(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028141
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/65 20140101AFI20240222BHJP
A63F 13/21 20140101ALI20240222BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240222BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240222BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/21
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/69 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116395
(22)【出願日】2023-07-18
(62)【分割の表示】P 2022130489の分割
【原出願日】2022-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小杉 要
(72)【発明者】
【氏名】首藤 まり江
(72)【発明者】
【氏名】寺田 佑貴
(72)【発明者】
【氏名】中畑 虎也
(72)【発明者】
【氏名】塚田 拓実
(72)【発明者】
【氏名】宮川 佳祐
(57)【要約】
【課題】ユーザの睡眠状態に基づき付与される特典の興趣性が乏しく、ユーザがゲームに継続的に取り組む動機付けが不十分であるという課題がある。
【解決手段】プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータにゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、プロセッサは、ユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を取得する取得ステップと、ユーザの複数回の睡眠を含む第1期間において、取得ステップがユーザの睡眠情報を取得したことに応じて、当該睡眠情報と、ユーザのゲームにおける成長度に関する第1指標とに基づき、パラメータを繰り返し算定する算定ステップと、算定ステップがパラメータを算出したことに応じて、当該パラメータに基づき、ユーザに報酬を付与する付与ステップと、を実行するゲームプログラム。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータにゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を取得する取得ステップと、
前記ユーザの複数回の睡眠を含む第1期間において、前記取得ステップが前記ユーザの睡眠情報を取得したことに応じて、当該睡眠情報と、前記ユーザの前記ゲームにおける成長度に関する第1指標とに基づき、パラメータを繰り返し算定する算定ステップと、
前記算定ステップが前記パラメータを算出したことに応じて、当該パラメータに基づき、前記ユーザに報酬を付与する付与ステップと、
を実行するゲームプログラム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
第1期間より長い期間に渡って前記第1指標を増加させる増加ステップと、
を実行し、
前記算定ステップは、前記第1期間が経過するごとに前記パラメータをリセットする、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記付与ステップは、
前記パラメータの大きさに応じた抽選により、複数の種類の報酬群の中から決定した報酬を第1報酬として前記ユーザに付与するステップと、
前記パラメータの大きさが所定の値に達した場合に、特定の報酬を第2報酬として抽選によらずに付与するステップと、
を含む、
請求項2記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1報酬を決定するための抽選の対象となる前記複数の種類の報酬群には、前記特定の報酬を含む、
請求項3記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記取得ステップにおいて取得した前記ユーザの前記睡眠情報に基づき、前記ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップと、
を実行させ、
前記算定ステップは、前記睡眠算定ステップにおいて算定した前記睡眠スコアと、前記第1指標と、に基づき前記パラメータを算定するステップと、
を実行する請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記算定ステップは、前記睡眠スコアおよび前記第1指標の和または積として、前記パラメータを算定するステップである、
請求項5記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記算定ステップは、前記第1期間に含まれる前記複数回の睡眠のそれぞれに対して算定された前記睡眠スコアおよび前記第1指標の和または積を、積算することにより、前記パラメータを算定するステップである、
請求項6記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記算定ステップは、前記第1期間が経過するごとに前記パラメータをリセットする、
請求項7記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記取得ステップにおいて取得した前記ユーザの前記睡眠情報および前記第1指標に基づき、前記ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップと、
を実行させる請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記睡眠算定ステップは、前記第1期間に含まれる前記複数回の睡眠のそれぞれに対して算定された前記ユーザの睡眠に関する指標の算定値を積算することにより前記睡眠スコアを算定するステップである、
請求項9記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記睡眠算定ステップは、前記第1期間が経過するごとに前記睡眠スコアをリセットする、
請求項10記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記付与ステップは、
前記パラメータが第1条件を満たしており、第2条件を満たしていない場合に前記ユーザに対し第1報酬を付与するステップと、
前記パラメータが前記第1条件および前記第2条件を満たしている場合に、
前記ユーザに対して前記第1報酬が付与されている場合には、第2報酬を付与し、
前記ユーザに対して前記第2報酬が付与されていない場合には、前記第1報酬を付与する、
ステップと、
を含む、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記付与ステップは、前記ユーザにゲーム内キャラクタを報酬として付与するステップであり、
前記第1報酬および前記第2報酬は、同一の前記ゲーム内キャラクタに関する異なる報酬である、
請求項12記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記付与ステップは、
前記ゲームにおいて所定確率で発生するゲーム内イベントの発生に応じて、前記ユーザに対し前記第1報酬または前記第2報酬を付与するステップと、
前記ゲーム内イベントが発生した場合に、
前記ユーザに対して前記第1報酬が付与されている場合には、前記第2報酬を付与し、
前記ユーザに対して前記第2報酬が付与されていない場合には、前記第1報酬を付与する、
ステップと、
を含む、
請求項12記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記第1指標は、前記取得ステップにおいて取得した前記睡眠情報に基づき成長する指標である、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項16】
前記第1指標は、前記算定ステップにおいて算定した前記睡眠スコアに基づき成長する指標である、
請求項5記載のゲームプログラム。
【請求項17】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記プロセッサは、請求項1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行する、
情報処理装置。
【請求項18】
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、
前記プロセッサは、請求項1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行する、
情報処理システム。
【請求項19】
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記コンピュータに、請求項1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行させる、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体の動きを検出する動き検出センサ等を用いることにより、人の行動や活動量を測定し、測定された活動量をゲームサービス等において利用する技術が知られている。
特許文献1には、健康に関する情報の測定および/または分析結果の確認を継続的に行わせる動機付けをユーザに与える技術が開示されている。
特許文献2には、健康状態の改善に係る行動変容をユーザにより効果的に促す技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】再表2016/021236号公報
【特許文献2】再表2018/163558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザの睡眠状態に基づき付与される特典の興趣性が乏しく、ユーザがゲームに継続的に取り組む動機付けが不十分であるという課題がある。
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、ユーザがゲームに継続的に取り組むことを動機付ける技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータにゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、プロセッサは、ユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を取得する取得ステップと、ユーザの複数回の睡眠を含む第1期間において、取得ステップがユーザの睡眠情報を取得したことに応じて、当該睡眠情報と、ユーザのゲームにおける成長度に関する第1指標とに基づき、パラメータを繰り返し算定する算定ステップと、算定ステップがパラメータを算出したことに応じて、当該パラメータに基づき、ユーザに報酬を付与する付与ステップと、を実行するゲームプログラム。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、ユーザの睡眠状態に基づき付与される特典の興趣性を向上させることにより、ユーザがゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】システム1の機能構成を示すブロック図である。
【
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【
図5】媒体マスタ1013のデータ構造を示す図である。
【
図6】特典マスタ1014のデータ構造を示す図である。
【
図7】特典付与処理の動作を示すフローチャートである。
【
図8】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0009】
<システム1の構成>
本開示におけるシステム1は、ユーザの夜間の睡眠状態に関する情報に基づき進行するゲームサービスを提供するする情報処理システムである。なお、本開示は、シューティングゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、テーブルゲーム、育成ゲームなどの任意のゲームサービスに対して適用可能である。
システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、ユーザ端末20の情報処理装置を備える。
図1は、システム1の機能構成を示すブロック図である。
図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3は、ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
【0010】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、ユーザ端末20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
本実施形態において、システム1を構成する各装置(サーバ10、ユーザ端末20等)を情報処理装置として把握しても良い。また、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握しても良い。システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0011】
<サーバ10の構成>
サーバ10は、ユーザの夜間の睡眠状態に関する情報に基づき進行するゲームサービスを提供する情報処理装置である。
サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0012】
<サーバ10の記憶部101の構成>
サーバ10の記憶部101は、アプリケーションプログラム1011、ユーザテーブル1012、媒体マスタ1013、特典マスタ1014を備える。
【0013】
ユーザテーブル1012は、サービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶される。これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。
ユーザテーブル1012は、ユーザIDを主キーとして、ユーザID、ユーザ名、第1指標、睡眠情報、基準睡眠パターン、睡眠スコア、総合スコア、媒体データ、第1スロット、第2スロットのカラムを有するテーブルである。
図4は、ユーザテーブル1012のデータ構造を示す図である。
【0014】
ユーザIDは、ユーザを識別するためのユーザ識別情報を記憶する項目である。ユーザ識別情報は、ユーザごとにユニークな値が設定されている項目である。
ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。ユーザ名は、氏名ではなく、ニックネームなど任意の文字列を設定しても良い。
第1指標は、ユーザのランクに関する情報を記憶する項目である。ユーザのランクは、レベル、経験値などを含み、ユーザによるゲーム進行に応じて成長する。例えば、ユーザのランクは、ゲーム内で所定の条件(例えば、睡眠情報を計測すること、ゲーム内時間が一定時間経過すること、所定のゲームアイテムを獲得すること等)を満たした場合に得られる経験値パラメータの獲得に応じて成長するため、ゲームを継続してプレイすることに伴ってユーザのランクは上がっていく。
また、第1指標は、本開示における睡眠状態に関する情報に基づき進行するゲームサービスにおいては、起床時にユーザが獲得または遭遇するゲーム内キャラクタの種類等に応じて得られる経験値パラメータの獲得に応じて成長するパラメータであっても良い。例えば、同じ種類のゲーム内キャラクタにおいても、希少性(レアリティ)が高い個体の獲得または遭遇に応じて、より高い経験値パラメータを獲得できる構成としても良い。
睡眠情報は、ユーザの睡眠に関する情報を記憶する項目である。
睡眠情報は、ユーザの就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンに関する情報を含んでも良い。なお、就寝時刻とは、ユーザが眠りについた時刻を表し、例えば、ユーザが寝床に入ったことをシステム1が検知した時刻でもよいし、ユーザの意識が覚醒した状態から睡眠の状態へ移行したことをシステム1が検知した時刻であってもよい。また、起床時刻とは、ユーザが起きた時刻を表し、例えば、ユーザが寝床から起きだしたことをシステム1が検知した時刻であってもよいし、睡眠の状態から意識が覚醒した状態へ移行したことをシステム1が検知した時刻であってもよい。本実施形態では、眠りについてから起きるまでの就寝時刻と起床時刻の対を睡眠パターンという。
睡眠情報は、ユーザの睡眠の質に関する情報を含んでも良い。睡眠の質に関する情報とは、睡眠周期の各睡眠ステージの時刻や、睡眠時刻に対する各睡眠ステージの割合である。例えば、睡眠周期の各睡眠ステージである、「覚醒」、「浅い睡眠」、「深い睡眠」、「レム睡眠」の時刻や割合である。
睡眠情報は、1日、1週間単位、1ヶ月単位などの所定期間における1日または複数日の睡眠パターンの履歴を含んでも良い。また、ユーザがサービスを利用開始してから現在までのすべての睡眠パターンの履歴を含んでも良い。
基準睡眠パターンは、基準となる就寝時刻および起床時刻に基づく所定の睡眠パターンを記憶する項目である。睡眠パターンには、個人差があるため、睡眠情報に記憶されたユーザの睡眠履歴に基づいてユーザごとに体質などに合わせた基準睡眠パターンを自動的に設定するものとしても良い。
基準睡眠パターンは、1つの固定的な睡眠パターンである必要はなく、例えば曜日、月、季節ごとに複数の基準となる睡眠パターンを記憶してもよい。その他、平日、休日、祝日などに応じて複数の基準となる睡眠パターンを記憶してもよい。
睡眠スコアは、ユーザの睡眠に関する評価値を記憶する項目である。
総合スコアは、睡眠スコア、及び第1指標に基づき算定される値(パラメータ)を記憶する項目である。総合スコアは、例えば、当日の睡眠スコアと、前日の第1指標との積により算定される。総合スコアは、複数日の睡眠スコアの統計値(平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値など)、複数日の第1指標の統計値に基づき算定しても良い。
総合スコアは、睡眠スコア、及び第1指標、および睡眠している時間以外で実施されるゲームで取得されるゲーム媒体の数又は量に基づいて算定されてもよい。総合スコアは、例えば、当日の睡眠スコアと、前日の第1指標と、第2スロットに関連付けられるゲーム媒体の数又は量との積により算定されるパラメータである。第2スロットに関連付けられるゲーム媒体の数又は量は、例えば、睡眠している時間以外で実施されるゲームで取得されるゲーム媒体の数又は量に相当する。総合スコアは、複数日の睡眠スコアの統計値、複数日の第1指標の統計値、および複数日の第2スロットに関連付けられるゲーム媒体の数又は量の統計値に基づき算定しても良い。
媒体データは、ユーザが保有するゲーム媒体の情報を記憶する項目である。具体的に、ユーザが保有するゲーム媒体の媒体ID、当該媒体IDごとの保有数、保有量が記憶される。
【0015】
ゲーム媒体は、ゲーム内のポイント、スコア等の任意のパラメータを含む。
ゲーム媒体は、ゲーム内で使用することが可能なゲーム内資源の情報を含む。ユーザは、例えば、ゲーム内資源を、以下の用途で使用可能である。
・ゲーム内オブジェクト(例えば、ゲーム内キャラクタ、ゲーム内アイテム等)との交換
・ゲーム内オブジェクトを取得するための抽選への参加
・ゲーム内の所定の要素の加点
ゲーム内アイテムは、例えば、以下を含む。なお、ゲーム内アイテムは、使用されると消耗することで消失するもの、使用されても消耗せず消失しないもの等がある。
・武器、防具、アクセサリ等
・所定の対象(例えば、ゲーム内キャラクタ)の性能値を向上、低下させるもの
・ゲームの進行を有利、不利に変化させるもの
なお、ゲーム媒体は1種類である必要はなく、複数種類のゲーム媒体が定義されていても良い。その場合、ゲーム媒体の種類ごとに役割が異なる構成となっていてもよい。また、ゲーム媒体の種類ごとに交換可能なゲーム内オブジェクトが異なる構成となっていても良い。ユーザは、1のゲーム内資源を消費して、他のゲーム内資源を取得する構成としても良い。
【0016】
第1スロットは、ゲームの進行に応じてユーザに供給されるゲーム媒体を記憶する項目である。具体的に、第1スロットには、ユーザに関連付けられるゲーム媒体の媒体ID、当該媒体IDごとのゲーム媒体の数、又は量に関する所定のパラメータが記憶される。ユーザにゲーム媒体が供給されると、取得したゲーム媒体の情報が第1スロットに記憶される。本開示において、ゲームの進行に応じてユーザに供給されるゲーム媒体は、媒体データの項目ではなく第1スロットに記憶される。第1スロットには、ゲーム媒体が関連付けられる数又は量に関する所定のパラメータの基準値(最大値)が設定されている。
【0017】
第1スロットは、ユーザに関連付けられるゲーム内キャラクタ等のゲーム内オブジェクトごとに設けられる構成としても良い。例えば、ユーザと関連付けられる1または複数のゲーム内キャラクタごとに設けられた第1スロットそれぞれに1種類又は複数種類のゲーム媒体が記憶される構成としても良い。つまり、ユーザごとに、複数の第1スロットの記憶領域が設けられていても良い。
【0018】
第2スロットは、ゲーム進行に係るゲーム媒体等のパラメータを記憶する項目である。具体的に、第2スロットには、ゲーム進行に係るゲーム媒体の媒体ID、当該媒体IDごとのゲーム媒体の数、又は量が記憶される。第2スロットには、例えば、ゲーム媒体の数、又は量に基づいて算定されるパラメータが記憶されてもよい。なお、第2スロットは、ゲーム媒体の数、又は量に基づき算定されるパラメータを記憶しても良い。所定の条件が満たされると、ゲーム媒体の情報が第2スロットに記憶される。所定の条件とは、例えば、以下である。
・第1スロットから第2スロットへ、関連付けられているゲーム媒体を移行させる指示がユーザからあること
・第1スロットに基準値を超えてゲーム媒体が供給されること
・第1スロットに基準値以上のゲーム媒体が供給されること
・第1スロットのゲーム媒体の数、又は量に関する所定のパラメータが基準値に達していること
・第1スロットのゲーム媒体の数、又は量に関する所定のパラメータを基準値と比較して所定の条件を満たしていること
・ユーザからの指示により、第2スロットにゲーム媒体が関連付けられること
本開示において、ゲーム進行に係るゲーム媒体は、媒体データの項目ではなく第2スロットに記憶される。
第2スロットは、ゲーム内キャラクタ等のゲーム内オブジェクトごとに設けられる構成としても良い。例えば、所定のゲーム内キャラクタに設けられた第2スロットに1種類又は複数種類のゲーム媒体が記憶される構成としても良い。
また、ゲーム媒体が第2スロットに関連付けられる際に、関連付けられる対象となるゲーム媒体の数、又は量に基づき所定のパラメータを算定し、当該所定のパラメータとを第2スロットに関連付ける構成としても良い。
【0019】
媒体マスタ1013は、ゲーム媒体に関する情報(ゲーム媒体情報)を記憶し管理するためのテーブルである。
媒体マスタ1013は、媒体IDを主キーとして、媒体ID、媒体種別、媒体名のカラムを有するテーブルである。
図5は、媒体マスタ1013のデータ構造を示す図である。
【0020】
媒体IDは、ゲーム媒体を識別するための媒体識別情報を記憶する項目である。媒体識別情報は、媒体名が設定されたゲーム媒体ごとにユニークな値が設定されている項目である。
媒体種別は、媒体識別情報により特定されるゲーム媒体の種別を記憶する項目である。具体的に、媒体種別は、ゲーム内資源等の、ゲーム媒体の種類を特定するための文字列が記憶される。
媒体名は、ゲーム媒体の名称を記憶する項目である。媒体名は任意の文字列を設定することができる。媒体種別がゲーム内資源である場合、媒体名は、ゲーム内資源の名称を記憶する。なお、ゲーム媒体は、ゲーム内オブジェクトとしてのゲーム内キャラクタ、及びゲーム内アイテムを含んでもよい。この場合、例えば、媒体種別がゲーム内キャラクタとなり、媒体名がゲーム内キャラクタの名称となる。また、媒体種別がゲーム内アイテムとなり、媒体名がゲーム内アイテムの名称となる。
【0021】
特典マスタ1014は、ユーザに付与する特典に関する情報(特典情報)を記憶するためのテーブルである。
特典マスタ1014は、特典内容、特典条件のカラムを有するテーブルである。
図6は、特典マスタ1014のデータ構造を示す図である。
【0022】
特典内容は、ユーザに付与する特典の内容を記憶する項目である。
特典の内容は、例えば、以下を含む。
・ユーザに対してゲーム媒体を付与すること
・ユーザに関連付けられる所定のゲーム媒体から新たなゲーム媒体を生成すること
・ユーザに関連付けられるゲーム内キャラクタに有利な効果を付与すること
・ユーザに関連付けられるゲーム内アイテムに有利な効果を付与すること
ゲーム内キャラクタに有利な効果を付与することは、例えば、ゲーム内キャラクタの性能値を強化させること、ゲーム内キャラクタを進化させることを含む。
ゲーム内アイテムに有利な効果を付与することは、例えば、ゲーム内アイテムの性能値を強化させること、ゲーム内アイテムを進化させることを含む。
特典条件は、ユーザに特典を付与する際の条件を記憶する項目である。特典条件は、本開示においては総合スコアの範囲が記憶される。つまり、総合スコアの値に応じて、特典条件へ該当するか否かが判定され、該当する場合には特典条件に紐づけられた特典内容がユーザに対して付与される。
例えば、総合スコアが11~100ポイントの間の場合には特典A、総合スコアが101~200ポイントの間の場合には特典Bが付与される。
なお、特典条件は特典内容ごとに排他的な条件である必要はなく、複数の重畳的な条件であっても良い。つまり、1の総合スコアに対して、複数の特典条件が満たされるものとしても良い。このとき、1の総合スコアの値に応じて、ユーザに対して複数の特典条件に応じた複数の特典内容が付与されるものとしても良い。また、特典内容に対して優先順位を設定することにより、1または複数の優先順位の高い特典内容のみをユーザに対して付与するものとしても良い。
【0023】
<サーバ10の制御部104の構成>
サーバ10の制御部104は、ユーザ登録制御部1041、特典付与部1044、睡眠情報記憶部1045、睡眠スコア算定部1046、総合スコア算定部1047を備える。制御部104は、記憶部101に記憶されたアプリケーションプログラム1011を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0024】
ユーザ登録制御部1041は、本開示に係るサービスの利用を希望するユーザの情報をユーザテーブル1012に記憶する処理を行う。
ユーザテーブル1012に記憶される情報は、ユーザが任意の情報処理端末からサービス提供者が運営するウェブページなどを開き、所定の入力フォームに情報を入力しサーバ10へ送信する。ユーザ登録制御部1041は、受信した情報をユーザテーブル1012の新しいレコードに記憶し、ユーザ登録が完了する。これにより、ユーザテーブル1012に記憶されたユーザはサービスを利用することができるようになる。
ユーザ登録制御部1041によるユーザ情報のユーザテーブル1012への登録に先立ち、サービス提供者は所定の審査を行いユーザによるサービス利用可否を制限しても良い。
ユーザIDは、ユーザを識別できる任意の文字列または数字で良く、ユーザが希望する任意の文字列または数字、もしくはユーザ登録制御部1041が自動的に任意の文字列または数字を設定しても良い。
【0025】
特典付与部1044は、特典付与処理を実行する。詳細は後述する。
【0026】
睡眠情報記憶部1045は、睡眠情報記憶処理を実行する。詳細は後述する。
【0027】
睡眠スコア算定部1046は、睡眠スコア算定処理を実行する。詳細は後述する。
【0028】
総合スコア算定部1047は、総合スコア算定処理を実行する。詳細は後述する。
【0029】
<ユーザ端末20の構成>
ユーザ端末20は、サービスを利用するユーザが操作する情報処理装置である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末でもよいし、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。また、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
ユーザ端末20は、記憶部201、制御部204、入力装置206、出力装置208を備える。
【0030】
<ユーザ端末20の記憶部201の構成>
ユーザ端末20の記憶部201は、ユーザID2011、アプリケーションプログラム2012を備える。
【0031】
ユーザID2011はユーザのアカウントIDである。ユーザは、ユーザ端末20からユーザID2011を、サーバ10へ送信する。サーバ10は、ユーザID2011に基づきユーザを識別し、本開示にかかるサービスをユーザに対して提供する。なお、ユーザID2011には、ユーザ端末20を利用しているユーザを識別するにあたりサーバ10から一時的に付与されるセッションIDなどの情報を含む。
【0032】
アプリケーションプログラム2012は、記憶部201に予め記憶されていても良いし、通信IFを介してサービス提供者が運営するウェブサーバ等からダウンロードする構成としても良い。
アプリケーションプログラム2012は、ウェブブラウザアプリケーションなどのアプリケーションを含む。
アプリケーションプログラム2012は、ユーザ端末20に記憶されているウェブブラウザアプリケーション上で実行されるJavaScript(登録商標)などのインタープリター型プログラミング言語を含む。
【0033】
<ユーザ端末20の制御部204の構成>
ユーザ端末20の制御部204は、入力制御部2041、出力制御部2042、ゲーム制御部2043を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたアプリケーションプログラム2012を実行することにより、各機能ユニットが実現される。
【0034】
<ユーザ端末20の入力装置206の構成>
ユーザ端末20の入力装置206は、カメラ2061、マイク2062、位置情報センサ2063、モーションセンサ2064、タッチデバイス2065、睡眠センサ2066を備える。
【0035】
睡眠センサ2066は、ユーザ端末20の種々の状態を検知する各種機器である。睡眠センサ2066は、例えば、端末自体の姿勢や傾きを検知する姿勢センサ(加速度センサやジャイロセンサ)、ユーザの視線方向を検知する注視センサや、周囲の明るさを検知する光センサ、ユーザの動作を検知する赤外線センサを含んでも良い。また、睡眠センサ2066は、ユーザ端末20の周囲の音を収集するマイクロフォンや、ユーザ端末20の周囲の湿度を検知する湿度センサや、ユーザ端末20の所在位置における磁場を検知する地磁気センサ等であってもよい。
また、睡眠センサ2066は、上記のセンサ機能を用いて、種々の情報を検知するようにしてもよい。例えば、睡眠センサ2066は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末20を保有するユーザの歩行数を検知してもよい。また、睡眠センサ2066は、加速度センサの機能を用いて、ユーザ端末20が動作しているか、静止しているか、などを示す動作情報を一定時間ごとや、ユーザ端末20が動作したタイミングごとに検知してもよい。睡眠センサ2066は、上述のように検知したセンシングデータを制御部204へ送信することができる。
また、睡眠センサ2066は、腕時計型、指輪型の端末のように、ユーザ端末20と別体として設けられユーザ端末20と通信可能に接続される、ユーザに装着可能な情報処理端末(いわゆるウェアラブル端末)であってもよい。このとき、睡眠センサ2066は、ユーザの生体情報を検知してユーザ端末20へ送信することができる。睡眠センサ2066は、例えば、光電式容積脈波記録法などによりユーザの心拍数を決定し、センシングデータとして制御部204へ送信することができる。なお、睡眠センサ2066が検知するセンシングデータはこれらに限られず、ユーザの睡眠に関する生体情報、例えば、脳波、呼吸、脈拍、体動などを検知しても良い。
【0036】
<ユーザ端末20の出力装置208の構成>
ユーザ端末20の出力装置208は、ディスプレイ2081、スピーカ2082を備える。
【0037】
<システム1の動作>
以下、システム1の各処理について説明する。
図7は、特典付与処理の動作を示すフローチャートである。
【0038】
<特典付与処理>
特典付与処理は、ユーザによる覚醒時(例えば、日中)のゲーム操作、ユーザが保有するゲーム媒体、ユーザの睡眠時(例えば、夜間)の睡眠状態に関する情報を受け付けて、ユーザに対して特典(ボーナス)を付与する処理である。ユーザは、特典付与処理を通じて特典を獲得することができる。なお、ユーザに対して付与される特典とは、ユーザが保有するゲーム内キャラクタに対する特典、ユーザが所属するゲーム内チーム、ゲーム内グループなどに付与される特典などを含み、ユーザに関連づけられた任意のゲーム内オブジェクト、ゲーム内エンティティなどに対する任意の特典を含む。
【0039】
<特典付与処理の概要>
特典付与処理は、日中等のユーザが覚醒している時間帯にユーザからのゲーム操作を受け付け、ユーザが睡眠中にユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を計測し、睡眠情報に基づきユーザの睡眠スコアを算定し、睡眠スコアに基づき総合スコアを算定し、総合スコアの内容に応じて特典内容を特定し、ユーザに対して特定した特典内容を付与する一連の処理である。
【0040】
<特典付与処理の詳細>
以下に、特典付与処理の詳細を説明する。
【0041】
ステップS501において、ユーザは、就寝時間帯以外のユーザが覚醒している時間帯などに、ゲームにログインしてゲーム処理を実施する。例えば、ユーザは、ユーザ端末20の入力装置206を操作することにより自身が保有するゲーム内キャラクタを操作して、ミッション、クエスト等のゲームを実行することができる。
【0042】
<睡眠情報記憶処理>
ステップS502において、サーバ10の睡眠情報記憶部1045は、ユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を取得する取得ステップを実行する。
【0043】
ユーザ端末20は、ユーザからの就寝する旨の入力操作を受け付け、睡眠情報記憶処理を開始するトリガとしてもよい。就寝する旨の入力操作は、例えば、ゲームを中断する操作やキャラクタを寝かしつける操作(キャラクタをタッチデバイス2065を介してなでる、キャラクタの利用している電気を消す等)であってもよい。また、ユーザ端末20は、睡眠センサ2066によりセンシングを常に実行しており、センシングデータ(例えば、端末の動き、周囲の明るさや音声等)からユーザの就寝を検知することもできる。また、後述の基準就寝時刻が近付くと、キャラクタを眠そうな様子にしたり、ゲームの世界も夜にすることで、ユーザに就寝を促すようにしてもよい。
【0044】
ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2066に対し、センシングを実行するよう指示する。具体的には、睡眠センサ2066は、ユーザ端末20の動きや、ユーザの心拍数などの生体情報をセンシングする。ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2066からセンシングデータを取得する。
【0045】
ユーザ端末20の制御部204は、睡眠センサ2066から送られたセンシングデータをサーバ10へ送信する。サーバ10の睡眠情報記憶部1045は、センシングデータに基づいて、就寝時刻および起床時刻を示す睡眠パターンをユーザテーブル1012における当該ユーザのレコードの睡眠情報のカラムに記憶する。
【0046】
睡眠情報にユーザの睡眠の質に関する情報を含めても良い。このとき、ユーザ端末20は、睡眠センサ2066によって検知したユーザの生体情報から、ユーザの睡眠の質に関する情報を算定する。ユーザの睡眠に関する情報は、ユーザ端末20として機能する既存の多機能デバイスの睡眠を分析する公知の機能を採用して算定してもよい。
サーバ10の睡眠情報記憶部1045は、睡眠の質に関する情報をユーザテーブル1012における当該ユーザのレコードの睡眠情報のカラムに記憶する。
【0047】
<睡眠スコア算定処理>
ステップS503において、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、取得ステップにおいて取得したユーザの睡眠情報に基づき、ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップを実行する。
睡眠スコア算定処理は、就寝時間帯以外のユーザが覚醒している時間帯などの任意の時間帯に実行しても良い。睡眠スコア算定処理は、ユーザが、ユーザ端末20を操作して本開示にかかるゲームサービスに関するアプリケーション等を起動または操作した際に実行するものとしても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、ユーザの起床時刻を検知した場合に、睡眠スコア算定処理を実行するものとしても良い。
【0048】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、ユーザテーブル1012の睡眠情報に記憶された睡眠情報に含まれる睡眠時間に基づき睡眠スコアを算定する。
例えば、睡眠時間に基づき所定の算定式に基づき睡眠スコアを算定しても良い。睡眠時間に基づき、睡眠時間と睡眠スコアとが関連付けられた不図示のテーブル等を参照して、睡眠スコアを算定しても良い。
なお、この場合において睡眠時間が3時間以下、10時間以上の場合は、それぞれ睡眠時間が3時間、10時間として算定しても良い。つまり、睡眠時間が所定値以下、所定値以上の場合は、睡眠時間が所定値における睡眠スコアから変化しないものとしても良い。また、睡眠時間が3時間以下、10時間以上の場合は、睡眠スコアの算定対象から除外しても良い。
所定期間(例えば、1日、24時間)において、複数の睡眠が含まれている場合において、所定回数の睡眠の睡眠時間または睡眠スコアは合算しても良いが、所定回数以降の睡眠時間または睡眠スコアは評価しないものとしても良い。例えば、1日の間の2回までの睡眠は睡眠時間または睡眠スコアを合算するが、2回目以降の睡眠時間または睡眠スコアは合算しないものとしても良い。
【0049】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、ユーザテーブル1012の睡眠情報に含まれる睡眠パターンが基準睡眠パターンを満たすか否かを判定する。
【0050】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、ユーザ端末20から受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、睡眠情報および基準睡眠パターンを取得する。
【0051】
以下、基準就寝時刻は21時、基準起床時刻は7時として本開示について説明する。
基準睡眠パターンは、基準就寝時刻および基準起床時刻(以下、基準就寝時刻および/または基準起床時刻を、基準時刻と記載する場合がある。)に基づいて設定され、最低睡眠時間が確保される範囲で時間帯の幅を持たせてもよい。基準時刻の前30分、後15分の範囲で幅を持たせている。基準時刻の幅は基準時刻より前と後とで異ならせてもよい。例えば、早寝早起きを推奨する観点から、基準時刻より前については時間帯の幅を時間帯の後よりも長く設定する。また、最低睡眠時間は、ユーザの年齢に応じて設定を変更してよい。例えば、成人は7時間、子供は10時間などユーザまたはゲームサービスの管理者が設定することができる。
【0052】
睡眠パターンAが、就寝時刻が基準就寝時刻(時間帯)に含まれており、起床時刻も基準起床時刻(時間帯)に含まれている場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠パターンAは、基準睡眠パターンを満たすと判定する。
【0053】
睡眠パターンBが、就寝時刻は21時であり基準就寝時刻を満たすが、起床時刻は7時15分以降であり、基準起床時刻を満たさない場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠パターンBは、基準睡眠パターンを満たさないと判定する。
【0054】
睡眠パターンCが、起床時刻は7時から7時15分の間であり基準起床時刻を満たすが、就寝時刻が21時15分以降であり、基準就寝時刻を満たさない場合、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠パターンCは、基準睡眠パターンを満たさないと判定する。
【0055】
以上のようにして、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は睡眠パターンが基準睡眠パターンを満たすか否かを判定する。
【0056】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、基準睡眠パターンを満たさないと判定した場合、睡眠スコアを10点と算定する。
【0057】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、基準睡眠パターンを満たすと判定した場合、睡眠情報に基づいて睡眠パターンが基準睡眠パターンを算定期間以上継続して満たすか否かを判定する。
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンを算定期間以上満たさないと判定した場合、睡眠スコアを40点と算定する。
【0058】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンを算定期間以上満たすと判定した場合、睡眠スコアを70点と算定する。
【0059】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠時間が所定時間より長い場合は、基準睡眠パターンを満たすと判定しても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠時間が長いほど、睡眠スコアをより大きく加点しても良い。その他、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠時間に基づき、睡眠スコアを算定しても良い。
【0060】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間が所定時間より長い場合、又は、深い睡眠の回数が所定回数より多い場合は、基準睡眠パターンを満たすと判定しても良い。サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間の長さが長いほど、又は、深い睡眠の回数が多いほど、睡眠スコアをより大きく加点しても良い。その他、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく深い睡眠の時間、深い睡眠の回数に基づき、睡眠スコアを算定しても良い。
【0061】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンからの乖離度に応じて、睡眠スコアに加算、減算しても良い。つまり、睡眠情報に基づく睡眠パターンが基準睡眠パターンに近いほど睡眠スコアを高いものとして算定し、基準睡眠パターンから乖離するほど睡眠スコアを低いものとして算定しても良い。これにより、ユーザに対して規則正しい睡眠パターンに基づく良好な睡眠習慣に向けた動機づけを行なうことができる。
【0062】
ユーザまたはゲームのサービスの管理者は、任意の算定期間を設定できるとしても良い。例えば、算定期間は、睡眠習慣を定着させるための集中期間であり、3日間や1週間などでも良い。
ユーザが所定のゲーム内キャラクタと対話により入力することにより算定期間を設定するものとしても良い。例えば、所定のゲーム内キャラクタと算定期間を約束させるような形式で入力することにより設定するものとしても良い。これにより、ユーザが子供のような場合であっても、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機づけを自然に行なうことができる。
【0063】
また、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、睡眠情報に睡眠の質に関する情報が含まれる場合、睡眠ステージに基づいて、良い睡眠か否かが分かる指標に基づき睡眠スコアに加算、減算しても良い。睡眠スコアは、各睡眠ステージへの重み付けに対して、任意のアルゴリズムに基づき加算、減算しても良い。
【0064】
ユーザの活動量や、食事、位置、湿度、ユーザ端末への操作時間、操作時間帯等に応じて睡眠スコアに加算、減算してもよい。例えば、ユーザ端末の位置情報として、評価の高いホテル(5つ星ホテルなど)の場所を検知した場合、良い睡眠が得られるとして、睡眠スコアに加算してもよい。また、例えば、基準就寝時刻より後にユーザ端末を操作すると睡眠スコアを減らすようにしてもよい。
【0065】
サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの睡眠スコアのカラムに、算定した睡眠スコアを記憶する。
【0066】
<総合スコア算定処理>
ステップS504において、算定ステップは、睡眠算定ステップにおいて算定した睡眠スコアと、第1指標と、に基づきパラメータを算定するステップを実行する。算定ステップは、睡眠スコアおよび第1指標の和または積として、パラメータを算定するステップを実行する。
総合スコアは、第1指標および睡眠スコアに基づき算定される値である。総合スコアは、例えば、当日の睡眠スコア(起床時の睡眠スコア)と、前日の第1指標(就寝時の第1指標)の積により算定される。
また、総合スコアは、当日の睡眠スコア(起床時の睡眠スコア)と、第2スロットに関連付けられたゲーム媒体の数又は量との積により算定しても良い。
また、当日の睡眠スコア(起床時の睡眠スコア)と、前日の第1指標(就寝時の第1指標)と、第2スロットに関連付けられたゲーム媒体の数又は量との積により算定しても良い。
総合スコアは、複数日の睡眠スコアの統計値(平均値、中央値、最頻値、最大値、最小値など)および複数日の第1指標の統計値に基づき算定しても良い。
総合スコア算定処理は、日ごと、任意の算定期間ごと、睡眠スコア算定処理ごとに実行しても良い。総合スコア算定処理は、睡眠スコア算定処理後に必ずしも実行する必要はない。
【0067】
サーバ10の総合スコア算定部1047は、ユーザ端末20から受信したユーザIDを検索キーとしてユーザテーブル1012を検索し、第1指標および睡眠スコアを取得する。
サーバ10の総合スコア算定部1047は、取得した第1指標および睡眠スコアの積を算出し総合スコアを算定する。総合スコアは、任意のアルゴリズムに基づき算定しても良い。
例えば、ステップS503において算定された睡眠スコアを40、第1指標を4とすると、総合スコアを、睡眠スコアと第1指標との積である160点として算定する。
サーバ10の総合スコア算定部1047は、ユーザテーブル1012のユーザに関するレコードの総合スコアのカラムに、算定した総合スコアを記憶する。
【0068】
なお、サーバ10の総合スコア算定部1047は、第1指標または睡眠スコアの一方の値に基づき総合スコアを算定する構成としても良い。例えば、第1指標を考慮して睡眠スコアを算定した場合には、総合スコアを算定する際には第1指標を考慮する必要はない。
【0069】
ステップS504において、サーバ10の総合スコア算定部1047は、ユーザの複数回の睡眠を含む第1算定期間において、取得ステップがユーザの睡眠情報を取得したことに応じて、当該睡眠情報と、ユーザのゲームにおける成長度に関する第1指標とに基づき、第1算定期間における総合スコアを繰り返し算定する算定ステップを実行する。第1算定期間は、例えば、1週間としてもよいし、1週間より長くても短くてもよい。
具体的に、総合スコア算定部1047は、例えば、第1算定期間に含まれる複数日の総合スコアを累積して第1算定期間における総合スコアとする。例えば、睡眠スコア算定処理により算定された1週間の睡眠スコアが「10、40、40、40、40、70、10」であり、この期間の第1指標が「4、4、4、4、5、5、5」であるとする。なお、5日目に、第1指標がインクリメントされている。総合スコア算定部1047は、第1算定期間における1日目の総合スコアを40点と算出する。総合スコア算定部1047は、2日目の総合スコアを、「40+160=200点」と算出する。総合スコア算定部1047は、3日目の総合スコアを、「200+160=360点」と算出する。総合スコア算定部1047は、4日目の総合スコアを、「360+160=520点」と算出する。総合スコア算定部1047は、5日目の総合スコアを、「520+200=700点」と算出する。総合スコア算定部1047は、6日目の総合スコアを、「700+350=1050点」と算出する。総合スコア算定部1047は、7日目の総合スコアを、「1050+50=1100点」と算出する。総合スコア算定部1047は、算出した総合スコアをユーザテーブル1012に記憶する。
これにより、算定期間におけるユーザの睡眠の状態を、当該日までの累積値を総合スコアとして評価することができる。つまり、算定期間におけるユーザの睡眠の状態を累積的な総合スコアにより評価することができる。
【0070】
ステップS504において、総合スコア算定部1047は、算定期間が経過するごとに総合スコアを減算する。例えば、総合スコア算定部1047は、算定期間が経過するごとに総合スコアをリセットする。
具体的に、総合スコア算定部1047は、第1算定期間が経過すると総合スコアを0点にリセットする。例えば、総合スコア算定部1047は、第1算定期間を1週間として、1週間が経過すると総合スコアをリセットし、翌週以降の総合スコアを0点から開始する。第1算定期間では第1指標が「4」から開始したが、第1算定期間の翌週である第2期間では第1指標が「5」から開始する。これにより、第2期間の睡眠スコアが第1算定期間と同様であった場合でもより大きな総合スコアが算出される。これにより、総合スコアは繰り返し算定されることになる。
総合スコアを定期的にリセットすることにより、ユーザがゲームを続ければ、所定期間における総合スコアは第1指標の上昇の分だけ徐々に上昇することになる。そのため、睡眠の習慣の改善による睡眠スコアの上昇が困難なユーザであってもゲームを続けるモチベーションとなる。
【0071】
ステップS505において、サーバ10の特典付与部1044は、総合スコアに基づき付与対象となる特典内容を特定する。
サーバ10の特典付与部1044は、算定した総合スコアに基づき、特典マスタ1017の特典条件を検索する。具体的には、算定した総合スコアなどの条件を充足する特典条件のレコードを特定する。そして、当該レコードに記憶されている特典内容を取得する。なお、特典マスタ1017の特典条件は、総合スコアではなく、睡眠スコアなどに基づく任意の条件を設定することができる。
なお、本開示においては総合スコアに基づき特典内容を特定する構成としたが、総合スコアを算定せずに、睡眠スコアから特典内容を特定する構成としても構わない。
【0072】
ステップS506において、サーバ10の特典付与部1044は、算定ステップがパラメータを算出したことに応じて、算定ステップにおいて算定した当該パラメータに基づき、ユーザに報酬を付与する付与ステップを実行する。付与ステップは、ユーザにゲーム内オブジェクトを報酬として付与するステップを実行しても良い。
具体的に、サーバ10の特典付与部1044は、取得した特典内容の情報に基づき、ユーザに対して特典を付与する。特典の一例として、ユーザは、新たなゲーム内キャラクタ、ゲーム内アイテム、ゲーム内資源等のゲーム媒体を獲得することができる。例えば、ユーザ端末20のディスプレイ2081には、獲得したキャラクタの画像、総合スコアの値、睡眠スコアまたは総合スコアに基づき判定されたユーザの睡眠状態を示す「ねむりタイプ」に関する文章を表示する。ねむりタイプには、ユーザの睡眠状態を表現する「タイプA」、「タイプB」、「タイプC」などの文章が表示される。
具体的には、サーバ10の特典付与部1044は、取得した特典内容に応じて、ユーザテーブル1012における当該ユーザのレコード、特に媒体データに記憶されたゲーム媒体の情報を更新する。具体的に、媒体データのカラムに獲得したゲーム内キャラクタ、ゲーム内アイテム、ゲーム内資源を追記する。
【0073】
ステップS506において、付与ステップは、パラメータの大きさに応じた抽選により、複数の種類の報酬群の中から決定した報酬を第1報酬としてユーザに付与するステップと、パラメータの大きさが所定の値に達した場合に、特定の報酬を第2報酬として抽選によらずに付与するステップと、を含む。
具体的に、サーバ10の特典付与部1044は、算定した総合スコアの値に基づき、付与対象となる特典内容を抽選により特定しても良い。例えば、サーバ10の特典付与部1044は、算定した総合スコアに基づき、特典マスタ1017の特典条件を検索する。具体的には、算定した総合スコアなどの条件を充足する特典条件の複数のレコードを特定する。サーバ10の特典付与部1044は、特定した複数のレコードから抽選により、所定の特典内容を特定し、ユーザに付与する。
なお、特典内容は、総合スコアの値に応じた抽選により複数の特典内容(特典内容群)から特定され、ユーザに付与される第1の特典内容(第1報酬)と、総合スコアの値に応じて抽選によらず特定され、ユーザに付与される第2の特典内容(第2報酬)の2種類の特典内容が定義される。
【0074】
また、第1報酬を決定するための抽選の対象となる複数の種類の報酬群には、特定の報酬を含んでも良い。具体的に、特典内容群には、第2の特典内容を含んでも良い。これにより、抽選により当選確率が低い第1の特典内容について、第1指標を成長させることにより、より大きな総合スコアを達成することにより、ユーザは当該第1の特典内容と同等の特典内容を、第2の特典内容として取得することができる。
【0075】
ステップS506において、付与ステップは、パラメータが第1条件を満たしており、第2条件を満たしていない場合にユーザに対し第1報酬を付与するステップと、パラメータが第1条件および第2条件を満たしている場合に、ユーザに対して第1報酬が付与されている場合には、第2報酬を付与し、ユーザに対して第2報酬が付与されていない場合には、第1報酬を付与する、ステップと、を含む。第1報酬および第2報酬は、同一の前記ゲーム内キャラクタに関する異なる報酬とする。第1報酬および第2報酬は、異なる報酬であってもよい。また、報酬は、2つに限定されず、第3報酬以上があってもよい。
ユーザに対して付与される特典は、獲得順序が予め定められている特典であってもよい。例えば、総合スコア500点以上を初めて達成するとキャラクタAが付与される特典を第1報酬とし、総合スコア800点以上を初めて達成するとキャラクタBが付与される特典を第2報酬とした場合を前提とする。
ユーザに、第1報酬および第2報酬の両方が付与されていない場合において、総合スコアが500点未満の状態から600点になると(つまり、初めて総合スコア500点を突破すると)、特典付与部1044は、総合スコア500点以上の条件を充足するため、ユーザに対して第1報酬を付与する。第1報酬および第2報酬の両方が付与されていない場合において、総合スコアが500点未満の状態から900点になると(つまり、初めて総合スコア500点と、総合スコア800点とを突破すると)、特典付与部1044は、総合スコア500点以上の条件を充足しているため、ユーザに対して第1報酬を付与し、総合スコア800点以上の条件を充足しているため、ユーザに対して第2報酬を付与する。
次に、ユーザに第1報酬が付与され、第2報酬が付与されていない場合において、総合スコアが500点未満の状態から600点になると(つまり、初めて総合スコア500点を突破すると)、特典付与部1044は、総合スコア500点以上の条件は充足しているが、既に第1報酬をユーザに付与しているためユーザに第1報酬を付与しない。
次に、ユーザに第1報酬が付与され、第2報酬が付与されていない場合において、総合スコアが800点未満の状態から900点になると(つまり、初めて総合スコア800点を突破すると)、特典付与部1044は、総合スコア800点以上の条件を充足するため、ユーザに対して第2報酬を付与する。
次に、ユーザに第1報酬が付与され、第2報酬が付与されている場合において、総合スコアが800点未満の状態から900点になると(つまり、初めて総合スコア800点を突破すると)、特典付与部1044は、総合スコア800点以上の条件は充足しているが、既に第2報酬をユーザに付与しているためユーザに第2報酬を付与しない。
これにより、ユーザは第1報酬、第2報酬をそれぞれ順番に従って1つずつ受け取ることができる。ユーザは、第1指標の成長に伴い、報酬を段階的に受け取ることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。また、ゲームを開始した初期においては、第1指標は低い。そのため、睡眠時間には限りがあるから、到達できる総合スコアの値も高くなり得ない。しかし、ゲームを継続的に取り組むことで、睡眠時間が累積していくことに応じて第1指標が高くなる。ユーザは、第1算定期間において総合スコアを貯めていき、第1算定期間が終了すると総合スコアが「0」となり、次の第2期間において「0」から総合スコアを貯めていく。所定期間を繰り返し、第1指標を継続して成長させることで、ユーザは、睡眠スコアに変化がなくても総合スコアについて高得点を狙えるようになる。ゲームを開始した初期段階には到達できないが、継続的にゲームに取り組めば到達可能な高さの目標を設定することができるため、継続してゲームに取り組む動機を提供することができる。
【0076】
ステップS506において、付与ステップは、ゲームにおいて所定確率で発生するゲーム内イベントの発生に応じて、ユーザに対し第1報酬または第2報酬を付与するステップと、ゲーム内イベントが発生した場合に、ユーザに対して第1報酬が付与されている場合には、第2報酬を付与し、ユーザに対して第2報酬が付与されていない場合には、第1報酬を付与する、ステップと、を実行する。
例えば、ユーザは特典マスタに記憶された特典内容を、特典条件に関わらず、所定確率で発生するゲーム内イベントの発生に伴い獲得できる構成としても良い。ゲーム内イベントは、例えば、以下のタイミングで発生する。
・起床時
・起床時にゲームを操作したとき
・特典内容の特定時
・ユーザが覚醒中におけるゲームプレイ時
例えば、特典付与部1044は、ゲーム内イベントが発生すると、第1報酬と第2報酬との付与状況に応じ、ユーザに報酬を付与する。具体的には、特典付与部1044は、ゲーム内イベントが発生すると、第1報酬及び第2報酬を付与済みか否かを判断する。第1報酬及び第2報酬を付与済みでない場合、特典付与部1044は、第1報酬をユーザに付与する。第1報酬を付与済みであり、第2報酬を付与済みでない場合、特典付与部1044は、第2報酬をユーザに付与する。付与する報酬をすべて付与している場合、特典付与部1044は、ゲーム内イベントを発生させないようにしてもよい。
これにより、ユーザは、総合スコアの大きさに関わらず所定確率で発生するゲーム内イベントに基づき報酬を受け取ることができる。なお、所定確率が低く、ゲーム内イベントの発生が非常に稀である場合においても、第1指標を成長させることにより、より大きな総合スコアを達成することにより、ユーザは第1報酬および第2報酬を取得することができる。これにより、ユーザはゲームに継続的に取り組むことにより、第1報酬および第2報酬を確定的に取得することができる。
このため、ゲーム内イベントが発生することへの期待を持たせることが可能となり、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることが可能となり、ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。また、ゲーム内イベントであれば、ゲームを開始した初期段階であっても報酬を取得するユーザが現れる可能性があり、報酬を取得したユーザの存在は、例えば、SNS等で拡散され得る。このようなユーザの存在が知れ渡ることにより、自分も欲しいというユーザが増え、ゲームに取り組むユーザの数が増えることが期待できる。
【0077】
<第1指標の成長について>
第1指標は、ユーザのプレイ結果に基づき、向上していく。基本的に第1指標は、リセットされない。一方、サーバ10の制御部104は、所定期間より長い期間(第1指標リセット期間)で、第1指標をリセットしてもよい。例えば、第1期間が1週間である場合において、制御部104は、3ヶ月などのシーズン毎や、1年毎を第1指標リセット期間として第1指標をリセットしてもよい。この場合、前シーズンのレベルを記録として記憶したまま、次シーズンは「0」から始めてもよい。制御部104は、第1期間より長い期間に渡って第1指標を増加させる増加ステップを実行する。また、第1指標をリセットしない構成としても構わない。
具体的に、サーバ10の制御部104は、ステップS504における総合スコアの算定期間よりも長い期間に渡って第1指標を増加させる。
制御部104は、算定期間よりも長い期間が経過すると第1指標を「0」にリセットする。例えば、算定期間が1週間である場合、サーバ10の制御部104は、第1指標を1ヶ月または1年に渡って増加させ、1ヶ月または1年が経過すると、第1指標をリセットする。なお、期間に限らず、ゲーム内で設定されるイベント又はシーズンの終了に基づいて第1指標をリセットしてもよい。
【0078】
第1指標は、ユーザによるゲーム進行に応じて成長する指標とするだけでなく、取得ステップにおいて取得した睡眠情報に基づき成長する指標としても良い。第1指標は、算定ステップにおいて算定した睡眠スコアに基づき成長する指標としても良い。第1指標は、算定ステップにおいて算定した総合スコアに基づき成長する指標としても良い。
具体的に、サーバ10の制御部104は、ステップS502において記憶した睡眠情報、ステップS503において算定した睡眠スコア、ステップS504において算定した総合スコア等のユーザの睡眠に関する情報に基づき、第1指標を成長させる。
例えば、ユーザの睡眠の状態が良いほど、第1指標を成長させても良い。これにより、睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。また、第1指標はステップS501等における、ユーザが覚醒している時間帯のユーザによるゲーム操作に基づき第1指標を成長させても良い。
【0079】
<変形例>
上記実施形態では、ステップS503において、睡眠算定ステップは、予め設定される第1期間に含まれる複数回の睡眠のそれぞれに対して算定されたユーザの睡眠に関する指標の算定値を積算することにより睡眠スコアを算定するステップを実行してもよい。第1期間は、例えば、1週間としてもよいし、1週間より長くても短くてもよい。
具体的に、第1期間に含まれる複数日の睡眠のそれぞれに対して算定された睡眠スコアの累積された積算値を、改めて当該算定期間の睡眠スコアとする。例えば、第1期間を1週間として、毎日算定された睡眠スコアの当該日までの累積された積算値を、当該日の睡眠スコアとしても良い。例えば、既に説明した睡眠スコア算定処理により算定された1週間の睡眠スコアが「10、40、40、40、40、70、10」である場合に、1日目の睡眠スコアは10点、2日目の睡眠スコアは50点、3日目の睡眠スコアは90点、4日目の睡眠スコアは130点、5日目の睡眠スコアは170点、6日目の睡眠スコアは240点、7日目の睡眠スコアは250点と改めて算定し、記憶する。
これにより、算定期間におけるユーザの睡眠の状態を、当該日までの睡眠スコアの累積値を睡眠スコアとして評価することができる。つまり、算定期間におけるユーザの睡眠の状態を累積的な睡眠スコアにより評価することができる。
【0080】
ステップS503において、睡眠算定ステップは、第1期間が経過するごとに睡眠スコアをリセットする。
具体的に、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、第1期間が経過するごとに睡眠スコアを0点にリセットする。例えば、睡眠スコア算定部1046は、第1期間を1週間として、1週間が経過すると睡眠スコアをリセットし、翌週以降の積算値を0点から開始する。
これにより、睡眠スコアを定期的にリセットすることにより、算定期間内における反復継続的なユーザの睡眠の状態に関する睡眠スコアを睡眠スコアにより評価することができる。
【0081】
ステップS503において、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、取得ステップにおいて取得したユーザの睡眠情報および第1指標に基づき、ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップを実行しても良い。
具体的に、サーバ10の睡眠スコア算定部1046は、既に説明した睡眠スコア算定処理により算定された睡眠スコアと第1指標との積または和を、改めて睡眠スコアとする。例えば、第1指標が4である場合に、睡眠情報と基準睡眠パターンから算定された睡眠スコアが40点である場合に、睡眠スコアを4と40の積の160点として算定する。
なお、任意のアルゴリズムに基づくルールベースモデル、その他、機械学習、深層学習、人工知能モデル等の学習モデル、推論モデルに基づいて、睡眠情報、基準睡眠パターン、第1指標を入力データとして、出力データとして睡眠スコアを算定する構成としても構わない。
これにより、反復的な睡眠習慣の改善を促しつつ、第1指標の成長に応じてユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0082】
また、所定期間に含まれる複数日の睡眠のそれぞれに対して算定された睡眠スコアの積算値を、改めて当該所定期間の睡眠スコアとする場合と組み合わせても良い。例えば、既に説明した睡眠スコア算定処理により算定された1週目、2週目の睡眠スコアが「10、40、40、40、40、70、10」である場合(同じ睡眠スコアである場合)に、1週目の第1指標が4、2週目の第1指標が8である場合を想定する。つまり、1週目、2週目においてユーザの睡眠状態が同一である場合を想定する。
このとき、1週目において、1日目の睡眠スコアは40点、2日目の睡眠スコアは200点、3日目の睡眠スコアは360点、4日目の睡眠スコアは520点、5日目の睡眠スコアは680点、6日目の睡眠スコアは960点、7日目の睡眠スコアは1000点と算定される。
2週目においては、ユーザの睡眠状態が1週目と同一であるにも関わらず、1日目の睡眠スコアは80点、2日目の睡眠スコアは400点、3日目の睡眠スコアは720点、4日目の睡眠スコアは1040点、5日目の睡眠スコアは1360点、6日目の睡眠スコアは1920点、7日目の睡眠スコアは2000点と算定される。つまり、ユーザは、2週目においてより高い睡眠スコアを獲得することができ、ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることができる。
これにより、「睡眠」という累積的に改善することができない情報を用いる睡眠ゲームにおいて、第1指標の成長に応じて総合スコア(パラメータ)を増加させることができる。ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることにより、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
また、上記実施形態では、特典条件を充足すると、特典が付与される場合を例に説明した。しかしながら、特典条件を充足しても、特典が必ずしも付与されないようにしてもよい。例えば、特典付与部1044は、特典条件を充足すると、特典を付与する確率が上がるようにしてもよい。具体的には、例えば、特典付与部1044は、睡眠スコア、又は総合スコアが所定値に達すると、特典を付与する確率を、X%からY%(X<Y)へ増加させるようにしてもよい。つまり、例えば、特典付与部1044は、総合スコアが20のときは当選確率が0.1%だが、総合スコアが1000に到達した後は、特典が当選するまで当選確率が90%となるようにしてもよい。これにより、ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができるようになる。
なお、ユーザに対する特典を付与すると、当該特典の当選確率を0%とする。これにより、ユーザに対して同じ特典が繰り返し付与されることを防止することができる。例えば、ユーザが同じ特典を繰り返し当選することを防止することができる。
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図8は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0083】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0084】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0085】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0086】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0087】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0088】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(
図8)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0089】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0090】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0091】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0092】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブル、マスタと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、マスタ、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル、マスタ同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブル、各マスタにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブル、マスタにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0093】
なお、本開示におけるデータベース、マスタは、情報が構造的に規定された任意のデータ構造体(リスト、辞書、連想配列、オブジェクトなど)を含み得る。データ構造体には、データと、任意のプログラミング言語により記述された関数、クラス、メソッドなどを組み合わせることにより、データ構造体と見なし得るデータも含むものとする。
【0094】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0095】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0096】
(付記1)
プロセッサと、記憶部とを備え、コンピュータにゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、プロセッサは、ユーザの睡眠状態に関する睡眠情報を取得する取得ステップ(S502)と、ユーザの複数回の睡眠を含む第1期間において、取得ステップがユーザの睡眠情報を取得したことに応じて、当該睡眠情報と、ユーザのゲームにおける成長度に関する第1指標とに基づき、パラメータを繰り返し算定する算定ステップ(S504)と、算定ステップがパラメータを算出したことに応じて、当該パラメータに基づき、ユーザに報酬を付与する付与ステップ(S506)と、を実行するゲームプログラム。
これにより、「睡眠」という累積的に改善することができない情報を用いる睡眠ゲームにおいて、第1指標の成長に応じてパラメータを増加させることができる。ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることにより、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0097】
(付記2)
プロセッサは、第1期間より長い期間に渡って第1指標を増加させる増加ステップ(S504)と、を実行し、算定ステップ(S503)は、第1期間が経過するごとにパラメータをリセットする、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、第1指標の成長に応じてパラメータが増加することにより、ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることができる。
【0098】
(付記3)
付与ステップ(S506)は、パラメータの大きさに応じた抽選により、複数の種類の報酬群の中から決定した報酬を第1報酬としてユーザに付与するステップと、パラメータの大きさが所定の値に達した場合に、特定の報酬を第2報酬として抽選によらずに付与するステップと、を含む、付記2記載のゲームプログラム。
これにより、第1報酬の抽選による当選確率が低い場合においても、ユーザは第1指標を成長させることにより、より大きな総合スコアを達成することにより第2報酬を取得することができる。これにより、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機付けを行いつつ、ゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0099】
(付記4)
第1報酬を決定するための抽選の対象となる複数の種類の報酬群には、特定の報酬を含む、付記3記載のゲームプログラム。
これにより、第1報酬の抽選による当選確率が低い場合においても、ユーザは第1指標を成長させることにより、より大きな総合スコアを達成することにより第1報酬と同等の第2報酬を取得することができる。これにより、ユーザに対して良好な睡眠習慣に向けた動機付けを行いつつ、ゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0100】
(付記5)
プロセッサは、取得ステップにおいて取得したユーザの睡眠情報に基づき、ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップ(S503)と、を実行させ、算定ステップ(S504)は、睡眠算定ステップにおいて算定した睡眠スコアと、第1指標と、に基づきパラメータを算定するステップと、を実行する付記1記載のゲームプログラム。
これにより、反復的な睡眠習慣の改善を促しつつ、第1指標の成長に応じてユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0101】
(付記6)
算定ステップ(S504)は、睡眠スコアおよび第1指標の和または積として、パラメータを算定するステップである、付記5記載のゲームプログラム。
これにより、第1指標の成長に応じてパラメータが増えることにより、ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることができる。
【0102】
(付記7)
算定ステップ(S504)は、第1期間に含まれる複数回の睡眠のそれぞれに対して算定された睡眠スコアおよび第1指標の和または積を、積算することにより、パラメータを算定するステップである、付記6記載のゲームプログラム。
これにより、第1期間内の睡眠状態に基づき算定される睡眠スコアの改善を目的として、第1期間内の睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0103】
(付記8)
算定ステップ(S503)は、第1期間が経過するごとにパラメータをリセットする、付記7記載のゲームプログラム。
これにより、第1期間を単位として反復的な睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0104】
(付記9)
プロセッサは、取得ステップにおいて取得したユーザの睡眠情報および第1指標に基づき、ユーザの睡眠に関する指標である睡眠スコアを算定する睡眠算定ステップ(S503)と、を実行させる付記1記載のゲームプログラム。
これにより、反復的な睡眠習慣の改善を促しつつ、第1指標の成長に応じてゲーム進行に満足感を与えることができる。
【0105】
(付記10)
睡眠算定ステップ(S503)は、第1期間に含まれる複数回の睡眠のそれぞれに対して算定されたユーザの睡眠に関する指標の算定値を積算することにより睡眠スコアを算定するステップである、付記9記載のゲームプログラム。
これにより、第1期間内の睡眠状態に基づき算定される睡眠スコアの改善を目的として、第1期間内の睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0106】
(付記11)
睡眠算定ステップ(S503)は、第1期間が経過するごとに睡眠スコアをリセットする、付記10記載のゲームプログラム。
これにより、第1期間を単位として反復的な睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0107】
(付記12)
付与ステップ(S506)は、パラメータが第1条件を満たしており、第2条件を満たしていない場合にユーザに対し第1報酬を付与するステップと、パラメータが第1条件および第2条件を満たしている場合に、ユーザに対して第1報酬が付与されている場合には、第2報酬を付与し、ユーザに対して第2報酬が付与されていない場合には、第1報酬を付与する、ステップと、を含む、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、パラメータが第2条件を満たしている場合にも、第1報酬が付与されていない場合には、第2報酬を受け取らずに第1報酬のみを受け取ることになる。これにより、ユーザは第1報酬、第2報酬をそれぞれ順番に従って1つずつ受け取ることができる。ユーザは、第1指標の成長に伴い、報酬を段階的に受け取ることができる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0108】
(付記13)
付与ステップ(S506)は、ユーザにゲーム内キャラクタを報酬として付与するステップであり、第1報酬および第2報酬は、同一のゲーム内キャラクタに関する異なる報酬である、付記12記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザは、睡眠状態によらず所定確率で発生するゲーム内イベントに基づき報酬を受け取ることができる。この場合においても、ユーザは、第1指標の成長に伴い、報酬を段階的に受け取ることができる。睡眠ゲームの興趣性をより向上させることにより、ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0109】
(付記14)
付与ステップ(S506)は、ゲームにおいて所定確率で発生するゲーム内イベントの発生に応じて、ユーザに対し第1報酬または第2報酬を付与するステップと、ゲーム内イベントが発生した場合に、ユーザに対して第1報酬が付与されている場合には、第2報酬を付与し、ユーザに対して第2報酬が付与されていない場合には、第1報酬を付与する、ステップと、を含む、付記12記載のゲームプログラム。
これにより、睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0110】
(付記15)
第1指標は、取得ステップにおいて取得した睡眠情報に基づき成長する指標である、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0111】
(付記16)
第1指標は、算定ステップにおいて算定した睡眠スコアに基づき成長する指標である、付記5記載のゲームプログラム。
これにより、睡眠習慣の改善をユーザに促すことができる。
【0112】
(付記17)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置であって、プロセッサは、付記1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行する、情報処理装置。
これにより、「睡眠」という累積的に改善することができない情報を用いる睡眠ゲームにおいて、第1指標の成長に応じてパラメータを増加させることができる。ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることにより、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることがでいる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0113】
(付記18)
プロセッサと、記憶部とを備える情報処理装置を含む情報処理システムであって、プロセッサは、付記1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行する、情報処理システム。
これにより、「睡眠」という累積的に改善することができない情報を用いる睡眠ゲームにおいて、第1指標の成長に応じてパラメータを増加させることができる。ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることにより、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることがでいる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【0114】
(付記19)
プロセッサと、記憶部とを備えるコンピュータにより実行される情報処理方法であって、コンピュータに、付記1から15のいずれか記載のゲームプログラムを実行させる、情報処理方法。
これにより、「睡眠」という累積的に改善することができない情報を用いる睡眠ゲームにおいて、第1指標の成長に応じてパラメータを増加させることができる。ユーザにゲーム進行に対する満足感を与えることにより、睡眠ゲームの興趣性をより向上させることがでいる。ユーザをゲームに継続的に取り組むことを動機付けることができる。
【符号の説明】
【0115】
1 システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、106 入力装置、108 出力装置、20 ユーザ端末、201 記憶部、204 制御部、206 入力装置、208 出力装置