(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028067
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】(10k+3)の倍数の判別用具
(51)【国際特許分類】
G09B 19/02 20060101AFI20240222BHJP
G09B 1/32 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
G09B19/02 F
G09B1/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022141060
(22)【出願日】2022-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】592234425
【氏名又は名称】中元 恒
(71)【出願人】
【識別番号】593142204
【氏名又は名称】中元 保子
(72)【発明者】
【氏名】中元 恒
(72)【発明者】
【氏名】中元 保子
(57)【要約】
【課題】 ある自然数(10a+b)が(10k+3)の倍数か否かを判別するには、計算に手間がかかることが多かった。本発明は、2桁以上の自然数(10a+b)について、(10k+3)で示される末尾が3である13などの自然数の倍数を判別するに際し、比較的簡単に判別できるようになった。そこで、用具として利用・応用すれば、事務処理・情報処理・データ処理や計数処理に役立てたり、素数の(10k+3)の倍数の判別に利用・応用できるほか、因数分解にも役立てることが可能となった。
【解決手段】 2桁以上のある自然数(10a+b)(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、以下同じ)について、(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10k+3)N(Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、{a+(3k+1)b}=(10k+3){(3k+1)N-3a}となるので、この操作をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10k+3)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作{a+(3k+1)b}を繰り返すと、最終的に(10k+3)の倍数(2倍又は3倍など)あるいは(10k+3)になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作{a+(3k+1)b}の繰り返しを利用することによる(10k+3)の倍数を判別する用具を提供できるようになった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10k+3)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、{a+(3k+1)b}=(10k+3){(3k+1)N-3a}となるので、この操作{a+(3k+1)b}をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10k+3)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作{a+(3k+1)b}を繰り返すと、最終的に(10k+3)の倍数(2倍又は3倍など)あるいは(10k+3)になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作{a+(3k+1)b}の繰り返しを利用することによる(10k+3)の倍数を判別する用具。
【請求項2】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10k+3)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、{a+(3k+1)b}=(10k+3){(3k+1)N-3a}となるので、この操作{a+(3k+1)b}をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10k+3)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作{a+(3k+1)b}を繰り返すと、最終的に(10k+3)の倍数(2倍又は3倍など)あるいは(10k+3)になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作{a+(3k+1)b}の繰り返しを利用することによる(10k+3)の倍数を判別するカード及び書類、書籍、メール、パソコン、スマートフォン、携帯電話、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像などの用具。
【請求項3】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10k+3)N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、次の操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、{a+(3k+1)b}=(10k+3){(3k+1)N-3a}となるので、この操作{a+(3k+1)b}をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10k+3)の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作{a+(3k+1)b}を繰り返すと、最終的に(10k+3)の倍数(2倍又は3倍など)あるいは(10k+3)になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作{a+(3k+1)b}の繰り返しを利用することによる(10k+3)の倍数を判別する情報、放送及び放映などの用具。
【請求項4】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを1とした13の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=13N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを1とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+4b)をおこなうと、a+4b=13(4N-3a)となるので、この操作(a+4b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は13の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+4b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+4b)を繰り返すと、最終的に13の倍数(2倍又は3倍など)あるいは13になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+4b)の繰り返しを利用することによる13の倍数を判別する用具。
【請求項5】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを2とした23の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=23N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを2とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+7b)をおこなうと、(a+7b)=23(7N-3a)となるので、この操作(a+7b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は23の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+7b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+7b)を繰り返すと、最終的に23の倍数(2倍又は3倍など)あるいは23になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+7b)の繰り返しを利用することによる23の倍数を判別する用具。
【請求項6】
2桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを4とした43の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=43N(aは1以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを4とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+13b)をおこなうと、(a+13b)=43(13N-3a)となるので、この操作(a+13b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は43の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+13b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+13b)を繰り返すと、最終的に43の倍数(2倍又は3倍など)あるいは43になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+13b)の繰り返しを利用することによる43の倍数を判別する用具。
【請求項7】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを5とした53の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=53N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを5とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+16b)をおこなうと、(a+16b)=53(16N-3a)となるので、この操作(a+16b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は53の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+16b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+16b)を繰り返すと、最終的に53の倍数(2倍又は3倍など)あるいは53になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+16b)の繰り返しを利用することによる53の倍数を判別する用具。
【請求項8】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを7とした73の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=73N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを7とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+22b)をおこなうと、(a+22b)=73(22N-3a)となるので、この操作(a+22b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は73の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+22b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+22b)を繰り返すと、最終的に73の倍数(2倍又は3倍など)あるいは73になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+22b)の繰り返しを利用することによる73の倍数を判別する用具。
【請求項9】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを8とした83の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=83N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを8とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+25b)をおこなうと、(a+25b)=83(25N-3a)となるので、この操作(a+25b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は83の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+25b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+25b)を繰り返すと、最終的に83の倍数(2倍又は3倍)あるいは83になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+25b)の繰り返しを利用することによる83の倍数を判別する用具。
【請求項10】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを10とした103の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=103N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを10とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+31b)をおこなうと、(a+31b)=103(31N-3a)となるので、この操作(a+31b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は103の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+31b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+31b)を繰り返すと、最終的に103の倍数(2倍又は3倍など)あるいは103になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+31b)の繰り返しを利用することによる103の倍数を判別する用具。
【請求項11】
3桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを23とした233の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=233N(aは10以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを23とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+70b)をおこなうと、(a+70b)=233(70N-3a)となるので、この操作(a+70b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は233の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+70b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+70b)を繰り返すと、最終的に233の倍数(2倍又は3倍など)あるいは233になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+70b)の繰り返しを利用することによる233の倍数を判別する用具。
【請求項12】
4桁以上のある自然数(10a+b)について、(10k+3)のkを74とした743の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=743N(aは100以上の自然数、bは0又は1桁の自然数、Nは1以上の自然数、この項以下同じ)ならば、ある自然数(10a+b)に対して、kを74とした次の操作{a+(3k+1)b}、すなわち(a+223b)をおこなうと、(a+223b)=743(223N-3a)となるので、この操作(a+223b)をすることにより、もとの自然数(10a+b)は743の倍数であることが判明する。そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作(a+223b)をおこなうと、もとの自然数の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作(a+223b)を繰り返すと、最終的に743の倍数(2倍又は3倍など)あるいは743になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作(a+223b)の繰り返しを利用することによる743の倍数を判別する用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複雑な数字や桁数の多い数字(ある自然数)を因数分解したり、その約数を見つけたり、素数の判別や事務処理・情報処理・計数処理・データ処理に役立ち、13などの(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)の倍数か否かを判別することや、更に事務処理・情報処理・計数処理・データ処理に利用・応用できるカード並びに書類、書籍、電子媒体、磁気媒体、記録媒体、計算資料、教育資料、事務器具、映像、画像、電気機器及び計算機などの用具に関する。
【背景技術】
【0002】
大きい数字(ある自然数)を因数分解したり、約したりすることはよく行われることであり、従来より、2、3、4、5、6、8、9、11等の素数やその数倍の数字を判別することはよく知られている。
【0003】
また、(10k+3)で示される自然数の中の13等の倍数を判別することは、以下の特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平06-130894号公報
【特許文献2】特開平07-325542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来の先行技術文献よりも、2桁以上の(10k+3)(kは1以上の自然数、以下同じ)で示される13などの倍数を簡単に判別することができるものであり、特に、桁数の多い自然数について、13などの(10k+3)の倍数か否かを判別するのに役立てたり、事務処理、情報処理や計数処理・データ処理に利用・応用したり、素数の判別や因数分解などに役立てるものである。
従来の先行技術文献でも(10k+3)で示される13などの倍数を判別することができたが、さらに簡単に判別できるようにすることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、2桁以上のある自然数(10a+b)(aは1以上の自然数、bは0または1桁の自然数、aの上限は特に制限無し、以下同じ)について、(10k+3)((kは1以上の自然数、kの上限は特に制限無し、以下同じ)の倍数か否かを判別するに際し、10a+b=(10k+3)N(Nは1以上の自然数、以下同じ)ならば、次の操作{a+(3k+1)b}をすると、{a+(3k+1)b}=(10k+3){(3k+1)N-3a}となるので、この操作{a+(3k+1)b}をすることにより、もとの自然数(10a+b)は(10k+3)の倍数であることが判明する。
そこで、もとの自然数(10a+b)について、このような操作{a+(3k+1)b}をおこなうと、もとの自然数(10a+b)の桁数が操作1回で基本的に1桁少なくなるので、上記の操作で得られる数字に、次々とこのような操作{a+(3k+1)b}を繰り返すと、最終的に(10k+3)の倍数(2倍又は3倍など)あるいは(10k+3)になる。そこで、もとの自然数(10a+b)について、上記の操作{a+(3k+1)b}の繰り返しを利用することによる(10k+3)の倍数を判別する用具を提供する。
上記の(10k+3)の例として、kを1にすると、13の倍数を判別する用具になる。
また、kを2にすると、23の倍数を判別する用具になり、kを4にすると、43の倍数判別の用具、kを5にすると、53の倍数を判別する用具、kを7にすると、73の倍数判別の用具、kを8にすると、83の倍数判別の用具、kを10にすると、103の倍数判別する用具、kを23にすると233の倍数判別の用具、kを29にすると、293の倍数を判別する用具、kを59にすると、593の倍数を判別する用具、Kを74にすると743の倍数判別用具、kを77にすると、773の倍数を判別する用具、kを82にすると、823の倍数を判別する用具、kを98にすると、983の倍数を判別する用具、kを128にすると、1283の倍数を判別する用具、kを221にすると、2213の倍数を判別する用具、kを325にすると、3253の倍数を判別する用具、kを511にすると、5113の倍数を判別する用具、kを637にすると、6373の倍数を判別する用具、kを782にすると、7823の倍数を判別する用具、kを862にすると、8623の倍数を判別する用具になる。kの大きさはここでは3桁まで示したが、1桁、2桁、3桁の数字はあくまでも例示であり、他の1桁~3桁までの数字も利用でき、4桁以上にしても同様に1000以上の数字が可能であり、kの上限は特に制限なく利用できる。特に末尾が3の(10k+3)のkの桁数の大きい素数の判別に役立つ。このように(10a+b)で示される2桁以上の自然数について、kを1以上の自然数にすれば、2桁以上の(10k+3)の倍数を判別することが可能であることが判明した。
なお、操作{a+(3k+1)b}で得られる数字が末尾0や00など、0が続く場合は、これらの0を省いた残りの数字だけで続きの操作{a+(3k+1)b}をおこなっても、倍数判別が可能である。
【0007】
本発明は上記の方法を応用した2桁以上の(10k+3)の倍数を判別するカード並びに書類、書籍、メール、パソコン、携帯電話、スマートフォン、磁気媒体、記録媒体、電子媒体、印刷物、表示物、計算資料、教育資料、事務器具、計算機、電気機器、映像、画像など、用具として利用・応用するものであり、さらに、情報、映像や画像など用具として利用・応用してもよい。その材料は特に制限はなく、公知のものが使用でき、その大きさも利用目的によって自由に設定することができる。
【0008】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は2桁以上の自然数(10a+b)(桁数の上限は特に制限なし)に利用できるものであり、本発明では、例示として、5~10桁の数字でおこなった。
【実施例0009】
自然数が5桁の79469について、(10k+3)のkを1として、13の倍数か否か検討する。(10a+b)で表した79469のaは7946、bは9なので、kを1として、{a+(3k+1)b}の操作、すなわち(a+4b)の操作を行うと、7946+4×9=7982となる。この7982について(10a+b)で表すと、aは798、bは2なので、前記と同様に(a+4b)の操作をおこなうと、798+4×2=806となる。続いて806について、(10a+b)で表すと、aは80、bは6なので、前記と同様な操作で80+4×6=104、さらに104について(10a+b)で表すと、aは10、bは4となり、前期と同様に(a+4b)すると、10+4×4=26になる。26は13の2倍なので、79469は13の倍数であることが分かる。
7桁の自然数が2002633について、(10k+3)のkを2として、23の倍数か否かを判別する。ここでは、(10a+b)のaは200263、bは3になる。kを2として{a+(3k+1)b}の操作、すなわち、(a+7b)の操作をすると(200263+7×3=200284)になる。さらにこの200284について(10a+b)で表すと、aは20028、bは4なので、(a+7b)の操作をすると、20028+7×4=20056になる。次に、20056について(10a+b)で表すと、aは2005、bは6となり、(a+7b)の操作で2005+7×6=2047となる。以下前記と同様な操作で、2047は(10a+b)のaは204、bは7で表され、(a+7b)は204+7×7=253、253は(10a+b)のaは25、bは3で表され、(a+7b)は25+7×3=46となる。46は23の2倍なので、2002633は23の倍数であることがわかる。