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特開2024-27233情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027233
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129862
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】岡山 茂幸
(72)【発明者】
【氏名】三小田 聡
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】
【課題】関連する作業記録を特定すること。
【解決手段】日報作成装置201は、第1の予定(A社定例)についての日報R42(第1の日報)を作成するにあたり、第1の予定の内容を表す予定情報から、日報R42への入力情報(題名、曜日時間、参加者)を取得する。日報作成装置201は、取得した入力情報に基づいて、日報R42と他の日報との類似度を算出する。日報作成装置201は、算出した類似度が閾値以上となる日報を、日報R42に関連する日報として特定する。例えば、日報R12,R23,R32,R62の類似度が閾値以上となった場合、日報R12,R23,R32,R62が、日報R42に関連する日報として特定される。日報作成装置201は、日報R42の日報IDと対応付けて、特定した関連する日報の日報IDを関連日報テーブル230に記憶する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項2】
前記入力情報は、前記第1の予定のタイトルを含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定についての作業報告と前記入力情報に含まれる前記第1の予定のタイトルとに基づいて、前記第1の作業記録との第1の類似度を算出し、
算出した前記第1の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記入力情報は、前記第1の予定のタイトルを含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定のタイトルと前記入力情報に含まれる前記第1の予定のタイトルとに基づいて、前記第1の作業記録との第2の類似度を算出し、
算出した前記第2の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記入力情報は、前記第1の予定の参加者情報を含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定の参加者情報と前記入力情報に含まれる前記第1の予定の参加者情報とに基づいて、前記第1の作業記録との第3の類似度を算出し、
算出した前記第3の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記入力情報は、前記第1の予定の実施時期を含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定の実施時期と前記入力情報に含まれる前記第1の予定の実施時期とに基づいて、前記第1の作業記録との第4の類似度を算出し、
算出した前記第4の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記第1の予定と対応付けて、特定した前記関連する作業記録の情報を出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記第1の予定についての作業報告を受け付けたことに応じて、前記入力情報と前記作業報告とを含む前記第1の作業記録を作成し、
作成した前記第1の作業記録を前記記憶部に記憶する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項6に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、営業担当者や建設作業員などのユーザは、業務終了時に事務所に戻って、事務所のPC(Personal Computer)を使用して業務日報を作成することが多かった。近年は、携帯端末を利用して、ユーザが作業報告を音声で読み上げてサーバ上にアップロードすることで、音声解析技術によりサーバ側で音声データから業務日報を作成するシステムがある。
【0003】
先行技術としては、議事録作成処理において、各タブレット端末から取得した録音ファイルの各時間帯での音量を比較し、最大音量の音声を用いて録音ファイルごとにフィルタリング処理を行い、フィルタリングされた音声を用いて音声認識処理を行うものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-011744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ある業務についての日報を作成する際などに、既存の日報の中から関連する日報を特定することが困難であるという問題がある。例えば、定例会などの推移を確認するにあたり、定例会について過去に作成された日報を人手で探し出すには多くの時間や手間がかかる。
【0006】
一つの側面では、本発明は、関連する作業記録を特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様では、第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、情報処理プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一側面によれば、関連する作業記録を特定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。
図3図3は、日報作成装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4図4は、日報テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5図5は、日報作成装置201の機能的構成例を示すブロック図である。
図6図6は、関連日報テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。
図7図7は、第1の日報の具体例を示す説明図である。
図8図8は、過去の予定についての日報の具体例を示す説明図である。
図9図9は、日報作成装置201の動作例を示す説明図である。
図10図10は、関連する日報の情報の出力例を示す説明図(その1)である。
図11図11は、関連する日報の情報の出力例を示す説明図(その2)である。
図12図12は、日報作成装置201の準備処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、日報作成装置201の関連日報特定処理手順の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、日報作成装置201の関連日報表示処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。図1において、情報処理装置101は、過去の予定についての作業記録の中から、第1の予定についての第1の作業記録と関連する作業記録を特定するコンピュータである。
【0012】
予定は、前もって計画された作業の予定である。作業には、一人で行われるものもあれば、複数人で行われるものがある。作業は、例えば、営業、会議、定例会、ミーティングなどの業務にかかる作業である。作業記録は、作業についての報告を行うための情報である。作業記録は、例えば、業務の報告を行うための日報(業務日報)である。
【0013】
従来、スマートフォンなどの携帯端末を利用して、ユーザが作業内容などを音声で読み上げて録音し、サーバ上にアップロードするシステムがある。サーバ側では、AI(Artificial Intelligence)などを利用した音声解析技術により、音声データから日報が作成される。
【0014】
しかしながら、従来のシステムでは、日報を日付や報告者で管理することが多く、関連する日報を特定することが困難である。例えば、過去に作成された定例会の日報をもとに、定例会の推移を確認したい場合がある。このような場合に、過去に作成された定例会についての日報を人手で探し出すには、多くの時間や手間がかかる。
【0015】
そこで、本実施の形態では、過去の予定についての作業記録の中から、新たな予定についての作業記録と関連する作業記録を特定する情報処理情報について説明する。ここで、情報処理装置101の処理例(下記(1)、(2)の処理に対応)について説明する。
【0016】
(1)情報処理装置101は、第1の予定についての第1の作業記録102を作成するにあたり、予定情報103から、第1の作業記録102への入力情報104を取得する。予定情報103は、第1の予定の内容を表す情報である。予定情報103は、例えば、第1の予定のタイトル(題名)、参加者情報、実施時期などを含む。参加者情報は、第1の予定に参加するユーザを特定する情報である。実施時期は、第1の予定が行われる日付、曜日、時間帯などである。予定情報103は、例えば、既存の予定管理システムによって管理される。
【0017】
入力情報104は、第1の作業記録102に含める情報である。入力情報104は、例えば、第1の予定のタイトルを含む。また、入力情報104は、第1の予定の参加者情報を含むものであってもよい。また、入力情報104は、第1の予定の実施時期を含むものであってもよい。ただし、予定情報103は、第1の予定の内容を表すものである。したがって、入力情報104には、第1の予定についての作業報告は含まれない。
【0018】
このように、情報処理装置101は、予定ごとの作業記録を作成するにあたり、予定管理システムなどによって管理される予定情報から、作業記録に入力する情報を取得する。これにより、情報処理装置101は、予定の内容に関する情報を作業記録に含めて、予定と作業記録とを紐付けることができる。
【0019】
(2)情報処理装置101は、取得した入力情報104に基づいて、記憶部110を参照して、第1の作業記録102と関連する作業記録を特定する。記憶部110は、過去の予定についての作業記録を記憶する。記憶部110に記憶された各作業記録には、過去の予定についての作業報告が含まれる。
【0020】
作業報告とは、実際に行われた作業についての報告である。作業報告は、例えば、作業の内容を表す情報であってもよい。作業報告には、例えば、会議の会話録が含まれていてもよい。また、各作業記録には、過去の予定のタイトルが含まれていてもよい。また、各作業記録には、過去の予定の参加者情報が含まれていてもよい。また、各作業記録には、過去の予定の実施時期が含まれていてもよい。
【0021】
例えば、入力情報104に、第1の予定のタイトルが含まれるとする。この場合、情報処理装置101は、例えば、記憶部110に記憶された各作業記録について、各作業記録に含まれる過去の予定についての作業報告と、入力情報104に含まれる第1の予定のタイトルとに基づいて、第1の作業記録102との類似度を算出する。そして、情報処理装置101は、算出した類似度に基づいて、関連する作業記録を特定してもよい。
【0022】
より詳細に説明すると、例えば、情報処理装置101は、第1の予定のタイトルを形態素解析することにより、タイトルから形態素を抽出する。つぎに、情報処理装置101は、既存の固有名詞辞書を参照して、抽出した形態素から固有名詞を抽出する。そして、情報処理装置101は、各作業記録に含まれる作業報告における、抽出した固有名詞の出現回数を計数する。
【0023】
つぎに、情報処理装置101は、計数した固有名詞の出現回数に基づいて、各作業記録と第1の作業記録102との類似度を算出する。そして、情報処理装置101は、記憶部110に記憶された作業記録のうち、算出した類似度があらかじめ設定された閾値以上となる作業記録を、関連する作業記録として特定してもよい。図1の例では、作業記録111,112が関連する作業記録として特定されている。
【0024】
このように、情報処理装置101によれば、新たな予定(第1の予定)の予定情報を活用して、過去の予定についての作業記録の中から、新たな予定についての作業記録に関連する作業記録を特定することができる。これにより、情報処理装置101は、作業記録の関連付けを可能にして、作業の効率化を図ることができる。
【0025】
例えば、ユーザは、定例会が行われる前や、定例会についての日報(作業報告)を入力する際に、特定された過去の定例会についての日報の内容を参照することで、定例会の推移を確認することができる。また、ユーザは、過去の定例会についての日報を人手で探す場合に比べて、時間や手間を削減することができる。
【0026】
(情報処理システム200のシステム構成例)
つぎに、図1に示した情報処理装置101を含む情報処理システム200のシステム構成例について説明する。ここでは、図1に示した情報処理装置101を、情報処理システム200内の日報作成装置201に適用した場合を例に挙げて説明する。情報処理システム200は、例えば、業務を支援するシステムに適用される。
【0027】
以下の説明では、予定についての作業記録として、業務の報告を行うための「日報(業務日報)」を例に挙げて説明する。
【0028】
図2は、情報処理システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、情報処理システム200は、日報作成装置201と、予定管理システム202と、複数のユーザ端末203(図2では、3台)と、を含む。情報処理システム200において、日報作成装置201、予定管理システム202およびユーザ端末203は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
【0029】
ここで、日報作成装置201は、日報テーブル220および関連日報テーブル230を有し、業務の報告を行うための日報(業務日報)を作成するコンピュータである。日報テーブル220および関連日報テーブル230の記憶内容については、図4および図5を用いて後述する。日報作成装置201は、例えば、サーバによって実現される。
【0030】
予定管理システム202は、予定DB(Database)240を有し、複数のユーザの予定を管理するコンピュータである。予定DB240は、予定ごとの予定情報を記憶する。予定情報は、予定のタイトル(題名)、参加者情報、実施時期(年月日、曜日、時間帯)などを含む。
【0031】
具体的には、例えば、予定情報は、ユーザを識別する情報と対応付けて、予定のタイトル、参加者情報、実施時期などを表す情報である。ユーザを識別する情報は、例えば、担当者名、担当者コードなどである。予定情報は、例えば、ユーザが使用する予定管理アプリと連携することによって、予定DB240に登録される。予定管理システム202は、例えば、サーバによって実現される。
【0032】
ユーザ端末203は、情報処理システム200のユーザが使用するコンピュータである。ユーザは、例えば、企業の従業員などの業務を行う者である。ユーザ端末203は、例えば、スマートフォン、PC、タブレットPCなどである。
【0033】
情報処理システム200において、ユーザは、例えば、ユーザ端末203で予定管理アプリを起動し、作業(業務)単位の予定を予定管理システム202に登録することができる。また、ユーザは、ユーザ端末203で日報作成アプリを起動して、予定についての作業報告(業務報告)を日報作成装置201上にアップロードすることで、日報を作成することができる。
【0034】
なお、ここでは、日報作成装置201と予定管理システム202とを別体に設けることにしたが、これに限らない。例えば、予定管理システム202は、日報作成装置201により実現されてもよい。
【0035】
(日報作成装置201のハードウェア構成例)
つぎに、日報作成装置201のハードウェア構成例について説明する。
【0036】
図3は、日報作成装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、日報作成装置201は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0037】
ここで、CPU301は、日報作成装置201の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOSのプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0038】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0039】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示した予定管理システム202、ユーザ端末203)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0040】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0041】
なお、日報作成装置201は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイなどを有することにしてもよい。また、日報作成装置201は、上述した構成部のうち、例えば、可搬型記録媒体I/F306、可搬型記録媒体307を有さないことにしてもよい。また、図2に示した予定管理システム202、ユーザ端末203についても、日報作成装置201と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、ユーザ端末203は、上述した構成部のほかに、例えば、入力装置、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォンなどを有する。
【0042】
(日報テーブル220の記憶内容)
つぎに、図4を用いて、日報作成装置201が有する日報テーブル220の記憶内容について説明する。日報テーブル220は、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0043】
図4は、日報テーブル220の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、日報テーブル220は、日報ID、担当者名、担当者コード、タイトル、参加者、年月日、曜日・時間帯および本文のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、日報情報(例えば、日報情報400-1,400-2)をレコードとして記憶する。日報情報は、日報に相当する。
【0044】
ここで、日報IDは、日報(業務日報)を一意に識別する識別子である。日報IDは、例えば、「担当者コード-年月日-番号」によって表される。担当者名は、ユーザの名前である。担当者コードは、ユーザを一意に識別する識別子である。タイトルは、日報に対応する予定のタイトル(題名)である。
【0045】
参加者は、日報に対応する予定の参加者である。年月日は、日報に対応する予定の業務が行われる年月日である。曜日・時間帯は、日報に対応する予定の業務が行われる曜日・時間帯である。本文は、日報に対応する予定の業務についての報告(作業報告)である。初期状態では、本文は「空」である。
【0046】
日報情報のうち、担当者名、担当者コード、タイトル、参加者、年月日および曜日・時間帯は、例えば、図2に示した予定管理システム202によって管理される予定情報に基づいて設定される。日報IDは、日報作成装置201において付与されてもよく、予定管理システム202によって管理される予定情報に含まれていてもよい。本文は、例えば、日報に対応する予定の業務が終了した際などに、ユーザによって登録される。
【0047】
(日報作成装置201の機能的構成例)
図5は、日報作成装置201の機能的構成例を示すブロック図である。図5において、日報作成装置201は、取得部501と、作成部502と、特定部503と、出力部504と、受付部505と、記憶部510と、を含む。取得部501~受付部505は制御部500となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。記憶部510は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0048】
取得部501は、第1の予定についての第1の日報(作業記録)を作成するにあたり、第1の予定の内容を表す予定情報から、第1の日報への入力情報を取得する。ここで、第1の予定は、日報の作成対象となる予定(対象の予定)であり、例えば、図2に示した予定管理システム202に新たに登録された予定である。
【0049】
第1の予定の内容を表す予定情報は、例えば、担当者名、担当者コードと対応付けて、第1の予定のタイトル、参加者情報、実施時期(年月日、曜日、時間帯)などを表す。入力情報は、第1の日報に含める情報であり、日報同士の類似性の判断に用いられる。
【0050】
具体的には、例えば、取得部501は、予定管理システム202にアクセスして、予定DB240(図2参照)から、新たに登録された予定情報を取得する。そして、取得部501は、取得した予定情報から、担当者名、担当者コード、タイトル、参加者、実施時期(年月日、曜日・時間帯)を抽出することにより、第1の日報への入力情報を取得する。
【0051】
予定管理システム202から予定情報を取得する処理は、例えば、定期的に実行されてもよく、また、あらかじめ決められた時刻に実行されてもよい。ただし、取得部501は、例えば、不図示の入力装置を用いたユーザの操作入力や、図2に示したユーザ端末203から受信することによって、第1の予定の内容を表す予定情報を取得してもよい。
【0052】
作成部502は、取得された入力情報に基づいて、第1の予定についての第1の日報(作業記録)を作成する。具体的には、例えば、作成部502は、第1の日報の日報IDを取得する。なお、日報IDは、作成部502が生成してもよいし、予定情報に含まれていてもよい。例えば、作成部502は、予定情報に含まれる当該予定情報を一意に識別するIDを、日報IDとして用いてもよい。
【0053】
そして、作成部502は、取得した日報IDと対応付けて、取得された入力情報に含まれる担当者名、担当者コード、タイトル、参加者情報および実施時期(年月日、曜日・時間帯)を日報テーブル220(例えば、図4参照)に登録する。これにより、第1の予定についての日報情報が新たなレコードとして登録される。日報情報は、第1の日報を表す情報である。ただし、この時点では、日報情報の本文は「空」である。第1の日報の具体例については、図7を用いて後述する。
【0054】
特定部503は、取得された入力情報に基づいて、記憶部510を参照して、第1の日報に関連する日報を特定する。記憶部510は、過去の予定についての日報を記憶する。記憶部510は、例えば、日報テーブル220を記憶する。過去の予定は、例えば、作業報告を含む日報が作成された実施済みの予定である。
【0055】
なお、特定対象となる日報は、例えば、記憶部510(日報テーブル220)に記憶されたすべてのユーザの過去の日報である。ただし、特定部503は、特定対象となる日報を、第1の予定を登録したユーザのみの日報に限定してもよい。
【0056】
例えば、入力情報に、第1の予定のタイトルが含まれるとする。この場合、特定部503は、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定についての作業報告と、入力情報に含まれる第1の予定のタイトルとに基づいて、第1日報との第1の類似度を算出してもよい。第1の類似度は、例えば、過去の予定についての作業報告と第1の予定のタイトルとが類似するほど、値が高くなるように算出される。
【0057】
そして、特定部503は、算出した第1の類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、特定部503は、算出した第1の類似度が閾値α以上となる日報を、関連する日報として特定してもよい。閾値αは、任意に設定可能である。記憶部510に記憶された日報の具体例については、図8を用いて後述する。また、第1の類似度の算出例については、図7および図8を用いて後述する。
【0058】
また、特定部503は、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定についてのタイトルと、入力情報に含まれる第1の予定のタイトルとに基づいて、第1日報との第2の類似度を算出してもよい。第2の類似度は、例えば、過去の予定についてのタイトルと第1の予定のタイトルとが類似するほど、値が高くなるように算出される。
【0059】
第2の類似度は、例えば、ルーベンシュタイン距離(編集距離)を用いて算出されてもよい。ルーベンシュタイン距離は、二つの文字列がどの程度異なっているかを示す指標値の一つである。ルーベンシュタイン距離は、例えば、文字の挿入・削除・置換などの操作によって、一方の文字列をもう一方の文字列に書き換えるのに必要な最小操作回数によって定義される。
【0060】
そして、特定部503は、算出した第2の類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、特定部503は、算出した第2の類似度が閾値α以上となる日報を、関連する日報として特定してもよい。第2の類似度の算出例については、図7および図8を用いて後述する。
【0061】
例えば、入力情報に、第1の予定の参加者情報が含まれるとする。参加者情報は、第1の予定に参加するユーザを特定する情報である。この場合、特定部503は、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定の参加者情報と、入力情報に含まれる第1の予定の参加者情報とに基づいて、第1日報との第3の類似度を算出してもよい。第3の類似度は、例えば、過去の予定の参加者と第1の予定の参加者との一致率が高いほど、値が高くなるように算出される。
【0062】
そして、特定部503は、算出した第3の類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、特定部503は、算出した第3の類似度が閾値α以上となる日報を、関連する日報として特定してもよい。第3の類似度の算出例については、図7および図8を用いて後述する。
【0063】
例えば、入力情報に、第1の予定の実施時期が含まれるとする。実施時期は、第1の予定が行われる日付、曜日、時間帯などである。この場合、特定部503は、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定の実施時期と、入力情報に含まれる第1の予定の実施時期とに基づいて、第1日報との第4の類似度を算出してもよい。第4の類似度は、例えば、過去の予定の実施時期と第1の予定の実施時期とが一致する場合に、値が高くなるように算出される。
【0064】
そして、特定部503は、算出した第4の類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、特定部503は、算出した第4の類似度が閾値α以上となる日報を、関連する日報として特定してもよい。第4の類似度の算出例については、図7および図8を用いて後述する。
【0065】
また、特定部503は、算出した第1の類似度、第2の類似度、第3の類似度および第4の類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、特定部503は、第1の類似度、第2の類似度、第3の類似度および第4の類似度を足し合わせた累積類似度が閾値β以上となる日報を、関連する日報として特定してもよい。閾値βは、任意に設定可能である。
【0066】
また、特定部503は、各類似度(第1~第4の類似度)に重み付けし、重み付けした各類似度に基づいて、関連する日報を特定してもよい。例えば、「第1の類似度、第4の類似度、第2の類似度、第3の類似度」の順に重要度が高いとする。この場合、特定部503は、第1~第4の類似度に、例えば、「3:1:1:2」の重み付けをしてもよい。
【0067】
特定された関連する日報の日報IDは、例えば、第1の日報の日報IDと対応付けて、図6に示すような関連日報テーブル230に記憶される。関連日報テーブル230は、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0068】
なお、特定部503による特定処理は、例えば、あらかじめ決められた時刻に、日報テーブル220内の本文が「空」の日報情報(第1の日報)について一括して実行されてもよい。また、特定部503による特定処理は、日報テーブル220内の本文が「空」のいずれかの日報情報(第1の日報)が選択されたことに応じて、その日報情報(第1の日報)について実行されてもよい。
【0069】
図6は、関連日報テーブル230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、関連日報テーブル230は、日報IDおよび関連日報IDのフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、関連日報情報(例えば、関連日報情報600-1)をレコードとして記憶する。
【0070】
ここで、日報IDは、日報を一意に識別する識別子である。関連日報IDは、日報IDにより識別される日報に関連する日報を一意に識別する識別子である。例えば、関連日報情報600-1は、日報R1に関連する日報R8,R9を示す。なお、日報R#は、日報ID「R#」の日報である。
【0071】
出力部504は、第1の予定と対応付けて、特定された関連する日報の情報を出力する。関連する日報の情報は、例えば、関連する日報に含まれる過去の予定の担当者名、タイトル、参加者、実施時期などの情報である。出力部504の出力形式としては、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置への記憶、通信I/F305による他のコンピュータへの送信、不図示のディスプレイへの表示、不図示のプリンタへの印刷出力などがある。
【0072】
具体的には、例えば、出力部504は、図6に示した関連日報テーブル230を参照して、第1の予定のタイトルと対応付けて、関連する日報の情報をユーザ端末203に出力してもよい。関連する日報の情報出力は、例えば、第1の予定が選択されたことに応じて行われる。関連する日報の情報の出力例については、図10および図11を用いて後述する。
【0073】
関連する日報の情報出力のタイミングは、例えば、第1の予定の業務が行われる前であってもよく、また、第1の予定の業務についての作業報告を行うときであってもよい。関連する日報の情報出力は、例えば、第1の予定を登録したユーザのみが行えるようにしてもよく、また、第1の予定を登録したユーザ以外のユーザも行えるようにしてもよい。第1の予定を登録したユーザ以外のユーザは、例えば、第1の予定を登録したユーザを管理する者や、第1の予定を登録したユーザと同一チームのユーザなどである。
【0074】
受付部505は、第1の予定についての作業報告を受け付ける。作業報告は、実際に行われた作業(業務)の内容を表す情報である。作業記録は、例えば、ユーザ端末203を用いて、ユーザによって入力される。具体的には、例えば、受付部505は、ユーザ端末203から受信することにより、第1の予定についての作業報告を受け付ける。
【0075】
作業報告は、例えば、テキスト形式のデータである。また、作業報告は、例えば、ユーザが読み上げた音声を録音した音声データであってもよい。この場合、日報作成装置201は、例えば、AIなどを利用した既存の音声解析技術により、音声データからテキスト形式の作業報告を作成してもよい。
【0076】
また、作成部502は、第1の予定についての作業報告を受け付けたことに応じて、取得された入力情報と、受け付けた作業報告とに基づいて、第1の日報を作成する。そして、作成部502は、作成した第1の日報を記憶部510に記憶する。
【0077】
具体的には、例えば、作成部502は、日報テーブル220を参照して、第1の予定に対応する日報情報を特定する。第1の予定に対応する日報情報は、例えば、日報IDから特定されてもよく、また、担当者名、担当者コード、タイトルなどから特定されてもよい。そして、作成部502は、特定した日報情報の本文に、受け付けた作業報告を設定する。
【0078】
これにより、作成部502は、第1の予定についての第1の日報を作成することができる。また、作成部502は、第1の予定についての第1の日報を、過去の予定についての日報として日報テーブル220に登録することができる。
【0079】
(第1の日報の具体例)
ここで、図7を用いて、第1の日報の具体例について説明する。ただし、第1の日報の本文は「空」である。
【0080】
図7は、第1の日報の具体例を示す説明図である。図7において、日報701は、タイトル、日にち、曜日時間、参加者および内容を含む。タイトルは、第1の予定のタイトル(題名)である。日にちは、第1の予定が行われる日にちである。曜日時間は、第1の予定が行われる曜日、時間帯である。参加者は、第1の予定の参加者である。内容は、第1の予定についての作業報告の内容である。この時点では、内容は(空欄)である。
【0081】
日報701のうち、タイトル、日にち、曜日時間、参加者は、予定管理システム202によって管理される予定情報から取得された入力情報に相当する。なお、図7の例では、日報ID、担当者名、担当者コードの表示を省略している。
【0082】
(過去の予定についての日報の具体例)
つぎに、図8を用いて、日報テーブル220に記憶された過去の予定についての日報(日報情報)の具体例について説明する。
【0083】
図8は、過去の予定についての日報の具体例を示す説明図である。図8において、日報801は、タイトル、日にち、曜日時間、参加者および内容を含む。タイトルは、過去の予定のタイトル(題名)である。日にちは、過去の予定が行われた日にちである。曜日時間は、過去の予定が行われた曜日、時間帯である。参加者は、過去の予定の参加者である。内容は、過去の予定についての作業報告の内容である。
【0084】
(各類似度の算出例)
つぎに、図7および図8を用いて、日報701と日報801との各類似度(第1~第4の類似度)の算出例について説明する。
【0085】
まず、第1の類似度の算出例について説明する。
【0086】
特定部503は、日報701のタイトル「5月度A社様定例会議」を形態素解析することにより、タイトル「5月度A社様定例会議」から形態素を抽出する。ここでは、「5月」、「度」、「A社」、「様」、「定例」、「会議」が抽出された場合を想定する。つぎに、特定部503は、日報801の内容(作業報告)における、各形態素の出現回数を計数する。
【0087】
ここでは、「5月」の出現回数は、2回である。「度」の出現回数は、0回である。「A社」の出現回数は、1回である。「様」の出現回数は、1回である。「定例」の出現回数は、0回である。「会議」の出現回数は、0回である。
【0088】
つぎに、特定部503は、計数した各形態素の出現回数の合計を算出する。そして、特定部503は、算出した出現回数の合計がk回以上の場合、第1の類似度を「1」とする。一方、特定部503は、算出した出現回数の合計がk回未満の場合、第1の類似度を「0」とする。kは、任意に設定可能である。
【0089】
第1の類似度「1」は、類似性ありを示す。第1の類似度「0」は、類似性なしを示す。ここで、kを「k=3」とする。ここでは、出現回数の合計は「4回」となる。この場合、特定部503は、出現回数の合計「4回」がk回以上のため、第1の類似度を「1」とする。
【0090】
なお、ここでは、各形態素について出現回数を計数する場合を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、特定部503は、固有名詞辞書(不図示)を参照して、抽出した形態素から固有名詞を抽出する。そして、特定部503は、日報801の内容(作業報告)における、抽出した各固有名詞の出現回数を計数してもよい。
【0091】
つぎに、第2の類似度の算出例について説明する。
【0092】
まず、特定部503は、日報701のタイトル「5月度A社様定例会議」と、日報801のタイトル「4月度A社様定例会議」とを比較して、ルーベンシュタイン距離を算出する。ここでは、ルーベンシュタイン距離は「1」となる。そして、特定部503は、算出したルーベンシュタイン距離がp未満の場合、第2の類似度を「1」とする。
【0093】
一方、特定部503は、算出したルーベンシュタイン距離がp以上の場合、第2の類似度を「0」とする。pは、任意に設定可能である。第2の類似度「1」は、類似性ありを示す。第2の類似度「0」は、類似性なしを示す。ここで、pを「p=6」とする。ここでは、特定部503は、ルーベンシュタイン距離「1」がp未満のため、第2の類似度を「1」とする。
【0094】
つぎに、第3の類似度の算出例について説明する。
【0095】
まず、特定部503は、日報701の参加者「A社X川様、A社Y山様、B社I島、B社K林」と、日報801の参加者「A社X川様、A社Z城様、B社J森、B社K林」とを比較して、参加者の一致率を算出する。参加者の一致率は、例えば、一方の参加者をもう一方の参加者に書き換えるのに必要な修正回数と、参加者数の平均とを用いて表される。
【0096】
ここでは、日報801の参加者「A社X川様、A社Z城様、B社J森、B社K林」を日報701の参加者「A社X川様、A社Y山様、B社I島、B社K林」に書き換えるのに必要な修正回数は「2」である(A社Y山様、B社I島の2名を修正)。また、参加者数の平均は「4」である。
【0097】
この場合、特定部503は、修正回数「2」を参加者数の平均「4」で除算することにより、参加者の一致率を算出する。ここでは、参加者の一致率は「50%」となる。そして、特定部503は、算出した参加者の一致率がq以上の場合、第3の類似度を「1」とする。
【0098】
一方、特定部503は、算出した参加者の一致率がq未満の場合、第3の類似度を「0」とする。qは、任意に設定可能である。第3の類似度「1」は、類似性ありを示す。第3の類似度「0」は、類似性なしを示す。ここで、qを「q=60%」とする。ここでは、特定部503は、参加者の一致率「50%」がq未満のため、第3の類似度を「0」とする。
【0099】
つぎに、第4の類似度の算出例について説明する。
【0100】
まず、特定部503は、日報701の曜日時間「水曜日 15:00-16:00」と、日報801の曜日時間「水曜日 15:00-16:00」とを比較して、予定の実施時期が一致するか否かを判断する。そして、特定部503は、予定の実施時期が一致する場合、第4の類似度を「1」とする。
【0101】
一方、特定部503は、予定の実施時期が一致しない場合、第4の類似度を「0」とする。ここでは、予定の実施時期が曜日時間「水曜日 15:00-16:00」で一致する。この場合、特定部503は、第4の類似度を「1」とする。
【0102】
ここで、算出した第1~第4の類似度に基づいて、日報801が日報701に関連する日報であるか否かを判断する場合の処理例について説明する。例えば、特定部503は、算出した第1~第4の類似度を足し合わせることにより、累積類似度を算出する。なお、各類似度(第1~第4の類似度)は、同じ重みとする。
【0103】
ここでは、累積類似度は「3」となる。特定部503は、算出した累積類似度が閾値β以上となる場合、日報801が日報701に関連する日報であると判断する。ここで、閾値βを「β=2」とする。この場合、特定部503は、累積類似度「3」が閾値β以上となるため、日報801が日報701に関連する日報であると判断する。
【0104】
(日報作成装置201の動作例)
つぎに、図9を用いて、日報作成装置201の動作例について説明する。
【0105】
図9は、日報作成装置201の動作例を示す説明図である。図9において、日報テーブル220(図4参照)内の日報情報(日報R11,R12,R13,R21,R22,R23,R31,R32,R41,R42,R51,R52,R61,R62,R71,R72,R81,R82)が模式的に表されている。
【0106】
ここでは、日報R42を第1の予定(A社定例)についての日報とする。
【0107】
日報R11,R12,R13,R21,R22,R23,R31,R32,R41,R42は、「担当者名:A」、「担当者コード:0001」のユーザの日報である。ただし、日報R42は、報告内容(本文)が空欄となっている。日報R51,R52,R61,R62,R71,R72,R81,R82は、「担当者名:B」、「担当者コード:0002」のユーザの日報である。
【0108】
日報作成装置201は、日報R42(第1の日報)を作成するにあたり、第1の予定(A社定例)の内容を表す予定情報(不図示)から、日報R42への入力情報を取得する。ここでは、入力情報として題名(タイトル)「A社定例」、曜日時間「XX」、参加者「XX」が取得され、日報R42に設定されている。なお、図9中、XXは、任意の文字列を表す。
【0109】
日報作成装置201は、取得した入力情報に基づいて、日報R42と、他の日報との類似度を算出する。図9の例では、他の日報は、日報R11,R12,R13,R21,R22,R23,R31,R32,R41,R51,R52,R61,R62,R71,R72,R81,R82である。類似度は、例えば、第1~第4の類似度を足し合わせた累積類似度である。
【0110】
日報作成装置201は、算出した類似度が閾値β以上となる日報を、日報R42に関連する日報として特定する。ここでは、日報R12,R23,R32,R62の類似度が閾値β以上となった場合を想定する。この場合、日報作成装置201は、他の日報のうち、日報R12,R23,R32,R62を、日報R42に関連する日報として特定する。そして、日報作成装置201は、日報R42の日報IDと対応付けて、日報R12,R23,R32,R62の日報IDを関連日報テーブル230に記憶する。
【0111】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定(第1の予定)の内容(入力情報)をもとに、日報R42(第1の日報)と類似性がある日報R12,R23,R32,R62を、日報R42に関連する日報として特定することができる。
【0112】
(関連する日報の情報の出力例)
つぎに、図10および図11を用いて、対象の予定(第1の予定)についての日報(第1の日報)に関連する日報の情報の出力例について説明する。対象の予定は、日報の作成対象となる予定である。ここでは、図2に示したユーザ端末203に関連する日報の情報を出力する場合について説明する。
【0113】
図10および図11は、関連する日報の情報の出力例を示す説明図である。図10において、予定選択画面1001は、対象の予定(第1の予定)を選択するための操作画面の一例である。予定選択画面1001は、例えば、ユーザ端末203において、日報作成アプリを起動すると表示される。
【0114】
予定選択画面1001には、X月x日の予定1~予定4が表示されている。予定1~予定4は、ユーザ端末203のユーザの予定である。予定選択画面1001において、不図示の入力装置を用いたユーザの操作入力により、予定1~予定4のうちのいずれかの予定を選択して、ボタンb1を選択すると、選択された予定についての日報を作成するための画面に遷移する。
【0115】
例えば、予定選択画面1001において、予定1を選択して、ボタンb1を選択すると、日報作成画面1002に遷移する。日報作成画面1002は、予定1についての日報を作成するための操作画面の一例である。日報作成画面1002には、予定1のタイトル「商談打ち合わせ」、時間「10:00~11:00」、場所「A社」が表示されている。
【0116】
日報作成画面1002において、ボタンb2を選択すると、図11に示すような関連日報選択画面1101に遷移する。図11に示す各操作画面は、例えば、日報作成装置201の制御にしたがって、ユーザ端末203に表示される。
【0117】
図11において、関連日報選択画面1101は、予定1のタイトル「商談打ち合わせ」と対応付けて、予定1についての日報に関連する日報(関連日報0001,0100)を選択可能に表示する操作画面の一例である。関連日報0001,0100は、例えば、関連日報テーブル230から特定される。
【0118】
関連日報選択画面1101において、ユーザの操作入力により、関連日報0001,0100のうちのいずれかの関連日報を選択して、ボタンb4を選択すると、選択された関連日報についての詳細な情報を表示するための画面に遷移する。
【0119】
例えば、関連日報選択画面1101において、関連日報0001を選択して、ボタンb4を選択すると、関連日報表示画面1102に遷移する。関連日報表示画面1102は、関連日報0001についての詳細な情報を表示するための操作画面の一例である。関連日報表示画面1102には、関連日報0001のタイトル「A社定例」、日にち「6月1日」、曜日「水」、時間「10:00~11:00」および内容「xxx…」が表示されている。
【0120】
関連日報表示画面1102によれば、ユーザは、予定1の業務(商談打合せ)を行う前や、予定1の日報を作成する際に、予定1と類似性のある他の予定についての日報(例えば、関連日報0001,0100)の内容を確認することができる。これにより、ユーザは、商談に至るまでの経緯などを確認することができ、業務の遂行や作業報告の作成に役立てることができる。
【0121】
なお、関連日報表示画面1102において、不図示の戻るボタンを選択することで、各操作画面1001,1002,1101に戻ることができる。例えば、日報作成画面1002に戻って、ボタンb3を選択すると、音声入力によって作業報告を入力することができる。
【0122】
また、上述した説明では、予定選択画面1001には、ユーザ端末203のユーザ個人の予定(予定1~予定4)を表示することにしたが、これに限らない。例えば、予定選択画面1001には、ユーザ端末203のユーザと同じチームや部署の全ユーザの予定が表示されてもよい。これにより、ユーザは、例えば、同じチームや部署のユーザ間で日報を共有することが可能となる。
【0123】
(日報作成装置201の情報処理手順)
つぎに、図12図14を用いて、日報作成装置201の情報処理手順について説明する。まず、図12を用いて、日報作成装置201の準備処理手順について説明する。日報作成装置201の準備処理は、例えば、10分間隔などで定期的に実行される。
【0124】
図12は、日報作成装置201の準備処理手順の一例を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、日報作成装置201は、予定管理システム202にアクセスして、予定DB240から、対象の予定に関する予定情報を取得する(ステップS1201)。
【0125】
対象の予定は、日報の作成対象となる予定(第1の予定)であり、例えば、日報作成装置201の準備処理が前回実行された後に、予定管理システム202(予定DB240)に新たに登録されたり、更新された未実施の全ての予定である。
【0126】
そして、日報作成装置201は、取得した予定情報から、対象の予定それぞれについての日報(第1の日報)への入力情報を取得する(ステップS1202)。つぎに、日報作成装置201は、対象の予定それぞれについての日報IDを取得する(ステップS1203)。
【0127】
そして、日報作成装置201は、対象の予定それぞれについて、取得した日報IDと対応付けて、取得した入力情報を日報テーブル220に設定することにより、新たなエントリを作成して(ステップS1204)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。入力情報は、例えば、担当者名、担当者コード、タイトル、参加者情報、実施時期(年月日、曜日・時間帯)である。
【0128】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定それぞれについて、日報テーブル220に新たなエントリ(日報情報)を登録することができる。この時点では、新たなエントリ(日報情報)の本文は「空」である。
【0129】
つぎに、図13を用いて、日報作成装置201の関連日報特定処理手順について説明する。日報作成装置201の関連日報特定処理は、例えば、1日に1回あらかじめ決められた時刻に実行される。
【0130】
図13は、日報作成装置201の関連日報特定処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、日報作成装置201は、日報テーブル220内の新たなエントリのうち選択されていない未選択のエントリを選択する(ステップS1301)。エントリは、本文が「空」の日報情報である。
【0131】
つぎに、日報作成装置201は、日報テーブル220を参照して、過去の予定についての日報(日報情報)のうち選択されていない未選択の日報を選択する(ステップS1302)。過去の予定は、日報情報の本文に作業(業務)報告が設定された実施済みの予定である。
【0132】
そして、日報作成装置201は、選択したエントリと、選択した日報とを比較して、類似度を算出する(ステップS1303)。類似度は、例えば、第1~第4の類似度を足し合わせた累積類似度である。つぎに、日報作成装置201は、算出した類似度が閾値以上であるか否かを判断する(ステップS1304)。ここで、類似度が閾値未満の場合(ステップS1304:No)、日報作成装置201は、ステップS1307に移行する。
【0133】
一方、類似度が閾値以上の場合(ステップS1304:Yes)、日報作成装置201は、選択した日報を関連する日報として特定する(ステップS1305)。そして、日報作成装置201は、選択したエントリの日報IDと対応付けて、選択した日報の日報IDを関連日報テーブル230に登録する(ステップS1306)。
【0134】
つぎに、日報作成装置201は、日報テーブル220を参照して、過去の予定についての日報(日報情報)のうち選択されていない未選択の日報があるか否かを判断する(ステップS1307)。ここで、未選択の日報がある場合(ステップS1307:Yes)、日報作成装置201は、ステップS1302に戻る。
【0135】
一方、未選択の日報がない場合(ステップS1307:No)、日報作成装置201は、日報テーブル220内の新たなエントリのうち選択されていない未選択のエントリがあるか否かを判断する(ステップS1308)。ここで、未選択のエントリがある場合(ステップS1308:Yes)、日報作成装置201は、ステップS1301に戻る。
【0136】
一方、未選択のエントリがない場合(ステップS1308:No)、日報作成装置201は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0137】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定それぞれについての日報に関連する日報を特定することができる。
【0138】
なお、ここでは、日報テーブル220内の新たなエントリのすべてを対象として処理を行うことにしたが、これに限らない。例えば、日報作成装置201は、日報テーブル220内の新たなエントリのいずれかのエントリが選択された際に、選択されたエントリについて、ステップS1302~S1307の処理を行ってもよい。エントリの選択は、例えば、図10に示したような予定選択画面1001において行われてもよい。
【0139】
つぎに、図14を用いて、日報作成装置201の関連日報表示処理手順について説明する。日報作成装置201の関連日報表示処理は、例えば、対象の予定が行われる前や、対象の予定についての日報(作業報告)を入力する際に実行される。
【0140】
図14は、日報作成装置201の関連日報表示処理手順の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、まず、日報作成装置201は、対象の予定が選択されたか否かを判断する(ステップS1401)。
【0141】
なお、対象の予定の選択は、例えば、図10に示したような予定選択画面1001、日報作成画面1002において行われる。例えば、日報作成画面1002において、ボタンb2が選択されると、予定選択画面1001において選択された予定を特定可能な情報が日報作成装置201に送信される。この結果、日報作成装置201において、対象の予定の選択が受け付けられる。
【0142】
ここで、日報作成装置201は、対象の予定が選択されるのを待つ(ステップS1401:No)。日報作成装置201は、対象の予定が選択された場合(ステップS1401:Yes)、関連日報テーブル230を参照して、選択された予定についての日報に関連する日報の日報IDを特定する(ステップS1402)。
【0143】
そして、日報作成装置201は、日報テーブル220を参照して、特定した日報IDにより識別される関連日報を選択可能に表示する(ステップS1403)。表示先は、例えば、ユーザ端末203である。つぎに、日報作成装置201は、関連日報が選択されたか否かを判断する(ステップS1404)。
【0144】
なお、関連日報の選択は、例えば、図11に示した関連日報選択画面1101において行われる。例えば、関連日報選択画面1101において、いずれかの関連日報を選択して、ボタンb4が選択されると、選択された関連日報を特定可能な情報(例えば、日報ID)が日報作成装置201に送信される。この結果、日報作成装置201において、関連日報の選択が受け付けられる。
【0145】
ここで、日報作成装置201は、関連日報が選択されるのを待つ(ステップS1404:No)。日報作成装置201は、関連日報が選択された場合(ステップS1404:Yes)、日報テーブル220を参照して、選択された関連日報を表示して(ステップS1405)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0146】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定が行われる前や、対象の予定についての日報(作業報告)を入力する際に、関連日報の内容を表示することができる。
【0147】
以上説明したように、実施の形態にかかる日報作成装置201によれば、第1の予定についての第1の日報(日報)を作成するにあたり、第1の予定の内容を表す予定情報から、第1の日報への入力情報を取得することができる。第1の予定の内容を表す予定情報は、例えば、予定管理システム202から取得される。そして、日報作成装置201によれば、取得した入力情報に基づいて、過去の予定についての日報を記憶する記憶部510(例えば、日報テーブル220)を参照して、第1の日報に関連する日報を特定することができる。
【0148】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定(第1の予定)の内容をもとに、過去の予定についての日報の中から、対象の予定についての日報(第1の日報)に関連する日報を特定することができる。
【0149】
また、日報作成装置201によれば、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定についての作業報告と、入力情報に含まれる第1の予定のタイトルとに基づいて、第1の日報との第1の類似度を算出し、算出した第1の類似度に基づいて、関連する日報を特定することができる。ただし、入力情報は、第1の予定のタイトルを含む。
【0150】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定のタイトルと、過去の予定についての作業報告(業務報告)との類似性から、対象の予定についての日報に関連する日報を特定することができる。
【0151】
また、日報作成装置201によれば、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定のタイトルと、入力情報に含まれる第1の予定のタイトルとに基づいて、第1の日報との第2の類似度を算出し、算出した第2の類似度に基づいて、関連する日報を特定することができる。ただし、入力情報は、第1の予定のタイトルを含む。
【0152】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定のタイトルと、過去の予定についてのタイトルとの類似性から、対象の予定についての日報に関連する日報を特定することができる。
【0153】
また、日報作成装置201によれば、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定の参加者情報と、入力情報に含まれる第1の予定の参加者情報とに基づいて、第1の日報との第3の類似度を算出し、算出した第3の類似度に基づいて、関連する日報を特定することができる。ただし、入力情報は、第1の予定の参加者情報を含む。
【0154】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定の参加者と、過去の予定の参加者との類似性から、対象の予定についての日報に関連する日報を特定することができる。
【0155】
また、日報作成装置201によれば、記憶部510に記憶された各日報について、各日報に含まれる過去の予定の実施時期と、入力情報に含まれる第1の予定の実施時期とに基づいて、第1の日報との第4の類似度を算出し、算出した第4の類似度に基づいて、関連する日報を特定することができる。ただし、入力情報は、第1の予定の実施時期を含む。
【0156】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定の実施時期と、過去の予定の実施時期との類似性から、対象の予定についての日報に関連する日報を特定することができる。例えば、日報作成装置201は、対象の予定と同じ曜日や時間帯に行われた過去の予定についての日報を、関連する日報として特定することができる。
【0157】
また、日報作成装置201によれば、第1の予定と対応付けて、特定した関連する日報の情報を出力することができる。
【0158】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定が行われる前や、対象の予定についての日報(作業報告)を入力する際に、関連する日報の内容を表示することができる。
【0159】
また、日報作成装置201によれば、第1の予定についての作業報告を受け付けたことに応じて、入力情報と作業報告とを含む第1の作業報告を作成し、作成した第1の作業報告を記憶部510に記憶することができる。
【0160】
これにより、日報作成装置201は、対象の予定についての作業報告(業務報告)が入力された場合、対象の予定についての日報(作業報告を含む)を、過去の予定についての日報として利用することができる。
【0161】
これらのことから、日報作成装置201によれば、予定管理システム202と連携して予定情報を活用することにより、予定ごとに日報を細分化して管理しつつ、日報の関連付けを可能にすることができる。これにより、日報作成装置201は、ユーザの業務に関係のある日報を容易に参照可能にして、業務の効率化を図ることができる。
【0162】
例えば、ユーザは、対象の予定の業務を行う前に、関連する日報の内容を参照することで、定例会の推移や関連会議の報告内容を確認した上で、業務を行うことができる。また、ユーザは、対象の予定の日報を作成する際に、関連する日報の内容を参照することで、定例会の推移や関連会議の報告内容を確認した上で、対象の予定の作業報告を作成することができる。また、ユーザは、同じチームや部署のメンバーで日報を共有することにより、プロジェクト全体の進捗や関連する業務を行う他メンバーの状況などを確認することができる。
【0163】
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0164】
また、本実施の形態で説明した情報処理装置101(日報作成装置201)は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0165】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0166】
(付記1)第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【0167】
(付記2)前記入力情報は、前記第1の予定のタイトルを含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定についての作業報告と前記入力情報に含まれる前記第1の予定のタイトルとに基づいて、前記第1の作業記録との第1の類似度を算出し、
算出した前記第1の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
【0168】
(付記3)前記入力情報は、前記第1の予定のタイトルを含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定のタイトルと前記入力情報に含まれる前記第1の予定のタイトルとに基づいて、前記第1の作業記録との第2の類似度を算出し、
算出した前記第2の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の情報処理プログラム。
【0169】
(付記4)前記入力情報は、前記第1の予定の参加者情報を含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定の参加者情報と前記入力情報に含まれる前記第1の予定の参加者情報とに基づいて、前記第1の作業記録との第3の類似度を算出し、
算出した前記第3の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0170】
(付記5)前記入力情報は、前記第1の予定の実施時期を含み、
前記特定する処理は、
前記記憶部に記憶された各作業記録について、前記各作業記録に含まれる過去の予定の実施時期と前記入力情報に含まれる前記第1の予定の実施時期とに基づいて、前記第1の作業記録との第4の類似度を算出し、
算出した前記第4の類似度に基づいて、前記関連する作業記録を特定する、
ことを特徴とする付記1~4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0171】
(付記6)前記第1の予定と対応付けて、特定した前記関連する作業記録の情報を出力する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0172】
(付記7)前記第1の予定についての作業報告を受け付けたことに応じて、前記入力情報と前記作業報告とを含む前記第1の作業記録を作成し、
作成した前記第1の作業記録を前記記憶部に記憶する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0173】
(付記8)複数のユーザの予定を管理する予定管理システムから、前記第1の予定の内容を表す予定情報を取得する、
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
【0174】
(付記9)第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【0175】
(付記10)第1の予定についての第1の作業記録を作成するにあたり、前記第1の予定の内容を表す予定情報から、前記第1の作業記録への入力情報を取得し、
取得した前記入力情報に基づいて、過去の予定についての作業記録を記憶する記憶部を参照して、前記第1の作業記録に関連する作業記録を特定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。
【符号の説明】
【0176】
101 情報処理装置
102,111,112 作業記録
103 予定情報
104 入力情報
110,510 記憶部
200 情報処理システム
201 日報作成装置
202 予定管理システム
203 ユーザ端末
210 ネットワーク
220 日報テーブル
230 関連日報テーブル
240 予定DB
300 バス
301 CPU
302 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
500 制御部
501 取得部
502 作成部
503 特定部
504 出力部
505 受付部
701,801 日報
1001 予定選択画面
1002 日報作成画面
1101 関連日報選択画面
1102 関連日報表示画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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