(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027872
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】トラックによる輸送方法とトラック輸送の管理システム
(51)【国際特許分類】
B65G 61/00 20060101AFI20240222BHJP
G06Q 10/0833 20230101ALI20240222BHJP
【FI】
B65G61/00 544
G06Q10/08 306
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131041
(22)【出願日】2022-08-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 展示及び会見の場所:トランスポートアトミック株式会社西日本支店敷地内(大阪府羽曳野市西浦3丁目1962番1) 展示及び会見の日:令和3年11月1日 刊行物名:物流ニッポン 令和4年3月25日発行版 発行者:株式会社物流ニッポン新聞社 発行日:令和4年3月25日 刊行物名:日刊自動車新聞 令和4年5月2日発行版 発行者:株式会社日刊自動車新聞社 発行日:令和4年5月2日 刊行物名:物流ニッポン 令和4年5月27日発行版 物流ニッポン 令和4年7月1日発行版 発行者:株式会社物流ニッポン新聞社 発行日:令和4年5月27日,令和4年7月1日 取引先名:萬運輸株式会社 販売場所:萬運輸株式会社(神奈川県横浜市鶴見区駒岡5丁目1番16号) 販売日 :令和4年3月3日 展示会名:ジャパントラックショー2022 開催場所:パシフィコ横浜 展示ホール(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1) 展示日 :令和4年5月12~14日
(71)【出願人】
【識別番号】519352436
【氏名又は名称】株式会社ヒサマツホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】久松 孝治
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】法的基準を満たしつつ長距離輸送を効率的に行い得る、トラックによる輸送方法を提供する。
【解決手段】A地点10とB地点12の間にターミナルエリア14を設け、B地点向けボディ22bを装着してA地点10からターミナルエリア14に到着したA地点発トラック16aがB地点向けボディ22bをシャシ20aから離脱させる工程と、A地点向けボディ22aを装着してB地点12からターミナルエリア14に到着したB地点発トラック16bがA地点向けボディ22aをシャシ20bから離脱させる工程と、ターミナルエリア14でシャシ20aにA地点向けボディ22aを装着する工程と、ターミナルエリア14でシャシ20bにB地点向けボディ22bを装着する工程と、A地点発トラック16aのA地点10への到着により荷物をA地点10へ輸送する工程と、B地点発トラック16bのB地点12への到着により荷物をB地点12へ輸送する工程とを、含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的に離れたA地点とB地点との間で荷物をトラック輸送するに際して、
第1輸送事業者によって該A地点発で運行される、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のA地点発トラックと、
第2輸送事業者によって該B地点発で運行される、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のB地点発トラックと
を、用いると共に、
該A地点と該B地点との地理的な中間点にターミナルエリアを設定し、
該B地点向けの荷物を積載したB地点向けボディを装着して該A地点を発って該ターミナルエリアに到着した該A地点発トラックが該ターミナルエリアで該B地点向けボディを該シャシから離脱させる工程と、
該A地点向けの荷物を積載した該A地点向けボディを装着してB地点を発って該ターミナルエリアに到着したB地点発トラックが該ターミナルエリアで該A地点向けボディを該シャシから離脱させる工程と、
該B地点向けボディを離脱させた該A地点発トラックの該シャシに対して、該ターミナルエリアにおいて該B地点発トラックの該シャシから離脱された該A地点向けボディを装着する工程と、
該A地点向けボディを離脱させた該B地点発トラックの該シャシに対して、該ターミナルエリアにおいて該A地点発トラックの該シャシから離脱された該B地点向けボディを装着する工程と、
該A地点発トラックが該ターミナルエリアを発って該A地点に到着することで該A地点発トラックの該シャシに装着された該A地点向けボディに積載された該A地点向けの荷物を該A地点へ輸送する工程と、
該B地点発トラックが該ターミナルエリアを発って該B地点に到着することで該B地点発トラックの該シャシに装着された該B地点向けボディに積載された該B地点向けの荷物を該B地点へ輸送する工程と
を、含むトラックによる輸送方法。
【請求項2】
前記B地点向けボディと前記A地点向けボディの所有者が、共通の事業者とされている請求項1に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項3】
前記A地点発トラックの前記シャシの管理責任者が前記第1輸送事業者であり、
前記B地点発トラックの前記シャシの管理責任者が前記第2輸送事業者であり、
前記B地点向けボディ及び前記A地点向けボディの所有者が該第1輸送事業者と該第2輸送事業者との何れとも異なる賃貸事業者である請求項2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項4】
前記A地点向けボディおよび前記B地点向けボディは、前記ターミナルエリアにおいて閉じられたままで、前記A地点発トラックの前記シャシと前記B地点発トラックの前記シャシとの間で着脱される請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項5】
前記ターミナルエリアには、前記ボディの前記シャシに対する着脱に際して該ボディをリフトアップするためのジャッキ機構が備えられている請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項6】
前記ボディは、前記シャシから独立して自立可能な複数本の脚部を備えており、
該ボディの該シャシへの装着状態でかかる複数本の脚部が該ボディに対して収納又は取外し可能とされている請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項7】
前記ボディには、仕向地となる前記A地点又は前記B地点を示す表示が付されている請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項8】
前記ターミナルエリアにおいて、
前記A地点発トラックにおける前記B地点向けボディの離脱及び前記A地点向けボディの装着と、
前記B地点発トラックにおける前記A地点向けボディの離脱及び前記B地点向けボディの装着とを、
互いに重複するタイムスケジュールをもって行う請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項9】
前記ターミナルエリアについて、常駐の管理者を不在とし、監視カメラを設置する請求項1又は2に記載のトラックによる輸送方法。
【請求項10】
地理的に離れたA地点とB地点との間で荷物をトラック輸送するのに用いられる輸送管理システムであって、
ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のA地点発トラックについて、シャシ識別符号を付して記憶するA地点発トラック識別記憶手段と、
ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のB地点発トラックについて、シャシ識別符号を付して記憶するB地点発トラック識別記憶手段と、
前記A地点発トラックと前記B地点発トラックとによって前記A地点と前記B地点との間で往復移動せしめられる前記ボディについて、ボディ識別符号を付して記憶するボディ識別記憶手段と、
該B地点向けの荷物を積載したB地点向けボディを装着して該A地点を発ち、該A地点と該B地点との地理的な中間点に設定されたターミナルエリアへ向かう該A地点発トラックについて、該シャシ識別符号と該ボディ識別符号と位置情報とを受信するA地点発トラック情報受信手段と、
該A地点向けの荷物を積載したA地点向けボディを装着して該B地点を発ち、該ターミナルエリアへ向かうB地点発トラックについて、該シャシ識別符号と該ボディ識別符号と位置情報を受信するB地点発トラック情報受信手段とを、含むトラック輸送の管理システム。
【請求項11】
前記ボディ識別符号を前記ボディの位置情報と合わせて記憶するボディ位置情報記憶手段を含む請求項10に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項12】
前記A地点発トラックに関する情報を前記B地点発トラックへ送信するA地点発トラック情報送信手段と、
前記B地点発トラックに関する情報を前記A地点発トラックへ送信するB地点発トラック情報送信手段と
を含み、且つ、
該A地点発トラック情報送信手段が、前記A地点発トラック情報受信手段が受信した該A地点発トラックの位置情報を該B地点発トラックへ送信する位置情報送信機能を含むと共に、
該B地点発トラック情報送信手段が、前記B地点発トラック情報受信手段が受信した該B地点発トラックの位置情報を該A地点発トラックへ送信する位置情報送信機能を含む
請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項13】
前記A地点発トラックについて、前記ターミナルエリアへの到着時刻を予測するA地点発トラック到着予測手段と、
前記B地点発トラックについて、該ターミナルエリアへの到着時刻を予測するB地点発トラック到着予測手段と
を、含む請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項14】
前記A地点発トラックに関する情報を前記B地点発トラックへ送信するA地点発トラック情報送信手段と、
前記B地点発トラックに関する情報を前記A地点発トラックへ送信するB地点発トラック情報送信手段と
を含み、且つ、
該A地点発トラック情報送信手段が、前記A地点発トラック到着予測手段によって得られた前記ターミナルエリアへの該A地点発トラックの到着予測時刻を該B地点発トラックへ送信する到着予測時刻の送信機能を含むと共に、
該B地点発トラック情報送信手段が、前記B地点発トラック到着予測手段によって得られた該ターミナルエリアへの該B地点発トラックの到着予測時刻を該A地点発トラックへ送信する到着予測時刻の送信機能を含む
請求項13に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項15】
前記ボディ識別記憶手段に記憶された前記各ボディについて、諸元に加えて現状態を日付情報と共に記憶するボディ状態記憶手段を含む請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項16】
前記A地点発トラック識別記憶手段が、前記A地点発トラックの前記シャシを所有する第1輸送事業者を記憶し、
前記B地点発トラック識別記憶手段が、前記B地点発トラックの前記シャシを所有する第2輸送事業者を記憶し、
前記ボディ識別記憶手段が、前記ボディを所有する第3事業者を記憶し、
且つ、これら第1輸送事業者と第2輸送事業者と第3事業者とが互いに異なる者である
請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項17】
前記A地点と前記B地点との間で往復移動せしめられる前記ボディとして、賃貸事業者から賃貸されたボディを用い、前記ボディ識別記憶手段が該ボディに関する賃貸情報を記憶する請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【請求項18】
前記A地点発トラック識別記憶手段が、前記A地点発トラックの運転者を記憶し、
前記B地点発トラック識別記憶手段が、前記B地点発トラックの運転者を記憶する
請求項10又は11に記載のトラック輸送の管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラックによる2地点間での荷物の輸送方法と、トラックによる輸送を管理するトラック輸送の管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、トラック輸送事業の運営は厳しさを増しており、特に中小規模のトラック輸送事業者において運営が困難になりつつある。その原因としては、トラック運転者の不足、燃料費の高騰、費用増分の運賃への転嫁が難しいこと等が挙げられるが、特に中小規模のトラック輸送事業者にとっては、安全性を確保するための法規制への対応が困難になっていることも大きな問題である。
【0003】
すなわち、厚生労働省労働基準局から出されている自動車運送事業法で定められた自動車運転者の労働時間等の法的基準を順守する必要がある。かかる基準では、例えば、1人の運転者の運転時間が1日当たり9時間を超えず、且つ運転者の1日当たりの拘束時間が13時間を超えないこととされている。加えて、ドライバーの時間外労働を年間960時間に規制する2024年からの新基準の適用が、トラック輸送事業者の運営の困難化に拍車をかけることになる。例えば、1人の運転者が上記基準を順守しつつ東京-大阪間のような長距離を往復しようとすれば、1日では難しく、2日を要することになって、輸送効率の大幅な低下や輸送コストの増大を招いてしまう。
【0004】
このようにトラックによる長距離輸送の運営が難しくなっていることへの対策として、例えば特開2017-137182号公報(特許文献1)に開示されているように、往復可能な短距離間を運行する複数のトラックを中継させて積み荷を積み替えてリレー輸送することも考えられる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムを実際に実施するには、全国に亘って多数の地点間で往復するトラックを運行させると共に、多数の中継地を管理する必要がある。それ故、現実には、全国に多数の事業所を持つ大手のトラック輸送事業者でなければ実施が難しいという問題があり、前述の如き法的規制で運営が困難になる中小規模のトラック輸送事業者の助けになるものではなかったのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の如き事情に鑑みて為されたものであり、新規な着眼点に基づいて為された画期的な発明であって、本発明の解決課題は、特に中小規模のトラック輸送事業者でも上述の如き法的基準を満たして安全性を確保しつつ長距離輸送を効率的に行うことを可能と為し得る、トラックによる輸送方法とトラック輸送の管理システムとを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0009】
第一の態様は、トラックによる輸送方法であって、地理的に離れたA地点とB地点との間で荷物をトラック輸送するに際して、第1輸送事業者によって該A地点発で運行される、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のA地点発トラックと、第2輸送事業者によって該B地点発で運行される、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のB地点発トラックとを、用いると共に、該A地点と該B地点との地理的な中間点にターミナルエリアを設定し、該B地点向けの荷物を積載したB地点向けボディを装着して該A地点を発って該ターミナルエリアに到着した該A地点発トラックが該ターミナルエリアで該B地点向けボディを該シャシから離脱させる工程と、該A地点向けの荷物を積載した該A地点向けボディを装着してB地点を発って該ターミナルエリアに到着したB地点発トラックが該ターミナルエリアで該A地点向けボディを該シャシから離脱させる工程と、該B地点向けボディを離脱させた該A地点発トラックの該シャシに対して、該ターミナルエリアにおいて該B地点発トラックの該シャシから離脱された該A地点向けボディを装着する工程と、該A地点向けボディを離脱させた該B地点発トラックの該シャシに対して、該ターミナルエリアにおいて該A地点発トラックの該シャシから離脱された該B地点向けボディを装着する工程と、該A地点発トラックが該ターミナルエリアを発って該A地点に到着することで該A地点発トラックの該シャシに装着された該A地点向けボディに積載された該A地点向けの荷物を該A地点へ輸送する工程と、該B地点発トラックが該ターミナルエリアを発って該B地点に到着することで該B地点発トラックの該シャシに装着された該B地点向けボディに積載された該B地点向けの荷物を該B地点へ輸送する工程とを、含むものである。
【0010】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、A地点とB地点との間で荷物の長距離輸送を行うに際して、A地点発トラックがA地点とターミナルエリアとの間を運行し、B地点発トラックがB地点とターミナルエリアとの間を運行することによって、A地点とB地点との間での荷物の輸送が完了する。それゆえ、各トラックがA地点とB地点との間をそれぞれ往復運行する場合に比して、各トラックの走行距離を短くすることが可能となる。従って、各トラックを各1人の運転者が運転したとしても、運転時間を短くすることができて、輸送効率の大幅な低下や輸送コストの増大を抑えつつ、法的な基準を順守した安全なトラック輸送を実現することができる。
【0011】
また、A地点発トラックとB地点発トラックは、ターミナルエリアにおいて荷物の積み替えを行うことになるが、ボディがシャシに対して着脱可能とされたボディ着脱式とされていることから、ターミナルエリアまで運んできたボディをシャシから取り外した後、出発地まで運ぶべき荷物が積み込まれたボディをシャシに装着することで、荷物の積み替えを少ない労力で短時間に行うことができる。それゆえ、ターミナルエリアにおける荷物の積み替えによる運転者の拘束時間を短くすることができると共に、荷役による運転者の疲労を低減することができる。その結果、法規制を順守しながら、1人の運転者が1日で荷物を輸送可能な距離をより長くすることができる。
【0012】
第二の態様は、第一の態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記B地点向けボディと前記A地点向けボディの所有者が、共通の事業者とされているものである。
【0013】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、所有者の異なるボディが混在するのを防ぐことができて、例えばボディ自体の識別管理やボディの賃貸借契約の管理等が容易になる。
【0014】
第三の態様は、第二の態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記A地点発トラックの前記シャシの管理責任者が前記第1輸送事業者であり、前記B地点発トラックの前記シャシの管理責任者が前記第2輸送事業者であり、前記B地点向けボディ及び前記A地点向けボディの所有者が該第1輸送事業者と該第2輸送事業者との何れとも異なる賃貸事業者とされているものである。
【0015】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、A地点向けボディとB地点向けボディの賃貸借契約を、それらボディを所有する共通の賃貸事業者と一括で締結することができる。また、A地点発トラックのシャシの管理責任を負う第1輸送事業者と、B地点発トラックのシャシの管理責任を負う第2輸送事業者とは別異の賃貸事業者がボディを所有することにより、第1輸送事業者と第2輸送事業者の負担や維持管理義務等を軽減することができる。
【0016】
第四の態様は、第一~第三の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記A地点向けボディおよび前記B地点向けボディは、前記ターミナルエリアにおいて閉じられたままで、前記A地点発トラックの前記シャシと前記B地点発トラックの前記シャシとの間で着脱されるものである。
【0017】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、ターミナルエリアでボディを開くことによる荷物の紛失等を防ぐことができて、積み荷に対する責任の所在を明確化することもできる。
【0018】
第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記ターミナルエリアには、前記ボディの前記シャシに対する着脱に際して該ボディをリフトアップするためのジャッキ機構が備えられているものである。
【0019】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、ボディをシャシに着脱する際に必要とされる機構を、シャシに要求したり携行させたりすることなく、ジャッキ機構としてターミナルエリアに備えておくことにより、シャシの装備に拘らずターミナルエリアでのボディの換装を容易に且つ確実に行うことが可能となる。
【0020】
第六の態様は、第一~第五の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記ボディは、前記シャシから独立して自立可能な複数本の脚部を備えており、該ボディの該シャシへの装着状態でかかる複数本の脚部が該ボディに対して収納又は取外し可能とされているものである。
【0021】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、例えば、ターミナルエリアでシャシから取り外されたボディを脚部によって自立させておくことで、別のシャシへの装着作業が容易になる。また、ボディのシャシへの装着状態では、脚部を収納する又は取り外すことにより、脚部が走行時に邪魔になることもない。
【0022】
第七の態様は、第一~第六の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記ボディには、仕向地となる前記A地点又は前記B地点を示す表示が付されているものである。
【0023】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、ボディの仕向地を表示によって確認することができて、誤った地点への輸送を防ぐことができる。
【0024】
第八の態様は、第一~第七の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記ターミナルエリアにおいて、前記A地点発トラックにおける前記B地点向けボディの離脱及び前記A地点向けボディの装着と、前記B地点発トラックにおける前記A地点向けボディの離脱及び前記B地点向けボディの装着とを、互いに重複するタイムスケジュールをもって行うものである。
【0025】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、トラック相互間でのボディの換装等に際して双方のトラック運転者が立ち会うこととなり、ボディの換装作業や積み荷の安全性等の向上が期待できる。なお、A地点発トラックのボディの換装作業と、B地点発トラックのボディの換装作業とは、全体が相互に時間的に重複する必要はなく、部分的な重複であってもよい。
【0026】
第九の態様は、第一~第八の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送方法において、前記ターミナルエリアについて、常駐の管理者を不在とし、監視カメラを設置するものである。
【0027】
本態様に従うトラックによる輸送方法によれば、ターミナルエリアに管理のための人員を配置する必要がなく、監視カメラで安全等を確保しつつ、ターミナルエリアの運営コストの低減等が図られる。
【0028】
第十の態様は、地理的に離れたA地点とB地点との間で荷物をトラック輸送するのに用いられる輸送管理システムであって、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のA地点発トラックについて、シャシ識別符号を付して記憶するA地点発トラック識別記憶手段と、ボディが着脱可能とされたシャシを備えたボディ着脱式のB地点発トラックについて、シャシ識別符号を付して記憶するB地点発トラック識別記憶手段と、前記A地点発トラックと前記B地点発トラックとによって前記A地点と前記B地点との間で往復移動せしめられる前記ボディについて、ボディ識別符号を付して記憶するボディ識別記憶手段と、該B地点向けの荷物を積載したB地点向けボディを装着して該A地点を発ち、該A地点と該B地点との地理的な中間点に設定されたターミナルエリアへ向かう該A地点発トラックについて、該シャシ識別符号と該ボディ識別符号と位置情報とを受信するA地点発トラック情報受信手段と、該A地点向けの荷物を積載したA地点向けボディを装着して該B地点を発ち、該ターミナルエリアへ向かうB地点発トラックについて、該シャシ識別符号と該ボディ識別符号と位置情報を受信するB地点発トラック情報受信手段とを、含むものである。
【0029】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、A地点又はB地点からターミナルエリアへ向かうトラックについて、シャシとボディの組み合わせをシャシ識別符号とボディ識別符号に基づいて特定することができて、シャシの装備や積み荷の情報等を管理することができる。また、A地点又はB地点からターミナルエリアへ向かうトラックについて、例えば定期的に位置情報を受信することにより、トラックの運行状態を管理することができて、ターミナルエリアでの待機時間の短縮等を図ることができる。
【0030】
第十一の態様は、第十の態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記ボディ識別符号を前記ボディの位置情報と合わせて記憶するボディ位置情報記憶手段を含むものである。
【0031】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、ボディ識別符号に基づいて識別されたボディについての位置情報を、ボディ識別符号と合わせてボディ位置情報記憶手段によって記憶することで、ボディの位置をシャシとは独立して把握することができる。これにより、例えば、ボディがシャシから取り外された状態でターミナルエリア等に据え置きされた状態であっても、ボディ単体で位置を把握して管理することができる。それゆえ、複数台のシャシによる運搬や複雑な輸送ネットワークの構築なども容易になる。
【0032】
第十二の態様は、第十又は第十一の態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記A地点発トラックに関する情報を前記B地点発トラックへ送信するA地点発トラック情報送信手段と、前記B地点発トラックに関する情報を前記A地点発トラックへ送信するB地点発トラック情報送信手段とを含み、且つ、該A地点発トラック情報送信手段が、前記A地点発トラック情報受信手段が受信した該A地点発トラックの位置情報を該B地点発トラックへ送信する位置情報送信機能を含むと共に、該B地点発トラック情報送信手段が、前記B地点発トラック情報受信手段が受信した該B地点発トラックの位置情報を該A地点発トラックへ送信する位置情報送信機能を含むものである。
【0033】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、例えば、A地点発トラックとB地点発トラックとがターミナルエリアでボディを交換して輸送する場合に、それらA地点発トラックとB地点発トラックとが相互に位置情報を交換して把握することにより、ターミナルエリアでの待機時間を予測し易くなると共に、走行速度や休憩タイミングの調整等によってターミナルエリアでの待機時間を短くすることも可能となる。
【0034】
第十三の態様は、第十~第十二の何れか1つの態様に記載されたトラックによる輸送管理システムにおいて、前記A地点発トラックについて、前記ターミナルエリアへの到着時刻を予測するA地点発トラック到着予測手段と、前記B地点発トラックについて、該ターミナルエリアへの到着時刻を予測するB地点発トラック到着予測手段とを、含むものである。
【0035】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、A地点発トラックとB地点発トラックのターミナルエリアへの到着時間をそれぞれ予測することにより、例えば、ターミナルエリアにおけるボディの換装作業スペースを、それらトラックの到着予測時刻に合わせて確保することができる。
【0036】
第十四の態様は、第十三の態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記A地点発トラックに関する情報を前記B地点発トラックへ送信するA地点発トラック情報送信手段と、前記B地点発トラックに関する情報を前記A地点発トラックへ送信するB地点発トラック情報送信手段とを含み、且つ、該A地点発トラック情報送信手段が、前記A地点発トラック到着予測手段によって得られた前記ターミナルエリアへの該A地点発トラックの到着予測時刻を該B地点発トラックへ送信する到着予測時刻の送信機能を含むと共に、該B地点発トラック情報送信手段が、前記B地点発トラック到着予測手段によって得られた該ターミナルエリアへの該B地点発トラックの到着予測時刻を該A地点発トラックへ送信する到着予測時刻の送信機能を含むものである。
【0037】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、A地点発トラックとB地点発トラックがターミナルエリアへの到着予測時刻を相互に把握し合うことにより、ターミナルエリアでの待機時間の目処をつけやすくなる。また、例えば、到着予測時刻がより早いトラックが走行速度を落とした燃費走行を行って、燃料の消費を抑えつつ、ターミナルエリアでの待機時間の短縮を図ること等も可能となる。
【0038】
第十五の態様は、第十~第十四の何れか1つの態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記ボディ識別記憶手段に記憶された前記各ボディについて、諸元に加えて現状態を日付情報と共に記憶するボディ状態記憶手段を含むものである。
【0039】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、ボディのサイズや形態(箱型、ウイング開閉式、冷凍対応等)といった基本情報である諸元に加えて、損傷の有無や冷凍システム等の装備の状況といった現状態を日付情報と共にボディ状態記憶手段で記憶することにより、ボディの管理が容易になって、積み荷に応じた適切なボディを選択することができると共に、ボディの損傷等の現状態の変化が生じたタイミングを把握し易くなる。
【0040】
第十六の態様は、第十~第十五の何れか1つの態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記A地点発トラック識別記憶手段が、前記A地点発トラックの前記シャシを所有する第1輸送事業者を記憶し、前記B地点発トラック識別記憶手段が、前記B地点発トラックの前記シャシを所有する第2輸送事業者を記憶し、前記ボディ識別記憶手段が、前記ボディを所有する第3事業者を記憶し、且つ、これら第1輸送事業者と第2輸送事業者と第3事業者とが互いに異なる者であるものである。
【0041】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、A地点発トラックのシャシの所有者と、B地点発トラックのシャシの所有者と、ボディの所有者とが、互いに異なる事業者である場合にも、A地点発トラック識別記憶手段と、B地点発トラック識別記憶手段と、ボディ識別記憶手段とによって、各事業者の所有物を容易に把握することができる。
【0042】
第十七の態様は、第十~第十六の何れか1つの態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記A地点と前記B地点との間で往復移動せしめられる前記ボディとして、賃貸事業者から賃貸されたボディを用い、前記ボディ識別記憶手段が該ボディに関する賃貸情報を記憶するものである。
【0043】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、ボディの賃貸事業者、賃貸契約の終了日、賃貸料金等の賃貸情報をボディ識別記憶手段が記憶することにより、賃貸されたボディの管理が容易になる。
【0044】
第十八の態様は、第十~第十七の何れか1つの態様に記載されたトラック輸送の管理システムにおいて、前記A地点発トラック識別記憶手段が、前記A地点発トラックの運転者を記憶し、前記B地点発トラック識別記憶手段が、前記B地点発トラックの運転者を記憶するものである。
【0045】
本態様に従うトラック輸送の管理システムによれば、A地点発トラックの運転者と、B地点発トラックの運転者とを特定して管理等することができる。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、特に中小規模のトラック輸送事業者でも運転に関する法的基準を満たして安全性を確保しつつ長距離輸送を効率的に行うことを可能と為し得る。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明の第一の実施形態としてのトラックによる輸送方法を説明する概念図
【
図2】
図1に示すトラックによる輸送方法のフローチャート
【
図3】
図1に示すトラックによる輸送方法におけるターミナルエリアでのボディの着脱作業を説明する図
【
図4】
図1に示すトラックによる輸送方法に用いられるトラック輸送の管理システムのブロック図
【
図5】本発明の別の一実施形態としてのトラックによる輸送方法を説明する概念図
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0049】
図1には、本発明の第一の実施形態としてのトラックによる輸送方法の概念図を示す。即ち、第一の実施形態で示すトラックによる輸送方法は、地理的に相互に離れた2地点であるA地点10とB地点12の間でトラック輸送を行うに際しての輸送方法であって、A地点10とB地点12との地理的な中間点にターミナルエリア14を設定し、A地点10発でA地点10とターミナルエリア14の間を運行するA地点発トラック16aと、B地点12発でB地点12とターミナルエリア14の間を運行するB地点発トラック16bとによって、A地点10とB地点12の間で荷物を輸送する。
【0050】
A地点10とB地点12は、例えば東京と大阪のように、トラック16が1人の運転者が1日で往復しようとすると、法規制で定められた労働時間等を超えてしまう程に地理的に離れた2地点とされ得る。A地点10とB地点12は、何れも厳密な1点に限定されず、ターミナルエリア14との間で法規制を満たしつつトラックにより1日内(通常は9時間以内)で往復できる何れの地点であっても良く、例えばトラック輸送事業者が輸送事業を営む地域や1つの県内等、トラック輸送事業において1地点とみなし得る範囲の領域等であってもよい。
【0051】
A地点10とB地点12の間に設定されたターミナルエリア14は、好適には、A地点10とターミナルエリア14の間の輸送に要する時間と、B地点12とターミナルエリア14の間の輸送に要する時間とが略同じになる場所に設けられる。その方が輸送を効率的に行うことができるからである。ターミナルエリア14は、輸送に用いられる幹線道路や高速道路の近くに設けられることが望ましいが、限定されるものでない。ターミナルエリア14は、トラック16がボディ22(後述)の着脱を行うためのスペース及び設備を備えており、好適には必要に応じてボディ22を据え置いてストックできるスペースも備えている。ボディ22の着脱を行うためにターミナルエリア14に設けられる設備としては、例えば、雨天時の作業を容易にするための建屋や、ボディ22の着脱時に使用するジャッキ機構等が例示される。ターミナルエリア14は、常駐の管理者が配置されていてもよいが、好適には、常駐の管理者を不在とすることでコストの削減が図られる。この場合には、例えば、ターミナルエリア14を監視するための監視カメラ18(
図3参照)が設置されて、必要に応じて非常駐の管理者が派遣されることが望ましい。
【0052】
ターミナルエリア14は、ボディ22の着脱が可能であればよく、後述するA地点発トラック16aを運行する第1輸送事業者と、後述するB地点発トラック16bを運行する第2輸送事業者との何れかが管理する敷地及び施設(例えば、トラック輸送事業所)であってもよいが、例えば、第3者が管理等する敷地やガソリンスタンド、トラック輸送事業所等の既存施設を借りてターミナルエリア14とすることもできる。
【0053】
トラック16(A地点発トラック16aとB地点発トラック16b)は、シャシ20を備えており、シャシ20は、ボディ22の着脱が可能とされたボディ着脱式とされている。シャシ20は、前後両方にエアサスペンションを装備していることが望ましく、それによってボディ22の着脱が簡単になるが、後輪側だけにエアサスペンションを装備していてもよいし、前後両方にエアサスペンションを装備していなくてもよい。
【0054】
ボディ22は、後方に開閉扉を有する箱型の他、両側方が開閉可能とされたウイング型などであってもよいし、冷凍輸送を可能とする冷凍機能付きのものであってもよく、各種公知構造のトラック用の着脱式ボディが採用され得る。ボディ22には、仕向地を表示する表示部24が設けられている。表示部24は、例えば、ボディ22に対して着脱可能なプレート等に仕向地を記載したもので構成されている。
図1と後述する
図3では、見易さのために、B地点向けボディ22bを白色で示すと共に、A地点向けボディ22aを薄墨で着色して示し、B地点12を仕向地として表示する表示部24bを薄墨で着色して示すと共に、A地点10を仕向地として表示する表示部24aを白色で示した。
【0055】
A地点発トラック16aのシャシ20aと、B地点発トラック16bのシャシ20bは、互いに異なる事業者によって所有及び運行されている。例えば、A地点10付近で輸送事業を行う第1輸送事業者が、A地点発トラック16aのシャシ20aを所有し、運行すると共に、B地点12付近で輸送事業を行う第2輸送事業者が、B地点発トラック16bのシャシ20bを所有し、運行する。A地点発トラック16aのシャシ20aの管理責任者は第1輸送事業者であり、B地点発トラック16bのシャシ20bの管理責任者は第2輸送事業者である。なお、第1輸送事業者と第2輸送事業者は、互いに異なる事業者であり、所謂中小規模のトラック輸送事業者などが想定され得る。
【0056】
ボディ22は、第1輸送事業者及び第2輸送事業者の何れとも異なる第3事業者としての賃貸事業者が所有していることが望ましい。ボディ22は、第1輸送事業者及び第2輸送事業者と賃貸事業者との賃貸契約に基づいて、賃貸事業者から第1輸送事業者及び第2輸送事業者へ貸し出されてもよいし、また別のボディ管理事業者と賃貸事業者との賃貸契約に基づいて賃貸事業者からボディ管理事業者へ貸し出されて、ボディ管理事業者が第1輸送事業者及び第2輸送事業者に輸送業務を委託してもよい。A地点向けボディ22aの所有者とB地点向けボディ22bの所有者は、好適には、共通の賃貸事業者とされる。なお、ボディ22の賃貸借は、レンタルとリースの何れも含み、具体的な態様が限定されるものではない。後述するように、ボディ22は、複数のシャシによって複数の輸送事業者間でリレーのように運搬されることから、ボディ22の所有者を各輸送業者とは別の第三者に委ねることで、例えばボディ22のメンテナンスや管理,責任等の所在問題に関する複数の輸送業者間での係争などを回避することができて、ボディ22の損傷や修理、更には保険などへの対応も効率的且つ容易に行うことが可能になる。
【0057】
図2は、
図1に示したトラックによる輸送方法の工程を示すフローチャートである。
図2のステップ(以下、S)1において、A地点10を出発する前のA地点発トラック16aのシャシ20aには、B地点12を仕向地とする荷物が積み込まれたB地点向けボディ22bが装着される。次にS2において、B地点向けボディ22bを装着したA地点発トラック16aがA地点10を出発してターミナルエリア14まで荷物を輸送する。
【0058】
同様に、B地点12では、S1´において、B地点発トラック16bのシャシ20bに対して、A地点10を仕向地とする荷物が積み込まれたA地点向けボディ22aが装着される。次に、S2´において、A地点向けボディ22aを装着したB地点発トラック16bがB地点12を出発してターミナルエリア14まで荷物を輸送する。
【0059】
ターミナルエリア14に到着したA地点発トラック16aは、B地点向けボディ22bをシャシ20aから離脱させる(S3)。同様に、ターミナルエリア14に到着したB地点発トラック16bは、S3´において、A地点向けボディ22aをシャシ20bから離脱させる。
図3には、ターミナルエリア14において、A地点発トラック16aのシャシ20aからB地点向けボディ22bを離脱させ、B地点発トラック16bのシャシ20bからA地点向けボディ22aを離脱させた状態が示されている。シャシ20から離脱したボディ22は、
図3に示すように、収納又は着脱可能とされた複数(ここでは4本)の脚部26によって、自立可能とされている。脚部26は、ボディ22に対して収納又は着脱が可能とされており、ボディ22のシャシ20への装着状態では、ボディ22に対して収納又は取外しされることによって、走行の邪魔にならないようにされている。
【0060】
図2のS4において、B地点向けボディ22bを離脱させたA地点発トラック16aのシャシ20aには、
図3に実線の矢印で示すように、B地点発トラック16bがターミナルエリア14まで輸送してきたA地点向けボディ22aを装着する。同様に、
図2のS4´において、A地点向けボディ22aを離脱させたB地点発トラック16bのシャシ20bには、
図3に破線の矢印で示すように、A地点発トラック16aがターミナルエリア14まで輸送してきたB地点向けボディ22bを装着する。
【0061】
ターミナルエリア14においてシャシ20に着脱されるボディ22は、ターミナルエリア14では開封されることなく閉じられたままとされることが望ましい。これにより、ボディ22内の荷物が紛失する等の問題を防ぐことができて、荷物に対する責任の所在が明確になる。
【0062】
ボディ22のシャシ20への装着は、シャシ20の荷台(フレーム)を左右の脚部26の間でボディ22の下方へ差し入れることによって行うことができる。シャシ20が前後両方のエアサスペンションを装備している場合には、エアサスペンションによってシャシ20の高さを低くすることにより、シャシ20を脚部26によって自立したボディ22の下方へ差し入れることができるが、エアサスペンションがない場合又は後輪側だけにある場合には、ターミナルエリア14に設置されたジャッキ機構によってボディ22をリフトアップすることにより、シャシ20をボディ22の下方へ差し入れてボディ22の着脱作業を行うことができる。なお、ジャッキ機構は、例えば油圧ジャッキで構成され、ターミナルエリア14に固設されていてもよいが、人力で移動させたり自走式のものなどを含めて、各種ジャッキ機構を採用することができる。
【0063】
本実施形態において、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bは、互いに略同時刻又は重複する時間帯をもってターミナルエリア14に到着して、相互にボディ22を交換する。従って、A地点発トラック16aにおけるB地点向けボディ22bの取外し作業及びA地点向けボディ22aの装着作業と、B地点発トラック16bにおけるA地点向けボディ22aの離脱作業及びB地点向けボディ22bの装着作業とは、作業時間の全体にわたって互いに重複するタイムスケジュールで同時進行的に行われることが望ましい。
【0064】
A地点向けボディ22aを装着したA地点発トラック16aは、S5において、ターミナルエリア14を出発してA地点10まで走行する。そして、S6において、A地点向けボディ22aがA地点10に到着したA地点発トラック16aのシャシ20aから離脱させられることにより、A地点向けボディ22aに収容されたA地点10を仕向地とする荷物がA地点10へ到達する。
【0065】
同様に、B地点向けボディ22bを装着したB地点発トラック16bは、S5´において、ターミナルエリア14を出発してB地点12まで走行する。そして、S6´において、B地点向けボディ22bがB地点12に到着したB地点発トラック16bのシャシ20bから離脱させられることにより、B地点向けボディ22bに収容されたB地点12を仕向地とする荷物がB地点12へ到達する。
【0066】
以上のS1~S6及びS1´~S6´の工程によって、A地点向けボディ22aに積載されたA地点向け荷物のB地点12からA地点10への輸送と、B地点向けボディ22bに積載されたB地点向け荷物のA地点10からB地点12への輸送とが、それぞれ完了し、A地点10とB地点12の間での2地点間輸送が完了する。
【0067】
このような本実施形態に従うトラックによる輸送方法によれば、A地点発トラック16aの運転者は、A地点10とB地点12の間を往復する必要がなく、A地点10とターミナルエリア14の間を往復すればよい。同様に、B地点発トラック16bの運転者は、A地点10とB地点12の間を往復する必要がなく、B地点12とターミナルエリア14の間を往復すればよい。それゆえ、A地点発トラック16aの運転者とB地点発トラック16bの運転者が担当する輸送エリアをそれぞれ狭くすることができて、各運転者の連続就業時間を短くすることができる。従って、運転者の就業時間を規定する法規制を順守しつつ、輸送コストの増大や輸送効率の低下を抑えることができる。
【0068】
また、A地点発トラック16a及びB地点発トラック16bは、何れもボディ22を着脱可能とされたボディ着脱式のシャシ20を備えていることから、ターミナルエリア14において、ボディ22から荷物を取り出して積み替えることなく、A地点向けボディ22aとB地点向けボディ22bとを交換することで、A地点向け荷物とB地点向け荷物とを短時間で簡単に積み替えることができる。それゆえ、ターミナルエリア14におけるトラック16の待機時間を短くすることができて、輸送効率の向上が図られると共に、運転者の荷役による疲労が抑えられて、輸送の安全性向上も実現される。
【0069】
また、A地点発トラック16aをA地点10を輸送拠点として運行する第1輸送事業者と、B地点発トラック16bをB地点12を輸送拠点として運行する第2輸送事業者とが、互いに別の輸送事業者とされている。これにより、第1輸送事業者と第2輸送事業者とが、それぞれA地点10又はB地点12の周辺でのみ輸送事業を営む中小規模の輸送事業者であったとしても、第1輸送事業者と第2輸送事業者の協働によって、A地点10とB地点12との間での長距離輸送を、人員確保などの新規な投資を要することなく行うことができる。
【0070】
もっとも、A地点発トラック16aやB地点発トラック16bは、A地点10又はB地点12とターミナルエリア14とを往復するものであるから、ターミナルエリア14を出発地点としてA地点10又はB地点12に向けて運行するトラックとして把握することもできる。それ故、例えば第1輸送事業者及び/又は第2輸送事業者は、ターミナルエリア14を含む事業範囲を有する輸送事業者であっても良い。換言すれば、第1輸送事業者はA地点10とターミナルエリア14とを一日内で往復できる事業所(トラック乗車開始地点)を持っていれば良く、第2輸送事業者はB地点12とターミナルエリア14とを一日内で往復できる事業所(トラック乗車開始地点)を持っていれば良いとも言える。なお、トラック乗車開始地点は、A地点10やB地点12と異なっていても良く、トラック乗車開始地点を発車したトラックシャシが、A地点10(又はB地点12)においてボディを装着してから、A地点10(又はB地点12)を出発するようにしても良い。
【0071】
本実施形態では、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bは、
図3に示すように、互いに略同時刻にターミナルエリア14に到着し、相互にボディ22を交換することで、A地点発トラック16aにおけるボディ22の着脱と、B地点発トラック16bにおけるボディ22の着脱とを、互いに重複するタイムスケジュールを持って行うようにされている。これによれば、ボディ22の換装作業の効率化や荷物の安全性の向上などが図られ得る。
【0072】
なお、輸送する荷物によっては、ターミナルエリア14にA地点向けボディ22aとB地点向けボディ22bを予め輸送してストックしておくことも可能であり、この場合には、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bとは、同時並行的に輸送を行う必要はなく、それぞれが異なるタイムスケジュールで輸送を行うことができる。また、A地点発トラック16aのボディ22の着脱作業とB地点発トラック16bのボディ22の着脱作業は、作業時間の全体が重複していなくてもよく、例えば、作業時間の一部だけが重複していてもよい。
【0073】
ところで、このようなトラックによる輸送方法は、例えば、
図4に示すようなトラック輸送の管理システム30(以下、輸送管理システム30)を用いて実施することができる。輸送管理システム30は、例えば、コンピュータ32によって所定のプログラムを実行させることで構成される。
【0074】
輸送管理システム30は、A地点発トラック16aの情報を受信するA地点発トラック情報受信手段34aと、B地点発トラック16bの情報を受信するB地点発トラック情報受信手段34bとを、備えている。
【0075】
A地点発トラック情報受信手段34aは、A地点10を出発してターミナルエリア14へ向かうA地点発トラック16aから送信されたシャシ識別符号36aと、ボディ識別符号38aと位置情報40aとを、受信する。A地点発トラック情報受信手段34aによって受信される各種情報は、例えば、A地点発トラック16aに装備された送信機によって送信されるようにしてもよいし、A地点発トラック16aの運転者が所持するスマートフォン等のモバイル機器から送信されるようにしてもよい。A地点発トラック16aからA地点発トラック情報受信手段34aへの各種情報の送信は、例えば、A地点発トラック16aが特定の地点へ到達した際や特定の時刻に至った際に、自動的に実行される。
【0076】
シャシ識別符号36aは、複数のシャシを識別可能として、A地点発トラック16aのシャシ20aを特定できるように、予めシャシごとに付されている。ボディ識別符号38aは、複数のボディを識別可能として、A地点10からターミナルエリア14へ向かうA地点発トラック16aのB地点向けボディ22bを特定できるように、予めボディごとに付されている。位置情報40aは、A地点10とターミナルエリア14との間におけるA地点発トラック16aの位置を特定可能とする情報であって、例えばGPS(Global Positioning System)による座標情報とされる。位置情報40aは、A地点発トラック16aにおけるシャシ20aの位置情報とB地点向けボディ22bの位置情報との両方であることが望ましいが、例えばシャシ20aの位置情報だけであってもよい。
【0077】
本実施形態のA地点発トラック情報受信手段34aは、A地点発トラック16aの運転者を識別可能とする運転者識別符号42aも受信する。運転者識別符号42aは、例えば、A地点10を出発する前に運転者がIDカード等で乗務登録することによって、A地点発トラック情報受信手段34aによって受信される。
【0078】
B地点発トラック情報受信手段34bは、B地点12を出発してターミナルエリア14へ向かうB地点発トラック16bから送信されたシャシ識別符号36bと、ボディ識別符号38bと位置情報40bとを、受信する。B地点発トラック情報受信手段34bによって受信される各種情報は、例えば、B地点発トラック16bに装備された送信機や、B地点発トラック16bの運転者が所持するスマートフォン等のモバイル機器などから送信される。B地点発トラック16bからB地点発トラック情報受信手段34bへの各種情報の送信は、例えば、B地点発トラック16bが特定の地点へ到達した際や特定の時刻に至った際に、自動的に実行される。
【0079】
シャシ識別符号36bは、複数のシャシを識別可能として、B地点発トラック16bのシャシ20bを特定できるように、予めシャシごとに付されている。ボディ識別符号38bは、複数のボディを識別可能として、B地点12からターミナルエリア14へ向かうB地点発トラック16bのA地点向けボディ22aを特定できるように、予めボディごとに付されている。位置情報40bは、B地点12とターミナルエリア14との間におけるB地点発トラック16bの位置を特定可能とする情報であって、例えばGPSによる座標情報とされる。位置情報40bは、B地点発トラック16bにおけるシャシ20bの位置情報とA地点向けボディ22aの位置情報との両方であることが望ましいが、例えばシャシ20bの位置情報だけであってもよい。
【0080】
本実施形態のB地点発トラック情報受信手段34bは、B地点発トラック16bの運転者を識別可能とする運転者識別符号42bも受信する。運転者識別符号42bは、例えば、B地点12を出発する前に運転者がIDカード等で乗務登録することによって、B地点発トラック情報受信手段34bによって受信される。
【0081】
A地点発トラック情報受信手段34aによって受信されたA地点発トラック16aに関する受信情報と、B地点発トラック情報受信手段34bによって受信されたB地点発トラック16bに関する受信情報は、記憶装置44によって記憶される。記憶装置44は、A地点発トラック識別記憶手段46aと、B地点発トラック識別記憶手段46bと、ボディ識別記憶手段48と、ボディ状態記憶手段50と、位置情報記憶手段52とを、含む。
【0082】
A地点発トラック識別記憶手段46aは、各A地点発トラック16aのシャシ20aに付したシャシ識別符号を全て記憶している。そして、A地点発トラック識別記憶手段46aに記憶されたシャシ識別符号と、A地点発トラック16aからA地点発トラック情報受信手段34aに送信されたシャシ識別符号36aとを参照することにより、A地点発トラック16aのシャシ20aを特定することができる。なお、A地点発トラック識別記憶手段46aが記憶するシャシ識別符号は、全てのA地点発トラック16aのシャシ20aに関する情報と紐付けられて、A地点発トラック情報受信手段34aに送信されたシャシ識別符号36aに基づいて該当するシャシ20aの情報を参照可能となることが望ましい。
【0083】
また、A地点発トラック識別記憶手段46aは、A地点発トラック16aのシャシ20aを所有する第1輸送事業者の情報を記憶している。従って、どの事業者が所有するどのシャシがA地点発トラック16aを構成しているのかを、A地点発トラック識別記憶手段46aの記憶情報によって確認することが可能とされている。これにより、例えば、A地点10とターミナルエリア14の間の輸送を行う第1輸送事業者が複数の輸送事業者によって構成されている場合にも、A地点発トラック16aのシャシ20aを所有する輸送事業者を容易に特定することができる。
【0084】
さらに、A地点発トラック識別記憶手段46aは、第1輸送事業者に所属する全ての運転者に関する運転者識別符号と各運転者の情報とを記憶している。従って、A地点発トラック情報受信手段34aによって受信された運転者識別符号42aに基づいて、A地点発トラック識別記憶手段46aにおいて運転者識別符号42aと紐付けられた運転者情報を参照することにより、A地点発トラック16aの運転者を特定することができる。なお、運転者の情報が運転者識別符号42aと紐付けされていることは必須ではなく、例えば、運転者識別符号42aによってA地点発トラック16aの運転者を特定できるだけでもよい。
【0085】
B地点発トラック識別記憶手段46bは、各B地点発トラック16bのシャシ20bに付したシャシ識別符号を全て記憶している。そして、B地点発トラック識別記憶手段46bに記憶されたシャシ識別符号のリストと、B地点発トラック16bからB地点発トラック情報受信手段34bに送信されたシャシ識別符号36bとを参照することにより、B地点発トラック16bのシャシ20bを特定することができる。なお、B地点発トラック識別記憶手段46bが記憶するシャシ識別符号は、全てのB地点発トラック16bのシャシ20bに関する情報と紐付けられて、B地点発トラック情報受信手段34bに送信されたシャシ識別符号36bに基づいて該当するシャシ20bの情報を参照可能となることが望ましい。
【0086】
また、B地点発トラック識別記憶手段46bは、B地点発トラック16bのシャシ20bを所有する第2輸送事業者の情報を記憶している。従って、どの事業者が所有するどのシャシがB地点発トラック16bを構成しているのかを、B地点発トラック識別記憶手段46bの記憶情報によって確認することが可能とされている。これにより、例えば、B地点12とターミナルエリア14の間の輸送を行う第2輸送事業者が複数の輸送事業者によって構成されている場合にも、B地点発トラック16bのシャシ20bの所有事業者を容易に特定することができる。
【0087】
さらに、B地点発トラック識別記憶手段46bは、第2輸送事業者に所属する全ての運転者に関する運転者識別符号と各運転者の情報とを記憶している。従って、B地点発トラック情報受信手段34bによって受信された運転者識別符号42bに基づいて、B地点発トラック識別記憶手段46bにおいて運転者識別符号42bと紐付けられた運転者情報を参照することにより、B地点発トラック16bの運転者を特定することができる。なお、運転者の情報が運転者識別符号42bと紐付けされていることは必須ではなく、例えば、運転者識別符号42bによってB地点発トラック16bの運転者を特定できるだけでもよい。
【0088】
ボディ識別記憶手段48は、A地点10とB地点12の間で往復輸送されるボディ22に付した全てのボディ識別符号を記憶している。そして、ボディ識別記憶手段48に記憶されたボディ識別符号と、A地点発トラック16aからA地点発トラック情報受信手段34aに送信されたボディ識別符号38aとを参照することにより、A地点発トラック16aに装着されたB地点向けボディ22bを特定することができる。同様に、ボディ識別記憶手段48に記憶されたボディ識別符号と、B地点発トラック16bからB地点発トラック情報受信手段34bに送信されたボディ識別符号38bとを参照することにより、B地点発トラック16bに装着されたA地点向けボディ22aを特定することができる。なお、ボディ識別符号38には、ボディ22に収納された荷物の情報、ボディ22の諸元及び現状態等の情報が紐付けられていてもよい。
【0089】
また、ボディ識別記憶手段48は、ボディ22を所有する第3事業者である賃貸事業者の情報を記憶している。賃貸事業者の情報としては、例えば、賃貸事業者名、賃貸事業者の連絡先等がある。更に、ボディ識別記憶手段48は、各ボディに関する賃貸情報を記憶している。賃貸情報は、例えば、賃貸契約の期間、賃貸料、賃貸開始時のボディの状態等である。
【0090】
ボディ状態記憶手段50は、ボディ識別記憶手段48に記憶された各ボディ22について、諸元を記憶していると共に、現状態を日付情報と共に記憶している。ボディ22の諸元は、例えば、ボディ22のサイズ(外寸や容積等)、ボディ22の開閉機構(後方開放、ウイング機構による側方開放等)、冷凍輸送機能の有無、脚部26の有無や脚部26の収納又は取外し機構の情報など、ボディ22の基本情報であって、原則として変更されない情報である。ボディ22の現状態は、例えば、ボディ22の傷の有無や傷の位置、冷凍装置の現状で発揮し得る性能などの情報であって、時間経過によって変化し得る情報である。従って、ボディ状態記憶手段50は、ボディ22の現状態の情報を日付情報と合わせて記憶しており、それによって、時間経過に伴う現状態情報の変化に対応する。なお、ボディ状態記憶手段50は、ボディ22の現状態の記憶情報を、定期的に更新することが望ましく、例えば、前回更新時から一定期間の経過時に又はボディ22を使用するたびに、自動的に記憶情報を更新するようにしてもよい。
【0091】
位置情報記憶手段52は、A地点発トラック16aから送信されてA地点発トラック情報受信手段34aに受信された位置情報40aと、B地点発トラック16bから送信されてB地点発トラック情報受信手段34bに受信された位置情報40bとを記憶する。位置情報記憶手段52は、トラック16のシャシ20の位置情報を記憶するシャシ位置情報記憶手段54と、トラック16のボディ22の位置情報を記憶するボディ位置情報記憶手段56とを含んでいる。シャシ位置情報記憶手段54は、シャシ識別符号36とシャシ20の位置情報とを合わせて記憶することが望ましい。ボディ位置情報記憶手段56は、ボディ識別符号38をボディ22の位置情報と合わせて記憶することが望ましい。なお、ボディ22は、自走しないことから、位置情報を発信しなくてもシャシ20の位置情報を利用して位置を特定することができる。即ち、例えば、シャシ20への装着状態ではシャシ20の位置情報をボディ22の位置情報とし、シャシ20から分離された状態では、分離された時点でのシャシ20の位置情報をボディ22の位置情報とすればよい。
【0092】
また、輸送管理システム30は、A地点発トラック情報受信手段34aによって受信されたA地点発トラック16aの位置情報に基づいて、A地点発トラック16aのターミナルエリア14への到着時刻を予測するA地点発トラック到着予測手段58aを備えている。A地点発トラック到着予測手段58aは、A地点発トラック16aの位置情報と当該位置情報の受信時刻に基づいて、ターミナルエリア14への到着予測時刻を演算してA地点発トラック到着予測情報60aを得る。同様に、輸送管理システム30は、B地点発トラック16bのターミナルエリア14への到着時刻を位置情報に基づいて予測するB地点発トラック到着予測手段58bを備えており、B地点発トラック到着予測手段58bはB地点発トラック16bのターミナルエリア14への到着予測時刻の情報(B地点発トラック到着予測情報60b)を演算によって得る。なお、A地点発トラック到着予測手段58a及びB地点発トラック到着予測手段58bは、例えば、道路交通情報通信システム(Vehicle Information and Communication System;VICS(登録商標))等の交通情報を利用して、到着予測時刻の算出時に輸送経路の混雑状況の情報を考慮することにより、予測精度をより高めるようにしてもよい。
【0093】
記憶装置44に記憶されたA地点発トラック16aの情報に基づくA地点発トラック情報62aと、A地点発トラック到着予測手段58aによって算出されたA地点発トラック到着予測情報60aとは、A地点発トラック情報送信手段64aによって、B地点発トラック16bに送信される。A地点発トラック情報送信手段64aは、記憶装置44に記憶されたA地点発トラック情報受信手段34aによる受信情報(A地点発トラック情報62a)をB地点発トラック16bに送信する情報送信機能と、A地点発トラック到着予測情報60aによる予測時刻情報(A地点発トラック到着予測情報60a)をB地点発トラック16bに送信する到着予測時刻の送信機能とを、備えている。B地点発トラック16bの運転者は、A地点発トラック情報送信手段64aの送信情報に基づいて、A地点10からターミナルエリア14へ向かうA地点発トラック16aについて、諸元や現状態、運転者、現在位置、ターミナルエリア14への到着予測時刻等を把握することができる。なお、A地点発トラック情報62aは、A地点発トラック16aの位置情報40aを含むことから、A地点発トラック情報送信手段64aは、位置情報送信機能を備えている。
【0094】
同様に、記憶装置44に記憶されたB地点発トラック16bの情報に基づくB地点発トラック情報62bと、B地点発トラック到着予測手段58bによって算出されたB地点発トラック到着予測情報60bとは、B地点発トラック情報送信手段64bによってA地点発トラック16aに送信される。B地点発トラック情報送信手段64bは、記憶装置44に記憶されたB地点発トラック情報受信手段34bによる受信情報(B地点発トラック情報62b)をA地点発トラック16aに送信する情報送信機能と、B地点発トラック到着予測情報60bによる予測時刻をA地点発トラック16aに送信する到着予測時刻情報(B地点発トラック到着予測情報60b)の送信機能とを、備えている。A地点発トラック16aの運転者は、B地点発トラック情報送信手段64bの送信情報に基づいて、B地点発トラック16bについての情報を把握することができる。なお、B地点発トラック情報62bは、B地点発トラック16bの位置情報40bを含むことから、B地点発トラック情報送信手段64bは、位置情報送信機能を備えている。
【0095】
A地点発トラック情報送信手段64a及びB地点発トラック情報送信手段64bによる送信情報は、例えばトラック16に装備された受信機に送信されるようにしてもよいし、トラック16の運転者が所持するモバイル機器に対して電子メール等の形式で送信されるようにしてもよい。そして、トラック16の運転者は、例えばサービスエリアに停車する際などに受信した情報を確認することができる。
【0096】
このようなトラック輸送の管理システム30によれば、A地点又はB地点からターミナルエリアへ向かうトラックについて、シャシとボディの組み合わせやシャシ及びボディの情報を、A地点発トラック識別記憶手段46aとB地点発トラック識別記憶手段46bとの各記憶情報に基づいて把握することができる。
【0097】
また、例えば、A地点10又はB地点12からターミナルエリア14へ向かうトラック16の位置情報を定期的に受信することにより、トラック16の運行状態を管理することができて、ターミナルエリア14での待機時間の短縮等を図ることができる。特に、A地点発トラック到着予測手段58aとB地点発トラック到着予測手段58bとによって、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bのターミナルエリア14への到着時刻がそれぞれ予測されることから、例えば、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bのターミナルエリア14への到着予測時刻にボディ22を換装するための作業スペースを確保しておくことで、ターミナルエリア14での待機時間をより効率的に短縮できる。
【0098】
さらに、A地点発トラック16aのターミナルエリア14への到着予測時刻がB地点発トラック16bに送信されると共に、B地点発トラック16bのターミナルエリア14への到着予測時刻がA地点発トラック16aに送信されることから、ボディ22をスワップするA地点発トラック16aとB地点発トラック16bの到着時刻が略同じとなるように調節したり、他のトラック16がいない時刻を見計らってターミナルエリア14に到着してボディ22の換装作業スペースを確保したりすることで、ターミナルエリア14での待機時間を短くすることができる。
【0099】
本実施形態では、位置情報記憶手段52が、シャシ20の位置情報を記憶するシャシ位置情報記憶手段54と、ボディ22の位置情報を記憶するボディ位置情報記憶手段56とを含んでおり、シャシ20の位置情報とボディ22の位置情報が独立して記憶されている。これにより、シャシ20から分離されたボディ22がターミナルエリア等に据え置きされた状態であっても、ボディ22の位置を把握して管理することができる。それゆえ、ボディ22を複数のシャシ20間で積み替えて輸送する場合にもボディ22の位置を見失うことがないし、ターミナルエリア14にボディ22を予め据え置いてストックすることを前提とした複雑な輸送ネットワークを構築することも容易である。
【0100】
ボディ22のサイズや形態(箱型、ウイング開閉式、冷凍対応等)といった基本情報である諸元に加えて、ボディ22の損傷の有無や冷凍システム等の装備の状況といった現状態を日付情報と共にボディ状態記憶手段50で記憶することにより、ボディ22の管理が容易になって、荷物に応じた適切なボディ22を選択することができると共に、ボディ22の損傷等の現状態の変化が生じたタイミングを把握し易くなる。
【0101】
しかも、ボディ状態記憶手段50に記憶されたボディ22の諸元や日付と紐付けられた現状態等の情報が、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bとの間で相互に共有されることにより、運転者はターミナルエリア14で交換した後のボディ22についての情報を、予め入手することができる。
【0102】
第一の実施形態に示したA地点10とB地点12との間でのトラック輸送をリレーのように中継させて順次に繰り返し行うことによって、より遠隔地まで荷物を輸送することも可能となる。以下、
図5を参照しながら、トラックによる輸送方法の別の一実施形態について説明する。
【0103】
すなわち、本実施形態に係るトラックによる輸送方法では、A地点10とB地点12との中間点にターミナルエリア14を設定して、A地点10とB地点12との間で第一の実施形態に示した荷物のトラック輸送を行う。この第1輸送によって、A地点10とターミナルエリア14との間を往復運行するA地点発トラック16aと、B地点12とターミナルエリア14との間を往復運行するB地点発トラック16bとによって、A地点10とB地点12との間で荷物の輸送が行われる。
【0104】
また、A地点10´とB地点12´との中間点にターミナルエリア14´を設定して、A地点10´とB地点12´との間で第一の実施形態に示した荷物のトラック輸送を行う。この第2輸送によって、A地点10´とターミナルエリア14´との間を往復運行するA地点発トラック16a´と、B地点12´とターミナルエリア14´との間を往復運行するB地点発トラック16b´とによって、A地点10´とB地点12´との間で荷物の輸送が行われる。なお、第1輸送と第2輸送を区別するために、第2輸送に関する各符号には「´」を付した。尤も、第1輸送と第2輸送は、第一の実施形態に示したトラックによる輸送方法の繰り返しであり、輸送の出発地、仕向地、ターミナルエリアの所在が異なる以外、実質的に同じである。
【0105】
図5に示すように、上記第2輸送において、A地点10´は、上記第1輸送におけるB地点12に相当し、B地点12´は、第1輸送におけるA地点10及びB地点12の何れとも異なる地点であって、A地点10からの距離がB地点12よりも遠いB地点12よりも遠隔の地点である。本実施形態では、第2輸送においてA地点10´からB地点12´に輸送される荷物を積載したB地点向けボディ22b´は、第1輸送においてA地点10からB地点12に輸送されたB地点向けボディ22bと同じ荷物を積載しており、第1輸送と第2輸送とによってB地点向けボディ22bに積載された荷物がA地点10からB地点12´まで輸送されたこととなる。同様に、第2輸送においてB地点12´からA地点10´に輸送される荷物を積載したA地点向けボディ22a´は、第1輸送においてB地点12からA地点10に輸送されたA地点向けボディ22aと同じ荷物を積載しており、第1輸送と第2輸送とによってA地点向けボディ22aに積載された荷物がB地点12´からA地点10まで輸送されたこととなる。なお、本実施形態のトラックによる輸送方法においても、第一の実施形態と同様の輸送管理システムを採用することができる。
【0106】
このように、A地点10とターミナルエリア14の間及びB地点12とターミナルエリア14の間においてそれぞれ往復輸送を行うことでA地点10からB地点12まで荷物を輸送する第一の実施形態に示したトラックによる輸送方法を、本実施形態で示すように繰り返し実行することにより、運転手の労働時間等の法的基準を順守しながら、より遠方まで荷物を輸送することができる。本実施形態では、分かり易さのために、A地点10とB地点12の間での第1輸送とA地点10´とB地点12´の間での第2輸送とを順に説明したが、例えば、第1輸送と第2輸送を並列的に同時進行で行うことによって、輸送効率の向上も図られる。なお、A地点10からB地点12(A地点10′)に至った第1輸送のトラックについて、A地点10´とB地点12´の間での第2輸送を継続して行うに際しては、同一のシャシ及びボディを使用することで、ボディの交換を必要としない態様も可能である。尤も、この場合には、労働規則等を考慮して、ドライバーの交代は適宜に行われ得る。
【0107】
中継地点の数が増えるに従って、トラック間での荷物の積み替え回数も増えることになるが、本発明に係る輸送方法では、ボディ着脱式のシャシを有するトラックを採用して、ボディの着脱によって荷物をボディごと積み替え可能とすることにより、中継地点での荷物の積み替え作業に要する時間を大幅に短縮することができる。それゆえ、2地点間に複数の中継地点を設定して、より遠い2地点間でのトラック輸送を実現することも可能となる。
【0108】
なお、前記実施形態では、1つの拠点(例えば、本実施形態のA地点10´)から他の1つの拠点(例えば、本実施形態のB地点12´)への輸送だけを説明したが、例えば、
図5において一点鎖線で示すように、A地点10´からは、B地点12´への輸送だけでなく、B地点12´とは異なるB地点12´´への輸送も行うことができる。要するに、荷物は複数の仕向地へ向けて輸送されてもよく、その場合に、荷物の出発地と各仕向地との間にそれぞれターミナルエリア14´,14´´・・・を設定して、第一の実施形態で説明したトラックによる輸送方法をそれぞれ実施すればよい。
【0109】
また、例えば、
図5に示したトラックによる輸送において、ターミナルエリア14をA地点、同14´をB地点として、本発明に係るトラックによる輸送方法を解釈することもできる。例えば、ターミナルエリア14をA地点とみなす場合には、B地点12からターミナルエリア14に到着したB地点発トラック16bをターミナルエリア14発のトラックとみなして、B地点とみなされるターミナルエリア14´との間で、B地点12をターミナルエリアとする荷物の輸送を行うこともできる。即ち、
図5において、トラック16bは単にターミナルエリア14とB地点12を往復するものであり、同トラック16a′は単にB地点とターミナルエリア14′を往復するものであるから、それらトラック16bとトラック16b′とがB地点12においてボディ22a,bとボディ22a′,22b′とを交換することで、異なる運送事業者間でボディをリレーさせて
図5中のターミナルエリア14と同14′との間で運搬するものと解釈することもできる。
【0110】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、第一の実施形態では、輸送方法及び輸送管理システムの理解を容易とするために、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bを各1台として説明したが、それらトラック16は、荷物の輸送量等を考慮して台数を変更すればよく、複数台のA地点発トラック16a,16a,・・・と複数台のB地点発トラック16b,16b,・・・とによって輸送を行うこともできる。
【0111】
第一の実施形態では、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bとがターミナルエリア14で合流して、ボディ22a,22bを交換して輸送する態様について説明したが、トラック16がターミナルエリア14まで輸送するボディ22と、ターミナルエリア14に予めストックされたボディ22とを交換するようにしてもよい。より具体的には、例えば、B地点向けボディ22bを装着してA地点10を発ってターミナルエリア14に到着したA地点発トラック16aが、ターミナルエリア14でB地点向けボディ22bを離脱させる工程と、B地点向けボディ22bを離脱させたA地点発トラック16aのシャシ20aに対して、ターミナルエリア14において予めストックされた又は略同時にターミナルエリア14に到着した又はその後にターミナルエリア14に到着するA地点向けボディ22aを装着する工程と、A地点向けボディ22aを装着したA地点発トラック16aがターミナルエリア14を発ってA地点10に到着することでA地点発トラック16aのシャシ20aに装着されたA地点向けボディ22aに積載されたA地点10向けの荷物をA地点10へ輸送する工程と、を含むトラックによる輸送方法とすることもできる。このことからも分かるように、A地点発トラック16aによるA地点10とターミナルエリア14の間での輸送と、B地点発トラック16bによるB地点12とターミナルエリア14の間での輸送とは、時間的に相互にずれていてもよい。なお、ターミナルエリア14にボディ22をストックする場合、A地点向けボディ22aとB地点向けボディ22bの何れか一方だけがストックされていてもよいし、両方がストックされていてもよい。
【0112】
A地点10は、例えば、同一地域内にある近接した地点であってもよく、厳密に1地点を言うものではない。即ち、例えばA社の工場をA地点10としてB地点12向けの荷物(ボディ22b)を搬出し、B地点12から搬出されてターミナルエリア14でスワップされた荷物(ボディ22a)を搬入するA地点を、該工場に近いA社の倉庫や他社の工場とすることも可能である。また、例えば第1事業者がA地点周りを事業エリアとする運送事業者であれば、当該事業エリア内のA1事業所を出発するA地点としてB地点向けのボディを搬出する一方、当該事業エリア内のA2事業所を、ターミナルエリア14でスワップされた荷物(ボディ22a)を搬入するA地点とすることも可能である。要するに、A地点10の範囲は、限定的に狭く解釈されるものではなく、法的基準を順守しつつA地点10からターミナルエリア14までの往復輸送を行うことが可能な領域内に設定された出発地又は到着地であればよい。このことは、B地点12についても同様である。より具体的には、例えば、A地点10は3第1輸送事業者が輸送事業を営む地域内で出発地や到着地として設定可能な地点とされ、B地点12は第2輸送事業者が輸送事業を営む地域内で出発地や到着地として設定可能な地点と解釈することもできる。また、前述の如きボディの輸送をくり返して継続する場合にも、出発及び/又は到着するA地点10やB地点12が固定される必要はなく、ターミナルエリア14までの往復輸送を行うことが可能な所定領域内の地点であれば良い。
【0113】
第一の実施形態では、ボディ22に収納又は取外しが可能とされた脚部26が設けられており、シャシ20から取り外した状態で複数の脚部26によって自立可能とされていたが、このような脚部26は必須ではない。例えば、ターミナルエリア14にジャッキ機構が設けられている場合に、ボディ22はジャッキ機構上に保持されていてもよいし、何等かの架台でボディ22を支持させることも可能である。
【0114】
第一の実施形態に示したトラック輸送の管理システム30は、あくまでも1例であって、例えば、より簡単なシステムを採用することもできる。具体的には、例えば、トラック16のターミナルエリア14への到着時刻の予測が不要であれば、A地点発トラック到着予測手段58a及びB地点発トラック到着予測手段58bを省略することもできる。更に、例えば、輸送事業者の事業所においてのみ各種情報を管理する場合に、A地点発トラック情報送信手段64a及びB地点発トラック情報送信手段64bを省略して、A地点発トラック16aとB地点発トラック16bとの相互情報提供は行われないようにしてもよい。必要に応じて、情報管理者が、各トラックのドライバーの携帯電話へ連絡を入れたり、メール送信することで、必要な情報を伝達するようにしても良い。また、第1事業者によるA地点発トラックと第2事業者によるB地点発トラックとについて、それぞれ発着時刻(ターミナルエリア14への発着時刻を含む)のスケジュール表(運行計画書)を作成しておけば、当該スケジュール表の計画時刻から所定時間以上外れた場合にだけ、連絡などの対応をすることも可能である。
【符号の説明】
【0115】
10,10´ A地点
12,12´,12´´ B地点
14,14´,14´´ ターミナルエリア
16 トラック
16a,16a´ A地点発トラック
16b,16b´ B地点発トラック
18 監視カメラ
20(20a,20b,20a´,20b´) シャシ
22 ボディ
22a,22a´ A地点向けボディ
22b,22b´ B地点向けボディ
24(24a,24b,24a´,24b´) 表示部
26 脚部
30 トラック輸送の管理システム
32 コンピュータ
34a A地点発トラック情報受信手段
34b B地点発トラック情報受信手段
36(36a,36b) シャシ識別符号
38(38a,38b) ボディ識別符号
40a 位置情報
40b 位置情報
42a 運転者識別符号
42b 運転者識別符号
44 記憶装置
46a A地点発トラック識別記憶手段
46b B地点発トラック識別記憶手段
48 ボディ識別記憶手段
50 ボディ状態記憶手段
52 位置情報記憶手段
54 シャシ位置情報記憶手段
56 ボディ位置情報記憶手段
58a A地点発トラック到着予測手段
58b B地点発トラック到着予測手段
60a A地点発トラック到着予測情報
60b B地点発トラック到着予測情報
62a A地点発トラック情報
62b B地点発トラック情報
64a A地点発トラック情報送信手段
64b B地点発トラック情報送信手段