(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027839
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】スイッチング電源システム
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H02M3/28 C
H02M3/28 W
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022130976
(22)【出願日】2022-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115738
【弁理士】
【氏名又は名称】鷲頭 光宏
(74)【代理人】
【識別番号】100121681
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 和文
(72)【発明者】
【氏名】茂森 才耀
(72)【発明者】
【氏名】海野 晶裕
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA20
5H730AS01
5H730BB23
5H730BB43
5H730BB82
5H730DD04
5H730EE02
5H730EE07
5H730EE57
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD41
5H730FF19
5H730XC02
5H730XX02
5H730XX03
5H730XX15
5H730XX16
5H730XX22
5H730XX23
5H730XX35
5H730XX43
5H730XX45
(57)【要約】
【課題】並列接続するのに適したスイッチング電源回路を提供する。
【解決手段】スイッチング電源回路100は、スイッチング回路110と、スイッチング回路110の出力ノードN2に現れる電圧に基づくフィードバック情報Fをスイッチング回路110に供給するフィードバック回路120と、出力ノードN2に現れる電圧が所定値を超えてから所定時間が経過した後に、出力スイッチ140をオンさせる起動回路130とを備える。スイッチング回路110は、フィードバック情報Fに基づいて出力ノードN2に現れる電圧を所定のレベルに調整する。フィードバック回路120は、出力ノードN2に現れる電圧とフィードバック情報Fとの関係を調整可能な調整機構を含む。これにより、複数のスイッチング電源回路を並列接続した場合であっても、特定のスイッチング電源回路が過電流状態又は過負荷状態となることがない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力ノードが入力電源端子に接続され、出力ノードが出力スイッチを介して出力電源端子に接続されたスイッチング回路と、
前記出力ノードに現れる電圧に基づく情報を前記スイッチング回路にフィードバックするフィードバック回路と、
前記出力ノードに現れる電圧が所定値を超えてから所定時間が経過した後に、前記出力スイッチをオンさせる起動回路と、を備え、
前記スイッチング回路は、フィードバックされた前記情報に基づいて、前記出力ノードに現れる電圧を所定のレベルに調整し、
前記フィードバック回路は、前記出力ノードに現れる電圧と前記情報との関係を調整可能な調整機構を含む、スイッチング電源回路。
【請求項2】
前記フィードバック回路は、前記出力ノードに現れる電圧を分圧する分圧回路を含み、
前記調整機構は、前記分圧回路に含まれる可変抵抗からなる、請求項1に記載のスイッチング電源回路。
【請求項3】
前記スイッチング回路は、前記入力ノードに接続された1次巻線及び前記出力ノードに接続された2次巻線を含むトランスと、前記1次巻線に接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御回路とを含み、
前記スイッチング制御回路は、前記スイッチング素子に流れる電流が過電流であると判定した場合に、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止させる、請求項1に記載のスイッチング電源回路。
【請求項4】
前記スイッチング制御回路は、前記情報が過負荷状態を示していると判定した場合に、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止させる、請求項3に記載のスイッチング電源回路。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスイッチング電源回路を複数備え、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記出力電源端子は、互いに短絡され、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記起動回路は、前記出力スイッチを直接的又は間接的に制御する起動制御端子を含み、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記起動制御端子は、互いに短絡される、スイッチング電源システム。
【請求項6】
前記複数のスイッチング電源回路に含まれる前記入力電源端子にそれぞれ接続された複数の電力源をさらに備える、請求項5に記載のスイッチング電源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスイッチング電源回路に関し、特に、並列接続することによってスイッチング電源システムを構成するのに適したスイッチング電源回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のスイッチング電源回路を並列接続してなるスイッチング電源システムが開示されている。特許文献1に開示されたスイッチング電源システムは、各スイッチング電源回路に含まれるPWM制御ICのオン/オフ制御端子を互いに短絡することにより、各スイッチング電源回路の再起動タイミングを一致させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のスイッチング電源回路を並列に接続した場合、各スイッチング電源回路の出力電圧に差が存在すると、出力電圧の高いスイッチング電源回路が過電流状態又は過負荷状態となることがある。このため、特許文献1に記載のスイッチング電源システムでは、各スイッチング電源回路を同時に再起動しても、出力電圧の高いスイッチング電源回路において過電流又は過負荷が発生し、直ちにスイッチング動作が停止するという現象が生じるおそれがあった。
【0005】
したがって、本発明は、並列接続することによってスイッチング電源システムを構成するのに適したスイッチング電源回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるスイッチング電源回路は、入力ノードが入力電源端子に接続され、出力ノードが出力スイッチを介して出力電源端子に接続されたスイッチング回路と、出力ノードに現れる電圧に基づく情報をスイッチング回路にフィードバックするフィードバック回路と、出力ノードに現れる電圧が所定値を超えてから所定時間が経過した後に、出力スイッチをオンさせる起動回路とを備え、スイッチング回路は、フィードバックされた情報に基づいて出力ノードに現れる電圧を所定のレベルに調整し、フィードバック回路は、出力ノードに現れる電圧と情報との関係を調整可能な調整機構を含む。
【0007】
本発明によれば、出力ノードに現れる電圧とフィードバックされる情報との関係を調整可能な調整機構を用いることにより、出力電源端子から出力される出力電圧のレベルを調整することができる。これにより、並列接続することによってスイッチング電源システムを構成した場合に、特定のスイッチング電源回路が優先的に過電流状態又は過負荷状態となる現象を防止することが可能となる。
【0008】
本発明において、フィードバック回路は、出力ノードに現れる電圧を分圧する分圧回路を含み、調整機構は、分圧回路に含まれる可変抵抗からなるものであっても構わない。これによれば、出力電圧のレベルを容易に調整することが可能となる。
【0009】
本発明において、スイッチング回路は、入力ノードに接続された1次巻線及び出力ノードに接続された2次巻線を含むトランスと、1次巻線に接続されたスイッチング素子と、スイッチング素子を制御するスイッチング制御回路とを含み、スイッチング制御回路は、スイッチング素子に流れる電流が過電流であると判定した場合に、スイッチング素子のスイッチング動作を停止させても構わない。これによれば、過電流状態を解消することが可能となる。
【0010】
本発明において、スイッチング制御回路は、情報が過負荷状態を示していると判定した場合に、スイッチング素子のスイッチング動作を停止させても構わない。これによれば、過負荷状態を解消することが可能となる。
【0011】
本発明によるスイッチング電源システムは、上記のスイッチング電源回路を複数備え、複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる出力電源端子は互いに短絡され、複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる起動回路は、出力スイッチを直接的又は間接的に制御する起動制御端子を含み、複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる起動制御端子は互いに短絡されていても構わない。これによれば、複数のスイッチング電源回路を同時に再起動することが可能となる。
【0012】
本発明によるスイッチング電源システムは、複数のスイッチング電源回路に含まれる入力電源端子にそれぞれ接続された複数の電力源をさらに備えていても構わない。これによれば、複数の電力源から供給される入力電圧のレベルに差が存在する場合であっても、特定のスイッチング電源回路が優先的に過電流状態又は過負荷状態となることがない。
【発明の効果】
【0013】
このように、本発明によれば、並列接続することによってスイッチング電源システムを構成するのに適したスイッチング電源回路を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態によるスイッチング電源システム10の構成を説明するためのブロック図である。
【
図2】
図2は、スイッチング電源回路100の回路図である。
【
図3】
図3は、変形例によるスイッチング電源回路100Aの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態によるスイッチング電源システム10の構成を説明するためのブロック図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態によるスイッチング電源システム10は、複数のスイッチング電源回路100が並列に接続された構成を有している。各スイッチング電源回路100は、入力電圧Vinが供給される入力電源端子101と、出力電圧Voutを出力する出力電源端子102と、起動制御端子103とを有している。各スイッチング電源回路100にそれぞれ含まれる出力電源端子102は互いに短絡され、負荷12に共通に接続されている。各スイッチング電源回路100にそれぞれ含まれる入力電源端子101については、それぞれ異なる電力源11に接続されている。電力源11としては、高圧送電線の周囲に生じる磁場を利用して電力を取り出す電力ピックアップトランスであっても構わない。各スイッチング電源回路100にそれぞれ含まれる起動制御端子103についても、互いに短絡されている。
【0018】
図2は、スイッチング電源回路100の回路図である。
【0019】
図2に示すように、スイッチング電源回路100は、スイッチング回路110、フィードバック回路120、起動回路130及び出力スイッチ140を含んでいる。スイッチング回路110は、1次巻線111及び2次巻線112を含むトランスTと、1次巻線111の一端に接続されたスイッチング素子113と、スイッチング素子113を制御するスイッチング制御回路114とを含んでいる。1次巻線111の他端はスイッチング回路110の入力ノードN1を構成し、入力電源端子101に接続される。2次巻線112の一端は、ダイオード116を介して出力ノードN2に接続される。出力ノードN2は、出力スイッチ140を介して出力電源端子102に接続される。2次巻線112の他端は、グランドに接地される。出力ノードN2とグランド間には、キャパシタ117が接続される。
【0020】
スイッチング制御回路114は例えばコントローラICからなり、電源ノードN11、接地ノードN12、制御ノードN13及びフィードバックノードN14,N15を有している。スイッチング制御回路114は、電源ノードN11と接地ノードN12の間に供給される電圧によって動作し、フィードバックノードN14に供給されるフィードバック情報Fに基づき、制御ノードN13から出力するスイッチング信号Sの周波数やデューディを制御することにより、出力ノードN2に現れる電圧を所定のレベルに調整する。スイッチング信号Sが供給されるスイッチング素子113は、例えばNチャンネル型MOSトランジスタからなる。
【0021】
また、スイッチング素子113に流れる電流は、抵抗115を介して、スイッチング制御回路114のフィードバックノードN15に供給される。スイッチング制御回路114は、フィードバックノードN15に供給される電流をモニタし、スイッチング素子113に流れる電流が過電流であると判定した場合、スイッチング信号Sを非活性レベル(例えばグランドレベル)に固定することによって、スイッチング素子113のスイッチング動作を停止させる。これにより、過電流によるスイッチング素子113の破損を防止することができる。さらに、スイッチング制御回路114は、フィードバック情報Fが過負荷状態を示していると判定した場合も、スイッチング信号Sを非活性レベルに固定することによって、スイッチング素子113のスイッチング動作を停止させる。スイッチング動作が停止すると、スイッチング制御回路114は再起動され、所定時間後にスイッチング動作を再開する。
【0022】
フィードバック回路120は、出力ノードN2に現れる電圧に基づいてフィードバック情報Fを生成し、これをスイッチング回路110にフィードバックする回路である。出力ノードN2に現れる電圧は、出力スイッチ140がオンしている場合、出力電圧Voutとほぼ一致する。フィードバック回路120は、固定抵抗121,124、可変抵抗122、シャントレギュレータ123、フォトダイオード125及びフォトトランジスタ126を含んでいる。固定抵抗121と可変抵抗122は、出力ノードN2とシャントレギュレータ123のアノードの間に直列に接続されることによって分圧回路を構成し、その接続点の電圧は、シャントレギュレータ123のリファレンスノードに供給される。また、固定抵抗124とフォトダイオード125は、出力ノードN2とシャントレギュレータ123のカソードの間に直列に接続される。フォトダイオード125とフォトトランジスタ126はフォトカブラを構成し、1次側と2次側の間の絶縁を確保しつつ、フィードバック情報Fを2次側から1次側に伝達する役割を果たす。
【0023】
フィードバック情報Fのレベルは、出力ノードN2に現れる電圧のみならず、固定抵抗121と可変抵抗122からなる分圧回路の分圧比によっても変化する。設計段階においては、出力ノードN2に現れる電圧があらかじめ定められた所定のレベル(例えば24V)となるよう、分圧回路の分圧比が定められるが、製造ばらつきなどに起因する個体差によって、出力ノードN2に実際に現れる電圧があらかじめ定められた所定のレベルに対してずれが生じることがある。可変抵抗122は、このようなずれを解消するための調整機構であり、可変抵抗122の抵抗値を調整することによって、出力ノードN2に現れる電圧とフィードバック情報Fの関係を製造後に微調整し、これにより、出力ノードN2に現れる電圧を所定のレベル(例えば24V)に合わせる。
【0024】
起動回路130は、固定抵抗131,132、タイマーIC133、キャパシタ134及びNチャンネル型MOSトランジスタ135を含んでいる。固定抵抗131,132は出力ノードN2とグランド間に直列に接続されることによって分圧回路を構成し、その接続点の電圧は、タイマーIC133の入力ノードN21に供給される。タイマーIC133は、入力ノードN21に供給される電圧が所定値を超えた場合、所定時間が経過した後に、出力ノードN22からハイレベルの起動信号Aを出力する。起動信号Aは、トランジスタ135のゲート電極に供給される。トランジスタ135は、Pチャンネル型MOSトランジスタからなる出力スイッチ140のゲート電極とグランド間に接続されている。このため、起動信号Aがハイレベルに活性化すると、出力スイッチ140を構成するPチャンネル型MOSトランジスタのゲート電極が接地され、出力スイッチ140がオンする。したがって、出力ノードN2に現れる電圧が所定値を超えてから所定時間が経過した後に、出力スイッチ140がオンすることになる。ここで、タイマーIC133により計時される所定時間は、調整ノードN23に接続されるキャパシタ134のキャパシタンスによって調整することができる。
【0025】
また、起動信号Aは、起動制御端子103にも供給される。上述の通り、起動制御端子103は、複数のスイッチング電源回路100間において共通に接続される。このため、複数のスイッチング電源回路100にそれぞれ含まれるスイッチング回路110が起動した後、最初に活性化した起動信号Aが起動制御端子103を介して各スイッチング電源回路100に共通に供給される。その結果、各スイッチング電源回路100にそれぞれ含まれる出力スイッチ140がほぼ同時にオンする。尚、
図2に示す例では、起動信号Aはトランジスタ135を介して出力スイッチ140を間接的に制御しているが、出力スイッチ140を直接制御するものであっても構わない。
【0026】
このような構成を有するスイッチング電源回路100は、
図1に示すように、複数台を並列接続することによってスイッチング電源システム10を構成することができる。この場合、可変抵抗122を調整することによって、各スイッチング電源回路100の出力電圧レベルをほぼ一致させることができるため、一部のスイッチング電源回路100が過負荷状態となることがない。
【0027】
また、あるスイッチング電源回路100において過電流状態又は過負荷状態が生じると、当該スイッチング電源回路100においてスイッチング動作が停止し、出力電圧Voutがゼロになる。その結果、残りのスイッチング電源回路100においても過電流状態又は過負荷状態が生じ、最終的に全てのスイッチング電源回路100においてスイッチング動作が停止する。その後、スイッチング制御回路114の再起動によって、各スイッチング電源回路100内の出力ノードN2の電圧が上昇する。そして、出力ノードN2の電圧が最も早く所定値に達したスイッチング電源回路100内で起動信号Aが活性化し、これが他のスイッチング電源回路100に供給されることによって、全てのスイッチング電源回路100がほぼ同時に電力の出力を開始する。このため、起動時に一部のスイッチング電源回路100において過電流状態又は過負荷状態が生じることもない。
【0028】
また、
図1に示す例では、各スイッチング電源回路100がそれぞれ異なる電力源11に接続されているため、各スイッチング電源回路100に入力される入力電圧Vinのレベルは、必ずしも互いに一致しない。このような条件であっても、本実施形態によるスイッチング電源システム10によれば、各スイッチング電源回路100の出力電圧Voutのレベルがほぼ一致することから、一部のスイッチング電源回路100が過負荷状態となることがない。
【0029】
図3は、変形例によるスイッチング電源回路100Aの回路図である。
【0030】
図3に示す変形例によるスイッチング電源回路100Aは、起動回路130が出力ノードN3に接続されている点において、
図2に示したスイッチング電源回路100と相違している。その他の基本的な構成は、
図2に示したスイッチング電源回路100と同一であることから、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】
出力ノードN3は、トランスTの2次巻線112の一端、つまり、ダイオード116のアノードである。出力ノードN3のレベルは、ダイオード116の順方向電圧分だけ出力ノードN2よりもレベルが高いが、両者のレベルはほぼ連動しているため、フィードバック回路120及び起動回路130の動作に関しては、出力ノードN2と出力ノードN3はほぼ同一視することができる。このため、変形例によるスイッチング電源回路100Aが例示するように、フィードバック回路120については出力ノードN2に接続し、起動回路130については出力ノードN3に接続しても構わない。
【0032】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0033】
10 スイッチング電源システム
11 電力源
12 負荷
100 スイッチング電源回路
101 入力電源端子
102 出力電源端子
103 起動制御端子
110 スイッチング回路
111 1次巻線
112 2次巻線
113 スイッチング素子
114 スイッチング制御回路
115 抵抗
116 ダイオード
117 キャパシタ
120 フィードバック回路
121,124 固定抵抗
122 可変抵抗
123 シャントレギュレータ
125 フォトダイオード
126 フォトトランジスタ
130 起動回路
131,132 固定抵抗
133 タイマーIC
134 キャパシタ
135 トランジスタ
140 出力スイッチ
A 起動信号
F フィードバック情報
N1 入力ノード
N2,N3 出力ノード
N11 電源ノード
N12 接地ノード
N13 制御ノード
N14,N15 フィードバックノード
N21 入力ノード
N22 出力ノード
N23 調整ノード
S スイッチング信号
T トランス
Vin 入力電圧
Vout 出力電圧
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスイッチング電源回路を備えるスイッチング電源システムであって、
前記複数のスイッチング電源回路のそれぞれは、
入力ノードが入力電源端子に接続され、出力ノードが出力スイッチを介して出力電源端子に接続されたスイッチング回路と、
前記出力ノードに現れる電圧に基づく情報を前記スイッチング回路にフィードバックするフィードバック回路と、
前記出力ノードに現れる電圧が所定値を超えてから所定時間が経過した後に、前記出力スイッチをオンさせる起動回路と、を備え、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記スイッチング回路は、フィードバックされた前記情報に基づいて、前記出力ノードに現れる電圧を所定のレベルに調整し、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記フィードバック回路は、前記出力ノードに現れる電圧と前記情報との関係を調整可能な調整機構を含み、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記出力電源端子は、互いに短絡され、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記起動回路は、前記出力スイッチを直接的又は間接的に制御する起動制御端子を含み、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記起動制御端子は、互いに短絡される、スイッチング電源システム。
【請求項2】
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記フィードバック回路は、前記出力ノードに現れる電圧を分圧する分圧回路を含み、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記調整機構は、前記分圧回路に含まれる可変抵抗からなる、請求項1に記載のスイッチング電源システム。
【請求項3】
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記スイッチング回路は、前記入力ノードに接続された1次巻線及び前記出力ノードに接続された2次巻線を含むトランスと、前記1次巻線に接続されたスイッチング素子と、前記スイッチング素子を制御するスイッチング制御回路とを含み、
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記スイッチング制御回路は、前記スイッチング素子に流れる電流が過電流であると判定した場合に、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止させる、請求項1に記載のスイッチング電源システム。
【請求項4】
前記複数のスイッチング電源回路にそれぞれ含まれる前記スイッチング制御回路は、前記情報が過負荷状態を示していると判定した場合に、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止させる、請求項3に記載のスイッチング電源システム。
【請求項5】
前記複数のスイッチング電源回路に含まれる前記入力電源端子にそれぞれ接続された複数の電力源をさらに備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスイッチング電源システム。