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  • 特開-調達部門評価システム 図1
  • 特開-調達部門評価システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026965
(43)【公開日】2024-02-29
(54)【発明の名称】調達部門評価システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240221BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129571
(22)【出願日】2022-08-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】522326042
【氏名又は名称】ノヅック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】堅田 壮一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA00
(57)【要約】
【課題】調達部門で働く従業員のモチベーションを向上させることを可能とする調達部門評価システムを提供することである。
【解決手段】調達部門評価システム10は、製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の調達担当者4が複数の資材メーカー6に対して資材の見積書の作成を依頼する見積書作成依頼部12と、見積書を作成した複数の資材メーカー6の中から発注先を決定するための発注先決定部14と、発注先決定部14により決定した発注先の企業への発注金額に応じて、発注先の企業への見積書の作成依頼を担当した担当者に対して与える所定の報酬を決定する報酬決定部16と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の担当者が複数の企業に対して前記資材の見積書の作成を依頼する見積書作成依頼部と、
前記見積書を作成した前記複数の企業の中から発注先を決定するための発注先決定部と、
前記発注先決定部により決定した前記発注先の企業への発注金額に応じて、前記発注先の企業への前記見積書の作成依頼を担当した前記担当者に対して与える所定の報酬を決定する報酬決定部と、
を備えることを特徴とする調達部門評価システム。
【請求項2】
請求項1に記載の調達部門評価システムにおいて、
前記報酬決定部は、前記発注金額に所定の割合を乗じて求められた報酬額を前記所定の報酬として決定することを特徴とする調達部門評価システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調達部門評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製造業などの企業は製品を作るために必要な資材を資材メーカーから仕入れて製造している。本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、第1の営業員が所定の営業担当地域の住宅地図を携行して該営業担当地域へ営業に出向き、所定の要件を満たす訪問先を探し出し、該住宅地図上にチェックをすると共に該訪問先の住人に対して折衝を試み、帰社後に管理者に該住宅地図を提出する過程と、後日、第2の営業員が該営業担当地域の新たな住宅地図を携行して該営業担当地域へ営業に出向き、所定の要件を満たす訪問先を探し出し、該住宅地図上にチェックをすると共に該訪問先の住人に対して折衝を試み、帰社後に管理者に該住宅地図を提出する過程と、管理者が第1の営業員が使用した住宅地図と、第2の営業員が使用した住宅地図を比較してチェック内容を比較することにより、第1の営業員と第2の営業員の営業成果を評価することを特徴とする訪問営業管理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-153100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、従来、営業部門については営業成績に応じて賞与アップなどの特別報酬が与えられることがある。しかしながら、企業の各部門の中で、資材の調達を行う調達部門も重要な役割を担っているものの、営業職のような成果主義などの制度がないため、働く人のモチベーションアップに繋がるような仕組みの構築が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、調達部門で働く従業員のモチベーションを向上させることを可能とする調達部門評価システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る調達部門評価システムは、製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の担当者が複数の企業に対して前記資材の見積書の作成を依頼する見積書作成依頼部と、前記見積書を作成した前記複数の企業の中から発注先を決定するための発注先決定部と、前記発注先決定部により決定した前記発注先の企業への発注金額に応じて、前記発注先の企業への前記見積書の作成依頼を担当した前記担当者に対して与える所定の報酬を決定する報酬決定部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る調達部門評価システムにおいて、前記報酬決定部は、前記発注金額に所定の割合を乗じて求められた報酬額を前記所定の報酬として決定することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、調達部門で働く従業員のモチベーションを向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係る実施形態の調達部門評価システムを示す図である。
図2】本発明に係る実施形態の調達部門評価システムにおいて、複数の調達担当者が複数の企業から見積書を取得して発注業者を決定している様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0011】
図1は、本発明に係る実施形態の調達部門評価システム10を示す図である。図2は、本発明に係る実施形態の調達部門評価システム10において、複数の調達担当者4が複数の企業から見積書を取得して発注業者を決定している様子を示す図である。
【0012】
調達部門評価システム10は、調達部門で働く従業員(調達担当者4)のモチベーションを向上させるシステムである。調達部門評価システム10は、見積書作成依頼部12と、発注先決定部14と、報酬決定部16とを備えている。調達部門評価システム10は、ネットワーク2を介して調達担当者4と資材メーカー6と接続されている。
【0013】
調達担当者4は、ここでは、調達部門で働く従業員として説明するが、企業によってはより広い範囲の購買調達部門という名称で呼ばれていることもあり、調達部門の言葉には、この購買調達部門も含むものとして説明する。
【0014】
製品やサービスを社会に提供するために、外部に対価を出費するものはすべて購買業務であるが、製造業の購買調達部門が扱うものは、通常は自社の製品・サービスに直接関係する原材料、部品、付属品、防錆材・塗料、梱包材などがある。
【0015】
ものづくりに要する費用(原価)の内、外部へ支払う金額の占める割合は6~7割とも言われている。そのため、購買の巧拙が原価(C)低減に及ぼす影響は大きい。また、購入品に要求される技術仕様を確実に満足する品質(Q)のものを、タイムリーに(納期に)納入する(D)ことが必要である。
【0016】
従って購買調達部門は、工場(ものづくり)の使命とされるQCDのいずれにも重要なカギを握っている。このため、購買調達部門で働く人々には、発注先の経営状況、技術力、品質保証システム、生産設備能力、人員と技能等について適切に評価でき、また、同一購入品に対して複数の発注先情報を持ち、適切に比較評価できるといった資質が求められる。
【0017】
購買調達部門の大きな役割は、「見積作成依頼」「発注」「納入処理(検収)」がある。「見積作成依頼」は、依頼部門(設計・技術)からの要求仕様から見積依頼書を作成し、複数の資材メーカー6に見積依頼を送付し、各社の見積結果を比較評価し、価格・納期の交渉を行う。
【0018】
「発注」は、依頼部門と協議で発注先を決定し、発注(売買契約)を行う。「納入処理(検収)」は、納期を管理し、納入品の確認と検収を行い、支払い手続きを行う。
【0019】
見積書作成依頼部12は、製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の調達担当者4が複数の資材メーカー6に対して資材の見積書の作成を依頼する機能を有する。具体的には、各調達担当者4が従来から取引を行っている、又は、新たに開拓をした資材メーカー6に対して、要求仕様、価格、納期などの見積書の作成を依頼する。
【0020】
調達担当者4から見積書の作成依頼を受けた資材メーカー6は、見積書を作成し、調達担当者4に送付する。
【0021】
発注先決定部14は、見積書を作成した複数の資材メーカー6の中から発注先を決定する機能を有する。具体的には、資材メーカー6から受け取った見積書を比較検討し、依頼部門と協議の上、発注先の資材メーカー6を決定すると、発注先決定部14の機能を用いて発注先を決定する。
【0022】
報酬決定部16は、発注先決定部14により決定した発注先の資材メーカー6への発注金額に応じて、発注先の資材メーカー6への見積書の作成依頼を担当した調達担当者4に対して与える所定の報酬を決定する。報酬決定部16は、発注金額に所定の割合を乗じて求められた報酬額を所定の報酬として決定する。
【0023】
例えば、資材メーカー6への発注金額が100万円で、所定の割合が5%と設定した場合には、5万円の報酬が例えば賞与に加算されるといった対応がなされる。ここでは、所定の割合を5%と設定したが、もちろん、この割合は例示であり、5%より増減させることが出来る。
【0024】
続いて、上記構成の調達部門評価システム10の作用について説明する。例えば、製造業などの企業では、営業部門、開発部門、製造部門、購買調達部門などのように各部門に分けられていることがある。
【0025】
例えば、開発部門や製造部門などにおいて、業務の中で発明やノウハウなどを生み出した際には、職務規定などにより発明報奨金などが与えられることがある。また、営業部門などは、営業成績に応じて成果報酬として賞与に反映されるといった対応がなされることがある。
【0026】
これに対し、購買調達部門は、開発部門などの依頼に応じて資材メーカー6から必要な資材を調達する必要があるが、発注先の経営状況、技術力、品質保証システム、生産設備能力、人員と技能等について適切に評価などといった力が求められており、重要な役割を果たしているにもかかわらず、働きがあまり評価されないような状況になっていた。このような課題に対し、本発明に係る実施形態の調達部門評価システム10は顕著な効果を発揮する。
【0027】
例えば、図2に示されるように、3人の調達担当者4(担当者A、担当者B、担当者C)が資材メーカー6に見積書の作成を依頼する。
【0028】
ここでは、担当者Aが3つの資材メーカー6(企業a、企業b、企業c)を担当し、担当者Bが3つの資材メーカー6(企業d、企業e、企業f)を担当し、担当者Cが3つの資材メーカー6(企業g、企業h、企業i)を担当するものとして説明する。
【0029】
各調達担当者4は、それぞれ担当する資材メーカー6に対して、見積書作成依頼部12の機能を用いて、見積書の作成を依頼し、各資材メーカー6から見積書を受け取る。
【0030】
例えば、3人の調達担当者4(担当者A、担当者B、担当者C)が開発部門から求められた資材を調達する際に、それぞれの資材メーカー6に見積もりを依頼し、各調達担当者4がそれぞれ1つの資材メーカー6に絞り込む。
【0031】
例えば、担当者Aは、80万円の見積書を提示した企業bを選び、担当者Bは、90万円の見積書を提示した企業dを選び、担当者Cは、100万円の見積書を提示した企業iを選んでいる。
【0032】
これらの中から依頼部門である開発部門と協議の上、発注先を決定する。発注先の決定をする上で、重視すべき要素は多数存在するが、その中の1つには費用もある。そこで、例えば、低コストを重視して、最終的な発注先を決め、発注先決定部14の機能を用いて発注先(ここでは、企業b)を決定する。
【0033】
その後、企業bと売買契約を行い、納入品の確認と検収を行い、発注金額の80万円の支払い手続きが行われる。そして、報酬決定部16の機能を用いて、企業bの担当をした担当者A(調達担当者4)に対する報酬額(例えば、80万円×0.05=4万円)を決定する。この報酬額は、担当者Aの賞与に加算するなどの対応がなされる。
【0034】
従来、購買調達部門は仕事内容が評価されにくい状況となっていたため、例えば、一度、取引のある資材メーカー6が存在すると、新たな資材メーカー6を探すなどの改善活動がなされていない状況であった。
【0035】
しかしながら、調達部門評価システム10を用いれば、購買調達活動を頑張った調達担当者4が評価される仕組みになっているため、積極的に新たな資材メーカー6を探し出すような活動もなされることになり、より低価格でより良い資材を入手できることが出来るという利点もある。
【符号の説明】
【0036】
2 ネットワーク、4 調達担当者、4 調達担当者、6 資材メーカー、10 調達部門評価システム、12 見積書作成依頼部、14 発注先決定部、16 報酬決定部。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の担当者が複数の企業に対して前記資材の見積書の作成を依頼する見積書作成依頼部と、
前記見積書を作成した前記複数の企業の中から発注先を決定するための発注先決定部と、
前記発注先決定部により決定した前記発注先の企業への発注金額に応じて、前記発注先の企業への前記見積書の作成依頼を担当した前記担当者に対して与える所定の報酬を決定する報酬決定部と、
を備え
前記報酬決定部は、前記発注金額に所定の割合を乗じて求められた報酬額を前記所定の報酬として決定することを特徴とする調達部門評価システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明に係る調達部門評価システムは、製品を製造するための資材を調達する調達部門の複数の担当者が複数の企業に対して前記資材の見積書の作成を依頼する見積書作成依頼部と、前記見積書を作成した前記複数の企業の中から発注先を決定するための発注先決定部と、前記発注先決定部により決定した前記発注先の企業への発注金額に応じて、前記発注先の企業への前記見積書の作成依頼を担当した前記担当者に対して与える所定の報酬を決定する報酬決定部と、を備え、前記報酬決定部は、前記発注金額に所定の割合を乗じて求められた報酬額を前記所定の報酬として決定することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】