(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027637
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63B 69/00 20060101AFI20240222BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
A63B69/00 C
A63B71/06 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130585
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】小林 伸一
(57)【要約】
【課題】ユーザーが所望する目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる情報処理装置を提供すること。
【解決手段】第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力する制御部、を備える情報処理装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力する制御部、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、受け付けた操作に応じて、前記複数の目標人物の中から前記第1目標人物を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
属性を示す情報を属性情報とし、前記複数の目標人物のそれぞれには、目標人物についての前記属性情報が対応付けられており、
前記制御部は、受け付けた操作に応じて、前記複数の目標人物の中から、前記第1人物についての前記属性情報と一致する前記属性情報に対応付けられた目標人物を1人以上特定し、特定した前記1人以上の目標人物の中から、前記第1目標人物を選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記属性情報は、年齢層を示す年齢層情報と、体格を示す体格情報との少なくとも一方を含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の目標人物それぞれには、前記第1運動における身体の使い方を表すフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報が対応付けられており、
前記制御部は、互いに異なる複数の前記フィジカルタイプの中から、前記第1人物が所望する前記フィジカルタイプを示す前記フィジカルタイプ情報を受け付け、前記複数の目標人物の中から、受け付けた前記フィジカルタイプ情報に対応付けられた目標人物を前記第1目標人物として選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記機械学習モデルは、前記複数の練習メニューそれぞれの練習によって前記評価情報に生じる変化を示す評価変化情報に基づいて、前記入力情報が入力された場合において、入力された前記入力情報に含まれる前記第1目標人物についての前記評価情報へ、前記第1人物についての前記評価情報を近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを前記複数の練習メニューの中から特定するように学習済みである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記評価情報は、前記第1運動において解析の対象となる動作についての人の身体の使い方を示す波形データを含み、
前記評価変化情報は、前記波形データに生じる変化を示し、
前記機械学習モデルは、前記入力情報が入力された場合、入力された前記入力情報に含まれる前記第1目標人物についての前記波形データに、前記第1人物についての前記波形データを近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを前記複数の練習メニューの中から特定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記波形データは、前記動作についての物体の動きに関する第1情報と、前記動作における人の身体の第1部位の使い方に関する第2情報に基づくデータであり、
前記物体は、人の身体、又は、前記第1運動に用いられる道具である、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記波形データは、前記動作についての物体の動きに関する第1情報と、前記動作における人の身体の第1部位の使い方に関する第2情報とに基づく第1波形データと、前記第1情報と、前記動作における人の身体の第2部位の使い方に関する第3情報とに基づく第2波形データとを含み、
前記物体は、人の身体、又は、前記第1運動に用いられる道具である、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記出力情報を出力する場合、複数の出力形式のうちの1つをランダムに第1出力形式として選択し、選択した前記第1出力形式の前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、出力した前記練習メニュー情報が示す練習メニューの練習を前記第1人物が行った後の前記第1人物についての前記評価情報を練習後評価情報として受け付けた場合、受け付けた前記練習後評価情報に基づいて、前記第1人物についての前記評価情報が、前記複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報へ近づいた度合いを示す値を算出し、算出した前記値に応じた処理を行う、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記値が所定の閾値未満である場合、前記値に応じた処理として、前記複数の出力形式のうち前記第1出力形式と異なる第2出力形式の前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する処理を行う、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記値が所定の閾値以上である場合、前記値に応じた処理として、出力した前記練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する処理を行う、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記機械学習モデルは、前記入力情報が入力された場合において、前記複数の目標人物のうちの前記第1目標人物と異なる第2目標人物についての前記評価情報が前記入力情報に含まれていた場合、前記第1目標人物についての前記評価情報が前記入力情報に含まれていた場合に出力する前記練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す前記練習メニュー情報を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、
を有する情報処理方法。
【請求項16】
コンピューターに、
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人による運動を支援する技術についての研究、開発が行われている。
【0003】
これに関し、ユーザーの運動に関するデータを取得し、取得したデータと、ユーザーの目標となり得る人物の運動に関するデータとの差分を算出し、算出した差分を補うためのアドバイスを示す情報を出力する情報処理装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されたような情報処理装置は、ユーザーの目標となり得る人物としてユーザーが所望する人物を選択することができず、その結果、ユーザーが目指す人物へとユーザーが近づくためのアドバイスとして適切ではないアドバイスを示す情報を出力してしまうことがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本開示の一態様は、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力する制御部、を備える情報処理装置である。
【0007】
また、本開示の一態様は、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、を有する情報処理方法である。
【0008】
また、本開示の一態様は、コンピューターに、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、を実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
【
図2】機械学習モデルMの入出力の一例を示す図である。
【
図3】第1情報及び第2情報に基づいて生成された波形データが示す波形がプロットされたグラフを例示する図である。
【
図4】情報処理装置1が練習メニュー情報を出力する処理の流れの一例を示す図である。
【
図5】情報処理装置1が練習メニュー情報を出力する処理の流れの一例を示す図である。
【
図6】練習後評価情報を受け付けた場合において情報処理装置が行う処理の流れの一例を示す図である。
【
図7】情報処理装置1の構成の他の例を示す図である。
【
図8】情報処理装置1が評価情報を生成する処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
<情報処理装置の概要>
まず、実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
【0012】
実施形態に係る情報処理装置では、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とする。また、当該情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、学習済みの機械学習モデルを用いた処理を行う。当該機械学習モデルは、第1人物についての評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての評価情報とを含む入力情報を入力された場合、第1運動についての複数の練習メニューのうち第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する。このため、制御部は、当該処理として、学習済みの機械学習モデルへ入力情報を入力し、機械学習モデルから出力される練習メニュー情報を含む出力情報を出力する処理を行う。これにより、当該情報処理装置は、ユーザーが所望する目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。
【0013】
以下では、実施形態に係る情報処理装置の構成と、当該情報処理装置が行う処理とについて詳しく説明する。
【0014】
<情報処理装置の構成>
以下、実施形態に係る情報処理装置の構成について、情報処理装置1を例に挙げて説明する。以下では、説明の便宜上、情報処理装置1のユーザーを、単にユーザーと称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、ユーザーが行う運動を、第1運動と称して説明する。第1運動は、野球、サッカー、バレーボール、マラソン等であるが、これらに限られるわけではない。そこで、以下では、一例として、第1運動が野球である場合について説明する。また、以下では、説明の便宜上、第1運動についての評価を示す情報を、評価情報と称して説明する。また、以下では、説明の便宜上、ユーザー等の第1運動を行う人物から目標になる人物として挙げられる複数の人物のそれぞれを、目標人物と称して説明する。目標人物は、例えば、第1運動のプロフェッショナルリーグの選手、第1運動の各種の大会において優秀な成績を収めた選手等であるが、これに限られるわけではない。また、以下では、説明の便宜上、第1運動における身体の使い方を表す複数のタイプのそれぞれを、フィジカルタイプと称して説明する。この一例のように第1運動が野球である場合、複数のフィジカルタイプとしては、ミートタイプ、パワータイプ、スピードタイプ、ディフェンスタイプ、バランスタイプ等が挙げられる。ここで、ミートタイプは、ピッチャーが投げたボールにバットを当てる技術に特化した身体の使い方を表すフィジカルタイプである。パワータイプは、ピッチャーが投げたボールを筋力によって遠くに飛ばす技術に特化した身体の使い方を表すフィジカルタイプである。スピードタイプは、速く走る技術に特化した身体の使い方を表すフィジカルタイプである。ディフェンスタイプは、守備の技術に特化した身体の使い方を表すフィジカルタイプである。バランスタイプは、野球のすべての技術を平均的にこなす身体の使い方を表すフィジカルタイプである。また、以下では、説明の便宜上、ある人物の属性を示す属性情報が、当該人物の年齢層を示す年齢層情報と、当該人物の体格を示す体格情報とのそれぞれを含む場合について説明する。なお、当該属性情報は、当該年齢層情報と当該体格情報とのいずれか一方を含む構成であってもよい。また、当該属性情報は、当該年齢層情報と当該体格情報とに加えて、又は、当該年齢層情報と当該体格情報とのうちの少なくとも一方に代えて、プロフェッショナルリーグの選手か否かを示すフラグ等の当該人物の他の属性を示す情報を含む構成であってもよい。この一例のように第1運動が野球である場合、プロフェッショナルリーグは、プロ野球リーグのことである。また、以下では、一例として、ある人物の年齢層が、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人等によって分類される場合について説明する。なお、当該人物の年齢層は、年齢を用いた方法等の他の方法により分類されてもよい。また、以下では、一例として、ある人物の体格が、当該人物の身長と、当該人物の体重との組み合わせによって表される場合について説明する。なお、当該人物の体格は、当該人物の身長と当該人物の体重とに加えて、又は、当該人物の身長と当該人物の体重との少なくとも一方に代えて、当該人物の体格を示す他の値によって表される構成であってもよい。
【0015】
図1は、情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
【0016】
情報処理装置1は、第1運動についての練習の練習メニューをユーザーに提供する。より具体的には、情報処理装置1は、以下のような処理により、第1運動についての練習の練習メニューをユーザーに提供する。この一例のように第1運動が野球である場合、複数の練習メニューには、練習として行う動作に加えて、例えば、バットの持ち方、筋肉トレーニングの負荷の強さ、バットのスイングの速さ等が含まれる。
【0017】
例えば、情報処理装置1は、ユーザーの属性を示すユーザー属性情報を受け付けるGUI(Graphical User Interface)を表示し、表示したGUIを介してユーザー属性情報を受け付ける。また、例えば、情報処理装置1は、互いに異なる複数のフィジカルタイプの中から、ユーザーが所望するフィジカルタイプを選択する操作を受け付けるGUIを表示し、表示したGUIを介して当該操作を受け付ける。これにより、情報処理装置1は、当該操作によって選択されたフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報を、目標フィジカルタイプ情報として受け付ける。ここで、情報処理装置1には、複数の目標人物のそれぞれを示す目標人物情報が記憶されている。ある目標人物を示す目標人物情報には、例えば、当該目標人物を識別する目標人物識別情報と、当該目標人物のフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報と、当該目標人物の属性を示す目標人物属性情報とが含まれている。当該目標人物識別情報は、例えば、当該目標人物を識別するID(Identifier)であるが、当該目標人物を識別可能な他の情報であってもよい。なお、目標人物情報には、これら3つの情報に加えて、又は、これら3つの情報の少なくとも1つに代えて、他の情報が含まれる構成であってもよい。
【0018】
ユーザー属性情報と目標フィジカルタイプ情報とを受け付けた後、情報処理装置1は、受け付けたユーザー属性情報と目標フィジカルタイプ情報とに基づいて、複数の目標人物の中から、第1運動におけるユーザーの目標となり得ると推定される目標人物を、第1目標人物として選択する。具体的には、情報処理装置1は、予め記憶された目標人物情報の中から、受け付けたユーザー属性情報が示す属性と一致する属性を示す目標人物属性情報を含む1つ以上の目標人物情報を特定する。情報処理装置1は、特定した1つ以上の目標人物情報の中から、特定した目標フィジカルタイプ情報が示すフィジカルタイプと一致するフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報を含む1つ以上の目標人物情報を特定する。情報処理装置1は、特定した1つ以上の目標人物情報のうちの1つをランダムに選択し、選択した目標人物情報が示す目標人物を、第1目標人物として特定する。なお、情報処理装置1は、当該1つ以上の目標人物情報のそれぞれに含まれる目標人物識別情報のリストを表示し、表示した当該リストを介して、ユーザーが所望する目標人物を示す目標人物識別情報を選択する操作を受け付ける構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、受け付けた当該操作によって選択された目標人物識別情報により識別される目標人物を、第1目標人物として選択する。このようにして第1目標人物を選択するため、情報処理装置1は、ユーザーの年齢と略同じ年齢の目標人物の中から、ユーザーの体格と略同じ体格の目標人物を、第1目標人物として選択することができる。その結果、情報処理装置1は、ユーザーが目標とする目標人物として不適切な目標人物を第1目標人物として選択してしまうことを抑制することができる。なお、情報処理装置1は、複数の目標人物の中からユーザーが所望する目標人物を第1目標人物として選択する操作を受け付ける構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、当該操作を受け付けるGUIを表示し、表示したGUIを介して当該操作を受け付ける。これにより、この場合、情報処理装置1は、当該操作によって選択された目標人物を第1目標人物として受け付ける。また、情報処理装置1は、他の方法により、第1目標人物を選択する構成であってもよい。また、情報処理装置1は、ユーザー属性情報と目標フィジカルタイプ情報とのいずれか一方に基づいて、複数の目標人物の中から第1目標人物を選択する構成であってもよい。
【0019】
第1目標人物を選択した後、情報処理装置1は、選択した第1目標人物についての評価情報と、ユーザーについての評価情報とのそれぞれに基づいて、第1目標人物にユーザーが近づくためにユーザーが行うべき練習メニューとして適切な練習メニューと推定される練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する。ここで、情報処理装置1には、複数の目標人物それぞれについての評価情報が予め記憶されている。そして、ある目標人物についての評価情報には、当該目標人物を識別する目標人物識別情報が対応付けられている。このため、情報処理装置1は、選択した第1目標人物を示す目標人物情報に基づいて、第1目標人物についての評価情報を特定することができる。また、情報処理装置1は、ユーザーについての評価情報を予め記憶している構成であってもよく、ユーザーについての評価情報を生成する構成であってもよい。以下では、一例として、ユーザーについての評価情報が情報処理装置1に予め記憶されている場合について説明する。なお、評価情報の詳細については、後述する。
【0020】
また、情報処理装置1は、このような練習メニュー情報の推定を、学習済みの機械学習モデルMを用いて行う。
【0021】
機械学習モデルMは、本明細書において説明する練習メニューの推定を行うことが可能な機械学習モデルであれば、如何なる機械学習モデルであってもよい。例えば、機械学習モデルMは、ニューラルネットワーク、深層学習等を含む機械学習モデルのことであるが、これに限られるわけではない。機械学習モデルMは、情報処理装置1の記憶領域内に構築されている構成であってもよく、情報処理装置1と通信可能に接続されたサーバーの記憶領域内に構築されている構成であってもよい。以下では、一例として、機械学習モデルMが、情報処理装置1の記憶領域内に構築されている場合について説明する。
【0022】
機械学習モデルMは、ユーザーについての評価情報と、第1目標人物についての評価情報とを含む入力情報を入力された場合、第1運動についての複数の練習メニューのうちユーザーに適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力するように学習済みである。このため、機械学習モデルMは、
図2に示すように、当該場合、当該練習メニュー情報を出力する。
図2は、機械学習モデルMの入出力の一例を示す図である。
【0023】
以上のような処理により、情報処理装置1は、機械学習モデルMへ入力情報を入力し、機械学習モデルMから出力される練習メニュー情報を含む出力情報を生成する。情報処理装置1は、生成した出力情報を出力する。これにより、情報処理装置1は、ユーザーが第1目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。
【0024】
情報処理装置1は、例えば、制御部11、記憶部12、入力受付部13、通信部14、表示部15を備える。これらの構成部は、図示しないバスを介して相互に通信可能に接続されている。また、情報処理装置1は、通信部14を介して他の装置と通信を行う。なお、情報処理装置1は、制御部11、記憶部12、入力受付部13、通信部14、表示部15に加えて、他の機能部を備える構成であってもよい。
【0025】
制御部11は、情報処理装置1の全体を制御する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを含んで構成される。なお、制御部11は、CPUに代えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の他のプロセッサーを含んで構成されてもよい。また、制御部11は、記憶部12に記憶された各種のプログラムをプロセッサーが実行することにより実現される複数の機能部を備える。制御部11は、これら複数の機能部として、例えば、処理部111と、推定部112と、表示制御部113を備える。なお、制御部11は、記憶部12に格納された各種のプログラムをプロセッサーが実行することにより、処理部111、推定部112、表示制御部113に加えて、他の機能部を備える構成であってもよい。また、制御部11が備える処理部111、推定部112、表示制御部113のうちの一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により実現されるハードウェア機能部であってもよい。
【0026】
処理部111は、受け付けた操作に応じて、各種の処理を行う。
【0027】
推定部112は、機械学習モデルMを用いて、第1運動についての複数の練習メニューのうちユーザーに適した練習メニューを推定する。
【0028】
表示制御部113は、受け付けた操作に応じて、各種の画像を生成する。また、表示制御部113は、生成した画像を表示部15に表示させる。
【0029】
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含む記憶装置である。なお、記憶部12は、情報処理装置1に内蔵されるものに代えて、USB(Universal Serial Bus)等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置であってもよい。記憶部12は、情報処理装置1が処理する各種の情報、各種の画像、各種のプログラムを記憶する。
【0030】
入力受付部13は、キーボード、マウス、タッチパッド等の入力装置である。なお、入力受付部13は、表示部15とともにタッチパネルとして構成されてもよい。
【0031】
通信部14は、例えば、USB等のデジタル入出力ポート、イーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される通信装置である。
【0032】
表示部15は、情報処理装置1が備えるディスプレイとして、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネル等を含む表示装置である。
【0033】
<評価情報の詳細>
次に、評価情報の詳細について説明する。
【0034】
評価情報は、具体的には、第1運動において解析の対象となる動作についての人の身体の使い方を示す波形データを含む情報である。以下では、説明の便宜上、当該動作を、対象動作と称して説明する。この一例のように第1運動が野球である場合、対象動作は、例えば、バットのスイング、ピッチング等のことであるが、これらに限られるわけではない。以下では、一例として、対象動作が、バットのスイングである場合について説明する。
【0035】
評価情報に含まれる波形データは、例えば、対象動作についての人の身体の動きに関する第1情報と、対象動作における人の身体の第1部位の使い方に関する第2情報に基づくデータである。ここで、第1部位は、人の身体が有する部位のうち第1運動において解析の対象となる部位のことである。なお、第1情報は、第1運動に用いられる道具の動きに関する情報であってもよい。当該道具は、この一例のように第1運動が野球である場合、バット、グローブ等であるが、これらに限られるわけではない。また、当該道具は、例えば、第1運動がゴルフである場合、ゴルフクラブであるが、これに限られるわけではない。また、当該場合、第1部位は、例えば、右手首の関節、左手首の関節、右肘関節、左肘関節、右肩関節、左方関節、右股関節、左股関節、右膝関節、左膝関節、胴の関節等であるが、これらに限られるわけではない。なお、本明細書において、胴の関節は、椎間関節のことである。
【0036】
ここで、この一例において、第1情報は、例えば、第1運動を行った期間を示す期間情報と、バットのスイングの構えを始めたタイミングを示す情報、バットのスイングを開始したタイミングを示す情報、バットのスイングの後半に至ったタイミングを示す情報、バットにボールを当てたタイミングを示す情報、バットによりボールを打ち返し終わったタイミングを示す情報等が含まれている。例えば、第1情報は、モーションキャプチャー等の物体の動きを検出することが可能なセンサーによって検出することができる。なお、第1情報は、これらの情報の一部又は全部に代えて、又は、これらの情報の全部に加えて、対象動作についての人の身体の動きに関する他の情報を含む情報であってもよい。
【0037】
一方、この一例において、第2情報は、例えば、第1情報の期間情報が示す期間内における第1部位の使い方を示す値によって表される。この値は、例えば、第1部位に貼付された筋電センサーからの出力値である。この場合、第2情報を表す値は、当該筋電センサーによって検出される。なお、第2情報を表す値は、当該期間内における第1部位の使い方を示す他の値であってもよい。
【0038】
評価情報に含まれる波形データは、このような第1情報及び第2情報に基づいて生成される。ここで、
図3は、第1情報及び第2情報に基づいて生成された波形データが示す波形がプロットされたグラフを例示する図である。
図3には、グラフG1~グラフG11の11個のグラフが示されている。そして、これら11個のグラフの横軸は、第1情報の期間情報が示す期間における経過時間を示す。
図3では、グラフG1~グラフG11の横軸が共有されている。また、
図3に示したタイミングt0は、バットのスイングの構えを始めたタイミングの一例を示す。
図3では、タイミングt0を「構え」によって示している。また、
図3に示したタイミングt1は、バットのスイングを開始したタイミングの一例を示す。
図3では、タイミングt1を「スイング開始」によって示している。また、
図3に示したタイミングt2は、バットのスイングの後半に至ったタイミングの一例を示す。
図3では、タイミングt2を「スイング後半」によって示している。また、
図3に示したタイミングt3は、バットにボールを当てたタイミングの一例を示す。
図3では、タイミングt3を「インパクト」によって示している。また、
図3に示したタイミングt4は、バットによりボールを打ち返し終わったタイミングの一例を示す。
図3では、タイミングt4を「インパクト後」によって示している。このように、
図3に示した例では、これら11個のグラフの横軸は、第1情報に基づいて生成される。
【0039】
一方、11個のグラフそれぞれの縦軸は、第1部位に貼付された筋電センサーからの出力値を示す。すなわち、11個のグラフのそれぞれは、第1情報の期間情報が示す期間内における第1部位の使い方の一例を示すグラフである。グラフG1は、第1部位が右手首関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG1にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG2は、第1部位が左手首関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG2にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG3は、第1部位が右肘関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG3にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG4は、第1部位が左肘関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG4にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG5は、第1部位が右肩関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG5にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG6は、第1部位が左肩関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG6にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG7は、第1部位が右股関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG7にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG8は、第1部位が左股関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG8にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG9は、第1部位が右膝関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG9にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG10は、第1部位が左膝関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG10にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。グラフG11は、第1部位が胴の関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。このため、グラフG11にプロットされている曲線は、当該場合の波形データが示す波形の一例を示す。
【0040】
この一例における評価情報には、
図3に示したグラフG1~グラフG11のうちの1つのグラフ上にプロットされた波形を示す波形データが含まれている。例えば、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データがプロ選手についての評価情報に含まれる波形データに近いほど、バットのスイングにおけるユーザーの第1部位の使い方の評価が高いと推定できる。一方、例えば、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データがプロ選手についての評価情報に含まれる波形データから遠いほど、バットのスイングにおけるユーザーの第1部位の使い方の評価が低いと推定できる。このため、前述した通り、評価情報は、第1運動に関する評価を示す。ここで、
図4は、
図3に示したグラフG1の他の例を示す図である。このため、
図4に示したグラフの縦軸は、第1部位に貼付された筋電センサーからの出力値を示す。また、当該グラフの横軸は、
図3に示した11個のグラフの横軸と共通の横軸である。そして、当該グラフは、
図3に示したグラフG1と同様に、第1部位が右手首関節である場合の波形データが示す波形がプロットされたグラフである。当該グラフにおける実線の波形は、ユーザーの評価情報に含まれる波形データが示す波形の一例である。また、当該グラフにおける点線の波形は、あるプロ野球選手の評価情報に含まれる波形データが示す波形の一例である。ユーザーの第1運動の評価は、例えば、所定のタイミングにおけるユーザーの評価情報に含まれる波形データと、当該プロ選手の評価情報に含まれる波形データとの差分が所定の閾値以内であるか否かに基づいて行われる。例えば、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データと当該プロ選手についての評価情報に含まれる波形データとの差分が所定の閾値よりも小さいほど、バットのスイングにおけるユーザーの第1部位の使い方の評価が高いと推定できる。具体的には、
図4に示した例では、インパクトのタイミングt3及びインパクト後のタイミングt4において、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データとプロ選手についての評価情報に含まれる波形データとの差分は、所定の閾値以内である。この場合、インパクトのタイミングt3及びインパクト後のタイミングt4におけるユーザーのバットのスイングの評価は、高いと推定することができる。一方、例えば、ユーザーのバットのスイングにおけるユーザーの第1部位の使い方の評価は、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データとプロ選手についての評価情報に含まれる波形データとの差分が所定の閾値よりも大きいほど、低いと推定できる。具体的には、
図4に示した例では、構えのタイミングt0、スイング開始のタイミングt1、及びスイング後半のタイミングt2において、ユーザーについての評価情報に含まれる波形データとプロ選手についての評価情報に含まれる波形データとの差分は、所定の閾値よりも大きい。この場合、構えのタイミングt0、スイング開始のタイミングt1、及びスイング後半のタイミングt2におけるユーザーのバットのスイングの評価は、低いと推定することができる。このように、評価情報は、前述した通り、第1運動に関する評価を示す。
【0041】
<情報処理装置が練習メニュー情報を出力する処理>
以下、
図5を参照し、情報処理装置1が練習メニュー情報を出力する処理について説明する。
図5は、情報処理装置1が練習メニュー情報を出力する処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、
図5に示したステップS110の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、ユーザー属性情報を情報処理装置1が受け付けており、且つ、ユーザー属性情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、複数の目標人物のそれぞれを示す目標人物情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、目標フィジカルタイプ情報を情報処理装置1が受け付けており、且つ、目標フィジカルタイプ情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、ユーザーについての評価情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、複数の目標人物それぞれについての評価情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、第1運動についての複数の練習メニューのそれぞれを示す練習メニュー情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、練習メニュー情報を出力する処理を情報処理装置1に開始させる出力処理開始操作を情報処理装置1が受け付けている場合について説明する。
【0042】
出力処理開始操作を受け付けた後、処理部111は、記憶部12に予め記憶されたユーザー属性情報を記憶部12から読み出す(ステップS110)。
【0043】
次に、処理部111は、記憶部12に予め記憶された目標フィジカルタイプ情報を記憶部12から読み出す(ステップS120)。なお、ステップS120の処理は、ステップS110の処理と並列に行われてもよく、ステップS110の処理と逆の順で行われてもよい。
【0044】
次に、処理部111は、ステップS110において読み出したユーザー属性情報と、ステップS120において読み出した目標フィジカルタイプ情報とに基づいて、第1目標人物を選択する(ステップS130)。なお、ステップS130において第1目標人物を選択する方法については、既に説明済みであるため、詳細な説明を省略する。
【0045】
次に、処理部111は、記憶部12に予め記憶されたユーザーについての評価情報を記憶部12から読み出す(ステップS140)。以下では、説明の便宜上、ユーザーについての評価情報を、
図5に示すように、ユーザー評価情報と称して説明する。
【0046】
次に、処理部111は、記憶部12に予め記憶された第1目標人物についての評価情報を記憶部12から読み出す(ステップS150)。以下では、説明の便宜上、第1目標人物についての評価情報を、
図5に示すように、第1目標人物評価情報と称して説明する。また、ステップS150の処理は、ステップS140の処理と並列に行われてもよく、ステップS140の処理と逆の順で行われてもよい。
【0047】
次に、処理部111は、ステップS140において読み出したユーザー評価情報と、ステップS150において読み出した第1目標人物評価情報とを含む情報を、入力情報として生成する(ステップS160)。
【0048】
次に、推定部112は、ステップS160において生成された入力情報を、記憶部12の記憶領域内において構成された機械学習モデルMに入力する(ステップS170)。これにより、機械学習モデルMは、入力された入力情報に応じた練習メニュー情報を出力する。ここで、機械学習モデルMは、第1運動についての複数の練習メニューそれぞれの練習によって評価情報に生じる変化を示す評価変化情報に基づいて、入力情報が入力された場合において、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての評価情報へ、ユーザーについての評価情報を近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを複数の練習メニューの中から特定するように学習済みの機械学習モデルである。このような学習を実現する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。また、このような学習が行われているため、機械学習モデルMは、入力情報が入力された場合、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての波形データに、ユーザーについての波形データを近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを複数の練習メニューの中から特定する。この過程において、機械学習モデルMは、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての波形データに、ユーザーについての波形データを近づける練習メニューとしての尤もらしさ示す尤度を、複数の練習メニューのそれぞれ毎に算出し、算出した尤度に基づいて、複数の練習メニューを尤度の高い順に並べる。そして、機械学習モデルMは、尤度の高い順に並べた複数の練習メニューのうち最も高い尤度に対応する練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する。なお、機械学習モデルMは、尤度の高い順に並べた複数の練習メニューのうち最も高い尤度以外の尤度に対応する練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する構成であってもよい。
【0049】
次に、推定部112は、ステップS170において入力情報を機械学習モデルMへ入力した結果として機械学習モデルMから出力された練習メニュー情報を取得する(ステップS180)。
【0050】
次に、処理部111は、ステップS180において取得された練習メニュー情報を含む出力情報を生成する(ステップS190)。具体的には、ステップS190において、処理部111は、複数の出力形式のうちの1つをランダムに第1出力形式として選択し、選択した第1出力形式の当該練習メニュー情報を含む出力情報を生成する。ここで、複数の出力形式には、例えば、動画形式、音声形式、電子書籍形式等であるが、これらに限られるわけではない。また、複数の出力形式には、命令調の文体、依頼調の文体、要請調の文体、懇願調の文体等の文体が互いに異なる出力形式が含まれる構成であってもよい。また、複数の出力形式には、当該練習メニュー情報が示す練習メニューについての説明の仕方が互いに異なる複数の出力形式が含まれる構成であってもよい。また、処理部111は、ステップS190において、複数の出力形式のうちの1つをランダムに第1出力形式として選択する構成に代えて、他のルールに基づいて複数の出力形式のうちの1つを選択する構成であってもよい。
【0051】
次に、表示制御部113は、ステップS190において生成された出力情報を含む画像を出力情報表示画像として生成する(ステップS200)。なお、出力情報が音声の出力を伴う情報であった場合、情報処理装置1は、例えば、スピーカーを備える。
【0052】
次に、表示制御部113は、ステップS200において生成した出力情報表示画像を表示部15に表示させ(ステップS210)、
図5に示したフローチャートの処理を終了する。
【0053】
以上のように、情報処理装置1は、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、ユーザーについての評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての評価情報とを含む入力情報を入力された場合、第1運動についての複数の練習メニューのうちユーザーに適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルMへ入力情報を入力し、機械学習モデルMから出力される練習メニュー情報を含む出力情報を出力する。これにより、情報処理装置1は、ユーザーが所望する目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。
【0054】
また、以上のように練習メニュー情報を出力するため、情報処理装置1は、入力情報が入力された場合において、複数の目標人物のうちの第1目標人物と異なる第2目標人物についての評価情報が入力情報に含まれていた場合、偶然一致する場合を除いて、第1目標人物についての評価情報が入力情報に含まれていた場合に出力する練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する。これにより、情報処理装置1は、個々の目標人物へユーザーが近づくために必要な練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。
【0055】
<練習後評価情報を受け付けた場合において情報処理装置が行う処理>
以下、
図6を参照し、練習後評価情報を受け付けた場合において情報処理装置が行う処理について説明する。ここで、練習後評価情報は、
図5に示したフローチャートの処理の結果として情報処理装置1から出力された出力情報に含まれる練習メニュー情報が示す練習メニューの練習をユーザーが行った後のユーザーについての評価情報のことである。このため、練習後評価情報を受け付けた場合において情報処理装置が行う処理は、情報処理装置1が
図5に示したフローチャートの処理を行った後に行われる処理である。
図6は、練習後評価情報を受け付けた場合において情報処理装置が行う処理の流れの一例を示す図である。このため、以下では、一例として、
図6に示したステップS310の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、
図5に示したフローチャートの処理が行われている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、
図5に示したフローチャートの処理の結果として情報処理装置1から出力された出力情報に含まれる練習メニュー情報が示す練習メニューの練習をユーザーが行っている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、練習後評価情報が記憶部12に記憶されている場合について説明する。また、以下では、説明の便宜上、当該練習メニュー情報を、第1練習メニュー情報と称して説明する。なお、練習後評価情報の生成は、情報処理装置1により行われてもよく、他の装置により行われてもよい。また、以下では、当該タイミングにおいて、練習後評価情報を用いた処理を開始する操作を情報処理装置1が受け付けている場合について説明する。
【0056】
練習後評価情報を用いた処理を開始する操作を受け付けた後、処理部111は、練習後評価情報を記憶部12から読み出す(ステップS310)。これにより、処理部111は、練習後評価情報を受け付ける。
【0057】
次に、処理部111は、ステップS310において受け付けた練習後評価情報に基づいて、
図5に示したフローチャートの処理における入力情報に含まれていたユーザーについての評価情報が、第1目標人物についての評価情報へ近づいた度合いを示す値を評価値として算出する(ステップS320)。より具体的には、ステップS320において、処理部111は、例えば、練習後評価情報の波形データと、第1目標人物についての評価情報の波形データとの差分を示す値を、評価値として算出する。これら2つの波形データの差分を示す値を算出する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。例えば、評価値は、これら2つの波形データの相関係数であるが、これに限られるわけではない。
【0058】
次に、処理部111は、ステップS320において算出した評価値が、所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS330)。
【0059】
処理部111は、ステップS320において算出した評価値が、所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS330-YES)、第1練習メニュー情報と異なる練習メニュー情報を新たな練習メニューを示す練習メニュー情報として特定する(ステップS340)。より具体的には、処理部111は、ステップS340において、
図5に示したステップS170において尤度の高い順に並べられた複数の練習メニューの履歴情報に基づいて、当該複数の練習メニューのうち、第1練習メニュー情報が示す練習メニューの次に尤度が高い練習メニューを示す練習メニュー情報を、新たな練習メニューとして特定する。なお、処理部111は、ステップS340において、当該複数の練習メニューのうち、第1練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューをランダムに1つ選択し、選択した練習メニューを示す練習メニュー情報を、新たな練習メニュー情報として特定する構成であってもよい。
【0060】
次に、処理部111は、ステップS340において特定した新たな練習メニュー情報を含む出力情報を、新たな出力情報として生成する(ステップS350)。具体的には、処理部111は、ステップS350において、前述の第1出力形式の当該新たな練習メニュー情報を含む出力情報を生成する。なお、処理部111は、ステップS350において、第1出力形式と異なる出力形式の当該新たな練習メニュー情報を含む出力情報を生成する構成であってもよい。この場合、第1出力形式と異なる出力形式を選択する方法は、如何なる方法であってもよい。
【0061】
次に、処理部111は、ステップS350において生成した新たな出力情報を含む出力情報表示画像を、新たな出力情報表示画像として生成する(ステップS360)。
【0062】
次に、処理部111は、ステップS360において生成した新たな出力情報表示画像を表示部15に表示させ(ステップS370)、
図6に示したフローチャートの処理を終了する。
【0063】
一方、処理部111は、ステップS320において算出した評価値が、所定の閾値未満であると判定した場合(ステップS330-NO)、第1出力形式と異なる出力形式の第1練習メニュー情報を生成する(ステップS380)。ステップS380において第1出力形式と異なる出力形式を選択する方法は、如何なる方法であってもよい。
【0064】
次に、処理部111は、ステップS380において生成した第1練習メニュー情報を含む出力情報を、新たな出力情報として生成する(ステップS390)。
【0065】
次に、処理部111は、ステップS390において生成した新たな出力情報を含む出力情報表示画像を、新たな出力情報表示画像として生成する(ステップS400)。
【0066】
次に、処理部111は、ステップS400において生成した新たな出力情報表示画像を表示部15に表示させ(ステップS410)、
図6に示したフローチャートの処理を終了する。
【0067】
以上のように、情報処理装置1は、出力した第1練習メニュー情報が示す練習メニューの練習をユーザーが行った後のユーザーについての評価情報を練習後評価情報として受け付けた場合、受け付けた練習後評価情報に基づいて、ユーザーについての評価情報が、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての評価情報へ近づいた度合いを示す評価値を算出し、算出した評価値に応じた処理を行う。具体的には、情報処理装置1は、評価値が所定の閾値未満である場合、評価値に応じた処理として、複数の出力形式のうち第1出力形式と異なる出力形式の第1練習メニュー情報を含む出力情報を出力する処理を行う。これにより、情報処理装置1は、例えば、出力形式の違いによって第1練習メニュー情報が示す練習メニューの練習の仕方をユーザーが理解できなかった場合であっても、他の出力形式の第1練習メニュー情報によってユーザーへ当該練習の仕方を理解させることができる。一方、情報処理装置1は、評価値が所定の閾値以上である場合、評価値に応じた処理として、出力した第1練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す練習メニュー情報を含む出力情報を出力する処理を行う。これにより、情報処理装置1は、第1練習メニュー情報が示す練習メニューの練習をこなしたユーザーに対して、第1目標人物へ近づくための新たな練習メニューを容易に提供することができる。
【0068】
<実施形態の変形例1>
以下、実施形態の変形例1について説明する。上記において説明した例では、評価情報には、1種類の波形データが含まれていた。しかしながら、評価情報に含まれる波形データは、2種類以上であってもよい。例えば、評価情報に含まれる波形データは、第1波形データと、第2波形データとの2種類の波形データであってもよい。第1波形データは、対象動作についての人の身体の動きに関する第1情報と、対象動作における第1部位の使い方に関する第2情報とに基づく波形データである。また、第2波形データは、当該第1情報と、対象動作における人の身体の第2部位の使い方に関する第3情報とに基づく波形データである。ここで、第2部位は、人の身体の部位のうち第1部位と異なる部位であれば、如何なる部位であってもよい。以下では、一例として、第1部位が右手首関節であり、且つ、第2部位が胴の関節である場合について説明する。この場合、第1波形データは、対象動作についての右手首関節の使い方を示す波形データである。また、この場合、第2波形データは、対象動作についての胴の関節の使い方を示す波形データである。
【0069】
このように評価情報に2種類の波形データが含まれる場合、機械学習モデルMは、入力情報が入力された場合、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての第1波形データに、ユーザーについての第1波形データを近づけ、且つ、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての第2波形データに、ユーザーについての第2波形データを近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを複数の練習メニューの中から特定する。この過程において、機械学習モデルMは、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての第1波形データに、ユーザーについての第1波形データを近づけ、且つ、入力された入力情報に含まれる第2目標人物についての第1波形データに、ユーザーについての第2波形データを近づける練習メニューとしての尤もらしさ示す尤度を、複数の練習メニューのそれぞれ毎に算出し、算出した尤度に基づいて、複数の練習メニューを尤度の高い順に並べる。そして、機械学習モデルMは、尤度の高い順に並べた複数の練習メニューのうち最も高い尤度に対応する練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する。この場合も、機械学習モデルMは、第1運動についての複数の練習メニューそれぞれの練習によって評価情報に生じる変化を示す評価変化情報に基づいて、入力情報が入力された場合において、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての評価情報へ、ユーザーについての評価情報を近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを複数の練習メニューの中から特定するように学習済みの機械学習モデルである。そして、このような学習を実現する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0070】
以上のような構成により、情報処理装置1は、評価情報に2種類以上の波形データが含まれている場合であっても、ユーザーが所望する第1目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。また、この場合、情報処理装置1は、ユーザーの身体の複数の部位の使い方を、第1目標人物の使い方に近づけるための練習メニューを示す練習メニュー情報をユーザーへ提供することができる。
【0071】
<実施形態の変形例2>
以下、実施形態の変形例2について説明する。実施形態の変形例2では、情報処理装置1は、評価情報を生成する。このため、実施形態の変形例2では、情報処理装置1は、
図7に示したように、無線又は有線によって、第1検出部21と、第2検出部22とのそれぞれと通信可能に接続されている。
図7は、情報処理装置1の構成の他の例を示す図である。なお、情報処理装置1は、第1検出部21と第2検出部22を備える構成であってもよく、第1検出部21と第2検出部22を備えない構成であってもよい。
【0072】
第1検出部21は、第1情報を検出するセンサーであり、例えば、モーションキャプチャーである。なお、第1検出部21は、モーションキャプチャーに代えて、第1情報を検出可能な他のセンサーであってもよい。
【0073】
第2検出部22は、第2情報を表す値を検出するセンサーであり、例えば、筋電センサーである。なお、第2検出部22は、筋電センサーに代えて、第2情報を表す値を検出可能な他のセンサーであってもよい。
【0074】
このように情報処理装置1が第1検出部21及び第2検出部22のそれぞれと通信可能に接続される場合、情報処理装置1の制御部11は、処理部111と、推定部112と、表示制御部113とに加えて、取得部114と、生成部115を備える。
【0075】
取得部114は、第1検出部21により検出された第1情報を第1検出部21から取得する。また、取得部114は、第2検出部22により検出された第2情報を表す値を第2検出部22から取得する。
【0076】
生成部115は、取得部114により取得された第1情報と、取得部114により取得された第2情報を表す値とに基づいて、評価情報を生成する。
【0077】
次に、
図8を参照し、情報処理装置1が評価情報を生成する処理について説明する。
図8は、情報処理装置1が評価情報を生成する処理の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、
図8に示したステップS510の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、評価情報を生成する処理を情報処理装置1に開始させる操作を情報処理装置1が受け付けている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、第1検出部21により第1情報を検出可能な位置にユーザーが位置しており、且つ、第2検出部22がユーザーの第1部位に貼付されている場合について説明する。この場合、情報処理装置1が生成する評価情報は、ユーザーについての評価情報である。第1目標人物のようなユーザー以外の人物についての評価情報を情報処理装置1が生成する場合、第1検出部21により第1情報を検出可能な位置には、当該人物が位置する。また、当該場合、第2検出部22は、当該人物の第1部位に貼付される。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、ユーザーが対象動作を行うための準備が完了している場合について説明する。
【0078】
評価情報を生成する処理を情報処理装置1に開始させる操作を受け付けた後、取得部114は、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを開始する(ステップS510)。そして、表示制御部113は、ユーザーに対象動作を開始することを促す情報を含む画像を生成し、生成した当該画像を表示部15に表示させる。これにより、ユーザーは、対象動作を開始することができる。なお、情報処理装置1は、当該情報を示す音声を出力する構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、スピーカーを備える。
図8では、ステップS510の処理を「データ取得」によって示している。
【0079】
次に、取得部114は、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了するか否かを判定する(ステップS520)。
図8では、ステップS520の処理を「データ取得終了?」によって示している。例えば、取得部114は、ステップS520において、第1検出部21から取得した第1情報に基づいて、ユーザーが対象動作を終了したか否かを判定する。ここで、モーションキャプチャーである第1検出部21から取得した第1情報に基づいて、ユーザーが対象動作を終了したか否かを判定する方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。取得部114は、ユーザーが対象動作を終了したと判定した場合、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了すると判定する。一方、取得部114は、ユーザーが対象動作を終了していないと判定した場合、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了しないと判定する。なお、ユーザーが対象動作を終了したか否かを判定する方法は、第1情報に基づく方法に代えて、他の方法であってもよい。また、取得部114は、ステップS520において、他の方法により、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了するか否かを判定する構成であってもよい。
【0080】
取得部114は、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了しないと判定した場合(ステップS520-NO)、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを継続する。
【0081】
一方、取得部114は、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了すると判定した場合(ステップS520-YES)、第1検出部21からの第1情報の取得と、第2検出部22からの第2情報を表す値の取得とを終了する(ステップS530)。
図8では、ステップS530の処理を「データ取得終了」によって示している。
【0082】
次に、生成部115は、ステップS510~ステップS530の処理によって取得された第1情報及び第2情報に基づいて、波形データを生成する(ステップS540)。
【0083】
次に、生成部115は、ステップS540において生成した波形データを含む評価情報を生成する(ステップS550)。
【0084】
次に、生成部115は、ステップS550において生成した評価情報を記憶部12に記憶させ(ステップS560)、
図8に示したフローチャートの処理を終了する。
【0085】
以上のように、情報処理装置1は、評価情報を生成することができる。なお、ある人物の評価情報には、例えば、当該人物を識別する識別情報、当該評価情報が生成された日時を示す日時情報等が含まれる。これにより、情報処理装置1は、記憶部12に記憶されている評価情報が誰についての評価情報であるのかを特定することができる。
【0086】
<実施形態の変形例3>
以下、実施形態の変形例3について説明する。実施形態の変形例3では、情報処理装置1は、
図5に示したフローチャートの処理の結果として情報処理装置1から出力された出力情報に含まれる練習メニュー情報が示す練習メニューの練習をユーザーが行った後において、第1出力形式の分かり易さを示すスコアを受け付ける構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、複数の出力形式のそれぞれについて、受け付けたスコアの平均値を、ユーザー属性情報及び第1出力形式を示す情報と対応付けて記憶部12に記憶させることができる。その結果、情報処理装置1は、例えば、複数の出力形式の中から第1出力形式を選択する場合、ランダムに選択する構成に代えて、ユーザー属性情報と対応付けられたスコアの平均値のうち、最も高いスコアの平均値に対応付けられた情報が示す出力形式を、第1出力形式として選択することができる。これは、ユーザーが情報処理装置1を利用するほど、ユーザーの好みの出力形式で出力情報を情報処理装置1が出力することを意味し、ユーザーの利便性を向上させることに繋がるため、有用である。なお、このようなスコアによる出力形式の選択は、機械学習モデルMにより行ってもよい。そして、このようなスコアによる出力形式の選択を機械学習モデルMに行わせる方法は、既知の方法であってもよく、これから開発される方法であってもよい。
【0087】
<実施形態の変形例4>
以下、実施形態の変形例4について説明する。実施形態の変形例4では、情報処理装置1は、ユーザー属性情報を受け付けた後、受け付けたユーザー属性情報と、記憶部12に予め記憶されたユーザーについての評価情報とに基づいて、ユーザーに適したフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報を表示する構成であってもよい。この場合、情報処理装置1は、予め記憶された目標人物情報の中から、受け付けたユーザー属性情報が示す属性と一致する属性を示す目標人物属性情報を含む1つ以上の目標人物情報を特定する。情報処理装置1は、特定した1つ以上の目標人物情報のそれぞれが示す目標人物についての評価情報のうち、ユーザーについての評価情報の波形データと最も近い波形データを含む評価情報を特定する。そして、情報処理装置1は、特定した評価情報に対応する目標人物を示す目標人物情報に含まれるフィジカルタイプ情報を、表示部15に表示させる。これにより、情報処理装置1は、ユーザーが目指し易いフィジカルタイプをユーザーに知らせることができる。なお、情報処理装置1は、ユーザーから目標フィジカルタイプ情報を選択する操作を受け付けることなく、このようにして特定したフィジカルタイプ情報を、目標フィジカルタイプ情報として受け付ける構成であってもよい。
【0088】
<評価変化情報の詳細>
以下では、機械学習モデルMの学習に用いられる評価変化情報の詳細について説明する。機械学習モデルMの学習には、複数の評価変化情報が用いられる。これら複数の評価変化情報は、複数の人物それぞれについての評価変化情報である。以下では、説明の便宜上、これら複数の人物のそれぞれを、教師と称して説明する。ある教師についての評価変化情報は、複数の練習メニューそれぞれの練習によって、当該教師についての評価情報に生じる変化を示す情報である。より具体的には、当該教師についての評価変化情報は、複数の練習メニューそれぞれの練習によって当該教師についての評価情報の波形データに生じる変化を示す情報である。具体的には、当該教師についての評価変化情報には、例えば、複数の練習メニュー毎の当該教師についての評価変化情報が含まれている。そして、ある練習メニューの当該教師についての評価変化情報には、例えば、当該練習メニューの練習を行う前の当該教師についての評価情報と、当該練習メニューの練習を行った後の当該教師についての評価情報とが含まれている。これは、これら2つの評価情報それぞれの波形データ同士の差分が、当該練習メニューの練習によって、当該教師についての評価情報に生じる変化を示すからである。なお、ある教師についての評価変化情報は、複数の練習メニューそれぞれの練習によって、当該教師についての評価情報に生じる変化を示す他の情報であってもよい。
【0089】
例えば、情報処理装置1は、受け付けた操作に応じて、ある練習メニューのある教師についての評価変化情報を機械学習モデルMへ学習させる場合、当該評価変化情報に含まれる2つの評価情報それぞれの波形データを教師データとし、当該練習メニューを示す変数を正解ラベルとして、当該評価変化情報を機械学習モデルMに学習させる。そして、情報処理装置1は、受け付けた操作に応じて、このような評価変化情報の機械学習モデルMへの学習を、複数の練習メニューのそれぞれと、複数の教師のそれぞれとの組み合わせ毎に行う。これにより、情報処理装置1は、入力情報が入力された場合において、入力された入力情報に含まれる第1目標人物についての評価情報へ、ユーザーについての評価情報を近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを複数の練習メニューの中から特定するように機械学習モデルMを学習させることができる。
【0090】
ここで、複数の教師のそれぞれには、様々な年齢層の教師、様々な体格の教師が含まれている。これにより、機械学習モデルMは、複数の練習メニューの中から、ユーザーの属性に応じた適切な練習メニューであると推定される練習メニューを示す練習メニュー情報を出力することができる。なお、教師についての評価情報は、例えば、
図8に示したフローチャートの処理により生成される。また、評価変化情報は、情報処理装置1により生成されてもよく、他の装置により生成されてもよい。
【0091】
なお、上記において説明した事項は、如何様に組み合わされてもよい。
【0092】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置は、第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての評価情報とを含む入力情報を入力された場合、第1運動についての複数の練習メニューのうち第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ入力情報を入力し、当該機械学習モデルから出力される練習メニュー情報を含む出力情報を出力する制御部、を備える。これにより、情報処理装置は、ユーザーが所望する目標人物に近づくための練習メニューを示す練習メニュー情報を、精度よく出力することができる。
【0093】
<付記>
[1]
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力する制御部、
を備える情報処理装置。
[2]
前記制御部は、受け付けた操作に応じて、前記複数の目標人物の中から前記第1目標人物を選択する、
[1]に記載の情報処理装置。
[3]
属性を示す情報を属性情報とし、前記複数の目標人物のそれぞれには、目標人物についての前記属性情報が対応付けられており、
前記制御部は、受け付けた操作に応じて、前記複数の目標人物の中から、前記第1人物についての前記属性情報と一致する前記属性情報に対応付けられた目標人物を1人以上特定し、特定した前記1人以上の目標人物の中から、前記第1目標人物を選択する、
[1]又は[2]に記載の情報処理装置。
[4]
前記属性情報は、年齢層を示す年齢層情報と、体格を示す体格情報との少なくとも一方を含む、
請求項[3]に記載の情報処理装置。
[5]
前記複数の目標人物それぞれには、前記第1運動における身体の使い方を表すフィジカルタイプを示すフィジカルタイプ情報が対応付けられており、
前記制御部は、互いに異なる複数の前記フィジカルタイプの中から、前記第1人物が所望する前記フィジカルタイプを示す前記フィジカルタイプ情報を受け付け、前記複数の目標人物の中から、受け付けた前記フィジカルタイプ情報に対応付けられた目標人物を前記第1目標人物として選択する、
[1]から[4]のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
[6]
前記機械学習モデルは、前記複数の練習メニューそれぞれの練習によって前記評価情報に生じる変化を示す評価変化情報に基づいて、前記入力情報が入力された場合において、入力された前記入力情報に含まれる前記第1目標人物についての前記評価情報へ、前記第1人物についての前記評価情報を近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを前記複数の練習メニューの中から特定するように学習済みである、
[1]から[5]のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
[7]
前記評価情報は、前記第1運動において解析の対象となる動作についての人の身体の使い方を示す波形データを含み、
前記評価変化情報は、前記波形データに生じる変化を示し、
前記機械学習モデルは、前記入力情報が入力された場合、入力された前記入力情報に含まれる前記第1目標人物についての前記波形データに、前記第1人物についての前記波形データを近づける練習メニューとして尤もらしい練習メニューを前記複数の練習メニューの中から特定する、
[6]に記載の情報処理装置。
[8]
前記波形データは、前記動作についての物体の動きに関する第1情報と、前記動作における人の身体の第1部位の使い方に関する第2情報に基づくデータであり、
前記物体は、人の身体、又は、前記第1運動に用いられる道具である、
[7]に記載の情報処理装置。
[9]
前記波形データは、前記動作についての物体の動きに関する第1情報と、前記動作における人の身体の第1部位の使い方に関する第2情報とに基づく第1波形データと、前記第1情報と、前記動作における人の身体の第2部位の使い方に関する第3情報とに基づく第2波形データとを含み、
前記物体は、人の身体、又は、前記第1運動に用いられる道具である、
[7]に記載の情報処理装置。
[10]
前記制御部は、前記出力情報を出力する場合、複数の出力形式のうちの1つをランダムに第1出力形式として選択し、選択した前記第1出力形式の前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する、
[1]から[9]のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
[11]
前記制御部は、出力した前記練習メニュー情報が示す練習メニューの練習を前記第1人物が行った後の前記第1人物についての前記評価情報を練習後評価情報として受け付けた場合、受け付けた前記練習後評価情報に基づいて、前記第1人物についての前記評価情報が、前記複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報へ近づいた度合いを示す値を算出し、算出した前記値に応じた処理を行う、
[10]に記載の情報処理装置。
[12]
前記制御部は、前記値が所定の閾値未満である場合、前記値に応じた処理として、前記複数の出力形式のうち前記第1出力形式と異なる第2出力形式の前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する処理を行う、
[11]に記載の情報処理装置。
[13]
前記制御部は、前記値が所定の閾値以上である場合、前記値に応じた処理として、出力した前記練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す前記練習メニュー情報を含む前記出力情報を出力する処理を行う、
[11]又は[12]に記載の情報処理装置。
[14]
前記機械学習モデルは、前記入力情報が入力された場合において、前記複数の目標人物のうちの前記第1目標人物と異なる第2目標人物についての前記評価情報が前記入力情報に含まれていた場合、前記第1目標人物についての前記評価情報が前記入力情報に含まれていた場合に出力する前記練習メニュー情報が示す練習メニューと異なる練習メニューを示す前記練習メニュー情報を出力する、
[1]から[13]のうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
[15]
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、
を有する情報処理方法。
[16]
コンピューターに、
第1運動についての評価を示す情報を評価情報とし、第1人物についての前記評価情報と、複数の目標人物の中から選択された第1目標人物についての前記評価情報とを含む入力情報を入力された場合、前記第1運動についての複数の練習メニューのうち前記第1人物に適した練習メニューを示す練習メニュー情報を出力する学習済みの機械学習モデルへ前記入力情報を入力し、前記機械学習モデルから出力される前記練習メニュー情報を含む出力情報を出力するステップ、
を実行させるためのプログラム。
【0094】
以上、この開示の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この開示の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0095】
また、以上に説明した装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここで、当該装置は、例えば、情報処理装置1等である。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0096】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル又は差分プログラムであってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1…情報処理装置、11…制御部、12…記憶部、13…入力受付部、14…通信部、15…表示部、21…第1検出部、22…第2検出部、111…処理部、112…推定部、113…表示制御部、114…取得部、115…生成部、M…機械学習モデル