(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028179
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】素子埋め込みパッケージ構造の製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 3/46 20060101AFI20240222BHJP
H05K 1/03 20060101ALI20240222BHJP
H05K 3/00 20060101ALI20240222BHJP
H05K 3/16 20060101ALI20240222BHJP
H05K 3/18 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K1/03 610R
H05K3/00 N
H05K3/16
H05K3/18 E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130636
(22)【出願日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】202210994320.8
(32)【優先日】2022-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521133551
【氏名又は名称】ズハイ アクセス セミコンダクター シーオー.,エルティーディー
【氏名又は名称原語表記】Zhuhai Access Semiconductor Co., Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100224786
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 卓之
(74)【代理人】
【識別番号】100225015
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 彩夏
(74)【代理人】
【識別番号】100231647
【弁理士】
【氏名又は名称】千種 美也子
(72)【発明者】
【氏名】チェン ケンメイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン ベンキア
(72)【発明者】
【氏名】フェン レイ
(72)【発明者】
【氏名】フェン ジンドン
(72)【発明者】
【氏名】ホン イェジー
【テーマコード(参考)】
5E316
5E343
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA12
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC36
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD44
5E316DD48
5E316FF07
5E316FF13
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG18
5E316GG22
5E316HH17
5E316HH22
5E316HH32
5E316JJ12
5E316JJ13
5E316JJ24
5E316JJ25
5E316JJ27
5E343AA02
5E343AA07
5E343AA17
5E343AA18
5E343BB24
5E343BB35
5E343BB40
5E343BB67
5E343DD25
5E343DD33
5E343DD43
5E343GG11
5E343GG20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、生産効率を向上させるとともに製造コストを低下させた素子埋め込みパッケージ構造の製造方法を提供する。
【解決手段】方法は、銅箔1011の少なくとも一方の面に第1誘電体層101を形成し、且つ、第1誘電体層101に第1特徴パターンを形成して銅箔1011を露出させるステップと、露出している銅箔1011をエッチングして素子開口枠1012及び銅ピラー開口枠1014を形成するステップと、金属フレームの底面に接着層1013を施し素子107をマウントするステップと、第2誘電体層102を積層して、金属フレームを覆うとともに素子開口枠及びビアピラー開口枠を充填する第2誘電体層102を形成するステップと、銅ピラー開口枠1014にビアピラー1022を形成し、且つ、ビアピラー1022により導通接続される第1銅層1031及び第2銅層1041を形成するステップと、を含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅箔の少なくとも一方の面に第1誘電体材料を積層して第1誘電体層を形成し、且つ前記第1誘電体層に第1特徴パターンを形成して前記銅箔を露出させるステップ(a)と、
露出している銅箔をエッチングして素子開口枠及びビアピラー開口枠を形成して、金属フレームを得るステップ(b)と、
前記金属フレームの底面に接着層を施し、前記素子開口枠内で素子を前記接着層にマウントするステップ(c)と、
第2誘電体材料を積層して、前記金属フレームを覆うとともに前記素子開口枠及び前記ビアピラー開口枠を充填する第2誘電体層を形成するステップ(d)と、
前記ビアピラー開口枠にビアピラーを形成し、且つ前記第2誘電体層の上下面にそれぞれ前記ビアピラーにより導通接続される第1配線層及び第2配線層を形成するステップ(e)と、を含む、
素子埋め込みパッケージ構造の製造方法。
【請求項2】
前記第1誘電体材料と前記第2誘電体材料とは、同じであるか、又は異なる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1誘電体材料及び/又は前記第2誘電体材料には、無機フィラー強化の高分子媒体が含まれる、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記高分子媒体は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル又はそれらの組み合わせから選択される、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記無機フィラーは、セラミックフィラー、ガラス繊維又はそれらの組み合わせから選択される、請求項3に記載の製造方法。
【請求項6】
前記高分子媒体は感光性高分子樹脂である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項7】
ステップ(a)は、前記銅箔の表面に対して粗化処理を行うことを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
ステップ(a)は、レーザドリル加工、機械ドリル加工、プラズマエッチング又は露光現像の方法により、前記第1誘電体層に第1特徴パターンを形成することを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
ステップ(b)における前記接着層には粘着テープが含まれる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
ステップ(c)は、前記素子開口枠内で素子の端子面を前記接着層に貼り付けることを含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項11】
ステップ(d)は、さらに、前記金属フレームの頂面に第2誘電体材料を積層して第2誘電体層を形成した後、前記接着層を除去することを含む、請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
ステップ(d)は、さらに、
前記接着層を除去した後、前記金属フレームの底面に第2誘電体材料を積層して、第2誘電体層を形成することを含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
ステップ(e)は、
前記ビアピラー開口枠内にビアを形成するステップ(e1)と、
前記ビア内に及び前記第2誘電体層の上下面に第1金属シード層を堆積するステップ(e2)と、
前記第1金属シード層に銅を電気めっきして、前記ビア内にビアピラーを形成し、かつ、前記第2誘電体層の上下面にそれぞれ第1銅層及び第2銅層を形成するステップ(e3)と、
前記第1銅層及び第2銅層をエッチングして、第1配線層及び第2配線層をそれぞれ形成するステップ(e4)と、
露出している第1金属シード層をエッチングするステップ(e5)と、を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項14】
ステップ(e4)は、さらに、
前記第1銅層及び前記第2銅層にそれぞれ第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層を施し、前記第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層をパターニングして、前記第1銅層及び前記第2銅層を露出させることと、
露出している前記第1銅層及び前記第2銅層をそれぞれエッチングして、第1配線層及び第2配線層を形成することと、
前記第1フォトレジスト層及び前記第2フォトレジスト層を除去することと、を含む、請求項13に記載の製造方法。
【請求項15】
前記第1金属シード層は、無電解めっき又はスパッタリングの方法により堆積される、請求項13に記載の製造方法。
【請求項16】
前記第1金属シード層には、チタン、銅、チタンタングステン合金又はそれらの組み合わせが含まれる、請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記第1配線層及び前記第2配線層にそれぞれ第1ソルダーレジスト層及び第2ソルダーレジスト層を施し、且つ露出している金属表面を処理してソルダーレジスト開きウインドウを形成することをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項18】
前記第1配線層及び/又は前記第2配線層上で増層プロセスを行って付加層を形成して、多層相互接続構造を形成するステップ(f)をさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項19】
前記付加層には、誘電体層及び配線層が含まれる、請求項18に記載の製造方法。
【請求項20】
ステップ(f)は、さらに、最も外側の配線層にソルダーレジスト層を施し、且つ露出している金属表面を処理してソルダーレジスト開きウインドウを形成することを含む、請求項19に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子素子パッケージの分野に関し、具体的には、素子埋め込みパッケージ構造の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子技術の発展に伴い、電子製品の小型化、インテリジェント化が進んでいる。対応して、電子製品の内部を構成するコア部品基板及び構成要素に対する要求もますます高くなり、より薄い厚さ、より小さい面積、より高い性能及びより多い機能は、電子製品の軽量化と薄型化の重要な要素になっている。この重要な要素をどのように実現するかは、各基板及び構成要素のメーカーが追求する方向性となっている。素子埋め込みパッケージ構造の提供は、小型化とモジュール化の解決手段となるが、小型化及びモジュール化は、パッケージ体のより高い回路密度、より高い製造コストの原因になる。如何にフローを簡略化し、パッケージモジュールの製造コストを低減し、パッケージ体の体積を小さくするかは、各大手メーカーが解決しようとする問題となっている。
【0003】
特許文献1には、半導体装置が開示されており、
図1に示すように、当該半導体装置を製造する際に、まず、金属板11を用意し、金属板11の片側に樹脂材料12を積層してから、金属板11の反対側に空洞構造16をエッチングし、その後、エッチングした空洞構造16内に粘性材料15を充填してチップ14をマウントし、最後に、媒体層18を積層して増層処理を実施する。
【0004】
しかし、当該半導体装置を製造する際に、接着層を植え込む必要があるが、実施の難しさが大きく、要する時間が長く、接着層の量の制御が難しいことにより、チップが厚さ方向でうねり、後続の配線に影響を与え、且つ、既存技術は片面増層であり、パッケージ構造の加工過程及び完成品の反りが制御し難く、パッケージ体の厚さは、両面増層に比べて厚い。
【0005】
また、特許文献2には、嵌め込み型パッケージ構造が開示されており、
図2に示すように、当該嵌め込み型パッケージ構造の製造には2つの部分が含まれ、
1つは、
図3に示すように、矩形の空洞アレイ高分子フレームを製造することであり、
1つは、高分子フレームに基づいて素子埋め込み処理を実施することである。
【0006】
具体的な実施方法は、次のとおりである。まず、仮担持プレートDTFを用意してイメージ化処理を行い、次に、導通銅ピラー24を電気めっきし、膜を除去した後に媒体層28を積層し、続いて媒体層28を指定の厚さまで薄くして各導通銅ピラー24の表面を露出させ、続いて板を分けて板面の金属層をエッチングし、パターンをイメージ化し、エッチングして素子をマウントする開口枠を得、続いて仮テープを貼り付け、素子22を貼り付けた後に媒体層を積層し、続いて媒体層を薄くして導通銅ピラー24を露出させ、表面を金属化して回路増層処理を行い、最後に、必要に応じて増層、ソルダーレジスト及び表面金属化を実施する。
【0007】
しかし、当該パッケージと埋め込みは、2つの部分に分けて行う必要があり、技術工程手順が複雑で、工程が長く、製造コストが高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】中国特許公報CN102646628B
【特許文献2】中国特許公報CN106997870B
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の実施形態は、上記の技術的問題を解決するための、素子埋め込みパッケージ構造の製造方法の提供に関する。本発明は、プロセスフローの最適化により製造ステップを大幅に少なくし、生産効率を向上させるとともに、製造コストを低下させ、製造プロセスが簡単で制御可能であり、媒体層の厚さも制御可能で、均一性が向上し、そして、製造プロセスにおいて、開口枠の底部に接着層を予め設ける必要がないため、接着層を精確に施す必要がある既存技術の問題をよく解決し、各素子が比較的水平な基準面に位置するため、後続で埋め込まれた素子のうねりによる層追加での導通の難しさを解決し、銅箔を誘電体層に予め設けて金属フレームを形成して、放熱効率を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1態様は、素子埋め込みパッケージ構造の製造方法に関し、前記方法は、
銅箔の少なくとも一方の面に第1誘電体材料を積層して第1誘電体層を形成し、且つ前記第1誘電体層に第1特徴パターンを形成して前記銅箔を露出させるステップ(a)と、
露出している銅箔をエッチングして素子開口枠及びビアピラー開口枠を形成して、金属フレームを得るステップ(b)と、
前記金属フレームの底面に接着層を施し、前記素子開口枠内で素子を前記接着層にマウントするステップ(c)と、
第2誘電体材料を積層して、前記金属フレームを覆うとともに前記素子開口枠及び前記ビアピラー開口枠を充填する第2誘電体層を形成するステップ(d)と、
前記ビアピラー開口枠にビアピラーを形成し、且つ前記第2誘電体層の上下面にそれぞれ前記ビアピラーにより導通接続される第1配線層及び第2配線層を形成するステップ(e)と、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記第1誘電体材料と前記第2誘電体材料とは、同じであっても、異なってもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記第1誘電体材料及び/又は前記第2誘電体材料には、無機フィラー強化の高分子媒体が含まれる。好ましくは、前記高分子媒体は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル又はそれらの組み合わせから選択される。好ましくは、前記無機フィラーは、セラミックフィラー、ガラス繊維又はそれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、前記高分子媒体は感光性高分子樹脂であり、例えば感光性ポリイミド樹脂又は感光性ポリフェニレンエーテル樹脂である。
【0013】
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、さらに、前記銅箔の表面に対して粗化処理を行うことを含み、銅箔表面の表面積を増やすため、誘電体との接着力を増加させることに有利である。
【0014】
いくつかの実施形態では、ステップ(a)は、さらに、レーザドリル加工、機械ドリル加工、プラズマエッチング又は露光現像の方法により、前記第1誘電体層に第1特徴パターンを形成することを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、ステップ(b)における前記接着層には、加熱又は紫外線照射により粘性を失わせることが可能な粘着テープなどの、粘着テープが含まれる。
【0016】
いくつかの実施形態では、ステップ(c)は、前記素子開口枠内で素子の端子面を前記接着層に貼り付けることを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、ステップ(d)は、さらに、前記金属フレームの頂面に第2誘電体材料を積層して第2誘電体層を形成した後、前記接着層を除去することを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、ステップ(d)は、さらに、前記接着層を除去した後、前記金属フレームの底面にも第2誘電体材料を積層して、第2誘電体層を形成することを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、ステップ(e)は、
前記ビアピラー開口枠内にビアを形成するステップ(e1)と、
前記ビア内に及び前記第2誘電体層の上下面に第1金属シード層を堆積するステップ(e2)と、
前記第1金属シード層に銅を電気めっきして、前記ビア内にビアピラーを形成し、かつ、前記第2誘電体層の上下面にそれぞれ第1銅層及び第2銅層を形成するステップ(e3)と、
前記第1銅層及び第2銅層をエッチングして、第1配線層及び第2配線層をそれぞれ形成するステップ(e4)と、
露出している第1金属シード層をエッチングするステップ(e5)と、を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、ステップ(e4)は、さらに、
前記第1銅層及び前記第2銅層にそれぞれ第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層を施し、前記第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層をパターニングして、前記第1銅層及び前記第2銅層を露出させることと、
露出している前記第1銅層及び前記第2銅層をそれぞれエッチングして、第1配線層及び第2配線層を形成することと、
前記第1フォトレジスト層及び前記第2フォトレジスト層を除去することと、を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、前記第1金属シード層は、無電解めっき又はスパッタリングの方法により堆積される。好ましくは、前記第1金属シード層には、チタン、銅、チタンタングステン合金又はそれらの組み合わせが含まれる。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記製造方法は、さらに、前記第1配線層及び前記第2配線層にそれぞれ第1ソルダーレジスト層及び第2ソルダーレジスト層を施し、且つ露出している金属表面を処理してソルダーレジスト開きウインドウを形成することを含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記製造方法は、さらに、
前記第1配線層及び/又は前記第2配線層上で増層プロセスを行って付加層を形成して、多層相互接続構造を形成するステップ(f)を含む。
【0024】
好ましくは、前記付加層には、誘電体層及び配線層が含まれる。
【0025】
好ましくは、ステップ(f)は、さらに、最も外側の配線層にソルダーレジスト層を施し、且つ露出している金属表面を処理してソルダーレジスト開きウインドウを形成することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明をよりよく理解するために、また本発明の実施形態を示すために、以下では、単に例として添付の図面を参照する。
【0027】
図面の参照にあたっては、特定の図は例示的なもので、本発明の好ましい実施形態を例示的に説明することのみを目的とし、本発明の原理と概念的態様の説明に最も役立ち且つ最も理解しやすい図である考えられる理由に基づいて提供されることを強調しなければならない。この点に関して、本発明の基本的な理解に必要な程度以上の詳細度で本発明の構造的詳細を図示することは意図されていない。図面を参照する説明から、当業者は、本発明のいくつかの形態が実際にどのように具現化され得るかを知ることができる。
【
図1】既存技術における半導体装置の断面模式図である。
【
図2】既存技術における嵌め込み型パッケージ構造の断面模式図である。
【
図3】既存技術における矩形の空洞アレイ高分子フレームの模式図である。
【
図4】本発明の一実施形態による素子埋め込みパッケージ構造の断面模式図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による素子埋め込みパッケージ構造の断面模式図である。
【
図6】本発明の別の実施形態による素子埋め込みパッケージ構造の断面模式図である。
【
図7】(a)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(b)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(c)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(d)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(e)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図7-1】(f)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(g)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(h)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(i)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図7-2】(j)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(k)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(l)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図7-3】(m)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(n)
図4及び
図5に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図8】(a)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図8-1】(b)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(c)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(d)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(e)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図8-2】(f)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(g)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(h)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。(i)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【
図8-3】(j)
図6に示す埋め込み構造の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図4を参照すると、素子埋め込みパッケージ構造100を示す断面模式図である。埋め込みパッケージ構造100には、第2誘電体層102、第2誘電体層102内に埋め込まれた素子107、及び高さ方向に沿って第2誘電体層102を貫通する少なくとも1つのビアピラー1022が含まれる。通常、ビアピラー1022の端部は、第2誘電体層102と同一平面にあってもよいし、第2誘電体層102より高くてもよく、ビアピラー1022は、IO通路としての銅ビアピラーであってもよい。素子107は、能動素子であっても、受動素子であってもよく、素子107は、端子1071を介して基板に電気的に接続される。
【0029】
第2誘電体層102には、素子開口枠が形成されている銅箔1011が覆われ、銅箔1011の上下面に第1誘電体層101が形成され、素子107は、銅箔1011の素子開口枠内に位置する。通常、素子107の端子1071は、第2誘電体層102の下面と同一平面にある。銅箔1011を予め設けることにより、埋め込みパッケージ構造の放熱効率を効果的に向上させることができる。第1誘電体層101は、第2誘電体層102と同じ材料を含んでもよく、異なる材料を含んでもよい。
【0030】
第2誘電体層102の上下面に、それぞれ第1配線層1032及び第2配線層1042が形成され、素子107の端子1071は第2配線層1042に接続され、第1配線層1032と第2配線層1042とはビアピラー1022を介して導通接続される。
【0031】
図4に示すように、素子埋め込みパッケージ構造100には、さらに、第1配線層1032に形成された第1ソルダーレジスト層105と、第2配線層1042に形成された第2ソルダーレジスト層106とが含まれ、且つ、第1ソルダーレジスト層105内には第1ソルダーレジスト開きウインドウ1051が設けられ、第2ソルダーレジスト層106内には第2ソルダーレジスト開きウインドウ1061が設けられている。
【0032】
図5を参照すると、素子埋め込みパッケージ構造200を示す断面模式図である。埋め込み構造200が埋め込み構造100上で増層プロセスを行って付加層を形成することにより形成されることが、埋め込み構造200と埋め込み構造100との異なる点である。具体的には、第1配線層1032に第3誘電体層103が形成され、第2配線層1042に第4誘電体層104が形成され、第1誘電体層101、第2誘電体層102、第3誘電体層103及び第4誘電体層104の材料は、同じであっても、異なってもよい。第3誘電体層103の外に第3配線層1036が設けられ、第4誘電体層104の外に第4配線層1046が設けられ、第3誘電体層103内に第1導通ピラー1033が設けられ、第4誘電体層104内に第2導通ピラー1043が設けられており、第1導通ピラー1033により第1配線層1032と第3配線層1036とが導通接続され、第2導通ピラー1043により第2配線層1042と第4配線層1046とが導通接続される。第1導通ピラー1033及び第2導通ピラー1043は、中実銅ピラーであってもよいし、エッジに銅めっきの中空銅ピラーであってもよい。これにより、埋め込み構造100に対する増層プロセスにより埋め込み構造200が形成される。
【0033】
図5に示すように、さらに、第3配線層1036に第1ソルダーレジスト層105を形成し、第4配線層1046に第2ソルダーレジスト層106を形成し、第1ソルダーレジスト層105及び第2ソルダーレジスト層106内にそれぞれ第1ソルダーレジスト開きウインドウ1051及び第2ソルダーレジスト開きウインドウ1061を設けることができる。
【0034】
図6を参照すると、素子埋め込みパッケージ構造300を示す断面模式図である。銅箔1011の上面のみに第1誘電体層101が形成されており、素子107の端子1071が第2誘電体層102内に埋め込まれ、素子107の端子1071が接続銅ピラー1023を介して第2配線層1042に導通接続されることが、埋め込み構造300と埋め込み構造100との異なる点である。
【0035】
いくつかの実施形態では、銅箔1011に複数の素子開口枠を形成し、複数の素子をマウントすることができ、且つ複数の素子は第2誘電体層102によって分離される。
【0036】
図7(a)~7(l)を参照すると、
図4の素子埋め込みパッケージ構造100及び
図5の素子埋め込みパッケージ構造200の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【0037】
前記製造方法は、次のステップを含む。表面を超粗化処理した銅箔1011を用意し、且つ銅箔1011の上下面にそれぞれ第1誘電体材料を積層して第1誘電体層101を形成し、第1誘電体層101に第1特徴パターンを形成するステップ(a)であって、
図7(a)に示すとおりである。銅箔1011に対する表面超粗化処理により、銅箔1011の表面積を増やして、銅箔1011と第1誘電体層101との結合力を増加することができる。銅箔1011を第1誘電体層101内に予め設けることにより、埋め込みパッケージ構造の放熱効率を効果的に向上させることができる。
【0038】
通常、第1誘電体材料には、無機フィラー強化の高分子媒体が含まれてもよい。好ましくは、前記高分子媒体は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル又はそれらの組み合わせから選択される。好ましくは、前記無機フィラーは、セラミックフィラー、ガラス繊維又はそれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、前記高分子媒体は感光性高分子樹脂であり、例えば感光性ポリイミド樹脂又は感光性ポリフェニレンエーテル樹脂、例えばMicrosystems HD-4100、Hitachi PVF-02等である。
【0039】
通常、第1誘電体材料が非感光性材料である場合、プラズマエッチング、レーザドリル加工又は機械ドリル加工等の方法により、第1誘電体層101に第1特徴パターンを形成することができ、第1誘電体材料が感光性材料である場合、露光現像の方法により、第1誘電体層101に第1特徴パターンを形成することができる。
【0040】
次に、第1特徴パターンを介して露出している銅箔1011をエッチングして素子開口枠1012及び銅ピラー開口枠1014を形成し、且つ銅箔1011の底面に接着層1013を施すステップ(b)であって、
図7(b)に示すとおりである。接着層1013は、粘着テープであり、通常は、市販されている熱分解又は紫外線照射により分解可能な透明な膜である。銅箔1011の底面に接着層1013を施すことにより、素子開口枠1012の内部に接着層を予め設ける必要がないため、接着層を精確に施す必要がある既存の技術的解決手段の問題を解決し、各素子が比較的水平な基準面に位置するため、後続の素子のうねりによる層追加での導通の難しさを解決する。
【0041】
その後、素子開口枠1012内に素子107をマウントし、銅箔1011に第2誘電体材料を積層して第2誘電体層102を形成するステップ(c)であって、
図7(c)に示すとおりである。通常、第2誘電体層102の上面が第1誘電体層101の上面より高い。素子107は、能動素子であっても、受動素子であってもよく、素子107は、端子1071を介して基板に電気的に接続されており、素子107の端子1071を素子開口枠1012内に露出している接着層1013に貼り付けることにより、素子107の位置を固定することができる。第2誘電体材料には、無機フィラー強化の高分子媒体が含まれてもよい。好ましくは、前記高分子媒体は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル又はそれらの組み合わせから選択される。好ましくは、前記無機フィラーは、セラミックフィラー、ガラス繊維又はそれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、前記高分子媒体は、感光性高分子樹脂であり、例えば感光性ポリイミド樹脂又は感光性ポリフェニレンエーテル樹脂、例えばMicrosystems HD-4100、Hitachi PVF-02等である。
【0042】
次に、第2誘電体層102のビアピラー開口枠にビアパターンを形成し、接着層1013を除去するステップ(d)であって、
図7(d)に示すとおりである。通常、第2誘電体材料が非感光性材料である場合、プラズマエッチング、レーザドリル加工又は機械ドリル加工等の方法を採用して、第2誘電体層102にビアパターンを形成することができ、第2誘電体材料が感光性材料である場合、露光現像の方法を採用して、第2誘電体層102にビアパターンを形成することができる。加熱又は紫外線照射分解により接着層1013を直接除去することができる。
【0043】
その後、ビアパターン内に及び第2誘電体層102の上下面に、それぞれ第1金属シード層1021を堆積し、ビアパターンに銅を電気めっきしてビアピラー1022を形成し、第2誘電体層102の上下面でそれぞれ板全体に銅を電気めっきして第1銅層1031及び第2銅層1041を形成するステップ(e)であって、
図7(e)に示すとおりである。通常、無電解めっき又はスパッタリングの方法を採用してビアパターン内に及び第2誘電体層102の上下面にそれぞれ第1金属シード層1021を堆積し、第1金属シード層1021の材料には、チタン、銅、チタンタングステン合金及びそれらの組合せが含まれ、第1金属シード層1021の厚さは0.8~5μmであってもよく、好ましくは、まず0.1μmのチタン層をスパッタリングし、その後1μmの銅層をスパッタリングする方法を採用して第1金属シード層1021を製造する。
【0044】
次に、ステップ(e)に続いて、第1銅層1031及び第2銅層1041にそれぞれ第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層を施し、パターニングして、第3特徴パターン及び第4特徴パターンを形成し、且つ第3特徴パターン及び第4特徴パターンを介して第1銅層1031及び第2銅層1041をそれぞれエッチングすることにより第1配線層1032及び第2配線層1042を形成し、第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層を除去し、露出している第1金属シード層1021をエッチングするステップ(f)であって、
図7(f)に示すとおりである。通常、実際の必要に応じて、露光現像の方法によりフォトレジスト層をパターニングすることにより特徴パターンを形成することができる。
【0045】
その後、第1配線層1032及び第2配線層1042に第1ソルダーレジスト層105及び第2ソルダーレジスト層106をそれぞれ施し、且つ露出している金属表面をそれぞれ処理して第1ソルダーレジスト開きウインドウ1051及び第2ソルダーレジスト開きウインドウ1061を形成するステップ(g)であって、
図7(g)に示すとおりである。通常、まずソルダーレジスト印刷を行い、その後露光現像の方法を採用してソルダーレジスト層を製造することができ、化学ニッケルパラジウム金又はOSPの方法により金属表面処理を行う。
【0046】
次に、ユニット切断領域で切断路108に沿って製品を切断して、素子埋め込みパッケージ構造ユニットを得るステップ(h)であって、
図7(h)に示すとおりである。
【0047】
その後、ステップ(e)に続いて、第1銅層1031及び第2銅層1041に第1フォトレジスト層1034及び第2フォトレジスト層1044をそれぞれ施し、パターニングして第3特徴パターン及び第4特徴パターンを形成し、且つ第3特徴パターン及び第4特徴パターンを介して第1銅層1031及び第2銅層1041をそれぞれエッチングして、第1配線層1032及び第2配線層1042を形成するステップ(i)であって、
図7(i)に示すとおりである。
【0048】
次に、第1配線層1032及び第2配線層1042にそれぞれ第3フォトレジスト層1035及び第4フォトレジスト層1045を施し、パターニングして第5特徴パターン及び第6特徴パターンを形成し、第5特徴パターン及び第6特徴パターンを電気めっきしてそれぞれ第1ビアピラー1033及び第2ビアピラー1043を形成するステップ(j)であって、
図7(j)に示すとおりである。
【0049】
その後、第1フォトレジスト層1034、第2フォトレジスト層1044、第3フォトレジスト層1035及び第4フォトレジスト層1045を除去し、露出している第1金属シード層1021をエッチングし、且つ第1配線層1032及び第2配線層1042にそれぞれ第3誘電体材料を積層して、第3誘電体層103及び第4誘電体層104を形成し、第3誘電体層103及び第4誘電体層104を薄くして第1ビアピラー1033及び第2ビアピラー1043の端部を露出させるステップ(k)であって、
図7(k)に示すとおりである。通常、第3誘電体材料には、無機フィラー強化の高分子媒体が含まれてもよい。好ましくは、前記高分子媒体は、ポリイミド、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリフェニレンエーテル又はそれらの組み合わせから選択される。好ましくは、前記無機フィラーは、セラミックフィラー、ガラス繊維又はそれらの組み合わせから選択される。より好ましくは、前記高分子媒体は感光性高分子樹脂であり、例えば感光性ポリイミド樹脂又は感光性ポリフェニレンエーテル樹脂、例えばMicrosystems HD-4100、Hitachi PVF-02等である。第3誘電体材料が非感光性材料である場合、プラズマエッチング、レーザドリル加工又は機械ドリル加工等の方法により第3誘電体層103及び第4誘電体層104にビアを形成することができ、第3誘電体材料が感光性材料である場合、露光現像の方法により第3誘電体層103及び第4誘電体層104にビアを形成することができる。
【0050】
次に、第3誘電体層103及び第4誘電体層104の表面に第3配線層1036及び第4配線層1046をそれぞれ製造するステップ(l)であって、
図7(l)に示すとおりである。通常、
第3誘電体層及び第4誘電体層の表面にそれぞれ第2金属シード層及び第3金属シード層を堆積するサブステップと、
第2金属シード層及び第3金属シード層でそれぞれ板全体に銅を電気めっきして第3銅層及び第4銅層を形成するサブステップと、
第3銅層及び第4銅層の外にそれぞれ第5フォトレジスト及び第6フォトレジストを施すサブステップと、
第5フォトレジスト及び第6フォトレジストをそれぞれパターニングして第7特徴パターン及び第8特徴パターンを形成するサブステップと、
第7特徴パターン及び第8特徴パターンを介して第3銅層及び第4銅層をそれぞれエッチングして、第3配線層1036及び第4配線層1046を形成するサブステップと、
第5フォトレジスト及び第6フォトレジスト層を除去するとともに、第2金属シード層及び第3金属シード層をエッチングするサブステップと、を含む。
【0051】
通常、無電解めっき又はスパッタリングの方法を採用して、第2金属シード層及び第3金属シード層を製造することができ、第2金属シード層及び/又は第3金属シード層には、チタン、銅、チタンタングステン合金又はそれらの組合せが含まれてもよく、第2金属シード層及び/又は第3金属シード層の厚さは0.8~5μmであってもよく、好ましくは、まず0.1μm厚さのチタン層をスパッタリングし、その後1μmの銅層をスパッタリングする方法を採用して第2金属シード層及び第3金属シード層を製造する。
【0052】
その後、第3配線層1036及び第4配線層1046にそれぞれ第1ソルダーレジスト層105及び第2ソルダーレジスト層106を施し、且つ露出している金属表面をそれぞれ処理して第1ソルダーレジスト開きウインドウ1051及び第2ソルダーレジスト開きウインドウ1061を形成するステップ(m)であって、
図7(m)に示すとおりである。
【0053】
最後に、ユニット切断領域で切断路108に沿って製品切断を行って、素子端子面が下を向く埋め込み構造ユニットを得るステップ(n)であって、
図7(n)に示すとおりである。
【0054】
図8(a)~8(j)を参照すると、
図6の素子埋め込みパッケージ構造300の製造方法の各ステップの中間構造を示す断面模式図である。
【0055】
前記製造方法は、次のステップを含む。表面を超粗化処理した銅箔1011を用意し、且つ銅箔1011の上面に第1誘電体材料を積層して第1誘電体層101を形成し、第1誘電体層1011内に第1特徴パターンを形成するステップ(a)であって、
図8(a)に示すとおりである。
【0056】
次に、銅箔1011の下面に接着層1013を施すステップ(b)であって、
図8(b)に示すとおりである。
【0057】
その後、第1特徴パターンの露出している銅箔1011をエッチングして素子開口枠1012とビアピラー開口枠1014と切断路開口枠1015とを形成するステップ(c)であって、
図8(c)に示すとおりである。通常、ビアピラー開口枠1014は、後続のビアピラーの製造に用いられ、切断路開口枠1015は、後続工程の各ユニットの分割に用いられる。
【0058】
次に、素子開口枠1012内に素子107をマウントし、銅箔1011の上方に第2誘電体材料を積層するステップ(d)であって、
図8(d)に示すとおりである。通常、素子107の端子1071を素子開口枠1012内の露出している接着層1013に貼り付けることにより、素子107の位置を固定することができる。第2誘電体材料の上面は第1誘電体層101の上面より高い。
【0059】
その後、接着層1013を除去し、且つ銅箔1011の下方に第2誘電体材料を積層して、第2誘電体層102を形成するステップ(e)であって、
図8(e)に示すとおりである。通常、第2誘電体材料の下面は素子107の下面を超え、銅箔1011及びその上面の第1誘電体層101が第2誘電体層102内に完全に埋め込まれる。
【0060】
次に、第2誘電体層102内にビアパターンを形成するステップ(f)であって、
図8(f)に示すとおりである。
【0061】
その後、ビアパターン内に及び第2誘電体層102の上下面にそれぞれ第1金属シード層1021を堆積し、ビアパターン内で銅を電気めっきしてビアピラー1022及び接続銅ピラー1023を形成し、第2誘電体層102の上下面でそれぞれ板全体に銅を電気めっきして、第1銅層1031及び第2銅層1041を形成するステップ(g)であって、
図8(g)に示すとおりである。接続銅ピラー1023は、後続工程で素子107の端子1071を第2配線層と導通接続するために用いられる。
【0062】
次に、第1銅層1031及び第2銅層1041に第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層をそれぞれ施し、第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層をパターニングして第3特徴パターン及び第4特徴パターンをそれぞれ形成し、且つ第3特徴パターン及び第4特徴パターンを介して第1銅層1031及び第2銅層1041をそれぞれエッチングして第1配線層1032及び第2配線層1042を形成し、第1フォトレジスト層及び第2フォトレジスト層を除去し、露出している第1金属シード層1021をエッチングするステップ(h)であって、
図8(h)に示すとおりである。
【0063】
その後、第1配線層1032及び第2配線層1042に第1ソルダーレジスト層105及び第2ソルダーレジスト層106をそれぞれ施し、且つ露出している金属表面をそれぞれ処理して第1ソルダーレジスト開きウインドウ1051及び第2ソルダーレジスト開きウインドウ1061を形成するステップ(i)であって、
図8(i)に示すとおりである。
【0064】
最後に、ユニット切断領域で切断路108に沿って製品切断を行って、素子端子面が下を向く埋め込み構造ユニットを得るステップ(j)であって、
図8(j)に示すとおりである。
【0065】
なお、本製品は、格子状配列であり、複数の素子を有する複数のユニットを含み、切断によりいくつかのユニットに分割されることができ、上記のフローは、あくまでデモ方法として使用され、各ユニット内の組合せは実際のニーズに応じて任意に組み合わせることができ、例えば、複数の素子を含んでもよく、且つ、本構造は、2層に限定されず、実際のニーズに合わせて増層することができ、実際のニーズに応じて1つ以上の付加層を追加した構造を設計する。前記付加層には、誘電体層及び配線層が含まれてもよい。
【0066】
当業者は、本発明が、本明細書において具体的に図示及び説明された文脈に限定されないことを認識するであろう。そして、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義され、上記の各技術特徴の組合せ及びサブ組合せ並びにその変形と改良を含み、当業者は、上記の説明を読むことでそのような組み合わせ、変形及び改良を思いつくであろう。
【0067】
特許請求の範囲において、用語「含む」及びその変形、例えば「備える」、「含有」等は、列挙された部材が含まれるが、一般に他の部材を除外しないことを意味する。
【符号の説明】
【0068】
100 素子埋め込みパッケージ構造
101 第1誘電体層
1011 銅箔
1012 素子開口枠
1013 接着層
1014 銅ピラー開口枠
1015 切断路開口枠
102 第2誘電体層
1021 第1金属シード層
1022 ビアピラー
1023 接続銅ピラー
103 第3誘電体層
1031 第1銅層
1032 第1配線層
1033 第1導通ピラー
1034 第1フォトレジスト層
1035 第3フォトレジスト層
1036 第3配線層
104 第4誘電体層
1041 第2銅層
1042 第2配線層
1043 第2導通ピラー
1044 第2フォトレジスト層
1045 第4フォトレジスト層
1046 第4配線層
105 第1ソルダーレジスト層
1051 第1ソルダーレジスト開きウインドウ
106 第2ソルダーレジスト層
1061 第2ソルダーレジスト開きウインドウ
107 素子
1071 端子
108 切断路
200 素子埋め込みパッケージ構造
300 素子埋め込みパッケージ構造