IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シェルタード ウィングス インコーポレイテッドの特許一覧

特開2024-26607風向捕捉を備えた観察光学器械及びそれを使用する方法
<>
  • 特開-風向捕捉を備えた観察光学器械及びそれを使用する方法 図1
  • 特開-風向捕捉を備えた観察光学器械及びそれを使用する方法 図2
  • 特開-風向捕捉を備えた観察光学器械及びそれを使用する方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026607
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】風向捕捉を備えた観察光学器械及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   F41G 3/08 20060101AFI20240220BHJP
   F41G 3/06 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
F41G3/08
F41G3/06
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023222906
(22)【出願日】2023-12-28
(62)【分割の表示】P 2020556274の分割
【原出願日】2019-04-15
(31)【優先権主張番号】62/657,450
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520168099
【氏名又は名称】シェルタード ウィングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ハミルトン デイヴィッド エム
(72)【発明者】
【氏名】パークス スコット
(72)【発明者】
【氏名】ニース ポール
(57)【要約】
【課題】本発明は、風向を迅速に取得する及び/又はユーザが複数の計器を携行する必要性を排除することができる観察光学器械を提供する。
【解決手段】本発明は、観察光学器械に関する。一実施形態では、観察光学器械は、風の方向を捕捉する方向センサを有する。一実施形態では、観察光学器械は、ターゲットまでの距離を決定する測距システムを有する。一実施形態では、観察光学器械は、距離及び風向を使用して弾道軌道を決定することができる弾道プログラムを備えたプロセッサを有する。更に、本発明の開示は、風向を捕捉する方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイを含む本体と、
ターゲットまでの距離を測定するためのかつ前記本体内に装着された測距システムと、
風の方向及び前記ターゲットの方向を決定するために前記本体内に装着された方向センサと、
前記本体内に装着され、かつ前記ディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサと、
を含むことを特徴とする観察光学器械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
この出願は、引用によって本明細書にその全体が組み込まれている2018年4月13日出願の米国仮特許出願第62/657,450号に対する優先権を主張し、かつその非仮特許出願である。
【0002】
本発明の開示は、観察光学器械に関し、より具体的には、風向捕捉機能を備えた一体型方向センサを有する観察光学器械に関する。別の実施形態では、本発明の開示は、風向捕捉機能を備えた一体型方向センサを備えた観察光学器械を利用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一体型弾道計算器を含むレーザ測距器のような従来の観察光学器械は、ユーザが風向を手動で入力するか又は観察光学器械に接続された外部デバイスを有するかのいずれかを要求する。風向を観察光学器械に手動で入力することは、非常に煩わしく、かつ非常に不正確である。風の速度及び向きは、弾道解を計算するのに非常に重要なファクタである。同じく重要なことは、風向が変わるか又はターゲットが移動する前にこの情報を入力する適時性である。
【0004】
一般的に、風向が観測され及び/又は第1のデバイス上で測定され、次に、観察光学器械に手動で入力される。例えば、750ヤードのシカを撃とうとするハンターを考えてみる。ハンターは、ハンターに対して75°での8mphの風に基づく弾道解を取得し、このデータは、事前に入力されたものである。引金を引く直前に、風が方向を変え、今はハンターに対して130°である。仮にハンターが複数のメニューを通して循環してその後に風情報を更新することによって風向を再び手動入力すべきであった場合に、ハンターが射撃することができないことになる高い可能性がある。
【0005】
風向は、弾丸の軌道を決定するために弾道計算器によって使用される唯一のファクタである。気圧、湿度、及び温度のような追加の環境ファクタも弾丸の軌道に影響を与える。多くの事例では、ユーザは、より完全な弾道軌道を発生させるのに弾道計算器に入力されることが望ましい環境データを捕捉するために複数の計器を携行しなければならない。
【0006】
同じシナリオは、各射手が射撃に対して計時されて迅速な調節を行う必要がある競技射撃にも適用することができる。射撃する前に、射手は、全ての環境ファクタを迅速に入力する。典型的に、風向及び風速は、弾道計算器に直接に入力されない唯一のパラメータである。従って、射手は、それらを迅速に入力してターゲットを撃つように設定しなければならない。射撃する直前に風が方向又は速度を変える場合に、射手は、観察光学器械に搭載された弾道計算器に新しい風データを入力する必要があることになる。
【0007】
以下は、真北を基準にして320°の方向から来る10mphの風速を入力するのに要求される段階の例である:
(1)必要なメニューを表示させるために指定のボタンを事前プログラムされた時間量にわたって長押しする;
(2)指定のボタンを押してユーザに風向を修正させる更に別のメニューまでメニューオプションを通してナビゲートする;
(3)指定のボタンを押して、例えば各時間が360°円の30°セグメントを表す1:00から12:00までの標準的な時計時間値を使用して風向を変更する;
(4)指定のボタンを押して、貴方に風速を修正させるメニューまでナビゲートする;
(5)指定のボタンを押して、例えば表示される値が10mphになるまで指定された増減ボタンを押すことによって10mphの風速を入力する;
(6)メニューを出るために指定のボタンを事前プログラムされた時間量にわたって長押しする;及び
(7)指定のボタンを押して測距する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】William Davis、アメリカのライフル射手、3月、1989年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記で概説したように、搭載型弾道計算器を備えた観察光学器械は、ユーザが風向及び速度を入力するのに複数のメニューをナビゲートすること及び/又は必要な情報を取得して弾道計算を完了するのに複数の計器を使用することを要求する。すなわち、風向を迅速に取得する及び/又はユーザが複数の計器を携行する必要性を排除することができる双眼鏡又は単眼鏡のような観察光学器械に対する必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態では、本発明の開示は、観察光学器械を提供する。一実施形態では、観察光学器械は、風がそこから来る方向を決定する方向センサを含む。別の実施形態では、観察光学器械は、ユーザからターゲットまでの距離を決定する測距システムを更に含む。別の実施形態では、観察光学器械は、測距システムと方向センサとに通信するプロセッサを更に含む。
【0011】
別の実施形態では、本発明の開示は、測距システムが起動された時にターゲットへの方向を決定するための方向センサに関する。一実施形態では、本発明の開示は、測距システムが起動された時に風がそこから来る方向及びターゲットの方向を決定するための単一方向センサに関する。一実施形態では、風がそこから来る方向及びターゲットの方向を決定するのに1つだけの方向センサが必要である。
【0012】
一実施形態では、観察光学器械は、方向センサと、方向センサと通信する弾道計算器と、方向センサに作動的に接続された少なくとも1つのボタンとを含む。一実施形態では、方向センサは、風がそこから来る方向を捕捉する/決定するコンパスである。一実施形態では、方向センサはまた、測距システムが起動された時にターゲットの方向を捕捉する/決定する。
【0013】
一実施形態では、本発明の開示は、ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、測距システムが起動された時に風の方向及びターゲットの方向を決定するために本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されてディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサとを含む観察光学器械に関する。一実施形態では、プロセッサは、方向センサ及び測距システム と通信している。一実施形態では、プロセッサは、弾道コンピュータプログラムを有する。一実施形態では、弾道コンピュータプログラムは、風の方向、ターゲットへの方向、及びターゲットまでの距離を使用して弾道軌道を計算する。
【0014】
一実施形態では、本発明の開示は、測距器に関する。一実施形態では、測距器は、ユーザからターゲットまでの距離を決定する測距システムと風がそこから来る方向を決定する方向センサとを含む。別の実施形態では、測距器は、測距システムと風向センサとに通信するプロセッサを更に含む。一実施形態では、方向センサはまた、測距システムが起動された時にターゲットの方向を捕捉する/決定する。
【0015】
一実施形態では、測距器のプロセッサは、第2のデバイスと通信している。一実施形態では、第2のデバイスは、以下に限定されるものではないが、単眼鏡、双眼鏡、観察光学器械、ライフルスコープ、コンピュータモニタ、モバイルデバイス、又は観察のための画面を有するあらゆる他のデバイスを含む。一実施形態では、測距器のプロセッサは、第2のデバイスと無線通信することができる。
【0016】
一実施形態では、測距器は、第2のデバイスに直接に結合される。一実施形態では、測距器は、第2のデバイスに間接的に結合される。
【0017】
一実施形態では、本発明の開示は、本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、測距システムが起動された時に風の方向及びターゲットの方向を決定するために本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて方向センサからの情報を第2のデバイスに通信することができるプロセッサとを含む測距器に関する。一実施形態では、第2のデバイスは、以下に限定されるものではないが、風の方向及び弾道軌道を含む関連情報を示すためのディスプレイを有する。
【0018】
一実施形態では、本発明の開示は、武器装着式レーザ測距器に関する。
【0019】
一実施形態では、本発明の開示は、ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて測距システム及び方向センサと通信するプロセッサとを含む測距器に関連し、プロセッサは、測距システムからの距離と方向センサからの風向とを使用してディスプレイに通信される弾道軌道を決定する弾道コンピュータプログラムを有する。一実施形態では、方向センサはまた、測距システムが起動された時にターゲットの方向を捕捉する/決定する。一実施形態では、弾道コンピュータプログラムはまた、ターゲットの方向を使用して弾道軌道を計算する。
【0020】
一実施形態では、本発明の開示は、本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向及びターゲットの方向を決定するために本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて測距システム及び方向センサと通信するプロセッサとを含む測距器に関連し、プロセッサは、測距システムからの距離、方向センサからの風向及びターゲットの方向を使用して弾道軌道を決定する弾道コンピュータプログラムを有する。
【0021】
一実施形態では、観察光学器械又は測距器のプロセッサは、以下に限定されるものではないが、距離及び風向を含む情報を解析して飛翔体をターゲットに正確に視準するための弾道コンピュータプログラムを含む。一実施形態では、以下に限定されるものではないが、距離信号、風向、風速、及び追加の弾道情報を含む多くのファクタを使用する弾道コンピュータプログラムは、飛翔体のための補正された視準点を決定する。
【0022】
別の実施形態では、本発明の開示は、風向を決定する方法を提供する。本方法は、観察光学器械の風向捕捉モードにアクセスする段階と、風が来る方向に対応する方向に観察光学器械を向ける段階と、方向センサを起動することによって風向を捕捉する段階とを含む。一実施形態では、本方法は、風速を入力する段階を更に含む。一実施形態では、風速を入力する段階は、ボタンのような1又は2以上の制御デバイスを押す/押圧する/スライドする段階を含む。
【0023】
別の実施形態では、本発明の開示は、本体と、風がそこから来る方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて方向センサと通信し、かつ弾道コンピュータプログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械の風向捕捉モードにアクセスする段階と、風が来る方向に対応する方向に観察光学器械を向ける段階と、方向センサを起動することによって風向を捕捉する段階と、方向センサからの風向をプロセッサの弾道コンピュータプログラムに通信する段階と、プロセッサの弾道コンピュータプログラムを使用して弾道軌道を決定する段階と、を含む弾道軌道を決定する方法を提供する。
【0024】
別の実施形態では、本発明の開示は、本体と、ターゲットまでの距離を決定するための測距システムと、測距システムの起動時に風がそこから来る方向及びターゲットの方向を決定するために本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて方向センサと通信し、かつ弾道コンピュータプログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械の風向捕捉モードにアクセスする段階と、風が来る方向に対応する方向に観察光学器械を向ける段階と、方向センサを起動することによって風向を捕捉し、かつ風向をプロセッサに通信する段階と、測距システムを起動することによってターゲットまでの距離を決定し、かつ同時に方向センサを用いてターゲットの方向を決定する段階と、方向センサからのターゲットの方向及び測距システムからの距離をプロセッサの弾道コンピュータプログラムに通信する段階と、プロセッサの弾道コンピュータプログラムを使用して弾道軌道を決定する段階とを含む弾道軌道を決定する方法を提供する。
【0025】
他の実施形態は、本明細書に提供する詳細説明と共に図面の考察から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の開示の実施形態による風向捕捉機能性を組み込む測距単眼鏡である例示的観察光学器械の等角投影図である。
図2】本発明の開示の実施形態による風向捕捉機能性を組み込む測距双眼鏡である例示的観察光学器械の等角投影図である。
図3】本発明の開示の実施形態による観察光学器械を使用する例示的方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
一実施形態では、本発明の開示は、観察光学器械、より詳細には風向捕捉機能性を有する観察光学器械に関する。別の実施形態では、本発明の開示は、測距器、より詳細には風向捕捉機能性を有する測距器に関する。本発明の開示のある一定の好ましいかつ例示的な実施形態を以下に添付図面を参照して説明する。本発明の開示は、これらの実施形態に限定されず、むしろ、これらの実施形態は、本発明の開示が完璧かつ完全であり、本発明の開示の範囲を当業者に十分に伝えることになるように提供するものである。
【0028】
特徴及び/又は機能セットは、武器照準器、前部装着又は後部装着クリップ留め武器照準器、及び現場配備型光学武器照準器の他の組合せのような独立型観察光学器械の関連内で容易に適応させることができることは当業者によって認められるであろう。更に、特徴及び機能の様々な組合せは、あらゆる範囲の既存の固定又は可変観察光学器械を換装するためのアドオンモジュールに組み込むことができることは、当業者によって認められるであろう。
【0029】
定義
類似の数字は、一貫して類似の要素を指す。用語第1、第2などは、様々な要素、構成要素、領域、及び/又はセクションを説明するのに本明細書に使用する場合があるが、これらの要素、構成要素、領域、及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されるべきではないことは理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、及び/又はセクションを別の要素、構成要素、領域、及び/又はセクションから区別するのに使用されるに過ぎない。従って、第1の要素、構成要素、領域、又はセクションは、本発明の開示から逸脱することなく第2の要素、構成要素、領域、又はセクションと呼ぶことができると考えられる。
【0030】
本発明の開示での数値の範囲は、近似であり、従って、別段の指示がない限り、範囲外の値を含むことができる。数値の範囲は、いずれかの低い値といずれかの高い値の間の少なくとも2つの単位の分離が存在することを条件として、1単位の増分において低い値と高い値からのかつそれらを含む全ての値を含む(別段の指定がない限り)。一例として、例えば距離、速さ、速度などのような構成的、物理的、又は他の特性が、例えば、10から100である場合に、10、11、12のような全ての個々の値、及び10から44、55から70、97から100などのような準領域が明示的に列挙されるように意図している。1未満である値を含むか又は1よりも大きい分数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲に関して、1単位は、適切な場合に、0.0001、0.001、0.01、又は0.1であると考えられる。10未満の1桁数字を含む範囲に関して(例えば、1から5)、1単位は、典型的に0.1であると考えられる。これらは、具体的に意図していることの例にすぎず、列挙された最小値と最高値の間の数値の全ての可能な組合せは、本発明の開示において明示的に言及されたと考えられるものとする。数値の範囲は、取りわけ、デバイスのユーザからターゲットまでの距離に関して本発明の開示内に提供されている。
【0031】
「下」、「下方」、「下側」、「上方」、及び「上側」などのような空間的な用語は、図に示すように、別の要素又は特徴との1つ要素又は特徴の関係を説明するために説明しやすいように本発明に使用することができる。空間的に相対的な用語は、図に示す向きに加えて使用中又は作動中のデバイスの異なる向きを包含するように意図していることは理解されるであろう。例えば、図中のデバイスが反転された場合に、他の要素又は特徴の「下方に」又は「下に」と説明した要素は、他の要素又は特徴の「上方に」向けられることになる。従って、例示的用語「下に」は、上に及び下にの両方の向きを包含することができる。デバイスは、他に向けられる場合があり(90°又は他の向きに回転される)、本発明に使用する空間的に相対的な記述子は、相応に解釈される。
【0032】
本明細書に使用する時に、用語「及び/又は」は、関連の説明された品目のうちの1又は2以上の全ての組合せを含む。例えば、「A及び/又はB」のような語句に使用される時の語句「及び/又は」は、A及びB、A又はB、A(単独)、、及びB(単独)を含むように意図している。同様に、「A、B、及び/又はC」のような語句に使用される時の用語「及び/又は」は、以下の実施形態:A、B、及びC、A、B、又はC、A又はC、A又はB、B又はC、A及びC、A及びB、B及びC、A(単独)、B(単独)、及びC(単独)の各々を包含するように意図している。
【0033】
本明細書に使用する時の用語「風速計」は、風の力、速度、及び一部の実施形態では方向を測定する計器を指す。風速計は、以下に限定されるものではないが、羽根車タイプ風速計、超音波風速計、熱線風速計、圧力管風速計、ロビンソン風速計、及びレーザドップラー風速計を含む。
【0034】
本明細書に使用する時の用語「弾道」は、飛翔体、特に弾丸、無誘導爆弾、又はロケットなどの発射、飛行、挙動、及び効果を取り扱う力学、並びに望ましい性能を達成するように飛翔体を設計及び加速する科学又は技術の分野を指す。
【0035】
本明細書に使用する時の用語「弾道計算器」は、ユーザ/射手/観的手に飛翔体の軌線の解を提供するコンピュータプログラムを指す。一実施形態では、弾道計算器は、飛翔体の補正された目標点を生成するのに使用される。本明細書に使用する時の用語「弾道計算器」及び「弾道コンピュータプログラム」は、交換可能に使用される。
【0036】
本明細書に使用する時の用語「気圧センサ」は、大気によって作用された圧力及びそのような圧力の変化を測定するデバイス、計器、又はアセンブリを指す。
【0037】
本明細書に使用する時の用語「弾丸」は、典型的に金属製、円筒形、指向性のライフル又はリボルバーのような銃器から発射するための飛翔体を指す。弾丸は、時に爆薬を含有する場合がある。
【0038】
本明細書に使用する時の用語「コンピュータメモリ」及び「コンピュータメモリデバイス」は、コンピュータプロセッサによって可読のあらゆるストレージ媒体を指す。コンピュータメモリの例は、以下に限定されるものではないが、RAM、ROM、コンピュータチップ、デジタルビデオディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ハードディスクドライブ(HDD)、及び磁気テープを含む。
【0039】
本明細書に使用する時の用語「コンピュータ可読媒体」は、情報(例えば、データ及び命令)を格納してコンピュータプロセッサに供給するあらゆるデバイス又はシステムを指す。コンピュータ可読媒体の例は、以下に限定されるものではないが、DVD、CD、ハードディスクドライブ、メモリチップ、磁気テープ、及びネットワークのためのストリーミングメディアのためのサーバを含む。
【0040】
本明細書に使用する時の用語「プロセッサ」及び「中央処理ユニット」又は「CPU」は、交換可能に使用され、プログラムをコンピュータメモリ(例えば、ROM又は他のコンピュータメモリ)から読み取って段階のセットをプログラムに従って実行することができるデバイスを指す。
【0041】
本明細書に使用する時の用語「方向センサ」は、基本的な方向に対して方向センサが接続された又は一体化されたデバイスの向きに関して使用されるデバイス、計器、又はアセンブリを指す。実施形態では、方向センサは、コンパスである。
【0042】
本明細書に使用する時の用語「銃器」は、爆発力の作用によって駆動されることが多い1又は2以上の飛翔体を発射する銃身付き武器である可搬型銃を指す。例示的銃器は、以下に限定されるものではないが、拳銃、長銃、ライフル、ショットガン、カービン銃、自動武器、半自動武器、機械式銃、軽機関銃、自動ライフル、及び突撃ライフルを含む。
【0043】
本明細書に使用する時の用語「湿度センサ」は、デバイス、計器、又はアセンブリが露出される環境、例えば、空気中の相対湿度を感知、測定、一部の実施形態では報告するデバイス、計器、又はアセンブリを指す。
【0044】
本明細書に使用する時の用語「レーザ測距器」は、レーザビームを使用してターゲット物体までの距離を決定するデバイス又はアセンブリを指す。
【0045】
本明細書に使用する時の用語「上に」、「に接続された」、及び「に結合された」は、2つの構成要素、要素、又は層に関連して使用される時に、2つの構成要素、要素、又は層が直接的又は間接的にかつ物理的又は作動可能に互いに結合され、1又は2以上の介在する構成要素、要素、又は層が存在することができることを意味する。対照的に、用語「直接に上に」、「直接に接続された」、及び「直接に結合された」は、2つの構成要素、要素、又は層が介在する構成要素、要素、又は層なしに物理的又は作動的に互いに結合されることを意味する。
【0046】
本明細書に使用する時の用語「温度センサ」は、デバイス、計器、又はアセンブリが露出される環境、例えば、空気の温度を感知、測定、一部の実施形態では報告するデバイス、計器、又はアセンブリを指す。
【0047】
本明細書に使用する時の用語「ユーザ」は、射撃を行うオペレータ又は射撃を行うオペレータと共同で射撃を観察する個人のいずれかを指す。
【0048】
本明細書に使用する時の用語「観察光学器械」は、ターゲットを選択、識別、及び/又はモニタするためにユーザ、射手、又は観的手によって使用される装置又はアセンブリを指す。観察光学器械は、ターゲットの光学観察、又は例えば赤外線(IR)、紫外線(UV)、レーダ、熱、マイクロ波、磁気撮像、X線、ガンマ線、同位元素及び粒子輻射を含む輻射、暗視、超音波、音波パルス、ソナー、地震振動、磁気共振を含む振動レセプタ、重力レセプタ、電波、テレビを含むブロードキャストレセプタ、及び細胞レセプタ、又はターゲットの他の画像に依存することができる。観察光学器械によってユーザ/射手/観的手に示すターゲットの画像は、不変とすることができ、又は例えば拡大、増幅、減算、重ね合わせ、濾過、安定化、テンプレート照合、又は他の手段によって強化することができる。観察光学器械によって選択、識別、及び/又はモニタされるターゲットは、射手の照準線とすることができ、又は射手の照準にタンジェンシャルとすることができる。他の実施形態では、射手の照準線は、観察光学器械がターゲットのフォーカスした画像を提示する間に妨げられる場合がある。観察光学器械によって得られたターゲットの画像は、例えば、アナログ又はデジタルとすることができ、例えば、映像、物理ケーブル又は電線、IR、電波、携帯電話接続、レーザパルス、オプティカル802.11b、又は例えばhtml、SML、SOAP、X.25、SNAなど、Bluetooth(登録商標)、Serial、USBのようなプロトコル又は他の適切な画像配信方法を使用する他の無線送信により、1又は2以上の射手及び観的手のネットワーク内で共有、格納、アーカイブ保管、又は送信することができる。
【0049】
本明細書に開示する装置及び方法は、観察光学器械に関する。一実施形態では、観察光学器械は、本体、及び本体内に装着されて風向を決定する方向センサを有する。一実施形態では、方向センサは、観察光学器械に結合される。一実施形態では、方向センサは、観察光学器械に直接的又は間接的に結合される。一実施形態では、方向センサは、観察光学器械に一体化される。一実施形態では、方向センサは、3軸加速度計及び3軸磁力計を有するコンパスである。
【0050】
一実施形態では、本明細書に開示する装置及び方法は、測距機能を有する観察光学器械に関する。一実施形態では、本明細書に開示する観察光学器械は、飛翔体の軌跡に影響を与える1又は2以上の変数を決定することができる。一実施形態では、本明細書に開示する観察光学器械は、ターゲットまでの距離情報を決定することができ、気圧、周囲温度、及び相対湿度を自動的に決定し、風向を決定する簡単な方法を提供することができる。
【0051】
一実施形態では、観察光学器械は、ターゲットまでの距離情報を決定する測距システム、風向を決定する風向センサ、及び測距システム及び風向センサと通信して弾道コンピュータプログラムを有するプロセッサを有し、弾道コンピュータプログラムは、距離及び風向を使用して飛翔体の軌跡を決定する。一実施形態では、弾道学コンピュータプログラムは、補正後の目標点を計算することができる。
【0052】
図1は、本発明の開示の実施形態による風向捕捉機能性を組み込む測距単眼鏡である例示的観察光学器械100の等角投影図である。一実施形態では、観察光学器械100は、ユーザが変数をシステムに入力することを必要とすることなく風向を決定することができる方向センサを有する本体を有する。方向センサは、風の方向を自動的に決定することができる。一実施形態では、観察光学器械100は、方向センサを使用して風の方向を観察光学器械100の場所に基づいて決定する。一実施形態では、観察光学器械100は、ディスプレイを有することができる。
【0053】
図示の実施形態では、観察光学器械100は、それぞれ、メニューボタン1、測定ボタン2、風捕捉ボタン3、及び第1及び第2の選択ボタン4、5を含む。観察光学器械100は、搭載型測距器機能性を更に含む。メニューボタン1は、ユーザが搭載型測距器機能性にアクセスして、例えば、様々なモードに出入りすることを可能にする。測定ボタン2は、意図するターゲットまでの距離を取得するためにレーザを発射するのに使用される。風捕捉ボタン3は、モードに出入りするのに使用され、それによって風向の捕捉及び/又は風速の捕捉が可能である。第1及び第2の選択ボタン4、5は、ユーザがメニューを通してナビゲートし、及び/又は風捕捉モードである時に風速を増加又は低減することを可能にする。一実施形態では、第1及び第2の選択ボタン4、5は、ユーザが搭載型測距器のモードと無関係に風速を増加又は低減することを可能にする。
【0054】
一実施形態では、測定ボタン2の起動時に、方向センサは、ターゲットへの方向を決定することができる。
【0055】
一実施形態では、メニューモードで調節することができる変数及び特徴のタイプは、以下に限定されるものではないが、プロファイル、風速、弾道係数、銃口速度、抗力規格、照準高さ、及びゼロ距離を含む。一部の実施形態では、調節することができる又はデータを入力することができる観察光学器械のパラメータは、メニューオプション及びメニュー選択として分類することができる。例えば、メニューオプションは、例として、距離単位又は弾道係数のようなパラメータ又は変数自体とすることができる。メニュー選択は、次に、そのパラメータの選択値又はデータ入力になり、オプションをスクロール又は選択することによって提示することができ、又は観察光学器械自体に手動で又は更に別のデバイスからのデータ入力を通して入力することができる。一実施形態では、メニューオプションは、距離単位の選択を可能にし、ユーザは、メニュー選択からヤード又はメートルを選択することができる。
【0056】
図2は、本発明の開示の実施形態による風向捕捉機能性を組み込む測距双眼鏡である例示的観察光学器械100の等角投影図である。測距単眼鏡100と同様に、双眼鏡100’も、それぞれ、搭載型弾道計算器(上述のような)、メニューボタン1、測定ボタン2、風捕捉ボタン3、及び第1及び第2の選択ボタン4、5を有する。メニューボタン1は、ユーザが搭載型測距器機能性にアクセスして、例えば、様々なモードに出入りすることを可能にする。測定ボタン2は、意図するターゲットまでの距離を取得するためにレーザを発射するのに使用される。風捕捉ボタン3は、モードに出入りするのに使用され、それによって風向の捕捉及び/又は風速の捕捉が可能である。第1及び第2の選択ボタン4、5は、ユーザがメニューを通してナビゲートし、及び/又は風捕捉モードである時に風速を増加又は低減することを可能にする。一実施形態では、第1及び第2の選択ボタン4、5は、ユーザが搭載型測距器のモードと無関係に風速を増加又は低減することを可能にする。
【0057】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、コンパス(図示せず)のような一体型方向センサを更に含む。方向センサは、弾道計算器から独立であるか、又は更に別の実施形態では弾道計算器と(直接的又は間接的に)通信することができる。図示の特定の実施形態では、方向センサは、風捕捉ボタン3に作動的に結合される。風捕捉ボタン3の起動により、風向が測定及び/又は捕捉される。
【0058】
一実施形態では、方向センサは、6軸一体型線形加速度計及び磁力計を有するコンパスである。一実施形態では、方向センサは、3軸加速度計及び3軸磁力計を有するコンパスである。
【0059】
一実施形態では、測定ボタン2の起動時に、方向センサは、ターゲットへの方向を決定することができる。一実施形態では、方向センサは、測距システムが起動された時にターゲットへの方向を決定する。一実施形態では、ターゲットの方向は、捕捉された風向に対して計算される。
【0060】
一実施形態では、方向センサは、捕捉された風の方向に対してターゲットへの方向を決定し、ターゲットへの方向は、1又は2以上のメモリデバイスに格納することができる。
【0061】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、測距システム(図示せず)を更に含む。標準的な測距システムは、レーザビームを使用して物体まで又はターゲットまでの距離を決定し、レーザパルスをターゲットに向けて送ってパルスがターゲットから反射して戻った時に掛かった時間を測定することによって作動する。一般的な用語では、レーザパルスは、パルスレーザダイオードのような送信機から放出される。放出されたビームの一部は、ビームスプリッタを通過し、一部は、検出器に反射される。放出されたレーザパルスは、伝達レンズを通過してターゲットに至り、ターゲットは、レーザパルスの一部を反射して受光レンズに戻し、次に、レシーバを通ってマイクロコントローラユニットに至り、マイクロコントローラユニットは、公知の数学原理を使用してターゲットまでの距離を計算する。測距システムは、一例として、利得制御構成要素、充電コンデンサ、及びアナログ/デジタル変換器を含む追加又は代替構成要素を有するより複雑なシステムとすることができると考えられる。
【0062】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサのうちの少なくとも1つのセンサを更に含む。好ましい実施形態では、観察光学器械100/100’は、風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサのうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、又は4つ全てを含む。これらのセンサは、弾道計算器が弾丸軌道を決定するのに1又は2以上のセンサによって捕捉されたデータを利用することができるように弾道計算器に作動的に結合される。
【0063】
更に別の実施形態では、1又は2以上のセンサは、メモリデバイスに作動的に結合される。メモリデバイスは、1又は2以上のセンサによって捕捉されたデータを格納する。
【0064】
更に別の実施形態では、1又は2以上のセンサは、ディスプレイに作動的に結合され、その結果、1又は2以上のセンサによって捕捉されたデータは、表示することが可能である。
【0065】
一実施形態では、温度、気圧、湿度、高度、及び周囲光条件に関連付けられた弾道パラメータは、それぞれ、温度計、気圧計、湿度計、高度計、及び光度計によって感知される。これらのデジタル弾道パラメータ計器の各々から感知されたデジタル読取値はまた、弾道コンピュータプログラムを有するプロセッサに送信される(例えば、リアルタイムで)ように構成される。
【0066】
一実施形態では、観察光学器械は、以下に限定されるものではないが、3軸コンパス、3軸加速度計、及び3軸ジャイロスコープを含む慣性ナビゲーションユニットを有することができる。他の実施形態では、3軸コンパス、3軸加速度計、及び3軸ジャイロスコープは、一体型ユニットとして観察光学器械100/100’に組み込まれる代わりに、適切なソフトウエアを有する個々の構成要素として観察光学器械100/100’に組み込むことができる。また、更に他の実施形態では、ジャイロスコープは省略することができる。更に、他の傾斜センサを加速度計の代わりに使用することができる。他の傾斜センサの例は、電解液位傾斜センサ、光学気泡傾斜センサ、容量性気泡傾斜センサ、振り子機構、回転光学符号器、回転電気抵抗符号器、ホール効果デバイス、及びセラミック容量性傾斜センサを含む。
【0067】
一実施形態では、観察光学器械100/100’は、ユーザが、弾道計算器に作動的に接続された1又は2以上のボタンを使用してアクセスし、飛翔体重量のような1又は2以上のファクタに基づいて飛翔体の軌道、ターゲットまでの距離、及び(例えば、風速及び風向のような)環境ファクタを決定することができる弾道計算器又は弾道コンピュータプログラムを含むプロセッサ又はコンピュータデバイスを有する。
【0068】
一実施形態では、弾道計算器は、方向センサから得られた2つの変数:(1)風がそこから来る方向及び(2)ターゲットへの方向を使用して弾道解を計算する。一実施形態では、ターゲットへの方向は、ターゲットまでの距離が測距システムによって決定されると同時に捕捉される。一実施形態では、ターゲットへの方向は、捕捉された風向に対して計算される。
【0069】
一実施形態では、弾道コンピュータプログラムを含有するプロセッサは、以下に限定されるものではないが、外部現場条件に関する情報(例えば、日付、時間、温度、相対湿度、ターゲット画像解像度、気圧、風速、風向、半球、緯度、経度、高度)、銃器情報(例えば、銃身捻れの割合及び方向、内部銃身口径、内部銃身内径、及び銃身長)、飛翔体情報(例えば、飛翔体重量、飛翔体直径、飛翔体口径、反射器断面密度、1又は2以上の飛翔体弾道係数(本明細書に使用する時の「弾道係数」は、William Davis、アメリカのライフル射手、3月、1989年によって例証された通りであり、引用によって本明細書に組み込まれている)、飛翔体構成、推進剤タイプ、推進剤量、推進剤潜在力、雷管、及び薬包の銃口速度)、ターゲット取得デバイス及びレチクル情報(例えば、レチクルのタイプ、倍率、関数の第1、第2、又は固定の平面、ターゲット取得デバイスと銃身の間の距離、ターゲット取得デバイスと銃身の間の位置的関係、望遠銃照準が特定の銃器及び薬包を使用してゼロにされる距離)、射手に関するレチクル情報(例えば、射手の視力、視覚的特異体質、心拍数及び心調律、呼吸速度、血中酸素飽和度、筋活動、脳波活動、及び射手を支援する観的手の数及び位置座標)、及び射手とターゲットの間の関係(例えば、射手とターゲットの間の距離、射手に対するターゲットの又はターゲットに対する射手の速度及び移動方向(例えば、射手が移動中の車両内にいる場合)、及び真北からの方向)、及び重力と垂直に引かれた線に対するライフル銃身の角度を含む弾道データの1又は2以上の態様を受信することができる。
【0070】
実施形態では、観察光学器械100及び特に弾道計算器は、以下に限定されるものではないが、「弾道」モードを含む少なくとも2つのユーザ選択モードを有する。弾道計算は、500ヤードを超える距離では射手に極めて重要である。これらの距離では、重力、弾丸特性、銃特性、温度、気圧、相対湿度、風向、及び風速の効果は、弾丸の全体軌跡に対してより大きい影響を有する。
【0071】
一実施形態では、風データ、温度データ、及び他の環境フィールドデータは、遠隔感知デバイスからプロセッサに給送することができる。一実施形態では、遠隔感知デバイスは、プロセッサに無線でリンクすることができる。プロセッサは、1又は2以上の弾道パラメータを測距器、傾斜計、及び遠隔感知デバイスから収集されたデータから決定し、次に、これらの弾道パラメータに基づいて所要の視準点(POA)対衝突点(POI)調節を計算することができる。プロセッサは、次に、POI対POA調節のための所要の又は望ましい垂直及び偏流調節を表すデータ信号をディスプレイに送信することができる。上述のように、プロセッサとディスプレイの間の信号のそのような通信は、有線リンク又は無線リンクによって達成することができる。
【0072】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、メモリデバイス(図示せず)を更に含む。メモリデバイスは、観察光学器械100/100’に含有されるように観察光学器械100/100’の内部にあることができ、又は観察光学器械100/100’の外部にあって観察光学器械100/100’と(有線又は無線)通信することができる。そのような実施形態では、メモリデバイスは、方向センサ及び弾道計算器と作動的に接続される。実施形態では、方向センサ及び/又は弾道計算器との接続は有線とすることができ、又は無線通信技術を利用することができる。メモリデバイスを有する実施形態では、捕捉された風向データは、メモリデバイスに格納して弾道計算器に対してアクセス可能である場合がある。
【0073】
更に、捕捉及び格納された風向を用いて、ユーザは、風向又は速度が変わらない限り、継続的にターゲットを測距し、かつ風補正された弾道解を有することができる。しかし、風が定常である場合に、ユーザは、新しいターゲットを測距することだけが必要であり、これは、風補正された弾道解を取得する簡単かつ効率的な処理を提供する。
【0074】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、ディスプレイを含む。ディスプレイは、観察光学器械100/100’の照準内に一体化するか、又は観察光学器械100/100’の外側で可視とすることができる。更に別の実施形態では、ディスプレイは、コンピュータ、タブレット、モバイル電話、テレビ、又は他のデバイスのような観察光学器械100/100’とは別の構成要素とすることができ、又は観察光学器械100/100’と通信することができる。ディスプレイは、メニューオプション及び弾道データを含む様々な情報を示すように構成される。
【0075】
特定の実施形態では、ディスプレイは、ターゲットまでの距離を表示するように構成される。例えば、観察光学器械100/100’が上記でかつ測定ボタン2を特に参照して上述したようにレーザ測距器機能性を含む時に、弾道コンピュータは、ターゲットまでの距離を計算することになる。測定ボタン2が起動された(例えば、押された)時に、観察光学器械100/100’は、ユーザが望ましいターゲットに向けて誘導するレーザビームを放出することになる。レーザビームは、ターゲットから反射して観察光学器械100/100’に戻る。弾道コンピュータは、信号強度及びそれが反射ビームを受け入れるのに掛かった時間に基づいて観察光学器械100/100’からターゲットまでの距離を計算する。
【0076】
更に別の実施形態では、観察光学器械100/100’は、傾斜計を含む。そのような実施形態では、ディスプレイは、ターゲットの高度角を表示するように構成することができる。
【0077】
本明細書に説明するボタン1から5の特定の形状、構成、及び物理設計は、ボタン1から5がその機能性を可能にするために搭載型測距器システムに作動的に接続されることを条件として異なる場合があることは認められるであろう。
【0078】
実施形態では、観察光学器械100/100’は、ユーザが風向及び速度を補正することを支援する。
【0079】
上述のように、風向及び速度は、弾丸軌道に対して有意な影響を有する可能性がある。これに加えて、気圧、周囲温度、及び相対湿度も、軌道に影響を与える。射手からターゲットまでの距離が多くの場合に最も重要なファクタであるが、上述の環境ファクタの各々は、軌道に大いに影響を及ぼす可能性がある。下表は、これらのパラメータの一部を10%だけ変更する影響を示している。
【0080】
(表1)
【0081】
実際に、表1は、ターゲットまでの距離を変更することは、気圧及び風速に従って軌道に最も大きい影響を与えることを示している。例えば、所与の弾薬及び1,000ヤードの一定のターゲットを用いて特定の銃器を使用する時に、風向及び速度は、80インチ又はそれ以上までの弾丸の動程に大きく影響を与える場合がある。特定の例として、以下の値は、ユーザがターゲットを1,000ヤードでWinchester .308ライフル、Hornaday ELD-X 178グレイン弾丸、100ヤードのライフルゼロ距離、2,650フィート/秒の銃口速度、Hg気圧で29.08、温度70°F、及び相対湿度60%で撃つことに基づいて風が弾丸軌道に与えると考えられる影響を示している。
(1)風向は、0マイル/時間(mph)の速度でターゲットに対して0°である。弾丸は、ほぼ357インチ落ち、ほぼ6インチ左に移動することになる。
(2)風向は、10mphの速度でターゲットに対して90°である。弾丸は、ほぼ357インチ落ち、ほぼ75インチ左に移動することになる。
(3)風向は、10mphの速度でターゲットに対して40°である。弾丸は、ほぼ359インチ落ち、ほぼ47インチ左に移動することになる。
【0082】
上述のシナリオは、10mphの風が異なる方向から来る時に弾丸軌道にどの程度影響を与えるかを示している。ターゲットまでの距離が大きいほど、弾丸軌道に及ぼす風の影響が増大することが認められるであろう。
【0083】
図3は、ある方向から来る風速を本発明の開示の実施形態による観察光学器械に入力する例示的方法300を示している。
【0084】
最初に、風向を方向センサを使用して捕捉することを可能にするモードにアクセスする。実施形態では、モード305にアクセスする段階は、ボタンを押して(又はボタンの特定のシーケンスを押して)保持し、風向を方向センサを使用して捕捉することを可能にすることになるモードに入る段階を含む。実施形態では、指定のボタンは、本明細書に説明するように風捕捉ボタン3である。実施形態では、指定のボタン305を長押しする段階は、指定のボタンを指定の時間にわたって、例えば、3から6秒、より好ましくは3から5秒長押しする段階を含む。段階305は、風捕捉モードに既にアクセスしていた場合は不要である場合があることに注意されたい。
【0085】
次に、観察光学器械を風がそこから来る方向に向ける(段階310)。
【0086】
観察光学器械が適正なモードにあって適正な方向に向けられた状態で、ユーザは、風向を捕捉するボタンを押す(段階315)。実施形態では、ボタンは、段階305の指定のボタンと同じとすることができる。更に別の実施形態では、ボタンは、本明細書に説明するように風捕捉ボタン3である。実施形態では、風向を捕捉するボタンを押す段階は、ボタンを指定の時間にわたって長押しする段階を含み、この指定の時間は、一般的に、段階305の指定の時間未満、例えば、2秒未満、より好ましくは1秒未満である。
【0087】
実施形態では、風向を捕捉するボタンを押す段階は、風向データを観察光学器械の搭載型弾道計算器及び/又はメモリデバイスに自動的に入力する段階を更に含む。
【0088】
段階320は、風速値を操作する1又は複数のボタンを押す段階である。実施形態では、観察光学器械は、上述の第1及び第2の選択ボタン4、5のような2つのボタンを含み、その一方は、ユーザが風速値を上げることを可能にする役目をし、他方のボタンは、風速値を下げる役目をする。
【0089】
次に、距離値が、測距システムの起動によって取得される(段階325)。これに加えて、測距システムの起動時に、方向センサも、ターゲットへの方向を捕捉することになる。実施形態では、距離値を取得する段階は、観察光学器械をターゲットに視準して指定のボタンを押して測距する段階を含む。同時に、方向センサは、ターゲットへの方向を決定する。
【0090】
実施形態では、指定のボタンは、本明細書に説明するように測定ボタン2である。実施形態では、指定のボタン325を押す段階は、例えば、一貫性のある測定値を取得するのに必要な期間にわたって指定のボタンを長押しする段階を含む。
【0091】
任意的に、入力モードを出るための最終的な段階330で、指定のボタンを長押しする(又はボタンのシーケンスを押す)。実施形態では、指定のボタンは、本明細書に説明するようにメニューボタン1である。実施形態では、指定のボタン330を長押しする段階は、指定のボタン330を指定の時間にわたって、例えば、3から6秒、より好ましくは3から5秒長押しする段階を含む。パラメータの各々を上述のように設定した後に弾道計算器モードを出るためには有用であるが、そうすることは、観察光学器械を使用するのに一般的に必要ではない。
【0092】
更に別の実施形態では、本方法は、指定のボタンを押して(及び一部の事例では同じく保持して)異なるモードに出入りし、以下に限定されるものではないが、風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサを含む追加センサから得られた情報を捕捉及び/又は表示する段階を更に含む。風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサから得られたデータを捕捉及び/又は表示することに関連付けられた段階は、段階305、段階320、段階325、又は段階330の前に又は段階330の後でそのいずれかで完了することができる。センサのうちの1又は2以上で捕捉された情報は、メモリデバイスに格納することができる。
【0093】
他の実施形態では、本方法は、弾道計算器を使用してデータを風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサのうちの1又は2以上のセンサから自動的に捕捉する段階を含む。風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサからのデータが自動的に捕捉された時に、データは、段階305から段階330のいずれかと同時に又は段階305から段階330のいずれかの前又は後で捕捉することができる。
【0094】
本明細書に開示する方法及び構造は、風向及び速度が一定のままである場合でさえも射撃の精度及び適時性を向上させることを認識するであろう。ユーザに観察光学器械を風の方向に単に向けさせること及びメモリデバイスに格納された風情報を有することは、弾道計算器が観察光学器械の向きと無関係に全ての距離に対して方向を参照することを可能にする。
【0095】
本明細書に開示する装置及び方法を次の条項によって更に説明する。
【0096】
1.本体と、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されてディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0097】
2.本体と、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて方向センサと通信し、かつディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0098】
3.本体と、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて方向センサと通信し、かつ風向をディスプレイ上に示すことができるプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0099】
4.ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されてディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0100】
5.ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて測距システム及び方向センサと通信し、かつディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0101】
6.ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて測距システム及び方向センサと通信し、かつ測距システムからの距離及び方向センサからの風向を使用してディスプレイに通信される弾道軌道を決定する弾道計算器を備えたプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0102】
7.ディスプレイを含む本体と、ターゲットまでの距離を測定するためのかつ本体内に装着された測距システムと、風の方向を決定するためのかつ本体内に装着された方向センサと、本体内に装着されて測距システム及び方向センサと通信し、かつ測距システムからの距離及び方向センサから風向を使用して補正された目標点を決定する弾道計算器を備えたプロセッサとを含む観察光学器械/測距器。
【0103】
8.本体内に装着されたプロセッサを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0104】
9.ターゲットまでの距離を決定し、かつ本体内に装着された測距システムを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0105】
10.プロセッサが、測距システムと通信する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0106】
11.プロセッサが、方向センサと通信する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0107】
12.プロセッサが、測距システムからの距離及び方向センサからの風向を使用して弾道軌道を決定する弾道計算器を備えた先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0108】
13.方向センサからの情報を格納するメモリデバイスを更に含み、メモリデバイスが方向センサと通信する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0109】
14.風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサ、及びその組合せで構成された群から選択された少なくとも1つの追加センサを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0110】
15.本体上に装着されて測距システムに作動的に接続された第1のボタンを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0111】
16,本体上に装着されて方向センサに作動的に接続された第2のボタンを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0112】
17.方向センサの係合後に風速を調節する第3のボタンを更に含む先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0113】
18.測距双眼鏡である先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0114】
19.測距単眼鏡である先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0115】
20.方向センサがコンパスである先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0116】
21.方向センサが、3軸加速度計及び3軸磁力計を有するコンパスである先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器
【0117】
22.本体と、本体内に装着された方向センサと、方向センサと通信し、かつ弾道プログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械を風が来る方向に対応する方向に向ける段階と、方向センサを起動する又はそれと通信することによって風向を捕捉する段階と、風向をプロセッサに通信する段階と、弾道プログラムを使用して弾道を決定する段階とを含む弾道軌道を計算する方法。
【0118】
23.本体と、本体内に装着された方向センサと、方向センサと通信し、かつ弾道プログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械を風が来る方向に対応する方向に向ける段階と、方向センサと通信するボタンを押すことによって風向を捕捉する段階と、1又は2以上のボタンを押して風速を入力する段階と、風向及び風速をプロセッサに通信する段階と、風-向及び風速を弾道プログラムに使用して弾道を決定する段階とを含む弾道軌道を計算する方法。
【0119】
24.本体と、本体内に装着された方向センサと、ターゲットまでの距離を決定するための測距システムと、方向センサ及び測距システムと通信し、かつ弾道プログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械を風が来る方向に対応する方向に向ける段階と、方向センサを起動することによって風向を捕捉する段階と、風速を入力する段階と、測距システムを起動することによってターゲットまでの距離を決定する段階と、風向、風速、及びターゲットまでの距離をプロセッサに通信する段階と、風向、風速、及び距離を弾道プログラムに使用して弾道軌道を決定する段階と、を含む弾道軌道を計算する方法。
【0120】
25.本体と、本体内に装着された方向センサと、ターゲットまでの距離を決定するための測距システムと、方向センサ及び測距システムと通信し、かつ弾道プログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械を風が来る方向に対応する方向に向ける段階と、方向センサと通信するボタンを押すことによって風向を捕捉する段階と、1又は2以上のボタンを押して風速を入力する段階と、測距システムと通信するボタンを押すことによってターゲットまでの距離を決定する段階と、風向、風速、及びターゲットまでの距離をプロセッサに通信する段階と、風向、風速、及び距離を弾道プログラムに使用して弾道軌道を決定する段階と、を含む弾道軌道を計算する方法。
【0121】
26.ディスプレイを有する本体と、本体内に装着された方向センサと、方向センサと通信するプロセッサとを有する観察光学器械を風が来る方向に対応する方向に向ける段階と、方向センサと通信するボタンを押すことによって風向を捕捉する段階と、風向をディスプレイに通信する段階とを含む風向を決定する方法。
【0122】
27.ディスプレイを有する本体と、本体内に装着された方向センサと、方向センサと通信するプロセッサとを有する観察光学器械の風捕捉モードにアクセスする段階と、風が来る方向に対応する方向に観察光学器械を向ける段階と、方向センサと通信するボタンを押すことによって風向を捕捉する段階と、風向をディスプレイに通信する段階とを含む風向を決定する方法。
【0123】
28.観察光学器械を向ける前に観察光学器械の風向捕捉モードにアクセスする段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0124】
29.観察光学器械を向ける前に方向センサと通信するボタンを押すことによって風向捕捉モードにアクセスする段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0125】
30.風速を入力して風速をプロセッサに通信する段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0126】
31.方向センサを起動する段階が、方向センサがアクティブであるか又はオンモードであるように制御デバイスを押圧する/押す/スライドする段階を含む先行条項のいずれかの方法。
【0127】
32.測距システムを起動する段階が、測距システムがアクティブであるか又はオンモードであるように制御デバイスを押圧する/押す/スライドする段階を含む先行条項のいずれかの方法。
【0128】
33.1又は2以上のボタン又は制御デバイスを押すことによって風速を入力する段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0129】
34.風向をメモリデバイス上に格納する段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0130】
35.観察光学器械をターゲットに視準して測距システムを起動することによって距離値を取得する段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0131】
36.観察光学器械をターゲットに視準して測距システムと通信する指定のボタンを押すことによって距離値を取得する段階を更に含む先行条項のいずれかの方法。
【0132】
37.情報を観察光学器械の1又は2以上のセンサから捕捉する段階を更に含み、センサが、風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサで構成された群から選択される先行条項のいずれかの方法。
【0133】
38.方向センサがターゲットの方向も決定する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器
【0134】
39.方向センサが、測距システムの起動時にターゲットの方向も決定する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0135】
40.弾道コンピュータプログラムが、方向センサからのターゲットの方向を更に使用して弾道軌道を決定する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器。
【0136】
41.単一方向センサが、風がそこから来る方向及びターゲットの方向を決定する先行条項のいずれかの観察光学器械/測距器
【0137】
42.測距器がディスプレイを持たない先行条項のいずれかの測距器。
【0138】
43.測距器が、ディスプレイを有する第2のデバイスと通信する先行条項のいずれかの測距器。
【0139】
観察光学器械/測距器の複数の実施形態を本明細書に詳細に説明したが、その修正及び変更例が可能であり、その全てが本発明の真の精神及び範囲に該当することは明らかであるはずである。以上の説明に関して、次に、本発明の開示の観察光学器械の部品に対する最適寸法関係がサイズ、材料、形状、形態、機能、作動方式、アセンブリ、及び使用の変動を含むことは当業者に容易に明らかであり、かつ自明であることは認められものとし、図面に示して本明細書に説明したものとの全ての同等の関係は、本発明の開示の実施形態によって包含されるように意図している。更に、多くの修正及び変更が当業者に容易に想起されると考えられるので、本発明を図示及び説明した構成と作動の通りに限定するように望んでおらず、従って、全ての適切な変更及び均等物は、本発明の開示の範囲に該当するように求められるものとする。
本発明のその他の実施態様を以下に記載する。
〔実施形態1〕
ディスプレイを含む本体と、
ターゲットまでの距離を測定するためのかつ前記本体内に装着された測距システムと、
風の方向及び前記ターゲットの方向を決定するために前記本体内に装着された方向センサと、
前記本体内に装着され、かつ前記ディスプレイ上に示すための情報を制御することができるプロセッサと、
を含むことを特徴とする観察光学器械。
〔実施形態2〕
前記プロセッサは、前記測距システムと通信していることを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態3〕
前記プロセッサは、前記方向センサと通信していることを特徴とする実施形態2に記載の観察光学器械。
〔実施形態4〕
前記プロセッサは、前記測距システムからの前記距離及び前記方向センサからの風向を使用して弾道軌道を決定する弾道コンピュータプログラムを有することを特徴とする実施形態3に記載の観察光学器械。
〔実施形態5〕
前記方向センサからの情報を格納するメモリデバイスを更に含み、
前記メモリデバイスは、前記方向センサと通信している、
ことを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態6〕
風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサ、及びその組合せで構成される群から選択された少なくとも1つの追加センサを更に含むことを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態7〕
前記本体上に装着されて前記測距システムに作動的に接続された第1のボタンを更に含むことを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態8〕
前記本体上に装着されて前記方向センサに作動的に接続された第2のボタンを更に含むことを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態9〕
前記方向センサの係合後に風速を調節する第3のボタンを更に含むことを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態10〕
測距双眼鏡であることを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態11〕
測距単眼鏡であることを特徴とする実施形態1に記載の観察光学器械。
〔実施形態12〕
本体と、
ターゲットまでの距離を測定するためのかつ前記本体内に装着された測距システムと、
風の方向及び前記ターゲットの方向を決定するために前記本体内に装着された方向センサと、
前記本体内に装着されて前記測距システム及び前記方向センサと通信しているプロセッサであって、該測距システムからの前記距離と該方向センサからの風向及び前記ターゲットの前記方向とを使用して弾道軌道を決定する弾道コンピュータプログラムを有する前記プロセッサと、
を含むことを特徴とする測距器。
〔実施形態13〕
前記方向センサからの情報を格納するメモリデバイスを更に含み、
前記メモリデバイスは、前記方向センサと通信している、
ことを特徴とする実施形態12に記載の測距器。
〔実施形態14〕
風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサ、及びその組合せで構成される群から選択された少なくとも1つの追加センサを更に含むことを特徴とする実施形態12に記載の測距器。
〔実施形態15〕
前記方向センサは、ユーザからの手動入力なしに前記風の前記方向を決定することを特徴とする実施形態12に記載の測距器。
〔実施形態16〕
弾道軌道を計算する方法であって、
本体と、該本体内に装着された方向センサと、該方向センサと通信し、かつ弾道プログラムを有するプロセッサとを有する観察光学器械を風がそこから来る方向に対応する方向に向ける段階と、
前記方向センサを起動することによって風向を捕捉する段階と、
前記風向を前記プロセッサに通信する段階と、
前記弾道プログラムを使用して弾道軌道を決定する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
〔実施形態17〕
前記観察光学器械を向ける段階の前に前記観察光学器械の風向捕捉モードにアクセスする段階を更に含むことを特徴とする実施形態16に記載の方法。
〔実施形態18〕
前記風向をメモリデバイス上に格納する段階を更に含むことを特徴とする実施形態16に記載の方法。
〔実施形態19〕
前記観察光学器械をターゲットに視準して該観察光学器械の測距システムを起動することによって距離値を取得する段階を更に含むことを特徴とする実施形態16に記載の方法。
〔実施形態20〕
前記観察光学器械の1又は2以上のセンサから情報を捕捉する段階を更に含み、
前記センサは、風速計、気圧センサ、湿度センサ、及び温度センサで構成された群から選択される、
ことを特徴とする実施形態16に記載の方法。
【符号の説明】
【0140】
1 メニューボタン
2 測定ボタン
3 風捕捉ボタン
4、5 第1及び第2の選択ボタン
100 観察光学器械
図1
図2
図3