(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027732
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240222BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240222BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/02 324
G06Q50/10
A63F13/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130785
(22)【出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】515139846
【氏名又は名称】ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
5L049CC18
(57)【要約】
【課題】現実世界での社会経済活動と仮想世界での遊戯活動において、一方の活動が他方の活動のインセンティブとなると共に、仮想世界における遊戯活動という楽しみを伴う活動によりこの循環を維持・増大させることができる仕組みを提案する。
【解決手段】情報処理装置としてのサーバ1は、現実世界でのユーザの社会活動情報と仮想世界でのユーザの遊戯活動情報とを関連付けて記録する記憶部と、現実世界でのユーザの社会活動情報、又は仮想世界でのユーザの遊戯活動情報を取得する活動情報取得部31と、現実世界でのユーザの社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び仮想世界でのユーザの遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力部32を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶手段と、
前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得手段と、
前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザによる前記現実社会活動施設での社会活動に基づいて前記仮想社会活動施設を構成する仮想社会活動施設構成手段と、
前記ユーザ以外の他のユーザに前記仮想社会活動施設での社会活動を開放する仮想社会活動施設開放手段と、を備え、
前記特典出力手段は、前記他のユーザによる社会活動に基づいて前記ユーザに特典を出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特典出力手段は、前記所定の遊戯活動情報での前記所定の条件として、前記ユーザが前記仮想社会活動施設での遊戯活動において得た所定のポイントが所定の閾値以上となった場合に、前記第2の特典として、前記現実社会活動施設で使用できる電子クーポンを発行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特典出力手段は、前記所定の遊戯活動情報が前記所定の条件を満たし、かつ、前記遊戯活動での前記仮想社会活動施設内において、前記ユーザが特典に対応する場所に移動すると、前記第2の特典として、前記現実社会活動施設で使用できる電子クーポンを発行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶ステップと、
前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得ステップと、
前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力ステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項6】
現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶ステップと、
前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得ステップと、
前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現実を模した世界や所望の世界をデジタル映像化した三次元仮想空間(仮想世界)をネットワーク上に構築し、ここにアバターと称される自分の分身オブジェクト(仮想物体)を表示させて、現実世界と同じような生活を営む遊戯活動が着目されている。
【0003】
ところが、現実世界での行為と仮想世界での行為とはそれぞれ独立し、互いの世界を関連付けて、現実世界の社会経済活動の結果を仮想世界へ反映すること、又は仮想世界の社会経済活動の結果を現実世界へ反映することはなされていない。
【0004】
そこで、現実世界と仮想世界とを関連付けるものとして、例えば、仮想店舗で購入された商品に応じて利用者端末へ実店舗の特典情報(ポイント等)が送られるシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、現実世界や仮想世界での行為を単に関連付けるだけでは、現実世界と仮想世界とを互いに反映しているとはいえず、ワクワク感またはドキドキ感がなく楽しみまたは面白みがない。つまり、仮想世界ではゲーム感覚で様々な遊戯活動を行うことができるが、その結果が、現実世界での社会経済活動のインセンティブとなって反映されることはない。また、現実世界での社会経済活動の結果が、仮想世界での遊戯活動のインセンティブとなって反映されることもない。
従って、実店舗に関係する仮想世界のゲームの結果が実店舗の特典に反映される仕組みは、出願人が知る限り未だ提案されていない。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用者にとって、現実社会経済活動施設での社会経済活動と、仮想社会経済活動施設での遊戯活動とが、一方の活動が他方の活動のインセンティブとなって反映されると共に、仮想社会経済活動施設における遊戯活動という楽しみを伴う活動によりこの循環を維持・増大させることができる仕組みを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は、現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶手段と、前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得手段と、前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力手段と、を備えることを基本とする情報処理装置である。
【0009】
また、上記態様の情報処理装置において、前記ユーザによる前記現実社会活動施設での社会活動に基づいて前記仮想社会活動施設を構成する仮想社会活動施設構成手段と、前記ユーザ以外の他のユーザに前記仮想社会活動施設での社会活動を開放する仮想社会活動施設開放手段とを備え、前記特典出力手段は、前記他のユーザによる社会活動に基づいて前記ユーザに特典を出力するものでもある。
【0010】
また、上記態様の情報処理装置において、前記特典出力手段は、前記所定の遊戯活動情報での前記所定の条件として、前記ユーザが前記仮想社会活動施設での遊戯活動において得た所定のポイントが所定の閾値以上となった場合に、前記第2の特典として、前記現実社会活動施設で使用できる電子クーポンを発行するものでもある。
【0011】
また、上記態様の情報処理装置において、前記特典出力手段は、前記所定の遊戯活動情報が前記所定の条件を満たし、かつ、前記遊戯活動での前記仮想社会活動施設内において、前記ユーザが特典に対応する場所に移動すると、前記第2の特典として、前記現実社会活動施設で使用できる電子クーポンを発行するものでもある。
【0012】
また、本発明の一態様は、現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶ステップと、前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得ステップと、前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力ステップと、を有する情報処理方法である。
【0013】
また、本発明の一態様は、現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び前記現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設での前記ユーザの遊戯活動情報が関連付けられて記録される記憶ステップと、前記現実社会活動施設における前記ユーザの所定の社会活動情報、又は前記仮想社会活動施設における前記ユーザの所定の遊戯活動情報を取得する活動情報取得ステップと、前記所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記現実社会活動施設と前記所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な第1の特典、及び前記所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、前記ユーザに、前記仮想社会活動施設と前記所定の関係を有する前記現実社会活動施設における社会活動で使用可能な第2の特典のうち少なくとも1つの特典を出力する特典出力ステップと、をコンピュータによって実行させるコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザにとって、現実社会活動施設での社会活動と、仮想社会活動施設での遊戯活動とが、一方の活動が他方の活動のインセンティブとなると共に、仮想社会活動施設における遊戯活動という楽しみを伴う活動によりワクワク感またはドキドキ感を覚え、楽しみや面白みがあるこの循環を維持・増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の概略を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理システムに含まれるサーバのハードウェアの構成を示すブロック図である。
【
図4】サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】サーバにおける情報処理の動作を示すフローチャートである。
【
図6】サーバにおける情報処理の動作を示すフローチャートである。
【
図7】サーバにおける情報処理の動作を示すフローチャートである。
【
図8】ユーザ端末に表示される仮想世界での遊戯活動の画面構成の例を示す模式図である。
【
図9】ユーザ端末に表示される仮想世界での遊戯活動の画面構成の例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施形態)
<概要>
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概要を示す図である。
本実施形態では、ユーザUが、仮想社会活動施設において所定の遊戯活動を行い、所定の条件を満たしたことに応じて、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実社会活動施設での社会活動で使用可能な特典を取得することを想定した例について説明する。すなわち、仮想社会(バーチャル)での活動に応じて、現実社会(リアル)での活動における特典を付与する。
また、本実施形態では、ユーザUが、現実社会活動施設において所定の社会活動を行い、所定の条件を満たしたことに応じて、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な特典を取得することを想定した例について説明する。すなわち、現実社会での活動に応じて、仮想社会での活動における特典を付与する。
【0017】
社会活動施設とは、社会活動を行うために利用される施設であり、現実世界での社会活動施設を現実社会活動施設といい、仮想世界での社会活動施設を仮想社会活動施設という。
現実社会活動施設としては、例えば、接客・販売施設や、飲食・宿泊施設、教育・学習支援施設、医療・福祉施設、不動産・物品賃貸施設、金融・保険施設、生活関連・娯楽施設等が挙げられる。
接客・販売施設としては、例えば、スーパーマーケットや百貨店、雑貨店、書店等が挙げられる。
飲食・宿泊施設としては、例えば、居酒屋やレストラン、ホテル・旅館等が挙げられる。
教育・学習支援施設としては、例えば、学校や学習塾、図書館・博物館・美術館等が挙げられる。
医療・福祉施設としては、例えば、病院や児童福祉施設・老人福祉施設・障害者福祉施設等が挙げられる。
不動産・物品賃貸施設としては、例えば、アパートやマンション、商業施設、レンタル・リース店等が挙げられる。
金融・保険施設としては、例えば、銀行や信用金庫・信用組合、証券会社、保険会社等が挙げられる。
生活関連・娯楽施設としては、例えば、役所や郵便局、ゴミ処理施設、映画館、劇場、スポーツ施設(例えば、ボーリング場、ゴルフ場)等が挙げられる。
【0018】
また、仮想世界は、所望の世界をデジタル映像化してネットワーク上に構築した三次元仮想空間(バーチャル空間)をいい、例えば、デジタルツイン、メタバース空間等が挙げられる。
なお、本実施形態では、現実社会活動施設および仮想社会活動施設は、それぞれ独立したものではなく、例えば、デジタルツインや、メタバース系列店舗等のように、現実世界と仮想世界での社会活動の結果が、互いに反映される所定の関係を有しているものとする。
【0019】
社会活動は、現実世界において所定の目的を達成するための活動であって、上述した社会活動施設での行為をいう。社会活動としては、例えば、買物、食事、旅行等が挙げられる。本実施形態では、ユーザによって行われた社会活動に関する情報は、社会活動情報として取得されるものとする。
一方、遊戯活動は、仮想世界において所定のルールに従って所定の目的を達成するための活動であって、例えば、いわゆる「ゲーム」を行う(プレイする)ことをいう。また、遊戯活動には、抽選によって獲得する特典がランダムに決まる仕組みである、いわゆる「ガチャ」を回すような行為も含むものとする。遊戯活動としては、例えば、接客ゲームや買物ゲーム、飲食ゲーム、旅行ゲームの他、ガチャやスロット、ルーレット、等が挙げられる。本実施形態では、ユーザによって行われた遊戯活動に関する情報は、遊戯活動情報として取得されるものとする。
【0020】
所定の条件を満たすとは、例えば、現実世界であれば、現実社会活動施設において所定の買物をしたこと等をいい、仮想世界であれば、仮想社会活動施設における遊戯活動で所定のミッションをクリアしたこと等をいう。
【0021】
また、特典とは、ユーザUに対して、所定の施設での所定の行為を期待して、所定の条件に基づいて付与する待遇や権利である。
現実社会活動施設での社会活動の結果得られる特典としては、例えば、遊戯活動で使えるアイテムや、アバターの追加、遊戯活動中のプレイヤ(ゲームの中のユーザ)の地位の昇格等をいう。
仮想社会活動施設での遊戯活動の結果得られる特典としては、例えば、現実社会活動施設において商品購入やサービス提供の割引や値引き等が受けられる電子クーポンやポイント等いう。
なお、電子クーポンとしては、商品やサービスの価格を減額する割引クーポンや値引きクーポンの他、例えば、所定の時間帯だけ利用可能な時間帯クーポン、所定の商品やサービスを無料提供する無料クーポン、ユーザの年齢や性別等の属性に応じて提供する属性クーポン、お店限定のグッズ等をプレゼントする特典付きクーポン、所定の商品を購入した場合や所定の天候といった条件を満たした場合にのみ使用できる条件付きクーポンとすることができる。
【0022】
例えば、
図1において矢印Aで示すように、ユーザUが、ユーザ端末2を用いてネットワークを介してサーバ1へ接続し、サーバ1より提供される仮想世界の社会活動施設において遊戯活動(ゲーム)を行う。そして、ユーザUが遊戯活動で所定の条件を満たしたこと(ゲームのミッションをクリア)に応じて、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実社会活動施設での社会活動で使用可能な特典(例えば、電子クーポン)を獲得したことを知らせる通知をサーバ1より受け取る。
【0023】
また、例えば、
図1において矢印Bで示すように、ユーザUが、現実世界の社会活動施設(例えば、スーパーマーケットや百貨店等の実店舗)へ赴いて買物を行う。そして、ユーザUが買物代金の決済を行う際、ユーザ端末2を用いてネットワークを介してサーバ1へ接続し、遊戯活動の結果獲得した特典(例えば、電子クーポン)の利用を要求する。そうすると、仮想社会活動施設での遊戯活動の結果が現実社会活動施設での社会活動に反映され、獲得した特典の利用によって現実世界での買物代金の割引や優待等が受けられるものとなる。
【0024】
つまり、現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザの社会活動情報、及び現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設でのユーザの遊戯活動情報が、互いに関連付けられて記録されるものとなっている。ゆえに、上述のように、仮想社会活動施設でのユーザの遊戯活動の結果が、現実社会活動施設でのユーザの社会活動に反映されると共に、現実社会活動施設でのユーザの社会活動の結果が、仮想社会活動施設でのユーザの遊戯活動に反映されるものとなっている。
【0025】
サーバ1は、現実世界の所定の現実社会活動施設において、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動の結果獲得した電子クーポン等の特典の利用を可能とする情報処理装置であって、演算処理機能や、通信機能を有する。また、サーバ1は、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実社会活動施設での社会活動の結果獲得したポイント等のインセンティブに基づいて、仮想世界での仮想社会活動施設における遊戯活動で使えるアイテム等の特典の発行を可能とする情報処理装置でもある。さらに、サーバ1は、現実社会活動施設での社会活動の結果獲得したポイント等のインセンティブを管理する装置、及び仮想社会活動施設における遊戯活動を提供する装置としても機能する
このサーバ1は、ユーザ端末2とネットワークを介して通信可能に接続されている。このようなサーバ1は、例えば、サーバ装置や、パーソナルコンピュータ等の電子機器により実現される。
【0026】
ユーザ端末2は、現実世界の所定の現実社会活動施設へ出向いたユーザUが操作するコンピュータであり、演算処理機能、通信機能を有する装置である。また、ユーザ端末2は、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設においてユーザUが遊戯活動を行うためコンピュータでもある。このユーザ端末2は、情報処理を実行するために必要な情報を記憶する記憶部を備える。つまり、ユーザ端末2は、本サービスを享受するための専用のアプリケーションや、ユーザを特定する情報等を記憶する記憶部を備える。この記憶部は、例えば、不揮発性メモリ等から構成される。
【0027】
ユーザ端末2は、サーバ1から送られる遊戯活動情報や、電子クーポン等の特典情報の表示が可能な情報出力部を備える。この情報出力部は、例えば、LCD(液晶)パネル等から構成される。顧客を特定する情報や電子クーポン情報は、例えば、コード化されて情報出力部に表示される。
【0028】
<システム構成>
図2は、本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成の概要を示す図である。本実施形態に係る情報処理システムは、サーバ1と、ユーザ端末2とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続して構成される。
なお、サーバ1、ユーザ端末2は、上述と同様のため、説明を省略する。
【0029】
<ハードウェア構成>
図3は、本実施形態に係るサーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0030】
CPU11は、ROM12に記憶されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。すなわち、CPU11は、プログラムに従って各種の処理を実行する、サーバ1全体の動作を制御するプロセッサである。また、プログラムは、例えば、サーバ1の各部を動作させるためのオペレーティングシステムやファームウェア、或いは、後述の機能ブロックを実現するためのアプリケーションソフトウェアといったプログラムである。
【0031】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0032】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス、マイク等で構成され、ユーザUの指示操作を受け付け、受け付けた指示操作に応じて各種情報を入力する。なお、例えば、タッチパネルにより、出力部16と入力部17とを一体にして実現してもよい。
【0033】
記憶部18は、サーバ1が情報処理を実行するために必要な各種データを記憶するものであって、例えば、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成される。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0034】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0035】
なお、サーバ1は単体で動作する装置に限らず、ネットワークNを介して通信を行うことで協調動作する分散型サーバシステムや、一般にクラウドサーバ又はクラウドストレージと称される、インターネット等のネットワークNに接続された一つ以上のサーバが含まれ得る。
【0036】
<機能構成>
図4は、本実施形態に係るサーバ1における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
サーバ1のCPU11においては、動作する際に、活動情報取得部31、特典出力部32、仮想社会活動施設構成部33、仮想社会活動施設開放部34が機能する。
すなわち、本実施形態に係るサーバ1は、補助記憶装置(例えば、ROM)に記憶された各種のプログラム(OS、アプリケーション等)が主記憶装置(RAM)にロードされ、CPU11により実行されることによって、活動情報取得部31、特典出力部32、仮想社会活動施設構成部33、仮想社会活動施設開放部34を含む装置として機能する。
【0037】
活動情報取得部31は、現実社会活動施設におけるユーザUの所定の社会活動情報、又は仮想社会活動施設におけるユーザUの所定の遊戯活動情報を取得する。
例えば、活動情報取得部31は、社会活動情報として、スーパーマーケットでの買物したこと、または買物時の購入情報等を取得する。
また、例えば、活動情報取得部31は、遊戯活動情報として、ゲーム上でのプレイ情報を取得する。
【0038】
特典出力部32は、所定の社会活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、ユーザUに対して特典を出力する。
例えば、特典出力部32は、現実社会活動施設で所定の買物をしたことに応じて、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動で使用可能な特典(第1の特典;例えば、ゲームで使えるアイテム)を出力する。
また、例えば、特典出力部32は、仮想社会活動施設におけるゲームで所定の画面をクリアしたことに応じて、ユーザU(の端末)に対して、所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たしたことに応じて、ユーザUに、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実社会活動施設における社会活動で使用可能な特典(第2の特典;例えば、買物で使えるポイント)を出力する。
【0039】
また、特典出力部32は、他のユーザによる社会活動に基づいてユーザUに特典を出力するものでもある。つまり、特典出力部32は、後述する現実社会活動施設での社会活動に基づいて構築した仮想社会活動施設での他のユーザによる社会活動に基づいて、当該仮想社会活動施設を管理(運営)するユーザUに対して特典を付与するものでもある。
例えば、ユーザUによって、仮想空間上にスーパーマーケットを模した「マイ店舗」のような仮想店舗が構築されることを想定する。そして、ユーザUが、現実空間のスーパーマーケットで購入した商品を、仮想空間上の「マイ店舗」において陳列することができるものとする。この場合、特典出力部32は、他のユーザが、(仮想空間上のユーザUの)マイ店舗に訪れ、買物をした場合に、売上に応じた特典をユーザUに対して付与することが考えられる。
これにより、ユーザUは、現実社会活動施設での社会活動の結果が反映された仮想社会活動施設を他のユーザに開放することで、新たな特典を獲得することができる。
【0040】
また、特典出力部32は、所定の遊戯活動情報での所定の条件として、ユーザUが仮想社会活動施設での遊戯活動において得た所定のポイント、または所定のパラメータ(例えば、ゲーム上の顧客満足度)が所定の閾値以上となった場合に、第2の特典として、現実社会活動施設(実店舗)で使用できる電子クーポンを発行するものでもある。
【0041】
また、特典出力部32は、所定の遊戯活動情報が所定の条件を満たし、かつ、遊戯活動での仮想社会活動施設内において、ユーザが特典に対応する場所に移動すると、第2の特典として、現実社会活動施設で使用できる電子クーポンを付与してもよい。
【0042】
仮想社会活動施設構成部33は、ユーザUによる現実社会活動施設での社会活動に基づいて仮想社会活動施設を構成する。すなわち、現実社会活動施設でのユーザUによる社会活動の結果を、仮想社会活動施設に反映させる。例えば、仮想社会活動施設構成部33は、ユーザUが現実社会活動施設において購入した商品が、ユーザUが仕入れた商品として当該ユーザUが管理する仮想社会活動施設に並べることが想定される。
【0043】
仮想社会活動施設開放部34は、ユーザU以外の他のユーザに仮想社会活動施設での社会活動を開放する。すなわち、ユーザUが管理する仮想社会活動施設に他のユーザが立ち入り、当該仮想社会活動施設での社会活動を可能とするものである。例えば、仮想社会活動施設開放部34は、ユーザUが管理する仮想社会活動施設に並べられた商品を、他のユーザが購入可能とするよう制御することが想定される。
【0044】
また、
図4に示すサーバ1の記憶部18においては、活動情報DB41、活動施設情報DB42等が設けられている。
活動情報DB41は、現実世界の所定の現実社会活動施設でのユーザUの社会活動情報、及び現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設でのユーザUの遊戯活動情報とを関連付けて記録する。
【0045】
活動施設情報DB42は、現実世界の所定の現実社会活動施設、及び現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想世界の仮想社会活動施設とを関連付けて記録する。また、活動施設情報DB42は、現実社会活動施設、及び仮想社会活動施設を識別する情報に関連付けて、当該ユーザUが、現実社会活動施設での社会活動や、仮想社会活動施設での遊戯活動で獲得した特典の情報を記憶するものとしてもよい。
【0046】
この活動情報DB41や活動施設情報DB42は、必ずしもサーバ1の記憶部18に設けられる必要はなく、サーバ1とネットワークNを介して通信な、例えば、クラウドサーバ等の外部記憶装置に記憶させるものとしてもよい。
【0047】
<処理内容>
図5は、本実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図5に示す例では、現実世界におけるユーザUの社会活動情報に基づいて、仮想世界において使用可能な特典を付与する例について説明する。
【0048】
ステップS11において、活動情報取得部31は、現実社会活動施設におけるユーザUの所定の社会活動情報として、実店舗での購入記録を取得する処理を行う。
次に、ステップS12において、特典出力部32は、ユーザUの所定の社会活動情報が所定の条件を満たしているか否かを判断する。例えば、特典出力部32は、ユーザUが所定の社会活動(ゲームにおけるアルバイト等)によって獲得したポイントの累積および/またはパラメータ(例えば、顧客満足度)が、所定の値以上であるか否か判断する処理を行う。所定のポイント以上である場合(S12-YES)はステップS13に進み、そうでない場合(S12-NO)はステップS11に進む。
【0049】
ステップS13において、特典出力部32は、ユーザUに、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設での遊戯活動(ゲーム)で使用可能な特典を発行する処理を行い、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。つまり、本実施形態では実店舗で買物をすることで、所定の条件を満たした場合に、ゲームで使用可能な特典が付与されるという、ワクワク感またはドキドキ感のあるゲーム的要素が含まれている。
なお、上述した実施形態では、現実社会活動施設での買物等の行為により獲得したポイントにより特典がもらえるものとなっているが、例えば、現実社会活動施設又は仮想社会活動施設での買物実績の金額や頻度により、特典がもらえるものとしてもよい。
さらに、発行された特典情報は、ユーザUを識別する情報に関連付けて記憶部18(例えば、特典情報DB)に登録されるものとしてもよい。
【0050】
図6は、本実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図6に示す例では、仮想世界におけるユーザUの遊戯活動情報に基づいて、現実世界において使用可能な特典(電子クーポン等)を付与する例について説明する。
【0051】
まず、ユーザUは、本サービスを享受するため、事前にユーザ端末2の通信機能を用いて本サービスのサイトにアクセスし、アプリケーションソフトをインストール(ダウンロード)しておく。このアプリケーションソフトを取得することで、仮想世界の仮想社会活動施設で所定の遊戯活動、すなわち、ゲームを行うことができる。
【0052】
ステップS21において、活動情報取得部31は、ユーザ端末2がゲームにログインしているか否か判定する処理を行う。
ステップS21での結果、活動情報取得部31が、ユーザ端末2はゲームにログインしていると判定した場合(S21-YES)、ステップS22に進み、そうでない場合(S21-NO)は、ステップS28へ進む。
【0053】
ステップS22において、活動情報取得部31は、ユーザUが仮想社会活動施設において実施している所定の作業を遊戯活動情報として取得する処理を行う。
ここで、所定の作業としては、例えば、
図8A乃至
図9Cに示す例を挙げることができる。
図8A乃至
図9Cは、何れも仮想社会活動施設としてのスーパーマーケットにおいて、ユーザUが所定の作業として従業員の仕事を行う、スーパーマーケット従業員育成ゲームを遊戯活動の一例として示すものである。ユーザUがゲームにログインすると、仮想社会活動施設であるスーパーマーケットが自分の店舗として設定され、その運営が任されるものとなる。
【0054】
図8Aには、所定の作業として、売上を向上させることを目的とする品出し作業を実施している状態の画面50が示されている。また、
図8Aは、これまでの作業の結果得た、売上金額を示す売上表示欄51と、顧客満足度を示す顧客満足度欄52が設けられたものとなっている。
図8Aにおいて、売上表示欄51には「10,100」の数値が示され、顧客満足度欄52には38%程度を表すグラフが示されている。
【0055】
図8Bには、所定の作業として、売上と顧客満足度を向上させることを目的とする接客作業(挨拶、案内)を実施している状態の画面60が示されている。また、
図8Bは、これまでの作業の結果得た、売上金額を示す売上表示欄61と、顧客満足度を示す顧客満足度欄62が設けられたものとなっている。
図8Bにおいて、売上表示欄61には「10,100」の数値が示され、顧客満足度欄62には43%程度を表すグラフが示されている。
【0056】
図8Cには、所定の作業として、顧客満足度を向上させることを目的とする清掃作業を実施している状態の画面70が示されている。また、
図8Cは、これまでの作業の結果得た、売上金額を示す売上表示欄71と、顧客満足度を示す顧客満足度欄72が設けられたものとなっている。
図8Cにおいて、売上表示欄71には「11,300」の数値が示され、顧客満足度欄72には77%程度を表すグラフが示されている。
【0057】
、
図9Aには、所定の作業として、顧客満足度を向上させることを目的とする接客作業(対応)を実施している状態の画面80が示されている。また、
図9Aは、これまでの作業の結果得た、売上金額を示す売上表示欄81と、顧客満足度を示す顧客満足度欄82が設けられたものとなっている。
図9Aにおいて、売上表示欄81には「20,600」の数値が示され、顧客満足度欄82には77%程度を表すグラフが示されている。
【0058】
図6の説明に戻る。
ステップS23において、特典出力部32は、上述した様々な所定の作業の結果得た、これまでの売上、又は顧客満足度を算出する処理を行う。
【0059】
ステップS24において、特典出力部32は、算出した売上、又は顧客満足度が所定の値以上か否か判定する処理を行う。売上、又は顧客満足度が所定の値以上である場合(S24-YES)はステップS25に進み、そうでない場合(S24-NO)はステップS22に進む。
【0060】
ステップS25において、特典出力部32は、ユーザUに対して電子クーポンを特典として発行する。この電子クーポンは、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実世界の現実社会活動施設で使用できるものであって、現実社会活動施設で発行される電子クーポン発行のお知らせも含まれる。
本実施形態ではゲームで所定の作業を行うことで、単に売上や顧客満足度が向上するだけでなく、所定の条件を満たした場合に、現実社会活動施設で使用可能な特典が付与される。よって、これまでにないワクワク感またはドキドキ感のあるゲーム的要素が含まれる。
なお、特典(電子クーポン)の発行は、上述した実施形態のように、仮想社会活動施設での遊戯活動により得た売上金額又は顧客満足度の何れかが所定の値以上となる場合に限らず、売上金額及び顧客満足度の双方が所定の値以上の場合に行うものとしてもよい。
【0061】
ステップS26において、特典出力部32は、電子クーポンの発行となる対象商品を発見したか否か判定する処理を行う。本実施形態では、特典出力部32は、ユーザUが特典に対応する場所に移動したか否か判定する。電子クーポンの発行となる対象商品を発見した(特典に対応する場所に移動した)場合(S26-YES)はステップS27に進み、そうでない場合(S26-NO)はステップS22に進む。
【0062】
ステップS27において、特典出力部32は、ユーザUに対して電子クーポンを発行する。この電子クーポンもまた、仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実世界の現実社会活動施設で使用できるものであって、現実社会活動施設で発行される電子クーポン発行のお知らせも含まれる。
【0063】
ここで、対象商品を発見する作業としては、例えば、
図9Bに示す例を挙げることができる。
図9Bは、仮想社会活動施設としてのスーパーマーケットにおいて、ユーザUが宝探しのように様々な商品の前に移動する状態を示すものである。
具体的には、
図9Bには、従業員としてもユーザUが、電子クーポン発行対象商品の前に移動した(立った)ことで、所定の電子クーポン91が発行された状態の画面90が示されている。つまり、画面には事前に電子クーポンは表示されておらず、ユーザUが店舗内をあちこち移動して所定の商品の前に移動したことで表示され、電子クーポンを発見するものとなっている。
本実施形態では、意図せず電子クーポン発行対象商品の前に移動したことで、電子クーポン91が発行されるため、ゲームとしての楽しみや面白みの他に、予期せぬ電子クーポンの獲得により、ワクワク感またはドキドキ感を味わうことができる。
【0064】
この電子クーポン91は、売上や顧客満足度の何れか一方もしくは双方が所定の値以上の場合に発行したり、仮想社会活動施設内での移動により発見したりする他、売上や顧客満足度が所定の値以上となって発行された電子クーポンを、仮想社会活動施設内を移動することで発見するものとしてもよい。
なお、本実施形態では、電子クーポンの発行および付与を分けているが、電子クーポンの発行とともに付与してもよい。
【0065】
ステップS28において、活動情報取得部31は、ユーザUが現実社会活動施設において実施する社会活動情報として、実店舗で電子クーポンを使用する要求を取得したか否か判定する処理を行う。
その結果、活動情報取得部31が、電子クーポンを使用する要求を取得したと判定した場合(S28-YES)、ステップS29に進み、そうでない場合(S28-NO)は、ステップS21に進む。
【0066】
ステップS29において、特典出力部32は、ユーザUに対して発行した電子クーポンに応じたサービスを提供する処理を行い、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。すなわち、ユーザUは、現実世界の社会活動施設(例えば、スーパーマーケット)へ赴いて買物をし、その代金の決済を行う際、ユーザ端末2を用いてネットワークを介してサーバ1へ接続し、遊戯活動の結果獲得した特典(電子クーポン)を選択して、その利用を要求する。そうすると、仮想社会活動施設での遊戯活動の結果が現実社会活動施設での社会活動(買物)に反映され、獲得した特典の利用によって現実世界での買物代金の割引や優待等が受けられるものとなる。
なお、電子クーポンは、特定のメーカと連携し、対象商品が陳列されている商品棚の前へ移動したときに発行され、当該対象商品が現実社会活動施設においてプレゼントされるものとしてもよい。
【0067】
図7は、本実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図7に示す例では、現実社会活動施設でのユーザUの社会活動情報を反映させた仮想社会活動施設において、他のユーザが社会活動を行うことを可能とし、当該社会活動に基づいて、特典として電子クーポンを発行する場合を例に説明する。
【0068】
ユーザUは、本サービスを享受するためのアプリケーションソフトをインストール(ダウンロード)しておくことで、仮想社会活動施設において所定の作業を行う他、他のユーザに開放することが可能な仮想社会活動施設の構築を行うことができる。
【0069】
ステップS31において、活動情報取得部31は、ユーザ端末2がゲームにログインしているか否か判定する処理を行う。ゲームにログインしている場合(S31-YES)はステップS32に進み、そうでない場合(S31-NO)はサーバ1での一連の動作は終了する(END)。
【0070】
ステップS32において、活動情報取得部31は、現実社会活動施設におけるユーザUの所定の社会活動情報として、実店舗で商品の購入があったか否か判定する処理を行う。実店舗で購入があった場合(S32-YES)はステップS33に進み、そうでない場合(S32-NO)はステップS32での処理を繰り返す。
【0071】
ステップS33において、仮想社会活動施設構成部33は、ユーザUによる現実社会活動施設での社会活動に基づいて仮想社会活動施設を構成する。すなわち、仮想社会活動施設構成部33は、現実社会活動施設と所定の関係を有する仮想社会活動施設であるゲーム内の店舗を設け、当該店舗において購入した対象商品を配置する。
ここで、ゲーム内の店舗に、購入した対象商品を配置する状態としては、例えば、
図9Cに示す例を挙げることができる。
図9Cは、ユーザUが任されているスーパーマーケットの商品棚に、ユーザUが現実社会活動施設であるスーパーマーケットで購入した商品が陳列された状態を示すものである。
【0072】
図9Cには、ユーザUが実際に購入した商品と同じ商品101が仕入れられ、ゲーム内の店舗において販売目的で陳列された状態の画面100示されている。したがって、ユーザUの現実社会活動施設での商品の購入により、ゲーム内の店舗に陳列される商品が増え、品揃えが充実することになる。
この商品101は、ゲーム内の店舗に訪れた他のユーザによって購入が可能なものとなっており、電子クーポンの発行の条件として、店舗の売上に反映されるものである。ゆえに、本実施形態ではゲームとしての楽しみや面白みと共に、自分が仕入れた商品の売れ行きによるワクワク感またはドキドキ感を覚えるものとなる。
【0073】
ステップS34において、仮想社会活動施設開放部34は、ユーザU以外の他のユーザに仮想社会活動施設での社会活動を開放する。すなわち、上述したように、ユーザUの店舗に他のユーザが買物に訪れ、ゲーム内で、他のユーザが対象商品(ユーザUが実際に購入した商品と同じ商品101)を購入したか否か判定する処理を行う。
ステップS34での結果、仮想社会活動施設開放部34が、他のユーザにより対象商品が購入されたと判定した場合(S34-YES)、ステップS35に進み、そうでない場合(S34-NO)は、ステップS32に進む。
【0074】
ステップS35において、特典出力部32は、ユーザUに対して電子クーポンを発行する。この電子クーポンは、既述したように仮想社会活動施設と所定の関係を有する現実世界の現実社会活動施設で使用できるものであって、現実社会活動施設で発行される電子クーポン発行のお知らせであってもよい。
【0075】
ステップS36において、活動情報取得部31は、ユーザUが現実社会活動施設において実施する社会活動情報として、実店舗で電子クーポンを使用する要求を取得したか否か判定する処理を行う。
その結果、活動情報取得部31が、電子クーポンを使用する要求を取得したと判定した場合(S36-YES)、ステップS37に進み、そうでない場合(S36-NO)は、ステップS31に進む。
そして、ステップS37において、特典出力部32は、ユーザUに対して発行した電子クーポンに応じたサービスを提供する処理を行い、サーバ1での一連の動作は終了する(END)。
【0076】
なお、上述した実施形態では、ゲーム内の店舗において他のユーザが商品を購入できるものとなっているが、ゲーム内で店舗を運営するユーザUを含めて実際に商品を購入できるものとしてもよい。つまり、ゲーム内の店舗での購入とは別に、ゲーム内で所望の商品を選択することで、いわゆる商品購入カートが出現し、実際に選択した商品を取り寄せる又は配送することを可能とする仕組みを備えるものとしてもよい。
【0077】
<本実施形態の有利な効果>
以上、本実施形態によれば、現実社会活動施設でのユーザUの社会活動情報と、仮想社会活動施設でのユーザUの遊戯活動情報とが関連付けられるので、それぞれの活動によって得られるインセンティブ(特典)を互いに活用することができる。しかも、仮想社会活動施設での遊戯活動は、ワクワク感またはドキドキ感を覚える楽しみや面白みを伴うものであり、遊戯活動により得られたインセンティブを現実社会活動施設での社会活動に用いることを目的とした集客に繋げることが期待できる。
【0078】
また、上述したゲーム内の店舗に訪れた他のユーザによる対象商品の購入を可能とする開放は、ユーザUが、世間に影響力のある情報を発信する、いわゆるインフルエンサーと称される者の場合に効果的であり、ゲーム内での店舗の売上向上が大いに期待できる。つまり、ユーザUのファンがゲーム内の店舗に訪れて対象商品を購入することで、その店舗の売上向上と共に、対象商品の宣伝・広告効果が期待できる。
さらに、インフルエンサーであるユーザUがSNS等によって、例えば「この前購入したポテトチップスがとても美味しかったよ」と発信することで、ユーザUのファンが同じ体験をしようと同じメーカのポテトチップスを実際に購入する効果も大いに期待することができる。
【0079】
(変形例)
上述の実施形態において、仮想空間上で購入した商品を、現実空間上でデリバリーするための機能部が設けられていてもよい。すなわち、仮想空間上の店舗が「バーチャル店舗」としての機能を有し、当該バーチャル店舗で購入し、所定の配送手続きを行った商品について、現実空間におけるユーザUの自宅等に配送される。
【0080】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は、本発明に含まれるものである。
【0081】
(その他)
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実装させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるかは、特に上述の例に限定されない。
【0082】
また、機能ブロックの存在場所も、
図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。
また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組合せで構成してもよい。
【0083】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば、サーバの他、汎用のスマートフォンや、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0084】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0085】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【符号の説明】
【0086】
1:サーバ 2:ユーザ端末 11:CPU
18:記憶部 19:通信部 31:活動情報取得部
32:得点出力部 33:仮想社会活動施設構成部 34:仮想社会活動施設開放部
41:活動情報DB 42:活動施設情報DB