(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027012
(43)【公開日】2024-02-29
(54)【発明の名称】取引処理システム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20240221BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/12 321H
G07G1/12 321L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129687
(22)【出願日】2022-08-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】福澤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】平松 直剛
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142EA04
3E142FA03
3E142FA08
3E142FA12
3E142FA42
3E142JA01
(57)【要約】
【課題】利用可能な決済方法の数を減らすことなしに、導入コストの低減を図ることが可能とする。
【解決手段】 実施形態の取引処理システムは、決定手段及び第1の選択手段を備える登録装置と、決済手段及び制御手段をそれぞれ備える複数の決済装置と、を備える。決定手段は、取引の内容を決定する。第1の選択手段は、決定手段により決定された内容の取引の代金の決済に用いる決済方法を選択する。決済手段は、利用可能な1つ又は複数の決済方法を用いた決済処理を実行する。制御手段は、第1の選択手段により選択された決済方法を用いた決済処理を実行可能な決済手段を備えた決済装置のいずれか1つにおいて、第1の選択手段により選択された決済方法を用いて、決定手段により決定された内容の取引の代金の決済を実行するように決済手段を制御する。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録装置と、複数の決済装置と、を含んだ取引処理システムであって、
前記登録装置に設けられ、取引の内容を決定する決定手段と、
前記登録装置に設けられ、前記決定手段により決定された内容の取引の代金の決済に用いる決済方法を選択する第1の選択手段と、
複数の前記決済装置にそれぞれ設けられ、利用可能な1つ又は複数の決済方法を用いた決済処理を実行する決済手段と、
複数の前記決済装置にそれぞれ設けられ、前記第1の選択手段により選択された決済方法を用いた決済処理を実行可能な前記決済手段を備えた前記決済装置のいずれか1つにおいて、前記第1の選択手段により選択された決済方法を用いて、前記決定手段により決定された内容の取引の代金の決済を実行するように前記決済手段を制御する制御手段と、
を具備した取引処理システム。
【請求項2】
前記登録装置に設けられ、前記第1の選択手段により選択された決済方法の通知を伴って前記決定手段により決定された内容の取引の代金の決済を要求するための要求データを送信する第1の送信手段と、
前記決済装置に設けられ、前記要求データにより通知される決済方法を前記決済手段が利用可能であり、かつ前記要求データにより通知される決済方法を用いた決済処理を前記決済手段が開始可能ある場合に、前記要求データを受け入れる受け入れ手段と、
をさらに備え、
前記制御手段は、前記受け入れ手段により受け入れられた前記要求データに基づく決済処理を、当該要求データにより通知される決済方法を用いて実行するように前記決済手段を制御する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項3】
前記第1の送信手段は、複数の前記決済装置のうちの1つに宛てて前記要求データを送信し、
前記受け入れ手段は、当該受け入れ手段が備えられている前記決済装置に宛てて送信された前記要求データを、当該要求データにより通知される決済方法を前記決済手段が利用可能であり、かつ前記要求データにより通知される決済方法を用いた決済処理を前記決済手段が開始可能ある場合に受け入れ、
前記決済装置に設けられ、当該決済装置とは別の前記決済装置に宛てて、前記受け入れ手段が当該受け入れ手段が備えられている前記決済装置に宛てて送信された前記要求データを受け入れない場合に、前記要求データを転送する転送手段、
をさらに備える、
請求項2に記載の取引処理システム。
【請求項4】
前記登録装置に設けられ、第1の操作者による操作を受ける第1の操作手段、
をさらに備え、
前記決定手段は、前記第1の操作手段により受けられた操作に応じて取引の内容を決定する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項5】
前記第1の選択手段は、前記第1の操作手段により受けられた操作に応じて決済方法を選択する、
請求項4に記載の取引処理システム。
【請求項6】
前記登録装置に設けられ、前記第1の操作者とは別の第2の操作者による操作を受ける第2の操作手段、
をさらに備え、
前記第1の選択手段は、前記第2の操作手段により受けられた操作に応じて決済方法を選択する、
請求項4に記載の取引処理システム。
【請求項7】
変更指示に応じて、前記第1の選択手段が選択したのとは異なる決済方法を選択する第2の選択手段、
をさらに備え、
前記制御手段は、前記第2の選択手段により決済方法が選択されたならば、当該選択された決済方法を用いた決済処理を実行可能な前記決済手段を備えた前記決済装置のいずれか1つにおいて、前記第2の選択手段により選択された決済方法を用いて、前記決定手段により決定された内容の取引の代金の決済を実行するように前記決済手段を制御する、
請求項1に記載の取引処理システム。
【請求項8】
前記決済装置のそれぞれに設けられ、第2の操作者による操作を受ける第2の操作手段、
をさらに備え、
前記第2の選択手段は、前記決済装置のそれぞれに設けられ、同じ決済装置に設けられた前記第2の操作手段により前記変更指示のための操作が受けられたことに応じて、前記第1の選択手段が選択したのとは異なる決済方法を選択する、
請求項7に記載の取引処理システム。
【請求項9】
前記登録装置に設けられ、第1の操作者による操作を受ける第1の操作手段、
をさらに備え、
前記第2の選択手段は、前記登録装置に設けられ、前記第1の操作手段により前記変更指示のための操作が受けられたことに応じて、前記第1の選択手段が選択したのとは異なる決済方法を選択する、
請求項7に記載の取引処理システム。
【請求項10】
前記決済装置のそれぞれに設けられ、同じ決済装置に備えられた決済手段が決済処理を実行しているときに、前記第2の選択手段により決済方法が選択され、かつ同じ決済装置に備えられた前記決済手段が前記第2の選択手段により選択された決済方法を用いた決済処理を開始することができない場合に、前記第2の選択手段により選択された決済方法の通知を伴って前記決済手段が実行している決済処理で決済すべき取引の代金の決済の代行を依頼するための依頼データを他の決済装置に宛てて送信する第2の送信手段、
をさらに備え、
前記制御手段は、同じ決済装置に備えられた決済手段が決済処理を実行しているときに、前記第2の選択手段により決済方法が選択された場合に、同じ決済装置に備えられた前記決済手段が前記第2の選択手段により選択された決済方法を用いることができる場合には、第2の選択手段により選択された決済方法を用いて決済処理をやり直すように前記決済手段を制御し、同じ決済装置に備えられた前記決済手段が前記第2の選択手段により選択された決済方法を用いることができない場合には決済処理の実行を中止するように前記決済手段を制御する、
請求項7に記載の取引処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、取引処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
取引の代金の決済を行うための決済装置を、客が操作するように構成された取引処理システムは、セミセルフPOSシステム、カートPOSシステム、あるいはスマホPOSシステムなどとして実現されている。
一方、決済装置での決済に利用できる決済方法は、現金決済、クレジット決済、電子マネー決済及びバーコード決済などのように多岐に渡る。
【0003】
店舗等に複数台の決済装置を設置する場合に、該当の店舗等で利用可能とする決済方法の全てに決済装置を対応させようとすると、取引処理システムの導入コストが増大してしまう。
このような事情から、利用可能な決済方法の数を減らすことなしに、導入コストの低減を図ることが可能であることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、利用可能な決済方法の数を減らすことなしに、導入コストの低減を図ることが可能な取引処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の取引処理システムは、登録装置と、複数の決済装置と、を含み、さらに登録装置に設けられた決定手段及び第1の選択手段と、複数の決済装置にそれぞれ設けられた決済手段及び制御手段と、を備える。決定手段は、取引の内容を決定する。第1の選択手段は、決定手段により決定された内容の取引の代金の決済に用いる決済方法を選択する。決済手段は、利用可能な1つ又は複数の決済方法を用いた決済処理を実行する。制御手段は、第1の選択手段により選択された決済方法を用いた決済処理を実行可能な決済手段を備えた決済装置のいずれか1つにおいて、第1の選択手段により選択された決済方法を用いて、決定手段により決定された内容の取引の代金の決済を実行するように決済手段を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】一実施形態に係る取引処理システムの概略構成を表す斜視図。
【
図2】
図1中に表される登録機の要部回路構成を表すブロック図。
【
図3】
図1中に表される会計機の要部回路構成を表すブロック図。
【
図4】
図1中に表される会計機の要部回路構成を表すブロック図。
【
図5】
図2中のプロセッサによる登録処理のフローチャート。
【
図6】
図2中のプロセッサによる登録処理のフローチャート。
【
図7】
図2中のプロセッサによる登録処理のフローチャート。
【
図8】
図2に表される店員面タッチパネルで表示する登録画面を表す図。
【
図9】
図2に表される客面タッチパネルで表示する登録画面を表す図。
【
図16】
図3及び
図4に表されるプロセッサによる決済制御処理のフローチャート。
【
図17】
図3及び
図4に表されるプロセッサによる決済制御処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る取引処理システム1の概略構成を表す斜視図である。
取引処理システム1は、少なくとも1台の登録機10、少なくとも1台の会計機20及び少なくとも1台の会計機30を含む。
図1においては、2台の登録機10、2台の会計機20及び2台の会計機30を含み、1台の登録機10に1台ずつの会計機20,30が対応付けられている取引処理システム1を表している。取引処理システム1が、登録機10及び会計機20、30をそれぞれ何台含むかは任意であり、登録機10と会計機20及び会計機30との台数の比も任意である。
【0009】
登録機10は、チェッカと呼ばれる役割を担った店員CLが、その操作者となる。会計機20,30は、上記の店舗での取引に関する代金を決済する決済者となる客CUが、その操作者となる。ただし、登録機10の操作の一部が客CUにより行われる場合もある。また、会計機20,30は、店員CLにより操作される場合もある。
【0010】
登録機10は、
図1においては、作業テーブルTAに取り付けられている。複数の作業テーブルTAが配置されることにより、複数のチェックアウトレーンが形成されている。作業テーブルTAの一端の近傍には、その作業テーブルTAに取り付けられた登録機10に対応付けられた会計機20,30が、一例として
図1に表す状態で配置される。かくして、1台ずつの登録機10、会計機20,30が、1つのチェックアウトレーンに設置されている。
【0011】
登録機10は、通路に進入してきた客CUが購入しようとする商品を取引商品として登録するための登録処理を行う。また登録機10は登録処理において、登録した取引商品の代金を決済するための決済データを、同じチェックアウトレーンに設けられた会計機20,30のいずれかにおいて処理されるように送信する。登録機10は、登録装置の一例である。
【0012】
会計機20,30は、登録機10から送信された決済データを受領した場合に、当該決済データに基づいて取引の代金を決済するための決済処理を行う。つまり会計機20,30は、決済装置としての機能を備える。なお会計機20は、決済処理により決済すべき代金の金額を算出する処理をも行う場合がある。ただし算出処理は、登録機10で行われてもよい。
このように取引処理システム1は、取引の一例としての商品の売買を処理するシステムである。
【0013】
図2は登録機10の要部回路構成を表すブロック図である。
図2に表されるように、登録機10は、
図1に表された会計機20,30の他に、アテンダント端末40とも、LAN(local area network)50を介して接続される。
アテンダント端末40は、アテンダントと呼ばれる役割を担った店員により操作される。アテンダント端末40は、会計機20,30の状態を監視する機能を有する。アテンダント端末40は、アテンダントによる操作に応じて任意に決済処理を行う機能も有する。つまりアテンダント端末40は、決済装置の1つである。
【0014】
登録機10は、プロセッサ101、メイン記憶ユニット102、補助記憶ユニット103、スキャナ104、キーボード105、店員面タッチパネル106、客面タッチパネル107、プリンタ108、通信ユニット109及び伝送路110を含む。
【0015】
プロセッサ101、メイン記憶ユニット102及び補助記憶ユニット103が伝送路110によって接続されることにより、登録機10を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成している。
プロセッサ101は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ101は、オペレーティングシステム、ファームウェア及びアプリケーションプログラム等の種々の情報処理プログラムに従った情報処理を実行することで、登録機10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0016】
メイン記憶ユニット102は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メイン記憶ユニット102は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメイン記憶ユニット102は、プロセッサ101が情報処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メイン記憶ユニット102は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ101によるワークエリアとして使用する。
【0017】
補助記憶ユニット103は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット103は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶ユニット103は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット103は、本実施形態では、情報処理プログラムの1つである登録プログラムPRAを記憶する。補助記憶ユニット103は、プロセッサ101が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ101での処理によって生成されたデータとを保存する。
【0018】
登録機10は一般的に、登録プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶された状態で譲渡される。しかし、登録機10のハードウェアが、登録プログラムPRAが補助記憶ユニット103に記憶されない状態で、あるいは登録プログラムPRAと同種の別の情報処理プログラムが補助記憶ユニット103に記憶された状態で譲渡されてもよい。そしてこの場合は、登録プログラムPRAが、例えば保守作業者による指示の下に、例えばプロセッサ101によって補助記憶ユニット103に書き込まれる。登録プログラムPRAの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して行われてよい。
【0019】
スキャナ104は、内蔵するカメラによってスキャナ窓を介して商品を撮像した上で、当該商品に表示されたバーコード又は二次元コードなどの光学的に読み取り可能なコードシンボルを画像処理によって識別する。そしてスキャナ104は、識別したコードシンボルが表すデータをプロセッサ101へ出力する。なお、スキャナ104は、レーザ光の反射を利用してコードシンボルを識別するような他のタイプの周知のデバイスを利用することもできる。スキャナ104は、商品自体の画像の特徴に基づくオブジェクト認識技術を用いて商品を識別する機能を備えていてもよい。スキャナ104とは別に、ハンディタイプなどの別のスキャナを備えていてもよい。また、当該別のスキャナを備えて、スキャナ104を備えなくてもよい。
キーボード105は、テンキー及び複数の機能キーなどを備える。キーボード105は、操作者による各種の指示をキー操作によって受け付ける。
【0020】
店員面タッチパネル106及び客面タッチパネル107はそれぞれ、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、プロセッサ101による制御の下に、GUI(graphical user interface)画面などの任意の画面を表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(liquid crystal display)等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をプロセッサ101へと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。店員面タッチパネル106は、その操作面が、登録機10を操作する店員CLが位置すべき場所に向けられる。客面タッチパネル107は、商品の登録処理が行われている際に客CUが位置すべき場所に向けられる。店員面タッチパネル106は、第1の操作者としての店員CLによる操作を受ける第1の操作手段の一例である。客面タッチパネル107は、第2の操作者としての客CUによる操作を受ける第2の操作手段の一例である。
【0021】
プリンタ108は、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列及び画像などを印刷することにより、レシートを生成する。
通信ユニット109は、LAN50を介して通信するための通信処理を行う。通信ユニット109としては、LAN規格に準拠した既存の通信デバイスを用いることができる。なお、LAN50に代えて、インターネットなどの別の通信網を用いることもでき、通信ユニット109は、用いる通信網の規格に準拠した通信デバイスが用いられればよい。
伝送路110は、接続された各部の間で授受されるデータを伝送する。伝送路110は、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
【0022】
図3は会計機20の要部回路構成を表すブロック図である。
会計機20は、プロセッサ201、メイン記憶ユニット202、補助記憶ユニット203、タッチパネル204、プリンタ205、カードリーダ206、近接通信ユニット207、コードリーダ208、自動釣銭機209、通信ユニット210及び伝送路211を含む。
【0023】
プロセッサ201、メイン記憶ユニット202及び補助記憶ユニット203が伝送路211によって接続されることにより、会計機20を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成している。
プロセッサ201は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ201は、オペレーティングシステム、ファームウェア及びアプリケーションプログラム等の種々の情報処理プログラムに従った情報処理を実行することで、会計機20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0024】
メイン記憶ユニット202は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メイン記憶ユニット202は、読み出し専用のメモリ領域と書き換え可能なメモリ領域とを含む。メイン記憶ユニット202は、読み出し専用のメモリ領域では上記の情報処理プログラムの一部を記憶する。またメイン記憶ユニット202は、プロセッサ201が情報処理を実行する上で必要なデータを読み出し専用のメモリ領域又は書き換え可能なメモリ領域で記憶する場合もある。メイン記憶ユニット202は、書き換え可能なメモリ領域を、プロセッサ201によるワークエリアとして使用する。
【0025】
補助記憶ユニット203は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット203は、上記の種々の情報処理プログラムのうちの一部を記憶する場合がある。補助記憶ユニット103は、例えばEEPROM、HDD、SSD、あるいはその他の周知の各種の記憶デバイスを利用できる。補助記憶ユニット203は、上記の情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット203は、本実施形態では、情報処理プログラムの1つである会計プログラムPRBを記憶する。補助記憶ユニット203は、プロセッサ201が各種の処理を行う上で使用するデータと、プロセッサ201での処理によって生成されたデータとを保存する。
【0026】
会計機20は一般的に、会計プログラムPRBが補助記憶ユニット203に記憶された状態で譲渡される。しかし、会計機20のハードウェアが、会計プログラムPRBが補助記憶ユニット203に記憶されない状態で、あるいは会計プログラムPRBと同種の別の情報処理プログラムが補助記憶ユニット203に記憶された状態で譲渡されてもよい。そしてこの場合は、会計プログラムPRBが、例えば保守作業者による指示の下に、例えばプロセッサ201によって補助記憶ユニット203に書き込まれる。会計プログラムPRBの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して行われてよい。
【0027】
タッチパネル204は、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、プロセッサ201による制御の下に、GUI画面などの任意の画面を表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をプロセッサ201へと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0028】
プリンタ205は、例えばサーマルプリンタ又はドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列及び画像などを印刷することにより、レシート又は領収書を生成する。
カードリーダ206は、カードに電子的に、あるいは磁気的に記録されているデータを読み取る。カードリーダ206による読み取りの対象となるカードは、クレジットカード及びポイントカードなどである。カードリーダ206は、カードへとデータを書き込む機能を有していてもよい。
【0029】
近接通信ユニット207は、例えばNFC(near field communication)方式などの近接無線通信によって、IC(integrated circuit)タグと通信し、当該ICタグに記憶されたデータを読み取る。近接通信ユニット207による読み取りの対象となるICタグは、電子マネーカード及び携帯情報通信端末等に取り付けられている。近接通信ユニット207は、ICタグへとデータを書き込む機能を有していてもよい。
コードリーダ208は、コード決済のためのバーコード及び2次元コードなどを光学的に読み取る。
自動釣銭機209は、投入される硬貨及び紙幣を収受する。また自動釣銭機209は、釣銭としての硬貨及び紙幣を排出する。
【0030】
通信ユニット210は、LAN50を介して通信するための通信処理を行う。通信ユニット210としては、LAN規格に準拠した既存の通信デバイスを用いることができる。なお、LAN50に代えて、インターネットなどの別の通信網を用いる場合には、用いる通信網の規格に準拠した通信デバイスが用いられればよい。
伝送路211は、接続された各部の間で授受されるデータを伝送する。伝送路211は、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
【0031】
図4は会計機30の要部回路構成を表すブロック図である。
会計機30は、プロセッサ201、メイン記憶ユニット202、補助記憶ユニット203、タッチパネル204、プリンタ205、カードリーダ206、近接通信ユニット207、コードリーダ208、通信ユニット210及び伝送路211を含む。つまり会計機30は、会計機20から自動釣銭機209を省いて構成される。
【0032】
このように、会計機20,30は、カードリーダ206を用いてのクレジット決済、近接通信ユニット207を用いての電子マネー決済、コードリーダ208を用いてのコード決済のいずれにも対応し得る。また会計機20は、自動釣銭機209を用いての現金決済に対応し得る。ただし、会計機20,30において、これら対応可能な決済方法のうちのいずれを利用可能とするかは、例えば会計機20,30の管理者などによって、会計機20,30の個々について適宜に設定可能とされる。そして各会計機20,30の補助記憶ユニット203には、その補助記憶ユニット203が設けられている会計機20,30にて、どの決済方法の利用が許容されているかを表した決済方法情報が記憶される。
【0033】
次に以上のように構成された取引処理システム1の動作を説明する。
なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。また、以下におけるプロセッサ101,201の処理の説明の中での語句「自機」は、該当のプロセッサ101,201が設けられている登録機10又は会計機20,30を表すこととする。また、以下におけるプロセッサ101,201の処理の説明の中で、制御の対象となるデバイスは、特別な説明が無き場合には自機に備えられたデバイスであることとする。
【0034】
登録機10が登録処理を実行する動作モードで起動されると、当該登録機10に備えられたプロセッサ101は登録プログラムPRAに従って以下に説明するような登録処理を実行する。
図5、
図6及び
図7はプロセッサ101による登録処理のフローチャートである。なお
図5~
図7では、登録処理における一部の処理を抜粋して表している。
【0035】
図5中のACT11としてプロセッサ101は、商品リストをクリアする。商品リストは、一取引の対象として登録済みの取引商品のリストである。商品リストを表すリストデータは、メイン記憶ユニット102又は補助記憶ユニット103に記憶される。
ACT12としてプロセッサ101は、登録画面を店員面タッチパネル106及び客面タッチパネル107に表示させる。登録画面は、登録処理での取引商品の登録状況を表す画面である。
【0036】
図8は店員面タッチパネル106で表示する登録画面SAAを表す図である。
なお、以下に説明する各種の画面は、一部の表示オブジェクトの図示を省略している場合がある。
登録画面SAAは、画像IMAとボタンBAA,BABとを表す。画像IMAは、登録済みの取引の内容の明細を表す。
図8では画像IMAは、「AAAAA」なる商品名の商品を1つと、「BBBBB」なる商品名の商品を2つと、「CCCCC」なる商品名の商品を3つが取引商品として商品リストに表されている状態を表している。ボタンBAAは、後述する移行指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBABは、後述する決済方法の変更指示を受けるためのソフトキーである。
【0037】
なお、画像IMAが表す明細は、商品リストの状態によって逐次変化する。ACT12では商品リストはクリアされた状態であるから、プロセッサ101は画像IMAを、取引商品に関する情報を表さない状態とする。
図9は客面タッチパネル107で表示する登録画面SBAを表す図である。
登録画面SBAは、登録済みの取引の内容の明細を表す。
【0038】
ACT13としてプロセッサ101は、取引商品として登録すべき商品が指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT14へと進む。
ACT14としてプロセッサ101は、決済方法の変更が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT13へと戻る。
かくしてプロセッサ101は、ACT13及びACT14としては、商品が指定されるか、あるいは変更が指示されるのを待ち受ける。
【0039】
客CUは、購入しようとする商品を売場からピックアップし、該当の商品をチェックアウトコーナーへと持って行き、登録機10の操作を担当する店員CLに渡す。店員CLは、客CUから渡された各商品を取引商品として登録するための登録操作を行う。登録操作は例えば、商品に表示されたバーコードをスキャナ104に読み取らせる動作、あるいは商品を指定するべく店員面タッチパネル106にタッチする動作などである。そしてプロセッサ101は、このような登録操作が行われたならば、商品が指定されたとしてACT13にてYESと判定し、ACT15へと進む。
【0040】
ACT15としてプロセッサ101は、上記のように指定された商品を識別するための商品コードを取得する。商品コードを取得するためのプロセッサ101の処理は、既存のPOS端末装置などにより行われているのと同様な処理であってよい。つまりプロセッサ101は例えば、スキャナ104によってコードシンボルを読み取って得られたコードデータに含まれる商品コードを抽出する。またプロセッサ101は例えば、店員面タッチパネル106におけるGUI画面上で操作されたボタンに関連付けられた商品コードを取得する。商品コードは、例えばJAN(Japanese article number)コードである。
【0041】
ACT16としてプロセッサ101は、上述のように取得した商品コードを含むように商品リストを更新する。なお、図示及び詳細の説明は省略するが、プロセッサ101は、取引商品として登録済みの商品の削除、あるいは数量変更などの指示に応じても、その指示を反映するように商品リストを更新する。商品リストは取引の内容を表しているから、プロセッサ101は、このような商品リストの更新により取引の内容を決定することになる。かくして、登録プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは決定手段として機能する。
ACT17としてプロセッサ101は、登録画面SAAを表示する。つまりプロセッサ101は例えば、ACT16で更新された後の商品リストに応じた登録状況を表すように更新した登録画面SAAを表示する。
【0042】
ACT18としてプロセッサ101は、商品が新たに指定されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ101は、登録処理を終了し、会計機20,30における決済処理に移行することを宣言するための移行指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT20へと進む。
ACT20としてプロセッサ101は、決済方法の変更が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT18へと戻る。
かくしてプロセッサ101はACT18~ACT20としては、商品コードが新たに取得されるか、あるいは移行又は変更が指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、商品コードが新たに取得されたならばACT18にてYESと判定し、ACT15~ACT17を再度行った上でACT18~ACT20の待ち受け状態に戻る。これによりプロセッサ101は、登録操作の繰り返しに応じて商品を取引商品として登録してゆく。
【0043】
店員CLは、客CUから渡された商品の全てを取引商品として指定すべく登録操作をし終えたならば、例えばボタンBAAにタッチするなどの予め定められた操作により、移行指示を行う。そうするとプロセッサ101は、
図5中のACT19にてYESと判定し、
図6中のACT31へと進む。
ACT31としてプロセッサ101は、支払い確認画面を店員面タッチパネル106に表示させる。支払い確認画面は、登録済みの取引の会計に移行することに関する店員CLの確認を促す画面である。
【0044】
図10は支払い確認画面SABを表す図である。
支払い確認画面SABは、登録画面SAAに重ねて表示ウィンドウWAAを表した画面である。
表示ウィンドウWAAは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額と、店員CLに対するガイダンスとを文字列により表す。また表示ウィンドウWAAは、ボタンBAC,BAD,BAEを表す。ボタンBAC,BADは、値引き及び割引きを適用する旨の指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBAEは、決済方法の選択へ進む旨の指示を受けるためのソフトキーである。
【0045】
図6中のACT32としてプロセッサ101は、客面選択画面を客面タッチパネル107に表示させる。客面選択画面は、客CUによる決済方法の指定を受けるための画面である。
図11、
図12、
図13及び
図14はそれぞれ客面選択画面SBBを表す図である。
客面選択画面SBBは、ボタンBBA,BBB,BBC,BBDを表す。客面選択画面SBBは、ボタンBBA,BBB,BBC,BBDが表されるのとは別のエリアが、表示エリアABA,ABBに設定されている。
【0046】
ボタンBBAは、決済方法として現金決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBBBは、決済方法としてクレジット決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBBCは、決済方法として電子マネー決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBBDは、決済方法としてコード決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。
表示エリアABAは、客CUに対する案内のためのメッセージを表示するためのエリアである。表示エリアABBは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額とを表すエリアである。
【0047】
図11~
図14に表す各客面選択画面SBBは、表示エリアABAでの表示内容がそれぞれ異なる。
図示及び詳細の説明は省略しているが、プロセッサ101は、一取引に関する取引商品の登録を開始して以降の任意のタイミングで、ポイント口座を識別するための口座識別子がポイントカードから例えばスキャナ104によって読み取られたならば、その口座識別子を取得して、例えばメイン記憶ユニット102に保存しておく。またプロセッサ101は、商品券の適用対象となっている商品が取引商品として登録された以降の任意のタイミングで、商品券を適用する旨を指示するための予め定められた操作が例えばキーボード105にてなされたならば、商品券を適用する旨を表した商品券フラグをセットする。なお、「商品券」には、クーポン券、ギフト券、あるいは割引券などの各種の金券類が含まれ得る。
【0048】
そしてプロセッサ101は、(1) 口座識別子が記憶されていない、(2) 商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれている、(3) 商品券フラグがセットされていない、なる状態であるならば、ACT35として表示させる客面選択画面SBBの表示エリアABAを
図11に表す状態とする。
【0049】
プロセッサ101は、(1) 口座識別子が記憶されていない、(2) 商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれていないか、商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれていて、かつ商品券フラグがセットされている、なる状態であるならば、ACT35として表示させる客面選択画面SBBの表示エリアABAを
図12に表す状態とする。
【0050】
プロセッサ101は、(1) 口座識別子が記憶されている、(2) 商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれている、(3) 商品券フラグがセットされていない、なる状態であるならば、ACT35として表示させる客面選択画面SBBの表示エリアABAを
図13に表す状態とする。
【0051】
プロセッサ101は、(1) 口座識別子が記憶されている、(2) 商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれていないか、商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれていて、かつ商品券フラグがセットされている、なる状態であるならば、ACT35として表示させる客面選択画面SBBの表示エリアABAを
図14に表す状態とする。
【0052】
プロセッサ101は、店員面タッチパネル106に支払い確認画面SABを、また客面タッチパネル107に客面選択画面SBBをそれぞれ表示させた状態で、
図6中のACT33及びACT34の待ち受け状態に移行する。
ACT33としてプロセッサ101は、店員CLによる決済方法の選択開始の指示がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT34へと進む。
ACT34としてプロセッサ101は、客CUによる決済方法の指定がなされたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT33へと戻る。
つまりプロセッサ101は、ACT33及びACT34では、選択開始が指示されるか、決済方法が指定されるのを待ち受ける。
【0053】
客CUは、決済に用いる決済方法を、客面選択画面SBBに表されているボタンBBA,BBB,BBC,BBDのいずれかをタップすることで指定する。あるいは客CUは、決済に用いる決済方法を店員CLに口頭で告げる。店員CLは、決済方法が告げられたならば、例えば支払い確認画面SABに表されているボタンBAEをタップするなどの予め定められた操作によって、決済方法の選択開始を指示する。これに応じてプロセッサ101は、ACT33にてYESと判定し、ACT35へと進む。
ACT35としてプロセッサ101は、店員面選択画面を店員面タッチパネル106に表示させる。店員面選択画面は、決済方法を店員CLに選択させるための画面である。
【0054】
図15は店員面選択画面SACを表す図である。
店員面選択画面SACは、登録画面SAAに重ねて表示ウィンドウWABを表した画面である。
表示ウィンドウWABは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額と、店員CLに対するガイダンスとを文字列により表す。また表示ウィンドウWABは、ボタンBAF,BAG,BAH,BAIを表す。
【0055】
ボタンBAFは、決済方法として現金決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBAGは、決済方法としてクレジット決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBAHは、決済方法として電子マネー決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。ボタンBAIは、決済方法としてコード決済を用いることの指示を受けるためのソフトキーである。
店員CLは、客CUから告げられた決済方法を指定するべく、例えばボタンBAF,BAG,BAH,BAIのいずれかをタップするなどの予め定められた操作を行う。
【0056】
プロセッサ101は、店員面選択画面SACを表示させた状態では、
図6中のACT36の待ち受け状態に移行する。
ACT36の待ち受け状態としてプロセッサ101は、決済方法が指定されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上記のように決済方法を指定する操作が店員CLにより行われた場合、あるいは決済方法を指定するための前述した操作が客CUにより行われた場合、YESと判定してACT37へと進む。なおプロセッサ101は、ACT33及びACT34の待ち受け状態にあるときに、決済方法を指定するための前述した操作が客CUにより行われた場合も、ACT34にてYESと判定してACT37へと進む。
【0057】
ACT37としてプロセッサ101は、決済データを生成する。プロセッサ101は、決済データをメイン記憶ユニット102又は補助記憶ユニット103に記憶させる。プロセッサ101は、決済データには、自機を他の登録機10と識別するべく予め定められた登録機識別子と、商品リストと、指定された決済方法を識別するための決済識別子と、を含める。プロセッサ101は、決済金額を算出して、それを決済データに含めてもよい。決済データにプロセッサ101がどのような情報を含めるかは、例えば登録機10の設計者などによって任意に定められてよい。
ここにプロセッサ101は、上記のように店員CL又は客CUによる操作によって指定された決済方法を取引の代金の決済に用いる決済方法として選択している。かくして登録プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは第1の選択手段として機能する。
【0058】
ACT38としてプロセッサ101は、上記のように生成した決済データを送信する。具体的にはプロセッサ101は、決済データを、会計機20,30及びアテンダント端末40のうちの1台に宛てて通信ユニット109からLAN50へと送出する。なお、プロセッサ101は、会計機20,30及びアテンダント端末40のいずれを宛先とするかは、予め定められたルールに従う。当該ルールは、例えば、商品券フラグがセット状態であるならば、アテンダント端末40を宛先とする。当該ルールは、例えば登録機10の設計者などにより任意に定められてよい。ルールの一例としては、例えば、商品券フラグがセット状態であるならば、アテンダント端末40を宛先とする。ルールの一例としては、商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれていないか、商品券の適用対象となっている商品が取引商品に含まれているが、商品券フラグがセットされていない状態である場合は、会計機20,30のうちの予め定められた1つを常に宛先とする。ルールの別の一例としては、会計機20,30の1つをランダムに選択して宛先とする。ルールの別の一例としては、会計機20,30のうちの店員CLが登録機10を操作して指定した1つを宛先とする。かくして登録プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは、選択した決済方法の通知を伴って決済を要求するための要求データの一例である決済データを送信する第1の送信手段として機能する。
【0059】
決済データが宛先とされた会計機へとLAN50を介して伝送されると、当該の会計機に設けられた通信ユニット210によって受信される。
さて、会計機20,30が登録機10から送信された決済データに応じた決済のための処理を行うべき動作モードで起動されると、プロセッサ201は会計プログラムPRBに従って以下に説明するような決済制御処理を実行する。
図16及び
図17はプロセッサ201による決済制御処理のフローチャートである。なお
図16及び
図17では、決済制御処理における一部の処理を抜粋して表している。
【0060】
ACT61としてプロセッサ201は、決済データが受信されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT62へと進む。
ACT62としてプロセッサ201は、後述する依頼データが受信されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT61へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT61及びACT62としては、決済データ又は依頼データが受信されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、上述のように決済データが自機の通信ユニット210によって受信されたならば、ACT61にてYESと判定してACT63へと進む。
【0061】
ACT63としてプロセッサ201は、決済データに基づく決済処理に用いるものとして指定されている決済方法(以下、適用方法と称する)が自機での利用が許容されている決済方法であるか否かを確認する。プロセッサ201は例えば、決済データに含まれている決済識別子で識別される決済方法の利用が自機で許容されているか否かを確認する。そしてプロセッサ201は例えば、決済識別子で識別される決済方法が、補助記憶ユニット203に記憶された決済方法情報に利用可能な決済方法として表されているならば、利用が許容されているとしてYESと判定し、ACT64へと進む。
【0062】
ACT64としてプロセッサ201は、適用方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能な状態であるか否かを確認する。会計機20,30は例えば、今回受信されたのとは別の決済データに基づく決済処理を実行中であれば、適用方法に拘わらずに決済処理を開始することができない。会計機20,30は例えば、プリンタ205に障害が生じている場合には、適用方法に拘わらずに決済処理を開始することができない。会計機20,30は例えば、カードリーダ206に障害が生じている場合には、クレジット決済を利用した決済処理を開始することができない。会計機20,30は例えば、近接通信ユニット207に障害が生じている場合には、電子マネー決済を利用した決済処理を開始することができない。会計機20,30は例えば、コードリーダ208に障害が生じている場合には、コード決済を利用した決済処理を開始することができない。さらに会計機20は、自動釣銭機209に障害が生じている場合には、現金決済を利用した決済処理を開始することができない。プロセッサ201は、これらのような予め定められた事象に該当しないならば、決済処理を開始可能な状態であるとしてYESと判定し、ACT65へと進む。
【0063】
ACT65としてプロセッサ201は、決済データを受領したことを登録機10に通知するために受領データを送信する。プロセッサ201は例えば、決済データを受領したことを表すコマンドと、自機を他の会計機20,30と識別するべく予め定められた決済機識別子とを含んだ受領データを生成する。そしてプロセッサ201は、受領データを、受領した決済データに含まれる登録機識別子で識別される登録機10に宛てて通信ユニット210からLAN50へと送出させる。
【0064】
ACT66としてプロセッサ201は、決済データに基づいた決済処理を開始する。なおプロセッサ201は、決済制御処理と並行して決済処理を実行する。決済処理は、決済すべき金額を指定された決済方法を利用して決済するための処理である。決済処理は、既存の同種の会計機等で行われている処理と同様であってよいので、図示及び詳細の説明は省略する。
ここにプロセッサ201は、決済データを受け入れて、当該決済データに基づく決済処理を実行するのである。かくして会計プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは受け入れ手段、決済手段及び制御手段として機能する。
【0065】
さてプロセッサ201は、適用方法の利用が自機で許容されていないことを確認したならば、ACT63にてNOと判定し、ACT67へと進む。またプロセッサ201は、適用方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能ではないことを確認したならば、ACT64にてNOと判定し、ACT67へと進む。
【0066】
ACT67としてプロセッサ201は、今回受信された決済データを予め定められた転送先に転送する。具体的にはプロセッサ201は、他の会計機20,30及び登録機10のうちの1つとして予め定められた転送先に宛てて決済データを転送する。なお、会計機20,30の転送先は、同じチェックアウトレーンに設けられた会計機20,30の全てが決済処理を開始することができない状況である場合に、当該の同じチェックアウトレーンに設けられた会計機20,30のそれぞれを介して登録機10へと決済データが返送されるように、それぞれ別々に定められる。例えば
図1に表す配置の場合、1つのチェックアウトレーンに設けられた会計機20,30のいずれもが決済処理を開始することができない状態にあるならば、例えば、登録機10→会計機20→会計機30→登録機10の順で、決済データが転送されるように転送先が定められる。そしてプロセッサ201は、ACT61及びACT62の待ち受け状態に戻る。かくして会計プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは転送手段として機能する。
【0067】
さて登録機10においてプロセッサ101は、前述のように
図6中のACT38にて決済データを送信したのちには、ACT39へと進む。
ACT39としてプロセッサ101は、決済データが返送されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT40へと進む。
ACT40としてプロセッサ101は、決済データが受領されたか否かを確認する。そしてプロセッサ101は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT39へと戻る。
かくしてプロセッサ101はACT39及びACT40としては、ACT38にて送信した決済データが返送されるか、又は受領されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、決済データが会計機20,30のいずれかから前述のように返送され、これが通信ユニット109により受信されたならば、ACT39にてYESと判定し、ACT38へと戻る。つまりプロセッサ101は、決済処理の実行を再度要求すべく、決済データを再度送信する。なおプロセッサ101は、画面の表示などにより操作者に確認を促した上で、操作者による指示に応じて決済データの再度の送信を行ってもよい。
【0068】
このようにして、会計機20,30のうちで、登録機10で客CU又は店員CLによる操作で指定された決済方法を利用しての決済処理を開始することが可能である1台により、決済処理が開始される。例えば、現金決済を希望する客CUに関する取引の決済は、会計機20で実行されることになる。クレジット決済、電子マネー決済又はコード決済を希望する客CUに関する取引の決済は、会計機20,30のいずれか一方で実行されることになる。
【0069】
一方でプロセッサ101は、受領データが会計機20,30のいずれかから前述のように送信され、これが通信ユニット109により受信されたならば、ACT40にてYESと判定し、ACT41へと進む。
ACT41としてプロセッサ101は、客面案内画面を客面タッチパネル107に表示させる。客面案内画面は、決済処理が会計機20,30のいずれで開始されるかを客CUに対して案内する画面である。
【0070】
図18は客面案内画面SBCを表す図である。
客面案内画面SBCは、インジケータIBA,IBB,IBC,IBDを表す。客面案内画面SBCは、インジケータIBA,IBB,IBC,IBDが表されるのとは別のエリアが、表示エリアABC,ABDに設定されている。
【0071】
インジケータIBA,IBB,IBC,IBDは、いずれの決済方法が選択されているかを表す。プロセッサ101は、決済方法として現金決済が選択されているときには、インジケータIBAを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法としてクレジット決済が選択されているときには、インジケータIBBを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法として電子マネー決済が選択されているときには、インジケータIBCを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法としてコード決済が選択されているときには、インジケータIBDを強調表示とする。なお、
図18の例では、枠線を太線とすることにより、インジケータIBCを強調表示している例である。つまり
図18に表す客面案内画面は、電子マネー決済が利用する決済方法として選択されている場合の一例である。なお、インジケータIBA,IBB,IBC,IBDの強調表示は、例えば表示色の変更、あるいは枠線の線種の変更など、インジケータIBA,IBB,IBC,IBDのうちのいずれか1つと他の3つとを目視により区別可能であれば、どのような表示であっても構わない。
【0072】
表示エリアABCは、客CUに対する案内のためのメッセージを表示するためのエリアである。
図18に表す表示エリアABCは、「1レジ」との名称が付された会計機が決済データを受領した場合の表示例を表している。表示エリアABDは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額とを表すエリアである。
つまり客面案内画面SBCは、
図18に表す例では、会計機20,30のうちで「1レジ」との名称が付された会計機を利用して電子マネー決済を行うべきであることを客CUに対して案内している。
【0073】
ACT42としてプロセッサ101は、店員面案内画面を店員面タッチパネル106に表示させる。店員面案内画面は、決済処理が会計機20,30のいずれで開始されるかを店員CLに対して案内する画面である。
【0074】
図19は店員面案内画面SADを表す図である。
店員面案内画面SADは、登録画面SAAに重ねて表示ウィンドウWACを表した画面である。
表示ウィンドウWACは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額と、店員CLに対するガイダンスとを文字列により表す。また表示ウィンドウWACは、インジケータIAA,IAB,IAC,IAD及びボタンBAJを表す。
【0075】
インジケータIAA,IAB,IAC,IADは、いずれの決済方法が選択されているかを表す。プロセッサ101は、決済方法として現金決済が選択されているときには、インジケータIAAを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法としてクレジット決済が選択されているときには、インジケータIABを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法として電子マネー決済が選択されているときには、インジケータIACを強調表示とする。プロセッサ101は、決済方法としてコード決済が選択されているときには、インジケータIADを強調表示とする。なお、
図19の例では、枠線を太線とすることにより、インジケータIACを強調表示している例である。つまり
図19に表す客面案内画面は、電子マネー決済が利用する決済方法として選択されている場合の一例である。なお、強調表示は、例えば表示色の変更、あるいは枠線の線種の変更など、インジケータIAA,IAB,IAC,IADのうちのいずれか1つと他の3つとを目視により区別可能であれば、どのような表示であっても構わない。
ボタンBAJは、次の客CUに関する取引の処理を開始することの指示を受けるためのソフトキーである。
【0076】
図6中のACT43としてプロセッサ101は、次の客CUに関する取引の処理を開始することの指示がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、例えばボタンBAJをタップするなどの予め定められた操作により該当の指示がなされたならばYESと判定し、
図5中のACT11以降を前述と同様に繰り返す。
【0077】
そこで店員CLは、次の客CUから渡された商品を登録の対象として指定するための登録操作を行う。プロセッサ101は、これに応じて、ACT13にてYESと判定し、ACT15以降を前述と同様に行うことにより、次の客CUに関する取引を処理する。
会計機20,30を利用して決済を行おうとしている客CUは、利用する決済方法を変更したいならば、操作中の会計機20,30での予め定められた操作によって決済方法の変更を指示する。あるいは会計機20,30を利用して決済を行おうとしている客CUは、決済方法の変更を店員CLに口頭で要求する。
【0078】
さて、会計機20,30にてプロセッサ201は、
図16中のACT66にて決済処理を開始したのちには、
図17中のACT81へと進む。
ACT81としてプロセッサ201は、
図16中のACT66にて開始した決済処理が完了したか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT82へと進む。
ACT82としてプロセッサ201は、決済方法の変更が指示されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT83へと進む。
ACT83としてプロセッサ201は、後述する変更データが受信されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT81へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT81~ACT83としては、決済完了、変更指示又は変更データの受信を待ち受ける。そしてプロセッサ201は、決済が完了したならばACT82にてYESと判定し、
図16中のACT61及びACT62の待ち受け状態にもどる。またプロセッサ201は、前述のように会計機20,30を利用して決済を行おうとしている客CUにより決済方法の変更が指示されたならば、ACT82にてYESと判定し、ACT84へと進む。
【0079】
ACT84としてプロセッサ201は、方法選択画面をタッチパネル204に表示させる。方法選択画面は、自機及び他の会計機20,30で利用可能な決済方法の1つを客CUに選択させるための画面である。
ACT85としてプロセッサ201は、決済方法が指定されるのを待ち受ける。
【0080】
客CUは、方法選択画面に表示され、決済方法が関連付けられたボタンをタップするなどの予め定められた操作によって変更後の決済方法を指定する。
この指定がなされたならば、プロセッサ201はACT85にてYESと判定し、ACT86へと進む。
【0081】
一方、決済方法の変更が客CUから要求された店員CLは、
図8に表すように登録画面SAAに含まれたボタンBABをタップするなどの登録機10での予め定められた操作によって決済方法の変更を指示する。そうするとプロセッサ101は、別の客CUに関する取引の処理をまだ開始していないならば
図5中のACT14にてYESと判定して、ACT21へと進む。またプロセッサ101は、別の客CUに関する取引の処理を開始済みであるならばACT20にてYESと判定して、ACT22へと進む。
ACT21又はACT22としてプロセッサ101は、変更受付処理を実行する。
【0082】
ACT21又はACT22における変更受付処理を開始するとプロセッサ101は、ACT7中のACT51へと進む。
ACT51としてプロセッサ101は、会計機選択画面を店員面タッチパネル106に表示させる。会計機選択画面は、決済方法の変更の対象となる会計機を指定させるための画面である。
【0083】
ACT52としてプロセッサ101は、待機画面を客面タッチパネル107に表示させる。待機画面は、取引商品の登録処理が中断されていることを客CUに知らせるための画面である。
ACT53としてプロセッサ101は、会計機20,30のいずれか1つが指定されるのを待ち受ける。
【0084】
図20は会計機選択画面SAEを表す図である。
会計機選択画面SAEは、登録画面SAAに重ねて表示ウィンドウWADを表した画面である。
表示ウィンドウWADは、店員CLに対するガイダンスを文字列により表す。また表示ウィンドウWADは、ボタンBAK,BALを表す。ボタンBAK,BALは、決済方法の変更の対象となる会計機を指定するためのソフトキーである。ボタンBAK,BALにはそれぞれ、この会計機選択画面SAEを表示している登録機10と同じチェックアウトレーンに設置された会計機20,30が関連付けられる。
【0085】
図21は待機画面SBDを表す図である。
待機画面SBDは、取引商品の登録の進捗をしばらく待つように客CUに案内するためのメッセージを表示エリアABEに表す。また待機画面SBDは、商品リストに含まれる取引商品の総点数と、合計金額とを、表示エリアABFに表す。
【0086】
店員CLは、ボタンBAK,BALのうち、決済方法の変更を要求した客CUが利用している会計機20,30が関連付けられたボタンをタップするなどの予め定められた操作によって、決済方法の変更の対象となる会計機を指定する。これに応じてプロセッサ101は、
図7中のACT53にてYESと判定し、ACT54へと進む。
ACT54としてプロセッサ101は、会計機20,30のうちの指定された1つを対象会計機に設定する。
【0087】
ACT55としてプロセッサ101は、店員面選択画面SACを店員面タッチパネル106に表示させる。
ACT56としてプロセッサ101は、決済方法が指定されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、決済方法を指定する操作が店員CLにより行われたならばYESと判定し、ACT57へと進む。
ACT57としてプロセッサ101は、変更データを対象会計機に宛てて送信する。プロセッサ101は例えば、変更後の決済方法の指定であることを表すコマンドと、変更後の決済方法の決済識別子とを含んだ変更指示データを生成する。そしてプロセッサ101は、変更データを、会計機20,30のうちの対象会計機として設定されている1つに宛てて通信ユニット109からLAN50へと送出させる。
【0088】
ここにプロセッサ101は、上記のように店員CLによる操作によって指定された決済方法を、既に選択されているのとは異なる決済方法として選択している。かくして登録プログラムPRAに基づく情報処理をプロセッサ101が実行することによって、プロセッサ101を中枢部分とするコンピュータは第2の選択手段として機能する。
【0089】
変更データが、その宛先とされた会計機20又は会計機30へとLAN50を介して伝送されると、当該の会計機に設けられた通信ユニット210によって受信される。このときには該当の会計機は、決済処理を実行しているものの、その決済処理のための客CUによる操作が中断されている状態にあるから、プロセッサ201は
図17中のACT81~ACT83の待ち受け状態にある。従ってプロセッサ201は、上述のように変更データが受信されたことに応じてACT83にてYESと判定し、ACT86へと進む。
【0090】
かくしてプロセッサ201は、前述したように客CUが会計機20又は会計機30にて決済方法の変更を指示した場合も、変更データにより登録機10から決済方法の変更が指定された場合も、ACT86へと進む。なお、このACT86以降の処理の説明においては、客CUが会計機20又は会計機30にて指定した決済方法も、変更データに含まれた決済識別子により識別される決済方法も、いずれも「変更後方法」と称することとする。
【0091】
プロセッサ101は、ACT85からACT86へと進む場合、上記のように客CUによる操作によって指定された決済方法を、既に選択されているのとは異なる決済方法として選択している。かくして会計プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは第2の選択手段として機能する。
【0092】
ACT86としてプロセッサ201は、変更後方法が自機での利用が許容されている決済方法であるか否かを、例えば
図16中のACT63と同様にして確認する。そしてプロセッサ201は、変更後方法の利用が許容されていることを確認できたならばYESと判定し、ACT87へと進む。
ACT87としてプロセッサ201は、変更後方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能な状態であるか否かを、例えば
図16中のACT64と同様にして確認する。そしてプロセッサ201は、決済処理を開始可能な状態であることを確認できたならばYESと判定し、ACT88へと進む。
【0093】
ACT88としてプロセッサ201は、準備処理を実行する。準備処理は、実行中の決済処理にて利用する決済方法を変更後方法に変更するための準備のための処理である。つまり準備処理は、変更前の決済方法を利用した決済処理を一旦、終了させるための処理である。従って準備処理の内容は、変更前の決済方法に応じてそれぞれ異なることになる。一例としてプロセッサ201は例えば、現金決済のために投入済みの現金を返却するように自動釣銭機209を制御するなどする。なお、準備処理の詳細の図示及び説明は省略する。またプロセッサ201は、決済方法の変更に関して客CUに案内するための案内画面をタッチパネル204に表示させる。
【0094】
図22は案内画面SCAを表す図である。
案内画面SCAは、電子マネー決済からクレジット決済に変更された場合の一例である。
図23は案内画面SCBを表す図である。
案内画面SCBは、現金決済からクレジット決済に変更された場合の一例である。
ACT89としてプロセッサ201は、ACT65で開始済みの決済処理の対象となる取引を、変更後方法を利用して決済するための決済処理を開始する。そしてプロセッサ201はこののち、ACT81~ACT83の待ち受け状態に戻る。
【0095】
さてプロセッサ201は、変更後方法の利用が自機で許容されていないことを確認したならば、ACT86にてNOと判定し、ACT90へと進む。またプロセッサ201は、変更後方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能ではないことを確認したならば、ACT87にてNOと判定し、ACT90へと進む。
ACT90としてプロセッサ201は、依頼データを送信する。依頼データは、自機で受領済みの決済データに基づく決済処理の代行を他の会計機に依頼するためのデータである。プロセッサ201は例えば、代行の依頼であることを表すコマンドと、自機で受領済みの決済データと、変更後方法の決済識別子と、自機を他の会計機20,30と識別するべく予め定められた会計機識別子とを含んだデータとして依頼データを生成する。そしてプロセッサ201は、他の会計機20,30のうちの1つとして予め定められた送信先を宛先として、依頼データを通信ユニット210からLAN50に送出させる。かくして会計プログラムPRBに基づく情報処理をプロセッサ201が実行することによって、プロセッサ201を中枢部分とするコンピュータは第2の送信手段として機能する。
【0096】
この依頼データが宛先とされた会計機へとLAN50を介して伝送されると、当該の会計機に設けられた通信ユニット210によって受信される。このように依頼データを受信した会計機のプロセッサ201は、
図16中のACT62にてYESと判定し、ACT68へと進む。
ACT68としてプロセッサ201は、依頼データに含まれる方法識別子で識別される決済方法(以下、依頼方法と称する)が自機での利用が許容されている決済方法であるか否かを確認する。そしてプロセッサ201は例えば、依頼方法が、補助記憶ユニット203に記憶された決済方法情報に利用可能な決済方法として表されているならば、利用が許容されているとしてYESと判定し、ACT69へと進む。
【0097】
ACT69としてプロセッサ201は、依頼方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能な状態であるか否かを、例えばACT64と同様に確認する。そしてプロセッサ201は、決済処理を開始可能な状態であるならばYESと判定し、ACT70へと進む。
ACT70としてプロセッサ201は、受諾データを送信する。受諾データは、依頼データによる依頼を受諾したことを通知するためのデータである。プロセッサ201は例えば、代行の依頼を受諾したことを表すコマンドと、自機の会計機識別子とを含んだ受諾データを生成する。そしてプロセッサ201は、受諾データを、受領した依頼データに含まれる会計機識別子で識別される会計機に宛てて通信ユニット210からLAN50へと送出させる。そしてプロセッサ201はこののち、ACT66へと進み、依頼データに含まれた決済データに基づく決済処理を開始する。
【0098】
さてプロセッサ201は、依頼方法の利用が自機で許容されていないことを確認したならば、ACT68にてNOと判定し、ACT71へと進む。またプロセッサ201は、依頼方法を用いた決済処理を自機で開始することが可能ではないことを確認したならば、ACT69にてNOと判定し、ACT71へと進む。
ACT71としてプロセッサ201は、今回受信された依頼データを予め定められた転送先に転送する。具体的にはプロセッサ201は、他の会計機20,30のうちの1つとして予め定められた転送先に宛てて決済データを転送する。なお、会計機20,30の転送先は、同じチェックアウトレーンに設けられた依頼データの送信元以外の会計機20,30の全てが決済処理を開始することができない状況である場合に、当該の同じチェックアウトレーンに設けられた会計機20,30のそれぞれを介して依頼データの送信元の会計機へと依頼データが返送されるように、それぞれ別々に定められる。
図1に表されるように、1つのチェックアウトレーンにつき会計機20,30が1台ずつのみ属しているならば、会計機20による依頼データの送信先は会計機30とされ、その依頼データの会計機30からの転送先は会計機20とされる。また会計機30による依頼データの送信先は会計機20とされ、その依頼データの会計機20からの転送先は会計機30とされる。そしてプロセッサ201は、ACT61及びACT62の待ち受け状態に戻る。
【0099】
依頼データの送信元の会計機にてプロセッサ201は、
図17中のACT90にて依頼データを送信した後には、ACT91へと進む。
【0100】
ACT91としてプロセッサ201は、ACT90で送信した依頼データが返送されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT92へと進む。
ACT92としてプロセッサ201は、ACT90で送信した依頼データが受諾されたか否かを確認する。そしてプロセッサ201は、該当の事象を確認できないならばNOと判定し、ACT91へと戻る。
かくしてプロセッサ201は、ACT91及びACT92としては、依頼データが返送されるか、受諾されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ201は、ACT90で送信した依頼データが他の会計機20,30により自機宛てで転送されて、これが通信ユニット210により受信されたならば、返送されたとしてACT91にてYESと判定し、ACT90へと戻る。つまりプロセッサ201は、決済処理の代行を再度依頼すべく、依頼データを再度送信する。なおプロセッサ201は、画面の表示などにより操作者に確認を促した上で、操作者による指示に応じて依頼データの再度の送信を行ってもよい。
【0101】
プロセッサ201は、他の会計機20,30から自機宛で前述のように送信された受諾データがLAN50により伝送されて通信ユニット210により受信されたならばACT92にてYESと判定し、ACT93へと進む。
ACT93としてプロセッサ201は、変更データが受信されたことへの対応中であるか否かを確認する。つまりプロセッサ201は、ACT83にてYESと判定したことによってACT86以降の処理へと進んでいるか否かを確認する。図示は省略するが、プロセッサ201は例えば、ACT83にてYESと判定した場合にはフラグをセットし、ACT85にてYESを判定した場合にはフラグをリセットするなどして、ACT83にてYESと判定しているか否かを確認可能としておく。そしてプロセッサ201は、ACT83にてYESと判定しているならば、変更データが受信されたことへの対応中であるとしてACT93にてYESと判定し、ACT94へと進む。
【0102】
ACT94としてプロセッサ201は、変更データの送信元の登録機10に対して変更完了を通知する。プロセッサ201は例えば、変更完了の通知であることを表すコマンドと、決済処理を実行する会計機の会計機識別子とを含んだ通知データを、変更データの送信元の登録機10に宛てて通信ユニット210からLAN50に送出する。
プロセッサ201は、こののちACT95へと進む。なおプロセッサ201は、変更データが受信されたことへの対応中ではないのであるならば、ACT93にてNOと判定し、ACT94をパスしてACT95へと進む。
ACT95としてプロセッサ201は、案内画面をタッチパネル204に表示させる。案内画面は、決済方法を変更したことに伴う客CUへの案内のための画面である。なおプロセッサ201は、変更前及び変更後の決済方法に応じて、ここで表示させる案内画面の内容を異ならせる。
【0103】
図24は案内画面SCCを表す図である。
案内画面SCCは、決済処理を実行する会計機が「2レジ」との名称が付された会計機に変更された場合の例である。
そしてプロセッサ201はこののち、
図16中のACT61及びACT62の待ち受け状態に戻る。
【0104】
さて、登録機10にてプロセッサ101は、
図7中のACT57にて変更データを送信したのちには、ACT58へと進む。
ACT58としてプロセッサ101は、変更完了が通知されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ101は、上述のように会計機から送出された通知データがLAN50を介して伝送されて自機の通信ユニット109により受信されたならば、変更完了が通知されたとしてYESと判定し、ACT59へと進む。
【0105】
ACT59としてプロセッサ101は、店員面案内画面SADを店員面タッチパネル106に表示させる。そしてプロセッサ101は、これをもって変更受付処理を終了する。そしてプロセッサ101は、当該の変更受付処理を、
図5中のACT21として行ったならば、ACT13及びACT14の待ち受け状態に戻る。またプロセッサ101は、当該の変更受付処理を、
図5中のACT22として行ったならば、ACT18~ACT20の待ち受け状態に戻る。
【0106】
以上のように取引処理システム1によれば、登録機10に対応付けられた会計機20,30のうち、登録機10において指定された決済方法を利用した決済処理を実行可能ないずれか1台にて決済処理が実行される。これにより、取引処理システム1で利用可能な決済方法の数を減らすことなしに、会計機20と会計機30とで利用可能な決済方法を互いに異ならせることができる。そして取引処理システム1では、会計機30には自動釣銭機209を設けていない。これにより、会計機30の価格を会計機20に比べて低減することができ、登録機10に対応付ける複数の会計機の全てを会計機20とする場合に比べて取引処理システム1の導入コストを低減できる。なお、一般的に自動釣銭機209は、会計機20内で多くの空間を占有する。このため会計機30は、会計機20に比べて筐体を小型化することも可能である。そしてこのように会計機30の筐体の小型化を図れば、取引処理システム1の設置場所の面積も縮小することが可能である。なお、会計機は、過度の混雑を防ぐため一定台数の導入が必要であるため、その台数の会計機を設置するスペースを店内に確保する必要がある。会計機により占有されるスペースが広がることは、売場が狭くなることとなり、販売機会の損失になり得る。このため、必要台数の会計機により占有されるスペースを縮小できることが望まれていた。また、会計機を設置するには、店内の限られたスペースに必要数の会計機を設置するためには、会計機のレイアウト配置にも工夫が必要となっていた。取引処理システム1によれば、上記のように会計機30の小型化を図り、必要数の会計機のうちの一部を会計機30とすることによって、必要数の会計機により占有されるスペースの縮小を図ることができるとともに、レイアウトの自由度も向上するという効果を奏する。
【0107】
取引処理システム1では、
図1に表すように、商品の登録処理が行われている際に客CUが位置すべき場所から見て、会計機20を会計機30よりも奥側に配置することにより、現金決済を利用する客CUの決済処理は、奥側に位置する会計機20により実行されることになる。一般的に、現金決済は、他の決済方法よりも客CUの操作時間が長くなることが知られているが、その対象となる会計機30が奥側であることにより、客CUの心理的負担を軽減できる。また、キャッシュレス化が進んだことにより、全ての取引のうちで現金決済が利用される取引の割合は減少傾向にあることから、高頻度なキャッシュレス決済のための決済処理を手前側の会計機30で高頻度に実行することによって、効率的に決済処理を進めることが可能であり、会計機20,30の空き待ちの行列が生じる可能性を低減できる。
【0108】
取引処理システム1では、会計機20,30が、登録機10から送信された決済データを、その決済データに表された決済方法での決済処理を実行可能である場合に自律的に受領する。従って、登録機10は、指定された決済方法を利用した決済処理を事前に把握した上で、会計機20,30から決済処理を実行させる1つを選択する必要がない。
【0109】
取引処理システム1によれば、客面タッチパネル107での操作により、客CUが店員CLに頼ることなく決済方法を指定できる。
【0110】
取引処理システム1によれば、店員面タッチパネル106での操作により、店員CLが客CUから聞き取りの上で決済方法を指定できる。これにより、客CUが客面タッチパネル107での操作を嫌う場合でも、容易に対処可能となる。
【0111】
取引処理システム1では、会計機20,30のいずれかで決済データを受領したのちであっても、当該決済データに基づく決済処理に利用する決済方法を変更できるので、客CUのニーズに柔軟に対応できる。そして変更後の決済方法の指定は、会計機20,30において客CUが行うこともできるし、登録機10で店員CLが客CUの要請に応じて行うこともできる。また、変更後の決済方法を利用した決済処理を、決済データを受領済みの会計機で実行することができない場合には、別の会計機に決済処理の代行が要請される。これにより、決済データを受領済みの会計機で利用することができない決済方法を変更後の決済方法として指定することも可能である。
【0112】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
会計機を用いて決済を行うように構成したスマホPOSシステム又はカートPOSシステムでも、上記実施形態と同様の趣旨で実施することが可能である。なお、スマホPOSシステムは、客が所持するスマートフォン、あるいは店舗により客に貸与されるスマートフォンなどの移動情報通信端末をユーザインタフェースとして用いる取引処理システムである。カートPOSシステムは、ショッピングカートに取り付けられたタブレット端末などの移動情報通信端末をユーザインタフェースとして用いる取引処理システムである。この場合は例えば、上記実施形態の登録機10の動作のうち、操作者による操作の受付と操作者に対する情報通知とを、移動情報通信端末をユーザインタフェースとして用いて行い、登録処理を例えばクラウドサーバ又は店舗サーバを用いて実現された取引処理装置に備えられたプロセッサにより実行すればよい。なお、決済方法の指定は、移動情報通信端末で受け付けることになるが、受け付けた決済方法は、方法識別子を表したバーコード又は2次元コードを含んだ画面を移動情報通信端末の表示デバイスにより表示させて、このバーコード又は2次元コードを会計コーナーの入口に設置した受付機で読み取った上で、受付機から取引処理装置に通知することが考えられる。そしてこの場合は、決済処理が行われる会計機の客CUへの通知は、受付機に設けた表示デバイスでの表示により行ってもよいし、移動情報通信端末での画面表示により行ってもよい。また、移動情報通信端末から通信ネットワークを介した通信によって、指定された決済方法の方法識別子が取引処理装置に通知されてもよい。
【0113】
登録機10が、関連付けられた会計機20,30のうちから、指定された決済方法を利用した決済処理を開始できる1つを選択した上で、当該の会計機に対して決済処理の実行を指示してもよい。
【0114】
登録機10が決済データを受領する会計機20,30は、店舗内に設置されたものであれば、登録機10が設置されたのと同じチェックアウトレーンに設置されていなくても構わない。
【0115】
登録機10による決済データの送信先としては、サービスカウンタに設置されて、サービスカウンタでの接客を担当する店員による操作に応じて決済処理を実行する会計機が含まれてもよい。このような会計機としては、登録処理を実行する機能をも備えた取引処理装置が用いられる場合もある。サービスカウンタに設置される取引処理装置は、サービスカウンタレジとも称される。そして、プロセッサ101は、商品券フラグがセット状態である場合の決済データの送信先を、サービスカウンタに設置された会計機としてもよい。
【0116】
取引処理システムでの処理対象となる取引は、商品の売買には限らず、代金の決済を伴うものであればどのような取引であってもよい。
【0117】
情報処理によりプロセッサ101,201が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
1…取引処理システム、10…登録機、20…会計機、30…会計機、40…アテンダント端末、101,201…プロセッサ、102,202…メイン記憶ユニット、103,203…補助記憶ユニット、104…スキャナ、105…キーボード、106…店員面タッチパネル、107…客面タッチパネル、108,205…プリンタ、109,210…通信ユニット、110,211…伝送路、204…タッチパネル、206…カードリーダ、207…近接通信ユニット、208…コードリーダ、209…自動釣銭機、210…通信ユニット、211…伝送路。