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特開2024-26708映像表示装置およびコンテンツを表示するための方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026708
(43)【公開日】2024-02-28
(54)【発明の名称】映像表示装置およびコンテンツを表示するための方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/433 20110101AFI20240220BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20240220BHJP
   H04N 5/765 20060101ALI20240220BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H04N21/433
H04N21/435
H04N5/765
H04N5/93
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024002285
(22)【出願日】2024-01-11
(62)【分割の表示】P 2023000119の分割
【原出願日】2014-10-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】益岡 信夫
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康宣
(57)【要約】
【課題】より有用な録画処理や再生処理を可能とする。
【解決手段】映像表示装置は、放送波で伝送される放送番組の第1コンテンツと、放送番組に関連する番組情報とを受信するチューナと、ネットワークを介してサーバ装置と通信し、放送番組に対応する第2コンテンツを取得する通信部と、第1コンテンツ又は第2コンテンツを表示する表示部と、第1コンテンツを格納するためのストレージを接続して通信するデジタルインターフェース部と、情報を記憶する記憶部と、制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送波で伝送される放送番組の第1コンテンツと、前記放送番組に関連する番組情報とを受信するチューナと、
ネットワークを介してサーバ装置と通信し、前記放送番組に対応する第2コンテンツを取得する通信部と、
前記第1コンテンツ又は前記第2コンテンツを表示する表示部と、
前記第1コンテンツを格納するためのストレージを接続して通信するデジタルインターフェース部と、
情報を記憶する記憶部と、
制御部と、を備えた映像表示装置であって、
前記制御部は、
前記第1コンテンツを前記デジタルインターフェース部を介して出力し、前記デジタルインターフェース部に接続された前記ストレージに格納し、ユーザによる前記第1コンテンツを再生するための操作がされると、前記ストレージに格納された第1コンテンツを前記デジタルインターフェース部を介して読み出して前記表示部に表示させる第1の制御、及び
前記チューナで受信した前記番組情報に基づいて、前記放送番組を識別するための番組識別情報と、前記第2コンテンツが格納されているサーバ装置のネットワーク上のアドレス情報とを取得して前記記憶部に記憶させ、前記ユーザによる前記第2コンテンツを再生するための操作がされると、
前記記憶部に記憶された前記アドレス情報を用いて、前記通信部を介して前記第2コンテンツが格納されているサーバ装置にアクセスし、
前記記憶部に記憶された前記番組識別情報を用いて、前記通信部を介して前記第2コンテンツを前記サーバ装置から取得し、
前記サーバ装置から取得した前記第2コンテンツを前記表示部に表示させる第2の制御を行い、
前記第2コンテンツは、前記第1コンテンツの放送が終了したあとで再生可能となる、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像表示装置において、
前記記憶部は、前記サーバ装置にアクセスするために必要な認証情報が記憶されており、
前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記認証情報を、前記アドレス情報から特定されるサーバ装置へ送信する、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の映像表示装置において、
前記番組情報は、前記サーバ装置に格納された前記第2コンテンツの配信を開始可能な日時を示す再生開始可能日時をさらに含み、
前記制御部は、前記チューナで受信した前記放送番組に関連する番組情報から前記第2コンテンツの再生開始可能日時を取得し、
前記ユーザにより前記第2コンテンツを再生するための操作がされると、前記制御部は、現在時刻と前記再生開始可能日時とを比較し、現在時刻が前記再生開始可能日時以降の場合は再生処理を実行し、現在時刻が前記再生開始可能日時に達していない場合は再生処理をしない、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の映像表示装置において、
前記再生開始可能日時は、放送開始日時とは異なる、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項5】
請求項1に記載の映像表示装置において、
前記ユーザが前記第2コンテンツを再生するための操作を行う際に前記表示部に表示される情報表示には、前記放送番組のタイトルとともに前記第2コンテンツを再生するときに前記第2コンテンツを前記サーバ装置から取得することを示すマークが表示され、さらに、前記第2コンテンツのサムネイル画像が表示される、
ことを特徴とする映像表示装置。
【請求項6】
放送波で伝送される放送番組の第1コンテンツと、前記放送番組に関連する番組情報をチューナで受信するステップと、
前記第1コンテンツをデジタルインターフェース部を介してストレージに格納し、ユーザによる前記第1コンテンツを再生するための操作がされると、前記ストレージに格納された第1コンテンツを前記デジタルインターフェース部を介して読み出して表示部に表示させるステップと、
前記チューナで受信した前記番組情報に基づいて、前記放送番組を識別するための番組識別情報と、前記放送番組に対応する第2コンテンツが格納されているサーバ装置のネットワーク上のアドレス情報とを取得し、記憶部に記憶させるステップと、
前記ユーザによる前記第2コンテンツを再生するための操作がされると、前記記憶部に記憶された前記アドレス情報を用いて、通信部を介して前記第2コンテンツが格納されているサーバ装置にアクセスし、前記記憶部に記憶された前記番組識別情報を用いて、前記通信部を介して前記第2コンテンツを前記サーバ装置から取得し、前記サーバ装置から取得した前記第2コンテンツを前記表示部に表示させるステップと、
を行い、
前記第2コンテンツは、前記第1コンテンツの放送が終了したあとで再生可能となる、
ことを特徴とするコンテンツを表示するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示装置およびコンテンツを表示するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送の放送番組を光ディスク等の記録メディアやHDD(Hard Disc Drive)等のストレージデバイスに記録する録画装置が、普及している。録画装置は、録画した放送番組を再生することで、放送番組のタイムシフト視聴を可能とする。
【0003】
特開2008-289057公報(特許文献1)に記載されている技術は、選択されているチャンネルの放送番組を録画するとともに再生し、放送番組の放送が終了した時に録画された放送番組を消去する。また、特許文献1に記載されている技術は、放送番組を録画したいと考えたユーザが、放送番組の再生中に指定キーを操作し、この結果、放送番組の放送が終了した時に、録画された放送番組の消去を禁止する。これによって、特許文献1に記載されている技術では、既に開始されている放送番組の先頭位置からの録画を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-289057公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されている技術では、視聴中の放送番組の全てを録画した後に、不要な放送番組を消去する。そのため、特許文献1に記載されている技術では、ユーザが録画したいと考えない番組についても録画し、無駄な処理が発生していた。
【0006】
本発明の目的は、より有用な録画処理や再生処理を可能とする映像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための手段として、請求の範囲に記載された技術を用いる。
【0008】
一例を挙げるならば、映像表示装置は、放送波で伝送される放送番組の第1コンテンツと該放送番組に関連する番組情報を受信するチューナと、ネットワークを介してサーバ装置と通信し、放送番組に対応する第2コンテンツを取得する通信部と、第1コンテンツ又は第2コンテンツを表示する表示部と、第1コンテンツを格納するためのストレージを接続して通信するデジタルインターフェース部と、情報を記憶する記憶部と、制御部と、を備え、制御部は、第1コンテンツを前記デジタルインターフェース部を介して出力し、該デジタルインターフェース部に接続されたストレージに格納し、ユーザによる第1コンテンツを再生するための操作がされると、ストレージに格納された第1コンテンツをデジタルインターフェース部を介して読み出して表示部に表示させる第1の制御、及びチューナで受信した番組情報に基づいて、放送番組を識別するための番組識別情報と、第2コンテンツが格納されているサーバ装置のネットワーク上のアドレス情報とを取得して記憶部に記憶させ、ユーザによる第2コンテンツを再生するための操作がされると、記憶部に記憶されたアドレス情報を用いて、通信部を介して第2コンテンツが格納されているサーバ装置にアクセスし、記憶部に記憶された前記番組識別情報を用いて、通信部を介して前記第2コンテンツをサーバ装置から取得し、サーバ装置から取得した第2コンテンツを前記表示部に表示させる第2の制御を行い、第2コンテンツは、第1コンテンツの放送が終了したあとで再生可能となる。
【発明の効果】
【0009】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0010】
本発明の一実施の形態によれば、より有用な録画処理や再生処理を可能とする映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例に係る通信システムのシステム構成図である。
図2A】実施例に係る放送受信装置のブロック図である。
図2B】実施例に係る放送受信装置のソフトウェア構成図である。
図2C】実施例に係る予約情報テーブルのデータ形式を説明する概念図である。
図2D】実施例に係る録画番組情報テーブルのデータ形式を説明する概念図である。
図3】実施例に係る放送局サーバのブロック図である。
図4A】実施例に係るサービス事業者サーバのブロック図である。
図4B】実施例に係るコンテンツ情報テーブルのデータ形式を説明する概念図である。
図5】実施例に係る放送受信装置の録画予約処理時の動作シーケンス図である。
図6】実施例に係る放送受信装置の電子番組表表示画面の画面表示図である。
図7】実施例に係る放送受信装置の番組詳細情報表示画面の画面表示図である。
図8】実施例に係る放送受信装置の予約録画処理時の動作シーケンス図である。
図9】実施例に係る放送受信装置の録画番組再生処理時の動作シーケンス図である。
図10】実施例に係る放送受信装置の録画番組一覧表示画面の画面表示図である。
図11】実施例に係る放送受信装置の録画予約処理及び予約録画処理時の動作シーケンス図である。
図12】実施例に係る放送受信装置の録画番組再生処理時の動作シーケンス図である。
図13】実施例に係る放送受信装置の録画番組再生処理時の動作シーケンス図である。
図14A】実施例に係る放送受信装置のソフトウェア構成図である。
図14B】実施例に係る認証情報テーブルのデータ形式を説明する概念図である。
図15A】実施例に係るサービス事業者サーバのブロック図である。
図15B】実施例に係るユーザ情報テーブルのデータ形式を説明する概念図である。
図16】実施例に係る放送受信装置の予約録画処理時の動作シーケンス図である。
図17】実施例に係る放送受信装置の録画番組再生処理時の動作シーケンス図である。
図18】実施例に係る放送受信装置の録画番組再生処理時の動作シーケンス図である。
図19】実施例に係る放送受信装置のコンテンツ配信確認画面の画面表示図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例を、図面を用いて説明する。
【0013】
(実施例1)
先ず、本実施例の放送受信装置で受信可能なデジタル放送サービスの一例を説明する。
【0014】
例えば、本実施例の放送受信装置で受信可能なBS/地上デジタル放送の一例では、一つのトランスポンダ(周波数チャンネル)に複数のトランスポートストリーム(Transport Stream:TS)を多重化して伝送可能である。TSは、映像/音声エレメンタリストリーム(Elementary Stream:ES)やプログラム固有情報(Program Specific Information:PSI)/サービス情報(Service Information:SI)等のデータ列を分割してTSヘッダを付加した所定長のTSパケットの連続である。
【0015】
PSIは、MPEG(Moving Picture Experts Group)-2システムの規格で規定された、TSに含まれる各ESがどのプログラムに属するかを識別するための固有情報テーブルである。PSIは、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)、CAT(Conditional Access Table)、等で構成される。PATは、TS内に含まれるプログラム一覧をPMTのPID(Packet Identifier)で規定する。PMTは、各プログラムの構成要素のPIDの規定等を行う。CATは、限定受信に関する情報を含む。
【0016】
また、SIはPSIを拡張して番組情報等を含めたものであり、社団法人電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses:ARIB)がARIB STD-B10で規定した電子番組表(Electronic Program Guide:EPG)に関する情報を備える。SIは、BIT(Broadcaster Information Table)、SDT(Service Description Table)、EIT(Event Information Table)、TOT(Time Offset Table)、等で構成される。BITは、放送局識別情報や系列情報、放送局のSI送信情報等を含む。SDTは、ネットワークを識別するためのネットワークIDやTSを識別するためのTS ID、ネットワーク内で個々のサービス(所謂チャンネル)を識別するためのサービスID(所謂チャンネル番号)等の情報を含む。EITは、ネットワーク内で個々のサービスを識別するためのサービスIDと、各イベント(所謂番組)の名称や放送日時、放送内容等、イベントに関する情報を含む。TOTは、現在の日付、時刻に関する情報を含む。
【0017】
また、TSは、復号器における再生タイミングの基準となるPCR(Program Clock Reference)情報や、ARIB STD-B24で規定されたBML(Broadcast Markup Language)仕様に基づいてサブセット化されたBML文書等を含む。
【0018】
本実施例の放送受信装置では、前記映像/音声ESや各種情報等で構成されたTSを受信して復号することにより、放送番組やEPG、BMLを用いて制作されたデータ放送画面等をユーザに提供することが可能である。
【0019】
また、本実施例の放送受信装置は、デジタル放送サービスにブロードバンドネットワークを利用した機能を連携させ、ブロードバンドネットワークを介した付加コンテンツの取得やサーバ装置における演算処理、携帯端末機器との連携による提示処理等をデジタル放送サービスと組み合わせる放送通信連携システムに対応可能である。前記放送通信連携システムを実現するために、本実施例の放送受信装置はHTML(Hyper Text Markup Language)等で記述されたアプリケーションを実行することが可能であるものとする。また、本放送受信装置が対応する放送通信連携システムでは、拡張したBML仕様や放送通信連携システムにおけるアプリケーション制御情報(Application Information Table:AIT)及びアプリケーションを放送波で伝送する場合に必要な拡張PSI/SI情報を用いる。なお、AITは、アプリケーションの取得先等のアプリケーションを起動するために必要な各種情報や、アプリケーションの起動/終了等を制御する制御情報を提供または周知するための情報である。
【0020】
以上の説明は日本国のデジタル放送サービスをベースにしたものであるが、本実施例の放送受信装置が対応する放送通信連携システムを含め、日本国内のみの適用に限定されるものではない。
【0021】
次に、本実施例における実施形態の具体的な構成例の説明を行う。
【0022】
[システム構成]
図1は、本実施例の放送受信装置を含む通信システムの一例を示すシステム構成図である。本実施例の通信システムは、放送受信装置100とアンテナ100A、インターネット等のブロードバンドネットワーク200及びルータ装置200R、放送局の電波塔300T、放送局サーバ300、サービス事業者サーバ400、その他のアプリケーションサーバ500、で構成される。
【0023】
放送受信装置100は、既存のデジタル放送受信機能に加え、前記放送通信連携システムに対応する機能を有するテレビ受信機である。放送受信装置100は、電波塔300Tから送出された放送波を、アンテナ100Aを介して受信する。また、放送受信装置100は、ルータ装置200Rを介してインターネット200と接続可能であり、インターネット200上の各サーバ装置との通信によるデータの送受信が可能である。ルータ装置200Rは、インターネット200と有線通信により接続され、また、放送受信装置100とは無線通信または有線通信で接続される。
【0024】
電波塔300Tは、放送局の放送設備からデジタル放送信号、AIT、アプリケーション提示に関する制御情報、等を含む放送波を送出する。なお、前記アプリケーション提示に関する制御情報とは、テレビ受信機上における放送番組とアプリケーションの重ね合わせやアプリケーションの提示可否に関する制御情報である。また、前記放送局は放送局サーバ300を備えるものとする。放送局サーバ300は、放送番組(番組コンテンツ等)及び各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶し、前記番組コンテンツ等や各メタデータを、契約に基づいて、サービス事業者に対して提供することが可能であるものとする。なお、前記サービス事業者に対する前記番組コンテンツ等及び各メタデータの提供は、放送局サーバ300が備えるAPI(Application Programming Interface)を通して行われるものであって良い。
【0025】
サービス事業者サーバ400は、サービス事業者が前記放送通信連携システムによるサービスやコンテンツ配信のサービス等を提供するために用意するサーバ装置である。サービス事業者サーバ400は、放送局サーバ300から提供された番組コンテンツ等やメタデータと、放送通信連携システム用に制作されたコンテンツ及びアプリケーションの記憶、管理及び配信等を行う。また、テレビ受信機からの問い合わせに対して、提供可能なアプリケーションの検索や一覧の提供を行う機能も有する。なお、前記番組コンテンツ等やメタデータの記憶、管理及び配信と、前記アプリケーションの記憶、管理及び配信は、異なるサーバ装置が行うものであっても良い。前記放送局と前記サービス事業者は同一であっても良いし、異なる事業者であっても良い。サービス事業者サーバ400は、異なるサービス毎に複数用意されても良い。また、サービス事業者サーバ400の機能は、放送局サーバ300が兼ね備えるものであっても良い。
【0026】
その他のアプリケーションサーバ500は、前記放送通信連携システムに関連する以外の一般的なアプリケーションや動作プログラム、コンテンツ、データの記憶、管理及び配信等を行う公知のサーバ装置である。その他のアプリケーションサーバ500は、インターネット200上に複数あって良い。
【0027】
[放送受信装置のハードウェア構成]
図2Aは、放送受信装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。放送受信装置100は、主制御部101、システムバス102、ROM103、RAM104、ストレージ部110、LAN通信部121、拡張インタフェース部124、チューナ/復調部131、分離部132、映像復号部133、音声復号部134、字幕復号部135、データ放送受信処理部141、データ放送エンジン142、アプリケーション制御部143、アプリケーションエンジン144、コンテンツ処理部151、映像重畳部161、音声選択部162、映像表示部163、スピーカ164、で構成される。
【0028】
主制御部101は、所定の動作プログラムに従って放送受信装置100全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス102は主制御部101と放送受信装置100内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。
【0029】
ROM(Read Only Memory)103は、オペレーティングシステムなどの基本動作プログラムやその他の動作プログラムが格納されたメモリであり、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やフラッシュROMのような書き換え可能なROMが用いられる。RAM(Random Access Memory)104は基本動作プログラムやその他の動作プログラム実行時のワークエリアとなる。ROM103及びRAM104は主制御部101と一体構成であっても良い。また、ROM103は、図2Aに示したような独立構成とはせず、ストレージ部110内の一部記憶領域を使用するようにしても良い。
【0030】
ストレージ部110は、放送受信装置100の動作プログラムや動作設定値、放送受信装置100のユーザの個人情報等を記憶する。また、ネットワーク上からダウンロードした動作プログラムや前記動作プログラムで作成した各種データ等を記憶可能である。また、放送波から取得した、或いは、ネットワーク上からダウンロードした、動画、静止画、音声等のコンテンツも記憶可能である。ストレージ部110の一部領域を以ってROM103の機能の全部または一部を代替しても良い。また、ストレージ部110は、放送受信装置100に外部から電源が供給されていない状態であっても記憶している情報を保持する必要がある。したがって、例えば、フラッシュROMやSSD(Solid State Drive)などの半導体素子メモリ、HDD(Hard Disc Drive)などの磁気ディスクドライブ、等のデバイスが用いられる。
【0031】
なお、ROM103やストレージ部110に記憶された前記各動作プログラムは、インターネット200上の各サーバ装置からのダウンロード処理により更新及び機能拡張することが可能であるものとする。
【0032】
LAN(Local Area Network)通信部121は、ルータ装置200Rを介してインターネット200と接続され、インターネット200上の各サーバ装置とデータの送受信を行う。ルータ装置200Rとの接続は有線接続であっても良いし、Wi-Fi(登録商標)等の無線接続であっても良い。LAN通信部121は符号回路や復号回路等を備えるものとする。また、放送受信装置100が、BlueTooth(登録商標)通信部やNFC通信部、赤外線通信部等、他の通信部を更に備えていても良い。
【0033】
チューナ/復調部131は、アンテナ100Aを介して電波塔300Tから放送波を受信し、主制御部101の制御に基づいてユーザの所望するサービスのチャンネルに同調(選局)する。更に、チューナ/復調部131は、受信した放送信号を復調してTSを取得する。なお、図2Aに示した例では、チューナ/復調部が一つである構成を例示しているが、複数画面同時表示や裏番組録画等を目的として、放送受信装置100がチューナ/復調部を複数搭載する構成としても良い。また、主制御部101の制御に基づいて、前記復調したTSに対するアクセス制限の制御等を行っても良い。
【0034】
分離部132は、チューナ/復調部131から出力されたTSを入力し、映像データ列、音声データ列、字幕データ列、番組情報データ列、AITデータ列、BMLデータ列、等の各データ列に分離して出力する。これらのデータ列は、例えば、ES形式であって良い。映像復号部133は、分離部132から入力した映像データ列を復号して映像情報を出力する。音声復号部134は、分離部132から入力した音声データ列を復号して音声情報を出力する。字幕復号部135は、分離部132から入力した字幕データ列を復号して字幕情報を出力する。
【0035】
データ放送受信処理部141は、分離部132から入力したBMLデータ列を復号してBML文書を再生する。データ放送エンジン142は、BML文書を実行するBMLブラウザであり、データ放送受信処理部141で再生されたBML文書を実行してデータ放送画面情報を出力する。アプリケーション制御部143は、分離部132から入力したAITデータ列或いはインターネット200上の各サーバ装置から取得したAITファイルに基づいて、放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションに関してアプリケーションエンジン144に働きかけ、アプリケーション単位のライフサイクル及びイベントの制御、管理を行う。また、アプリケーションの状態とAITの指示に依存して、適宜アプリケーションの機能制約の制御を行う。アプリケーションエンジン144は、アプリケーション制御部143の制御に基づいて、前記放送通信連携システム用に制作されたアプリケーションを取得して実行するHTMLブラウザである。
【0036】
コンテンツ処理部151は、主制御部101の制御に基づいて、LAN通信部121を介してインターネット200上の各サーバ装置に置かれた映像コンテンツ等にアクセスし、前記映像コンテンツ等のプログラムストリーム(Program Stream:PS)を取得する。前記取得したPSは、更に、分離部132に供給され、チューナ/復調部131から出力されたTSと同様の処理を施されて良い。また、コンテンツ処理部151は、主制御部101の制御に基づいて、前記取得したPSに対するDRM(Digital Rights Management)処理の制御等を行っても良い。また、コンテンツ処理部151は、トランスコード処理機能を備えるものとする。即ち、LAN通信部121を介してインターネット200上の各サーバ装置から取得したPSに対して、トランスコード処理を施した後に分離部132に供給することが可能である。或いは、分離部132から出力されたTSやESに対して、トランスコード処理を施してストレージ部110に記憶することが可能である。
【0037】
映像重畳部161は、映像復号部133から出力された映像情報、字幕復号部135から出力された字幕情報、データ放送エンジン142から出力されたデータ放送画面情報、アプリケーションエンジン144から出力されたアプリケーション実行画面情報を入力して、選択及び/または重畳等の処理を行う。映像重畳部161は図示を省略したビデオRAMを備え、前記ビデオRAMに入力された映像情報に基づいて映像表示部163等が駆動される。また、映像重畳部161は、主制御部101の制御に基づいて、必要に応じて、スケーリング処理や分離部132から出力された番組情報データ列を解釈して作成されたEPG画面情報の重畳処理等を行う。音声選択部162は、音声復号部134から出力された音声情報、アプリケーションエンジン144から出力されたアプリケーション実行音声情報を入力して、主制御部101の制御に基づいて適宜選択処理を行う。映像表示部163は、例えば液晶パネル等の表示デバイスであり、映像重畳部161で選択及び/または重畳処理を施された映像情報を放送受信装置100のユーザに提供する。スピーカ164は、音声選択部162から出力された音声情報を放送受信装置100のユーザに提供する。
【0038】
拡張インタフェース部124は、放送受信装置100の機能を拡張するためのインタフェース群であり、本実施例では、映像/音声インタフェース、USB(Universal Serial Bus)インタフェース、メモリインタフェース等で構成されるものとする。映像/音声インタフェースは、外部映像/音声出力機器からの映像データ/音声データの入力、外部映像/音声入力機器への映像データ/音声データの出力、等を行う。USBインタフェースは、PC等と接続して各種データの送受信を行う。HDDを接続することによりストレージ部110に代替して放送番組や各種コンテンツの記録を行っても良い。また、キーボードやその他のUSB機器の接続を行っても良い。メモリインタフェースはメモリカードやその他のメモリ媒体を接続してデータの送受信を行う。
【0039】
放送受信装置100は、テレビ受信機の他、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダなどの光ディスクドライブレコーダ、HDDレコーダなどの磁気ディスクドライブレコーダ、STB(Set Top Box)等であっても良い。デジタル放送受信機能及び放送通信連携機能を備えたPC(Personal Computer)やタブレット端末、ゲーム機等であっても良い。なお、放送通信連携機能は備えなくとも良い。放送受信装置100がDVDレコーダ、HDDレコーダ、STB等である場合、映像表示部163及びスピーカ164に代替して映像出力部及び音声出力部を備えれば良い。前記映像出力部及び音声出力部に外部モニタ及び外部スピーカを接続することにより、本実施例の放送受信装置100と同様の動作が可能となる。
【0040】
[放送受信装置のソフトウェア構成]
図2Bは、本実施例の放送受信装置100のソフトウェア構成図であり、ROM103、RAM104及びストレージ部110におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例においては、ROM103に基本動作プログラム1001及びその他の動作プログラムが記憶されており、ストレージ部110に受信機能プログラム1002、予約管理プログラム1003、番組録画プログラム1004及びその他の動作プログラムが記憶されている。また、ストレージ部110は、放送番組の録画予約及び視聴予約に関する情報等を記憶する予約情報記憶領域1200、録画済み番組に関する情報等を記憶する録画コンテンツ記憶領域1300、その他の各種情報を記憶する各種情報記憶領域を備えるものとする。
【0041】
ROM103に記憶された基本動作プログラム1001はRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された基本動作プログラムを実行することにより、基本動作実行部1101を構成する。また、ストレージ部110に記憶された受信機能プログラム1002、予約管理プログラム1003、番組録画プログラム1004はそれぞれRAM104に展開され、更に主制御部101が前記展開された各動作プログラムを実行することにより、受信機能実行部1102、予約管理実行部1103、番組録画実行部1104を構成する。また、RAM104は、各動作プログラム実行時に作成したデータを、必要に応じて一時的に保持する一時記憶領域を備えるものとする。
【0042】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部101がROM103に格納された基本動作プログラム1001をRAM104に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部1101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0043】
受信機能実行部1102は、放送受信機能や放送通信連携機能等を実現するために放送受信装置100の各動作ブロックを制御する。特に、放送番組再生部1102aは、チューナ/復調部131、分離部132、映像復号部133、音声復号部134、字幕復号部135、データ放送受信処理部141及びデータ放送エンジン142を主として制御する。放送通信連携部1102bは、アプリケーション制御部143及びアプリケーションエンジン144を主として制御する。端末連携管理部1102cは放送通信連携処理の際の携帯情報端末との連携を制御する。
【0044】
予約管理実行部1103は、放送番組の録画予約及び視聴予約の処理に関する情報等を、予約情報記憶領域1200に記憶した予約情報テーブルを用いて管理する。番組録画実行部1104は、予約情報記憶領域1200に記憶した予約情報テーブルに基づいた予約録画の動作及び放送番組を視聴しながらのマニュアル録画の動作を制御する。また、録画済み番組に関する情報等を、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶した録画番組情報テーブルを用いて管理する。
【0045】
前記各動作プログラムは、製品出荷の時点で、予めROM103及び/またはストレージ部110に格納された状態であっても良い。製品出荷後に、インターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記各動作プログラムを、拡張インタフェース部124等を介して取得するものであっても良い。
【0046】
図2Cは、予約情報記憶領域1200に記憶される予約情報テーブルのデータ形式の一例を説明する概念図である。予約情報テーブルは、整理番号1201、放送日情報1202、放送時刻情報1203、放送チャンネル情報1204、放送番組タイトル情報1205、繰返しフラグ1206、録画/視聴モード1207、録画先情報1208、等の情報で構成される。その他の情報を更に備えても良い。
【0047】
整理番号1201は、予約情報テーブルに記憶された各予約情報の管理に用いられる。放送日情報1202と放送時刻情報1203と放送チャンネル情報1204と放送番組タイトル情報1205は、予約対象の放送番組の放送される日時とチャンネルと番組タイトルに関する情報である。繰返しフラグ1206は、予約対象の放送番組の録画処理若しくは視聴処理を毎週或いは毎日繰り返して行うか否かを示すフラグである。録画/視聴モード1207は、各予約情報に基づいて行う処理が予約録画の処理か予約視聴の処理か、また、予約録画の処理を行う場合には何れの録画モードにて予約録画の処理を行うかのモード設定情報である。録画先情報1208は、予約録画の処理を行う場合に、録画対象の放送番組に関する情報を何れのストレージ(例えば、ストレージ部110や拡張I/Fに接続したUSB HDD)に記録するかの情報である。
【0048】
図2Dは、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶される録画番組情報テーブルのデータ形式の一例を説明する概念図である。録画番組情報テーブルは、整理番号1301、録画日情報1302、録画時刻情報1303、録画チャンネル情報1304、録画番組タイトル情報1305、録画モード1306、録画番組識別情報1307、録画番組コンテンツ格納先情報1308、レジューム情報1309、で構成される。その他の情報を更に備えても良い。
【0049】
整理番号1301は、録画番組情報テーブルに記憶された各録画番組情報の管理に用いられる。録画日情報1302と録画時刻情報1303は、本実施例においては、録画済み番組の録画処理を実行した日時に関する情報である。録画チャンネル情報1304と録画番組タイトル情報1305は、録画済み番組の放送チャンネルと番組タイトルに関する情報である。録画モード1306は、各録画済み番組の録画処理を何れの録画モードで行ったかを示すモード設定情報である。録画番組識別情報1307は、録画済み番組に関するコンテンツをネットワーク上のコンテンツサーバで識別するための一意の識別番号である。録画番組コンテンツ格納先情報1308は、録画済み番組に関するコンテンツの格納先を示す情報である。録画番組コンテンツ格納先情報1308は、録画済み番組に関するコンテンツが格納されるコンテンツサーバをネットワーク上で識別するための、例えばIP(Internet Protocol)アドレスのような識別情報であって良い。前記コンテンツサーバ内において録画済み番組に関するコンテンツの格納された位置を規定するためのディレクトリ情報とファイル名称が追加されても良い。録画済み番組に関するコンテンツが放送受信装置100のストレージに記憶された場合には、前記ストレージを識別可能な識別情報であって良い。レジューム情報1309は、録画済み番組に関するコンテンツの再生処理を一時停止した場合の停止位置に関する情報である。
【0050】
[放送局サーバの構成]
図3は、放送局サーバ300の内部構成の一例を示すブロック図である。放送局サーバ300は、主制御部301、システムバス302、RAM304、ストレージ部310、LAN通信部321、デジタル放送信号送出部360、で構成される。
【0051】
主制御部301は、所定の動作プログラムに従って放送局サーバ300全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス302は主制御部301と放送局サーバ300内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM304は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0052】
ストレージ部310は、基本動作プログラム3001及び放送コンテンツ管理/配信プログラム3002と放送コンテンツ送出プログラム3003を記憶し、更に、放送コンテンツ記憶領域3200及びメタデータ記憶領域3300を備える。放送コンテンツ記憶領域3200は放送局が放送する各放送番組の番組コンテンツ等を記憶する。メタデータ記憶領域3300は前記各放送番組の番組タイトル、番組ID、番組概要、出演者、放送日時、等のメタデータを記憶する。
【0053】
また、ストレージ部310に記憶された基本動作プログラム3001及び放送コンテンツ管理/配信プログラム3002と放送コンテンツ送出プログラム3003はそれぞれRAM304に展開され、更に主制御部301が前記展開された各プログラムを実行することにより、基本動作実行部3101、放送コンテンツ管理/配信実行部3102、放送コンテンツ送出実行部3103を構成する。
【0054】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部301がストレージ部310に格納された基本動作プログラム3001をRAM304に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部3101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0055】
放送コンテンツ管理/配信実行部3102は、放送コンテンツ記憶領域3200及びメタデータ記憶領域3300に蓄積された各放送番組の番組コンテンツ等及び各メタデータの管理と、前記各放送番組の番組コンテンツ等及び各メタデータを契約に基づいてサービス事業者に提供する際の制御を行う。更に、放送コンテンツ管理/配信実行部3102は、前記サービス事業者に対して前記各放送番組の番組コンテンツ等及び各メタデータの提供を行う際に、必要に応じて前記契約に基づいたサービス事業者サーバ400の認証処理等を行っても良い。
【0056】
放送コンテンツ送出実行部3103は、放送コンテンツ記憶領域3200に蓄積された放送番組の番組コンテンツ等を、デジタル放送信号送出部360を介して電波塔300Tから送出する際のタイムスケジュール管理等を行う。
【0057】
LAN通信部321は、インターネット200と接続され、インターネット200上のサービス事業者サーバ400等と通信を行う。LAN通信部321は符号回路や復号回路等を備えるものとする。デジタル放送信号送出部360は、放送コンテンツ記憶領域3200に蓄積された各放送番組の番組コンテンツ等に関する映像データ列や音声データ列、番組情報データ列、AITデータ列、等で構成されたTSを変調して、電波塔300Tを介して、デジタル放送波として送信する。
【0058】
[サービス事業者サーバの構成]
図4Aは、サービス事業者サーバ400の内部構成の一例を示すブロック図である。サービス事業者サーバ400は、主制御部401、システムバス402、RAM404、ストレージ部410、LAN通信部421、で構成される。
【0059】
主制御部401は、所定の動作プログラムに従ってサービス事業者サーバ400全体を制御するマイクロプロセッサユニットである。システムバス402は主制御部401とサービス事業者サーバ400内の各動作ブロックとの間でデータ送受信を行うためのデータ通信路である。RAM404は各動作プログラム実行時のワークエリアとなる。
【0060】
ストレージ部410は、基本動作プログラム4001及び映像コンテンツ管理/配信プログラム4002とアプリケーション管理/配布プログラム4004を記憶し、更に、メタデータ記憶領域4200及び映像コンテンツ記憶領域4300、アプリケーション記憶領域4400を備える。メタデータ記憶領域4200は、放送局サーバ300から提供された各メタデータや、サービス事業者が制作した映像コンテンツに関するメタデータ等を記憶する。映像コンテンツ記憶領域4300は、放送局サーバ300から提供された放送番組の番組コンテンツを映像コンテンツとして記憶する。また、前記サービス事業者が制作した映像コンテンツ等を記憶する。アプリケーション記憶領域4400は、各テレビ受信機からの要求に応じて配布するための、放送通信連携システムの各サービスの実現に必要となるアプリケーションを記憶する。
【0061】
また、ストレージ部410に記憶された基本動作プログラム4001及び映像コンテンツ管理/配信プログラム4002とアプリケーション管理/配布プログラム4004はそれぞれRAM404に展開され、更に主制御部401が前記展開された基本動作プログラム及び映像コンテンツ管理/配信プログラムとアプリケーション管理/配布プログラムを実行することにより、基本動作実行部4101、映像コンテンツ管理/配信実行部4102、アプリケーション管理/配布実行部4104を構成する。
【0062】
なお、以下では、説明を簡単にするために、主制御部401がストレージ部410に格納された基本動作プログラム4001をRAM404に展開して実行することにより各動作ブロックの制御を行う処理を、基本動作実行部4101が各動作ブロックの制御を行うものとして記述する。他の動作プログラムに関しても同様の記述を行う。
【0063】
映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、放送局サーバ300からの放送番組の番組コンテンツ等及びメタデータの取得、映像コンテンツ記憶領域4300及びメタデータ記憶領域4200に蓄積された映像コンテンツ等及び各メタデータの管理、及び各テレビ受信機に対する前記映像コンテンツ等及び各メタデータの配信の制御を行う。また、アプリケーション管理/配布実行部4104は、アプリケーション記憶領域4400に蓄積された各アプリケーションの管理と、前記各アプリケーションを各テレビ受信機からの要求に応じて配布する際の制御と、を行う。更に、アプリケーション管理/配布実行部4104は、前記各テレビ受信機に対して前記各アプリケーションの配布を行う際に、必要に応じて前記各テレビ受信機の認証処理等を行っても良い。
【0064】
LAN通信部421は、インターネット200と接続され、インターネット200上の放送局サーバ300や、ルータ装置200Rを介して、放送受信装置100と通信を行う。LAN通信部421は符号回路や復号回路等を備えるものとする。
【0065】
図4Bは、メタデータ記憶領域4200に記憶されるコンテンツ情報テーブルのデータ形式の一例を説明する概念図である。コンテンツ情報テーブルは、番組識別情報4201、コンテンツ格納位置情報4202、コンテンツ名称4203、コンテンツタイトル情報4204、コンテンツジャンル情報4205、コンテンツ放送日情報4206、コンテンツ放送時刻情報4207、コンテンツ概要情報4208、等の情報で構成される。その他の情報を更に備えても良い。
【0066】
番組識別情報4201は、サービス事業者サーバ400上において各映像コンテンツを識別するための一意の識別番号である。コンテンツ格納位置情報4202は、映像コンテンツ記憶領域4300における各映像コンテンツの格納位置を規定するディレクトリ情報である。コンテンツ格納位置情報4202が『NULL』である場合は、対応する映像コンテンツが映像コンテンツ記憶領域4300に記憶されていないか、或いは、映像コンテンツ記憶領域4300に記憶されていても配信対象となっていないことを示すものとする。コンテンツ名称4203は、各映像コンテンツのファイル名である。コンテンツタイトル情報4204とコンテンツジャンル情報4205とコンテンツ放送日情報4206とコンテンツ放送時刻情報4207とコンテンツ概要情報4208は、各映像コンテンツのタイトルとジャンルと放送日時と番組概要に関する情報である。
【0067】
以下では、本実施例の放送受信装置100の動作に関して説明する。
【0068】
[録画予約時の動作シーケンス]
先ず、本実施例の放送受信装置100における、EPGを用いた放送番組の録画予約処理の動作に関して説明する。図5は、本実施例の放送受信装置100の録画予約処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。
【0069】
本実施例の放送受信装置100で録画予約処理を行う場合、ユーザは先ず、図示を省略したリモコンを操作して、放送受信装置100に対して電源オンの指示を行う(S501)。前記リモコンからの電源オンの指示を受信した放送受信装置100は、基本動作実行部1101の制御により、起動処理及び初期化処理を行う(S502)。なお、放送受信装置100が既に起動している場合、S501~S502の処理は不要である。前記起動処理及び初期化処理を終えると、次に、受信機能実行部1102の放送番組再生部1102aが、デジタル放送波を受信してチューナ/復調部131で所定のチャンネルへ同調(選局)する処理や変調された信号を復調する処理等を行う(S503)。更に、分離部132における各データ列の分離処理、映像復号部133や音声復号部134における映像データ列や音声データ列の復号処理、等を行い、映像重畳部161及び音声選択部162を介して、映像表示部163及びスピーカ164から放送番組の映像信号及び音声信号を出力する(S504)。
【0070】
また、放送番組再生部1102aは、分離部132で分離された番組情報データ列を取得する(S505)。ユーザが前記リモコンを操作してEPG表示の指示を行う(S506)と、放送番組再生部1102aは、前記取得した番組情報データ列を解釈してEPG情報を作成し、更に、EPG表示画面を映像表示部163に表示する(S507)。
【0071】
図6は、S507の処理で表示されるEPG表示画面の一例を説明する画面表示図である。EPG表示画面163aは、デジタル放送サービスにおける放送番組の放送予定表であり、本実施例においては、縦軸を時間表示、横軸をサービスID(チャンネル)表示としたマトリクス形状で、各時間帯に各チャンネルで放送される各放送番組の番組情報163a1を表示する。EPG表示画面163aの下部には操作ガイド163a2が表示される。図示を省略したリモコンのカーソルキーを操作することにより、番組選択カーソル163a3を移動させることが可能である。更に、前記リモコンの決定キーを押下することにより、番組選択カーソル163a3で選択された放送番組の詳細情報を表示させることが可能である。
【0072】
図5のS507の処理で表示されたEPG表示画面163aにおいて、ユーザが前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して所定の放送番組の選択を行う(S508)と、予約管理実行部1103が、受信機能実行部1102の制御に基づいて、前記選択された所定の放送番組に関する番組詳細情報表示画面を映像表示部163に表示する(S509)。
【0073】
図7は、S509の処理で表示される番組詳細情報表示画面の一例を説明する画面表示図である。番組詳細情報表示画面163bは、前記選択された所定の放送番組の番組タイトルや番組概要や出演者等の情報を表示する番組情報表示領域163b1と、現在視聴中の放送番組の映像を表示するサブウィンドウ領域163b2と、録画予約の処理や視聴予約の処理に関する各種設定が可能な予約設定キー163b3と、前記選択された所定の放送番組に対して録画予約の処理を行うか或いは視聴予約の処理を行うか等の選択が可能な操作選択キー163b4と、で構成される。
【0074】
図示を省略したリモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して予約設定キー163b3の『録画先』キーを選択すると、録画対象の放送番組に関する情報を記憶させるためのストレージを選択できる。『番組保存』キーを選択すると、録画対象の放送番組に関するコンテンツを放送受信装置100のストレージに保存するか否かを設定できる。『録画モード』キーを選択すると、録画対象の放送番組を何れの録画モードにて録画するかを設定できる。『毎週/毎日』キーを選択すると、対象となる放送番組の予約録画或いは予約視聴の処理を毎週繰り返すか或いは毎日繰り返すか等を設定できる。また、前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して操作選択キー163b4の何れかのキーを選択することにより、前記選択された所定の放送番組に対する録画処理の予約或いは視聴処理の予約を実行することが可能である。
【0075】
図5のS509の処理で表示された番組詳細情報表示画面163bにおいて、ユーザが前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して操作選択キー163b4の『録画予約』キーを選択する(S510)と、予約管理実行部1103が、番組詳細情報表示画面163bで設定した各項目の設定内容の情報等を予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記憶する(S511)。具体的には、例えば、予約設定キー163b3の『録画先』キー及び『番組保存』キーの設定内容に応じた設定情報が予約情報テーブルの録画先情報1208に記憶される。『録画モード』キーで設定した内容は録画/視聴モード1207に記憶される。『毎週/毎日』キーで設定した内容は繰返しフラグ1206に記憶される。
【0076】
S511の処理を終えると、番組詳細情報表示画面163bの表示を終了し、放送番組再生部1102aが視聴中の放送番組の映像を映像表示部163に表示する(S512)。以上の動作を以って、放送受信装置100の録画予約処理を終了する。
【0077】
[予約録画時の動作シーケンス]
次に、本実施例の放送受信装置100における、予約情報記憶領域1200に記憶した予約情報テーブルに基づいた予約録画処理の動作に関して説明する。図8は、本実施例の放送受信装置100の予約録画処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。
【0078】
放送受信装置100の動作中或いは待機中、番組録画実行部1104は、基本動作実行部1101の制御に基づいて、図示を省略した内蔵クロックの時刻情報及び予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルを適宜確認する(S801)。予約情報テーブルに記憶された予約録画の対象となる放送番組の放送開始日時が近付くと、基本動作実行部1101は、放送受信装置100の起動処理及び初期化処理を行う(S802)。なお、放送受信装置100が既に動作中の場合、S802の処理は不要である。前記起動処理及び初期化処理を終えると、次に、受信機能実行部1102の放送番組再生部1102aが、デジタル放送波を受信し(S803)、更に、チューナ/復調部131で前記予約録画の対象となる放送番組のチャンネルへ同調(選局)する処理や変調された信号を復調する処理等を行う(S804)。なお、S804の処理は、放送受信装置100が既に動作中で予約録画の対象ではない任意の放送番組を選局中の場合、空きチューナを適宜選択して行われるものであって良い。また、前記予約録画の対象となる放送番組の映像は映像表示部163に表示されなくとも良い。
【0079】
前記予約録画の対象となる放送番組のチャンネルへの同調処理を終えると、番組録画実行部1104が、受信機能実行部1102の制御に基づいて、デジタル放送波に重畳されている前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報を取得する(S806)。なお、前記番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報は、PSIやSIに含まれるものであって良い。放送通信連携機能に用いられるAITに含まれるものであっても良い。データ放送に用いられるBMLデータ列に含まれるものであっても良い。その他の方法で、放送番組の番組コンテンツと共にデジタル放送波に含まれて送信されるものであっても良い。或いは、放送通信連携機能のAITにより指定された所定のサーバ装置にアクセスして取得するものであっても良い。
【0080】
S806の処理で取得した前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報は、S801の処理で参照した予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記載されている情報等と共に、番組録画実行部1104の制御により、録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルに記憶される(S807)。具体的には、例えば、前記取得した番組識別情報は録画番組情報テーブルの録画番組識別情報1307に記憶される。前記取得した番組コンテンツ格納先情報は録画番組コンテンツ格納先情報1308に記憶される。また、予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルの放送日情報1202と放送時刻情報1203と放送チャンネル情報1204と放送番組タイトル情報1205と録画/視聴モード1207が、録画番組情報テーブルの録画日情報1302と録画時刻情報1303と録画チャンネル情報1304と録画番組タイトル情報1305と録画モード1306に記憶される。
【0081】
S807の処理を終えると、予約管理実行部1103は、予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記憶された予約情報を削除する(S808)。以上の動作を以って、放送受信装置100の予約録画処理を終了する。
【0082】
なお、前述の一連の処理は、番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3で『番組保存』キーを『しない』に設定した場合の処理の例であり、即ち、予約録画の対象となる放送番組に関する番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに記憶させない場合の例である。前記『番組保存』キーを『する』に設定した場合、本実施例の放送受信装置100は、S807の処理において、分離部132から出力された番組コンテンツ(TS或いはES)をそのまま、或いは、前記番組コンテンツをコンテンツ処理部151で予約設定キー163b3の『録画モード』キーの設定内容に応じたトランスコード処理を行った後に、予約設定キー163b3の『録画先』キーで指定されるストレージ(例えば、ストレージ部110の録画コンテンツ記憶領域1300や拡張I/F部124に接続されたHDD)に記憶するように処理して良い。
【0083】
また、予約録画の対象となる放送番組の番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに記憶させないようにするか否かは、前述のように、番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3の『番組保存』キーの設定に応じて切り替えられるものであっても良いが、デジタル放送波に前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報が重畳されているか否かに応じて自動的に切り替えられるものであっても良い。即ち、例えば、デジタル放送波に前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報が重畳されている場合には、前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに記憶させないようにする。また、デジタル放送波に前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報が重畳されていない場合には、前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに記憶させるようにする。
【0084】
また、この場合、EPG表示画面163aの番組情報163a1において、各放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報がデジタル放送波に重畳されているか否かを視認できるようにすると良い。例えば、番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報がデジタル放送波に重畳されている放送番組の番組情報163a1は、その旨を文字や記号やイラストの追加、背景色の差異、等により明示する。
【0085】
また、S803にて、放送番組再生部1102aは、所定期間(例えば、番組開始の1分間)のみ、放送波を受信するようにしても良い。また、予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報1307と、番組格納先情報1308とが、所定間隔(例えば、15秒)ごとに送信されている場合には、S803にて放送番組再生部1102aは、当該間隔(例えば、15秒)だけ、デジタル放送を受信するようにしても良い。これによって、速やかにチューナを開放できるようになる。
【0086】
さらに、放送時刻1203が重なる複数の放送番組の予約情報が、予約情報テーブルに記憶されている場合、S803にて、各放送番組の放送波を巡回して受信するようにしても良い。
【0087】
また、予約情報記憶領域1200に記憶した予約情報テーブルに基づいた予約録画の処理ではなく、放送番組の視聴中にマニュアル操作により録画処理を行う場合は、前記S801及びS808の処理は不要である。S804の処理で選局した放送番組の視聴中に、ユーザが図示を省略したリモコンを操作してマニュアル録画の指示を行い(S805)、以下、S806~S807の処理が実行されるものであって良い。
【0088】
[録画番組再生時の動作シーケンス]
次に、本実施例の放送受信装置100における、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶した録画番組情報テーブルに基づいた録画済み番組の再生処理の動作に関して説明する。図9は、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。
【0089】
本実施例の放送受信装置100で録画番組再生処理を行う場合、ユーザは先ず、図示を省略したリモコンを操作して、放送受信装置100に対して電源オンの指示を行う(S901)。前記リモコンからの電源オンの指示を受信した放送受信装置100は、基本動作実行部1101の制御により、起動処理及び初期化処理を行う(S902)。なお、放送受信装置100が既に起動している場合、S901~S902の処理は不要である。前記起動処理及び初期化処理の後、ユーザが前記リモコンを操作して録画番組一覧表示の指示を行う(S903)と、受信機能実行部1102が、録画番組一覧表示画面を映像表示部163に表示する(S904)。
【0090】
図10は、S904の処理で表示される録画番組一覧表示画面の一例を説明する画面表示図である。録画番組一覧表示画面163cは、録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルに記憶された各録画番組の録画番組情報163c1の一覧と操作ガイド163c6を表示する。録画番組情報163c1は、主としてサムネイル部163c2と、録画番組タイトル、録画日時、録画チャンネル、録画モード、録画時間、等の情報を表示する番組概要部163c3とで構成される。更に、録画番組情報163c1は、各録画番組が未視聴であるか否かを示す未視聴マーク163c4及び各録画番組に関する番組コンテンツが放送受信装置100のストレージに記憶されているか否かを示すクラウドマーク163c5を適宜有するものとする。なお、クラウドマーク163c5は、各録画番組に関する番組コンテンツが放送受信装置100のストレージに記憶されていない場合に表示されるものであり、即ち、番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3で『番組保存』キーを『しない』に設定して予約録画の処理を行った場合に表示される。
【0091】
図示を省略したリモコンのカーソルキーを操作することにより、番組選択カーソル163c7を移動させることが可能である。更に、前記リモコンの決定キーを押下することにより、番組選択カーソル163c7で選択された録画番組の再生処理を開始することが可能である。
【0092】
図9のS904の処理で表示された録画番組一覧表示画面163cにおいて、ユーザが前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して所定の録画番組の選択を行う(S905)と、受信機能実行部1102は、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶されている録画番組情報テーブルから前記所定の録画番組の録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを読み出す(S906)。
【0093】
受信機能実行部1102は、S906の処理で読み出した録画番組コンテンツ格納先情報1308を解釈し、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツが格納されたコンテンツサーバ(本実施例では、サービス事業者サーバ400)をネットワーク上で識別するための情報(例えば、IPアドレス情報等)を抽出する。更に、受信機能実行部1102は、前記抽出したIPアドレス情報で識別されるサービス事業者サーバ400に対して、LAN通信部121を介して、前記所定の録画番組に関する録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを送信して、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツの送信を要求する(S907)。なお、録画番組コンテンツ格納先情報1308がIPアドレス情報のみを有している場合は、S907の処理において、録画番組コンテンツ格納先情報1308を送信する必要はない。
【0094】
サービス事業者サーバ400の基本動作実行部4101は、LAN通信部421を介して受信した前記所定の録画番組に関する録画番組識別情報1307と録画コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを映像コンテンツ管理/配信実行部4102に送信する。映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、前記受信した録画番組識別情報1307に基づいてメタデータ記憶領域4200に記憶されたコンテンツ情報テーブルを参照する。更に、前記受信した録画番組識別情報1307と一致する番組識別情報4201に対応するコンテンツ格納位置情報4202及びコンテンツ名称4203を取得することにより、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツの選択を行う(S908)。前記コンテンツ格納位置情報4202及びコンテンツ名称4203の取得に代替して、前記受信した録画コンテンツ格納先情報1308を解釈して取得したディレクトリ情報とファイル名称を用いても良い。
【0095】
次に、映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、S908の処理で取得した前記コンテンツ格納位置情報4202及びコンテンツ名称4203に基づいて映像コンテンツ記憶領域4300を参照し、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツを読み出す。更に、映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、前記読み出した映像コンテンツに対して、前記受信した録画モード1306に応じたトランスコード処理を行い(S909)、LAN通信部421を介して放送受信装置100に送信する(S910)。なお、S909でのトランスコード処理に代替して、映像コンテンツ記憶領域4300にビットレートの異なる複数の映像コンテンツを予め用意しておき、前記受信した録画モード1306に応じて所定のビットレートの映像コンテンツを選択するようにしても良い。また、サービス事業者サーバ400と放送受信装置100との間の通信帯域に充分な余裕がある場合、S909におけるトランスコード処理は行わなくとも良い。サービス事業者サーバ400と放送受信装置100との間のネットワーク状況に応じて前記トランスコード処理の有無を切り替えても良い。
【0096】
サービス事業者サーバ400から送信された前記所定の録画番組に関する映像コンテンツを受信した放送受信装置100は、受信機能実行部1102の制御に基づいて、LAN通信部121を介して受信した前記映像コンテンツを分離部132に送信する。更に、放送番組再生部1102aの制御に基づいて、分離部132における各データ列の分離処理、映像復号部133や音声復号部134における映像データ列や音声データ列の復号処理、等を行い、映像重畳部161及び音声選択部162を介して、映像表示部163及びスピーカ164から放送番組の映像信号及び音声信号を出力する(S911)。以上の動作を以って、放送受信装置100の録画番組再生処理を実現する。
【0097】
以上、前述にて録画予約処理の動作と予約録画処理の動作と録画番組再生処理の動作の各動作を説明したように、本実施例の放送受信装置100においては、放送番組の録画を行う際に、放送番組に関する番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに個別に記憶させる必要が無く、録画した放送番組に関するコンテンツは再生時にネットワーク上のコンテンツサーバから都度取得するように動作する。但し、コンテンツサーバに自らアクセスして所望のコンテンツを検索/選択する公知のVOD(Video On Demand)のシステムと異なり、本実施例の放送受信装置100では、ユーザは、コンテンツサーバの存在を意識する必要がなく、放送番組の録画処理及び再生処理に関して従来のVTR(Video Tape Recorder)と同様の使い勝手を実現することができる。更に、本実施例の放送受信装置100では、録画番組の情報を管理する録画番組情報テーブルは大きな記憶領域を必要とせず、したがって、多数の録画番組を管理/格納することが可能である。或いは、小容量のストレージにて管理することが可能である。即ち、より有用な録画処理や再生処理を可能とする放送受信装置を提供することが可能となる。
【0098】
(実施例2)
以下では、本発明の実施例2に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0099】
本実施例のデジタル放送サービスにおいては、予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報が番組情報データ列に含まれるものとする。この場合、図7に示した番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3で『番組保存』キーを『しない』に設定している場合、即ち、予約録画の対象となる放送番組に関する番組コンテンツを放送受信装置100のストレージに個別に記憶させない場合には、デジタル放送波から番組情報データ列を取得した時点で、前記予約録画の対象となる放送番組の予約録画処理を行うことが可能となる。
【0100】
[録画予約及び予約録画時の動作シーケンス]
図11は、本実施例の放送受信装置100の録画予約処理及び予約録画処理の一連の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。
【0101】
図中、S1101~S1109の処理は、図5に示した動作シーケンス図のS501~S509の処理と同様の動作を行うため、説明を省略する。なお、S1105の処理で取得した番組情報データ列には、前述したように、デジタル放送サービスの各放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報が含まれる。S1109の処理で表示された番組詳細情報表示画面163bにおいて、ユーザが図示を省略したリモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して操作選択キー163b4の『録画予約』キーを選択する(S1110)と、番組録画実行部1104が、受信機能実行部1102の制御に基づいて、予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報を番組情報データ列から取得する(S1111)。
【0102】
更に、S1111の処理で取得した前記予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報は、番組録画実行部1104の制御により、番組詳細情報表示画面163bで設定した各項目の設定内容の情報等と共に録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルに記憶される(S1112)。具体的には、例えば、前記取得した番組識別情報は録画番組情報テーブルの録画番組識別情報1307に記憶される。前記取得した番組コンテンツ格納先情報は録画番組コンテンツ格納先情報1308に記憶される。また、放送日時情報や放送チャンネル情報や番組タイトル情報が、録画日情報1302と録画時刻情報1303と録画チャンネル情報1304と録画番組タイトル情報1305に記憶される。番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3の『録画モード』キーで設定した内容は録画モード1306に記憶される。
【0103】
S1112の処理を終えると、番組詳細情報表示画面163bの表示を終了し、放送番組再生部1102aが視聴中の放送番組の映像を映像表示部163に表示する(S1113)。以上の動作を以って、放送受信装置100の録画予約処理及び予約録画処理の一連の処理を終了する。また、本実施例の放送受信装置100における録画番組再生処理の動作は、図9に示した動作シーケンス図と同様であるため、説明を省略する。
【0104】
本実施例の放送受信装置100では、EPGを用いた放送番組の選択及び録画予約の処理を行った時点で、前記選択した放送番組の予約録画の処理を同時に実行することが可能となり、使い勝手が良い。また、前記選択した放送番組の録画予約の処理に関して、予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記憶する処理を行う必要が無く、処理が簡便となる。即ち、より有用な録画処理や再生処理を可能とする放送受信装置を提供することが可能となる。
【0105】
(実施例3)
以下では、本発明の実施例3に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例2と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例2との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0106】
実施例2で説明した放送受信装置100では、EPGを用いた放送番組の選択及び録画予約の処理を行った時点で、前記選択した放送番組の予約録画の処理を実行することが可能である。これは、EPGを用いた放送番組の選択及び録画予約の処理を終えた後に前記選択した放送番組の予約録画の処理を完了し、前記選択した放送番組の本来の放送開始時間前であっても、前記選択した放送番組に関する映像コンテンツ(即ち、録画番組の番組コンテンツ)の再生処理が可能となることと同意である。一方、前記放送番組を提供するサービス事業者としては、前記放送番組の本来の放送開始時間前に前記放送番組に関する映像コンテンツを視聴されることは好ましくない。したがって、本実施例の放送受信装置100では、録画番組の再生開始可能日時の制限に対応する。
【0107】
[録画番組再生時の動作シーケンス]
図12は、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。なお、本実施例の放送受信装置100における録画予約処理及び予約録画処理の一連の動作は、図11に示した動作シーケンス図と同様であるため、説明を省略する。
【0108】
図中、S1201~S1204の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS901~S904の処理と同様の動作を行うため、説明を省略する。S1204の処理で表示された録画番組一覧表示画面163cにおいて、ユーザが図示を省略したリモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して所定の録画番組の選択を行う(S1205)と、受信機能実行部1102は、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶されている録画番組情報テーブルから前記所定の録画番組に関する録画日情報1302と録画時刻情報1303と録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを読み出す(S1206)。
【0109】
なお、本実施例のデジタル放送サービスにおいては、予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報と再生開始可能日時情報が番組関連情報として番組情報データ列に含まれるものとする。また、本実施例の放送受信装置100においても、録画予約処理及び予約録画処理の一連の動作を図11に示した動作シーケンス図と同様に行うが、S1112の処理では、予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報を録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルの録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308に記憶し、更に、前記予約録画の対象となる放送番組に関する再生開始可能日時情報を録画番組情報テーブルの録画日情報1302と録画時刻情報1303に記憶する。即ち、S1206の処理で読み出した録画日情報1302と録画時刻情報1303は、前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生開始可能日時の情報となる。
【0110】
S1206の処理の後、受信機能実行部1102は、図示を省略した内蔵クロックの時刻情報とS1206で読み出した録画日情報1302と録画時刻情報1303を比較する(S1207)。現在時刻が録画日情報1302と録画時刻情報1303で示される前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生開始可能日時以前である場合(S1207:No)、受信機能実行部1102は、前記選択した所定の録画番組の再生処理を行わず、放送番組再生部1102aが視聴中の放送番組の映像を映像表示部163に表示する(S1208)。一方、現在時刻が録画日情報1302と録画時刻情報1303で示される前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生開始可能日時以降である場合(S1207:Yes)、S1209~S1213の処理を実行して、前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生処理を実行する。なお、S1209~S1213の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS907~S911の処理と同様の動作を行うため、説明を省略する。
【0111】
以上、本実施例の放送受信装置100においても、実施例1及び実施例2と同様の効果を得ることが可能である。また、本実施例の放送受信装置100では、録画番組の再生開始可能日時に制限を設けることが可能であり、放送番組の本来の放送開始時間前に前記放送番組に関する映像コンテンツを視聴されることを防止することが可能である。即ち、より有用な録画処理や再生処理を可能とする放送受信装置を提供することが可能となる。
【0112】
なお、前記再生開始可能日時情報は、放送番組の本来の放送開始時間であっても良いし、放送番組の本来の放送終了時間であっても良いし、その他の任意に指定された時間であっても良い。
【0113】
(実施例4)
以下では、本発明の実施例4に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例3と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例3との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0114】
[録画番組再生時の動作シーケンス]
図13は、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。なお、本実施例の放送受信装置100における録画予約処理及び予約録画処理の一連の動作は、図11に示した動作シーケンス図と同様に行うものとする。即ち、S1112の処理では、予約録画の対象となる放送番組に関する再生開始可能日時情報を録画番組情報テーブルの録画日情報1302と録画時刻情報1303に記憶する処理は行わない。
【0115】
図中、S1301~S1307の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS901~S907の処理と同様の動作を行うため、説明を省略する。
【0116】
サービス事業者サーバ400の基本動作実行部4101は、LAN通信部421を介して受信した所定の録画番組に関する録画番組識別情報1307と録画コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを映像コンテンツ管理/配信実行部4102に送信する。映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、前記受信した録画番組識別情報1307に基づいてメタデータ記憶領域4200に記憶されたコンテンツ情報テーブルを参照する。更に、前記受信した録画番組識別情報1307と一致する番組識別情報4201に対応するコンテンツ格納位置情報4202及びコンテンツ名称4203を取得することにより、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツの選択を行う(S1308)。前記コンテンツ格納位置情報4202及びコンテンツ名称4203の取得に代替して、前記受信した録画コンテンツ格納先情報1308を解釈して取得したディレクトリ情報とファイル名称を用いても良い。
【0117】
映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、更に、コンテンツ放送日情報4206及びコンテンツ放送時刻情報4207を取得し、図示を省略した内蔵クロックの時刻情報と前記取得したコンテンツ放送日情報4206及びコンテンツ放送時刻情報4207とを比較する(S1309)。メタデータ記憶領域4200に記憶されたコンテンツ情報テーブルのコンテンツ放送日情報4206及びコンテンツ放送時刻情報4207は、対応する映像コンテンツの本来の放送日時に関する情報であり、前記映像コンテンツの再生開始可能日時の制限の情報である。
【0118】
S1309の処理において、現在時刻がコンテンツ放送日情報4206とコンテンツ放送時刻情報4207で示される前記選択した映像コンテンツの再生開始可能日時以前である場合(S1309:No)、映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、放送受信装置100に対してエラーを送信する(S1310)。サービス事業者サーバ400からエラーを受信(S1311)した放送受信装置100は、受信機能制御部1102の制御により、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生処理が実行できない旨をユーザに報知する。更に、放送番組再生部1102aが視聴中の放送番組の映像を映像表示部163に表示して(S1312)、一連の処置を終了する。なお、前記報知処理は、前記所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生開始可能時間をユーザに明示するようにしても良い。
【0119】
一方、現在時刻がコンテンツ放送日情報4206とコンテンツ放送時刻情報4207で示される前記選択した映像コンテンツの再生開始可能日時以降である場合(S1309:Yes)は、S1313~S1315の処理を実行して、前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツの再生処理を実行する。なお、S1313~S1315の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS909~S911の処理と同様の動作を行うため、説明を省略する。
【0120】
以上、本実施例の放送受信装置100においても、実施例3と同様の効果を得ることが可能である。本実施例のデジタル放送サービスにおいては、再生開始可能日時情報を番組データ列に含ませる必要が無く、また、放送受信装置100では、録画番組の再生開始可能日時の制限に対する処理を行う必要が無い。即ち、より有用な録画処理や再生処理を可能とする放送受信装置を提供することが可能となる。
【0121】
(実施例5)
以下では、本発明の実施例5に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0122】
本実施例の放送受信装置100では、予約録画処理の動作及び録画番組再生処理の動作の際に、録画対象の放送番組(或いは録画番組)に関する映像コンテンツを記憶するコンテンツサーバとの間で認証処理を行う場合の例に関して説明する。
【0123】
[放送受信装置のソフトウェア構成]
図14Aは、本実施例の放送受信装置100のソフトウェア構成図であり、ROM103、RAM104及びストレージ部110におけるソフトウェアの構成を示す。本実施例の放送受信装置100のソフトウェア構成図においては、実施例1で説明した放送受信装置100のソフトウェア構成図(図2B)と比較して、放送受信装置100が各コンテンツサーバに対してアクセスする際のログイン情報等を記憶する認証情報記憶領域1400がストレージ部110に追加されている。
【0124】
図14Bは、認証情報記憶領域1400に記憶される認証情報テーブルのデータ形式の一例を説明する概念図である。認証情報テーブルは、整理番号1401、サービス名称情報1402、接続先情報1403、ログイン名情報1404、パスワード情報1405、クレジットカード情報1406、等の情報で構成される。その他の情報を更に備えても良い。
【0125】
整理番号1401は、認証情報テーブルに記憶された各認証情報の管理に用いられる。サービス名称情報1402は、放送受信装置100がアクセスするコンテンツ配信サービスのサービス名称の情報である。接続先情報1403は、前記コンテンツ配信サービスを実行するサーバ装置をネットワーク上で識別するための、例えばIPアドレスのような識別情報である。ログイン名情報1404とパスワード情報1405は、放送受信装置100で前記コンテンツ配信サービスを実行するサーバ装置にアクセスする際に使用するログイン名とパスワードである。クレジットカード情報1406は、放送受信装置100のユーザが所有するクレジットカードに関する情報である。
【0126】
[サービス事業者サーバの構成]
図15Aは、サービス事業者サーバ400の内部構成の一例を示すブロック図である。本実施例のサービス事業者サーバ400も、主制御部401、システムバス402、RAM404、ストレージ部410、LAN通信部421、で構成される。実施例1で説明したサービス事業者サーバ400の内部構成(図4A)と比較して、サービス事業者サーバ400へのアクセスを許可するユーザの情報等を記憶するユーザ情報記憶領域4500がストレージ部410に追加されている。
【0127】
図15Bは、ユーザ情報記憶領域4500に記憶されるユーザ情報テーブルのデータ形式の一例を説明する概念図である。ユーザ情報テーブルは、整理番号4501、ユーザ名情報4502、ユーザ付随情報4503、パスワード情報4504、有効期限情報4505、等の情報で構成される。その他の情報を更に備えても良い。
【0128】
整理番号4501は、ユーザ情報テーブルに記憶された各ユーザ情報の管理に用いられる。ユーザ名情報4502は、サービス事業者サーバ400へのアクセスを許可するユーザを識別するための識別情報である。ユーザ付随情報4503は、前記各ユーザに関する付随情報(住所、電話番号、等)である。パスワード情報4504は、前記各ユーザがサービス事業者サーバ400にアクセスするために登録したパスワードである。有効期限情報4505は、各ユーザのサービス事業者サーバ400に対するアクセス許可の有効期限に関する情報である。
【0129】
以下では、本実施例の放送受信装置100の動作に関して説明する。
【0130】
[予約録画時の動作シーケンス]
図16は、本実施例の放送受信装置100の予約録画処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。なお、図中、S1601~S1606の処理は、図8に示した動作シーケンス図のS801~S806の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0131】
S1606の処理で予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報を取得すると、受信機能実行部1102が、前記取得した番組コンテンツ格納先情報を解釈し、前記予約録画の対象となる放送番組に関する映像コンテンツが格納されたコンテンツサーバ(本実施例では、サービス事業者サーバ400)をネットワーク上で識別するための情報(例えば、IPアドレス情報等)を抽出する。更に、認証情報記憶領域1400の認証情報テーブルを参照し、サービス事業者サーバ400に対応するログイン名1404とパスワード1405を取得する。その後、受信機能実行部1102が、サービス事業者サーバ400に対して、前記取得したログイン名1404とパスワード1405を送信し、ユーザ認証を要求する(S1607)。なお、サービス事業者サーバ400に対して送信するログイン名とパスワードは、図示を省略したリモコン等を操作して適宜入力したものを用いるようにしても良い。
【0132】
サービス事業者サーバ400の基本動作実行部4101は、LAN通信部421を介して受信したログイン名1404とパスワード1405とを映像コンテンツ管理/配信実行部4102に送信する。映像コンテンツ管理/配信実行部4102は、前記受信したログイン名1404に基づいてユーザ情報記憶領域4500に記憶されたユーザ情報テーブルを参照する。更に、前記受信したログイン名1404と一致するユーザ名情報4502に対応するパスワード情報4504を前記受信したパスワード情報1405と比較し、更に有効期限情報4505を確認してユーザ認証処理を行う(S1608)。S1608の処理において、前記受信したパスワード情報1405とパスワード情報4504が一致した場合はユーザ認証成功であり、前記受信したパスワード情報1405とパスワード情報4504が不一致の場合や有効期限情報4505に記憶されている情報が有効期限切れを示す場合、前記受信したログイン名1404と一致するユーザ名が前記ユーザ情報テーブルに存在しない場合等はユーザ認証失敗である。S1608の処理における認証結果は、映像コンテンツ管理/配信実行部4102により、LAN通信部421を介して放送受信装置100に送信される。
【0133】
サービス事業者サーバ400から認証結果を受信(S1609)した放送受信装置100は、番組録画実行部1104の制御により、前記受信した認証結果の確認を行う(S1610)。その結果、サービス事業者サーバ400におけるユーザ認証処理に成功した場合(S1610:Yes)は、番組録画実行部1104が、S1606の処理で取得した予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報を、S1601の処理で参照した予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記載されている情報等と共に、録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルに記憶する(S1611)。S1611の処理を終えると、予約管理実行部1103は、予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記憶された予約情報を削除する(S1612)。
【0134】
一方、サービス事業者サーバ400におけるユーザ認証処理に失敗した場合(S1610:No)は、S1611の処理を行わずに、予約管理実行部1103が、予約情報記憶領域1200の予約情報テーブルに記憶された予約情報を削除する(S1612)。或いは、分離部132から出力された予約録画の対象となる放送番組の番組コンテンツ(TS或いはES)をそのまま、或いは、トランスコード処理を行った後に、ストレージ部110の録画コンテンツ記憶領域1300や拡張I/F部124に接続されたHDDに記憶するように処理しても良い。
【0135】
[録画番組再生時の動作シーケンス]
図17は、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。なお、図中、S1701~S1706の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS901~S906の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0136】
S1705の処理で選択した所定の録画番組に関する録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを、S1706の処理で録画コンテンツ記憶領域1300に記憶されている録画番組情報テーブルから読み出した後、受信機能実行部1102が、前記読み出した録画番組コンテンツ格納先情報1308を解釈し、前記録画番組に関する映像コンテンツが格納されたコンテンツサーバ(本実施例では、サービス事業者サーバ400)をネットワーク上で識別するための情報(例えば、IPアドレス情報等)を抽出する。更に、認証情報記憶領域1400の認証情報テーブルを参照し、サービス事業者サーバ400に対応するログイン名1404とパスワード1405を取得する。その後、受信機能実行部1102が、サービス事業者サーバ400に対して、前記取得したログイン名1404とパスワード1405を送信し、ユーザ認証を要求する(S1707)。なお、サービス事業者サーバ400に対して送信するログイン名とパスワードは、図示を省略したリモコン等を操作して適宜入力したものを用いるようにしても良い。
【0137】
サービス事業者サーバ400におけるS1708の処理は、図16に示した動作シーケンス図のS1608の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0138】
サービス事業者サーバ400から認証結果を受信(S1709)した放送受信装置100は、受信機能実行部1102の制御により、前記受信した認証結果の確認を行う(S1710)。その結果、サービス事業者サーバ400におけるユーザ認証処理に成功した場合(S1710:Yes)は、S1711~S1715の処理を実行する。なお、S1711~S1715の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS907~S911の処理と同様であるため、説明を省略する。以上の動作を以って、放送受信装置100は、前記所定の録画番組に対する録画番組再生処理を実現する。
【0139】
一方、サービス事業者サーバ400におけるユーザ認証処理に失敗した場合(S1710:No)は、S1711~S1715の処理を行わずに、即ち、前記所定の録画番組に対する録画番組再生処理を行わずに、放送番組再生部1102aが視聴中の放送番組の映像を映像表示部163に表示する(S1716)。
【0140】
以上、前述にて予約録画処理の動作と録画番組再生処理の動作の各動作を説明したように、本実施例の放送受信装置100においては、予約録画処理の動作及び録画番組再生処理の動作の際に、録画対象の放送番組(或いは録画番組)に関する映像コンテンツを記憶するサービス事業者サーバ400との間で認証処理を行うことが可能となる。即ち、放送番組を提供するサービス事業者と予め契約を行ったユーザの所有する放送受信装置100のみが、前記サービス事業者の提供する映像コンテンツを取得することが可能となる。
【0141】
なお、図16に示した動作シーケンス図のS1607の処理、或いは、図17に示した動作シーケンス図のS1707の処理において、ログイン名1404及びパスワード1405と同時にクレジットカード情報1406を送信し、予約録画処理或いは録画番組再生処理の際のユーザ認証処理時に、同時に課金処理を行うようにしても良い。例えば、ユーザは、予約録画処理の際に、予約録画の対象となる放送番組に関する映像コンテンツに応じた課金処理を施され、前記映像コンテンツに対する録画番組再生処理の際は無課金で前記映像コンテンツを視聴できて良い。或いは、ユーザは、予約録画の対象となる放送番組の予約録画処理の際には課金処理を施されず、前記放送番組に関する映像コンテンツに対する録画番組再生処理の際には、都度課金処理を施されるものであっても良い。また、前記課金処理は映像コンテンツの再生時間の長さや画質、人気等に応じて適宜金額が変更されるものであって良い。
【0142】
(実施例6)
以下では、本発明の実施例6に関して説明する。なお、本実施例における構成及び効果等は特に断りのない限り実施例1と同様であるものとする。このため、以下では、本実施例と実施例1との相違点を主に説明し、共通する点については重複を避けるため極力説明を省略する。
【0143】
本実施例の放送受信装置100では、予約録画処理の動作を図8に示した動作シーケンス図と同様の処理で行う。但し、S807の処理では、S806の処理で取得した予約録画の対象となる放送番組に関する番組識別情報と番組コンテンツ格納先情報の番組関連情報を録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルに記憶すると同時に、前記予約録画の対象となる放送番組の番組コンテンツ(TS或いはES)を録画コンテンツ記憶領域1300に記憶するようにする。前記予約録画の対象となる放送番組の番組コンテンツは、番組詳細情報表示画面163bの予約設定キー163b3の『録画モード』キーの設定に基づき、必要に応じてコンテンツ処理部151でトランスコード処理を行われて良い。また、録画コンテンツ記憶領域1300の録画番組情報テーブルの録画番組コンテンツ格納先情報1308には、S806の処理で取得した前記番組コンテンツ格納先情報の他、前記番組コンテンツの放送受信装置100のストレージ内における格納位置に関する情報を記憶するようにする。
【0144】
また、本実施例のデジタル放送サービスでは、電波塔300Tから送信される放送波により配信される放送番組の各番組コンテンツは1920画素×1080画素の解像度を有するものとし、サービス事業者サーバ400から取得可能な前記放送番組に関する映像コンテンツは7680画素×4320画素の解像度を有するものとする。
【0145】
[録画番組再生時の動作シーケンス]
図18は、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理の動作の一例を説明する動作シーケンス図である。なお、図中、S1801~S1806の処理は、図9に示した動作シーケンス図のS901~S906の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0146】
S1805の処理で選択した所定の録画番組に関する録画番組識別情報1307と録画番組コンテンツ格納先情報1308と録画モード1306とを、S1806の処理で録画コンテンツ記憶領域1300に記憶されている録画番組情報テーブルから読み出した後、受信機能実行部1102は、コンテンツ配信確認画面を映像表示部163に表示する(S1807)。前記コンテンツ配信確認画面は、前記選択した所定の録画番組に対する録画番組再生処理を、サービス事業者サーバ400から映像コンテンツ(7680画素×4320画素の解像度)を取得することにより行うか、或いは、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶した番組コンテンツ(1920画素×1080画素の解像度)を読み出すことにより行うか、をユーザに確認するための画面表示である。
【0147】
図19は、S1807の処理で表示されるコンテンツ配信確認画面の一例を説明する画面表示図である。コンテンツ配信確認画面163dは、前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツをサービス事業者サーバ400から取得するか否かをユーザに確認するためのメッセージを表示するメッセージボックス163d1と、動作選択のための選択操作キー163d2と、で構成される。図示を省略したリモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して選択操作キー163d2の『はい』キーを選択すると、放送受信装置100は、サービス事業者サーバ400から映像コンテンツを取得する処理を実行する。前記リモコンを操作して選択操作キー163d2の『いいえ』キーを選択すると、放送受信装置100は、サービス事業者サーバ400から映像コンテンツを取得する処理を実行しない。
【0148】
図18のS1807の処理で表示されたコンテンツ配信確認画面163dにおいて、ユーザが前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して選択操作キー163d2の『いいえ』キーを選択する(S1807:No)と、番組録画実行部1104が、録画番組情報テーブルの録画番組コンテンツ格納先情報1308の情報に基づいて、録画コンテンツ記憶領域1300に記憶されている前記選択した所定の録画番組の番組コンテンツ(1920画素×1080画素の解像度)を読み出す(S1808)。更に、受信機能実行部1102が、前記読み出した番組コンテンツ(1920画素×1080画素の解像度)を分離部132に送信し、分離部132における各データ列の分離処理、映像復号部133や音声復号部134における映像データ列や音声データ列の復号処理、等を行い、映像重畳部161及び音声選択部162を介して、映像表示部163及びスピーカ164から放送番組の映像信号及び音声信号を出力する(S1817)。
【0149】
一方、コンテンツ配信確認画面163dにおいて、ユーザが前記リモコンのカーソルキー及び決定キーを操作して選択操作キー163d2の『はい』キーを選択する(S1807:Yes)と、S1809~S1816の処理を実行し、サービス事業者サーバ400から前記選択した所定の録画番組に関する映像コンテンツ(7680画素×4320画素の解像度)を取得する。なお、前記S1809~S1816の処理は、図17に示した動作シーケンス図のS1707~S1714の処理と同様であるため、詳細の説明を省略する。更に、受信機能実行部1102が、前記取得した映像コンテンツ(7680画素×4320画素の解像度)を分離部132に送信し、分離部132における各データ列の分離処理、映像復号部133や音声復号部134における映像データ列や音声データ列の復号処理、等を行い、映像重畳部161及び音声選択部162を介して、映像表示部163及びスピーカ164から放送番組の映像信号及び音声信号を出力する(S1817)。
【0150】
以上の動作を以って、本実施例の放送受信装置100の録画番組再生処理を実現する。即ち、本実施例の放送受信装置100によれば、ユーザは、所定の録画番組の視聴を行う際に、放送受信装置100のストレージに記憶させた通常画質の番組コンテンツとサービス事業者サーバ400から取得した高画質の映像コンテンツとを、適宜選択することが可能となる。即ち、より有用な録画処理や再生処理を可能とする放送受信装置を提供することが可能となる。
【0151】
また、S1809の処理において、ログイン名1404及びパスワード1405と同時にクレジットカード情報1406を送信し、ユーザ認証処理と同時に課金処理を行うようにしても良い。このようにすれば、ユーザは、所定の録画番組の視聴の際に、放送受信装置100のストレージに記憶させた通常画質の番組コンテンツは無料で、サービス事業者サーバ400から取得した高画質の映像コンテンツは有料で、前記録画番組に対する録画番組再生処理を行うことが可能となる。
【0152】
以上、本発明の実施形態の例を、実施例1~6を用いて説明したが、言うまでもなく、本発明の技術を実現する構成は前記実施例に限られるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成と置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。これらは全て本発明の範疇に属するものである。また、文中や図中に現れる数値やメッセージ等もあくまでも一例であり、異なるものを用いても本発明の効果を損なうことはない。
【0153】
また、前述の各実施例では、録画処理の動作として、予約情報記憶領域1200に記憶した予約情報テーブルに基づいた予約録画の処理の動作に関して説明を行ったが、放送番組の視聴中にマニュアル操作により録画処理の動作の場合であっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。また、サービス事業者サーバ400から映像コンテンツを取得した後、分離部132や映像復号部133等で適宜信号処理を行う際に、前記取得した映像コンテンツをあらためてストレージ部110の録画コンテンツ記憶領域に記憶する処理を同時に行うようにしても良い。
【0154】
前述した本発明の機能等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、マイクロプロセッサユニット等がそれぞれの機能等を実現する動作プログラムを解釈して実行することによりソフトウェアで実現しても良い。ハードウェアとソフトウェアを併用しても良い。
【0155】
なお、放送受信装置100を制御する前記ソフトウェアは、製品出荷の時点で予め放送受信装置100のROM103及び/またはストレージ部110等に格納された状態であっても良い。製品出荷後にインターネット200上のその他のアプリケーションサーバ500等からLAN通信部121を介して取得するものであっても良い。また、メモリカードや光ディスク等に格納された前記ソフトウェアを、拡張インタフェース部124等を介して取得しても良い。
【0156】
また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、必ずしも製品上の全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えても良い。
【符号の説明】
【0157】
100…放送受信装置、101…主制御部、102…システムバス、103…ROM、104…RAM、110…ストレージ部、121…LAN通信部、124…拡張インタフェース部、131…チューナ/復調部、132…分離部、133…映像復号部、134…音声復号部、135…字幕復号部、141…データ放送受信処理部、142…データ放送エンジン、143…アプリケーション制御部、144…アプリケーションエンジン、151…コンテンツ処理部、161…映像重畳部、162…音声選択部、163…映像表示部、164…スピーカ。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19