(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027335
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報提示プログラム、情報提示方法及び情報提示装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0282 20230101AFI20240222BHJP
G06Q 50/16 20240101ALI20240222BHJP
G06Q 40/02 20230101ALI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/02 480
G06Q50/16
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130051
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】田代 一平
(72)【発明者】
【氏名】西田 祐規
(72)【発明者】
【氏名】平林 理史
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB01
5L049CC27
5L055BB01
(57)【要約】
【課題】顧客が借りている物件の更新時期を考慮した適切な情報提示を行う。
【解決手段】情報提示装置は、銀行の顧客の口座情報(取引情報を含む)に基づいて、顧客が借りている物件の更新時期を特定する。また、情報提示装置は、口座情報(給与振込の情報)と更新時期とに基づいて、顧客の更新時期における収入額(給与額)を推定する。そして、情報提示装置は、顧客の更新時期における収入額に応じた物件の情報を提示する。これにより、不動産物件の更新を行うタイミング(引っ越しを考えるタイミング)における給与額(推定値)に見合った適切な物件の情報を顧客に対して提示することができる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、
前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、
前記収入額に応じた物件の情報を提示する、
処理をコンピュータに実行させる情報提示プログラム。
【請求項2】
前記提示する処理において、前記口座情報から得られる、前記対象者が前記物件を借り始めたときの収入額と、前記対象者が借りている物件の賃料と、の比率を算出し、前記対象者の前記更新時期の収入額と前記比率とに基づく金額に対応する物件の情報を提示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提示プログラム。
【請求項3】
前記口座情報に基づいて、前記対象者の支出額を算出する処理を前記コンピュータに実行させ、
前記提示する処理において、前記収入額と前記支出額に応じた物件の情報を提示する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報提示プログラム。
【請求項4】
前記対象者の識別情報を受け付け、
前記対象者の識別情報を受け付けたタイミングが前記更新時期に応じたタイミング条件を満たす場合に、前記コンピュータに前記提示する処理を実行させることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の情報提示プログラム。
【請求項5】
前記提示する処理において提示する前記物件の情報は、賃貸物件及び分譲物件の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の情報提示プログラム。
【請求項6】
利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、
前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、
処理をコンピュータに実行させる情報提示プログラム。
【請求項7】
対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、
前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、
前記収入額に応じた物件の情報を提示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
【請求項8】
利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、
前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
【請求項9】
対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、前記収入額に応じた物件の情報を提示する、処理を実行する処理部を備える情報提示装置。
【請求項10】
利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、処理を実行する処理部を備える情報提示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示プログラム、情報提示方法及び情報提示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関のATM(Automatic Teller Machine:現金自動預け払い機)に不動産物件等の各種情報を表示することにより、ATMを利用する顧客に対して情報提示を行う技術が知られている(例えば、特許文献1等参照)。また、顧客がPC(Personal Computer)やスマートフォン等を用いてインターネットバンキングを利用する際に、表示画面に各種情報を表示する技術も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1等の技術を用いても、顧客に対して適切な情報提示がなされない可能性がある。
【0005】
1つの側面では、本発明は、対象者が借りている物件の更新時期を考慮した適切な情報提示が可能な情報提示プログラム、情報提示方法及び情報提示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、情報提示プログラムは、対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、前記収入額に応じた物件の情報を提示する、処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0007】
第2の態様では、情報提示プログラムは、利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
対象者が借りている物件の更新時期を考慮した適切な情報提示ができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る情報提示システムの構成を概略的に示す図である。
【
図2】情報提示装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】収支・提案物件管理DBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図5】
図5(a)、
図5(b)は、勘定系ホストの処理を示すフローチャートである。
【
図6】情報提示装置による情報収集処理を示すフローチャートである。
【
図7】
図7(a)、
図7(b)は、収支予測部の処理を説明するための図である。
【
図8】情報提示装置による情報提示処理(その1)を示すフローチャートである。
【
図9】
図9(a)は、ATMに表示される情報を示す図であり、
図9(b)は、個人端末に表示される情報を示す図である。
【
図10】情報提示装置による情報提示処理(その2)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、情報提示システムの一実施形態について、
図1~
図10に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1には、一実施形態にかかる情報提示システム100の構成が概略的に示されている。
図1に示すように、情報提示システム100は、銀行システム70と、銀行システム70とインターネット等のネットワークNW2を介して接続された不動産システム80と、を備える。
【0012】
(銀行システム70)
銀行システム70は、銀行が管理するシステムであり、銀行内又は銀行外に設置される各種装置を有する。銀行システム70は、
図1に示すように、勘定系ホスト10、情報系ホスト20、情報提示装置30、営業店アプリケーション(AP)サーバ40、自動機アプリケーション(AP)サーバ50、インターネットバンキング(IB)サーバ60を有する。銀行システム70の各装置は、行内ネットワークなどのセキュアなネットワークNW1に接続されている。
【0013】
勘定系ホスト10は、預金、融資、振り込み等の銀行業務を取り扱う装置であり、口座開設、住所変更、ローン申請、各種預金、与信取引、為替取引、信託、公共債、ローン等に関する多くの処理機能を有する。勘定系ホスト10は、業務アプリケーション、CIF(Customer Information File)、制御アプリケーション等を有する。CIFには、顧客情報、口座情報(取引情報を含む)等が格納され、管理されている。勘定系ホスト10では、営業店APサーバ40に接続されている営業店端末42から口座開設を希望する顧客の情報が入力されると、顧客の識別番号(顧客番号、CIF番号)に紐づけて顧客の各種情報をCIFに格納する。また、勘定系ホスト10は、自動機APサーバ50に接続されたATM52において現金の出し入れや振り込み等が行われると、その情報をCIFに格納する。さらに、勘定系ホスト10は、個人端末62を用いてIBサーバ60にインターネットを介して接続した顧客が、インターネットバンキングサイトを利用して振込や振替等を行った場合に、その情報をCIFに格納する。また、勘定系ホスト10は、顧客からの依頼に基づいて、口座から口座への自動振り込み(例えば、顧客が借りている不動産物件の家賃(賃料)の自動振り込み)を行い、その情報をCIFに格納する。
【0014】
情報系ホスト20は、MCIF(Marketing Customer Information File)を有する。MCIFは、銀行の商品販売推進等のために用いる顧客情報ファイルである。情報系ホスト20は、勘定系ホスト10と連携してCIFから必要な情報を読み出し、MCIFに格納する。
【0015】
情報提示装置30は、MCIFから必要な情報を取得して、取得した情報を解析し、顧客に対し適切なタイミングで適切な不動産物件の情報を提示する装置である。
図2には、情報提示装置30のハードウェア構成の一例が示されている。
図2に示すように、情報提示装置30は、CPU(Central Processing Unit)90、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)94、記憶部(SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース97、及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えている。これら情報提示装置30の構成各部は、バス98に接続されている。情報提示装置30では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム(情報提示プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラムをCPU90が実行することにより、
図3に示す、各部の機能が実現される。なお、
図3の各部の機能は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。なお、
図3の各部の詳細については後述する。
【0016】
営業店APサーバ40は、営業店のコンテンツ情報を備え、営業店に設置されている営業店端末42に対しコンテンツ情報を提供する。また、営業店APサーバ40は、営業店端末42に入力された情報を勘定系ホスト10に送信する。
【0017】
自動機APサーバ50は、ATM52のコンテンツ情報を備え、ATM52に対しコンテンツ情報を提供する。また、自動機APサーバ50は、ATM50において実行された取引に関する情報を勘定系ホスト10に送信する。
【0018】
IBサーバ60は、IBコンテンツ情報を備え、顧客が利用する個人端末62(スマートフォンやPCなど)からのアクセスに応じて、個人端末62にIBコンテンツ情報を提供する。また、IBサーバ60は、個人端末62の操作に応じて実行された取引に関する情報を勘定系ホスト10に送信する。
【0019】
(不動産システム80)
不動産システム80は、例えば、銀行の法人顧客である不動産会社が管理するシステムである。不動産システム80は、各種不動産物件情報(賃貸物件、分譲物件等の情報)や、不動産契約情報を有し、情報提示装置30からの求めに応じて、各種情報を情報提示装置30に提供する。また、不動産システム80は、不動産情報を提供するホームページについても管理しており、個人端末62からホームページへのアクセスがあった場合に、個人端末62に対して不動産情報を提供する。
【0020】
(情報提示装置30の詳細について)
次に、情報提示装置30の機能等について詳細に説明する。
【0021】
図3には、情報提示装置30の機能ブロック図が示されている。情報提示装置30は、CPU90がプログラムを実行することにより、顧客・取引情報登録部131、不動産契約情報登録部132、賃貸更新時期取得部133、収支予測部134、提案物件情報取得部135、賃貸更新時期判定部136、提案物件情報提示部137、詳細情報提示部138として機能する。
【0022】
顧客・取引情報登録部131は、情報系ホスト20のMCIFから顧客番号や顧客の電話番号、口座番号、取引情報等を取得し、
図4の収支・提案物件管理DB140に登録する。なお、顧客番号や口座番号に加えて、顧客の生体認証情報やインターネットバンキングのユーザIDなどが登録されてもよい。これらの情報は、顧客の識別情報であるといえる。取引情報は、取引の年月日、口座への入金や出金の情報、取引金額の情報、種目コード(例えば、給与振込の場合「019」、家賃の場合「058」)などの情報を含む。
【0023】
不動産契約情報登録部132は、不動産システム80に顧客の不動産契約情報が存在している場合に、当該不動産契約情報を取得し、収支・提案物件管理DB140に登録する(
図4の「賃貸契約情報」参照)。なお、不動産契約情報登録部132は、この処理において、収支・提案物件管理DB140と、不動産システム80の不動産契約情報との名寄せを実行する。不動産契約情報登録部132が登録する不動産契約情報には、契約開始時期や、家賃の情報が含まれる。
【0024】
なお、不動産契約情報登録部132は、収支・提案物件管理DB140の「取引情報」を参照して、不動産契約情報を取得してもよい。例えば、不動産契約情報登録部132は、取引情報に含まれる種目コードが「058」(家賃)の情報を参照することで、契約開始時期や家賃の情報を取得することができる。
【0025】
賃貸更新時期取得部133は、不動産契約情報登録部132が取得した契約開始時期の情報に基づいて、更新時期を特定する。一般的に、契約更新時期は契約開始時期の2年後であるので、賃貸更新時期取得部133は、契約開始時期の2年後を
図4の「更新時期情報」の列に登録する。なお、不動産契約情報登録部132が不動産システム80から不動産契約情報を取得し、当該不動産契約情報に正確な更新時期が含まれているような場合には、その情報を
図4の「更新時期情報」に登録する。
【0026】
収支予測部134は、収支・提案物件管理DB140に格納されている取引情報を参照して、更新時期において顧客の給与(収入額)がどの程度になっているかを予測する。なお、収支予測部134は、所定期間ごと(例えば1か月ごと)に更新時期における顧客の給与を予測し、最新の予測結果を収支・提案物件管理DB140の「収支予測情報」の列に格納する。
【0027】
提案物件情報取得部135は、収支予測部134が予測した更新時期における顧客の給与に基づいて、不動産システム80が有する物件情報から更新時期において顧客に適した不動産物件(提案物件)の情報を取得する。そして、提案物件情報取得部135は、取得した情報を収支・提案物件管理DB140の「提案物件情報」の列に格納する。なお、提案物件情報取得部135は、所定期間ごと(例えば1か月ごと)に提案物件情報を取得し、最新の提案物件情報を収支・提案物件管理DB140の「提案物件情報」の列に格納する。
【0028】
賃貸更新時期判定部136は、ATM52を利用する顧客が顧客の識別情報(例えば、口座番号や生体認証情報)を入力したときに、その入力タイミングが顧客の賃貸更新時期の所定期間前から賃貸更新時期までの間の期間であるかを判定する。所定期間が6か月であり、賃貸更新時期が2024年4月である場合には、賃貸更新時期判定部136は、ATM52に対する顧客の識別情報の入力タイミングが2023年10月~2024年4月の間であるかについて判定する。なお、入力タイミングが顧客の賃貸更新時期の所定期間前から賃貸更新時期までの間の期間である場合を、以下においては、「入力タイミングがタイミング条件を満たす場合」と表記する場合もある。
【0029】
また、賃貸更新時期判定部136は、IBサーバ60にアクセスしている個人端末62に対して顧客の識別情報が入力された場合に、その入力タイミングがタイミング条件を満たすか否かを判定する。
【0030】
提案物件情報提示部137は、ATM52に顧客の識別情報が入力されたタイミングが上記タイミング条件を満たす場合に、そのATM52に対して提案物件の情報がある旨の通知を行うよう、自動機APサーバ50に指示を出す。この指示により、ATM52の表示部には、提案物件の情報がある旨の情報、物件の詳細情報を閲覧したいか否かを顧客に入力させるボタン等を表示する画面(
図9(a)参照)が表示される。
【0031】
詳細情報提示部138は、ATM52において、顧客が物件の詳細情報を閲覧したい旨の回答をした場合に、収支・提案物件管理DB140に格納されている提案物件情報を、顧客の電話番号にSMS(Short Message Service)送信する。これにより、顧客の個人端末62(電話番号が設定されたスマートフォンなど)には、提案物件の詳細情報を表示する画面(
図9(b)参照)が表示される。
【0032】
また、詳細情報提示部138は、IBサーバ60にアクセスしている個人端末62に対して顧客の識別情報が入力されたタイミングが上記タイミング条件を満たす場合に、その個人端末62に提案物件の詳細情報を表示する。例えば、詳細情報提示部138は、インターネットバンキングのページの一部に提案物件の詳細情報を表示したり、提案物件の詳細情報をポップアップ表示したりする。なお、提案物件の詳細情報と併せて、不動産システム80のURLを表示してもよい。顧客は、URLをクリックすることで、不動産システム80が有する物件情報にアクセスすることができるようになる。
【0033】
(各装置の処理について)
以下、各装置の処理について、フローチャートを用いて詳細に説明する。
【0034】
(勘定系ホスト10の処理について)
勘定系ホスト10の処理について、
図5(a)、
図5(b)のフローチャートに沿って説明する。
図5(a)、
図5(b)の処理は同時並行的に実行される処理である。
【0035】
まず、
図5(a)の処理について説明する。勘定系ホスト10は、
図5(a)のステップS10において、営業店端末42から、新規口座開設の要求があるまで待機する。新規の顧客情報とともに新規口座開設の要求が営業店端末42から送信されてくると、勘定系ホスト10は、ステップS12に移行し、新規の顧客情報と口座情報をCIFに登録する。
【0036】
次いで、ステップS14において、勘定系ホスト10は、新規顧客の取引情報の収集を開始する。すなわち、勘定系ホスト10は、新規顧客がATM52やインターネットバンキングにおいて取引を行った場合に、その取引情報をCIFに格納する処理を開始する。
【0037】
次いで、ステップS16において、勘定系ホスト10は、情報系ホスト20に対し、新規顧客の情報を送信する処理を開始する。すなわち、勘定系ホスト10は、新規顧客の顧客情報や口座情報、取引情報のMCIFへの登録(CIFとの同期)を開始する。その後は、ステップS10に戻り、勘定系ホスト10は、上記ステップS10~S16の処理・判断を繰り返し実行する。
【0038】
次に、
図5(b)の処理について説明する。勘定系ホスト10は、
図5(a)のステップS20において、営業店端末42から、家賃の口座振替手続きがあるまで待機する。営業店端末42から口座振替手続きの情報が送信されてくると、勘定系ホスト10は、ステップS22に移行し、手続きした顧客への情報提示用の情報収集処理を開始するよう、情報提示装置30に対して指示する。すなわち、勘定系ホスト10は、情報提示装置30に対して、口座振替手続きを行った顧客を対象とした
図6の処理を開始するよう指示する。その後は、ステップS20に戻り、勘定系ホスト10は、上記ステップS20、S22の処理・判断を繰り返し実行する。
【0039】
(情報提示装置30の処理について)
情報提示装置30は、
図6に示す情報収集処理と、
図8、
図10に示す情報提示処理を実行する。
(情報収集処理(
図6))
以下、情報提示装置30による情報収集処理について、
図6のフローチャートに沿って説明する。情報提示装置30は、勘定系ホスト10から情報収集処理の開始指示(S22)を受け付けると、
図6の処理を開始する。
【0040】
情報提示装置30の顧客・取引情報登録部131は、ステップS30において、新たに口座振替手続きを行った顧客の顧客情報や口座情報(取引情報を含む)をMCIFから取得し、収支・提案物件管理DB140に登録する。
【0041】
次いで、ステップS32において、賃貸更新時期取得部133は、新たに口座振替手続きを行った顧客の賃貸物件の更新時期(賃貸更新時期)を特定する。賃貸更新時期取得部133は、
図6の処理が開始されたタイミングから2年後を更新時期として特定してもよいし、取引状況のうち種目コードが058(家賃)である取引が最初に行われたタイミングから2年後を更新時期として特定してもよい。また、賃貸更新時期取得部133は、不動産契約情報登録部132が不動産システム80から更新時期の情報を取得できる場合には、その更新時期の情報を顧客の更新時期として特定してもよい。
【0042】
次いで、ステップS34において、収支予測部134は、賃貸契約時の収入(給与額)と家賃との比率を計算する。例えば、賃貸契約時の給与額が40万円で、家賃が10万円であれば、収支予測部134は、比率を10万/40万=0.25と算出する。
【0043】
次いで、収支予測部134は、ステップS36において、所定タイミングか否かを判断する。例えば、収支予測部134は、ステップS34を実行してから1か月経過したか否かを判断する。このステップS36が肯定されると、ステップS38に移行し、顧客・取引情報登録部131は、ステップS30以降において新たにMCIFに格納された顧客の取引情報を取得し、収支・提案物件管理DB140に登録する。
【0044】
次いで、ステップS40において、収支予測部134は、収支・提案物件管理DB140の取引情報から、賃貸契約時からの収入の推移を取得する。例えば、収支予測部134は、取引情報から種目コード019(給与振込)の情報を取得する。
【0045】
次いで、ステップS42において、収支予測部134は、取得した収入の推移から賃貸物件の更新時期における収入を推定する。例えば、
図7(a)に示すように、現在の時点(2022年5月)で、●で示すように、賃貸契約時(202年4月)から給与の額が変化していないような場合には、給与の額は○で示すように推移すると予想される。したがって、収支予測部134は、更新時の給与の額を
図7(a)において◇で示すような金額と推定する。一方、
図7(b)に示すように、現在の時点(2023年5月)で、●で示すように、賃貸契約時(202年4月)から給与の額が6か月ごとに上がっている場合には、給与の額は○で示すように推移すると予想される。したがって、収支予測部134は、更新時の給与の額を
図7(b)において◇で示すような金額と推定する。なお、
図7(b)のように給与額のデータを多く取得できた方が、更新時期における給与額を正確に推定できるため、更新時期に近づくほど正確な給与額を推定できることになる。
【0046】
図6に戻り、次のステップS44に移行すると、提案物件情報取得部135は、推定した賃貸物件の更新時期における収入(給与額)と、賃貸契約時の収入と家賃との比率と、の積から提案物件の価格帯を算出する。例えば、
図7(b)の更新時の収入が50万円であり、賃貸契約時の収入と家賃の比率が0.25であった場合には、50×0.25=12.5万円が提案物件の価格帯を示す値となる。
【0047】
次いで、ステップS46において、提案物件情報取得部135は、不動産システム80から、算出した価格帯の物件情報を取得し、収支・提案物件管理DB140に登録する。例えば、上記例の場合には、12.5万円を中心とする価格帯の物件の情報を不動産システム80から抽出して取得し、その情報を収支・提案物件管理DB140に登録する。なお、物件は、賃貸物件であっても、分譲物件であってもよい。分譲物件の場合、例えば35年ローンを組んだ場合の毎月の支払額が12.5万円に近い物件の情報を不動産システム80から抽出して取得し、その情報を収支・提案物件管理DB140に登録すればよい。ステップS46の後は、ステップS36に戻る。
【0048】
その後は、所定タイミングが到来するごと(例えば1か月ごと)に、賃貸物件の更新時期における収入(給与額)の推定(S42)と、提案物件の価格帯の算出(S44)と、算出した価格帯に対応する物件情報の取得・登録(S46)を繰り返す。この繰り返しの際に得られた情報により、
図4の収支・提案物件管理DB140は更新されるようになっている。これにより、収支・提案物件管理DB140には、最新の情報が格納されるようになっている。
【0049】
(情報提示処理(
図8、
図10))
次に、情報提示装置30による情報提示処理について、
図8、
図10のフローチャートに沿って説明する。
図8、
図10の処理は同時並行的に実行される処理である。
【0050】
(
図8の処理について)
図8の処理が開始されると、まず、ステップS60において、賃貸更新時期判定部136は、ATM52に顧客の識別情報(口座番号や生体認証情報)が入力されるまで待機する。ATM52に顧客の識別情報が入力されると、賃貸更新時期判定部136は、ステップS62において、収支・提案物件管理DB140を参照して、入力された顧客の識別情報に対応する賃貸物件の更新時期を取得する。
【0051】
次いで、ステップS63では、賃貸更新時期判定部136は、更新時期の所定期間(例えば6か月)前から更新時期までの間の期間をタイミング条件として特定する。
【0052】
次いで、ステップS64において、賃貸更新時期判定部136は、識別情報の入力タイミングがタイミング条件を満たすか否かを判断する。このステップS64の判断が否定された場合には、賃貸更新時期判定部136は、ステップS60に戻る。一方、ステップS64の判断が肯定された場合には、ステップS66に移行し、提案物件情報提示部137は、ATM52に提案物件の情報がある旨の通知を行うよう、自動機APサーバ50に指示を出す。これにより、ATM52は、提案物件がある旨の表示(例えば、
図9(a)に示すような表示)を行う。なお、
図9(a)には、提案物件の詳細情報をスマートフォン等の個人端末62に表示したいか否かを確認するためのボタンが設けられている。顧客は、詳細情報を見たい場合には、
図9(a)の「はい」ボタンを押し、詳細情報を見たくない場合には、
図9(a)の「いいえ」ボタンを押す。
【0053】
次いで、ステップS68において、詳細情報提示部138は、ATM52に詳細情報の提示要求が入力されたか否か、すなわち顧客によって
図9(a)の「はい」ボタンが押されたか否かを判断する。このステップS68の判断が否定された場合、すなわち「いいえ」ボタンが押された場合には、ステップS60に戻る。一方、ステップS68の判断が肯定された場合には、詳細情報提示部138は、ステップS70に移行する。
【0054】
ステップS70に移行すると、詳細情報提示部138は、収支・提案物件管理DB140から提案物件情報を取得し、詳細情報として顧客の個人端末62(電話番号)にSMS送信する。
図9(b)には、個人端末62に表示される詳細情報の一例が示されている。顧客は、個人端末62において提案物件の詳細な情報を確認することができる。なお、ATM52には提案物件の詳細な情報は表示されないため、顧客がATM52を長時間占有するようなことが無いようにすることができる。ステップS70の処理が行われた後は、ステップS60に戻る。ステップS60に戻った後は、ステップS60以降の処理が繰り返し実行されるようになっている。
【0055】
(
図10の処理について)
図10の処理が開始されると、まず、ステップS80において、賃貸更新時期判定部136は、インターネットバンキングのサイトに顧客の識別情報(口座番号、生体認証情報、ユーザIDなど)が入力されるまで待機する。サイトに顧客の識別情報が入力されると、賃貸更新時期判定部136は、ステップS82において、収支・提案物件管理DB140を参照して、入力された顧客の識別情報に対応する賃貸物件の更新時期を取得する。
【0056】
次いで、ステップS83では、賃貸更新時期判定部136は、更新時期の所定期間(例えば6か月)前から更新時期までの間の期間をタイミング条件として特定する。
【0057】
次いで、ステップS84において、賃貸更新時期判定部136は、識別情報の入力タイミングがタイミング条件を満たすか否かを判断する。このステップS84の判断が否定された場合には、賃貸更新時期判定部136は、ステップS80に戻る。一方、ステップS84の判断が肯定された場合には、ステップS86に移行し、詳細情報提示部138は、収支・提案物件管理DB140から提案物件情報を取得し、提案物件情報(詳細情報)を表示するようIBサーバ60に指示する。IBサーバ60は、インターネットバンキングのページの一部に提案物件の詳細情報を表示したり、提案物件の詳細情報をポップアップ表示したりする。
【0058】
ステップS86の処理が行われた後は、ステップS80に戻る。なお、ステップS80に戻った後は、ステップS80以降の処理が繰り返し実行されるようになっている。
【0059】
なお、
図4の更新時期情報が、賃貸の契約開始時期から2年後に設定されている場合において、その契約更新時期を経過した場合には、賃貸更新時期取得部133は、
図4の更新時期情報を2年後の時期に設定しなおすこととすればよい。
【0060】
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、賃貸更新時期取得部133は、銀行の顧客の口座情報(取引情報を含む)に基づいて、顧客が借りている物件の更新時期を特定する(S32)。また、収支予測部134は、口座情報(給与振込の情報)と更新時期とに基づいて、顧客の更新時期における収入額(給与額)を推定する(S42)。そして、提案物件情報取得部135、提案物件情報提示部137及び詳細情報提示部138は、顧客の更新時期における収入額に応じた物件の情報を提示する(
図8、
図10)。これにより、不動産物件の更新を行うタイミング(引っ越しを考えるタイミング)における給与額(推定値)に見合った適切な物件の情報を顧客に対して提示することができる。これにより、顧客が提示された物件を契約する可能性を高めることができる。また、不動産システム80を管理する法人(不動産会社)が銀行の顧客である場合、顧客と不動産会社との契約が成立することで不動産会社の利益が増加するため、銀行から不動産会社への貸付金の回収が順調に行われるなどの利点がある。
【0061】
また、本実施形態によると、提案物件情報取得部135は、顧客が物件を借り始めたときの収入額と、顧客が借りている物件の家賃と、の比率を算出する(S34)。そして、提案物件情報取得部135は、更新時期の収入額と算出した比率の積に対応する物件の情報を提示する情報として取得する(S44、S46)。家賃の額を収入額に対してどの程度にするかは人によるが、上記のような方法を採用することで、顧客それぞれが適切と考えている価格帯の物件の情報を提示することができる。
【0062】
また、本実施形態によると、賃貸更新時期判定部136は、顧客の識別情報を受け付けると(S60:肯定、S80:肯定)、その顧客が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定する(S63、S83)。また、賃貸更新時期判定部136は、識別情報を受け付けたタイミングがタイミング条件を満たす場合に(S64:肯定、S84:肯定)、現在借りている物件とは異なる物件に関する情報を提示する(S70、S86)。これにより、顧客が引っ越しを検討するような適切なタイミングで、現在借りている物件とは異なる物件の情報を提示することができる。
【0063】
なお、上記実施形態では、提案物件情報取得部135は、更新時期の収入額の推定結果に基づいて、提案する物件の価格帯を決定する場合について説明したが、これに限られるものではない。提案物件情報取得部135は、更新時期の収入額の推定結果だけでなく、顧客の支出額(例えば、顧客の平均支出額)等を考慮して、提案する物件の価格帯を決定してもよい。これにより、顧客は収支傾向を意識することなく、自分に合った物件の情報を必要なタイミングで取得することができる。なお、支出額については、
図4の収支・提案物件管理DB140の取引情報の中から「出金」の情報を取得して集計するようにすればよい。
【0064】
なお、上記実施形態では、提案物件情報取得部135は、更新時期の収入額と、顧客が物件を借り始めたときの収入額と顧客が借りている物件の家賃との比率と、の積を提案する物件の価格帯とする場合について説明したが、これに限られるものではない。更新時期の収入額と、顧客が物件を借り始めたときの収入額と顧客が借りている物件の家賃との比率と、を用いた他の式から得られる額に基づいて、提案する物件の価格帯を設定してもよい。また、提案物件情報取得部135は、更新時期の収入額に予め定めた割合を掛けて得られる額に基づいて、提案する物件の価格帯を設定してもよい。
【0065】
なお、上記実施形態では、顧客が借りている物件が、不動産物件である場合について説明したが、これに限らず、物件は動産(例えば車など)であってもよい。
【0066】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
【0067】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記憶媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0068】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記憶媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記憶媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0069】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0070】
なお、以上の実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、
前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、
前記収入額に応じた物件の情報を提示する、
処理をコンピュータに実行させる情報提示プログラム。
(付記2) 前記提示する処理において、前記口座情報から得られる、前記対象者が前記物件を借り始めたときの収入額と、前記対象者が借りている物件の賃料と、の比率を算出し、前記対象者の前記更新時期の収入額と前記比率とに基づく金額に対応する物件の情報を提示する、ことを特徴とする付記1に記載の情報提示プログラム。
(付記3) 前記口座情報に基づいて、前記対象者の支出額を算出する処理を前記コンピュータに実行させ、
前記提示する処理において、前記収入額と前記支出額に応じた物件の情報を提示する、ことを特徴とする付記1又は2に記載の情報提示プログラム。
(付記4) 前記対象者の識別情報を受け付け、
前記対象者の識別情報を受け付けたタイミングが前記更新時期に応じたタイミング条件を満たす場合に、前記コンピュータに前記提示する処理を実行させることを特徴とする付記1~3のいずれか一項に記載の情報提示プログラム。
(付記5) 前記提示する処理において提示する前記物件の情報は、賃貸物件及び分譲物件の少なくとも一方であることを特徴とする付記1~4のいずれかに記載の情報提示プログラム。
(付記6) 利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、
前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、
処理をコンピュータに実行させる情報提示プログラム。
(付記7) 対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、
前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、
前記収入額に応じた物件の情報を提示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
(付記8) 利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、
前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報提示方法。
(付記9) 対象者の口座情報に基づいて、前記対象者が借りている物件の更新時期を特定し、前記口座情報と前記更新時期とに基づいて、前記対象者の前記更新時期の収入額を算出し、前記収入額に応じた物件の情報を提示する、処理を実行する処理部を備える情報提示装置。
(付記10) 前記処理部は、前記提示する処理において、前記口座情報から得られる、前記対象者が前記物件を借り始めたときの収入額と、前記対象者が借りている物件の賃料と、の比率を算出し、前記対象者の前記更新時期の収入額と前記比率とに基づく金額に対応する物件の情報を提示する、ことを特徴とする付記9に記載の情報提示装置。
(付記11) 前記処理部は、
前記口座情報に基づいて、前記対象者の支出額を算出し、
前記提示する処理において、前記収入額と前記支出額に応じた物件の情報を提示する、ことを特徴とする付記9または10に記載の情報提示装置。
(付記12) 前記処理部は、
前記対象者の識別情報を受け付け、
前記対象者の識別情報を受け付けたタイミングが前記更新時期に応じたタイミング条件を満たす場合に、前記提示する処理を実行することを特徴とする付記9~11のいずれかに記載の情報提示装置。
(付記13) 前記処理部が前記提示する処理において提示する前記物件の情報は、賃貸物件及び分譲物件の少なくとも一方であることを特徴とする付記1~12のいずれかに記載の情報提示装置。
(付記14) 利用者の識別情報を受け付けると、前記識別情報に対応する利用者である対象者が借りている物件の更新時期に応じたタイミング条件を特定し、前記識別情報を受け付けたタイミングが前記タイミング条件を満たすか否かに応じて、前記物件とは異なる物件に関する情報を提示する、処理を実行する処理部を備える情報提示装置。
【符号の説明】
【0071】
30 情報提示装置
131 顧客・取引情報登録部(処理部の一部)
132 不動産契約情報登録部(処理部の一部)
133 賃貸更新時期取得部(処理部の一部)
134 収支予測部(処理部の一部)
135 提案物件情報取得部(処理部の一部)
136 賃貸更新時期判定部(処理部の一部)
137 提案物件情報提示部(処理部の一部)
138 詳細情報提示部(処理部の一部)