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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027649
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】プログラム、管理装置及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240222BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130609
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】柴田 直幸
(72)【発明者】
【氏名】長縄 祐美子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】来店した顧客を適切な座席にスムーズに案内することが可能な技術を提供する。
【解決手段】店舗の座席を管理する管理サーバは、店舗の座席レイアウトの設定を受け付ける第1受付部312と、店舗への顧客の来店を受け付ける第2受付部313と、来店した顧客の座席を決定する決定部314と、決定した顧客の座席の方向を、セルフチェックイン端末に表示する表示制御部315とを備える。来店した顧客は、予約の有無にかかわらず、店舗内のセルフチェックイン端末に表示される座席案内画面を確認することで、自分の座席が店舗のどの方向にあるのか、速やかに把握することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
店舗の座席レイアウトの設定を受け付ける第1受付部と、
前記店舗への顧客の来店を受け付ける第2受付部と、
来店した前記顧客の座席を決定する決定部と、
決定した前記顧客の座席の方向を、表示装置に表示する表示制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記座席レイアウトには、前記表示装置を基準とした各座席の方向をあらわす情報が含まれる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記顧客を案内した前記座席について、ステータスを利用中に更新する更新部としてさらに機能させる、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記決定部は、前記顧客の予約の有無に応じて、前記座席の決定方法を切り替える、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記決定部は、前記顧客の予約がある場合には、予約時に設定した座席を前記顧客の座席として決定する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記決定部は、前記顧客の予約がない場合には、前記顧客によって設定される来店人数と、設定された配席ルールに基づいて、前記顧客の座席を決定する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項7】
前記配席ルールは、下記(1)~(4)に示す4つのルールの組み合わせによって構成される、請求項6に記載のプログラム。
(1)同日の後の時間帯に予約が入っている座席を、優先して配席する。
(2)事前に設定された来店人数別のテーブル配席優先度設定情報に従って配席する。
(3)事前に設定されたテーブル結合設定情報に従って配席する。
(4)事前に設定された各テーブルの収容人数情報に従って配席する。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記座席の方向を矢印で表示する、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記座席が存する店舗内のエリアごとに色分けして表示する、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項10】
店舗の座席を管理する管理装置であって、
前記店舗の座席レイアウトの設定を受け付ける第1受付部と、
前記店舗への顧客の来店を受け付ける第2受付部と、
来店した前記顧客の座席を決定する決定部と、
決定した前記顧客の座席の方向を、表示装置に表示する表示制御部と、を具備する管理装置。
【請求項11】
コンピュータによって実行される店舗の座席の管理方法であって、
前記店舗の座席レイアウトの設定を受け付ける第1受付ステップと、
前記店舗への顧客の来店を受け付ける第2受付ステップと、
来店した前記顧客の座席を決定する決定ステップと、
決定した前記顧客の座席の方向を、表示装置に表示する表示制御ステップと、を含む管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、管理装置及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レストランや食堂などの飲食店業界においては、接客効率の向上を目的として、店舗スタッフがリアルタイムに座席状況を把握することが可能なシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-99998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記システムによれば、店舗スタッフがリアルタイムに座席状況を把握し、空いている座席へ顧客を案内等することができるが、対応する店舗スタッフが新人などである場合には、店舗内の座席位置をすべて把握できていないために、顧客を座席案内するのに手間取ってしまい、接客効率が低下してしまう、という問題があった。
【0005】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、来店した顧客を適切な座席にスムーズに案内することが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様であるプログラムは、コンピュータを、店舗の座席レイアウトの設定を受け付ける第1受付部と、店舗への顧客の来店を受け付ける第2受付部と、来店した顧客の座席を決定する決定部と、決定した顧客の座席の方向を、表示装置に表示する表示制御部として機能させることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、来店した顧客を適切な座席にスムーズに案内することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る座席管理システムの概略構成を示す図である。
図2】管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
図3】座席レイアウト情報を例示したイメージ図である。
図4】座席案内画面を例示した図である。
図5】来店ディスプレイの設定受付処理を示すフローチャートである。
図6】来店ディスプレイの設定画面を例示した図である。
図7】テーブル表示設定用の来店ディスプレイの設定画面を例示した図である。
図8A】配席優先度設定用の来店ディスプレイの設定画面を例示した図である。
図8B】配席優先度設定用の来店ディスプレイの設定画面を例示した図である。
図9】テーブル結合設定用の来店ディスプレイの設定画面を例示した図である。
図10】来店時の受付処理を示すフローチャートである。
図11】受付画面を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
A.本実施形態
図1は、本実施形態に係る座席管理システム1の概略構成を示す図である。
座席管理システム1は、店舗の運営者や従業員等(以下、「店舗関係者」と総称)が操作する店舗端末10と、店舗に来店した顧客が操作するセルフチェックイン端末20と、予約に関わる様々な設定や予約状況などを一元管理する管理サーバ30とを備えて構成される。
【0011】
店舗端末10とセルフチェックイン端末20と管理サーバ30とは、通信ネットワークNを介して接続される。なお、図1では、便宜上、店舗端末10及びセルフチェックイン端末20を1台ずつ図示しているが、店舗端末10やセルフチェックイン端末20の数は、システム設計などに応じて任意に設定することができる。
【0012】
通信ネットワークNは、店舗端末10とセルフチェックイン端末20と管理サーバ30との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0013】
店舗端末10は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォンなどによって構成され、本システム1を利用するために必要なソフトウェアやブラウザ等を備えている。店舗端末10は、店舗関係者の指示に従ってソフトウェアやブラウザ等を動作させることで、本システム1が提供する各種サービスを享受する。例えば、予約に関わる様々な設定を管理サーバ30に送信したり、管理サーバ30から提供される予約状況などをあらわすページ(例えば、ウェブページ)をディスプレイ上に表示したりすることが可能となっている。なお、ソフトウェアは、店舗端末10にインストールする構成であってもよいが、管理サーバ30等から通信ネットワークNを介してソフトウェアの一部または全部の機能が提供される構成(いわゆるSaaS(Software as a Service)など)であってもよい。
【0014】
セルフチェックイン端末20は、店舗関係者と対面することなく、顧客が自らチェックイン(受付手続き)するための端末であり、例えばタブレット端末などによって構成されている。セルフチェックイン端末20は、例えば店舗の入り口付近などに設置され、有線または無線を介してプリンタPに接続されている。プリンタPは、セルフチェックイン端末20の操作に応じて、顧客の座席券(券)などを印刷することが可能となっている。
【0015】
管理サーバ(管理装置)30は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワーク上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。管理サーバ30は、制御装置31と記憶装置32を備えている。制御装置31は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置31は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより、各店舗の予約に関わる様々な設定を受け付ける機能、予約状況などを一元管理する機能、さらには、各店舗に来店した顧客の座席を決定し、セルフチェックイン端末20に表示する機能などを提供する。記憶装置32は、ハードディスクドライブ等である。
【0016】
図2は、制御装置31のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。図2に示すように、機能モジュールには、アカウント管理部311、第1受付部312、第2受付部313、決定部314、表示制御部315、更新部316が含まれる。
【0017】
アカウント管理部311は、店舗関係者が利用するアカウント(例えば、ID、パスワードを含むユニークな情報など)を管理するとともに、各アカウントでのログインを受け付ける。
【0018】
第1受付部312は、各店舗端末10から、座席レイアウト情報の設定を受け付ける。
図3は、座席レイアウト情報SLを例示したイメージ図である。
座席レイアウト情報SLには、テーブル、カウンター、円卓といった座席が配置(配席)されるテーブルの種類を特定する情報や、各テーブルに設けられた座席数(すなわち、テーブルの収容人数)、座席位置を特定するための情報などが含まれる。なお、座席位置を特定するための情報には、セルフチェックイン端末20の設置位置を基準としたときの座席の方向をあらわす情報を含めるように構成してもよい。
【0019】
店舗関係者は、店舗端末10を操作して自店舗の座席レイアウト情報SLを入力する。かかる操作が行われると、店舗端末10は、入力された座席レイアウト情報SLに店舗IDなどを付与して管理サーバ30に送信する。第1受付部312は、座席レイアウト情報SLを受信すると、記憶装置32に格納する。
【0020】
第2受付部313は、各店舗への顧客の来店を受け付ける。具体的には、各店舗に来店した顧客が、当該店舗に設置されたセルフチェックイン端末20を操作すると、セルフチェックイン端末20は、顧客の来店に関わる来店情報(例えば、予約の有無や人数など)を管理サーバ30に送信する(詳細は後述)。第2受付部313は、来店情報を受信すると、記憶装置32に格納する。
【0021】
決定部314は、各店舗へ来店した顧客の座席を決定する。詳細は後述するが、決定部314は、来店した顧客の予約の有無に応じて座席の決定方法を切り替える。決定部314は、顧客が事前に予約して来店した場合には、予約時に店舗関係者などが設定した座席を顧客の座席として決定する。一方、決定部314は、顧客が予約なしに来店した場合には、顧客によって設定される来店情報(例えば、顧客の来店人数など)と、当該店舗の店舗関係者によって事前設定される配席ルールPRに基づいて、顧客の座席を決定する。
【0022】
表示制御部315は、各店舗端末10やセルフチェックイン端末(表示装置)20への表示内容を制御する。一例を挙げて説明すると、表示制御部315は、決定部314によって顧客の座席が決定されると、決定した座席が店舗のどの方向にあるのかを顧客に知らせるために、顧客の座席の方向をあらわす座席案内画面を、店舗のセルフチェックイン端末20に表示する。
【0023】
図4は、セルフチェックイン端末20に表示される座席案内画面P1を例示した図である。
図4に示すように、座席案内画面P1には、セルフチェックイン端末20からの顧客の座席方向をあらわす矢印AR、座席の番号や名前(図4では、テーブルA001)が表示される。矢印ARについては、座席が存する店舗内のエリアごとに色分け(例えば、4色など)して表示される。例えば、店舗のエリアAに設置されているテーブルは、黒色の矢印で案内表示され、店舗のエリアBに設置されている円卓は、緑色の矢印で案内表示され、店舗のテラス(エリアC)に設置されているカウンターは、青色の矢印で案内表示される、といった具合である。なお、店舗内に店内マップなどのPOP(Point Of Purchase)が設置されている場合には、矢印ARの色とPOPの色をあわせることで視認性を高めるようにしてもよい。
【0024】
来店した顧客は、店舗内のセルフチェックイン端末20に表示される座席案内画面P1を確認することで、自分の座席が店舗のどの方向にあるのか、速やかに把握することができる。このため、店舗のスタッフが各顧客に座席を逐一案内する等の煩雑な作業を回避することができ、従来に比して接客効率を向上することが可能となる。
【0025】
更新部316は、座席の利用状況(ステータス)を更新する。一例を挙げて説明すると、更新部316は、顧客を案内した座席については、ステータスを“空き”から“利用中”に更新する一方、会計を終えた座席については、ステータスを“利用中”から“空き”へと更新する。
以下、座席管理システム1の動作について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
(1)来店ディスプレイの設定
図5は、管理サーバ30によって実行される、来店ディスプレイの設定受付処理を示すフローチャートである。なお、来店ディスプレイの設定とは、顧客が来店した時にセルフチェックイン端末20に表示される画面(ディスプレイ)に関する様々な設定を意味する。
【0027】
店舗関係者は、店舗端末10を利用して管理サーバ30へのログインを試みる。管理サーバ30は、店舗端末10からログイン要求を受け取ると、ログイン認証を行う(ステップSa1)。ログインに成功すると、管理サーバ30は、図6に示すような、来店ディスプレイの設定画面P2を店舗端末10に表示し(ステップSa2)、設定メニューの選択を受け付ける(ステップSa3)。本実施形態では、設定メニューとして、基本設定CM1、テーブル表示設定CM2、配席優先度設定CM3、テーブル結合設定CM4の選択が可能となっている。
【0028】
店舗関係者は、来店ディスプレイの設定画面P2のサイドバーに表示される各設定メニューを確認した後、店舗端末10を操作することで、いずれかの設定メニューを選択する。店舗関係者によっていずれかの設定メニューが選択されると、選択された設定メニューが管理サーバ30に通知される。管理サーバ30は、店舗端末10からの通知に基づき、いずれの設定メニューが選択されたかを判断する(ステップSa4)。
【0029】
<基本設定CM1が選択された場合(ステップSa5)>
基本設定CM1は、来店ディスプレイの基本的な設定を行うためのメニューであり、図6に示すように、受付設定CM11、配席設定CM12、表示設定CM13などが可能となっている。
【0030】
受付設定CM11は、顧客の受付方法を設定するものであり、本実施形態では、予約の照会方法(例えば、電話番号や予約者名など)や、予約なしで直接来店することを受け付けるか否か(直接来店受付)を設定することが可能となっている。
【0031】
配席設定CM12は、配席条件などを設定するものであり、本実施形態では、配席優先度の選択設定、座席効率重視設定、任意席案内設定が可能となっている。配席優先度の選択設定は、顧客の来店人数に対して配席するテーブルの優先度を設定するか否か、さらに、優先度を設定する場合には、3つの時間帯(通常時、ランチ、混雑時)のいずれかを選択することが可能となっている。座席効率重視設定は、当日の後の時間帯に予約(未来予約)が入っているテーブル(席)に優先的に案内するか否かを設定するものであり、任意席案内設定は、他に空席がない場合に、収容可能な任意のテーブル(席)に案内するか否かを設定するものである。
【0032】
表示設定CM13は、セルフチェックイン端末20の表示内容を設定するものであり、本実施形態では、ラストオーダー時間の設定や、顧客が来店したときの受付トップ画面の表示メッセージの設定、受付券の表示メッセージの設定などが可能となっている。その他にも、例えば準備時間(いわゆるバッシング時間)の設定やパスコードの設定などが可能となっている。
【0033】
店舗関係者は、店舗端末10を操作して基本設定CM1を行う。かかる操作が行われると、基本設定CM1の設定内容をあらわす基本設定情報が、店舗端末10から管理サーバ30に送信される。管理サーバ30は、基本設定情報を受信すると、これを記憶装置32に記憶し(ステップSa6)、処理を終了する。
【0034】
<テーブル表示設定CM2が選択された場合(ステップSa7)>
テーブル表示設定CM2は、店舗に設置したセルフチェックイン端末20からの座席(テーブル)の方向を設定するためのメニューである。
【0035】
図7は、テーブル表示設定用の来店ディスプレイの設定画面P3を例示した図である。
図7に示すように、テーブル表示設定CM2では、テーブルごとに、方向(矢印の向き)と、店舗内のエリアをあらわす色を設定することが可能となっている。
【0036】
店舗関係者は、店舗端末10を操作してテーブル表示設定CM2を行う。かかる操作が行われると、テーブル表示設定CM2の設定内容をあらわすテーブル表示設定情報が、店舗端末10から管理サーバ30に送信される。管理サーバ30は、テーブル表示設定情報を受信すると、これを記憶装置32に記憶し(ステップSa8)、処理を終了する。
【0037】
<配席優先度設定CM3が選択された場合(ステップSa9)>
配席優先度設定CM3は、店舗に来店した顧客の人数に応じて優先的に案内したい座席(テーブル)を設定するためのメニューである。
【0038】
図8A及び図8Bは、配席優先度設定用の来店ディスプレイの設定画面P4を例示した図である。
図8Aに示すように、配席優先度設定CM3では、3つの時間帯(「通常時」、「ランチ」、「混雑時」)のそれぞれについて、配席優先度の設定が可能となっている。例えば、「ランチ」について配席優先度を設定する場合であれば、店舗関係者は、「ランチ」に対応づけられている[編集する]をクリックする。かかる操作がなされると、図8Bに示すような来店ディスプレイの設定画面P4に切り替わる。配席優先度設定CM3では、配席優先度の名前(例えば、「ランチ」)や、設定概要(例えば、「水曜、金曜日のランチ時間11時~14時まで設定」)の入力とともに、来店人数ごとに、優先的に案内したいテーブルを順次選択・設定することが可能となっている。なお、設定可能な時間帯や来店人数は、システム設計などに応じて任意に設定可能である。
【0039】
店舗関係者は、店舗端末10を操作して配席優先度設定CM3を行う。かかる操作が行われると、配席優先度設定CM3の設定内容をあらわす配席優先度設定情報が、店舗端末10から管理サーバ30に送信される。管理サーバ30は、配席優先度設定情報を受信すると、これを記憶装置32に記憶し(ステップSa10)、処理を終了する。
【0040】
<テーブル結合設定CM4が選択された場合(ステップSa11)>
テーブル結合設定CM4は、テーブル結合を設定するためのメニューであり、来店人数に応じて、テーブル結合したテーブルに来店案内することが可能となっている。
【0041】
図9は、テーブル結合設定用の来店ディスプレイの設定画面P5を例示した図である。
図9に示すように、テーブル結合設定CM4では、収容人数などに応じて複数種類のテーブル結合を設定することが可能となっている。店舗関係者は、店舗端末10を操作することで、新たにテーブル結合を追加したり、設定済みのテーブル結合を編集したりすることができる。
【0042】
なお、テーブル結合に際しては、例えば隣り合うテーブルを選択しなければならない等の条件を予め設定してもよい。かかる条件を満たさない場合には、例えば「無効なテーブル結合があります。」等の警告メッセージを報知することで、店舗関係者にテーブル結合の設定の見直しを促すようにしてもよい。
【0043】
店舗関係者は、店舗端末10を操作してテーブル結合設定CM4を行う。かかる操作が行われると、テーブル結合設定CM4の設定内容をあらわすテーブル結合設定情報が、店舗端末10から管理サーバ30に送信される。管理サーバ30は、テーブル結合設定情報を受信すると、これを記憶装置32に記憶し(ステップSa12)、処理を終了する。
【0044】
管理サーバ30は、配席優先度設定情報及びテーブル結合設定情報を受け付けると、顧客が予約なしに来店した場合に、顧客の座席を決定するために必要な配席ルールPRを設定し、これを記憶装置32に記憶する。配席ルールPRの一例として、例えば下記(1)~(4)に示す4つのルールを組み合わせて利用してもよいが、これに限る趣旨ではない。例えば、4つのルールの中の特定のルール(例えば、(2)及び(3))のみを利用してもよく、さらには、4つのルール以外の他のルールをあわせて利用してもよい。
(1)同日の後の時間帯に予約が入っている座席を、優先して配席する。
(2)事前に設定された来店人数別の配席優先度設定情報に従って配席する。
(3)事前に設定されたテーブル結合設定情報に従って配席する。
(4)事前に設定された各テーブルの収容人数に従って配席する。
【0045】
(2)来店受付
図10は、顧客が来店したときに管理サーバ30によって実行される、来店時の受付処理を示すフローチャートである。
【0046】
管理サーバ30は、顧客が店舗に来店すると、図11に示すような受付画面P6をセルフチェックイン端末20に表示し(ステップSb1)、顧客に予約の有無を確認する(ステップSb2)。
【0047】
顧客は、受付画面P6を確認したうえで、事前に予約している場合には、予約ありボタンB1をタッチする一方、事前に予約していない場合には、予約なしボタンB2をタッチすることで受付を行う。かかる操作が行われると、セルフチェックイン端末20から管理サーバ30に予約の有無をあらわす操作情報(来店情報)が送信される。
【0048】
<予約ありの場合(ステップSb2;YES)>
管理サーバ30は、予約ありの操作情報を受信すると、セルフチェックイン端末20に対し、予約の照会方法の選択を促す画面を表示する。予約の照会方法として、例えば電話番号で照会する方法や、予約者名で照会する方法が挙げられるが、どのような照会方法を採用するかは任意である。
【0049】
顧客は、セルフチェックイン端末20を操作することで、予約の照会方法を選択した後、予約の照会に必要な情報を入力する。例えば、予約者の照会方法として「電話番号」を選択した場合には、顧客の電話番号を入力する。セルフチェックイン端末20は、顧客の電話番号の入力を受け付けると、これを予約照会情報(来店情報)として管理サーバ30に送信する。
【0050】
管理サーバ30は、予約照会情報を受信すると(ステップSb3)、予約照会情報を検索キーとして記憶装置32に格納されている予約データベースを検索する(ステップSb4)。予約データベースには、予約ID、予約者名、電話番号、予約人数、配席可能なテーブルなどを含む予約情報が複数登録されている。管理サーバ30は、予約データベースを参照することで、予約照会情報に合致する予約情報を取得し(ステップSb5)、配席可能なテーブルを決定する。なお、予約照会情報に合致する予約情報が見つからない場合やシステムエラー等が生じている場合には、該当予約なしとして店舗関係者を呼び出すようにしてもよい。
【0051】
管理サーバ30は、配席可能なテーブル(すなわち、顧客の座席)を決定すると、記憶装置32に格納されているテーブル表示設定情報を参照し、テーブル案内(座席案内)を行う。一例を挙げて説明すると、管理サーバ30は、例えば配席可能なテーブルが「テーブルA001」である場合には、テーブル表示設定情報を参照し、当該顧客を「テーブルA001」へ案内するためのテーブルの方向及び色を特定する。そして、管理サーバ30は、店舗のセルフチェックイン端末20に、例えば図4に示すような、顧客を「テーブルA001」へ案内するための座席案内画面P1を表示する(ステップSb6)。
【0052】
一方、セルフチェックイン端末20は、接続されたプリンタPを利用して、当該顧客の座席券を印刷する。顧客は、プリンタPから出力される座席券を受け取ると、座席案内画面P1に従って、案内された座席に着席する。顧客が座席に着席すると、管理サーバ30は、顧客を案内した座席について、ステータスを“空き”から“利用中”に変更し(ステップSb7)、処理を終了する。
【0053】
<予約なしの場合(ステップSb2;NO)>
管理サーバ30は、予約なしの操作情報を受信すると、セルフチェックイン端末20に対し、例えば来店人数、代表者氏名などの来店情報の入力を促す画面を表示する。セルフチェックイン端末20は、来店情報の入力を受け付けると、管理サーバ30に送信する。
【0054】
管理サーバ30は、来店情報を受信すると(ステップSb8)、来店情報と、事前に設定された配席ルールPRづいて、配席可能なテーブル(すなわち、顧客の座席)を決定する(ステップSb9)。なお、満席時である場合や、来店人数が設定された上限値以上(例えば、11名以上など)である場合には、満席等である旨の画面をセルフチェックイン端末20に表示するとともに、店舗関係者を呼び出すようにしてもよい。
【0055】
管理サーバ30は、配席可能なテーブルを決定すると、記憶装置32に格納されているテーブル表示設定情報を参照し、テーブル案内(座席案内)を行う(ステップSb6)。なお、この後の動作は、予約ありの場合と同様に説明することができるため、割愛する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、来店した顧客は、予約の有無にかかわらず、店舗内のセルフチェックイン端末に表示される座席案内画面を確認することで、自分の座席が店舗のどの方向にあるのか、速やかに把握することができる。このため、店舗関係者が各顧客に座席を逐一案内する等の煩雑な作業を回避することができ、従来に比して接客効率を向上することが可能となる。
【0057】
B.その他
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0058】
1…座席管理システム、10…店舗端末、20…セルフチェックイン端末、30…管理サーバ、31…制御装置、32…記憶装置、311…アカウント管理部、312…第1受付部、313…第2受付部、314…決定部、315…表示制御部、316…更新部、SL…座席レイアウト情報、PR…配席ルール、P1…座席案内画面、P2,P3,P4,P5…来店ディスプレイの設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11