源はニコチン、ニコチン塩基、ニコチン塩、またはニコチン誘導体、および電解質形成化合物の水溶液を含んでもよい。
【0078】
ニコチン供与源は他の構成成分を含んでもよく、構成成分には例えば天然風味、人工風味、酸化防止剤などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0079】
個別のエアロゾル形成基体の少なくとも一つは、多孔性担体材料と、多孔性担体材料の上へと収着されたニコチン供与源とを備えてもよく、また個別のエアロゾル形成基体の少なくとも一つは、多孔性担体材料と、多孔性担体材料の上へと収着された酸供与源とを備えてもよい。使用中、ニコチン供与源および酸供与源からの揮発性化合物は気相で反応して、ニコチン塩粒子を含むエアロゾルを形成してもよい。
【0080】
酸供与源は有機酸または無機酸を含んでもよい。酸供与源は有機酸を含むことが好ましく、カルボン酸を含むことがより好ましく、α-ケト酸もしくは2-オキソ酸または乳酸を含むことが最も好ましい。
【0081】
酸は、3-メチル-2-オキソペンタン酸、ピルビン酸、2-オキソペンタン酸、4-メチル-2-オキソペンタン酸、3-メチル-2-オキソブタン酸、2-オキソオクタン酸、乳酸、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される酸を含むことが好ましい。有利なことに、酸はピルビン酸または乳酸を含む。より有利なことに、酸は乳酸を含む。
添付図面を参照しながら、例証としてのみ、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置の断面図である。
【
図2】
図2は、
図1のエアロゾル発生装置の複数の電気ヒーターの上面図である。
【
図3】
図3は、
図1のエアロゾル発生装置の分割された視覚的なフィードバック装置の上面図である。
【
図4】
図4は、
図1のエアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生物品の第一の実施形態の斜視図である。
【
図5】
図5は、
図1のエアロゾル発生装置で使用するエアロゾル発生物品の第二の実施形態の斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1のエアロゾル発生装置と組み合わせてエアロゾル発生システムを形成する、
図5のエアロゾル発生物品の断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態によるエアロゾル発生物品の斜視分解組立図である。
【
図8】
図8は、
図7のエアロゾル発生物品で使用するエアロゾル発生装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0083】
図1は、本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置10の断面図を示す。エアロゾル発生装置10は、エアロゾル発生物品を受けるためのくぼみ14を画定するハウジング12を備える。空気吸込み口16はくぼみ14の上流端に提供され、またマウスピース18はハウジング12の下流端に提供されている。空気出口20はくぼみ14と流体連通しているマウスピース18内に提供されており、これによって気流経路がくぼみ14を通って空気吸込み口16と空気出口20の間に画定されている。使用中、ユーザーはマウスピース18を吸い、空気吸込み口16を通してくぼみ14の中へと空気を引き出し、かつ空気出口20を通してくぼみ14の外へと空気を引き出す。
【0084】
エアロゾル発生装置10は、くぼみ14の平坦な壁24の上に提供された複数の電気ヒーター22をさらに備える。電気ヒーター22の各々は、共通の支持層28の上に提供されたヒーター要素26を備える。複数の電気ヒーター22は、
図2において、より明瞭に示されているヒーターアレイ30を形成する。
【0085】
エアロゾル発生装置はまた、
図3において、より明瞭に示されている分割された視覚的なフィードバック装置32を備える。分割された視覚的なフィードバック装置32は、ヒーターアレイ30と同一のパターンを有するアレイ状で配置された、複数の分割区分34を備える。
図1~3で示される実施形態において、各々の分割区分34を多様な異なる色で点灯することができるように、各々の分割区分34は、青色のLED、赤色のLED、緑色のLEDを備える。
【0086】
エアロゾル発生装置10は、ハウジング12の中に位置付けられた、電力供給源40およびコントローラー42をさらに備える。エアロゾル発生物品がくぼみ14の中に受けられた時に、コントローラー42は、電気ヒーター22を起動するために電力供給源40から各々の電気ヒーター22への電流の供給を制御する。コントローラー42は、複数の電気ヒーター22を群で起動するように構成されており、各々の群は逐次的に起動および作動停止される。コントローラー42はまた、ヒーターアレイ30の中の対応する電気ヒーター22が起動された時に、分割された視覚的なフィードバック装置32の分割区分34の各々を第一の状態36から第二の状態38に切り替えるように構成されている。第一の状態36では、各々の分割区分34はオフに切り替えられ、また第二の状態38では、各々の分割区分34はオンに切り替えられ、第一の色で点灯する。電気ヒーター22のすべてが起動された時に、コントローラー42は、分割された視覚的なフィードバック装置32の分割区分34のすべてを第三の状態に切り替えるように構成されている。第三の状態では、分割区分34のすべてはオンに切り替えられ、第一の色とは異なる第二の色で点灯する。エアロゾル発生物品がくぼみ14から取り外され、新しいエアロゾル発生物品がくぼみ14の中へと挿入された時に、コントローラー42は分割区分34のすべてを第一の状態にリセットする。
【0087】
図4は、
図1~
図3のエアロゾル発生装置10で使用する第一のエアロゾル発生物品50を示す。エアロゾル発生物品50は、基層52と、基層52上に提供されたエアロゾル形成基体54とを備える。エアロゾル形成基体54は、固体たばこ含有材料の実質的に連続的な層を備える。取り外し可能なカバー層56は、基層52と取り外し可能なカバー層56との間にエアロゾル形成基体54を密封するために、基層52に固定される。取り外し可能なカバー層は、非多孔性高分子フィルムから形成される。
【0088】
使用中、取り外し可能なカバー層56は基層52から取り外され、またエアロゾル発生物品50は
図1に示されるエアロゾル発生装置10のくぼみ14の中へと挿入されて、エアロゾル発生システムを形成する。次に、コントローラー42は、電気ヒーター22の群を逐次的に起動および作動停止して、エアロゾル形成基体54の個別の部分を逐次的に加熱する。電気ヒーター22が起動されるたびに、コントローラー42は、エアロゾル形成基体54の対応する部分が消費されたことを示すために、分割された視覚的なフィードバック装置32の対応する分割区分34を第二の状態に切り替える。このようにして、分割された視覚的なフィードバック装置32は、エアロゾル形成基体54の消費量の明瞭な表示を提供する。
【0089】
図5は、
図1~
図3のエアロゾル発生装置10で使用する第二のエアロゾル発生物品60を示す。エアロゾル発生物品60は、
図4で示されているエアロゾル発生物品50の基層52およびカバー層56と同一の基層52およびカバー層56を備える。しかし、エアロゾル発生物品60は、基層52の上に位置付けられ、かつ基層52とカバー層56の間に密封された複数の個別のエアロゾル形成基体64を備える。エアロゾル形成基体64の各々は、多孔性基体材料と、多孔性基体材料の上に収着された液体エアロゾル形成基体とを備える。
【0090】
複数のエアロゾル形成基体64は、三つの群、すなわち各々が液体ニコチン溶液を備える複数の第一のエアロゾル形成基体68、各々が揮発性の酸を備える複数の第二のエアロゾル形成基体70、および各々が風味剤を備える複数の第三のエアロゾル形成基体72に分けられる。
【0091】
使用中、取り外し可能なカバー層56は基層52から取り外され、また
図6に示されるように、エアロゾル発生物品60は
図1に示されるエアロゾル発生装置10のくぼみ14の中へと挿入されて、エアロゾル発生システム80を形成する。エアロゾル形成基体64の配置は、エアロゾル発生物品60がくぼみ14の中に受けられた時に、各々のエアロゾル形成基体64が電気ヒーター22の上にあるような配置である。
【0092】
次に、コントローラー42は電気ヒーター22の群を逐次的に起動および作動停止して、個別のエアロゾル形成基体64を逐次的に加熱する。逐次的な起動の各々の段階で、コントローラー42は適切な電気ヒーター22を起動して、第一のエアロゾル形成基体68の一つと、第二のエアロゾル形成基体70の一つと、第三のエアロゾル形成基体72の一つとを同時に加熱する。加熱された第一のエアロゾル形成基体68から放出されたニコチンベイパーと、加熱された第二のエアロゾル形成基体70から放出された酸ベイパーは気相において反応して、空気出口20を通してユーザーに送達するためのニコチン塩粒子を含むエアロゾルを形成する。加熱された第三のエアロゾル形成基体72から放出された風味剤は、ユーザーに送達されるエアロゾルに風味を付与する。
【0093】
電気ヒーター22が起動されるたびに、コントローラー42は、対応する個別のエアロゾル形成基体64が消費されたことを示すために、分割された視覚的なフィードバック装置32の対応する分割区分34を第二の状態に切り替える。このようにして、分割された視覚的なフィードバック装置32は、複数の個別のエアロゾル形成基体64の消費量の明瞭な表示を提供する。
【0094】
図7は、本発明の一実施形態によるエアロゾル発生物品90の分解組立図を示す。エアロゾル発生物品90は、
図5に示されているエアロゾル発生物品60の基層52およびエアロゾル形成基体64と同一である、基層52および複数の個別のエアロゾル形成基体64を備える。従って、同様の部品を指定するために、同様の参照符号が使用される。
【0095】
エアロゾル発生物品90は、基層52に取り付けられ、複数の個別のエアロゾル形成基体64の上にある、カバー層92を備える。分割された視覚的なフィードバック装置94は、カバー層92の上に位置付けられており、分割された視覚的なフィードバック装置94は複数の分割区分96を備える。複数の分割区分96によって形成されたパターンは、各々の分割区分96が個別のエアロゾル形成基体64の上にあるように、複数の個別のエアロゾル形成基体64によって形成されたパターンと同一である。
【0096】
分割された視覚的なフィードバック装置94の分割区分96の各々は、加熱された時に材料の外観に変化を呈する材料を含む。例えば、各々の分割区分96は、熱機械材料と、サーモクロミック材料と、加熱された時に透明度に変化を呈するように構成された材料と、加熱された時に材料の偏光効果に変化を呈するように構成された材料とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0097】
図8は、
図7のエアロゾル発生物品90で使用するエアロゾル発生装置100の断面図を示す。エアロゾル発生物品100の構造および動作は、
図1~
図3のエアロゾル発生物品10と実質的に同一であり、同様の参照符号は同様の部品を指定する。エアロゾル発生物品100は、分割された視覚的なフィードバック装置の代わりに透明な窓102を備える。透明な窓102は、エアロゾル発生物品90がくぼみ14の中に受けられた時に、エアロゾル発生物品90の分割された視覚的なフィードバック装置94の上にあるように位置付けられている。エアロゾル発生物品90がくぼみ14の中に受けられた時に、
図6を参照して説明した通り、コントローラー42は電気ヒーター22を逐次的に起動して、複数の個別のエアロゾル形成基体64を逐次的に加熱する。個別のエアロゾル形成基体64の各々が加熱された時に、分割された視覚的なフィードバック装置94の対応する分割区分96の材料は熱によって、外観に変化を呈する。各々の分割区分96の外観の変化を、透明な窓102を通して観察することができ、またこのようにして、分割された視覚的なフィードバック装置94は複数の個別のエアロゾル形成基体64の消費量の明瞭な表示を提供する。
【0098】
1. エアロゾル発生装置であって、
電力供給源と、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を受けるためのくぼみと、
前記くぼみの中に位置付けられた少なくとも一つの電気ヒーターと、
前記少なくとも一つの電気ヒーターを起動するために前記電力供給源から前記少なくとも一つの電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成されたコントローラーであって、エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時に、前記コントローラーが全期間にわたり前記少なくとも一つの電気ヒーターを起動するように構成されている、コントローラーと、
分割された視覚的なフィードバック装置であって、前記分割された視覚的なフィードバック装置の複数の分割区分が各々、前記全期間の異なる部分に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、分割された視覚的なフィードバック装置と、を備える、エアロゾル発生装置。
2. 前記少なくとも一つの電気ヒーターが複数の電気ヒーターを備える、1に記載のエアロゾル発生装置。
3. 前記コントローラーが前記複数の電気ヒーターを逐次的に起動するように構成されている、2に記載のエアロゾル発生装置。
4. 前記全期間の各々の部分が、単一の電気ヒーターの前記全起動時間に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記対応する電気ヒーターが起動されている時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、3に記載のエアロゾル発生装置。
5. 前記電気ヒーターがあるパターンで配置され、かつ前記分割された視覚的なフィードバック装置の前記分割区分が前記電気ヒーターと同一のパターンで配置されている、4に記載のエアロゾル発生装置。
6. エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が第一の状態から第二の状態に変換可能である、1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
7. 前記第二の状態にある前記複数の分割区分の各々によって提供された前記視覚的なフィードバックが、前記分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の間で異なり、これによって前記複数の分割区分の少なくとも幾つかが前記第二の状態に切り替えられた時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、6に記載のエアロゾル発生装置。
8. 前記分割された視覚的なフィードバック装置は、非連続的な順序で前記複数の分割区分を前記第二の状態に変換するように構成され、これによって前記複数の分割区分の幾つかが前記第二の状態に変換され、かつ前記分割区分の幾つかが前記第一の状態のままである時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、6または7に記載のエアロゾル発生装置。
9. 前記分割された視覚的なフィードバック装置が分割された電子ディスプレイを備え、前記電子ディスプレイの各々の分割区分が個別に切り替え可能であり、またエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態から前記第二の状態に切り替えるように構成されている、6、7、または8に記載のエアロゾル発生装置。
10. 前記電子ディスプレイの各々の分割区分が、異なるレベルの明るさおよび異なる色のうちの少なくとも一つの間で切り替え可能である、9に記載のエアロゾル発生装置。
11. エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間が経過した時に、前記コントローラーが前記電子ディスプレイの前記分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態へと切り替えるように構成されており、前記第三の状態が前記第一の状態および前記第二の状態とは異なる、9または10に記載のエアロゾル発生装置。
12. 新しいエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態にリセットするように構成されている、9、10、または11に記載のエアロゾル発生装置。
13. エアロゾル発生物品であって、
基層と、
前記基層の上に位置付けられた少なくとも一つのエアロゾル形成基体と、
前記少なくとも一つのエアロゾル形成基体の上にあるカバー層と、
前記カバー層の上に位置付けられた分割された視覚的なフィードバック装置であって、前記分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分が前記少なくとも一つのエアロゾル形成基体の一部分の上にあり、かつ前記少なくとも一つのエアロゾル形成基体の前記対応する部分が加熱された時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、分割された視覚的なフィードバック装置と、を備える、エアロゾル発生物品。
14. 前記少なくとも一つのエアロゾル形成基体の前記分割区分および前記対応する部分が加熱された時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分が前記分割区分の物理的な外観に変化を呈するように構成されている、13に記載のエアロゾル発生物品。
15. 前記分割された視覚的なフィードバック装置の各々の分割区分が、熱機械材料と、サーモクロミック材料と、加熱された時に透明度に変化を呈するように構成された材料と、加熱された時に前記材料の偏光効果に変化を呈するように構成された材料とのうちの少なくとも一つを備える、13または14に記載のエアロゾル発生物品。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
電力供給源と、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部を受けるためのくぼみと、
前記くぼみの中に位置付けられた少なくとも一つの電気ヒーターと、
前記少なくとも一つの電気ヒーターを起動するために前記電力供給源から前記少なくとも一つの電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成されたコントローラーであって、エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時に、前記コントローラーが全期間にわたり前記少なくとも一つの電気ヒーターを起動するように構成され、前記全期間は前記少なくとも一つの電気ヒーターが連続的に起動される期間と等しい、コントローラーと、
分割された視覚的なフィードバック装置であって、前記分割された視覚的なフィードバック装置の複数の分割区分が各々、前記全期間の異なる部分に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、分割された視覚的なフィードバック装置と、を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記少なくとも一つの電気ヒーターが複数の電気ヒーターを備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記コントローラーが前記複数の電気ヒーターを逐次的に起動するように構成されている、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記全期間の各々の部分が、単一の電気ヒーターの前記全起動時間に対応し、かつエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記対応する電気ヒーターが起動されている時に、前記複数の分割区分の各々が視覚的なフィードバックを提供するように構成されている、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記電気ヒーターがあるパターンで配置され、かつ前記分割された視覚的なフィードバック装置の前記分割区分が前記電気ヒーターと同一のパターンで配置されている、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記複数の分割区分の各々が第一の状態から第二の状態に変換可能である、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記第二の状態にある前記複数の分割区分の各々によって提供された前記視覚的なフィードバックが、前記分割された視覚的なフィードバック装置の分割区分の間で異なり、これによって前記複数の分割区分の少なくとも幾つかが前記第二の状態に切り替えられた時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記分割された視覚的なフィードバック装置は、非連続的な順序で前記複数の分割区分を前記第二の状態に変換するように構成され、これによって前記複数の分割区分の幾つかが前記第二の状態に変換され、かつ前記分割区分の幾つかが前記第一の状態のままである時に、前記分割された視覚的なフィードバック装置がしるしを表示する、請求項6または7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記分割された視覚的なフィードバック装置が分割された電子ディスプレイを備え、前記電子ディスプレイの各々の分割区分が個別に切り替え可能であり、またエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間の前記対応する部分が経過した時に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態から前記第二の状態に切り替えるように構成されている、請求項6、7、または8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記電子ディスプレイの各々の分割区分が、異なるレベルの明るさおよび異なる色のうちの少なくとも一つの間で切り替え可能である、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
エアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時、および前記全期間が経過した時に、前記コントローラーが前記電子ディスプレイの前記分割区分の少なくとも幾つかを第三の状態へと切り替えるように構成されており、前記第三の状態が前記第一の状態および前記第二の状態とは異なる、請求項9または10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
新しいエアロゾル発生物品の少なくとも一部が前記くぼみの中に受けられた時に、前記コントローラーが前記複数の分割区分の各々を前記第一の状態にリセットするように構成されている、請求項9、10、または11に記載のエアロゾル発生装置。