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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027342
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20240222BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240222BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240222BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240222BHJP
【FI】
G08G1/01 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130070
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉本 亮太
(72)【発明者】
【氏名】安川 真平
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF12
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL09
5H181MC19
5H181MC24
(57)【要約】
【課題】通信状況に応じた自動運転を実現する。
【解決手段】管制サーバ装置30は、複数の車両3が備える各無線通信装置10と通信を行う通信部31と、車両3の運行エリアに含まれる通信品質算出エリアごとに、現在及び将来の通信品質に関する通信品質データを取得する取得部32と、各々の通信品質算出エリアを走行中又は走行予定の車両3に関して、その通信品質算出エリアについて取得された通信品質データに応じた処理を行う第1処理部33と、通信部31がカメラ20によって撮像された画像を含む送信データ及びその撮像時において発生した事象に関する事象データを各無線通信装置10から受信した場合に、受信された事象データに応じて、その事象データとともに受信した送信データの優先度に応じて、その送信データに関する処理を行う第2処理部35とを備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両が備える各無線通信装置と無線通信網を介して通信を行う通信部と、
前記車両の運行エリアに含まれる通信品質算出エリアごとに、現在及び将来の通信品質に関する通信品質データを取得する取得部と、
各々の前記通信品質算出エリアを走行中又は走行予定の前記車両に関して、当該通信品質算出エリアについて取得された通信品質データに応じた処理を行う第1処理部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1処理部は、現在又は将来において前記通信品質算出エリアにて所定の通信品質以上で無線通信が可能な前記無線通信装置の数と、各々の前記車両の現在の運行状態又は将来の運行計画とに応じて、当該通信品質算出エリアに対する前記車両の入退出に関する処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信部は、各々の前記車両が備える撮像装置によって撮像された画像を含む送信データ及び当該撮像時において発生した事象に関する事象データを、複数の前記車両が備える各無線通信装置から前記無線通信網経由で受信し、
受信された前記事象データに応じて、当該事象データとともに受信した前記送信データの優先度を決定し、各々の前記送信データについて決定した優先度に応じて、当該送信データに関する処理を行う第2処理部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通信部は、各々の前記車両が備える前記撮像装置によって撮像された画像を含む送信データ及び当該撮像時において発生した事象に関する事象データを、前記送信データの優先度とともに、複数の前記車両が備える各無線通信装置から前記無線通信網経由で受信し、
受信された前記事象データに応じて、当該事象データとともに受信した前記送信データの優先度に応じて、当該送信データに関する処理を行う第2処理部を備える
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2処理部は、受信された前記事象データを解析して、前記事象の重要度及び緊急度を含む優先度を決定し、当該重要度及び緊急度の双方に応じた前記処理を行う
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2処理部は、各々の前記通信品質算出エリアを走行中の前記車両に関して、当該エリアについて取得された通信品質データが示す通信品質の制限下で前記優先度に応じた処理を行う
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2処理部は、前記送信データについて決定した優先度に応じて、当該送信データに含まれる画像の表示に関する処理を行う
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記車両が複数の撮像装置を備えている場合に、
前記第2処理部は、受信された前記事象データに応じて、当該事象データとともに受信した前記送信データの優先度を、当該送信データに含まれる画像を撮像した前記撮像装置ごとに決定する
ことを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の自動運転を実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の自動運転技術の発展や、いわゆる5G等の無線通信技術の普及に伴い、各車両に対する監視又は制御に対するニーズが高まっている。例えば特許文献1には、車両の前方カメラ、左側方カメラ、右側方カメラ、後方カメラ、室内カメラによって撮像された撮像画像のうち、車両の状況に応じて必要性が高い撮像画像を優先して管制センタに送信することが記載されている。例えば車両状況が「直進」の場合、前方カメラ画像の優先度を最高優先度「1」とし、解像度を最高解像度「4K」とする、といった具合である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-3934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、無線通信網においては、様々な理由により、局所的な通信状況が変動するため、車両に対する安定的な監視又は制御が担保できないおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、通信状況に応じた自動運転を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、複数の車両が備える各無線通信装置と無線通信網を介して通信を行う通信部と、前記車両の運行エリアに含まれる通信品質算出エリアごとに、現在及び将来の通信品質に関する通信品質データを取得する取得部と、各々の前記通信品質算出エリアを走行中又は走行予定の前記車両に関して、当該通信品質算出エリアについて取得された通信品質データに応じた処理を行う第1処理部とを備えることを特徴とする情報処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信状況に応じた自動運転を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る車両管制システム1の構成の一例を示すブロック図である。
図2】同実施形態に係る車両3が備える無線通信装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】同実施形態に係る管制サーバ装置30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4】管制サーバ装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】同実施形態における通信品質算出エリアと運行エリアとの包含関係を例示する図である。
図6】管制サーバ装置30が記憶する通信品質データを例示する図である。
図7】管制サーバ装置30が記憶する運行エリアデータを例示する図である。
図8】管制サーバ装置30が記憶する車両運行データを例示する図である。
図9】管制サーバ装置30の動作を例示するフローチャートである。
図10】管制サーバ装置30において表示される画像を例示する図である。
図11】管制サーバ装置30において表示される画像を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[構成]
図1は、本実施形態の車両管制システム1の一例を示す図である。車両管制システム1は、複数の車両3にそれぞれ搭載された無線通信装置10及びカメラ20と、本発明に係る情報処理装置として機能する管制サーバ装置30と、無線通信網2における通信品質を算出する通信品質算出装置40とを備える。撮像装置としてのカメラ20は、1台の車両3において、例えば前方カメラ、左側方カメラ、右側方カメラ、後方カメラ、室内カメラというように、複数搭載されている。無線通信網2は、無線通信装置10、管制サーバ装置30及び通信品質算出装置40を相互に通信可能に接続する。無線通信網2は例えば第5世代移動通信システムに準拠したネットワークであることが望ましいが、必ずしもこれに限らない。
【0010】
車両管制システム1において、乗客はスマートホン等の無線通信装置(図示略)を操作して、予め用意された複数の乗降車地点群から選択した任意の乗車地点から任意の目的地点までの乗車を要求する。この乗車要求は無線通信装置から管制サーバ装置30に無線通信網2経由で送信される。無線通信装置10をそれぞれ搭載した複数の車両3は分散して走行又は待機しており、管制サーバ装置30は、上記乗車要求における乗車地点の近辺に居る車両群又はその乗車地点の近辺を走行する予定の車両群から、そのユーザの乗車要求に合致する車両3を選択する。管制サーバ装置30は、車両3の現在地点から上記乗車地点を経由して上記目的地点に至るまでの経路を特定し、その経路データを、選択した車両3の無線通信装置10に通知する。さらに車両3に搭載されたセンサ(図示略)で検出された検出データや車両3のカメラによって撮像された画像データが常時、無線通信網2を介して管制サーバ装置30に送信されるようになっており、管制サーバ装置30はこれに応じて、自動運転に必要な制御データを無線通信装置10に通知する。この車両3は通知された上記のデータ群に従って、特定された経路上において自動運転を行う。
【0011】
上述したように、無線通信装置10及び管制サーバ装置30間においては様々なデータ群が送受信される。このようなデータ群は一般に大容量であるのに対し、無線通信網2においては様々な理由により局所的な通信状況が変動し得ることから、車両に対する安定的な監視又は制御が担保できないおそれがある。
【0012】
通信品質算出装置40は、所定の通信品質算出エリアごとにそのエリア内の通信品質を算出する。ここでいう通信品質は、例えばエゴビークルの上り・下りビットレート、上り・下り通信遅延、上り・下りジッタなどの予測値、およびそれぞれの不確定性(分散や確率分布など)などのリンクレベルの品質予測情報、および、ネットワークレベルでの通信容量、同時接続している無線通信装置10の数などをいう。また、優先制御やQoS制御を行う場合、ネットワークレベルでの同時接続ユーザ数には、無線通信網2の基地局ごとに同時接続可能な無線通信装置10の数に加え、特定の優先制御レベル・QoS制御レベルを適用可能な無線通信装置10の数が含まれていてもよい。さらに、通信品質には、その乱れやすさも含まれる。ここでいう通信品質の乱れやすさとは、例えば対象となる通信品質算出エリア又はその周辺エリアにおいて通信に関する優先制御がオンであるか否か、その優先制御レベルがどの程度であるか、優先可能な無線通信装置の残バジェットがどの程度であるか、対象となる通信品質算出エリア又はその周辺エリアにおける無線通信装置の混雑度や干渉レベルがどの程度であるか、無線通信装置の周波数や接続状態(Measurement report結果など)がどの程度であるか等の周知技術を用いて算出される。通信品質算出装置40は、さらに上記の各種パラメータの分散や確率分布等の統計処理を用いることで、各通信品質算出エリアにおける現在の通信状況に加えて、各通信品質算出エリアにおける将来の通信状況をも算出する。また、複数の無線通信網2を併用するような冗長的な構成を採用する場合において、無線通信網ごとに取得可能な通信品質の項目数が異なるとき、無線通信網ごとに不確定性(分散や確率分布など)に対してバイアスをかけ、不明な通信品質の影響を加味してもよい。通信品質は、上記の例示のほか、周知技術を用いて算出可能なあらゆるものを含んでいてよい。
【0013】
なお、図1において、通信品質算出装置40は、概念的に1つの装置として図示しているが、無線通信網2に含まれる又は接続される複数の装置に分散されていてもよいし、また、管制サーバ装置30と一体になっていてもよい。管制サーバ装置30は、通信品質算出装置40によって算出された通信状況に応じて車両の自動運転を実現するための処理を行う。
【0014】
次に、図1に示した各装置の構成を説明する。図2は、無線通信装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。無線通信装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線通信装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0015】
無線通信装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0016】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0017】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。無線通信装置10の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ1001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介して無線通信網2から無線通信装置10に送信されてもよい。
【0018】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0019】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0020】
通信装置1004は、無線通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インタフェースなどは、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0021】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ、GPSユニット、入力インタフェースなど)である。カメラ20によって撮像された画像データは入力装置1005に入力される。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチスクリーン)であってもよい。
【0022】
プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0023】
また、無線通信装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、そのハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0024】
図3は、管制サーバ装置30のハードウェア構成を示す図である。管制サーバ装置30のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、管制サーバ装置30を管制システムとして構成してもよい。
【0025】
管制サーバ装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータ装置として構成されている。管制サーバ装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006及びこれらを接続するバスは、無線通信装置10について説明したプロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びこれらを接続するバスと、ハードウェアとしては同様であるため、その詳細な説明を省略する。
【0026】
図4は、管制サーバ装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、管制サーバ装置30において、通信部31と、取得部32と、第1処理部33と、記憶部34と、第2処理部35という機能が実現される。
【0027】
通信部31は、各無線通信装置10と無線通信網2を介して通信を行う。通信部31は、例えば各々の車両3が備えるカメラ20によって撮像された画像データを含む送信データ及びその撮像時において発生した事象に関する事象データを、各々の車両3が備える各無線通信装置10から無線通信網2経由で受信する。ここでいう事象とは、例えば車両3が乗車地点に近づいた、乗客が車両3に乗車する、乗客が車両3から降車する、車両3が交差点等の特定のエリアに進入する、車両3の経路に相当する路面上に障害物が存在する、車両3の経路上で事故又は交通規制が発生した、というように、車両3の管制に関わる各種事象である。これらの事象データは、各々の車両3が備えるカメラ20によって撮像された画像データや各種センサの検出結果に基づいてその車両3の無線通信装置10により判断されて生成される。
【0028】
取得部32は、車両の運行エリアに含まれる通信品質算出エリアごとに、現在及び将来の通信品質に関する通信品質データを通信品質算出装置40から取得する。
【0029】
ここで、図5は、通信品質算出エリアと運行エリアとの包含関係を例示する図である。図5に示すように、車両3の運行に対する管制の単位となる運行エリアcaは、通信品質の算出の単位となる通信品質算出エリアqaを複数含む。つまり、運行エリアcaは通信品質算出エリアqaよりも大きい。なお、図5に示した運行エリアca及び通信品質算出エリアqaの形状、及び大きさの比はあくまで例示であって、必ずしも図5の例に限定されない。
【0030】
図6は、取得部32によって取得された通信品質データを例示する図である。図に示すように、通信品質データは、各通信品質算出エリアを識別するための通信品質算出エリアIDと、そのエリアの位置を示す位置情報と、そのエリアにおける現在時刻t0及び将来時刻t1,t2,t3・・・の通信品質のレベル(例えば最小レベル1とし、最大レベルを10とする)を含む。これらの通信品質データは記憶部34に記憶される。
【0031】
記憶部34には、図7に例示する運行エリアデータ及び図8に例示する車両データも記憶される。運行エリアデータは、各運行エリアを識別するための運行エリアIDと、そのエリアの位置を示す位置情報を含む。車両データは、各車両3を識別するための車両IDと、その車両3の位置を示す位置情報と、その車両3に対して決定された経路データ等を含む。
【0032】
なお、記憶部34は、全ての交通サービスエリア内の地図データ及び交通データも記憶している。地図データには、全ての運行エリア内の各道路の位置、各道路において走行可能な方向及び車線数、及び各道路における信号等に関する情報が含まれる。交通データには、全ての運行エリア内の各道路における渋滞や事故等に関する情報が含まれる。また、交通データには、各地域において所定のセンシング装置によってセンシングされた交通量に関する情報や、日時等の条件に応じて道路上の車両3群がどのような移動をするのかというマクロ的な観点からの統計情報を含んでいてもよい。これら地図データ及び交通データは、車両3の経路及びその経路を車両が移動するときの所要時間の特定に用いられる。
【0033】
図4の説明に戻り、第1処理部33は、各々の通信品質算出エリアを走行中又は走行予定の車両3に関して、その通信品質算出エリアについて取得された通信品質データに応じた処理を行う。例えば、第1処理部33は、現在又は将来において通信品質算出エリアにて所定の通信品質以上で無線通信が可能な無線通信装置の数と、各々の車両の現在の運行状態又は将来の運行計画とに応じて、その通信品質算出エリアに対する車両の入退出に関する処理を行う。
【0034】
第1処理部33が行う処理は、車両3の経路決定および変更、車両3の目的地の変更、車両3の速度変更(停止を含む)、配車の受付停止、車両3に対する充電/給油、車両3の待機所への帰還等の、車両3の走行に対する各種の制御を含むほか、無線通信装置10に対する通信回線を用いた通信を制限する、無線通信装置10に対するバックアップの通信回線を有効化する等の、車両3が備える無線通信装置10の通信に対する各種の制御を含む。第1処理部33の処理により、例えば車両3は通信品質が悪い通信品質算出エリアでは徐行するとか、安全停止するとか、もっと通信品質がよいエリアに移動する、といった対応をとることが可能となる。また、車両3は通信品質が悪い通信品質算出エリアでは、無線通信装置10に対する通信回線を用いた通信を制限するとか、無線通信装置10に対するバックアップの通信回線を有効化する、といった対応をとることが可能となる。
【0035】
この場合、第1処理部33は、車両3ごと、及び現在時刻及び将来時刻ごとの通信品質データから予測通信容量を算出し、各車両3の無線通信装置10がその予測通信容量を超えない通信量で通信しながら走行できるよう、運行エリア内の各車両3の経路データを更新するような処理を行ってもよい。例えば図6の通信品質データに基づいて、将来時刻t2において特定の通信品質算出エリアにおいて通信品質の低下が予測される場合、現在時刻t0の時点で運行エリア内の経路データを更新することで、通信品質の低下による運行エラーが生じないような管制を行う。これによって、将来の車両位置を考慮した管制が可能となり、通信品質がネックとなることで生じる各種エラー(迎車エラーや客送中の意図しない停止)を回避することができる。なお、第1処理部33の処理を行うにあたっては、車両3に対する需要や充電価格、配車状態、優先制御レベルやQoS制御レベルに依存した通信コスト等を考慮して、サービス影響や運行費用を最小化するようにしてもよい。
【0036】
前述したように、通信部31は、カメラ20によって撮像された画像データを含む送信データ及びその撮像時において発生した事象に関する事象データを各無線通信装置10から受信する。この場合、第2処理部35は、受信された事象データに応じて、その事象データとともに受信した送信データの優先度を決定し、各々の送信データについて決定した優先度に応じて、その送信データの送信に関する処理を行う。ここでいう送信データの送信に関する処理とは、例えば管制サーバ装置30側における送信データの表示の有無、送信データの高解像度/低解像度での表示、送信データの上限ビットレートの設定、送信データの選択、送信データの送信頻度の変更、送信データのデータサイズの変更等を含む。第2処理部35は、各々の通信品質算出エリアを走行中の車両3に関して、そのエリアについて取得された通信品質データが示す通信品質の制限下で優先度に応じた処理を行う。
【0037】
優先度の決定に関して、第2処理部35は、受信された事象データを解析して、事象の重要度及び緊急度を含む優先度を決定してもよい。具体的には、第2処理部35は、例えば車両3が乗車地点に近づいた、乗客が車両3に乗車する、乗客が車両3から降車する、車両3が交差点等の特定のエリアに進入する、車両3の経路に相当する路面上に障害物が存在する、車両3の経路上で事故又は交通規制が発生した、というような事象のときには、重要度及び緊急度が高いとみなし、その結果、優先度が高いと判断する。この場合、第2処理部35は、重要度及び緊急度の双方に応じた処理、例えば車両3が乗車地点に近づいたときは車両3の前方カメラの画像データを優先して送信させるとか、乗客が車両3に乗車する又は乗客が車両3から降車するときは車両3の室内カメラの画像データを優先して送信させるとか、車両3の経路に相当する路面上に障害物が存在するときは前方カメラの画像データを優先して送信させるといった例が考えられる。つまり、第2処理部35は、車両3が複数のカメラ20を備えている場合には、第2処理部35は、受信された事象データに応じて、その事象データとともに受信した送信データの優先度を、その送信データに含まれる画像を撮像したカメラ20ごとに決定する。
【0038】
[動作]
次に、管制サーバ装置30の動作について説明する。図9に示す各処理の手順は、管制サーバ装置30に記憶されているプログラムに記述されている。図9において、まず、取得部32は、を無線通信網2経由で取得する(ステップS11)。
【0039】
次に、第1処理部33は、各々の通信品質算出エリアを走行中又は走行予定の車両3に関して、その通信品質算出エリアについて取得された通信品質データに応じた処理を行う。これとともに、第2処理部35は、通信部31がカメラ20によって撮像された画像を含む送信データ及びその撮像時において発生した事象に関する事象データを各無線通信装置10から受信した場合に、受信された事象データに応じて、その事象データとともに受信した送信データの優先度に応じて、その送信データに関する処理を行う(ステップS12)。
【0040】
図10、11は管制サーバ装置30において表示される画像を例示する図である。管制サーバ装置30の出力装置3006(表示装置)において、通常時は図10に例示するように、各車両3の無線通信装置10から送信されてくる送信データ(画像データ)が示す画像が車両ごとに表示される。オペレータはこれらの画像を見ながら、各車両3の自動運転の状況を監視している。
【0041】
ここで、将来の通信品質データに基づいて、例えば車両「1」の経路において通信品質の悪い通信品質算出エリアを通過することが分かった場合には、図11に例示するように、その旨のメッセージが表示されるとともに、経路変更の有無を問うメッセージが表示される。この場合、オペレータは、例えば経路変更を行う旨の操作を行い、これに応じて、第1処理部33により車両「1」について経路変更の処理がなされる。
【0042】
以上説明した実施形態によれば、通信状況に応じた自動運転を実現することが可能となる。特に運行エリア及び通信品質算出エリアという2種類のエリアを用い、かつ、運行エリアを複数の通信品質算出エリアに分割することで、例えば基地局の通信容量の影響を考慮した精度の高い通信品質の予測に基づいた管制が可能となる。
【0043】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
【0044】
上述した実施形態では、管制サーバ装置30が優先度を決定していたが、車両3の無線通信装置10が優先度の少なくとも一部を決定してもよい。つまり、車両3の無線通信装置10が、各々の車両3が備えるカメラ20の撮像時において発生した事象に関する事象データに応じて、カメラ20によって撮像された画像を含む送信データの優先度を決定し、送信データ及び事象データとともに管制サーバ装置30に送信する。管制サーバ装置30において、通信部31は、送信データ及び事象データを送信データの優先度とともに複数の車両3の無線通信装置10から無線通信網2経由で受信する。第2処理部35は、受信された事象データに応じて、その事象データとともに受信した送信データの優先度に応じて、その送信データに関する処理を行う。
【0045】
本発明に係る情報処理装置の一例として管制サーバ装置30を例示したが、図5に例示した機能ブロックを実現するコンピュータであれば本発明を適用可能である。
【0046】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0047】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0048】
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
【0049】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0050】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0051】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0052】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0053】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0054】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、その所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0055】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0056】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0057】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0058】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0059】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0060】
無線通信装置10は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。
【0061】
「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0062】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」され経路考えることができる。
【0063】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0064】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0065】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0066】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0067】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、その用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…車両管制システム、2…無線通信網、3…車両、10…無線通信装置、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、20…カメラ、30…管理サーバ装置、31…通信部、32…取得部、33…第1処理部、34…記憶部、35…第2処理部、3001…プロセッサ、3002…メモリ、3003…ストレージ、3004…通信装置。
図1
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