(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028155
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】圧電センサデバイス
(51)【国際特許分類】
H10N 30/30 20230101AFI20240222BHJP
H10N 30/853 20230101ALI20240222BHJP
H10N 30/87 20230101ALI20240222BHJP
H10N 30/06 20230101ALI20240222BHJP
【FI】
H10N30/30
H10N30/853
H10N30/87
H10N30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023126880
(22)【出願日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】22191175.3
(32)【優先日】2022-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】512240198
【氏名又は名称】メジット ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルド エッガー
(72)【発明者】
【氏名】サミュエル ジオッシ
(72)【発明者】
【氏名】シリル ジュネ
(57)【要約】
【課題】熱過渡によるノイズ信号を低減した圧電センサデバイス。
【解決手段】圧電素子(1)と、少なくとも1つの金属体(14、16)とを備え、各金属体(14、16)と圧電素子(1)との間に絶縁体(2)が配置されている、圧電センサデバイス(11)。絶縁体(2)は、実質的に結晶材料またはセラミックからなる。金属体(14、16)と接触する絶縁体(2)の少なくとも一方の面は、スティックスリップ効果や熱膨張係数の違いによるノイズ信号を抑制するために、金属層(3)で覆われている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電素子(1)と、前記圧電素子の表面に取り付けられ、その結果、前記圧電素子に力を付与することができる少なくとも1つの電気絶縁体(2)とを備える、加えられた力に敏感な圧電センサデバイス(11)であって、前記圧電素子(1)および前記少なくとも1つの電気絶縁体(2)はセンサ素子配置を構成し、前記圧電素子および前記電気絶縁体の少なくとも一方は、第2の本体(14、16)と第1の隣接面でさらに機械的に接触し、前記圧電素子および前記絶縁体の前記少なくとも一方と接触する前記第2の本体の少なくとも前記第1の隣接面は金属であり、前記圧電素子および前記電気絶縁体のうちの前記少なくとも一方の前記第1の隣接面は、ノイズ信号、特に、前記圧電素子および前記電気絶縁体のうちの前記少なくとも一方ならびに前記隣接する第2の本体の熱膨張の違いに起因するノイズ信号を低減するために、金属材料から実質的になる金属表面(3)であることを特徴とする、圧電センサデバイス(11)。
【請求項2】
互いに隣接する前記第1の隣接面の対のすべての第1の隣接面は金属表面(3)であることを特徴とする、請求項1に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項3】
前記絶縁体(2)の少なくとも1つは、絶縁性無機材料、絶縁性結晶材料、絶縁性セラミック、アルミナ、サファイア、AlNのうちの1種からなることを特徴とし、結晶材料は、前記圧電素子(1)の電気抵抗に対して電気抵抗が増加した圧電結晶材料を含む、請求項1または2に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項4】
前記金属表面(3)は金属または合金からなることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項5】
前記金属表面(3)は、貴金属または少なくとも50wt%の貴金属を含む合金の層であることを特徴とし、貴金属は、好ましくはニッケル、銀、金、白金またはパラジウムである、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項6】
前記金属材料は、総含有量の少なくとも80重量%のニッケル、銀、金、および白金を有し、好ましくは純粋な銀または金または白金から実質的になることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項7】
前記圧電素子(1)は、前記センサ素子配置を構成する少なくとも2つの電気絶縁体(2)の間に配置されること、および前記センサ素子配置は、2つの第2の本体(14、16)の間に配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項8】
前記金属層は、1~20ミクロン、好ましくは3~12ミクロンの厚さを有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項9】
a)923Kまで、より好ましくは1100Kまでの範囲の上側温度限界を有し、さらにより好ましくは追加で573K超の温度範囲での使用であって、金属表面は金または少なくとも80wt%の金を含む合金から実質的になる、使用、
b)573Kまでの温度範囲での使用であって、前記金属表面は銀または少なくとも80wt%の銀を含む合金から実質的になる、使用
から選択される用途のために設計されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項10】
前記圧電素子は、圧縮モード、剪断モード、または横モードのうちの1つで配置されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)。
【請求項11】
前記金属表面(3)はスクリーン印刷によって塗布されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)の製造方法。
【請求項12】
スクリーン印刷によって塗布された前記金属表面(3)は、773K以上、好ましくは923K以上、より好ましくは973K以上の温度で焼成されることを特徴とする、請求項11に記載の圧電センサデバイス(11)の製造方法。
【請求項13】
前記金属表面(3)は、1273K以下、好ましくは1173K以下の温度で焼成されることを特徴とする、請求項12に記載の圧電センサデバイス(11)の製造方法。
【請求項14】
前記金属表面(3)は、最初にCVDまたはPVDによって層を塗布し、続いて、好ましくは亜鉛めっきによって、前記金属材料を意図された厚さまで堆積させることによって塗布されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の圧電センサデバイス(11)の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の圧電センサデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電素子を備えるセンサデバイスは、当技術分野において周知である。圧電素子を備えるセンサデバイスは力、例えば、構造要素に及ぼされる圧力および力を決定するのに役立つ。振動質量と組み合わせて、例えば、エンジンの振動が検出される。測定され得る他の効果は、速度および負荷である。別の用途は、圧電センサに及ぼされる力に変換することができる限り、一般な機械的効果を測定することである。
【0003】
基本的な設計原理は、電荷が分散されず、圧電素子の表面に測定可能な電圧が生成されるように、圧電素子が電気絶縁体の間に配置されることであり、この配置は金属部品と接触している。しかしながら、材料の違いのために、圧電素子および絶縁体は、CTE(熱膨張係数)値が異なり、動作温度が変化すると異なる熱膨張を受ける。概して、結晶およびセラミックはより低いCTEを特徴とするが、ほとんどの金属はより高いCTEを有する。実際、いくつかの状況下では、熱過渡は、センサ出力に加えられる寄生信号の発生源であり得ることが観察されている。おそらく、結晶性部分(絶縁体、圧電素子)の表面と、これらの構成要素が接触している金属部分の表面とは、互いにずれているか、または、摺動している。この摺動は、寄生信号を生成する可能性があり、寄生信号は、圧電センサデバイスが動作を監視し、機械の不規則な動作状態を検出するために展開される場合に、一般に関心のある周波数または周波数範囲に応じて、正確な監視を行うことを妨げる可能性があり、誤った警報を生成する可能性がある。
【0004】
より具体的には、構成要素間に生じる摺動は、寄生信号を生成する連続的またはスティックスリップ挙動のいずれかを有する可能性がある。
【0005】
スティックスリップ型摺動の発生は、界面におけるCTE不整合のレベル、接触面積寸法および摩擦係数に関連する。スティックスリップ摺動は、接触する構成要素の少なくとも1つが、無視できる延性を有する材料、例えばセラミックまたは単結晶で作製されている場合により起こりやすい。
【0006】
スティックスリップ摺動はまた、より高い固有延性を有する構成要素、例えば金属合金の製造プロセスによって影響を受ける可能性がある。適切な製造プロセスは、界面でのスティックスリップ型摺動のリスクを低減することができる。しかしながら、原材料バッチ間の特性および製造プロセスパラメータのわずかな変動が、デバイス設計においてスティックスリップ摺動の完全な除去を達成することを妨げる可能性がある。
【0007】
明らかな改善策は、可能な限り近い熱膨張係数の材料を選択することである。別の手法は、組み合わせて適用されても熱膨張係数が低い材料を選択することである。欧州特許第3665459号明細書によって開示されている1つの手法は、それ自体を変形させる際に圧電素子および絶縁体の表面の熱膨張(dilation)を補償することができる移行素子を、力導入素子と圧電素子との間に挿入することである。しかしながら、この手法は、測定を妨げないように移行素子を慎重に設計しなければならないため、設計が複雑になり、効果が限られている。この従来技術によれば、移行素子が隣接する表面の寸法変化を吸収する際に、応力が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【0009】
したがって、本発明は、熱過渡によるノイズ信号を低減した圧電センサデバイスを提案することを目的とする。
【0010】
好ましくは、本発明は、そのような寄生信号を抑制し、任意の周波数または周波数範囲および温度条件において信頼できる測定を提供することを目的とする。
【0011】
そのようなデバイスは、請求項1によって定義される。さらなる請求項は、デバイスを製造する好ましい実施形態および方法を定義する。
【0012】
明細書および特許請求の範囲を通して、パーセンテージは、特に明記しない限り、重量パーセントである。使用される略語は、明細書に添付された用語集に列挙されている。
【0013】
一般に、熱膨張の違いに由来する寄生信号が、互いに接触している本体の接触面、特に金属体と絶縁体との接触面または界面の運動学的微視的摺動運動によって引き起こされることが分かっており、ここで、絶縁体は本質的に結晶材料またはセラミックからなる。表面の相対運動を阻害する力および効果(本体同士が押し付けられる、表面粗さ、ファンデルワールス力のような原子間引力、双極子力など)により、表面は互いにくっつき、温度変化中に機械的張力が増加する。しかしながら、張力が一定のレベルに達すると、張力は抑制力よりも大きくなり、表面は互いに対して急速に移動する。運動が開始すると、抑制力ははるかに小さくなり、その結果、はるかに小さい機械的張力が達成されたときに、運動は一旦停止すると仮定する。当然ながら、この現象は微視的領域にあり、界面の異なる位置で局所的に起こる。そのような各事象がパルス信号(またはスパイク)を生成するので、結果はランダムノイズ信号である。
【0014】
この効果、特にそれから生じるノイズ信号を低減するために、異なる熱膨張のバランスをとるために、表面が互いに対して滑らかに移動することができるようにスティック効果を低減する層を界面に配置することが提案される。
【0015】
そのような層は金属からなり得ることが分かっている。好ましくは、金属は貴金属を含む。層を設ける好ましい方法は、そのような金属層で表面の少なくとも1つ、好ましくは絶縁体の表面を覆うことである。
【0016】
層は、スクリーン印刷によって最も簡便に塗布することができる。しかしながら、他の方法、例えば、堆積技術、例えばCVD(化学気相成長)またはPVD(物理気相成長)および関連方法によって第1の層を塗布することも実現可能であると思われる。層が十分に厚くない場合、例えば亜鉛めっきのような電気化学プロセスによって必要な厚さまで成長させることができる。
【0017】
好ましい金属成分は、銀、金、白金およびパラジウム、またはニッケルである。銀は、約600K、より正確には570Kの上側動作温度を有するセンサに許容可能であることが分かっている。この温度を超えると、金が好ましい。
【0018】
本発明は、図面を参照して好ましい実施例によってさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】圧縮モードの圧電センサデバイスの概略構成の図である。
【
図2】剪断モードの圧電センサデバイスの概略構成の図である。
【
図3】横モードの圧電センサデバイスの概略構成の図である。
【0020】
図1は、圧電センサデバイス11、ここではいわゆる圧縮モードのセンサを示す。圧電材料に基づくセンサは、通常、セラミック製または単結晶製の絶縁体2によって周囲の、多くの場合金属製の構成要素から電気的に絶縁された1つ以上の圧電部品1から構成される。圧電素子1の反対側には、負荷および/または力を伝達するキャリア本体14および16が絶縁体2に接触して配置されている。圧縮モードのセンサデバイス(
図1)では、力が矢印18の方向に作用し、圧電部品1を圧縮する傾向がある。剪断モード(
図2)では、力は横方向に作用し(矢印20)、圧電部品1を剪断する傾向がある。第3のモードは、圧電部品に作用する力の方向18を横切る方向に電荷が発生する横モードのセンサデバイス(
図3)である。図示の横モードのセンサデバイスでは、電極4は圧電素子上に横方向に取り付けられているが、先の変形例では、電極は絶縁体2に隣接する表面に取り付けられている。
【0021】
力は上側キャリア本体14によって衝撃を受け、一方、下側キャリア本体16は基準としての基礎を構成する。例えば、本体14は、圧電部品1への装着によってのみ保持される振動質量であってもよく、一方、下側キャリア本体16は、センサが物体に取り付けられる装着装置の一部である。測定される他の力は、速度、圧力、および負荷である。測定対象は、例えばガスタービン、エンジン、石油およびガス監視機器、ならびに関連機器である。
【0022】
このような圧電センサデバイスの構造の基本は、当技術分野で公知である。したがって、圧電素子1の電気的接続および内部設計のような当技術分野で公知のそれらの設計、例えば、場合によってはそれぞれが電気的接続を有する、圧電部品のパイルとしての圧電素子の組成の詳細は省略される。
【0023】
センサが異なる周囲温度で動作すると、構成要素は熱膨張および収縮を受ける。上述したスティックスリップ効果により、対応する寄生信号が生成される。
【0024】
実際には、膨張運動の違いは界面に張力をもたらし、信号ノイズをもたらす。特に、安全性に敏感な領域、例えば航空学または発電では、そのような効果は非常に不利である。
【0025】
スティックスリップ摺動に起因する寄生信号の問題を解決するための解決策は、金属層3(例示目的のために厚さが強調されている)を、圧電素子を周囲の金属構成要素から電気的に絶縁するために使用されるセラミックまたは単結晶絶縁体2上に堆積させることにある。
【0026】
セラミックまたは単結晶絶縁体2の表面に金属層3を追加すると、界面がセラミック-金属または結晶-金属から金属-金属に変化する。絶縁体構成要素2と周囲の金属構成要素(上側および下側キャリア本体14、16)との間に生じる界面は、摩擦係数が異なり、摺動はスティックスリップ効果なしに連続的である。絶縁体の両側に金属層3を用い、一方の側が金属機械部品と接触し、他方の側が圧電素子からの電気信号を収集するために使用される金属箔と接触するようにすると、より良好な結果が得られる。
【0027】
金属層は、スクリーン印刷によって、好ましくは3~12ミクロン(マイクロメートル)、最大で1~20ミクロンの厚さで堆積される。適切な安定性および塗布温度での耐酸化性を有する市販のスクリーン印刷塗料を塗布する。650℃(923K)まで、極端には1100K(827℃)までの塗布では、金属層に使用される合金は少なくとも80%の金を含む。300℃(573K)までの塗布では、合金は少なくとも80%の銀を含有する。
【0028】
使用される金属含有インクは、乾燥後に、500℃(773K)を超えるより高い温度での焼成を必要とするタイプのものである。650℃(923K)~900℃(1173K)の範囲の焼成温度が好ましい。焼成サイクル全体は、45分~90分、または約60分続いてもよい。上記のピーク温度は、焼成サイクル内のある時間、おおよそ5~20分間、または好ましくは7~15分間、多くの場合約10分間保持される。
【0029】
原材料の特性の不可避的な変動でさえ、ノイズ信号の抑制に大きな影響を及ぼさず、ほとんどの場合、検知可能でさえないことが分かった。さらに、金属層を塗布することは、パラメータを変更することなく既存のセンサに容易に実装することができ、これは、航空産業のような高度に規制された領域において大きな利点である。具体的には、コーティングされていないセラミックまたは単結晶絶縁体は、金属層3が設けられた同じ絶縁体2に置き換えられる。
【0030】
センサの他のすべての構成要素は同じままであり、センサは同じ工具および同じプロセスを使用して製造することができる。
【0031】
スクリーン印刷は、この目的、特に結晶表面上の金属層のための周知の技術であるため、意図された厚さの金属表面層を塗布する好ましい方法である。David A.Roberson et al.,Microstructural and Process Characterization of Conductive Traces Printed from Ag Particulate Inks,Materials 2011,4,963-979(doi:10.3390/ma4060963)のレポートによれば、得られた表面層は、より高い温度で焼成されるインクが使用される場合、著しくより滑らかな表面を示す。この文献では、850℃で10分間焼成したインクが使用された。別の利点は、得られた層の基板への許容可能な、またはさらには非常に満足のいく接着である。アルミニウムを含む層を用いた比較実験では、層の結晶またはセラミック基材の表面への付着が不十分であった。
【0032】
スクリーン印刷に加えて、PVD、CVD、ガルバニック堆積、またはプロセスの組み合わせによって金属層を堆積させることもできる。
【0033】
堆積方法に応じて、典型的な金属層の厚さは1~20ミクロン、より好ましくは3~12ミクロンである。使用される金属は、良好な耐酸化性を有するべきであり、センサ動作温度で安定である、すなわち液化、腐食、または他の劣化を受けてはならない。使用される金属は、典型的には、ニッケル、銀、金、白金、およびパラジウムであり、純粋であるか、または合金もしくは多層堆積物と組み合わされる。銀系層(銀含有量が少なくとも80%)が、300℃までの用途に好ましく使用され、金系(金含有量が少なくとも80%)が、650℃までの用途に好ましい。
【0034】
セラミック絶縁体表面に金属層を追加すると、界面がセラミック-金属接触から金属-金属接触に変化する。セラミック絶縁体構成要素と隣接する金属構成要素との間に生じる界面は、摩擦係数が異なり、摺動はスティックスリップ効果なしに連続的である。
【0035】
前述の説明から、当業者は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲を逸脱することなく、変形および拡張を考案することができる。例えば、以下が考えられる。
-圧電センサデバイスは、-269℃~1000℃(4K~1273K)、より好ましくは-250℃~850℃(23K~1123K)、さらにより好ましくは-70℃~700℃(203K~973K)の温度範囲内の用途向けに設計される。
-絶縁体によく使用される材料は、アルミナ(酸化アルミニウム)、サファイア、AlN(窒化アルミニウム)である。
-より一般的には、金属層で覆われた表面は、無機材料で構成されてもよい。
-金属層は、別の貴金属または1種以上の貴金属を含む合金からなり、貴金属は、金、銀、白金、パラジウム、および白金またはパラジウム以外の白金金属から選択される。
-圧電素子と接触する金属層は、電気接点として機能する。
-圧電素子は、単一の一体型構成要素、または当技術分野で一般的に公知であるような構成要素の2つ以上のスタックである。このような構成要素のスタックの場合、有用な信号を改善するために、直列または並列配置を達成するために、電極および任意選択的に絶縁層を介在させることができる。そのような構成は、当技術分野においてそれ自体も公知である。
【0036】
用語集
CVD 化学気相成長
CTE 熱膨張係数
PVD 物理気相成長
【外国語明細書】