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特開2024-27584情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027584
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0279 20230101AFI20240222BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240222BHJP
   G06F 16/35 20190101ALI20240222BHJP
   G06F 16/335 20190101ALI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/02 460
G06Q50/10
G06F16/35
G06F16/335
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130483
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 塁
(72)【発明者】
【氏名】山内 浩太
(72)【発明者】
【氏名】塚田 陽
(72)【発明者】
【氏名】林 愛
(72)【発明者】
【氏名】金田 悠和
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175FA03
5B175HA01
5L049BB01
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが容易に寄付することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、決定部とを備える。受付部は、複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。決定部は、ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、複数の寄付先の中から、受け付けた寄付の寄付先を決定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける受付部と、
前記ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、前記複数の寄付先の中から、受け付けた前記寄付の寄付先を決定する決定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ニュース記事の内容に基づいて、前記ニュース記事に紐づく前記寄付先を設定する設定部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、
前記ニュース記事の内容を解析することで、前記ニュース記事が提起する問題を推定し、推定した前記問題を解決する、または前記問題の解決を支援する前記寄付先を設定する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記ニュース記事に対する前記ユーザのコメントに基づいて、前記寄付先を決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
コメント内容に基づいて、各ユーザのコメントを、関連する前記寄付先に分類し、各寄付先に分類されたコメント数に基づいて前記寄付先を決定する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
決定した前記寄付先が複数である場合、前記投稿情報に基づいて、各寄付先への配分比率を決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記ニュース記事に対する前記ユーザのコメントのコメント内容に基づいて、各ユーザのコメントを、関連する前記寄付先に分類し、各寄付先に分類されたコメント数に応じた前記配分比率を決定する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記ニュース記事に対してユーザが投稿したコメントに対する評価に基づいて前記配分比率を決定する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける受付工程と、
前記ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、前記複数の寄付先の中から、受け付けた前記寄付の寄付先を決定する決定工程と
を含む情報処理方法。
【請求項10】
複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける受付手順と、
前記ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、前記複数の寄付先の中から、受け付けた前記寄付の寄付先を決定する決定手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを介して様々な内容のニュース記事が配信されており、例えば、発展途上国におけるインフラ不足等といった問題をユーザが目にする機会が増えつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-204507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、上記したような問題を目にしたユーザが寄付をしたいと思った場合には、ユーザ自ら寄付先や寄付方法を調べて行う必要があった。このように、従来は、ユーザが容易に寄付する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが容易に寄付することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、決定部とを備える。前記受付部は、複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。前記決定部は、前記ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、前記複数の寄付先の中から、受け付けた前記寄付の寄付先を決定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザが容易に寄付することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、寄付先情報の一例を示す図である。
図6図6は、記事情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100と、依頼元端末200と、寄付先端末300とを含む。
【0012】
実施形態に係る情報処理システムSでは、寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付け、受け付けた寄付を各寄付先へ提供する処理を行う。
【0013】
具体的には、情報処理装置1は、まず、依頼元端末200を介して依頼ユーザからニュース記事の配信依頼を受け付ける(ステップS1)。
【0014】
ニュース記事は、例えば、発展途上国におけるインフラ不足等といった社会的な問題を提起する内容のニュース記事である。なお、ニュース記事は、依頼ユーザが独自に調査、取材して作成したニュース記事であってもよく、寄付先から依頼されて依頼ユーザが作成したニュース記事であってもよい。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、ニュース記事に関連する寄付先を設定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、ニュース記事の内容に基づいて、ニュース記事が提起する問題を推定し、推定した問題を解決する、もしくは問題の解決を支援する寄付先を設定する。なお、設定する寄付先は、1つに限らず、複数であってもよい。なお、情報処理装置1は、ユーザが過去に寄付した実績を用いて、ニュース記事に関連する寄付先を設定してもよい。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、設定した寄付先が紐づいたニュース記事をユーザ端末100を介してユーザへ配信する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、ニュース記事を表示するとともに、設定した寄付先への寄付を受け付ける表示部品(例えば、表示ボタン)を表示する。
【0017】
このように、設定した寄付先への寄付を受け付ける表示部品を表示することで、ユーザがニュース記事を読んで寄付したいと思ったときに即座に寄付を行うことができる。すなわち、ユーザが容易に寄付を行うことができる。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、ニュース記事を閲覧したユーザからユーザ端末100を介して寄付を受け付ける(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、上記した表示部品へのユーザの操作により寄付を受け付ける。なお、情報処理装置1は、表示部品へのユーザの操作により予め定められた寄付額の寄付を受け付けてもよく、ユーザから寄付額を入力する操作を受け付けてもよい。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、受け付けた寄付の寄付先を決定する(ステップS5)。具体的には、情報処理装置1は、各ユーザから受け付けた寄付をニュース記事毎に収集し、収集した寄付の総額を寄付する寄付先を決定する。例えば、情報処理装置1は、コメント等といったニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、複数の寄付先の中から、寄付する1つ以上の寄付先を決定する。
【0020】
このように、ユーザの投稿情報に基づいて、複数の寄付先の中から、寄付する1つ以上の寄付先を決定することで、ユーザが所望する寄付先に対して容易に寄付することができる。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、決定した寄付先が複数であった場合、各寄付先への寄付の配分比率を決定する(ステップS6)。例えば、情報処理装置1は、ニュース記事に対して投稿された各コメントをコメント内容に基づいて、関連する寄付先に分類し、分類したコメント数に応じて配分比率を決定する。
【0022】
つづいて、情報処理装置1は、決定した配分比率に応じた寄付額を、寄付先端末300を介して寄付先へ寄付する寄付処理を行う(ステップS7)。
【0023】
つづいて、情報処理装置1は、寄付を受け付けたユーザに対して寄付完了通知を行う(ステップS8)。つづいて、情報処理装置1は、寄付の状況に応じた表示態様のコンテンツをユーザへ提供する(ステップS9)。例えば、情報処理装置1は、ニュース記事に紐づいた寄付先への寄付の状況に応じて、当該ニュース記事を表示する際の背景を変化させる。
【0024】
また、例えば、情報処理装置1は、ユーザが寄付した寄付額や寄付回数に応じて形態が変化するオブジェクトを示すコンテンツをユーザへ提供する。具体的には、情報処理装置1は、ユーザが寄付した寄付額や寄付回数が多い程成長する木のオブジェクトを提供する。
【0025】
このように、寄付の状況に応じた表示態様のコンテンツをユーザへ提供することで、ユーザがコンテンツの表示態様により寄付の状況を把握することができる。
【0026】
つづいて、情報処理装置1は、ニュース記事を介した寄付の状況に基づいて、ニュース記事の依頼ユーザ(提供者)に対して報酬を提供する(ステップS10)。例えば、情報処理装置1は、寄付額や、寄付したユーザ数が多い程、報酬を多く提供する。なお、情報処理装置1は、受け付けた寄付を直接寄付先へ寄付する場合に限らず、受け付けた寄付を寄付専用のプラットフォーム(あるいはサーバ)へ送金し、かかるプラットフォームから寄付先へ送金してもよい。
【0027】
このように、寄付の状況に基づいて、ニュース記事の提供者に対して報酬を提供することで、ニュース記事の提供者の満足度を向上させることができる。
【0028】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100と、複数の依頼元端末200と、複数の寄付先端末300とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0029】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付け、受け付けた寄付を各寄付先へ提供する処理を行う。また、情報処理装置1は、ニュース記事の配信依頼を行った依頼ユーザに対して寄付の状況に応じた報酬を提供する。
【0030】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100、複数の依頼元端末200および複数の寄付先端末300と連携し、複数のユーザ端末100、複数の依頼元端末200および複数の寄付先端末300に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0031】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100、複数の依頼元端末200および複数の寄付先端末300に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0032】
ユーザ端末100は、ニュース記事の閲覧、コメントの投稿、およびコメントに対する評価の投稿等を行うユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0033】
依頼元端末200は、ニュース記事の配信を依頼する依頼ユーザが所持する端末装置である。依頼元端末200は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。依頼元端末200は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0034】
寄付先端末300は、寄付先の個人や団体等が管理する端末装置である。寄付先端末300は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。寄付先端末300は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0035】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0036】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、受付部31と、設定部32と、表示処理部33と、配信部34と、決定部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、寄付先情報42と、記事情報43とを記憶する。
【0037】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0038】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0039】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0040】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「ユーザ情報」、「寄付履歴」等の項目を含む。
【0041】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「ユーザ情報」は、ユーザに関する情報である。「ユーザ情報」は、例えば、ユーザの属性に関する属性情報や、行動情報等を含む。属性情報は、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。行動情報は、ユーザのネットワーク上における行動(検索行動や、ニュース記事の閲覧行動、購買行動、コメント投稿行動、評価投稿行動等)を含む。「寄付履歴」は、寄付を行う際に閲覧したニュース記事や、寄付した金額、寄付日時等の情報を含む。
【0042】
次に、寄付先情報42は、寄付先に関する情報である。図5は、寄付先情報42の一例を示す図である。寄付先情報42は、寄付先から寄付先情報42の登録要求があった場合に生成されてもよく、情報処理装置1が寄付先を検索等して生成してもよい。図5に示すように、寄付先情報42は、「寄付先ID」、「用途」、「地域」等の項目を含む。
【0043】
「寄付先ID」は、寄付先を識別する識別情報である。「用途」は、寄付の使用用途を示す情報である。「地域」は、寄付が使用される地域である。
【0044】
次に、記事情報43は、ニュース記事に関する情報である。図6は、記事情報43の一例を示す図である。図6に示すように、記事情報43は、「記事ID」、「内容情報」、「コメント情報」、「寄付先」、「寄付情報」等の項目を含む。
【0045】
「記事ID」は、ニュース記事を識別する識別情報である。「内容情報」は、ニュース記事の内容を示す情報である。「コメント情報」は、ニュース記事に対してユーザが投稿したコメントの情報であり、コメントの内容や、コメントに対する評価等の情報を含む。「寄付先」は、ニュース記事が紐づく寄付先の情報である。「寄付情報」は、ニュース記事における寄付の状況を示す情報であり、寄付の総額や、寄付したユーザ数等の情報を含む。
【0046】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(受付部31、設定部32、表示処理部33、配信部34、決定部35および提供部36)について説明する。
【0047】
受付部31は、各種情報を受け付ける。例えば、受付部31は、依頼元端末200を介して依頼ユーザからニュース記事の配信依頼を受け付ける。また、受付部31は、後段の配信部34によってユーザに配信されたニュース記事に対するコメントや、コメントに対する評価を受け付ける。評価は、例えば、コメントに対して賛同する好意的な評価や、コメントに対して否定する否定的な評価を含む。
【0048】
また、受付部31は、少なくとも1つ以上の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。例えば、受付部31は、後段の設定部32によって設定された寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。例えば、受付部31は、後段の表示処理部33によって表示された表示部品へのユーザの操作(例えば、表示ボタンへの押下)により寄付を受け付ける。なお、寄付の額は、例えば、表示部品へのユーザの操作により予め定められた一定額を寄付額としてもよく、ユーザから寄付額の指定を受け付けてもよい。
【0049】
設定部32は、受付部31が受け付けたニュース記事に関連する寄付先を設定する。例えば、設定部32は、ニュース記事の内容に基づいて、ニュース記事に関連する寄付先を設定する。具体的には、設定部32は、ニュース記事を言語解析することで、ニュース記事が提起する問題を推定し、推定した問題を解決する、もしくは解決を支援する個人または団体を寄付先として設定する。
【0050】
また、設定部32は、ニュース記事の配信を依頼する依頼ユーザが寄付先を設定してもよい。寄付先の設定は、例えば、特定の団体など寄付先を限定してもよいし、複数の団体をその配分比率と共に設定してもよいし、寄付先のカテゴリ単位で設定されてもよい。つまり、設定部32は、寄付先のカテゴリを推定し、カテゴリに対応する寄付先を設定する。なお、カテゴリは、寄付先情報42の用途や地域である。
【0051】
表示処理部33は、設定部32が設定した寄付先への寄付を受け付ける表示部品を表示する。表示部品は、例えば、表示ボタンである。例えば、表示処理部33は、後段の配信部34によりニュース記事を配信してユーザ端末100に表示する際に、ニュース記事と同じページに表示部品を表示する。
【0052】
具体的には、表示処理部33は、ニュース記事が表示されるページにおいて、ニュース記事の内容を示すテキストの直後に表示部品を表示する。これにより、ニュース記事を読み終わった状態でユーザが表示部品を操作できる。
【0053】
また、表示処理部33は、例えば、ニュース記事のテキスト情報の中に、寄付先の名称等が含まれる場合には、かかる寄付先の名称をリンク表示とする表示部品を表示する。
【0054】
表示処理部33は、寄付先毎の表示部品を表示してもよく、カテゴリ毎の表示部品を表示してもよい。つまり、表示処理部33は、カテゴリへの寄付を受け付ける表示部品を表示してもよい。
【0055】
また、表示処理部33は、設定部32が設定した寄付先が所定数(表示可能な表示部品の数)以上である場合、ニュース記事に関連する情報に基づいて表示部品として表示する寄付先を決定する。例えば、表示処理部33は、ニュース記事と寄付先との関連度を推定し、関連度に基づいて表示部品として表示する寄付先を決定する。関連度は、例えば、ニュース記事が提起する問題と、寄付先の用途とが合致している程度を示す情報である。
【0056】
また、表示処理部33は、例えば、表示部品の表示先となるユーザの行動履歴に基づいて表示部品として表示する寄付先を決定してもよい。例えば、表示処理部33は、ユーザの過去の寄付履歴に基づいて、表示部品として表示する寄付先を決定する。具体的には、表示処理部33は、ユーザが過去に寄付した寄付先と用途や地域が類似する寄付先を表示部品として表示する寄付先を決定する。
【0057】
また、表示処理部33は、設定部32が設定した各寄付先の寄付の状況に基づいて表示部品として表示する寄付先を決定してもよい。例えば、表示処理部33は、寄付したユーザの数や、寄付した額が所定数未満の寄付先を表示部品として表示する寄付先を決定する。また、表示処理部33は、寄付したユーザの数や、寄付した額の多い程、優先的に、表示部品として表示する寄付先として決定する。
【0058】
配信部34は、各種情報を配信する。例えば、配信部34は、受付部31が受け付けたニュース記事や、表示処理部33が生成した表示部品をユーザ端末100へ配信する。また、配信部34は、受付部31がニュース記事に対するコメントや、コメントに対する評価を受け付けていた場合には、かかるコメントや評価をユーザ端末100へ配信する。
【0059】
決定部35は、ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、複数の寄付先の中から、受付部31が受け付けた寄付の寄付先を決定する。例えば、決定部35は、ユーザのニュース記事に対するコメントに基づいて寄付先を決定する。例えば、決定部35は、ユーザが投稿したコメントを言語解析することで、ユーザが注視している問題を推定し、推定した問題を解決、または解決を支援する寄付先をユーザが寄付する寄付先として決定する。
【0060】
また、決定部35は、ユーザのコメントに対する評価に基づいて寄付先を決定する。例えば、決定部35は、特定の問題を提起するコメントに対して好意的な評価をユーザが行った場合に、かかる問題を解決、または解決を支援する寄付先をユーザが寄付する寄付先として決定する。
【0061】
また、決定部35は、寄付を行ったユーザ以外の他のユーザを含む複数のユーザの投稿情報に基づいて、寄付先を決定してもよい。例えば、決定部35は、コメント内容に基づいて、各ユーザのコメントを、関連する寄付先に分類し、各寄付先に分類されたコメント数に基づいて寄付先を決定する。例えば、決定部35は、コメント数が最も多い寄付先をユーザが寄付する寄付先として決定する。
【0062】
また、決定部35は、コメント数が所定数以上の複数の寄付先をユーザが寄付する寄付先として決定する。決定部35は、決定した寄付先が複数である場合、上記した複数のユーザの投稿情報に基づいて、寄付の配分比率を決定する。例えば、決定部35は、上記した各寄付先に分類されたコメント数に応じた配分比率を決定する。また、決定部35は、例えば、各寄付先に分類されたコメントに対する好意的な評価の数や、否定的な評価の数に応じた配分比率を決定する。
【0063】
また、決定部35は、ニュース記事に関連する寄付先のスコアに応じて配分比率を決定してもよい。スコアは、寄付の用途における過去の管理経費率(例えば、人件費や
福利厚生費等)の低さを示すスコアや、寄付先である団体の過去の活動に関する受賞履歴を示すスコア等である。
【0064】
また、決定部35は、寄付先の活動内容とニュース記事の内容のマッチング判定を行い、マッチング度合いを示すスコアに応じて配分比率を決定してもよい。例えば、寄付先の活動内容における各セグメントの寄付割り当てを利用する。例えば、A団体が、子供支援40%、難民支援10%、災害支援50%であり、B団体が、子供支援20%、難民支援60%、災害支援20%である場合において、ニュース記事が被災地の子供の教育事情に関する記事である場合には、子供支援の割合が高いA団体の配分比率を高くする。あるいは、寄付先の活動地域における各セグメントの寄付割り当てを利用する。例えば、A団体が、バングラディシュ50%、アフリカ50%であり、B団体がアジア50%、ナミビア50%である場合において、ニュース記事がバングラディシュの洪水に関する記事である場合には、活動地域にバングラディッシュを含むA団体の配分比率を高くする。
【0065】
また、決定部35は、ユーザが意図した寄付先が無い場合には、かかるユーザがした寄付を取りやめ(キャンセル)てもよい。
【0066】
提供部36は、各種情報を提供する。例えば、提供部36は、決定部35によって決定された寄付先に対して決定した配分比率に応じた額の寄付を提供する。
【0067】
また、提供部36は、ニュース記事の提供者に対して寄付の状況に基づいた報酬を提供する。例えば、提供部36は、寄付したユーザの数や、寄付した寄付先の数、寄付した額に応じた報酬を提供する。また、提供部36は、寄付したユーザの数を、ニュース記事を閲覧したユーザの数で除した寄付率に応じた報酬を提供する。
【0068】
また、提供部36は、上記した寄付の状況に加え、ユーザの投稿情報に基づいて報酬を提供する。例えば、提供部36は、上記した寄付の状況により決定した報酬を、ユーザのコメント数や、コメントに対する評価数に応じて補正した報酬を提供する。
【0069】
また、提供部36は、寄付の状況に基づいたニュース記事のランキングを作成し、ニュース記事のランキングに応じた報酬を提供してもよい。例えば、提供部36は、寄付したユーザの数や、寄付した額のランキングを作成する。
【0070】
また、提供部36は、受付部31が受け付けた寄付の状況に応じた表示態様のコンテンツを提供する。例えば、提供部36は、ニュース記事に紐づいた寄付先への寄付の状況に応じて、ニュース記事を表示する際の背景や、ニュース記事やニュース記事タイトルのフォントを変化させる。または、ニュース記事に付するアイコンやバッジで変化を表してもよい。例えば、提供部36は、ニュース記事を起因として発生した寄付したユーザの数や、寄付した寄付先の数、寄付した額に応じて表示が変化したニュース記事を提供する。
【0071】
また、例えば、提供部36は、ユーザ毎の表示画面において、ユーザが寄付した額や寄付の回数に応じて形態が変化するオブジェクトを示すコンテンツをユーザ端末100に表示する。具体的には、提供部36は、ユーザが寄付した寄付した額や寄付した回数が多い程成長する木のオブジェクトを提供(表示)する。また、提供部36は、寄付した額や寄付した回数が所定数を超えた場合に、特定のオブジェクトを提供(表示してもよい)。
【0072】
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0073】
図7に示すように、制御部3は、まず、ニュース記事の配信依頼を受け付ける(ステップS101)。
【0074】
つづいて、制御部3は、ニュース記事に関連する寄付先を設定する(ステップS102)。具体的には、制御部3は、ニュース記事の内容に基づいて、ニュース記事が提起する問題を解決する寄付先を設定する。
【0075】
つづいて、制御部3は、設定した寄付先への寄付を受け付ける表示部品を生成する(ステップS103)。
【0076】
つづいて、制御部3は、表示部品とともに、ニュース記事をユーザへ配信する(ステップS104)。
【0077】
つづいて、制御部3は、表示部品へのユーザ操作により、ユーザから寄付を受け付ける(ステップS105)。
【0078】
つづいて、制御部3は、受け付けた寄付の寄付先を決定する(ステップS106)。
【0079】
つづいて、制御部3は、決定した寄付先への配分比率を決定する(ステップS107)。
【0080】
つづいて、制御部3は、決定した配分比率に応じた寄付額を寄付先へ提供する(ステップS108)。
【0081】
つづいて、制御部3は、寄付完了通知をユーザに対して行う(ステップS109)。
【0082】
つづいて、制御部3は、ユーザの寄付の状況に応じた表示態様のコンテンツを生成してユーザへ提供する(ステップS110)。
【0083】
つづいて、制御部3は、ニュース記事の配信依頼を行った依頼ユーザに対して、寄付の状況に応じた報酬を提供し(ステップS111)、処理を終了する。
【0084】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0085】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0086】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0087】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0088】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0089】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0090】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0091】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0092】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0093】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0094】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、決定部35とを備える。受付部31は、複数の寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。決定部35は、ニュース記事に関するユーザの投稿情報に基づいて、複数の寄付先の中から、受け付けた寄付の寄付先を決定する。このような構成により、ユーザが容易に寄付することができる。
【0095】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、提供部36とを備える。受付部31は、寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。提供部36は、受け付けた寄付の状況に応じた表示態様のコンテンツを提供する。このような構成により、ユーザが寄付の状況を把握することができる。
【0096】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部31と、提供部36とを備える。受付部31は、寄付先が紐づいたニュース記事を閲覧したユーザから寄付を受け付ける。提供部36は、受け付けた寄付の状況に基づいて、ニュース記事の提供者に対して報酬を提供する。このような構成により、ニュース記事の提供者の満足度を向上させることができる。
【0097】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、設定部32と、表示処理部33とを備える。設定部32は、ニュース記事の内容に基づいて、ニュース記事に関連する寄付先を設定する。表示処理部33は、設定した寄付先への寄付を受け付ける表示部品を表示する。このような構成により、ユーザが容易に寄付することができる。
【0098】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0099】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0100】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0101】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0102】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0103】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 受付部
32 設定部
33 表示処理部
34 配信部
35 決定部
36 提供部
41 ユーザ情報
42 寄付先情報
43 記事情報
100 ユーザ端末
200 依頼元端末
300 寄付先端末
S 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8