(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027371
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】漏洩検知装置および固定ケース
(51)【国際特許分類】
G01M 3/40 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
G01M3/40 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130118
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】394007849
【氏名又は名称】株式会社堀内機械
(74)【代理人】
【識別番号】110000844
【氏名又は名称】弁理士法人クレイア特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】津田 裕也
(72)【発明者】
【氏名】細井 耕平
(72)【発明者】
【氏名】辻本 佳孝
(72)【発明者】
【氏名】前田 宗万
【テーマコード(参考)】
2G067
【Fターム(参考)】
2G067AA01
2G067AA21
2G067DD27
(57)【要約】 (修正有)
【課題】検出場所に容易に固定でき、所定の量の漏洩を検知できる漏洩検知装置および固定ケースを提供することにある。
【解決手段】固定ケース200は、円筒形状の端部に円錐形状が形成され、円筒形状に形成されたネジ部と、発光素子と、受光素子と、プリズムレンズと、を含む漏洩検知センサ500のプリズムレンズの検知部を下方へ向けて固定する固定ケース200であって、所定の高さを有する円柱形状からなり、円柱の軸部の貫通孔と、貫通孔の上部にネジ部と嵌合するネジ部と、円柱の側面から貫通孔まで設けられた空気用貫通孔と、裏面に設けられた脚部と、脚部に設けられた磁石350と、貫通孔の下部に、円錐形状の検知部との間に所定の間隙を形成する孔形成部、リキッドガイド部のいずれか1つと、を含むものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形状の端部に円錐形状が形成され、前記円筒形状に形成されたネジ部と、発光素子と、受光素子と、プリズムレンズと、を含む漏洩検知センサの前記プリズムレンズの検知部を下方へ向けて固定する固定ケースであって、
所定の高さを有する円柱形状からなり、
円柱の軸部の貫通孔と、
前記貫通孔の上部に前記ネジ部と嵌合する嵌合部と、
円柱の側面から前記貫通孔まで設けられた空気用貫通孔と、
裏面に設けられた脚部と、
前記脚部に設けられた磁石と、
前記貫通孔の下部に、前記円錐形状の前記検知部との間に所定の間隙を形成する間隙形成部と、を含む固定ケース。
【請求項2】
前記円柱形状は、取付面が形成され、
前記取付面に設けられた磁石をさらに含み、
前記脚部は、一対の扇形形状からなる、請求項1記載の固定ケース。
【請求項3】
前記間隙形成部は、別部材からなり、かつ、前記貫通孔に内嵌する筒部と、前記筒部の一端側の内面に切頭逆円錐部と、を有する、請求項1記載の固定ケース。
【請求項4】
前記間隙形成部は、前記貫通孔の前記下部側に形成され、かつ、前記貫通孔の前記下部側の内面に切頭逆円錐部と、を有する、請求項1記載の固定ケース。
【請求項5】
前記間隙形成部は、前記貫通孔の下部側に形成され、かつ、前記貫通孔の前記下部側の内面に前記貫通孔の径より小さな径の貫通孔部を有する、請求項1記載の固定ケース。
【請求項6】
前記間隙形成部は、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなる、請求項3から5のいずれか1項に記載の固定ケース。
【請求項7】
円筒形状の端部に円錐形状を有し前記円筒形状に形成されたネジ部と、発光素子と、受光素子と、プリズムレンズと、を含む漏洩検知センサと、
所定の高さを有し、かつ、取付面が形成された円柱形状からなり、
円柱の軸部の貫通孔と、
前記貫通孔の上部に前記ネジ部と嵌合する嵌合部と、
円柱の側面から前記貫通孔まで設けられた空気用貫通孔と、
裏面に設けられた脚部と、
前記脚部に設けられた磁石と、
前記貫通孔の下部に、前記円錐形状との間に所定の間隙を形成する間隙形成部と、を含む固定ケースと、を含み、
前記漏洩検知センサの前記プリズムレンズの検知部を下方へ向けて、前記漏洩検知センサの前記ネジ部を前記固定ケースの嵌合部に固定した、漏洩検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、漏洩検知装置および固定ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2011-95249号公報)には、好適なタイミングで検出信号を出力することが可能な漏液検出装置が開示されている。
特許文献1に記載の漏液検出装置では、漏液を導入する導入部と、導入部に向けて光を照射する投光手段と、投光手段から光を導入部を介して受光する受光手段と、受光手段の受光量に基づいて漏液を検出する検出手段とを備えた漏液検知部を有し、漏液検知部の漏液検出結果に基づいて外部へ検出信号を出力する漏液検出装置であって、漏液検出装置は、床面に対して隙間を設けて設置され、漏液検知部は、漏液検出装置の下面の異なる位置に設けられた第1漏液検知部と第2漏液検知部とを有し、漏液検出装置の下面の中心部と周縁部とを結ぶ線上において周縁部よりに第1漏液検知部が、中心部よりに第2漏液検知部がそれぞれ配置され、第2漏液検知部は、漏液検出装置の下面の周縁部から離れた位置に凹設された凹部に設けられ、出力制御手段は、第2漏液検知部が漏液を検知すると検出信号を出力し、第1漏液検知部が漏液を検知すると、所定時間後に検出信号を出力することを特徴とする。
【0003】
特許文献2(特開2021-148676号公報)には、液圧装置の液漏れ検出装置に係り、特に、漏れた液が所定容量貯留可能な漏液貯留ケースに導入され、漏液貯留ケースに所定容量の液の貯留後に排出される排出液が漏液センサにより検出されるとともに、漏液貯留ケースに所定容量を変更する貯留容量変更機構が設けられた技術が開示されている。
特許文献2に記載の液圧装置の液漏れ検出装置では、液圧装置から漏れた液が入口ポートから導入され、予め設定された所定容量貯留可能とされるとともに、所定容量の液が貯留された状態で、排出される排出口が設けられた漏液貯留ケースと、排出口からの排出液が導かれ、排出液の有無を検出する漏液センサが設けられた検出ケースと、漏液貯留ケースに設けられ所定容量を変更する貯留容量変更機構と、漏液センサによる排出液の有無を判定する制御部とが備えられていることを特徴とする。
【0004】
特許文献3(特開2022-35523号公報)には、液漏れポートが備えられていない既設の液圧シリンダ装置に、設置現場で簡単に付設できるようにした液漏れポート付設装置が開示されている。
特許文献3に記載の液漏れポート付設装置では、シリンダチューブと、ピストンと、ピストンロッドと、ロッドブッシュと、ロッド側カバーと、ヘッド側カバーとが備えられ、ピストンロッドがロッドブッシュを貫通して延出する液圧シリンダ装置に付設可能な液漏れポート付設装置であって、ピストンロッドにおけるロッドブッシュからの延出部分が摺動可能な内周部と、ロッドブッシュの外周面が嵌合可能な嵌合部と、内周部に装着されたダストシールと、嵌合部に装着されたOリングと、延出部分からダストシールとOリングとの間を通っての漏液を導く液漏れ流路と、液漏れ流路の端部の液漏れポートとを備えた液漏れポート付設装置が形成され、液漏れポート付設装置を液圧シリンダ装置に付設可能とされている。
【0005】
特許文献4(特開2021-143690号公報)には、乾電池電源で長期間の動作を可能とする液圧シリンダの遠隔状態監視装置が開示されている。
特許文献4に記載の遠隔状態監視装置では、液圧シリンダの状態を監視する遠隔状態監視装置であって、遠隔状態監視装置は、液圧シリンダの動的および静的な状態を検知して検知信号を出力するセンサと、センサの検知信号を受けて無線信号を情報端末に送信するとともに、情報端末からの無線信号を受信する無線通信回路と、無線通信回路に電源を供給する低圧電源と、低圧電源と接続して低圧電源の電圧を昇圧する昇圧回路と、昇圧回路により昇圧した電源をセンサに選択的に供給する切替回路と、低圧電源に接続され、液圧シリンダ動作信号を入力し、切替回路を制御する制御回路と、を備え、制御回路は、液圧シリンダ動作信号がオンの場合には切替回路のオン制御およびオフ制御を所定の周期で繰り返し、液圧シリンダの動作信号がオフの場合には切替回路をオフ制御し、切替回路のオン制御は所定のオン時間を含む。
【0006】
特許文献5(特開2006-300956号公報)には、床面や漏液収容部等のシステムの最下部に設置される漏液センサを、漏液異常が発生した場合に、漏液発生箇所を容易に特定可能とする漏液センサが開示されている。
特許文献5に記載の漏液センサでは、漏液センサにおいて、当該漏液センサを漏液の収容部の内部空間に設置すると共に、漏液センサの設置位置に対し、漏液の収容部の内部空間、及び/又は、漏液の収容部の上方の空間の少なくとも1つを含む空間範囲以内に、共鳴器を有する発音手段を含む警報手段を設け、漏液センサがセンサ異常を検知した場合、少なくとも共鳴器を有する発音手段により、空間範囲の外側に設置された漏液センサと区別して、当該漏液センサの設置位置が特定可能なように、当該漏液センサのセンサ異常検知を、発音手段から出力される可聴周波数の発信音を共鳴器により増幅して警報する。
【0007】
特許文献6(特開2016-102771号公報)には、狭い間隙にも設置することができ、僅かな漏液も検知することのできる漏液センサが開示されている。
特許文献6に記載の漏液センサでは、光ファイバの湾曲部で形成されたセンサ部が接液することで検出される屈折率の変化により液体を検知する漏液センサであって、センサ部を保持するホルダ、検知すべき液体を集液してセンサ部を濡らす集液手段を有する。
【0008】
特許文献7(特開2012-233744号公報)には、液体導入部内に液体を浸入させやすくすることが可能となる漏液検出装置が開示されている。
特許文献7に記載の漏液検出装置及び漏液検出装置の基台では、透光性を有するケース内に投光素子及び受光素子を備えたセンサ本体部と、ケースの検出側端面と設置面との間に介在された透光性を有する基台とを備え、基台には、ケースの検出側端面と密着する密着面と、該密着面の裏側部分に凹設された液体導入部とが設けられ、投光素子からケースの検出側端面に向けて出射された光を液体導入部を介して受光素子で受光し、その受光量に基づき液体導入部内における液体の有無を検出する漏液検出装置であって、基台には、液体導入部から基台におけるケース側の端面まで貫通された空気孔が形成され、基台におけるケース側の端面及びケースの検出側端面の少なくとも一方には、投光素子から出射された光の光路を避けて空気孔から密着面の外縁部まで延びる溝部が形成されている。
【0009】
特許文献8(特開2011-215039号公報)には、様々な種類の液体を適切に検出することが可能な漏液センサが開示されている。
特許文献8に記載の漏液センサでは、被浸水面側に隙間を介して向けられる検出面を有する透光部と、検出面に向けて光を出射する投光部と、投光部から出射され検出面で反射或いは透過した光を受光し、その受光量に応じた受光信号を出力する受光部と、を有するセンサ本体を備える漏液センサであって、被浸水面に対する検出面の高さを調整可能な調整部を備える。
【0010】
特許文献9(特開2005-164366号公報)には、センサ部をセンサ設置面に設置する場合に、取付金具が不要になって、取付け工数を削減することができるばかりか確実にセンサ設置面に漏れた漏液の検出を行うことができる漏液検出器が開示されている。
特許文献9に記載の漏液検出器では、センサ設置面に設置されるセンサ部に設けた一方及び他方の電極間が漏液で短絡されることにより出力される漏液検出用出力信号を基に漏液の検出を行う漏液検出器であって、センサ部には、センサ設置面への設置時に、このセンサ設置面に設けたセンサ取付部材を取付けるための取付用孔が設けてあり、一方及び他方の電極は、センサ部のセンサ設置面側に表出していて、センサ設置面に漏れた漏液の検出を行うことを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2011-95249号公報
【特許文献2】特開2021-148676号公報
【特許文献3】特開2022-35523号公報
【特許文献4】特開2021-143690号公報
【特許文献5】特開2006-300956号公報
【特許文献6】特開2016-102771号公報
【特許文献7】特開2012-233744号公報
【特許文献8】特開2011-215039号公報
【特許文献9】特開2005-164366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上のように、特許文献1記載の漏液検出装置においては、複数の漏液検知部を設けて対応することが記載されている。また、特許文献2には、漏液を貯留することが記載されている。特許文献3には、液漏れ流路を設けた液漏れポート付設装置が記載されている。
特許文献4には、遠隔から監視できる遠隔状態監視装置について記載されている。特許文献5には、共鳴器を有する発音手段により異常を検知することが記載されている。
【0013】
特許文献6には、光ファイバの湾曲部で形成されたセンサ部を用いた漏液センサについて記載されている。特許文献7には、空気孔から密着面の外縁部まで延びる溝部を備えた漏液検出装置が記載されている。
【0014】
特許文献8には、検出面の高さを調整可能な調整部が記載されている。調整部として、随時突出部の突出長さを変えることにより、前記被浸水面に対する前記検出面の高さを調整可能とする構成調整する技術が記載されている。特許文献9には、スタットボルトを螺合する取付用孔を設けた漏液検出器が記載されている。
【0015】
近年、複数のセンサまたは複数種類の漏液検知装置を用いるのではなく、容易に使用に適した漏液検知装置が求められており、また、設置位置または検出確認についても、容易に行うことができる漏液検知装置が求められている。
加えて、漏洩する液体が、水であれば、問題が生じにくいが、油の場合、周辺環境の温度が高い場合または油自体の温度が高い場合がある。その結果、耐熱性のある漏液検知装置が求められている。
【0016】
本発明の主な目的は、検出場所に容易に固定でき、所定の量の漏洩を検知できる漏洩検知装置および固定ケースを提供することにある。
本発明の主な目的は、耐熱性を有するとともに、検出場所に容易に固定でき、安価で所定の量の漏洩を検知できる漏洩検知装置および固定ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
(1)
一局面に従う固定ケースは、円筒形状の端部に円錐形状が形成され、円筒形状に形成されたネジ部と、発光素子と、受光素子と、プリズムレンズと、を含む漏洩検知センサのプリズムレンズの検知部を下方へ向けて固定する固定ケースであって、所定の高さを有する円柱形状からなり、円柱の軸部の貫通孔と、貫通孔の上部にネジ部と嵌合する嵌合部と、円柱の側面から貫通孔まで設けられた空気用貫通孔と、裏面に設けられた脚部と、脚部に設けられた磁石と、貫通孔の下部に、円錐形状の検知部との間に所定の間隙を形成する間隙形成部と、を含むものである。
【0018】
この場合、漏洩検知センサを嵌合部に容易に固定することができ、さらに固定ケースに設けられた間隙形成部により漏洩検知センサの円錐形状部と、固定ケースとの間に間隙が設けられるため、毛細管現象により脚部における液体または油をプリズムレンズに誘導することができる。
また、所定の間隙を調整することで、液体または油の粘度および量について検知レベルを調整することが出来る。また、空気用貫通孔を設けていることで確実に毛細管現象を生じさせることができる。
さらに、脚部に磁石を設けることで、検出場所に容易に取り付けることができる。また、検出予定場所を検討するために平面に容易に置くだけで磁力により簡単に移動させることができる。
なお、間隙形成部は、貫通孔の内径を維持した場合も含み、貫通孔の内径を変化させる形状も含まれ、さらには、別部材より貫通孔の内径を変化させる場合も含まれる。
【0019】
(2)
第2の発明にかかる固定ケースは、一局面にかかる固定ケースにおいて、円柱形状は、取付面が形成され、取付面に設けられた磁石をさらに含み、脚部は、一対の扇形形状からなってもよい。
【0020】
この場合、固定ケースの円柱形状の取付面に磁石が設けられているため、固定ケースの側面を検出場所に容易に取り付けることができる。また、脚部は一対の扇形形状からなるので、漏洩した液体または油が間隙形成部および検知部へ誘導させる効果を得ることができる。
なお、取付面は、Dカットで形成された面、その他の任意の取付面であってもよい。
【0021】
(3)
第3の発明にかかる固定ケースは、一局面にかかる固定ケースにおいて、間隙形成部は、別部材からなり、かつ、貫通孔に内嵌する筒部と、筒部の一端側の内面に切頭逆円錐部と、を有してもよい。
【0022】
この場合、間隙形成部は、別部材からなってもよい。また、貫通孔に内嵌する筒部と、筒部の一端側の内面に切頭逆円錐部とを有するため、漏洩検知センサの円錐形状部の検知部と、固定ケースとの間に間隙が設けられるため、毛細管現象により脚部における液体または油を検知部のプリズムレンズに誘導することができる。
【0023】
(4)
第4の発明にかかる固定ケースは、一局面にかかる固定ケースにおいて、間隙形成部は、貫通孔の下部側に形成され、かつ、貫通孔の下部側の内面に切頭逆円錐部と、を有してもよい。
【0024】
この場合、間隙形成部は、貫通孔の下部側に形成され、かつ、貫通孔の下部側の内面に切頭逆円錐部を有するため、漏洩検知センサの円錐形状部の検知部と、固定ケースとの間に間隙が設けられるため、毛細管現象により脚部における液体または油を検知部のプリズムレンズに誘導することができる。
【0025】
(5)
第5の発明にかかる固定ケースは、一局面にかかる固定ケースにおいて、間隙形成部は、貫通孔の下部側に形成され、かつ、貫通孔の下部側の内面に貫通孔の径より小さな径の貫通孔部を有してもよい。
【0026】
この場合、間隙形成部は、貫通孔の下部側に形成され、かつ、貫通孔の下部側の内面に貫通孔の径より小さな径の貫通孔部を有するため、漏洩検知センサの円錐形状部の検知部と、固定ケースとの間に間隙が設けられるため、毛細管現象により脚部における液体または油を検知部のプリズムレンズに誘導することができる。
【0027】
(6)
第6の発明にかかる固定ケースは、第3の発明から第5の発明にかかる固定ケースにおいて、間隙形成部は、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなってもよい。
【0028】
この場合、間隙形成部は、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなるので、検知部であるプリズムレンズの検知感度を向上させることができる。
【0029】
(7)
他の局面に従う漏洩検知装置は、円筒形状の端部に円錐形状を有し円筒形状に形成されたネジ部と、発光素子と、受光素子と、プリズムレンズと、を含む漏洩検知センサと、所定の高さを有し、かつ、取付面が形成された円柱形状からなり、円柱の軸部の貫通孔と、貫通孔の上部にネジ部と嵌合する嵌合部と、円柱の側面から貫通孔まで設けられた空気用貫通孔と、裏面に設けられた脚部と、脚部に設けられた磁石と、貫通孔の下部に、円錐形状との間に所定の間隙を形成する間隙形成部と、を含む固定ケースと、を含み、漏洩検知センサのプリズムレンズの検知部を下方へ向けて、漏洩検知センサのネジ部を固定ケースの嵌合部に固定したものである。
【0030】
この場合、漏洩検知センサを嵌合部に容易に固定することができ、さらに固定ケースに設けられた間隙形成部により漏洩検知センサの円錐形状部の検知部と、固定ケースとの間に間隙が設けられるため、毛細管現象により脚部における液体または油を検知部のプリズムレンズに誘導することができる。
また、所定の間隙を調整することで、液体または油の粘度および量について検知レベルを調整することが出来る。また、空気用貫通孔を設けていることで確実に毛細管現象を生じさせることができる。
さらに、脚部に磁石を設けることで、検出場所に容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本実施の形態に係る漏洩検知装置の一例を示す外観斜視図である。
【
図2】漏洩検知装置の平面図の一例を示す模式図である。
【
図3】漏洩検知装置の側面図の一例を示す模式図である。
【
図4】漏洩検知装置の底面図(裏面図)の一例を示す模式図である。
【
図5】漏洩検知装置のDカット面の一例を示す模式図である。
【
図6】漏洩検知装置のA-A線断面の一例を示す模式図である。
【
図7】漏洩検知装置の固定ケースに漏洩検知センサを固定する模式的斜視図と漏洩検知センサの原理説明図である。
【
図8】固定ケースの底面側(裏面側)の一例を示す模式的斜視図である。
【
図9】
図1から
図8に示した漏洩検知装置の他の例を示す模式的組み立て断面図である。
【
図10】
図9の漏洩検知装置の他の例の部分拡大模式図である。
【
図11】
図1から
図8に示した漏洩検知装置のさらに他の例を示す模式的組み立て断面図である。
【
図12】
図11の漏洩検知装置の他の例の部分拡大模式図である。
【
図13】
図1から
図8に示した漏洩検知装置のさらに他の例を示す模式的組み立て斜視図である。
【
図14】
図1から
図8に示した漏洩検知装置のさらに他の例を示す模式的組み立て断面図である。
【
図15】
図14の漏洩検知装置の他の例の部分拡大模式図である。
【
図16】リキッドガイド部の他の例を示す模式的断面図である。
【
図17】漏洩検知装置の固定ケースの脚部の他の例を示す模式的側面図である。
【
図18】漏洩検知装置の固定ケースの脚部の他の例を示す模式的底面図である。
【
図19】漏洩検知装置の固定ケースの脚部の他の例を示す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
【0033】
(漏洩検知装置100)
図1は、本実施の形態に係る漏洩検知装置100の一例を示す外観斜視図である。
図1に示すように、漏洩検知装置100は、固定ケース200および漏洩検知センサ500からなる。
図1に示すように、漏洩検知センサ500からは、電線550が設けられており、電力変化により漏洩を検知することができる。なお、以下においては、電線550の図示を省略する。
【0034】
図2は、漏洩検知装置100の平面図の一例を示す模式図であり、
図3は、漏洩検知装置100の側面図の一例を示す模式図であり、
図4は、漏洩検知装置100の底面図(裏面図)の一例を示す模式図である。また、
図5は、漏洩検知装置100のDカット面240の一例を示す模式図であり、
図6は、漏洩検知装置100のA-A線断面の一例を示す模式図である。
また、
図7は、漏洩検知装置100の固定ケース200に漏洩検知センサ500を固定する模式的斜視図と漏洩検知センサ500の原理説明図であり、
図8は、固定ケース200の底面側(裏面側)の一例を示す模式的斜視図である。
【0035】
図2から
図8に示すように、漏洩検知装置100は、漏洩検知センサ500および固定ケース200の2段の略円柱形状からなる。固定ケース200は、略円柱形状の軸部に貫通孔210が形成され、また、Dカット面240が形成されている。
図7に示すように、固定ケース200の貫通孔210に漏洩検知センサ500が矢印の方向に差し込まれ、後述するように嵌合し、固定される。
漏洩検知センサ500は、気体中においては、プリズムレンズと気体では屈折角が大きいため、内部の発光部(発光素子)から照射された光がプリズムレンズと気体との境界面で全反射して、受光部(受光素子)に受光された状態を検知する反射式である。そのため、液体または油が平面上に存在する場合、屈折角が小さくなるため、内部の発光部(発光素子)から照射された光がプリズムレンズを介して油または液体に入り、受光部(受光素子)へ戻ってくる光の量が所定量減衰する。その結果、油または液体(水)の存在を検知するものである。
また、固定ケース200の貫通孔210に漏洩検知センサ500が固定された場合、
図6で示すように、貫通孔210の下部に間隙形成部213が形成される。間隙形成部213においては、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなることが好ましく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。
【0036】
漏洩検知センサ500の使用温度は、-40度以上+125度以下の範囲であり、防水使用である。また、電源電圧は、DC5ボルト以上DC30ボルト以下の範囲である。
本実施の形態における漏洩検知センサ500は、主にフッ素系樹脂から形成されているが、耐熱性の観点からアルミニウムからなるカバーを被せており、漏洩検知センサ500は、おおよそ直径30mm、高さ10mmの大きさからなる。
【0037】
漏洩検知センサ500は、
図6および
図7に示すように、円筒形状510と、円筒形状510の端部に円錐形状520とを有する。円筒形状510の一部には、ネジ部580が形成されており、固定ケース200の貫通孔210には、ネジ部580と嵌合可能なネジ部280が形成されている。
また、固定ケース200は、主にアルミニウムから形成され、直径45mm、高さ16mmの大きさからなる。
【0038】
固定ケース200は、底面側に、扇形形状からなる一対の脚部220が設けられている。また、一対の脚部220の一方側に磁石350が埋設されている。
固定ケース200の上面から底面まで、2個のφ3.4の固定用の孔260が形成されている。
また、固定ケース200のDカット面240にも、磁石350が設けられている。Dカット面240の磁石350により漏洩検知装置100を立設された金属面に容易に取り付けることができる。
【0039】
また、固定ケース200のDカット面240には、2個の固定用のM3のネジ穴265が形成されている。
さらに固定ケース200の側面から貫通孔210まで空気用貫通孔255が形成されている。その結果、貫通孔210の下部に形成された間隙形成部213において液体が持ち上げられた場合の気体の逃げ道を空気用貫通孔255で補填することができる。
【0040】
(実施例1)
図1から
図8に示した漏洩検知装置100を用いて液体の検知実験を実施した。漏洩検知センサ500は、SSTSensing製LLC210D3シリーズを用いた。また、液体は、水を用いた。
【0041】
凹凸のない平面上に漏洩検知装置100を載置し、水を検知する高さを調べた。5回実施し、平均1.76mmであった。
【0042】
(実施例2)
同様に、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100を用いて液体の検知実験を実施した。漏洩検知センサ500は、SSTSensing製LLC210D3シリーズを用いた。また、液体は、油を用いた。
【0043】
凹凸のない平面上に漏洩検知装置100を載置し、油を検知する高さを調べた。5回実施し、平均1.82mmであった。
【0044】
(実施例3)
次いで、耐熱性について実験した。漏洩検知装置100の仕様は、実施例1または2と同じものを使用した。食用油を120度まで熱した状態で、漏洩検知装置100が動作するか確認した。
漏洩検知装置100を30分間120度の食用油内に浸漬した。結果、漏洩検知装置100が動作した。さらに、漏洩検知装置100をさらに30分間、すなわち計1時間、120度の食用油内に浸漬した。結果、漏洩検知装置100が動作した。
【0045】
(実施例4)
続いて、漏洩検知装置100自体の耐熱性について実験した。漏洩検知装置100の仕様は、実施例1または2と同じものを使用した。漏洩検知装置100自体に対して、ヒートガンで123度まで加熱した状態で、漏洩検知装置100が動作するか確認した。結果、漏洩検知装置100が動作した。
【0046】
(実施例5)
続いて、漏洩検知装置100自体の耐熱性について実験した。漏洩検知装置100の仕様は、実施例1または2と同じものを使用した。漏洩検知装置100自体を電気湯沸かし器の中に浸漬し98度の熱湯に24時間浸漬して漏洩検知装置100が動作するか確認した。結果、漏洩検知装置100が動作した。
【0047】
(実施例6)
続いて、漏洩検知装置100に使用している磁石350の耐熱性について実験した。磁石350は、ミスミ製型番NHXCCHの耐熱ネオジム磁石を用いた。加熱前は29.3度で、磁力10.0mTの位置でテスラメータを配置して開始し、120度まで加熱したが、磁力10.0mTの位置に変化がなかった。
【0048】
(実施例7)
続いて、漏洩検知装置100を鏡面素材の平面上において動作するか確認した。反射率の高い鏡面素材の平面上では、液体が油の場合でも動作を確認できた。しかしながら、液体が水の場合には検知できなかった。
これは、反射式の漏洩検知センサ500を用いているため、空気の屈折率が1.0の場合、すなわち漏洩していない場合には、赤外線フォトトランジスタから発信された赤外線が、プリズムレンズを介して規定量の赤外線が赤外線受光モジュールに受光される。
一方、液体が水の場合の屈折率は、1.3であるため赤外線フォトトランジスタから発信された赤外線が、プリズムレンズを介して規定量の赤外線が赤外線受光モジュールに戻されないため、検知することができる。しかしながら、鏡面素材の平面上では、赤外線フォトトランジスタから発信された赤外線が、プリズムレンズを介して規定量の赤外線が赤外線受光モジュールに戻される場合があることがわかった。
一方、液体が油の場合の屈折率は、1.4または1.5前後であるため鏡面素材の平面上であっても、赤外線フォトトランジスタから発信された赤外線が、プリズムレンズを介して規定量の赤外線が赤外線受光モジュールに戻さないことがわかった。
【0049】
以上のことから、本実施の形態に係る漏洩検知装置100を用いて漏洩検知を行った場合、漏洩検知装置100の底面から浸漬高さ1.87mmの場合には、確実に検知することがわかった。安全性を勘案すると2.00mmの場合には、検知できることが分かった。また、耐熱性は120度まで問題なく動作することがわかった。さらに、鏡面仕上げの平面上では、液体が油の場合、確実に動作することがわかった。
【0050】
(他の例)
図9は、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100の他の例を示す模式的組み立て断面図であり、
図10は、
図9の漏洩検知装置100の他の例の部分拡大模式図である。以下においては、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100と異なる点について説明を行う。
【0051】
他の例においては、
図9および
図10に示すように、貫通孔210の下部に、貫通孔210の内径より小さな径からなる貫通孔部213aを形成するために、孔形成部217が形成されている。
孔形成部217は、貫通孔210から内側へ突出するように形成されている。
また、孔形成部217により形成される貫通孔部213aの直径は、円錐形状520よりもわずかに大きくなるように形成されており、間隙のサイズは、0.2mm以上1.5mm以下であることが好ましい。なお、間隙のサイズは、0.5mm以上0.8mm以下であることがより好ましい。
また、間隙のサイズは、検知対象である液体の粘性および温度により、任意の数値に変更してもよい。
また、間隙形成部である貫通孔部213a、孔形成部217においては、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなることが好ましく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。
【0052】
その結果、
図10のB部拡大模式図に示すように、液体が矢印FLの方向に流入させることができる。その結果、液体の流出量が少ない場合であっても、毛細管現象により検知部のある円錐形状520へ液体を誘導することができ、確実に検出することができる。
【0053】
(さらに他の例)
図11は、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100のさらに他の例を示す模式的組み立て断面図であり、
図12は、
図11の漏洩検知装置100の他の例の部分拡大模式図である。以下においては、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100と異なる点について説明を行う。
【0054】
さらに他の例においては、
図11および
図12に示すように、貫通孔210の下部に、貫通孔210の内径より小さな径からなる貫通孔部213aを形成するために、孔形成部215が形成されている。
孔形成部215は、貫通孔210から内側へ突出するように形成されているとともに、円錐形状520の傾斜角と同じ角度で設けられている。
また、孔形成部215により形成される貫通孔部213aの直径は、円錐形状520よりもわずかに大きくなるように形成されており、間隙のサイズは、0.2mm以上1.5mm以下であることが好ましい。なお、間隙のサイズは、0.5mm以上0.8mm以下であることがより好ましい。
また、間隙のサイズは、検知対象である液体の粘性および温度により、任意の数値に変更してもよい。
また、間隙形成部である貫通孔部213a、孔形成部215においては、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなることが好ましく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。
【0055】
その結果、
図12のC部拡大模式図に示すように、液体が矢印FLの方向に流入させることができる。その結果、液体の流出量が少ない場合であっても、毛細管現象により検知部のある円錐形状520へ液体を誘導することができ、確実に検出することができる。
【0056】
(さらに他の例)
図13は、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100のさらに他の例を示す模式的組み立て斜視図であり、
図14は、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100のさらに他の例を示す模式的組み立て断面図である。また、
図15は、
図14の漏洩検知装置100の他の例の部分拡大模式図である。以下においては、
図1から
図8に示した漏洩検知装置100と異なる点について説明を行う。
【0057】
(リキッドガイド部400)
さらに他の例においては、
図13、
図14および
図15に示すように、間隙形成部として、別部材からなるリキッドガイド部400を用いる。リキッドガイド部400は、耐熱性のある樹脂、特に120度以上の耐熱性を持つ樹脂であることが望ましい。例えば、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、耐燃性ABS樹脂、またはアルミニウム等からなることが好ましい。
リキッドガイド部400は、円筒形状部410および円錐形状部420からなり、円筒形状部410には、切り込み部415が形成されている。切り込み部415は、例えば、2mm幅であることが望ましい。切り込み部415は、空気用貫通孔255と同様に、空気の逃げ道を作るためのものである。そのため、幅は空気が逃げることができるサイズであれば、任意の幅で形成することができる。さらに、円錐形状部420の先端には、孔425が形成されている。
【0058】
孔425は、貫通孔210の内径より小さな径からなる。本例における円錐形状部420の角度は、円錐形状520の傾斜角と同じ角度で設けられている。
また、孔425の直径は、円錐形状520よりもわずかに大きくなるように形成されており、間隙のサイズは、0.2mm以上1.5mm以下であることが好ましい。なお、間隙のサイズは、0.5mm以上0.8mm以下であることがより好ましい。
また、間隙のサイズは、検知対象である液体の粘性および温度により、任意の数値に変更してもよい。
【0059】
また、少なくとも間隙形成部である孔425、円錐形状部420においては、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなることが好ましく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。さらに、リキッドガイド部400全体が、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなってもよく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。
【0060】
次いで、
図14に示すように、固定ケース200の上面側から漏洩検知センサ500を挿入し、固定するとともに、リキッドガイド部400を固定ケース200の下方から挿入する。
なお、漏洩検知センサ500にリキッドガイド部400を取り付けてから固定ケース200に挿入してもよい。
【0061】
その結果、
図15のD部拡大模式図に示すように、液体が矢印FLの方向に流入させることができる。その結果、液体の流出量が少ない場合であっても、毛細管現象により検知部のある円錐形状520へ液体を誘導することができ、確実に検出することができる。
【0062】
(リキッドガイド部400の他の例)
図16は、リキッドガイド部400の他の例を示す模式的断面図である。
図16におけるリキッドガイド部400は、円錐形状部420の代わりに円筒形状部410に対して、内面がすり鉢状になるよう、傾斜面421を設けたものである。リキッドガイド部400は、耐熱性のある樹脂、特に120度以上の耐熱性を持つ樹脂であることが望ましい。例えば、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、耐燃性ABS樹脂、またはアルミニウム等からなることが好ましい。
【0063】
また、少なくとも間隙形成部である孔425、傾斜面421においては、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなることが好ましく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。さらに、リキッドガイド部400全体が、光を吸収する表面素材または光を透過する素材からなってもよく、または光を吸収する素材を塗布してもよい。
【0064】
このように、リキッドガイド部400を形成するようにしても、
図15のD部拡大模式図に示したように、液体が矢印FLの方向に流入させることができる。その結果、液体の流出量が少ない場合であっても、毛細管現象により検知部のある円錐形状520へ液体を誘導することができ、確実に検出することができる。
【0065】
(脚部220の他の例)
以下、
図1から
図16で説明した漏洩検知装置100に適用できる他の例について説明を行う。
図17は、漏洩検知装置100の固定ケース200の脚部220の他の例を示す模式的側面図であり、
図18は、漏洩検知装置100の固定ケース200の脚部220の他の例を示す模式的底面図であり、
図19は、漏洩検知装置100の固定ケース200の脚部220の他の例を示す模式的断面図である。
【0066】
図17から
図19に示すように、固定ケース200の脚部220は、テーパー形状からなってもよい。
図17から
図19の例においては、貫通孔210の下端部に向かって下方へ傾斜するテーパー形状からなる脚部220が形成されている。この場合、磁石350は、テーパー形状からなる脚部220から突出して設けられている。
その結果、脚部220の全周から貫通孔210へ液体を誘導することができる。
【0067】
本実施の形態においては、漏洩検知センサ500の円筒形状510が「漏洩検知センサの円筒形状」に相当し、漏洩検知センサ500の円錐形状520が「漏洩検知センサの円錐形状」に相当し、漏洩検知センサ500のネジ部580が「漏洩検知センサのネジ部」に相当し、漏洩検知センサ500が「漏洩検知センサ」に相当し、固定ケース200が「固定ケース」に相当し、貫通孔210が「貫通孔」に相当し、ネジ部280が「嵌合部」に相当し、空気用貫通孔255が「空気用貫通孔」に相当し、脚部220が「脚部」に相当し、磁石350が「磁石」に相当し、間隙形成部213、孔形成部215、217、リキッドガイド部400が「間隙形成部」に相当し、Dカット面240が「取付面」に相当し、傾斜面421、孔形成部215が「切頭逆円錐部」に相当し、孔425、孔形成部217および貫通孔部213aが、「貫通孔の径より小さな径の貫通孔部」に相当する。
【0068】
本発明の好ましい一実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0069】
100 :漏洩検知装置
200 :固定ケース
210 :貫通孔
213 :間隙形成部
213a :貫通孔部
215 :孔形成部
217 :孔形成部
220 :脚部
240 :Dカット面
255 :空気用貫通孔
260 :孔
265 :ネジ穴
280 :ネジ部
350 :磁石
400 :リキッドガイド部
410 :円筒形状部
415 :切り込み部
420 :円錐形状部
421 :傾斜面
425 :孔
500 :漏洩検知センサ
510 :円筒形状
520 :円錐形状
550 :電線
580 :ネジ部
FL :矢印