(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027297
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】水処理方法および水処理装置
(51)【国際特許分類】
C02F 1/44 20230101AFI20240222BHJP
B01D 61/58 20060101ALI20240222BHJP
C02F 5/00 20230101ALI20240222BHJP
C02F 5/10 20230101ALI20240222BHJP
【FI】
C02F1/44 C
B01D61/58
C02F1/44 D
C02F5/00 610F
C02F5/00 620C
C02F5/10 620C
C02F5/10 620D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129983
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄大
【テーマコード(参考)】
4D006
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006JA53A
4D006JA57A
4D006KA03
4D006KA52
4D006KA54
4D006KA56
4D006KD30
4D006KE04Q
4D006KE14Q
4D006KE21P
4D006KE22Q
4D006KE23Q
4D006PA01
4D006PB02
4D006PB12
(57)【要約】
【課題】氷晶石を主成分とするスケールにより逆浸透膜が閉塞するのを抑制し、安定した水処理性能を発揮する。
【解決手段】水処理方法は、被処理水を少なくとも1つの逆浸透膜モジュール12で処理し、少なくとも1つの逆浸透膜モジュール12で得られた濃縮水の少なくとも一部を濃縮排水として外部に排出する工程を含み、濃縮排水を排出する工程が、被処理水が少なくとも1つの逆浸透膜モジュール12に供給され始めてから被処理水に含まれる不純物が少なくとも1つの逆浸透膜モジュール12で濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでの濃縮時間が15分以下になるように、外部に排出する濃縮排水の流量を調整することを含んでいる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水を少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで処理し、前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで得られた濃縮水の少なくとも一部を濃縮排水として外部に排出する工程を含み、
前記濃縮排水を排出する工程が、前記被処理水が前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールに供給され始めてから前記被処理水に含まれる不純物が前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで濃縮されて前記濃縮排水と共に外部に排出されるまでの濃縮時間が15分以下になるように、外部に排出する前記濃縮排水の流量を調整することを含む、水処理方法。
【請求項2】
前記濃縮排水を排出する工程が、前記被処理水を逆浸透膜モジュールで透過水と濃縮水とに分離し、前記逆浸透膜モジュールからの濃縮水の一部を前記濃縮排水として外部に排出する工程を含む、請求項1に記載の水処理方法。
【請求項3】
前記濃縮排水を排出する工程が、前記被処理水を逆浸透膜モジュールで透過水と濃縮水とに分離した後、前記逆浸透膜モジュールからの濃縮水を別の逆浸透膜モジュールで透過水と濃縮水とに分離し、前記別の逆浸透膜モジュールからの濃縮水を前記濃縮排水として外部に排出する工程を含む、請求項1に記載の水処理方法。
【請求項4】
前記逆浸透膜モジュールからの濃縮水は、ブースターポンプにより前記別の逆浸透膜モジュールに供給される、請求項3に記載の水処理方法。
【請求項5】
前記逆浸透膜モジュールによる前記分離は、前記逆浸透膜モジュールからの濃縮水中のナトリウム濃度、フッ素濃度、およびアルミニウム濃度が、それぞれ1000mg/L以上、1000mg/L以上、および2mg/L以上になるように行われる、請求項2から4のいずれか1項に記載の水処理方法。
【請求項6】
前記逆浸透膜モジュールによる前記分離は、前記逆浸透膜モジュールからの濃縮水中のナトリウムイオン濃度とヘキサフルオロアルミン酸イオン濃度との積が予め測定された水温での氷晶石の溶解度積以上になるように行われる、請求項2から4のいずれか1項に記載の水処理方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールに供給される前の前記被処理水に、アクリル酸と2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸との共重合体からなるスケール防止剤を添加する工程を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の水処理方法。
【請求項8】
被処理水を処理する少なくとも1つの逆浸透膜モジュールと、
前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで得られた濃縮水の少なくとも一部を流通させて濃縮排水として外部に排出する排水ラインと、
前記排水ラインに設けられ、前記被処理水が前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールに供給され始めてから前記被処理水に含まれる不純物が前記少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで濃縮されて前記濃縮排水と共に外部に排出されるまでの濃縮時間が15分以下になるように、前記排水ラインを流れる前記濃縮排水の流量を調整する流量調整手段と、を有する水処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理方法および水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理水に含まれる不純物を除去する水処理装置として、逆浸透膜(RO膜)を有するものが知られている。この装置では、所定の供給圧力でRO膜に供給された被処理水(原水)が、RO膜により透過水と濃縮水とに分離される。これにより、不純物が除去された処理水(透過水)を得ることができる。
【0003】
RO膜を有する水処理装置では、安定して運転を継続することが求められており、そのためには、RO膜の膜面に原水中の不純物が析出してスケールが付着することを抑制することが重要となる。近年、環境意識の高まりや水資源の有効利用の観点から、RO膜の回収率(すなわち、濃縮倍率)は上昇する傾向にあり、それに伴い、これまで問題にならなかったスケール種が問題になりつつある。そのようなスケール種の一つとして、氷晶石(ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム)がある。氷晶石は、25℃の水に対する溶解度が418mg/Lと高く、一般にはスケーリングが発生しにくいと考えられる化合物である。しかしながら、例えば、半導体製造工場からの排水など、氷晶石を構成する成分(ナトリウム、フッ素、アルミニウム)を多く含む原水を処理する場合、濃縮水中の各成分濃度の合計が上記溶解度以上になり、氷晶石を主成分とするスケールが発生することがある。
【0004】
このような氷晶石を主成分とするスケールを除去する方法として、純水などの洗浄水をRO膜に通水する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した方法では、洗浄水の通水を実施するために採水運転を停止する必要があるため、装置の稼働率が低下し、回収率が実質的に低下してしまう。このような観点からも、氷晶石によるスケーリングが発生した時点でそれを除去するのではなく、スケーリングが発生する前にそれを未然に抑制することが望ましい。
【0007】
そこで、本発明の目的は、氷晶石を主成分とするスケールにより逆浸透膜が閉塞するのを抑制し、安定した水処理性能を発揮する水処理方法および水処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、本発明の水処理方法は、被処理水を少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで処理し、少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで得られた濃縮水の少なくとも一部を濃縮排水として外部に排出する工程を含み、濃縮排水を排出する工程が、被処理水が少なくとも1つの逆浸透膜モジュールに供給され始めてから被処理水に含まれる不純物が少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでの濃縮時間が15分以下になるように、外部に排出する濃縮排水の流量を調整することを含んでいる。
【0009】
また、本発明の水処理装置は、被処理水を処理する少なくとも1つの逆浸透膜モジュールと、少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで得られた濃縮水の少なくとも一部を流通させて濃縮排水として外部に排出する排水ラインと、排水ラインに設けられ、被処理水が少なくとも1つの逆浸透膜モジュールに供給され始めてから被処理水に含まれる不純物が少なくとも1つの逆浸透膜モジュールで濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでの濃縮時間が15分以下になるように、排水ラインを流れる濃縮排水の流量を調整する流量調整手段と、を有している。
【0010】
このような水処理方法および水処理装置によれば、採水運転を停止することなく、氷晶石によるスケーリングが発生する前にそれを未然に抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上、本発明によれば、氷晶石を主成分とするスケールにより逆浸透膜が閉塞するのを抑制し、安定した水処理性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の第2の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。
【
図4】実施例1~5および比較例1におけるフラックス保持率の時間変化を示すグラフである。
【
図5】実施例6および比較例2におけるフラックス保持率の時間変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。
【0015】
水処理装置10は、原水タンク11と、逆浸透膜(RO膜)装置12とを有し、原水タンク11に貯留された原水(被処理水)をRO膜装置12で処理することで、原水中の不純物を除去して処理水を生成する装置である。RO膜装置12は、原水タンク11から供給される原水を、不純物を含む濃縮水と不純物が除去された透過水とに分離するものであり、RO膜を有している。具体的には、RO膜装置12は、RO膜モジュールからなり、円筒状のベッセル(圧力容器)内に収容された少なくとも1つのRO膜エレメントを有している。なお、RO膜装置12のRO膜モジュールとしては、単一のベッセルを有するものであってもよく、複数のベッセルを直列に接続してユニット化したものであってもよい。RO膜装置12には、RO膜装置12に原水を供給する給水ラインL1と、RO膜装置12からの透過水を流通させる透過水ラインL2と、RO膜装置12からの濃縮水を流通させる濃縮水ラインL3とが接続されている。濃縮水ラインL3は、濃縮水の一部を外部に排出する排水ラインL4と、その残りを原水タンク11に還流させる還流水ラインL5の2つに分岐している。原水タンク11には、原水補給ラインL6が接続され、後述するように、必要に応じて原水が供給される。
【0016】
また、水処理装置10は、給水ラインL1に設けられた加圧ポンプ13と、原水タンク11に設けられた水位センサ14とを有している。加圧ポンプ13は、RO膜装置12に供給される原水を加圧する機能、すなわち、RO膜装置12の操作圧力を調整して透過水ラインL2を流れる透過水の流量を調整する機能を有している。水位センサ14は、原水タンク11内の水位を検出する機能を有している。また、排水ラインL4および還流水ラインL5には、それぞれを流れる濃縮水の流量を調整するための手動弁(流量調整手段)V1,V2が設けられ、原水補給ラインL6には、開閉弁V3が設けられている。開閉弁V3は、水位センサ14により検出された原水タンク11内の水位に応じて開閉するように構成されている。具体的には、原水タンク11内の水位が所定の上限水位を下回っている間、開閉弁V3は開放され、原水補給ラインL6を通じて原水タンク11に原水が供給される。そして、原水タンク11内の水位が所定の上限水位が達すると、開閉弁V3が閉鎖されて原水の供給が停止される。これにより、原水タンク11内の水位を所定の上限水位以下に維持することができる。なお、水位センサ14の構成としては、上述した2つの水位を検出することができれば特に限定されず、例えば、フロート式のレベルスイッチを用いることができる。また、水位センサ14と開閉弁V3の代わりに、ボールタップを用いて、原水タンク11の水位を所定の上限水位以下に維持してもよい。
【0017】
水処理装置10の運転時、原水タンク11に貯留された原水は、RO膜装置12に供給され、そこで処理されて透過水と濃縮水とに分離される。透過水は、透過水ラインL2を通じて処理水としてユースポイントに供給され、濃縮水の一部は、排水ラインL4を通じて濃縮排水として外部に排出され、その残りは、還流水ラインL5を通じて濃縮還流水として原水タンク11に還流する。なお、RO膜装置12による原水処理は、原水タンク11内の水位が所定の下限水位以下になると、加圧ポンプ13の停止により停止され、原水タンク11への原水の供給により原水タンク11内の水位が所定の上限水位に達すると、加圧ポンプ13の作動により再開される。以下、排水ラインL4および還流水ラインL5を流れる濃縮水をそれぞれ「濃縮排水」および「濃縮還流水」ともいい、濃縮水ラインL3を流れる濃縮水を単に「濃縮水」ともいう。
【0018】
ところで、例えば、水処理装置10が半導体製造工場の排水処理に用いられる場合、その排水には、ナトリウム、フッ素、アルミニウムが多く含まれるため、これらの成分から構成される氷晶石(ヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム)がRO膜の膜面に析出する可能性がある。そのため、上述したRO膜装置12による原水処理は、そのような氷晶石を主成分とするスケール(以下、「氷晶石スケール」ともいう)の発生を抑制するために、濃縮水中の対象成分濃度(ナトリウム濃度、フッ素濃度、アルミニウム濃度)が所定の条件を満たすように行われることが好ましい。ここで、所定の条件とは、理想的には、濃縮水中の各対象成分濃度から算出されるナトリウムイオン濃度とヘキサフルオロアルミン酸イオン濃度との積が予め測定された水温での氷晶石の溶解度積以上にならないことであり、現実的には、濃縮水中の対象成分濃度の合計が予め測定された水温での氷晶石の溶解度以上にならないことである。以下、これらの条件を「析出回避条件」という。
【0019】
したがって、上述したRO膜装置12による原水処理では、例えば、予め測定された原水中の各対象成分濃度から、濃縮水中の対象成分濃度の合計が予め測定された水温での氷晶石の溶解度以上にならないような回収率(透過水の流量と濃縮排水の流量との和に対する透過水の流量の割合)が設定され、設定された回収率になるように濃縮排水の流量が調整される。このときの濃縮排水の流量調整は、排水ラインL4に設けられた手動弁V1によって行われ、その設定流量は、回収率の設定値と、RO膜装置12の操作圧力の設定値から推定される透過水の流量とに基づいて決定される。
【0020】
しかしながら、近年の環境意識の高まりから、RO膜の回収率は上昇する傾向にあり、水資源の有効利用(節水)の観点からは、RO膜の回収率はできるだけ高いことが好ましい。そのため、氷晶石スケールの発生リスクを許容してでも、節水を優先して回収率を設定することがあり、その場合、濃縮水中の対象成分濃度の合計が氷晶石の溶解度以上になることで、RO膜の膜面に氷晶石が析出し、それによりRO膜の膜面が閉塞することが懸念される。一方で、排水量の制限などにより、回収率の下限が決められていることもあり、そのため、濃縮水中の対象成分濃度の合計が氷晶石の溶解度を下回るような回収率に設定できないこともある。その場合、氷晶石スケールの発生リスクを踏まえてRO膜の洗浄を頻繁に行う必要があるが、そのことは、装置の稼働率を低下させ、洗浄コストや人件費の増加にもつながる。
【0021】
これに対し、本発明者らは、RO膜装置12内で濃縮水中に対象成分が存在する時間に着目し、この時間を所定時間以下にすることで、上述したように析出回避条件が満たされない場合であっても、氷晶石スケールの発生によるRO膜の膜面の閉塞が抑制できることを見出している。すなわち、原水タンク11に貯留された原水がRO膜装置12に供給され始めてから濃縮排水として外部に排出されるまで、つまり、原水中の対象成分がRO膜装置12で濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでには、必然的に一定時間を要することになる。本発明者らは、この時間(以下、「濃縮時間」という)に着目し、後述する実施例で示すように、この濃縮時間を15分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下にすることで、濃縮水中の対象成分濃度の合計が予め測定された水温での氷晶石の溶解度以上(あるいは、濃縮水中のナトリウムイオン濃度とヘキサフルオロアルミン酸イオン濃度との積が予め測定された水温での氷晶石の溶解度積以上)になる場合であっても、氷晶石スケールの発生を抑制できることを見出している。
【0022】
ここでいう「濃縮時間」とは、原水タンク11からRO膜装置12に供給される原水中の対象成分がRO膜装置12で濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでに通過する容積の総和を、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量で割った値として定義されるものである。具体的には、給水ラインL1を構成する配管の容積と、RO膜装置12のRO膜モジュールの一次側の容積と、濃縮水ラインL3および排水ラインL4を構成する配管の容積との和を、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量で割った値として定義されるものである。
【0023】
上述の定義によれば、濃縮時間は、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量を調整することで調整可能である。濃縮排水の設定流量(目標流量)は、濃縮時間の目標値(15分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下)に基づいて決定され、濃縮排水の流量がその目標流量になるように、手動弁V1の開度が調整される。ただし、濃縮排水の設定流量が、RO膜装置12に要求される最低濃縮水量(ファウリングやスケーリングによる膜の詰まりを発生させないために濃縮水ラインL3に流すべき濃縮水の最低流量)よりも小さくなる場合には、手動弁V2の開度を調整して濃縮排水の流量を調整することで、最低濃縮水量を確保することができる。なお、上述したように濃縮排水の目標流量が決定されると、その目標流量と、RO膜装置12の目標回収率とに基づいて、透過水ラインL2を流れる透過水の設定流量(目標流量)が決定され、透過水の流量がその目標流量になるように、加圧ポンプ13の回転数制御によりRO膜装置12の操作圧力が調整される。
【0024】
なお、RO膜の膜面に氷晶石が析出することをより確実に抑制するために、原水に対して、シリカやカルシウムを主成分とするスケール用のスケール防止剤を添加するようになっていてもよい。例えば、シリカスケール用のスケール防止剤は、アニオン基(カルボキシル基)がシリカの析出を促進する多価カチオン(カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなど)をキレートすることで、シリカスケールの発生を抑制するものである。したがって、このようなスケール防止剤は、氷晶石の成分の一つであるアルミニウムをキレートすることが期待され、それにより、氷晶石スケールに対しても有効に作用することが期待される。
【0025】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。以下、第1の実施形態と同様の構成については、図面に同じ符号を付してその説明を省略し、第1の実施形態と異なる構成のみ説明する。
【0026】
本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、RO膜装置(RO膜モジュール)12からの濃縮水を処理するために、さらに別のRO膜モジュールが追加されている点で第1の実施形態と異なっている。すなわち、本実施形態のRO膜装置12は、第1の実施形態のRO膜装置12に相当する第1のRO膜モジュール12aと、第1のRO膜モジュール12aからの濃縮水を処理する第2のRO膜モジュール12bとの2つのRO膜モジュール12a,12bから構成されている。
【0027】
これに伴い、本実施形態では、第1のRO膜モジュール12aからの濃縮水(以下、「一次濃縮水」ともいう)を貯留する濃縮水タンク21と、濃縮水タンク21に貯留された一次濃縮水を第2のRO膜モジュール12bに供給する第2の給水ラインL7と、第2のRO膜モジュール12bからの透過水を流通させる第2の透過水ラインL8とが追加して設けられている。また、第2の給水ラインL7には、濃縮水タンク21内の一次濃縮水を加圧して第2のRO膜モジュール1bcに供給する加圧ポンプ22が設けられ、濃縮水タンク21には、濃縮水タンク21内の水位を検出する水位センサ23が設けられている。さらに、濃縮水ラインL3には、濃縮水ラインL3を流れる濃縮水の流量を調整するための手動弁V4が設けられている。なお、本実施形態では、排水ラインL4は、第2のRO膜モジュール12bに接続され、第2のRO膜モジュール12bからの濃縮水を流通させるようになっており、その一方で、第1の実施形態の還流水ラインL5は設けられていない。
【0028】
本実施形態では、水処理装置10の運転時、原水タンク11に貯留された原水は、加圧ポンプ13の作動と手動弁V4の開度調整により、第1のRO膜モジュール12aで処理されて透過水と濃縮水とに分離される。そして、第1のRO膜モジュール12aで分離された透過水は、第1の透過水ラインL2を通じて処理水としてユースポイントに供給され、第1のRO膜モジュール12aで分離された濃縮水(一次濃縮水)は、濃縮水ラインL3を通じて濃縮水タンク21に貯留される。濃縮水タンク21に貯留された一次濃縮水は、加圧ポンプ22の作動と手動弁V1の開度調整により、第2のRO膜モジュール12bで処理されて透過水と濃縮水とに分離される。そして、第2のRO膜モジュール12bで分離された透過水は、第1のRO膜モジュール12aからの透過水と同様に、第2の透過水ラインL8を通じて処理水としてユースポイントに供給され、第2のRO膜モジュール12bで分離された濃縮水は、排水ラインL4を通じて外部に排出される。
【0029】
なお、第1のRO膜モジュール12aによる原水処理は、原水タンク11内の水位が所定の下限水位以下になったり、濃縮水タンク21内の水位が所定の上限水位に達したりすると、加圧ポンプ13の停止により停止され、原水タンク11内の水位が所定の上限水位に達すると、加圧ポンプ13の作動により再開される。また、第2のRO膜モジュール12bによる一次濃縮水処理は、濃縮水タンク21内の水位が所定の下限水位になると、加圧ポンプ22の停止により停止され、濃縮水タンク21内の水位が所定の上限水位に達すると、加圧ポンプ22の作動により再開される。
【0030】
こうして、本実施形態では、第1のRO膜モジュール12aからの透過水だけでなく、第2のRO膜モジュール12bからの透過水も処理水として利用することができる。そのため、第1の実施形態と比べて、RO膜装置12全体の回収率(透過水の合計流量と濃縮排水の流量との和に対する透過水の合計流量の割合)を高めることが可能になる。なお、RO膜装置12全体の回収率がさほど要求されない場合には、第2の透過水ラインL8が原水タンク11に接続され、第2のRO膜モジュール12bからの透過水が原水タンク11に還流するようになっていてもよい。これにより、第1のRO膜モジュール12aには、第2のRO膜モジュール12bからの清澄な透過水で希釈された原水が供給されるため、処理水質を向上させることが可能になる。
【0031】
ところで、第1のRO膜モジュール12aによる原水処理は、一次濃縮水中の対象成分濃度が析出回避条件を満たすように行われることが好ましいところ、本実施形態においても、その条件が満たされないことがある。このような場合でも、第1の実施形態と同様に、水処理装置10の運転時の濃縮時間を15分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下にすることで、第1のRO膜モジュール12aのRO膜の膜面に氷晶石が析出することを抑制することができる。
【0032】
本実施形態における「濃縮時間」とは、第1の実施形態と同様に、原水タンク11からRO膜装置12に供給される原水中の対象成分がRO膜装置12で濃縮されて濃縮排水と共に外部に排出されるまでに通過する容積の総和を、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量で割った値として定義されるものである。具体的には、第1の給水ラインL1を構成する配管の容積と、第1のRO膜モジュール12aの一次側の容積と、濃縮水ラインL3を構成する配管の容積と、濃縮水タンク21の最大保有水量(濃縮水タンク21内の水位が所定の上限水位にあるときの保有水量)に相当する容量と、第2の給水ラインL7を構成する配管の容積と、第2のRO膜モジュール12bの一次側の容積と、排水ラインL4を構成する配管の容積との和を、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量で割った値として定義されるものである。ただし、RO膜モジュール12a,12bの一次側の容積や各ラインL1,L3,L4,L7を構成する配管の容積は、濃縮水タンク21の容積に比べて小さい場合には、濃縮時間の算出から除外してもよい。
【0033】
濃縮時間は、第1の実施形態と同様に、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量を調整することで調整可能である他、濃縮水タンク21の最大保有水量が調整可能であれば、その最大保有水量を調整することでも調整可能である。濃縮排水の設定流量(目標流量)は、濃縮時間の目標値(15分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下)に基づいて決定され、濃縮排水の流量がその目標流量になるように、手動弁V1の開度が調整される。具体的には、まず、排水ラインL4を流れる濃縮排水の目標流量と、RO膜装置12全体の目標回収率とに基づいて、RO膜装置12からの処理水の目標流量が決定される。そして、その目標流量に基づいて、第1の透過水ラインL2を流れる透過水と第2の透過水ラインL8を流れる透過水のそれぞれの目標流量が、各RO膜モジュール12a,12bの負荷も考慮して設定される。こうして、それぞれの目標流量が設定されると、加圧ポンプ13の回転数制御と手動弁V4の開度調整が行われ、第1の透過水ラインL2を流れる透過水の流量が目標流量に調整される。それと同時に、加圧ポンプ22の回転数制御と手動弁V1の開度調整が行われ、第2の透過水ラインL8を流れる透過水の流量が目標流量に調整されるとともに、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量も目標流量に調整される。
【0034】
上述したように、濃縮時間は、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量を調整することで調整可能であるが、濃縮水タンク21の最大保有水量によっては、濃縮排水の流量を調整しても、濃縮時間を15分以下にすることが困難な場合がある。そのため、濃縮水タンク21は必ずしも設けられていなくてもよく、その場合、加圧ポンプ22の代わりに、濃縮水ラインL3と第2の給水ラインL7との間にブースターポンプが設けられていてもよい。このような構成では、第1のRO膜モジュール12aの透過水と濃縮水の流量バランスが変化すると、それに応じて、第2のRO膜モジュール12bの透過水と濃縮水の流量バランスも変化する。そのため、排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量調整は、第1のRO膜モジュール12aの透過水と濃縮水の流量バランスが調整された後で行われることが好ましい。すなわち、加圧ポンプ13の回転数制御と手動弁V4の開度調整により、第1の透過水ラインL2を流れる透過水の流量が目標流量に調整された後で、ブースターポンプの回転数制御と手動弁V1の開度調整により、第2の透過水ラインL8を流れる透過水の流量と排水ラインL4を流れる濃縮排水の流量がそれぞれ目標流量に調整されることが好ましい。
【0035】
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る水処理装置の構成を示す概略図である。以下、上述した実施形態と同様の構成については、図面に同じ符号を付してその説明を省略し、上述した実施形態と異なる構成のみ説明する。
【0036】
本実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bからの透過水を処理するために、さらに別のRO膜モジュールが追加されている点で第2の実施形態と異なっている。すなわち、本実施形態のRO膜装置12は、第1のRO膜モジュール12aと、第2のRO膜モジュール12bと、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bからの透過水を処理する第3のRO膜モジュール12cとの3つのRO膜モジュール12a~12cから構成されている。
【0037】
これに伴い、本実施形態では、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bからの透過水(以下、「一次透過水」ともいう)を貯留する透過水タンク24と、透過水タンク24に貯留された一次透過水を第3のRO膜モジュール12cに供給する第3の給水ラインL9と、第3のRO膜モジュール12cからの透過水(処理水)を流通させる処理水ラインL10とが追加して設けられている。また、第3の給水ラインL9には、透過水タンク24内の一次透過水を加圧して第3のRO膜モジュール12cに供給する加圧ポンプ25が設けられ、透過水タンク24には、透過水タンク24内の水位を検出する水位センサ26が設けられている。なお、本実施形態では、第3のRO膜モジュール12cからの濃縮水の全部を原水タンク11に還流させるために、第1の実施形態の還流水ラインL5が第3のRO膜モジュール12cに接続されている。
【0038】
本実施形態では、水処理装置10の運転時、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bで分離された透過水(一次透過水)は、それぞれ第1および第2の透過水ラインL2,L8を通じて透過水タンク24に貯留される。透過水タンク24に貯留された一次透過水は、加圧ポンプ25の作動と手動弁V2の開度調整により、第3のRO膜モジュール12cで処理されて透過水と濃縮水とに分離される。そして、第3のRO膜モジュール12cで分離された透過水は、処理水ラインL2を通じて処理水としてユースポイントに供給され、第3のRO膜モジュール12cで分離された濃縮水は、還流水ラインL5を通じて原水タンク11に還流する。なお、第3のRO膜モジュール12cによる一次透過水処理は、透過水タンク24内の水位が所定の下限水位になったり、原水タンク11内の水位が所定の上限水位に達したりすると、加圧ポンプ25の停止により停止され、透過水タンク24内の水位が所定の上限水位に達すると、加圧ポンプ22の作動により再開される。
【0039】
こうして、本実施形態では、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bからの透過水をさらに処理してユースポイントに供給するようになっているため、RO膜装置12全体の回収率を高く維持しながら処理水質を向上させることも可能になる。なお、本実施形態は、第1および第2のRO膜モジュール12a,12bからの透過水をさらに処理する点を除いて、第2の実施形態と同様の構成を有している。したがって、濃縮時間の定義や、その濃縮時間を所定時間以下(15分以下、好ましくは10分以下、より好ましくは5分以下)にすることで、第1のRO膜モジュール12aにおいて氷晶石スケールの発生を抑制できることは、第2の実施形態と同様である。また、滞留時間の調整方法についても、第2の実施形態と同様である。一方で、本実施形態では、第2の実施形態とは異なり、排水ラインL4を流れる濃縮排水の目標流量が決定されると、濃縮排水の流量がその目標流量になるように、手動弁V1の開度が調整される。それと同時に、濃縮排水の目標流量と、RO膜装置12全体の目標回収率とに基づいて、処理水ラインL10を流れる処理水の目標流量が決定され、処理水の流量がその目標流量になるように、加圧ポンプ25の回転数制御と手動弁V2の開度調整が行われる。
【0040】
なお、本実施形態においても、第2の実施形態と同様に、濃縮水タンク21は必ずしも設けられていなくてもよく、その場合、加圧ポンプ22の代わりに、ブースターポンプが設けられていてもよい。
【0041】
次に、具体的な実施例を挙げて、本発明の効果について説明する。
【0042】
(実施例1)
本実施例では、
図1に示す水処理装置を模擬した試験装置を用いて連続運転を行い、RO膜のフラックス(透過流束)の経時変化を測定した。原水として、純水に塩酸および水酸化ナトリウムを添加してpHを6.0に調整し、濃縮水中のナトリウム濃度、フッ素濃度、およびアルミニウム濃度が、それぞれ1300mg/L、1000mg/L、および2.5mg/Lになるように、フッ化ナトリウム、塩化アルミニウム、およびケイ酸ナトリウムを添加したものを用いた。運転期間を通じて、原水の水温は20~25℃であった。したがって、上記対象成分濃度の合計は、25℃の水に対する氷晶石の溶解度(418mg/L)以上であった。また、上記対象成分濃度から算出される濃縮水中のナトリウムイオン濃度とヘキサフルオロアルミン酸イオン濃度との積は、1.7×10
-7(mol/L)
4であり、これは、25℃における氷晶石の溶解度積(4.07×10-
10(mol/L)
4)以上であった。また、スケール防止剤として、アクリル酸と2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸との共重合体からなるものを用い、そのようなスケール防止剤を、濃縮水中の濃度が100mg/Lになるように原水に添加した。
【0043】
RO膜装置のRO膜モジュールとして、単一のベッセルに1本のRO膜エレメントを収容したものを用い、RO膜エレメントとして、デュポン社製のRO膜エレメント(品番:BW30XFR)を用いた。RO膜モジュールの一次側の容積と、給水ライン、濃縮水ライン、および排水ラインを構成する配管の全容積は、合計で10Lであった。透過水の目標流量を140L/hに設定し、RO膜装置の操作圧力を0.4~0.6MPaとした。そして、濃縮時間が15分になるように濃縮排水の目標流量を40L/hに設定した。また、最低濃縮水量として700L/hを確保するために、濃縮還流水の流量を660L/hに調整した。
【0044】
(実施例2)
濃縮時間が10分になるように濃縮排水の目標流量を60L/hに設定し、それに伴い、濃縮還流水の流量を640L/hに調整したことを除いて、実施例1と同様の条件で測定を行った。
【0045】
(実施例3)
濃縮時間が5分になるように濃縮排水の目標流量を120L/hに設定し、それに伴い、濃縮還流水の流量を580L/hに調整したことを除いて、実施例1と同様の条件で測定を行った。
【0046】
(実施例4)
スケール防止剤を原水に添加しないことを除いて、実施例1と同様の条件で測定を行った。
【0047】
(実施例5)
スケール防止剤を原水に添加しないことを除いて、実施例2と同様の条件で測定を行った。
【0048】
(実施例6)
濃縮水中のナトリウム濃度、フッ素濃度、およびアルミニウム濃度が、それぞれ1260mg/L、1000mg/L、および3.4mg/Lになるように、原水に対して、フッ化ナトリウム、塩化アルミニウム、およびケイ酸ナトリウムを添加したことを除いて、実施例1と同様の条件で測定を行った。なお、このときの濃縮水中のナトリウムイオン濃度とヘキサフルオロアルミン酸イオン濃度との積は、2.1×10-7(mol/L)4であった。
【0049】
(比較例1)
濃縮時間が20分になるように濃縮排水の目標流量を30L/hに設定し、それに伴い、濃縮還流水の流量を670L/hに調整したことを除いて、実施例1と同様の条件で測定を行った。
【0050】
(比較例2)
濃縮時間が20分になるように濃縮排水の目標流量を30L/hに設定し、それに伴い、濃縮還流水の流量を670L/hに調整したことを除いて、実施例6と同様の条件で測定を行った。
【0051】
図4は、実施例1~5および比較例1における測定結果を示すグラフであり、
図5は、実施例6および比較例2における測定結果を示すグラフである。なお、グラフの縦軸に示すフラックス保持率は、運転開始時のフラックスを100%としたときの相対値である。
【0052】
比較例1,2ではいずれも、フラックス保持率は運転時間と共に徐々に減少し、運転開始から10時間後には10~20%程度低下していることが確認された。これは、濃縮水中の対象成分濃度が析出回避条件を満たしていない影響で、RO膜の膜面に氷晶石が析出し、それによりRO膜の膜面が閉塞したためであると考えられる。これに対し、実施例1~6では、比較例1~3と同様に濃縮水中の対象成分濃度が析出回避条件を満たしていないにもかかわらず、そのような低下は見られていない。また、特に、スケール防止剤を使用しなかった実施例4と実施例5を比較したときに顕著であるが、濃縮時間が短くなるにつれて、フラックス保持率の変化も小さくなっている。このことから、氷晶石には析出時間が存在し、濃縮時間を短くすることで、原水中の不純物(ナトリウム、フッ素、アルミニウムを含む)がその析出時間を超えてRO膜の膜面上に滞留することがなくなるため、氷晶石スケールの発生による膜面の閉塞が抑制されると考えられる。
【0053】
なお、原水の水質および濃縮時間が同じ条件で比較しても、スケール防止剤を使用しなかった場合(実施例4,5)に比べて、スケール防止剤を使用した場合(実施例1,2)には、より良好な結果が得られている。ここで使用したスケール防止剤は、本来はシリカやカルシウムを主成分とするスケールを対象とするものであり、氷晶石スケールを対象とするものではないが、そのようなスケール防止剤が氷晶石スケールにも有効であった理由は、氷晶の成分の一つであるアルミニウムをキレートしたためであると考えられる。
【符号の説明】
【0054】
10 水処理装置
11 原水タンク
12 逆浸透膜(RO膜)装置
12a 第1の逆浸透膜(RO膜)モジュール
12b 第2の逆浸透膜(RO膜)モジュール
12c 第3の逆浸透膜(RO膜)モジュール
13,22,25 加圧ポンプ
14,23,26 水位センサ
L1 給水ライン(第1の給水ライン)
L2 透過水ライン(第1の透過水ライン)
L3 濃縮水ライン
L4 排水ライン
L5 還流水ライン
L6 原水補給ライン
L7 第2の給水ライン
L8 第2の透過水ライン
L9 第3の給水ライン
L10 処理水ライン
V1~V2,V4 手動弁
V3 開閉弁