知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026566
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】濃縮２ｉｎ１食器洗浄機洗剤およびすすぎ補助剤
(51)【国際特許分類】
C11D 17/06 20060101AFI20240220BHJP
C11D 1/72 20060101ALI20240220BHJP
C11D 3/37 20060101ALI20240220BHJP
C11D 1/722 20060101ALI20240220BHJP
C11D 1/10 20060101ALI20240220BHJP
C11D 3/10 20060101ALI20240220BHJP
B08B 3/04 20060101ALI20240220BHJP
【ＦＩ】
C11D17/06
C11D1/72
C11D3/37
C11D1/722
C11D1/10
C11D3/10
B08B3/04 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】ＯＬ
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023220781
(22)【出願日】2023-12-27
(62)【分割の表示】P 2022518991の分割
【原出願日】2020-09-25
(31)【優先権主張番号】62/906,781
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン ランドバーグ
(72)【発明者】
【氏名】モニーク ロールディンク ランダー
(57)【要約】
【課題】単一の洗浄組成物において洗浄力およびすすぎ性の両方を提供する消費者用および工業用２－ｉｎ－１洗浄組成物が開示される。
【解決手段】表面改質ポリマーとアルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤とを含有するアルカリベースの洗浄組成物、およびそれを使用する方法は、別個のすすぎ補助剤組成物を使用する必要なく、使いやすい固体の洗剤組成物を提供する。
【選択図】図１
【解決手段】表面改質ポリマーとアルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤とを含有するアルカリベースの洗浄組成物、およびそれを使用する方法は、別個のすすぎ補助剤組成物を使用する必要なく、使いやすい固体の洗剤組成物を提供する。
【選択図】図１
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ性洗剤およびすすぎ組成物であって、
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
【請求項2】
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％、約２５重量％～約９０重量％、約４０重量％～約９０重量％、または約５０重量％～約８０重量％で存在する、請求項１に記載の組成物。
【請求項3】
前記アルカリ源が、アルカリ金属水酸化物を実質的に含まない、請求項２に記載の組成物。
【請求項4】
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％、約０．１重量％～約２重量％、約０．５重量％～約２重量％、または約１重量％～約２重量％で存在する、請求項１～３のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記表面改質ポリマーが、前記変性ガムベースの多糖類であり、カチオン性グアーもしくはカチオン性グアー誘導体、またはヒドロキシプロピル変性グアーもしくはヒドロキシプロピル変性グアー誘導体を含む、請求項１～４のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記表面改質ポリマーが、グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリドおよび／またはグアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテルを含む、請求項５に記載の組成物。
【請求項7】
前記表面改質ポリマーが、前記両性ポリマーである、請求項１～４のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記表面改質ポリマーが、アクリル酸／ジアリルジメチルアンモニウムクロリド（ＤＡＤＭＡＣ）コポリマーを含む、請求項７に記載の組成物。
【請求項9】
前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％、約０．１重量％～約２５重量％、約１重量％～約２０重量％、または約１重量％～約１０重量％で存在する、請求項１～８のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記アルコールアルコキシレートが、直鎖状または分岐状であり、約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約３０モルのアルキルオキシドを有する、請求項１～９のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記アルコールアルコキシレートが直鎖状であり、約８～約１６炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約１０モルのアルキルオキシドを有する、請求項１～１０のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記アルコールアルコキシレートが、１０モル未満のアルキルオキシドを有する、請求項１～１１のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％、約１重量％～約５０重量％、または約１重量％～約２０重量％で存在する、請求項１～１２のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
前記ビルダーが、アミノカルボン酸である、請求項１３に記載の組成物。
【請求項15】
前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％、約１重量％～約４０重量％、約２重量％～約４０重量％、または約５重量％～約２０重量％で存在する、請求項１～１４のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
前記水調整ポリマーが、ポリカルボキシレートである、請求項１５に記載の組成物。
【請求項17】
酵素、中和剤、エッチング防止剤、腐食防止剤、褐変防止剤、凝固剤、再堆積防止剤、抗菌剤、泡抑制界面活性剤、およびそれらの組み合わせを含む少なくとも１つの追加の機能性成分をさらに含む、請求項１～１６のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、請求項１～１７のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～２重量％未満で存在する、請求項１～１８のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物が固体であり、約０．５グラム～約２５０グラムの重量を有する、請求項１～１９のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
前記組成物が、消泡界面活性剤を含まない、請求項１～２０のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
器物を洗浄およびすすぐ方法であって、前記方法は、
前記器物を請求項１～２１のいずれか一項に記載のアルカリ性洗剤組成物に接触させることと、
前記器物を水ですすぐことと、を含み、
前記方法では別個のすすぎ補助剤組成物は用いられておらず、
前記アルカリ性洗剤組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と少なくとも実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、方法。
前記器物を請求項１～２１のいずれか一項に記載のアルカリ性洗剤組成物に接触させることと、
前記器物を水ですすぐことと、を含み、
前記方法では別個のすすぎ補助剤組成物は用いられておらず、
前記アルカリ性洗剤組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と少なくとも実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、方法。
【請求項23】
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％で存在し、前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％で存在し、前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％で存在し、前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％で存在し、前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％で存在する、請求項２２に記載の方法。
【請求項24】
前記アルカリ性洗剤組成物が、約０．１重量％～約１０重量％の量の中和剤をさらに含む、請求項２２～２３のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記アルカリ源がアルカリ金属水酸化物を実質的に含まず、前記中和剤が最大約１０重量％のアルカリ金属水酸化物を含む、請求項２４に記載の方法。
【請求項26】
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％以上２重量％未満で存在する、請求項２２～２５のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記アルカリ性洗剤組成物が前記器物に接触する前に使用溶液を形成するように希釈され、前記使用溶液が約９～約１２のｐＨを有する、請求項２２～２６のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記アルカリ性洗剤組成物の使用溶液が、約５００ｐｐｍ～約２０００ｐｐｍ、または約５００ｐｐｍ～約１５００ｐｐｍの活性濃度を有する、請求項２２～２７のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記アルカリ性洗剤組成物が、アルコールアルコキシレートと組み合わせて前記表面改質ポリマーを含有しない２部性洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄性能を提供し、前記アルカリ性洗剤組成物が、処理された器物に目に見える層または膜を付与しない、請求項２２～２８のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記アルカリ性洗剤組成物が、使い捨てまたは複数回使用の固体組成物である、請求項２２～２９のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記方法が、カウンター下の器物洗浄機において使用される、請求項２２～３０のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、２０１９年９月２７日に出願された米国仮出願第６２／９０６，７８１号の優先権を主張する。この特許出願の、明細書、特許請求の範囲、および要約、ならびにその任意の図、表、または図面を含む全内容が、限定されることなく、参照により本明細書に明白に組み込まれる。
本出願は、２０１９年９月２７日に出願された米国仮出願第６２／９０６，７８１号の優先権を主張する。この特許出願の、明細書、特許請求の範囲、および要約、ならびにその任意の図、表、または図面を含む全内容が、限定されることなく、参照により本明細書に明白に組み込まれる。
【0002】
本発明は、単一の洗浄組成物において洗浄力およびすすぎ補助剤の有効性の両方を提供する２－ｉｎ－１洗浄組成物に関する。特に、組成物およびそれを使用する方法は、別個のすすぎ補助剤組成物を使用する必要がなく、消費者および工業用途に好適である、使いやすい固体の洗剤組成物を提供する。
【背景技術】
【0003】
アルカリ性洗剤は、消費者用および工業用食器洗浄機の両方で物品を洗浄するために広く使用されている。アルカリ性洗剤は、脂肪、油性、疎水性の汚れを除去して乳化する能力があるため、広く使用されている。しかしながら、アルカリ性洗剤は、アルカリ性洗剤が接触するガラスおよび他の基材表面上に膜が形成されるのを防止するためにすすぎ補助剤を必要とするという欠点を有する。膜化は、特定の種類の水（硬水を含む）および水温と組み合わせてアルカリ性洗剤を使用することによって部分的に引き起こされる。硬水膜の生成に対する解決策は、そのような膜を除去するためにすすぎ補助剤を用いることであった。しかしながら、すすぎ補助剤の必要性は、洗浄組成物の両方の配合物のアルカリ性洗剤に関連する費用、ならびにすすぎステップのための加熱水に関連する追加費用を増加させる。
【0004】
さらに、すすぎ補助剤は、洗浄サイクルに続くすすぎサイクルで使用されて、乾燥時間を延長し、任意の洗浄の欠陥（膜の除去を含む）を低減する。すすぎ補助剤を使用する追加の利点および方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第ＲＥ３８２６２号に記載されている。器物洗浄すすぎサイクルにすすぎ補助剤を追加するには、ＧＲＡＳ（一般に安全と認められている）成分の使用、ならびに洗剤ディスペンサーおよびすすぎ補助剤ディスペンサーの両方を設置するための壁スペースを必要とする。
【0005】
工業分野での従来の機械器物洗浄は、洗剤およびすすぎ補助剤の２つの製品を利用して、清潔で乾燥したスポットがない器物を達成する。これらの２つの製品は、典型的には、洗剤が洗浄ステップ中に分注され、すすぎ補助剤がすすぎステップ中に分注されるという点で異なる。工業用カウンター下器物洗浄機は、典型的には、スペースが限られている、つまり、化学薬品のためのスペースがほとんどなく、典型的には床に保管される厨房で使用される。これは、厨房の人がよく通るエリアで大きな安全上の問題を呈する。
【0006】
所望の洗浄結果を提供し、同時に洗浄およびすすぎに必要な構成成分の数を低減する、代替の効果的な洗浄組成物が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
すすぎサイクルですすぎ補助剤組成物、またはすすぎ補助剤を用いる別個のステップを必要とせずに、良好な洗浄性能および良好なすすぎ性を提供するアルカリ性洗剤組成物を開発することが目的である。
【0008】
さらなる目的は、表面改質ポリマーおよびアルコールアルコキシレート界面活性剤、ビルダー、ならびに水調整ポリマーの組み合わせを用いる炭酸塩ベースのアルカリ性洗剤を提供し、洗浄組成物にすすぎ補助剤を使用せずに良好な洗浄性能およびすすぎ性を提供することである。
【0009】
さらなる目的は、こぼれず、ＰＰＥを含まず、高性能で、分注可能な固体器物洗浄洗剤およびすすぎ補助剤２－ｉｎ－１組成物を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的、利点、および特徴は、添付の図面と併せて以下の明細書から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態では、アルカリ性洗剤およびすすぎ組成物は、アルカリ源と、表面改質ポリマーと、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、ビルダーと、水調整ポリマーと、を含み、本組成物は、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する。好ましい実施形態では、アルカリ源はアルカリ金属炭酸塩を含み、表面改質ポリマーは変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む。
【0012】
一態様では、アルカリ源は、約１０重量％～約９５重量％の量で本組成物中に存在し、表面改質ポリマーは、約０．１重量％～約５重量％で存在し、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤は、約０．１重量％～約３０重量％で存在し、ビルダーは、約０．１重量％～約５０重量％で存在し、水調整ポリマーは、約１重量％～約５０重量％の量で存在する。
【0013】
さらなる態様では、変性ガムベースの多糖類は、カチオン性グアーもしくはカチオン性グアー誘導体、またはヒドロキシプロピル変性グアーもしくはヒドロキシプロピル変性グアー誘導体を含む。実施形態では、変性ガムベースの多糖類は、グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリドおよび／またはグアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテルを含む。追加の実施形態では、両性ポリマーは、アクリル酸／ジアリルジメチルアンモニウムクロリド（ＤＡＤＭＡＣ）コポリマーを含む。
【0014】
有益なことに、表面改質剤およびアルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤は、器物に対して改善された洗浄およびすすぎを相乗的に提供する。一態様では、アルコールアルコキシレートは、直鎖状または分岐状であり、約４～約２０の炭素鎖を有し、約５モル～約３０モルのアルキルオキシドを有する。いくつかの実施形態では、アルコールアルコキシレートは、直鎖状であり、約５モル～約１０モルのアルキルオキシドを有する。一態様では、本組成物は、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する。
【0015】
別の実施形態では、器物を洗浄およびすすぐ方法は、器物を、アルカリ源と、表面改質ポリマーと、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、ビルダーと、水調整ポリマーとを含むアルカリ性洗剤組成物に接触させること、器物を水ですすぐこと、を含み、別個のすすぎ補助剤組成物は本方法で用いられず、アルカリ性洗剤組成物は、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と少なくとも実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する。好ましい実施形態では、アルカリ源はアルカリ金属炭酸塩を含み、表面改質ポリマーは変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む。
【0016】
一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、器物に接触する前に希釈されて、使用溶液を形成する。一実施形態では、アルカリ性洗剤組成物は、約１０重量％～約９５重量％のアルカリ源と、約０．１重量％～約５重量％の表面改質ポリマーと、約０．１重量％～約３０重量％のアルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、約０．１重量％～約５０重量％のビルダーと、約１重量％～約５０重量％の水調整ポリマーと、を含む。さらなる態様では、アルカリ性洗剤組成物の使用溶液は、約５００ｐｐｍ～約２０００ｐｐｍの活性濃度を有する。
【0017】
一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、処理された器物上に目に見える層または膜を付与せず、アルコールアルコキシレートと組み合わせて表面改質ポリマーを含有しない２部性洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄性能を提供する。一実施形態では、アルカリ性洗剤組成物は、使い捨てまたは複数回使用の固体組成物である。好ましい実施形態では、本方法は、カウンター下の器物洗浄機で使用される。
【0018】
複数の実施形態が開示されているが、本発明のなお他の実施形態は、本発明の例証的な実施形態を図示および説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。有益なことに、開示される任意の実施形態は、任意の方法で他の開示される実施形態と組み合わせることができ、開示される特定の実施形態に限定されることはない。したがって、図面および発明を実施するための形態は、本来は例示的であり、限定的ではないものとしてみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】市販の対照と比較した、評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物の平均ガラスグレードのグラフを示す。
【図2】市販の対照と比較した、追加で評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物の平均ガラスグレードのグラフを示す。
【図3】本明細書に記載の評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物の平均ガラスグレードのグラフを示す。
【図4A】スポッティングについて、市販の対照と比較した、評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物のすすぎ性能データを示す。
【図4B】乾燥時間について、市販の対照と比較した、評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物のすすぎ性能データを示す。
【図4C】湿潤について、市販の対照と比較した、評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物のすすぎ性能データを示す。
【図5】スポッティング、乾燥時間、およびシート化に関して表面改質ポリマーを有さない対照組成物と比較した、界面活性剤を有さない様々な表面改質ポリマーを含有する組成物のすすぎ性能データのグラフを示す。
【図6】アルコールアルコキシレート界面活性剤を含有しない対照組成物と比較した、追加の評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物の平均ガラスグレードのグラフを示す。
【0020】
本発明の様々な実施形態は、図面を参照して詳細に説明され、同様の参照番号は、いくつかの図を通して同様の部分を表す。様々な実施形態への参照は、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書で表される図は、本発明による様々な実施形態に限定するものではなく、本発明の例示的な説明のために提示される。
【発明を実施するための形態】
【0021】
２－ｉｎ－１アルカリ性洗浄組成物は、炭酸塩ベースのアルカリ性洗剤および界面活性剤の組み合わせを用いながら、好適な洗浄およびすすぎ性を提供する。本明細書に記載の実施形態は、特定のアルカリ性洗剤に限定されず、これは、本明細書で提供される開示に基づいて変化し、当業者によって理解され得る。本明細書に使用されるすべての専門用語は、単に特定の実施形態を説明する目的のためであり、いかなる様式または範囲においても限定的であることを意図されないことがさらに理解されるべきである。例えば、本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「ａ」、「ａｎ」および「ｔｈｅ」は、内容が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形の指示対象を含み得る。さらに、すべての単位、接頭辞、および記号は、そのＳＩ認証形態で表示され得る。
【0022】
本明細書内に記載される数値範囲は、範囲を定義する数字を含んでおり、定義される範囲内の各整数を含む。本開示全体を通じて、本発明の様々な態様が、範囲形式で示される。範囲形式における説明は単に便宜および簡潔さのためであり、本発明の範囲への堅固な限定として解釈されるべきではないことを理解されたい。したがって、範囲の説明は、その範囲内のすべての可能性のある部分範囲および個々の数値を具体的に開示していると見なされるべきである。例えば、１～６などの範囲の説明は、その範囲内の１～３、１～４、１～５、２～４、２～６、３～６などの部分範囲、ならびに個々の数字、例えば、１、２、３、４、５、および６を具体的に開示していると見なされるべきである。これは、範囲の幅に関わらず、適用される。
【0023】
本発明をより容易に理解し得るように、特定の用語をまず定義する。別に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明の実施形態が関係する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似、修正、または同等の多くの方法および材料を、過度の実験なしに本発明の実施形態の実施に使用することができ、好ましい材料および方法を本明細書に記載する。本発明の実施形態を説明および請求する上で、以下に記載される定義に従って以下の専門用語が使用される。
【0024】
「約」という用語は、本明細書で使用される場合、例えば、現実世界において濃縮物または使用溶液の作製に使用される典型的な測定および液体取扱い手順；それらの手順における不慮の誤差；組成物の作製または方法の実行に使用される成分の作製、供給源、または純度の違いなどによって生じ得る、数量の変形を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物についての異なる平衡条件に起因して異なる量も包含する。「約」という用語により修飾されるか否かにかかわらず、特許請求の範囲は、その量の当量を含む。
【0025】
「活性物質」または「パーセント活性物質」または「重量パーセント活性物質」または「活性物質濃度」という用語は、本明細書において互換的に使用され、例えば水または塩などの不活性成分を引いたパーセンテージとして表されるクリーニングに関与する成分の濃度を指す。
【0026】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、任意選択で、Ｓ、Ｏ、Ｓｉ、またはＮから独立して選択される１つ以上のヘテロ原子置換を含有する、直鎖または分岐鎖の一価の炭化水素基を指す。アルキル基は、一般に、１～２０個の原子を有するものを含む。アルキル基は、置換されないか、または組成物の特定の機能を妨げない置換基と置換されてもよい。置換基は、例えば、アルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル置換アミノ、またはハロを含む。本明細書で使用される場合、「アルキル」の例としては、メチル、エチル、ｎ－プロピル、ｎ－ブチル、ｎ－ペンチル、イソブチル、イソプロピル、およびＣ８－Ｃ２０アルキル鎖などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、「アルキル」は、「アルキレン」、「アルケニレン」、または「アルキリン」を含み得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、「アルキレン」という用語は、任意選択で、Ｓ、Ｏ、Ｓｉ、またはＮから独立して選択される１つ以上のヘテロ原子置換を含有する、直鎖または分岐鎖のニ価の炭化水素基を指す。アルキレン基は、一般に、１～２０個の原子を有するものを含む。アルキレン基は、置換されないか、または組成物の特定の機能を妨げない置換基と置換されてもよい。置換基は、例えば、アルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル置換アミノ、またはハロを含む。本明細書で使用される場合、「アルキレン」の例は、限定されないが、メチレン、エチレン、プロパン－１，３－ジイル、プロパン－１，２－ジイル等を含む。
【0028】
本明細書で使用される場合、「アルケニレン」という用語は、１つ以上の炭素－炭素二重結合を有し、任意選択で、Ｓ、Ｏ、Ｓｉ、またはＮから独立して選択される１つ以上のヘテロ原子置換を含有する直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基を指す。アルケニレン基は、一般に、１～２０個の原子を有するものを含む。アルケニレン基は、置換されないか、または組成物の特定の機能を妨げない置換基と置換されてもよい。置換基は、例えば、アルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル置換アミノ、またはハロを含む。本明細書で使用される場合、「アルキリン」という用語は、１つ以上の炭素－炭素三重結合を有し、任意選択で、Ｓ、Ｏ、Ｓｉ、またはＮから独立して選択される１つ以上のヘテロ原子置換を含有する直鎖または分岐鎖の二価の炭化水素基を指す。アルキリン基は、一般に、１～２０個の原子を有するものを含む。アルキリン基は、置換されないか、または組成物の特定の機能を妨げない置換基と置換されてもよい。置換基は、例えば、アルコキシ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル置換アミノ、またはハロを含む。
【0029】
本明細書で使用される場合、「アルコキシ」という用語は、－－Ｏ－－アルキル基を指し、アルキルは、上で定義したとおりである。本明細書で使用される場合、「洗浄」という用語は、汚れ除去、漂白、微生物集団減少、およびそれらの任意の組み合わせを促進するか、または助けるために使用される方法を指す。
【0030】
用語「一般に安全と認められる」または「ＧＲＡＳ」は、本明細書において使用する場合、食品医薬品局によって、人による直接的な食品消費に安全であるか、または例えば、２１ Ｃ．Ｆ．Ｒ．Ｃｈａｐｔｅｒ １、§１７０．３８および／もしくは５７０．３８で定義される、使用の現在の優良製造規範の条件に基づく成分に分類されている構成成分を指す。
【0031】
本明細書で使用される場合、「汚れ」または「染み」という用語は、極性または非極性物質を指し、これは、鉱物粘土、砂、天然鉱物、カーボンブラック、グラファイト、カオリン、環境粉塵、ならびに食品の汚れ、例えば、ポリフェノールデンプン、タンパク質、油、および脂肪などであるが、これらに限定されない微粒子物を含有してもよく、またはしなくてもよい。
【0032】
本明細書において使用する場合、「実質的に含まない」という用語は、その構成成分を完全に欠くか、またはその構成成分が組成物の性能に影響を及ぼさない程度の少量の構成成分を有する組成物を指す。構成成分は、不純物としてまたは汚染物質として存在してもよく、０．５重量％未満でなければならない。別の実施形態では、構成成分の量は、０．１重量％未満であり、さらに別の実施形態では、構成成分の量は、０．０１重量％未満である。
【0033】
「実質的に同様のクリーニング性能」という用語は、概してクリーン性の同じ度合（または少なくとも顕著に劣る度合ではない）、または概して同じ労力の消費（または少なくとも顕著に劣る消費ではない）、もしくはその両方を用いる代用クリーニング製品または代用クリーニング系により概して達成されることを指す。
【0034】
概して、「実質的に同様のすすぎ性能」という用語は、概して、同じ度合（または少なくとも顕著に劣る度合ではない）のシート化もしくは乾燥、または概して、同じ消費（または少なくとも顕著に劣る消費ではない）の労力を用いる代用すすぎ補助剤製品または代用すすぎシステム、または両方によって達成されることを指す。
【0035】
本明細書で使用される場合、「器物」という用語は、食事用および調理用具、ならびに食器などのアイテムを指す。本明細書で使用される場合、「器物洗浄」という用語は、器物の洗浄（ｗａｓｈｉｎｇ）、洗浄（ｃｌｅａｎｉｎｇ）、またはすすぎを指す。器物は、プラスチック製のアイテムも指す。本発明による組成物で浄化され得るプラスチックのタイプとしては、ポリカーボネートポリマー（ＰＣ）、アクリロニトリル－ブタジエン－スチレンポリマー（ＡＢＳ）、およびポリスルホンポリマー（ＰＳ）を含むものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物および組成物を使用して洗浄され得る他の例示的なプラスチックとしては、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）およびメラミン樹脂のプラスチックが挙げられる。
【0036】
「重量パーセント（ｗｅｉｇｈｔ ｐｅｒｃｅｎｔ）」、「重量％（ｗｔ－％）」、「重量パーセント（ｐｅｒｃｅｎｔ ｂｙ ｗｅｉｇｈｔ）」、「重量％（％ ｂｙ ｗｅｉｇｈｔ）」という用語、およびそれらの変形は、本明細書で使用される場合、その物質の重量を組成物の総重量で除し、１００を乗じた物質の濃度を指す。本明細書で使用される場合、「パーセント」、「％」などは、「重量パーセント」、「重量％」などと同義であることが意図されることが理解される。
【0037】
本発明の方法および組成物は、本明細書に記載される他の成分と同様に、本発明の構成成分および成分を含むか、これらから本質的になるか、またはこれらからなることができる。本明細書で使用される場合、「から本質的になる」は、追加のステップ、構成成分、または成分が、特許請求される方法および組成物の基本的かつ新規な特徴を実質的に変化させない場合に限り、方法および組成物が、追加のステップ、構成成分、または成分を含み得ることを意味する。
【0038】
アルカリ性２－ｉｎ－１洗剤組成物
本明細書に記載の２－ｉｎ－１アルカリ性洗剤組成物の例示的な範囲を、固体洗剤組成物の重量パーセントで表１に示す。一態様では、２－ｉｎ－１アルカリ性洗剤組成物は、アルカリ源と、表面改質ポリマーと、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、ビルダーと、水調整剤と、を含み、本組成物は、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する。
本明細書に記載の２－ｉｎ－１アルカリ性洗剤組成物の例示的な範囲を、固体洗剤組成物の重量パーセントで表１に示す。一態様では、２－ｉｎ－１アルカリ性洗剤組成物は、アルカリ源と、表面改質ポリマーと、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、ビルダーと、水調整剤と、を含み、本組成物は、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する。
【表1】
【0039】
アルカリ源
アルカリ性洗剤組成物は、アルカリ源を含む。アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩を含む。好適なアルカリ源の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、バイ炭酸塩、セスキ炭酸塩、およびそれらの混合物などのアルカリ金属炭酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、水酸化アルカリ源を含まない。アルカリ源は、水が洗剤組成物に添加されて、使用溶液を形成するときに、使用溶液のｐＨを制御する。使用溶液のｐＨは、十分な洗浄力特性を提供するためにアルカリ範囲に維持されなければならない。一実施形態では、使用溶液のｐＨは、約９～約１２である。特に、使用溶液のｐＨは、約９．５～約１１．５である。
アルカリ性洗剤組成物は、アルカリ源を含む。アルカリ源は、アルカリ金属炭酸塩を含む。好適なアルカリ源の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、バイ炭酸塩、セスキ炭酸塩、およびそれらの混合物などのアルカリ金属炭酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、水酸化アルカリ源を含まない。アルカリ源は、水が洗剤組成物に添加されて、使用溶液を形成するときに、使用溶液のｐＨを制御する。使用溶液のｐＨは、十分な洗浄力特性を提供するためにアルカリ範囲に維持されなければならない。一実施形態では、使用溶液のｐＨは、約９～約１２である。特に、使用溶液のｐＨは、約９．５～約１１．５である。
【0040】
特定の実施形態では、アルカリ源はまた、固体組成物を形成するための水和可能な塩として機能し得る。水和可能な塩は、実質的に無水であると言及され得る。実質的に無水とは、構成成分が、水和可能な構成成分の重量に基づいて約２重量％未満の水を含有することを意味する。水の量は、約１重量％未満であり得、約０．５重量％未満であり得る。当業者が確認するように、水和可能な塩が完全に無水である必要はない。特定の実施形態では、アルカリ源（すなわち、水和可能な塩）を水和するための水和水も存在する。水への言及は、水和水および遊離水の両方を含むことを理解されたい。「水和水」という句は、非水分子に何らかの形で引き付けられるように結合している水を指す。引力の例示的な形態としては、水素結合が挙げられる。水和水はまた、構成成分の分離を防止するために、処理および冷却中に混合物の粘度を増加するように機能する。洗剤組成物中の水和水の量は、アルカリ源／水和性塩に応じるであろう。水和水に加えて、洗剤組成物はまた、非水分子に引き付けられるように結合されていない遊離水を有し得る。
【0041】
一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、約１０重量％～約９５重量％のアルカリ源、約２５重量％～約９０重量％のアルカリ源、約４０重量％～約９０重量％のアルカリ源、または約５０重量％～約８０重量％のアルカリ源を含む。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0042】
表面改質ポリマー
アルカリ性洗剤組成物は、表面改質ポリマーを含む。好適な表面改質（または改質）ポリマーは、変性ガムベースの多糖類などの多糖類を含む。表面改質ポリマーはまた、両性ポリマーを含み得る。
アルカリ性洗剤組成物は、表面改質ポリマーを含む。好適な表面改質（または改質）ポリマーは、変性ガムベースの多糖類などの多糖類を含む。表面改質ポリマーはまた、両性ポリマーを含み得る。
【0043】
一実施形態では、カチオン性多糖類が用いられる。多糖類は、カチオン性基を含有するようにカチオン化剤によって誘導体化または変性される。得られる化合物は、カチオン性多糖類であり、使用条件下で正味の正電荷を提供する。本明細書で使用される場合、「カチオン性基」という用語は、正電荷基および部分的電荷基を指す。本明細書で使用される場合、「部分的電荷基」という表現は、配合物のｐＨに応じて正電荷され得る基を指す。そのような基は、「潜在的にカチオン性基」とも呼ばれ得る。本明細書で使用される場合、「カチオン性」という用語は、少なくとも部分的にカチオン性であることを意味する。したがって、「カチオン化剤」、「カチオン性基」、および「カチオン性部分」という用語は、アンモニウム（正電荷を有する）だけでなく、第一級、第二級、および第三級アミン、ならびにそれらの前駆体（正電荷化合物をもたらし得る）も含む。
【0044】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、カチオン変性ガムベースの多糖類を含む変性ガムベースの多糖類である。追加の実施形態では、表面改質ポリマーは、ヒドロキシプロピル変性ガムベースの多糖類である。天然ガムベースの多糖類の例は、グアーガムまたはローカストビーンガムのようなポリガラクトマンナン、カラギーナンのようなポリガラクタン、多糖類またはグルコネートコポリマー、ポリマンヌロネートまたはマンヌロネート－グルロネートコポリマーなどである。これらの天然ガムベースの多糖類は、カチオン性基またはヒドロキシプロピル基などの任意の追加の基によって変性されていないものとして分類され得る。例えば、グアーガムはガラクトマンナン、またはマンノースおよびガラクトースユニットが一緒に結合した高分子量の炭水化物ポリマーもしくは多糖類である。未変性グアーガムは、マンノースおよびガラクトースユニットへの一切の追加の変性は含有しない。しかしながら、本明細書に記載の組成物に好適なガムベースの多糖類は、カチオン変性またはヒドロキシプロピル変性されている。一実施形態では、表面改質ポリマーは、カチオン変性されていない未変性ガムベースの多糖類またはガムベースの多糖類を含まない。さらなる実施形態では、表面改質ポリマーは、ヒドロキシプロピル変性されていないガムベースの多糖類を含まない。
【0045】
本明細書に記載の組成物の場合、表面改質ポリマーは、カチオン性グアーまたはカチオン性グアー誘導体（カチオン性グアーエーテルおよびカチオン性グアーエステルなど）を単独または混合して含むカチオン性ガムベースの多糖類である。好ましくは、カチオン性多糖類は、カチオン性グアーガムである。例示的なカチオン性グアーとしては、米国特許第５，７５６，７２０号、ＥＰ０，６８６，６４３、ＥＰ１５０１８７３、およびＵＳ２００３／００４４４７９に記載されているものなどの誘導体化技術に従って得られたものが挙げられる。追加の変性ガムベースの多糖類は、ヒドロキシプロピル変性グアーまたはヒドロキシプロピル変性グアー誘導体（ヒドロキシプロピルグアーエーテルおよびヒドロキシプロピルグアーエステルなど）を単独または混合して含む。例示的なグアーガムは、米国特許第９，６２４，４５５号に記載されているものを含む、ヒドロキシプロピル変性グアー、例えば、グアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテルもしくはカチオン変性グアー、例えば、グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテル、またはそれらの組み合わせである。
【0046】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、親水性ポリマーである。
【0047】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、カチオン変性グアーガムである。好適なカチオン変性グアーガムは、ＭＩＲＡＰＯＬ（登録商標）Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷ、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｃ１７、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｃ５００、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｃ１３Ｓ、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｃ１４Ｓ、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｅｘｃｅｌ、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｏｐｔｉｍａ、ならびにＪＡＧＵＡＲ（登録商標）Ｃ１０００（Ｓｏｌｖａｙ）、Ｎ－ＨＡＮＣＥ（商標）３２１５（Ａｓｈｌａｎｄ）、およびＣＥＳＭＡＴＩＣ（商標）ＤＰ４として入手可能なグアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリドを含む。
【0048】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）８０００、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）８０１２、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）８０２１、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）８０６０、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）８１１１、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＮＨＰ１２０、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ８、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ１１、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ６０、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ８０、ＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ１２０、およびＪＡＧＵＡＲ（登録商標）ＨＰ１０５（Ｓｏｌｖａｙ）などの２－ヒドロキシプロピルエーテルである。
【0049】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、両性ポリマーとクエン酸との混合物であり、両性ポリマーは、約６０／４０モル比のアクリル酸／ジアリルジメチルアンモニウムクロリド（ＤＡＤＭＡＣ）コポリマーであり、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ４８０ＰＦとして入手可能である。
【0050】
一実施形態では、表面改質ポリマーは、両性ポリマーと炭酸塩との混合物であり、両性ポリマーは、アクリル酸／ＤＡＤＭＡＣコポリマーであり、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅとして入手可能である。一実施形態では、アクリル酸対ＤＡＤＭＡＣの重量パーセント比は、約５：１～約２５：１である。
【0051】
一態様では、アルカリ性洗剤組成物は、約０．１重量％～約５重量％の表面改質ポリマー、約０．１重量％～約２重量％の表面改質ポリマー、約０．５重量％～約２重量％の表面改質ポリマー、または約１重量％～約２重量％の表面改質ポリマーを含む。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0052】
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤
本発明による２－ｉｎ－１アルカリ性組成物は、アルコールアルコキシレート界面活性剤を用いて、表面改質ポリマーによる膜化を引き起こすことなく、良好な洗浄性およびすすぎ性を提供する。好適なアルコールアルコキシレートは、約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有する直鎖状または分岐状の化合物を含む。好ましい実施形態では、アルコールアルコキシレートは、直鎖状化合物である。
本発明による２－ｉｎ－１アルカリ性組成物は、アルコールアルコキシレート界面活性剤を用いて、表面改質ポリマーによる膜化を引き起こすことなく、良好な洗浄性およびすすぎ性を提供する。好適なアルコールアルコキシレートは、約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有する直鎖状または分岐状の化合物を含む。好ましい実施形態では、アルコールアルコキシレートは、直鎖状化合物である。
【0053】
好適なアルコールアルコキシレートとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシド基、およびそれらの混合物が挙げられる。特に、好適なアルコールアルコキシレートは、約１～約４０モルのアルキルオキシド、および約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有し得る。好ましい実施形態では、アルコールアルコキシレートは、約３～約４０モルのアルキルオキシドを有するＣ８－Ｃ１８アルコールアルコキシレートであり得る。より好ましい実施形態では、アルコールアルコキシレートは、約５～約３０モルのアルキルオキシドまたは約５～約１０モルのアルキルオキシドを有するＣ８－Ｃ１６アルコールアルコキシレートであり得る。さらにより好ましい実施形態では、アルコールアルコキシレートは、約５～約１０モルのアルキルオキシドを有するＣ１２－Ｃ１５アルコールアルコキシレートであり得る。一実施形態では、１０モル未満のアルキルオキシドを有するアルコールアルコキシレートは、表面改質ポリマーと組み合わせると、改善された膜化の低減および／または防止を提供する。
【0054】
好ましいアルコールアルコキシレートの例は、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４（Ｒ－（ＥＯ）５（ＰＯ）４）およびＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６（Ｒ－（ＥＯ）３（ＰＯ）６）を含むＤｅｈｙｐｏｎ（ＢＡＳＦから入手可能）、Ｓｕｒｆｏｎｉｃ（Ｈｕｎｔｓｍａｎから入手可能）、Ｒｈｏｄａｓｕｒｆ（Ｓｏｌｖａｙから入手可能）、Ｎｏｖｅｌ（Ｓａｓｏｌから入手可能）、Ｌｕｔｅｎｓｏｌ（ＢＡＳＦから入手可能）のブランド、ならびにそれらの混合物などで入手可能である。追加の実施形態では、好適なアルコキシル化界面活性剤としては、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＲＡ３００、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ－１８０、それらの混合物などの封止されたアルコールアルコキシレートが挙げられる。
【0055】
一実施形態では、アルコールアルコキシレート界面活性剤は、約０．１重量％～約３０重量％、約０．１重量％～約２５重量％、約１重量％～約２０重量％、または約１重量％～約１０重量％でアルカリ性洗剤組成物に含まれる。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0056】
論文、Ｎｏｎｉｏｎｉｃ Ｓｕｒｆａｃｔａｎｔｓ，ｅｄｉｔｅｄ ｂｙ Ｓｃｈｉｃｋ，Ｍ．Ｊ．，Ｖｏｌ．１ ｏｆ ｔｈｅ Ｓｕｒｆａｃｔａｎｔ Ｓｃｉｅｎｃｅ Ｓｅｒｉｅｓ，Ｍａｒｃｅｌ Ｄｅｋｋｅｒ，Ｉｎｃ．，Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ，１９８３は、本発明の実施において一般的に用いられる非イオン性化合物のさらなる説明を提供する。非イオン性クラス、およびこれらの界面活性剤の種の一般的なリストは、１９７５年１２月３０日にＬａｕｇｈｌｉｎおよびＨｅｕｒｉｎｇに発行された米国特許第３，９２９，６７８号に記載されている。さらなる例は、「Ｓｕｒｆａｃｅ Ａｃｔｉｖｅ Ａｇｅｎｔｓ ａｎｄ ｄｅｔｅｒｇｅｎｔｓ」（第Ｉ巻、および第ＩＩ巻、Ｓｃｈｗａｒｔｚ，ＰｅｒｒｙおよびＢｅｒｃｈ）に記載されている。これらの参照文献の各々は、本明細書にその全体が参照により組み込まれる。
【0057】
ビルダー
アルカリ性洗剤組成物は、水を処理または軟化し、沈殿物または他の塩の形成を防止するためのキレート剤または封鎖剤（例えば、ビルダー）とも呼ばれる１つ以上の構築剤を含み得る。これらとしては、縮合ホスフェート、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属シリケートおよびメタシリケート、ホスホネート、アミノカルボン酸、ならびに／またはポリカルボン酸ポリマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。一般に、キレート剤は、金属イオンが洗浄組成物の他の清浄性成分の作用に干渉することを防止するように、天然水中に一般的に見られる金属イオンを配位（すなわち、結合）することができる分子である。
アルカリ性洗剤組成物は、水を処理または軟化し、沈殿物または他の塩の形成を防止するためのキレート剤または封鎖剤（例えば、ビルダー）とも呼ばれる１つ以上の構築剤を含み得る。これらとしては、縮合ホスフェート、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属シリケートおよびメタシリケート、ホスホネート、アミノカルボン酸、ならびに／またはポリカルボン酸ポリマーが挙げられ得るが、これらに限定されない。一般に、キレート剤は、金属イオンが洗浄組成物の他の清浄性成分の作用に干渉することを防止するように、天然水中に一般的に見られる金属イオンを配位（すなわち、結合）することができる分子である。
【0058】
縮合リン酸塩の例としては、オルトリン酸ナトリウムおよびカリウム、ピロリン酸ナトリウムおよびカリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ならびにヘキサメタリン酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。縮合ホスフェートはまた、洗剤組成物が固化する際に限定された範囲内まで、本組成物中に存在する遊離水を水和水として固定することによって補助し得る。好ましいビルダーは、無水トリポリリン酸ナトリウムである。
【0059】
ホスホネートの例としては、２－ホスホノブタン－１，２，４－トリカルボン酸（ＰＢＴＣ）、１－ヒドロキシエタン－１，１－ジホスホン酸、ＣＨ２Ｃ（ＯＨ）［ＰＯ（ＯＨ）２］２；アミノトリ（メチレンホスホン酸）、Ｎ［ＣＨ２ＰＯ（ＯＨ）２］３；アミノトリ（メチレンホスホネート）、ナトリウム塩（ＡＴＭＰ）、Ｎ［ＣＨ２ＰＯ（ＯＮａ）２］３；２－ヒドロキシエチルイミノビス（メチレンホスホン酸）、ＨＯＣＨ２ＣＨ２Ｎ［ＣＨ２ＰＯ（ＯＨ）２］２；ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホン酸）、（ＨＯ）２ＰＯＣＨ２Ｎ［ＣＨ２ＣＨ２Ｎ［ＣＨ２ＰＯ（ＯＨ）２］２］２；ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホネート）、ナトリウム塩（ＤＴＰＭＰ）、Ｃ９Ｈ（２８－ｘ）Ｎ３ＮａｘＯ１５Ｐ５（ｘ＝７）；ヘキサメチレンジアミン（テトラメチレンホスホネート）、カリウム塩、Ｃ１０Ｈ（２８－ｘ）Ｎ２ＫｘＯ１２Ｐ４（ｘ＝６）；ビス（ヘキサメチレン）トリアミン（ペンタメチレンホスホン酸）、（ＨＯ２）ＰＯＣＨ２Ｎ［（ＣＨ２）２Ｎ［ＣＨ２ＰＯ（ＯＨ）２］２］２、および亜リン酸、Ｈ３ＰＯ３が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいホスホネートの組み合わせは、ＡＴＭＰおよびＨＥＤＰである。混合物に添加される前の、中和されたホスホネートもしくはホスホネートアルカリ、またはホスホネートとアルカリ源の組み合わせは、これにより、ホスホネートの添加時に、中和反応により熱またはガスがほとんどもしくは全く発生しないようになることが好ましい。しかしながら、一実施形態では、洗剤組成物は、リンを含まない。
【0060】
ＮＴＡをほとんどまたは全く含有しない有用なアミノカルボン酸材料としては、Ｎ－ヒドロキシエチルアミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸（ＥＤＴＡ）、ヒドロキシエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、Ｎ－ヒドロキシエチル－エチレンジアミン三酢酸（ＨＥＤＴＡ）、ジエチレントリアミン五酢酸（ＤＴＰＡ）、アスパラ酸－Ｎ，Ｎ－二酢酸（ＡＳＤＡ）、メチルグリシン二酢酸（ＭＧＤＡ）、グルタミン酸－Ｎ，Ｎ－二酢酸（ＧＬＤＡ）、エチレンジアミンコハク酸（ＥＤＤＳ）、２－ヒドロキシエチルイミノ二酢酸（ＨＥＩＤＡ）、イミノジコハク酸（ＩＤＳ）、３－ヒドロキシ－２，２’－イミノジコハク酸（ＨＩＤＳ）、およびカルボン酸置換基とともにアミノ基を有する他の同様の酸またはそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、一実施形態では、本組成物は、アミノカルボキシレートを含まない。
【0061】
キレート剤または封鎖剤でもあり得るビルダーの好ましい添加レベルは、約０．１％～約５０重量％、約１％～約５０重量％、約１％～約２５重量％、または約１％～約２０重量％である。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0062】
水調整ポリマー
アルカリ性洗剤組成物は、少なくとも１つの水調整ポリマーを含む。水調整ポリマーとしては、ポリカルボキシレートが挙げられ得るが、これらに限定されない。ビルダーおよび／または水調整ポリマーとして使用され得る例示的なポリカルボキシレートとしては、ポリアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸／オレフィンコポリマー、スルホン化コポリマーまたはターポリマー、アクリル／マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸－メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリメタクリルアミド、加水分解ポリアミド－メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、および加水分解アクリロニトリル－メタクリロニトリルコポリマーなどのペンダントカルボキシレート（－ＣＯ２－）基を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、本組成物は、一切のカルボン酸ターポリマーを含有しない。他の好適な水調整ポリマーは、カルボン酸またはエステル官能基を含むデンプン、糖、またはポリオールを含む。例示的なカルボン酸としては、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、およびイタコン酸またはそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なエステル官能基としては、アリール、環状、芳香族、およびＣ１－Ｃ１０直鎖状、分岐状、または置換エステルが挙げられる。キレート剤／隔離剤のさらなる考察については、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Ｋｉｒｋ－Ｏｔｈｍｅｒ，Ｅｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｔｈｉｒｄ Ｅｄｉｔｉｏｎ，ｖｏｌｕｍｅ ５，ｐａｇｅｓ ３３９－３６６およびｖｏｌｕｍｅ ２３，ｐａｇｅｓ ３１９－３２０を参照されたい。これらの材料はまた、準化学量論的レベルで使用されて、結晶改質剤としても機能し得る。
アルカリ性洗剤組成物は、少なくとも１つの水調整ポリマーを含む。水調整ポリマーとしては、ポリカルボキシレートが挙げられ得るが、これらに限定されない。ビルダーおよび／または水調整ポリマーとして使用され得る例示的なポリカルボキシレートとしては、ポリアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸／オレフィンコポリマー、スルホン化コポリマーまたはターポリマー、アクリル／マレイン酸コポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸－メタクリル酸コポリマー、加水分解ポリアクリルアミド、加水分解ポリメタクリルアミド、加水分解ポリアミド－メタクリルアミドコポリマー、加水分解ポリアクリロニトリル、加水分解ポリメタクリロニトリル、および加水分解アクリロニトリル－メタクリロニトリルコポリマーなどのペンダントカルボキシレート（－ＣＯ２－）基を有するものが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、本組成物は、一切のカルボン酸ターポリマーを含有しない。他の好適な水調整ポリマーは、カルボン酸またはエステル官能基を含むデンプン、糖、またはポリオールを含む。例示的なカルボン酸としては、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、およびイタコン酸またはそれらの塩が挙げられるが、これらに限定されない。例示的なエステル官能基としては、アリール、環状、芳香族、およびＣ１－Ｃ１０直鎖状、分岐状、または置換エステルが挙げられる。キレート剤／隔離剤のさらなる考察については、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、Ｋｉｒｋ－Ｏｔｈｍｅｒ，Ｅｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｔｈｉｒｄ Ｅｄｉｔｉｏｎ，ｖｏｌｕｍｅ ５，ｐａｇｅｓ ３３９－３６６およびｖｏｌｕｍｅ ２３，ｐａｇｅｓ ３１９－３２０を参照されたい。これらの材料はまた、準化学量論的レベルで使用されて、結晶改質剤としても機能し得る。
【0063】
水調整ポリマーの好ましいレベルとしては、約１重量％～約５０重量％、約１重量％～約４０重量％、約２重量％～約４０重量％、または約５重量％～約２０重量％が挙げられる。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0064】
追加の機能性成分
２－ｉｎ－１アルカリ性組成物は、消費者用および／または工業用器物洗浄用途における使用に好適である様々な機能性構成成分とさらに組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、アルカリ性洗剤およびすすぎ補助剤組成物は、本組成物の総重量のうちの大量、または実質的にすべてを構成する炭酸塩ベースのアルカリ源と、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、表面改質ポリマーと、ビルダーと、水調整剤とを含む。例えば、いくつかの実施形態では、さらなる機能性成分は、ほとんどまたは全く、その中に配置されていない。
２－ｉｎ－１アルカリ性組成物は、消費者用および／または工業用器物洗浄用途における使用に好適である様々な機能性構成成分とさらに組み合わせることができる。いくつかの実施形態では、アルカリ性洗剤およびすすぎ補助剤組成物は、本組成物の総重量のうちの大量、または実質的にすべてを構成する炭酸塩ベースのアルカリ源と、アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、表面改質ポリマーと、ビルダーと、水調整剤とを含む。例えば、いくつかの実施形態では、さらなる機能性成分は、ほとんどまたは全く、その中に配置されていない。
【0065】
他の実施形態では、さらなる機能性成分が、本組成物中に含まれていてもよい。機能性成分は、組成物に所望の性質および機能性を付与する。本出願の目的のために、「機能性成分」という用語は、水溶液などの使用溶液および／または濃縮溶液中に分散または溶解すると、特定の使用において有益な特性を提供する材料を含む。機能性材料のいくつかの特定の例は、以下により詳細に考察されるが、考察される特定の材料は単に例として挙げられているだけであり、多様な他の機能性成分が使用されてもよい。例えば、以下に考察される機能性材料の多くは、洗浄、具体的には、器物洗浄用途で使用される材料に関する。しかしながら、他の実施形態は、他の用途で使用するための機能性成分を含み得る。
【0066】
好ましい実施形態では、本組成物は、追加のアルカリ源、すなわちアルカリ金属水酸化物を含まない。さらに好ましい実施形態では、本組成物は、すすぎ補助剤を含まない。
【0067】
他の実施形態では、本組成物は、追加のビルダー、追加の水調整剤、安定剤、消泡剤、再堆積防止剤、褐変防止剤、漂白剤、消毒剤、溶解度調整剤、分散剤、腐食防止剤および金属保護剤、安定剤、腐食抑制剤、酵素、追加の封鎖剤および／またはキレート剤、香料および／または染料、レオロジー調整剤または増粘剤、ヒドロトロープまたはカップラー、緩衝剤、溶媒、固化剤などを含み得る。機能性材料は、固体組成物を生成するための酸化剤をさらに含み得る。酸化剤が存在する場合、固体組成物は、２重量％未満の残留酸素源、またはより好ましくは０．５重量％未満の残留酸素源を含有し得る。
【0068】
追加の水調整剤
アルカリ性洗剤組成物は、１つ以上の追加の水調整剤を含み得る。一態様では、ホスホン酸が用いられ得る。ホスホン酸は、水溶性の酸性塩の形式で、特に、ナトリウムまたはカリウム等のアルカリ金属塩；アンモニウム塩；またはモノ－、ジ－、またはトリエタノールアミン塩等のアルキロールが２～３個の炭素原子を有するアルキロールアミン塩の形式で使用され得る。好ましいホスホネートは、有機ホスホネートを含む。好ましい有機ホスホネートとしては、ＢＡＹＨＩＢＩＴ（商標）の商標名にてＢａｙｅｒ Ｃｏｒｐ．ｉｎ Ｐｉｔｔｓｂｕｒｇｈ Ｐａ．から入手可能なホスホノブタントリカルボン酸（ＰＢＴＣ）、およびＤＥＱＵＥＳＴ（商標）２０１０の商標名にて販売されているＭｏｎｓａｎｔｏ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏ．から入手可能なヒドロキシエチリデンジホスホン酸（ＨＥＤＰ）が挙げられる。本発明での使用に好適な水調整剤の追加の説明は、米国特許第６，４３６，８９３号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
アルカリ性洗剤組成物は、１つ以上の追加の水調整剤を含み得る。一態様では、ホスホン酸が用いられ得る。ホスホン酸は、水溶性の酸性塩の形式で、特に、ナトリウムまたはカリウム等のアルカリ金属塩；アンモニウム塩；またはモノ－、ジ－、またはトリエタノールアミン塩等のアルキロールが２～３個の炭素原子を有するアルキロールアミン塩の形式で使用され得る。好ましいホスホネートは、有機ホスホネートを含む。好ましい有機ホスホネートとしては、ＢＡＹＨＩＢＩＴ（商標）の商標名にてＢａｙｅｒ Ｃｏｒｐ．ｉｎ Ｐｉｔｔｓｂｕｒｇｈ Ｐａ．から入手可能なホスホノブタントリカルボン酸（ＰＢＴＣ）、およびＤＥＱＵＥＳＴ（商標）２０１０の商標名にて販売されているＭｏｎｓａｎｔｏ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏ．から入手可能なヒドロキシエチリデンジホスホン酸（ＨＥＤＰ）が挙げられる。本発明での使用に好適な水調整剤の追加の説明は、米国特許第６，４３６，８９３号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
一態様では、本組成物は、約０重量％～約２０重量％の追加の水調整剤、約１重量％～約２０重量％の追加の水調整剤、または約１重量％～約１０重量％の追加の水調整剤を含む。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0070】
中和剤
アルカリ性洗剤組成物はまた、中和剤を含み得る。例えば、特定の実施形態では、アルカリ性中和剤を用いて、水調整剤などの酸性構成成分を中和することができる。好適なアルカリ性中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されないアルカリ金属水酸化物が挙げられ得る。アルカリ金属水酸化物中和剤は、固体ビーズを含む当該技術分野で既知の任意の形態で本組成物に添加され得るか、水溶液中へ溶解され得るか、またはそれらの組み合わせであり得る。さらに、特定の実施形態によれば、複数の中和剤を使用することができる。本発明の一態様では、本発明の組成物は、アルカリ源として水酸化物を含まず、例えば、ＡＴＭＰなどの水調整剤を含む、本組成物中の酸性構成成分を中和するためだけに含まれる。
アルカリ性洗剤組成物はまた、中和剤を含み得る。例えば、特定の実施形態では、アルカリ性中和剤を用いて、水調整剤などの酸性構成成分を中和することができる。好適なアルカリ性中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されないアルカリ金属水酸化物が挙げられ得る。アルカリ金属水酸化物中和剤は、固体ビーズを含む当該技術分野で既知の任意の形態で本組成物に添加され得るか、水溶液中へ溶解され得るか、またはそれらの組み合わせであり得る。さらに、特定の実施形態によれば、複数の中和剤を使用することができる。本発明の一態様では、本発明の組成物は、アルカリ源として水酸化物を含まず、例えば、ＡＴＭＰなどの水調整剤を含む、本組成物中の酸性構成成分を中和するためだけに含まれる。
【0071】
一態様では、本組成物は、約０．１重量％～約１０重量％の中和剤、または約０．１重量％～約５重量％の中和剤を含む。本発明の一実施形態では、中和剤は、最大約１０重量％、好ましくは約０．０１重量％～約１０重量％の量のアルカリ金属水酸化物を含む。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0072】
エッチング防止剤
アルカリ性洗剤組成物はまた、ガラスのエッチングを防止することができるエッチング防止剤を含み得る。好適なエッチング防止剤の例としては、亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、アルミニウム、およびベリリウムなどの金属イオンを本組成物に添加することが挙げられる。腐食抑制剤は、アルミニウムイオン源と亜鉛イオン源の組み合わせを指すことができる。固体洗剤組成物が使用溶液の形態で提供されるとき、アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、それぞれ、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオンを提供する。腐食抑制剤の量は、アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源の合計量に基づいて計算される。使用溶液中にアルミニウムイオンを提供するものはどれもアルミニウムイオン源と呼ぶことができ、使用溶液中に提供されるときに亜鉛イオンを提供するものはどれも亜鉛イオン源と呼ぶことができる。必ずしも、アルミニウムイオン源および／または亜鉛イオン源が反応して、アルミニウムイオンおよび／または亜鉛イオンを形成するわけではない。アルミニウムイオンはアルミニウムイオン源と見なすことができ、亜鉛イオンは亜鉛イオン源と見なすことができる。アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、有機塩、無機塩、およびそれらの混合物として提供され得る。例示的なアルミニウムイオン源としては、アルミン酸ナトリウム、臭化アルミニウム、塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、臭素酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム亜鉛、およびリン酸アルミニウムなどのアルミニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な亜鉛イオン源としては、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、チオシアン酸亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、二クロム酸亜鉛、塩素酸亜鉛、亜鉛酸ナトリウム、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、乳酸亜鉛、ギ酸亜鉛、臭素酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、およびサリチル酸亜鉛などの亜鉛塩が挙げられるが、これらに限定されない。
アルカリ性洗剤組成物はまた、ガラスのエッチングを防止することができるエッチング防止剤を含み得る。好適なエッチング防止剤の例としては、亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、アルミニウム、およびベリリウムなどの金属イオンを本組成物に添加することが挙げられる。腐食抑制剤は、アルミニウムイオン源と亜鉛イオン源の組み合わせを指すことができる。固体洗剤組成物が使用溶液の形態で提供されるとき、アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、それぞれ、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオンを提供する。腐食抑制剤の量は、アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源の合計量に基づいて計算される。使用溶液中にアルミニウムイオンを提供するものはどれもアルミニウムイオン源と呼ぶことができ、使用溶液中に提供されるときに亜鉛イオンを提供するものはどれも亜鉛イオン源と呼ぶことができる。必ずしも、アルミニウムイオン源および／または亜鉛イオン源が反応して、アルミニウムイオンおよび／または亜鉛イオンを形成するわけではない。アルミニウムイオンはアルミニウムイオン源と見なすことができ、亜鉛イオンは亜鉛イオン源と見なすことができる。アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、有機塩、無機塩、およびそれらの混合物として提供され得る。例示的なアルミニウムイオン源としては、アルミン酸ナトリウム、臭化アルミニウム、塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、臭素酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム亜鉛、およびリン酸アルミニウムなどのアルミニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な亜鉛イオン源としては、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、チオシアン酸亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、二クロム酸亜鉛、塩素酸亜鉛、亜鉛酸ナトリウム、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、乳酸亜鉛、ギ酸亜鉛、臭素酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、およびサリチル酸亜鉛などの亜鉛塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
本組成物は、好ましくは約０重量％～約１０重量％、より好ましくは約０．０１重量％～約７重量％、および最も好ましくは約０．０１重量％～約１重量％のエッチング防止剤を含む。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0074】
腐食防止剤
アルカリ性洗剤組成物は、任意選択で、腐食防止剤を含み得る。腐食防止剤は、腐食防止剤を有する組成物で処理されていない表面よりも光沢があり、バイオ膜が蓄積しにくい表面を生成する組成物を提供する。
アルカリ性洗剤組成物は、任意選択で、腐食防止剤を含み得る。腐食防止剤は、腐食防止剤を有する組成物で処理されていない表面よりも光沢があり、バイオ膜が蓄積しにくい表面を生成する組成物を提供する。
【0075】
本発明に従って使用され得る好ましい腐食防止剤としては、ホスホネート、ホスホン酸、トリアゾール、有機アミン、ソルビタンエステル、カルボン酸誘導体、サルコシネート、ホスフェートエステル、亜鉛、ニトレート、クロム、モリブデート含有構成成分、およびボレート含有構成成分が挙げられる。例示的なホスフェートまたはホスホン酸は、Ｓｏｌｕｔｉａ，Ｉｎｃ．ｏｆ Ｓｔ．Ｌｏｕｉｓ，Ｍｏ．からＤｅｑｕｅｓｔ（すなわち、Ｄｅｑｕｅｓｔ２０００、Ｄｅｑｕｅｓｔ２００６、Ｄｅｑｕｅｓｔ２０１０、Ｄｅｑｕｅｓｔ２０１６、Ｄｅｑｕｅｓｔ２０５４、Ｄｅｑｕｅｓｔ２０６０、およびＤｅｑｕｅｓｔ２０６６）という名前で入手可能である。例示的なトリアゾールは、ＰＭＣ Ｓｐｅｃｉａｌｔｉｅｓ Ｇｒｏｕｐ，Ｉｎｃ．ｏｆ Ｃｉｎｃｉｎｎａｔｉ，ＯｈｉｏからＣｏｂｒａｔｅｃ（すなわち、Ｃｏｂｒａｔｅｃ１００、Ｃｏｂｒａｔｅｃ ＴＴ－５０－Ｓ、およびＣｏｂｒａｔｅｃ９９）という名前で入手可能である。例示的な有機アミンとしては、脂肪族アミン、芳香族アミン、モノアミン、ジアミン、トリアミン、ポリアミン、およびそれらの塩が挙げられる。例示的なアミンは、Ａｎｇｕｓ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙ ｏｆ Ｂｕｆｆａｌｏ Ｇｒｏｖｅ，ＩｌｌからＡｍｐ（すなわち、Ａｍｐ－９５）、Ｊａｃａｍ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ，ＬＬＣ ｏｆ Ｓｔｅｒｌｉｎｇ，ＫａｎｓからＷＧＳ（すなわち、ＷＧＳ－５０）、Ａｋｚｏ Ｎｏｂｅｌ Ｃｈｅｍｉｃａｌｓ，Ｉｎｃ．ｏｆ Ｃｈｉｃａｇｏ，ＩｌｌからＤｕｏｍｅｅｎ（すなわち、Ｄｕｏｍｅｅｎ ＯおよびＤｕｏｍｅｅｎ Ｃ）、ＤｅＦｏｒｅｓｔ Ｅｎｔｅｒｐｒｉｓｅｓ，Ｉｎｃ．ｏｆ Ｂｏｃａ Ｒａｔｏｎ，ＦｌａからＤｅＴｈｏｘアミン（ＣシリーズおよびＴシリーズ）、Ｈｅｎｋｅｌ Ｃｏｒｐ．ｏｆ Ａｍｂｌｅｒ，ＰａからＤｅｒｉｐｈａｔシリーズ、およびＣｈｅｍａｘ，Ｉｎｃ．ｏｆ Ｇｒｅｅｎｖｉｌｌｅ，Ｓ．ＣからＭａｘｈｉｂ（ＡＣシリーズ）いう名前で入手可能である。例示的なソルビタンエステルは、Ｃａｌｇｅｎｅ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｉｎｃ．ｏｆ Ｓｋｏｋｉｅ，ＩｌｌからＣａｌｇｅｎｅ（ＬＡシリーズ）という名前で入手可能である。例示的なカルボン酸誘導体は、Ｃｉｂａ－Ｇｅｉｇｙ Ｃｏｒｐ．ｏｆ Ｔａｒｒｙｔｏｗｎ，Ｎ．Ｙ．からＲｅｃｏｒ（すなわち、Ｒｅｃｏｒ１２）という名前で入手可能である。例示的なサルコシネートは、Ｈａｍｐｓｈｉｒｅ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｒｐ．ｏｆ Ｌｅｘｉｎｇｔｏｎ，ＭａｓｓからＨａｍｐｏｓｙｌおよびＣｉｂａ－Ｇｅｉｇｙ Ｃｏｒｐ．ｏｆ Ｔａｒｒｙｔｏｗｎ，Ｎ．Ｙ．からＳａｒｋｏｓｙｌという名前で入手可能である。
【0076】
本組成物は、任意選択で、食器洗浄機の金属部分に強化された光沢を提供するために、および／またはより光沢のある表面を提供するため腐食防止剤を含む。腐食防止剤が本組成物に組み込まれる場合、それは、好ましくは、約０．０１重量％～約７．５重量％、約０．０１重量％～約５重量％、および約０．０１重量％～約３重量％の量で含まれる。
【0077】
再堆積防止剤
アルカリ性洗剤組成物はまた、洗浄溶液中で汚れの持続的懸濁を促進すること、ならびに洗浄されている基材上に除去された汚れが再堆積するのを防止することができる再堆積防止剤を含み得る。好適な再堆積防止剤の例としては、脂肪酸アミド、複合ホスフェートエステル、スチレン無水マレイン酸コポリマー、およびヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体が挙げられる。本組成物は、好ましくは約０．５重量％～約１０重量％、およびより好ましくは約１重量％～約５重量％の再堆積防止剤を含む。
アルカリ性洗剤組成物はまた、洗浄溶液中で汚れの持続的懸濁を促進すること、ならびに洗浄されている基材上に除去された汚れが再堆積するのを防止することができる再堆積防止剤を含み得る。好適な再堆積防止剤の例としては、脂肪酸アミド、複合ホスフェートエステル、スチレン無水マレイン酸コポリマー、およびヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体が挙げられる。本組成物は、好ましくは約０．５重量％～約１０重量％、およびより好ましくは約１重量％～約５重量％の再堆積防止剤を含む。
【0078】
酵素
アルカリ性洗剤組成物は、１つ以上の酵素を含むことができ、これは、平らな器物、カップ、およびボウル、ならびに鍋およびフライパンなどの基材からタンパク質ベース、炭水化物ベース、またはトリグリセリドベースの汚れを除去するための望ましい活性を提供し得る。本発明の組成物に好適な酵素は、表面上で直面する汚れ残留物の１つ以上のタイプを分解または変質させることによって作用することができ、したがって、洗浄組成物の界面活性剤または他の構成成分によって汚れを除去するかまたは汚れをより除去可能にすることができる。汚れ残留物の分解および変質の両方は、洗浄されている表面または織物に汚れが結合する物理化学的な力を低減する、すなわち、汚れがより水溶性になることによって、洗浄力を改善することができる。例えば、１つ以上のプロテアーゼは、汚れ残留物中に存在する複雑な高分子タンパク質構造を、該プロテアーゼを含有する洗浄性溶液によって、それ自体が表面からより容易に脱着されるか、可溶化されるか、または他の方法でより容易に除去される、より単純な短鎖分子に切断することができる。
アルカリ性洗剤組成物は、１つ以上の酵素を含むことができ、これは、平らな器物、カップ、およびボウル、ならびに鍋およびフライパンなどの基材からタンパク質ベース、炭水化物ベース、またはトリグリセリドベースの汚れを除去するための望ましい活性を提供し得る。本発明の組成物に好適な酵素は、表面上で直面する汚れ残留物の１つ以上のタイプを分解または変質させることによって作用することができ、したがって、洗浄組成物の界面活性剤または他の構成成分によって汚れを除去するかまたは汚れをより除去可能にすることができる。汚れ残留物の分解および変質の両方は、洗浄されている表面または織物に汚れが結合する物理化学的な力を低減する、すなわち、汚れがより水溶性になることによって、洗浄力を改善することができる。例えば、１つ以上のプロテアーゼは、汚れ残留物中に存在する複雑な高分子タンパク質構造を、該プロテアーゼを含有する洗浄性溶液によって、それ自体が表面からより容易に脱着されるか、可溶化されるか、または他の方法でより容易に除去される、より単純な短鎖分子に切断することができる。
【0079】
好適な酵素としては、植物性、動物性、細菌性、真菌性、または酵母由来などの任意の好適な由来の、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、グルコナーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、またはそれらの混合物が挙げられる。好ましい選択は、ｐＨ活性および／または安定性の最適性、熱安定性、ならびに活性洗剤、ビルダーなどに対する安定性などの要因によって影響を受ける。この点で、細菌性アミラーゼおよびプロテアーゼ、ならびに真菌性セルラーゼのような細菌性または真菌性酵素が好ましい。いくつかの実施形態では、好ましくは、酵素は、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、またはそれらの組み合わせである。参照により本明細書に組み込まれる酵素に対する重要な参照文献は、“Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｅｎｚｙｍｅｓ，”Ｓｃｏｔｔ，Ｄ．，ｉｎ Ｋｉｒｋ－Ｏｔｈｍｅｒ Ｅｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，３ｒｄ Ｅｄｉｔｉｏｎ，（ｅｄｉｔｏｒｓ Ｇｒａｙｓｏｎ，Ｍ．ａｎｄ ＥｃＫｒｏｔｈ，Ｄ．）Ｖｏｌ．９，ｐｐ．１７３－２２４，Ｊｏｈｎ Ｗｉｌｅｙ＆Ｓｏｎｓ，Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ，１９８０である。
【0080】
酵素を用いる実施形態では、本組成物は、０重量％～約１０重量％、約０．００１重量％～約１０重量％、約０．０５重量％～約５重量％、およびより好ましくは約０．１重量％～約３重量％の酵素を含む。
【0081】
抗菌剤
アルカリ性洗剤組成物は、任意選択で、抗菌剤または防腐剤を含み得る。抗菌剤は、微生物汚染および市販製品の材料システム、表面などの劣化を防止するために本組成物で使用され得る化学組成物である。抗菌剤はまた、消毒剤であり得る。一般に、これらの材料は、フェノール類、ハロゲン化合物、第四級アンモニウム化合物、金属誘導体、アミン、アルカノールアミン、ニトロ誘導体、アナリド（ａｎａｌｉｄｅ）、または有機硫黄化合物および硫黄－窒素化合物、ならびに様々な化合物を含む特定のクラスに分類される。化学組成および濃度に依存する所与の抗菌剤は、微生物の数のさらなる増殖を単純に限定できるか、または微生物集団の全てもしくは相当な部分を破壊できる。「微生物（ｍｉｃｒｏｂｅ）」および「微生物（ｍｉｃｒｏｏｒｇａｎｉｓｍ）」という用語は、典型的には、主に細菌および真菌微生物を指す。使用において、抗菌剤は、水流を使用して希釈および分注されるとき、様々な表面と接触して、微生物集団の相当な部分の成長を防止するか、または殺傷をもたらし得る水性殺菌剤または消毒剤組成物を形成する最終生成物へと形成される。使用され得る一般的な抗菌剤としては、ペンタクロロフェノール、オルトフェニルフェノールなどのフェノール系抗菌剤が挙げられ、使用され得るハロゲン含有抗菌剤としては、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム（無水または二水和物）、ヨウ素－ポリ（ビニルピロリジン－オネン）錯体、２－ブロモ－２－ニトロプロパン－１，３－ジオールなどの臭素化合物；塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級抗菌剤；ヘキサヒドロ－１，３，５－トリス（２－ヒドロキシエチル）－ｓ－トリアジンなどのアミンおよびニトロ含有抗菌組成物、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチオカルバメート、ならびにそれらの微生物特性について当該技術分野で既知の様々な他の材料が挙げられる。抗菌剤は、安定性を改善するために、および／または洗剤組成物中の他の材料との反応性を低減するためにカプセル化され得る。
アルカリ性洗剤組成物は、任意選択で、抗菌剤または防腐剤を含み得る。抗菌剤は、微生物汚染および市販製品の材料システム、表面などの劣化を防止するために本組成物で使用され得る化学組成物である。抗菌剤はまた、消毒剤であり得る。一般に、これらの材料は、フェノール類、ハロゲン化合物、第四級アンモニウム化合物、金属誘導体、アミン、アルカノールアミン、ニトロ誘導体、アナリド（ａｎａｌｉｄｅ）、または有機硫黄化合物および硫黄－窒素化合物、ならびに様々な化合物を含む特定のクラスに分類される。化学組成および濃度に依存する所与の抗菌剤は、微生物の数のさらなる増殖を単純に限定できるか、または微生物集団の全てもしくは相当な部分を破壊できる。「微生物（ｍｉｃｒｏｂｅ）」および「微生物（ｍｉｃｒｏｏｒｇａｎｉｓｍ）」という用語は、典型的には、主に細菌および真菌微生物を指す。使用において、抗菌剤は、水流を使用して希釈および分注されるとき、様々な表面と接触して、微生物集団の相当な部分の成長を防止するか、または殺傷をもたらし得る水性殺菌剤または消毒剤組成物を形成する最終生成物へと形成される。使用され得る一般的な抗菌剤としては、ペンタクロロフェノール、オルトフェニルフェノールなどのフェノール系抗菌剤が挙げられ、使用され得るハロゲン含有抗菌剤としては、トリクロロイソシアヌル酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム（無水または二水和物）、ヨウ素－ポリ（ビニルピロリジン－オネン）錯体、２－ブロモ－２－ニトロプロパン－１，３－ジオールなどの臭素化合物；塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウムなどの第四級抗菌剤；ヘキサヒドロ－１，３，５－トリス（２－ヒドロキシエチル）－ｓ－トリアジンなどのアミンおよびニトロ含有抗菌組成物、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどのジチオカルバメート、ならびにそれらの微生物特性について当該技術分野で既知の様々な他の材料が挙げられる。抗菌剤は、安定性を改善するために、および／または洗剤組成物中の他の材料との反応性を低減するためにカプセル化され得る。
【0082】
抗菌剤または防腐剤が本組成物に組み込まれる場合、それは、好ましくは約０．０１重量％～約５重量％、約０．０１重量％～約２重量％、および約０．１重量％～約１．０重量％の量で含まれる。
【0083】
泡抑制剤
形成される任意の泡の安定性を低減するために、アルカリ性洗浄組成物の非イオン性界面活性剤に加えて、泡抑制剤が含められ得る。泡抑制剤の例としては、ポリジメチルシロキサンに分散されたシリカなどのケイ素化合物、脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪酸セッケン、エトキシレート、鉱油、ポリエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン－ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、モノステアリルホスフェートなどのアルキルホスフェートエステルなどが挙げられる。泡抑制剤の考察は、Ｍａｒｔｉｎらの米国特許第３，０４８，５４８号、Ｂｒｕｎｅｌｌｅらの米国特許第３，３３４，１４７号、およびＲｕｅらの米国特許第３，４４２，２４２号に見出すことができ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本組成物は、好ましくは約０重量％～約５重量％、およびより好ましくは約０．０１重量％～約３重量％の泡抑制剤を含む。
形成される任意の泡の安定性を低減するために、アルカリ性洗浄組成物の非イオン性界面活性剤に加えて、泡抑制剤が含められ得る。泡抑制剤の例としては、ポリジメチルシロキサンに分散されたシリカなどのケイ素化合物、脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪酸セッケン、エトキシレート、鉱油、ポリエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン－ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、モノステアリルホスフェートなどのアルキルホスフェートエステルなどが挙げられる。泡抑制剤の考察は、Ｍａｒｔｉｎらの米国特許第３，０４８，５４８号、Ｂｒｕｎｅｌｌｅらの米国特許第３，３３４，１４７号、およびＲｕｅらの米国特許第３，４４２，２４２号に見出すことができ、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本組成物は、好ましくは約０重量％～約５重量％、およびより好ましくは約０．０１重量％～約３重量％の泡抑制剤を含む。
【0084】
追加の界面活性剤
本発明の組成物は、追加の界面活性剤を含み得る。特に好適な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、および双性イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましい実施形態では、本組成物は、カチオン性および／またはアニオン性界面活性剤を実質的に含まない。一態様では、本組成物は、約０．０１重量％～４０重量％の追加の界面活性剤、好ましくは約０．１重量％～３０重量％の追加の界面活性剤、より好ましくは約１重量％～２５重量％の追加の界面活性剤を含み得る。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
本発明の組成物は、追加の界面活性剤を含み得る。特に好適な界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、および双性イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましい実施形態では、本組成物は、カチオン性および／またはアニオン性界面活性剤を実質的に含まない。一態様では、本組成物は、約０．０１重量％～４０重量％の追加の界面活性剤、好ましくは約０．１重量％～３０重量％の追加の界面活性剤、より好ましくは約１重量％～２５重量％の追加の界面活性剤を含み得る。さらに、本発明に従って限定されることなく、列挙されたすべての範囲は、範囲を定義する数を含み、定義された範囲内の各整数を含む。
【0085】
非イオン性界面活性剤
本発明の組成物とともに使用するのに好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤が挙げられる。好適なアルコキシル化界面活性剤は、ＥＯ／ＰＯ共重合体、封止されたＥＯ／ＰＯ共重合体、アルコールアルコキシレート、封止されたアルコールアルコキシレート、これらの混合物などを含む。溶媒としての使用に好適なアルコキシル化界面活性剤としては、ＥＯ／ＰＯブロックコポリマー、例えば、Ｐｌｕｒｏｎｉｃおよび逆Ｐｌｕｒｏｎｉｃ界面活性剤；アルコールアルコキシレート、例えば、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４（Ｒ－（ＥＯ）５（ＰＯ）４）およびＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６（Ｒ－（ＥＯ）３（ＰＯ）６）（式中、Ｒは約８～約１８個の炭素原子のアルキル鎖である）；ならびに封止されたアルコールアルコキシレート、例えば、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０、およびＴｅｇｏｔｅｎ ＥＣ１１；それらの混合物などが挙げられる。
本発明の組成物とともに使用するのに好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化界面活性剤が挙げられる。好適なアルコキシル化界面活性剤は、ＥＯ／ＰＯ共重合体、封止されたＥＯ／ＰＯ共重合体、アルコールアルコキシレート、封止されたアルコールアルコキシレート、これらの混合物などを含む。溶媒としての使用に好適なアルコキシル化界面活性剤としては、ＥＯ／ＰＯブロックコポリマー、例えば、Ｐｌｕｒｏｎｉｃおよび逆Ｐｌｕｒｏｎｉｃ界面活性剤；アルコールアルコキシレート、例えば、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４（Ｒ－（ＥＯ）５（ＰＯ）４）およびＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６（Ｒ－（ＥＯ）３（ＰＯ）６）（式中、Ｒは約８～約１８個の炭素原子のアルキル鎖である）；ならびに封止されたアルコールアルコキシレート、例えば、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０、およびＴｅｇｏｔｅｎ ＥＣ１１；それらの混合物などが挙げられる。
【0086】
非イオン性界面活性剤の半極性タイプは、本発明の組成物に有用な別の部類の非イオン性界面活性剤である。半極性非イオン性界面活性剤としては、アミンオキシド、ホスフィンオキシド、スルホキシドおよびそれらのアルコキシル化誘導体が挙げられる。
【0087】
アミンオキシドは、次の一般式に対応する三級アミンオキシドであり、
式中、矢印は半極性結合の慣例的表現であり、Ｒ１、Ｒ２、およびＲ３は、脂肪族、芳香族、複素環式、脂環式、またはこれらの組み合わせであり得る。一般に、対象の洗剤のアミンオキシドについては、Ｒ１は、約８～約２４個の炭素原子のアルキルラジカルであり、Ｒ２およびＲ３は、１～３個の炭素原子のアルキルまたはヒドロキシアルキル、もしくはこれらの混合物であり、Ｒ２およびＲ３は、例えば、酸素または窒素原子を介して互いに結合して、環構造を形成することができ、Ｒ４は、２～３個の炭素原子を含有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基であり、ｎは、０～約２０の範囲である。アミンオキシドは、対応するアミンと、過酸化水素などの酸化剤から生成することができる。
【化1】
【0088】
有用な水溶性アミンオキシド界面活性剤は、オクチル、デシル、ドデシル、イソドデシル、ココナツ、またはタロウアルキルジ－（低級アルキル）アミンオキシドから選択され、その具体例は、オクチルジメチルアミンオキシド、ノニルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ウンデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジメチルアミンオキシド、イソドデシルジメチルアミンオキシド、トリデシルジメチルアミンオキシド、テトラデシルジメチルアミンオキシド、ペンタデシルジメチルアミンオキシド、ヘキサデシルジメチルアミンオキシド、ヘプタデシルジメチルアミンオキシド、オクタデシルジメチルアミンオキシド、ドデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジプロピルアミンオキシド、ヘキサデシルジプロピルアミンオキシド、テトラデシルジブチルアミンオキシド、オクタデシルジブチルアミンオキシド、ビス（２－ヒドロキシエチル）ドデシルアミンオキシド、ビス（２－ヒドロキシエチル）－３－ドデコキシ－１－ヒドロキシプロピルアミンオキシド、ジメチル－（２－ヒドロキシドデシル）アミンオキシド、３，６，９－トリオクタデシルジメチルアミンオキシドおよび３－ドデコキシ－２－ヒドロキシプロピルジ－（２－ヒドロキシエチル）アミンオキシドである。
【0089】
両性界面活性剤
両性または両性電解質界面活性剤は、塩基性および酸性親水基の両方ならびに有機疎水基を含有する。これらのイオン性実体は、他の型の界面活性剤について本明細書に記載される陰イオン性または陽イオン性基のいずれかであり得る。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性および酸性親水基として採用される典型的な官能基である。少数の界面活性剤において、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、またはホスフェートは、負電荷をもたらす。
両性または両性電解質界面活性剤は、塩基性および酸性親水基の両方ならびに有機疎水基を含有する。これらのイオン性実体は、他の型の界面活性剤について本明細書に記載される陰イオン性または陽イオン性基のいずれかであり得る。塩基性窒素および酸性カルボキシレート基は、塩基性および酸性親水基として採用される典型的な官能基である。少数の界面活性剤において、スルホネート、サルフェート、ホスホネート、またはホスフェートは、負電荷をもたらす。
【0090】
両性界面活性剤は、脂肪族第２級および第３級アミンの誘導体として広く記載することができ、ここで脂肪族ラジカルは、直鎖または分岐鎖であってよく、脂肪族置換基のうちの１個は、約８～１８個の炭素原子を含み、１個は、アニオン性水可溶化基、例えば、カルボキシ、スルホ、スルファト、ホスファト、またはホスホノを含む。両性界面活性剤は、当業者に知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる「Ｓｕｒｆａｃｔａｎｔ Ｅｎｃｙｃｌｏｐｅｄｉａ」Ｃｏｓｍｅｔｉｃｓ＆Ｔｏｉｌｅｔｒｉｅｓ，Ｖｏｌ．１０４（２）６９－７１（１９８９）に記載されている２つの主なクラスに細分される。第１のクラスには、アシル／ジアルキルエチレンジアミン誘導体（例えば、２－アルキルヒドロキシエチルイミダゾリン誘導体）およびそれらの塩が含まれる。第２のクラスには、Ｎ－アルキルアミノ酸およびそれらの塩が含まれる。一部の両性界面活性剤は、両方のクラスに当てはまると想像され得る。
【0091】
両性界面活性剤は、当業者に既知の方法によって合成され得る。例えば、２－アルキルヒドロキシエチルイミダゾリンは、長鎖カルボン酸（または誘導体）のジアルキルエチレンジアミンとの縮合および閉環によって合成される。商業的な両性界面活性剤は、その後の加水分解およびアルキル化によるイミダゾリン環の開環によって、例えば、クロロ酢酸または酢酸エチルを用いて誘導体化される。アルキル化の間に、１または２つのカルボキシ－アルキル基が反応して、三級アミンおよびエーテル結合を形成し、異なるアルキル化剤が、異なる三級アミンを生じる。
【0092】
本発明において用途を有する長鎖イミダゾール誘導体は、一般に以下の一般式を有する：
式中、Ｒは、約８～１８個の炭素原子を含有する非環式疎水基であり、Ｍは、アニオンの電荷を中和するためのカチオン、一般的にはナトリウムである。本組成物に用いることができる商業的に有名なイミダゾリン由来両性化合物としては、例えば、ココアンホプロピオネート、ココアンホカルボキシ－プロピオネート、ココアンホグリシネート、ココアンホカルボキシ－グリシネート、ココアンホプロピル－スルホネート、およびココアンホカルボキシ－プロピオン酸が挙げられる。アンホカルボン酸は、脂肪族イミダゾリンから生成することができ、ここで、アンホジカルボン酸のジカルボン酸官能基は、二酢酸および／またはジプロピオン酸である。
【化2】
【0093】
本明細書で上記のカルボキシメチル化化合物（グリシネート）は、しばしばベタインと呼ばれる。ベタインは、双性イオン界面活性剤と題した以下の節において、本明細書で以下に説明される特別なクラスの両性化合物である。
【0094】
長鎖Ｎ－アルキルアミノ酸は、反応ＲＮＨ２によって容易に調製され、Ｒは、Ｃ８～Ｃ１８直鎖または分岐鎖アルキル、ハロゲン化カルボン酸を有する脂肪アミンである。アミノ酸の一級アミノ基のアルキル化は、二級および三級アミンをもたらす。アルキル置換基は、複数の反応性窒素中心を提供する２つ以上のアミノ基を有してもよい。最も商業的なＮ－アルキルアミン酸は、ベータ－アラニンまたはベータ－Ｎ（２－カルボキシエチル）アラニンのアルキル誘導体である。本発明において用途を有する商業的なＮ－アルキルアミノ酸両性電解質の例は、アルキルベータ－アミノジプロピオネート、ＲＮ（Ｃ２Ｈ４ＣＯＯＭ）２およびＲＮＨＣ２Ｈ４ＣＯＯＭを含む。一実施形態において、Ｒは、約８～約１８個の炭素原子を含有する非環式疎水基であり得、Ｍは、アニオンの電荷を中和するためのカチオンである。
【0095】
好適な両性界面活性剤には、ココナツ油またはココナツ脂肪酸などのココナツ生成物由来のものが含まれる。追加の好適なココナツ由来の界面活性剤には、これらの構造の一部として、エチレンジアミン部分、アルカノールアミド部分、アミノ酸部分、例えば、グリシン、またはそれらの組み合わせ、および約８～１８個（例えば、１２個）の炭素原子の脂肪族置換基が含まれる。そのような界面活性剤は、アルキルアンホジカルボン酸ともみなされ得る。これらの両性界面活性剤は、Ｃ１２－アルキル－Ｃ（Ｏ）－ＮＨ－ＣＨ２－ＣＨ２－Ｎ＋（ＣＨ２－ＣＨ２－ＣＯ２Ｎａ）２－ＣＨ２－ＣＨ２－ＯＨまたはＣ１２－アルキル－Ｃ（Ｏ）－Ｎ（Ｈ）－ＣＨ２－ＣＨ２－Ｎ＋（ＣＨ２－ＣＯ２Ｎａ）２－ＣＨ２－ＣＨ２－ＯＨとして表される化学構造を含み得る。ココアンホジプロピオン酸二ナトリウムは、１つの好適な両性界面活性剤であり、ニュージャージー州クランベリーにあるＲｈｏｄｉａ Ｉｎｃ．からＭｉｒａｎｏｌ（商標）ＦＢＳの商品名で市販されている。化学名ココアンホジ酢酸二ナトリウムを有する別の好適なココナツ由来の両性界面活性剤は、同じくニュージャージー州クランベリーにあるＲｈｏｄｉａ Ｉｎｃ．からＭｉｒａｔａｉｎｅ（商標）ＪＣＨＡの商品名で販売されている。
【0096】
両性クラスの典型的なリストおよびこれらの界面活性剤の種は、１９７５年１２月３０日にＬａｕｇｈｌｉｎ ａｎｄ Ｈｅｕｒｉｎｇに発行された米国特許第３，９２９，６７８号に記載されている。さらなる例は、“Ｓｕｒｆａｃｅ Ａｃｔｉｖｅ Ａｇｅｎｔｓ ａｎｄ Ｄｅｔｅｒｇｅｎｔｓ”（Ｖｏｌ．Ｉ ａｎｄ ＩＩ ｂｙ Ｓｃｈｗａｒｔｚ，Ｐｅｒｒｙ ａｎｄ Ｂｅｒｃｈ）に記載されている。
【0097】
双性イオン性界面活性剤
双性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと考えることができ、アニオン電荷を含み得る。双性イオン性界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、または第三級スルホニウム化合物の誘導体として広義に説明され得る。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正荷電第４級アンモニウム、または場合によってはスルホニウムもしくはホスホニウムイオン、負荷電カルボキシル基、およびアルキル基を含む。双性イオンは、一般に、分子の等電領域においてほぼ同程度にイオン化し、正－負電荷中心間に強い「内部塩」誘引を生じ得るカチオン性基およびアニオン性基を含有する。そのような双性イオン性の合成界面活性剤の例としては、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐鎖であってもよく、脂肪族置換基のうちの１つが８～１８個の炭素原子を含有し、１つが陰イオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含有する、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。
双性イオン性界面活性剤は、両性界面活性剤のサブセットと考えることができ、アニオン電荷を含み得る。双性イオン性界面活性剤は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級アミンの誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウム、または第三級スルホニウム化合物の誘導体として広義に説明され得る。典型的には、双性イオン性界面活性剤は、正荷電第４級アンモニウム、または場合によってはスルホニウムもしくはホスホニウムイオン、負荷電カルボキシル基、およびアルキル基を含む。双性イオンは、一般に、分子の等電領域においてほぼ同程度にイオン化し、正－負電荷中心間に強い「内部塩」誘引を生じ得るカチオン性基およびアニオン性基を含有する。そのような双性イオン性の合成界面活性剤の例としては、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分岐鎖であってもよく、脂肪族置換基のうちの１つが８～１８個の炭素原子を含有し、１つが陰イオン性水溶化基、例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネートを含有する、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。
【0098】
ベタインおよびスルタイン界面活性剤は、本明細書で使用するための例示的な双性イオン性界面活性剤である。これらの化合物の一般式は、
式中、Ｒ１は、０～１０個のエチレンオキシド部分および０～１個のグリセリル部分を有する、８～１８個の炭素原子のアルキル、アルケニル、またはヒドロキシアルキルラジカルを含み、Ｙは、窒素原子、リン原子、および硫黄原子からなる群から選択され、Ｒ２は、１～３個の炭素原子を含むアルキル基またはモノヒドロキシアルキル基であり、Ｙが硫黄原子であるとき、ｘは１であり、Ｙが窒素原子またはリン原子であるときは２であり、Ｒ３は、１～４個の炭素原子のアルキレンまたはヒドロキシアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、Ｚは、カルボン酸基、スルホン酸基、硫酸基、ホスホネート基、およびリン酸基からなる群から選択されるラジカルである。
【化3】
【0099】
上に挙げた構造を有する双性イオン性界面活性剤の例としては、４－［Ｎ，Ｎ－ジ（２－ヒドロキシエチル）－Ｎ－オクタデシルアンモニオ］－ブタン－１－カルボキシレート、５－［Ｓ－３－ヒドロキシプロピル－Ｓ－ヘキサデシルスルホニオ］－３－ヒドロキシペンタン－１－スルフェート、３－［Ｐ，Ｐ－ジエチル－Ｐ－３，６，９－トリオキサテトラコサンホスホニオ］－２－ヒドロキシプロパン－１－ホスフェート、３－［Ｎ，Ｎ－ジプロピル－Ｎ－３－ドデコキシ－２－ヒドロキシプロピル－アンモニオ］－プロパン－１－ホスホネート、３－（Ｎ，Ｎ－ジメチル－Ｎ－ヘキサデシルアンモニオ）－プロパン－１－スルホネート、３－（Ｎ，Ｎ－ジメチル－Ｎ－ヘキサデシルアンモニオ）－２－ヒドロキシ－プロパン－１－スルホネート、４－［Ｎ，Ｎ－ジ（２（２－ヒドロキシエチル）－Ｎ（２－ヒドロキシドデシル）アンモニオ］－ブタン－１－カルボキシレート、３－［Ｓ－エチル－Ｓ－（３－ドデコキシ－２－ヒドロキシプロピル）スルホニオ］－プロパン－１－ホスフェート、３－［Ｐ，Ｐ－ジメチル－Ｐ－ドデシルホスホニオ］－プロパン－１－ホスホネート、およびＳ［Ｎ，Ｎ－ジ（３－ヒドロキシプロピル）－Ｎ－ヘキサデシルアンモニオ］－２－ヒドロキシ－ペンタン－１－スルフェートが挙げられる。当該洗剤界面活性剤に含有されるアルキル基は、直鎖または分岐でもよく、飽和または不飽和であり得る。
【0100】
本組成物における使用に好適な双性イオン性界面活性剤は、次の一般構造のベタインを含む。
これらの界面活性剤ベタインは、典型的に、極度のｐＨで強いカチオンもしくはアニオンの特徴を呈さないか、またはこれらの等電範囲で水溶性の減少を示さない。「外部」第４級アンモニウム塩とは異なり、ベタインは、アニオンと共生できる。好適なベタインの例としては、ココナツアシルアミドプロピルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、Ｃ１２－１４アシルアミドプロピルベタイン、Ｃ８－１４アシルアミドヘキシルジエチルベタイン、４－Ｃ１４－１６アシルメチルアミドジエチルアンモニオ－１－カルボキシブタン、Ｃ１６－１８アシルアミドジメチルベタイン、Ｃ１２－１６アシルアミドペンタンジエチルベタイン、およびＣ１２－１６アシルメチルアミドジメチルベタインが挙げられる。
【化4】
【0101】
本発明で有用なスルタインとしては、式（Ｒ（Ｒ１）２Ｎ＋Ｒ２ＳＯ３－を有する化合物が挙げられ、式中、Ｒは、Ｃ６－Ｃ１８ヒドロカルビル基であり、各Ｒ１は典型的に独立して、Ｃ１－Ｃ３アルキル、例えば、メチルであり、Ｒ２は、Ｃ１－Ｃ６ヒドロカルビル基、例えば、Ｃ１－Ｃ３アルキレンまたはヒドロキシアルキレン基である。
【0102】
双性イオン性クラスおよびこれらの界面活性剤の種の典型的なリストは、１９７５年１２月３０日にＬａｕｇｈｌｉｎ ａｎｄ Ｈｅｕｒｉｎｇによって発行された米国特許第３，９２９，６７８号に記載されている。さらなる例は、「Ｓｕｒｆａｃｅ Ａｃｔｉｖｅ Ａｇｅｎｔｓ ａｎｄ Ｄｅｔｅｒｇｅｎｔｓ」（Ｖｏｌ．Ｉ ａｎｄ ＩＩ ｂｙ Ｓｃｈｗａｒｔｚ，Ｐｅｒｒｙ ａｎｄ Ｂｅｒｃｈ）に記載されている。これらの参考文献のそれぞれは、その全体が本明細書に組み込まれる。
【0103】
一実施形態では、本発明の組成物は、ベタインを含む。例えば、組成物は、ココアミドプロピルベタインを含むことができる。
【0104】
使用方法－器物洗浄
一実施形態では、固体２－ｉｎ－１洗剤組成物を使用する方法は、本明細書に開示されるようなアルカリ性２－ｉｎ－１洗剤組成物を提供するステップを使用することに関与する。一実施形態では、固体組成物は、工業用および／または消費者用器物洗浄機の両方を含む食器洗浄機内の、またはそれに関連するディスペンサーに挿入される。消費者用／家庭用、レストラン、ホテル、介護施設、病院、ファーストフードなどの様々な場所にある器物洗浄機は、固体２－ｉｎ－１洗剤組成物を空にすることができる。特定の実施形態では、固体組成物は取り扱いが容易であり、個人用保護具（ＰＰＥ）の使用を必要としない。いくつかの実施形態では、固体組成物は、取り扱いおよび分注に対してアルカリ性洗剤の課題を呈するカウンター下の器物洗浄機での使用に特によく適している。例えば、カウンター下の器物洗浄機は、典型的には、スペースが最小限の場所で利用されるため、固体で濃縮された２－ｉｎ－１組成物は、そのような使用用途に独自の利点を提供する。
一実施形態では、固体２－ｉｎ－１洗剤組成物を使用する方法は、本明細書に開示されるようなアルカリ性２－ｉｎ－１洗剤組成物を提供するステップを使用することに関与する。一実施形態では、固体組成物は、工業用および／または消費者用器物洗浄機の両方を含む食器洗浄機内の、またはそれに関連するディスペンサーに挿入される。消費者用／家庭用、レストラン、ホテル、介護施設、病院、ファーストフードなどの様々な場所にある器物洗浄機は、固体２－ｉｎ－１洗剤組成物を空にすることができる。特定の実施形態では、固体組成物は取り扱いが容易であり、個人用保護具（ＰＰＥ）の使用を必要としない。いくつかの実施形態では、固体組成物は、取り扱いおよび分注に対してアルカリ性洗剤の課題を呈するカウンター下の器物洗浄機での使用に特によく適している。例えば、カウンター下の器物洗浄機は、典型的には、スペースが最小限の場所で利用されるため、固体で濃縮された２－ｉｎ－１組成物は、そのような使用用途に独自の利点を提供する。
【0105】
一実施形態では、固体組成物は、使い捨て固体組成物である。別の実施形態では、固体組成物は、固体組成物あたり約１０～約１０，０００の用量を有する複数回使用の用量である。別の態様では、固体組成物は、それが洗浄で１回使用される使い捨て組成物に配合され得る。本方法はまた、アルカリ性２－ｉｎ－１洗剤組成物および水で洗浄溶液を形成することと、食器洗浄機内の物品の汚れを洗浄溶液に接触させることと、汚れを除去することと、別個のすすぎ補助剤組成物の使用を必要とすることなく飲料水で物品をすすぐことと、を含む。実施形態では、すすぎは、飲料水のみで行われる。
【0106】
一実施形態では、２－ｉｎ－１洗剤組成物は、食器洗浄機のディスペンサーに挿入される。ディスペンサーは、本組成物の物理的形態に応じて、様々な異なるディスペンサーから選択され得る。固体組成物は、スプレー、フラッド、オーガー、シェーカー、錠剤タイプのディスペンサー、ポリビニルアルコールもしくはホイルポーチなどの水溶性パケットを使用する単位用量、または膜もしくは透過性表面を介した拡散を使用して分注され得る。ディスペンサーは、一方の構成成分が一方の側に分注され、もう一方の構成成分がもう一方の側に分注される双対ディスペンサーであり得る。これらの例示的なディスペンサーは、カウンター下食器洗浄機、バー洗浄機、ドア機械、コンベヤー機械、またはフライト機械を含む様々な食器洗浄機内に配置され得るか、またはそれらに関連付けられ得る。ディスペンサーは、食器洗浄機の内部、離れた場所、または食器洗浄機の外部に配置され得る。単一のディスペンサーが１台以上の食器洗浄機に供給する場合がある。
【0107】
２－ｉｎ－１洗剤組成物がディスペンサーに挿入されると、食器洗浄機の洗浄サイクルが開始され、洗浄溶液が形成される。洗浄溶液は、アルカリ性２－ｉｎ－１洗剤組成物および食器洗浄機からの水で構成される。水は、硬水、軟水、きれいな水、または汚れた水を含む任意のタイプの水であり得る。最も好ましい洗浄溶液は、１６ガロンの食器洗浄機内の組成物の溶液に基づいて、ｐＨプローブによって測定される場合、約７～約１１．５、より好ましくは約９．５～約１１．５の好ましいｐＨ範囲を維持するものである。プローブをｐＨからミリボルトに切り替えるだけでプローブが両方の機能を可能にする場合、同じプローブを使用して、ミリボルトを測定できる。ディスペンサーまたは食器洗浄機は、任意選択で、洗浄サイクル全体を通して洗浄溶液のｐＨを測定するためのｐＨプローブを含み得る。実際の濃度または水と洗剤との比率は、使用する特定の界面活性剤に応じる。例示的な濃度範囲としては、最大２０００ｐｐｍ、好ましくは１～２０００ｐｐｍ、より好ましくは５００～２０００ｐｐｍ、および最も好ましくは５００～１５００ｐｐｍの洗剤組成物の使用濃度が挙げられ得る。
【0108】
洗剤組成物は、濃縮組成物を含み得るか、または使用組成物を形成するために希釈され得る。概して、濃縮物は、水で希釈されて、対象物に接触して所望の洗浄、すすぎ等を提供する使用溶液を提供することが意図される組成物を指す。洗浄される物品に接触する洗剤組成物は、本明細書に記載の方法で用いられる配合に応じて、濃縮物または使用組成物（または使用溶液）と称され得る。
【0109】
使用溶液は、所望の清浄特性およびすすぎ特性を有する使用溶液を提供する希釈率において水で濃縮物を希釈することによって濃縮物から調製され得る。濃縮物を希釈して使用組成物を形成するために使用される水は、希釈水または希釈剤と称され得、場所によって変化し得る。典型的な希釈係数は、およそ１～およそ１０，０００であるが、水の硬度、除去される汚れの量等の要因に依存するであろう。一実施形態において、濃縮物は、約１：１０～約１：１０，０００の濃縮物と水との比で希釈される。具体的には、濃縮物は、約１：１００～約１：５，０００の濃縮物と水との比で希釈される。より具体的には、濃縮物は、約１：２５０～約１：２，０００の濃縮物と水との比で希釈される。
【0110】
使用溶液は、高温を有することができる（すなわち、本発明の方法に従って使用される場合、高温に加熱される。一例では、低温用途のためのおよそ１００°Ｆ～約１８５°Ｆ、約１００°Ｆ～およそ１４０°Ｆもしくは約１１０°Ｆ～およそ１３０°Ｆ、または高温用途のための約１２０°Ｆ～およそ１８５°Ｆもしくは約１４０°Ｆ～およそ１８５°Ｆの温度を有する使用溶液は、洗浄される基材と接触する。
【0111】
洗浄溶液が形成された後、洗浄溶液は、食器洗浄機の物品上の汚れに接触する。汚れの例としては、典型的には、タンパク質性汚れ、疎水性脂肪性汚れ、炭水化物および単糖に関連するデンプン質および糖質汚れ、乳製品および酪農製品からの汚れ、果物および野菜の汚れなどの食品により直面する汚れが挙げられる。汚れとしては、例えば、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびナトリウムなどの硬水からの鉱物も挙げられ得る。接触し得る物品としては、ガラス、プラスチック、アルミニウム、鋼、銅、真ちゅう、銀、ゴム、木材、セラミックなどで作製された物品が挙げられる。物品としては、食器洗浄機内に典型的に見られるもの、例えば、ガラス、ボウル、プレート、カップ、鍋およびフライパン、耐熱器物、例えば、クッキーシート、ケーキパン、マフィンパンなど、銀器物、例えば、フォーク、スプーン、ナイフ、調理用具、例えば、木のスプーン、スパチュラ、ゴムスクレーパー、ユーティリティナイフ、トング、グリル用具、サービング用具などが挙げられる。洗浄溶液は、スプレー、浸漬、排水ポンプ溶液、霧充満、および噴霧を含むいくつかの方法で汚れに接触し得る。
【0112】
洗浄溶液が汚れに接触すると、汚れが物品から除去される。物品からの汚れの除去は、洗浄溶液と汚れとの間の化学反応、ならびに洗浄溶液が物品にどのように接触しているかに応じる物品に対する洗浄溶液の機械的作用によって達成される。
【0113】
汚れが除去されると、別個または追加のすすぎ補助剤組成物を使用せずに、飲料水を用いる食器洗浄機の洗浄サイクルの一部として物品がすすがれる。
【0114】
有益なことに、使用方法は、表面改質ポリマーがアルコールアルコキシレートと組み合わされていない場合に従来見られるように、アルカリ性洗剤組成物が処理された器物に目に見える層または膜を付与することなく、効果的な２－ｉｎ－１洗浄およびすすぎを提供する。
【0115】
本方法は、ここに示されているよりも多くのステップまたは少ないステップを含み得る。例えば、本方法は、通常、食器洗浄機の洗浄サイクルに関連する追加のステップを含み得る。例えば、本方法はまた、任意選択で、酸性洗剤の使用を含み得る。例えば、本方法は、任意選択で、記載されるように、酸性洗剤をアルカリ性洗剤と交互にすることを含み得る。
【0116】
本組成物の製造方法
本発明の組成物は、固体組成物、すなわち、プレス固体組成物、キャスト固体ブロック組成物、または押出固体ブロック組成物を含むが、これらに限定されない固体ブロック組成物である。
本発明の組成物は、固体組成物、すなわち、プレス固体組成物、キャスト固体ブロック組成物、または押出固体ブロック組成物を含むが、これらに限定されない固体ブロック組成物である。
【0117】
固体微粒子材料は、適切な比で乾燥固体成分を単にブレンドするか、または適切な凝集システムで材料を凝集させることによって作製され得る。ペレット化された材料は、固体の顆粒または凝集した材料を適切なペレット化設備で圧縮して、適切にサイズ決めされたペレット化された材料を生じることによって製造され得る。固体ブロックおよびキャスト固体ブロック材料は、予備硬化された材料のブロックまたは容器内で固体ブロックに硬化するキャスト可能な液体のいずれかを容器に導入することによって作製され得る。好ましい容器は、使い捨てのプラスチック容器または水溶性フィルム容器を含む。組成物のための他の好適な包装としては、可撓性バッグ、小包、収縮ラップ、およびポリビニルアルコールのような水溶性フィルムが挙げられる。
【0118】
固体洗剤組成物は、バッチまたは連続混合システムを使用して形成されてもよい。例示的な実施形態では、一軸または二軸スクリュー押出機を使用して、１つ以上の構成成分を高剪断で組み合わせ、混合して、均質な混合物を形成する。いくつかの実施形態では、加工温度は、構成成分の溶融温度以下である。加工される混合物は、形成、鋳造、または洗剤組成物が固体形態に硬化するのに好適な他の手段によって、混合器から分注され得る。マトリックスの構造は、その硬度、融点、材料分布、結晶構造、および当該技術分野における既知の方法による他の同様の特性に従って、特徴付けられ得る。概して、本発明の方法に従って加工される固体組成物は、その質量全体を通して成分の分布に関して実質的に均質であり、かつ寸法的に安定である。
【0119】
押出プロセスでは、液体および固体構成成分は、最終混合システムに導入され、構成成分が、構成成分がその質量全体を通じて分配される実質的に均質な半固体混合物を形成するまで、連続的に混合される。混合物は、次いで、混合システムからダイもしくは他の成形手段の中へ、またはそれを通して排出される。生成物は、次いで、梱包される。例示的な実施形態において、形成された組成物は、およそ１分間～およそ３時間で固体形態に硬化し始める。具体的には、形成された組成物は、およそ１分間～およそ２時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、形成された組成物は、およそ１分～およそ２０分で固体形態に硬化し始める。
【0120】
キャスティングプロセスでは、液体および固体構成成分は、最終混合システムに導入され、構成成分が、構成成分がその質量全体を通じて分配される実質的に均質な液体混合物を形成するまで、連続的に混合される。例示的な実施形態では、構成成分は、混合システム中で少なくともおよそ６０秒間混合される。混合が完了すると、生成物は梱包容器に移され、そこで凝固が起こる。例示的な実施形態において、鋳造組成物は、およそ１分間～およそ３時間で固体形態に硬化し始める。具体的には、鋳造組成物は、およそ１分間～およそ２時間で固体形態に硬化し始める。より具体的には、キャスト組成物は、およそ１分～およそ２０分で固体形態に硬化し始める。
【0121】
プレス固体プロセスにおいて、顆粒固体または結合剤を含む他の粒子固体などの流動性固体（例えば、水和キレート剤、例えば、水和アミノカルボキシレート、水和ポリカルボキシレートもしくは水和アニオン性ポリマー、水和クエン酸塩もしくは水和酒石酸塩、またはアルカリ金属炭酸塩と一緒のようなもの）を加圧下で組み合わせる。プレス固体プロセスでは、組成物の流動性固体は、型枠（例えば、型または容器）内に定置される。方法は、流動性固体を型枠中で穏やかに加圧して、固体洗浄組成物を製造することを含み得る。圧力は、ブロック機械または回転板プレスなどによって適用され得る。圧力は、約１～約２０００ｐｓｉ、約１～約３００ｐｓｉ、約５ｐｓｉ～約２００ｐｓｉ、または約１０ｐｓｉ～約１００ｐｓｉで適用され得る。特定の実施形態では、本方法は、約１ｐｓｉ以上、約２以上、約５ｐｓｉ以上、または約１０ｐｓｉ以上程度の低い圧力を用い得る。本明細書で使用される場合、用語「ｐｓｉ」または「ポンド毎平方インチ」は、加圧されている流動性固体に適用される実際の圧力を指し、加圧している装置においてある点で測定されるゲージまたは水圧を指さない。方法は、固体洗浄組成物を製造するための硬化ステップを含み得る。本明細書で言及される場合、流動性固体を含む硬化されていない組成物は、硬化されていない組成物が安定的な固体洗浄用組成物へと固化するであろう流動性固体を構成する粒子間に、十分な表面接触を提供するように圧縮される。十分な量の互いに接触している粒子（例えば、顆粒）は、安定的な固体組成物を作製するために効果的な粒子同士の結合を提供する。硬化ステップの包含は、プレスされた固体が、例えば、数時間または約１日間（またはそれ以上）の期間、固化することを可能にすることを含んでもよい。追加的な態様では、方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第８，８８９，０４８号に開示される方法のような、流動性固体を型枠または型の中で振動させることを含み得る。
【0122】
プレスされた固体の使用は、タブレットプレス内の高圧もしくは著しい量のエネルギーを消費する組成物の溶融を必要とする注型を必要とする、ならびに／または高価な設備および高度な技術知識を必要とする押出による従来的な固体ブロックまたはタブレット組成物を上回る、多くの利益を提供する。プレスされた固体は、固体洗浄組成物の作製のために必要である他の固体配合物のかかる様々な制限を克服する。さらに、プレス固体組成物は、組成物が貯蔵されるか、または取り扱われ得る条件下でその形状を保持する。
【0123】
「固体」という用語により、硬化された組成物が、適度な応力もしくは圧力または単なる重力下で流動せず、その形状を実質的に保持するであろうことが、意味される。固体は、粉末、薄片、顆粒、ペレット、錠剤、ドロップ剤、パック、ブリケット、レンガ、固体ブロック、単位用量、または当業者に既知である別の固体形態のような様々な形態であり得る。固体キャスト組成物および／またはプレス固体組成物の硬度は、例えば、コンクリートのように比較的密で硬い融合固体製品の硬度から、硬化ペーストであるとして特徴付けられる硬さまでの範囲であり得る。加えて、「固体」という用語は、固体洗剤組成物の予測される保管および使用条件下での洗剤組成物の状態を指す。概して、洗剤組成物は、最大およそ１００°Ｆおよび具体的には最大およそ１２０°Ｆの温度に曝露されるときに、固体形態のままであることが予測される。
【0124】
得られる固体洗剤組成物は、キャスト固体生成物；押出、成型、もしくは形成された固体ペレット、ブロック、錠剤、粉末、顆粒、フレーク；プレスされた固体を含むが、これらに限定されない形態を取り得るか、または形成された固体は、その後、粉末、顆粒、もしくはフレークに粉砕もしくは形成され得る。例示的な実施形態では、プレスされた材料は、およそ０．５グラム～およそ２５０グラムの重量を有し、本組成物によって形成される固体ブロック洗剤は、およそ１～およそ１０キログラムの質量を有する。一実施形態では、固体洗剤組成物は、約０．５グラム～約５０グラム、好ましくは約０．５グラム～２０グラム、および最も好ましくは１グラム～１０グラムの重量を有する。固体組成物は、機能性材料の安定化された供給源を提供する。いくつかの実施形態において、固体組成物は、濃縮溶液および／または使用溶液を生成するために、例えば、水性媒体または他の媒体中に、溶解されてもよい。この溶液は、その後の使用および／もしくは希釈のために保存容器に向けられてもよいか、または使用時に直接適用されてもよい。
【0125】
実施形態の一態様では、固形組成物は、各サイクルにおいて固形組成物の特定の部分または量を放出するように設計されている。例示的な実施形態では、器物洗浄サイクルは、約０．５グラム／サイクルの固形組成物、約１グラム／サイクルの固形組成物、約２グラム／サイクルの固形組成物、約５グラム／サイクルの固形組成物、約６グラム／サイクルの固形組成物、または約１０グラム／サイクルの固形組成物（その間の全ての範囲を含む）を放出する。したがって、当業者は、本開示から、固形組成物のサイズが、毎日実行されるサイクルの数（または他の時間の増分）に適し得ることを確認するであろう。
【0126】
以下の特許は、本発明の固体洗浄用組成物において利用され得る固化剤、結合剤、および／または硬化剤の様々な組み合わせを開示する。以下の米国特許、米国特許第７，１５３，８２０号、同第７，０９４，７４６号、同第７，０８７，５６９号、同第７，０３７，８８６号、同第６，８３１，０５４号、同第６，７３０，６５３号、同第６，６６０，７０７号、同第６，６５３，２６６号、同第６，５８３，０９４号、同第６，４１０，４９５号、同第６，２５８，７６５号、同第６，１７７，３９２号、同第６，１５６，７１５号、同第５，８５８，２９９号、同第５，３１６，６８８号、同第５，２３４，６１５号、同第５，１９８，１９８号、同第５，０７８，３０１号、同第４，５９５，５２０号、同第４，６８０，１３４号、第ＲＥ３２，７６３号、および第ＲＥ３２８１８号は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0127】
一態様では、固形組成物は、その異なる（ｄｉｓｔｉｎｃｔ）または別個（ｓｅｐａｒａｔｅ）の構成成分を含まない。固形組成物は、単一成分系または一成分系と呼ばれる。これは、被包、コーティングもしくは膜、液体配合物などの構成成分の別個の注入、または構成成分の物理的分離のための異なる区画を有すること（サシェ、ポーチなど）の結果として制御放出される従来の洗剤組成物より有益であり、かつこれらと異なり、次いで所望の活性を提供するために、異なる洗剤組成物または他の組成物と組み合わせる必要がある。
【0128】
本明細書における全ての刊行物および特許出願は、本発明が属する分野の当業者の水準を示している。すべての刊行物および特許出願は、あたかも各個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個々に参照により組み込まれるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【実施例0129】
本発明の実施形態を、以下の非限定的な実施例においてさらに定義する。これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示しているが、単なる例示として与えられていることを理解されたい。上記の説明およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明の実施形態の様々変更および修正を行い、これを種々の用途および条件に適合させることができる。したがって、本明細書に示され説明されたものに加えて、本発明の実施形態の様々な変更は、前述の説明から当業者には明らかであろう。そのような変更もまた、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
【0130】
以下の実施例で使用される材料が、本明細書で提供される。
Ｍｉｒａｐｏｌ（登録商標）Ｓｕｒｆ Ｎ：グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリド、カチオン変性グアーガム、Ｓｏｌｖａｙから入手可能。
Ｍｉｒａｐｏｌ（登録商標）Ｓｕｒｆ Ｎ：グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリド、カチオン変性グアーガム、Ｓｏｌｖａｙから入手可能。
【0131】
Ｍｉｒａｐｏｌ（登録商標）Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅ：アクリル酸／ＤＡＤＭＡＣコポリマーおよび炭酸塩、両性ポリマー、Ｓｏｌｖａｙから入手可能。
【0132】
Ｊａｇｕａｒ（登録商標）Ｃ５００：グアーガム、２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリド、カチオン変性グアーガム、Ｓｏｌｖａｙから入手可能。
【0133】
Ｊａｇｕａｒ（登録商標）ＨＰ１０５：グアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテル、ヒドロキシプロピル変性グアーガム、Ｓｏｌｖａｙから入手可能。
【0134】
Ｄｅｈｙｐｏｎ（登録商標）ＬＳ－３６：アルコールアルコキシレート；ＢＡＳＦから入手可能なおよそ３モルのＥＯおよび６モルのＰＯを有する脂肪アルコールＣ１２－Ｃ１５。
【0135】
Ｄｅｈｙｐｏｎ（登録商標）ＬＳ－５４：アルコールアルコキシレート；ＢＡＳＦから入手可能なおよそ５モルのＥＯおよび４モルのＰＯを有する脂肪アルコールＣ１２－Ｃ１５。
【0136】
Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）２５Ｒ２：一般構造ＰＯ（２２）－ＥＯ（１４）－ＰＯ（２２）、または２０重量％のＥＯを有するＥＯ／ＰＯコポリマー、ＢＡＳＦから入手可能。
【0137】
Ｐｌｕｒｏｎｉｃ（登録商標）Ｎ３：一般構造ＰＯ（２０）－ＥＯ（２３）－ＰＯ（２０）、または３０重量％のＥＯを有するＥＯ／ＰＯコポリマー、ＢＡＳＦから入手可能。
【0138】
Ｐｌｕｒａｆａｃ（登録商標）ＲＡ３００：アルコールアルコキシレート；ＢＡＳＦから入手可能なおよそ６モルのＥＯおよび３モルのＰＯを有する脂肪アルコールＣ１２－Ｃ１６。
【0139】
Ｐｌｕｒａｆａｃ（登録商標）ＬＦ２２１：アルコールアルコキシレート；ＢＡＳＦから入手可能なおよそ９～１０モルのＥＯおよび１～２モルのＢＯを有する脂肪アルコールＣ１２－Ｃ１５。
【0140】
Ｐｌｕｒａｆａｃ（登録商標）ＬＦ４０３：アルコールアルコキシレート；ＢＡＳＦから入手可能なおよそ５モルのＰＯ、２モルのＥＯ、および５モルのＰＯを有する直鎖状および分岐状Ｃ１３－Ｃ１５。
【0141】
Ｐｌｕｒａｆａｃ（登録商標）ＳＬＦ１８０：分岐状アルコールアルコキシレート、ＢＡＳＦから入手可能なおよそ１７～２０モルのＥＯおよび１７～２０モルのＰＯを有する２－プロピルヘプタノール。
【0142】
Ａｃｕｓｏｌ４４８：Ｄｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌから入手可能な３，５００ｇ／ｍｏｌの分子量を有するアクリル／マレイン酸コポリマー。
【0143】
ＡＴＭＰ５０％：アミノトリ（メチレンホスホネート）、ナトリウム塩
ＭＧＤＡ：メチルグリシン二酢酸
評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物を表２に示す。
ＭＧＤＡ：メチルグリシン二酢酸
評価された２－ｉｎ－１洗剤組成物を表２に示す。
【表2】
【0144】
実施例１
５０サイクルの自動食器洗浄洗剤試験
表２の例示的な組成物の洗浄有効性を、器物洗浄洗剤の５０サイクルの再堆積実験を使用して評価した。本組成物を二生成物システム、すなわち市販の対照（固体洗剤およびすすぎ補助剤組成物）と比較した。ガラスを洗浄する組成物の能力を試験するのに、６ １０ｏｚのリビー耐熱ガラスタンブラーを使用した。ガラスタンブラーを使用前に浄化した。
５０サイクルの自動食器洗浄洗剤試験
表２の例示的な組成物の洗浄有効性を、器物洗浄洗剤の５０サイクルの再堆積実験を使用して評価した。本組成物を二生成物システム、すなわち市販の対照（固体洗剤およびすすぎ補助剤組成物）と比較した。ガラスを洗浄する組成物の能力を試験するのに、６ １０ｏｚのリビー耐熱ガラスタンブラーを使用した。ガラスタンブラーを使用前に浄化した。
【0145】
食品汚れ溶液を、ビーフシチューと温点の汚れとの５０／５０の組み合わせを使用して調製し、２０００ｐｐｍの汚れを用いた。汚れは、２缶のＤｉｎｔｙ Ｍｏｏｒｅビーフシチュー（１３６０グラム）、１つの大きい缶のトマトソース（８２２グラム）、１５．５スティックのＢｌｕｅ Ｂｏｎｎｅｔマーガリン（１７４６グラム）、および粉末ミルク（４３６．４グラム）を含んだ。約２０００ｐｐｍの排水濃度を維持するために、温点汚れを機械に添加した。
【0146】
食器洗浄機を１７グレインの水で充填した後、ヒーターをオンにした。洗浄温度を約１５０～１６０°Ｆに調整した。最終すすぎ温度を約１７５～１９０°Ｆに調整した。制御器を、洗浄タンク内の洗剤の量を開示するように設定した。ガラスタンブラーを食器洗浄機に置いた。次いで、食器洗浄機を開始し、自動サイクルで実行した。各サイクルの開始時に、適切な量の温点汚れを添加して、排水濃度を２０００ｐｐｍに維持した。洗剤の濃度は、導電率によって制御する。５０サイクルが終了したら、ガラスを一晩乾燥させた。その後、それらをスポットおよび膜蓄積（視覚的）について等級分けした。
【0147】
次いで、Ｃｏｏｍａｓｓｉｅ Ｂｒｉｌｌｉａｎｔ Ｂｌｕｅ Ｒ染色を使用してガラスタンブラーをタンパク質蓄積について等級分けし、続いて酢酸／メタノール水溶液で脱染した。Ｃｏｏｍａｓｓｉｅ Ｂｒｉｌｌｉａｎｔ Ｂｌｕｅ Ｒ染色を、１．２５ｇのＣｏｏｍａｓｓｉｅ Ｂｒｉｌｌｉａｎｔ Ｂｌｕｅ Ｒ染料を４５ｍＬの酢酸および４５５ｍＬの蒸留水中の５０％メタノールと組み合わせることによって調製した。脱染溶液は、蒸留水中４５％メタノールおよび１０％酢酸からなった。
【0148】
脱染後にガラスガンブラー上に残るタンパク質の量を１～５のスケールで視覚的に評価した。１の評価は、脱染後にタンパク質が全く存在しなかったこと、－すなわち、スポット無し／膜無しであったことを示した。２の評価は、脱染後にランダム領域（ほとんど知覚できない）がタンパク質で覆われていたこと、－すなわち、スポットがランダムにあった（または約２０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。３の評価は、脱染後に表面の約４分の１～半分がタンパク質で覆われていた（または約４０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。４の評価は、脱染後にガラス／プラスチックの表面の約半分がタンパク質で覆われていた（または約６０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。５の評価は、脱染後に表面全体がタンパク質でコーティングされていた（または約８０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。
【0149】
汚れ除去について試験したガラスタンブラーの評価を平均して、ガラス表面からの平均汚れ除去評価を決定した。同様に、再堆積について試験したガラスタンブラーの評価を平均して、ガラス表面の平均再堆積評価を決定した。
【0150】
結果を図１～３に示す。図１は、非イオン性界面活性剤を有する表面改質ポリマー（ＥＯ／ＰＯコポリマー）を含有する実施例１の配合物を、追加の非イオン性界面活性剤を有するすすぎ補助剤組成物中に同じＥＯ／ＰＯコポリマー界面活性剤を有する対照と比較して示す。図１の結果は、実施例１がスポットおよびタンパク質に対して同等に機能したことを示し、良好な洗浄力およびすすぎ性能を示す。しかしながら、本組成物は、処理されたガラス表面上に膜を残した。したがって、追加の界面活性剤を、５０サイクルの試験方法を使用して実施例の配合物で試験して、どの界面活性剤がＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ表面改質ポリマーの膜化を克服できるかを決定した。
【0151】
式１、２、４の実施例を試験し、固体対照＋すすぎ補助剤と比較した。式１、２、４は、それぞれＰｌｕｒｏｎｉｃ２５ＲＳ（ＥＯ／ＰＯコポリマー）、Ｐｌｕｒｏｎｉｃ Ｎ３（ＥＯ／ＰＯコポリマー）、およびＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４（アルコールアルコキシレート）を含む。図２は、アルコールアルコキシレートＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４（実施例４）の使用が、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ表面改質ポリマー（実施例１および２）を有する配合物によって提供される所望の性能測定基準を提供しながら、所望の膜制御を提供するこれらの結果を示す。
【0152】
次に、表面改質ポリマーＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎのレベルを、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４界面活性剤を使用して試験して、５０サイクル試験、ならびにシート化試験の両方で最良の２－ｉｎ－１結果を生み出すための材料の最適レベルを決定した。０、１％および２％のＭｉｒａｐｏｌをそれぞれ有する実施例３、４、５を、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎのレベルのみを変えて試験した。結果を図３に示し、Ｍｉｒａｐｏｌを含有する実施例４および５は、スポットおよびタンパク質に対して非常に良好に機能するが、実施例５において、表面改質ポリマーの濃度が有効成分の２％に増加すると、膜化が増加する。特に、０、１％および２％のＭｉｒａｐｏｌをそれぞれ含有する固体２－ｉｎ－１洗剤組成物は、１０００ｐｐｍの活性（総洗剤濃度）レベルで試験が実行された固体ブロック組成物の濃度である。当業者が確認するように、固体ブロック中の１％および２％のＭｉｒａｐｏｌ濃度は、より低い活性ｐｐｍ、例えば、＜１０００ｐｐｍ、５００ｐｐｍ、６００ｐｐｍ、７００ｐｐｍ、８００ｐｐｍ、９００ｐｐｍ、またはそれらの間の範囲の総洗剤濃度で使用される場合、膜化を効果的に提供し得る。
【0153】
実施例２
測定された表面の水滴、乾燥時間、および湿潤スコア
表面改質ポリマーＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ ＮとアルコールアルコキシレートＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４との組み合わせを、シート化試験を使用してさらに評価して、（２－ｉｎ－１洗剤組成物における）すすぎ補助剤としての有効性を比較した。
測定された表面の水滴、乾燥時間、および湿潤スコア
表面改質ポリマーＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ ＮとアルコールアルコキシレートＤｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４との組み合わせを、シート化試験を使用してさらに評価して、（２－ｉｎ－１洗剤組成物における）すすぎ補助剤としての有効性を比較した。
【0154】
湿潤スコア（ＷＳ）、９５％乾燥時間（秒）、および９０秒での処理済み器物に残っている水滴を、インライン洗剤（炭酸アルカリ洗剤）およびすすぎ補助剤を有するインライン洗剤（二部システム）と比較して、表２の配合物実施例３（０％Ｍｉｒａｐｏｌ、４％Ｄｅｈｙｐｏｎ）、実施例４（１％Ｍｉｒａｐｏｌ、４％Ｄｅｈｙｐｏｎ）、および実施例５（２％Ｍｉｒａｐｏｌ、４％Ｄｅｈｙｐｏｎ）について評価した。試験洗浄サイクルを、０ｇｐｇの水硬度のメラミンプレートを有する配合物の各々で実行した。洗浄温度は約１６０°Ｆであり、すすぎ温度は約１８０°Ｆであった。各試験について、複数の実行（３～５回の実行）を各配合物に対して繰り返し、データポイントの各々の平均を計算した。各試験について、９５％の乾燥時間、ならびに９０秒でプレートに残っている水滴を記録した。湿潤スコアを決定するために、プレートの各々についてシート化の程度が観察され、より低いスコアは部分的なシート化を意味し、より高いスコアは完全に乾燥していることを意味する。結果を図４Ａ～４Ｃに示す。
【0155】
実験配合物は、乾燥時間、スポッティング（表面に残った水滴）を評価すると、インライン洗剤およびすすぎ補助剤と実質的に同様の洗浄性能を提供し、対照と比較して湿潤スコアを改善した。改善されたシート化は、増加した／より高い湿潤スコアによって示される。洗剤に関する９５％乾燥時間はわずかに短いように見えるが、これはメラミンプレートからの水のビーディングおよび細流によるものであるが、水滴（すなわち、スポッティング）の数の増加は、表面が完全に乾燥していないことを示し、これによって、プレートにスポットが引き起こされ、湿潤状態での積み重ねのリスクが高まる。
【0156】
実施例３
界面活性剤を有さない表面改質ポリマーのすすぎ性能
アルコールアルコキシレートを添加せずに、様々なクラスの表面改質ポリマーのすすぎ性能をさらに評価した。分析した表面改質ポリマーは、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷ、Ｊａｇｕａｒ Ｃ５００、Ｊａｇｕａｒ ＨＰ１０５、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅ、および未変性グアーを含む。
界面活性剤を有さない表面改質ポリマーのすすぎ性能
アルコールアルコキシレートを添加せずに、様々なクラスの表面改質ポリマーのすすぎ性能をさらに評価した。分析した表面改質ポリマーは、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷ、Ｊａｇｕａｒ Ｃ５００、Ｊａｇｕａｒ ＨＰ１０５、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅ、および未変性グアーを含む。
【0157】
シート化スコア、９５％乾燥時間（秒）、および９０秒での処理済み器物に残っている水滴を、以下の表３に提供される配合物の各々について評価した。様々な表面改質ポリマー配合物を、表面改質ポリマーを含有しない対照配合物と比較した。結果を図５に示す。
【表3】
【0158】
結果は、未変性グアー配合物を除いて、表面改質ポリマーを含むすべての配合物が、水滴の残り、乾燥時間、およびシート化スコアを評価すると、優れたすすぎ性能を示したことを示す。図５に示すように、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷ、Ｊａｇｕａｒ Ｃ５００、Ｊａｇｕａｒ ＨＰ１０５、およびＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅを含む配合物は、未変性グアーを含有するか、または表面改質ポリマーを含有しない配合物と比較して、９０秒において水滴が少なく、乾燥時間が短く、かつシート化スコアが高いことを示した。したがって、これらの結果は、すすぎ補助剤として評価すると、未変性グアーが十分なすすぎ特性を呈さないことを示す。しかしながら、結果は、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷ、Ｊａｇｕａｒ Ｃ５００、およびＪａｇｕａｒ ＨＰ１０５などの様々な変性グアー、ならびにＭｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｓ Ｐ－Ｆｒｅｅなどの両性ポリマーが良好なすすぎ特性をもたらすことを示す。
【0159】
実施例４
追加の５０サイクル自動食器洗浄洗剤試験
表面改質ポリマーに様々なアルコールアルコキシレート界面活性剤を添加することによって、２－ｉｎ－１洗浄組成物の洗浄有効性をさらに評価した。表４の配合物を、実施例１に記載されるように、器物洗浄洗剤の５０サイクルの再堆積実験を使用して評価した。本組成物を、表面改質ポリマーを含有するが、アルコールアルコキシレート界面活性剤を含有しない対照配合物と比較した。各配合物で使用した表面改質ポリマーは、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷであった。評価した様々なアルコールアルコキシレート界面活性剤は、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＲＡ３００、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ４０３、およびＰｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０を含んだ。結果を図６に示す。
追加の５０サイクル自動食器洗浄洗剤試験
表面改質ポリマーに様々なアルコールアルコキシレート界面活性剤を添加することによって、２－ｉｎ－１洗浄組成物の洗浄有効性をさらに評価した。表４の配合物を、実施例１に記載されるように、器物洗浄洗剤の５０サイクルの再堆積実験を使用して評価した。本組成物を、表面改質ポリマーを含有するが、アルコールアルコキシレート界面活性剤を含有しない対照配合物と比較した。各配合物で使用した表面改質ポリマーは、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷであった。評価した様々なアルコールアルコキシレート界面活性剤は、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＲＡ３００、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ４０３、およびＰｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０を含んだ。結果を図６に示す。
【0160】
実施例１で上述されるように、脱染後にガラスガンブラー上に残るタンパク質の量を１～５のスケールで視覚的に評価した。１の評価は、脱染後にタンパク質が全く存在しなかったこと、－すなわち、スポット無し／膜無しであったことを示した。２の評価は、脱染後にランダム領域（ほとんど知覚できない）がタンパク質で覆われていたこと、－すなわち、スポットがランダムにあった（または約２０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。３の評価は、脱染後に表面の約４分の１～半分がタンパク質で覆われていた（または約４０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。４の評価は、脱染後にガラス／プラスチックの表面の約半分がタンパク質で覆われていた（または約６０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。５の評価は、脱染後に表面全体がタンパク質でコーティングされていた（または約８０％の表面が膜で覆われていた）ことを示した。
【表4】
【0161】
図６に示されるように、Ｍｉｒａｐｏｌ Ｓｕｒｆ Ｎ ＡＤＷを含有するがアルコールアルコキシレート界面活性剤を含有しない対照配合物は、アルコールアルコキシレート界面活性剤を含有する配合物と比較して、より重い膜化をもたらした。Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－３６、Ｄｅｈｙｐｏｎ ＬＳ－５４、およびＰｌｕｒａｆａｃ ＲＡ３００を含む配合物は、驚くべきことに、対照と比較して、膜化の効果的な低減をもたらした。Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ４０３、およびＰｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０を含有する配合物は、対照配合物からの著しい低減をもたらさなかった。特に膜化に関して、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ２２１、Ｐｌｕｒａｆａｃ ＬＦ４０３、およびＰｌｕｒａｆａｃ ＳＬＦ１８０は、アルコールアルコキシレート界面活性剤を一切含まない組成物と比較して、膜化を低減する上でほとんどまたはまったく利益を提供しなかった。
【0162】
したがって、結果は、アルコールアルコキシレート界面活性剤を表面改質ポリマーに添加すると、改善されたすすぎだけでなく、膜化の低減にも相乗効果がもたらされることを示す。特定のメカニズムまたは理論に限定されることなく、少量の総モル数のアルキルオキシドを有するアルコールアルコキシレート界面活性剤の添加は、それ自体で表面改質ポリマーを使用することに関連する問題である膜化の優れた低減を提供する。特に、１０モル未満のアルキルオキシドを有するアルコールアルコキシレート界面活性剤を組み込むことは、表面改質ポリマーと組み合わさって相乗的性能を提供したように思われる。
【0163】
本発明がこのように記載されていることから、本発明が多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、すべてのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5】
【図6】
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０１６３
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0163】
本発明がこのように記載されていることから、本発明が多くの方法で変更され得ることは明らかであろう。このような変更は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされるべきではなく、すべてのこのような修正は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。上記明細書は、開示された組成物および方法の製造および使用の説明を提供する。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの実施形態を行うことができるため、本発明は特許請求の範囲に属する。以下の項目［１］～［３１］に、本開示の実施形態の例を列記する。
［１］
アルカリ性洗剤およびすすぎ組成物であって、
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
［２］
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％、約２５重量％～約９０重量％、約４０重量％～約９０重量％、または約５０重量％～約８０重量％で存在する、項目１に記載の組成物。
［３］
前記アルカリ源が、アルカリ金属水酸化物を実質的に含まない、項目２に記載の組成物。
［４］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％、約０．１重量％～約２重量％、約０．５重量％～約２重量％、または約１重量％～約２重量％で存在する、項目１～３のいずれか一項に記載の組成物。
［５］
前記表面改質ポリマーが、前記変性ガムベースの多糖類であり、カチオン性グアーもしくはカチオン性グアー誘導体、またはヒドロキシプロピル変性グアーもしくはヒドロキシプロピル変性グアー誘導体を含む、項目１～４のいずれか一項に記載の組成物。
［６］
前記表面改質ポリマーが、グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリドおよび／またはグアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテルを含む、項目５に記載の組成物。
［７］
前記表面改質ポリマーが、前記両性ポリマーである、項目１～４のいずれか一項に記載の組成物。
［８］
前記表面改質ポリマーが、アクリル酸／ジアリルジメチルアンモニウムクロリド（ＤＡＤＭＡＣ）コポリマーを含む、項目７に記載の組成物。
［９］
前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％、約０．１重量％～約２５重量％、約１重量％～約２０重量％、または約１重量％～約１０重量％で存在する、項目１～８のいずれか一項に記載の組成物。
［１０］
前記アルコールアルコキシレートが、直鎖状または分岐状であり、約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約３０モルのアルキルオキシドを有する、項目１～９のいずれか一項に記載の組成物。
［１１］
前記アルコールアルコキシレートが直鎖状であり、約８～約１６炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約１０モルのアルキルオキシドを有する、項目１～１０のいずれか一項に記載の組成物。
［１２］
前記アルコールアルコキシレートが、１０モル未満のアルキルオキシドを有する、項目１～１１のいずれか一項に記載の組成物。
［１３］
前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％、約１重量％～約５０重量％、または約１重量％～約２０重量％で存在する、項目１～１２のいずれか一項に記載の組成物。
［１４］
前記ビルダーが、アミノカルボン酸である、項目１３に記載の組成物。
［１５］
前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％、約１重量％～約４０重量％、約２重量％～約４０重量％、または約５重量％～約２０重量％で存在する、項目１～１４のいずれか一項に記載の組成物。
［１６］
前記水調整ポリマーが、ポリカルボキシレートである、項目１５に記載の組成物。
［１７］
酵素、中和剤、エッチング防止剤、腐食防止剤、褐変防止剤、凝固剤、再堆積防止剤、抗菌剤、泡抑制界面活性剤、およびそれらの組み合わせを含む少なくとも１つの追加の機能性成分をさらに含む、項目１～１６のいずれか一項に記載の組成物。
［１８］
前記組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、項目１～１７のいずれか一項に記載の組成物。
［１９］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～２重量％未満で存在する、項目１～１８のいずれか一項に記載の組成物。
［２０］
前記組成物が固体であり、約０．５グラム～約２５０グラムの重量を有する、項目１～１９のいずれか一項に記載の組成物。
［２１］
前記組成物が、消泡界面活性剤を含まない、項目１～２０のいずれか一項に記載の組成物。
［２２］
器物を洗浄およびすすぐ方法であって、前記方法は、
前記器物を項目１～２１のいずれか一項に記載のアルカリ性洗剤組成物に接触させることと、
前記器物を水ですすぐことと、を含み、
前記方法では別個のすすぎ補助剤組成物は用いられておらず、
前記アルカリ性洗剤組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と少なくとも実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、方法。
［２３］
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％で存在し、前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％で存在し、前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％で存在し、前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％で存在し、前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％で存在する、項目２２に記載の方法。
［２４］
前記アルカリ性洗剤組成物が、約０．１重量％～約１０重量％の量の中和剤をさらに含む、項目２２～２３のいずれか一項に記載の方法。
［２５］
前記アルカリ源がアルカリ金属水酸化物を実質的に含まず、前記中和剤が最大約１０重量％のアルカリ金属水酸化物を含む、項目２４に記載の方法。
［２６］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％以上２重量％未満で存在する、項目２２～２５のいずれか一項に記載の方法。
［２７］
前記アルカリ性洗剤組成物が前記器物に接触する前に使用溶液を形成するように希釈され、前記使用溶液が約９～約１２のｐＨを有する、項目２２～２６のいずれか一項に記載の方法。
［２８］
前記アルカリ性洗剤組成物の使用溶液が、約５００ｐｐｍ～約２０００ｐｐｍ、または約５００ｐｐｍ～約１５００ｐｐｍの活性濃度を有する、項目２２～２７のいずれか一項に記載の方法。
［２９］
前記アルカリ性洗剤組成物が、アルコールアルコキシレートと組み合わせて前記表面改質ポリマーを含有しない２部性洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄性能を提供し、前記アルカリ性洗剤組成物が、処理された器物に目に見える層または膜を付与しない、項目２２～２８のいずれか一項に記載の方法。
［３０］
前記アルカリ性洗剤組成物が、使い捨てまたは複数回使用の固体組成物である、項目２２～２９のいずれか一項に記載の方法。
［３１］
前記方法が、カウンター下の器物洗浄機において使用される、項目２２～３０のいずれか一項に記載の方法。
［１］
アルカリ性洗剤およびすすぎ組成物であって、
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
［２］
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％、約２５重量％～約９０重量％、約４０重量％～約９０重量％、または約５０重量％～約８０重量％で存在する、項目１に記載の組成物。
［３］
前記アルカリ源が、アルカリ金属水酸化物を実質的に含まない、項目２に記載の組成物。
［４］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％、約０．１重量％～約２重量％、約０．５重量％～約２重量％、または約１重量％～約２重量％で存在する、項目１～３のいずれか一項に記載の組成物。
［５］
前記表面改質ポリマーが、前記変性ガムベースの多糖類であり、カチオン性グアーもしくはカチオン性グアー誘導体、またはヒドロキシプロピル変性グアーもしくはヒドロキシプロピル変性グアー誘導体を含む、項目１～４のいずれか一項に記載の組成物。
［６］
前記表面改質ポリマーが、グアーガム２ヒドロキシ－３－（トリメチルアンモニウム）プロピルエーテルクロリドおよび／またはグアーガム２－ヒドロキシプロピルエーテルを含む、項目５に記載の組成物。
［７］
前記表面改質ポリマーが、前記両性ポリマーである、項目１～４のいずれか一項に記載の組成物。
［８］
前記表面改質ポリマーが、アクリル酸／ジアリルジメチルアンモニウムクロリド（ＤＡＤＭＡＣ）コポリマーを含む、項目７に記載の組成物。
［９］
前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％、約０．１重量％～約２５重量％、約１重量％～約２０重量％、または約１重量％～約１０重量％で存在する、項目１～８のいずれか一項に記載の組成物。
［１０］
前記アルコールアルコキシレートが、直鎖状または分岐状であり、約４～約２０炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約３０モルのアルキルオキシドを有する、項目１～９のいずれか一項に記載の組成物。
［１１］
前記アルコールアルコキシレートが直鎖状であり、約８～約１６炭素の長さの炭素鎖を有し、約５モル～約１０モルのアルキルオキシドを有する、項目１～１０のいずれか一項に記載の組成物。
［１２］
前記アルコールアルコキシレートが、１０モル未満のアルキルオキシドを有する、項目１～１１のいずれか一項に記載の組成物。
［１３］
前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％、約１重量％～約５０重量％、または約１重量％～約２０重量％で存在する、項目１～１２のいずれか一項に記載の組成物。
［１４］
前記ビルダーが、アミノカルボン酸である、項目１３に記載の組成物。
［１５］
前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％、約１重量％～約４０重量％、約２重量％～約４０重量％、または約５重量％～約２０重量％で存在する、項目１～１４のいずれか一項に記載の組成物。
［１６］
前記水調整ポリマーが、ポリカルボキシレートである、項目１５に記載の組成物。
［１７］
酵素、中和剤、エッチング防止剤、腐食防止剤、褐変防止剤、凝固剤、再堆積防止剤、抗菌剤、泡抑制界面活性剤、およびそれらの組み合わせを含む少なくとも１つの追加の機能性成分をさらに含む、項目１～１６のいずれか一項に記載の組成物。
［１８］
前記組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、項目１～１７のいずれか一項に記載の組成物。
［１９］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～２重量％未満で存在する、項目１～１８のいずれか一項に記載の組成物。
［２０］
前記組成物が固体であり、約０．５グラム～約２５０グラムの重量を有する、項目１～１９のいずれか一項に記載の組成物。
［２１］
前記組成物が、消泡界面活性剤を含まない、項目１～２０のいずれか一項に記載の組成物。
［２２］
器物を洗浄およびすすぐ方法であって、前記方法は、
前記器物を項目１～２１のいずれか一項に記載のアルカリ性洗剤組成物に接触させることと、
前記器物を水ですすぐことと、を含み、
前記方法では別個のすすぎ補助剤組成物は用いられておらず、
前記アルカリ性洗剤組成物が、別個の洗剤およびすすぎ補助剤組成物と少なくとも実質的に同様の洗浄およびすすぎ性能を提供する、方法。
［２３］
前記アルカリ源が、約１０重量％～約９５重量％で存在し、前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％～約５重量％で存在し、前記アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤が、約０．１重量％～約３０重量％で存在し、前記ビルダーが、約０．１重量％～約５０重量％で存在し、前記水調整ポリマーが、約１重量％～約５０重量％で存在する、項目２２に記載の方法。
［２４］
前記アルカリ性洗剤組成物が、約０．１重量％～約１０重量％の量の中和剤をさらに含む、項目２２～２３のいずれか一項に記載の方法。
［２５］
前記アルカリ源がアルカリ金属水酸化物を実質的に含まず、前記中和剤が最大約１０重量％のアルカリ金属水酸化物を含む、項目２４に記載の方法。
［２６］
前記表面改質ポリマーが、約０．１重量％以上２重量％未満で存在する、項目２２～２５のいずれか一項に記載の方法。
［２７］
前記アルカリ性洗剤組成物が前記器物に接触する前に使用溶液を形成するように希釈され、前記使用溶液が約９～約１２のｐＨを有する、項目２２～２６のいずれか一項に記載の方法。
［２８］
前記アルカリ性洗剤組成物の使用溶液が、約５００ｐｐｍ～約２０００ｐｐｍ、または約５００ｐｐｍ～約１５００ｐｐｍの活性濃度を有する、項目２２～２７のいずれか一項に記載の方法。
［２９］
前記アルカリ性洗剤組成物が、アルコールアルコキシレートと組み合わせて前記表面改質ポリマーを含有しない２部性洗剤およびすすぎ補助剤組成物と実質的に同様の洗浄性能を提供し、前記アルカリ性洗剤組成物が、処理された器物に目に見える層または膜を付与しない、項目２２～２８のいずれか一項に記載の方法。
［３０］
前記アルカリ性洗剤組成物が、使い捨てまたは複数回使用の固体組成物である、項目２２～２９のいずれか一項に記載の方法。
［３１］
前記方法が、カウンター下の器物洗浄機において使用される、項目２２～３０のいずれか一項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルカリ性洗剤およびすすぎ組成物であって、
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
アルカリ金属炭酸塩を含むアルカリ源と、
変性ガムベースの多糖類および／または両性ポリマーを含む表面改質ポリマーと、
アルコールアルコキシレート非イオン性界面活性剤と、
ビルダーと、
水調整ポリマーと、を含み、
前記組成物が、洗浄およびすすぎ機能の両方を実行する、組成物。
【外国語明細書】