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特開2024-28180球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置及び加熱装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028180
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置及び加熱装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/06 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H05B3/06 B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130671
(22)【出願日】2023-08-10
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-06
(31)【優先権主張番号】202210985372.9
(32)【優先日】2022-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523306209
【氏名又は名称】東方電気(広州)重型機器有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dongfang (Guangzhou) Heavy Machinery Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.313,Lianxi Avenue,Huangge Town,Nansha District,Guangzhou City,Guangdong Province,511455,China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】韓 峰
(72)【発明者】
【氏名】甄 恵安
(72)【発明者】
【氏名】李 昭
(72)【発明者】
【氏名】甘 玉麟
【テーマコード(参考)】
3K092
【Fターム(参考)】
3K092PP20
3K092QA05
3K092QB31
3K092RF02
3K092RF17
3K092SS14
3K092TT08
3K092VV40
(57)【要約】      (修正有)
【課題】被加熱領域の表面に対する可撓性電熱シートの貼り合わせ及び固定を改善し、加熱効率を一層高めるために、加熱支持装置を提供する。
【解決手段】本発明は、原子力発電用電圧レギュレータの溶接継目の加工の技術分野に属し、球形ヘッドに固定される第1シュラウドアセンブリと、筒体の内面又は外面に固定される第2シュラウドアセンブリと、可撓性電熱シートを押し付けるためのいくつかの押付部品とを含み、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリは、いずれも、円弧状に配置される複数の接続部品を含み、複数の接続部品同士は、取り外し可能な接続構造によって接続され且つ組み合わされてリング構造として形成され、前記押付部品の両端は、それぞれ、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品に接続され、且つ前記押付部品は、加熱領域における可撓性電熱シートに押し付けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置であって、
球形ヘッドに固定される第1シュラウドアセンブリと、筒体の内面又は外面に固定される第2シュラウドアセンブリと、可撓性電熱シートを押し付けるためのいくつかの押付部品とを含み、
前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリは、いずれも、円弧状に配置される複数の接続部品を含み、複数の接続部品同士は、取り外し可能な接続構造によって接続され且つ組み合わされてリング構造として形成され、前記押付部品の両端は、それぞれ、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品に接続され、且つ前記押付部品は、加熱領域における可撓性電熱シートに押し付けられることを特徴とする球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項2】
前記第1シュラウドアセンブリの接続部品は、円弧状に配置される接続管であることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項3】
前記第2シュラウドアセンブリの接続部品は、円弧状に配置される接続板であることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項4】
前記接続部品の両端にいずれも繋合板が設けられ、前記繋合板は、径方向に沿って延在するように設けられ、前記繋合板に繋合穴が設けられ、
前記取り外し可能な接続構造は、両頭スタッドと、2組のナットアセンブリとを含み、前記両頭スタッドの両端は、それぞれ、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品の繋合板の繋合穴内に穿設され、2組の前記ナットアセンブリは、それぞれ、前記両頭スタッドに係合して接続され且つ前記繋合板をロックすることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項5】
前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品にいずれも複数の固定ボルトが設けられ、前記押付部品の両端にいずれも固定穴が設けられ、前記押付部品の両端は、それぞれ、前記固定穴を通って前記固定ボルトに穿設され、且つ固定ナットによってロックされて固定されることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項6】
複数の前記固定ボルトは、周方向に沿って等間隔に並んで前記接続部品に設けられ、且つ前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリにおける接続部品は一対一で対応して設けられることを特徴とする請求項5に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項7】
前記押付部品の断面は「C」字状のように設けられることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項8】
前記押付部品に複数の調整用取付穴が設けられ、複数の前記調整用取付穴は、前記接続部品における固定ボルトに適合して設けられ、複数の前記調整用取付穴は、前記押付部品の長さ方向に沿って並んで設けられることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項9】
前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品は少なくとも3つ設けられることを特徴とする請求項1に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置と、可撓性電熱シートと、給電装置とを含み、前記可撓性電熱シートは、前記給電装置に電気的に接続され、前記給電装置は、前記可撓性電熱シートに電力を供給し、前記可撓性電熱シートは、球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱領域を覆い、2つの前記球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置は、それぞれ、球形ヘッドと筒体の外面及び球形ヘッドと筒体の内面に設けられることを特徴とする加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電用電圧レギュレータの溶接継目の加工の技術分野に属し、具体的には、球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置及び加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電用電圧レギュレータの球形ヘッドを筒体セクションに溶接した後、溶接継目に加熱処理を行って、溶接応力を解消する必要がある。溶接継目の応力を解消する時には、所定の領域に対して、高温(600℃)になるまで加熱する必要がある。従来行われている加熱の方式は、天然ガスを原料としてトーチで加熱することであり、これによって応力解消の効果を得る。
【0003】
従来技術では、トーチ加熱の方式を用いて、被加熱製品の異なる形状及び位置に対して加熱処理を行うことができるが、加熱の過程では、天然ガスが空気の中で燃焼し、筒体の溶接継目を加熱する時には、空気の流れ、環境温度などの要因の影響で、溶接継目に対する加熱効率は低く、加熱時間が延長し、エネルギーの無駄が多くなり、二酸化炭素、二酸化硫黄などの廃ガスが多く発生するため、現在の環境要件に合致しない。
【0004】
出願人は、上記の問題を解決するために、可撓性電熱シートを用いて溶接継目を加熱する方式を提案し、具体的には、可撓性電熱シートを被加熱領域に覆わせ、熱伝導の方式で熱を被加熱領域の表面に伝達することにより、製品に対する加熱処理を実現し、溶接継目の応力を解消する。前記加熱方式を用いる場合に、可撓性電熱シートを被加熱領域の表面によりよく貼り合わせ、固定して、加熱効率を一層高めるために、溶接継目の加熱支持装置を提案する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来技術の上記の欠点をなくすために、球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置を提供することを目的とし、当該装置は、可撓性電熱シートに対する固定及び押し付けを実現し、可撓性電熱シートを被加熱領域の表面に緊密に貼り合わせ、熱損失を避けて、加熱効率を高める。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、前記溶接継目の加熱支持装置を含む加熱装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明で前記技術的課題を解決するために用いる技術的解決手段は次のとおりである。
球形ヘッドに固定される第1シュラウドアセンブリと、筒体の内面又は外面に固定される第2シュラウドアセンブリと、可撓性電熱シートを押し付けるためのいくつかの押付部品とを含む球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置であって、
前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリは、いずれも、円弧状に配置される複数の接続部品を含み、複数の接続部品同士は、取り外し可能な接続構造によって接続され且つ組み合わされてリング構造として形成され、前記押付部品の両端は、それぞれ、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品に接続され、且つ前記押付部品は、加熱領域における可撓性電熱シートに押し付けられる。
【0008】
好ましくは、前記第1シュラウドアセンブリの接続部品が、円弧状に配置される接続管である。
【0009】
好ましくは、前記第2シュラウドアセンブリの接続部品が、円弧状に配置される接続板である。
【0010】
好ましくは、前記接続部品の両端にいずれも繋合板が設けられ、前記繋合板は、径方向に沿って延在するように設けられ、前記繋合板に繋合穴が設けられ、
前記取り外し可能な接続構造は、両頭スタッドと、2組のナットアセンブリとを含み、前記両頭スタッドの両端は、それぞれ、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品の繋合板の繋合穴内に穿設され、2組の前記ナットアセンブリは、それぞれ、前記両頭スタッドに係合して接続され且つ前記繋合板をロックする。
【0011】
好ましくは、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品にいずれも複数の固定ボルトが設けられ、前記押付部品の両端にいずれも固定穴が設けられ、前記押付部品の両端は、それぞれ、前記固定穴を通って前記固定ボルトに穿設され、且つ固定ナットによってロックされて固定される。
【0012】
好ましくは、複数の前記固定ボルトが、周方向に沿って等間隔に並んで前記接続部品に設けられ、且つ前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリにおける接続部品は一対一で対応して設けられる。
【0013】
好ましくは、前記押付部品の断面が「C」字状のように設けられる。
【0014】
好ましくは、前記押付部品に複数の調整用取付穴が設けられ、複数の前記調整用取付穴は、前記接続部品における固定ボルトに適合して設けられ、複数の前記調整用取付穴は、前記押付部品の長さ方向に沿って並んで設けられる。
【0015】
好ましくは、前記第1シュラウドアセンブリ及び前記第2シュラウドアセンブリの接続部品が少なくとも3つ設けられる。
【0016】
2つの前記球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置と、可撓性電熱シートと、給電装置とを含む加熱装置であって、前記可撓性電熱シートは、前記給電装置に電気的に接続され、前記給電装置は、前記可撓性電熱シートに電力を供給し、前記可撓性電熱シートは、球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱領域を覆い、2つの前記球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置は、それぞれ、球形ヘッドと筒体の外面及び球形ヘッドと筒体の内面に設けられる。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明の有益な効果は次のとおりである。
本発明の溶接継目の加熱支持装置は、第1シュラウドアセンブリ及び第2シュラウドアセンブリを球形ヘッドと筒体の内外面に対応して固定することにより、原子力発電用電圧レギュレータの異なる構造の表面(円筒面、非円筒面)との係合接続及び固定を実現し、押付部品を固定しにくいという技術的課題を解決しており、押付部品に対する支持及び固定に役立ち、押付部品による可撓性電熱シートの押し付けの安定性を向上させ、可撓性電熱シートをよく包み込み、同時に保温の役割を果たし、熱損失を避けて、溶接継目の加熱効率を高めるために役立つ。
【0018】
本発明の加熱装置は、電熱の方式で球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱領域を加熱し、溶接継目の加熱支持装置を併用することにより、空気、温度という環境の影響を軽減させ、溶接継目の加熱効率を高めるために役立つ。加熱の過程で廃ガスが生じないため、グリーンで環境に配慮しており、また、作業しやすく、安全性がある。
【0019】
以下、本発明の実施例の技術的解決手段をより明瞭に説明するために、実施例の説明で使用する図面を簡単に紹介する。言うまでもないが、以下に説明される図面は本発明の実施例の一部であり、当業者は、新規性のある作業をせず、これらの図面から他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置(外部支持装置)の模式図である。
図2図2は、図1のAの拡大図である。
図3図3は、本発明の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置(内部支持装置)の模式図である。
図4図4は、図3のBの拡大図である。
図5図5は、本発明の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置が球形ヘッドと筒体の内外面に取り付けられた後の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の前記目的、特徴及び利点が明瞭に理解されるよう、図面及び特定の実施形態を用いて本発明を詳細に説明する。なお、矛盾がない限り、本願の実施形態及実施形態における特徴を互いに組み合わせることができる。以下の説明では本発明を充分に理解するために多くの詳細が述べられているが、説明される実施形態は本発明の実施形態の全てではなく、その一部に過ぎない。当業者が本発明の実施形態に基づいて、新規性のある作業をすることなく得ていた他の実施形態の全てが、本発明の請求範囲に属する。
【0022】
特に定義がない限り、本明細書で使用される技術及び科学用語の全てが当業者の一般的な理解と同じ意味を有する。本明細書では、本発明の明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明するために用いられ、本発明を限定しようとするものではない。
【0023】
(実施例1)
図1図5を参照すると、本実施例は、球形ヘッド10に固定される第1シュラウドアセンブリ1と、筒体9の内面又は外面に固定される第2シュラウドアセンブリ2と、可撓性電熱シート12を押し付けるためのいくつかの押付部品3とを含む球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置を開示し、第1シュラウドアセンブリ1は、円弧状に配置される複数の接続部品101を含み、第2シュラウドアセンブリ2は、円弧状に配置される複数の接続部品201を含み、複数の接続部品101と複数の接続部品201は、取り外し可能な接続構造によって接続され且つ組み合われてリング構造として形成され、押付部品3の両端は、それぞれ、第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品に接続され、且つ押付部品3は、加熱領域における可撓性電熱シート12に押し付けられる。
【0024】
図1図5を参照すると、第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101は、円弧状に配置される接続管である。これにより、管状構造の第1シュラウドアセンブリ1が固定されて球形ヘッド10にロックされる時に、球形ヘッド10の球面と線接触となることが実現され、安定性を向上させるために役立ち、位置決めの役割を果たす。具体的には、接続管は、鋼管を湾曲させて成形されてもよい。
【0025】
図1図5を参照すると、第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201は、円弧状に配置される接続板である。接続板を第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201とし、板状の構造を利用して、筒体9の内外面との接触面積を増やすことにより、第2シュラウドアセンブリ2と筒体9の内外面との間の摩擦力を増加させ、これにより安定性を向上させ、位置ずれを避ける。具体的には、接続板は、鋼板を圧延して得られてもよい。
【0026】
図1図5を参照すると、接続部品101及び接続部品201の両端にいずれも繋合板6が設けられ、繋合板6は、径方向に沿って延在するように設けられ、繋合板6に繋合穴が設けられ、取り外し可能な接続構造は、両頭スタッド7と、2組のナットアセンブリ8とを含み、第1シュラウドアセンブリ1における両頭スタッド7の両端は、それぞれ、第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101の繋合板6の繋合穴内に穿設され、第2シュラウドアセンブリ2における両頭スタッド7の両端は、それぞれ、接続部品201の繋合板6の繋合穴内に穿設され、2組のナットアセンブリ8は、それぞれ、両頭スタッド7に係合して接続され且つ繋合板6をロックする。具体的には、本実施例でナットアセンブリ8は、2つのナットを含み、当該2つのナットは、いずれも両頭スタッド7の片端のねじ部に係合して接続され、且つそれぞれ繋合板6の両側に位置する。2組のナットアセンブリ8と両頭スタッド7でロックすることにより、2つの接続部品101又は2つの接続部品201の端部の接続及び固定を実現し、これにより第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2の組み立てを実現し、取り外し可能な接続の目的を達成する。また、組み立てる過程で、両頭スタッド7の両端のナットアセンブリ8を適切に調整することにより、2つの接続部品101の端部の間の距離又は2つの接続部品201の端部の間の距離をわずかに増加又は短縮させることができ、これにより第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2の拡大又は縮小を実現して、異なる位置の加熱の支持及び固定に適応し、柔軟性に優れる。
【0027】
また、本実施例の取り外し可能な接続構造としては、従来技術の他の実施形態、例えば、バックル構造を用いてもよい。
【0028】
図1及び図2を参照すると、さらに、本実施例における第1シュラウドアセンブリ1の繋合板6は接続部品101の外側に設けられ、第2シュラウドアセンブリ2の繋合板6は接続部品201の外側に設けられ、即ち、複数の接続部品101又は複数の接続部品201によって形成されたリングの外部に位置する。これにより、本実施例の球形ヘッド10と筒体9の内外面の溶接継目の加熱支持装置は、球形ヘッド10と筒体9の溶接継目の外面における可撓性電熱シート12の支持及び固定のために用いられ、外部支持装置と呼ぶことができる。繋合板6を外側に設けるのは、製品の外面において取り付けと取り外しを行うために役立つ。本実施例では、外部支持装置の第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201はいずれも3つ設けられ、即ち、運搬と取り付けを行いやすく、取り付けの難しさが下がるよう、リング状の第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2を3段に等分する。
【0029】
図3及び図4を参照すると、別の実施例として、第1シュラウドアセンブリ1の繋合板6を接続部品101の内側に設け、第2シュラウドアセンブリ2の繋合板6を接続部品201の内側に設け、即ち、複数の接続部品101又は複数の接続部品201によって形成されたリングの内部に位置する。これにより、本実施例の球形ヘッド10と筒体9の内外面の溶接継目の加熱支持装置は、球形ヘッド10と筒体9の溶接継目の内面における可撓性電熱シート12の支持及び固定のために用いられ、内部支持装置と呼ぶことができる。繋合板6を内側に設けるのは、製品の内部空間において取り付けと取り外しを行うために役立つ。内部支持装置の第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201はいずれも4つ設けられ、即ち、筒体9の内部空間に一層運搬しやすくなるよう、リング状の第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2を4段に等分する。
【0030】
図1図4を参照すると、第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201にいずれも複数の固定ボルト4が設けられ、押付部品3の両端にいずれも固定穴が設けられ、押付部品3の両端は、それぞれ、固定穴を通って固定ボルト4に穿設され、且つ固定ナット5によってロックされて固定される。本実施例では、固定ナット5は回しやすい蝶ナットであり、加熱領域によっては押付部品3を迅速に着脱できる。複数の固定ボルト4を設けることにより、押付部品3の取り付け固定位置を増やして、柔軟性を向上させ、実際の加熱領域によって押付部品3の位置を柔軟に増設又は調整して、可撓性電熱シート12を押し付けることが確保できる。
【0031】
図1図4を参照すると、複数の固定ボルト4は、周方向に沿って等間隔に並んで接続部品101及び接続部品201に設けられ、且つ第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101と第2シュラウドアセンブリ2の201は一対一で対応して設けられる。
【0032】
図1及び図4を参すると、押付部品3の断面は、「C」字状のように設けられる。さらに、押付部品3が筒体9の内外面及び球形ヘッド10の表面における可撓性電熱シート12に一層押し付けられ、貼り合わせられるように、一定の可撓性を備える押付部品3を用いてもよく、これにより、押付部品3の両端が第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2に固定された後、一定の変形が生じて、可撓性電熱シート12をよりよく覆って押し付けることとなり、球形ヘッド10と筒体9の内外面の溶接継目に対する可撓性電熱シート12の加熱効果を向上させる。
【0033】
本実施例では、押付部品3に複数の調整用取付穴が設けられてもよく、複数の調整用取付穴は、接続部品101及び接続部品201における固定ボルト4に適合して設けられ、複数の調整用取付穴は、押付部品3の長さ方向に沿って並んで設けられる。さらに、複数の調整用取付穴は、等間隔に並んで設けられてもよく、複数の調整用取付穴を設けることにより、押付部品3と接続部品における固定ボルト4の係合の柔軟性を向上させることができ、これにより、実際の加熱領域及び可撓性電熱シート12の位置によって、距離が適切な2つの調整用取付穴又は固定穴を選んで、押付部品3を第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2に固定し、押付部品3を張り詰めて、押し付けの効果を向上させることができる。
【0034】
さらに、可撓性電熱シート12によって覆われた部位に突起物(例えば、マンホール)が存在する場合は、押付部品3の長さが減り、可撓性電熱シート12を完全に覆って包み込みきれない可能性がある。この場合に、押付部品3の外部に可撓性の合成繊維からなる可撓性ベルトを増設して補強してもよく、これにより加熱領域の表面に対する可撓性電熱シート12の貼り合わせが技術要件を満たすことを保証できる。
【0035】
図1図5を参照すると、本実施例の球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置の動作原理は次のとおりである。
原子力発電用電圧レギュレータの球形ヘッド10及び筒体9において被加熱領域を決定し、球形ヘッド10及び筒体9における第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2の位置を記す。
【0036】
次に、まずは球形ヘッドと筒体の外面の外部支持装置の取り付けを完了し、具体的には、まず第2シュラウドアセンブリ2の複数の接続部品201を筒体9の表面に取り付け、具体的には、取り付ける時には、隣り合う2つの接続部品201の端部を両頭スタッド7及びナットアセンブリ8によって接続させて固定し、最終的にリング状の構造を形成して筒体9の表面にしっかりとロックして固定する。続いて、第1シュラウドアセンブリ1の複数の接続部品101を球形ヘッド10に取り付け、取り付けの手順は第2シュラウドアセンブリ2を取り付けるプロセスを参照する。最後に、押付部品3の両端を、それぞれ、第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201の固定ボルト4に穿設し、固定ナット5によって押付部品3の両端をロックし、固定ナット5を用いて押付部品3の端部をロックする場合は、座金を増設して、ロックの強さを高めることができる。この場合に押付部品3が可撓性電熱シート12及び保温層11に押し付けられそれらを包み込むことで、可撓性電熱シート12の固定及び支持を実現する。
【0037】
続いて、さらに球形ヘッドと筒体の内面の内部支持装置を取り付け、取り付けの手順は前記外部支持装置を取り付けるプロセスを参照する。
【0038】
また、外部支持装置を取り付ける時には、まず球形ヘッド10と筒体9の外面において上方に位置する第1シュラウドアセンブリ1の接続部品101及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品201を取り付け、さらに他の接続部品101及び接続部品201の取り付けに備えて、原子力発電用電圧レギュレータを回転させて外面の取り付け位置の向きを調整してもよい。内部支持装置を取り付ける時には、まず球形ヘッド10と筒体9の内面において下方に位置する第1シュラウドアセンブリ1及び第2シュラウドアセンブリ2の接続部品を取り付け、さらに他の接続部品の取り付けに備えて、原子力発電用電圧レギュレータを回転させて内面の取り付け位置の向きを調整してもよい。
【0039】
図5を参照すると、本実施例は、また、2つの前記球形ヘッドと筒体の内外面の溶接継目の加熱支持装置と、可撓性電熱シート12と、給電装置とを含む加熱装置を開示し、可撓性電熱シート12は、給電装置に電気的に接続され、給電装置は、可撓性電熱シート12に電力を供給し、可撓性電熱シート12は、球形ヘッド10と筒体9の内外面の溶接継目の加熱領域を覆う。2つの球形ヘッド10と筒体9の内外面の溶接継目の加熱支持装置は、それぞれ、外部支持装置及び内部支持装置として、それぞれ、球形ヘッドと筒体の外面及び球形ヘッドと筒体の内面に設けられる。
【0040】
さらに、本実施例の加熱装置は、保温層11をさらに含み、保温層11は、可撓性電熱シート12を覆って設けられ、押付部品3は、保温層11を覆うようにその中に押し付けられる。
【0041】
上述したのが本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明に何らかの形式上の限定を加えるものではなく、したがって、本発明の技術的解決手段の内容から逸脱せず、本発明の技術的要旨に基づいて上記の実施例に対して行われるいずれの補正、同等な変化及び潤色が、いずれも本発明の技術的解決手段の範囲に属する。
【符号の説明】
【0042】
1 第1シュラウドアセンブリ
2 第2シュラウドアセンブリ
101/201 接続部品
3 押付部品
4 固定ボルト
5 固定ナット
6 繋合板
7 両頭スタッド
8 ナットアセンブリ
9 筒体
10 球形ヘッド
11 保温層
12 可撓性電熱シート
図1
図2
図3
図4
図5