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特開2024-28049情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028049
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131376
(22)【出願日】2022-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五味 秀仁
(72)【発明者】
【氏名】大神 渉
(72)【発明者】
【氏名】神谷(山口) 修司
(72)【発明者】
【氏名】日暮 立
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】クーポンのユーザビリティを向上させることができる情報処理装置等を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する特定部と、特定した店舗のクーポンと、店舗の位置情報とを所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する生成部と、生成したデータを提供する提供部とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する特定部と、
特定した前記店舗の前記クーポンと、前記店舗の位置情報とを前記所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する生成部と、
生成した前記データを提供する提供部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記地図上に前記クーポンの内容を表示する前記データを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
さらに、ユーザから前記地図上の前記店舗の選択を受け付ける受付部を有し、
前記生成部は、前記ユーザによって選択された前記店舗の前記クーポンの内容を表示する前記データを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
さらに、ユーザの位置情報を取得する取得部を有し、
前記特定部は、取得した前記位置情報を含む前記所定の範囲において、前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、ユーザの情報に対応する前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
さらに、ユーザが入力した条件を受け付ける受付部を有し、
前記特定部は、前記ユーザによって入力された前記条件を満たす前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定部は、ユーザの情報に基づいて、前記ユーザとのマッチング度合いが高い所定数の前記クーポンを特定し、特定した前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
さらに、前記ユーザの位置情報を取得する取得部を有し、
前記特定部は、前記ユーザの前記位置情報に基づいて、前記ユーザからの距離と、前記マッチング度合いとに応じて、前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記特定部は、さらに、前記店舗の種別に応じて、前記クーポンを提供する前記店舗を特定する、
ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定し、
特定した前記店舗の前記クーポンと、前記店舗の位置情報とを前記所定の範囲の地図に重畳したデータを生成し、
生成した前記データを提供する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定し、
特定した前記店舗の前記クーポンと、前記店舗の位置情報とを前記所定の範囲の地図に重畳したデータを生成し、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通信販売サイトでは、登録ユーザに対して割引クーポンを提供することが行われている。また、実店舗においても、ホームページ等で割引クーポンを提供することが行われている。さらに、ユーザ端末を用いる決済処理に連動して、ユーザの属性に応じたクーポンを提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-106993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、例えば、ユーザが外出している際に、現在地付近の店舗において、クーポンが使用可能であるかどうかが判らず、店舗を利用した後に実はクーポンが利用可能であったことが判明する場合がある。このため、店舗側が折角用意したクーポンが使用されず、クーポンのユーザビリティを向上させることが困難である。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、クーポンのユーザビリティを向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する特定部と、特定した前記店舗の前記クーポンと、前記店舗の位置情報とを前記所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する生成部と、生成した前記データを提供する提供部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、クーポンのユーザビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係るクーポン提供の概要を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。
図5図5は、商品検索によるクーポン提供の一例を示す図である。
図6図6は、クーポン検索によるクーポン提供の一例を示す図である。
図7図7は、ユーザの情報に応じたクーポン提供の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係るクーポン提供処理の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理方法の概要〕
まず、図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置が行う情報処理方法の概要について説明する。図1は、実施形態に係るクーポン提供の概要を示す説明図である。図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と情報処理装置100とを含む。端末装置10と情報処理装置100とは、それぞれネットワークN(図2参照)を介して有線または無線で互いに通信可能に接続される。本実施形態では、端末装置10は、情報処理装置100と連携する。なお、図1では、後述する店舗端末40は省略している。
【0011】
端末装置10は、利用者(ユーザ)Uにより使用されるスマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、4G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、ユーザUから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受付ける。なお、画面のうち、コンテンツが表示されている領域上で行われた操作を、コンテンツに対する操作としてもよい。また、端末装置10は、スマートデバイスのみならず、デスクトップPC(Personal Computer)やノートPC等の情報処理装置であってもよい。
【0012】
情報処理装置100は、各ユーザUの端末装置10と連携し、各ユーザUの端末装置10に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0013】
また、情報処理装置100は、各ユーザUの端末装置10に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置100は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置100は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0014】
本実施形態では、端末装置10は、ユーザUが決済アプリを起動して店舗を検索する際に、情報処理装置100と連携して、所定の範囲におけるクーポンを提供する店舗を表す地図(以下、単にクーポン地図ともいう。)を表示する。なお、決済アプリでは、ユーザUがログイン状態であり、情報処理装置100は、端末装置10のユーザUを識別可能であるものとする。
【0015】
例えば、図1に示すように、端末装置10は、ユーザUが決済アプリを起動して店舗を検索する際に、ネットワークN(図2参照)を介して、検索する所定の範囲を表す範囲情報を情報処理装置100に送信する(ステップS1)。範囲情報は、例えば、端末装置10で測位された位置情報を中心とする任意の範囲でもよいし、ユーザUから入力された住所や、地図上で指定された位置を中心とする任意の範囲でもよい。また、任意の範囲は、例えば、半径500mや1km四方といった範囲がデフォルトとして設定されていてもよい。
【0016】
次に、情報処理装置100は、端末装置10からの範囲情報に応じて、ネットワークN(図2参照)を介して、端末装置10に、範囲内のクーポン地図を提供する(ステップS2)。端末装置10は、提供されたクーポン地図に基づいて、画面50aを表示する(ステップS3)。画面50aには、クーポン地図51と、地図メニュー欄52と、決済メニュー欄53とが表示される。クーポン地図51には、所定の範囲におけるクーポンを提供する店舗がピンで表示される。地図メニュー欄52には、クーポン地図51上に表示する店舗のジャンル等を選択するメニュー等が表示される。決済メニュー欄53には、上位のメニュー項目と、QRコード(登録商標)等の決済用の二次元コードを読み込み、または、表示する支払いボタンとが表示される。図1に示す画面50aの例では、地図メニュー欄52においてグルメおよびカフェのジャンルが選択されているものとし、選択されたグルメおよびカフェのジャンルの店舗について、クーポン地図51上に複数のクーポンを提供する店舗がピンで表示されている。
【0017】
次に、画面50aにおいて、ピン54がユーザUによって選択されると、端末装置10は、ピン54に対応する店舗が選択された情報を、ネットワークNを介して、情報処理装置100に送信する(ステップS4)。情報処理装置100は、選択された店舗の情報に応じて、ネットワークNを介して、端末装置10に、当該店舗のクーポンの内容を提供する(ステップS5)。端末装置10は、提供されたクーポンの内容に基づいて、画面50bに遷移し、クーポン地図51上に当該店舗のピン55を他のピンより大きく表示し、例えば、店舗のロゴマーク等をピン55に表示する。なお、画面50bには、ユーザUの現在地から店舗までの距離を表示してもよい。また、端末装置10は、提供されたクーポンの内容を、画面50bのクーポン欄56に表示する(ステップS6)。クーポン欄56には、クーポンを保存するボタン57と、クーポンの内容を閉じるボタン58とが設けられている。ユーザUは、ボタン57を押下することにより、クーポンを端末装置10に保存することができる。なお、画面50bでは、ボタン58が押下されると、ステップS3のクーポン地図の表示に戻る。その後、ユーザUは、ピン55で示される店舗での決済時に、保存されたクーポンを自動的に使用することができる。このように、本実施形態では、クーポンのユーザビリティを向上させることができる。
【0018】
〔2.情報処理システムの構成例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る端末装置10、店舗端末40および情報処理装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、端末装置10と店舗端末40と情報処理装置100とを含む。これらの各種装置は、ネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネット等のWAN(Wide Area Network)である。
【0019】
また、図2に示す情報処理システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、図2では、図示の簡略化のため、端末装置10および店舗端末40を1台のみ示したが、これはあくまでも例示であって限定されるものではなく、2台以上であってもよい。
【0020】
端末装置10は、ユーザUによって使用される情報処理装置である。例えば、端末装置10は、スマートフォンやタブレット端末等のスマートデバイス、フィーチャーフォン、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、通信機能を備えたゲーム機、カーナビゲーションシステム、スマートウォッチやヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブルデバイス(Wearable Device)、スマートグラス等である。
【0021】
また、かかる端末装置10は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)等の無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等の近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置100と通信することができる。
【0022】
店舗端末40は、クーポンを使用可能な店舗に設置される決済端末である。店舗端末40は、例えば、POS(Point of Sale)システムのレジ端末や、店員が持ち運び可能なハンディターミナル等の携帯型の端末が挙げられる。店舗端末40は、情報処理装置100との間で決済情報やクーポン情報をやり取りする。例えば、店舗端末40が設置されている店舗のクーポンを取得したユーザUが、端末装置10の決済アプリで当該店舗の店舗端末40との間で決済を行った場合、クーポンが自動的にされるように、端末装置10、店舗端末40および情報処理装置100の間で決済情報やクーポン情報がやり取りされる。
【0023】
情報処理装置100は、例えばPCやサーバ装置、あるいはメインフレームまたはワークステーション等である。なお、情報処理装置100は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0024】
〔3.端末装置の構成例〕
次に、図3を用いて、端末装置10の構成について説明する。図3は、実施形態に係る端末装置の機能構成の一例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、表示部12と、操作部13と、測位部14と、記憶部20と、制御部30とを備える。
【0025】
通信部11は、例えば、無線LANや第3~5世代移動通信システム(3G~5G)等に対応する通信モジュール等によって実現される。通信部11は、ネットワークNを介して情報処理装置100と有線または無線で接続される。
【0026】
表示部12は、各種情報を表示するための表示デバイスである。例えば、表示部12は、表示デバイスとして液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。表示部12は、制御部30から入力された表示画面等の各種画面を表示する。
【0027】
操作部13は、ユーザUから各種操作を受け付ける入力デバイスである。操作部13は、例えば、入力デバイスとして、タッチパネル等によって実現され、表示部12の表示デバイスと、操作部13の入力デバイスとは、一体化されるようにしてもよい。なお、操作部13は、入力デバイスとして、キーボードやマウス等によって実現されるようにしてもよい。操作部13は、ユーザUによって入力された操作を操作情報として制御部30に出力する。
【0028】
測位部14は、衛星測位システムの信号を受信する。測位部14は、衛星測位システムとして、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、および、ガリレオ等の全地球航法衛星システムの信号を受信して測位を行う。測位部14は、制御部30から測位を要求されると測位を行なって、測位結果をWGS(World Geodetic System)84等の測地系に基づいた位置情報として出力する。また、測位部14は、制御部30から連続して測位を続けるように要求されると、連続して測位を行なって、制御部30から停止を要求されるまで位置情報の出力を続ける。なお、測位部14は、衛星測位システムとして、準天頂衛星システム等の地域航法衛星システムの信号を受信してもよい。また、測位部14は、ジャイロセンサや加速度センサを用いた自律航法による測位や、無線LANや第3~5世代移動通信システムの基地局を用いた測位を行ってもよい。
【0029】
記憶部20は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスクや光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部20は、例えば、ユーザUの識別情報等を記憶する。また、記憶部20は、制御部30での処理に用いる情報(プログラムやデータ)を記憶する。
【0030】
制御部30は、コントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって、端末装置10の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図3に示す例では、制御部30は、受付部31と、表示制御部32とを有する。
【0031】
受付部31は、ユーザUによって決済アプリが起動され、店舗の検索が行われる際に、測位部14から位置情報の取得を開始する。受付部31は、ユーザUから検索する所定の範囲として、測位部14で測位された位置情報を中心とする任意の範囲とするか、または、入力された住所や、地図上で指定された位置を中心とする任意の範囲とするかを受け付ける。受付部31は、受け付けた所定の範囲を表す範囲情報と、ユーザUの識別情報とを、通信部11およびネットワークNを介して情報処理装置100に送信する。なお、ユーザUの識別情報は、予め記憶部20に記憶されているものとする。また、受付部31は、所定の範囲として、測位部14で測位された位置情報を中心とする任意の範囲を用いる場合、測位された位置情報をユーザUの位置情報として、情報処理装置100に送信するようにしてもよい。
【0032】
受付部31は、表示されたクーポン地図上において、ユーザUによってピンが選択されると、ピンに対応する店舗が選択されたことを示す店舗選択情報を、通信部11およびネットワークNを介して情報処理装置100に送信する。また、受付部31は、表示された地図メニュー欄において、ユーザUによって検索条件が入力されると、入力された検索条件を、通信部11およびネットワークNを介して情報処理装置100に送信する。また、受付部31は、表示されたクーポンについて、確定または選択を受け付けると、確定情報または選択情報を、通信部11およびネットワークNを介して情報処理装置100に送信する。さらに、受付部31は、確定または選択されたクーポンを利用した決済が当該店舗にて行われると、通信部11およびネットワークNを介して、クーポンの利用情報を情報処理装置100に送信する。
【0033】
表示制御部32は、ユーザUによって決済アプリが起動されると、ネットワークNおよび通信部11を介して、情報処理装置100から受信したデータに基づいて、クーポン地図を表示する。また、表示制御部32は、ユーザUによって店舗が選択されると、ネットワークNおよび通信部11を介して、情報処理装置100から受信したクーポンの内容等を表示する。
【0034】
〔4.情報処理装置の構成例〕
次に、図4を用いて実施形態に係る情報処理装置100の機能構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0035】
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNを介して端末装置10および店舗端末40と有線または無線で接続される。
【0036】
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図4に示すように、記憶部120は、地図情報DB(DataBase)121と、ユーザ情報記憶部122と、クーポン情報記憶部123とを有する。
【0037】
地図情報DB121は、地図データと、店舗情報とを記憶する。地図データとしては、例えば、住宅地図レベルの縮尺から世界地図レベルの縮尺まで拡縮可能な地図データを用いることができる。店舗情報としては、店舗の位置情報、営業時間といった情報が挙げられる。また、店舗情報は、位置情報が地図データに対応付けて記憶されている。
【0038】
ユーザ情報記憶部122は、ユーザUの個人情報、決済アプリでの決済履歴、クーポンの利用履歴、クーポンに関する行動情報、通販サイト等での購入履歴、鉄道や航空機のチケットの購入履歴、宿泊施設の予約メール等を記憶する。
【0039】
クーポン情報記憶部123は、店舗ごとのクーポン情報を記憶する。クーポン情報は、決済アプリのユーザであれば誰でも使用可能なクーポンだけでなく、ユーザの属性や購入履歴に応じて、特定の範囲のユーザに対してのみ発行されるクーポンも含まれる。
【0040】
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPU、MPU、ASICやFPGA等によって、情報処理装置100の内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等の記憶領域を作業領域として実行されることにより実現される。図4に示す例では、制御部130は、取得部131と、受付部132と、特定部133と、生成部134と、提供部135とを有する。
【0041】
取得部131は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10から範囲情報と、ユーザUの識別情報とを取得する。つまり、取得部131は、所定の範囲を取得する。取得部131は、取得した範囲情報と、ユーザUの識別情報とを特定部133に出力する。また、取得部131は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10からユーザUの位置情報を取得するようにしてもよい。取得部131は、位置情報を取得した場合、当該位置情報を特定部133に出力する。
【0042】
受付部132は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10から店舗選択情報を受け付ける。受付部132は、受け付けた店舗選択情報を生成部134に出力する。また、受付部132は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10から検索条件を受け付ける。受付部132は、受け付けた検索条件を特定部133に出力する。さらに、受付部132は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10からクーポンの確定、または、検索条件を満たすクーポンに対する選択を受け付けると、当該クーポンをユーザ情報記憶部122に記憶して保存する。なお、保存されたクーポンは、決済アプリによる決済時に自動的に適用されることで、ユーザUは、例えば割引を受けることができる。
【0043】
また、受付部132は、ネットワークNおよび通信部110を介して、端末装置10からクーポンの利用情報を受信する。受付部132は、クーポンの利用情報を受信すると、ユーザ情報記憶部122に記憶されたクーポンを利用済みにするとともに、受信したクーポンの利用情報を、クーポンの利用履歴としてユーザ情報記憶部122に記憶する。
【0044】
特定部133は、取得部131から範囲情報と、ユーザUの識別情報とが入力されると、地図情報DB121およびクーポン情報記憶部123を参照し、範囲情報に含まれる所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する。また、特定部133は、ユーザ情報記憶部122を参照し、ユーザUの識別情報に基づいて、ユーザUの購入履歴等のユーザUの情報を取得し、取得したユーザUの情報に対応するクーポンを提供する店舗を特定するようにしてもよい。さらに、特定部133は、ユーザUの情報に基づいて、ユーザUとのマッチング度合いが高い所定数のクーポンを特定し、特定したクーポンを提供する店舗を特定するようにしてもよい。
【0045】
また、特定部133は、取得部131から位置情報が入力される場合、例えば、ユーザUから距離が近い順に、特定した店舗の表示の優先度を高くするようにしてもよい。さらに、特定部133は、ユーザUの位置情報と、ユーザUの情報とに基づいて、ユーザUからの距離と、マッチング度合いとに応じて、クーポンを提供する店舗を特定するようにしてもよい。この場合、特定部133は、さらに、店舗の種別に応じて、クーポンを提供する店舗を特定するようにしてもよい。また、特定部133は、受付部132から検索条件が入力される場合、検索条件を満たすクーポンを提供する店舗を特定するようにしてもよい。特定部133は、特定した店舗の情報を生成部134に出力する。
【0046】
生成部134は、特定部133から特定した店舗の情報が入力されると、地図情報DB121およびクーポン情報記憶部123を参照し、特定した店舗のクーポンと、店舗の位置情報とを所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する。このとき、生成部134は、所定の範囲の地図上にクーポンの内容を表示するデータを生成するようにしてもよい。
【0047】
また、生成部134は、受付部132から店舗選択情報が入力されると、クーポン情報記憶部123を参照し、ユーザUによって選択された店舗のクーポンの内容を表示するデータを生成する。生成部134は、生成したデータを提供部135に出力する。
【0048】
提供部135は、生成部134から生成したデータが入力されると、通信部110およびネットワークNを介して、生成したデータを端末装置10に送信して提供する。また、提供部135は、クーポンおよび地図が更新された場合、更新データを同様に端末装置10に送信して提供する。
【0049】
〔5.クーポン提供例〕
続いて、図5から図7を用いてクーポン提供例について説明する。図5は、商品検索によるクーポン提供の一例を示す図である。図5に示す画面60a~60cは、店舗で提供される商品でクーポンを検索する場合の画面例である。画面60aには、クーポン地図61と検索欄62とが表示される。検索欄62において、ユーザUにより、例えば「コーヒー」と入力され検索されると、画面60bに遷移し、クーポンが提供されている店舗が検索結果欄63に表示される。また、画面60bのクーポン地図61上には、検索結果欄63の店舗に対応するピン64がハイライト表示、例えば、他のピンより大きく表示される。すなわち、画面60bには、クーポンと、クーポンを提供する店舗とが紐付けて表示される。
【0050】
画面60bの検索結果欄63において、ユーザUにより、クーポンボタン65が押下されると、画面60cに遷移し、クーポンの内容を示す詳細欄66と、クーポンの保存ボタン67が表示される。画面60cにおいて、ユーザUにより、保存ボタン67が押下されると、詳細欄66に表示中のクーポンが保存される。なお、提供されるクーポンは、予め情報処理装置100のクーポン情報記憶部123に記憶されているクーポンだけでなく、その時々の店舗の在庫やセールスポリシーに応じて、例えば、タイムセールといったクーポンをダイナミックに生成して提供するようにしてもよい。また、画面60aでは、検索欄62に代えて、買い物リスト欄が表示され、例えば、「大根」、「キャベツ」および「味噌」を買い物する場合に都合のよいクーポンが提供されるようにしてもよい。
【0051】
その後、ユーザUが当該店舗にて決済を行う際に、保存されたクーポンが読み出されて自動的に適用される。また、クーポンの利用情報は、端末装置10から情報処理装置100に送信され、情報処理装置100のユーザ情報記憶部122にクーポンの利用履歴として記憶される。クーポンの利用情報には、ユーザUが、いつ、どこで、どの種類のクーポンを、どのような状況で、どのように発行されたクーポンを利用したか等の情報が含まれる。なお、ユーザ情報記憶部122に記憶されたクーポンの利用履歴は、次回のユーザUへのクーポン提供の際に参照されるようにしてもよい。
【0052】
図6は、クーポン検索によるクーポン提供の一例を示す図である。図6に示す画面70a~70cは、ユーザUの位置情報、商品、店舗および日時等に応じてクーポンを検索する場合の画面例である。画面70aには、クーポン地図71と検索欄72とが表示される。画面70aの検索欄72において、ユーザUにより、例えば、商品「コーヒー」、日時「2022年5月」と入力され検索されると、画面70bに遷移し、クーポンが提供されている店舗が検索結果欄73に表示される。また、画面70bのクーポン地図71上には、検索結果欄73の店舗に対応するピン74がハイライト表示、例えば、他のピンより大きく表示される。画面70bの検索結果欄73において、ユーザUにより、クーポンボタン75が押下されると、画面70cに遷移し、クーポンの内容を示す詳細欄76と、クーポンの保存ボタン77が表示される。画面70cにおいて、ユーザUにより、保存ボタン77が押下されると、詳細欄76に表示中のクーポンが保存される。その後、ユーザUが当該店舗にて決済を行う際に、保存されたクーポンが読み出されて自動的に適用される。なお、図5の場合と同様に、クーポンの利用情報が端末装置10から情報処理装置100に送信されて記憶され、次回のユーザUへのクーポン提供の際に、当該クーポンの利用情報が参照されるようにしてもよい。
【0053】
図7は、ユーザの情報に応じたクーポン提供の一例を示す図である。図7に示す画面80a~80cは、ユーザUの情報に応じたパーソナルクーポンを提供する場合の画面例である。画面80aには、クーポン地図81と地図メニュー欄82とが表示される。地図メニュー欄82において、ユーザUにより、クーポンボタン83が押下されると、画面80bに遷移し、ユーザUに対するクーポンが提供されている店舗がクーポン欄84に表示される。つまり、画面80a,80bの例では、ユーザUがクーポンを検索しなくても、ユーザUの行動履歴を通じて、情報処理装置100によって利用可能性があるクーポンが表示される。また、画面80bのクーポン地図81上には、クーポン欄84の店舗に対応するピン85がハイライト表示、例えば、他のピンより大きく表示される。画面80bのクーポン欄84において、ユーザUにより、クーポンボタン86が押下されると、画面80cに遷移し、クーポンの内容を示す詳細欄87と、クーポンの保存ボタン88が表示される。画面80cにおいて、ユーザUにより、保存ボタン88が押下されると、詳細欄87に表示中のクーポンが保存される。その後、ユーザUが当該店舗にて決済を行う際に、保存されたクーポンが読み出されて自動的に適用される。なお、図5の場合と同様に、クーポンの利用情報が端末装置10から情報処理装置100に送信されて記憶され、次回のユーザUへのクーポン提供の際に、当該クーポンの利用情報が参照されるようにしてもよい。
【0054】
なお、画面80a~80cの例では、ユーザUが牛丼屋で会計を済ました後に、「牛丼屋に来ている人は、カフェにも行っています。」といったメッセージとともに、カフェのクーポンを提供するといった連鎖的なクーポンを提供してもよい。この場合、連鎖的なクーポンは、他のユーザも含めた様々な統計情報や、ユーザUの行動履歴に基づいて生成されるようにしてもよい。また、連鎖的なクーポンは、例えば、クーポンを利用した決済といったユーザUの行動を契機にして、当該行動を実行する際に、例えば、決済要求画面や決済完了確認画面に表示することで提供するようにしてもよい。なお、ユーザUにより連鎖的なクーポンが保存された場合、元のクーポンを契機として連鎖的なクーポンを保存した一連の情報が、ユーザUのクーポンに関する行動情報として情報処理装置100のユーザ情報記憶部122に記憶されるようにしてもよい。さらに、次回のユーザUへのクーポン提供の際に、ユーザ情報記憶部122に記憶されたクーポンに関する行動情報が参照されるようにしてもよい。
【0055】
〔6.処理手順〕
次に、図8を用いて実施形態に係る端末装置10および情報処理装置100による処理手順について説明する。図8は、実施形態に係るクーポン提供処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、端末装置10の制御部30および情報処理装置100の制御部130によって繰り返し実行される。
【0056】
端末装置10の受付部31は、ユーザUによって決済アプリが起動され、店舗の検索が行われる際に、測位部14から位置情報の取得を開始する。受付部31は、ユーザUから検索する所定の範囲を受け付ける。受付部31は、受け付けた所定の範囲を表す範囲情報と、ユーザUの識別情報とを情報処理装置100に送信する。
【0057】
情報処理装置100の取得部131は、端末装置10から範囲情報と、ユーザUの識別情報とを取得する。つまり、取得部131は、所定の範囲を取得する(ステップS101)。取得部131は、取得した範囲情報と、ユーザUの識別情報とを特定部133に出力する。
【0058】
特定部133は、取得部131から範囲情報と、ユーザUの識別情報とが入力されると、地図情報DB121およびクーポン情報記憶部123を参照し、範囲情報に含まれる所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する(ステップS102)。特定部133は、特定した店舗の情報を生成部134に出力する。
【0059】
生成部134は、特定部133から特定した店舗の情報が入力されると、地図情報DB121およびクーポン情報記憶部123を参照し、特定した店舗のクーポンと、店舗の位置情報とを所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する(ステップS103)。生成部134は、生成したデータを提供部135に出力する。
【0060】
提供部135は、生成部134から生成したデータが入力されると、生成したデータを端末装置10に送信して提供する。
【0061】
端末装置10の表示制御部32は、情報処理装置100から受信したデータに基づいて、クーポン地図を表示する(ステップS104)。
【0062】
受付部31は、表示された地図メニュー欄において、ユーザUによって検索条件が入力されたか否かを判定する(ステップS105)。受付部31は、検索条件が入力されていないと判定した場合(ステップS105:No)、クーポン地図上でピンで表される店舗が選択されたか否かを判定する(ステップS106)。受付部31は、店舗が選択されていないと判定した場合(ステップS106:No)、ステップS105に戻る。受付部31は、店舗が選択されたと判定した場合(ステップS106:Yes)、店舗が選択されたことを示す店舗選択情報を情報処理装置100に送信する。
【0063】
情報処理装置100の受付部132は、端末装置10から店舗選択情報を受け付ける。つまり、受付部132は、ユーザUから店舗の選択を受け付ける(ステップS107)。受付部132は、受け付けた店舗選択情報を生成部134に出力する。生成部134は、受付部132から店舗選択情報が入力されると、クーポン情報記憶部123を参照し、ユーザUによって選択された店舗のクーポンの内容を表示するデータを生成する。生成部134は、生成したデータを提供部135に出力する。提供部135は、生成部134から生成したデータが入力されると、生成したデータを端末装置10に送信する。
【0064】
端末装置10の表示制御部32は、情報処理装置100から受信したデータに基づいて、選択された店舗のクーポンの内容を表示する(ステップS108)。受付部31は、ユーザUから表示されたクーポンの確定を受け付けると(ステップS109)、確定情報を情報処理装置100に送信する。
【0065】
情報処理装置100の受付部132は、端末装置10からクーポンの確定情報を受け付けると、当該クーポンをユーザ情報記憶部122に記憶して保存する(ステップS110)。その後、ユーザUが当該店舗にて決済を行う際に、保存されたクーポンが読み出されて自動的に適用される。
【0066】
当該店舗にて決済が行われると、端末装置10の受付部31は、クーポンの利用情報を情報処理装置100に送信する。情報処理装置100の受付部132は、端末装置10からクーポンの利用情報を受信すると、ユーザ情報記憶部122に記憶したクーポンを利用済みにするとともに、受信したクーポンの利用情報を、クーポンの利用履歴としてユーザ情報記憶部122に記憶する(ステップS111)。
【0067】
ステップS105の説明に戻る。端末装置10の受付部31は、検索条件が入力されたと判定した場合(ステップS105:Yes)、入力された検索条件を情報処理装置100に送信する。情報処理装置100の受付部132は、端末装置10から検索条件を受け付ける。受付部132は、受け付けた検索条件を特定部133に出力する。
【0068】
特定部133は、受付部132から検索条件が入力されると、検索条件を満たすクーポンを提供する店舗を特定する(ステップS112)。特定部133は、特定した店舗の情報を生成部134に出力する。生成部134は、特定部133から特定した店舗の情報が入力されると、地図情報DB121およびクーポン情報記憶部123を参照し、特定した検索条件を満たす店舗のクーポンと、店舗の位置情報とを所定の範囲の地図に重畳した更新データを生成する。生成部134は、生成した更新データを提供部135に出力する。提供部135は、生成部134から更新データが入力されると、更新データを端末装置10に送信して提供する。
【0069】
端末装置10の表示制御部32は、情報処理装置100から受信した更新データに基づいて、表示中のクーポンと地図を更新する(ステップS113)。受付部31は、表示されたクーポンの選択を受け付けると(ステップS114)、選択情報を情報処理装置100に送信する。
【0070】
情報処理装置100の受付部132は、端末装置10からクーポンの選択情報を受け付けると、当該クーポンをユーザ情報記憶部122に記憶して保存する(ステップS110)。その後、ユーザUが当該店舗にて決済を行う際に、保存されたクーポンが読み出されて自動的に適用され、ステップS111に進む。このように、決済アプリにおいて所定の範囲内にある店舗のクーポンを提供するので、クーポンのユーザビリティを向上させることができる。
【0071】
〔7.変形例〕
上述した端末装置10および情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、実施形態の変形例について説明する。
【0072】
上記の実施形態において、情報処理装置100が実行している処理の一部または全部は、実際には、端末装置10が実行してもよい。例えば、スタンドアローン(Stand-alone)で(端末装置10単体で)処理が完結してもよい。この場合、端末装置10に、上記の実施形態における情報処理装置100の機能が備わっているものとする。また、上記の実施形態では、端末装置10は情報処理装置100と連携しているため、ユーザUから見れば、情報処理装置100の処理も端末装置10が実行しているように見える。すなわち、他の観点では、端末装置10は、情報処理装置100を備えているともいえる。
【0073】
上記の実施形態では、クーポンの一例として割引クーポンを挙げたが、これに限定されない。例えば、キャッシュバックやくじ引き券等の集客可能な施策であれば同様に適用することができる。
【0074】
〔8.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置100は、所定の範囲において、クーポンを提供する店舗を特定する特定部133と、特定した店舗のクーポンと、店舗の位置情報とを所定の範囲の地図に重畳したデータを生成する生成部134と、生成したデータを提供する提供部135とを有する。その結果、クーポンのユーザビリティを向上させることができる。また、クーポンの利用履歴を収集・分析することで、さらにユーザの好みや需要を適切に高精度で把握することに繋げることができる。
【0075】
〔9.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る端末装置10および情報処理装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力I/F(Interface)1060、入力I/F1070、ネットワークI/F1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0076】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0077】
一次記憶装置1040は、RAM(Random Access Memory)等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。二次記憶装置1050は、内蔵ストレージであってもよいし、外付けストレージであってもよい。また、二次記憶装置1050は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)メモリカード等の取り外し可能な記憶媒体であってもよい。また、二次記憶装置1050は、クラウドストレージ(オンラインストレージ)やNAS(Network Attached Storage)、ファイルサーバ等であってもよい。
【0078】
出力I/F1060は、ディスプレイ、プロジェクタ、およびプリンタ等といった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力I/F1070は、マウス、キーボード、キーパッド、ボタン、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0079】
また、出力I/F1060および入力I/F1070はそれぞれ出力装置1010および入力装置1020と無線で接続してもよい。すなわち、出力装置1010および入力装置1020は、ワイヤレス機器であってもよい。
【0080】
また、出力装置1010および入力装置1020は、タッチパネルのように一体化していてもよい。この場合、出力I/F1060および入力I/F1070も、入出力I/Fとして一体化していてもよい。
【0081】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。
【0082】
ネットワークI/F1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0083】
演算装置1030は、出力I/F1060や入力I/F1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0084】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器から取得したプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行してもよい。また、コンピュータ1000の演算装置1030は、ネットワークI/F1080を介して他の機器と連携し、プログラムの機能やデータ等を他の機器の他のプログラムから呼び出して利用してもよい。
【0085】
〔10.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0086】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0087】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0088】
例えば、上述した情報処理装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0089】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0090】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0091】
1 情報処理システム
10 端末装置
11 通信部
12 表示部
20 記憶部
30 制御部
31 受付部
32 表示制御部
40 店舗端末
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 地図情報DB
122 ユーザ情報記憶部
123 クーポン情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受付部
133 特定部
134 生成部
135 提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9