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  • 特開-聴診システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027217
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】聴診システム
(51)【国際特許分類】
   G11B 20/10 20060101AFI20240222BHJP
   G11B 27/00 20060101ALI20240222BHJP
   A61B 7/04 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
G11B20/10 301Z
G11B27/00 A
A61B7/04 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129824
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】720009479
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】和田 浩
【テーマコード(参考)】
5D044
5D110
【Fターム(参考)】
5D044AB06
5D044FG09
5D044FG21
5D044GK11
5D044JJ01
5D044JJ02
5D044JJ03
5D110AA27
5D110BC20
5D110DA04
5D110DA11
(57)【要約】
【課題】聴診音の記録・録音、再生の切替のためのボタン(スイッチ)等を不要とすること。
【解決手段】聴診システム1は、聴診音を採取するピエゾ素子21を有する聴診ユニット2と、聴診ユニット2が接続され、ピエゾ素子21によって採取された聴診音を記録するPC3と、ピエゾ素子21によって採取された聴診音、及び、PC3に記録されている聴診音を再生するヘッドホンアンプ25と、聴診ユニット2とPC3との接続状況に応じて、PC3とヘッドホンアンプ25との接続、及び、ピエゾ素子21とヘッドホンプ25との接続を切り替える信号切替回路24と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
聴診音を採取するセンサーを有する聴診ユニットと、
前記聴診ユニットが接続され、前記センサーによって採取された聴診音を記録する記録装置と、
前記センサーによって採取された聴診音、及び、前記記録装置に記録されている聴診音を再生する再生装置と、
前記聴診ユニットと前記記録装置との接続状況に応じて、前記記録装置と前記再生装置との接続、及び、前記センサーと前記再生装置との接続を切り替える切替装置と、
を備えることを特徴とする聴診システム。
【請求項2】
前記切替装置は、前記聴診ユニットと前記記録装置とが接続されている場合、前記記録装置と前記再生装置とを接続することを特徴とする請求項1に記載の聴診システム。
【請求項3】
前記再生装置は、前記記録装置に接続されているときに、前記記録装置に記録されている聴診音を再生することを特徴とする請求項2に記載の聴診システム。
【請求項4】
前記切替装置は、前記聴診ユニットと前記記録装置とが接続されていない場合、前記センサーと前記再生装置とを接続することを特徴とする請求項1に記載の聴診システム。
【請求項5】
前記再生装置は、前記聴診ユニットに接続されているときに、前記センサーによって採取された聴診音を再生することを特徴とする請求項4に記載の聴診システム。
【請求項6】
前記聴診ユニットと前記記録装置との接続を検出する検出装置をさらに備え、
前記切替装置は、前記検出装置によって検出された前記聴診ユニットと前記記録装置との接続状況に応じて、前記記録装置と前記再生装置との接続、及び、前記センサーと前記再生装置との接続を切り替えることを特徴とする請求項1に記載の聴診システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、聴診システムに関する。
【背景技術】
【0002】
聴診器の中には、マイク等のセンサーにより電子的に心音等の音を採取し、採取した音を増幅し、増幅した音を医師等に聴取させる、いわゆる電子聴診器と呼ばれるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
従来の電子聴診器は、有線(例えば、USBケーブル)、又は、無線(例えば、Bluetooth(登録商標))経由で、採取した聴診音を、音声データとして、ホストPCに保存することが可能であった。このような電子聴診器としては、例えば、リットマン エレクトロニック ステソスコープ モデル3200(https://www.choshinki.com/332746/Model3200.htm)がある(以下、「リットマン聴診器」という。)。リットマン聴診器には、「Mボタン」が配置されており、このボタンによって、使用者は、聴診音の記録・録音、再生、PCへの転送を切り替えることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-242849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電子聴診器は、ボタン(スイッチ)操作によって、聴診音の記録・録音、再生等の切替が行われる構成となっているため、当然に、電子聴診器にボタンが設けられる必要がある。このため、ボタンによって本体の小型化が妨げられたり、使用者が操作しやすい最適な位置にボタンが配置される必要があったりという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、聴診音の記録・録音、再生の切替のためのボタン(スイッチ)等を不要とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明の聴診システムは、聴診音を採取するセンサーを有する聴診ユニットと、前記聴診ユニットが接続され、前記センサーによって採取された聴診音を記録する記録装置と、前記センサーによって採取された聴診音、及び、前記記録装置に記録されている聴診音を再生する再生装置と、前記聴診ユニットと前記記録装置との接続状況に応じて、前記記録装置と前記再生装置との接続、及び、前記センサーと前記再生装置との接続を切り替える切替装置と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明では、切替装置は、聴診ユニットと記録装置との接続状況に応じて、記録装置と再生装置との接続、及び、センサーと再生装置との接続を切り替える。このため、聴診音を採取する聴診ユニットに、聴診音の記録・録音、再生の切替のためのボタン(スイッチ)等を設ける必要がない。
【0009】
第2の発明の聴診システムは、第1の発明の聴診システムにおいて、前記切替装置は、前記聴診ユニットと前記記録装置とが接続されている場合、前記記録装置と前記再生装置とを接続することを特徴とする。
【0010】
本発明では、切替装置は、聴診ユニットと記録装置とが接続されている場合、記録装置と再生装置とを接続する。これにより、記録装置に記録されている聴診音を、再生装置で再生することができる。
【0011】
第3の発明の聴診システムは、第2の発明の聴診システムにおいて、前記再生装置は、前記記録装置に接続されているときに、前記記録装置に記録されている聴診音を再生することを特徴とする。
【0012】
第4の発明の聴診システムは、第1の発明の聴診システムにおいて、前記切替装置は、前記聴診ユニットと前記記録装置とが接続されていない場合、前記センサーと前記再生装置とを接続することを特徴とする。
【0013】
本発明では、切替装置は、聴診ユニットと記録装置とが接続されていない場合、センサーと再生装置とを接続する。これにより、センサーによって採取された聴診音を、再生装置で再生することができる。
【0014】
第5の発明の聴診システムは、第4の発明の聴診システムにおいて、前記再生装置は、前記聴診ユニットに接続されているときに、前記センサーによって採取された聴診音を再生することを特徴とする。
【0015】
第6の発明の聴診システムは、第1の発明の聴診システムにおいて、前記聴診ユニットと前記記録装置との接続を検出する検出装置をさらに備え、前記切替装置は、前記検出装置によって検出された前記聴診ユニットと前記記録装置との接続状況に応じて、前記記録装置と前記再生装置との接続、及び、前記センサーと前記再生装置との接続を切り替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、聴診音を採取する聴診ユニットに、聴診音の記録・録音、再生の切替のためのボタン(スイッチ)等を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る聴診システムの構成をブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る聴診システム1の構成を示すブロック図である。聴診システム1は、聴診ユニット2、パーソナルコンピューター(以下、「PC」という。)3を備える。PC3(記録装置)は、聴診ユニット2と、有線又は無線により接続され、聴診ユニット2によって採取された聴診音を記録する。
【0019】
聴診ユニット2は、ピエゾ素子21、増幅器22、デジタルインターフェース23、信号切替回路24、ヘッドホンアンプ25、ヘッドホンジャック26等を備える。ピエゾ素子21(センサー)は、聴診音を採取する。ピエゾ素子21によって採取された聴診音は、アナログ信号として、増幅器22に出力される。増幅器22は、ピエゾ素子21から出力されたアナログ信号を増幅する。増幅器22によって増幅されたアナログ信号は、デジタルインターフェース23に出力される。
【0020】
デジタルインターフェース23は、例えば、USBインターフェースであり、USB規格に従った信号のやり取りを行うためのものである。デジタルインターフェース23は、増幅器22からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。聴診ユニット2とPC3とは、有線であれば、ケーブル4によって接続される。ケーブル4は、例えば、USBケーブルである。デジタルインターフェース23によって変換されたデジタル信号は、ケーブル4を介して、PC3に接続される。なお、聴診ユニット2とPC3とが、無線(例えば、Bluetooth(登録商標))接続される場合、ケーブル4は、不要である。
【0021】
ヘッドホンアンプ25(再生装置)は、ピエゾ素子21によって採取された聴診音、及び、PC3に記録されている聴診音を再生(増幅)する。ヘッドホンアンプ25によって再生(増幅)された聴診音は、ヘッドホンジャック26に出力される。ヘッドホンジャック26には、ヘッドホンが接続される。ヘッドホンジャック26からヘッドホンに聴診音が出力され、ヘッドホンを装着した聴診システム1の使用者は、聴診音を聴取することができる。
【0022】
信号切替回路24(切替装置)は、聴診ユニット2とPC3との接続状況に応じて、デジタルインターフェース23を介したPC3とヘッドホンアンプ25との接続、及び、増幅器22を介したピエゾ素子21とヘッドホンアンプ25との接続を切り替える。具体的には、信号切替回路24は、聴診ユニット2とPC3とが接続されている場合、デジタルインターフェース23を介してPC3とヘッドホンアンプ25とを接続する。この場合、ヘッドホンアンプ25は、PC3に記録されている聴診音を再生する。また、信号切替回路24は、聴診ユニット2とPC3とが接続されていない場合、増幅器22を介してピエゾ素子21とヘッドホンアンプ25とを接続する。この場合、ヘッドホンアンプ25は、ピエゾ素子21によって採取された聴診音を再生する。
【0023】
デジタルインターフェース23(検出装置)は、聴診ユニット2とPC3との接続を検出し、接続の検出を信号として(切替信号)、信号切替回路24に出力する。信号切替回路24は、デジタルインターフェース23からの信号に従って、接続を切り替える。
【0024】
ここで、聴診ユニット2とPC3とが接続されている場合、ピエゾ素子21によって採取された聴診音は、ケーブル4を介して、デジタル信号として、PC3に出力される。PC3は、聴診ユニット2からの聴診音(デジタル信号)を記録する。加えて、PC3に記録されている聴診音は、ケーブル4を介して、聴診ユニット2に出力される。聴診ユニット2は、ヘッドホンアンプ25によって、聴診音を再生する。
【0025】
また、聴診ユニット2とPC3とが接続されていない場合、ピエゾ素子21によって採取された聴診音は、ヘッドホンアンプ25によって再生される。
【0026】
なお、本実施形態では、聴診ユニット2に、ピエゾ素子21以外に、増幅器22、デジタルインターフェース23、信号切替回路24、ヘッドホンアンプ25、ヘッドホンジャック26が含まれており、例えば、一つの筐体内にこれらが収められている。これに限らず、聴診ユニット2には、ピエゾ素子21が含まれていれば、その他のハードウェアは、聴診ユニット2に含まれておらず、別体で構成されていてもよい。
【0027】
以上説明したように、本実施形態では、信号切替回路24は、聴診ユニット2とPC3との接続状況に応じて、PC3とヘッドホンアンプ25との接続、及び、ピエゾ素子21とヘッドホンアンプ25との接続を切り替える。このため、聴診音を採取する聴診ユニット2に、聴診音の記録・録音、再生の切替のためのボタン(スイッチ)等を設ける必要がない。
【0028】
また、本実施形態では、信号切替回路24は、聴診ユニット2とPC3とが接続されている場合、PC3とヘッドホンアンプ25とを接続する。これにより、PC3に記録されている聴診音を、ヘッドホンアンプ25で再生することができる。
【0029】
また、本実施形態では、信号切替回路24は、聴診ユニット2とPC3とが接続されていない場合、ピエゾ素子21とヘッドホンアンプ25とを接続する。これにより、ピエゾ素子21によって採取された聴診音を、ヘッドホンプ25で再生することができる。
【0030】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、聴診システムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0032】
1 聴診システム
2 聴診ユニット
21 ピエゾ素子(センサー)
22 増幅器
23 デジタルインターフェース(検出装置)
24 信号切替回路(切替装置)
25 ヘッドホンアンプ(再生装置)
3 PC(記録装置)
図1