(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027427
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】包装袋及び食品包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 81/34 20060101AFI20240222BHJP
B65D 77/30 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
B65D81/34 U
B65D77/30 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130208
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】堀口 桃子
【テーマコード(参考)】
3E013
3E067
【Fターム(参考)】
3E013BB13
3E013BC04
3E013BC06
3E013BF03
3E013BF26
3E013BF36
3E013BF62
3E067AB01
3E067BA12A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067CA04
3E067EA08
3E067EB02
3E067EE40
3E067EE48
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】水蒸気抜き機構を有しつつ、再保存性を高めた包装袋を提供する。
【解決手段】少なくとも対向する積層シートにおける下側の底部10B及び左右両端部10Cが接合することで、内容物を収容可能な収容空間が形成された包装袋10であって、上記対向する積層シートの内面同士を着脱可能に接合し、その接合により、当該接合位置よりも底面側に密封空間Sを形成可能な接合形成部7と、上記接合形成部7と上記開口部10Aとの間に、包装袋10内の圧力上昇によって包装袋10内の水蒸気を外部に排出可能な水蒸気抜き機構部3と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する積層シートにおける底部及び頂部の少なくとも一方と左右両端部が接合することで、内容物を収容可能かつ密閉可能とする収容空間が形成された包装袋であって、
上記頂部側に対し横方向への開封により形成される開口部から、上記収容空間と外部との内容物の出し入れを可能とし、
上記対向する積層シートの内面同士を着脱可能に接合し、その接合により上記収容空間を密閉する接合形成部と、
上記接合形成部と上記頂部との間に、包装袋の加熱により包装袋内に収容した内容物から発生する水蒸気圧力の上昇によって包装袋内の水蒸気を外部に排出可能な水蒸気抜き機構部と、
を備えることを特徴とする包装袋。
【請求項2】
上記対向する積層シートの底部が、上記密封空間側に山折りされた底シートを介して接合した形状であり、上記対向する積層シートの下端部同士を離す方向に底部を拡げることで、包装袋が上記頂部側を上にして起立状態に載置可能な、
ことを特徴とする請求項1に記載した包装袋。
【請求項3】
上記頂部と上記接合形成部との間に、上記積層シートを分離可能な横方向のハーフカット線を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載した包装袋。
【請求項4】
上記ハーフカット線は、上記積層シートの前面部に形成された第1ハーフカット線と、上記第1ハーフカット線と少なくとも積層方向に部分的に重なるよう上記積層シートの背面部に形成された第2ハーフカット線とを備える、
ことを特徴とする請求項3に記載した包装袋。
【請求項5】
請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の包装袋と、
上記包装袋内に収容された食品からなる上記内容物と、
を備える食品包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品(内容物)を収容するための包装袋であって、蒸らしが可能な水蒸気抜き機構を有する電子レンジで加熱可能な包装袋、及びその包装袋を用いた食品包装体に関する。
【0002】
なお、包装袋内に食品を収容し、水蒸気抜き機構を用いて蒸らし調理加熱の際には、包装袋の頂部、底部、及び左右の両端部の三方又は四方が封止された状態で使用されることを前提としている。
【背景技術】
【0003】
従来から、調理済み等の食品(以下、内容物とも記載する)を、複数のシート体を積層した積層シートからなる包装袋に充填密封してなる物品として食品包装体がある。収容される食品は、カレー、シチュー、野菜、肉などである。以下、包装袋を、単に袋とも記載する。
食品を収納し、蒸らし調理加熱が可能な包装袋としては、例えば、特許文献1に記載の袋がある。
【0004】
特許文献1に記載の袋は、樹脂製の表面フィルムと裏面フィルムを対向し、その左右両端部及び下端部(底面側)が接合されて、上端の開口部から内容物を収容可能な袋形状となっている。また、袋の上部側に水蒸気抜き機構が形成されていると共に、水蒸気抜き機構よりも上方に、袋の第1側部から第2側部へ至るようにチャックテープ(チャック部)を備える(請求項9、
図11参照)。
【0005】
このような袋に食品を密封した食品包装体を、例えば、電子レンジで加熱することで、内部の食品に加熱処理が施される。この加熱に伴って、袋内の水分が水蒸気となって食品を収容している袋内(収容空間)の圧力が高まると、その圧力上昇に伴って、水蒸気抜き機構から水蒸気が外部に排出される。これによって、圧力上昇に伴う袋の破裂を防止すると共に、食品を蒸らす加熱蒸らし効果を得ることができる。
【0006】
なお、袋の上端開口部に近接して開閉可能なチャック部を備える場合、加熱調理の前に、チャック部を開き、袋内に別の食品や調味材料を追加収容し、その後、チャック部を閉じて加熱調理を行うことが可能となる。
【0007】
また、特許文献1の袋には、水蒸気抜き機構よりも底面側にハーフカット線を有し、ハーフカット線に沿って袋を引き裂くことで、袋からの食品の取り出しを容易としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記特許文献1に記載した包装袋では、加熱後にハーフカット線に沿って袋を引き裂くことで収容した食品を取り出すことを想定している。このため、袋内の一部の食品を食べ残す場合、その袋を再利用することができず、食べ残しの食品を、他の容器に移して保存するか、廃棄する必要がある。
【0010】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、水蒸気抜き機構を有しつつ、再保存性を高めた包装袋を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
課題解決のために、本発明の一態様は、対向する積層シートにおける底部及び頂部の少なくとも一方と左右両端部が接合することで、内容物を収容可能かつ密閉可能とする収容空間が形成された包装袋であって、上記頂部側に横方向への開封により形成される開口部から、上記収容空間と外部との内容物の出し入れを可能とし、上記対向する積層シートの内面同士を着脱可能に接合し、その接合により上記収容空間を密閉する接合形成部と、上記接合形成部と上記頂部との間に、包装袋の加熱により包装袋内に収容した内容物から発生する水蒸気圧力の上昇によって包装袋内の水蒸気を外部に排出可能な水蒸気抜き機構部と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明の態様の包装袋は、例えば、接合形成部を開の状態で内部に食品を充填した後に全周を封止されて食品包装体となる。そして、その状態で食品包装体が販売され、その食品包装体を購入した消費者は、例えば、接合形成部による接合を開の状態に解除した状態で、その食品包装体を、例えば、電子レンジで加熱することで、内部の食品に加熱処理が施される。この加熱の際に、加熱に伴って、袋内の水分が水蒸気となって食品を収容している収容空間の圧力が高まると、その圧力上昇に伴って、水蒸気抜き機構部から水蒸気が袋の外部に排出される。これによって、袋の破裂を防止すると共に、食品を蒸らす加熱蒸らし効果を得ることができる。
【0013】
なお、包装袋内に充填する食品を多めに入れて密封する場合には、接合形成部は初期状態では開の状態となっている。すなわち、接合形成部を完全に閉の状態となっていない状態とすることができる。
【0014】
そして、加熱調理後、頂部側に有する横方向への開封により形成される開口部を開封することで、包装袋内の食品を袋から取り出す。このとき、食べ残しの食品を袋内に残存させる場合、袋内の食品容量も減っていることから、接合形成部を閉の状態とすることで、水蒸気抜き機構部を有する包装袋であっても確実に再保存が可能となる。
【0015】
以上のように、本発明の態様によれば、水蒸気抜き機構を有しつつ、再保存性を高めた包装袋、及びその袋を用いた食品包装体を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に基づく実施形態に係る包装袋の例を示す正面図である。
【
図2】(a)は本発明に基づく実施形態に係る包装袋の例を示す縦断面図であり、(b)は接合形成部の一例を示す部分断面図である。
【
図3】上端部の開口を封止した他の例の包装袋(食品を収容した状態の食品包装体)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態の包装袋は、対向する積層シートにおける底部及び左右両端部が接合することで、上端部に開口部が形成されて上側から内容物を収容可能な収容空間が形成された包装袋である。
包装袋は、頂部(上端部とも記載する)、及び左右両端部が接合された構成でもよい。また、包装袋は、頂部、底部及び左右両端部が接合された構成でもよい。
【0018】
包装袋は、電子レンジ用容器を兼ねるため、積層シートは、電子レンジでの加熱が可能な公知の食品用包装材料から構成される。積層シートは、複数のシート体を積層して構成される。積層シートは、例えば、袋の外面側に配置され印刷が施された基材と、最内側のシーラントとの間に中間層を介して形成された積層体である。基材や中間層を構成するシート体は、例えば、PET、PEN、PP、PAなどからなる。シーラントは、例えば、LDPE、HDMP、PPなどからなる。
また、中間層として、レトルト・ボイル処理への耐久性として強度向上にナイロン樹脂などのポリアミド樹脂があり、酸素、水蒸気などの浸透防止のためのガスバリア性向上としてアルミニウム箔、アルミニウム蒸着膜や、透明蒸着膜として、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化ハフニウム、酸化バリウム、酸化炭化珪素などの金属酸化物、他に板状鉱物及び/またはバリア性樹脂を含むバリアコート剤の塗膜の1種以上によりバリア層を有していてもよい。
【0019】
本実施形態の袋10は、例えば、
図1及び
図2に示すように、2枚の積層シートを厚さ方向で対向させ下側の底部10B及び左右両端部10Cをシールして接合することで上記袋形状とする。又は、袋10は、例えば、積層シートを折り曲げて折り曲げ部で底面側を密閉した状態とすると共に左右両端部10Cをシールして接合することで上記袋形状とする。
ここで、対向する積層シートを前面部1及び背面部2とも記載する。
【0020】
更に、本実施形態の包装袋10は、
図1及び
図2に示すように、接合形成部7と、水蒸気抜き機構部3と、ハーフカット線4とを備える。
【0021】
<接合形成部7>
接合形成部7は、対向する積層シート1,2の内面同士を着脱可能に接合し、その接合により、当該接合位置よりも底面側に密封空間Sを形成可能な構造からなる。接合形成部7は、例えば、
図2に示すような、幅方向に延在するチャック構造からなり、複数回開閉可能、すなわち着脱可能な接合構造となっている。
図2に示すチャック構造は、対をなして対向する凸条部7Aと凹条部7Bからなり、凸条部7Aと凹条部7Bは、袋10の幅方向に沿って、左右の両シール部間を接続するように延在する。そして、その凸条部7Aと凹条部7Bの嵌合で接合(閉の状態)となり、前面部1と背面部2とを離隔する方向に引っ張ることで、その嵌合(接合状態)が外されて非接合(開の状態)になる。
【0022】
なお、接合形成部7は、下方に密封空間Sを形成可能で、各複数回開閉が可能な構造となっていれば、上記構成に限定されず、他の公知の構造であってもよい。
【0023】
<水蒸気抜き機構部3>
水蒸気抜き機構部3は、接合形成部7と頂部を構成する上端開口部10Aとの間の領域に形成され、包装袋10内の圧力上昇によって開いて包装袋10内の水蒸気を外部に排出可能な構造となっている。
水蒸気抜き機構部3の水蒸気抜き機構の構造は、例えば、積層シート1,2同士のシーラント層の通常のシール強度に対する弱シール強度の構成で形成する。また、同じシール強度でも蒸気圧の加わる部分のシール面積を小さく(幅を狭く)、あるいはその部分の形状をシール面積が小さくなるようにする構成で形成する。さらにそれら構成の組み合わせで構成する。具体的には、水蒸気抜き機構は、例えば、包装袋の左右両端部、或いは頂部の接合部(シール部)に弱シール強度部分を設ける、未シール部を設けることでシール部を小さくする(シール面積が小さくなる)、シール部を包装袋内に向けて、横V字(凸側が包装袋内に向く)とする、凸の上側のように接合部(シール部)の形状とする、などによって形成する。ほかに接合部(シール部)ではなく、積層シートの非接合部(非シール部)に蒸気抜き孔(口)を設け、その周囲を接合部(シール部)で囲む構造でもよい。水蒸気抜き機構の構造は、これに限定されず、公知の機構を採用してもよい。
【0024】
そして、本実施形態の水蒸気抜き機構部3は、例えば、前面部1と背面部2との幅方向端部10Cをシールして接合する際に、水蒸気抜き機構部3となる部分を内圧で剥離可能な弱シール部として構成する。水蒸気抜き機構部3は、2箇所以上あってもよい。
また、水蒸気抜き機構部3を構成する開口時の孔の形状は、例えば、断面円形、略四角形、半円形、スリットなどとなっている。
【0025】
<ハーフカット線4>
ハーフカット線4は、接合形成部7と水蒸気抜き機構部3との間に対し、例えば、引き裂きによって積層シートを分離可能な横方向のハーフカット線の構造として形成される。ハーフカット線は、袋の頂部と水蒸気抜き機構部3との間に形成しても良いが、接合形成部7と水蒸気抜き機構部3との間の方が好ましい。
本実施形態のハーフカット線4は、
図1及び
図2に示すように、接合形成部7の上方かつ水蒸気抜き機構部3の下方の領域で、前面部1及び背面部2を、幅方向左右端部を連結するように延在している。
【0026】
なお、
図1に示すハーフカット線4は、幅方向に直線状に延在しているが、曲線状に延在していても良く、例えば幅方向中央部が上方に凸の凸形状の線状となっていても良い。前面部1に形成したハーフカット線4と、背面部2に形成したハーフカット線4は、幅方向端部で高さ位置が同じであれば、それぞれの線の位置は、個々に設計してもよい。
ここで、ハーフカット線4は、易開封線であって、公知の構造を採用すれば良い。
【0027】
なお、ハーフカット線4の代わりに、若しくはハーフカット線4と共に、幅方向端部において、接合形成部7より上方且つ水蒸気抜き機構部3より下方位置にノッチなどを形成して、カットの際のきっかけとなる部分を設けても良い。
ここで、ハーフカット線4やノッチなどを用いた横方向への開封で開口部が形成される。
【0028】
(変形例)
図3に示すように、対向する積層シートである前面部1と背面部2の下端部が、密封空間S側に山折りされた底シート6を介して連結(接合)した形状(スタンディングパウチ)となっていてもよい。
この場合、対向する前面部1と背面部2の下端部同士を、
図3のように離す方向に底部10Bを拡げることで、包装袋10が上記開口部10A側を上にして起立状態に載置可能となる。
なお、
図3の符号10は、本開示の包装袋10を用いた食品包装体の例であって、内部に不図示に食品が収容されている。
【0029】
図3に示すように、袋10内部に食品を収容した状態で、上端開口部からなる頂部5を密封状態とする。
また、袋を頂部側で一度開封した後には、収容空間、すなわち、接合形成部7の開閉により下方の密封空間Sの食品等の内容物の取り出しと、その残った内容物とともに再封が可能となるため、食品包装体の状態で保存ができる。また、密封空間Sには、別の食品や調味料を後入れし、再封することにより、電子レンジによる加熱処理が可能となり、さらに上記の内容物の取り出しと、その残った内容物とともにその再封による保存が可能である。
また、袋を頂部側で一度開封した後には、接合形成部7は、袋10内に別の食品や調味料を後入れ可能となる。
【0030】
(動作その他)
本実施形態の包装袋10は、例えば、接合形成部7を開の状態にして上端開口部10Aから加熱したい食品を収容(充填)した後に、上端部の開口部10Aを封止した状態で、電子レンジで加熱することで、袋10内部の食品に加熱処理が施される。この加熱の際に、加熱に伴って、袋10内の水分が水蒸気となって食品を収容している収容空間の圧力が高まると、その圧力上昇に伴って、水蒸気抜き機構部3から水蒸気が袋10の外部に排出される。これによって、袋10の破裂を防止すると共に、食品を蒸らす加熱蒸らし効果を得ることができる。
【0031】
なお、包装袋10内に充填する食品を多めに入れて密封する場合には、接合形成部7は開の状態のままとなる。すなわち、接合形成部7を完全に閉の状態となっていない状態とすることができる。
【0032】
上記の加熱調理後、上端開口部10Aの封止を開封することで、包装袋10内の食品を袋10から取り出すことができる。
【0033】
このとき、上端開口部10Aの封止を開封する代わりに、袋10の下部を保持して袋10の上端部を手で横に引っ張ることで、ハーフカット線4の位置で袋10をカットして、袋10の上部を取り除いて、包装袋10内の食品を袋10から取り出すようにする。この場合、内容物の取り出し易さを向上させることができる。
【0034】
ここで、袋10内の食品量が多い場合には、食べきれない場合も想定される。このような、食べ残しの食品を袋10内に残存させたい場合には、袋10内の食品容量も減っていることから、接合形成部7を閉の状態とすることで、水蒸気抜き機構部3よりも下側の位置で密封状態を形成できるため、水蒸気抜き機構部3を有する包装袋10であっても確実に密封性を維持した状態で再保存が可能となる。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、水蒸気抜き機構を有しつつ、再保存性を高めた包装袋10、及びその袋10を用いた食品包装体を提供可能となる。
【0036】
(その他)
本開示は、次の構成も取り得る。
(1)対向する積層シートにおける底部及び頂部の少なくとも一方と左右両端部が接合することで、内容物を収容可能かつ密閉可能とする収容空間が形成された包装袋であって、
上記頂部側に対し横方向への開封により形成される開口部から、上記収容空間と外部との内容物の出し入れを可能とし、
上記対向する積層シートの内面同士を着脱可能に接合し、その接合により上記収容空間を密閉する接合形成部と、
上記接合形成部と上記頂部との間に、包装袋の加熱により包装袋内に収容した内容物から発生する水蒸気圧力の上昇によって包装袋内の水蒸気を外部に排出可能な水蒸気抜き機構部と、
を備えることを特徴とする包装袋。
(2)上記対向する積層シートの底部が、上記密封空間側に山折りされた底シートを介して接合した形状であり、上記対向する積層シートの下端部同士を離す方向に底部を拡げることで、包装袋が上記頂部側を上にして起立状態に載置可能である。
(3)上記頂部と上記接合形成部との間に、上記積層シートを分離可能な横方向のハーフカット線を有する。
(4)上記ハーフカット線は、上記積層シートの前面部に形成された第1ハーフカット線と、上記第1ハーフカット線と少なくとも積層方向に部分的に重なるよう上記積層シートの背面部に形成された第2ハーフカット線とを備える。
(5)本開示の包装袋と、
上記包装袋内に収容された食品からなる上記内容物と、
を備える食品包装体。
【符号の説明】
【0037】
1 前面部(積層シート)
2 背面部(積層シート)
3 水蒸気抜き機構部
4 ハーフカット線
5 頂部
6 底シート(積層シート)
7 接合形成部
7A 凸条部
7B 凹条部
10 包装袋
10A 開口部
10B 底部
10C 幅方向端部