(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026434
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】密閉器具
(51)【国際特許分類】
B65D 41/17 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
B65D41/17
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023214998
(22)【出願日】2023-12-20
(62)【分割の表示】P 2019563397の分割
【原出願日】2018-05-30
(31)【優先権主張番号】15/611,781
(32)【優先日】2017-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】チェーザレ,スラヴィカ
(72)【発明者】
【氏名】ラリエ,グレゴリー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】耐久性が非常に高い改良された押し込み(スナップ)/ひねり外し式密閉器具を提供する。
【解決手段】本発明は、密閉器具を具備するパッケージ、例えば、密閉器具(22)と組み合わせたボトル(20)に関する。密閉器具は、開口部を画定する上壁部と、上壁部から垂れ下がる円筒形スナップ式筒部(30)とを含む。筒部(30)は、ボトル首部の雄ねじ部(60)と噛み合うように設計されたねじ部(34)を含む。筒部のねじ部とボトル首部のねじ部は、密閉器具が製造過程でボトルにスナップ式に取り付けられるとき、互いの上を通過する。筒部は、抵抗凹部(42)と、案内凹部とを含む。抵抗凹部(42)と案内凹部は、ボトル肩部の押付要素を収容し、密閉器具のねじを緩めることを可能にする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.開口部を画定する上壁部と、
b.前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備える密閉器具であって、
c.前記円筒形スナップ式筒部が、その前記底部端部に少なくとも1つの抵抗凹部を含
み、
d.前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に少なくとも1つのねじ部をさらに含み
、
e.前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f.前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の抵抗凹
部の壁部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹
部の側部のうちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g.前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を容器首部に対して下げるための案内凹部を含むように形成され、
前記密閉器具は、前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の案内凹部の壁部と、下向
きの傾斜を有する第2の案内凹部の壁部とを含むことにより、密閉器具を閉じる回転方向
において、前記第1の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を、押付
要素を有する前記容器首部に向かって軸方向に下げることができ、
前記第2の壁部が、前記容器に対して上昇する前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と
一致し、
前記押付要素が前記小さい傾斜の抵抗凹部の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付
要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達するまで、前記ねじ部が、前記密閉器
具が取り付けられているボトル首部のねじ部に対するその軸方向の位置を維持するように
構成される、密閉器具。
【請求項2】
前記開口部を閉じる密閉カバーをさらに含み、
前記密閉カバーが前記密閉器具の密閉器具基部にヒンジにより装着される、請求項1に
記載の密閉器具。
【請求項3】
前記密閉器具のねじを緩める回転方向において、前記押付要素が、前記抵抗凹部に出会
った後で、前記第1の案内凹部の壁部と出会い、その後、前記第2の案内凹部の壁部と出
会う、請求項1または2に記載の密閉器具。
【請求項4】
前記押付要素が前記第1の案内凹部の壁部の下の位置に到達するとき、前記円筒形スナ
ップ式筒部のねじ部と前記容器のねじ部が、前記スナップ式筒部のねじ部の上方に前記容
器のねじ部があるという、それらの相対的な軸方向の位置を維持する、請求項1~3のい
ずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項5】
前記第2の抵抗凹部の壁部が、前記より小さい傾斜を含み、
前記第2の抵抗凹部の壁部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部
の傾斜のプラスマイナス10度の範囲であり、
前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩める間に、前記第2
の抵抗凹部の壁部と対面し、
前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾斜と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付
要素の前記側壁部が、30~85度の間の傾斜を有する、請求項1~4のいずれか一項に
記載の密閉器具。
【請求項6】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、少なくとも2
mmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項7】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mmから5
mmまでである、請求項7に記載の密閉器具。
【請求項8】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mmから4
mmまでである、請求項8に記載の密閉器具。
【請求項9】
前記第1の案内凹部の壁部が、90~135度の傾斜を有する、請求項1~9のいずれ
か一項に記載の密閉器具。
【請求項10】
前記第2の案内凹部の壁部が、0~10度の傾斜を有する、請求項1~10のいずれか
一項に記載の密閉器具。
【請求項11】
組み合わせた密閉器具とボトルを具備する容器であって、
密閉器具と、ボトル首部および少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含み、
I.前記密閉器具が、
a)開口部を画定する上壁部と、
b)前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
c)前記円筒形スナップ式筒部が、その内部に前記底部端部へと延びる少なくとも1つ
の抵抗凹部を含み、
d)前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に1つ以上のねじ部をさらに含み、
e)前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f)前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の側部の
うちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部側部のう
ちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g)前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を前記ボトル首部に対して上げ下げするための案内凹部を含むように形成され、
II.前記ボトル首部が雄ねじ部を有し、
前記少なくとも1つのボトルの押付要素が前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部の前記
抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、
前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の壁部と、下向きの傾斜を有する第2の壁部
とを含むことにより、密閉器具を閉じる回転方向において、前記第1の案内凹部の壁部に
より、前記円筒形スナップ式筒部の位置を前記押付要素に向かって軸方向に下げることが
でき、
前記第2の案内凹部の壁部が、前記密閉要素に対して上昇する前記密閉器具の円筒形ス
ナップ式筒部と一致し、
前記押付要素が前記小さい傾斜の抵抗凹部の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付
要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達するまで、前記スナップ式筒部の雌ね
じ部と前記ボトル首部のねじ部が、前記スナップ式筒部のねじ部の上方に前記ボトル首部
のねじ部があるというそれらの相対的な軸方向の位置を維持する、容器。
【請求項12】
前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達した後に、前記円筒形スナ
ップ式筒部のねじ部が、軸方向の力を加えられることにより、前記ボトルのねじ部の上を
軸方向に通過する、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記第2の抵抗凹部の壁部が前記より小さい傾斜を含み、
前記第2の抵抗凹部の壁部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部
の傾斜のプラスマイナス10度の範囲であり、
前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩める間に、前記第2
の抵抗凹部の壁部と対面し、
前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾斜と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付
要素の前記側壁部が、30~85度の間の傾斜を有する、請求項11または12に記載の
容器。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
数多くのパーソナルケア製品が、プラスチック製ボトルに入れられて売られている。そ
のような製品の例として、ボディーソープやシャンプーが挙げられる。プラスチック製ボ
トルは、消費者がボディーソープやヘアケア製品をボトルから必要な量だけ出す際に便利
であるが、大抵の場合、一度使用した後に廃棄されてしまい、場合によっては、埋め立て
ごみになるという望ましくない処理をされる。プラスチック製ボトルは、リサイクルされ
ることもあるが、リサイクル施設への輸送やリサイクル処理そのものにエネルギーが必要
である。よって、パッケージ材は、一度使用した後に捨てるのではなく、再利用すること
が好ましい。
【0002】
現在市販されているボトルの中には、消費者が再利用することを前提としているものも
あるが、再利用を促すための工夫の余地があるものが多い。例えば、密閉器具を取り外す
のが難しく、消費者がボトル本体にアクセスしにくいことがある。そのせいで、プラスチ
ックの使用と廃棄を最小限にするという目標が大いに妨げられている。よって、消費者が
簡単に取り外せる密閉器具を有するボトルが従来から必要とされている。さらに、消費者
が、容器の詰め替えを終えた後、再び密閉器具をボトルに簡単に固定できることが重要で
ある。
【0003】
消費者がボトルの内部に簡単にアクセスできることはもちろん望まれることだが、密閉
器具がボトルからあまりにも簡単に外れてしまうようなボトルの設計ではいけない。その
ような設計では、製品が、例えば、輸送中等のタイミングが悪いときに、容器からこぼれ
出てしまう。さらに、密閉器具を簡単に分離できるようにするという目標は、それと相反
する目標、すなわち製造過程での密閉器具のボトルへの取り付けを簡単にすることにより
製造コストを最小限に抑えるという目標とバランスをとる必要がある。
【0004】
米国特許第8,365,933号(ジャッケル)は、押し込み(スナップ)式密閉器具
を含む密閉システムを開示している。スナップ式密閉器具を注ぎ口に押し付けることによ
って、相互に作用する2つの要素が、それらの柔軟性により互いの側または上を通って位
置を変えることができる。密閉器具は、ある程度の力を加えて真っすぐ軸/垂直方向に取
り外そうとしても難しいが、回転させることにより、軸方向に取り外そうとするよりもず
っと簡単に取り外すことができる。密閉器具は円筒形スナップ式筒部の内部に凹部を含ん
でおり、この円筒形スナップ式筒部は容器肩部にある押付要素と係合する。凹部の側部は
、一方の側部の一点における傾斜が、他方の側部の同一点における傾斜より小さいように
設計される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、先行の密閉器具のいくつかの欠点を持たない改良された押し込み(スナップ
式)/ひねり外し式密閉器具に関する。特に、この密閉器具は、標準的工業落下試験にお
いて見られるように、非常に耐久性の高いものである。さらに、本発明は、密閉器具を具
備するパッケージ、例えば、密閉器具と組み合わせたボトルに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の密閉器具の基部は、開口部を画定する上壁部と、上壁部から垂れ下がり、筒部
の底部端部へと垂直/軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部とを含む。円筒形スナップ式
筒部は、ボトル首部の雄ねじ部と噛み合うように設計されたねじ部を内壁部に含む。密閉
器具基部をボトル首部にスナップ式に取り付けることにより、円筒形スナップ式筒部のね
じ部が、容器首部のねじ部の上を通過して、一時的に容器首部のねじ部の下に嵌まる。
【0008】
密閉器具の円筒形スナップ式筒部は、その底部端部に、少なくとも1つの抵抗凹部と、
少なくとも1つの案内凹部とを含む。抵抗凹部と案内凹部は、密閉器具のねじを緩める際
に役に立ち、それにより詰め替えのために密閉器具を簡単に取り外すことができる。抵抗
凹部は、対向する第1の壁部と第2の壁部とを含む。第1の壁部と第2の壁部は、円筒形
スナップ式筒部により画定され、それぞれ傾斜を有する。一方の壁部の傾斜は、少なくと
も一点において、同じ軸/垂直方向の高さにある一点における他方の壁部の傾斜よりも小
さい。
【0009】
密閉器具が閉じられると、容器の押付要素が、抵抗凹部内に少なくとも部分的に収容さ
れる。より大きい傾斜を有する抵抗凹部の壁部が押付要素に接触することにより、密閉器
具の一方向(開けない/ねじを締める/密閉器具を固定する方向)の回転、通常は時計回
りの回転を阻止する。密閉器具が反対方向、つまり開ける/ねじを緩める/密閉器具を取
り外す方向に回されると、抵抗凹部の対向する壁部のなだらかなほうの傾斜と押付要素が
接触することにより、密閉器具が僅かに上方に押し上げられる。この回転の初期段階にお
いて、円筒形スナップ式筒部の雌ねじ部は、容器首部の雄ねじ部の下のその/それらの位
置を維持し、密閉器具は容器首部に対して軸方向上方に移動する。軸方向の動きは、ねじ
部に角度がついているために生じる。つまり、角度のついた回転動作は、最終的に軸方向
の動作になる。あるいは、密閉器具は、十分な軸方向の力を、例えば、消費者が加えるこ
とにより、回転の初期段階であっても、押付要素が抵抗凹部から解放されると、スナップ
式筒部の雌ねじ部が容器首部の雄ねじ部の上を通過して、密閉器具を簡単に取り外せるよ
うに構成されてもよい。
【0010】
密閉器具を反時計回り、つまりねじを緩める/開ける方向にさらに回転させると、押付
要素が抵抗凹部の後ろ側の端部と出会い、その後、スナップ式筒部の底部縁部と出会い、
さらに、案内凹部と出会う。密閉器具を、ねじを緩める/開ける方向に回転させる間、案
内凹部は、まず底部端部から上方に延び、円筒形スナップ式筒部の位置を容器首部に対し
て下げることを可能にする。この時、密閉器具の円筒形スナップ式筒部のねじ部と、それ
に噛み合う容器首部のねじ部が互いに接触する。その後、円筒形スナップ式筒部のねじ部
と首部のねじ部が係合を継続している状態で、密閉器具を、ねじを緩める/開ける/密閉
器具を取り外す方向にさらに回転させると、案内凹部が、円筒形スナップ式筒部の底部端
部に向かって緩やかに下降する傾斜を含むようになる。
【0011】
案内凹部の下降する傾斜と、結果として生じる容器首部と裾部で噛み合うねじ部の傾斜
に一致する密閉器具の相対的な上方への動きとにより案内がなされ、密閉器具を、ねじを
緩める/開ける方向に回転させるときの抵抗が最小限になる。消費者は、最小限の抵抗で
密閉器具を回転させ続けることができ、それにより最終的には密閉器具を取り外すことが
できる。案内凹部を設けることにより、逆方向の作業も容易になる。逆方向の作業とは、
消費者が、ボトルの詰め替えを終えた後、密閉器具を閉じる方向、通常は時計回りに回転
させる作業のことである。案内凹部がなければ、ねじを締めて密閉器具を取り付けるとき
に、スナップ式筒部の底部がねじ部の係合を妨げてしまうと思われる。
【0012】
密閉器具は、密閉要素を含んでもよい。密閉要素は、密閉器具基部の上壁部と接触し、
および/または密閉器具基部の上壁部を覆い、密閉器具の開口部を封止するが、製品を必
要な量だけ出すときには開口部から取り外すことができる。密閉要素は、製品を必要な量
だけ出すために取り外すときにも、例えば、ヒンジや他の装着器具により、密閉器具基部
と繋がりを保つことが好ましい。
【0013】
抵抗凹部と案内凹部との間に延びるスナップ式筒部の底部縁部は、長さが、少なくとも
2mmであり5mmまでであること、特に2~4mmであることが好ましい。これにより
、密閉器具が長期間の使用にわたりボトルと良好で適切な密着状態を保つことができるな
ど、密閉器具の耐久性を最大限にすることができる。
【0014】
本発明の密閉器具は、製造過程において密閉器具をボトル首部にしっかりと固定するこ
とができる。さらに、本発明の密閉器具は、消費者がボトルから簡単に取り外したり、再
度ボトルに簡単に取り付けたりできるため、容器の詰め替えのための密閉器具の取り外し
を促すことができる。密閉器具は、耐久性があり、例えば、摩耗や引き裂きに対する耐性
がある。
【0015】
ねじを締める/ねじを緩める方向やねじ部の位置等を変更する場合には、抵抗凹部と案
内凹部の位置や形状を調整する必要があることは明らかである。
【0016】
本発明の上記および他の特徴および利点について、さらによく理解するために、下記の
好ましい実施形態の詳細な説明と添付の図面を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のボトルと密閉器具の側面図であり、密閉器具の断面を含む図である。
【
図2】本発明のボトルの正面図であり、首部の一部が切り取られ、その上の密閉器具基部の断面が示されており、密閉カバーが取り外されている図である。
【
図3】本発明の開いている状態の密閉器具を上から見た斜視図である。
【
図5】本発明のパッケージの側面図であり、密閉器具を、ねじを緩める/開ける/密閉器具を取り外す方向にいくらか回転させており、円筒形スナップ式筒部を見せるために密閉器具の数か所が切り取られている図である。
【
図6】数か所が切り取られた密閉器具が取り付けられた容器の上部の側面図であり、密閉器具が完全に閉まっている状態の図である。
【
図7】数か所が切り取られた密閉器具の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
密閉器具22は、ボトル20の上に取り付けられる(
図5と
図6)。密閉器具22は、
ヒンジ28により密閉カバー26に接続された密閉器具基部24を含む。ただし、他の配
置が可能であることは、当業者には明らかであろう。
図1と
図2が最も分かりやすいが、
密閉器具基部24は、上壁部25から下方に垂れ下がる、ほぼ円筒形スナップ式筒部30
を含む。円筒形スナップ式筒部30は、ボトル20の首部32に係合するように位置決め
される。円筒形スナップ式筒部30の内壁部は1つ以上の雌ねじ部34を含み、雌ねじ部
34は内側に突き出ている。
【0019】
密閉器具基部24は、上壁部25内の中央に配置された取り出し用開口部36を含む。
開口部36は中央に配置されるように図示および記載されるが、望ましい場合は、中央か
らずれた位置であってもよい。開口部36の上方および/または下方に、注ぎ出し、また
は封止を補助するための構造物、例えば、リング38が設けられてもよい。密閉器具基部
24がボトル20上に位置するとき、開口部36は、スナップ式筒部30の内部を介して
ボトル20の内部と、さらに密閉器具基部の外壁部23と連通している。密閉カバー26
は、密閉器具、さらに最終的にはボトルの封止を補助するプラグ40を含む。
【0020】
ボトル20の首部32は、雄ねじ突出部60を含む。
【0021】
図5~
図7が最も分かりやすいが、円筒形スナップ式筒部30は、底部端部または縁部
43から上方に延びる抵抗凹部42を含む。縁部43は、典型的には、下方に延びる筒部
の軸に対して直角を成すように延びる。
図1に示されるように、第2の抵抗凹部42aが
、抵抗凹部42から180°離れて設けられてもよい。抵抗凹部42は、円筒形スナップ
式筒部30内に形成された2つの壁部44、46を含む。壁部44、46の形状は、密閉
器具をボトルから解放して取り外すために、密閉器具を回転させる所望の方向に基づいて
決定される。
【0022】
本明細書は反時計回りにねじを緩める/開けることを意図して記載されているため、典
型的には、密閉器具は、反時計回りに回転させることにより、ねじを緩められる/開けら
れる/取り外される。しかし、望ましい場合は、別の方向に回転させる可能性があり、そ
れに応じて壁部44、46の形状と案内凹部70の位置が調整されることは明らかである
。
【0023】
図6が最も分かりやすいが、密閉器具が閉じられた状態にあるとき、抵抗凹部42は押
付要素50の少なくとも一部を受け入れる。押付要素50は、ボトル肩部80と常に繋が
っている突出部である。
【0024】
図7において符号44で示されている、ねじを緩める/開ける回転中に、後ろ側になる
抵抗凹部の壁部は、その下部端部45において傾斜を含み、この傾斜は反対側(前側)の
凹部壁部46の傾斜よりも緩やかである。抵抗凹部の壁部46の下部端部の傾斜は、より
険しく急である。押付要素50は、異なる傾斜を有する2つの側壁部54、52をさらに
含む。
【0025】
図6に示されるような最初の閉じた状態から開始する場合、消費者が密閉器具を時計回
りに回転させると、押付要素の側壁部52の急な傾斜が、抵抗凹部の壁部46の急な傾斜
と対面し、回転が妨げられる。他方、最初の閉じた状態から、密閉器具を反時計回りに回
転させると、よりなだらかな傾斜を有する押付要素の側壁部54が、その下半分、例えば
、その基部近くの45の地点において、よりなだらかな傾斜を有する抵抗凹部の壁部44
と対面する。よりなだらかな傾斜を有する壁部同士の接触がもたらす効果により、より急
な傾斜同士のときに起きるような回転の妨げは起こらず、押付要素50により抵抗凹部の
壁部と垂れ下がる円筒形スナップ式筒部30が上方に押し上げられる。
【0026】
抵抗凹部の壁部44の45の地点におけるより小さくなだらかな傾斜(
図7)は、容器
の押付要素の側壁部54の傾斜とほぼ同じ、または同じである。押付要素の側壁部54は
、ねじを緩める/開けるときに、抵抗凹部の壁部44と対面する。壁部44の部分45に
おける傾斜は、壁部54の傾斜のプラスマイナス10度の範囲である。よって、壁部54
が45度である場合、部分45における壁部44は35~55度の範囲である。壁部44
と54のそれぞれは、30~85度の範囲である。壁部44の部分45における傾斜は、
縁部部分56を通る水平線に対して測定される。壁部54の傾斜は、回転時に壁部54が
最初に壁部44と接触する地点において測定され、壁部44の接点と交わる水平線であっ
て底部縁部部分56と平行または一致する線に対して測定される。
【0027】
消費者が、密閉器具の取り外し中に、密閉器具22を反時計回りにさらに回転させるこ
とにより、押付要素50が抵抗凹部の壁部44を通り過ぎ、押付要素の頭頂部58が円筒
形スナップ式筒部の底部縁部43の部分56に接触することになる。密閉器具22を、ね
じを緩める/開ける方向である反時計回りにさらに回転させることにより、押付要素50
の頭頂部58は、例えば、
図7に見られる案内凹部70と出会う。案内凹部70は、上方
に延びる壁部72と、下方に延びる壁部74とを含む。上方に延びる壁部72は、底部縁
部の部分56を通る水平線に対して90~135度の範囲の傾斜を有する。下方に延びる
壁部74は、壁部74と筒部底部43の交差点75を通る水平線に対して0~10度の範
囲のより険しくない傾斜を有する。
【0028】
抵抗凹部42と案内凹部70との間の距離は、壁部44がスナップ式筒部の底部端部ま
たは縁部43と結合する点から、案内凹部の壁部70が上り始める壁部72の開始点まで
、底部縁部部分56に沿って測定される。ねじを緩める/開ける方向における抵抗凹部と
案内凹部との間の距離は、少なくとも3mmであることが好ましい。この距離は、典型的
には、2mmから5mmまでであり、特に2mmから4mmである。
【0029】
抵抗凹部に加えて、案内凹部を設けることにより、密閉器具を、反対の閉じる方向、通
常は時計回りに回転させることも容易になる。密閉器具を時計回りの閉じる方向に回転さ
せるとき、点75において(
図5)、押付要素50が、案内凹部70の緩やかに上方に傾
く壁部74と出会い、その後、壁部72のより急な下向きの傾きと出会い、さらに、部分
56において縁部43と出会い、最後に、抵抗凹部の壁部44および急な壁部46と出会
う。
【0030】
実際のパッケージの製造過程において、密閉器具22は、ボトル20の首部32(例え
ば、
図2)に対して、軸方向下方に押し付けられてスナップ式に取り付けられる(または
、ボトル20が軸方向上方に押し付けられる、または密閉器具22が軸方向下方にボトル
20が軸方向上方に相互に押し付けられる)。ボトル本体と密閉器具は可撓性材料で作ら
れているため、および/または筒部内部の1つ以上の凹部を設けることによって、円筒形
スナップ式筒部30を半径方向に弾力的に拡張させることができることにより、円筒形ス
ナップ式筒部の雌ねじ部34が容器首部の雄ねじ部60の上を通過し、密閉器具が首部に
スナップ式に取り付けられる。よって、密閉器具が容器にしっかりと装着されるため、消
費者または他の外力が、真っすぐ垂直または軸方向上方に動かすことにより、密閉器具を
容器から分離するためには、相当大きな力が必要になる。あるいは、密閉器具22は、最
初に容器20に取り付けるときに、回転させてねじを係合させることにより取り付けても
よい。
【0031】
通常の使用では、カバー26を開口部36から取り外すことにより、製品を必要な量だ
け出すことになる。その後、カバー26を閉じることにより、製品を使用しないときには
、プラグ40が開口部を封止することになる。
【0032】
最初に入っていたシャンプー、ボディーソープ、ローション、または他の製品がボトル
からほとんどなくなったとき、消費者はパッケージから密閉器具22を取り外し、簡単に
ボトルを詰め替えて再利用することができる。密閉器具を取り外す作業を開始するには、
消費者は、押付要素50が少なくとも部分的に凹部42内に収容されている、
図6に示さ
れている状態から、密閉器具を典型的には反時計回りに回転させる。押付要素50は、上
記したように、密閉器具の回転時に、密閉器具22を上方に押し上げる。密閉器具が回転
する間、少なくとも押付要素が第2の案内凹部の壁部72の下の位置に到達するまで、好
ましくは、押付要素が第2の案内凹部の壁部の下の位置を越えた位置に到達するまでは、
円筒形スナップ式筒部のねじ部34は、容器首部のねじ部60の下のその位置を維持する
。つまり、押付要素がこのような位置に到達するまでは、ねじ部はそれらの相対的な軸方
向の位置を維持する。
【0033】
次に、押付要素50は、円筒形スナップ式筒部の底部縁部43の部分56と出会い、そ
の後、案内凹部70の上方に延びる壁部72と出会う。壁部72により、円筒形スナップ
式筒部の位置を、容器首部に向かって軸方向に下げることができる。円筒形スナップ式筒
部のねじ部34は、ねじ部60の下に留まり、この位置において、消費者は、通常の回転
を継続することにより、容器首部から密閉器具のねじを緩めることができる。
図5は、凹
部70内にある押付要素50を示している。押付要素の頭頂部58を案内凹部70の下方
に延びる壁部74に接触させることにより、ねじを緩める回転をさらに容易にしていても
よい。頭頂部58を下方に延びる壁部74に接触させることにより、密閉器具の円筒形ス
ナップ式筒部を持ち上げて、密閉器具のねじを普通に緩めることを補助し、それにより密
閉器具が簡単に取り外されるようにしてもよい。ねじ部のピッチは、壁部74の傾斜とほ
ぼ同じである。
【0034】
開けるために回転させているときのどこかの時点で、好ましくは、押付要素が第2の案
内凹部の壁部の下の位置を越えた後で、円筒形スナップ式筒部のねじ部が、ボトルのねじ
部の上を軸方向に通過していてもよく、それにより密閉器具の取り外しが容易になる。こ
のようなことが起こる場合、典型的には、
図5の押付要素50の場所よりも、開ける方向
に回転させた位置、例えば、押付要素50が、点75により近い位置、好ましくは点75
を越えた位置で起こる。取り外しは、首部の雄ねじ部および/またはスナップ式筒部の雌
ねじ部が途切れること、ならびに密閉器具が可撓性材料で作られることにより、さらに容
易になる。あるいは、上記のように、密閉器具は、押付要素が抵抗凹部から解放されると
、十分な軸方向の力を加えることにより、スナップ式筒部の雌ねじ部が容器首部の雄ねじ
部の上を通過して、密閉器具が簡単に取り外されるように構成されてもよい。
【0035】
密閉器具が取り外されると、消費者は、ボトルにシャンプーや他の製品を再度補充する
。その後、消費者は、製造過程のときのように、密閉器具をボトル首部に対して軸方向下
方に押し込んで(スナップ式に)ボトルに取り付け直す、または密閉器具のねじを回して
ボトル首部に取り付け直す。後者の方法を選んだ場合、時計回りに動く筒部30の縁部4
3が、押付要素50の頭頂部58に接触していてもよい。押付要素50の頭頂部58は、
点75(
図5)に到達すると、緩やかに上る壁部74に出会い、それにより、ねじを普通
に締めたときの密閉器具の下降に一致するように、筒部の位置をボトル首部に対して下げ
ることができる。この点で、ねじ部は係合済みである。
【0036】
押付要素の前方および/または頭頂の壁部が、案内凹部70の壁部72に出会うことに
より、ボトル首部32に対して上昇する筒部30を収容することができ、押付要素50の
頭頂部58は縁部43の部分56に接触していてもよい。さらに回転させると、押付要素
が抵抗凹部の壁部44に到達し、筒部30が下方に移動して、押付要素50が凹部42に
収容される。消費者が密閉器具を回転させて閉じるとき、筒部30の雌ねじ部34はボト
ル首部32の雄ねじ部60の下のその位置を維持する。押付要素の壁部52が抵抗凹部4
2の急な壁部46に出会うと、密閉器具をそれ以上回転させることができなくなる。
【0037】
密閉器具は、製造過程ではボトルに対して真っすぐ垂直/軸方向に取り付けることによ
り、容器首部にしっかりとかつ経済的に取り付けることができる。さらに、消費者は、密
閉器具を回転させて簡単に取り外すこと、および再度ボトルに簡単に取り付けることがで
き、容器の詰め替えが促進される。また、製造過程においても、密閉器具22を回転させ
てねじを係合させることにより、密閉器具22を容器に取り付けてもよい。
【0038】
本明細書中に記載の上方または下方への動きについての言及は、容器20の基部(図示
せず)の端部が密閉器具と反対の位置にある状態で、容器20を置いたときのものである
。
【0039】
密閉器具は、プリプロピレンまたはポリエチレンまたは同様の高分子材料から作られて
もよく、ボトルは、高密度ポリエチレンまたはポリプロピレンまたはPETから成型する
ことができる。密閉器具は、耐久性があり、密閉器具の開閉や落下による通常の摩耗およ
び引き裂きに耐えられるように設計される。
【0040】
パーソナルケア製品は、皮膚、頭皮、または口に使用される、シャンプー、ボディーソ
ープ、スキンローション等の製品を含む。
【0041】
本発明は、下記の番号を振った態様を含む。
【0042】
1.密閉器具であって、
a.開口部を画定する上壁部と、
b.前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
c.前記円筒形スナップ式筒部が、その前記底部端部に少なくとも1つの抵抗凹部を含
み、
d.前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に少なくとも1つのねじ部をさらに含み
、
e.前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f.前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の抵抗凹
部の壁部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹
部の側部のうちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g.前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を容器首部に対して下げるための案内凹部を含むように形成され、
前記密閉器具は、前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の案内凹部の壁部と、下向
きの傾斜を有する第2の案内凹部の壁部とを含むことにより、密閉器具を閉じる回転方向
において、前記第1の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を、押付
要素を有する前記容器首部に向かって軸方向に下げることができ、前記第2の壁部が、前
記容器に対して上昇する前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致し、前記押付要素が
前記小さい傾斜の抵抗凹部の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付要素が前記第2の
案内凹部の壁部の下の位置に到達するまで、前記ねじ部が、前記密閉器具が取り付けられ
ているボトル首部のねじ部に対するその軸方向の位置を維持するように構成される密閉器
具。
【0043】
2.前記開口部を閉じる密閉カバーをさらに含み、前記密閉カバーが前記密閉器具の密
閉器具基部にヒンジにより装着される、請求項1に記載の密閉器具。
【0044】
3.前記密閉器具のねじを緩める回転方向において、前記押付要素が、前記抵抗凹部に
出会った後で、前記第1の案内凹部の壁部と出会い、その後、前記第2の案内凹部の壁部
と出会う、請求項1に記載の密閉器具。
【0045】
4.前記押付要素が前記第1の案内凹部の壁部の下の位置に到達するとき、前記円筒形
スナップ式筒部のねじ部と前記容器のねじ部が、前記スナップ式筒部のねじ部の上方に前
記容器のねじ部があるという、それらの相対的な軸方向の位置を維持する、請求項1に記
載の密閉器具。
【0046】
5.前記第2の抵抗凹部の壁部が前記より小さい傾斜を含み、前記第2の抵抗凹部の壁
部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部の傾斜のプラスマイナス1
0度の範囲であり、前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩め
る間に、前記第2の抵抗凹部の壁部と対面し、前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾斜
と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付要素の前記側壁部が、30~85度の間の傾
斜を有する、請求項1に記載の密閉器具。
【0047】
6.組み合わせた密閉器具とボトルを具備する容器であって、
密閉器具と、ボトル首部および少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含み、
I.前記密閉器具が、
a)開口部を画定する上壁部と、
b)前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
、
c)前記円筒形スナップ式筒部が、その内部に前記底部端部へと延びる少なくとも1つ
の抵抗凹部を含み、
d)前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に1つ以上のねじ部をさらに含み、
e)前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f)前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の側部の
うちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部側部のう
ちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g)前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を前記ボトル首部に対して上げ下げするための案内凹部を含むように形成され、
II.前記ボトル首部が雄ねじ部を有し、前記少なくとも1つのボトルの押付要素が前
記密閉器具の円筒形スナップ式筒部の前記抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられ
るように適合され、前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の壁部と、下向きの傾斜を
有する第2の壁部とを含むことにより、密閉器具を閉じる回転方向において、前記第1の
案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を前記押付要素に向かって軸方
向に下げることができ、前記第2の案内凹部の壁部が、前記密閉要素に対して上昇する前
記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致し、前記押付要素が前記小さい傾斜の抵抗凹部
の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置
に到達するまで、前記スナップ式筒部の雌ねじ部と前記ボトル首部のねじ部が、前記スナ
ップ式筒部のねじ部の上方に前記ボトル首部のねじ部があるというそれらの相対的な軸方
向の位置を維持する容器。
【0048】
7.前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達した後に、前記円筒形
スナップ式筒部のねじ部が、軸方向の力を加えられることにより、前記ボトルのねじ部の
上を軸方向に通過する、請求項6に記載の容器。
【0049】
8.ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、少なくと
も2mmである、請求項1に記載の密閉器具。
【0050】
9.ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mmか
ら5mmまでである、請求項8に記載の密閉器具。
【0051】
10.ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mm
から4mmまでである、請求項9に記載の密閉器具。
【0052】
11.前記第1の案内凹部の壁部が、90~135度の傾斜を有する、請求項1に記載
の密閉器具。
【0053】
12.前記第2の案内凹部の壁部が、0~10度の傾斜を有する、請求項1に記載の密
閉器具。
【0054】
13.前記第2の抵抗凹部の壁部が前記より小さい傾斜を含み、前記第2の抵抗凹部の
壁部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部の傾斜のプラスマイナス
10度の範囲であり、前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩
める間に、前記第2の抵抗凹部の壁部と対面し、前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾
斜と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付要素の前記側壁部が、30~85度の間の
傾斜を有する、請求項6に記載の容器。
【0055】
14.密閉器具であって、
a.開口部を画定する上壁部と、
b.前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
c.前記円筒形スナップ式筒部が、その前記底部端部に少なくとも1つの抵抗凹部を含
み、
d.前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に少なくとも1つのねじ部をさらに含み
、
e.前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f.前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の抵抗凹
部の壁部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹
部の側部うちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g.前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を容器首部に対して下げるための案内凹部を含むように形成され、
前記密閉器具は、前記案内凹部が、上向きの傾斜を有する第1の壁部と、下向きの傾斜
を有する第2の壁部とを含むことにより、密閉器具を閉じる回転方向において、前記第1
の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を前記押付要素に向かって軸
方向に下げることができ、前記第2の案内凹部の壁部が、前記密閉要素に対して上昇する
前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致し、前記密閉器具が可撓性材料から作られる
ように構成される密閉器具。
【0056】
15.組み合わせた密閉器具とボトルを具備する容器であって、
密閉器具と、ボトル首部および少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含み、
I.前記密閉器具が、
h)開口部を画定する上壁部と、
i)前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
、
j)前記円筒形スナップ式筒部が、その内部に前記底部端部へと延びる少なくとも1つ
の抵抗凹部を含み、
k)前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に1つ以上のねじ部をさらに含み、
l)前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
m)前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の側部の
うちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部の側部う
ちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
n)前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を前記ボトル首部に対して上げ下げするための案内凹部を含むように形成される密
閉器具であって、
II.前記ボトル首部が雄ねじ部を有し、
前記少なくとも1つのボトルの押付要素が前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部の前記
抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、前記案内凹部が上向き
の傾斜を有する第1の壁部と、下向きの傾斜を有する第2の壁部とを含むことにより、密
閉器具を閉じる回転方向において、前記第1の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナッ
プ式筒部の位置を前記押付要素に向かって軸方向に下げることができ、前記第2の案内凹
部の壁部が、前記密閉要素に対して上昇する前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致
し、前記密閉器具が可撓性材料から作られ、および/または前記ボトルがパーソナルケア
製品を含む容器。
【0057】
16.前記密閉器具は、十分な軸方向の力を加えることにより、回転の初期段階であっ
ても、前記押付要素が前記抵抗凹部から解放されると、前記スナップ式筒部の前記雌ねじ
部が前記容器首部の前記雄ねじ部の上を通過して、前記密閉器具を簡単に取り外せるよう
に構成される、請求項14に記載の密閉器具。
【0058】
17.前記密閉器具は、十分な軸方向の力を加えることにより、回転の初期段階であっ
ても、前記押付要素が前記抵抗凹部から解放されると、前記スナップ式筒部の前記雌ねじ
部が前記容器首部の前記雄ねじ部の上を通過して、前記密閉器具を簡単に取り外せるよう
に構成される、請求項15に記載の密閉器具。
【0059】
18.組み合わせた密閉器具とボトルを具備する容器であって、
密閉器具と、ボトル首部および少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含み、
I.前記密閉器具が、
o)開口部を画定する上壁部と、
p)前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
q)前記円筒形スナップ式筒部が、その内部に前記底部端部へと延びる少なくとも1つ
の抵抗凹部を含み、
r)前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部にねじ部をさらに含み、
s)前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
t)前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の側部の
うちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部の側部の
うちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
u)前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を前記ボトル首部に対して上げ下げするための案内凹部を含むように形成され、
II.前記ボトル首部が雄ねじ部を有し、
前記少なくとも1つのボトルの押付要素が前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部の前記
抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、前記密閉器具が可撓性
材料から作られ、および/または前記ボトルがパーソナルケア製品を含む容器。
【0060】
19.密閉器具であって、
a.開口部を画定する上壁部と、
b.前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
c.前記円筒形スナップ式筒部が、その前記底部端部に少なくとも1つの抵抗凹部を含
み、
d.前記円筒形スナップ式筒部が、その内壁部に少なくとも1つのねじ部をさらに含み
、
e.前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画
定し、
f.前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の抵抗凹
部の壁部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹
部の側部のうちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g.前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部
の位置を容器首部に対して下げるための案内凹部を含むように形成され、前記密閉器具が
可撓性材料から作られる密閉器具。
【0061】
当然のことながら、本明細書に例示および記載された本発明の特定の形態は、本開示の
明確な教示を逸脱することなく、いくつかの変更が加えられうるような代表例であること
を意図していることを理解されたい。よって、本発明の全範囲を定める下記に添付の特許
請求の範囲の参照がなされるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.開口部を画定する上壁部と、
b.前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部とを備える密閉器具であって、
c.前記円筒形スナップ式筒部が、その前記底部端部に少なくとも1つの抵抗凹部を含み、
d.前記円筒形スナップ式筒部が、その壁部に少なくとも1つのねじ部をさらに含み、
e.前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画定し、
f.前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の抵抗凹部の壁部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部の側部のうちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g.前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部の位置を容器首部に対して下げるための案内凹部を含むように形成され、
前記密閉器具は、前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の案内凹部の壁部と、下向きの傾斜を有する第2の案内凹部の壁部とを含むことにより、密閉器具を開ける回転方向において、前記第1の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を、押付要素を有する前記容器首部に向かって軸方向に下げることができ、
前記第2の壁部が、前記容器に対して上昇する前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致し、
前記押付要素が前記小さい傾斜の抵抗凹部の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達するまで、前記ねじ部が、前記密閉器具が取り付けられているボトル首部のねじ部に対するその軸方向の位置を維持するように構成される、密閉器具(但し、前記案内凹部の前記第1の案内凹部の壁部を前記押付要素と接触させる密閉器具は除外される)。
【請求項2】
前記開口部を閉じる密閉カバーをさらに含み、
前記密閉カバーが前記密閉器具の密閉器具基部にヒンジにより装着される、請求項1に記載の密閉器具。
【請求項3】
前記密閉器具のねじを緩める回転方向において、前記押付要素が、前記抵抗凹部に出会った後で、前記第1の案内凹部の壁部と出会い、その後、前記第2の案内凹部の壁部と出会う、請求項1または2に記載の密閉器具。
【請求項4】
前記押付要素が前記第1の案内凹部の壁部の下の位置に到達するとき、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部と前記容器のねじ部が、前記スナップ式筒部のねじ部の上方に前記容器のねじ部があるという、それらの相対的な軸方向の位置を維持する、請求項1~3のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項5】
前記第2の抵抗凹部の壁部が、前記より小さい傾斜を含み、
前記第2の抵抗凹部の壁部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部の傾斜のプラスマイナス10度の範囲であり、
前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩める間に、前記第2の抵抗凹部の壁部と対面し、
前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾斜と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付要素の前記側壁部が、30~85度の間の傾斜を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項6】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、少なくとも2mmである、請求項1~5のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項7】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mmから5mmまでである、請求項6に記載の密閉器具。
【請求項8】
ねじを緩める方向における前記抵抗凹部と前記案内凹部との間の距離が、2mmから4mmまでである、請求項7に記載の密閉器具。
【請求項9】
前記第1の案内凹部の壁部が、90~135度の傾斜を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項10】
前記第2の案内凹部の壁部が、0~10度の傾斜を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の密閉器具。
【請求項11】
組み合わせた密閉器具とボトルを具備する容器であって、
密閉器具と、ボトル首部および少なくとも1つの押付要素を有するボトルとを含み、
I.前記密閉器具が、
a)開口部を画定する上壁部と、
b)前記上壁部から垂れ下がり、底部端部へと軸方向に延びる円筒形スナップ式筒部と
を備え、
c)前記円筒形スナップ式筒部が、その内部に前記底部端部へと延びる少なくとも1つの抵抗凹部を含み、
d)前記円筒形スナップ式筒部が、その壁部に1つ以上のねじ部をさらに含み、
e)前記円筒形スナップ式筒部が、前記抵抗凹部の対向する第1および第2の壁部を画定し、
f)前記第1および第2の抵抗凹部の壁部が傾斜を有し、前記第1および第2の側部のうちの一方の前記傾斜が、少なくとも一点において、前記第1および第2の凹部側部のうちの他方の同じ軸方向の高さにある一点における前記傾斜よりも小さく、
g)前記円筒形スナップ式筒部の前記底部端部が、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部の位置を前記ボトル首部に対して上げ下げするための案内凹部を含むように形成され、
II.前記ボトル首部がねじ部を有し、
前記少なくとも1つのボトルの押付要素が前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部の前記抵抗凹部内に少なくとも部分的に受け入れられるように適合され、
前記案内凹部が上向きの傾斜を有する第1の壁部と、下向きの傾斜を有する第2の壁部とを含むことにより、密閉器具を開ける回転方向において、前記第1の案内凹部の壁部により、前記円筒形スナップ式筒部の位置を前記押付要素に向かって軸方向に下げることができ、
前記第2の案内凹部の壁部が、前記押付要素に対して上昇する前記密閉器具の円筒形スナップ式筒部と一致し、
前記押付要素が前記小さい傾斜の抵抗凹部の壁部に接触するとき、少なくとも前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達するまで、前記スナップ式筒部のねじ部と前記ボトル首部のねじ部が、前記スナップ式筒部のねじ部の上方に前記ボトル首部のねじ部があるというそれらの相対的な軸方向の位置を維持する、容器(但し、前記案内凹部の前記第1の案内凹部の壁部を前記押付要素と接触させる容器は除外される)。
【請求項12】
前記押付要素が前記第2の案内凹部の壁部の下の位置に到達した後に、前記円筒形スナップ式筒部のねじ部が、軸方向の力を加えられることにより、前記ボトルのねじ部の上を軸方向に通過する、請求項11に記載の容器。
【請求項13】
前記第2の抵抗凹部の壁部が前記より小さい傾斜を含み、
前記第2の抵抗凹部の壁部の前記より小さい傾斜が、前記容器の前記押付要素の側壁部の傾斜のプラスマイナス10度の範囲であり、
前記容器の前記押付要素の前記側壁部が、前記密閉器具のねじを緩める間に、前記第2の抵抗凹部の壁部と対面し、
前記第2の抵抗壁部の前記より小さい傾斜と、前記第2の抵抗壁部に対面する前記押付要素の前記側壁部が、30~85度の間の傾斜を有する、請求項11または12に記載の容器。
【請求項14】
首部の雄ねじ部および/またはスナップ式筒部の雌ねじ部が途切れることにより、当該密閉器具の取り外しが容易になることを更に含む、請求項1に記載の密閉器具。
【請求項15】
首部の雄ねじ部および/またはスナップ式筒部の雌ねじ部が途切れることにより、当該密閉器具の取り外しが容易になることを更に含む、請求項11に記載の容器。
【外国語明細書】