(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028193
(43)【公開日】2024-03-01
(54)【発明の名称】電子商品棚管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240222BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132366
(22)【出願日】2023-08-15
(31)【優先権主張番号】P 2022130065
(32)【優先日】2022-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】515139846
【氏名又は名称】ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】ユーザに効率的な購買行動を含む様々な目的行為を可能とするとともに実店舗等への来店を促すことを実現する。
【解決手段】電子商品棚管理システムは、商品及び/又はサービスに係る情報を表示装置に表示させる商品サービス情報表示制御手段と、ユーザが商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定する操作を受け付けたことに応じて、目的行為を特定する情報である目的行為特定情報を取得する目的行為特定情報取得手段と、ユーザを特定するユーザ特定情報と目的行為特定情報とを受け取るユーザ目的行為特定情報受信手段と、ユーザによる所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する条件行為特定情報取得手段と、ユーザ特定情報、目的行為特定情報、及び条件行為特定情報に基づいて、条件を満たした場合に、ユーザによる目的行為を可能とする目的行為許否制御手段と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所に設置された表示装置に表示させる商品サービス情報表示制御手段と、
ユーザが前記所定の商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定する操作を受け付けたことに応じて、前記特定された前記商品及び/又はサービスの少なくとも一つに係る所定の目的行為を特定する情報である目的行為特定情報を取得する目的行為特定情報取得手段と、
前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記目的行為特定情報とを受け取るユーザ目的行為特定情報受信手段と、
前記所定の場所における前記ユーザによる所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する条件行為特定情報取得手段と、
前記ユーザ特定情報、前記目的行為特定情報、及び前記条件行為特定情報に基づいて、所定の条件を満たした場合に、少なくとも前記ユーザによる前記所定の目的行為を可能とする目的行為許否制御手段と、
を備える電子商品棚管理システム。
【請求項2】
前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザの端末から前記ユーザ特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項3】
前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザによって提示されたカードから前記ユーザ特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項4】
前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を前記目的行為特定情報の一つとして得る、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項5】
前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を含む前記目的行為特定情報を前記ユーザの端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備える、
請求項4に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項6】
前記目的行為特定情報取得手段は、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る前記履歴を取得し、前記履歴に基づいて入力される前記目的行為特定情報を取得する、
請求項4に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項7】
前記目的行為特定情報取得手段は、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る前記履歴に基づいた、新たな商品及び/又はサービスの提案を前記ユーザに提示する、
請求項4に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項8】
前記条件行為特定情報取得手段は、前記ユーザが前記所定の場所にいる従業員の端末から所定のクーポンを取得する行為に基づいて、前記条件行為特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項9】
前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置に表示された前記所定の商品の説明を前記ユーザの端末で撮像することにより前記条件行為特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項10】
前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置に表示された前記所定の商品及び/又はサービスを試したことを前記ユーザの端末で撮像することにより前記条件行為特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項11】
前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置の近傍に陳列された所定の商品を購入したことを前記ユーザの端末に基づいて確認することにより前記条件行為特定情報を取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項12】
前記目的行為特定情報取得手段において、前記目的行為特定情報の少なくとも1つを、前記所定の商品及び/又はサービスの提供に係る従業員の端末が取得する、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項13】
前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を含む前記目的行為特定情報を前記従業員の端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備える、
請求項12に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項14】
前記商品サービス情報表示制御手段が従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
前記呼出選択表記が選択されたことに応じて所定の前記従業員に対して前記呼出選択表記が選択された旨を報知する従業員報知手段を備える、
請求項12に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項15】
前記商品サービス情報表示制御手段は従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
前記ユーザによる前記呼出選択表記の選択に基づいて、前記ユーザの注文に対する注文識別子を作成し、前記ユーザが参照していた商品及び/又はサービスの識別子やカート情報からなる注文事前情報の識別子を前記注文識別子と紐づけて前記目的行為特定情報としてユーザ特定情報と紐づけて記憶部に保存する、ユーザ目的行為特定情報受信手段を備える、
請求項12に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項16】
印刷機を備え、
前記商品サービス情報表示制御手段は従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
ユーザによる前記呼出選択表記の選択に基づいて、前記目的行為特定情報に紐づけられた識別子を前記印刷機で印刷したレシートを発行し、前記従業員の端末が読み込む前記識別子に基づいて、前記ユーザの前記目的行為特定情報を前記従業員の端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備える、
請求項12に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項17】
前記従業員である第1の従業員の端末に前記ユーザ特定情報を表示し、他の第2の従業員の端末に前記ユーザ特定情報を読み込ませることにより、前記第1の従業員の端末が有する前記目的行為特定情報を前記第2の従業員の端末に共有させる、
請求項12に記載の電子商品棚管理システム。
【請求項18】
前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記目的行為特定情報を所定のWEBサイト及び又は店頭の端末に送信し、前記所定の前記WEBサイト及び又は前記店頭の端末で前記ユーザの前記目的行為特定情報の参照及び又は変更を可能とする、目的行為特定情報送信手段を備える、
請求項1に記載の電子商品棚管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商品棚管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルサイネージに表示された商品を利用者が購入して配送処理を行うシステムに関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所定の商品に関係する実店舗にユーザを誘導する仕組みが近年要求されている。しかしながら、このような要求に十分にこたえられていない状況であった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザに効率的な購買行動を含む様々な目的行為を可能とするとともに実店舗等への来店を促すことを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電子商品棚管理システムは、所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所に設置された表示装置に表示させる商品サービス情報表示制御手段と、ユーザが前記所定の商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定する操作を受け付けたことに応じて、前記特定された前記商品及び/又はサービスの少なくとも一つに係る所定の目的行為を特定する情報である目的行為特定情報を取得する目的行為特定情報取得手段と、前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記目的行為特定情報とを受け取るユーザ目的行為特定情報受信手段と、前記所定の場所における前記ユーザによる所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する条件行為特定情報取得手段と、前記ユーザ特定情報、前記目的行為特定情報、及び前記条件行為特定情報に基づいて、所定の条件を満たした場合に、少なくとも前記ユーザによる前記所定の目的行為を可能とする目的行為許否制御手段と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、実店舗等において所定の行為を行ったユーザに対して当該実店舗に設置されたデジタルサイネージ等に表示された商品及び/又はサービスの購入を含む所定の目的行為を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る電子商品棚管理システムのシステム構成を示す模式図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置のハードウェアの構成を示す図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置及びユーザ端末等の機能的構成を示す図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図5A】本発明の第1実施形態に係る表示装置に表示される画像の例を示す図である。
【
図5B】本発明の第1実施形態に係る表示装置に表示される画像の例を示す図である。
【
図5C】本発明の第1実施形態に係る表示装置に表示される画像の例を示す図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る電子商品棚管理システムのシステム構成を示す模式図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置及、ユーザ端末、及び従業員端末等の機能的構成を示す図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート図である。
【
図11】本発明の第3実施形態に係る処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
<概要>
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付す。同一構成要素にて第1の構成要素、第2の構成要素のように区別する場合には、符号にa、b等が付加される。
【0010】
本実施形態では、ユーザの有するユーザ端末及び表示装置等と連携し、実店舗にて電子商品棚としての表示装置に表示された商品及び/又はサービスがユーザにより選択され、所定の条件がある場合には当該条件が満たされるかを判定し、当該商品及び/又はサービスを当該ユーザに提供する電子商品棚管理システムについて説明する。
【0011】
<電子商品棚管理システム100>
図1に示すように、第1実施形態に係る電子商品棚管理システム100は、情報処理装置1と、表示装置2と、ユーザ310が有するユーザ端末3とを有する。
情報処理装置1と表示装置2とユーザ端末3とは、インターネット等のネットワークである不図示の通信回線を通して接続されている。
情報処理装置1は、所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所に設置された表示装置2に表示する。情報処理装置1は、ユーザ端末3により選択された所定の商品及び/又はサービスを、ユーザ310に提供する工程を管理する。
表示装置2は、商品及び/又はサービスを商品棚のように電子的に表示する、電子商品棚である。表示装置2は、表示モジュール21と表示装置タッチパネル22とを有する。表示装置2は、例えば、実店舗の特設コーナーに設置される。例えば、商品の例が表示装置2に電子的に表示される。商品は例えば陳列には適さない高級ウィスキー、入荷前の季節商品等である。
ユーザ端末3は、携帯型情報処理装置であり、ユーザ端末表示部31とユーザ端末タッチパネル32とユーザ端末撮像装置33とを有する。ユーザ端末3は、商品及び/又はサービスを取得するためのアプリケーションを有する。当該アプリケーションが情報処理装置1と協働する。ユーザ端末3は、ユーザ端末撮像装置33を通して、表示装置2に表示された所定の商品及び/又はサービスを選択する。ユーザ端末3は、ユーザ端末タッチパネル32への入力に基づいて所定の商品及び/又はサービスを選択することもできる。
【0012】
図1に示す電子商品棚管理システム100によれば、ユーザ310は、表示装置2に電子的に表示された商品及び/又はサービスを、ユーザ端末3が有するアプリケーションを通して取得又は享受することができる。
商品に対応付けられる商品識別子、例えば二次元バーコード、が表示装置2に提示される。
ユーザ310は、当該二次元バーコードを読み込むことにより、商品を選択することができる。情報処理装置1は、選択された商品とユーザ310とを特定し、記憶する。ユーザ310は、買い物の登録を続けた後、ユーザ端末3を通して商品を注文、購入することができる。
【0013】
<ハードウェア構成>
(情報処理装置1)
図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置1は、ハードウェアとして、制御部10と、入出力部16と、通信部17と、記憶部18とを有する。制御部10は、プロセッサ11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インタフェース15とを有する。
【0014】
プロセッサ11は、各種演算及び処理を行う。プロセッサ11は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)等である。或いは、プロセッサ11は、これらのうちの複数を組み合わせたものである。また、プロセッサ11は、これらにハードウェアアクセラレーター等を組み合わせたものあっても良い。
【0015】
プロセッサ11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。プロセッサ11は、ROM12に記録されているプログラム又はRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。プログラムの一部又は全部は、プロセッサ11の回路内に組み込まれていても良い。
【0016】
バス14は入出力インタフェース15にも接続される。入出力インタフェース15には、入出力部16と、通信部17と、が接続されている。
【0017】
入出力部16は、有線又は無線により電気的に入出力インタフェース15に接続される。入出力部16は例えばキーボード及びマウス等の入力部と画像を表示するディスプレイ及び音声を拡声するスピーカ等の出力部とによって構成される。なお、入出力部16はタッチパネルのように表示機能と入力機能が一体的な構成であっても良い。
通信部17は、プロセッサ11が、インターネット等を介して他の装置との間で通信を行う装置である。
【0018】
ここで示したハードウェア構成は、あくまで一例であり、特にこの構成に限定されるわけではない。シングルプロセッサ、マルチプロセッサ及びマルチコアプロセッサ等の各種処理装置単体によって構成されるものの他、これら各種処理装置と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びFPGA(Field‐Programmable Gate Array)等の処理回路とが組み合わせられたものをプロセッサ11として機能的構成を実現するものとして採用しても良い。
【0019】
本実施形態に係る表示装置2は、
図2に示すハードウェア構成と同様のハードウェア構成を有する。表示装置2は、入出力部として、
図1に示すように、表示モジュール21と表示装置タッチパネル22とを有する。
【0020】
本実施形態に係るユーザ端末3は、
図2に示すハードウェア構成と同様のハードウェア構成を有する。ユーザ端末3は、情報処理装置1と同様に、制御部と入出力部と通信部と記憶部とを備える。ユーザ端末3は、入出力部として、
図1に示すように、ユーザ端末表示部31とユーザ端末タッチパネル32とユーザ端末撮像装置33とを有する。ユーザ端末3は、例えばスマートフォンである。
【0021】
(表示装置2)
図1に示すように、表示装置2は、ハードウェア構成として、表示モジュール21と表示装置タッチパネル22とを有する。表示装置2の表示モジュール21は、例えば、横2160、縦3840の画素を有する液晶表示モジュールである。商品のよりきめ細かな映像が表示され得る。表示装置タッチパネル22は、例えば、レーザ光の走査と再帰性反射板とを用いた大面積対応のタッチパネルである。
【0022】
<機能的構成>
以下、最初に機能部に沿って説明がなされる。次に、フローチャートに則って時系列に説明がなされる。機能部の説明では、機能に絞って説明がなされる。時系列な説明において、一般的な状況を含めて説明がなされる。
情報処理装置1、表示装置2、ユーザ端末3について、順次説明がなされる。
【0023】
(情報処理装置1)
最初に、情報処理装置1の機能的構成について説明する。
図3に示すように、情報処理装置1は、制御部10の機能部として、商品サービス情報表示制御部101と、ユーザ目的行為特定情報受信部102と、目的行為許否制御部103と、目的行為特定情報送信部104とを備える。
更に、情報処理装置1は、記憶部18に、商品及び/又はサービスに関する情報の記憶部である商品サービス情報記憶部181とユーザ情報の記憶部であるユーザ情報記憶部182と目的行為特定情報記憶部183とを有する。
【0024】
情報処理装置1の制御部10の各機能部は、
図2に示すハードウェアのプロセッサ11等によって実現される。
【0025】
商品サービス情報表示制御部101は、所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所に設置された表示装置2に表示させる。
【0026】
商品は、例えば、店頭に陳列したくない、又は、陳列が難しい、又は、陳列できない商品である。これらの商品が、店頭に設置される表示装置2により表示されることによって、店頭で仮想的に陳列されて、販売が可能となる。以下に商品のより具体的な例について説明する。商品としては、万引き等盗難のリスクがある高価な商品、例えば高級ウィスキが挙げられる。店頭に在庫すると面積・容積効率が悪く従業員410の品出しやユーザ310が店頭から持ち帰るのが大変な商品、例えば、水、米、トイレットペーパー、家電製品等重い、又は/且つ、大きい商品が挙げられる。商品価値として鮮度が重要となる商品、例えば産地直送の農産物、鮮魚、精肉等が挙げられる。入荷前の季節商品の予約、例えば、収穫前の果物や野菜、水揚げ前の鮮魚、加工前の精肉等が挙げられる。
【0027】
上述のように、紙のカタログでは表現できない動画や音声により商品紹介が行なわれることで、ユーザ310に対する商品の認知性が高められ得る。
【0028】
店頭には、例えば、少量の商品をサンプルのみが在庫され、試食や試供品の提供、料理教室や実演販売が行われる。詳細は後述するが、ユーザ310は店頭で実際の商品を体験、体感した上で、表示装置2に表示される電子商品棚とユーザ310の携帯情報端末であるユーザ端末3とを使って商品を購入できる。コスト効率よくユーザ体験が向上させられる。
【0029】
サービスは、例えば、愛犬のトリミングの予約、パッケージ旅行の申し込み、整体講座の申し込み等である。後述する表示装置2の表示装置タッチパネル22をタッチして、サービスを選択する。例えば、カテゴリーを絞る形でサービスの選択が行われる。例えば、家庭のカテゴリが最初に選択され、順次、ペット、犬、サービス、トリミング、トイプードルのように下位のカテゴリーが選択される。そして、選択されたサービスに特定された識別子、例えば二次元バーコード、が選択され、サービス内容がユーザ端末3により取得される。
【0030】
ユーザ目的行為特定情報受信部102は、後述するユーザ310を特定するユーザ特定情報とともに、ユーザ310の端末であるユーザ端末3から得られる所定の目的行為を特定する情報を含む目的行為特定情報を受け取る。
【0031】
ユーザ特定情報は、ユーザ310を特定する情報であり、例えば、店舗が会員ユーザに割り当てる会員番号、登録された電話番号、登録された電子メールアドレス、氏名、住所等である。所定の目的行為は、例えば、商品及び/又はサービスの購入、ロイヤルカスタマーとしての登録、アンケートの入力、等である。ユーザ目的行為特定情報受信部102は、受け取ったユーザ特定情報と目的行為特定情報とを紐づけた上で、ユーザ情報記憶部182と目的行為特定情報記憶部183とにそれぞれ記憶される。
【0032】
目的行為特定情報は、ユーザ特定情報に対応付けられ、目的行為特定情報記憶部183に記憶されている。例えば、ユーザ310が購入予定として挙げた商品は、目的行為特定情報として情報処理装置1の目的行為特定情報記憶部183に蓄積して記憶されている。詳細は後述するが、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴を含む目的行為特定情報を、目的行為特定情報送信部104は、ユーザ310の有するユーザ端末3に送信する。ユーザ310は、適宜蓄積されている目的行為特定情報、例えば購入を予定して選択している商品、を受信し、適宜参照しながら、商品の購入を続けることができる。
【0033】
目的行為許否制御部103は、後述するユーザ310を特定するユーザ特定情報、後述するユーザ310の目的行為を特定する目的行為特定情報、及び、後述するユーザ310による条件行為を特定する条件行為特定情報に基づいて、所定の条件を満たした場合に、ユーザ310による所定の目的行為を可能とする。
【0034】
例えば、所定の目的行為が商品の割引購入であり、条件行為特定情報がモニター情報の提供である。ユーザ310に試供品が提供され、ユーザ310が商品の味、品質、信頼性等に対するモニター消費結果、即ちモニター情報、を提出している場合に、商品の割引購入が許諾される。
【0035】
(表示装置2)
次に、表示装置2の機能的構成について説明する。
【0036】
表示装置2は、制御部の機能的構成として、
図3に示すように、表示部201と選択受付部202と選択情報送信部203とを有する。
【0037】
表示装置2は図示されない制御部を有し、当該制御部の各機能部は、
図2に示すハードウェアと同様のプロセッサ等によって実現される。
【0038】
表示部201は、情報処理装置1からの映像信号を表示モジュール21に表示させる。表示装置2の表示モジュール21に目的行為特定情報、例えば購入対象の商品、が選択可能に表示される。
選択受付部202は、表示装置2のタッチセンサがタッチされることに基づいて、タッチされた座標を特定する。
選択情報送信部203は、当該座標を情報処理装置1に送信する。ユーザ目的行為特定情報受信部102は、当該座標を受信する。ユーザ目的行為特定情報受信部102は、当該座標と表示装置2に表示されている商品及び/又はサービスとに基づいて、ユーザ目的行為特定情報を特定する。例えば、ワインボトルの画像をタッチすることで、ワインの購入というユーザ目的行為特定情報が、ユーザ目的行為特定情報受信部102により特定される。
【0039】
表示装置2が設置される場所は、例えば、希少な商品以外、高級品以外を陳列している実店舗、試食コーナー、メイン商品売り場等である。これらの売り場の一角に、特設売り場として、表示装置2が設置される。その他、表示装置2の設置場所は、例えば、実店舗の入り口である。実店舗の入り口に設置されることにより、例えば、希少なワインの販売、産地の特産品の特別販売、などを来店者に告知し、購買を促すことが可能となる。
【0040】
(ユーザ端末3)
次に、ユーザ端末3の機能的構成について説明する。ユーザ端末3は、電子商品棚管理システム100に係るアプリケーションを有する。ユーザ端末3は、制御部の機能部として、目的行為特定情報取得部301と条件行為特定情報取得部302とを有する。
【0041】
ユーザ端末3の制御部の各機能部は、
図2に示すハードウェア構成と同様のハードウェア構成に基づいて、プロセッサ等によって実現される。
【0042】
ユーザ310が有するユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301は、所定の商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定するユーザ310による操作を受け付けたことに応じて、特定された商品及び/又はサービスの少なくとも一つに係る所定の目的行為を特定する情報を取得する。
<具体例>
【0043】
ユーザ310が商品を購入する場合を例として説明する。ユーザ310は、まず、表示装置2の表示に基づいて、タッチパネルを操作する。表示装置2には、最初に商品カテゴリーが表示され、ユーザ310は、表示装置タッチパネル22を順次タッチする。例えば、商品カテゴリーが最初に選択され、順次、飲料、アルコール、ワイン、産地、フランス国、ボルドー地方、生産年と進み、ボルドー産のワインが表示される。例えば、フランス国ボルドー地方産の2000年製ワインが表示される。
【0044】
フランス国ボルドー地方産の2000年製ワインの写真表示に対応して、商品の識別子、例えば、二次元バーコードが、情報処理装置1の商品サービス情報表示制御部101により、表示モジュール21に表示される。表示装置2に表示された商品の識別子、例えば二次元バーコード、がユーザ端末撮像装置33により撮影され読み取られる。
【0045】
目的行為特定情報取得部301は、ユーザ端末撮像装置33により読み取った情報を所定の目的行為を特定する情報である目的行為特定情報として取得する。
【0046】
所定の目的行為とは、例えば、商品及び/又はサービスの購入、ロイヤルカスタマーとしての登録、アンケートの入力、等である。所定の目的行為とは、上記の例では高級ワインの購入である。
【0047】
条件行為特定情報取得部302は、所定の場所におけるユーザ310による所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する。
【0048】
所定の条件行為は、例えば、従業員410によるクーポンの付与、希少商品又は高級商品に関する説明の閲覧、地域農産物の試食、メイン商品の購入、ロイヤルカスタマーになるための試供品の試用、ロイヤルカスタマーになるためのアンケートへの記入等である。
【0049】
条件行為特定情報取得部302は、例えば、ユーザ端末撮像装置33により二次元バーコードが読み込まれたこと、ICタグが読み取られたこと等を通して、対応する条件行為特定情報を取得する。二次元バーコードは、ユーザ端末3が備えるユーザ端末撮像装置33により撮影される。ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、撮影された二次元バーコードに基づいて二次元バーコードに付された情報である、条件行為特定情報を取得する。
【0050】
二次元コードは、例えば、クーポン、商品の説明書き、試食会場の食卓等に設けられている。ICタグは、例えば、試食会場の地域農産物の棚、試着用ドレスの商品説明タグに付されている。ユーザ端末3が当該ICタグを読み込むことで、例えば、試食会場、結婚式フェアーを訪れるという条件行為が特定される。
【0051】
上記の説明では、条件行為特定情報取得部302は、二次元バーコード又はICタグ等の識別子に基づいて条件行為を特定している。
【0052】
識別子に基づかずに条件行為が取得されることも可能である。条件行為特定情報取得部302は、例えば、メイン商品の購入、試用への登録記録、アンケートの登録記録等により得られる。これらの条件行為は、情報処理装置1の有する目的行為特定情報送信部104に基づいてユーザ端末3に送信される。
【0053】
条件行為特定情報取得部302は、例えば、表示装置2に表示された所定の商品及び/又はサービスの説明をユーザ310の端末であるユーザ端末3で撮像することにより条件行為特定情報を取得する。例えば、条件行為特定情報取得部302は、当該説明の画像からテキストを抽出し、当該説明に含まれるキーワードを解析し、条件行為を特定する。商品は、例えばボルドー産のワインであり、キーワードは例えば、「割引条件充足」「1割引き」「特別割引」等が挙げられる。
【0054】
条件行為特定情報取得部302は、表示装置2に表示された所定の商品及び/又はサービスを試したことをユーザ端末3で撮像することにより条件行為特定情報を取得する。例えば、愛犬のトイプードルのトリミングを試した場合、トリミング後の愛犬が撮影される。トリミングが初めて試されたことを示すスカーフが愛犬の首に巻かれている。条件行為特定情報取得部302は、撮影された画像から当該スカーフを抽出する。条件行為特定情報取得部302は、スカーフの特徴から、トリミングが初めて試されたこと、即ち条件行為特定情報、を取得する。当該条件行為が充足されたことにより、二回目のトリミングに所定の割引が例えば適用される。
【0055】
条件行為特定情報取得部302は、例えば、表示装置2の近傍に陳列された所定の商品を購入したことをユーザ端末3で確認することにより条件行為特定情報を取得する。例えば、当該所定の商品の近傍に、この商品の撮影により0.1%のポイントが付与される旨が表記される。当該表記に則り、ユーザ端末3により当該商品が撮影される。条件行為特定情報取得部302は撮影された画像について、画像認識を行い、当該商品が撮影されていること、即ち条件行為特定情報、を検出する。当該条件行為が充足されたことにより、当日の商品購入に対して0.1%のポイントが付与される。
【0056】
条件行為特定情報取得部302は、メイン商品の購入、試用への登録記録、アンケートの登録記録などにより得られる。これらの条件行為は、情報処理装置1の有する目的行為特定情報送信部104に基づいてユーザ端末3に送信される。
【0057】
上記の通り、情報処理装置1の有する機能部と表示装置2の有する機能部とユーザ端末3の有する機能部との各々について説明がなされた。
【0058】
情報処理装置1の有する機能部と表示装置2の有する機能部と、ユーザ端末3の有する機能部とは協働する。当該協働を通して、各機能部は以下のように機能する。
【0059】
電子商品棚管理システム100において、情報処理装置1の有する商品サービス情報表示制御部101が、所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所(例えば、店舗入り口)に設置された表示装置2に表示させる。例えば、フランスボルドー産高級ワインが表示される。
【0060】
次に、ユーザ端末3が有する目的行為特定情報取得部301が、ユーザ310による所定の商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定する操作を受け付けたことに応じて、特定された商品及び/又はサービスの少なくとも一つに係る所定の目的行為を特定する情報を取得する。例えば、フランスボルドー産高級ワインの購入が目的行為特定情報として取得される。
【0061】
次に、情報処理装置1の有するユーザ目的行為特定情報受信部102が、ユーザ310を特定するユーザ特定情報とともに、ユーザ端末3から得られる所定の目的行為を特定する情報を含む目的行為特定情報を受け取る。例えば、フランスボルドー産高級ワインの購入が目的行為特定情報として取得される。
【0062】
次に、ユーザ端末3の有する条件行為特定情報取得部302が、所定の場所におけるユーザ310による所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する。例えば、ユーザ310が数量限定に対応したクーポンを取得しているとの条件行為特定情報が取得される。
【0063】
次に、情報処理装置1の有する目的行為許否制御部103が、ユーザ特定情報、目的行為特定情報、及び条件行為特定情報に基づいて、所定の条件を満たした場合に、少なくともユーザ310による所定の目的行為を可能とする。
例えば、ユーザ310がクーポンを取得しているとの条件を満たしていることから、ユーザ310によるフランス国ボルドー地方産高級ワインの購入が目的行為許否制御部103により許諾される。
【0064】
<処理の流れ>
本実施形態である電子商品棚管理システム100における処理の流れが、
図4のフローチャートを元に、
図1から
図4、
図5A、
図5B、及び
図5Cを参照し、説明される。具体例として、フランス国ボルドー地方産高級ワインが商品として購入される場合を例として詳細を記載する。
【0065】
図4に示すように、電子商品棚管理システム100の処理がスタートすると、情報処理装置1が、
図5Aに示すように、表示装置2に商品及び/又はサービスを表示する(ステップS101)。情報処理装置1は、表示装置2に、例えば、商品紹介のコンテンツを表示する。コンテンツは、動画、静止画、音声等である。
【0066】
例えば、フランス国ボルドー地方産高級ワインが入荷していることが表示装置2に表示される。
【0067】
ユーザ310が表示装置2の例えば所定の商品をタッチすることに基づいて、商品が選択される。例えば、表示装置2に表示されたフランス国ボルドー地方産高級ワインの画像がユーザ310によりタッチされる。当該タッチを受けて、
図5Bに示すように、商品サービス情報表示制御部101は、当該ワインの詳細、値段などの情報を表示装置2に表示する。商品サービス情報表示制御部101は、併せて、当該情報を特定する二次元バーコードを表示装置2に表示する。
【0068】
ユーザ310は、ユーザ端末3を通して当該二次元バーコードを読み込み、商品及び/又はサービスを選択する(ステップS102)。ユーザ端末3のユーザ端末撮像装置33が当該二次元バーコードを撮影し、ユーザ端末3が有する目的行為特定情報取得部301が当該二次元バーコードで特定される情報を取得する。所定の目的行為を特定する情報である、目的行為特定情報は、当該ワインの購入である。
【0069】
ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301は、目的行為特定情報、例えばフランス国ボルドー地方産高級ワインの購入、を情報処理装置1に送信する。併せて、目的行為特定情報取得部301はユーザ情報を情報処理装置1に送信する。情報処理装置1のユーザ目的行為特定情報受信部102は目的行為特定情報及びユーザ特定情報を受信する(ステップS103)。
【0070】
当該二次元バーコード、商品の識別子、目的行為特定情報に基づいて、情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104は、商品を購入又は予約するための情報、例えば、色、サイズ、味、種類等のバリエーション、売価、在庫数納期等を商品サービス情報記憶部181から取得する。更に、目的行為特定情報送信部104はこれらの情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、
図5Cに示すように、当該目的行為特定情報及び関連する情報をユーザ端末表示部31に適宜表示する(ステップS104)。
【0071】
商品の購入又はサービスに条件が設けられている場合には、その旨が表示装置2に表示される。そして、適宜、ユーザ310に対してクーポンが発行される。例えば、「限定100本、一人当たり2本迄の購入が可能」としてクーポンが発行される。例えば、ユーザ310は、表示装置2の横に待機している従業員410から、紙に印刷されているクーポン券を取得する。クーポン券には、フランス国ボルドー地方産高級ワインの購入に紐づけられた二次元バーコードが印刷されている。ユーザ端末3により当該二次元バーコードが読み込まれる。これにより、条件行為特定情報として、「クーポン券を取得済」であることを条件行為特定情報取得部302が取得する。
【0072】
クーポンが発行されている場合には、クーポン利用という条件行為がユーザ端末3の有する条件行為特定情報取得部302により取得される(ステップS105)。例えば、ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、ユーザ310が所定の場所にいる従業員410の従業員端末4から所定のクーポンを取得することに基づいて条件行為を特定する情報を取得する。
ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、次に、情報処理装置1に対して、条件行為特定情報である、クーポン利用という情報を情報処理装置1に送信する。ユーザ310はクーポンによる便益を受けるととともに実店舗等の従業員410とのコミュニケーションの機会を創出できる。
【0073】
その他の条件行為について例を説明する。
条件行為特定情報取得部302は、表示装置2に表示された所定の商品の説明をユーザ端末撮像装置33で撮像することにより、所定の条件行為を特定する情報を取得する。希少品、高級品等について、商品の説明を確実にユーザ310に閲覧させることができる。
【0074】
ユーザ310はユーザ端末3を用いて商品の説明書きを撮影する。ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、撮影により得られた商品の説明文からキーワードを抜き出す。所定のキーワードが抜き出されるかが検証される。ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、所定のキーワード(例えば、商品の名前、産地など)が含まれている場合に、ユーザ310が商品の説明を読んだ、又は少なくとも説明文の前に居たと判断する。当該判断に基づいて、説明文を読む又は説明文の前に存在する、という所定の条件行為を特定する情報が取得される。
【0075】
条件行為特定情報取得部302は、例えば、表示装置2に表示された所定の商品及び/又はサービスを試したことをユーザ端末3で撮像することにより、所定の条件行為を特定する情報を取得する。例えば、ユーザ端末3で撮影された画像から画像認識技術を用いて所定の商品及び/又はサービスが検出され、検出結果に基づいて所定の商品及び/又はサービスが試されたことが特定される。例えば、これにより、地域農水産物等、商品を店舗に陳列し難い商品について特定のユーザ310に確実に試食させることができる。例えば、地域農産物は、仕入れ量が少なく、且つ、高価であることが多い。このような場合に、例えば、商品の購入履歴に基づいて特定のユーザ310に試食会の案内メールが送付される。ユーザ端末3による商品の撮影を条件とすることで、来店した当該特定のユーザ310に対して試食及び購入を誘導することが可能となる。
【0076】
また、サンプルを試食してアンケートに答えることを条件としてロイヤルカスタマーになれるとする場合、ユーザ端末3による試食品の撮影を条件とし、確実にサンプルのお試し又は試食をユーザ310に実施させることができる。ユーザ端末3による試食品の撮影画像について、目的行為許否制御部103が試食品を画像認識し、試食品が写っていることが認識された場合、条件行為が満たされたと判断する。
【0077】
ユーザ端末3の条件行為特定情報取得部302は、例えば、表示装置2の近傍に陳列された所定のメイン商品を購入したことをユーザ端末3で特定することにより所定の条件行為を特定する情報を取得する。例えば、条件行為特定情報取得部302は、メイン商品に紐づけられた2次元バーコードが読み込まれたことに基づいて、メイン商品が購入されたことを特定する。又は、例えば、メイン商品がユーザ端末3で撮像されることにより、所定の条件行為であるメイン商品の購入を特定する情報を取得する。例えば、ユーザ端末3で撮影された画像から画像認識技術を用いてメイン商品が検出され、検出結果に基づいてメイン商品が購入されたことが特定される。これに基づいて、例えば、メイン商品の肉を購入したユーザ310に対応して周辺商品の焼肉のたれ等を表示装置2に表示させてその場で関連商品を購入させることができる。
【0078】
情報処理装置1の目的行為許否制御部103は、上記目的行為について、ユーザ特定情報、目的行為特定情報、及び条件行為特定情報に基づいて、許否を判定する(ステップS106)。例えば、購入する商品が購入数量限定商品である場合について説明する。目的行為特定情報は、購入数量限定商品の購入である。購入数量限定商品については、例えば、購入前にその商品を購入するためのクーポンを利用又は消費する意思決定を確認するメッセージがユーザ端末3のユーザ端末表示部31に表示される。クーポンを有し使用することが条件行為特定情報である。ユーザ310がクーポンを有し使用することを入力すると、条件が満たされ、クーポンを利用した上でユーザ310は商品を購入することができる。目的行為許否制御部103は、ユーザ310についてのユーザ特定情報を取得し、数量限定商品の購入という目的行為特定情報を取得し、更に、クーポンを有し使用するとの条件行為特定情報を取得し、これらの情報に基づいて、ユーザ310による商品の購入を許諾する。ユーザ310において、数量限定商品の購入が可能となる。
【0079】
購入数量限定商品のクーポンについては、ネットスーパー等のオンライン購入と、実店舗の店頭での購入で同じものが使われてもよい。店頭での購入時は、例えば、従業員410に対して、ユーザ端末3のユーザ端末表示部31に表示されたクーポンの二次元バーコードをユーザ310が提示する。後述する従業員端末4により当該二次元バーコードが読み込まれ、情報処理装置1との通信が行われ、ユーザ310のクーポン利用処理が行われてもよい。上記により、オンライン購入と店頭での購入とを合わせて購入数量の限定を行うことができる。例えば、オンライン又は店頭の何れかで1本のみ購入可能なプレミアムウィスキーが挙げられる。店頭で既にクーポンを利用して購入済であれば、ユーザ情報記憶部182と目的行為特定情報記憶部183とに当該情報が記憶され、当該ユーザはクーポンが利用済となっている。このため、当該ユーザはプレミアムウィスキーをオンラインでは購入できない。
【0080】
商品の注文、変更等が継続されるかが、情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104により、ユーザ端末3を通してユーザ310に質問される(ステップS107)。継続される場合(ステップS107:Yes)には、処理は、ステップS101に戻る。継続されない場合(ステップS107:No)には、目的行為が確定する次のステップ(ステップS108)に進む。
【0081】
ステップS108において、目的行為として、目的行為許否制御部103が注文する商品及びその数量、注文するサービスの内容を確定する。
【0082】
目的行為の確定を受け、処理は、追加情報の入力(ステップS109)に進む。情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104は、追加として必要な情報をユーザ端末3に送信して要求する。ユーザ310は、要求される追加情報をユーザ端末3に入力する。入力された追加情報はユーザ端末3からユーザ端末3の備える通信部を通して情報処理装置1に送信される。ユーザ目的行為特定情報受信部102が追加情報をユーザ端末3から受信する。
【0083】
追加情報の一例は、店舗の選択の情報である。産地直送品の場合には、商品を販売する店舗が自動的に選択される。ネットスーパー商品の場合は、以下のルール(第1ルール~第3ルール)の何れかを用いて自動的に店舗が選択される。又は、以下のルールの複数の組み合わせにより選択可能な店舗一覧が表示され、ユーザ310がユーザ端末3を介して選択できる。店舗一覧については、それぞれ店頭在庫が無い場合は表示しないように制御することもこのましい。
【0084】
第1ルール:ユーザ310の所在位置及び/又はユーザ310の電子商品棚管理システム100へのログイン情報を用いて現在来店中の店舗が把握され、自動的に来店情報として取得される。ユーザ情報として登録されているユーザ310の配送先住所が当該店舗の配送エリア外である場合は店頭受け取りのみが選択可能となる。配送エリア内である場合には、宅配と店舗受け取りの両方が選択可能となる。
第2ルール:過去にユーザ310が買い物をした実店舗がある場合には当該店舗が選択される。
第3ルール:ユーザ情報として登録されているユーザ指定の配送先に近い店舗が選択される。
【0085】
目的行為特定情報送信部104は、上記のルールに則り選択した店舗名をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301は、当該店舗名を取得し、ユーザ端末3のユーザ端末表示部31に表示する。
【0086】
また、追加情報の別の例は、例えば、商品等の配送先の情報である。ユーザ310によりユーザ端末タッチパネル32を通して商品等の配送先が入力される。当該配達先は、ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301により取得される(ステップS109)。
【0087】
最後に発注納品処理が行われ(ステップS110)、処理が終了する(END)。発注納品処理は、
図1には表示されない専用装置により実行される。当該専用装置は、例えば、商品仕入れ先の仕入れ先情報処理装置に接続されている。目的行為特定情報送信部104は、目的行為特定情報とユーザ情報とを当該専用装置に送信する。商品仕入れ先の仕入れ先情報処理装置に対して、当該専用装置から目的行為特定情報とユーザ情報とに基づいて、発注内容が送信される。当該専用装置は、流通センタ又は商品倉庫の倉庫情報処理装置と接続されており、在庫商品がロボットによりピックアップされる。当該専用装置は、例えば、配達に用いる運送業者の運送業者情報処理装置に接続されている。運送業者は、商品の仕入れ、在庫商品の運搬等を司る。
【0088】
[第2実施形態]
上記の実施形態においては、ユーザ310のみが端末を有していた。第2実施形態においては、従業員410が表示装置2及びユーザ端末3とは別に、従業員端末4を使用する実施形態について説明する。
なお、上述の第1実施形態と共通する部分について、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
【0089】
第2実施形態では、
図6に示すように、電子商品棚管理システム100は、情報処理装置1、表示装置2、及び、ユーザ310の有するユーザ端末3に加えて、従業員410の有する従業員端末4と、バーコード印刷発行機6とを有する。実店舗にて電子商品棚としての表示装置2に表示された商品及び/又はサービスがユーザ310及び/又は従業員410により選択され、所定の条件がある場合には当該条件が満たされるかが判定され、当該商品及び/又はサービスが当該ユーザ310に提供される。
【0090】
情報処理装置1、表示装置2、及びユーザ端末3は、第1実施形態と同様のハードウェア構成及び機能的構成を有する。従業員端末4は、ユーザ端末3と同様に、
図2に示すハードウェア構成と同様のハードウェア構成を備える。従業員端末4は、従業員410が所有する従業員個人のスマートフォン、従業員410に貸与される専用の端末、サービスカウンター等の従業員端末4、販売時点情報管理システム(POS)等である。従業員端末4は、授業員端末表示部41と従業員端末タッチパネル42と撮像装置43とを有する。バーコード印刷発行機6は、インターネット、イントラネット等に基づいて、情報処理装置1と接続されている。バーコード印刷発行機6は、例えば、インクジェット型プリンタであり、目的行為特定情報送信部104から送信されるバーコード、例えば二次元バーコード、を印刷する。
【0091】
図7は、従業員端末4が追加された電子商品棚管理システム100の機能的構成を示す。従業員端末4は、ユーザ端末3と同様に、従業員端末4の目的行為特定情報取得部401と従業員端末4の条件行為特定情報取得部402とを有する。従業員端末4の有する各機能は、
図2に示すハードウェア構成と同様の構成に係るプロセッサ11等によって実現される。情報処理装置1は、
図1に示した機能的構成に加えて、従業員報知部105を有する。
従業員報知部105は、詳細については後述するが、例えば従業員端末4への表示及び/又は館内放送等を通して従業員に報知する。
【0092】
電子商品棚管理システム100を用いてユーザ310が選択した商品について、従業員410は、接客しながらユーザ310の注文情報の入力作業を補助する。従業員410は、注文情報の全部又は一部をユーザ310に代行して入力してもよい。
【0093】
この場合、
図7に示すように、ユーザ端末3に換えて、所定の商品及び/又はサービスの提供に係る従業員410が有する従業員端末4の目的行為特定情報取得部401が、所定の目的行為を特定する情報の少なくとも1つを取得する。
図7に示すように、情報処理装置1が有する目的行為特定情報送信部104は、ユーザ310に係る目的行為特定情報を、従業員端末4に送信する。
【0094】
(従業員端末が複数ある実施形態)
第2実施形態の上記の実施形態においては、電子商品棚管理システム100は、1つの従業員端末4を有する例で説明したが、複数の従業員端末4を有してもよい。第1の従業員410aと第2の従業員410b及び第1の従業員端末4aと第2の従業員端末4bとについてa、bの表記が符号に追加される。第1の従業員410aと第2の従業員410bとが想定される。
第1の従業員410aの第1の従業員端末4aにユーザ特定情報が表示される。第2の従業員端末4bは、第1の従業員端末4aに表示されたユーザ特定情報、例えば2次元バーコードによる識別子、を読み込む。これにより、第1の従業員410aの第1の従業員端末4aが有する目的行為特定情報が、第2の従業員410bの第2の従業員端末4bにより取得可能となり、共有される。
【0095】
第1の従業員410aの第1の従業員端末4aが例えば電話型形態端末、即ちスマートフォン、である場合、表示が小さく見にくい。第2の従業員410bの有する第2の従業員端末4bがタブレット型携帯端末で画面が大きい場合、第2の従業員端末4bでの表示と入力が有効である。第1の従業員端末4aに表示される二次元バーコード等が第2の従業員410bの第2の従業員端末4bで読み込まれる。これにより、ユーザ310の注文に対する識別子(以下、注文識別子)とユーザ310が参照していた商品の識別子及びカートに既に入っている商品(以下、注文事前情報)とが第2の従業員端末4bへ転送され得る。そして、画面が大きく入力しやすいタブレットでユーザ310の目的行為特定情報、例えば注文事前情報、を登録することができる。
【0096】
(従業員の配置)
ユーザ310からの依頼に基づいて所定の従業員410がユーザ310に対して配置される。情報処理装置1は、
図1に示した機能的構成に加えて、
図7に示すように、従業員報知部105を有する。従業員報知部105は、上述のとおり、例えば従業員端末4への表示及び/又は館内放送等を通して従業員に報知する。
本実施形態においては、
図6に示すように、電子商品棚管理システム100はバーコード印刷発行機6を有する。バーコード印刷発行機6は、インターネット、イントラネット等を介して、情報処理装置1と接続されている。バーコード印刷発行機6は、例えば、インクジェット型プリンタであり、目的行為特定情報送信部104から送信されるバーコード、例えば二次元バーコード、を印刷する。
【0097】
図8は、商品及び/又はサービスが表示装置2に表示されてから、所定の従業員410が配置され、情報処理装置1が目的行為を受信するまでの流れを示すフローチャートである。
【0098】
図8に示すように、電子商品棚管理システム100の処理がスタートすると、情報処理装置1が、
図5Aに示すように、表示装置2に商品及び/又はサービスを表示する(ステップS201)。
【0099】
表示装置2の表示モジュール21に、商品の画像又は/及び説明文書等が表示される。例えば、表示装置2の有する表示装置タッチパネル22が使用される。例えば、商品の画像がタッチされることに基づいて、商品が選択される(ステップS202)。表示装置2の選択情報送信部203は、目的行為特定情報として、商品の選択があったことを情報処理装置1に送信する。
【0100】
情報処理装置1の商品サービス情報表示制御部101は従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を表示装置2に行う(ステップS203)。従業員410を呼び出すための当該表記は、例えば、「サービスカウンターでご注文を入力する」、「従業員が入力のお手伝いを致します」、「従業員呼び出し」等である。
【0101】
従業員呼び出しが選択されない場合(ステップS204:No)、
図4に示したステップS103以降の処理に移行する。
【0102】
従業員呼び出しが選択された場合(ステップS204:Yes)、ユーザ目的行為特定情報受信部102は、呼出選択表記の選択に基づいて、ユーザ310の注文に対する注文識別子を作成し(ステップS205)、ユーザ310が参照していた商品及び/又はサービスの識別子やカート情報からなる注文事前情報の識別子を注文識別子と紐づけて目的行為特定情報として記憶部18に保存する。
【0103】
情報処理装置1の従業員報知部105は、所定の従業員410の従業員端末4に従業員呼び出しがあったことの通知を送信する。これにより、従業員410は呼出のあった地点に配置される(ステップS206)。この時、追加で自動で店内放送で従業員410が呼び出されてもよい。通知を受けた所定の従業員410は表示装置2の設置場所へ移動して接客対応を行う。例えば、ユーザ310はサービスカウンターへ誘導される。
【0104】
従業員端末4への目的行為特定情報の受け渡し方式が選択される(ステップS207)。一方は、従業員端末4へ目的行為特定情報を直接送信する方式である(ステップS208)。他方は、二次元バーコード等の識別子を印刷する或いはユーザ端末3に表示して従業員端末4で読み取る方式(ステップS209からステップS210)である。この選択は、例えば、各店舗で予め選択されている。従業員410が二次元バーコードを読み込む方式は、大勢の従業員410が忙しく位置を変えているような職場においても、当該二次元バーコードの付近に居合わせた従業員410が対応することができて便利である。一方、少数の従業員410で運営されている場合には、例えば手の空いている特定の従業員410に対して目的行為特定情報を直接送信するのが便利である。上記受け渡し方式は、休日、平日、繁忙期、閑散期などで使い分けられてもよい。
【0105】
従業員端末4へ目的行為特定情報を直接送信する方式が選択された場合(ステップS208)、情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104は、注文識別子、及び当該注文識別子に紐づく注文事前情報等を含む目的行為特定情報を従業員端末4に送信する。
【0106】
二次元バーコード等の識別子を表示してユーザ端末3又は従業員端末4で読み取る方式が選択された場合、二次元バーコード等の識別子がユーザ端末3に表示されるか、又は、
図6に示すバーコード印刷発行機6から印刷される(ステップS209)。この印刷物はレシートと呼称される。識別子は、ユーザ特定情報に紐づけられている。目的行為特定情報送信部104は、ユーザ特定情報に紐づけられた識別子、例えば二次元バーコード、を発行する。当該二次元バーコードがユーザ端末3に表示されるか、或いは、印刷機で印刷したレシートが発行される。当該レシートはバーコード印刷発行機6から発行される。従業員端末4により当該二次元バーコードが読み取られる(ステップS210)。当該二次元バーコードが情報処理装置1のユーザ目的行為特定情報受信部102により受信される。情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104は、従業員端末4が読み込む二次元バーコードに基づいて、二次元バーコードに紐づけられたユーザ特定情報を取得し、ユーザ特定情報に紐づけられた注文識別子、及び当該注文識別子に紐づく注文事前情報等を含む目的行為特定情報を従業員端末4に送信する。当該従業員端末4を有する従業員410は、バーコード印刷発行機6の近傍にいるユーザ310を接客することができる。
【0107】
従業員端末4の目的行為特定情報取得部401は、情報処理装置1から送信された目的行為特定情報を取得する(ステップS211)。従業員410は、従業員端末4でユーザ310の目的行為特定情報の入力について支援又は代行入力する。目的行為特定情報は、例えば、商品の選択・確定、ユーザ情報、配送先情報等である。情報処理装置1のユーザ目的行為特定情報受信部102が目的行為特定情報を受信し(ステップS212)、処理は終了する(END)。
【0108】
図8は、呼び出しと従業員配置とがある場合についての処理を抜き出しで記載している、ステップS212以降は、
図4に記載のステップS104以降の処理が継続して行われる。
【0109】
(履歴に基づいた商品及び/又はサービスの推奨)
目的行為特定情報としては、ユーザ310の来店時における目的行為特定情報のみならず、ユーザ310の過去における目的行為特定情報、即ち、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴の利用されることがこのましい。
【0110】
電子商品棚管理システム100に基づき、ユーザ端末3及び/又は従業員端末4で過去に行われた目的行為特定情報、例えば注文情報、は、ユーザ特定情報、例えばユーザ識別子、と紐づけられ、ユーザ情報として記憶部18に履歴として蓄積される。ユーザ特定情報は、例えば、ユーザ端末3からユーザ目的行為特定情報受信部102が受信する。或いは、ユーザ特定情報は、ユーザ端末3に表示されユーザ310を特定するユーザ特定情報に紐づけられた2次元バーコードが従業員端末4で読み取られることにより取得される。具体的には、従業員端末4の撮像装置43を通して当該二次元バーコードは従業員端末4の目的行為特定情報取得部401により取得され、ユーザ目的行為特定情報受信部102が受信する。そして、ユーザ目的行為特定情報受信部102が受信したユーザ特定情報と目的行為特定情報とが、履歴として、ユーザ情報記憶部182と目的行為特定情報記憶部183とに互いに紐づけられて記憶される。当該履歴が電子商品棚管理システム100において利用される。
【0111】
図9は、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴に基づいて推奨商品を例示する処理のフローチャートである。
処理がスタートすると、
図4に示したフローチャートのS101からS102と同様に、例えば商品が表示装置2に表示される。
本実施形態では、ユーザ端末3が所定の商品の購入という目的行為(例えば、買物)を特定するための目的行為特定情報を取得する(S301)。
情報処理装置1のユーザ目的行為特定情報受信部102がユーザ特定情報と目的行為特定情報とを、ユーザ端末3から受信する(ステップS302)。
次に、情報処理装置1の目的行為特定情報送信部104は、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴を照会する(ステップS303)。
【0112】
目的行為特定情報送信部104は、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴に則り、推奨する商品及び/又はサービスをユーザ端末3及び/又は従業員端末4に送信する。例えば、ユーザ310が過去にトイプードルのトリミングのために来店していた場合には、トイプードルにあった餌、遊び道具、服、ソファー等を提案する。これらの推奨品は、例えば、カテゴリー毎に予め決められていてもよいし、他のユーザの動向を機械学習し、学習結果に基づいて決められてもよい。
【0113】
ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301及び/又は従業員端末4の目的行為特定情報取得部401は、受信したユーザ310に推奨する商品及び/又はサービスをユーザ端末3及び/又は従業員端末4に表示する(ステップS304)。当該新たな商品及び/又はサービスの提案がユーザ310に示される。ユーザ310は、適宜、ユーザ端末3及び/又は従業員端末4を通して、商品及び/又はサービスを選択する。選択された商品及び/又はサービスは、目的行為特定情報として情報処理装置1に送信され、ユーザ目的行為特定情報受信部102が当該目的行為特定情報を受信する。商品及び/又はサービスの選択が受け付けられる(ステップS305)。
【0114】
目的行為の選択を継続する、例えば商品を更に選択する、場合には、(ステップS306:Yes)、処理は、ステップS301に戻る。目的行為の選択が終了している場合(ステップS306:NO)には、
図9では記載が省略されているが、
図4のステップS105以降の処理が行われる。そして、
図4のステップS108からS110と同様の注文処理がなされ(ステップS307)、処理は終了する(END)。
【0115】
(履歴の再利用)
ユーザ310の過去における目的行為特定情報、即ち、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴は、注文等の入力作業に再利用されることがこのましい。ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301及び/又は従業員端末4の目的行為特定情報取得部401は、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴を取得し、注文事前情報と履歴とに基づいて入力される目的行為特定情報を取得する。
【0116】
図10は、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴に基づいて、注文時にユーザ310又は従業員410が効率よく注文情報の入力を行う例を示すフローチャートである。この注文情報の入力は、
図4のステップS109に相当する。
【0117】
注文事前情報に対応して、追加の注文情報、例えば配送先の入力、が行われる。処理がスタートすると、ユーザ特定情報及び目的行為特定情報がユーザ端末3に表示される(ステップS401)。ユーザ特定情報はユーザ310を特定するユーザ識別子であり、例えば、ユーザ310のID,ユーザ310の会員番号等である。ユーザ310は自己の情報であるかを確認することができる。次に、従業員端末4が、当該ユーザ特定情報及び目的行為特定情報を取得する(ステップS402)。従業員端末4は、
図8に示したステップS208、又は、ステップS209及びステップS210と同様に、直接のデータ受信又はバーコードの読み取り等のステップを通して、注文事前情報を含む目的行為特定情報を取得する。
【0118】
次に、ユーザ端末3及び/又は従業員端末4を通して、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴が照会される(ステップS403)。ユーザ端末3及び/又は従業員端末4を通して、当該商品及び/又はサービスに係る履歴が利用されて追加の情報が入力される(ステップS404)。例えば、履歴の利用は、過去に入力された配送先を再度選択する、同じ商品を再度購入し別の配送先に送る等の注文入力作業に有効である。ギフト等定期的に複数の商品を、複数の届け先に配送する場合の注文入力作業が効率化される。
図4のステップS110に示した発注・納品処理と同様の処理が行われ(ステップS405)、処理は終了する(END)。
【0119】
[第3実施形態]
第1実施形態ではユーザ端末3のみが使用され、第2実施形態では従業員端末4が併用されている。第3実施形態では、ユーザ端末3の代わりにユーザ特定情報を読み取ることができるカードが用いられる。
【0120】
図11は、ユーザ310が有し、ユーザ特定情報を読み取れるカードを用いて商品の購入を行う場合のフローチャートである。第1実施形態ではステップS103において、ユーザ端末3の目的行為特定情報取得部301がユーザ特定情報を情報処理装置1に送信している。そして、情報処理装置1のユーザ目的行為特定情報受信部102が、ユーザ情報を受信している。
図11に示すフローチャートは、カードを通して、第1実施形態のステップS103にてユーザ端末3から得られていたユーザ特定情報が取得されるステップを示している。
【0121】
商品及び/又はサービスの注文の際、或いはユーザ310の来店前、或いはユーザ310の来店の際に、ユーザ特定情報が付加されたカードがユーザ310に支給される(ステップS501)。カードに付加されたユーザ特定情報とユーザ310の目的行為特定情報、例えば注文情報、とが紐付けられ得る。カードに付加されたユーザ特定情報は、例えば、ID、会員番号であり、電子メールアドレス、電話番号、氏名、住所等でもよい。カードに基づいてユーザ特定情報を取得する処理が次に行われる(ステップS502)。ステップS502では、幾つかの処理の例が考えられる。個々の例について以下に説明する。
【0122】
カードに例えば会員番号が印刷されている場合には、従業員410により従業員端末4に会員番号が手入力されることに基づいて、従業員端末4の目的行為特定情報取得部401はユーザ特定情報を取得する(ステップS502)。
【0123】
ユーザ特定情報は、カードに付された二次元バーコードに紐づけられていてもよい。カードに印刷された二次元バーコードを従業員端末4で撮像し、従業員端末4の目的行為特定情報取得部401は二次元パーコードの映像を取得する。従業員端末4の目的行為特定情報取得部401は、二次元バーコード映像をユーザ目的行為特定情報受信部102に送付する。ユーザ目的行為特定情報受信部102は、ユーザ情報記憶部182に二次元バーコードの映像を送付し、二次元バーコードに紐づけられたユーザ特定情報を受信する。従業員端末4の目的行為特定情報取得部401が、目的行為特定情報送信部104から、ユーザ特定情報を受け取る(ステップS502)。
【0124】
ユーザ310は自宅等でユーザ310の端末又はパーソナルコンピュータ等を利用し、専用のインターネット上のWEBサイトでカードに付与されたユーザ特定情報を読み込ませることも可能である(ステップS502)。又は、ユーザ310は、実店舗の店頭の端末、例えば従業員端末4又は販売時点情報管理システム(POS)又はユーザ用貸出端末、へカードに付与されたユーザ特定情報を読み込ませることができる。
【0125】
ユーザ310は、ユーザ特定情報に基づいて、注文した商品及び/又はサービスの状況、例えば配送状況、を参照、変更することが可能である。
【0126】
ユーザ310は、実店舗にて次回の注文を行う場合に、カードに付与されたユーザ特定情報を店頭の端末、例えば従業員端末4又は販売時点情報管理システム(POS)又はユーザ用貸出端末、へカードに付与されたユーザ特定情報を読み込ませることができる。ユーザ310は、当該店頭端末を用いて、ユーザ310の商品及び/又はサービスに係る履歴を照会することができる(ステップS503)。以下、
図10のステップS403からの処理と同様の処理が行われ得る。従業員端末4を通して、当該取引歴が利用されて追加の情報が入力される(ステップS504、ステップS404に相当)。例えば、履歴の参照は、過去に入力された配送先が再度選択される、同じ商品が再度購入され別の配送先に送られる等の場合における注文入力作業に有効である。ギフト等定期的に複数の商品を、複数の届け先に配送する場合の注文入力作業が効率化される(ステップS505、ステップS405に相当)。
【0127】
[本実施形態の有利な効果]
上述の実施形態によれば、ユーザ310に効率的な購買行動を含む様々な目的行為が可能とされるとともに実店舗等への来店を促すことが実現される。ユーザ310は、自己の有するユーザ端末3と商品がサイネージとして表示される表示装置2とが連携することで、店頭に陳列することが難しい商品及び/又は選択することが難しいサービスの選択を容易に行える。電子クーポンの取得、商品の撮影、アンケートへの記入等の条件の提示などに基づいて、ユーザ310の有するユーザ端末3を活用することで、ユーザ310に対して実店舗を訪れる動機付けが行われ得る。
(他の実施形態)
【0128】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0129】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図1から
図10に示した構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が電子商品棚管理システム100に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図1乃至
図10の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図1乃至
図10特に限定されず、任意でよい。例えば、各種処理の実行に必要となる機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部が、ユーザ端末及び/又は従業員端末等に移譲されてもよい。逆にユーザ端末3の機能ブロック及びデータベースがサーバ等に移譲されてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0130】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0131】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0132】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の機能部等により構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0133】
以上を換言すると、本発明が適用される電子商品棚管理システム100は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。即ち、本発明が適用される電子商品棚管理システム100は、
図1乃至
図10に記載の機能を有する。これにより、実店舗等において所定の行為を行ったユーザに対して当該実店舗に設置されたデジタルサイネージ等に表示された商品及び/又はサービスの購入を含む所定の目的行為を可能とすることができる。
【0134】
即ち、本発明が適用される電子商品棚管理システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
(1)電子商品棚管理システム(例えば、
図1の電子商品棚管理システム100)は、所定の商品及び/又はサービスに係る情報を所定の場所に設置された表示装置(例えば
図1の表示装置2)に表示させる商品サービス情報表示制御手段(例えば
図3の商品サービス情報表示制御部101)と、
ユーザ(例えば
図3のユーザ310)が前記所定の商品及び/又はサービスの少なくとも一つを特定する操作を受け付けたことに応じて、前記特定された前記商品及び/又はサービスの少なくとも一つに係る所定の目的行為を特定する情報である目的行為特定情報を取得する目的行為特定情報取得手段(例えば、
図3の目的行為特定情報取得部301及び/又は
図6の目的行為特定情報取得部401)と、
前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記目的行為特定情報とを受け取るユーザ目的行為特定情報受信手段(例えば、
図3のユーザ目的行為特定情報受信部102)と、
前記所定の場所における前記ユーザによる所定の条件行為を特定する情報である条件行為特定情報を取得する条件行為特定情報取得手段(例えば
図3の条件行為特定情報取得部302及び/又は条件行為特定情報取得部402)と、
前記ユーザ特定情報、前記目的行為特定情報、及び前記条件行為特定情報に基づいて、所定の条件を満たした場合に、少なくとも前記ユーザによる前記所定の目的行為を可能とする目的行為許否制御手段(例えば
図3の目的行為許否制御部103)と、
を備える。
【0135】
これにより、実店舗等において所定の行為を行ったユーザに対して当該実店舗に設置されたデジタルサイネージ等に表示された商品及び/又はサービスの購入を含む所定の目的行為を可能とすることができる。
【0136】
(2)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザの前記端末から前記ユーザ特定情報を取得してもよい。
【0137】
これにより、ユーザ端末を有するユーザが特定され、ユーザと表示装置に表示され購入されようとしている商品及び/又はサービスとが紐づけられる。
【0138】
(3)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザによって提示されたカードから前記ユーザ特定情報を取得してもよい。
【0139】
これにより、カードにもとづいてユーザが特定され、ユーザと表示装置に表示され購入されようとしている商品及び/又はサービスとが紐づけられる。
【0140】
(4)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記ユーザ目的行為特定情報受信手段は、前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を前記目的行為特定情報の一つとして得てもよい。
【0141】
これにより、ユーザの履歴に基づく種々の施策が策定され得る。
【0142】
(5)また、電子商品棚管理システムは、前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を含む前記目的行為特定情報を前記ユーザの前記端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備えてもよい。
【0143】
これにより、ユーザは履歴を参照して、例えば未だ買っていないが買うべき商品を想到し得、次に享受したいサービスを想到し得る。即ち、商品及び/又はサービスの提供者は、ユーザに対する新たな提案の機会を取得することができる。
【0144】
(6)電子商品棚管理システムにおいて、前記目的行為特定情報取得手段は、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る前記履歴を取得し、前記履歴に基づいて入力される前記目的行為特定情報を取得する。
【0145】
これにより、履歴から送付先氏名、住所、電話番号などを転記する、送付先一覧に基づいて送付する、注文する商品の数を調整する等が可能となる。
【0146】
(7)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記目的行為特定情報取得手段は、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る前記履歴に基づいた、新たな商品及び/又はサービスの提案を前記ユーザに提示してもよい。
【0147】
これにより、商品又は/及びサービスの提供者は、新たな商機を得ることができる。
【0148】
(8)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記条件行為特定情報取得手段は、前記ユーザが前記所定の場所にいる従業員(例えば、
図6の従業員410)の端末(例えば
図6の従業員端末4)から所定のクーポンを取得する行為に基づいて、前記条件行為特定情報を取得してもよい。
【0149】
これにより、ユーザが如何にしてクーポンを取得すれば分からない場合において、確実にユーザにクーポンが供与され、クーポンに基づいて、ユーザの購買意欲は高められ得る。
【0150】
(9)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置に表示された前記所定の商品の説明を前記ユーザの前記端末で撮像することにより前記条件行為特定情報を取得してもよい。
【0151】
これにより、特別な読み取り装置を必要とせず、説明の撮影という単純な方法に基づいて、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0152】
(10)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置に表示された前記所定の商品及び/又はサービスを試したことを前記ユーザの前記端末で撮像することにより前記条件行為特定情報を取得してもよい。
【0153】
これにより、商品及び/又はサービスを試したことは通常分かり難いにもかかわらず、ユーザの端末による撮影という単純な行為に基づいて、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0154】
(11)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記条件行為特定情報取得手段は、前記表示装置の近傍に陳列された所定の商品を購入したことを前記ユーザの前記端末に基づいて確認することにより前記条件行為特定情報を取得してもよい。
【0155】
これにより、所定の商品に対する購買意欲を高めることができる。更に、他の商品の購入の動機付けをすることができる。
【0156】
(12)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記目的行為特定情報取得手段において、前記目的行為特定情報の少なくとも1つを、前記所定の商品及び/又はサービスの提供に係る従業員の端末が取得してもよい。
【0157】
これにより、例えば、ユーザがユーザ端末を用いて入力するのが煩わしい、或いは、時間がかかるような場合に、例えば商品の購入をためらうといった機会損失が発生し得るのに対して、従業員が従業員端末を用いて、ユーザに代わって入力することにより当該機会損失を防止することができる。
【0158】
(13)電子商品棚管理システムは、前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記商品及び/又はサービスに係る履歴を含む前記目的行為特定情報を前記従業員の端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備えてもよい。
【0159】
これにより、従業員は、例えば、ユーザの履歴を利用して、ユーザが買おうとしている商品、過去に買った商品を特定することができ、これらの情報に基づいて、従業員は次に買うべき商品を紹介する等の施策を行い、ユーザの購買意欲が高められ得る。
【0160】
(14)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記商品サービス情報表示制御手段が従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
前記呼出選択表記が選択されたことに応じて所定の前記従業員に対して前記呼出選択表記が選択された旨を報知する従業員報知手段を備えてもよい。
【0161】
これにより、従業員がユーザの元に派遣され、従業員を呼び出す行動を鑑みると購買意欲が高いと判断し得るユーザに対して、確実に接客することができる。
【0162】
(15)また、電子商品棚管理システムにおいて、前記商品サービス情報表示制御手段は従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
電子商品棚管理システムは、前記ユーザによる前記呼出選択表記の選択に基づいて、前記ユーザの注文に対する注文識別子を作成し、前記ユーザが参照していた商品及び/又はサービスの識別子やカート情報からなる注文事前情報の識別子を前記注文識別子と紐づけて前記目的行為特定情報としてユーザ特定情報と紐づけて記憶部に保存する、ユーザ目的行為特定情報受信手段を備えてもよい。
【0163】
これにより、注文をしようとしている商品及び/又はサービスとユーザとが紐づけられた状態で記憶部に一連の情報が記憶され、当該情報が読み出され得る環境が整い、結果、ユーザに関連する一連の状態を参照するための基盤が構築される。
【0164】
(16)また、電子商品棚管理システムは、
印刷機を備え、
前記商品サービス情報表示制御手段は従業員呼び出しを選択するための呼出選択表記を前記表示装置に表示し、
ユーザによる前記呼出選択表記の選択に基づいて、前記目的行為特定情報に紐づけられた識別子を前記印刷機で印刷したレシートを発行し、前記従業員の端末が読み込む前記識別子に基づいて、前記ユーザの前記目的行為特定情報を前記従業員の端末に送信する目的行為特定情報送信手段を備えてもよい。
【0165】
これにより、例えば、ユーザを介することなく、ユーザの情報とユーザに紐づけられた商品及び/又はサービスに関する情報とが、従業員端末を通して従業員に渡される。当該情報に基づいて、従業員は、ユーザに対応することが可能となる。
【0166】
(17)また、電子商品棚管理システムは、前記従業員である第1の従業員の端末に前記ユーザ特定情報を表示し、他の第2の従業員の端末に前記ユーザ特定情報を読み込ませることにより、前記第1の従業員の端末が有する前記目的行為特定情報を前記第2の従業員の端末に共有させてもよい。
【0167】
これにより、例えば、第2の従業員の有する端末の画面が大きくて見やすいような場合に、第2の従業員の端末により大きな画像で、商品又は/及びサービスの内容を表示することができ、ユーザに対し商品説明等がより明確になり、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0168】
(18)また、電子商品棚管理システムは、前記ユーザ特定情報に基づいて、前記ユーザの前記目的行為特定情報を所定のWEBサイト及び又は店頭の端末に送信し、前記所定の前記WEBサイト及び又は前記店頭の端末で前記ユーザの前記目的行為特定情報の参照及び又は変更を可能とする、目的行為特定情報送信手段を備えてもよい。
【0169】
これにより、ユーザは、自宅に帰ってから及び/又は店頭にて、商品及び/又はサービスの内容を確認する、商品の配達状況を確認する等、システムと連携した購買行動を取ることができる。
【符号の説明】
【0170】
1 情報処理装置
2 表示装置
21 表示モジュール
22 表示装置タッチパネル
3 ユーザ端末
31 ユーザ端末表示部
32 ユーザ端末タッチパネル
33 ユーザ端末撮像装置
100 電子商品棚管理システム
101 商品サービス情報表示制御部
102 目的行為特定情報受信部
103 目的行為許否制御部
104 目的行為特定情報送信部
181 商品サービス情報記憶部
182 ユーザ情報記憶部
183 目的行為特定情報記憶部
201 表示部
202 選択受付部
203 選択情報送信部
301 目的行為特定情報取得部
302 条件行為特定情報取得部
310 ユーザ