(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027553
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130440
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】日暮 立
(72)【発明者】
【氏名】田口 拓明
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC20
(57)【要約】
【課題】属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得する取得部と、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部と、複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出する算出部と、算出部が特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う質問部と、質問部が行った質問に対する利用者の回答と、当該利用者について算出した特定の特徴についての指標とに基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する評価部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得する取得部と、
前記利用者情報と前記行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部と、
前記複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出する算出部と、
前記算出部が特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う質問部と、
前記質問部が行った質問に対する利用者の回答と、当該利用者について算出した前記特定の特徴についての指標とに基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する評価部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記質問部は、特定の特徴に関係する質問として、利用者が特定の特徴を有するか否かという択一式の質問を利用者に対して質問する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記質問部は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問し、
前記評価部は、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記質問部の質問の仕方、及び前記特定の特徴の分類という観点から、前記評価部が評価した利用者の評価を上げるための方法を提案する提案部をさらに備える、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得するステップと、
前記利用者情報と前記行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するステップと、
前記複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出するステップと、
特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行うステップと、
質問に対する利用者の回答に基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価するステップと、を含む、
情報処理方法。
【請求項6】
利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得するステップと、
前記利用者情報と前記行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するステップと、
前記複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出するステップと、
特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行うステップと、
質問に対する利用者の回答に基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価するステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報の配信先となる利用者の属性を示す属性情報を配信先情報として予め登録しておき、配信先となる利用者の属性情報と対応する広告を選択的に配信するターゲティング配信が行われている。
【0003】
例えば、広告と属性情報との見かけ上の関連性の程度、及び複数の広告と属性情報との平均的な関連性の程度に基づいて、広告と属性情報との真の関連性を算出する技術が下記の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように利用者の属性情報を推定する場合に、その推定が正しいかどうかを利用者に質問して確かめる場合がある。そのような場合に、利用者が正直に回答するとは限らないことから、質問を受けた利用者を評価することが求められていた。
【0006】
本開示は上記の課題を鑑み、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る情報処理装置は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得する取得部と、前記利用者情報と前記行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部と、前記複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出する算出部と、前記算出部が特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う質問部と、前記質問部が行った質問に対する利用者の回答と、当該利用者について算出した前記特定の特徴についての指標とに基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する評価部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の行動情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
(実施形態)
〔1-1.実施形態に係る情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。まず、実施形態に係る情報処理の概要を説明した後に、個々の処理を詳細に説明する。
【0012】
図1では、情報処理装置100が、複数の利用者端末200から利用者情報と行動情報とを取得し、取得した利用者情報と行動情報を複数のモデルに入力し、特定の特徴についての指標を算出し、利用者に特定の特徴に関係する質問を行い、特定の特徴に関する指標と、質問の回答との齟齬の有無を確認し、齟齬の有無に基づいて利用者を評価する。以下、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例についてステップごとに詳細に説明する。
【0013】
まず、情報処理装置100は、複数の利用者端末200から利用者情報と、行動情報と、を取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置100は、
図1に示すように、利用者U1からU6の利用者端末200Aから200Fから、利用者情報と、行動情報と、を取得する。なお、
図1に示す利用者U1からU6、及び利用者端末200Aから200Fは例示であって、情報処理装置100は、これ以上の数の利用者の利用者端末200から利用者情報と、行動情報を取得してよい。
【0014】
次に、情報処理装置100は、複数のモデルを用いて特定の特徴についての指標を算出する(ステップS2)。なお、ここにおけるモデルとは、利用者情報と、行動情報と、利用者の特定の特徴に関する指標との関係を学習させたモデルのことを指しており、利用者の利用者情報と、行動情報を入力すると、利用者の特定の特徴に関する指標を0から1の値として出力する。また、特定の特徴は、利用者の属性情報と言い換えることもでき、例えば、「眼鏡好き」や「本好き」などいった利用者の趣味嗜好や利用者の特性を示す概念である。情報処理装置100は、複数の利用者端末200から取得した利用者情報と行動情報を、特定の特徴についての指標を算出する複数のモデルに入力し、モデルごとに利用者の特定の特徴についての指標を算出する。
【0015】
次に、情報処理装置100は、複数の利用者端末200に対して、特定の特徴に関係する質問情報を送信する(ステップS3)。例えば、情報処理装置100は、ステップS2において特定の特徴に関する指標を算出した複数の利用者の利用者端末200に対して、特定の特徴としての「眼鏡好き」に該当するか否かに関する質問を択一式または入力式により質問する質問情報を送信し、質問情報を受信した複数の利用者端末200が出力部230に質問情報を表示させることにより、ステップS3において特徴に関する指標を算出した利用者に特定の特徴に該当するか否かについて質問してよい。
【0016】
次に、情報処理装置100は、複数の利用者端末200から特定の特徴に関係する質問に対する回答情報を受け付ける(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、利用者端末200に表示された特定の特徴に関係する質問を確認した利用者Uが利用者端末200の入力部220を介して入力した回答情報を利用者端末200から受け付けてよい。この場合において、利用者Uが利用者端末200の入力部220に入力する回答情報は、質問に対する回答を「はい」又は「いいえ」で表したものや、質問に対しての回答を文章で表したものであってよい。
図1に示すように、情報処理装置100は、複数の利用者端末200から利用者Uが入力した回答情報を受け付ける。
【0017】
次に、情報処理装置100は、利用者の特定の特徴に関する指標の算出結果と、その利用者の回答の齟齬の有無を確認する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、利用者U1の特定の特徴、例えば、「眼鏡好き」に関する指標を0.8と算出したとする。この場合において、情報処理装置100が、利用者U1の利用者端末200Aに特定の特徴に関係する質問として「あなたは眼鏡好きですか?」という質問を送信し、利用者U1が「はい」と回答したとする。ここで、指標の値が高いほど、利用者が特定の特徴を有する可能性が高いと推定される。そのため、利用者U1が「はい」と回答したことは、適正であると考えられる。この場合、情報処理装置100は、利用者U1の指標と回答の間の齟齬の有無を齟齬無しとする。
【0018】
次に、情報処理装置100は、齟齬の有無に基づいて利用者を評価する(ステップS6)。先ほどの利用者U1の指標が0.8と算出された場合に、利用者U1が「はい」と回答した場合であれば、情報処理装置100は、利用者を高く評価する。この場合において、例えば、情報処理装置100は、利用者U1の評価を0から1の数値範囲の数値によって表してよく、例えば、利用者U1を0.8と評価してよい。
【0019】
これにより、情報処理装置100は、利用者の特定の特徴に関する指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関する質問に対する回答との齟齬の有無に基づいて利用者を評価することができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0020】
〔1-2.実施形態に係る情報処理の他の例1〕
情報処理装置100は、特定の特徴に関係する質問として、利用者が特定の特徴を有するか否かという択一式の質問を利用者に対して質問する。
【0021】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、
図1に示したステップS1からステップS2までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS2までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0022】
次に、情報処理装置100は、複数の利用者端末200に対して、特定の特徴に関係する質問情報を送信する(ステップS3)。この場合において、情報処理装置100は、特定の特徴に関する質問情報として、利用者が特定の特徴を有するか否かという択一式の質問を含む質問情報を利用者端末200に対して送信する。例えば、情報処理装置100は、ステップS2において特定の特徴に関する指標を算出した複数の利用者の利用者端末200に対して、例えば「あなたは眼鏡好きですか?「はい」又は「いいえ」で答えてください。」という質問を含む質問情報を送信し、質問情報を受信した複数の利用者端末200が出力部230にその質問と「はい」及び「いいえ」の選択ボックスを表示させることにより、ステップS3において特徴に関する指標を算出した利用者に特定の特徴に該当するか否かについて質問してよい。
【0023】
次に、情報処理装置100は、
図1に示したステップS4からステップS6までの処理と同じ処理を実行する。ステップS4からステップS6までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0024】
これにより、利用者に特定の特徴に関係する質問において、クローズドクエスションによって質問することが可能となることから、利用者から曖昧な回答をされることを防ぐことができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を正確に評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0025】
〔1-3.実施形態に係る情報処理の他の例2〕
情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問し、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する。
【0026】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、
図1に示したステップS1からS2までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS2までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0027】
次に、情報処理装置100は、複数の利用者端末200に対して、特定の特徴に関係する質問情報を送信する(ステップS3)。この場合において、情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問を行う。なお、ここで、特定の特徴の分類は、特定の特徴を複数のカテゴリに分類した分類の名称のことを指しており、例えば、「グルメ」、「スポーツ」、「映画」などであってよい。例えば、情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、ステップS2において特定の特徴に関する指標を算出した複数の利用者の利用者端末200に対して、例えば、「グルメ」の分類に属する特定の特徴の場合であれば、「あなたはバナナ好きですか?「はい」又は「いいえ」で答えてください。」という質問を含む質問情報を送信し、質問情報を受信した複数の利用者端末200が出力部230に質問文と「はい」及び「いいえ」の選択ボックスを表示させることにより、ステップS3において特徴に関する指標を算出した利用者に特定の特徴に該当するか否かについて質問してよい。
【0028】
次に、情報処理装置100は、
図1に示したステップS4と同じ処理を実行する。ステップS4の処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0029】
次に、情報処理装置100は、指標の算出結果と回答との齟齬の有無を確認する(ステップS5)。この場合において、情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、指標の算出結果と回答との齟齬の有無を確認する。例えば、情報処理装置100は、「グルメ」や「スポーツ」などの分類ごとに特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者の回答との齟齬の有無を確認する。具体的には、利用者の特定の特徴についての指標が所定の値以上、例えば、0.6以上の値が算出されているにも拘わらず、利用者の回答が「いいえ」という回答であれば、特定の特徴についての指標と利用者の回答との間に齟齬が有るとする。なお、この場合における特定の特徴についての指標における所定の値は、任意の値を設定してよい。
【0030】
次に、情報処理装置100は、齟齬の有無に基づいて利用者を評価する(ステップS6)。この場合において、情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する。例えば、情報処理装置100は、「グルメ」と「スポーツ」に関する特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者の回答との齟齬の有無に基づいて、特定の特徴の分類ごとに利用者を評価する。すなわち、情報処理装置100は、利用者の「グルメ」に関する複数の特定の特徴の指標と、それに関する利用者の回答との齟齬の有無を総合的に評価する。例えば、情報処理装置100は、「グルメ」に関する複数の特定の特徴の指標と、利用者の回答との齟齬の有無により、個々の特定の特徴ごとに評価値を算出し、「グルメ」の分類に属する複数の特定の特徴についての平均値を算出することにより、特定の特徴の分類ごとに利用者を評価してよい。
【0031】
これにより、情報処理装置100は、利用者を特定の特徴の分類ごとに評価することが可能となる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0032】
〔1-4.実施形態に係る情報処理の他の例3〕
情報処理装置100は、質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から、利用者の評価を上げるための方法を提案する。
【0033】
この情報処理について順を追って説明する。まず、情報処理装置100は、
図1に示したステップS1からS2までと同じ処理を実行する。ステップS1からステップS2までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0034】
次に、情報処理装置100は、複数の利用者端末200に対して、特定の特徴に関係する質問情報を送信する(ステップS3)。この場合において、情報処理装置100は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問の仕方を択一式や入力式として質問を行う。この場合における情報処理装置100の処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0035】
次に、情報処理装置100は、
図1に示したステップS4からステップS6までの処理と同じ処理を実行する。ステップS4からステップS6までの処理は、前述した処理と同じであるから説明を省略する。
【0036】
次に、情報処理装置100は、質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から、評価した利用者の評価を上げるための方法を提案する(ステップS7)。例えば、ステップS3において択一式の質問を行った場合に、入力式の質問を行う場合と比較して、利用者U1の評価が高い傾向が認められたとする。また、ステップS6において、利用者U1の特定の特徴の分類として「グルメ」に関する質問についての回答の評価が他の特定の特徴の分類と比較して顕著に高い傾向が認められたとする。この場合、情報処理装置100は、利用者U1については、「択一式」の質問を、特定の特徴の分類としての「グルメ」についての「択一式」の質問を行うことを提案する。すなわち、情報処理装置100は、利用者の質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から利用者の評価の傾向を分析し、利用者の評価が上がることが考えられる質問の仕方と、特定の特徴の分類を提案する。
【0037】
これにより、情報処理装置100は、利用者に対する質問の仕方や、特定の特徴の分類という観点から利用者の評価を上げるための方法を得ることができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0038】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、
図2を用いて実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、情報処理装置100と、利用者端末200を含む。なお、
図2に示した情報処理システム1は、複数台の情報処理装置100や、複数台の利用者端末200が含まれ構成されていてもよい。情報処理装置100と、利用者端末200は所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。
【0039】
情報処理装置100は、例えばPC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどの情報処理装置であってよい。情報処理装置100は、利用者端末200からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0040】
利用者端末200は、利用者が利用する情報処理装置である。利用者端末200は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってよい。なお、
図1に示す例においては、利用者端末200がスマートフォンである場合を示している。
【0041】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【0042】
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を有する。なお、
図3に図示はしていないが、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0043】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末200との間で情報の送受信を行う。
【0044】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、行動情報記憶部122と、モデル記憶部123を有する。
【0045】
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、利用者に関する情報、すなわち、利用者情報を記憶する。利用者情報は、例えば、利用者が所定の情報サービスを利用する際に、情報サービスの提供事業者に提供する利用者に関する情報である。ここで、
図4を用いて、利用者情報記憶部121が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0046】
図4に示す例において、利用者情報記憶部121は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」、という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0047】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「生年月日」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の生年月日に関する情報である。「性別」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の性別に関する情報である。「職業」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の職業に関する情報である。
【0048】
すなわち、
図4においては、利用者ID「UID#1」により識別された利用者の生年月日が「生年月日#U1」であり、性別が「女性」であり、職業が「職業#U1」であることを示している。
【0049】
なお、利用者情報記憶部121に記憶される情報は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の利用者に関係する情報が記憶されてよい。
【0050】
(行動情報記憶部122について)
行動情報記憶部122は、利用者の行動を示す情報、すなわち、行動情報を記憶する。行動情報とは、利用者の所定の情報サービスの利用によって生じる利用者の所定の情報サービスを用いた行動を示す情報である。ここで、
図5を用いて、行動情報記憶部122が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置の行動情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0051】
図5に示す例において、行動情報記憶部122は、「利用者ID」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「路線検索履歴」、「掲示板投稿履歴」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0052】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「検索履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者が検索に使用した検索クエリと入力時刻とを含む情報である。「閲覧履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の閲覧サイトと閲覧時刻とを含む情報である。「購入履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者のインターネット通信販売サイトや所定のサービス契約サイトなどにおける購入商品、又は購入サービスと購入時刻とを含む情報である。「路線検索履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の路線検索結果と検索時刻とを含む情報である。「掲示板投稿履歴」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の掲示板投稿と投稿時刻とを含む情報である。
【0053】
すなわち、
図5においては、利用者ID「UID#1」により識別された利用者の検索履歴が「検索履歴#U1」であり、利用者の閲覧履歴が「閲覧履歴#U1」であり、購入履歴が「購入履歴#U1」であり、路線検索履歴が「路線検索履歴#U1」であり、掲示板投稿履歴が「掲示板投稿履歴#U1」であることを示している。
【0054】
なお、行動情報記憶部122に記憶される情報は、「利用者ID」、「検索履歴」、「閲覧履歴」、「購入履歴」、「路線検索履歴」、「掲示板投稿履歴」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の利用者の行動に関係する情報が記憶されてよい。
【0055】
(モデル記憶部123について)
モデル記憶部123は、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶する。なお、モデルに利用者情報と行動情報を入力すると特定の特徴についての指標を算出する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0056】
図6に示す例において、モデル記憶部123は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0057】
「モデルID」は、機械学習モデルを識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「モデルデータ」は、機械学習モデルのモデルデータを示す。例えば、機械学習モデルは、ニューラルネットワークなどであってよい。
【0058】
すなわち、
図6において、モデルID「M#1」で識別されるモデルは、機械学習モデルM#1を示す。また、モデルデータ「MDT#1」は、機械学習モデルM#1のモデルデータを示す。
【0059】
ここで、機械学習モデルがニューラルネットワークである場合は、モデルデータ「MDT#1」には、例えば、ニューラルネットワークを構成する複数の層のそれぞれに含まれるノードが互いにどのように結合するかという結合情報や、結合されたノード間で入出力される数値に掛け合わされる結合係数などの各種情報が含まれる。
【0060】
なお、モデル記憶部123は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報に限定されることなく、その他の任意の機械学習モデルに関係する情報が記憶されてよい。
【0061】
(制御部130について)
次に、
図3に戻って、制御部130について説明する。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0062】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、算出部132と、質問部133と、確認部134と、評価部135と、提案部136を有する。
【0063】
(取得部131について)
取得部131は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の行動を示す行動情報と、を取得する。ここで、利用者情報は、利用者に関する情報であって、例えば、利用者が所定の情報サービスを利用する際に、情報サービスの提供事業者に提供する情報である。また、行動情報は、利用者の所定の情報サービスの利用によって生じる利用者の所定の情報サービスを用いた行動を示す情報である。取得部131は、利用者情報を取得したら、取得した利用者情報を利用者情報記憶部121に記憶する。取得部131は、行動情報を取得したら、取得した行動情報を行動情報記憶部122に記憶する。なお、取得部131は、所定日時ごとに利用者情報と、行動情報とのうちのいずれか一方又は両方を取得してもよいし、利用者が情報処理装置100にアクセスする度に利用者情報と、行動情報とのうちのいずれか一方又は両方を取得してもよい。
【0064】
また、取得部131が利用者情報と行動情報とを取得する取得元は、利用者端末200に限定されるものではなく、検索サービスや、ショッピングサービス、決済サービス、路線検索サービス、地図提供サービス、旅行サービス、飲食店紹介サービス、天気予報サービス、スケジュール管理サービス、ニュース提供サービス、オークションサービス、動画コンテンツ配信サービス、金融取引(株取引等)サービスといった各種情報サービスを提供するその他のサーバ装置から取得してもよいし、外部の記憶媒体から取得してもよい。
【0065】
(算出部132について)
算出部132は、複数のモデルを用いてモデルごとに利用者の特定の特徴についての指標を算出する。算出部132は、利用者情報と、行動情報とを入力すると、特定の特徴についての指標を算出するモデルに、利用者情報と行動情報とを入力することによって、利用者の特定の特徴についての指標をモデルごとに算出する。なお、指標の算出に使用するモデルは、モデル記憶部123から読み出して使用し、モデルごとに利用者の特定の特徴についての指標を算出する。また、算出部132が利用者の特定の特徴についての指標の算出に使用するモデルの数は任意の数であってよい。
【0066】
(質問部133について)
質問部133は、特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う。
図1に示したように算出部132は、利用者ごとに特定の特徴に関する指標を算出することから、質問部133は、算出部132が特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う。例えば、質問部133は、算出部132が特定の特徴に関する指標を算出した複数の利用者の利用者端末200に対して、特定の特徴としての「眼鏡好き」に該当するか否かに関する質問を択一式または入力式により質問する質問情報を送信することにより、利用者に対して特定の特徴に関する質問を行ってよい。また、この場合において、質問部133は、質問情報を受信した複数の利用者端末200が出力部230に質問情報を表示させて、利用者端末200に表示された特定の特徴に関係する質問を確認した利用者Uが利用者端末200の入力部220を介して入力した回答情報を利用者端末200から受け付けてよい。
【0067】
また、質問部133は、特定の特徴に関係する質問として、利用者が特定の特徴を有するか否かという択一式の質問を利用者に対して質問する。例えば、質問部133は、特定の特徴に関する指標を算出した複数の利用者の利用者端末200に対して、あなたは眼鏡好きですか?「はい」又は「いいえ」で答えてください。」という質問を含む質問情報を送信し、質問情報を受信した複数の利用者端末200が出力部230に質問文と「はい」及び「いいえ」の選択ボックスを表示させることにより、利用者に特定の特徴に該当するか否かについて択一式の質問を利用者に対して行ってよい。また、質問部133は、質問情報を受信した複数の利用者端末200から利用者が入力した回答情報を受け付ける。
【0068】
また、質問部133は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問してもよい。特定の特徴の分類は、特定の特徴を複数のカテゴリに分類した場合の分類の名称のことを指しており、例えば、「グルメ」、「スポーツ」、「映画」、「ファッション」などであってよい。例えば、質問部133は、例えば、「グルメ」の分類に属する特定の特徴の場合であれば、「あなたはバナナ好きですか?「はい」又は「いいえ」で答えてください。」という質問を含む質問情報を送信することにより、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問してよい。質問部133は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問し、複数の利用者端末200から利用者が入力した回答情報を受け付ける。
【0069】
(確認部134について)
確認部134は、利用者の特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関係する回答との齟齬の有無を確認する。例えば、算出部132が、利用者U1の特定の特徴、例えば、「眼鏡好き」に関する指標を0.8と算出したとする。この場合において、質問部133が、利用者U1の利用者端末200Aに特定の特徴に関係する質問として「あなたは眼鏡好きですか?」という質問を送信し、利用者U1が「はい」と回答したとする。この場合、確認部134は、利用者U1の特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者U1の特定の特徴に関係する回答との間に齟齬が無いとする確認結果を出力する。なお、確認部134は、算出部132が特定の特徴についての指標を算出し、質問部133が特定の特徴に関係する質問を行い、回答が得られた全ての利用者に対して、利用者の特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関係する質問の回答との齟齬の有無を確認する。
【0070】
なお、確認部134は、回答者との齟齬の判定において、所定モデルと類似する別のモデルを使用して判定してもよい。例えば、「バナナ好き」モデルと「バナナケーキ好き」モデルのように、似たような回答分布になると想定されるモデルについて、これらのモデルと対応する質問に対して異なる回答を行っている回答者について、回答の齟齬があると判定してよい。確認部134は、このように複数のモデルをクロスさせる、すなわち類似のモデルの回答同士を照合することで齟齬を発見するようにしてもよい。
【0071】
(評価部135について)
評価部135は、質問部133が行った質問に対する利用者の回答と、当該利用者について算出した特定の特徴についての指標とに基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する。例えば、利用者の特定の特徴についての指標が0.8と算出された場合に、利用者が「はい」と回答した場合であれば、評価部135は、利用者の回答の適正度合いを高く評価する。具体的には、評価部135は、当該の利用者の回答の適正度合いを0から1の数値範囲の数値によって表して評価してよく、例えば、0.8と評価してよい。
【0072】
また、評価部135は、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する。すなわち、質問部133が特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問した場合、又は、既に質問部133が複数の特定の特徴についての質問を行っており、複数の特定の特徴に関係する質問に対する回答が得られている場合に、評価部135は、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する。具体的には、例えば、「グルメ」と「スポーツ」に関する特定の特徴についての指標の算出結果と、利用者の回答との齟齬の有無に基づいて、特定の特徴の分類ごとに利用者を評価してよい。すなわち、評価部135は、利用者の「グルメ」に関する複数の特定の特徴の指標と、それに関する利用者の回答との齟齬の有無を総合的に評価する。例えば、評価部135は、「グルメ」に関する複数の特定の特徴の指標と、利用者の回答との齟齬の有無により、個々の特定の特徴ごとに評価値を算出し、「グルメ」の分類に属する複数の特定の特徴についての平均値を算出することにより、特定の特徴の分類ごとに利用者を評価してよい。
【0073】
(提案部136について)
提案部136は、質問部133の質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から、評価部135が評価した利用者の評価を上げるための方法を提案する。例えば、質問部133が択一式の質問を行った場合に、入力式の質問を行う場合と比較して、利用者U1の評価が高い傾向が認められたとする。また、利用者U1の特定の特徴の分類として「グルメ」に関する質問についての回答の評価が他の特定の特徴の分類と比較して顕著に高い傾向が認められたとする。この場合、提案部136は、利用者U1については、「択一式」の質問を、特定の特徴の分類としての「グルメ」についての「択一式」の質問を行うことを提案する。すなわち、提案部136は、利用者の質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から利用者の評価の傾向を分析し、利用者の評価が上がることが考えられる質問の仕方と、特定の特徴の分類を提案する。
【0074】
〔4.利用者端末の構成〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る利用者端末200の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
図7に示すように、利用者端末200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、制御部240と、を有する。
【0075】
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0076】
入力部220は、利用者から各種の操作情報が入力される。例えば、入力部220は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部230)を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部220は、利用者端末200に設けられたボタンや、利用者端末200に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0077】
出力部230は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット型端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、利用者端末200は、入力部220がタッチパネルである場合は、出力部230である表示画面により利用者の入力を受け付け、利用者への出力も行う。また、出力部230は、スピーカーであり、スピーカーにより音声を出力してよい。
【0078】
制御部240は、例えば、CPUやMPU等によって、利用者端末200に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部240は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0079】
図7に示すように、制御部240は、受付部241を有する。
【0080】
受付部241は、利用者から質問に対する回答を受け付ける。受付部241は、情報処理装置100から送信された質問情報を、通信部210を介して受信し、質問情報を出力部230に表示させて利用者から質問に対する回答を、入力部220を介して受け付ける。なお、受付部241が受け付ける回答情報には、質問情報に含まれる質問に対して利用者が回答した「はい」、又は「いいえ」や質問に対する回答を文章で表したものが含まれていてよい。
【0081】
〔5.情報処理のフロー〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置100による情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。例えば、情報処理装置100は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報と、を取得する(ステップS101)。そして、情報処理装置100は、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶する(ステップS102)。そして、情報処理装置100は、複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出する(ステップS103)。そして、情報処理装置100は、特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う(ステップS104)。そして、情報処理装置100は、質問に対する利用者の回答に基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する(ステップS105)。
【0082】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0083】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが記憶される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0084】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0085】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0086】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0087】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0088】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、情報処理装置100の制御部130の機能を実現する。
【0089】
〔7.構成と効果〕
本開示に係る情報処理装置100は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得する取得部131と、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するモデル記憶部123と、複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出する算出部132と、算出部132が特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行う質問部133と、質問部133が行った質問に対する利用者の回答と、当該利用者について算出した特定の特徴についての指標とに基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価する評価部135と、を備える。
【0090】
この構成によれば、利用者の特定の特徴に関する指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関する質問に対する回答との齟齬の有無に基づいて利用者を評価することができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0091】
本開示に係る情報処理装置100の質問部133は、特定の特徴に関係する質問として、利用者が特定の特徴を有するか否かという択一式の質問を利用者に対して質問する。
【0092】
この構成によれば、利用者が特定の特徴を有するか否かに関する回答において、判然としない曖昧な回答ではなく、明確な回答を得ることが可能となる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理装置100を提供することができる。
【0093】
本開示に係る情報処理装置100の質問部133は、特定の特徴の分類ごとに、利用者に対して質問し、評価部135は、特定の特徴の分類ごとに、利用者を評価し、特定の特徴の分類ごとの利用者の評価を出力する。
【0094】
この構成によれば、利用者が得意な分野と、不得意な分野の切り分けを行うことが可能になる。そのため、利用者を特定の分野の回答に基づいて評価することなく、利用者を適正に評価することができる。
【0095】
本開示に係る情報処理装置100の質問部133の質問の仕方、及び特定の特徴の分類という観点から、評価部135が評価した利用者の評価を上げるための方法を提案する提案部136をさらに備える。
【0096】
この構成によれば、利用者に対する質問の仕方や、特定の特徴の分類という観点から利用者の評価を上げるための方法を得ることができる。
【0097】
本開示に係る情報処理方法は、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得するステップと、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を複数のモデルを記憶するステップと、複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出するステップと、特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行うステップと、質問に対する利用者の回答に基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価するステップと、を含む。
【0098】
この構成によれば、利用者の特定の特徴に関する指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関する質問に対する回答との齟齬の有無に基づいて利用者を評価することができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理方法を提供することができる。
【0099】
本開示に係る情報処理プログラムは、利用者に関する情報を示す利用者情報と、利用者の検索履歴を含む行動情報を取得するステップと、利用者情報と行動情報と利用者の特定の特徴との関係を学習させた複数のモデルを記憶するステップと、複数のモデルを用いて利用者ごとに特定の特徴についての指標を算出するステップと、特定の特徴に関する指標を算出した利用者に対して、特定の特徴に関係する質問を行うステップと、質問に対する利用者の回答に基づいて、利用者の回答の適正度合いを評価するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0100】
この構成によれば、利用者の特定の特徴に関する指標の算出結果と、利用者の特定の特徴に関する質問に対する回答との齟齬の有無に基づいて利用者を評価することができる。そのため、属性情報の推定対象となる利用者を評価することが可能な情報処理プログラムを提供することができる。
【0101】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0102】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部131は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0103】
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 行動情報記憶部
123 モデル記憶部
130 制御部
131 取得部
132 算出部
133 質問部
134 確認部
135 評価部
136 提案部
200 利用者端末
210 通信部
220 入力部
230 出力部
240 制御部
241 受付部
N ネットワーク