(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027735
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】景品支持装置およびそれを備えるゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 9/30 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
A63F9/30 501D
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130790
(22)【出願日】2022-08-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】511242904
【氏名又は名称】株式会社マーベラス
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】松山 学
(57)【要約】
【課題】景品獲得ゲーム装置のゲームフィールド上の景品が他の景品に影響を与えることを低減し、ゲームプレイによって景品が散乱することがない景品支持装置を提供すること。
【解決手段】ゲームフィールドに配置された景品を開口を介して取得するゲーム装置に用いられる景品支持装置が提供される。当該景品支持装置は、ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有する。また、この景品支持装置を有するゲーム装置が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームフィールドに配置された景品を開口を介して取得するゲーム装置に用いられる景品支持装置であって、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とする景品支持装置。
【請求項2】
前記姿勢支持部は、前記複数の基材を囲むように形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項3】
前記姿勢支持部は、複数の姿勢支持部を含み、
前記複数の姿勢支持部は、鉛直方向に互いに離間して前記複数の基材に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項4】
前記姿勢支持部は、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項5】
前記姿勢支持部は、湾曲状に形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項6】
前記複数の基材は、前記姿勢支持部を設けるための切り欠きを有する請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項7】
前記複数の基材は、前記ゲームフィールドを複数の個別領域に分割するように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項8】
前記複数の基材を互いに接続するための補強部をさらに有し、
前記複数の基材は、前記補強部を中心に、前記補強部の外側に延びるように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項9】
前記補強部は、平板状に形成され、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項8に記載の景品支持装置。
【請求項10】
前記補強部と、前記姿勢支持部とは、前記鉛直方向と直交する方向から見たとき、前記鉛直方向に互いにずれて設けられている請求項8に記載の景品支持装置。
【請求項11】
開口と、景品を載置するゲームフィールドと、前記景品の姿勢を支持する景品支持装置とを有し、前記開口を介して前記景品を取得するゲーム装置であって、
前記景品支持装置は、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とするゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品支持装置およびゲーム装置に関する。特に、本発明は、景品を獲得するゲーム装置に用いられる景品支持装置およびそれを備えるゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、景品を獲得するゲーム装置が知られている(例えば、特許文献1)。このようなゲーム装置は、ゲーム空間内の景品支持部上に景品を載置するように構成されている。このゲーム装置は、ゲームフィールドの上方にクレーンなどの構造物を有さない。そのため、実際のアミューズメント施設では、複数の景品は景品支持部上に高く積み上げられている。
【0003】
この場合、ゲームプレイによって1つの景品のバランスが崩れると、他の景品のバランスもくずれ、景品がゲーム空間内に散乱することがある。そのため、ゲーム管理者は、散乱した景品を景品支持部上に再度積み上げなければならない。また、景品支持部周辺に景品を支持するような部材がないため、ゲーム管理者にとって、景品を積み上げることや背の高い景品を配置することは困難である。
【0004】
したがって、景品を獲得するゲーム装置において、ゲームフィールド上の景品が他の景品に干渉しないようなゲーム装置が求められている。また、景品の配置に手間がかからず、見栄えのよい景品配置が可能なゲーム装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、景品獲得ゲーム装置のゲームフィールド上の景品が他の景品に影響を与えることを低減し、ゲームプレイによって景品が散乱することがない景品支持装置を提供することにある、また、本発明の別の目的は、景品の陳列に手間がかからず、見栄えの良い景品の配置を実現することができる景品支持装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
また、上記目的は、下記(1)~(11)の本発明により達成されることもできる。
【0008】
(1)ゲームフィールドに配置された景品を開口を介して取得するゲーム装置に用いられる景品支持装置であって、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とする景品支持装置。
【0009】
(2)前記姿勢支持部は、前記複数の基材を囲むように形成されている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0010】
(3)前記姿勢支持部は、複数の姿勢支持部を含み、
前記複数の姿勢支持部は、鉛直方向に互いに離間して前記複数の基材に設けられている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0011】
(4) 前記姿勢支持部は、前記ゲームフィールドと平行に設けられている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0012】
(5)前記姿勢支持部は、湾曲状に形成されている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0013】
(6)前記複数の基材は、前記姿勢支持部を設けるための切り欠きを有する上記(1)に記載の景品支持装置。
【0014】
(7)前記複数の基材は、前記ゲームフィールドを複数の個別領域に分割するように設けられている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0015】
(8)前記複数の基材を互いに接続するための補強部をさらに有し、
前記複数の基材は、前記補強部を中心に、前記補強部の外側に延びるように設けられている上記(1)に記載の景品支持装置。
【0016】
(9)前記補強部は、平板状に形成され、前記ゲームフィールドと平行に設けられている上記(8)に記載の景品支持装置。
【0017】
(10)前記補強部と、前記姿勢支持部とは、前記鉛直方向と直交する方向から見たとき、前記鉛直方向に互いにずれて設けられている上記(8)に記載の景品支持装置。
【0018】
(11)開口と、景品を載置するゲームフィールドと、前記景品の姿勢を支持する景品支持装置とを有し、前記開口を介して前記景品を取得するゲーム装置であって、
前記景品支持装置は、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とするゲーム装置。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、景品獲得ゲーム装置のゲームフィールド上の景品が他の景品に影響を与えることを低減し、景品が散乱することがない景品支持装置を提供することができる。また、景品の陳列に手間がかからず、見栄えの良い景品の配置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態にかかる景品支持装置を含むゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【
図2】
図2は、ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の第2実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の第3実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図6】
図6は、本発明の第3実施形態にかかる景品支持装置の他の構成例を模式的に示す斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の第4実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明の第5実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明の第6実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の第6実施形態にかかる景品支持装置を含むゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の景品支持装置の説明に先立って、当該景品支持装置を含むゲーム装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。説明の都合上、図中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」、紙面手前側を「前」、紙面奥側を「後」として説明する。
【0022】
<<第1実施形態>>
1.ゲーム装置
図1は、本発明の第1実施形態にかかる景品支持装置を含むゲーム装置を模式的に示す斜視図である。
図2は、ゲーム装置の構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の第1実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視拡大図である。
【0023】
図1に示すように、本発明のゲーム装置1は、ゲーム空間215から開口41を介して景品取出空間223に景品を落下させるゲーム装置である。このようなゲーム装置1は、筺体2と、操作部3と、ゲームフィールド(規定部)4と、景品支持部5と、操作指示部6と、景品支持装置7と、記憶部8と、制御部9と、検知部11とを有する。以下、各部の構成を説明する。
【0024】
<筐体>
筺体2は、箱状に形成され、ゲーム装置1の各部材を設置または収納する機能を有している。筐体2の形状は、特に限定されず、三角柱状、楕円柱状、円柱状などに変更できる。筐体2は、筐体上部21と、筐体下部22とで構成されている。
【0025】
筐体上部21は、景品を獲得するゲーム空間215を構成する。このゲーム空間215は、筐体上部21とゲームフィールド4によって画成されている。筐体下部22は、記憶部8や制御部9を収納することに用いられる。筐体下部22は、その前面に、景品取出口221を有する。そして、筐体下部22は、後述する開口41を介してゲーム空間215と連通する景品取出空間223を構成する。この景品取出空間223は、筐体下部22と、ゲームフィールド4とで構成される空間である。
【0026】
<操作部>
操作部3は、筐体下部22の上面端部に設けられ、円柱状の押ボタンで構成されている。操作部3は、プレイヤからの入力情報を受け付ける機能を有している。ゲーム装置1では、押ボタンへの1回の操作で景品支持部5が変位する。そのため、操作部3は、一つのみの押ボタン31で構成されている。押ボタン31の数は特に限定されず、2以上であってもよい。また、操作部3は、ゲーム装置1の構成に応じて、操作用スティックやベッティング用表示画面を含んでいてもよい。
【0027】
<ゲームフィールド>
ゲームフィールド4は、筐体上部21と筐体下部22との間に設けられている。また、ゲームフィールド4は、景品を落下させる開口41を規定する規定部としての機能を有する。ゲームフィールド4は、平板状に形成されている。また、ゲームフィールド4は、その一部が切り抜かれた開口41と、開口41を構成する内周面に設けられた複数の連結部(図示しない)とを有する。
【0028】
開口41は、
図1に示すように、円形状に形成されている。この開口41は、ゲーム空間215と景品取出空間223とを連通するよう構成され、景品が落下するようになっている。開口41の数は、特に限定されず、2以上の複数であってもよい。また、開口41の形状は、特に限定されず、楕円形状、多角形状、矩形状、または湾曲形状等であってもよい。
【0029】
連結部は、景品支持部5を取り付ける機能を有する。複数の連結部は、開口41を構成するゲームフィールド4の内周面に沿って連続して設けられている。本実施形態では、連結部は、16個の連結部で構成されているが、1つの連結部で構成されていてもよい。
【0030】
<景品支持部>
景品支持部5は、ゲームフィールド4に設けられ、景品を支持するよう機能する。景品支持部5の数は特に限定されず、1つでも複数であってもよい。本実施形態では、景品支持部5の数は、ゲームフィールド4の連結部の数に対応して16本となっている。景品支持部5の形状は、特に限定されず、棒状、長尺状、平板状、プレート状、半円状、円状などいずれの形状であってもよい。景品支持部5の長さも特に限定されず、同一でも、異なっていてもよい。
【0031】
また、景品支持部5の外径(幅および/または厚み)は、その基端から先端にかけて漸減していてもよい。これにより、連結部から突出し、景品を支持する第1の状態において、景品支持部5同士の間隙が大きくなり、景品が落下するイメージをプレイヤに与えることができる。
【0032】
また、景品支持部5は、ゲームフィールド4の連結部に対して、取り外し可能に設けられている。これにより、連結部に対して、景品支持部5の取付位置を変更することができる。例えば、長さ、外径、形状の異なる景品支持部5、様々な演出部材(例えば、複数の棘部)を備える景品支持部5を交換して取り付けることができる。したがって、景品の載置方法の種類や、ゲームの難易度を変更することができる。その結果、ゲーム管理者が、ゲームの構成を自在に設定することができ、プレイヤを継続的に楽しませることができる。
【0033】
<操作指示部>
操作指示部6は、プレイヤにどの景品支持部5を動作させるかを指示する機能を有する。操作指示部6は、開口41に対応してゲームフィールド4上に設けられている。すなわち、操作指示部6は、景品支持部5や開口41を囲むように開口41の周方向に沿って設けられている。本実施形態では、操作指示部6は、景品支持部5と同心状(円環状)に設けられている。
【0034】
操作指示部6は、
図1に示すように、複数のブロック体61で構成されている。なお、ブロック体61の数は特に限定されず、1個であっても、2個以上の複数であってもよい。複数のブロック体61は、景品支持部5と隣接して景品支持部5と対応するように設けられた16個の対応ブロック体61aと、対応ブロック体61a同士の間に設けられ、景品支持部5に対応しないように設けられた16個の非対応ブロック体61bとで構成されている。すなわち、対応ブロック体61aと、非対応ブロック体61bとが、交互に設けられている。
【0035】
各ブロック体61は、ほぼ直方体状をなしており、その内部に表示装置が設けられている。表示装置としては、例えば、LEDや液晶モニタなどが挙げられる。本実施形態では、対応ブロック体61aと景品支持部5とが、1対1で対応して設けられているが、これに限定されない。
【0036】
なお、操作指示部6は、非対応ブロック体61bを有していなくてもよい。この場合、操作指示部6は、表示装置により、動作させる景品支持部5を指示しなくてもよい。例えば、操作指示部6を回動させ、操作指示部6が所定の位置に位置合わせされたとき、プレイヤに動作させる景品支持部5を指示してもよい。この場合、例えば、操作指示部6が外力を受けることにより、景品支持部5が変位する。
【0037】
<検知部>
検知部11は、ゲーム装置1の各部材の動作を検知する機能を有する。検知部11は、部材の動作を検知できれば、設置場所は限定されない。また、検知部11は、特に限定されないが、カメラ、加速度センサー、重量センサー、感圧センサー、赤外線センサー、発光部と受光部とを含む光電センサー等の各種センサーで構成される。
【0038】
本実施形態のゲーム装置1は、第1の検知部と、第2の検知部とを有する。第1の検知部は、景品支持部5が鉛直下方に変位した第2の状態にあることを検知する。そのため、第1の検知部は、連結部付近で、図示しない連結部駆動機構に設けられている。第2の検知部は、景品が景品取出空間223に存在するか否を検知する。第2の検知部は、景品取出空間223を構成する両側面に設けられている。
【0039】
【0040】
<記憶部>
記憶部8は、CPUが実行するゲームプログラムや、音情報等を保存するROMと、CPUが実行する演算結果を一時的に記憶するRAMとを備えている。具体的に、記憶部8は、ブロック体61の表示装置の点滅速度や、順次点滅する方向、対応ブロック体61aの点滅モード等の点滅パターンを記憶する。また、記憶部8は、複数の景品支持部5と複数のブロック体61とを対応させた対応表を記憶する。
【0041】
<制御部>
制御部9は、ゲームプログラムを実行するCPUを含み、ゲーム装置1全体を制御する。制御部9は、情報取得部91と、情報処理部92と、動作制御部93とを有する。以下、制御部9の各部の構成を説明する。
【0042】
(情報取得部)
情報取得部91は、各種情報を取得する機能を有している。具体的に、情報取得部91は、操作部3からの入力情報、各景品支持部5の状態(第1の状態や第2の状態)の情報、操作部3への入力時に点灯していた表示装置(プレイヤにより選択されたブロック体61)を特定する情報、検知部11が検知した情報などを取得する。取得された情報は、情報処理部92に提供される。
【0043】
(情報処理部)
情報処理部92は、ゲーム全体を処理する機能を有する。特に、情報処理部92は、情報取得部91が取得した情報を処理して動作制御部93に指示する機能を有している。具体的に、情報処理部92は、操作部3への入力により点灯したブロック体61の情報と、記憶部8が記憶している対応表とに基づいて、対応する景品支持部5の有無を特定する。また、対応する景品支持部5が有る場合には、情報処理部92は、その番号を特定し、特定された景品支持部5の動作を、動作制御部93に指示する。
【0044】
(動作制御部)
動作制御部93は、景品支持部5および操作指示部6の動作を制御する機能を有している。動作制御部93は、各ブロック体61に内蔵された表示装置が順次点滅するように、対応表に基づいてその点灯および点滅を制御する。また、動作制御部93は、操作指示部6の回動を制御することや、表示装置の点滅速度を自在に制御する。さらに、動作制御部93は、情報処理部92が対応表から特定した番号の景品支持部5を第1の状態から第2の状態へ変位するよう制御する。すなわち、景品支持部5を第1の状態から第2の状態へ変位するように制御することもできる。
【0045】
2.景品支持装置
さて、本発明の景品支持装置7は、
図1に示すようにゲーム装置1のゲーム空間215内に設けられている。具体的に、景品支持装置7は、開口41に対応するようにゲームフィールド4上に配置されている。景品支持装置7が配置される場所は、ゲームフィールド4上であれば特に限定されず、開口41に隣接して設けられていてもよい。そして、景品支持装置7は、複数の基材71と、複数の姿勢支持部72と、補強部73とを有する。
【0046】
(基材)
複数の基材71は、姿勢支持部72を支持する機能を有する。各基材71は、板状に形成されている。しかしながら、基材71の形状は、これに限定されず、棒状、円柱状、角柱状、箱状などに形成されていてもよい。なお、基材71の数は、2つ以上であれば、特に限定されない。
【0047】
基材71は、鉛直方向に沿って、ゲームフィールド4上に設けられる。本実施形態において、3つの基材71は、ゲームフィールド4から立設し、開口41の円周方向に沿って、互いに間隔をおいて、互いに所定の角度で配置されている。
【0048】
基材71は、板状に形成されているので、ゲームフィールド4を複数の個別領域49に分割する機能を有する。この場合、基材71は、仕切部材として構成される。これにより、ゲームフィールド4が個別領域49に分割されるので、各個別領域49に異なる景品を異なる態様で配置することができる。また、基材71が仕切部材や壁として機能するので、景品を基材71に立て掛けるなど、景品を容易かつ整然と配置することができる。さらに、景品が個別領域49毎に配置されるため、一の個別領域49における景品が景品支持部5の変位によりバランスを崩したとしても、他の個別領域49においける景品に接触することがない。そのため、他の個別領域49の景品のバランスが崩れ、当該景品がゲームフィールド4に散乱することがない。
【0049】
本実施形態の景品支持装置7は、3つの基材71を有するため、ゲームフィールド4を3つの個別領域49に分割することができる。基材71の数を増やせば、ゲームフィールド4の個別領域49も増やすことができる。プレイヤに与える印象やゲーム管理者による運営を考慮すると、個別領域49は2~5、すなわち、基材71の数は2~5であることが好ましい。
【0050】
基材71の高さは、特に限定されないが、ゲームフィール4から筐体2の上面までの高さの10~95%であることが好ましく、20~70%であることがより好ましい。これにより、ゲーム空間215の鉛直上方において景品を支持できるので、大きい景品や細長い景品を安定的に支持することができる。
【0051】
このような基材71は、本体711と、脚部712とを有する。本体711は、長方形の板状に形成されている。本体711は、姿勢支持部72を保持するための切り欠き719を有する。切り欠き719の形状は、姿勢支持部72を保持できる限り、特に限定されない。切り欠き719は、その正面視で長方形状、正方形状、三角形状、円状、楕円状、スリット状、孔状などに形成されていてもよい。また、切り欠き719の数も特に限定されない。本実施形態では、切り欠き719は、鉛直方向に離間して2つ設けられている。
【0052】
複数の基材71において、各切り欠き719は、互いに同じ位置に設けられている。これにより、姿勢支持部72を水平に取り付けることができる。すなわち、姿勢支持部72をゲームフィールド4と平行に設けることができる。なお、切り欠き719は、姿勢支持部72を連結できる孔や姿勢連結部72との結合を表す結合部であってもよい。
【0053】
脚部712は、本体711をゲームフィールド4に設置する機能を有する。脚部712は、本体711の下端に位置し、景品支持装置7の外側に向かって突出している。本実施形態では、脚部712は、操作指示部6のブロック体61同士の間に設けられている。脚部712は、略三角形状に形成されているが、棒状に形成されていてもよい。これにより、本体711を景品指示部6同士の間かつ開口41上に位置させつつ、本体711をゲームフィール4上に安定的に配置することができる。
【0054】
脚部712は、操作指示部6の外周のゲームフィールド4上に設けられていてもよい。また、本体711の幅を大きくすれば、脚部712を省略してゲームフィールド4上に基材71を配置することもできる。なお、本体711の幅と景品支持部5の長さとを合せるため、脚部712のつま先とかかと部との間の距離を大きく設定することができる。
【0055】
(姿勢支持部)
姿勢支持部72は、景品の姿勢を支持する機能を有する。姿勢支持部72は、基材71を囲むように、基材71の切り欠き719に懸架して設けられる。そのため、姿勢支持部72を簡単に基材71の切り欠き719に取り付けることができる。また、360°あらゆる方向から景品を支持することができる。姿勢支持部72は、帯状かつリング状に形成されている。しかし、姿勢支持部72の形状は、特に限定されず、半リング状でも、棒状でも、L字状、湾曲状であってもよい。姿勢支持部72がリング状や湾曲状に形成されると、景品を支持したとき、景品が水平方向(湾曲方向)に移動する力が働かないので、景品を安定して支持することができる。
【0056】
姿勢支持部72の数は特に限定されず、各基材71における切り欠き719の数に依存する。本実施形態では、2つの姿勢支持部72が鉛直方向に離間して設けられる。これにより、鉛直方向において2つの部分から景品を支持することができる。そのため、背の高い景品や不安定な大型の景品を安定して支持することができる。また、姿勢支持部72は、ゲームフィールド4(景品支持部5)と平行に設けられる。そのため、景品支持部5に設置された景品を水平方向から適切に支持することができる。
【0057】
姿勢支持部72の高さ(幅)は、特に限定されないが、5~15cm程度が好ましい。このような範囲であれば、景品の視認性を維持しつつ、景品の姿勢を鉛直方向とは異なる方向から適切に支持することができる。すなわち、景品の姿勢を水平方向からだけでなく、景品支持装置7の鉛直軸に対して所定の角度を持った方向から支持することができる。所定の角度は、鉛直軸に対して0°(鉛直方向)および90°(水平方向)でない限り、特に限定されない。
【0058】
なお、姿勢支持部72の数や大きさは、景品の姿勢支持の程度や景品の視認性を考慮して決定される。1つの姿勢支持部72を上下異なる切り欠き719に取り付ければ、景品の姿勢支持と景品の視認性を同時に解決できる。
【0059】
(補強部)
補強部73は、基材71を景品支持装置7の内側から補強する機能を有する。補強部73は、景品支持装置7の中央に設けられている。そのため、基材71は、補強部73を中心に、補強部73の外側に延びるように設けられている。これにより、景品支持装置7の強度を内側から増大させている。補強部73は、景品を展示する展示部731と、天板部732とを含む。
【0060】
展示部731は、3つの基材71と連結するため、三角形の板状に形成され、一定の面積を有している。また、展示部731は、鉛直方向において、2つの姿勢支持部72の間で、ゲームフィールド4と平行に設けられている。これにより、展示部731は、展示用の景品や宣伝用の装飾部品を安定的に配置することができ、プレイヤに視覚的効果を与えている。なお、本体711を連結できれば、展示部731の数や形状、位置は特に限定されない。
【0061】
天板部732は、3つの基材71と連結するため、三角形の板状に形成され、一定の面積を有している。また、天板部732は、本体711の上部に、ゲームフィールド4と平行に設けられる。これにより、景品支持装置7の強度をさらに増大させている。加えて、天板部732に展示用の景品や宣伝用の装飾部品を安定的に配置することができ、プレイヤにさらに視覚的効果を与えることができる。
【0062】
以上のような景品支持装置7は、個別領域49毎に高く積み上げられた景品を水平方向から支持することができる。そのため、プレイヤによるプレイにより、一の個別領域49の景品のバランスが崩れても、他の個別領域49の景品に影響を与えることがない。また、景品支持部5に配置された大型で背の高い景品や不安定な景品の姿勢を安定的に支持することができる。したがって、ゲーム管理者の手間を軽減し、個別領域49に安定的に複数の景品を設置することができる。
【0063】
<<第2実施形態>>
次に、本発明の景品支持装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図4は、本発明の第2実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。以下、第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0064】
本実施形態の景品支持装置7Aは、基材71の形状が異なる点および補強部73がない点以外は、前記第1実施形態の景品支持装置7と同様である。
【0065】
まず、本実施形態の基材71は、脚部712を有していない。そのため、基材71は、本体711のみで構成されている。基材71は、脚部712を有していない代わりに、凹部718を有する。この凹部718は、ゲームフィールド4上に形成された凸条(図示しない)に嵌合する。これにより、景品支持装置7をゲームフィールド4に安定して固定することができる。また、各基材71は、その長辺部を合せるように、互いに直接接合されている。そのため、第1実施形態の景品支持装置7と比較して、基材71の横幅が大きくなっている。補強部73がないことにより、景品支持装置7Aを構成する部材の数を減らすことができ、景品支持装置7Aのコスト削減、軽量化につながることができる。
【0066】
以上のような本実施形態の景品支持装置7Aは、単純な構成であるので、景品支持装置7Aを簡単にゲームフィールド4上に設けることができる。なお、本実施形態の景品支持装置7Aも第1実施形態の景品支持装置7が有する効果と同様の効果を有する。
【0067】
<<第3実施形態>>
次に、本発明の景品支持装置の第3実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図5は、本発明の第3実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。
図5(a)は第3実施形態にかかる景品支持装置を示し、
図5(b)は景品支持装置が景品を支持する状態を示す。以下、第3実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0068】
本実施形態の景品支持装置7Bは、基材71および姿勢支持部72の形状が異なる点および補強部73がない点以外は、前記第1実施形態の景品支持装置7と同様である。
【0069】
本実施形態の基材71は、角柱状に形成され、脚部712を有していない。そのため、基材71は、本体711のみで構成されている。基材71は、第2実施形態の景品支持装置7Aと同様に、脚部712を有していない代わりに、凹部718を有する。これにより、景品支持装置7Bをゲームフィールド4上の凸条(図示しない)に安定して固定することができる。また、基材71は、3つの基材71を有する。これらの基材71は、景品支持部5の基端側に、景品支持部5が配置される方向(開口41の周方向)に沿って、互いに離間して設けられている。
【0070】
姿勢支持部72は、リング状に形成されている。姿勢支持部72の径は、第1の実施形態の景品支持装置7の姿勢支持部72よりも小さい。これにより、
図5(b)に示すように、背の高い景品の視認性を維持しつつ、その景品の姿勢を支持することができる。
【0071】
このように、本実施形態の景品支持装置7Bは、全体的にゲージ状に形成されている。そのため、個別領域49を形成しない。そのため、景品支持装置7Bは、景品支持部5の全体の領域に配置される景品の姿勢を支持することができる。したがって、
図5(b)に示すように、1つの景品、特に大型の景品や背の高い景品の姿勢を水平方向から適切に支持することができる。
【0072】
本実施形態の景品支持装置7Bは、上述した形態に限らず、
図6に示すような形態であってもよい。
図6は、第3実施形態の景品支持装置7Bの他の構成例を示す。
図6(a)は、他の構成例1を示す。
図6(b)は、他の構成例2を示す。以下、他の構成例について説明するが、前述した第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0073】
(他の構成例1)
他の構成例1の景品支持装置7Cでは、姿勢支持部72の構成が景品支持装置7Bの姿勢支持部72と異なっている。具体的に、他の構成例1の姿勢支持部72は、複数の個別支持部を含む。この複数の個別支持部は、上側個別支持部72aと、上側個別支持部72bと、下側個別支持部72cと、下側個別支持部72dとを有する。各複数の個別支持部72a~dは、弓状に形成され、鉛直方向において互いにずれて配置されている。
【0074】
上側個別支持部72aは、基材71bと基材71cとを連結する。上側個別支持部72bは、基材71cと基材71aとを連結する。上側個別支持部72bは、鉛直方向において、上側個別支持部72aよりも上方に位置している。これにより、
図6(a)の状態の景品支持装置7Cがゲームフィールド4上に配置されたとき、背の高い景品を上側個別支持部72bで適切に支持することができる。また、基材71aと基材71bとをつなぐ上側個別支持部がないため、基材71aと基材71bとの間の上側は開放されている。これにより、景品の視認性を向上させることができる。
【0075】
下側個別支持部72cは、基材71aと基材71bとを連結する。下側個別支持部72dは、基材71cを介して基材71bと基材71aとを連結する。下側個別支持部72cは、鉛直方向において、下側個別支持部72dよりも上方に位置している。これにより、
図6(a)の状態の景品支持装置7Cがゲームフィールド4上に配置されたとき、下側個別支持部72cが景品支持装置7Cの下側で景品を支持することができる。
【0076】
この構成例1の景品支持装置7Cは、姿勢支持部72が複数の個別支持部72a~dを有するため、景品の高さ、景品の姿勢など、個別の景品に対応することができる。また、景品の姿勢を支持するために、必要最小限の数の個別支持部72a~dを設けることができるので、景品の視認性を向上させることができる。さらに、複数の個別支持部72a~dは、2つの基材71を連結するものであればよいため、鉛直方向において、互いに離間して配置されても、水平方向に連続して配置されてもよい。したがって、個別支持部の位置を自由に設定することができる。
【0077】
(他の構成例2)
他の構成例2の景品支持装置7Dでは、姿勢支持部72の取付け位置が景品支持装置7Bの姿勢支持部72と異なっている。具体的に、景品支持装置7Dは、姿勢支持部72がゲームフィールド4(景品支持部5)に対して傾斜して設けられている。すなわち、上側姿勢支持部72aおよび下側姿勢支持部72bは、ゲームフィールド4に対して角度付けされている。このような角度は、1~50°程度が好ましく、10~45°程度が好ましい。
図6(b)に示すように、姿勢支持部72がゲーム装置1の正面に向かって傾斜するように設置されれば、ゲーム装置1の正面側の姿勢支持部72が鉛直下方に配置されるので、景品の上側の視認性を向上させることができる。また、景品支持装置7Dを正面から見たとき、姿勢支持部72の背面側の部分が景品支持装置7Dの正面側の部分よりも高い位置に位置するので、景品支持装置7Dの後方側から背の高い景品の姿勢を安定して支持することができる。
【0078】
また、上側姿勢支持部72aは、下側姿勢支持部72bと互いに平行に設けられているが、これに限定されない。例えば、上側姿勢支持部72aおよび下側姿勢支持部72bのいずれか一方は、水平に配置されていてもよく、ゲームフィールド4に対して、他方と互いに異なる角度で配置されていてもよい。この場合、
図6(b)の正面側または奥側の上側姿勢支持部72aと下側姿勢支持部72bとを、鉛直方向において、互いに近づけるまたは遠ざけることができる。これにより、景品の形状や高さに応じて、景品の姿勢を支持しつつ、景品の視認性を変更することができる。
【0079】
この構成例2の景品支持装置7Dは、ゲームフィールド4に対して姿勢支持部72の設置角度を変更することができるので、あらゆる種類の景品の姿勢を適切に支持することができる。また、景品の視認性を向上させることができる。
【0080】
以上のような本実施形態の景品支持装置7B~7Dは、景品の姿勢を支持しつつ、景品の視認性を高めることができる。なお、本実施形態の景品支持装置7B~7Dも第1実施形態の景品支持装置7および第2実施形態の景品支持装置7Aが有する効果と同様の効果を有する。
【0081】
<<第4実施形態>>
次に、本発明の景品支持装置の第4実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図7は、本発明の第4実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。以下、第4実施形態について説明するが、前述した第1、2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1、2実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0082】
本実施形態の景品支持装置7Eは、基材71の形状と、姿勢支持部72の形状と、補強部73の形状とが異なる点以外は、第1、第2実施形態の景品支持装置7、7Aと同様である。具体的に、本実施形態の基材71は、長方形状に形成され、4つの基材71を補強部73で連結させるように構成されている。すなわち、2つの基材71が補強部73でクロスしたような形状になっている。また、基材71は、脚部712や凹部718、切り欠き719を有していない。そのため、極めて単純な構成となっている。
【0083】
姿勢支持部72は、2つの長方形状に形成された板状部材で構成されている。姿勢支持部72は、2つの基材71の長辺部を連結するように基材71に設けられている。また、姿勢支持部72は、操作指示部6の外周側のゲームフィールド4上に設置される。姿勢支持部72の長辺部がゲームフィールド4上に設置されるので、ゲームフィールド4との接触面積が大きくなり、安定的に景品支持装置7Eをゲームフィールド4に設置することができる。
【0084】
補強部73は、ポール状に形成され、基材71を連結する機能を有する。補強部73は、基材71の回転軸としても機能する。そのため、補強部73は、各基材71が補強部73を中心軸に回動可能な状態で、基材71と連結することができる。これにより、個別領域49の広さを自由に設定することができる。
【0085】
以上のような本実施形態の景品支持装置7Eは、単純な構成であるため、簡単に景品支持装置7Eを容易に作成し、容易にゲームフィールド4上に設置することができる。なお、本実施形態の景品支持装置7Eも第1実施形態の景品支持装置7および第2実施形態の景品支持装置7Aが有する効果と同様の効果を有する。
【0086】
<<第5実施形態>>
次に、本発明の景品支持装置の第5実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図8は、本発明の第5実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。以下、第5実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0087】
本実施形態の景品支持装置7Fは、各基材71の長さが異なる点以外は、前記第1実施形態の景品支持装置7と同様である。具体的に、基材71a、基材71b、基材71cの順番で、その高さが高くなっている。そのため、基材71aと基材71b、および、基材71aと基材71cとを連結する上側の姿勢支持部72はない。また、各基材71a~71cの高さが異なるため、天板部732もない。
【0088】
上側の姿勢支持部72は、基材71bと基材71cとを連結するように設けられている。そのため、上側の姿勢支持部72は、1/3円状(弓状)に形成されている。
【0089】
このような景品支持装置7Fは、姿勢支持部72のない部分があり、その部分で開放されている。そのため、景品および展示部731上の展示用景品の視認性を向上させることができる。また、少ない部材で景品支持装置7Fを形成することができるので、景品支持装置7Fの軽量化を図ることができる。なお、本実施形態の景品支持装置7Fも第1実施形態の景品支持装置7が有する効果と同様の効果を有する。
【0090】
<<第6実施形態>>
次に、本発明の景品支持装置の第6実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図9は、本発明の第6実施形態にかかる景品支持装置を模式的に示す斜視図である。以下、第6実施形態について説明するが、前述した第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第4実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0091】
本実施形態の景品支持装置7Gは、姿勢支持部72の形状が異なる点以外は、前記第4実施形態の景品支持装置7Eと同様である。具体的に、姿勢支持部72は、L字状に形成されている。そのため、個別領域49が四角形状になる。また、姿勢支持部72は、基材71の下部に設けられている。そのため、小さい景品の姿勢を支持しつつ、大型で安定な景品の視認性を確保することができる。
【0092】
景品支持装置7Gの姿勢支持部72は、円柱状の角部727と、角部727と基材71aとをつなぐ姿勢支持部材728と、角部727と基材71bとをつなぐ姿勢支持部材729とを有する。角部727は、補強部73のように、姿勢支持部材728、729を回動可能に連結する。角部727は、下部に開口と、上部に凸部7271とを有する。この場合、一の景品支持装置7Gの開口は、別の景品支持装置7Gの角部727の凸部7271と連結する機能を有する。また、一の景品支持装置7Gの凸部7271は、別の景品支持装置7Gの角部727の開口と連結する機能を有する。
【0093】
この場合、別の景品支持装置7Gの姿勢支持部72は、一の景品支持装置7Gの姿勢支持部72よりも鉛直上方に設けられる。したがって、複数の景品支持装置7Gを姿勢支持部72の角部727で連結することができる。これにより、複数の景品支持装置7Gで大きなゲームフィールド4を複数の個別領域49に分割することができる。また、鉛直方向における異なる位置で景品の姿勢を安定的に支持することができる
【0094】
姿勢支持部材728は、基材71aに直交する方向に対して、角度が変更可能に角部727に連結されている。また、姿勢支持部材729は、基材71bに直交する方向に対して、角度が変更可能に角部727に連結されている。これにより、個別領域49の形状を自由に変更できるようになっている。
【0095】
以上のような本実施形態の景品支持装置7Gは、第4実施形態の景品支持装置7Eが有する効果と同様の効果を有する。また、本実施形態の景品支持装置7Gは、別の景品支持装置7Gと連結することができるので、大きなゲームフィールド4を複数の個別領域49に分割することができる。
【0096】
3.他の構成のゲーム装置
次に、本発明の第6実施形態にかかる景品支持装置を有するゲーム装置を説明する。
図10は、本発明の第6実施形態にかかる景品支持装置を含むゲーム装置を模式的に示す斜視図である。以下、第6実施形態にかかる景品支持装置7Gを含むゲーム装置100を説明する。
【0097】
図10に示すゲーム装置100は、一般的なクレーンゲーム装置である。このゲーム装置100は、筐体2中に、ゲームフィールド4と、開口41と、景品支持装置7Gと、景品を把持するクレーン99とを有する。景品支持装置7Gは、クレーンゲーム装置100のゲームフィールド4上に設けられている。
図10に示すように、ゲームフィールド4は、複数の個別領域49a~49dに分割されている。
【0098】
個別領域49aでは、景品支持装置7Gの姿勢支持部72により背の高い筒状の景品の姿勢が支持されている。すなわち、背の高い景品の下端が姿勢支持部材729に、上端が基材71aに接することにより、景品の姿勢が支持されている。また、個別領域49bでは、第3、第6実施形態の弓状の姿勢支持部72により景品の姿勢が支持されている。すなわち、不安定な大きい景品の側部が弓状の姿勢支持部72と接することにより、景品の姿勢を水平方向から支持している。同様に、ゲーム装置100の奥側の個別領域49c、49dにおいても、弓状の姿勢支持部72により水平方向から景品の姿勢が支持されている。
【0099】
このように、景品支持装置7Gは、一般的なクレーンゲーム装置100に使用することができる。この場合においても、大型の景品や背の高い筒状の景品の姿勢を適切に支持することができる。また、クレーン99の動作により、個別領域49cの景品が崩れたとしても、基材71の存在により、個別領域49dの景品に影響を与えない。そのため、個別領域49dの景品が散乱することがない。さらに、基材71や姿勢支持部72を使用して、景品を容易かつ整然と配置することができる。
【0100】
以上、本発明の景品支持装置を、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の手段または構成物が付加されていてもよい。また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。また、本発明の景品支持装置は、クレーンゲーム装置やクレーンを有さない景品獲得ゲーム装置を含む種々の景品獲得ゲーム装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0101】
1、100…ゲーム装置 2…筺体 21…筐体上部 215…ゲーム空間 22…筐体下部 221…景品取出口 223…景品取出空間 3…操作部 4…ゲームフィールド 41…開口 49…個別領域 5…景品支持部 6…操作指示部 61…ブロック体 61a…対応ブロック体 61b…非対応ブロック体 7、7A~7G…景品支持装置 71…基材 711…本体 712…脚部 718…凹部 719…切り欠き 72…姿勢支持部 727…角部 7271…凸部 728…姿勢支持部材 729…姿勢支持部材 72a…上側個別支持部 72b…下側個別支持部 73…補強部 731…展示部 732…天板部 8…記憶部 9…制御部 91…情報取得部 92…情報処理部 93…動作制御部 11…検知部 99…クレーン
【手続補正書】
【提出日】2023-06-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するゲームフィールドに配置された景品を前記開口を介して取得するゲーム装置に用いられる景品支持装置であって、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とする景品支持装置。
【請求項2】
前記姿勢支持部は、前記複数の基材を囲むように形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項3】
前記姿勢支持部は、複数の姿勢支持部を含み、
前記複数の姿勢支持部は、鉛直方向に互いに離間して前記複数の基材に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項4】
前記姿勢支持部は、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項5】
前記姿勢支持部は、湾曲状に形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項6】
前記複数の基材は、前記姿勢支持部を設けるための切り欠きを有する請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項7】
前記複数の基材は、前記ゲームフィールドを複数の個別領域に分割するように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項8】
前記複数の基材を互いに接続するための補強部をさらに有し、
前記複数の基材は、前記補強部を中心に、前記補強部の外側に延びるように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項9】
前記補強部は、平板状に形成され、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項8に記載の景品支持装置。
【請求項10】
前記補強部と、前記姿勢支持部とは、前記鉛直方向と直交する方向から見たとき、前記鉛直方向に互いにずれて設けられている請求項8に記載の景品支持装置。
【請求項11】
開口を有し、景品を載置するゲームフィールドと、前記景品の姿勢を支持する景品支持装置とを有し、前記開口を介して前記景品を取得するゲーム装置であって、
前記景品支持装置は、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とするゲーム装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有するゲームフィールドと、前記開口上に位置し、前記ゲームフィールドに設けられた景品支持部とを有し、前記景品支持部に配置された景品を前記開口を介して取得するゲーム装置に用いられる景品支持装置であって、
前記ゲームフィールド上に配置される複数の基材と、
前記複数の基材のうちの少なくとも2つの基材と接触し、鉛直方向とは異なる方向から前記景品の姿勢を支持するための姿勢支持部と、を有することを特徴とする景品支持装置。
【請求項2】
前記姿勢支持部は、前記複数の基材を囲むように形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項3】
前記姿勢支持部は、複数の姿勢支持部を含み、
前記複数の姿勢支持部は、鉛直方向に互いに離間して前記複数の基材に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項4】
前記姿勢支持部は、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項5】
前記姿勢支持部は、湾曲状に形成されている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項6】
前記複数の基材は、前記姿勢支持部を設けるための切り欠きを有する請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項7】
前記複数の基材は、前記ゲームフィールドを複数の個別領域に分割するように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項8】
前記複数の基材を互いに接続するための補強部をさらに有し、
前記複数の基材は、前記補強部を中心に、前記補強部の外側に延びるように設けられている請求項1に記載の景品支持装置。
【請求項9】
前記補強部は、平板状に形成され、前記ゲームフィールドと平行に設けられている請求項8に記載の景品支持装置。
【請求項10】
前記補強部と、前記姿勢支持部とは、前記鉛直方向と直交する方向から見たとき、前記鉛直方向に互いにずれて設けられている請求項8に記載の景品支持装置。