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特開2024-27626利用者の行動履歴に関する情報を提供する方法、プログラム及びサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027626
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】利用者の行動履歴に関する情報を提供する方法、プログラム及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240222BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20240222BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/00
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130568
(22)【出願日】2022-08-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】517116038
【氏名又は名称】株式会社テクサー
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】朱 強
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
5L049BB05
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】個人情報を扱うことを回避しつつ利用者の行動履歴に関する情報を提供できる方法、プログラム及びサーバを提供する。
【解決手段】情報提供サーバ1が実行する方法は、利用者の行動情報を利用者端末装置5から取得する工程と、利用者端末装置5から取得した行動情報と、当該行動情報に関わる利用者の識別情報(第1利用者ID)とを含んだ第1行動履歴情報を記憶装置2に書き込む工程と、主催者サーバ3からの要求に応じて、記憶装置2に記憶される1以上の第1行動履歴情報に基づいて、1以上の利用者の行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を主催者サーバ3に提供する工程とを有する。これにより、出展者端末装置6は、利用者の個人情報を含んだ行動履歴に関する情報を主催者サーバ3から取得することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行する方法であって、
前記サーバは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の前記利用者の行動履歴に関する1以上の第1行動履歴情報を記憶し、
一の前記第1行動履歴情報は、
一の前記利用者が行った一の行動に関する行動情報と、
当該一の利用者を匿名の個人として識別する第1利用者識別情報とを含み、
前記サーバが、前記利用者の行動に応じた情報が入力される利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得した場合に、取得した前記行動情報と、当該行動情報に関わる前記利用者の前記第1利用者識別情報とを含んだ前記第1行動履歴情報を前記記憶装置に書き込む工程と、
前記サーバが、前記利用者の行動履歴に関する情報を情報要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶される1以上の前記第1行動履歴情報に基づいて、1以上の前記利用者の前記行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程と
を有する方法。
【請求項2】
各前記利用者の前記第1利用者識別情報が、前記利用者の個人情報と関連付けられており、
前記サーバが、前記個人情報の保有者が運営する個人情報保有者側装置から、1以上の前記利用者の前記個人情報に関連付けられた1以上の前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、当該第1利用者識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2利用者識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2利用者識別情報を前記個人情報保有者側装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2利用者識別情報に含まれる前記第1利用者識別情報を取得することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サーバが、前記1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報を、前記情報要求元装置である前記個人情報保有者側装置から取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報と、前記記憶装置から読み出した1以上の前記第1行動履歴情報とに基づいて、一の前記利用者の個人情報と前記行動情報とをそれぞれを含んだ1以上の第2行動履歴情報を生成する工程とを有し、
前記利用者の行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程は、生成した1以上の前記第2行動履歴情報を前記個人情報保有者側装置に提供することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程は、特定の前記対象について前記利用者が行った行動の履歴に関する情報を前記情報要求元装置から要求された場合、当該特定の対象に関する前記第1対象識別情報が含まれるとともに、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出すことを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者側装置が読み取り可能な光学コードの情報を前記第2利用者識別情報として生成することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
前記記憶装置は、登録済の前記対象についての前記第1対象識別情報を記憶し、
前記サーバが、前記対象の新規の登録を登録要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶されていない新たな前記第1対象識別情報を生成し、生成した前記第1対象識別情報を登録済の前記第1対象識別情報として前記記憶装置に書き込む工程を有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記サーバが、登録済の前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含み、
前記サーバが、一の前記対象に関連する前記利用者向けのコンテンツの登録を前記登録要求元装置から要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報と、前記登録要求元装置から取得した前記コンテンツとを関連付けて前記記憶装置に格納する工程と、
前記サーバが、前記第2利用者識別情報の前記アドレスに関する情報に基づいてアクセスした前記利用者側装置から、一の前記対象についての前記コンテンツを要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報に関連付けられた前記コンテンツを前記記憶装置から読み出して前記利用者側装置に提供する工程とを有する、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記サーバが、前記登録要求元装置の要求に応じて前記コンテンツを前記記憶装置に格納した場合、格納した前記コンテンツに関わる前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、
請求項1~請求項10のいずれか一項に記載された方法を前記サーバに実行させる前記命令を含んだプログラム。
【請求項12】
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバであって、
処理部と、
前記処理部が実行可能な命令を含んだプログラムを記憶する記憶部とを有し、
前記プログラムが、請求項1~請求項10のいずれか一項に記載された方法を行う前記命令を含む、
サーバ。
【請求項13】
請求項1~請求項10のいずれか一項に記載された方法を行う手段を備えたサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者の行動履歴に関する情報を提供する方法、プログラム及びサーバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
展示会などにおいて展示ブースに訪れた来場者の情報を自動的に収集し、来場者の来訪履歴のデータベースを作成するシステムが知られている(下記の特許文献を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-243516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献のシステムなどによって得られる来場者の個人情報は、展示会の出展者にとって貴重な営業ターゲットの情報になる。しかしながら、近年、個人情報保護法などによって個人情報の取り扱いには厳格なルールが定められている。個人情報を取り扱う事業者は、ルールで定められた個人情報の管理を行うために多大なコストを負担しなくてはならず、また、管理の不備により個人情報が漏洩してしまった場合の罰則のリスクや、個人情報の消去を求める本人から開示請求を受けるリスクを負わなくてはならない。従って、上述した特許文献のシステムによって来場者の来訪履歴のデータベースを作成する場合、来場者の個人情報を扱うことに伴うコストやリスクを負わなくてはならないという問題がある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、個人情報を扱うことを回避しつつ利用者の行動履歴に関する情報を提供できる方法、プログラム及びサーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る方法は、利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行する方法であって、前記サーバは、記憶装置にアクセス可能であり、前記記憶装置は、1以上の前記利用者の行動履歴に関する1以上の第1行動履歴情報を記憶し、一の前記第1行動履歴情報は、一の前記利用者が行った一の行動に関する行動情報と、当該一の利用者を匿名の個人として識別する第1利用者識別情報とを含み、前記サーバが、前記利用者の行動に応じた情報が入力される利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程と、前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程と、前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得した場合に、取得した前記行動情報と、当該行動情報に関わる前記利用者の前記第1利用者識別情報とを含んだ前記第1行動履歴情報を前記記憶装置に書き込む工程と、前記サーバが、前記利用者の行動履歴に関する情報を情報要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶される1以上の前記第1行動履歴情報に基づいて、1以上の前記利用者の前記行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程とを有する方法である。
【0007】
好適に、各前記利用者の前記第1利用者識別情報が、前記利用者の個人情報と関連付けられており、上記方法は、前記サーバが、前記個人情報の保有者が運営する個人情報保有者側装置から、1以上の前記利用者の前記個人情報に関連付けられた1以上の前記第1利用者識別情報を取得する工程と、前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、当該第1利用者識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2利用者識別情報を生成する工程と、前記サーバが、生成した前記第2利用者識別情報を前記個人情報保有者側装置に提供する工程とを有し、前記利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2利用者識別情報に含まれる前記第1利用者識別情報を取得することを含む。
【0008】
好適に、上記方法は、前記サーバが、前記サーバが、前記1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報を、前記情報要求元装置である前記個人情報保有者側装置から取得する工程と、前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程と、前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報と、前記記憶装置から読み出した1以上の前記第1行動履歴情報とに基づいて、一の前記利用者の個人情報と前記行動情報とをそれぞれを含んだ1以上の第2行動履歴情報を生成する工程とを有し、前記利用者の行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程は、生成した1以上の前記第2行動履歴情報を前記個人情報保有者側装置に提供することを含む。
【0009】
好適に、前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程は、特定の前記対象について前記利用者が行った行動の履歴に関する情報を前記情報要求元装置から要求された場合、当該特定の対象に関する前記第1対象識別情報が含まれるとともに、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出すことを含む。
【0010】
好適に、前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者側装置が読み取り可能な光学コードの情報を前記第2利用者識別情報として生成することを含む。
【0011】
好適に、前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含む。
【0012】
好適に、前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、前記記憶装置は、登録済の前記対象についての前記第1対象識別情報を記憶し、上記方法は、前記サーバが、前記対象の新規の登録を登録要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶されていない新たな前記第1対象識別情報を生成し、生成した前記第1対象識別情報を登録済の前記第1対象識別情報として前記記憶装置に書き込む工程を有する。
【0013】
好適に、上記方法は、前記サーバが、登録済の前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む。
【0014】
好適に、前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含み、上記方法は、前記サーバが、一の前記対象に関連する前記利用者向けのコンテンツの登録を前記登録要求元装置から要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報と、前記登録要求元装置から取得した前記コンテンツとを関連付けて前記記憶装置に格納する工程と、前記サーバが、前記第2利用者識別情報の前記アドレスに関する情報に基づいてアクセスした前記利用者側装置から、一の前記対象についての前記コンテンツを要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報に関連付けられた前記コンテンツを前記記憶装置から読み出して前記利用者側装置に提供する工程とを有する。
【0015】
好適に、上記方法は、前記サーバが、前記登録要求元装置の要求に応じて前記コンテンツを前記記憶装置に格納した場合、格納した前記コンテンツに関わる前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む。
【0016】
本発明の第2の態様に係るプログラムは、利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、上記第1の態様に係る方法を前記サーバに実行させる前記命令を含む。
【0017】
本発明の第3の態様に係るサーバは、利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバであって、処理部と、前記処理部が実行可能な命令を含んだプログラムを記憶する記憶部とを有し、前記プログラムが、上記第1の態様に係る方法を行う前記命令を含む。
【0018】
本発明の第4の態様に係るサーバは、上記第1の態様に係る方法を行う手段を備える。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、個人情報を扱うことを回避しつつ利用者の行動履歴に関する情報を提供できる方法、プログラム及びサーバを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
図2図2A図2B及び図2Cは、それぞれ第1行動履歴情報、行動対象情報及びコンテンツ情報に含まれる情報を説明するための図である。
図3図3A及び図3Bは、それぞれ利用者情報及び出展者情報に含まれる情報を説明するための図である。
図4図4は、本実施形態に係るシステムの動作の概要を説明するための図である。
図5図5は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図7図7は、本実施形態に係るシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。図1の例に示すシステムは、インターネットなどの通信ネットワーク9を介して互いに通信可能な情報提供サーバ1、主催者サーバ3、利用者端末装置5及び出展者端末装置6を有する。
利用者端末装置5は、本発明の利用者側装置の一例である。
主催者サーバ3は、本発明の個人情報保有者側装置及び情報要求元装置の一例である。
出展者端末装置6は、本発明の登録要求元装置の一例である。
【0022】
図1に示すシステムは、展示会などのイベントに参加する利用者(展示会の来場者など)の行動履歴を収集し、その行動履歴に関する情報を出展者に提供する処理を行う。また、このシステムは、利用者が所定の行動(展示ブースで製品とともに掲示された光学コードの読み取りなど)を行った場合に、その行動の対象(出展された製品など)に関するコンテンツを利用者に提供する処理を行う。
【0023】
[情報提供サーバ1]
情報提供サーバ1は、利用者の行動履歴に関する情報を利用者端末装置5から取得して記録する処理、利用者の行動履歴に関する情報を主催者サーバ3に提供する処理、出展された製品などに関するコンテンツを利用者端末装置5に提供する処理などを行う。例えば情報提供サーバ1は、通信ネットワーク9に接続された1台若しくは複数台のコンピュータを含んで構成される。図1の例に示す情報提供サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、処理部13を有する。
【0024】
通信部11は、通信ネットワーク9を介して他の装置(主催者サーバ3、利用者端末装置5、出展者端末装置6など)と通信を行う。通信部11は、例えばイーサネット(登録商標)や無線LANなどの所定の通信規格に準拠して通信を行う装置(ネットワークインターフェースカードなど)を含む。
【0025】
記憶部12は、処理部13において実行可能な命令を含む1以上のプログラム121や、処理部13による処理の過程で一時的に保存されるデータ、処理部13の処理に利用されるデータ、処理部13の処理の結果として得られたデータなどを記憶する。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM、ROMなど)と補助記憶装置(フラッシュメモリ、SSD、ハードディスク、メモリカード、光ディスクなど)を含んでよい。記憶部12は、1つの記憶装置から構成されてもよいし、複数の記憶装置から構成されてもよい。記憶部12が複数の記憶装置から構成される場合、各記憶装置は、コンピュータのバスや他の任意の通信手段を介して処理部13と接続される。
【0026】
処理部13は、情報提供サーバ1の全体的な動作を統括的に司り、所定の情報処理を実行する。処理部13は、例えば、記憶部12に格納された1以上のプログラム121の命令に応じて処理を実行する1以上のプロセッサ(CPU(central processing unit)、MPU(micro-processing unit)、DSP(digital signal processor)など)を含む。処理部13は、記憶部12に記憶される1以上のプログラム121の命令を1以上のプロセッサが実行することにより、コンピュータとして動作する。
【0027】
処理部13は、特定の機能を実現するように構成された1つ以上の専用のハードウェア(ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field-programmable gate array)など)を含んでもよい。この場合、処理部13は、本実施形態において説明する全ての処理をコンピュータにおいて実行してもよいし、少なくとも一部の処理を専用のハードウェアにおいて実行してもよい。
【0028】
プログラム121は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体(光ディスク、メモリカード、USBメモリ、その他の非一時的な有形の媒体)に記録されていてもよい。処理部13は、そのような記録媒体に記録された1以上のプログラム121の少なくとも一部を不図示の記録媒体読み取り装置(光ディスク装置など)やインターフェース装置(USBインターフェース)により読み込んで、記憶部12に書き込んでもよい。あるいは処理部13は、通信ネットワーク9に接続される他の装置から通信部11により1以上のプログラム121の少なくとも一部をダウンロードして、記憶部12に書き込んでもよい。プログラム121は、後述する本実施形態に係る処理の少なくとも一部を処理部13において実行させる命令を含む。
【0029】
記憶装置2は、情報提供サーバ1の処理において使用される種々の情報を記憶する。情報提供サーバ1と記憶装置2は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネットなど)介して通信可能である。例えば記憶装置2は、複数の装置からのアクセスを受け付ける1以上のファイルサーバや1以上のデータベースサーバなどに含まれていてもよいし、情報提供サーバ1のみアクセス可能な1以上の専用の記憶装置でもよい。図1の例において、記憶装置2は、行動履歴データベース21と、行動対象データベース22と、コンテンツデータベース23を記憶する。また記憶装置2は、利用者向けの複数のコンテンツ24を記憶する。以下の説明では、データベースを「DB」と省略して記載する場合がある。
【0030】
行動履歴DB21は、利用者の行動履歴に関する複数の第1行動履歴情報を含む。1つの第1行動履歴情報は、例えば図2Aに示すように、行動情報と、第1利用者識別情報(「第1利用者ID」と略記する場合がある。)とを含む。
行動情報は、一人の利用者が行った1つの行動に関する情報である。利用者の行動とは、例えば、利用者が特定の展示ブースにおいて特定の対象(出展された製品、サービスなど)とともに掲示された後述する光学コード(第2対象識別情報)を、利用者端末装置5のカメラにより読み取ることである。図2Aの例において、行動情報は、利用者による行動が行われた日時と、利用者の行動の対象(出展された製品、サービスなど)を識別する第1対象識別情報(「第1対象ID」と略記する場合がある。)とを含む。
第1利用者IDは、行動情報が示す行動を行った一人の利用者を匿名の個人として識別する情報であり、個人情報を含まない。1つの第1利用者IDは、後述するように、主催者サーバ3がアクセスする記憶装置4の利用者DB41において一人の利用者の個人情報と関連付けられている。
【0031】
行動対象DB22は、利用者の行動の対象(出展された製品、サービスなど)に関する複数の行動対象情報を含む。1つの行動対象情報は、例えば図2Bに示すように、第1対象IDと、対象名と、出展者登録情報とを含む。
出展者登録情報は、利用者の行動の対象(出展された製品、サービスなど)に関わる出展者について登録された情報であり、例えば出展者の名称、出展者の業種、展示ブースの区画に関する情報などを含む。
対象名は、例えば製品名やサービス名である。
【0032】
コンテンツDB23は、出展者により準備された利用者向けのコンテンツに関する複数のコンテンツ情報を含む。1つのコンテンツ情報は、例えば図2Cに示すように、コンテンツIDと、コンテンツ名と、第1対象IDと、コンテンツ格納アドレスとを含む。
コンテンツIDは、個々のコンテンツに割り当てられた識別情報である。
コンテンツ格納場所は、記憶装置2においてコンテンツ24が格納される場所に関する情報であり、例えばコンテンツ24が格納されるディレクトリとファイル名を含む。
【0033】
コンテンツ24は、利用者の行動の対象(出展された製品、サービスなど)に合わせて出展者が準備した利用者向けのコンテンツであり、例えば文書ファイル、画像ファイル、動画ファイル、コンテンツ用のURLなどを含む。
【0034】
[主催者サーバ3]
主催者サーバ3は、展示会などのイベントの主催者によって運営される装置である。主催者は、各利用者の個人情報を保有する。主催者サーバ3は、例えば、利用者に関する情報(個人情報など)を利用者端末装置5などから取得して記録する処理、出展者に関する情報を出展者端末装置6などから取得して記録する処理、後述する第2行動履歴情報(行動履歴に個人情報を組み合わせた情報)を情報提供サーバ1から取得して出展者端末装置6に提供する処理、利用者の来場の状況に関する情報(会場に入場した利用者の数、各展示ブースの来訪した利用者の数など)を情報提供サーバ1から取得して表示する処理などを行う。例えば主催者サーバ3は、情報提供サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。
【0035】
記憶装置4は、主催者サーバ3の処理において使用される種々の情報を記憶する。主催者サーバ3と記憶装置4は、任意の通信路(LAN、専用回線網、インターネットなど)介して通信可能である。例えば記憶装置4は、複数の装置からのアクセスを受け付ける1以上のファイルサーバや1以上のデータベースサーバなどに含まれていてもよいし、主催者サーバ3のみアクセス可能な1以上の専用の記憶装置でもよい。図1の例において、記憶装置4は、利用者DB41と出展者DB42を記憶する。
【0036】
利用者DB41は、イベントに来場した若しくは招待した利用者に関する複数の利用者情報を記憶する。1つの利用者情報は、例えば図3Aに示すように、一人の利用者に関する第1利用者IDと、当該一人の利用者の個人情報を含む。
個人情報は、例えば、氏名、連絡先(電子メールアドレス、電話番号など)、勤め先の情報(会社名、部署名、役職名など)を含む。
【0037】
出展者DB42は、イベントの出展者に関する複数の出展者情報を記憶する。1つの出展者情報は、例えば図3Bに示すように、一の出展者に関する出展者IDと、出展者登録情報を含む。
出展者IDは、個々の出展者に割り当てられた識別情報である。
出展者登録情報は、出展者IDが示す出展者について登録された情報(出展者の名称、出展者の業種、展示ブースの区画に関する情報、担当者の氏名、担当者の連絡先など)を含む。
【0038】
[利用者端末装置5]
利用者端末装置5は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、利用者によって操作される。利用者端末装置5は、情報提供サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。また利用者端末装置5は、QRコード(登録商標)やバーコードなどの光学コードを読み取ることが可能なカメラを備える。
【0039】
[出展者端末装置6]
出展者端末装置6は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどの情報通信機能を備えた装置であり、出展者によって操作される。出展者端末装置6は、情報提供サーバ1の通信部11、記憶部12、処理部13と同様な処理部、記憶部、通信部を備えるとともに、ユーザの指示を処理部に入力する入力部(タッチパネル、マウス、キーボードなどの入力装置)、情報を表示する表示部(液晶ディスプレイなどの表示装置)などを備える。
【0040】
ここで、上述した構成を有する図1に示すシステムの動作について説明する。図4は、図1に示すシステムの動作の概要を説明するための図である。
【0041】
主催者は、図4に示すように、来場する各利用者に配布される入場証71を準備する。入場証71には、利用者の第1利用者IDを含んだQRコード(登録商標)などの光学コードC1がそれぞれ印刷される。情報提供サーバ1は、この光学コードC1に関する情報(光学コードC1を形成するための情報)を生成する。すなわち情報提供サーバ1は、主催者サーバ3から提供される第1利用者IDに基づいて、この第1利用者IDを含むとともに利用者端末装置5において読み取り可能な情報である第2利用者識別情報(「第2利用者ID」と略記する場合がある。)を生成する。情報提供サーバ1は、第2利用者IDとして、例えば図4に示すように、光学コードC1に関する情報を生成する。光学コードC1は、第1利用者IDの他に、情報提供サーバ1へアクセスするための通信ネットワーク9上のアドレスに関する情報(URLなど)を含む。主催者は、情報提供サーバ1から取得した光学コードC1に関する情報(第2利用者ID)を用いて、入場証71に光学コードC1を印刷する。
【0042】
他方、出展者は、出展する製品やサービスなどに関連するコンテンツ(文書ファイル、画像ファイル、動画ファイルなど)を出展者端末装置6によって情報提供サーバ1に登録する。情報提供サーバ1は、出展者端末装置6の要求に応じて新たなコンテンツを登録した場合、そのコンテンツに関わる製品やサービスの識別情報(第1対象ID)が含まれた第2対象識別情報を生成する。すなわち情報提供サーバ1は、出展者端末装置6の要求に応じてコンテンツを記憶装置2に格納した場合、格納したコンテンツに関わる第1対象IDに基づいて、この第1対象IDを含むとともに利用者端末装置5において読み取り可能な情報である第2対象識別情報(「第2対象ID」と略記する場合がある。)を生成する。情報提供サーバ1は、第2対象IDとして、例えば図4に示すように、QRコード(登録商標)などの光学コードC2に関する情報(光学コードC2を形成するための情報)を生成する。出展者は、情報提供サーバ1から取得した光学コードC2に関する情報を用いて、展示場所に掲げるパネル72などに光学コードC2を印刷する。
【0043】
展示会が開催されている間、出展者は、展示ブースへの利用者の来訪状況に関する情報(来訪した利用者の数、各製品の光学コードC2を読み取った利用者の数など)を出展者端末装置6により情報提供サーバ1から随時取得して閲覧する。これにより、出展者は、展示ブースの各展示場所における利用者の来訪状況をリアルタイムに把握することができる。
【0044】
展示会の後、出展者は、展示ブースに来訪して所定の行動(各製品の光学コードC2の読み取り)を行った利用者の個人情報を出展者端末装置6により主催者サーバ3に要求する。この要求を受けた主催者サーバ3は、要求元の出展者に関する第2行動履歴情報(行動履歴に個人情報を組み合わせた情報)を情報提供サーバ1へ要求し、要求に応答した情報提供サーバ1から取得された第2行動履歴情報を出展者端末装置6に提供する。
【0045】
利用者は、入場証71に印刷された光学コードC1を利用者端末装置5のカメラによって読み取る。これにより利用者端末装置5は、光学コードC1に含まれる通信ネットワーク9上のアドレス(URLなど)に基づいて、情報提供サーバ1にアクセスする。情報提供サーバ1は、利用者端末装置5が読み取った光学コードC1に含まれる第1利用者IDを取得する。また利用者は、来訪した展示ブースの展示場所に掲示されるパネル72の光学コードC2を、利用者端末装置5のカメラによって読み取る。例えば利用者端末装置5は、情報提供サーバ1が提供するウェブアプリケーションの機能により光学コードC2を読み取る。情報提供サーバ1は、利用者端末装置5が読み取った光学コードC2に含まれる行動情報(図2A)を取得する。情報提供サーバ1は、利用者端末装置5から行動情報を取得した場合、取得した行動情報と、当該行動情報に関わる利用者の第1利用者IDとを含んだ第1行動履歴情報(図2A)を記憶装置2に書き込む。
【0046】
更に、利用者は、情報提供サーバ1から提供される行動履歴(展示場所でパネル72などに掲示される光学コードC2を読み取った履歴)の情報を出展者端末装置6において閲覧し、この行動履歴の中から所望の対象(製品、サービスなど)に関するコンテンツ24を選択する。出展者端末装置6は、利用者により選択された対象に関するコンテンツ24を情報提供サーバ1に要求する。この要求に応じた情報提供サーバ1は、利用者により選択された対象の識別情報(第1対象ID)に関連付けられたコンテンツ24を記憶装置2から読み出して、要求元の利用者端末装置5に提供する。あるいは情報提供サーバ1は、利用者端末装置5により転送先の電子メールアドレスが指定された場合、記憶装置2から読み出したコンテンツ24を、この指定された電子メールアドレスに転送する。
【0047】
図5は、図1に示すシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートであり、光学コードC1に関する情報(第2利用者ID)を利用者端末装置5に提供する処理、及び、光学コードC2に関する情報(第2対象ID)を出展者端末装置6に提供する処理の例を示す。
【0048】
出展者端末装置6は、主催者サーバ3にアクセスして、展示会などのイベントに出展者として申し込む処理を行う(ST100)。主催者サーバ3は、この申し込み処理において出展者端末装置6から入力した出展者登録情報(出展者名など)と出展者IDとを含んだ出展者情報(図3B)を生成し、記憶装置4の出展者DB42に登録する(ST105)。
【0049】
また利用者端末装置5は、主催者サーバ3にアクセスして、展示会などのイベントに来場するための申し込み処理を行う(ST110)。主催者サーバ3は、この申し込み処理において利用者端末装置5から入力した個人情報(氏名、電子メールアドレスなど)と第1利用者IDとを含んだ利用者情報を生成し、記憶装置4の利用者DB41に登録する(ST115)。なお、利用者DB41に登録される利用者情報の少なくとも一部は、任意の個人情報のリストに基づいて招待される利用者の情報でもよい。
【0050】
主催者サーバ3は、情報提供サーバ1にアクセスして、入場証71に印刷する光学コードC1を情報提供サーバ1に要求する(ST120)。このとき、主催者サーバ3は、利用者を匿名の個人として識別する第1利用者IDを情報提供サーバ1に提供する。情報提供サーバ1は、主催者サーバ3から1以上の第1利用者IDを取得すると(ST125)、取得した第1利用者IDに基づいて、この第1利用者IDを含むとともに利用者端末装置5において読み取り可能な情報である第2利用者IDを生成する(ST130)。すなわち情報提供サーバ1は、光学コードC1に関する情報(光学コードC1を形成するための情報)を第2利用者IDとして生成する。このとき、情報提供サーバ1は、利用者端末装置5が情報提供サーバ1にアクセスするための通信ネットワーク9上のアドレスに関する情報(URLなど)を含むように第2利用者ID(光学コードC1に関する情報)を生成する。
【0051】
情報提供サーバ1は、生成した第2利用者ID(光学コードC1に関する情報)を主催者サーバ3に提供する(ST135)。主催者サーバ3は、情報提供サーバ1から提供された第2利用者ID(光学コードC1に関する情報)を取得する(ST140)。情報提供サーバ1は、ステップST125において複数の第1利用者IDを取得した場合、取得したそれぞれの第1利用者IDについて第2利用者IDを生成し、主催者サーバ3に提供する(ST130、ST135)。
【0052】
このように、情報提供サーバ1では、主催者サーバ3において個人情報に関連付けられた第1利用者IDに基づいて、第1利用者IDを含むとともに利用者端末装置5において読み取り可能な第2利用者ID(光学コードC1)が生成され、主催者サーバ3に提供される。個人情報の保有者である主催者は、各利用者の個人情報に基づいて、各利用者の正しい第1利用者IDを判別することが可能であるため、各利用者の正しい第2利用者IDも判別することも可能であり、各利用者の利用者端末装置5に正しい第2利用者ID(光学コードC1)を読み取らせることができる。すなわち、個人情報の保有者である主催者に提供された第2利用者ID(光学コードC1)は、正しい利用者の利用者端末装置5に読み取らせることが可能になる。これにより、情報提供サーバ1は、利用者端末装置5に読み取られた第2利用者IDに含まれる第1利用者IDに基づいて、利用者端末装置5を操作する利用者を正しく判別することが可能になる。従って、個人情報を扱うことを回避しつつ、利用者の行動履歴に関する正しい情報を収集して提供することが可能になる。
【0053】
出展者端末装置6は、情報提供サーバ1にアクセスして、展示会などのイベントに出展する製品やサービスの登録を要求する(ST145)。この要求を受けた情報提供サーバ1は、記憶装置2の行動対象DB22に登録されていない新たな第1対象IDを生成するとともに、行動対象情報(図2B)に含めるべき情報(出展者登録情報、対象名など)を出展者端末装置6から入力する。そして情報提供サーバ1は、これらの情報を含んだ新規の行動対象情報(図2B)を生成し、行動対象DB22に登録する(ST150)。これにより、生成した第1対象IDは登録済みの第1対象IDとして記憶装置2に記憶される。
【0054】
出展者端末装置6は、情報提供サーバ1にアクセスして、出展する製品やサービスに関するコンテンツ24の登録を要求する(ST155)。この要求を受けた情報提供サーバ1は、登録を要求されたコンテンツ24に関する第1対象IDと、出展者端末装置6から取得したコンテンツ24とを関連付けて記憶装置2に格納する(ST160)。すなわち情報提供サーバ1は、登録を要求されたコンテンツ24についてのコンテンツ情報(図2C)を生成してコンテンツDB23に登録するとともに、コンテンツ情報で指定されたコンテンツ格納場所にコンテンツ24を格納する。情報提供サーバ1は、例えば、コンテンツ情報(図2C)におけるコンテンツID及びコンテンツ格納場所を任意に生成し、コンテンツ名を出展者端末装置6から入力する。
【0055】
情報提供サーバ1は、出展者端末装置6の要求に応じてコンテンツ24を記憶装置2に格納した場合、格納したコンテンツ24に関わる第1対象IDに基づいて、この第1対象IDを含むとともに利用者端末装置5において読み取り可能な情報である第2対象IDを生成する(ST165)。すなわち情報提供サーバ1は、光学コードC2に関する情報(光学コードC2を形成するための情報)を第2対象IDとして生成する。情報提供サーバ1は、生成した第2対象ID(光学コードC2に関する情報)を出展者端末装置6に提供する(ST170)。出展者端末装置6は、情報提供サーバ1から提供された第2対象ID(光学コードC2に関する情報)を取得する(ST175)。
【0056】
このように、情報提供サーバ1では、出展者端末装置6の要求に応じてコンテンツ24が記憶装置2に格納された場合に、第1対象IDと含むとともに利用者端末装置5で読み取り可能な第2対象IDが生成される。これにより、行動対象DB22の行動対象情報(図2B)に登録されている全ての対象(製品、サービスなど)について第2対象IDを生成する場合に比べて、処理の負担を軽減できるとともに、記憶装置2の記憶領域の節約を図ることができる。
【0057】
図6は、図1に示すシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートであり、利用者端末装置5から取得した行動情報に基づいて行動履歴情報を保存する処理、及び、利用者端末装置5にコンテンツを提供する処理の例を示す。
【0058】
利用者端末装置5は、入場証71に印刷された光学コードC1(第2利用者ID)を読み取り、光学コードC1に含まれるアドレスの情報(URLなど)を取得する(ST200)。利用者端末装置5は、このアドレスの情報に基づいて情報提供サーバ1にアクセスする(ST205)。このアクセスを受け付けた情報提供サーバ1は、利用者端末装置5によって読み取られた光学コードC1(第2利用者ID)に含まれる第1利用者IDを取得する(ST210)。
【0059】
また利用者端末装置5は、展示ブースの展示場所において製品やサービスなどと共に掲示された光学コードC2(第2対象ID)を読み取り(ST215)、読み取った光学コードC2(第2対象ID)を情報提供サーバ1に送信する。利用者端末装置5から光学コードC2(第2対象ID)を受信した情報提供サーバ1は、この第2対象IDに含まれる第1対象IDと、利用者端末装置5において光学コードC2(第2対象ID)の読み取りが行われた行動日時とを含んだ行動情報(図2A)を取得する(ST225)。
【0060】
情報提供サーバ1は、ステップST225において取得した行動情報と、この取得した行動情報に関わる利用者の第1利用者ID(ステップST210で取得した第1利用者ID)とを含んだ第1行動履歴情報(図2A)を生成し、記憶装置2の行動履歴DB21に登録する(ST230)。
【0061】
利用者端末装置5は、情報提供サーバ1にアクセスして、利用者の行動履歴の表示を要求する(ST235)。この要求を受けた情報提供サーバ1は、要求元の利用者についての第1行動履歴情報を行動履歴DB21において検索し、検索によって見つかった第1行動履歴情報を含む画面を生成する(ST240)。利用者端末装置5は、情報提供サーバ1によって生成された行動履歴の画面を表示する(ST245)。
【0062】
行動履歴の画面には、光学コードC2(第2対象ID)の読み取りを行った履歴が表示されており、その読み取りを行った対象(製品、サービスなど)には、それぞれ取得可能なコンテンツ24が準備されている。そこで利用者は、行動履歴の画面において、コンテンツ24の取得を希望する製品やサービスを選択する指示を入力する。利用者端末装置5は、利用者により選択された製品やサービスに関するコンテンツ24を情報提供サーバ1に要求する(ST250)。
【0063】
1つの対象(製品、サービスなど)に関するコンテンツ24を要求された情報提供サーバ1は、当該1つの対象の第1対象IDに関連付けられたコンテンツ24を記憶装置2から読み出す。すなわち、情報提供サーバ1は、当該1つの対象の第1対象IDを含んだコンテンツ情報(図2C)に登録されるコンテンツ格納場所に格納されたコンテンツ24を記憶装置2から読み出す。情報提供サーバ1は、記憶装置2から読み出したコンテンツ24を利用者端末装置5に提供する(ST255)。利用者端末装置5は、情報提供サーバ1から提供されたコンテンツ24を取得する(ST260)。
【0064】
図7は、図1に示すシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートであり、行動履歴に個人情報を組み合わせた第2行動履歴情報を生成する処理の例を示す。
【0065】
出展者端末装置6は、展示会などのイベントの終了後、行動履歴に個人情報を組み合わせた第2行動履歴情報を主催者サーバ3に要求する(ST300)。この要求を受けた主催者サーバ3は、イベントに来場した利用者の利用者情報(図3A)を記憶装置4の利用者DB41から読み出す(ST305)。例えば主催者サーバ3は、来場した利用者の利用者情報における、個人情報の一部若しくは全部と、第1利用者IDとを取得する。主催者サーバ3は、イベントに来場した1以上の利用者の第1利用者ID及び個人情報(一部若しくは全部)を情報提供サーバ1に提供する(ST310)。情報提供サーバ1は、主催者サーバ3から提供された1以上の利用者の第1利用者ID及び個人情報を取得する(ST315)。
【0066】
情報提供サーバ1は、ステップST315において取得した1以上の利用者の第1利用者IDが含まれた1以上の第1行動履歴情報(図2A)を記憶装置2の行動履歴DB21から読み出す(ST320)。
【0067】
情報提供サーバ1は、ステップST315において主催者サーバ3から取得した1以上の利用者の第1行動履歴情報及び個人情報と、ステップST320において記憶装置4の行動履歴DB21から読み出した1以上の第1行動履歴情報とに基づいて、一の利用者の個人情報と行動情報とをそれぞれを含んだ1以上の第2行動履歴情報を生成する(ST325)。第2行動履歴情報は、例えば、図2Aに示す第1行動履歴情報と、図3Aに示す利用者情報の個人情報の一部若しくは全部とを組み合わせた情報である。
【0068】
情報提供サーバ1は、生成した1以上の第2行動履歴情報を主催者サーバ3に提供する(ST330)。主催者サーバ3は、情報提供サーバ1から提供された1以上の第2行動履歴情報を取得し、これを出展者端末装置6に提供する(ST335、ST340)。出展者端末装置6は、主催者サーバ3から提供された1以上の第2行動履歴情報を取得する(ST345)。
【0069】
このように、情報提供サーバ1では、個人情報が含まれた第2行動履歴情報を生成する場合、常に主催者サーバ3から提供される個人情報が用いられるため、情報提供サーバ1において個人情報が保存されることはない。従って、個人情報を保存することを回避しつつ、個人情報が含まれた第2行動履歴情報を生成することが可能である。
【0070】
また、図7に示す処理によれば、主催者が保有する個人情報が出展者端末装置6に対して直接提供されない。これにより、出展者が自身の展示ブースに来訪した利用者を把握していない場合において、イベントに来場した全て利用者の個人情報をこの出展者に対して提供しなくても、この出展者の展示ブースに来訪した利用者のみの第2行動履歴情報を生成することが可能である。従って、不必要な個人情報が出展者に対して提供されることによる個人情報の漏洩のリスクを低減できる。
【0071】
なお、図7に示す処理において生成される第2行動履歴情報は、全ての対象(製品、サービスなど)についての行動履歴でもよいし、特定の対象についての行動履歴でもよい。後者の場合、出展者端末装置6は、ステップST300において主催者サーバ3に第2行動履歴情報を要求する場合、この特定の対象を示す1以上の第1対象IDを指定する。主催者サーバ3は、ステップST310において1以上の利用者の第1利用者ID及び個人情報を情報提供サーバ1に提供する際、ステップST300で指定された1以上の第1対象ID(特定の対象の第1対象ID)を同様に指定する。情報提供サーバ1は、ステップST320において記憶装置4から第1行動履歴情報を読み出す場合、この指定された1以上の第1対象ID(特定の対象の第1対象ID)が含まれるとともに、ステップST315において取得した1以上の利用者の第1利用者IDが含まれた第1行動履歴情報を読み出す。これにより、特定の対象についての行動履歴を個人情報とともに分析することが可能になるため、利用者の属性に応じた行動の特性について有用な知見が得られ易くなる。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、利用者を匿名の個人として識別する第1利用者IDと行動情報とを含んだ第1行動履歴情報が行動履歴DB21に記録される。利用者の行動履歴に関する情報を主催者サーバ3から要求された場合、行動履歴DB21に記録された第1行動履歴情報に基づいて、第1行動履歴情報の行動情報を含んだ各利用者の行動履歴に関する情報が生成され、主催者サーバ3に提供される。これにより、個人情報を扱うことを回避しつつ、利用者の行動履歴に関する情報を提供することができる。
【0073】
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
【0074】
例えば、上述した実施形態において例示した光学コード(C1、C2)は、少なくとも部分的に暗号化されていてもよい。これにより、識別情報が捏造されるリスク(利用者のなりすましの不正など)を低減できる。
【0075】
上述した実施形態では、第2利用者ID及び第2対象IDがそれぞれ光学コードに関する情報である例が挙げられているが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の実施形態において、第2利用者ID及び第2対象IDの少なくとも一方は、例えばNFC(near field communication)やBLE(bluetooth low energy)(登録商標)などの比較的近距離の無線通信技術によって伝送される識別情報であってもよい。また、本発明の更に他の実施形態において、第2利用者ID及び第2対象IDの少なくとも一方は、任意の画像認識技術によって読み取られる文字列や記号などでもよい。
【0076】
図2A及び図3Aの例において、行動履歴DB21の第1行動履歴情報に含まれる利用者の識別情報(第1利用者ID)は、利用者DB41の利用者情報に含まれる利用者の識別情報(第1利用者ID)と同一であるが、本発明はこの例に限定されない。本発明の他の実施形態では、利用者DB41の利用者情報に含まれる利用者の識別情報に任意の情報が付加されたものを、行動履歴DB21の第1行動履歴情報に含まれる利用者の識別情報(第1利用者ID)として用いてもよい。
【0077】
情報提供サーバ1は、記憶装置2の行動履歴DB21に記録される第1行動履歴情報を提供する場合や、第1行動履歴情報と個人情報とを組み合わせた第2行動履歴情報を提供する場合、種々のファイル形式(CSV、JSON、XMLなど)のファイルとして出力してもよい。
【0078】
情報提供サーバ1は、記憶装置2の行動履歴DB21に記録される最新の第1行動履歴情報を主催者サーバ3などへ随時に提供するためのAPI(application programming interface)を備えていてもよい。
【符号の説明】
【0079】
1…情報提供サーバ、11…通信部、12…記憶部、121…プログラム、13…処理部、2…記憶装置、21…行動履歴DB、22…行動対象DB、23…コンテンツDB、24…コンテンツ、3…主催者サーバ、4…記憶装置、41…利用者DB、42…出展者DB、5…利用者端末装置、6…出展者端末装置、71…入場証、72…パネル、9…通信ネットワーク、C1,C2…光学コード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2022-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の個人情報を保存せずに前記利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行する方法であって、
前記サーバは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の前記利用者の行動履歴に関する1以上の第1行動履歴情報を記憶し、
一の前記第1行動履歴情報は、
一の前記利用者が行った一の行動に関する行動情報と、
当該一の利用者を匿名の個人として識別する第1利用者識別情報とを含み、
前記個人情報の保有者が運営する個人情報保有者側装置において、各前記利用者の前記第1利用者識別情報が前記個人情報と関連付けられており、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から、1以上の前記利用者の前記個人情報に関連付けられた1以上の前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者の行動に応じた情報が入力される利用者側装置において光学的に読み取り可能な情報であるとともに当該第1利用者識別情報を含んだ情報である第2利用者識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2利用者識別情報を前記個人情報保有者側装置に提供する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から、前記利用者側装置において光学的に読み取られた前記第2利用者識別情報に含まれる前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得した場合に、取得した前記行動情報と、当該行動情報に関わる前記利用者の前記第1利用者識別情報とを含んだ前記第1行動履歴情報を前記記憶装置に書き込む工程と、
前記サーバが、前記利用者の行動履歴に関する情報を情報要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶される1以上の前記第1行動履歴情報に基づいて、1以上の前記利用者の前記行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程と
を有する方法。
【請求項2】
前記サーバが、前記1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報を、前記情報要求元装置である前記個人情報保有者側装置から取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報と、前記記憶装置から読み出した1以上の前記第1行動履歴情報とに基づいて、一の前記利用者の個人情報と前記行動情報とをそれぞれを含んだ1以上の第2行動履歴情報を生成する工程とを有し、
前記利用者の行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程は、生成した1以上の前記第2行動履歴情報を前記個人情報保有者側装置に提供することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程は、特定の前記対象について前記利用者が行った行動の履歴に関する情報を前記情報要求元装置から要求された場合、当該特定の対象に関する前記第1対象識別情報が含まれるとともに、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出すことを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者側装置が読み取り可能な光学コードの情報を前記第2利用者識別情報として生成することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
前記記憶装置は、登録済の前記対象についての前記第1対象識別情報を記憶し、
前記サーバが、前記対象の新規の登録を登録要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶されていない新たな前記第1対象識別情報を生成し、生成した前記第1対象識別情報を登録済の前記第1対象識別情報として前記記憶装置に書き込む工程を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記サーバが、登録済の前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含み、
前記サーバが、一の前記対象に関連する前記利用者向けのコンテンツの登録を前記登録要求元装置から要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報と、前記登録要求元装置から取得した前記コンテンツとを関連付けて前記記憶装置に格納する工程と、
前記サーバが、前記第2利用者識別情報の前記アドレスに関する情報に基づいてアクセスした前記利用者側装置から、一の前記対象についての前記コンテンツを要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報に関連付けられた前記コンテンツを前記記憶装置から読み出して前記利用者側装置に提供する工程とを有する、
請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記サーバが、前記登録要求元装置の要求に応じて前記コンテンツを前記記憶装置に格納した場合、格納した前記コンテンツに関わる前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、
請求項1~請求項9のいずれか一項に記載された方法を前記サーバに実行させる前記命令を含んだプログラム。
【請求項11】
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバであって、
処理部と、
前記処理部が実行可能な命令を含んだプログラムを記憶する記憶部とを有し、
前記プログラムが、請求項1~請求項9のいずれか一項に記載された方法を行う前記命令を含む、
サーバ。
【請求項12】
請求項1~請求項9のいずれか一項に記載された方法を行う手段を備えたサーバ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
利用者の個人情報を保存せずに前記利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行する方法であって、前記サーバは、記憶装置にアクセス可能であり、前記記憶装置は、1以上の前記利用者の行動履歴に関する1以上の第1行動履歴情報を記憶し、一の前記第1行動履歴情報は、一の前記利用者が行った一の行動に関する行動情報と、当該一の利用者を匿名の個人として識別する第1利用者識別情報とを含み、前記個人情報の保有者が運営する個人情報保有者側装置において、各前記利用者の前記第1利用者識別情報が前記個人情報と関連付けられており、前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から、1以上の前記利用者の前記個人情報に関連付けられた1以上の前記第1利用者識別情報を取得する工程と、前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者の行動に応じた情報が入力される利用者側装置において光学的に読み取り可能な情報であるとともに当該第1利用者識別情報を含んだ情報である第2利用者識別情報を生成する工程と、前記サーバが、生成した前記第2利用者識別情報を前記個人情報保有者側装置に提供する工程と、前記サーバが、前記利用者側装置から、前記利用者側装置において光学的に読み取られた前記第2利用者識別情報に含まれる前記第1利用者識別情報を取得する工程と、前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程と、前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得した場合に、取得した前記行動情報と、当該行動情報に関わる前記利用者の前記第1利用者識別情報とを含んだ前記第1行動履歴情報を前記記憶装置に書き込む工程と、前記サーバが、前記利用者の行動履歴に関する情報を情報要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶される1以上の前記第1行動履歴情報に基づいて、1以上の前記利用者の前記行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程とを有する方法である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0078】
情報提供サーバ1は、記憶装置2の行動履歴DB21に記録される最新の第1行動履歴情報を主催者サーバ3などへ随時に提供するためのAPI(application programming interface)を備えていてもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行する方法であって、
前記サーバは、記憶装置にアクセス可能であり、
前記記憶装置は、1以上の前記利用者の行動履歴に関する1以上の第1行動履歴情報を記憶し、
一の前記第1行動履歴情報は、
一の前記利用者が行った一の行動に関する行動情報と、
当該一の利用者を匿名の個人として識別する第1利用者識別情報とを含み、
前記サーバが、前記利用者の行動に応じた情報が入力される利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記利用者側装置から前記行動情報を取得した場合に、取得した前記行動情報と、当該行動情報に関わる前記利用者の前記第1利用者識別情報とを含んだ前記第1行動履歴情報を前記記憶装置に書き込む工程と、
前記サーバが、前記利用者の行動履歴に関する情報を情報要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶される1以上の前記第1行動履歴情報に基づいて、1以上の前記利用者の前記行動情報を含んだ行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程と
を有する方法。
[付記2]
各前記利用者の前記第1利用者識別情報が、前記利用者の個人情報と関連付けられており、
前記サーバが、前記個人情報の保有者が運営する個人情報保有者側装置から、1以上の前記利用者の前記個人情報に関連付けられた1以上の前記第1利用者識別情報を取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、当該第1利用者識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2利用者識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2利用者識別情報を前記個人情報保有者側装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記第1利用者識別情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2利用者識別情報に含まれる前記第1利用者識別情報を取得することを含む、
付記1に記載の方法。
[付記3]
前記サーバが、前記1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報を、前記情報要求元装置である前記個人情報保有者側装置から取得する工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程と、
前記サーバが、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記個人情報及び前記第1利用者識別情報と、前記記憶装置から読み出した1以上の前記第1行動履歴情報とに基づいて、一の前記利用者の個人情報と前記行動情報とをそれぞれを含んだ1以上の第2行動履歴情報を生成する工程とを有し、
前記利用者の行動履歴に関する情報を前記情報要求元装置に提供する工程は、生成した1以上の前記第2行動履歴情報を前記個人情報保有者側装置に提供することを含む、
付記2に記載の方法。
[付記4]
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出す工程は、特定の前記対象について前記利用者が行った行動の履歴に関する情報を前記情報要求元装置から要求された場合、当該特定の対象に関する前記第1対象識別情報が含まれるとともに、前記個人情報保有者側装置から取得した1以上の前記利用者の前記第1利用者識別情報が含まれた1以上の前記第1行動履歴情報を前記記憶装置から読み出すことを含む、
付記3に記載の方法。
[付記5]
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記個人情報保有者側装置から取得した前記第1利用者識別情報に基づいて、前記利用者側装置が読み取り可能な光学コードの情報を前記第2利用者識別情報として生成することを含む、
付記2に記載の方法。
[付記6]
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含む、
付記2に記載の方法。
[付記7]
前記行動情報は、前記利用者の行動の対象を識別する第1対象識別情報を含み、
前記記憶装置は、登録済の前記対象についての前記第1対象識別情報を記憶し、
前記サーバが、前記対象の新規の登録を登録要求元装置から要求された場合、前記記憶装置に記憶されていない新たな前記第1対象識別情報を生成し、生成した前記第1対象識別情報を登録済の前記第1対象識別情報として前記記憶装置に書き込む工程を有する、
付記2に記載の方法。
[付記8]
前記サーバが、登録済の前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
付記7に記載の方法。
[付記9]
前記第2利用者識別情報を生成する工程は、前記利用者側装置が前記サーバにアクセスするためのネットワーク上のアドレスに関する情報を含んだ前記第2利用者識別情報を生成することを含み、
前記サーバが、一の前記対象に関連する前記利用者向けのコンテンツの登録を前記登録要求元装置から要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報と、前記登録要求元装置から取得した前記コンテンツとを関連付けて前記記憶装置に格納する工程と、
前記サーバが、前記第2利用者識別情報の前記アドレスに関する情報に基づいてアクセスした前記利用者側装置から、一の前記対象についての前記コンテンツを要求された場合、当該一の対象の前記第1対象識別情報に関連付けられた前記コンテンツを前記記憶装置から読み出して前記利用者側装置に提供する工程とを有する、
付記7に記載の方法。
[付記10]
前記サーバが、前記登録要求元装置の要求に応じて前記コンテンツを前記記憶装置に格納した場合、格納した前記コンテンツに関わる前記第1対象識別情報に基づいて、当該第1対象識別情報を含むとともに前記利用者側装置において読み取り可能な情報である第2対象識別情報を生成する工程と、
前記サーバが、生成した前記第2対象識別情報を前記登録要求元装置に提供する工程とを有し、
前記利用者側装置から前記行動情報を取得する工程は、前記利用者側装置が読み取った前記第2対象識別情報に含まれる前記第1対象識別情報を含んだ前記行動情報を取得することを含む、
付記9に記載の方法。
[付記11]
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバが実行可能な命令を含むプログラムであって、
付記1~付記10のいずれか一項に記載された方法を前記サーバに実行させる前記命令を含んだプログラム。
[付記12]
利用者の行動履歴に関する情報を提供するサーバであって、
処理部と、
前記処理部が実行可能な命令を含んだプログラムを記憶する記憶部とを有し、
前記プログラムが、付記1~付記10のいずれか一項に記載された方法を行う前記命令を含む、
サーバ。
[付記13]
付記1~付記10のいずれか一項に記載された方法を行う手段を備えたサーバ。