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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027582
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】クレードル
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130481
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(74)【代理人】
【識別番号】100171882
【弁理士】
【氏名又は名称】北庄 麗絵子
(72)【発明者】
【氏名】碓井 泰典
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503FA01
(57)【要約】
【課題】 携帯端末を安定させて収納できるクレードルを提供する
【解決手段】 クレードル本体1の側面である正面部1aに設けられる挿入口20aから携帯端末3の一端部3a側が挿入されて携帯端末3を収納する端末収納部2と、この端末収納部2内における挿入口20aの奥行方向に偏った位置に設けられて携帯端末3の一端部3a側を弾力的に挟んで保持する保持装置21と、を備えている。従って、クレードル本体1の端末収納部2に携帯端末3の一端部3a側を挿入させた際に、保持装置21が携帯端末3の一端部3a側の両側部を弾力的に挟んで保持することができるので、携帯端末3をクレードル本体1の端末収納部2に安定させて収納することができる。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレードル本体の側面に設けられる挿入口から携帯端末の少なくとも一端部側が挿入されて前記携帯端末を収納する端末収納部と、
前記端末収納部内における前記挿入口の奥行方向に偏った位置に設けられて前記携帯端末の前記一端部側を弾力的に挟んで保持する保持装置と、
を備えていることを特徴とするクレードル。
【請求項2】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部内の両側には、前記保持装置よりも前記挿入口側に偏った位置に、前記携帯端末の前記一端部側が前記端末収納部に挿入された場合に前記携帯端末の前記一端部側を前記保持装置による挟み方向において位置規制する第1当接保持部が設けられている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項3】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部の奥部には、前記携帯端末の前記一端部側が前記端末収納部に挿入された場合に前記携帯端末の前記一端部側に当該クレードルの上面側から当接して前記携帯端末の前記一端部側を高さ方向において位置規制する第2当接保持部が設けられている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項4】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部の挿入口には、前記携帯端末の前記一端部側が前記端末収納部に挿入された場合に前記携帯端末の前記一端部側に当該クレードルの底面側から当接して前記携帯端末の前記一端部側を高さ方向において位置規制する第3当接保持部が設けられている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項5】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部の奥端部には、前記携帯端末の前記一端部側が前記端末収納部に挿入された際に、前記携帯端末の前記一端部に設けられた端子部が接触して接続される接続部が設けられている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項6】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部の挿入口には、前記携帯端末の前記一端部側が前記端末収納部に挿入される際に、前記携帯端末の挿入方向に位置する前記一端部によって前記端末収納部内に押し込まれる開閉蓋が回動可能に取り付けられている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項7】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記携帯端末は、前記端末収納部から外部に露出する箇所に表示部が設けられ、前記表示部が上向きに配置される
ことを特徴とするクレードル。
【請求項8】
請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部は、前記側面に縦方向と横方向とにそれぞれ複数列で並んで配列されている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項9】
請求項8に記載のクレードルにおいて、
前記端末収納部は、複数列ごとに交互に位置がずれて配列されている
ことを特徴とするクレードル。
【請求項10】
端末収納部内の両側に取り付けられて収納対象となる携帯端末の一端部側を端末収納部に設けられる挿入口の奥行方向に沿って転動する一対のローラと、
前記一対のローラを前記携帯端末の前記一端部側に弾力的に押し当てる方向に付勢する一対の付勢部材と、
を備えていることを特徴とするクレードル。
【請求項11】
請求項10に記載のクレードルにおいて、
前記一対のローラそれぞれは、支持軸に回転自在に取り付けられ、
前記支持軸は、前記携帯端末の前記一端部側に対する接離方向に移動する
ことを特徴とするクレードル。
【請求項12】
請求項10に記載のクレードルにおいて、
前記一対のローラは、前記携帯端末の前記一端部側にそれぞれ設けられた段差部に係脱可能に係合する
ことを特徴とするクレードル。
【請求項13】
請求項10に記載のクレードルにおいて、
前記挿入口は、クレードル本体の側面に設けられる
ことを特徴とするクレードル。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末の充電や携帯端末との間でデータの授受をするクレードルに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、クレードルにおいては、特許文献1に記載されているように、クレードル本体に複数の端末収納部を設け、これら複数の端末収納部にデジタルカメラなどの携帯端末をそれぞれ収納させ、これら複数の携帯端末を1度に充電したり、複数の携帯端末とクレードル本体との間でデータの授受をしたりするように構成されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開206-246217号公報
【0004】
この種のクレードルは、携帯端末が端末収納部に上方からほぼ垂直方向に挿入され、この挿入された携帯端末の自重によって、携帯端末の電極端子が端末収納部内の接続端子に接続され、この状態で複数の携帯端末を充電したり、複数の携帯端末とクレードル本体との間でデータの授受をしたりするように構成されている。
【0005】
このようなクレードルでは、携帯端末が端末収納部に上方からほぼ垂直方向に挿入する構造であるから、クレードル本体を重ねて配置させることができず、平面的に並べて配置させなければならないため、広い設置スペースが必要になるという問題がある。このような問題を解消するために、クレードル本体に複数の端末収納部を横向きに設け、これら複数の端末収納部に複数の携帯端末をほぼ水平に収納させる構造のものが開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなクレードルでは、携帯端末を端末収納部に単純に横向き状態でほぼ水平に収納させる構造であると、携帯端末が端末収納部内でガタつきやすく、安定して収納することができないため、携帯端末の電極端子と端末収納部内の接続端子との接続が不安定になりやすいという問題がある。
【0007】
この発明が解決しようとする課題は、携帯端末を安定させて収納できるクレードルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、クレードル本体の側面に設けられる挿入口から携帯端末の少なくとも一端部側が挿入されて前記携帯端末を収納する端末収納部と、前記端末収納部内における前記挿入口の奥行方向に偏った位置に設けられて前記携帯端末の前記一端部側を弾力的に挟んで保持する保持装置と、を備えていることを特徴とするクレードルである。
【0009】
また、この発明は、端末収納部内の両側に取り付けられて収納対象となる携帯端末の一端部側を端末収納部に設けられる挿入口の奥行方向に沿って転動する一対のローラと、前記一対のローラを前記携帯端末の前記一端部側に弾力的に押し当てる方向に付勢する一対の付勢部材と、を備えていることを特徴とするクレードルである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、携帯端末を安定させて収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明を適用したクレードルの一実施形態を示した外観斜視図である。
図2図1に示されたクレードルに1つの携帯端末を収納した外観斜視図である。
図3図2に示された携帯端末を示した正面図である。
図4図3に示された携帯端末を裏面側から見た斜視図である。
図5図2示されたクレードルにおいて、上面部と両側の側面部とを取り外した状態を示した斜視図である。
図6図5に示されたクレードルのA-A矢視における要部を示した拡大断面図である。
図7図6に示されたクレードルの端末収納部および携帯端末のB-B矢視における要部を示した拡大断面図である。
図8図7に示された端末収納部および携帯端末のC-C矢視における拡大断面図である。
図9図8に示された保持装置によって端末収納部に挿入された携帯端末の一端部側が保持されていない状態を示した要部の拡大断面図である。
図10図8に示された保持装置によって端末収納部に挿入された携帯端末の一端部側が保持された状態を示した要部の拡大断面図である。
図11図7に示された携帯端末の要部を示した拡大斜視図である。
図12図5に示されたクレードルを右側から見た右側面図である。
図13図12に示されたクレードルを上方から見た平面図である。
図14図12に示されたクレードルを後方から見た背面図である。
図15図2に示されたクレードルを右側から見た右側面図である。
図16図2に示されたクレードルを下側から見た底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1図16を参照して、この発明を適用したクレードルの一実施形態について説明する。
このクレードルは、図1図2および図5に示すように、四角い箱形状のクレードル本体1を備えている。このクレードル本体1は、上面部1eと底面部1d(図5参照)との間に、側面として正面部1aと背面部1b(図5参照)と両側の側面部1cとが設けられた構造になっている。この場合、両側の側面部1cは、右側の側面部と左側の側面部とのことであり、これらが対称となるように同じ構造になっている。
【0013】
このクレードル本体1の内部には、図1図2および図5に示すように、複数の端末収納部2がクレードル本体1の正面部1aに開放されて設けられている。この場合、複数の端末収納部2は、クレードル本体1の正面部1aにおいて縦方向に4列で横方向に5列で、上下方向において交互に位置がずれた状態で合計20個が配列されている。
【0014】
これら複数の端末収納部2は、図2図5に示すように、ハンディターミナルなどの携帯端末3の一端部3a側がそれぞれ収納されるように構成されている。この場合、携帯端末3は、図3および図4に示すように、端末本体4を備えている。この端末本体4は、縦方向(図3では上下方向)に長い縦長のほぼ長方形の箱状に形成されている。
【0015】
この端末本体4は、図3に示すように、上辺側のほぼ半分が幅広部4aに形成され、下辺側のほぼ半分が幅狭部4bに形成され、全体がほぼ羽子板形状に近いほぼ長方形の箱状に形成されている。すなわち、上辺側の幅広部4aは、その縦方向と直交する横方向(図3では左右方向)の長さ(幅)が、下辺側の幅狭部4bの横方向(図3では左右方向)の長さ(幅)よりも少し長く(広く)形成されている。
【0016】
この場合、端末本体4は、図4に示すように、下辺側の幅狭部4bが上辺側の幅広部4aに対して下側に向けて少し傾いて設けられている。これにより、携帯端末3は、端末本体4の下辺側の幅狭部4bをユーザが握って保持した際に、図3に示すように、上辺側の幅広部4aに設けられた後述する表示部5が見やすくなるように構成されている。
【0017】
また、この端末本体4は、図3および図4に示すように、その内部にモジュール(図示せず)が組み込まれるように構成されている。この端末本体4の上面である表面における上辺側の幅広部4aには、ほぼ全域に亘って表示部5が設けられている。この表示部5は、液晶表示パネルやEL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示パネルなどの平面型の表示パネルであり、縦方向に長いほぼ長方形状に形成されている。
【0018】
この場合、端末本体4の幅広部4aにおける表面(上面で)の上辺側の角部には、図3に示すように、ランプ部3bが設けられている。このランプ部3bは、携帯端末3の充電中のときに点灯し、充電が終了したときに消灯するものであり、携帯端末3が充電中であるか、充電が完了しているかを、ランプ部3bの点灯、消灯によって視認するように構成されている。
【0019】
また、この端末本体4の表面における下辺側の幅狭部4bには、図3に示すように、ほぼ全域に亘ってキー操作部6が設けられている。このキー操作部6は、テンキー、カーソルキー、ファンクションキーなどの携帯端末に必要な各種のキーを備えている。この場合、キー操作部6は、上辺側の中間部に上面トリガーキー6aが配置されている。
【0020】
また、この端末本体4の上辺部側に位置する幅広部4aの下面である裏面には、図4に示すように、光学読取部7が設けられている。この光学読取部7は、レーザ読取部と撮像部(いずれも図示せず)とを備えている。この光学読取部7は、レーザ読取部と撮像部とが端末本体4の幅広部4aにおける上辺部側に位置する裏面に箱型形状に突出して設けられた読取突起部7a内に格納されている。
【0021】
この場合、読取突起部7aには、図4に示すように、レーザ読取部に対応する第1窓部7b(図16参照)と、撮像部に対応する第2窓部7cと、が設けられている。これにより、光学読取部7は、レーザ読取部がレーザ光線を読取突起部7aの第1窓部7bから端末本体4の外部に出射させ、そのレーザ光線の反射光を受光することにより、物品のバーコードなどの物品情報を読み取るように構成されている。また、この光学読取部7は、撮像部が第2窓部7cを通してレーザ読取部で読み取る物品の画像を撮影するように構成されている。
【0022】
また、端末本体4の縦方向(上下方向である長手方向)におけるほぼ中間部、つまり幅広部4aと幅狭部4bとの境界部側に位置する幅広部4aの両側部には、図4に示すように、側面トリガーキー8がそれぞれ設けられている。これら側面トリガーキー8の間に位置する端末本体4の裏面である下面(図4では上面)には、下面トリガーキー9が設けられている。これらキー操作部6の上面トリガーキー6a、側面トリガーキー8、および下面トリガーキー9は、光学読取部7による読取動作を実行させるためのものである。
【0023】
さらに、この端末本体4の下辺部側に位置する幅狭部4bには、図4図7および図8に示すように、電池蓋10で覆われる電池収納部11(図7参照)がキー操作部6の裏面(下面)側に対応して設けられている。この電池収納部11は、充電池(図示せず)を収納するものであり、端末本体4の幅狭部4bの表面(上面)に設けられたキー操作部6の裏面側に対応した状態で、端末本体4の幅狭部4bの内部に設けられ、端末本体4の裏面側に開放されるように構成されている。
【0024】
この場合、電池収納部11と光学読取部7との間に位置する端末本体4の幅狭部4bの裏面には、図4および図11に示すように、電池収納部11を開閉可能に覆う電池蓋10を端末本体4に着脱可能に取り付けるための一対の取付レバー12が設けられている。これら一対の取付レバー12は、端末本体4の両側部に設けられた側面トリガーキー8の近傍に設けられている。
【0025】
これら一対の取付レバー12は、図4および図11に示すように、これらを回転操作させて、電池蓋10の上辺部の縁部を端末本体4の幅狭部4bの裏面に係脱可能に係止させるように構成されている。これにより、電池蓋10は、電池収納部11を開閉可能に覆った状態で、上辺部の縁部が一対の取付レバー12によって係止されることにより、端末本体4の幅狭部4bの裏面に取り付けられるように構成されている。
【0026】
また、携帯端末3の一端部3aつまり幅狭部4bの一端部3aには、図4および図7に示すように、端子部13が設けられている。この端子部13には、クレードル本体1の端末収納部2内に設けられた後述する接続部15の複数の接続端子16b(図6参照)にそれぞれ接続される複数の電極端子14が配列されている。これら複数の電極端子14は、携帯端末3の内部に設けられたモジュールの回路基板(いずれも図示せず)と電気的に接続されている。
【0027】
この場合、複数の電極端子14のうち、両側の2つの電極端子14は、図4図6および図7に示すように、充電端子あり、他の複数の電極端子14は、クレードル本体1内のモジュールと携帯端末3との間でデータの授受を行う端子である。また、この携帯端末3の一端部3aにおける端末本体4の内部、つまり端子部13側に位置する端末本体4の内部には、電波を送信および受信するアンテナ18(図7参照)が設けられている。
【0028】
ところで、クレードル本体1内に設けられた複数の端末収納部2それぞれは、図5図8図12に示すように、携帯端末3の端末本体4における一端部3a側である幅狭部4bが横向き状態でほぼ水平に挿入されて収納されるように構成されている。この場合、携帯端末3は、端末本体4の幅広部4aの表示部5が上向きに配置されるように構成されている。
【0029】
複数の端末収納部2それぞれは、図5図8図12に示すように、収納ケース部20と接続部15と保持装置21とを備えている。収納ケース部20は、図7に示すように、ほぼ筒形状に形成され、クレードル本体1の正面部1aの内面に設けられて、正面部1aからクレードル本体1の外部に開放されている。この収納ケース部20内の奥部には、図6に示すように、接続部15が設けられている。
【0030】
この接続部15は、図6および図7に示すように、収納ケース部20内の奥部に設けられた接続基板16aと、この接続基板16aに配列されて設けられた複数の接続端子16bと、を備えている。すなわち、複数の接続端子16bは、携帯端末3の一端部3aに設けられた端子部13の複数の電極端子14が弾力的に接触して電気的に接続されるように構成されている。これら複数の接続端子16bは、接触子16cとばね部(図示せず)とを備え、接触子16cがばね部のばね力によって収納ケース部20の収納領域内に向けて押し込まれるように構成されている。
【0031】
また、これら複数の接続端子16bは、図6および図7に示すように、収納ケース部20の収納領域内に向けて押し込まれた接触子16cが携帯端末3の端子部13の複数の電極端子14に押し当てられて弾力的に押されるように構成されている。この場合、複数の接続端子16bのうち、両側の2つの接続端子16bが充電端子であり、他の複数の接続端子16bは、クレードル本体1内のモジュールと携帯端末3との間でデータの授受を行う端子である。
【0032】
また、この接続部15の接続基板16aには、図6および図7に示すように、検出端子22が設けられている。この検出端子22は、携帯端末3の一端部3aの端面つまり端末本体4の幅狭部4bにおける端部の端面に当接する接触子22aがばね部(図示せず)のばね力によって収納ケース部20の収納領域内に向けて押し込まれるように構成されている。これにより、検出端子22は、接触子22aが携帯端末3の一端部3aの端面で押されて、検出端子22がオン状態になったときに、充電用の電極端子14と接続端子16bとの接続が確認され、携帯端末3の充電を開始させるように構成されている。
【0033】
また、収納ケース部20内には、図6および図8に示すように、挿入された携帯端末3の一端部3a側の両側部、つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部を弾力的に挟んで保持する保持装置21が設けられている。この保持装置21は、端末収納部2の収納ケース部20の両側に互いに対向して設けられた一対の装置本体23と、これら一対の装置本体23にそれぞれ設けられて携帯端末3の一端部3a側の両側部に沿って転動する一対のローラ24と、これら一対のローラ24を携帯端末3の一端部3a側の両側部に弾力的に押し当てる方向に付勢する一対の付勢部材25と、を備えている。
【0034】
一対の装置本体23それぞれは、図6および図8に示すように、ステンレスなどの剛性高い金属をほぼコ字形状に折り曲げたものであり、その内部にローラ24および付勢部材25が取り付けられるように構成されている。すなわち、装置本体23には、ローラ24が取り付けられる第1取付部23aと、付勢部材25が取り付けられる第2取付部23bと、が設けられている。
【0035】
この場合、第1取付部23aは、図6および図8に示すように、携帯端末3の一端部3aの両側部つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部に接近する箇所に設けられている。この第1取付部23aには、図6に示すように、ローラ24を回転可能に支持する支持軸24aが移動可能に挿入する長孔23cが設けられている。
【0036】
この長孔23cは、図6に示すように、携帯端末3の一端部3a側が収納ケース部20内に挿入される際に、その挿入方向に向けて携帯端末3の一端部3a側の両側部から離れる方向に傾斜して設けられている。また、第2取付部23bには、図8に示すように、付勢部材25を装置本体23に取り付けるばね取付軸23dが設けられている。
【0037】
一対の付勢部材25それぞれは、図8に示すように、トーションばねであり、円筒状に巻かれた中心部25aが装置本体23の第2取付部23bに設けられたばね取付軸23dに取り付けられるように構成されている。この付勢部材25は、中心部25aから延びた一端部25bがローラ24の支持軸24aに当接し、中心部25aから延びた他端部25cがローラ24と反対側に位置する装置本体23に当接するように構成されている。
【0038】
これにより、付勢部材25は、図8に示すように、中心部25aが装置本体23の第2取付部23bに設けられたばね取付軸23dに取り付けられた状態で、一端部25bと他端部25cとが互いに押し広げられることにより、一端部25bがローラ24の支持軸24aに当接して、ローラ24を携帯端末3の一端部3a側の両側部に向けて押し付ける方向に付勢するように構成されている。
【0039】
一対のローラ24それぞれは、図6および図8に示すように、その中心の取付孔24bに支持軸24aが挿入され、この挿入された支持軸24aに回転自在に取り付けられている。また、これら一対のローラ24それぞれは、支持軸24aが装置本体23の長孔23c内に移動可能に挿入されることにより、装置本体23の第1取付部23aに取り付けられている。
【0040】
これにより、保持装置21は、図6図8図10に示すように、端末収納部2の収納ケース部20に携帯端末3の一端部3a側が挿入されていないときに、一対のローラ24が付勢部材25の付勢力によって収納ケース部20の収納領域内に押し込まれた状態で配置されるよう構成されている。
【0041】
また、この保持装置21は、図6図8図10に示すように、端末収納部2の収納ケース部20に携帯端末3の一端部3a側が挿入される際に、携帯端末3の一端部3a側における両側部つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部に一対のローラ24が付勢部材25の付勢力によって押し当てられ、この状態で携帯端末3の一端部3aにおける両側部に沿って一対のローラ24が転動することにより、携帯端末3が容易に且つ円滑に端末収納部2に挿入して保持されるように構成されている。
【0042】
また、この保持装置21は、図6図8図10に示すように、携帯端末3の一端部3a側における両側部つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部に一対のローラ24が押し当てられて転動する際に、付勢部材25の付勢力に抗して支持軸24aが装置本体23の長孔23cに沿って移動して、一対のローラ24が携帯端末3の一端部3a側の両側部を弾力的に挟み付けて保持するように構成されている。
【0043】
この場合、保持装置21は、図6図8および図11に示すように、携帯端末3の一端部3a側の両側部、つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部にそれぞれ設けられた段差部26に一対のローラ24が係脱可能に係合するように構成されている。この段差部26は、端末本体4の幅狭部4bにおける端部の両側部、つまり端末本体4の幅狭部4bの端部における表裏面方向(上下面方向)の中間部に位置して設けられている。
【0044】
これにより、保持装置21は、図6図8および図11に示すように、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に押し込まれて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側の両側部、つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部にそれぞれ設けられた段差部26に一対のローラ24が付勢部材25の付勢力によって係合することにより、携帯端末3の一端部3a側を一対のローラ24が端末収納部2の収納ケース部20内に位置規制させて確実に且つ良好に保持するように構成されている。
【0045】
一方、端末収納部2の収納ケース部20内における長手方向のほぼ中間部に位置する両側部には、図6図8および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側の長手方向におけるほぼ中間部に位置する両側部の第1部分3c、つまり幅狭部4bの長手方向におけるほぼ中間部の両側部の第1部分3cが当接して、その両側側の第1部分3cを保持する第1当接保持部27(図6図8参照)が設けられている。
【0046】
これにより、第1当接保持部27は、図6図8および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側の長手方向におけるほぼ中間部の両側部の第1部分3cが当接して、その両側部の第1部分3cを一対のローラ24と共に確実に位置規制して保持するように構成されている。
【0047】
また、端末収納部2の収納ケース部20内の奥部における両側には、図6図7および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側の挿入方向における一端部3aの表面(上面)の両側部の第2部分3dが当接して、その表面の両側部の第2部分3dを保持する第2当接保持部28(図7参照)が設けられている。
【0048】
これにより、第2当接保持部28は、図6図7および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側の挿入方向における一端部3aの表面(上面)における両側部の第2部分3dが当接して、その表面(上面)の両側部の第2部分3dを一対のローラ24と共に確実に位置規制して保持するように構成されている。
【0049】
また、端末収納部2の収納ケース部20の挿入口20aには、図1図7および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3が収納ケース部20内から外部に露出する側に位置する一端部3a側の裏面(下面)の両側部の第3部分3e(図11参照)が当接して、その下面の両側部の第3部分3eを保持する第3当接保持部29(図1図7参照)が設けられている。
【0050】
これにより、第3当接保持部29は、図1図7および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3が収納ケース部20内から外部に露出する側に位置する一端部3a側の裏面(下面)における両側部の第3部分3eが当接して、その裏面(下面)の両側部の第3部分3eを一対のローラ24と共に確実に位置規制して保持するように構成されている。
【0051】
このため、この携帯端末3は、図5図7および図11に示すように、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際に、携帯端末3の一端部3a側に設けられた第1部分3c~第3部分3eが収納ケース部20内に設けられた第1~第3当接保持部27~29に当接して、携帯端末3の一端部3a側が一対のローラ24と共に位置規制されて保持されるので、携帯端末3の一端部3a側を第1~第3当接保持部27~29によって確実に且つ良好に保持するように構成されている。
【0052】
この場合、端末収納部2の収納ケース部20は、図5図7および図12に示すように、クレードル本体1の正面部1a側からクレードル本体1の内部側に向けて斜め下側に少し傾斜して設けられている。これにより、携帯端末3は、一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に挿入された際に、収納ケース部20の傾斜に伴って端末本体4の幅狭部4bが少し傾斜した状態で収納ケース部20内に保持されるように構成されている。
【0053】
このため、この携帯端末3は、図5および図12に示すように、端末本体4の幅狭部4bが少し傾斜して収納ケース部20内に保持された際に、収納ケース部20の内部から外部に突出して露出した端末本体4の幅広部4aが横向き状態でほぼ水平に配置され、このほぼ水平に配置された幅広部4aに設けられた表示部5およびランプ部3bが上方を向いて配置されるように構成されている。
【0054】
また、端末収納部2の収納ケース部20の挿入口20aには、図1図2図5および図7に示すように、端末収納部2の収納ケース部20に携帯端末3の一端部3a側つまり端末本体4の幅狭部4bが挿入される際に、端末本体4の幅狭部4bの挿入方向における端部である一端部3aによって収納ケース部20内に押し込まれる開閉蓋30が回動可能に取り付けられている。
【0055】
この開閉蓋30は、図7に示すように、その上辺部が収納ケース部20の挿入口20a内の上部に設けられた蓋取付軸31に回動自在に取り付けられている。この場合、蓋取付軸31には、ばね部材32が取り付けられている。このばね部材32は、トーションばねであり、開閉蓋30が収納ケース部20の挿入口20aを塞ぐ方向に向けて、開閉蓋30を付勢するように構成されている。
【0056】
これにより、開閉蓋30は、図5に示すように、携帯端末3の一端部3a側が収納ケース部20内に挿入されていないときに、ばね部材32のばね力によって付勢されて蓋取付軸31を中心に下側に向けて回動し、収納ケース部20の挿入口20aを塞いで、収納ケース部20内に塵埃などの異物が挿入するのを防ぐように構成されている。
【0057】
また、この開閉蓋30は、図7に示すように、携帯端末3の一端部3a側が収納ケース部20内に挿入される際に、携帯端末3の一端部3aによってばね部材32のばね力に抗して押されて、蓋取付軸31を中心に上側に向けて回動し、収納ケース部20の内部における上部側に配置されるように構成されている。
【0058】
ところで、クレードル本体1の正面部1aは、図1図2図5および図12に示すように、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすい合成樹脂、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されている。これに伴って、端末収納部2の収納ケース部20も、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすい合成樹脂、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されている。
【0059】
また、クレードル本体1の背面部1bは、図5図12図14に示すように、耐熱性および放熱性に優れた金属板によって形成されている。この背面部1bの金属板の上辺部側には、複数(この実施形態では3つ)の第1の開口部33が横に並んで設けられており、これら複数の第1の開口部33には、第1のパネル34がそれぞれ設けられている。これら複数の第1のパネル34は、正面部1aと同様、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすい合成樹脂、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されている。
【0060】
これにより、複数の第1のパネル34それぞれは、図5図12図14に示すように、格子状に形成されていることにより、多数の第1通気孔34aが設けられている。このため、これら複数の第1のパネル34は、多数の第1通気孔34aを通して、クレードル本体1内の熱気を自然対流によってクレードル本体1の外部に排出させたり、クレードル本体1の外部の空気を自然対流によってクレードル本体1内に取り込んだりするように構成されている。
【0061】
この場合、クレードル本体1の背面部1bの内面には、図5図12および図13に示すように、第1の回路部35と第2の回路部36とが横に並んで取り付けられている。第1の回路部35は、第1回路基板35aに電源回路部35bを設けたものである。この第1回路基板35aと背面部1bの金属板との間には、電源回路部35bで発熱した熱を背面部1bの金属板に伝導させるための複数の第1の熱伝導部材37が配置されている。
【0062】
これにより、クレードル本体1の背面部1bは、図13に示すように、第1の回路部35で発熱した熱が複数の第1の熱伝導部材37によって背面部1bの金属板に伝導され、この背面部1bの金属板に伝導された熱を背面部1bの金属板によってクレードル本体1の外部に放熱させるように構成されている。
【0063】
同様に、第2の回路部36は、図13に示すように、第2回路基板36aに接続回路部36bを設けたものである。この第2回路基板36aと背面部1bの金属板との間には、接続回路部26bで発熱した熱を背面部1bの金属板に伝導させるための複数の第2の熱伝導部材38が配置されている。
【0064】
これにより、クレードル本体1の背面部1bは、図13に示すように、接続回路部26bで発熱した熱が複数の第2の熱伝導部材38によって背面部1bの金属板に伝導され、この背面部1bの金属板に伝導された熱を背面部1bの金属板によってクレードル本体1の外部に放熱させるように構成されている。
【0065】
また、クレードル本体1の両側の各側面部1cは、図1図2および図15に示すように、背面部1bと同様、耐熱性および放熱性に優れた金属板によって形成されている。この側面部1cの金属板の上辺部側と下辺部側とには、第2の開口部40がそれぞれ設けられており、これら第2の開口部40には、第2のパネル41がそれぞれ設けられている。これら第2のパネル41それぞれは、背面部1bの第1のパネル34と同様、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすい合成樹脂、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されている。
【0066】
これにより、第2のパネル41は、図1図2および図15に示すように、格子状に形成されていることにより、多数の第2通気孔41aが設けられている。このため、第2のパネル41は、多数の第2通気孔41aを通して、クレードル本体1の外部の冷たい空気を自然対流によってクレードル本体1内に取り込んだり、クレードル本体1内の熱気を自然対流によってクレードル本体1の外部に排出させたりするように構成されている。この場合、両側の背面部1bの各金属板の上辺部側の第2のパネル41の下側には、取手部42がそれぞれ窪んで設けられている。
【0067】
また、このクレードル本体1の底面部1dは、図5図12図13および図16に示すように、背面部1bおよび側面部1cと同様、耐熱性および放熱性に優れた金属板によって形成されている。この底面部1dの金属板には、図16に示すように、第3の開口部43が背面部1bの第1の回路部35に対応して設けられており、この第3の開口部43には、第3のパネル44が設けられている。この場合、底面部1dは、背面部1bおよび側面部1cよりも強度を確保する必要がある。このため、第3の開口部43および第3のパネル44は、1つのみなっている。
【0068】
この第3のパネル44は、図16に示すように、背面部1bの第1のパネル34および側面部1cの第2のパネル41と同様、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすい合成樹脂、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されている。これにより、第3のパネル44は、格子状に形成されていることにより、多数の第3通気孔44aが設けられている。
【0069】
このため、この第3のパネル44は、図16に示すように、多数の第3通気孔44aを通して、クレードル本体1の外部の冷たい空気を自然対流によってクレードル本体1内に取り込んだり、クレードル本体1内の熱気を自然対流によってクレードル本体1の外部に排出させたりするように構成されている。
【0070】
この場合、底面部1dの下面の四隅には、図5図12および図16に示すように、脚部45が設けられている。これにより、クレードル本体1は、脚部45が卓上などの載置面(図示せず)に配置されるように構成されている。これにより、クレードル本体1は、その底面部1dと載置面との間に隙間が設けられ、この隙間内を空気が流れることにより、クレードル本体1の内部が冷却されるように構成されている。
【0071】
さらに、クレードル本体1の上面部1eは、図1および図2に示すように、背面部1b、側面部1c、底面部1dと同様、耐熱性および放熱性に優れた金属板によって形成されている。この場合、クレードル本体1は、他のクレードル本体1上に重ねて配置されるように構成されている。これにより、クレードル本体1は、他のクレードル本体1上に重ねて配置された際に、クレードル本体1の底面部1dと他のクレードル本体1の上面部1eとの間に脚部45によって隙間が設けられ、この隙間内を空気が流れることにより、クレードル本体1の内部が冷却されるように構成されている。
【0072】
一方、クレードル本体1は、図12および図13に示すように、正面部1aの内面に設けられた複数の収納ケース部20と、背面部1bに設けられた第1の回路部35および第2の回路部36と、の間に間隔Sが設けられている。このクレードル本体1内の間隔Sは、複数の収納ケース部20の奥部に設けられた接続部15の各接続端子16bと第2の回路部36とを接続するリード線(図示せず)による接続作業を可能にするための作業スペースを確保するためのものである。
【0073】
また、この間隔Sによって複数の第1のパネル34は、図12および図13に示すように、上側に偏っているものの、下側の複数の収納ケース部20に収納された携帯端末3のアンテナ18にも良好に送信または受信を行わせることが可能になる。この場合、クレードル本体1は、図1および図2に示すように、上面部1eとその両側の各側面部1cとが金属板によって一体に形成されている。
【0074】
これにより、クレードル本体1は、図5および図12に示すように、底面部1dの前端部に正面部1aを取り付け、底面部1dの後端部に背面部1bを取り付け、この状態で図1および図2に示すように両側の各側面部1cおよび上面部1eを正面部1aと背面部1bとの間に配置させて、両側の各側面部1cおよび上面部1eを正面部1aと背面部1bとに取り付けると共に、底面部1dにも取り付けるように構成されている。
【0075】
次に、このようなクレードル本体1を組み立てる場合について説明する。
この場合には、予め、クレードル本体1の正面部1aを、アンテナ18によって送信または受信される電波を金属板よりも通しやすいABS樹脂などの合成樹脂によって形成する。このクレードル本体1の正面部1aの内面に複数の端末収納部2の収納ケース部20を取り付ける。この場合にも、予め、端末収納部2の収納ケース部20を、正面部1aと同様、電波の通しやすいABS樹脂などの合成樹脂によって形成する。
【0076】
そして、端末収納部2の収納ケース部20内に保持装置21と接続部15とを取り付ける。すなわち、収納ケース部20内に保持装置21を取り付ける場合には、予め、一対の装置本体23の各第1取付部23aに一対のローラ24を配置させ、この状態で各第1取付部23aに設けられた各長孔23cを通して一対の支持軸24aを一対のローラ24の中心の各取付孔24bに挿入させ、これら挿入された一対の支持軸24aによって一対の第1取付部23aに一対のローラ24を取り付ける。
【0077】
また、このときには、一対の装置本体23の各第2取付部23bに一対の付勢部材25を取り付ける。この場合には、各第2取付部23bにそれぞれ設けられたばね取付軸23dに付勢部材25の円筒状の中心部25aをそれぞれ配置させる。そして、付勢部材25の一端部25bをローラ24の支持軸24aに押し当てると共に、付勢部材25の他端部25cをローラ24と反対側の装置本体23に押し当てる。これにより、保持装置21が組み立てられ、この組み立てられた保持装置21を収納ケース部20内の両側部に対向させて取り付ける。
【0078】
また、収納ケース部20の奥部に接続部15を取り付ける場合には、まず、接続基板16aに複数の接続端子16bを配列させて取り付け、これら複数の接続端子16bが携帯端末3の一端部3aに設けられた端子部13の複数の電極端子14に対応するように、接続基板16aを収納ケース部20の奥部に取り付ける。これにより、収納ケース部20に保持装置21と接続部15とが組み込まれる。
【0079】
そして、保持装置21と接続部15とが組み込まれた複数の収納ケース部20をクレードル本体1の正面部1aの内面に取り付ける。このときには、予め、クレードル本体1の正面部1aに設けられた複数の挿入口20aに開閉蓋30をそれぞれ回動可能に取り付ける。この場合には、蓋取付軸31に開閉蓋30の上辺部を回動自在に取り付けると共に、この蓋取付軸31にばね部材32を取り付ける。
【0080】
そして、これら開閉蓋30およびばね部材32が取り付けられた蓋取付軸31を収納ケース部20の挿入口20a内の上部に取り付ける。これにより、開閉蓋30がばね部材32のばね力によって回動して収納ケース部20の挿入口20aを塞ぐ。この状態で、クレードル本体1の正面部1aに設けられた複数の挿入口20aに複数の収納ケース部20を対応させて、複数の収納ケース部20の内部を正面部1aの外部に開放させる。
【0081】
この状態で、複数の収納ケース部20を、その奥部側が少し下がるように傾斜させて、クレードル本体1の正面部1aの内面に取り付ける。この場合、複数の挿入口20aは、クレードル本体1の正面部1aにおいて、縦方向に4列で横方向に5列で配列され、且つ上下方向に重なり合わないように交互に位置がずれて配列されている。これにより、複数の収納ケース部20は、複数の挿入口20aと同じ配列状態で配置される。
【0082】
そして、クレードル本体1の正面部1aに取り付けられた複数の収納ケース部20の奥部にそれぞれ設けられた複数の接続部15を、背面部1bに取り付けられた第2の回路部36と電気的に接続させる。このときには、予め、背面部1bの金属板に設けられた第1の開口部33に第1のパネル34を取り付ける。この場合、第1のパネル34は、電波を通しやすい素材であるABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されて、多数の第1通気孔34aが設けられている。
【0083】
この状態で、背面部1bと第1の回路部35との間に第1の熱伝導部材37を配置させて、背面部1bの内面に第1の回路部35を取り付ける。また、背面部1bと第2の回路部36との間に第2の熱伝導部材38を配置させて、背面部1bの内面に第2の回路部36を取り付ける。これにより、第1の回路部35と第2の回路部36とが背面部1bの内面に横に並んで配置され、この状態で第1の回路部35と第2の回路部36とを電気的に接続させる。
【0084】
そして、第1の回路部35と第2の回路部36とが取り付けられた背面部1bを底面部1dの後端部に起立させて取り付ける。このときには、予め、底面部1dの下面における四隅に脚部45をそれぞれ取り付ける。この状態で、複数の収納ケース部20の奥部にそれぞれ設けられた複数の接続部15と背面部1bに取り付けられた第2の回路部36とを電気的に接続させる。このときには、複数の接続部15それぞれの各複数の接続端子16bおよび検出端子22を多数のリード線(図示せず)によって第2の回路部36の第2回路基板36aと電気的に接続させる。
【0085】
そして、第2の回路部36に接続された複数の接続部15を有する複数の収納ケース部20が設けられた正面部1aを底面部1dの前端部に起立させて取り付ける。このときには、予め、背面部1bに取り付けられた第1の回路部35の下側に対応する底面部1dの金属板に設けられた第3の開口部43に第3のパネル44を取り付ける。この場合にも、第3のパネル44は、第1のパネル34と同様、電波を通しやすい素材であるABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されて、多数の第3通気孔44aが設けられている。
【0086】
この状態で、金属板によって一体に形成された上面部1eと両側の各側面部1cとを正面部1aと背面部1bとの間に取り付ける。このときには、予め、両側の各側面部1cの金属板における上辺部側と下辺部側とに設けられた第2の開口部40に第2のパネル41を取り付ける。この場合にも、第2のパネル41は、第1のパネル34および第3のパネル44と同様、電波を通しやすい素材であるABS樹脂などの合成樹脂によって格子状に形成されて、多数の第2通気孔41aが設けられている。
【0087】
この状態で、上面部1eと両側の各側面部1cとを正面部1aと背面部1bとの間に取り付ける。この場合には、両側の各側面部1cを正面部1aと背面部1bとの間に上方から挿入させて、上面部1eを正面部1aと背面部1bとの間に上方から配置させる。この状態で、上面部1eを正面部1aと背面部1bとに取り付け、両側の各側面部1cを正面部1aと背面部1bとの間に配置させて取り付けると共に、底面部1dにも取り付ける。これにより、クレードル本体1が組み立てられる。
【0088】
次に、このように組み立てられたクレードルを使用する場合について説明する。
この場合には、クレードル本体1の複数の端末収納部2に複数の携帯端末3の各一端部3a側をそれぞれ少し斜め下側に向けてほぼ水平に挿入させて収納させる。すなわち、携帯端末3の一端部3a側である端末本体4の幅狭部4bをクレードル本体1の端末収納部2の収納ケース部20内に少し斜め下側に向けて傾けてほぼ水平に挿入させる。
【0089】
このときには、携帯端末3の一端部3aが端末収納部2の収納ケース部20の挿入口20aを塞いでいる開閉蓋30をばね部材32のばね力に抗して収納ケース部20内に押し込む。すなわち、開閉蓋30が携帯端末3の一端部3aによってばね部材32のばね力に抗して押された際には、開閉蓋30が蓋取付軸31を中心に上側に回動して収納ケース部20内に押し込まれる。
【0090】
そして、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に更に押し込まれると、収納ケース部20内に設けられた保持装置21の一対のローラ24が、携帯端末3の一端部3a側である端末本体4の幅狭部4bの両側部に押し当てられながら、幅狭部4bの両側部に沿って転動する。
【0091】
このときには、収納ケース部20内に挿入された端末本体4の幅狭部4bの両側部が、保持装置21の付勢部材25の付勢力に抗して一対のローラ24を押すので、一対のローラ24に取り付けられた各支持軸24aが、付勢部材25の付勢力に抗して保持装置21の装置本体23の第1取付部23aに設けられた長孔23c内を携帯端末3から離れる方向に向けて移動する。
【0092】
そして、携帯端末3の一端部3a側が収納ケース部20内に更に押し込まれると、携帯端末3の一端部3aに設けられた端子部13が収納ケース部20の奥部に設けられた接続部15に対応して、携帯端末3の端子部13の複数の電極端子14が収納ケース部20内の接続部15における複数の接続端子16bの接触子16cに押し当てられる。このときには、接続部15の検出端子22の接触子18cに携帯端末3の一端部3aの一部が押し当てられる。
【0093】
この状態で、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に更に押し込まれると、保持装置21の一対のローラ24が付勢部材25の付勢力によって携帯端末3の一端部3a側である端末本体4の幅狭部4bの両側部にそれぞれ設けられた段差部26に係合する。このときには、付勢部材25の付勢力によって一対のローラ24が装置本体23の第1取付部23aの長孔23cに沿って少し押し戻される。これにより、携帯端末3の一端部3a側である端末本体4の幅狭部4bが一対のローラ24によって収納ケース部20内に少し傾いた状態で弾力的に位置規制されて保持される。
【0094】
このときには、携帯端末3の一端部3a側の長手方向におけるほぼ中間部に位置する両側部の第1部分3c、つまり幅狭部4bの長手方向におけるほぼ中間部に位置する両側部の第1部分3cが、収納ケース部20内の奥部における両側に設けられた第1当接保持部27に当接して、携帯端末3の一端部3a側の長手方向におけるほぼ中間部の両側部の第1部分3cが収納ケース部20内の第1当接保持部27によって位置規制されて保持される。
【0095】
また、このときには、携帯端末3の一端部3a側の挿入方向における一端部3a側における表面(上面)の両側部の第2部分3dが、端末収納部2の収納ケース部20内の奥部における両側に設けられた第2当接保持部28に当接して、携帯端末3の一端部3a側の表面における両側部の第2部分3dが収納ケース部20内の第2当接保持部28によって位置規制されて保持される。
【0096】
さらに、このときには、携帯端末3が収納ケース部20内から外部に露出する側に位置する一端部3a側の裏面(下面)における両側部の第3部分3eが、端末収納部2の収納ケース部20における挿入口20aの両側部に設けられた第3当接保持部29に当接して、携帯端末3の一端部3a側の裏面における両側部の第3部分3eが第3当接保持部29によって位置規制されて保持される。
【0097】
これにより、端末収納部2の収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されて、携帯端末3の複数の電極端子14とクレードル本体1の接続端子16bとが接続された際には、保持装置21の一対のローラ24が携帯端末3の一端部3aの両側部を弾力的に位置規制して保持すると共に、収納ケース部20の第1~第3当接保持部27~30が携帯端末3の一端部3a側の第1部分3c~第3部分3eをそれぞれ位置規制して保持する。このため、携帯端末3は、携帯端末3の一端部3aが保持装置21の一対のローラ24および第1~第3当接保持部27~30によって確実に且つ良好に位置規制されて保持される。
【0098】
このときには、携帯端末3の一端部3a側である端末本体4の幅狭部4bが端末収納部2の収納ケース部20内に少し傾いた状態で保持される。これにより、クレードル本体1の端末収納部2内から外部に露出した端末本体4の幅広部4aは、クレードル本体1の正面部1aにおいて横向き状態でほぼ水平に配置され、端末本体4の幅広部4aに設けられた表示部5およびランプ部3bが上方を向いてほぼ水平な状態で配置される。
【0099】
このように、携帯端末3の端末本体4における幅狭部4bが端末収納部2の収納ケース部20内に保持された際には、携帯端末3の端子部13の複数の電極端子14が収納ケース部20内の接続部15における複数の接続端子16bの接触子16cをばね部(図示せず)のばね力に抗して押し付けて、携帯端末3の複数の電極端子14と収納ケース部20内の複数の接続端子16bとが電気的に接続される。
【0100】
このときには、接続部15の検出端子22の接触子18cが携帯端末3の一端部3aで押されて、検出端子22がオン状態になるので、充電用の電極端子14と接続端子16bとの接続が確認され、携帯端末3の充電が開始される。そして、携帯端末3の充電が開始されると、携帯端末3の一端部3a側の内部に設けられたアンテナ18によって無線LAN(無線ラン)による無線通信が行われて、携帯端末3にインストールされている基本ソフト(OS)の更新、またはアプリケーションソフトのバージョンアップなどが行われる。
【0101】
このように、携帯端末3の充電中に無線通信を行う際には、クレードル本体1の正面部1aおよび収納ケース部20が、電波が通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されているので、携帯端末3の一端部3a側の内部に設けられたアンテナ18によって無線通信が確実に且つ良好にできる。
【0102】
また、このときは、クレードル本体1の背面部1bにおける金属板の上辺部側に複数の第1の開口部33が設けられ、これら複数の第1の開口部33に第1のパネル34がそれぞれ設けられ、これら第1のパネル34が、正面部1aと同様、電波が通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されているので、これによっても携帯端末3の内部に設けられたアンテナ18によって無線通信が良好にできる。
【0103】
同様に、クレードル本体1の両側の側面部1cにおける各金属板の上辺部側と下辺部側とに第2の開口部40がそれぞれ設けられ、これら第2の開口部40に第2のパネル41がそれぞれ設けられ、これら第2のパネル41が、正面部1aおよび背面部1bと同様、電波が通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されているので、これによっても携帯端末3の内部に設けられたアンテナ18によって無線通信が良好にできる。
【0104】
さらに、クレードル本体1の底面部1dの金属板に第3の開口部43が背面部1bの第1の回路部35に対応して設けられ、この第3の開口部43に第3のパネル44が設けられ、この第3のパネル44が、正面部1a、背面部1b、側面部1cと同様、電波が通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成されているので、これによっても携帯端末3の内部に設けられたアンテナ18によって無線通信が良好にできる。
【0105】
この場合、クレードル本体1の全て、つまり正面部1a、背面部1b、側面部1c、底面部1d、および上面部1eの全てを金属板のみで形成すると、クレードル本体1全体の強度および耐熱性を確保することができても、クレードル本体1全体の金属板によって電波がシールドされるため、携帯端末3内に設けられたアンテナ18による無線通信が良好にできない。
【0106】
そのため、この実施形態では、正面部1aおよび収納ケース部20を電波の通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成すると共に、背面部1b、側面部1c、および底面部1dにそれぞれ設けられた第1~第3の開口部33、40、43に第1~第3のパネル34、41、44を設け、これら第1~第3のパネル34、41、44を電波の通りやすい素材、例えばABS樹脂などの合成樹脂によって形成することにより、携帯端末3内のアンテナ18による無線通信が良好にできる。
【0107】
また、携帯端末3の充電中に無線通信をしている際には、電源用回路部である第1の回路部35と接続用回路部である第2の回路部36とが発熱する。この場合、第1の回路部35で発熱した熱は、第1の熱伝導部材37によって背面部1bの金属板に伝導され、この伝導された熱が背面部1bの金属板からクレードル本体1の外部に放熱される。同様に、第2の回路部36で発熱した熱は、第2の熱伝導部材38によって背面部1bの金属板に伝導され、この伝導された熱が背面部1bの金属板からクレードル本体1の外部に放熱される。
【0108】
また、第1、第2の回路部35、36が発熱しても、その熱が自然対流によってクレードル本体1の外部に放熱される。すなわち、背面部1bには格子状の第1のパネル34が設けられ、両側の側面部1cには格子状の第2のパネル41がそれぞれ設けられ、底面部1dには格子状の第3のパネル44が設けられ、これら第1~第3のパネル34、41、43それぞれには、多数の第1~第3通気孔34a、41a、43aが設けられている。このため、多数の第1~第3通気孔34a、41a、43aを通してクレードル本体1内が自然対流によって冷却される。
【0109】
また、携帯端末3の充電中は、クレードル本体1の端末収納部2から外部に突出して露出した端末本体4の幅広部4aの先端側の端部に設けられたランプ部3bが点灯する。このランプ部3bは、携帯端末3の充電中のときに点灯し、充電が終了したときに消灯する。これにより、携帯端末3が充電中であるか、充電が完了しているかを、ランプ部3bの点灯、消灯によって視認することができる。
【0110】
この場合、クレードル本体1の正面部1aに縦方向と横方向とに配列されて設けられた複数の端末収納部2が、上下方向に重なり合わないように、複数列ごとに交互に位置がずれて配列されている。このため、クレードル本体1の正面部1aから突出して露呈した携帯端末3の端末本体4の幅広部4aが上下方向に重なり合わない。これにより、携帯端末3の表示部5に表示された情報、およびの端末本体4の幅広部4aの上面に設けられたランプ部3bの点灯・消灯を良好に視認することができる。
【0111】
このように、このクレードルによれば、クレードル本体1の側面である正面部1aに設けられる挿入口20aから携帯端末3の一端部3a側が挿入されて携帯端末3を収納する端末収納部2と、この端末収納部2内における挿入口20aの奥行方向に偏った位置に設けられて携帯端末3の一端部3a側を弾力的に挟んで保持する保持装置21と、を備えていることにより、携帯端末3を安定させて収納することができると共に、携帯端末3の接続信頼性を確保することができる。
【0112】
すなわち、このクレードルでは、クレードル本体1の端末収納部2に携帯端末3の一端部3a側を挿入させた際に、保持装置21が携帯端末3の一端部3a側の両側部を弾力的に挟んで保持することができるので、携帯端末3をクレードル本体1の端末収納部2に安定させて収納することができ、これによりクレードル本体1の端末収納部2と携帯端末3との接続信頼性を確保することができる。
【0113】
また、このクレードルでは、端末収納部2内の両側に、保持装置21よりも挿入口20a側に偏った位置に、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入された場合に携帯端末3の一端部3a側を保持装置21による挟み方向において位置規制する第1当接保持部27が設けられていることにより、第1当接保持部27によって携帯端末3の一端部3a側を位置規制して保持することができるので、保持装置21と共に携帯端末3の一端部3a側を確実に保持することができる。
【0114】
また、このクレードルでは、端末収納部2の奥部に、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入された場合に携帯端末3の一端部3a側に当該クレードル本体1の上面側から携帯端末3の一端部3a側を高さ方向において位置規制する第2当接保持部28が設けられていることにより、第2当接保持部28によって携帯端末3の一端部3a側を位置規制して保持することができるので、保持装置21と共に携帯端末3の一端部3a側を確実に保持することができる。
【0115】
さらに、このクレードルでは、端末収納部2の挿入口20aに、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入された場合に携帯端末3の一端部3a側に当該クレードル本体1の底面部1d側から当接して携帯端末3の一端部3a側を高さ方向において位置規制する第3当接保持部29が設けられていることにより、第3当接保持部29によって携帯端末3の一端部3a側における裏面の両側部を位置規制して保持することができるので、保持装置21と共に携帯端末3の一端部3a側を確実に保持することができる。
【0116】
これにより、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20に挿入された際に、携帯端末3の一端部3a側の第1部分3c~第3部分3eが収納ケース部20の第1~第3当接保持部27~29に当接するので、携帯端末3の一端部3a側を第1~第3当接保持部27~29によって保持装置21と共に確実に且つ良好に位置規制して保持することができる。
【0117】
また、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入された際に、携帯端末3の一端部3aに設けられた端子部13が接触して接続される接続部15が、端末収納部2の奥端部に設けられていることにより、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入されて保持装置21によって保持された際に、携帯端末3の端子部13を端末収納部2の奥端部の接続部15に確実に且つ良好に接続させることができる。
【0118】
すなわち、このクレードルでは、携帯端末3の端子部13が複数の電極端子14を有し、端末収納部2の接続部15が複数の接続端子16bを有しているので、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入されて保持装置21によって保持された際に、携帯端末3の端子部13の複数の電極端子14を端末収納部2の接続部15の複数の接続端子16bに確実に且つ良好に接続させることができ、これにより携帯端末3の充電および携帯端末3とクレードル本体1との間でのデータの授受が良好にできる。
【0119】
この場合、このクレードルでは、接続部15が検出端子22を備えているので、携帯端末3の複数の電極端子14のうち、充電用の2つの電極端子14が接続部15の接続端子16bの接触子16cに接触しても充電が行われず、検出端子22の接触子22aが携帯端末3の一端部3aで押されて、検出端子22がオン状態になったときに、携帯端末3の充電を開始させることができるので、充電の誤動作を防ぐことができる。
【0120】
また、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3a側が収納ケース部20に挿入される際に、携帯端末3の挿入方向に位置する一端部3aによって収納ケース部20内に押し込まれる開閉蓋30が、端末収納部2の収納ケース部20の挿入口20aに回動可能に取り付けられていることにより、収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側を挿入させるときに、開閉蓋30を回動させて開くことができ、収納ケース部20内に携帯端末3の一端部3a側が挿入されていないときに、収納ケース部20の挿入口20aを開閉蓋30によって塞ぐことができるので、収納ケース部20に塵埃などの異物の浸入を防ぐことができる。
【0121】
すなわち、このクレードルでは、開閉蓋30の上辺部が収納ケース部20の挿入口20a内の上部に設けられた蓋取付軸31に回動自在に取り付けられ、この蓋取付軸31にばね部材32が取り付けられ、このばね部材32のばね力によって開閉蓋30が収納ケース部20の挿入口20aを塞ぐ方向に向けて付勢されていることにより、携帯端末3の一端部3aによって開閉蓋30を回動させて収納ケース部20内に押し込むことができると共に、開閉蓋30によって収納ケース部20の挿入口20aを自動的に塞ぐことができる。
【0122】
この場合、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3aを収納ケース部20内に挿入させるときに、携帯端末3の一端部3aが開閉蓋30をばね部材32のばね力に抗して押すことにより、蓋取付軸31を中心に開閉蓋30を円滑に回動させて、収納ケース部20内に確実に且つ良好に収納させることができる。また、携帯端末3の一端部3aが収納ケース部20内に挿入されていないときには、ばね部材32のばね力によって開閉蓋30を円滑に回動させて、収納ケース部20の挿入口20aを自動的に塞ぐことができるので、収納ケース部20内に塵埃などの異物が挿入するのを確実に防ぐことができる。
【0123】
また、このクレードルでは、端末収納部2がクレードル本体1の上面部1eと底面部1dとの間に位置する正面部1aに開放されて設けられ、この端末収納部2が携帯端末3を横向き状態でほぼ水平に保持することにより、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2に挿入されたクレードル本体1を互いに重ね合わせることができるので、クレードル本体1を平面的に並べて配置させる必要がなく、1つのクレードル本体1が設置される狭い設置スペースで複数のクレードル本体1を重ねて設置することができる。
【0124】
また、このクレードルでは、端末収納部2から外部に露出する携帯端末3の箇所である端末本体4の幅広部4aに表示部5が設けられ、この表示部5が上向きに配置されることにより、携帯端末3の一端部3a側の幅狭部4bが端末収納部2の収納ケース部20内に収納されていても、携帯端末3の他端部側である幅広部4aに設けられた表示部5が端末収納部2から外部に露出して上向きに配置されるので、表示部5に表示された情報をクレードル本体1の上方から確実に且つ良好に見ることができる。
【0125】
また、このクレードルでは、端末収納部2が、クレードル本体1の上面部1eと底面部1dとの間に位置する正面部1aに開放された状態で、その正面部1aに縦方向と横方向とにそれぞれ複数列で並んで配列されていることにより、1つのクレードル本体1に複数列で並んで配列された端末収納部2に多数の携帯端末3の各一端部3a側をそれぞれ挿入させて、多数の携帯端末3を縦方向と横方向とにそれぞれ複数列で並んで配列させことができる。
【0126】
さらに、このクレードルでは、端末収納部2が複数列ごとに交互に位置がずれて配列されていることにより、多数の携帯端末3の各一端部3a側をそれぞれ端末収納部2に挿入させて縦方向と横方向とにそれぞれ複数列で並んで配列させても、多数の携帯端末3の表示部5が互いに重なり合わないように、多数の携帯端末3の各表示部5の位置を交互にずらすことができるので、クレードル本体1の上方から多数の携帯端末3の各表示部5に表示された情報を見ることができる。
【0127】
また、このクレードルによれば、端末収納部2内の両側に取り付けられて収納対象となる携帯端末3の一端部3a側を端末収納部2に設けられる挿入口20aの奥行方向に沿って転動する一対のローラ24と、一対のローラ24を携帯端末3の一端部3a側に弾力的に押し当てる方向に付勢する一対の付勢部材25と、を備えていることにより、一対のローラ24によって携帯端末3の一端部3a側の両側部をクレードル本体1の端末収納部2内に確実に且つ良好に保持することができるので、携帯端末3を安定させて収納することができる。
【0128】
すなわち、このクレードルでは、クレードル本体1の端末収納部2に携帯端末3の一端部3a側を挿入させる際に、一対のローラ24が付勢部材25の付勢力によって携帯端末3の一端部3a側の両側部に押し当てられ、この状態で一対のローラ24が携帯端末3の一端部3a側の両側部に沿って転動するので、クレードル本体1の端末収納部2に携帯端末3の一端部3a側の両側部を確実に且つ良好に保持することができ、これによりクレードル本体1の端末収納部2内に携帯端末3の一端部3a側を安定させて収納することができる。
【0129】
また、このクレードルでは、一対のローラ24それぞれが支持軸24aに回転自在に取り付けられ、これら支持軸24aが携帯端末3の一端部3a側に対する接離方向に移動することにより、付勢部材25の付勢力によって一対のローラ24を長孔23cに沿って移動させることができるので、一対のローラ24を携帯端末3の一端部3a側の両側部に確実に押し当てることができ、これにより携帯端末3の一端部3a側をクレードル本体1の端末収納部2内に確実に且つ良好に保持することができる。
【0130】
すなわち、このクレードルでは、端末収納部2の収納ケース部20に携帯端末3の一端部3a側が挿入されていないときに、一対のローラ24の各支持軸24aを付勢部材25の付勢力によって装置本体23の長孔23cに沿って収納ケース部20の収納領域内に向けて移動させることができるので、一対のローラ24を収納ケース部20の収納領域内に押し込んだ状態で配置させることができる。
【0131】
このため、このクレードルでは、端末収納部2の収納ケース部20に携帯端末3の一端部3a側が挿入される際に、携帯端末3の一端部3a側の両側部が付勢部材25の付勢力に抗して支持軸24aを装置本体23の長孔23cに沿って移動させることができるので、携帯端末3の一端部3a側における両側部つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部に一対のローラ24を付勢部材25の付勢力によって押し当ることができ、これにより携帯端末3の一端部3a側における両側部を一対のローラ24によって確実に且つ良好に挟み付けて保持することができる。
【0132】
すなわち、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3a側における両側部つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部に一対のローラ24が押し当てられて転動する際に、付勢部材25の付勢力に抗して支持軸24aを装置本体23の長孔23cに沿って移動させることができるので、一対のローラ24によって携帯端末3の一端部3a側の両側部を確実に且つ良好に挟み付けて保持することができる。
【0133】
また、このクレードルでは、一対のローラ24が携帯端末3の一端部3a側にそれぞれ設けられた段差部26に係脱可能に係合することにより、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に押し込まれた際に、携帯端末3の一端部3a側の両側部に設けられた段差部26に一対のローラ24を係合させることができるので、携帯端末3の一端部3a側を一対のローラ24によって端末収納部2の収納ケース部20内に確実に且つ良好に位置規制して保持することができる。
【0134】
すなわち、このクレードルでは、携帯端末3の一端部3a側が端末収納部2の収納ケース部20内に押し込まれた際に、携帯端末3の一端部3a側の両側部、つまり端末本体4の幅狭部4bの両側部にそれぞれ設けられた段差部26に一対のローラ24を付勢部材25の付勢力によって係合させることができるので、携帯端末3の一端部3a側の両側部を一対のローラ24によって端末収納部2の収納ケース部20内に確実に且つ良好に位置規制して保持することができる。
【0135】
さらに、このクレードルでは、挿入口20aがクレードル本体1の側面である正面部1aに設けられることにより、クレードル本体1の正面部1aに挿入口20aを縦方向と横方向とに複数列設けることができると共に、携帯端末3を横に寝かした状態でほぼ水平に携帯端末3の一端部3a側を挿入口20aから端末収納部2内に挿入させることができるので、複数の端末収納部2にそれぞれ携帯端末3を収納させた状態で、クレードル本体1を上下に積み重ねることができる。
【0136】
なお、上述した実施形態では、携帯端末3としてハンディターミナルに適用した場合について述べたが、この発明は、これに限らず、携帯端末3として、携帯電話、携帯情報端末などの電子機器にも適用することができる。
【符号の説明】
【0137】
1 クレードル本体
1a 正面部
1b 背面部
1c 側面部
1d 底面部
1e 上面部
2 端末収納部
3 携帯端末
3a 一端部
3b ランプ部
3c 第1部分
3d 第2部分
3e 第3部分
4 端末本体
4a 幅広部
4b 幅狭部
5 表示部
6 キー操作部
7 光学読取部
13 端子部
14 電極端子
15 接続部
16a 接続基板
16b 接続端子
16c 接触子
18 アンテナ
20 収納ケース部
20a 挿入口
21 保持装置
22 検出端子
22a 接触子
23 装置本体
23a 第1取付部
23b 第2取付部
23c 長孔
23d ばね取付軸
24 ローラ
24a 支持軸
24b 取付孔
25 付勢部材
25a 中心部
25b 一端部
25c 他端部
26 段差部
27 第1当接保持部
28 第2当接保持部
29 第3当接保持部
30 開閉蓋
31 蓋取付軸
32 ばね部材
33 第1の開口部
34 第1のパネル
34a 第1通気孔
35 第1の回路部
36 第2の回路部
37 第1の熱伝導部材
38 第2の熱伝導部材
40 第2の開口部
41 第2のパネル
41a 第2通気孔
42 取手部
43 第3の開口部
44 第3のパネル
44a 第3通気孔
45 脚部
S 間隔

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16