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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027228
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】支持具
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/00 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
A47F5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129852
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】500066517
【氏名又は名称】株式会社 ワン・バイ・ワン
(74)【代理人】
【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】幸島 邦晴
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118AA04
3B118CA12
(57)【要約】
【課題】受け部が形成された支持部を固定部に安定して固定できかつ容易に装着が可能な支持具を提供する。
【解決手段】固定部1は、第1固定面111から第3固定面113を有し、溝部101が、第1軸Xに沿って形成され、底面102、第2軸Yの後方側Y2から第2軸Yの前方側Y1に、第3軸Zの一方側Z1に向かって傾斜する傾斜側面103を有し、固定部1に着脱自在に取り付けられる支持部2は、傾斜側面103と当接する第1接面201、底面102と当接する第2接面202、第3接面203、前方固定面114に当接する第4接面204、第2固定面112に当接する第5接面205、第3固定面113に当接する第6接面206、第7接面207、外周面222を有し、第3接面203と第7接面207との間隔Hは、前方固定面114が挿入可能で、受け部3は、支持部2の外周面222に設置される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸に沿って延設し、前記第1軸と直交する断面が長方形形状の固定部と、
前記第1軸と直交する第2軸の前方側から前記固定部に着脱自在に取り付けられる支持部と、
前記支持部に取り付けられ荷重物を支持する受け部とを備えた支持具であって、
前記固定部は、前記第1軸および前記第2軸と直交する第3軸の一方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第1固定面と、
前記第1固定面に連通して、前記第2軸の前方側であって前記第1軸および前記第3軸に平行な第2固定面と、
前記第2固定面に連通して、前記第3軸の他方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第3固定面とを有し、
前記第1固定面には、前記第2軸の前方側から前記第1固定面の一部の前方固定面を残し、前記第3軸の一方側が開放された開口を有する溝部が、前記第1軸に沿って形成され、
前記溝部は、前記第1軸および前記第2軸に平行な底面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の後方側から前記第2軸の前方側に、前記第3軸の一方側に向かって傾斜する傾斜側面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の前方側に前記第1軸および前記第3軸に平行な他方側面とを有し、
前記支持部は、溝挿入部と、前記溝挿入部に連通して一体に形成された外周部とを有し、
前記溝挿入部は、前記溝部の前記傾斜側面と当接する第1接面と、
前記第1接面に連通して前記溝部の前記底面と当接する第2接面と、
前記第2接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第3接面とを有し、
前記外周部は、前記第3接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記前方固定面に当接する第4接面と、
前記第4接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行かつ前記第2固定面に当接する第5接面と、
前記第5接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記第3固定面に当接する第6接面と、
前記第6接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第7接面と、
前記第7接面から前記溝挿入部の前記第1接面までの外周を形成する外周面とを有し、
前記第3接面と前記第7接面との前記第2軸における間隔は、前記前方固定面が挿入可能な大きさにて形成され、
前記受け部は、前記支持部の前記外周面に固着して設置される支持具。
【請求項2】
前記支持部は、前記第4接面と前記外周面とを前記第3軸の方向に貫通する貫通孔と、
前記外周面側から前記貫通孔に挿入して嵌合され一端が前記溝部の前記底面に当接する止め具とを備えた請求項1に記載の支持具。
【請求項3】
前記支持部の前記貫通孔は、ねじ穴にて形成され、
前記支持部の前記止め具は、前記ねじ穴に螺合して嵌合し前記溝部の前記底面に当接するピンにて形成された請求項2に記載の支持具。
【請求項4】
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の下側に設置された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の支持具。
【請求項5】
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の上側に設置された請求項2または請求項3に記載の支持具。
【請求項6】
前記第2軸および前記第3軸が、水平方向に設置され、
前記第1軸が、垂直方向に設置された請求項2または請求項3に記載の支持具。
【請求項7】
前記支持部の前記第1接面の傾斜方向の長さは、前記固定部の前記溝部の前記傾斜側面の傾斜方向の長さよりも長く形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の支持具。
【請求項8】
前記溝部の前記底面と、前記溝部の前記傾斜側面とのなす傾斜角は、60度±2度にて形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の支持具。
【請求項9】
前記固定部の前記第1軸方向の長さが、前記支持部の前記第1軸方向の長さよりも長く形成された請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の支持具。
【請求項10】
前記固定部には、前記支持部が複数個設置される請求項9に記載の支持具。
【請求項11】
前記受け部は、複数の前記支持部に跨がって設置される請求項10に記載の支持具。
【請求項12】
前記受け部は、棒状部材、または、板状部材、または、把持部材にて形成される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、支持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の支持具は、軸がほぼ水平の姿勢に保持された柱状の固定部と、軸と直角なほぼ水平方向の一方から固定部に着脱自在に取り付けられる支持部と、この支持部に固着され荷重を支持する受け部とを備えた支持具であって、固定部の上面には上方が開放された溝が軸方向に沿って形成され、溝は、底面とこの底面から上方へ向かって支持部取付側に傾斜する傾斜側面とこの傾斜側面より支持部取付側に位置する他方側面とで形成され、支持部は、溝の傾斜側面と当接可能な第1の接面を有する溝挿入部と、この溝挿入部と連なって一体に形成され、溝の他方側面と連なり固定部の周方向所定長に亘る外周面と当接可能な第2の接面を有する外周部とからなり、受け部は、支持部の外周部に固着されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-6516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の支持具は、受け部から支持部が容易に離脱する可能性があるという問題点があった。
【0005】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、受け部が形成された支持部を固定部に安定して固定できかつ容易に装着が可能な支持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示される支持具は、
第1軸に沿って延設し、前記第1軸と直交する断面が長方形形状の固定部と、
前記第1軸と直交する第2軸の前方側から前記固定部に着脱自在に取り付けられる支持部と、
前記支持部に取り付けられ荷重物を支持する受け部とを備えた支持具であって、
前記固定部は、前記第1軸および前記第2軸と直交する第3軸の一方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第1固定面と、
前記第1固定面に連通して、前記第2軸の前方側であって前記第1軸および前記第3軸に平行な第2固定面と、
前記第2固定面に連通して、前記第3軸の他方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第3固定面とを有し、
前記第1固定面には、前記第2軸の前方側から前記第1固定面の一部の前方固定面を残し、前記第3軸の一方側が開放された開口を有する溝部が、前記第1軸に沿って形成され、
前記溝部は、前記第1軸および前記第2軸に平行な底面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の後方側から前記第2軸の前方側に、前記第3軸の一方側に向かって傾斜する傾斜側面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の前方側に前記第1軸および前記第3軸に平行な他方側面とを有し、
前記支持部は、溝挿入部と、前記溝挿入部に連通して一体に形成された外周部とを有し、
前記溝挿入部は、前記溝部の前記傾斜側面と当接する第1接面と、
前記第1接面に連通して前記溝部の前記底面と当接する第2接面と、
前記第2接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第3接面とを有し、
前記外周部は、前記第3接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記前方固定面に当接する第4接面と、
前記第4接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行かつ前記第2固定面に当接する第5接面と、
前記第5接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記第3固定面に当接する第6接面と、
前記第6接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第7接面と、
前記第7接面から前記溝挿入部の前記第1接面までの外周を形成する外周面とを有し、
前記第3接面と前記第7接面との前記第2軸における間隔は、前記前方固定面が挿入可能な大きさにて形成され、
前記受け部は、前記支持部の前記外周面に固着して設置されるものである。
【発明の効果】
【0007】
本願に開示される支持具によれば、
受け部が形成された支持部を固定部に安定して固定できかつ容易に装着が可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1の固定部、支持部、および受け部を有する支持具の使用状態を示す側面図である。
図2図1に示した支持具の固定部の構成を示す側面図である。
図3図1に示した支持具の支持部および受け部の構成を示す側面図である。
図4図1に示した支持具の使用方法を説明する側面図である。
図5図1に示した支持具の使用方法を説明する側面図である。
図6図1に示した支持具の使用方法を説明する側面図である。
図7図1に示した支持具の使用方法を説明する斜視図である。
図8図1に示した支持具の使用方法を説明する斜視図である。
図9図1に示した支持具の他の受け部の構成を示す斜視図である。
図10図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す斜視図である。
図11図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す斜視図である。
図12図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す側面図である。
図13図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す側面図である。
図14図13に示した支持部および受け部の構成を示す側面図である。
図15図1に示した支持具の内、他の支持部の構成を示す側面図である。
図16】実施の形態2の固定部、支持部、および受け部を有する支持具の使用状態を示す側面図である。
図17図16に示した支持具の固定部の構成を示す側面図である。
図18図16に示した支持具の支持部および受け部の構成を示す側面図である。
図19図16に示した支持具の使用状態を示す斜視図である。
図20図16に示した支持具の他の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の固定部、支持部、および受け部を有する支持具の使用状態を示す側面図である。図2は、図1に示した支持具の固定部の構成を示す側面図である。図3は、図1に示した支持具の支持部および受け部の構成を示す側面図である。図4から図6は、図1に示した支持具の使用方法を説明する側面図である。図7および図8は、図1に示した支持具の使用方法を説明する斜視図である。
【0010】
図9は、図1に示した支持具の内、他の受け部の構成を示す斜視図である。図10から図12は、図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す斜視図である。図13は、図1に示した支持具の内、他の支持部および受け部の構成を示す側面図である。図14は、図13に示した支持部および受け部の構成を示す側面図である。図15は、図1に示した支持具の内、他の固定部の構成を示す側面図である。
【0011】
本各実施の形態の支持具10は、荷重物としての例えば商品をディスプレイするために用いられるものである。但し、荷重物であればいずれでもよく、商品以外の場合も考えられる。そして、以下の説明において、支持具10における各方向を、図1に示すように、紙面奥行き方向に延びる第1軸X、第1軸Xと直交して紙面左右方向に延びる第2軸Y、第2軸Yの前方側Y1(以下、前方側Y1と省略してと示す場合もある)、第2軸Yの後方側Y2(以下、後方側Y2と省略して示す場合もある)、第1軸Xおよび第2軸Yと直交して紙面上下方向に延びる第3軸Z、第3軸Zの一方側Z1(以下、一方側Z1と省略して示す場合もある)、第3軸Zの他方側Z2(以下、他方側Z2と省略して示す場合もある)として示す。よって、支持具10を構成する各部分においても、これらの方向は同一方向となり、当該方向を基準として各方向を示して説明する。
【0012】
実施の形態1においては、各図に示すように、第1軸Xおよび第2軸Yが、水平方向に設置され、第3軸Zが、垂直方向に設置され、後述する固定部1の第1固定面111が、垂直方向の下側に設置された場合について説明する。
【0013】
図1に示すように、支持具10は、金属にて形成されており、例えばアルミ押し出し型材にて形成されている。支持具10は、固定部1、支持部2、および受け部3にて構成される。固定部1は、壁面など、構造物5に固定されている。固定部1には、構造物5に設置するためのフランジ部4が連接されている。そして、固定部1は、構造物5にフランジ部4を介してネジ8にて固定されている。さらに、構造物5などが見えないように、フランジ部4の前方側Y1には、化粧板6が設置される。
【0014】
図2に示すように、固定部1は、第1軸Xに沿って延設し、第1軸Xと直交する断面、すなわち、第2軸Yおよび第3軸Zに沿って切断された断面は、長方形形状にて形成される。但し、長方形形状とは、略長方形形状を含むものであり、当然のことながら、角部は、R加工された場合も含まれる。なお、他の構成の各図においても、固定部1と同様に、便宜上、R加工が施されていない形状にて示している。
【0015】
固定部1は、第3軸Zの一方側Z1であって第1軸Xおよび第2軸Yに平行な第1固定面111と、第1固定面111に連通して、第2軸Yの前方側Y1であって第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第2固定面112と、第2固定面112に連通して、第3軸Zの他方側Z2であって第1軸Xおよび第2軸Yに平行な第3固定面113とを有する。第1固定面111および第3固定面113に連通して、第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第4固定面114にはフランジ部4が連接して形成されている。
【0016】
第1固定面111、第2固定面112、第3固定面113および第4固定面114を有する、固定部1は、第2軸Yおよび第3軸Zに沿って切断された断面が、長方形形状にてされる。なお、本実施の形態1においては、第1固定面111および第3固定面113の第2軸Y方向の長さが、第2固定面112および第4固定面114の第3軸Z方向の長さよりも長く形成された長方形形状の例を示したが、当然のことながら、第1固定面111および第3固定面113の第2軸Y方向の長さが、第2固定面112および第4固定面114の第3軸Z方向の長さよりも短く形成された長方形形状であっても、また、第1固定面111および第3固定面113の第2軸Y方向の長さと、第2固定面112および第4固定面114の第3軸Z方向の長さとが同じ長さの正方形形状であってもよい。
【0017】
なお、本実施の形態1において、第4固定面114は仮想面の例を示し、フランジ部4が連接されている例を示したが、フランジ部4の形状または構成はこの例に限られることはなく、支持具10を設置する構造物5の形状、または、場所により適宜変更される。また、第4固定面114は、仮想面であるため図2のみに図示し、他の図は図示を省略している。
【0018】
第1固定面111には、第2軸Yの前方側Y1から第1固定面111の一部の前方固定面115を残し、第3軸Zの一方側Z1が開放された開口100を有する溝部101が、第1軸Xに沿って形成されている。溝部101は、第1軸Xおよび第2軸Yに平行な底面102と、底面102に連通して、第2軸Yの後方側Y2から第2軸Yの前方側Y1に、第3軸Zの一方側Z1に向かって傾斜する傾斜側面103と、底面102に連通して、第2軸Yの前方側Y1に第1軸Xおよび第3軸Zに平行な他方側面104とを有している。溝部101の底面102と、溝部101の傾斜側面103とのなす傾斜角θ1は、60度にて形成されている。具体的には、60度±2度程度にて形成されている。
【0019】
また、固定部1には、複数の固定部1を連結するための連結孔140が第1軸X方向に貫通して形成されている。当該連結孔140は複数個の固定部1を第1軸X方向に連結する際に用いられるものである。複数個の固定部1を連結する場合には、当該連結孔140に第1軸X方向に延びる棒状の連結体を挿入することにより、複数個の固定部1を第1軸Xに沿った平行姿勢を維持できる。但し、本実施の形態においては、1個の固定部1のみにて支持具10を構成する例にて説明する。
【0020】
図1に示すように、支持部2は、第2軸Yの前方側Y1から固定部1に着脱自在に取り付けられるものである。また、受け部3は、支持部2に取り付けられ荷重物を支持するものである。ここでは、受け部3は、棒状部材にて形成されている例を示している。
【0021】
図3に示すように、支持部2は、溝挿入部210と、溝挿入部210に連通して一体に形成された外周部220とを有する。溝挿入部210は、溝部101の傾斜側面103と当接する第1接面201と、第1接面201に連通して溝部101の底面102と当接する第2接面202と、第2接面202に連通して第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第3接面203とを有する。
【0022】
外周部220は、第3接面203に連通して第1軸Xおよび第2軸Yに平行かつ前方固定面115に当接する第4接面204と、第4接面204に連通して第1軸Xおよび第3軸Zに平行かつ第2固定面112に当接する第5接面205と、第5接面205に連通して第1軸Xおよび第2軸Yに平行かつ第3固定面113に当接する第6接面206と、第6接面206に連通して第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第7接面207と、第7接面207から溝挿入部210の第1接面201までの外周を形成する外周面222とを有する。
【0023】
ここでは、外周面222は、具体的には、第7接面207に第2軸Yの前方側Y1に向かって連通して、第1軸Xおよび第2軸Yに平行な第1外周面241と、第1外周面241に第3軸Zの一方側Z1に向かって連通して、第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第2外周面242と、第2外周面242に第2軸Yの後方側Y2に向かって連通し、第1軸Xおよび第2軸Yに平行な第3外周面243と、一方を第3外周面243に他方を第1接面201にそれぞれ連通して、第1軸Xおよび第3軸Zに平行な第4外周面244とから構成される。但し、外周面222は、受け部3が設置可能な面であればよく、当該例に限られるものではない。
【0024】
さらに、支持部2は、第4接面204と外周面222の第3外周面243とを第3軸Zの方向に貫通する貫通孔230と、外周面222の第3外周面243側から貫通孔230に挿入して嵌合され一端232が溝部101の底面102に当接する止め具231(図1参照)とを備える。具体的には、支持部2の貫通孔230は、ねじ穴にて形成される。また、支持部2の止め具231は、当該ねじ穴に螺合して嵌合し溝部101の底面102に当接するピンにて形成される。
【0025】
そして、支持部2の第3接面203と第7接面207との第2軸Yにおける間隔Hは、固定部1の前方固定面115が挿入可能な大きさにて形成される。具体的には、図3に示すように、第3接面203と第7接面207との第2軸Yに沿った間隔H(長さ)が、図2に示した、前方固定面115の第2軸Y方向の長さL5より長く形成されている。さらに、図3に示した、支持部2の第1接面201の傾斜方向の長さL1は、図2に示した、固定部1の溝部101の傾斜側面103の傾斜方向の長さL2よりも長く形成されている。
【0026】
なお、図3においては、支持部2と受け部3とが一体に形成されている例を示しているが、これに限られることはなく、受け部3は支持部2から着脱可能にネジ止めなどにて固定されている場合も考えられる。このように形成すれば、後述する様々な形状の受け部3を取り替えて支持部2に設置するのに有効である。
【0027】
上記のように構成された実施の形態1の支持具10の設置方法について説明する。まず、図1に示すように、フランジ部4を構造物5に沿わせ、ネジ8を用いて構造物5に固定する。これにより、固定部1の姿勢および位置は構造物5に固定され移動することはできない。ここでは、固定部1は、第1軸Xおよび第2軸Yが水平方向、第3軸Zが垂直方向の姿勢となるように固定される。さらに、この際、固定部1の第1固定面111は、第3軸Zの一方側Z1、すなわち、垂直方向の下方側に溝部101の開口100が設置される。
【0028】
次に、フランジ部4の前方側Y1に接するように化粧板6(例えば、プラスタボード)を貼り付け設置する。当然のことながら、化粧板6は、固定部1の溝部101の開口100を覆わないように設置される。これにより、固定部1に支持部2および受け部3を設置していない状態では、支持具10の固定部1の前方側Y1のみ、すなわち、第2軸Yおよび第3軸Zに沿って切断された断面が長方形形状となる箇所のみが見える状態となり、美観に優れている。また、固定部1の溝部101が、支持具10の前方側Y1から視覚的に隠されているため、美観に優れている。また、溝部101の開口100は一方側Z1に開口しているため、溝部101内に埃などがたまることを防止できる。
【0029】
次に、受け部3が取り付けられた支持部2を固定部1の前方側Y1から挿入していく(図4および図7)。この際、支持部2の溝挿入部210を、固定部1の第2固定面112の第3軸Zの一方側Z1よりさらに下方側の位置から挿入していく。次に、支持部2の溝挿入部210を固定部1の第2軸Yの後方側Y2に移動させ、支持部2の溝挿入部210を固定部1の溝部101の開口100と相対する位置に挿入していく(図5)。この際、図5に示すように、支持部2の第7接面207が、固定部1の第2固定面112に当接する位置をガイドとして、当該位置まで移動することができる。
【0030】
次に、このように、支持部2の第7接面207が、固定部1の第2固定面112に当接する位置まで移動すると、支持部2を第3軸Zの他方側Z2に移動させ、支持部2の溝挿入部210を、固定部1の溝部101の開口100から溝部101内に挿入する(図6)。この際、支持部2の第3接面203と第7接面207との第2軸Yにおける間隔Hが、固定部1の前方固定面115が挿入可能な大きさ、ここでは、支持部2の第3接面203と第7接面207との第2軸Yに沿った間隔H(長さ)が、固定部1の前方固定面115の第2軸Y方向の長さL5より長く形成されているため、容易に挿入が可能となる。
【0031】
そして、図6に示すように、固定部1の溝部101の底面102に、支持部2の溝挿入部210の第2接面202を当接させる。この際、固定部1の前方固定面115に支持部2の第4接面204が当接する。この状態をガイドとして、支持部2の溝挿入部210を第2軸Yの後方側Y2に移動し、止め具231が設置される前の図1に示すような状態として、固定部1に支持部2が装着される。この際、固定部1の溝部101の傾斜側面103に、支持部2の溝挿入部210の第1接面201が当接し、溝部101の底面102に、第2接面202が当接し、第1固定面111の前方固定面115に、第4接面204が当接し、第2固定面112に、第5接面205が当接し、第3固定面113に、第6接面206が当接する。
【0032】
さらに、図3に示した、支持部2の第1接面201の傾斜方向の長さL1は、図2に示した、固定部1の溝部101の傾斜側面103の傾斜方向の長さL2よりも長く形成されているため、支持部2の第1接面201と溝部101の傾斜側面103との当接は、くさびのような作用が生じるため、より一層当該当接が強固となる。さらに、溝部101の底面102と、溝部101の傾斜側面103とのなす傾斜角θ1が、60度にて形成されているため、傾斜角θ1が60度±2度より小さい場合より、支持部2の溝挿入部210自体の強度を確保できるとともに、60度±2度より大きい場合より、当該くさびのような作用がさらに有効となる。
【0033】
この状態でも、上記に示したようにそれぞれの面が当接しているため、固定部1に支持部2は係止されるが、さらに強固に固定するために、止め具231を、貫通孔230に対して、第3軸Zの一方側Z1から他方側Z2に、例えば、L型の六角棒レンチなどを用いて止め具231を回転させながら貫通孔230に挿入していき、止め具231の一端232が、底面102に当接するまで挿入する。そして、貫通孔230に止め具231を固定する。
【0034】
このように、貫通孔230に止め具231を固定すれば、先に示した、固定部1の溝部101の傾斜側面103と、支持部2の溝挿入部210の第1接面201との当接、溝部101の底面102と、第2接面202との当接、第1固定面111の前方固定面115と、第4接面204との当接、第2固定面112と、第5接面205との当接、および、第3固定面113と、第6接面206との当接が確実となる。
【0035】
これにより、固定部1と支持部2との固定が確実となり、受け部3に荷重物を設置しても、固定部1から支持部2が外れることはより一層防止できる。また、受け部3に加わる荷重物の荷重は、第3軸Zの一方側Z1方向の荷重であるが、受け部3に対して、それ以外の、第3軸Zの他方側Z2方向の荷重、第1軸X方向の荷重、第2軸Y方向の荷重のいずれが生じたとしても、固定部1から支持部2が外れることは防止できる。
【0036】
また、ここでは、固定部1の溝部101に支持部2の溝挿入部210を挿入した後に、止め具231を貫通孔230に設置する例を示したが、これに限られることはなく、あらかじめ、止め具231を貫通孔230の途中まで、すなわち、止め具231の一端232が貫通孔230の第3軸Zの他方側Z2に突出しない位置、具体的には、支持部2の第四接面204より第3軸Zの他方側Z2に突出しない位置まで止め具231を貫通孔230に挿入しておき、この状態を保ちながら、上記に示したように、固定部1の溝部101に支持部2の溝挿入部210が挿入した後に、止め具231の一端232が、底面102に当接するまで挿入することも考えられる。このようにすれば、止め具231の装着が容易となる。
【0037】
また、固定部1から受け部3の設置された支持部2を外す場合には、上記示した装着の動作と逆の動作、まず、止め具231を、例えば、L型の六角棒レンチなどを用いて回転させながら貫通孔230から抜き出せば、容易に外すことができる。
【0038】
また、図8に示すように、固定部1の第1軸X方向の長さL3を、支持部2の第1軸X方向の長さL4よりも長く形成する。これにより、固定部1の第1軸X方向の最適な箇所に、支持部2および受け部3を設置できる。また、支持部2および固定部1の第1軸X方向において任意の箇所に移動できる。また、当該支持部2の移動は、上記固定部1への支持部2の装着が容易であるため、容易に可能となる。さらに、図8のように形成すれば、固定部1に、複数個の支持部2を設置できる。
【0039】
さらに、支持部2を複数個設置する場合、図9に示すように、受け部32を、複数の支持部2に跨がって設置できる。このように形成すれば、例えば、複数のハンガを受け部32に引っ掛けて、第1軸X方向に複数個容易にディスプレイできる。
【0040】
また、上記図8および図9に示した、支持部2の第1軸X方向の長さは一例であり、図10に示すように、図8および図9の場合より第1軸X方向に長い長さL41を有する支持部21を形成し、受け部33を把持部材にて形成することも考えられる。なお、支持部21は、第1軸X方向の長さ以外は、上記示した支持部2と同一の構成を有する。このように形成すれば、受け部33に荷重物としてのガラス板などの板材72を把持して設置できる。この場合、板材72の上に、商品をディスプレイできる。なお、この場合、支持部21と受け部33とは一体に形成されることが考えられる。
【0041】
また、図11に示すように、支持部21の第2軸Yの前方側Y1であって、支持部21の第2外周面242に第3軸Zの他方側Z2に突出する板状部材の受け部34を設置することも考えられる。このように形成すれば、受け部34に荷重物として、逆L字状のフック73の付いたボード74の当該フック73を受け部34に引っ掛けて使用できる。
【0042】
さらに、受け部3は、上記示したような棒状部材、または、板状部材、または、把持部材などは一例であり、当該形状以外であっても様々な形状にて形成でき、荷重物の形状により対応する形状に受け部3を形成し、適宜設置できる。
【0043】
また、図12に示すように、上記図1に示した場合と異なり、第1接面201に連通する外周面222の第4外周面244を有していない場合も考えられる。この場合、第1接面201は外周面222の第3外周面234に連通して形成される。このように形成すれば、支持部2の第1接面201の傾斜方向の長さL1を、固定部1の溝部101の傾斜側面103の傾斜方向の長さL2よりも容易に長く形成できる。
【0044】
次に、他の例として、図13および図14を用いて説明する。固定部1の構成は上記図2と同一の構成であるためその説明を省略し、支持部22および受け部35の図1とは異なる部分を適宜説明する。図14に示すように、支持部22は、外周面222が図1の場合とは異なり、第3外周面243に、第3軸Zの一方側Z1に突出する段差部250を備える。
【0045】
そして、図13に示すように、貫通孔230に挿入される止め具233は、フランジを備えたネジピンにて形成されている。よって、貫通孔230に止め具233を挿入する場合に、図1に示したような場合の六角棒レンチなどは必要なく、設置者が止め具233のフランジをもって回転させながら貫通孔230に止め具233を挿入して嵌合させ設置できるので設置が一層容易となる。また、段差部250が形成されているため、第2軸Yの前方側Y1から、当該止め具233のフランジを隠すことができる。
【0046】
さらに、外周面222の第2外周面242は、垂直方向の第3軸Zより第2軸Yの前方側Y1に傾斜角θ2、例えば、1.5度程度傾けたZZ軸上に形成する。これにより、外周面222の第2外周面242に設置される受け部35の第2軸Y方向の中心軸が、水平方向の第2軸Yより第3軸Zの他方側Z2に傾斜角θ3、例えば、1.5度程度傾いたYY軸(受け部35の中心軸に相当)上に設置される。これにより、受け部3に係る、第3軸Zの一方側Z1方向の荷重がより一層安定的に設置できる。
【0047】
また、上記実施の形態1においては、貫通孔230および止め具231を備える例を示したが、これに限られることはなく、荷重物の荷重が、第3軸Zの一方側Z1方向のみに係る、または、荷重が軽量の場合であれば、図15に示したような、貫通孔および止め具が形成されていない場合であっても、固定部1の溝部101の傾斜側面103と、支持部2の溝挿入部210の第1接面201との当接、溝部101の底面102と、第2接面202との当接、第1固定面111の前方固定面115と、第4接面204との当接、第2固定面112と、第5接面205との当接、第3固定面113と、第6接面206との当接により、固定部1に支持部2および受け部3の支持が可能である。
【0048】
上記のように構成された実施の形態1の支持具は、
第1軸に沿って延設し、前記第1軸と直交する断面が長方形形状の固定部と、
前記第1軸と直交する第2軸の前方側から前記固定部に着脱自在に取り付けられる支持部と、
前記支持部に取り付けられ荷重物を支持する受け部とを備えた支持具であって、
前記固定部は、前記第1軸および前記第2軸と直交する第3軸の一方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第1固定面と、
前記第1固定面に連通して、前記第2軸の前方側であって前記第1軸および前記第3軸に平行な第2固定面と、
前記第2固定面に連通して、前記第3軸の他方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第3固定面とを有し、
前記第1固定面には、前記第2軸の前方側から前記第1固定面の一部の前方固定面を残し、前記第3軸の一方側が開放された開口を有する溝部が、前記第1軸に沿って形成され、
前記溝部は、前記第1軸および前記第2軸に平行な底面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の後方側から前記第2軸の前方側に、前記第3軸の一方側に向かって傾斜する傾斜側面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の前方側に前記第1軸および前記第3軸に平行な他方側面とを有し、
前記支持部は、溝挿入部と、前記溝挿入部に連通して一体に形成された外周部とを有し、
前記溝挿入部は、前記溝部の前記傾斜側面と当接する第1接面と、
前記第1接面に連通して前記溝部の前記底面と当接する第2接面と、
前記第2接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第3接面とを有し、
前記外周部は、前記第3接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記前方固定面に当接する第4接面と、
前記第4接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行かつ前記第2固定面に当接する第5接面と、
前記第5接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記第3固定面に当接する第6接面と、
前記第6接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第7接面と、
前記第7接面から前記溝挿入部の前記第1接面までの外周を形成する外周面とを有し、
前記第3接面と前記第7接面との前記第2軸における間隔は、前記前方固定面が挿入可能な大きさにて形成され、
前記受け部は、前記支持部の前記外周面に固着して設置されるので、
受け部に係る荷重物を、固定部の溝部および外周面に、支持部の溝挿入部および外周部が係止することで、支持できる。また、固定部の溝部に支持部の溝挿入部を容易に着脱できるため、支持具の使用が容易かつ簡便にできる。
【0049】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記支持部は、前記第4接面と前記外周面とを前記第3軸の方向に貫通する貫通孔と、
前記外周面側から前記貫通孔に挿入して嵌合され一端が前記溝部の前記底面に当接する止め具とを備えたので、
止め具の一端と溝部の底面との当接により、固定部の溝部の傾斜側面と、支持部の溝挿入部の第1接面と当接が固定され、支持具の姿勢にかかわらず、固定部から支持部が脱離するのを確実に防止でき、固定部への支持部の固定が確実にできる。
【0050】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記支持部の前記貫通孔は、ねじ穴にて形成され、
前記支持部の前記止め具は、前記ねじ穴に螺合して嵌合し前記溝部の前記底面に当接するピンにて形成されたので、
貫通孔への止め具の着脱が簡便にできる。
【0051】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の下側に設置されたので、
固定部の溝部が、支持具の前方側から隠されているため、美観に優れ、また、溝部に埃などがたまることを防止できる。
【0052】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記支持部の前記第1接面の傾斜方向の長さは、前記固定部の前記溝部の前記傾斜側面の傾斜方向の長さよりも長く形成されているため、
溝部の傾斜側面に支持具の第1接面が確実に当接できるため、固定部への支持部の固定がより一層確実にできる。
【0053】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記溝部の前記底面と、前記溝部の前記傾斜側面とのなす傾斜角は、60度±2度にて形成されたので、
支持部の溝挿入部の強度が確保できるとともに、支持部への固定部の固定が確実にできる。
【0054】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記固定部の前記第1軸方向の長さが、前記支持部の前記第1軸方向の長さよりも長く形成されたので、
固定部の第1軸方向に対して、任意の箇所に支持部を設置できる。
【0055】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記固定部には、前記支持部が複数個設置されるので、
多くの荷重物を支持できる。
【0056】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記受け部は、複数の前記支持部に跨がって設置されるので、
さらに荷重の大きな荷重物を支持でき、また、様々な受け部の形状が可能になる。
【0057】
さらに、実施の形態1の支持具は、
前記受け部は、棒状部材、または、板状部材、または、把持部材にて形成されるので、
荷重物の様々な形状に対応して支持できる。
【0058】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、第1軸Xおよび第2軸Yが、水平方向に設置され、第3軸Zが、垂直方向に設置され、固定部1の第1固定面111が、垂直方向の下側に設置された例を示したが、これに限られることはなく、本実施の形態2においては、第1軸Xおよび第2軸Yが、水平方向に設置され、第3軸Zが、垂直方向に設置され、固定部1の第1固定面111が、垂直方向の上側に設置された場合、または、第2軸Yおよび第3軸Zが、水平方向に設置され、第1軸Xが、垂直方向に設置された場合について説明する。
【0059】
図16は、実施の形態2の固定部、支持部、および受け部を有する支持具の使用状態を示す側面図である。図17は、図16に示した支持具の固定部の構成を示す側面図である。図18は、図16に示した支持具の支持部および受け部の構成を示す側面図である。図19は、図16に示した支持具の使用状態を示す斜視図である。図20は、図16に示した支持具の他の使用状態を示す斜視図である。
【0060】
但し、下記に説明するような、固定部1の第1固定面111が、垂直方向の上方面に設置され、荷重物の荷重が一般的に第3軸Zの他方側Z2方向に加わる場合(図16から図19)、または、第1軸Xが、垂直方向に設置され、荷重物の荷重が一般的に第1軸X方向に加わる場合(図20)には、固定部1から支持部2および受け部3の落下または容易に離脱するのを防止するために、貫通孔230および止め具231が必須構成となる。
【0061】
図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して省略する。図16から図19に示すように、支持具10の固定部1、支持部2の構成は、上記実施の形態1と同一の構成を有しており、支持具10の姿勢のみが異なるものである。このように支持具10を設置すれば、固定部1の溝部101が支持具10の第3軸Zの一方側Z1から容易に確認できる。このため、固定部1の溝部101への支持部2の溝挿入部210の挿入が一層容易となる。また、貫通孔230へ止め具23を設置する際にも、当該作業が容易かつ確実にできる。
【0062】
さらに、図20に示すように、支持具10の固定部1、支持部2の構成は、上記実施の形態1と同一の構成を有しており、支持具10の姿勢のみが異なるものである。このように、支持具10を設置すれば、垂直方向の任意の箇所に当該支持具10により荷重物を支持できる。さらに、固定部1の溝部101が支持具10の一方側X1から容易に確認できる。このため、固定部1の溝部101への支持部2の溝挿入部210の挿入が一層容易となる。また、貫通孔230へ止め具23を設置する際にも、当該作業が容易かつ確実にできる。
【0063】
なお、本実施の形態2においては、上記実施の形態1における図1と同一の構成について説明するが、これに限られることはなく、上記実施の形態1における他の例についても同様に構成することができ、同様の効果を奏することができる。
【0064】
上記のように構成された実施の形態2の支持具は、
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の上側に設置されたので、
上記実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、
固定部への支持部の挿入が容易にできる。
【0065】
さらに、実施の形態2の支持具は、
前記第2軸および前記第3軸が、水平方向に設置され、
前記第1軸が、垂直方向に設置されたので、
上記実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、
固定部への支持部の挿入が容易にできる。
【0066】
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
【0067】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0068】
(付記1)
第1軸に沿って延設し、前記第1軸と直交する断面が長方形形状の固定部と、
前記第1軸と直交する第2軸の前方側から前記固定部に着脱自在に取り付けられる支持部と、
前記支持部に取り付けられ荷重物を支持する受け部とを備えた支持具であって、
前記固定部は、前記第1軸および前記第2軸と直交する第3軸の一方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第1固定面と、
前記第1固定面に連通して、前記第2軸の前方側であって前記第1軸および前記第3軸に平行な第2固定面と、
前記第2固定面に連通して、前記第3軸の他方側であって前記第1軸および前記第2軸に平行な第3固定面とを有し、
前記第1固定面には、前記第2軸の前方側から前記第1固定面の一部の前方固定面を残し、前記第3軸の一方側が開放された開口を有する溝部が、前記第1軸に沿って形成され、
前記溝部は、前記第1軸および前記第2軸に平行な底面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の後方側から前記第2軸の前方側に、前記第3軸の一方側に向かって傾斜する傾斜側面と、
前記底面に連通して、前記第2軸の前方側に前記第1軸および前記第3軸に平行な他方側面とを有し、
前記支持部は、溝挿入部と、前記溝挿入部に連通して一体に形成された外周部とを有し、
前記溝挿入部は、前記溝部の前記傾斜側面と当接する第1接面と、
前記第1接面に連通して前記溝部の前記底面と当接する第2接面と、前記第2接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第3接面とを有し、
前記外周部は、前記第3接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記前方固定面に当接する第4接面と、
前記第4接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行かつ前記第2固定面に当接する第5接面と、
前記第5接面に連通して前記第1軸および前記第2軸に平行かつ前記第3固定面に当接する第6接面と、
前記第6接面に連通して前記第1軸および前記第3軸に平行な第7接面と、
前記第7接面から前記溝挿入部の前記第1接面までの外周を形成する外周面とを有し、
前記第3接面と前記第7接面との前記第2軸における間隔は、前記前方固定面が挿入可能な大きさにて形成され、
前記受け部は、前記支持部の前記外周面に固着して設置される支持具。
(付記2)
前記支持部は、前記第4接面と前記外周面とを前記第3軸の方向に貫通する貫通孔と、
前記外周面側から前記貫通孔に挿入して嵌合され一端が前記溝部の前記底面に当接する止め具とを備えた付記1に記載の支持具。
(付記3)
前記支持部の前記貫通孔は、ねじ穴にて形成され、
前記支持部の前記止め具は、前記ねじ穴に螺合して嵌合し前記溝部の前記底面に当接するピンにて形成された付記2に記載の支持具。
(付記4)
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の下側に設置された付記1から付記3のいずれか1項に記載の支持具。
(付記5)
前記第1軸および前記第2軸が、水平方向に設置され、
前記第3軸が、垂直方向に設置され、
前記固定部の前記第1固定面が、垂直方向の上側に設置された付記2または付記3に記載の支持具。
(付記6)
前記第2軸および前記第3軸が、水平方向に設置され、
前記第1軸が、垂直方向に設置された付記2または付記3に記載の支持具。
(付記7)
前記支持部の前記第1接面の傾斜方向の長さは、前記固定部の前記溝部の前記傾斜側面の傾斜方向の長さよりも長く形成された付記1から付記6のいずれか1項に記載の支持具。
(付記8)
前記溝部の前記底面と、前記溝部の前記傾斜側面とのなす傾斜角は、60度±2度にて形成された付記1から付記7のいずれか1項に記載の支持具。
(付記9)
前記固定部の前記第1軸方向の長さが、前記支持部の前記第1軸方向の長さよりも長く形成された付記1から付記8のいずれか1項に記載の支持具。
(付記10)
前記固定部には、前記支持部が複数個設置される付記9に記載の支持具。
(付記11)
前記受け部は、複数の前記支持部に跨がって設置される付記10に記載の支持具。
(付記12)
前記受け部は、棒状部材、または、板状部材、または、把持部材にて形成される付記1から付記11のいずれか1項に記載の支持具。
【符号の説明】
【0069】
1 固定部、10 支持具、100 開口、101 溝部、102 底面、
103 傾斜側面、104 他方側面、111 第1固定面、112 第2固定面、
113 第3固定面、114 第4固定面、115 前方固定面、140 連結孔、
2 支持部、21 支持部、22 支持部、201 第1接面、202 第2接面、
203 第3接面、204 第4接面、205 第5接面、206 第6接面、
207 第7接面、210 溝挿入部、220 外周部、222 外周面、
230 貫通孔、231 止め具、232 一端、233 止め具、
241 第1外周面、242 第2外周面、243 第3外周面、244 第4外周面、250 段差部、3 受け部、32 受け部、33 受け部、34 受け部、
35 受け部、4 フランジ部、5 構造物、6 化粧板、72 板材、73 フック、74 ボード、8 ネジ、θ1 傾斜角、θ2 傾斜角、θ3 傾斜角、H 間隔、
L1 長さ、L2 長さ、L3 長さ、L4 長さ、L5 長さ、X 第1軸、
Y 第2軸、Y1 前方側、Y2 後方側、Z 第3軸、Z1 一方側、Z2 他方側。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20