(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024026981
(43)【公開日】2024-02-29
(54)【発明の名称】容器出資管理方法、及び、容器出資管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/04 20120101AFI20240221BHJP
G06Q 40/06 20120101ALI20240221BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20240221BHJP
【FI】
G06Q40/04
G06Q40/06
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129620
(22)【出願日】2022-08-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003768
【氏名又は名称】東洋製罐グループホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100214248
【弁理士】
【氏名又は名称】青山 純
(74)【代理人】
【識別番号】100214260
【弁理士】
【氏名又は名称】相羽 昌孝
(72)【発明者】
【氏名】國正 英彦
(72)【発明者】
【氏名】田辺 卓
(72)【発明者】
【氏名】古川 聡史
(72)【発明者】
【氏名】岡村 浩
(72)【発明者】
【氏名】三木 逸平
(72)【発明者】
【氏名】竹内 友里
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049AA06
5L055BB51
5L055BB55
(57)【要約】
【課題】容器の流通を介して新たな収益構造を実現することを可能とする容器出資管理方法を提供する。
【解決手段】容器出資管理方法は、コンピュータを用いて、内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する。容器出資管理方法は、出資に関する出資情報D1を受け付ける出資情報受付工程と、出資情報D1に応じて、流通市場に流通される容器10の容器数量を設定する流通容器設定工程と、容器数量の容器10に内容物11が充填されて流通市場を流通することで収集された収集データD3に基づく容器流通情報D4を価値媒体13に変換する変換工程と、価値媒体13を出資情報D1に基づいて分配することで、配当に関する配当情報D6を生成する配当情報生成工程と、を含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いて、内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理方法であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付工程と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定工程と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換する変換工程と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成工程と、を含む、
容器出資管理方法。
【請求項2】
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器の種類を選定する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項3】
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器に充填される前記内容物の種類を選定する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項4】
前記変換工程は、
前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する変換条件の提示を複数受け付けたとき、前記価値媒体が最大となる前記変換条件に基づいて前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項5】
前記配当情報生成工程は、
前記変換工程にて変換された前記価値媒体から、前記容器の流通に要する費用の少なくとも一部に相当する費用相当の価値媒体を除いた費用除外後の価値媒体を分配する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項6】
前記容器数量の前記容器が前記流通市場を流通したときの状態を示す容器状態データを前記収集データとして収集するデータ収集工程と、
前記収集データに対してデータ解析処理を行うことで前記容器流通情報を生成する容器流通情報生成工程と、をさらに含む、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の容器出資管理方法。
【請求項7】
内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理装置であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付部と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定部と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換する変換部と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成部と、を備える、
容器出資管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器出資管理方法、及び、容器出資管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器に内容物が充填された商品が流通市場を流通する際の管理方法として、容器に付与された容器識別コードを用いて、商品の在庫管理、売上予測、マーケティング、トレース等を行うことが知られている。例えば、特許文献1には、容器に印刷されたバーコードをバーコードリーダで読み取ることで商品を管理する技術が開示されている。また、特許文献2には、容器に取り付けられたICタグをリーダライタで読み取ることで商品を管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-256765号公報
【特許文献2】特開2018-188199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2では、容器に付与された容器識別コードを用いて商品の管理が行われており、容器の製造やその容器に内容物が充填された商品の製造に係る事業としては、容器や商品の売上が基本的な収益源となっている。そこで、事業の収益力を向上させるために、容器や商品の売上に加えて、新たな収益構造を確立することが求められている。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、容器の流通を介して新たな収益構造を実現することを可能とする容器出資管理方法、及び、容器出資管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る容器出資管理方法は、
コンピュータを用いて、内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理方法であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付工程と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定工程と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換する変換工程と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成工程と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る容器出資管理方法によれば、出資情報に応じて設定された容器数量の容器が流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換し、その価値媒体を出資情報に基づいて分配することで配当情報を生成する。したがって、容器に対する出資を集めるともに、その出資に対する配当を実施することができるので、容器の流通を介して新たな収益構造を実現することができる。
【0008】
上記以外の課題、構成及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】容器流通システム1の一例を示す全体図である。
【
図2】容器流通システム1における容器10及び各種の情報の流れの一例を示す概要図である。
【
図3】容器出資管理装置2の一例を示すブロック図である。
【
図4】流通管理データベース210の一例を示すデータ構成図である。
【
図5】容器出資管理データベース211の一例を示すデータ構成図である。
【
図6】容器出資管理装置2の一例を示す機能説明図である。
【
図7】各装置を構成するコンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。
【
図8】容器出資管理装置2による容器出資管理方法の一例を示すフローチャートである。
【
図9】容器出資管理装置2による容器出資管理方法の一例を示すフローチャート(
図8の続き)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明を実施するための実施形態について説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
【0011】
(容器流通システム1の構成)
図1は、本実施形態に係る容器流通システム1の一例を示す全体図である。
図2は、容器流通システム1における容器10及び各種の情報の流れの一例を示す概要図である。容器流通システム1は、内容物11を充填可能な容器10に対する出資を受け付けて、その出資対象の容器10が流通市場を流通する過程で収集される収集データD3に基づく容器流通情報D4を価値媒体13に変換することで、その出資に対する配当を実施するシステムとして機能する。
【0012】
容器10は、例えば、プラスチック、金属、ガラス、紙等の原材料を用いて製造されており、任意の形状やサイズを有する。容器10の種類としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチック製ボトル、スチール、アルミ等の金属缶、ガラス瓶、紙パック、ラミネートパウチ等が挙げられる。なお、容器10は、リターナブル容器でもよいし、ワンウェイ容器でもよい。
【0013】
内容物11は、液体、固体、粉体、粒体等である。内容物11の種類としては、例えば、水、ジュース、牛乳等の飲料、食品、医薬品、化粧品等が挙げられる。内容物11は、常温、チルド(冷蔵)及び冷凍のいずれでもよい。また、内容物11は、製造工程において加熱及び非加熱のいずれでもよいし、飲料や食品の場合には、生鮮品や加工品でもよい。
【0014】
容器10は、例えば、容器製造者により製造されるとともに、内容物11は、内容物製造者により製造されて、内容物11の種類に応じた容器10に充填されることで、流通市場を流通する商品12として製造される。その際、内容物製造者は、例えば、飲料メーカや食品メーカ等であり、容器10の種類や数量を指定して容器10を容器製造者に発注すると、その発注に応じた容器10が容器製造者から納品されて、その代金を容器製造者に支払う。
【0015】
商品12の製造時に、容器10には、例えば、一元コードや二次元コード等の識別コード画像(容器識別コード)が印刷されたラベルが貼付されたり、RFIDと呼ばれる電子タグ(ICタグ)が埋め込まれたりすることで、容器10を個別単位やロット単位で識別するための容器ID(容器識別コード)が付与される。商品12は、流通市場において、例えば、卸売業者、小売業者、商社等を介して消費者(一般消費者や事業者等)に販売される。
【0016】
容器10に対する出資の形態としては、例えば、内容物製造者が容器10を発注する場合において、その発注する容器10の種類が出資対象の容器10の種類と一致するとき、その容器10の購入費用の一部又は全部に出資する形態や、容器製造者が容器10を製造する場合において、その製造する容器10の種類が出資対象の容器10の種類と一致するとき、その容器10の製造費用の一部又は全部に出資する形態等が挙げられる。出資対象の容器10は、内容物製造者からの発注に応じて内容物製造者に提供されるが、内容物製造者は、その出資された分の費用を支払う必要がなく、出資対象の容器10の提供を受けることができる。その一方で、内容物製造者は、その出資を受ける代わりに、出資対象の容器10の所有権を保有することなく、その出資対象の容器10を用いて収集データD3を収集することに許諾し、必要に応じて収集データD3の収集に協力することが求められる。なお、容器10に対する出資は、容器10の購入費用や製造費用を上限として制限されるものではなく、これらの費用を超えて出資することも可能である。
【0017】
容器流通システム1は、その主要な構成要素として、容器10が流通市場を流通する過程で収集される収集データD3を管理するとともに、容器10に対する出資及び配当を管理する容器出資管理装置2を備える。容器出資管理装置2は、有線又は無線のネットワーク6を介して、出資者U1が使用する出資者端末装置3と、情報利用者U2が使用する情報利用者端末装置4と、容器出資管理装置2の管理事業者U3が使用する管理事業者端末装置5とに接続される。各装置2~5は、例えば、汎用又は専用のコンピュータ(後述の
図7参照)で構成されるとともに、ネットワーク6を介して各種のデータを相互に送受信可能に構成される。なお、各装置2~5の数やネットワーク6の構成は、
図1の例に限られない。
【0018】
容器出資管理装置2は、例えば、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータで構成される。容器出資管理装置2は、商品12(内容物11が充填済みの容器10)の製造、出荷、輸送、販売、消費等の各フェーズで取得される容器状態データを登録可能な流通管理データベース210と、出資に関する出資情報D1と配当に関する配当情報D6とを関連付けて登録可能な容器出資管理データベース211とを備える。なお、流通管理データベース210には、出資対象の容器10に関する容器状態データだけが登録されるようにしてもよいし、出資対象ではない容器10に関する容器状態データについても登録されるようにしてもよい。
【0019】
容器出資管理装置2は、出資者U1から出資者端末装置3を介して出資情報D1を受け付けると(
図2の矢印(a))、その出資情報D1を容器出資管理データベース211に登録するとともに、その出資情報D1に基づいて容器10への出資を実施する(
図2の矢印(b))。そして、容器出資管理装置2は、その出資対象の容器10に内容物11が充填された商品12が流通市場を流通する際、その容器10に付与された容器IDが、例えば、コードリーダ、カメラ、電子タグリーダ等の読取装置(不図示)で読み取られることで、商品12の各フェーズの状態を示す容器状態データをその容器IDに関連付けて流通管理データベース210に登録し、容器状態データのデータセットとして収集データD3を収集する(
図2の矢印(c))。
【0020】
読取装置は、流通市場における各フェーズで使用され、製造工場、物流拠点、輸送手段、販売店舗、消費者の自宅の冷蔵庫等の各所に設置される。その際、読取装置は、固定式又はハンディ式でもよいし、携帯型コンピュータ(スマートフォン等)に組み込まれた組込式でもよい。容器状態データとしては、例えば、製造日時、製造場所、出荷日時、輸送時間、輸送温度、販売日時、販売価格、販売場所、消費日時、消費者ID、消費場所、保管温度等が挙げられる。なお、容器状態データの一部は、読取装置と同様に各所に設置された状態検出装置(温度センサ等)で取得されるようにしてもよい。容器出資管理装置2は、外部のシステム(製造管理システム、輸送管理システム、販売管理システム等)が備える読取装置、状態検出装置及びデータベースと連携したり、外部のアプリ(ネットショッピングアプリ、冷蔵庫管理アプリ等)と連携したりすることで、容器状態データを取得するようにしてもよい。その場合、容器状態データの一部として、消費者IDに関連付けられた消費者に関する個人情報(性別、年齢、嗜好等)を収集するようにしてもよい。
【0021】
また、容器出資管理装置2は、出資対象の容器10(実際は商品12)が流通市場を流通することで収集された収集データD3に基づく容器流通情報D4を生成し(
図2の矢印(d))、その容器流通情報D4を、情報利用者端末装置4を介して情報利用者U2に提供することで価値媒体13に変換する(
図2の矢印(e))。そして、容器出資管理装置2は、その価値媒体13を出資情報D1に基づいて分配することで配当情報D6を生成し(
図2の矢印(f))、その配当情報D6を容器出資管理データベース211に登録するとともに、その配当情報D6に基づいて出資者U1への配当を実施する(
図2の矢印(g))。
【0022】
出資者端末装置3は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、出資者U1により使用される。出資者端末装置3は、アプリケーションやブラウザ等のプログラムがインストールされて、各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面や音声を介して各種の情報を出力する。出資者端末装置3は、例えば、新たな出資を指示したり、出資や配当の状況確認を指示したりする入力操作を受け付けるとともに、出資情報D1や配当情報D6を表示画面に表示することで、出資者U1を支援する。
【0023】
情報利用者端末装置4は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、情報利用者U2により使用される。情報利用者端末装置4は、出資者端末装置3と同様に、アプリケーションやブラウザ等のプログラムがインストールされて、各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面や音声を介して各種の情報を出力する。情報利用者端末装置4は、例えば、容器流通情報D4の提供を指示したり、容器流通情報D4を価値媒体13に変換する変換条件を指示したりする入力操作を受け付けるとともに、容器流通情報D4や変換条件を表示画面に表示することで、情報利用者U2を支援する。
【0024】
管理事業者端末装置5は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、管理事業者U3により使用される。管理事業者端末装置5は、出資者端末装置3と同様に、アプリケーションやブラウザ等のプログラムがインストールされて、各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面や音声を介して各種の情報を出力する。管理事業者端末装置5は、例えば、出資や配当の状況確認を指示したりする入力操作を受け付けるとともに、流通管理データベース210及び容器出資管理データベース211を表示画面に表示することで、管理事業者U3を支援する。
【0025】
(容器出資管理装置2の構成)
図3は、本実施形態に係る容器出資管理装置2の一例を示すブロック図である。容器出資管理装置2は、プロセッサ等により構成される制御部20と、HDD、SSD、メモリ等により構成される記憶部21と、ネットワーク6との通信インターフェースである通信部22と、キーボード、マウス等により構成される入力部23と、ディスプレイ等により
構成される表示部24とを備える。なお、入力部23及び表示部24は省略されてもよい。
【0026】
記憶部21は、流通管理データベース210、容器出資管理データベース211、及び、容器出資管理プログラム212を記憶するとともに、オペレーティングシステム、他のプログラム、各種のデータ等を記憶する。
【0027】
図4は、流通管理データベース210の一例を示すデータ構成図である。流通管理データベース210は、容器ID毎にレコードを有する。各レコードは、容器状態データとして、例えば、製造日時、製造場所、容器種類、内容物種類、出荷日時、輸送時間、輸送温度、販売日時、販売場所、消費日時、消費場所、保管温度等が登録可能なフィールドを有する。
【0028】
図5は、容器出資管理データベース211の一例を示すデータ構成図である。容器出資管理データベース211は、容器出資管理方法で取り扱う各種の情報を関連付けるための出資ID毎にレコードを有する。各レコードは、例えば、出資情報D1、流通容器設定情報D2、収集データD3、容器流通情報D4、価値媒体情報D5、配当情報D6等が登録可能なフィールドを有する。なお、容器出資管理データベース211は、管理事業者端末装置5から参照可能であり、管理事業者端末装置5の表示画面において、各データの追加、削除、修正等の編集操作が管理事業者U3により行われるようにしてもよい。
【0029】
出資情報D1は、出資者U1と、その出資者U1による出資金額とを少なくとも含む。出資者U1が複数の場合には、出資者U1毎の出資金額を含む。なお、出資情報D1は、出資対象の容器10の種類、及び、出資対象の容器10に充填される内容物11の種類の少なくとも1つを含むものでもよい。
【0030】
流通容器設定情報D2は、出資対象の容器10の容器数量と、その出資対象の容器10を容器IDにより特定する出資対象容器IDとを少なくとも含む。なお、流通容器設定情報D2は、出資対象の容器10の種類、及び、出資対象の容器10に充填される内容物11の種類の少なくとも1つを含むものでもよい。
【0031】
収集データD3は、出資対象の容器10(実際は商品12)が流通市場を流通することで取得された容器状態データのデータセットで構成される。例えば、出資ID「I001」で特定されるレコードにおいて、流通容器設定情報D2が、容器数量「1000」、出資対象容器ID「A0001~A1000」で設定されているような場合、収集データD3は、
図4に示すように、1000個分の容器10に対する容器状態データで構成される。
【0032】
容器流通情報D4は、例えば、収集データD3に対して集計処理、統計処理、分析処理等のデータ解析処理を行うことで生成され、集計処理結果、統計処理結果、分析処理結果等を含む。なお、容器流通情報D4は、データ解析処理の結果に代えて又は加えて、収集データD3そのものを含むものでもよいし、収集データD3から消費者の個人情報に関する部分を削除したものでもよい。
【0033】
価値媒体情報D5は、価値媒体13の単位と、その価値媒体13の数量とを少なくとも含む。価値媒体13は、容器流通情報D4の提供と引き換えに情報利用者U2が受け渡す対価であり、例えば、任意の通貨で支払う場合には、価値媒体13の数量は、支払金額に相当する。なお、通貨は、デジタル通貨でもよい。
【0034】
配当情報D6は、出資者U1と、その出資者U1に対する配当金額とを少なくとも含む
。出資者U1が複数の場合には、出資者U1毎の配当金額を含む。
【0035】
なお、流通管理データベース210(
図4)及び容器出資管理データベース211(
図5)のデータ構成は、上記の例に限られず適宜変更してもよく、上記のデータの一部が省略されてもよいし、上記以外のデータが追加されてもよい。また、流通管理データベース210及び容器出資管理データベース211の一部若しくは全部は、ネットワーク6に接続可能な外部装置(複数でもよい)に記憶されていてもよく、その場合には、制御部20は、通信部22を介して外部装置にアクセスすればよい。
【0036】
制御部20は、記憶部21に記憶された容器出資管理プログラム212を実行することにより、
図3に示すように、出資情報受付部200、流通容器設定部201、データ収集部202、容器流通情報生成部203、変換部204、及び、配当情報生成部205として機能する。
【0037】
図6は、本実施形態に係る容器出資管理装置2の一例を示す機能説明図である。
【0038】
出資情報受付部200は、出資者端末装置3から出資情報D1を受け付ける。例えば、出資情報受付部200は、出資者端末装置3に、出資情報D1を入力可能な表示画面を表示させて、その表示画面上で入力された出資金額、出資対象の容器10の種類、出資対象の容器10に充填される内容物11の種類等を出資情報D1として受け付けて、容器出資管理データベース211に登録する。
【0039】
流通容器設定部201は、出資情報受付部200にて受け付けられた出資情報D1に応じて、流通市場に流通される容器10の容器数量を設定する。例えば、流通容器設定部201は、出資情報D1における出資金額を、容器10の製造単価で除算することで、出資対象の容器10の容器数量を設定する。その際、出資情報D1に含まれる出資者U1が複数の場合には、流通容器設定部201は、出資者U1毎の出資金額を合計し、その合計金額を容器10の製造単価で除算することで、出資対象の容器10の容器数量を設定する。そして、流通容器設定部201は、その出資対象の容器10に付与される容器IDを出資対象容器IDとして特定する。
【0040】
その際、流通容器設定部201は、出資情報D1に応じて、出資対象の容器10の種類を選定するようにしてもよい。例えば、出資情報D1に容器10の種類が含まれている場合には、流通容器設定部201は、その出資情報D1に従って容器10の種類を選定すればよい。また、そうでない場合には、流通容器設定部201は、出資情報D1における出資金額に応じて容器10の種類を選定するようにしてもよく、例えば、出資金額が高い場合には、製造単価が高い容器10を選定してもよい。なお、流通容器設定部201は、複数種類の容器10を選定するようにしてもよい。
【0041】
また、流通容器設定部201は、出資情報D1に応じて、出資対象の容器10に充填される内容物11の種類を選定するようにしてもよい。例えば、出資情報D1に内容物11の種類が含まれている場合には、流通容器設定部201は、その出資情報D1に従って内容物11の種類を選定すればよい。また、そうでない場合には、流通容器設定部201は、出資情報D1における出資金額に応じて内容物11の種類を選定するようにしてもよく、例えば、出資金額が高い場合には、製造単価が高い内容物11を選定してもよい。なお、流通容器設定部201は、複数種類の内容物11を選定するようにしてもよい。
【0042】
そして、流通容器設定部201は、出資対象の容器10の容器数量、出資対象容器ID等を設定した結果を、流通容器設定情報D2として容器出資管理データベース211に登録する。
【0043】
データ収集部202は、流通容器設定部201にて設定された容器数量の容器10、すなわち、出資対象の容器10が流通市場を流通したときの状態を示す容器状態データを収集データとして収集する。例えば、データ収集部202は、流通容器設定情報D2における出資対象容器IDをキーにして流通管理データベース210を参照し、その出資対象容器IDに一致する容器IDを有するレコードを抽出する。そして、データ収集部202は、その抽出したレコードのフィールドに登録された容器状態データを取得し、その取得した結果を、収集データD3として容器出資管理データベース211に登録する。
【0044】
容器流通情報生成部203は、データ収集部202にて収集された収集データD3に対して集計処理、統計処理、分析処理等のデータ解析処理を行うことで容器流通情報D4を生成する。例えば、容器流通情報生成部203は、購入日時から消費日時までの平均期間や保管温度の平均値等を算出し、その算出した結果を、容器流通情報D4として容器出資管理データベース211に登録する。なお、データ解析処理は、例えば、任意の集計手法、統計手法、分析手法等を採用することができる。
【0045】
変換部204は、容器流通情報生成部203にて生成された容器流通情報D4、すなわち、収集データD3に基づく容器流通情報D4を価値媒体13に変換し、その変換した結果を、価値媒体情報D5として容器出資管理データベース211に登録する。例えば、変換部204は、情報利用者端末装置4に、容器流通情報D4を価値媒体13に変換する変換条件を入力可能な表示画面を表示させて、その表示画面上で入力された変換条件を受け付けることで、容器流通情報D4を価値媒体13に変換する。変換条件としては、例えば、容器流通情報D4の提供に対する情報利用者U2の支払金額が含まれる。
【0046】
なお、変換部204は、オークション方式を採用してもよい。その場合には、変換部204は、特定の容器流通情報D4に対して複数の情報利用者端末装置4から変換条件を受付可能に構成されており、複数の情報利用者端末装置4から変換条件の提示を複数受け付けたとき、価値媒体13が最大となる変換条件に基づいて、その容器流通情報D4を価値媒体13に変換する。これにより、価値媒体13が最大化されるので、配当をより大きくすることができる。
【0047】
配当情報生成部205は、変換部204にて変換された変換後の価値媒体13、すなわち、価値媒体情報D5における価値媒体13を出資情報D1に基づいて分配することで、配当情報D6を生成する。例えば、配当情報D6に含まれる出資者U1が複数の場合には、配当情報生成部205は、出資者U1毎の出資金額により価値媒体13を按分することで、各出資者U1に対する配当金額を算出し、配当情報D6として容器出資管理データベース211に登録する。そして、配当情報生成部205は、配当情報D6に基づいて、出資者U1への配当を実施し、その結果を示す配当通知情報を出資者端末装置3に送信する。
【0048】
なお、配当情報生成部205は、変換部204にて変換された変換後の価値媒体13から、容器の流通に要する費用の少なくとも一部に相当する費用相当の価値媒体13を除いた費用除外後の価値媒体13を分配するようにしてもよい。例えば、費用相当の価値媒体13の一部を容器製造者や内容物製造者に分配することにより、容器10や商品12の価格競争力を向上させることで、収集データD3の収集を容易にすることができる。また、費用相当の価値媒体13の一部を管理事業者U3に分配することにより、容器出資管理装置2の運用、保守等の管理業務を適切に実施することができる。
【0049】
図7は、各装置を構成するコンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。
【0050】
容器流通システム1における各装置2~5の各々は、汎用又は専用のコンピュータ900により構成される。コンピュータ900は、
図7に示すように、その主要な構成要素として、バス910、プロセッサ912、メモリ914、入力デバイス916、出力デバイス917、表示デバイス918、ストレージ装置920、通信I/F(インターフェース)部922、外部機器I/F部924、I/O(入出力)デバイスI/F部926、及び、メディア入出力部928を備える。なお、上記の構成要素は、コンピュータ900が使用される用途に応じて適宜省略されてもよい。
【0051】
プロセッサ912は、1つ又は複数の演算処理装置(CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等)で構成され、コンピュータ900全体を統括する制御部として動作する。メモリ914は、各種のデータ及びプログラム930を記憶し、例えば、メインメモリとして機能する揮発性メモリ(DRAM、SRAM等)と、不揮発性メモリ(ROM)、フラッシュメモリ等とで構成される。
【0052】
入力デバイス916は、例えば、キーボード、マウス、テンキー、電子ペン等で構成され、入力部として機能する。出力デバイス917は、例えば、音(音声)出力装置、バイブレーション装置等で構成され、出力部として機能する。表示デバイス918は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー、プロジェクタ等で構成され、出力部として機能する。入力デバイス916及び表示デバイス918は、タッチパネルディスプレイのように、一体的に構成されていてもよい。ストレージ装置920は、例えば、HDD、SSD等で構成され、記憶部として機能する。ストレージ装置920は、オペレーティングシステムやプログラム930の実行に必要な各種のデータを記憶する。
【0053】
通信I/F部922は、インターネットやイントラネット等のネットワーク940(
図1のネットワーク6と同じであってもよい)に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う通信部として機能する。外部機器I/F部924は、カメラ、プリンタ、スキャナ、リーダライタ等の外部機器950に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って外部機器950との間でデータの送受信を行う通信部として機能する。I/OデバイスI/F部926は、各種のセンサ、アクチュエータ等のI/Oデバイス960に接続され、I/Oデバイス960との間で、例えば、センサによる検出信号やアクチュエータへの制御信号等の各種の信号やデータの送受信を行う通信部として機能する。メディア入出力部928は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブ、CD(Compact Disc)ドライブ等のドライブ装置、メモリカードスロット、USBコネクタで構成され、DVD、CD、メモリカード、USBメモリ等のメディア(非一時的な記憶媒体)970に対してデータの読み書きを行う。
【0054】
上記構成を有するコンピュータ900において、プロセッサ912は、ストレージ装置920に記憶されたプログラム930をメモリ914に呼び出して実行し、バス910を介してコンピュータ900の各部を制御する。なお、プログラム930は、ストレージ装置920に代えて、メモリ914に記憶されていてもよい。プログラム930は、インストール可能なファイル形式又は実行可能なファイル形式でメディア970に記録され、メディア入出力部928を介してコンピュータ900に提供されてもよい。プログラム930は、通信I/F部922を介してネットワーク940経由でダウンロードすることによりコンピュータ900に提供されてもよい。また、コンピュータ900は、プロセッサ912がプログラム930を実行することで実現する各種の機能を、例えば、FPGA(field-programmable gate array)、ASIC(appli
cation specific integrated circuit)等のハードウエアで実現するものでもよい。
【0055】
コンピュータ900は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、任意の形態の電子機器である。コンピュータ900は、クライアント型コンピュータでもよいし、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータでもよい。
【0056】
(容器流通システム1の動作)
図8及び
図9は、本実施形態に係る容器出資管理装置2による容器出資管理方法の一例を示すフローチャートである。なお、容器出資管理装置2は、各情報D1~D6を登録したり参照したりするために、流通管理データベース210及び容器出資管理データベース211にアクセスするが、以下では、そのアクセスする動作については適宜省略して説明する。
【0057】
まず、ステップS100にて、出資者U1が出資者端末装置3を使用して、容器出資管理装置2へのログイン処理が正常に行われると、出資者端末装置3は、出資情報受付部200と通信することで、出資情報D1を入力するための表示画面を表示し、その表示画面上で入力された出資金額等を出資情報D1として容器出資管理装置2に送信する。なお、表示画面上で出資対象の容器10の種類、及び、出資対象の容器10に充填される内容物11の種類が入力可能であってもよい。
【0058】
次に、ステップS110にて、出資情報受付部200は、ステップS100で送信された出資情報D1を受け付ける。その際、出資情報受付部200は、新たな出資に関するものである場合には、新たな出資IDを付与して容器出資管理データベース211に登録し、既存の出資に関するものである場合には、既存の出資IDに関連付けて容器出資管理データベース211に登録する。
【0059】
次に、ステップS120にて、流通容器設定部201は、出資情報D1に応じて、流通市場に流通される容器10の容器数量を設定し、その設定した容器数量に相当する出資対象の容器10に付与される容器IDを出資対象容器IDとして特定する。
【0060】
次に、ステップS130にて、データ収集部202は、出資対象容器IDをキーにして流通管理データベース210を参照し、出資対象の容器10に内容物11が充填することで製造された商品12が流通市場を流通したときの容器状態データを収集データD3として収集する。
【0061】
次に、ステップS140にて、容器流通情報生成部203は、ステップS130で収集された収集データD3に対してデータ解析処理を行うことで容器流通情報D4を生成する。
【0062】
そして、ステップS150にて、情報利用者U2が情報利用者端末装置4を使用して、容器出資管理装置2へのログイン処理が正常に行われると、情報利用者端末装置4は、変換部204と通信することで、変換条件を入力するための表示画面を表示し、その表示画面上で入力された支払金額等を変換条件として容器出資管理装置2に送信する。
【0063】
次に、ステップS160にて、変換部204は、ステップS150で送信された変換条件を受け付けると、その変換条件に基づいて、容器流通情報D4を価値媒体13に変換する。
【0064】
次に、ステップS170にて、配当情報生成部205は、ステップS160で変換され
た価値媒体13を出資情報D1に基づいて分配することで配当情報D6を生成する。そして、ステップS180にて、配当情報生成部205は、その配当情報D6に基づいて、出資者U1への配当を実施し、その結果を示す配当通知情報を出資者端末装置3に送信する。
【0065】
次に、ステップS190にて、出資者端末装置3は、ステップS180で送信された配当通知情報を受信すると、その配当通知情報に基づいて配当の結果を表示することで、出資者U1は、出資に対する配当の結果を確認することができる。
【0066】
上記のようにして、
図8及び
図9に示す一連の処理が終了する。なお、上記の一連の処理において、ステップS100、S110が出資情報受付工程、ステップS120が流通容器設定工程、ステップS130がデータ収集工程、ステップS140が容器流通情報生成工程、ステップS150、S160が変換工程、ステップS170、S180が配当情報生成工程にそれぞれ相当する。
【0067】
以上のように、本実施形態に係る容器出資管理装置2(コンピュータの一例)及び容器出資管理装置2を用いた容器出資管理方法によれば、出資情報D1に応じて設定された容器数量の容器10が流通市場を流通することで収集された収集データD3に基づく容器流通情報D4を価値媒体13に変換し、その価値媒体13を出資情報D1に基づいて分配することで配当情報D6を生成する。したがって、容器10に対する出資を集めるともに、その出資に対する配当を実施することができるので、容器10の流通を介して新たな収益構造を実現することができる。
【0068】
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
【0069】
上記実施形態では、容器出資管理装置2が備える各部の機能は、1つの装置で実現されるものとして説明したが、各部の機能が複数の装置(コンピュータ)に分散されることで複数の装置で実現されてもよい。
【0070】
上記実施形態では、容器出資管理装置2が、
図8及び
図9に示すフローチャートに従って、容器出資管理方法が含む各工程(ステップS100~S190)を実行する各部200~205として機能する場合について説明したが、各工程(各部)の一部を省略してもよい。例えば、容器出資管理方法(容器出資管理装置2)において、データ収集工程(データ収集部202)、及び、容器流通情報生成工程(容器流通情報生成部203)の少なくとも一方を省略し、その省略した各工程(各部)は、外部のシステム(製造管理システム、輸送管理システム、販売管理システム、データ解析システム等)で実行されるようにしてもよい。その場合には、容器出資管理方法(容器出資管理装置2)は、その外部のシステムと連携することで実行されるようにすればよい。
【0071】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0072】
(付記1)
コンピュータを用いて、内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理方法であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付工程と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定工程と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換する変換工程と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成工程と、を含む、
容器出資管理方法。
(付記2)
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器の種類を選定する、
付記1に記載の容器出資管理方法。
(付記3)
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器に充填される前記内容物の種類を選定する、
付記1及び付記2のうちいずれか1つに記載の容器出資管理方法。
(付記4)
前記変換工程は、
前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する変換条件の提示を複数受け付けたとき、前記価値媒体が最大となる前記変換条件に基づいて前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する、
付記1乃至付記3のうちいずれか1つに記載の容器出資管理方法。
(付記5)
前記配当情報生成工程は、
前記変換工程にて変換された前記価値媒体から、前記容器の流通に要する費用の少なくとも一部に相当する費用相当の価値媒体を除いた費用除外後の価値媒体を分配する、
付記1乃至付記4のうちいずれか1つに記載の容器出資管理方法。
(付記6)
前記容器数量の前記容器が前記流通市場を流通したときの状態を示す容器状態データを前記収集データとして収集するデータ収集工程と、
前記収集データに対してデータ解析処理を行うことで前記容器流通情報を生成する容器流通情報生成工程と、をさらに含む、
付記1乃至付記5のうちいずれか1つに記載の容器出資管理方法。
(付記7)
内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理装置であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付部と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定部と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を価値媒体に変換する変換部と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成部と、を備える、
容器出資管理装置。
【符号の説明】
【0073】
1…容器流通システム、2…容器出資管理装置、3…出資者端末装置、
4…情報利用者端末装置、5…管理事業者端末装置、6…ネットワーク
10…容器、11…内容物、12…商品、13…価値媒体、
20…制御部、21…記憶部、22…通信部、23…入力部、24…表示部、
200…出資情報受付部、201…流通容器設定部、202…データ収集部、
203…容器流通情報生成部、204…変換部、205…配当情報生成部、
210…流通管理データベース、211…容器出資管理データベース、
212…容器出資管理プログラム
【手続補正書】
【提出日】2023-11-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いて、内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理方法であって、
前記コンピュータにより実行される前記容器出資管理方法は、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付工程と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定工程と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を、前記容器流通情報を価値媒体に変換する変換条件に基づいて、前記価値媒体に変換する変換工程と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成工程と、を含む、
容器出資管理方法。
【請求項2】
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器の種類を選定する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項3】
前記流通容器設定工程は、
前記出資情報に応じて、前記流通市場に流通される前記容器に充填される前記内容物の種類を選定する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項4】
前記変換工程は、
前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する変換条件の提示を複数受け付けたとき、前記価値媒体が最大となる前記変換条件に基づいて前記容器流通情報を前記価値媒体に変換する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項5】
前記配当情報生成工程は、
前記変換工程にて変換された前記価値媒体から、前記容器の流通に要する費用の少なくとも一部に相当する費用相当の価値媒体を除いた費用除外後の価値媒体を分配する、
請求項1に記載の容器出資管理方法。
【請求項6】
前記コンピュータにより実行される前記容器出資管理方法は、
前記容器数量の前記容器が前記流通市場を流通したときの状態を示す容器状態データを前記収集データとして収集するデータ収集工程と、
前記収集データに対して集計処理又は統計処理を行うことで前記容器流通情報を生成する容器流通情報生成工程と、をさらに含む、
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の容器出資管理方法。
【請求項7】
内容物を充填可能な容器に対する出資と、前記出資に対する配当とを管理する容器出資管理装置であって、
前記出資に関する出資情報を受け付ける出資情報受付部と、
前記出資情報に応じて、流通市場に流通される前記容器の容器数量を設定する流通容器設定部と、
前記容器数量の前記容器に前記内容物が充填されて前記流通市場を流通することで収集された収集データに基づく容器流通情報を、前記容器流通情報を価値媒体に変換する変換条件に基づいて、前記価値媒体に変換する変換部と、
前記価値媒体を前記出資情報に基づいて分配することで、前記配当に関する配当情報を生成する配当情報生成部と、を備える、
容器出資管理装置。