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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027256
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】半導体装置および半導体素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/04 20230101AFI20240222BHJP
   H01L 21/338 20060101ALI20240222BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
H01L25/04 Z
H01L29/80 H
H01L29/80 G
H01L21/60 311S
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129912
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】田村 侑也
【テーマコード(参考)】
5F044
5F102
【Fターム(参考)】
5F044KK17
5F044LL01
5F044QQ02
5F102FA10
5F102GB01
5F102GC01
5F102GL04
5F102GM04
5F102GQ01
5F102GV03
(57)【要約】
【課題】 配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能な半導体装置および半導体素子を提供する。
【解決手段】 半導体装置A10は、第1ゲート電極311、第1電極312および第2電極313を有する第1半導体素子31と、第2ゲート電極321、第3電極322および第4電極323を有する第2半導体素子32と、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321に導通する駆動素子33とを備える。第1方向に視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。前記第1方向に視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向の一方側に位置する第1電極、第2電極および第1ゲート電極を有する第1半導体素子と、
前記第1方向において前記第1電極が位置する側に位置する第3電極、第4電極および第2ゲート電極を有するとともに、前記第1方向に対して直交する第2方向において前記第1半導体素子から離れた第2半導体素子と、
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子を基準として前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向の一方側に位置するとともに、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に導通する駆動素子と、を備え、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1半導体素子の第1中心と、前記第2半導体素子の第2中心と、の間に位置しており、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第3方向において、前記駆動素子と、前記第1中心および前記第2中心と、の間に位置する、半導体装置。
【請求項2】
前記第1方向に視て、前記第1半導体素子は、前記第2方向に延び、かつ前記駆動素子から最も近くに位置する第1縁を有し、
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第3方向に延び、かつ前記第1縁から最も近くに位置する第2縁を有し、
前記第1方向に視て、前記第2縁の延長線は、前記第1縁に交差する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1方向に視て、前記第2半導体素子は、前記第2方向に延び、かつ前記駆動素子から最も近くに位置する第3縁を有し、
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第3方向に延び、かつ前記第3縁から最も近くに位置する第4縁を有し、
前記第1方向に視て、前記第4縁の延長線は、前記第3縁に交差する、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記駆動素子と前記第1ゲート電極とを導通する第1配線をさらに備え、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極は、前記第1配線に重なっている、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1方向において前記第1配線を基準として前記第1半導体素子とは反対側に位置する第1絶縁層をさらに備え、
前記第1配線は、前記第1絶縁層に接している、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記駆動素子と前記第1電極とを導通する第2配線をさらに備え、
前記第2配線は、前記第1方向において前記第1絶縁層を基準として前記第1配線が位置する側に位置しており、
前記第2配線は、前記第1絶縁層に接している、請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第1配線および前記第2配線に重なっている、請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2電極は、前記第1電極よりも前記駆動素子の近くに位置する、請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第2電極は、前記第2方向において前記第1ゲート電極を基準として前記第2ゲート電極とは反対側に位置する、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1方向に視て、前記第1配線は、前記第2配線に重なっている、請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第1半導体素子と前記第1絶縁層との間に位置する第2絶縁層をさらに備え、
前記第1配線および前記第2配線の各々の少なくとも一部は、前記第2絶縁層に収容されている、請求項6ないし10のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1絶縁層を基準として前記第1配線および前記第2配線とは反対側に位置する複数の電力端子をさらに備え、
前記複数の電力端子の各々は、前記第1電極、前記第2電極、前記第3電極および前記第4電極の少なくともいずれかに導通している、請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
前記複数の電力端子の各々の少なくとも一部は、前記第1絶縁層に収容されている、請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1半導体素子を基準として前記第2絶縁層とは反対側に位置する放熱層をさらに備え、
前記第1方向に視て、前記放熱層は、前記第1半導体素子に重なっている、請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
本体部と、
前記本体部の第1方向の一方側に位置するとともに、前記本体部に導通する第1電極、第2電極、第1ゲート電極および第2ゲート電極と、を備え、
前記第1方向に視て、前記本体部は、前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる第1縁と、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びる第2縁と、を有し、
前記第1縁の長さは、前記第2縁の長さよりも小さく、
前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において互いに離れており、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記本体部の中心よりも前記第1縁の近くに位置する、半導体素子。
【請求項16】
前記第2電極は、前記第1電極よりも前記第1縁の近くに位置する、請求項15に記載の半導体素子。
【請求項17】
前記第2電極は、前記第2方向において前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に位置する部分を含む、請求項16に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置および半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、横型構造の半導体素子(HEMT)を備える半導体装置の一例が開示されている。半導体素子は、第1電極および第2電極を有する。当該半導体装置においては、半導体素子はダイパッドに接合されている。第1電極および第2電極は、ワイヤを介してダイパッドの周辺に位置する複数の端子リードに導通している。
【0003】
特許文献1に開示されている半導体装置においては、より効率的な電力変換を達成すべく、高周波である電気信号の伝送が求められることがある。そのためには、当該電気信号の伝送経路となる配線において、寄生インダクタンスを低減することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-188085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は先述の事情に鑑み、配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能な半導体装置および半導体素子を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の側面によって提供される半導体装置は、第1方向の一方側に位置する第1電極、第2電極および第1ゲート電極を有する第1半導体素子と、前記第1方向において前記第1電極が位置する側に位置する第3電極、第4電極および第2ゲート電極を有するとともに、前記第1方向に対して直交する第2方向において前記第1半導体素子から離れた第2半導体素子と、前記第1半導体素子および前記第2半導体素子を基準として前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向の一方側に位置するとともに、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に導通する駆動素子と、を備え、前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1半導体素子の第1中心と、前記第2半導体素子の第2中心と、の間に位置しており、前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第3方向において、前記駆動素子と、前記第1中心および前記第2中心と、の間に位置する。
【0007】
本開示の第2の側面によって提供される半導体素子は、本体部と、前記本体部の第1方向の一方側に位置するとともに、前記本体部に導通する第1電極、第2電極、第1ゲート電極および第2ゲート電極と、を備え、前記第1方向に視て、前記本体部は、前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる第1縁と、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びる第2縁と、を有し、前記第1縁の長さは、前記第2縁の長さよりも小さく、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において互いに離れており、前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記本体部の中心よりも前記第1縁の近くに位置する。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる半導体装置および半導体素子が具備する構成によれば、配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
【0009】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面に基づき以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の第1実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
図2図2は、図1に対応する平面図であり、第4絶縁層、複数の第1ビア、複数の第2ビア、および複数の放熱層の図示を省略している。
図3図3は、図2に対応する平面図であり、第3絶縁層、および複数の中間層の図示を省略している。
図4図4は、図3に対応する平面図であり、第2絶縁層を省略するともに、第1半導体素子、第2半導体素子および駆動素子を透過している。
図5図5は、図1に示す半導体装置の底面図であり、被覆層を透過している。
図6図6は、図4のVI-VI線に沿う断面図である。
図7図7は、図4のVII-VII線に沿う断面図である。
図8図8は、図4のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9図9は、図4のIX-IX線に沿う断面図である。
図10図10は、図4のX-X線に沿う断面図である。
図11図11は、図4の部分拡大図である。
図12図12は、図11のXII-XII線に沿う断面図である。
図13図13は、本開示の第2実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
図14図14は、図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。
図15図15は、図13のXV-XV線に沿う断面図である。
図16図16は、図13のXVI-XVI線に沿う断面図である。
図17図17は、本開示の第3実施形態にかかる半導体装置の平面図である。
図18図18は、図17のXVIII-XVIII線に沿う断面図である。
図19図19は、図17のXIX-XIX線に沿う断面図である。
図20図20は、図17のXX-XX線に沿う断面図である。
図21図21は、本開示の一実施形態にかかる半導体素子の平面図である。
図22図22は、図21のXXII-XXII線に沿う断面図である。
図23図23は、図21のXXIII-XXIII線に沿う断面図である。
図24図24は、本開示の第4実施形態にかかる半導体装置の平面図であり、一部の構成要素の図示を省略している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示を実施するための形態について、添付図面に基づいて説明する。
【0012】
〔第1実施形態〕
図1図12に基づき、本開示の第1実施形態にかかる半導体装置A10について説明する。半導体装置A10は、第1絶縁層11、第2絶縁層12、第3絶縁層13、第4絶縁層14、第1配線21、第2配線22、第3配線23、第4配線24、複数の電力配線25、複数の制御配線26、複数の連絡配線29、第1半導体素子31、第2半導体素子32、駆動素子33、および複数の接続配線39を備える。さらに半導体装置A10は、複数の第1ビア41、複数の第2ビア42、複数の第3ビア43、複数の第4ビア44、複数の第5ビア45、複数の端子51、被覆層52、複数の放熱層61、および複数の中間層62を備える。半導体装置A10は、配線基板に表面実装される樹脂パッケージ形式によるものである。
【0013】
ここで、図2は、理解の便宜上、第4絶縁層14、複数の第1ビア41、複数の第2ビア42、および複数の放熱層61の図示を省略している。図3は、理解の便宜上、図2に対して第3絶縁層13、および複数の中間層62の図示を省略している。図4は、理解の便宜上、図3に対して第2絶縁層12の図示を省略するとともに、第1半導体素子31、第2半導体素子32および駆動素子33を透過している。図4では、透過した複数の第1半導体素子31、第2半導体素子32および駆動素子33を想像線(二点鎖線)で示している。図5は、理解の便宜上、被覆層52を透過している。図5では、透過した被覆層52を想像線で示している。
【0014】
半導体装置A10の説明においては、便宜上、後述する第4絶縁層14の頂面141の法線方向を「第1方向z」と呼ぶ。第1方向zに対して直交する方向を「第2方向x」と呼ぶ。第1方向zおよび第2方向xに対して直交する方向を「第3方向y」と呼ぶ。図1に示すように、半導体装置A10は、第1方向zに視て矩形状である。
【0015】
半導体装置A10は、外部から半導体装置A10に供給された直流電力を、第1半導体素子31および第2半導体素子32により交流電力に変換する。半導体装置A10は、たとえばモータを駆動するためのインバータに用いられる。半導体装置A10は、たとえば米国特許出願公開第2010/0019370号明細書に開示されているLDS(Laser Direct Structuring)工法によって形成することができる。
【0016】
第1絶縁層11は、図9および図12に示すように、第1方向zにおいて第1配線21と第2配線22との間に位置する。第1絶縁層11は、樹脂を含む。第1絶縁層11は、第1方向zを向く底面111を有する。半導体装置A10を配線基板に実装する際、底面111は、当該配線基板に対向する。
【0017】
第2絶縁層12は、図6図8に示すように、第1方向zにおいて第1半導体素子31、第2半導体素子32および駆動素子33と、第1絶縁層11との間に位置する。第2絶縁層12は、第1絶縁層11に接している。第2絶縁層12の組成は、第1絶縁層11の組成と同一である。
【0018】
第3絶縁層13は、図6図10に示すように、第1方向zにおいて第2絶縁層12を基準として第1絶縁層11とは反対側に位置する。第3絶縁層13は、第2絶縁層12に接している。第3絶縁層13の組成は、第1絶縁層11の組成と同一である。
【0019】
第4絶縁層14は、図6図10に示すように、第1方向zにおいて第3絶縁層13を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。第4絶縁層14は、第3絶縁層13に接している。第4絶縁層14の組成は、第1絶縁層11の組成と同一である。第4絶縁層14は、第1方向zにおいて底面111とは反対側を向く頂面141を有する。
【0020】
第1半導体素子31は、図6図7および図9に示すように、第2絶縁層12に対向している。第2半導体素子32の少なくとも一部は、第3絶縁層13に覆われている。第1半導体素子31は、主として電力変換に用いられるトランジスタ(スイッチング素子)である。第1半導体素子31は、たとえば窒化物半導体を含む材料からなる。半導体装置A10においては、第1半導体素子31は、窒化ガリウム(GaN)を含む材料からなるHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)である。
【0021】
図3および図9に示すように、第1半導体素子31は、第1主面31A、2つの第1ゲート電極311、複数の第1電極312、および複数の第2電極313を有する。第1主面31Aは、第1方向zにおいて第4絶縁層14の頂面141と同じ側を向く。図3に示すように、第1半導体素子31の第1主面31Aは、第1縁31Bを有する。第1方向zに視て、第1縁31Bは、第2方向xに延び、かつ駆動素子33から最も近くに位置する。
【0022】
図9に示すように、2つの第1ゲート電極311、複数の第1電極312、および複数の第2電極313は、第1方向zにおいて第1主面31Aが位置する側とは反対側に位置する。したがって、2つの第1ゲート電極311、複数の第1電極312、および複数の第2電極313は、第2絶縁層12に対向している。
【0023】
図3に示すように、複数の第1電極312、および複数の第2電極313の各々は、第3方向yに延びている。複数の第1電極312の第3方向yの両側に、複数の第2電極313のうち2つの第2電極313が位置する。複数の第1電極312には、第1半導体素子31により変換された後の電力に対応する電流が流れる。したがって、複数の第1電極312は、第1半導体素子31のソースに相当する。複数の第2電極313には、第1半導体素子31により変換される前の電力に対応する電流が流れる。したがって、複数の第2電極313は、第1半導体素子31のドレインに対応する。
【0024】
図3に示すように、2つの第1ゲート電極311は、第1半導体素子31の第3方向yの両側に位置する。2つの第1ゲート電極311のいずれかには、第1半導体素子31を駆動するためのゲート電圧が印加される。第1方向zに視て、2つの第1ゲート電極311の各々の面積は、複数の第1電極312、および複数の第2電極313の各々の面積よりも小さい。
【0025】
図3に示すように、第1方向zに視て、2つの第1ゲート電極311のいずれかは、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。第1方向zに視て、2つの第1ゲート電極311のいずれかは、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。
【0026】
第2半導体素子32は、図6図7および図10に示すように、第2絶縁層12に対向している。第2半導体素子32の少なくとも一部は、第3絶縁層13に覆われている。第2半導体素子32は、第2方向xにおいて第1半導体素子31から離れている。第1半導体素子31は、第2半導体素子32と同一構造および同一機能の素子である。したがって、第1半導体素子31の説明においては、第2半導体素子32の説明と重複する内容を省略する。
【0027】
図3および図10に示すように、第2半導体素子32は、第2主面32A、2つの第2ゲート電極321、複数の第3電極322、および複数の第4電極323を有する。第2主面32Aは、第1方向zにおいて第4絶縁層14の頂面141と同じ側を向く。図3に示すように、第2半導体素子32の第2主面32Aは、第3縁32Bを有する。第1方向zに視て、第3縁32Bは、第2方向xに延び、かつ駆動素子33から最も近くに位置する。
【0028】
図10に示すように、2つの第2ゲート電極321、複数の第3電極322、および複数の第4電極323は、第1方向zにおいて第2主面32Aが位置する側とは反対側に位置する。したがって、2つの第2ゲート電極321、複数の第3電極322、および複数の第4電極323は、第2絶縁層12に対向している。すなわち、2つの第2ゲート電極321、複数の第3電極322、および複数の第4電極323は、第1方向zにおいて第1半導体素子31の複数の第1電極312が位置する側に位置する。
【0029】
2つの第2ゲート電極321の構造および機能は、第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311の構造および機能に相当する。複数の第3電極322の構造および機能は、第1半導体素子31の複数の第1電極312の構造および機能に相当する。複数の第4電極323の構造および機能は、第2半導体素子32の複数の第2電極313の構造および機能に相当する。
【0030】
図3に示すように、第1方向zに視て、2つの第2ゲート電極321のいずれかは、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。第1方向zに視て、2つの第2ゲート電極321のずれかは、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。
【0031】
図3に示すように、第1半導体素子31の複数の第2電極313のうち第1主面31Aの第1縁31Bから最も近くに位置する第2電極313は、第1半導体素子31の複数の第1電極312よりも駆動素子33の近くに位置する。さらに、複数の第2電極313のうち第1縁31Bから最も近くに位置する第2電極313は、第2方向xにおいて第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311を基準として、第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321とは反対側に位置する。
【0032】
図3に示すように、第2半導体素子32の複数の第4電極323のうち第2主面32Aの第3縁32Bから最も近くに位置する第4電極323は、第2半導体素子32の複数の第3電極322よりも駆動素子33の近くに位置する。さらに、複数の第4電極323のうち第3縁32Bから最も近くに位置する第4電極323は、第2方向xにおいて第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321を基準として、第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311とは反対側に位置する。
【0033】
駆動素子33は、図2図5および図6に示すように、第2絶縁層12に対向している。駆動素子33は、第3絶縁層13に覆われている。駆動素子33は、第1半導体素子31および第2半導体素子32の第3方向yの一方側に位置する。駆動素子33は、第1半導体素子31および第2半導体素子32に導通している。駆動素子33は、第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321のいずれかと、複数の第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311のいずれかとゲート電圧を印加するゲートドライバである。駆動素子33は、複数のパッド331を有する。複数のパッド331は、第2絶縁層12に対向している。
【0034】
図3に示すように、駆動素子33は、第2縁33Aを有する。第1方向zに視て、第2縁33Aは、第3方向yに延び、かつ第1半導体素子31の第1縁31Bから最も近くに位置する。図11に示すように、第1方向zに視て、第2縁33Aの延長線EL1は、第1縁31Bに交差する。
【0035】
図3に示すように、駆動素子33は、第4縁33Bを有する。第1方向zに視て、第4縁33Bは、第3方向yに延び、かつ第2半導体素子32の第3縁32Bから最も近くに位置する。図11に示すように、第1方向zに視て、第4縁33Bの延長線EL2は、第3縁32Bに交差する。
【0036】
複数の接続配線39は、図6図10に示すように、第2絶縁層12に収容されている。図3に示すように、第1方向zに視て、複数の接続配線39の各々は、第1半導体素子31、第2半導体素子32および駆動素子33のいずれかに重なっている。複数の接続配線39の各々は、第1配線21、第3配線23、複数の電力配線25、および複数の制御配線26のいずれかにつながっている。複数の接続配線39の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0037】
図3および図4に示すように、複数の接続配線39は、複数の第1接続配線39A、複数の第2接続配線39B、および複数の第3接続配線39Cを含む。
【0038】
複数の第1接続配線39Aの各々は、第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311、複数の第1電極312、および複数の第2電極313のいずれかにつながっている。複数の第2接続配線39Bの各々は、第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321、複数の第3電極322、および複数の第4電極323のいずれかにつながっている。複数の第3接続配線39Cは、駆動素子33の複数のパッド331に個別につながっている。
【0039】
複数の電力配線25は、図6図7図9および図10に示すように、第1絶縁層11と第2絶縁層12との間に位置する。複数の電力配線25の各々の少なくとも一部は、第2絶縁層12に収容されている。複数の電力配線25の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0040】
図4に示すように、複数の電力配線25は、第1電力配線25A、第2電力配線25Bおよび第3電力配線25Cを含む。第1半導体素子31の複数の第1電極312は、複数の第1接続配線39Aのうちのいくつかを介して第1電力配線25Aに導通している。第1半導体素子31の複数の第2電極313は、複数の第1接続配線39Aのいくつかを介して第2電力配線25Bに導通している。第2半導体素子32の複数の第3電極322は、複数の第2接続配線39Bのいくつかを介して第2電力配線25Bに導通している。第2半導体素子32の複数の第4電極323は、複数の第2接続配線39Bのいくつかを介して第3電力配線25Cに導通している。
【0041】
複数の制御配線26は、図8および図10に示すように、第1絶縁層11と第2絶縁層12との間に位置する。複数の制御配線26の各々の少なくとも一部は、第2絶縁層12に収容されている。複数の制御配線26の組成は、第1配線21の組成と同一である。複数の制御配線26の各々は、複数の第3接続配線39Cのいずれかを介して駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに導通している。
【0042】
第1配線21は、図12に示すように、第1絶縁層11と第2絶縁層12との間に位置する。第1配線21の少なくとも一部は、第2絶縁層12に収容されている。第1配線21の組成は、少なくとも銅(Cu)を含む。第1配線21は、複数の第1接続配線39Aのいずれかを介して第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311のいずれかに導通している。さらに第1配線21は、複数の第3接続配線39Cのいずれかを介して駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに導通している。第1配線21においては、駆動素子33の複数のパッド331のいずれかから第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311のいずれかに向けて電流I1が流れる。
【0043】
第2配線22は、図12に示すように、第1絶縁層11を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。第2配線22の少なくとも一部は、第1絶縁層11に収容されている。第2配線22の組成は、第1配線21の組成と同一である。第2配線22は、後述する第1端子51Aと、第1電力配線25Aとを介して第1半導体素子31の複数の第1電極312に導通している。さらに第2配線22は、複数の制御配線26のいずれかを介して駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに導通している。第2配線22においては、第1半導体素子31の複数の第1電極312から駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに向けて電流I2が流れる。したがって、電流I2の向きは、第1配線21に流れる電流I1の向きとは逆である。
【0044】
図11に示すように、第1方向zに視て、第1配線21は、第2配線22に重なっている。図11および図12に示すように、第1方向zにおける第1配線21と第2配線22との間隔Dは、第1方向zと、第1配線21において電流I1が流れる方向とに対して直交する方向における第1配線21の第1寸法B1よりも短い。さらに図11に示すように、第1方向zと、第2配線22において電流I2が流れる方向とに対して直交する方向における第2配線22の第2寸法B2よりも、第1寸法B1の方が小さい。
【0045】
第3配線23は、図12に示すように、第1絶縁層11と第2絶縁層12との間に位置する。第3配線23の少なくとも一部は、第2絶縁層12に収容されている。第3配線23の組成は、第1配線21の組成と同一である。第3配線23は、複数の第2接続配線39Bのいずれかを介して第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321のいずれかに導通している。さらに第3配線23は、複数の第3接続配線39Cのいずれかを介して駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに導通している。第3配線23においては、駆動素子33の複数のパッド331のいずれかから第2半導体素子32の2つの第2ゲート電極321のいずれかに向けて電流が流れる。
【0046】
第4配線24は、図12に示すように、第1絶縁層11を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。第4配線24の少なくとも一部は、第1絶縁層11に収容されている。第4配線24の組成は、第1配線21の組成と同一である。第4配線24は、後述する第2端子51Bと、第2電力配線25Bとを介して第2半導体素子32の複数の第3電極322に導通している。さらに第4配線24は、複数の制御配線26のいずれかを介して駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに導通している。第4配線24においては、第2半導体素子32の複数の第3電極322から駆動素子33の複数のパッド331のいずれかに向けて電流が流れる。したがって、第4配線24に流れる電流の向きは、第3配線23に流れる電流の向きとは逆である。第1方向zに視て、第3配線23は、第4配線24に重なっている。
【0047】
図11に示すように、第1配線21の導通経路長L1は、第3配線23の導通経路長L2よりも長い。導通経路長L1は、駆動素子33の複数のパッド331のいずれかから第1半導体素子31の2つの第1ゲート電極311のいずれかに至る導電経路のうち、第1配線21における最短経路の長さである。導通経路長L2は、駆動素子33の複数のパッド331のいずれかから第2半導体素子32の2つの第1電極312のいずれかに至る導電経路のうち、第2配線22における最短経路の長さである。
【0048】
複数の連絡配線29は、図6図10に示すように、第1絶縁層11に収容されている。複数の連絡配線29の各々は、第1配線21、第2配線22、複数の電力配線25、および複数の制御配線26のいずれかと、第2配線22、第4配線24、および複数の端子51とのいずれかとにつながっている。図5に示すように、第1方向zに視て、複数の連絡配線29は、第1絶縁層11の底面111の周縁に囲まれている。複数の連絡配線29の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0049】
図4および図5に示すように、複数の連絡配線29は、複数の第1連絡配線29A、複数の第2連絡配線29B、複数の第3連絡配線29C、および複数の第4連絡配線29Dを含む。
【0050】
図6および図7に示すように、複数の第1連絡配線29Aは、第1電力配線25Aと後述する第1端子51Aとにつながっている。複数の第2連絡配線29Bは。第2電力配線25Bと後述する第2端子51Bとにつながっている。複数の第3連絡配線29Cは、第3電力配線25Cと後述する第3端子51Cとにつながっている。図8図10に示すように、複数の第4連絡配線29Dの各々は、第1配線21、第3配線23、および複数の制御配線26の各々のいずれかと、第2配線22、第4配線24、および後述する複数の制御端子51Dの各々のいずれかとにつながっている。
【0051】
複数の端子51は、図6図10に示すように、第1絶縁層11を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。図5に示すように、複数の端子51の各々は、複数の連絡配線29のいずれかにつながっている。これにより、複数の端子51の各々は、第1半導体素子31、第2半導体素子32および駆動素子33の少なくともいずれかに導通している。複数の端子51は、第1絶縁層11に接している。半導体装置A10においては、複数の端子51の各々の少なくとも一部は、第1絶縁層11に収容されている。複数の端子51の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0052】
図5に示すように、複数の端子51は、第1端子51A、第2端子51B、第3端子51C、および複数の制御端子51Dを含む。
【0053】
図4および図5に示すように、第1端子51Aは、複数の第1連絡配線29Aを介して第1電力配線25Aに導通している。第2配線22は、第1端子51Aにつながっている。第3端子51Cは、複数の第3連絡配線29Cを介して第2電力配線25Bに導通している。第1端子51Aおよび第3端子51Cには、第1半導体素子31および第2半導体素子32が変換する対象である直流電力が入力される。第1端子51Aは、負極(N端子)である。第3端子51Cは、正極(P端子)である。
【0054】
図4および図5に示すように、第2端子51Bは、複数の第2連絡配線29Bを介して第2電力配線25Bに導通している。第2端子51Bから、第1半導体素子31および第2半導体素子32により変換された交流電力が出力される。第4配線24は、第2端子51Bにつながっている。
【0055】
複数の制御端子51Dの各々は、複数の第4連絡配線29Dのいずれかを介して、第1配線21、第3配線23、および複数の制御配線26のいずれかに導通している。したがって、複数の制御端子51Dの各々は、駆動素子33に導通している。複数の制御端子51Dのいずれかには、駆動素子33を駆動するための電力が入力される。複数の制御端子51Dのいずれかには、駆動素子33への電気信号が入力される。さらに複数の制御端子51Dのいずれかから、駆動素子33からの電気信号が出力される。
【0056】
被覆層52は、図6図10に示すように、第1絶縁層11を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。被覆層52は、第1絶縁層11の一部として底面111を覆っている。被覆層52は、絶縁体である。被覆層52は、たとえばソルダーレジストである。第2配線22および第4配線24は、被覆層52に覆われている。被覆層52には、複数の開口521が設けられている。複数の開口521は、被覆層52を第1方向zに貫通している。複数の開口521の各々から、複数の端子51のいずれかが外部に露出している。これにより、半導体装置A10を配線基板に実装する際、ハンダを介して複数の端子51の各々を当該配線基板に導電接合させることができる。
【0057】
複数の放熱層61は、図6図7図9および図10に示すように、第3絶縁層13を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する。半導体装置A10においては、複数の放熱層61の各々の少なくとも一部は、第4絶縁層14に収容されている。複数の放熱層61は、第4絶縁層14に接している。複数の放熱層61は、第4絶縁層14の頂面141から外部に露出している。複数の放熱層61の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0058】
図1に示すように、複数の放熱層61は、第1放熱層61Aおよび第2放熱層61Bを含む。第1放熱層61Aおよび第2放熱層61Bは、第2方向xにおいて互いに離れている。第1方向zに視て、第1放熱層61Aは、第1半導体素子31に重なっている。第1方向zに視て、第2放熱層61Bは、第2半導体素子32に重なっている。
【0059】
複数の中間層62は、図6図10に示すように、第3絶縁層13を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置するとともに、第3絶縁層13と複数の放熱層61との間に位置する。複数の中間層62の各々の少なくとも一部は、第3絶縁層13に収容されている。複数の中間層62は、第4絶縁層14に接している。したがって、第4絶縁層14は、複数の中間層62と複数の放熱層61との間に位置する。複数の中間層62の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0060】
図2に示すように、複数の中間層62は、第1中間層62A、第2中間層62Bおよび第3中間層62Cを含む。第1中間層62Aおよび第2中間層62Bは、第2方向xにおいて互いに離れている。第1方向zに視て、第1中間層62Aは、第1半導体素子31および第1放熱層61Aに重なっている。第1中間層62Aは、第1半導体素子31から離れている。第1方向zに視て、第2中間層62Bは、第2半導体素子32および第2放熱層61Bに重なっている。第2中間層62Bは、第2半導体素子32から離れている。第3中間層62Cは、第2方向xにおいて第1中間層62Aと第2中間層62Bとの間に位置する。第1方向zに視て、第3中間層62Cは、駆動素子33に重なっている。第3中間層62Cは、駆動素子33から離れている。
【0061】
複数の第1ビア41は、図6に示すように、第4絶縁層14に収容されている。複数の第1ビア41は、第1放熱層61Aと第1中間層62Aとにつながっている。これにより、第1中間層62Aは、第1放熱層61Aに導通している。複数の第1ビア41の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0062】
複数の第2ビア42は、図6および図10に示すように、第4絶縁層14に収容されている。複数の第2ビア42は、第2放熱層61Bと第2中間層62Bとにつながっている。これにより、第2中間層62Bは、第2放熱層61Bに導通している。複数の第2ビア42の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0063】
複数の第3ビア43は、図6および図7に示すように、第2絶縁層12および第3絶縁層13に収容されている。複数の第3ビア43は、第1中間層62Aと第1電力配線25Aとにつながっている。これにより、第1中間層62Aは、第1電力配線25Aに導通している。複数の第3ビア43の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0064】
複数の第4ビア44は、図6および図7に示すように、第2絶縁層12および第3絶縁層13に収容されている。複数の第4ビア44は、第2中間層62Bと第2電力配線25Bとにつながっている。これにより、第2中間層62Bは、第2電力配線25Bに導通している。複数の第4ビア44の組成は、第1配線21の組成と同一である。
【0065】
複数の第5ビア45は、図8に示すように、第2絶縁層12および第3絶縁層13に収容されている。複数の第5ビア45は、第2中間層62Bと、複数の制御配線26のいずれかとに導通している。
【0066】
次に、半導体装置A10の作用効果について説明する。
【0067】
半導体装置A10は、第1ゲート電極311、第1電極312および第2電極313を有する第1半導体素子31と、第2ゲート電極321、第3電極322および第4電極323を有する第2半導体素子32と、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321に導通する駆動素子33とを備える。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。本構成をとることにより、図11に示す導通経路長L1,L2の各々を短縮することができる。したがって、本構成によれば、半導体装置A10の配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
【0068】
半導体装置A10は、駆動素子33と、第1半導体素子31の第1ゲート電極311とを導通する第1配線21をさらに備える。図11に示す導通経路長L1は、第1配線21において設定される。第1ゲート電極311には、第1半導体素子31を駆動するためのゲート電圧が印加される。したがって、導通経路長L1の短縮により第1配線21における寄生インダクタンスが低減されるため、第1半導体素子31のスイッチング損失を抑制することができる。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および駆動素子33は、第1配線21に重なっている。これにより、導通経路長L1がより短縮されるため、第1配線21の寄生インダクタンスをさらに低減することができる。
【0069】
半導体装置A10は、駆動素子33と、第2半導体素子32の第2ゲート電極321とを導通する第3配線23をさらに備える。図11に示す導通経路長L2は、第3配線23において設定される。第2ゲート電極321には、第2半導体素子32を駆動するためのゲート電圧が印加される。したがって、導通経路長L2の短縮により第3配線23における寄生インダクタンスが低減されるため、第2半導体素子32のスイッチング損失を抑制することができる。第1方向zに視て、第2ゲート電極321および駆動素子33は、第2配線22に重なっている。これにより、導通経路長L2がより短縮されるため、第3配線23の寄生インダクタンスをさらに低減することができる。
【0070】
第1方向zに視て、第1半導体素子31は、第2方向xに延び、かつ駆動素子33から最も近くに位置する第1縁31Bを有する。第1方向zに視て、駆動素子33は、第3方向yに延び、かつ第1縁31Bから最も近くに位置する第2縁33Aを有する。第1方向zに視て、第2縁33Aの延長線EL1は、第1縁31Bに交差する(図11参照)。本構成をとることにより、図11に示す導通経路長L1を効率よく短縮することができる。
【0071】
第1方向zに視て、第2半導体素子32は、第2方向xに延び、かつ駆動素子33から最も近くに位置する第3縁32Bを有する。第1方向zに視て、駆動素子33は、第3方向yに延び、かつ第3縁32Bから最も近くに位置する第4縁33Bを有する。第1方向zに視て、第4縁33Bの延長線EL2は、第3縁32Bに交差する(図11参照)。本構成をとることにより、図11に示す導通経路長L2を効率よく短縮することができる。
【0072】
第1方向zに視て、第1配線21は、第2配線22に重なっている。さらに第1配線21の第1寸法B1は、第2配線22の第2寸法B2(第1方向zと第2配線22において電流I2が流れる方向に対して直交する方向における寸法)よりも短い。本構成をとることにより、第1方向zに視て、第2配線22に重なる第1配線21の面積がより増加する。これにより、第1配線21および第2配線22に作用する相互インダクタンスに伴って第1配線21に発生する逆起電力がより大きくなる。したがって、第1配線21における寄生インダクタンスをより効果的に低減することができる。
【0073】
半導体装置A10は、第1方向zにおいて第1配線21と第2配線22との間に位置する第1絶縁層11をさらに備える。第1絶縁層11は、樹脂を含む。第2配線22の少なくとも一部は、第1絶縁層11に収容されている。本構成をとることにより、第1配線21と第2配線22との電気絶縁を確保しつつ、第1方向zにおける第1配線21と第2配線22との間隔Dをより短くすることができる。これにより、第1配線21および第2配線22に作用する相互インダクタンスがより大きなものとなるため、第1配線21における寄生インダクタンスをさらに低減することが可能となる。
【0074】
半導体装置A10は、第1方向zにおいて第1半導体素子31と第1絶縁層11との間に位置する第2絶縁層12と、第2絶縁層12を基準として第1絶縁層11とは反対側に位置する第3絶縁層13とをさらに備える。第1半導体素子31の少なくとも一部は、第3絶縁層13に覆われている。第1配線21は、第1絶縁層11と第2絶縁層12との間に位置する。本構成をとることにより、第1半導体素子31と第1絶縁層11との間に第1配線21を配置しつつ、第1半導体素子31の絶縁耐圧の低下を抑制できる。
【0075】
半導体装置A10は、第3絶縁層13を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置する放熱層61とをさらに備える。放熱層61は、外部に露出している。第1方向zに視て、放熱層61は、第1半導体素子31に重なっている。本構成をとることにより、第1半導体素子31から発生した熱を効率よく外部に放出することができる。
【0076】
半導体装置A10は、第3絶縁層13を基準として第2絶縁層12とは反対側に位置し、かつ第3絶縁層13と放熱層61との間に位置する中間層62をさらに備える。中間層62は、第3絶縁層13に接し、かつ第1半導体素子31から離れている。中間層62は、第1半導体素子31が導通する複数の電力配線25のいずれかと、放熱層61とに導通している。本構成をとることにより、第1半導体素子31から発生した熱が複数の電力配線25のいずれかを介して中間層62に伝導される。この場合において、第1方向zに視て、中間層62は、第1半導体素子31および放熱層61に重なっている。したがって、第1半導体素子31から発生した熱を、より円滑に放熱層61伝導させることができる。さらに中間層62は、第1半導体素子31から発生するノイズや、外部から半導体装置A10に侵入するノイズを低減する効果がある。
【0077】
〔第2実施形態〕
図13図16に基づき、本開示の第2実施形態にかかる半導体装置A20について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0078】
半導体装置A20においては、中間層62の構成と、第4絶縁層14、複数の中間層62、複数の第1ビア41、複数の第2ビア42、複数の第3ビア43、複数の第4ビア44、および複数の第5ビア45を具備しないこととが、半導体装置A10の場合と異なる。
【0079】
図13図16に示すように、第3絶縁層13は、第1方向zにおいて第1絶縁層11の底面111とは反対側を向く頂面131を有する。複数の放熱層61の各々の少なくとも一部は、第3絶縁層13に収容されている。複数の放熱層61は、頂面131から外部に露出している。複数の放熱層61の各々は、複数の電力配線25、および複数の制御配線26のいずれに対しても電気絶縁されている。
【0080】
次に、半導体装置A20の作用効果について説明する。
【0081】
半導体装置A20は、第1ゲート電極311、第1電極312および第2電極313を有する第1半導体素子31と、第2ゲート電極321、第3電極322および第4電極323を有する第2半導体素子32と、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321に導通する駆動素子33とを備える。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。したがって、本構成によれば、半導体装置A20においても、半導体装置A20の配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能となる。さらに半導体装置A20においては、半導体装置A10と共通する構成を具備することにより、半導体装置A10と同等の作用効果を奏する。
【0082】
半導体装置A20においては、半導体装置A10の場合に対して第4絶縁層14および中間層62を具備しない。放熱層61の少なくとも一部は、第3絶縁層13に収容されている。放熱層61は、第3絶縁層13に接し、かつ第3絶縁層13から外部に露出している。本構成をとることにより、半導体装置A20の放熱性能の低下を抑制しつつ、半導体装置A20の第1方向zにおける寸法を縮小することができる。
【0083】
〔第3実施形態〕
図17図20に基づき、本開示の第3実施形態にかかる半導体装置A30について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0084】
半導体装置A30においては、第3絶縁層13の構成と、複数の放熱層61を具備しないこととが、先述した半導体装置A20の場合と異なる。
【0085】
図17図20に示すように、第1半導体素子31の第1主面31Aと、第2半導体素子32の第2主面32Aとは、第3絶縁層13の頂面131から外部に露出している。第1主面31Aおよび第2主面32Aの各々は、頂面131と面一である。したがって、第3絶縁層13の第1方向zのおける寸法は、半導体装置A20の当該寸法よりも小さい。
【0086】
次に、半導体装置A30の作用効果について説明する。
【0087】
半導体装置A30は、第1ゲート電極311、第1電極312および第2電極313を有する第1半導体素子31と、第2ゲート電極321、第3電極322および第4電極323を有する第2半導体素子32と、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321に導通する駆動素子33とを備える。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第2方向xにおいて第1半導体素子31の第1中心C1と、第2半導体素子32の第2中心C2との間に位置する。第1方向zに視て、第1ゲート電極311および第2ゲート電極321は、第3方向yにおいて駆動素子33と、第1中心C1および第2中心C2との間に位置する。したがって、本構成によれば、半導体装置A30においても、半導体装置A30の配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能となる。さらに半導体装置A30においては、半導体装置A10と共通する構成を具備することにより、半導体装置A10と同等の作用効果を奏する。
【0088】
半導体装置A30においては、半導体装置A20の場合に対して放熱層61を具備しない。第1半導体素子31の第1主面31Aは、第3絶縁層13から外部に露出している。さらに第1主面31Aは、第3絶縁層13と面一である。本構成をとることにより、半導体装置A30の放熱性能の低下を抑制しつつ、半導体装置A30の第1方向zにおける寸法をさらに縮小することができる。
【0089】
〔半導体素子〕
図21図23に基づき、本開示の一実施形態にかかる半導体素子Bについて説明する。半導体素子Bは、本体部71、第1ゲート電極72、第2ゲート電極73、複数の第1電極74、および複数の第2電極75を備える。
【0090】
半導体素子Bは、先述の第1半導体素子31および第2半導体素子32と同じく、主として電力変換に用いられるトランジスタ(スイッチング素子)である。より具体的には、半導体素子Bは、窒化ガリウムを含む材料からなるHEMTである。
【0091】
本体部71は、図21に示すように、第1方向zに視て第3方向yを短辺方向とする矩形状である。本体部71は、半導体基板、半導体層および再配線層(いずれも図示略)などを含む。本体部71は、第1面711、第2面712、第1縁713および第2縁714を有する。第1面711および第2面712は、第1方向zにおいて互いに反対側を向く。第1方向zに視て、第1縁713は、第2方向xに延びている。第1方向zに視て、第2縁714は、第3方向yに延びている。第1縁713の長さは、第2縁714の長さよりも小さい。
【0092】
第1ゲート電極72、第2ゲート電極73、複数の第1電極74、および複数の第2電極75は、図22および図23に示すように、第1方向zにおいて第1面711が位置する側に位置する。第1ゲート電極72、第2ゲート電極73、複数の第1電極74、および複数の第2電極75は、本体部71に導通している。
【0093】
図21に示すように、複数の第1電極74、および複数の第2電極75の各々は、第3方向yに延びている。複数の第1電極74には、半導体素子Bにより変換された後の電力に対応する電流が流れる。したがって、複数の第1電極74は、半導体素子Bのソースに相当する。複数の第2電極75には、半導体素子Bにより変換される前の電力に対応する電流が流れる。したがって、複数の第2電極75は、半導体素子Bのドレインに対応する。複数の第2電極75のいずれかは、複数の第1電極74よりも本体部71の第1縁713の近くに位置する。
【0094】
図21に示すように、第1ゲート電極72および第2ゲート電極73は、第2方向xにおいて互いに離れている。第1方向zに視て、第1ゲート電極72および第2ゲート電極73は、本体部71の中心Cよりも本体部71の第1縁713の近くに位置する。第1ゲート電極72および第2ゲート電極73のいずれかには、半導体素子Bを駆動するためのゲート電圧が印加される。第1方向zに視て、第1ゲート電極72および第2ゲート電極73の各々の面積は、複数の第1電極74、および複数の第2電極75の各々の面積よりも小さい。図21および図23に示すように、複数の第2電極75のうち第1縁713から最も近くに位置する第2電極75は、第2方向xにおいて第1ゲート電極72と第2ゲート電極73との間に位置する部分を含む。
【0095】
〔第4実施形態〕
図24に基づき、本開示の第4実施形態にかかる半導体装置A40について説明する。これらの図において、先述した半導体装置A10と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。ここで、図24は、理解の便宜上、第3絶縁層13、第4絶縁層14、複数の第1ビア41、複数の第2ビア42、複数の放熱層61、および複数の中間層62の図示を省略している。
【0096】
半導体装置A40においては、第1半導体素子31および第2半導体素子32に替えて2つの半導体素子Bを具備することが、半導体装置A10の場合と異なる。
【0097】
図24に示すように、2つの半導体素子Bのうち一方の半導体素子Bは、複数の接続配線39を介して第1配線21、第1電力配線25Aおよび第2電力配線25Bに導電接合されている。第1配線21には、一方の半導体素子Bの第1ゲート電極72が導電接合されている。
【0098】
図24に示すように、2つの半導体素子Bのうち他方の半導体素子Bは、複数の接続配線39を介して第3配線23、第2電力配線25Bおよび第3電力配線25Cに導電接合されている。第3配線23には、他方の半導体素子Bの第2ゲート電極73が導電接合されている。
【0099】
次に、半導体素子Bの作用効果について説明する。
【0100】
半導体素子Bは、本体部71、第1ゲート電極72、第2ゲート電極73、第1電極74および第2電極75を備える。第1方向zに視て、本体部71は、第2方向xに延びる第1縁713と、第3方向yに延びる第2縁714とを有する。第1縁713の長さは、第2縁714の長さよりも小さい。第1ゲート電極72および第2ゲート電極73は、第2方向xにおいて互いに離れている。第1方向zに視て、第1ゲート電極72および第2ゲート電極73は、本体部71の中心Cよりも第1縁713の近くに位置する。本構成をとることにより、図24に示す2つの半導体素子Bを具備する半導体装置A40においても、図11に示す導通経路長L1,L2の各々を短縮することができる。したがって、本構成によれば、半導体装置A40の配線における寄生インダクタンスの低減を図ることが可能となる。
【0101】
半導体装置A40においては、2つの半導体素子Bを第1配線21、第3配線23、および複数の電力配線25に導電接合する際、2つの半導体素子Bのいずれかを第1方向zの回りに回転させる必要がない。一方、半導体装置A10においては、第1半導体素子31および第2半導体素子32が互いに同一の素子である場合では、先述の導電接合の際、第1半導体素子31および第2半導体素子32のいずれかを第1方向zの回りに回転させる必要がある。
【0102】
本開示は、先述した実施形態に限定されるものではない。本開示の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0103】
本開示は、以下の付記に記載した実施形態を含む。
[付記1]
第1方向の一方側に位置する第1電極、第2電極および第1ゲート電極を有する第1半導体素子と、
前記第1方向において前記第1電極が位置する側に位置する第3電極、第4電極および第2ゲート電極を有するとともに、前記第1方向に対して直交する第2方向において前記第1半導体素子から離れた第2半導体素子と、
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子を基準として前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向の一方側に位置するとともに、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に導通する駆動素子と、を備え、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において前記第1半導体素子の第1中心と、前記第2半導体素子の第2中心と、の間に位置しており、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第3方向において、前記駆動素子と、前記第1中心および前記第2中心と、の間に位置する、半導体装置。
[付記2]
前記第1方向に視て、前記第1半導体素子は、前記第2方向に延び、かつ前記駆動素子から最も近くに位置する第1縁を有し、
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第3方向に延び、かつ前記第1縁から最も近くに位置する第2縁を有し、
前記第1方向に視て、前記第2縁の延長線は、前記第1縁に交差する、付記1に記載の半導体装置。
[付記3]
前記第1方向に視て、前記第2半導体素子は、前記第2方向に延び、かつ前記駆動素子から最も近くに位置する第3縁を有し、
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第3方向に延び、かつ前記第3縁から最も近くに位置する第4縁を有し、
前記第1方向に視て、前記第4縁の延長線は、前記第3縁に交差する、付記2に記載の半導体装置。
[付記4]
前記駆動素子と前記第1ゲート電極とを導通する第1配線をさらに備え、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極は、前記第1配線に重なっている、付記3に記載の半導体装置。
[付記5]
前記第1方向において前記第1配線を基準として前記第1半導体素子とは反対側に位置する第1絶縁層をさらに備え、
前記第1配線は、前記第1絶縁層に接している、付記4に記載の半導体装置。
[付記6]
前記駆動素子と前記第1電極とを導通する第2配線をさらに備え、
前記第2配線は、前記第1方向において前記第1絶縁層を基準として前記第1配線が位置する側に位置しており、
前記第2配線は、前記第1絶縁層に接している、付記5に記載の半導体装置。
[付記7]
前記第1方向に視て、前記駆動素子は、前記第1配線および前記第2配線に重なっている、付記6に記載の半導体装置。
[付記8]
前記第2電極は、前記第1電極よりも前記駆動素子の近くに位置する、付記7に記載の半導体装置。
[付記9]
前記第2電極は、前記第2方向において前記第1ゲート電極を基準として前記第2ゲート電極とは反対側に位置する、付記8に記載の半導体装置。
[付記10]
前記第1方向に視て、前記第1配線は、前記第2配線に重なっている、付記9に記載の半導体装置。
[付記11]
前記第1半導体素子と前記第1絶縁層との間に位置する第2絶縁層をさらに備え、
前記第1配線および前記第2配線の各々の少なくとも一部は、前記第2絶縁層に収容されている、付記6ないし10のいずれかに記載の半導体装置。
[付記12]
前記第1絶縁層を基準として前記第1配線および前記第2配線とは反対側に位置する複数の電力端子をさらに備え、
前記複数の電力端子の各々は、前記第1電極、前記第2電極、前記第3電極および前記第4電極の少なくともいずれかに導通している、付記11に記載の半導体装置。
[付記13]
前記複数の電力端子の各々の少なくとも一部は、前記第1絶縁層に収容されている、付記12に記載の半導体装置。
[付記14]
前記第1半導体素子を基準として前記第2絶縁層とは反対側に位置する放熱層をさらに備え、
前記第1方向に視て、前記放熱層は、前記第1半導体素子に重なっている、付記13に記載の半導体装置。
[付記15]
本体部と、
前記本体部の第1方向の一方側に位置するとともに、前記本体部に導通する第1電極、第2電極、第1ゲート電極および第2ゲート電極と、を備え、
前記第1方向に視て、前記本体部は、前記第1方向に対して直交する第2方向に延びる第1縁と、前記第1方向および前記第2方向に対して直交する第3方向に延びる第2縁と、を有し、
前記第1縁の長さは、前記第2縁の長さよりも小さく、
前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記第2方向において互いに離れており、
前記第1方向に視て、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極は、前記本体部の中心よりも前記第1縁の近くに位置する、半導体素子。
[付記16]
前記第2電極は、前記第1電極よりも前記第1縁の近くに位置する、付記15に記載の半導体素子。
[付記17]
前記第2電極は、前記第2方向において前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に位置する部分を含む、付記16に記載の半導体素子。
【符号の説明】
【0104】
A10,A20,A30,A40:半導体装置
B:半導体素子
11:第1絶縁層
111:底面
12:第2絶縁層
13:第3絶縁層
14:第4絶縁層
141:頂面
21:第1配線
22:第2配線
23:第3配線
24:第4配線
25:電力配線
25A:第1電力配線
25B:第2電力配線
25C:第3電力配線
26:制御配線
29:連絡配線
29A:第1連絡配線
29B:第2連絡配線
29C:第3連絡配線
29D:第4連絡配線
31:第1半導体素子
31A:第1主面
31B:第1縁
311:第1ゲート電極
312:第1電極
313:第2電極
32:第2半導体素子
32A:第2主面
32B:第3縁
321:第2ゲート電極
322:第3電極
323:第4電極
33:駆動素子
33A:第2縁
33B:第4縁
331:パッド
39:接続配線
39A:第1接続配線
39B:第2接続配線
39C:第3接続配線
41:第1ビア
42:第2ビア
43:第3ビア
44:第4ビア
45:第5ビア
51:端子
51A:第1端子
51B:第2端子
51C:第3端子
51D:制御端子
52:被覆層
521:開口
61:放熱層
61A:第1放熱層
61B:第2放熱層
62:中間層
62A:第1中間層
62B:第2中間層
62C:第3中間層
71:本体部
711:第1面
712:第2面
713:第1縁
714:第2縁
72:第1ゲート電極
73:第2ゲート電極
74:第1電極
75:第2電極
z:第1方向
x:第2方向
y:第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24