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特開2024-28158二重化電源切替システム及びその制御方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028158
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】二重化電源切替システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H02J9/06 110
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126999
(22)【出願日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202210985413.4
(32)【優先日】2022-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211516426.3
(32)【優先日】2022-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521279527
【氏名又は名称】台達電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廖仁詮
(72)【発明者】
【氏名】▲せん▼健智
(72)【発明者】
【氏名】謝佳澄
【テーマコード(参考)】
5G015
【Fターム(参考)】
5G015FA12
5G015FA16
5G015GA02
5G015GB03
5G015JA01
5G015JA06
5G015JA09
(57)【要約】
【課題】二重化電源切替システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】電源切替システムは、主電源に電気的に接続される第1のスタティックスイッチと、予備電源に電気的に接続される第2のスタティックスイッチと、誘導性装置と、コントローラと、を含み、コントローラは、主電源に異常が発生したことを検出した場合、誘導性装置の残留磁束を検出し、推定磁束と残留磁束との磁束差を算出し、コントローラは、算出された磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、出力電力が強制転流条件を満たしているか否かと判断し、コントローラは、出力電力が強制転流条件を満たしていると判断した場合、第2のスタティックスイッチをオンにし、第1のスタティックスイッチを強制的にオフにする。
【選択図】図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主電源に電気的に接続される第1のスタティックスイッチと、
予備電源に電気的に接続される第2のスタティックスイッチと、
前記第1のスタティックスイッチに電気的に接続される一次巻線、及び前記第2のスタティックスイッチに電気的に接続される二次巻線を備える誘導性装置と、
前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出することにより、前記誘導性装置の推定磁束を算出するコントローラと、を含み、
前記コントローラは、前記主電源に異常が発生したことを検出した場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出し、
前記コントローラは、算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断し、
前記コントローラは、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断した場合、前記第2のスタティックスイッチをオンにして、前記予備電源が前記第2のスタティックスイッチを経由して前記第1のスタティックスイッチを強制的にオフにすることを特徴とする二重化電源切替システム。
【請求項2】
前記コントローラは、さらに、前記主電源と前記予備電源との電圧差が正の電圧差又は負の電圧差であることを検出し、前記主電源から出力される主電流が正電流又は負電流であることを検出するように設けられ、
前記コントローラは、
前記電圧差が前記正の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記正電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断し、又は、
前記電圧差が前記負の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記負電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断することを特徴とする請求項1に記載の二重化電源切替システム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記電圧差が前記正の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記負電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていないと判断し、又は、
前記電圧差が前記負の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記正電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていないと判断することを特徴とする請求項2に記載の二重化電源切替システム。
【請求項4】
前記推定磁束は正弦波形であり、前記既定偏差値はコントローラによって予め設定された固定値であることを特徴とする請求項1に記載の二重化電源切替システム。
【請求項5】
前記残留磁束が定常状態の緩やかな上昇波形であり、前記正弦波形と前記上昇波形との差が前記磁束差であり、
前記主電源に異常が発生した場合、前記磁束差の絶対値は、前記既定偏差値より大きい値から前記既定偏差値以下に変化することを特徴とする請求項4に記載の二重化電源切替システム。
【請求項6】
前記主電源に異常が発生した場合、前記コントローラは、前記一次巻線の残留電圧を検出することによって残留磁束を算出することを特徴とする請求項1に記載の二重化電源切替システム。
【請求項7】
前記第1のスタティックスイッチ及び前記第2のスタティックスイッチは、それぞれ相互に逆並列に接続された複数のシリコン制御整流素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の二重化電源切替システム。
【請求項8】
前記主電源に電気的に接続される第1電流センサと、
前記予備電源に電気的に接続される第2電流センサと、をさらに含み、
前記コントローラは、
前記第1電流センサにより、前記第1のスタティックスイッチを流れる第1電流を検出して、前記第1のスタティックスイッチがオン又はオフであることを検出し、
前記第2電流センサにより、前記第2のスタティックスイッチを流れる第2電流を検出して、前記第2のスタティックスイッチがオフ又はオンであることを検出することを特徴とする請求項1に記載の二重化電源切替システム。
【請求項9】
主電源に電気的に接続される第1のスタティックスイッチと、
予備電源に電気的に接続される第2のスタティックスイッチと、
前記第1のスタティックスイッチに電気的に接続される一次巻線、及び前記第2のスタティックスイッチに電気的に接続される二次巻線を備える誘導性装置と、
前記第1のスタティックスイッチと前記第2のスタティックスイッチとに電気的に接続される強制転流回路と、
前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出し、前記誘導性装置の推定磁束を算出するコントローラと、を含み、
前記コントローラは、前記主電源に異常が発生したことを検出した場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出し、
前記コントローラは、算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記強制転流回路を作動させて逆バイアス電圧を供給することによって前記第1のスタティックスイッチを強制的にオフにし、
前記第1のスタティックスイッチが強制的にオフされた後、前記第2のスタティックスイッチをオンにすることを特徴とする二重化電源切替システム。
【請求項10】
前記強制転流回路は、外部電源の変圧器巻線に電気的に接続され、
前記主電源に異常が発生した場合、前記強制転流回路は、前記変圧器巻線の電圧を受けて前記逆バイアス電圧を生成することを特徴とする請求項9に記載の二重化電源切替システム。
【請求項11】
前記強制転流回路は、第1のドライバ回路と第2のドライバ回路とを含み、
前記第1のドライバ回路及び前記第2のドライバ回路は、それぞれ、前記変圧器巻線に電気的に接続される変換巻線と、前記変換巻線に電気的に接続されアノード端子と、カソード端子とを有する整流ダイオードと、駆動回路と、を含み、
前記第1のドライバ回路の前記駆動回路は、前記第1のドライバ回路における前記整流ダイオードの前記カソード端子と前記第1のスタティックスイッチとの間に電気的に接続され、
前記第2のドライバ回路の前記駆動回路は、前記第2のドライバ回路における前記整流ダイオードの前記カソード端子及び前記第2のスタティックスイッチの間に電気的に接続されることを特徴とする請求項10に記載の二重化電源切替システム。
【請求項12】
各前記駆動回路は、整流回路を構成する複数のシリコン制御整流素子を含むことを特徴とする請求項11に記載の二重化電源切替システム。
【請求項13】
二重化電源切替システムの制御方法であって、
前記二重化電源切替システムは、主電源と、無瞬断切替装置と、予備電源とを含み、
前記制御方法は、
前記主電源が無瞬断切替装置を経由して誘導性装置を電気的にオンさせ、前記主電源が誘導性装置に電気的に接続された負荷に給電するように、無瞬断切替装置を操作することと、
前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出し、前記誘導性装置の推定磁束を算出することと、
前記主電源に異常が検出された場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出することと、
算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断することと、
前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断した場合、前記予備電源が前記無瞬断切替装置を経由して前記誘導性装置を電気的にオンにするように、前記無瞬断切替装置を操作することと、
前記予備電源が前記誘導性装置を電気的にオンする場合、前記予備電源は、前記主電源と前記誘導性装置との間を強制的に遮断するように、前記無瞬断切替装置を駆動することと、を含むことを特徴とする二重化電源切替システムの制御方法。
【請求項14】
前記主電源と前記予備電源との電圧差が正の電圧差又は負の電圧差であることを検出することと、
前記主電源から出力される主電流が正電流又は負電流であることを検出することと、を含み、
前記電圧差が前記正の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記正電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断し、又は、
前記電圧差が前記負の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記負電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断することを特徴とする請求項13に記載の二重化電源切替システムの制御方法。
【請求項15】
前記電圧差が前記正の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記負電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていないと判断し、又は、
前記電圧差が前記負の電圧差であり、かつ、前記主電流が前記正電流であることを検出すると、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていないと判断することを特徴とする請求項14に記載の二重化電源切替システムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重化電源切替システム及びその制御方法に関し、特に二重化電源の不適切な切替を回避する二重化電源切替システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無瞬断切替装置(Static Transfer Switch,STS)は、データセンターの電源システムの構成に不可欠なコンポーネントで、重要設備などの負荷121に無停電電源を供給する。その内部には通常、複数のシリコン制御整流素子が含まれている。無瞬断切替装置のアーキテクチャは図1Aに示すように、無瞬断切替装置は通常、2つ以上の独立した電源から電力を供給され、優先される主電源110が許容範囲を超えると、自動的に優先電源から予備電源111に切り替えて、無停電電源を供給するため、重要設備への継続的な電力供給を供給し、重要設備への電力供給が中断され、重要設備が強制的に停止することを回避する。
【0003】
通常、無瞬断切替装置の出力は、変圧器を介して重要設備に接続されている。変圧器は誘導性装置120であるため、磁束飽和という問題がある。そのため、図1Bに示すように、主電源110が許容範囲外となり(時間t1)、2つの電源間の切り替えが不適切である場合(時間t2)、下流の変圧器に高い突入電流Iiを発生させる。突入電流Iiが高すぎると、上流の回路を過負荷にさせたり、ブレーカーをトリップさせたりして、システム全体を停電させることがある。したがって、従来の電源切替方式では、過大な突入電流Iiを避けるために、主電源に流れるシリコン制御整流素子の電流がゼロになった後、予備電源のシリコン制御整流素子をオンにする。しかし、このような切替方式は、電流がゼロになるまで待つ必要があるため、出力電圧が低下しすぎて重要装置が停止する危険性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、二重化電源の不適切な切替を回避可能な二重化電源切替システム及びその制御方法をどのように設計するかが、本願発明者によって検討された重要な課題である。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、二重化電源切替システム及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る電源切替システムは、主電源に電気的に接続される第1のスタティックスイッチと、予備電源に電気的に接続される第2のスタティックスイッチと、前記第1のスタティックスイッチに電気的に接続される一次巻線、及び前記第2のスタティックスイッチに電気的に接続される二次巻線を備える誘導性装置と、前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出することにより、前記誘導性装置の推定磁束を算出するコントローラと、を含み、前記コントローラは、前記主電源に異常が発生したことを検出した場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出し、前記コントローラは、算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断し、前記コントローラは、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断した場合、前記第2のスタティックスイッチをオンにして、前記予備電源が前記第2のスタティックスイッチを経由して前記第1のスタティックスイッチを強制的にオフにする。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明に係る電源切替システムは、主電源に電気的に接続される第1のスタティックスイッチと、予備電源に電気的に接続される第2のスタティックスイッチと、前記第1のスタティックスイッチに電気的に接続される一次巻線、及び前記第2のスタティックスイッチに電気的に接続される二次巻線を備える誘導性装置と、前記第1のスタティックスイッチと前記第2のスタティックスイッチとに電気的に接続される強制転流回路と、前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出し、前記誘導性装置の推定磁束を算出するコントローラと、を含み、前記コントローラは、前記主電源に異常が発生したことを検出した場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出し、前記コントローラは、算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記強制転流回路を作動させて逆バイアス電圧を供給することによって前記第1のスタティックスイッチを強制的にオフにし、前記第1のスタティックスイッチが強制的にオフされた後、前記第2のスタティックスイッチをオンにする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る二重化電源切替システムの制御方法において、前記二重化電源切替システムは、主電源と、無瞬断切替装置と、予備電源とを含み、前記制御方法は、前記主電源が無瞬断切替装置を経由して誘導性装置を電気的にオンさせ、前記主電源が誘導性装置に電気的に接続された負荷に給電するように、無瞬断切替装置を操作することと、前記主電源及び前記予備電源の出力電力を検出し、前記誘導性装置の推定磁束を算出することと、前記主電源に異常が検出された場合、前記誘導性装置の残留磁束を検出し、前記推定磁束と前記残留磁束との磁束差を算出することと、算出された前記磁束差の絶対値が既定偏差値以下であると判断した場合、前記出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断することと、前記出力電力が前記強制転流条件を満たしていると判断した場合、前記予備電源が前記無瞬断切替装置を経由して前記誘導性装置を電気的にオンにするように、前記無瞬断切替装置を操作することと、前記予備電源が前記誘導性装置を電気的にオンする場合、前記予備電源は、前記主電源と前記誘導性装置との間を強制的に遮断するように、前記無瞬断切替装置を駆動することと、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、下流の誘導性装置に捕捉された推定磁束をリアルタイムで連続的に算出するためにコントローラを用いることで、電源障害が発生した場合、コントローラは、主電源の動作経路上のシリコン制御整流素子をオフにし、現在算出された磁束に基づいて、かつ、本発明によって設計された特定のタイミングシーケンスに従って、予備経路上のシリコン制御整流素子をオンにする。これにより、2つの電源間の不適切な切替によって下流の誘導性装置に高い突入電流が生じることを回避するとともに、シリコン制御整流素子における電流がゼロになるのを待つため、出力電源が低下して負荷の安定動作を維持できなくなる事態を回避することができる。
【0010】
本発明の目的を達成するためになされた本発明の技術、手段、及び効果をより良く理解するために、本発明の目的及び特徴は、本発明の詳細な説明及び添付図面を参照することによってより良く理解されると考えられるが、添付図面は、参照及び説明のみを提供するものであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1A】無瞬断切替装置(STS)の回路ブロック図である。
図1B】無瞬断切替装置(STS)の波形図。
図2A】本発明に係る二重化電源切替システムの回路ブロック図。
図2B】本発明に係る主電源、予備電源及び出力電源の波形図。
図3A】本発明に係る二重化電源切替システムが第1の切替方式を用いる回路ブロック図である。
図3B】本発明に係る二重化電源切替システムが第1の切替方式を用いる電圧、電流波形図である。
図4】本発明に係る二重化電源切替システムが第2の切替方式を用いる回路ブロック図である。
図5A】本発明に係る二重化電源切替システムの制御方法の第1実施形態のフローチャートである。
図5B】本発明に係る二重化電源切替システムの制御方法の第2実施形態のフローチャートである。
図6A】本発明に係る切替制御方法の第1実施例の波形図である。
図6B】本発明に係る切替制御方法の第2実施例の波形図である。
図7】本発明に係る二重化電源切替システムの実測波形を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の技術的内容及び詳細な説明について、図面を参照しながら以下に説明する。
【0013】
図2Aは、本発明に係る二重化電源切替システムの回路ブロック図。同図を参照すると、二重化電源切替システム100は、主に重要負荷121に給電し、無瞬断切替装置と、誘導性装置120と、コントローラ134とを含む。無瞬断切替装置は、第1のスタティックスイッチ130と、第2のスタティックスイッチ131とを含む。重要負荷121(以下、負荷と略す)は、例えば、サーバ、通信システムなど、中断されずに継続的に動作することを必要とする装置であってもよいが、これらに限定されない。第1のスタティックスイッチ130は主電源110に電気的に接続され、第2のスタティックスイッチ131は予備電源111に電気的に接続される。誘導性装置120は、一次巻線120Aと二次巻線120Bとを備える。一次巻線120Aは、第1のスタティックスイッチ130と第2のスタティックスイッチ131とに電気的に接続され、二次巻線120Bは、負荷121に電気的に接続される。コントローラ134は、主電源110及び予備電源111の出力電力を検出し、誘導性装置120の推定磁束を算出する。ここで、コントローラ134は、デジタル信号処理装置(DSP)であってもよいが、これに限定されず、信号を用いて回路制御を行うことができる実体回路や、制御ソフトウェアを内蔵する制御装置などは、本実施形態の範囲に含まれるものとする。
【0014】
具体的には、二重化電源切替システム100は、電圧センサ(図示せず)と、電流センサ132、133とをさらに含む。電圧センサ及び電流センサ132、133は、それぞれ主電源110及び予備電源111に電気的に接続され、主電源110及び予備電源111に対応する電圧信号V1、V2及び電流信号I1、I2(即ち、出力電力であるが、これに限定されない)を検出する。また、電圧センサは、誘導性装置120の一次巻線120A又は二次巻線120Bに電気的に接続され、一次巻線120Aにおける出力電源に対応する電圧信号Voを検出する。
【0015】
図2Bは、本発明に係る主電源、予備電源及び出力電源の波形図。同図を併せて参照すると、主電源110及び予備電源111の電圧波形は位相差を有しているが、概略的なものであり、互いに相関はない。即ち、本発明の切替制御方式は、位相差の大きさに関係なく、主に磁束を制御するのに用いられる。さらに、本発明の一実施形態では、主電源110がまず負荷121に給電し、予備電源111が主電源110をバックアップすることを一例とする。コントローラ134は、電圧信号V1、V2、Voを取得し、電圧信号V1、V2、Voを積分して、主電源110、予備電源111の推定磁束fp、及び誘導性装置120上の実際の磁束faを算出する。ここで、推定磁束fpは主に電圧信号V2の積分であり、実際の磁束faは電圧信号Voの積分である。主電源110の磁束と誘導性装置120の磁束が一致する(即ち実際の磁束fa)のは、第1のスタティックスイッチ130がオンして、主電源110を誘導性装置120に接続させるためである。ここで、電圧の積分が磁束であり、正弦波の積分が正弦波のままであるため、推定磁束fp及び実際の磁束faは正弦波形のままである。
【0016】
図2Aを再び参照する。第1のスタティックスイッチ130及び第2のスタティックスイッチ131は、それぞれ複数のシリコン制御整流素子(Silicon Controlled Rectifier,SCR)を含む。第1のスタティックスイッチ130のシリコン制御整流素子130a、130bは相互に逆並列に接続され、第2のスタティックスイッチ131のシリコン制御整流素子131a、131bも相互に逆並列に接続されている。シリコン整流器は、電流が流れているときに、コントローラ134がゲート端子を介してシリコン整流器をオフにするできない特性を有している。したがって、シリコン制御整流素子は、電流が自然にゼロになるか、又は強制転流技術によってアノード電流をキャンセルした後にのみ、オフにされることができる。そこで、本発明は、シリコン制御整流素子をオフにするための少なくとも2つの方法を提供する。その一つは、別の電源を用いてシリコン制御整流素子を逆バイアスしてオフにする方法である。もう一つは、アクティブ転流回路と呼ばれる付加回路を用いて動作中のシリコン制御整流素子をオフにする方法である。具体的には、シリコン制御整流素子を強制的にオフにするために、追加の直流電源を供給してシリコン制御整流素子に逆バイアス電圧を印加することである。これら2つの遮断方法の詳細な回路や制御方式については後述するので、ここでの具体的な説明は省略する。
【0017】
一方、下流の誘導性装置120(例えば、トランス(変圧器)などの誘導性要素であってもよいが、これに限定されない)に捕捉された推定磁束をリアルタイムで連続的に算出するためにコントローラ134を用いる。電源障害が発生した場合(例えば、主電源110に異常が発生することが挙げられるが、これに限定されない)、コントローラ134は、主電源110の動作経路上のシリコン制御整流素子130a、130bをオフにし、現在算出された磁束に基づいて、かつ、本発明によって設計された特定のタイミングシーケンスに従って、予備経路(即ち、予備電源111)上のシリコン制御整流素子131a、131bをオンにする。これにより、2つの電源間の不適切な切替によって下流の誘導性装置120に高い突入電流が生じることを回避するとともに、シリコン制御整流素子における電流がゼロになるのを待つため、出力電源が低下して負荷121の安定動作を維持できなくなる事態を回避することができる。ここで、コントローラ134は、第1電流センサ132により、第1のスタティックスイッチ130を流れる第1電流(即ち電流信号I1)を検出して、第1のスタティックスイッチ130がオン又はオフであることを検出する。即ち、コントローラ134は、第1電流(即ち電流信号I1)によって第1のスタティックスイッチ130が正確にオン/オフするか否かを確認して、二重化電源切替システム100全体が正常に動作するか否かを確認することができる。一方、コントローラ134は、第2電流(即ち電流信号I2)によって第2のスタティックスイッチ131が正確にオン/オフするか否かを確認して、二重化電源切替システム100全体が正常に動作するか否かを確認することができる。
【0018】
図3Aは、本発明に係る二重化電源切替システムが第1の切替方式を用いる回路ブロック図である。図3Bは、本発明に係る二重化電源切替システムが第1の切替方式を用いる電圧、電流波形図である。図2A及び図2Bを併せて参照すると、本実施形態では、主にシリコン制御整流素子をオフにする制御方式として、別の電源を用いてシリコン制御整流素子を逆バイアスしてオフにする。予備電源111が主電源110をオフにすることを例にとると、コントローラ134は、主電源110に異常が発生したことを検出した場合、出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断する。強制転流条件は、主にコントローラ134が第2のスタティックスイッチ131をオンにするときに、予備電源111から供給される電力がちょうど第1のスタティックスイッチ130を逆バイアスでオフにして、さらに第1のスタティックスイッチ130を強制的にオフすることである。
【0019】
電流センサ132は、第1のスタティックスイッチ130を流れる電流を監視するのに用いられ、別の電流センサ133は、第2のスタティックスイッチ131を流れる電流を監視するのに用いられる。コントローラ134は、電流信号I1に基づいて、第1のスタティックスイッチ130のどのスイッチが電流を負荷121に流しているかを確認することができる。電流が正の場合は、シリコン制御整流素子130aが負荷121に電流を流していることを意味し、電流が負の場合は、シリコン制御整流素子130bが負荷121に電流を流していることを意味する。電圧差V2-V1は、コントローラ134が第2のスタティックスイッチ131をオンに制御できるか否かを判断するのに用いられる。このように、図3Bに示すように4つの領域Z1~Z4に分けることができ、第2のスタティックスイッチ131をオンに制御できる領域は以下の表に示すようになる。
【0020】
【表1】
【0021】
具体的には、表1に示すように、コントローラ134は、電圧センサにより、主電源と予備電源との電圧差V2-V1が正の電気圧差(即ち領域Z1、Z4)又は負の電気圧差(即ち領域Z2、Z3)であることを検出することができる。シリコン制御整流素子130aが負荷121に電流を流し(即ち、電流が正である)、かつ電圧差V2-V1が正である場合、コントローラ134は、予備電源111が第2のスタティックスイッチ131を経由して第1のスタティックスイッチ130を強制的にオフにするように、第2のスタティックスイッチ131をオンにしてもよい。あるいは、シリコン制御整流素子130bが負荷121に電流を流し(即ち、電流が負である)、かつ電圧差V2-V1が負である場合、コントローラ134は、予備電源111から供給される電力がちょうど第1のスタティックスイッチ130を逆バイアスによってオフさせるように、第2のスタティックスイッチ131をオンにしてもよい。一方、シリコン制御整流素子130aが負荷121に電流を流し(即ち、電流が正である)、かつ電圧差V2-V1が負である場合、コントローラ134は、出力電力が強制転流条件を満たしていないことを確認する。あるいは、シリコン制御整流素子130bが負荷121に電流を流し(即ち、電流が負である、かつ電圧差V2-V1が正の場合、コントローラ134は、出力電力が強制転流条件を満たしていないことを確認する。
【0022】
図4は、本発明に係る二重化電源切替システムが第2の切替方式を用いる回路ブロック図である。図2A図3Bを併せて参照する。本実施形態では、主にシリコン制御整流素子をオフにする制御方式として、アクティブ転流回路と呼ばれる付加回路(以下、強制転流回路140と略す)を用いて動作中のシリコン制御整流素子(130a~131b)をオフにする。強制転流回路140は、第1のスタティックスイッチ130と第2のスタティックスイッチ131とに電気的に接続され、シリコン制御整流素子(130a~131b)に逆バイアス電圧を印加して、シリコン制御整流素子(130a~131b)を強制的にオフする。ここで、強制転流回路140は、外部電源を受けて、外部電源を変換してシリコン制御整流素子(130a~131b)に逆バイアス電圧を印加することができる。あるいは、強制転流回路140は、内部給電されてもよい。
【0023】
図4は、強制転流回路140が内部給電される好ましい回路実施形態を示しているが、これに限定されない。強制転流回路140は、誘導性装置120の一次巻線120Aに電気的に接続されてもよい。主電源110に異常が発生した場合、強制転流回路140は、一次巻線120Aの電圧を受けて変換して、逆バイアス電圧を生成する。具体的に、強制転流回路140は、第1のドライバ回路142と第2のドライバ回路144とを含む。第1のドライバ回路142は、第1のスタティックスイッチ130に電気的に接続され、第2のドライバ回路144は、第2のスタティックスイッチ131に電気的に接続される。ここで、第2のドライバ回路144の回路構成及び接続関係は第1のドライバ回路142と同様であるため、重複の説明は省略する。
【0024】
第1のドライバ回路142及び第2のドライバ回路144は、それぞれ変換巻線146と、整流ダイオードDと、駆動回路148とを含む。変換巻線146は、外部電源の変圧器巻線Wに電気的に接続され、変圧器巻線Wと変換巻線146とが互いに接続されて変圧器構造の一次巻線及び二次巻線を形成する。整流ダイオードDはアノード端子とカソード端子とを有し、アノード端子は変換巻線146に電気的に接続される。駆動回路148は、整流回路を構成する複数のシリコン制御整流素子(又は、ダイオードに置き換えてもよい)を含む。これらのシリコン制御整流素子は整流回路を構成し、整流回路は、ハーフブリッジ整流又はフルブリッジ整流であってもよい。ここで、第1のドライバ回路142の駆動回路148は、第1のドライバ回路142における整流ダイオードDのカソード端子と、第1のスタティックスイッチ130との間に電気的に接続される。同様に、第2のドライバ回路144の駆動回路148は、第2のドライバ回路144における整流ダイオードDのカソード端子と第2のスタティックスイッチ131との間に電気的に接続される。
【0025】
同様に、予備電源111が主電源110をオフにすることを例にとると、コントローラ134は、主電源110に異常が発生したことを検出した場合に強制転流回路140を作動させ、強制転流回路は、変圧器巻線Wの電圧を受けて逆バイアス電圧を生成して供給し、第1のスタティックスイッチ130を強制的にオフにする。そして、第1のスタティックスイッチ130が強制的にオフされた後(電流センサ132で検出可能)、コントローラ134は、第2のスタティックスイッチ131をオンにし、第2のスタティックスイッチ131を介して誘導性装置120に予備電源111を供給するように制御する。なお、本発明の一実施形態において、外部電源は、追加的に供給される電源を含む任意の電源であってもよく、又は主電源110、予備電源111などに電気的に接続されることによって電源を取得してもよい。
【0026】
図5Aは、本発明に係る二重化電源切替システムの制御方法の第1実施形態のフローチャートである。図2A図4を併せて参照する。ここでは、図3Aの逆バイアス方式を併せて図5Aの制御方式を説明するが、この切替制御方式の波形図は、図6Aを併せて参照することができる。本発明の一実施形態では、主電源110がまず負荷121に給電し、予備電源111が主電源110をバックアップすることを一例とする。まず、コントローラ134は、無瞬断切替装置(STS)を操作して、主電源110が無瞬断切替装置(STS)を経由して誘導性装置120電気的にオンさせる(即ち、主電源110は、第1のスタティックスイッチ130の電気的な導通によって誘導性装置120に電気的に接続される)。コントローラは、主電源110に異常が発生したことを検出すると(時間t1)、切替制御のフローステップに進む。ステップS100において、コントローラ134は、電圧信号V1、V2、Vo及び電流信号I1、I2を取得する。ステップS120において、コントローラ134は、電圧信号V2により、推定磁束fp及び誘導性装置120の実際の磁束fa(主電源110の磁束と同じ)を算出する。ステップS140において、磁束差ΔΦの絶対値が既定偏差値以下であるか否かを判断する。
【0027】
コントローラ134は、主電源110に異常が発生したことを検出した場合、誘導性装置120の残留磁束を検出する。ここで、残留磁束(実際の磁束fa)は、主電源110に異常が発生した際に誘導性装置120に残留する磁束を意味する。コントローラ134は通常、一次巻線120Aの残留電圧を検出することによって残留磁束を取得してもよいが、負荷121に接続された二次巻線120Bの残留電圧を検出することによって残留磁束を取得してもよい。主電源110に異常が発生すると、電圧の絶対値が低下し始めるため(図6Aに示す時間t1~t2のように)、残留磁束は直流波形とほぼ等しい定常状態の緩やかな上昇波形(通常、変動範囲は5%以内)に維持される。そして、コントローラ134は、推定磁束fpと残留磁束(実際の磁束fa)との磁束差ΔΦを算出する。磁束差ΔΦは、正弦波形と緩やかな上昇波形との差である。コントローラ134は、主電源110の代わりに予備電源111に電力を供給するように制御するので、推定磁束fpは、主に予備電源111の磁束を意味する。
【0028】
そして、ステップS160において、コントローラ134は、出力電力が強制転流条件を満たしているか否かを判断する。具体的には、表1に基づいて判断することができる。ここで、既定偏差値は、コントローラ134によって予め設定された固定値である。この固定値の設定は通常、二重化電源を切り替えても出力電源の電圧や電流が特定の範囲を維持できるという基準で設定される。特定の範囲としては、例えば、CBEMA/ITIC規格に準拠した70%以上の電圧、400%以下の突入電流であるが、これらに限定されない。ステップS160で「はい」と判断された場合、コントローラ134は、予備電源111が第2のスタティックスイッチ131を経由して第1のスタティックスイッチ130を強制的にオフにするときともに、負荷121に給電するように、第2のスタティックスイッチ131をオンにする(S180、時間t2)。即ち、予備電源111は、無瞬断切替装置(STS)を経由して誘導性装置120を電気的にオンさせ(即ち、第2のスタティックスイッチ131がオンする)、主電源110と誘導性装置120との間を強制的に遮断するように、無瞬断切替装置(STS)を駆動する。その結果、主電源110に異常が発生した場合、磁束差ΔΦの絶対値は、既定偏差値より大きい値から既定偏差値以下に変化する(図6Aに示す時間t1~t2のように)。そのため、時間t2でスタティックスイッチの切り替えを行うのが良いタイミングである。二重化電源の切り替え速度を維持することに加え、出力電源の電圧及び電流が特定の範囲を超えないようにすることができる。なお、ステップS140及びステップS160で「いいえ」と判断された場合には、ステップS100に戻り、磁束差ΔΦの絶対値が既定偏差値以下であるか否かを判断する。
【0029】
一方、図5Bは、本発明に係る二重化電源切替システムの制御方法の第2実施形態のフローチャートである。ここでは、図4の逆バイアス方式を併せて図5Bの制御方式を説明するが、その波形図は、同様に図6Aを併せて参照することができる。本発明の一実施形態では、主電源110がまず負荷121に給電し、予備電源111が主電源110をバックアップすることを一例とする。図5BのステップS200において、コントローラ134は、電圧信号V1、V2、Vo及び電流信号I1、I2を取得する。ステップS220において、コントローラ134は、電圧信号V1、V2、Voにより、推定磁束fp及び誘導性装置120の実際の磁束fa(主電源110の磁束と同じ)を算出する。ステップS240において、磁束差ΔΦの絶対値が既定偏差値以下であるか否かを判断する。ここで、既定偏差値は、コントローラ134によって予め設定された固定値である。この固定値の設定は通常、二重化電源を切り替えても出力電源の電圧や電流が特定の範囲を維持できるという基準で設定される。特定の範囲としては、例えば、CBEMA/ITIC規格に準拠した70%以上の電圧、400%以下の突入電流であるが、これらに限定されない。ステップS240で「はい」と判断された場合、コントローラ134は、強制転流回路140を作動させて逆バイアス電圧を供給して(S260)、第1のスタティックスイッチ130(図6A、時間t2)を強制的にオフにすることである。第1のスタティックスイッチ130がオフされた後、ステップS280に進み、第2のスタティックスイッチ131をオンにする。ステップS240で「いいえ」と判断された場合、ステップS200に戻り、最適な切替タイミングを継続的に検出する。
【0030】
図6Bは、本発明に係る切替制御方法の第2実施例の波形図である。図2A図6Aを併せて参照する。図6Bの実施形態は、図3A図4の逆バイアス方式及び図5A図5Bの制御方法にも同様に適用できる。図6B図6Aの違いは、図6Bの既定偏差値が0に設定されているため、コントローラ134が第2のスタティックスイッチ131をオンにするタイミングは図6Aのt2から図6Bのt2’に遅延されることである。スタティックスイッチの切替タイミングは図6Aよりも遅いが、磁束偏差がほとんどないため、出力電源の電圧は低くても電流はより小さい範囲に抑えることができる。
【0031】
図7は、本発明に係る二重化電源切替システムの実測波形を示す概略図である。図2A図6Bを併せて参照する。実測波形のうち、C1は出力電圧波形、C2は出力電流波形である。時間t1は主電源110に異常が発生した時点であり、時間t1以降に測定された出力電圧は最低388V、出力電流は最高982Aである。400%の突入電流(1361A)は、特定の範囲に設定された70%の電圧(即ち、336V)と比べても、十分なマージンを有するので、CBEMA/ITICの規格に準拠し、二重化電源切替の時間は、半サイクル、さらには1/4サイクル以内に維持される。
【0032】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもなく、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の全ての範囲は以下の特許請求の範囲に基づくものであり、本発明の特許請求の範囲を満たす精神とその類似の変形例は、本発明の範囲に含まれるべきであり、当業者であれば、本発明の技術的範囲内において、容易に思いつくことができ、また、その変形例や修正例も、以下の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
100 二重化電源切替システム
130 第1のスタティックスイッチ
131 第2のスタティックスイッチ
130a、130b、131a、131b シリコン制御整流素子
120 誘導性装置
120A 一次巻線
120B 二次巻線
134 コントローラ
132、133 電流センサ
140 強制転流回路
142 第1のドライバ回路
144 第2のドライバ回路
146 変換巻線
D 整流ダイオード
148 駆動回路
121 負荷
W 変圧器巻線
110 主電源
111 予備電源
V1、V2、Vo 電圧信号
I1、I2 電流信号
fp 推定磁束
fa 実際の磁束
V2-V1 電圧差
Z1~Z4 領域
t1~t2 時間
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7