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特開2024-266情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000266
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01W 1/10 20060101AFI20231225BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20231225BHJP
【FI】
G01W1/10 M
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098958
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】計測した圧力値をより有効利用できる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、推定部とを備える。取得部は、圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する。推定部は、複数の圧力計それぞれにおける時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する取得部と、
前記複数の圧力計それぞれにおける前記時系列の圧力値の変化の差に基づいて、前記複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する推定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記複数の圧力計が第1地点から第2地点へ移動した場合の前記時系列の圧力値を取得し、
前記推定部は、
前記時系列の圧力値の変化の差に基づいて、前記第1地点および前記第2地点の温度差を推定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記推定部は、
前記圧力値が所定値に到達するまでの時間差に基づいて、前記第1地点および前記第2地点の温度差を推定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、
前記第1地点および前記第2地点のいずれか一方の地点の温度が既知である場合に、前記温度差に基づいて他方の地点の温度を推定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推定部によって推定された前記温度情報を提供する提供部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記温度情報に基づき生成した情報を提供する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記温度情報に基づいて生成したヒートマップを提供する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記温度情報に基づいて温度計の故障判定を行い、判定結果を提供する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複数の圧力計は、
水銀を前記圧力媒体とする水銀式の圧力計と、
真空を前記圧力媒体とする電気式の圧力計とを含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する取得工程と、
前記複数の圧力計それぞれにおける前記時系列の圧力値の変化の差に基づいて、前記複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する推定工程と
を含む情報処理方法。
【請求項11】
圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する取得手順と、
前記複数の圧力計それぞれにおける前記時系列の圧力値の変化の差に基づいて、前記複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する推定手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧力計には、水銀を圧力媒体として用いた水銀圧力計や、真空を圧力媒体として用いた電気式圧力計等が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平02-190735号公報
【特許文献2】実全昭59-151130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、圧力計は、当然ながら、計測対象の圧力を計測するものであり、計測した圧力値を用いて他の情報を検出するものではない。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、計測した圧力値をより有効利用できる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、推定部とを備える。前記取得部は、圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する。前記推定部は、前記複数の圧力計それぞれにおける前記時系列の圧力値の変化の差に基づいて、前記複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、計測した圧力値をより有効利用できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、圧力計情報の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
図6図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の圧力計100と、ユーザ端末200とを含む。
【0012】
実施形態に係る情報処理システムSでは、圧力媒体が異なる複数の圧力計それぞれで計測した時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する。
【0013】
具体的には、情報処理装置1は、まず、複数の圧力計100それぞれで計測された時系列の圧力値を取得する(ステップS1)。図1では、水銀式(紙面上段の左グラフ)および電気式(紙面上段の右グラフ)の圧力計100で計測した時系列の圧力値を示している。また、図1では、時刻t1において、それぞれの圧力計100を屋内から屋外へ移動した場合の時系列の圧力値を示している。
【0014】
なお、屋外から屋内への圧力計100の移動は、人が持ち運んで移動させてもよく、例えば、ドローン等といった無人移動機器に圧力計100を搭載して移動させてもよい。
【0015】
ここで、水銀式の圧力計100は、圧力媒体である水銀をガラス管に入れて水銀だまりの中に倒立させ、真空ガラス管中の水銀柱の高さによって気体の圧力(気圧)を計測する圧力計である。
【0016】
電気式の圧力計100は、圧力媒体である真空の空間を単結晶シリコンを用いて作られた圧力計であり、空間の容積が外気圧によって変化し、それに伴う静電容量の電気的変化を検出することで気圧を測定する圧力計である。
【0017】
また、水銀式の圧力計100は、圧力媒体である水銀の温度と、周囲の温度との違いが圧力計測の応答速度に影響する。具体的には、水銀式の圧力計100は、水銀の温度と、周囲の温度との差が大きい程、応答速度の遅れが大きくなるため、圧力値が正しい値に安定するまでに時間を要する。
【0018】
これに対して、電気式の圧力計100は、真空空間の変化(膨張および収縮)を電気的変化に変換するため、上記した水銀式の圧力計100のように応答速度が温度に依存せず、圧力値の変化を即座に検出できる。
【0019】
つまり、図1に示すように、電気式の圧力計100は、時刻t1の後すぐに圧力値P1に到達しているのに対して、水銀式の圧力計100は、圧力値P1に到達するまでにある程度時間を要している。
【0020】
本開示は、この点に着目したものであって、温度依存により応答速度が異なる圧力媒体を用いた圧力計100の応答速度の違いにより温度情報を推定する。
【0021】
具体的には、情報処理装置1は、複数の圧力計100それぞれの時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計100周辺の温度に関する温度情報を推定する(ステップS2)。
【0022】
図1に示す例では、情報処理装置1は、電気式の圧力計100が圧力値P1に到達した時刻t2と、水銀式の圧力計100が圧力値P1に到達した時刻t3との時間差に基づいて、屋外および屋内の温度差(温度情報の一例)を推定する。
【0023】
また、情報処理装置1は、屋外の温度が事前に判明している場合には、上記の推定した温度差から屋内の温度を推定してもよい。あるいは、情報処理装置1は、屋内の温度が事前に判明している場合には、上記の推定した温度差から屋外の温度を推定してもよい。
【0024】
つづいて、情報処理装置1は、推定した温度情報をユーザ端末200へ提供する(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、上記した屋外および屋内の温度差や、屋外(または屋内)の温度をユーザ端末200へ提供する。
【0025】
また、情報処理装置1は、温度情報に基づいた情報を生成してユーザ端末200へ提供してもよい。例えば、情報処理装置1は、推定した温度差に基づいて生成したヒートマップを提供する。また、情報処理装置1は、推定した屋内の温度に基づいて、屋内等に設置されている温度計の故障判定を行い、判定結果をユーザ端末200へ提供してもよい。
【0026】
このように、実施形態に係る情報処理装置1では、圧力媒体の異なる複数の圧力計100の時系列の圧力値の変化の差に基づいて温度情報を推定することで、圧力計100を単に圧力値を計測する機器として用いる以外に温度を推定するための機器として用いることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、計測した圧力値をより有効利用できる。
【0027】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の圧力計100と、複数のユーザ端末200とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0028】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、圧力媒体が異なる複数の圧力計100それぞれで計測した時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する。
【0029】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末200と連携し、各ユーザ端末200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0030】
また、情報処理装置1は、各ユーザ端末200に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0031】
圧力計100は、周囲の圧力を計測する機器である。圧力計100は、可搬性の圧力計であり、ユーザが所持するユーザ端末に装着(あるいは内蔵)される。また、圧力計100は、例えば、ドローン等といった無人移動機器に装着されることで移動可能に構成されてもよい。
【0032】
ユーザ端末200は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末200は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末200は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0033】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0034】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、推定部32と、提供部33とを備える。記憶部4は、圧力計情報41を記憶する。
【0035】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0036】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0037】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0038】
圧力計情報41は、圧力計100に関する情報である。図4は、圧力計情報41の一例を示す図である。図4に示すように、圧力計情報41は、「計器ID」、「圧力媒体」、「計測方式」等の項目を含む。
【0039】
「計器ID」は、圧力計100を識別する識別情報である。「圧力媒体」は、圧力計100に用いられている圧力媒体を示す情報である。「計測方式」は、圧力計100の圧力の計測方式を示す情報である。
【0040】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、推定部32および提供部33)について説明する。
【0041】
取得部31は、複数の圧力計100それぞれから時系列の圧力値を取得する。取得部31による圧力値の取得タイミングは、任意に設定可能である。具体的には、取得部31は、圧力計100側である程度蓄積した時系列の圧力計をまとめて取得してもよく、圧力計100が計測する毎に取得して、情報処理装置1側で記憶することで時系列の圧力計を取得してもよい。
【0042】
あるいは、ユーザが温度情報を推定したいタイミングで時系列の圧力値を取得してもよい。具体的には、取得部31は、ユーザからユーザ端末200を介して圧力値の送信要求を受け付けた場合に、時系列の圧力値を圧力計100に要求してもよい。
【0043】
また、取得部31は、別途圧力計100の位置情報を取得し、所定時間後に圧力変化が生じると推定される場合に、時系列の圧力値を取得してもよい。
【0044】
推定部32は、取得部31が取得した時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計100周辺の温度に関する温度情報を推定する。例えば、推定部32は、圧力計100が屋外(第1地点の一例)から屋内(第2地点の一例)に移動した場合に、圧力値が所定値に到達するまでの時間差に基づいて、屋外および屋内の温度差を推定する。
【0045】
また、推定部32は、第1地点の温度が事前に判明している場合には、上記の推定した温度差から第2地点の温度を推定してもよい。あるいは、推定部32は、第2地点の温度が事前に判明している場合には、上記の推定した温度差から第1地点の温度を推定してもよい。
【0046】
また、推定部32は、圧力値が所定値に到達するまでの時間差に限らず、圧力値の変化量に基づいて温度情報を推定してもよい。例えば、推定部32は、図1に示す時刻t1から所定時間(時刻t2以上、時刻t3未満までの時間)後の各圧力計100の圧力値の変化量に基づいて温度情報を推定する。
【0047】
提供部33は、推定部32によって推定された温度情報を提供する。例えば、提供部33は、上記した屋外および屋内の温度差や、屋外(または屋内)の温度をユーザ端末200へ提供する。
【0048】
また、提供部33は、温度情報に基づいた情報を生成してユーザ端末200へ提供してもよい。例えば、提供部33は、推定した温度差に基づいて生成したヒートマップを提供する。また、提供部33は、推定した屋内の温度に基づいて、屋内等に設置されている温度計の故障判定を行い、判定結果をユーザ端末200へ提供してもよい。
【0049】
次に、図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。図5は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0050】
図5に示すように、制御部3は、まず、複数の圧力計100それぞれから時系列の圧力値を取得する(ステップS101)。
【0051】
つづいて、制御部3は、それぞれの圧力値が所定値に到達するまでの時間を計測する(ステップS102)。
【0052】
つづいて、制御部3は、計測した時間差に基づき第1地点および第2地点の温度差を推定する(ステップS103)。
【0053】
つづいて、制御部3は、推定した温度差を示す温度情報をユーザ端末200へ提供し(ステップS104)、処理を終了する。
【0054】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0055】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0056】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0057】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0058】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0059】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0060】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0061】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0062】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0063】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0064】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、推定部32とを備える。取得部31は、圧力媒体が異なる複数の圧力計100それぞれで計測した時系列の圧力値を取得する。推定部32は、複数の圧力計100それぞれにおける時系列の圧力値の変化の差に基づいて、複数の圧力計周辺の温度に関する温度情報を推定する。このような構成により、計測した圧力値をより有効利用できる。
【0065】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0066】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0067】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0068】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0069】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0070】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 推定部
33 提供部
41 圧力計情報
100 圧力計
200 ユーザ端末
S 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6