(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002752
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】タオル掛け
(51)【国際特許分類】
A47K 10/04 20060101AFI20231228BHJP
【FI】
A47K10/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022102145
(22)【出願日】2022-06-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】加藤 淳一
(57)【要約】
【課題】必要な時にタオルが複数枚干せると共に、使用しない時には収納可能で且つ簡易なタオル掛けを提供することを目的とする。
【解決手段】壁面に沿って上下に延在可能な左右の柱部2A、2Bと、上記各柱部2A、2Bの下部に対し下部が支持され、その支持位置を中心にして上下方向へ回動可能な左右のバー支持部3A、3Bと、上記左右のバー支持部3A、3Bの延在方向に沿って配列し、それぞれが上記左右のバー支持部3A、3B間に横架された複数のタオル掛けバー4と、上記バー支持部3A、3Bの上部と、そのバー支持部3A、3Bの下部を支持する上記柱部2A、2Bの上部とを、互いに接近・離隔可能に連結する連結部品5と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に沿って上下に延在可能な左右の柱部と、
上記各柱部の下部に対し下部が支持され、その支持位置を中心にして上下方向へ回動可能な左右のバー支持部と、
上記左右のバー支持部の延在方向に沿って配列し、それぞれが上記左右のバー支持部間に横架された複数のタオル掛けバーと、
上記バー支持部の上部と、そのバー支持部の下部を支持する上記柱部の上部とを、互いに接近・離隔可能に連結する連結部品と、
を備えることを特徴とするタオル掛け。
【請求項2】
上記連結部品は、一端部を上記バー支持部の上部に軸回転可能に連結した第1リンク部品と、一端部を上記柱部の上部に軸回転可能に連結した第2リンク部品と、を備え、上記第1リンク部品の他端部と第2リンク部品の他端部とがヒンジ結合したリンク構造となっている、
ことを特徴とする請求項1に記載したタオル掛け。
【請求項3】
上記左右の柱部を連結する横架材を有し、その横架材が上記壁面に取付け可能となっていることを特徴とする請求項1に記載したタオル掛け。
【請求項4】
正面視において、上記左右のバー支持部は、上記左右の柱部間に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載したタオル掛け。
【請求項5】
上記タオル掛けバーは、延在方向に沿って前後方向に波打った形状となっている、
ことを特徴とする請求項1に記載したタオル掛け。
【請求項6】
上記タオル掛けバーは、平板形状からなり、平板の幅方向が、上記バー支持部の延在方向に対し傾いて配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載したタオル掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁に取り付けて使用される、壁付けタイプのタオル掛けに関する。
【背景技術】
【0002】
風呂上りなどに、家族のタオルを複数枚干したい場合、例えば、床置きタイプのタオル掛けや、壁付けタイプのタオル掛けが使用される。
しかし、床置きタイプのタオル掛けは、一般に、タオルを干せる枚数は比較的に多いが、リビングルーム等の床に置かれて、通行の邪魔になることが多い。
また、壁付けタイプのタオル掛けは、タオルを干せる枚数が少ない場合が多い。
なお、タオルをハンガーに掛け、そのハンガーをカーテンレール等に引っ掛けてタオルを干す事も考えられるが、見栄えが良くない。
【0003】
従来の壁付けタイプのタオル掛けとしては、例えば特許文献1に記載のタオル掛けがある。特許文献1に記載のタオル掛けは、左右の固定腕間に複数本のタオル掛けバーが固定されてタオル掛けバーユニットが構成され、左右の固定腕の上端部が、取付け台を介して壁面に上下に回動可能に取り付けられている。また、左右の固定腕の下部に対し、支持部材の前端部がヒンジ結合し、その支持部材の後端部と固定腕の上部とが紐その他の保持手段で連結されて構成される。なお、壁面に当接する支持部材の後端面には、ストッパーが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のタオル掛けは、必要な時にタオルが複数枚干せると共に、使用しない時は、支持部材を折り畳むことで、タオル掛けバーユニットを壁側に移動することが出来る。
このように、特許文献1に記載のタオル掛けでは、タオル掛けバーユニットを折り畳み可能な構造となっているが、使用時に、タオル掛けバーユニットの下部を壁面から離すための支持部材と、その支持部材の位置を規制する保持手段との二つの機能の部材が必要であり、その分、部品点数が多くなるという課題がある。
また、特許文献1に記載のタオル掛けでは、タオル掛けバーユニットを折り畳んだ際に、支持部材の厚さ分だけ、上部が壁面から張り出してしまうという課題がある。
【0006】
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、必要な時にタオルが複数枚干せると共に、使用しない時には収納可能で且つ簡易なタオル掛けを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
課題解決のために、本発明の一態様は、壁面に沿って上下に延在可能な左右の柱部と、上記各柱部の下部に対し下部が支持され、その支持位置を中心にして上下方向へ回動可能な左右のバー支持部と、上記左右のバー支持部の延在方向に沿って配列し、それぞれが上記左右のバー支持部間に横架された複数のタオル掛けバーと、上記バー支持部の上部と、そのバー支持部の下部を支持する上記柱部の上部とを、互いに接近・離隔可能に連結する連結部品と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の態様によれば、複数のタオル掛けバーを収納可能な簡易な構造の壁付けタイプのタオル掛けを提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に基づく実施形態に係るタオル掛け(使用時)を説明する斜視図である。
【
図2】タオル掛け(使用時)を説明する側面図である。
【
図3】収納時の状態のタオル掛け(使用時)を説明する側面図である。
【
図4】本発明に基づく実施形態に係る他のタオル掛け(使用時)を説明する斜視図である。
【
図5】本発明に基づく実施形態に係る他のタオル掛け(使用時)を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(構成)
本実施形態のタオル掛け1は、
図1及び
図2に示すように、柱部2A、2B、横架材6、バー支持部3A、3B、タオル掛けバー4、連結部品5と、を備え、これらの部品は、全体として、壁取付けユニットと、タオル掛けバーユニットと、収納手段とに分類される。また、これらの部品は、例えば、樹脂製若しくは金属製である。
【0011】
(タオル掛けバーユニット)
タオル掛けバーユニットは、左右のバー支持部3A、3Bと複数のタオル掛けバー4とを有する。
<バー支持部3A、3B>
左右のバー支持部3A、3Bは、それぞれ上下に延在する長手部材である、柱状の部材からなる。その左右のバー支持部3A、3Bは、左右で対向配置されている。
なお、左右のバー支持部3A、3Bは、同一形状で構成されているが、必ずしも直線状に延在している必要は無く、円弧を描いて上下に延在していても良い。ただし、収納時の張り出しを抑える観点からは、直線状に延在していることが好ましい。
図1では、バー支持部3A、3Bが断面矩形の棒体からなる場合を例示している。
【0012】
<タオル掛けバー4>
複数のタオル掛けバー4が、左右のバー支持部3A、3Bの延在方向に沿って配列している。各タオル掛けバー4は、それぞれが上記左右のバー支持部3A、3B間に横架された状態となっている。
【0013】
<壁取付けユニット>
壁取付けユニットは、柱部2A、2Bと横架材6とを有する。
左右の柱部2A、2B材が、壁面10に沿って上下に延在するように構成されている。
左右の柱部2A、2B材の対向面間の寸法は、左右の柱部2A、2B材の間に、左右のバー支持部3A、3Bつまりタオル掛けバーユニットを収納可能な寸法に設定される。
左右の柱部2A、2B材は、横架材6で連結され、連結材によって左右の柱部2A、2B材間の間隔が規制されている。
【0014】
本実施形態では、上下で対向する位置に2つの横架材6が設けられている。各横架材6には、ネジ止め用の穴6aが開口している。そして、
図2のように、穴6aに、ネジ付きの釘11によって、壁面10に取り付けられる。
横架材6は、前後方向の厚さが薄い薄板材から構成され、左右の柱部2A、2Bの後面と横架材6の後面とが面一に構成されている。
なお、本実施形態では、横架材6の厚さに、バー支持部3の前後方向の厚さを加えた長さが、柱部2の前後方向の厚さ以下に設定されている。
【0015】
<収納手段>
収納手段として、回動機構と傾動機構とを備える。
[回動機構]
タオル掛けバーユニットは、左右の柱部2A、2B間に配置可能となっている。この状態を収納状態と呼ぶ(
図3参照)。
この収納状態で、各バー支持部3A、3Bの下部は、近接している柱部2A、2Bの下部に対し、上下に回動可能に軸支されている。すなわち、その回動軸は、左右のバー支持部3A、3Bの対向方向に向いている。
これによって、タオル掛けバーユニットは、下部を壁取付けユニットに支持されて、上部が上下に回動可能となっている。すなわち、タオル掛けバーユニットの上部が壁面10に対し接近・離隔する方向に回動(旋回)可能となっている。
[傾動機構]
傾動機構として、バー支持部3A、3Bの上部と柱部2A、2Bの上部とを、予め設定した傾動角度の範囲で、互いに接近・離隔可能に連結する連結部品5を備える。
【0016】
本実施形態の連結部品5は、
図2に示すように、一端部を上記バー支持部3A、3Bの上部に軸回転可能に連結した第1リンク部品5Bと、一端部上記柱部2A、2Bの上部に軸回転可能に連結した第2リンク部品5Aと、を備え、第1リンク部品5Bの他端部と第2リンク部品5Aの他端部とがヒンジで連結した開閉可能なリンク構造となっている。
この連結部品5によって、タオル掛けバーユニットは、柱部2A、2Bに対し、下部を回動中心として、上部が所定の傾きまで回動可能となっている。
ここで、連結部品5は、上記のようなリンク機構に限定されず。バー支持部3A、3Bの上部と柱部2A、2Bの上部とを連結する紐やチェーンなどから構成されていても良い。すなわち、連結部品5は、バー支持部3A、3Bの上部を柱部2A、2Bの上部に対し、所定回動角度だけ回動可能に規制できる機構であれば特に問題はない。
【0017】
(変形例)
上記実施形態では、タオル掛けバー4が、断面円形形状の場合を例示しているが、これに限定されない。
例えば、
図4のように、タオル掛けバー4が、延在方向に沿って、横方向に波打つような形状であってもよい。
また、例えば
図5に示すように、タオル掛けバー4が、平板状の形状であっても良い。そして、平板の幅方向が、バー支持部3の延在方向に対し傾いて配置されている。例えば、使用状態で、平板の厚さ方向が、鉛直方向若しくは鉛直方向から前後方向に傾斜した方向となっている。
このような変形例の場合、タオル掛けバー4の延在方向に対し、前後方向へ所定の幅を有することで、タオル掛けバー4に掛けたタオル間の間隔を広がって、タオルが寄り乾きやすくなる。
【0018】
(動作その他)
本実施形態では、不使用時には、
図3のように、タオル掛けバーユニットが、左右の柱部2A、2B間に配置されて、収納された状態となる。
また、使用時には、タオル掛けバーユニットの上部を引き出すだけで、
図1及び
図2のように、タオル掛けバーユニットが傾動した状態(使用時の状態)になって、各タオル掛けバー4にタオルを引っ掛け可能となる。このとき、連結部品5だけで、タオル掛けバーユニットの傾動角度(回動角度)が規制される。
【0019】
また、収納されていたタオル掛けバーユニットの上部を引っ張るだけであるので、特許文献1に対して、使用状態とするための操作が楽である。また、収納時も、タオル掛けバーユニットの上部を押すだけで収納状態とすることができる。
また、タオル掛けバーユニットは、複数のタオル掛けバー4を備えるので、一度に複数のタオルを干すことが可能となる。
このとき、
図4や
図5のようなタオル掛けバー4を用いた場合、タオル掛けバー4に引っ掛けたタオルの前後方向の隙間が広がって、タオルがより乾きやすくなる。
【0020】
(その他)
本開示は、次の構成も取り得る。
(1)壁面に沿って上下に延在可能な左右の柱部と、
上記各柱部の下部に対し下部が支持され、その支持位置を中心にして上下方向へ回動可能な左右のバー支持部と、
上記左右のバー支持部の延在方向に沿って配列し、それぞれが上記左右のバー支持部間に横架された複数のタオル掛けバーと、
上記バー支持部の上部と、そのバー支持部の下部を支持する上記柱部の上部とを、互いに接近・離隔可能に連結する連結部品と、
を備えるタオル掛け。
【0021】
(2)上記連結部品は、一端部を上記バー支持部の上部に軸回転可能に連結した第1リンク部品と、一端部を上記柱部の上部に軸回転可能に連結した第2リンク部品と、を備え、上記第1リンク部品の他端部と第2リンク部品の他端部とがヒンジ結合したリンク構造となっている。
(3)上記左右の柱部を連結する横架材を有し、その横架材が上記壁面に取付け可能となっている。
(4)正面視において、上記左右のバー支持部は、上記左右の柱部間に位置する。
(5)上記タオル掛けバーは、延在方向に沿って前後方向に波打った形状となっている。
(6)上記タオル掛けバーは、平板形状からなり、平板の幅方向が、上記バー支持部の延在方向に対し傾いて配置されている。
【符号の説明】
【0022】
1 タオル掛け
2,2A,2B 柱部
3,3A、3B バー支持部
4 タオル掛けバー
5 連結部品
5A 第2リンク部品
5B 第1リンク部品
6 横架材
10 壁面
11 釘