(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024027923
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20240101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131123
(22)【出願日】2022-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】小島 右資
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】複雑なアルゴリズムを用いることなく、精度よく、作業装置の作業の種類を推定する。
【解決手段】作業管理方法は、専用装置32が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置30が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ320とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することを含む。また、作業管理方法は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを含む。ここで、専用装置31は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。第2作業種別を推定することは、作業計画データ320に基づき、圃場において、第1作業種別の作業が行われる予定の第1計画時期と、第2作業種別の作業が行われる予定の第2計画時期との関係を抽出することを含んでもよい。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を含み、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う
作業管理方法。
【請求項2】
前記第2作業種別を推定することは、
前記作業計画データに基づき、前記圃場において、前記第1作業種別の作業が行われる予定の第1計画時期と、前記第2作業種別の作業が行われる予定の第2計画時期との関係を抽出することと、
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係と、前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係とに基づき、前記第2作業種別を推定することと、
を含む請求項1に記載の作業管理方法。
【請求項3】
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係は、前記第1作業期間と前記第2作業期間との順番を表し、
前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係は、前記第1計画時期と前記第2計画時期との順番を表す
請求項2に記載の作業管理方法。
【請求項4】
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係は、前記第1作業期間と前記第2作業期間との差を表し、
前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係は、前記第1計画時期と前記第2計画時期との差を表す
請求項2または3に記載の作業管理方法。
【請求項5】
前記作業計画データは、前記圃場において、前記専用装置と、前記作業装置とにより行われる作業の予定期間を表し、
前記第2作業種別を推定することは、
前記作業計画データにおいて、前記第2作業期間が該当する前記予定期間を決定することと、
前記作業計画データにおいて、前記予定期間に対応する作業種別を前記第2作業種別として推定することと、
を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の作業管理方法。
【請求項6】
前記作業計画データにおける予定期間は、栽培暦を表す
請求項5に記載の作業管理方法。
【請求項7】
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を含み、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す
作業管理方法。
【請求項8】
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する種別推定部と、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力する出力部と、
を備え、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う
作業管理システム。
【請求項9】
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する種別推定部と、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力する出力部と、
を備え、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す
作業管理システム。
【請求項10】
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を演算装置に実行させ、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う
作業管理プログラム。
【請求項11】
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を演算装置に実行させ、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す
作業管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業管理方法、作業管理システム、及び作業管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、圃場で作業を行う作業装置の位置と、作業装置の状態とを表す稼働情報を用いて、作業装置が行った作業を推定することが研究されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、稼働情報から作業装置により行われた作業の種類、例えば耕耘、播種、収穫などを出力するように学習された機械学習モデルを用いて、作業装置が行った作業の種類を推定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、作業装置が行った作業の種類を推定するために複雑なアルゴリズムが必要であった。また、機械学習モデルを用いる場合、作業の種類を推定する精度を高くするためには、最適な機械学習モデルを構築する必要がある。
【0006】
上記の状況に鑑み、本開示は、複雑なアルゴリズムを用いずに、作業装置が行った作業の種類を精度よく推定することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理方法は、専用装置(32)が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することを含む。また、作業管理方法は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを含む。ここで、専用装置(32)は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理方法は、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することを含む。また、作業管理方法は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを含む。ここで、作業計画データ(320)は、圃場において、作業装置(30)により行われる作業の予定期間を表す。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理システム(1000)は、種別推定部(180)と、出力部(190)とを備える。種別推定部(180)は、専用装置(32)が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する。出力部(190)は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力する。ここで、専用装置(32)は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0011】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理システム(1000)は、種別推定部(180)と、出力部(190)とを備える。種別推定部(180)は、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する。出力部(190)は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを含む。ここで、作業計画データ(320)は、圃場において、作業装置(30)により行われる作業の予定期間を表す。
【0012】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理プログラム(330)は、専用装置(32)が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することを演算装置(120、220)に実行させる。また、作業管理プログラム(330)は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを演算装置(120、220)に実行させる。ここで、専用装置(32)は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0013】
上記目的を達成するための一実施の形態による作業管理プログラム(330)は、作業装置(30)が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、圃場における作業計画データ(320)とに基づき、第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することを演算装置(120、220)に実行させる。また、作業管理プログラム(330)は、推定された第2作業種別を表す作業情報を出力することを演算装置(120、220)に実行させる。ここで、作業計画データ(320)は、圃場において、作業装置(30)により行われる作業の予定期間を表す。
【発明の効果】
【0014】
上記の形態によれば、複雑なアルゴリズムを用いることなく、精度よく、作業装置の作業の種類を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】一実施の形態における作業管理システムの概略図である。
【
図2】一実施の形態における作業実績データの構成を表す図である。
【
図3】一実施の形態における作業計画データの構成を表す図である。
【
図4】一実施の形態における作業管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
【
図5A】一実施の形態における作業管理システムによる処理を表すフローチャートである。
【
図5B】一実施の形態における作業管理システムによる処理を表すフローチャートである。
【
図6】一実施の形態における作業管理システムによる処理が実行されたときの作業実績データを表す図である。
【
図7】一実施の形態において、作業管理システムによる処理が実行される前の作業実績データ例を表す図である。
【
図8】一実施の形態における作業計画データを表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態1)
本発明の本実施の形態による作業管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、
図1に示すように、作業管理システム1000は、作業管理装置100と、端末200とを備える。作業管理装置100は、ネットワーク20、例えばインターネットを介して、端末200と、汎用装置31と、専用装置32と通信可能に接続されている。
【0017】
汎用装置31は、圃場において複数の種類、例えば耕耘、代掻き、播種、除草散布、肥料散布、収穫などの作業を行う。汎用装置31は、圃場で1つ以上の種類の作業を行う任意の作業機械、例えば、耕耘機、除草剤・肥料を散布する散布機、収穫機などを牽引するトラクターなどを含む。
【0018】
専用装置32は、1つの種類の作業のみを行う。例えば、専用装置32は、作業を行う作業機械と一体に形成され、1つの種類、例えば播種、植付、収穫などの作業のみを行う。専用装置32は、例えば播種を行う播種機、苗の植付を行う移植機、収穫を行うコンバインなどを含む。ここでは、汎用装置31と専用装置32とを区別しない場合、これらを作業装置30と呼ぶ。
【0019】
作業装置30は、圃場で作業を行っているときの稼働状態を表す稼働情報を作業管理装置100に送信する。例えば、作業装置30は、エンジンを停止したときに、エンジンを起動してからの稼働情報を作業管理装置100に出力する。例えば、稼働情報は、送信元の作業装置30を表す識別子、例えば型式、シリアル番号などを表す情報を含む。また、稼働情報は、各時刻における作業装置30の位置を表す位置情報を含む。作業装置30は、測位装置、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機を備え、作業装置30が移動した各時刻の位置を表す位置情報を取得する。例えば測位装置は、所定の時間間隔で作業装置30の位置を測定する。
【0020】
また、稼働情報は、例えば作業装置30の速度、操舵角、エンジン回転数、各種クラッチのON/OFF状況、作業装置30の各時刻の位置情報などを表す情報を含む。作業装置30が作業機械を牽引する車両、例えばトラクターであるとき、稼働情報には、作業機械に動力を伝達するときのPTO(power take-off)回転数、作業機械の姿勢を示すヒッチ高さやリフトアーム角度などの情報が含まれてもよい。
【0021】
作業管理装置100は、専用装置32により作業が行われたとき、行われた作業の種類を表す作業種別を決定する。また、作業種別が決定されると、作業管理装置100は、専用装置32が作業した圃場において、汎用装置31により行われた作業の作業種別を、作業計画データ320に基づき推定する。これにより、作業管理装置100は、作業装置30により行われた作業の作業種別を精度よく推定することができる。
【0022】
(作業管理システムの構成)
図1に示す作業管理システム1000に含まれる作業管理装置100の構成を説明する。作業管理装置100は、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。作業管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0023】
通信装置130は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。例えば、通信装置130は、作業装置30から取得する稼働情報を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200に転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0024】
記憶装置140は、圃場で汎用装置31により行われた作業の作業種別を推定するための様々なデータ、例えば装置データ300と、作業実績データ310と、作業計画データ320と、作業管理プログラム330とを格納する。記憶装置140は、作業管理プログラム330を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。作業管理プログラム330は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0025】
装置データ300は、作業装置30の識別子、例えば型式、シリアル番号などに対して、作業装置30が行う作業種別を表す。例えば、汎用装置31を表す識別子に対して複数の作業種別が関連付けられている。また、専用装置32を表す識別子に対して1つの作業種別が関連付けられている。例えば、コンバインを表す識別子に対して「収穫」が関連付けられている。また、汎用装置31を表す識別子に対して、1つの作業種別が特定されないことを表す情報が関連付けられてもよい。
【0026】
作業実績データ310は、作業装置30により行われた作業に関する情報を表す。例えば、作業実績データ310は、
図2に示すように、作業装置30により作業が行われた圃場と、作業が行われた期間を表す作業期間と、行われた作業の作業種別とを表す。例えば、
図2に示す作業実績データ310は、圃場Aにおいて、5月7日に、播種作業400が行われたことを表す。また、作業実績データ310は、圃場Aにおいて、4月9日と、5月2日に作業が行われたが、その作業の作業種別が決定されていないことを表す。例えば、作業実績データ310は、4月9日と5月2日とに、汎用装置31により作業が行われて、その作業の作業種別が分からないことを表す。また、作業実績データ310は、作業装置30から出力された稼働情報を格納してもよい。また、作業実績データ310は、稼働情報から決定される情報、例えば作業装置30により作業が行われた領域などを表す情報を格納してもよい。
【0027】
図1に示す作業計画データ320は、1つ以上の圃場において、作業装置30により作業が行われる作業の予定を表す。例えば、作業計画データ320は、
図3に示すように、作業装置30により作業が行われる予定の圃場と、行われる作業の作業種別と、その作業が行われる時期を表す計画時期とを表す。
図3に示す作業計画データ320は、圃場Aにおいて、「耕耘」が行われてから3週間後に「代掻き」が行われることを表す。また、作業計画データ320は、圃場Aにおいて、「代掻き」が行われてから1週間後に「播種」が行われることを表す。作業計画データ320は、圃場Aにおいて、「播種」が行われてから3週間後に「除草散布」が行われることを表す。作業計画データ320は、作業装置30により作業が行われる圃場の領域を表す情報を含んでもよい。
【0028】
図1に示す演算装置120は、作業管理プログラム330を実行して、汎用装置31により行われた作業の作業種別を推定するための様々なデータ処理に使用される。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0029】
演算装置120は、作業管理プログラム330を読み出し実行することで、
図4に示すように、データ記憶部150と、期間決定部160と、専用装置判定部170と、種別推定部180と、出力部190とを実現する。データ記憶部150は、装置データ300と、作業実績データ310と、作業計画データ320とを記憶する。また、データ記憶部150は、作業装置30の稼働情報に基づき、作業装置30により作業が行われた圃場を決定する。期間決定部160は、作業装置30の稼働情報に基づき、作業装置30が作業を行った作業期間を決定する。専用装置判定部170は、装置データ300と、稼働情報とに基づき、作業を行った作業装置30が専用装置32であるか否かを判定する。種別推定部180は、作業装置30の作業期間に基づき、作業装置30により行われた作業の作業種別を推定する。出力部190は、推定された作業種別を表す作業情報を出力する。
【0030】
次に、端末200の構成を説明する。端末200は、
図1に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0031】
通信装置230は、ネットワーク20に電気的に接続され、ネットワーク20を介して各々の装置との通信を行う。例えば、通信装置230は、作業管理装置100から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を作業管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0032】
記憶装置240は、作業管理装置100から取得する作業情報を表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム340を格納する。記憶装置240は、表示プログラム340を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム340は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0033】
演算装置220は、表示プログラム340を読み出し実行することで、入出力装置210と協働して、
図4に示すように、表示部250を実現する。表示部250は、作業管理装置100から作業情報を取得して、取得した作業情報を表示する。
【0034】
(作業管理装置の動作)
作業管理装置100の演算装置120は、作業装置30から稼働情報を受信すると、作業管理プログラム330を読み出し実行する。作業管理プログラム330を実行することで、演算装置120は、作業管理方法である
図5A、5Bに示す処理を実行する。
【0035】
ステップS110において、演算装置120により実行されるデータ記憶部150は、作業装置30の稼働情報に基づき、作業装置30が作業した圃場を決定する。例えば、データ記憶部150は、稼働情報に含まれる位置情報に基づき、作業装置30により作業された圃場を決定する。例えば、データ記憶部150は、位置情報に表される位置を含む圃場を作業装置30により作業された圃場として決定する。なお、圃場の領域を表す情報は、例えば作業計画データ320に格納されている。
【0036】
ステップS120において、期間決定部160は、作業装置30の稼働情報に基づき、作業装置30が作業を行った作業期間を決定する。例えば、期間決定部160は、圃場内に含まれる位置を表す位置情報において、最初に測定された時刻から最後に測定された時刻までの期間を作業期間として決定する。期間決定部160は、位置情報に基づき、作業装置30のエンジンが起動した起動時刻と、停止した停止時刻とを決定し、起動時刻から停止時刻までの期間を作業時間として決定してもよい。
【0037】
ステップS130において、専用装置判定部170は、装置データ300と、作業装置30の稼働情報とに基づき、作業を行った作業装置30が専用装置32であるか否かを判定する。例えば、専用装置判定部170は、作業装置30の稼働情報から、稼働情報を出力した作業装置30の識別子を抽出する。専用装置判定部170は、装置データ300から、抽出した識別子に対応する作業種別を検索する。検索された作業種別が1つであるとき、専用装置判定部170は、作業を行った作業装置30が専用装置32であると判定する。作業装置30が専用装置32であるとき、処理はステップS140に移行する。作業装置30が専用装置32でないとき、処理は
図5Bに示すステップS210に移行する。
【0038】
ステップS140において、種別推定部180は、装置データ300に基づき、作業装置30、具体的には専用装置32により行われた作業を表す第1作業の作業種別を決定する。種別推定部180は、ステップS130において検索された作業種別を、専用装置32により行われた第1作業の作業種別として決定する。例えば、
図2に示すように、5月7日に、「播種」のみを行う専用装置32が圃場Aで作業を行ったとき、種別推定部180は、「播種」を5月7日に圃場Aで行われた作業の作業種別として決定する。
【0039】
ステップS150において、種別推定部180は、作業計画データ320に基づき、決定されていない第2作業の作業種別を推定する。例えば、種別推定部180は、最初に、作業実績データ310において、作業種別が未決定の第2作業を抽出する。
図2に示す例において、種別推定部180は、作業種別が未決定の第2作業として、5月2日の作業と、4月9日の作業とを抽出する。
【0040】
次に、種別推定部180は、作業実績データ310に基づき、ステップS140において作業種別が決定された第1作業の作業期間と、抽出された未決定の第2作業の作業期間との関係を取得する。例えば、種別推定部180は、作業種別が決定された第1作業が行われた第1作業期間と、未決定の第2作業が行われた第2作業期間との差と順番とを決定する。例えば、
図2に示す例において、種別推定部180は、5月2日の第2作業が、作業種別が決定された5月7日の第1作業の5日前に行われていることを表す情報を取得する。また、種別推定部180は、4月9日の第2作業が、作業種別が決定された5月7日の第1作業の28日前に行われていることを表す情報を取得する。
【0041】
次に、種別推定部180は、作業計画データ320と、決定された第1作業の作業種別と、第1作業の作業期間と未決定の第2作業の作業期間との関係とに基づき、第2作業の作業種別を推定する。例えば、種別推定部180は、作業計画データ320において、決定された第1作業の作業種別が行われる予定の計画時期に対して、第1作業の第1作業期間に対する第2作業の第2作業期間の関係に該当する作業の作業種別を第2作業の作業種別として決定する。例えば、種別推定部180は、
図3に示す作業計画データ320において、決定された第1作業の作業種別、例えば「播種」を抽出する。種別推定部180は、第1作業の作業種別「播種」の計画時期に対して、第1作業の作業期間に対する第2作業の作業期間の関係に該当する作業の作業種別を第2作業の作業種別として決定する。例えば、種別推定部180は、第1作業の作業種別「播種」の計画時期に対して、第1作業の作業期間に対する第2作業の作業期間の関係に最も近い作業の作業種別を第2作業の作業種別として決定する。
【0042】
図2に示す例において、第1作業である播種作業400の作業期間に対する第2作業、例えば5月2日の作業の作業期間の関係は5日前である。このため、種別推定部180は、作業計画データ320において、第1作業の作業種別「播種」に対して、第1作業の作業期間に対する第2作業の作業期間の関係である5日前の作業に該当する作業種別を抽出する。
図3に示す例において、作業種別「播種」の5日前の時期に最も近い計画時期に該当する作業種別は、「播種」の1週間前に該当する「代掻き」である。このため、種別推定部180は、
図6に示すように、「代掻き」を5月2日の作業の作業種別として決定する。
【0043】
また、種別推定部180は、同様に、4月9日の作業の作業種別を決定する。第1作業である播種作業400の作業期間に対する4月9日の作業の作業期間の関係は28日前である。
図3に示す例において、作業種別「播種」の28日前の時期に最も近い計画時期に該当する作業種別は、「播種」の1週間と3週間とを合計した4週間前の「耕耘」である。このため、種別推定部180は、
図6に示すように、「耕耘」を4月9日の作業の作業種別として決定する。種別推定部180は、先に決定された代掻き作業410に対する4月9日の作業の作業期間の関係に基づき、4月9日の作業を決定してもよい。
【0044】
図5AのステップS160において、出力部190は、決定された作業種別を表す作業情報を端末200に出力する。作業情報は、作業装置30により作業が行われた圃場の位置と、領域とを表す情報を含んでもよい。また、作業情報は、作業装置30により作業が行われた作業期間を表す情報を含んでもよい。
【0045】
ステップS170において、端末200の表示部250は、作業管理装置100から取得した作業情報を表示する。例えば、表示部250は、作業装置30により行われた作業の作業種別を入出力装置210に表示する。また、表示部250は、作業装置30により作業が行われた圃場と、作業装置30により行われた作業種別とを地図上に表した画像を表示してもよい。表示部250は、さらに、作業装置30により作業が行われた作業期間を表示してもよい。
【0046】
ステップS130において作業装置30が専用装置32に該当しないと判定されたとき、
図5Bに示すステップS210において、種別推定部180は、作業実績データ310に、作業が行われた圃場において、決定されている作業種別が存在するかを判定する。作業実績データ310に、決定されている作業種別が存在するとき、種別推定部180は、ステップS220の処理を実行する。作業実績データ310に、決定されている作業種別が存在しないとき、処理はステップS230に移行する。
【0047】
例えば、
図7に示すように、作業管理装置100のデータ記憶部150は、5月28日の作業に関する稼働情報を取得したとする。この場合、作業実績データ310において、決定されている作業種別として、播種作業400と、代掻き作業410と、耕耘作業420とが存在する。このため、種別推定部180は、
図5Bに示すステップS220の処理を実行する。
【0048】
ステップS220において、種別推定部180は、ステップS150の処理と同様に、作業計画データ320に基づき、作業装置30により行われた作業の作業種別を推定する。例えば、最初に、種別推定部180は、作業実績データ310に基づき、作業種別が決定されている第1作業の第1作業期間と、作業装置30により行われた第2作業の第2作業期間との関係を取得する。例えば、
図7に示す例において、作業種別が決定された播種作業400は5月7日に行われ、作業装置30による作業は5月28日に行われているため、第2作業の作業期間に対して、第1作業は21日前に行われている。このため、種別推定部180は、第1作業の第1作業期間と第2作業の第2作業期間との関係として、第1作業の21日後に第2作業が行われていることを取得する。
【0049】
次に、種別推定部180は、作業計画データ320と、決定されている第1作業の作業種別と、第1作業の第1作業期間と第2作業の第2作業期間との関係とに基づき、第2作業の作業種別を推定する。例えば、種別推定部180は、
図3に示す作業計画データ320において、決定されている第1作業の作業種別として「播種」を抽出する。
図7において5月28日の作業は播種作業400の21日後であるため、種別推定部180は、
図3に示す作業計画データ320において、作業種別「播種」の21日後の時期に最も近い計画時期に該当する作業種別として、「除草散布」を抽出する。種別推定部180は、抽出された「除草散布」を5月28日に行われた作業の作業種別として推定する。
図7に示す例において、種別推定部180は、決定されている代掻き作業410に対する5月28日の作業の作業期間の関係に基づき、5月28日の作業を決定してもよい。また、種別推定部180は、決定されている耕耘作業420に対する5月28日の作業の作業期間の関係に基づき、5月28日の作業を決定してもよい。
【0050】
図5Bに示すステップS230において、出力部190は、
図5Aに示すステップS160の処理と同様に、作業種別を表す作業情報を端末200に出力する。
【0051】
ステップS240において、端末200の表示部250は、
図5Aに示すステップS170の処理と同様に、作業管理装置100から取得した作業情報を表示する。例えば、表示部250は、作業装置30により行われた作業の作業種別を入出力装置210に表示する。また、表示部250は、作業装置30により作業が行われた圃場と、作業装置30により行われた作業種別とを地図上に表した画像を表示してもよい。表示部250は、さらに、作業装置30により作業が行われた作業期間を表示してもよい。
【0052】
このように、作業管理システム1000は、作業計画データ320を利用することで、トラクターなどの汎用装置31により行われた作業の作業種別を精度よく推定する。
【0053】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。例えば、作業装置30の稼働情報は、作業装置30を表す識別子として、専用装置32であるか否かを表す情報を含んでもよい。また、稼働情報は、作業装置30が専用装置32であるとき、専用装置32により行われる作業の作業種別を表す情報を含んでもよい。この場合、
図5Aに示すステップS130において、専用装置判定部170は、稼働情報に含まれる作業装置30の識別子が専用装置32を表すとき、作業装置30が専用装置32であると判定する。また、ステップS140において、種別推定部180は、作業装置30により行われた作業の作業種別として、稼働情報に含まれる作業装置30の識別子が表す作業種別を決定する。
【0054】
図1に示す装置データ300は、圃場で作業を行う専用装置32の識別子と、専用装置32が行う作業の作業種別とを関連付けた情報を格納してもよい。例えば、装置データ300は、汎用装置31に関する情報を含まなくてもよい。この場合、
図5Aに示すステップS130において、専用装置判定部170は、稼働情報に表される作業装置30の識別子が装置データ300に含まれるとき、圃場で作業を行った作業装置30が専用装置32に該当すると判定する。また、稼働情報に表される作業装置30の識別子が装置データ300に含まれないとき、専用装置判定部170は、圃場で作業を行った作業装置30が汎用装置31に該当すると判定する。
【0055】
また、装置データ300は、作業装置30の識別子に関連付けて、作業装置30が専用装置32に該当するか否かを表す情報を格納してもよい。この場合、
図5Aに示すステップS130において、専用装置判定部170は、稼働情報に表される作業装置30の識別子が装置データ300において専用装置32を表すとき、作業装置30が専用装置32に該当すると判定してもよい。
【0056】
図5Aに示すステップS150において、種別推定部180は、作業種別が決定された第1作業の作業期間と、未決定の第2作業の作業期間との関係として、作業の順番に基づき、第2作業の作業種別を推定してもよい。例えば、
図2に示す例において、種別推定部180は、作業計画データ320に表された作業の順番に基づき、4月9日の作業の作業種別と、5月2日との作業の作業種別とを推定してもよい。例えば、圃場Aにおいて、5月2日の作業は、5月7日の播種作業400の直前の作業に該当する。また、4月9日の作業は、5月7日の播種作業400の2つ前の作業に該当する。
図3に示す例において、「播種」の作業に対する直前の作業の作業種別は、「代掻き」に該当する。このため、種別推定部180は、「代掻き」を5月2日の作業の作業種別として決定する。また、「播種」の作業に対する2つ前の作業の作業種別は、「耕耘」に該当する。このため、種別推定部180は、「耕耘」を4月9日の作業の作業種別として決定する。
図5Bに示すステップS220においても同様に、種別推定部180は、作業種別が決定されている第1作業の作業期間と、作業装置30により行われた第2作業の作業期間との関係として、作業の順番に基づき、第2作業の作業種別を推定してもよい。
【0057】
図1に示す作業計画データ320は、1つ以上の圃場において、作業装置30により行われる作業の予定として予定期間、例えば予定日を表してもよい。この場合、
図5Aに示すステップS150において、種別推定部180は、作業計画データ320と、未決定の第2作業の作業期間とに基づき、第2作業の作業種別を推定する。例えば、種別推定部180は、作業計画データ320に格納された予定期間のうち、未決定の第2作業の作業期間に最も近い予定期間に基づき、第2作業の作業種別を推定する。例えば、種別推定部180は、未決定の第2作業の作業期間に最も近い予定期間を抽出し、作業計画データ320において予定期間に行う予定の作業の作業種別を第2作業の作業種別として推定する。また、
図5Bに示すステップS220においても同様に、種別推定部180は、作業計画データ320と、作業装置30により行われた作業の作業期間とに基づき、作業種別を推定してもよい。
【0058】
また、作業計画データ320は、作業の予定期間として、
図8に示すように、栽培される作物と、作型とに応じた栽培暦を表してもよい。例えば、作型は、栽培されている作物の作型名称(例えば春植、夏植など)、作物の種類、品種(早生、中生、晩生)、栽培周期、栽培方式などの情報を含む。
図8に示す例は、「作物A」を「作型A」で栽培するときの栽培暦を表す。この栽培暦は、3月後半から4月中旬の間に耕耘が行われることを表す。また、栽培暦は、4月中旬から5月初めまでの間に代掻きが行われることを表し、5月初めから5月終わりまでの間に播種が行われることを表す。また、栽培暦は、6月初めから7月初めまでの間に除草散布が行われることを表す。
【0059】
作業計画データ320が栽培暦を表すとき、
図5Aに示すステップS150において、種別推定部180は、栽培暦と、未決定の第2作業の作業期間とに基づき、第2作業の作業種別を推定してもよい。例えば、種別推定部180は、栽培暦において、未決定の第2作業の作業期間に行われる作業の作業種別を、第2作業の作業種別として決定する。
図2に示す例において作業が行われた4月9日は、
図8に示す栽培暦において耕耘を行う時期に該当する。このため、種別推定部180は、4月9日に行われた作業の作業種別を「耕耘」として推定する。また、
図2に示す例において作業が行われた5月2日は、
図8に示す栽培暦において「代掻き」と「播種」とに該当する。播種作業400が5月9日に行われているため、種別推定部180は、5月2日に行われた作業の作業種別を「代掻き」として推定する。この場合、各圃場において栽培する作物と作型とは、ユーザにより入力されてもよい。また、
図5Bに示すステップS220においても同様に、種別推定部180は、栽培暦と、作業装置30により行われた作業の作業期間とに基づき、作業種別を推定してもよい。
【0060】
また、作業計画データ320は、作物に応じて、作業装置30により作業が行われる作業の予定を表してもよい。この場合、
図5Aに示すステップS150と、
図5Bに示すステップS220とにおいて、種別推定部180は、作業計画データ320から作業装置30により作業が行われた圃場において栽培されている作物に対応する作業の予定を抽出する。抽出された作業の予定に基づき、種別推定部180は未決定の第2作業の作業種別を推定する。
【0061】
また、
図5Aに示すステップS150において、種別推定部180は、複数の方法を用いて、未決定の第2作業の作業種別を推定してもよい。例えば、種別推定部180は、複数の方法を用いて、未決定の第2作業の作業種別を1つ以上推定し、最も多く推定された作業種別を第2作業の作業種別として推定する。また、種別推定部180は、未決定の第2作業の作業種別を1つ以上推定し、1つ以上の作業種別から任意の方法で1つの作業種別を第2作業の作業種別として推定してもよい。
図5Bに示すステップS220においても同様に、種別推定部180は、複数の方法を用いて、作業装置30により行われた作業の作業種別を推定してもよい。
【0062】
また、
図5Aに示すステップS170と、
図5Bに示すステップS240とにおいて、端末200の表示部250は、専用装置32の種類に基づき決定された第1作業種別と、作業計画データ320に基づき推定された第2作業種別とを区別して表示してもよい。この場合、ユーザは、端末200の入出力装置210に、第2作業種別を確定するための確定操作が入力されてもよい。表示部250は、確定操作が入力されると、第2作業種別を確定したことを表す確定情報を作業管理装置100に出力する。作業管理装置100の種別推定部180は、確定情報に基づき、対応する作業種別が確定したことを表す情報を作業実績データ310に格納する。
【0063】
また、作業装置30により作業が行われた圃場に関する圃場情報は、ユーザにより端末200の入出力装置210に入力されてもよい。この場合、端末200の表示部250は、圃場情報を作業管理装置100に出力する。作業管理装置100のデータ記憶部150は、圃場情報に基づき、作業装置30により作業が行われた圃場を決定してもよい。
【0064】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、作業管理装置100の一部、または、すべての処理を端末200が実行してもよい。また、端末200の一部、または、すべての処理を作業管理装置100が実行してもよい。作業管理プログラム330は、表示プログラム340を含んでもよい。また、作業管理システム1000は、端末200を含まず、作業管理システム1000に含まれない外部端末に作業情報を表示させてもよい。また、作業装置30により作業が行われた作業期間は、複数の日にまたがっていてもよい。
【0065】
(付記)
各実施の形態で記載した作業管理方法と、作業管理システムと、作業管理プログラムとは以下のように言うことができる。
【0066】
第1の態様に係る作業管理方法は、
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を含み、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0067】
第2の態様に係る作業管理方法は、第1の態様に係る作業管理方法であって、
前記第2作業種別を推定することは、
前記作業計画データに基づき、前記圃場において、前記第1作業種別の作業が行われる予定の第1計画時期と、前記第2作業種別の作業が行われる予定の第2計画時期との関係を抽出することと、
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係と、前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係とに基づき、前記第2作業種別を推定することと、
を含む。
【0068】
第3の態様に係る作業管理方法は、第2の態様に係る作業管理方法であって、
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係は、前記第1作業期間と前記第2作業期間との順番を表し、
前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係は、前記第1計画時期と前記第2計画時期との順番を表す。
【0069】
第4の態様に係る作業管理方法は、第2または第3の態様に係る作業管理方法であって、
前記第1作業期間と前記第2作業期間との関係は、前記第1作業期間と前記第2作業期間との差を表し、
前記第1計画時期と前記第2計画時期との関係は、前記第1計画時期と前記第2計画時期との差を表す。
【0070】
第5の態様に係る作業管理方法は、第1から第4の態様のいずれか1つに係る作業管理方法であって、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記専用装置と、前記作業装置とにより行われる作業の予定期間を表し、
前記第2作業種別を推定することは、
前記作業計画データにおいて、前記第2作業期間が該当する前記予定期間を決定することと、
前記作業計画データにおいて、前記予定期間に対応する作業種別を前記第2作業種別として推定することと、
を含む。
【0071】
第6の態様に係る作業管理方法は、第5の態様に係る作業管理方法であって、
前記作業計画データにおける予定期間は、栽培暦を表す。
【0072】
第7の態様に係る作業管理方法は、
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を含み、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す。
【0073】
第8の態様に係る作業管理システムは、
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する種別推定部と、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力する出力部と、
を備え、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0074】
第9の態様に係る作業管理システムは、
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定する種別推定部と、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力する出力部と、
を備え、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す。
【0075】
第10の態様に係る作業管理プログラムは、
専用装置が圃場で第1作業を行った第1作業期間と、作業装置が前記圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を演算装置に実行させ、
前記専用装置は、作業の種類の1つを表す第1作業種別の作業のみを行う。
【0076】
第11の態様に係る作業管理プログラムは、
作業装置が圃場で第2作業を行った第2作業期間と、前記圃場における作業計画データとに基づき、前記第2作業の種類を表す第2作業種別を推定することと、
前記推定された前記第2作業種別を表す作業情報を出力することと、
を演算装置に実行させ、
前記作業計画データは、前記圃場において、前記作業装置により行われる作業の予定期間を表す。
【符号の説明】
【0077】
1、2 :記憶媒体
20 :ネットワーク
30 :作業装置
31 :汎用装置
32 :専用装置
100 :作業管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
150 :データ記憶部
160 :期間決定部
170 :専用装置判定部
180 :種別推定部
190 :出力部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :表示部
300 :装置データ
310 :作業実績データ
320 :作業計画データ
330 :作業管理プログラム
340 :表示プログラム
400 :播種作業
410 :代掻き作業
420 :耕耘作業
1000 :作業管理システム