(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027755
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】車両用荷台延長装置
(51)【国際特許分類】
B60P 3/34 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
B60P3/34 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130831
(22)【出願日】2022-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】511234965
【氏名又は名称】有限会社 片山技研
(74)【代理人】
【識別番号】100199668
【弁理士】
【氏名又は名称】林 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】片山 秋五
(57)【要約】
【課題】ワンボックス車、ワゴン車やRV車両などのバックドアを有する車両に配設され、荷台を延長する装置であって、バックドアと車体とを確実に固定することができる車両用荷台延長装置を提供する。
【解決手段】バックドア101を備えた車両100の荷台102を延長するための車両用荷台延長装置1であって、延長部の骨格を構成する角パイプ材からなる延長部フレーム2と、延長部フレーム2に貼設され荷台102の平滑面と連設された延長荷台を構成する平板状の延長部プレート3と、延長部フレーム2の所要位置に突設され車両100のバックドアキャッチャー103又は車体側バックドアストライカー105、もしくはその両方と嵌合する連結部材とで形成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックドアを備えた車両の荷台を延長するための車両用荷台延長装置であって、延長部の骨格を構成する延長部フレームと、前記延長部フレームに貼設され前記荷台の平滑面と連設された延長荷台を構成する延長部プレートと、前記延長部フレーム所要位置に突設され前記車両のバックドアキャッチャー又は車体側バックドアストライカー、もしくはその両方と嵌合する連結部材とを有することを特徴とする車両用荷台延長装置。
【請求項2】
前記延長部フレームが、前記荷台の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶着され、前記連結部材が前記延長部フレーム後端部所要位置に突設され、前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置と前記バックドアが所要強度で連結固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷台延長装置。
【請求項3】
前記延長部フレームが、前記バックドアの車内側側面所要位置に開閉自在に付設され、前記連結部材が前記延長部フレーム前端部下側所要位置に突設され、前記車体側バックドアストライカーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置と前記バックドアが所要強度で連結固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷台延長装置。
【請求項4】
前記連結部材は、前記延長部フレームの前端部下側所要位置に突設された第一連結部材と、前記延長部フレーム後端部所要位置に突設された第二連結部材とを備え、前記第一連結部材は前記車体側バックドアストライカーと嵌合し、前記第二連結部材は前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、車両に対し車両用荷台延長装置が着脱自在となることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷台延長装置。
【請求項5】
前記延長部フレームが、前記荷台の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶着された第一延長部フレームと、さらに前記第一延長部フレーム後端部に開閉自在に蝶着された第二延長部フレームとを有し、前記第一延長部フレームに貼設され前記荷台の平滑面と連設された延長荷台を構成する延長部プレートと、前記連結部材が前記第二延長部フレーム後端部所要位置に突設され、前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置とバックドアが所要強度で連結固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷台延長装置。
【請求項6】
前記車両用荷台延長装置を前記荷台と前記バックドアの間隙に配設した状態において、前記車両用荷台延長装置の両側面と、前記車両用荷台延長装置の後面と、車両の開口部とを覆い張設可能なテントを有することを特徴とする請求項1から請求項5いずれか1項に記載の車両用荷台延長装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンボックス車、ワゴン車、RV車両などのバックドアを有する車両に配設される車両用荷台延長装置に関し、詳しくは、車両後方の荷台を延長すると共に、配設された車両用荷台延長装置は車両に対して所要強度で連結可能となる車両用荷台延長装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、アウトドアレジャーとして野外で食事をし、また、宿泊する際に自動車を利用することが盛んになっている。このような野外での食事に使用するテーブルや、宿泊に利用するテントは、従来、自動車の荷台に積んで行き、現地で取り出し組立て及び設営することが一般的であった。
【0003】
しかし、現地でテーブルやテントなどの積荷を下ろし、其々組立て及び設営する作業は非常に煩雑であった。これらの問題に対し、特許文献1には、車両の後端部に取り付けられ、不使用時には折畳んで収納でき、所要時には簡単に車体後方に使用状態を形成して用いることができる車両用リヤゲートベッドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の車両用リヤゲートベッドは、ベッドとしてする場合はリヤゲートを開放状態で使用することとなり、就寝時に外部からの視覚を遮断することができないことや、害虫など外部からの刺咬被害を受ける問題があった。
【0006】
また、従来バックドアを有する車両に荷台スペースより長尺の積荷を積載して、バックドアが完全に閉鎖できない場合は、荷紐などでバックドアを所要な開度で車体側に括り付けた不安定な状態で走行する問題もあった。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その具体的目的は、ワンボックス車、ワゴン車、RV車両などのバックドアを有する車両に配設され、荷台を延長する装置であって、バックドアと車体側とを確実に固定することができる車両用荷台延長装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述した目的を達成するために案出されたものである。詳述するならば、バックドアを備えた車両の荷台を延長するための車両用荷台延長装置であって、延長部の骨格を構成する角パイプ材からなる延長部フレームと、前記延長部フレームに貼設され前記荷台の平滑面と連設された延長荷台を構成する平板状の延長部プレートと、前記延長部フレーム所要位置に突設され前記車両のバックドアキャッチャー又は車体側バックドアストライカー、もしくはその両方と嵌合する連結部材とを有する構成が含まれる。
【0009】
本発明の車両用荷台延長装置は、使用する際に純正標準装備のバックドアロック装置であるバックドアキャッチャー又は、車体側バックドアストライカーを使用し、連結固定することで所要の取付け強度を確保し易い効果がある。
【0010】
本発明には、前記延長部フレームが、前記荷台の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶番で列設され、前記連結部材であるストライカーが前記延長部フレーム後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設され、前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置と前記バックドアが所要強度で連結固定される構成が含まれる。
【0011】
本発明の車両用荷台延長装置は、バックドアを開放し、荷台の後端開口部に列設された車両用荷台延長装置を、後ろ向きに倒して荷台を延長し、バックドアを閉鎖するだけで純正の荷台長さよりも長尺の荷物を積載して、走行することが可能である。
【0012】
また、本発明には、前記延長部フレームが前記バックドアの車内側側面所要位置に開閉自在に蝶着若しくは軸着され、前記連結部材であるキャッチャーが前記延長部フレーム前端部下側であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設され、前記車体側バックドアストライカーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置と前記バックドアが所要強度で連結固定される構成が含まれる。
【0013】
本発明の車両用荷台延長装置は、バックドアに付着されていることで、車両用荷台延長装置が収納状態であれば、通常の車両同様にバックドアを開放するだけで積載物の積み降ろしが可能であるのと同時に、就寝時などに就寝スペースを確保するためには、バックドアを開放してバックドアに付着した延長部フレームを前向きに倒してバックドアストライカーと嵌合するだけで荷台を延長することができる効果がある。
【0014】
さらに、本発明の車両用荷台延長装置において、前記連結部材として、前記延長部フレームの前端部下側であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設された第一連結部材であるキャッチャーと、前記延長部フレーム後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設された第二連結部材であるストライカーとを備え、前記第一連結部材は前記車体側バックドアストライカーと嵌合し、前記第二連結部材は前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、車両に対し車両用荷台延長装置が着脱自在となる構成が含まれる。
【0015】
本発明の車両用荷台延長装置は、取付ける車両に対して特に加工などすることなく取付けが可能であるのと同時に、使用しない場合は車内に積載すれば良いので、取り扱いが非常に簡便である。
【0016】
本発明には、前記延長部フレームが、前記荷台の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶着された第一延長部フレームと、さらに前記第一延長部フレーム後端部に開閉自在に蝶着された第二延長部フレームとを有し、前記第一延長部フレームに貼設され前記荷台の平滑面と連設された延長荷台を構成する延長部プレートと、前記連結部材であるストライカーが前記第二延長部フレーム後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設され、前記バックドアキャッチャーと嵌合することで、前記車両の車体と前記車両用荷台延長装置とバックドアが所要強度で連結固定される構成が含まれる。
【0017】
本発明の延長部フレームは、荷台を延長するための第一延長部フレームと、第一延長部フレームとバックドアを所要強度で連結するための第二延長部フレームとを有する構成であるために、荷台延長範囲をバックドアが全開にされた状態まで拡大することができる。
【0018】
本発明には、前記車両用荷台延長装置を前記荷台と前記バックドアの間隙に配設した状態において、前記車両用荷台延長装置の両側面と、前記車両用荷台延長装置の後面と、車両の開口部とを覆い張設可能なテントを有する構成が含まれる。
【0019】
本発明の車両用荷台延長装置は、上述の如き構成のテントを有することから、就寝時に外部からの視覚を遮断する効果及び害虫などの進入を防ぐ効果が得られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の車両用荷台延長装置は、ワンボックス車、ワゴン車、RV車両などのバックドアを有する車両に簡便に配設できる荷台を延長する装置であって、バックドアと車体とを所要強度で固定することができることで、純正標準装備の荷台長さよりも長尺の荷物を積載して走行することが可能であると同時に、バックドアを所要位置に閉鎖してロック装置を利用することと、テントを有することで、防犯上の効果ばかりでなく防風防水効果や耐候性能の向上も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る車両用荷台延長装置を使用する状態を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す車両用荷台延長装置を車内に格納し、バックドアを開放した状態を示す概略図である。
【
図3】
図1に示す車両用荷台延長装置のストライカーとバックドアキャッチャーとの嵌合状態を示す部分拡大図である。
【
図4】
図1に示す車両用荷台延長装置にテントを張設した状態を示す斜視図である。
【
図5】第五実施形態に係る車両用荷台延長装置の使用する状態を示す概略図である。
【
図6】
図5の車両用荷台延長装置を車内に格納し、バックドアを開放した状態を示す概略図である。
【
図7】第二実施形態に係る車両用荷台延長装置のバックドアに付設した状態を示す概略図である。
【
図8】第三実施形態に係る車両用荷台延長装置の取り外した状態を示す(a)底面図(b)平面図である。
【
図9】折りたたみ式テーブルを設置した状態を示す概略図である。
【
図10】折りたたみ式テーブルをバックドアに磁着させた状態を示す概略図である。
【
図11】第四実施形態に係る車両用荷台延長装置の使用状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。ただし、図面は模式的に図示しており、実際の寸法や比率等とは必ずしも一致しない。また、図面相互間において、お互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることがある。
尚、本実施形態において、車両用荷台延長装置を車両に配設した状態を基準に車両の上下方向、前後方向、車幅方向を其々車両用荷台延長装置においても其々上下方向、前後方向、車幅方向と表現する。
【0023】
〔第一実施形態〕
図1乃至
図4に示されるように、本実施形態は、跳ね上げ式のバックドア101を有する所謂ハッチバック車100に配設する場合の車両用荷台延長装置1である。
【0024】
荷台102を延長する部分の骨格を構成する延長部フレーム2と、延長部フレーム2の上面に貼設され荷台102の平滑面と連設され、延長荷台を構成する平板状の延長部プレート3と、延長部フレーム2の後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設されバックドアキャッチャー103と嵌合するストライカー4とで形成されている。
【0025】
また、延長部フレーム2は、平面視略矩形状に形成され、矩形状の各辺を金属製角パイプ材で形成され、荷台102の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶着されている。詳しくは、蝶番5をL型アングル6に取付た後に、L型アングル6をハッチバック車100へ固定し、さらに蝶番5と延長部フレーム2を連結固定した。尚、ハッチバック車100へL型アングル6を取り付ける際は、標準装備のネジ穴(図示せず)を使用するか、ナットサート(図示せず)を使用してねじ部を形成してボルトなどで取り付ければ良い。
【0026】
図1に示されるのは、車両用荷台延長装置1を使用する状態であり、使用状態とする手順としては、先ずバックドア101を開放すると
図2に示す状態となり、次にゴム紐などの弾性体から成るストッパー7を取り外し、車両用荷台延長装置1を車両後方側へ倒し広げ、
図3に示すようにバックドアキャッチャー103とストライカー4と嵌合する。さらに、車両用荷台延長装置1を収納するには、バックドアハンドル104を引張するとロックが解除されるので、その後は上記手順の逆の工程で収納できる。
【0027】
図4に示されるのは、車両用荷台延長装置1を上述した使用する状態にし、車両用荷台延長装置1の両側面と、ハッチバック車100の開口部とをテント8で覆い張設した状態であり、所要位置にマグネットシート、フック、スナップボタンや面ファスナーなどの固定具(図示せず)で固定されている。
【0028】
〔第二実施形態〕
図7に示されるのは、車両用荷台延長装置1がバックドア101の車内側側面所要位置に付設される実施形態であり、延長部フレーム2がバックドア101の車内側側面に開閉自在に軸受8で軸着されている。
【0029】
また、キャッチャー9が延長部フレーム2の前端部下側であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設され、車体側バックドアストライカー105と嵌合することで、ハッチバック車100の車体と車両用荷台延長装置1とバックドア101が所要強度で連結固定されている。さらに、バックドア101の車内側側面所要位置に車両用荷台延長装置1を付設し保持するには、例えば、延長部フレーム2の軸着されていない角部2ヶ所に磁性体である磁石(図示せず)を付設して、バックドア101に着脱自在に磁着すれば良い。
【0030】
〔第三実施形態〕
図8に示されるのは、車両用荷台延長装置1がハッチバック車100から着脱自在となる実施形態であり、車両用荷台延長装置1をハッチバック車100から取り外した状態を示す(a)底面図(b)平面図である。
【0031】
本実施形態の延長部フレーム2は平面視略矩形状に形成され、矩形状の各辺を金属製角パイプ材で形成され、延長部フレーム2の上面に貼設された平板状の延長部プレート3と、延長部フレーム2の前端部下側であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設された第一連結部材であるキャッチャー9と、延長部フレーム2の後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設された第二連結部材であるストライカー4と、キャッチャー9と対面する位置に付設されたキャッチャー9を解除するためのロック解除用ハンドル10とで形成されている。
【0032】
また、キャッチャー9は車体側バックドアストライカー105と嵌合し、ストライカー4はバックドアキャッチャー103と嵌合することで、ハッチバック車100に純正標準装備のリヤドアロック機構を使用して、ハッチバック車100に対し車両用荷台延長装置1が容易に着脱自在となり、不使用時には取り外して荷台102に積載することができる。
【0033】
〔第四実施形態〕
図11に示されるのは、ハッチバック車100に第一延長部フレーム2Aと第二延長部フレーム2Bとを備えた車両用荷台延長装置1を付設する場合の実施形態であり、例えばキャンプ地などで、荷台102をより広く延長するための実施形態である。
【0034】
本実施形態の車両用荷台延長装置1は、第一延長部フレーム2Aが平面視略矩形状に形成され、矩形状の各辺を金属製角パイプ材で形成され、荷台102の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に第一実施形態同様に蝶番5で列設され、さらに、第一延長部フレーム2Aの後端部に開閉自在に蝶番5で蝶着された第二延長部フレーム2Bを有し、第一延長部フレーム2Aに貼設された延長部プレート3と、ストライカー4が第二延長部フレーム2Bの後端部近傍であって車幅方向の略中央近傍所要位置に突設され、バックドアキャッチャー103と嵌合することで、ハッチバック車100の車体と車両用荷台延長装置1とバックドア101が所要強度で連結固定されている。
【0035】
図9及び
図10に示されるのは、キャンプ地などで利用可能な車内で使用するテーブル11であって、平面視矩形状のテーブル本体部18と、テーブル本体部18の上端縁部近傍の車幅方向へ突設された軸部13と、バックドア101の車内側側面所要位置に開閉自在に軸着するための軸受け部12と、テーブル11を磁着固定するための磁石14で形成されている。
【0036】
また、
図9で示されるのは、テーブル11を設置している状態であり、ハッチバック車100の車内左右側壁の前後方向に沿った向きに付設された左右のL型アングル17と、左右のL型アングル17の間を掛け渡した四角柱の金属製棒材からなるテーブル固定用バー16とが設置され、テーブル本体部18の前端部近傍下面に付設された磁石14でテーブル固定用バー16の上面に磁着固定されている。さらに、
図10で示されている収納状態にするには、テーブル固定用バー16を取り外し、磁石14をバックドア101の車内側側面に磁着固定すれば良い。
【0037】
〔第五実施形態〕
図5及び
図6に示されるように、本実施形態は横開き式のバックドア101を有する横開バックドア車200に配設する場合の車両用荷台延長装置1である。
【0038】
荷台102を延長する部分の骨格を構成する延長部フレーム21と、延長部フレーム21の上面に貼設され荷台102の平滑面と連設され、延長荷台を構成する平板状の延長部プレート31と、延長部フレーム21の後端部近傍より立設されたストライカーブラケット22と、ストライカーブラケット22の内側に付設されバックドアキャッチャー123と嵌合するストライカー41とで形成されている。
【0039】
また、延長部フレーム21は、バックドア121の開度に合わせた平面視略三角形状に形成され、三角形状の各辺を金属製角パイプ材で形成され、荷台102の後端開口部近傍所要位置に開閉自在に蝶番5で第一実施形態同様に列設されている。
【0040】
図5に示されるのは、車両用荷台延長装置1を使用する状態であり、使用状態にする手順としては、先ずバックドア121を開放すると
図6に示す状態となり、車両用荷台延長装置1を車両後方側へ倒し広げ、バックドアキャッチャー123とストライカー41と嵌合すれば良い。
【実施例0041】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で適宜変更して実施できる。
【0042】
本実施例では、軽自動車のワンボックスタイプのハッチバック車両に、上述した実施形態1の車両用荷台延長装置1を配設した。その際の具体的寸法としては、延長部プレート3の寸法を300mm(車両前後方向)×1300mm(車幅方向)の外形寸法の普通合板を使用して構成した。
【0043】
本実施例では、ベニヤ板や合板の定尺サイズである910mm×1820mmが2名乗車で積載可能となり、実走行も可能であることが確認できた。また、バックドア101のロック機構を有効に利用し、上述したテント8で覆い張設することで外部からの第三者や動物などの進入を防止することができると共に、例えば、軽自動車のサイズであっても、就寝する向きを車両前後方向に沿った向きとした時に標準的な体格の成人が、2人で車幅方向に並んで就寝できるスペースが確保できることも確認できた。
【0044】
本実施形態及び実施例では、延長部フレームとストライカーブラケットは、スチール製角パイプ材で形成し、延長部プレート、テーブル部は普通合板で形成し、テントはポリエステル素材で形成された合成繊維を使用して形成した。
【0045】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、上述の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、延長部フレームとストライカーブラケットは、スチール製角パイプ材で形成したが、これは材質や形状を限定するものではなく、アルミニウム合金、ステンレス、炭素鋼、または、エンジニアリングプラスチックなどの合成樹脂を材料としても良い。また形状も、角パイプ材に限定するものでもなく、所要の強度を有する円筒状のパイプ材や、L型アングル材、金属製板材などで形成しても良い。
【0046】
また、上述した実施形態では、テントはポリエステル素材で形成された合成繊維を使用して形成したが、これは材料を限定するものではなく、ナイロン素材で形成された合成繊維や綿素材などで形成しても良い。
【0047】
さらに、上述した実施形態では、テントについて第一実施形態の場合で説明したが、第二実施形態乃至第五実施形態においても、第一実施形態同様にテントを張設することができる。
【0048】
上述した実施形態では、着脱自在の車両用荷台延長装置をハッチバック車を例として説明したが、ハッチバック車に限定するものではなく、横開バックドア車でも配設することができる。
【0049】
以上のように、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、材質、数量、使用用途、位置若しくは配置等に対して当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、既に開示した形状等の限定をした記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に示したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定を一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。