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特開2024-28305レシートサーバ及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028305
(43)【公開日】2024-03-04
(54)【発明の名称】レシートサーバ及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20240226BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240226BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/0207
G07G1/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023218188
(22)【出願日】2023-12-25
(62)【分割の表示】P 2020161658の分割
【原出願日】2020-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】南部 和哉
(72)【発明者】
【氏名】荒井 康博
(72)【発明者】
【氏名】桜井 謙次
(57)【要約】
【課題】 紙レシートを改変することで実現されていたサービスを電子レシートにおいても提供可能とする。
【解決手段】 実施形態のレシートサーバは、記憶手段、生成手段及び更新手段を備える。記憶手段は、表示要素を表示するか否かを管理するための管理データを記憶する。生成手段は、取引の内容を表し、情報端末装置で表示させるためのレシート画面を、記憶手段により記憶された管理データに基づいて、表示すべき表示要素を付加して生成する。更新手段は、生成手段により生成されたレシート画面における情報端末装置での操作に応じて、管理データを更新する。
【選択図】 図6

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示要素を表示するか否かを管理するための管理データを記憶する記憶手段と、
取引の内容を表し、情報端末装置で表示させるためのレシート画面を、前記記憶手段により記憶された前記管理データに基づいて、表示すべき表示要素を付加して生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記レシート画面における前記情報端末装置での操作に応じて、前記管理データを更新する更新手段と、
を具備したレシートサーバ。
【請求項2】
前記更新手段は、初期状態では表示しないことを表す前記管理データを、前記情報端末装置での操作に応じて、表示することを表すように更新する、
請求項1に記載のレシートサーバ。
【請求項3】
前記生成手段は、前記管理データが表示することを表す場合に、予め定められた処理が済んでいることを示すスタンプを前記レシート画面に表す、
請求項2に記載のレシートサーバ。
【請求項4】
前記更新手段は、初期状態では表示することを表す前記管理データを、前記情報端末装置での操作に応じて、表示しないことを表すように更新する、
請求項1に記載のレシートサーバ。
【請求項5】
前記生成手段は、前記管理データが表示することを表す場合に、予め定められた条件で消失する権利を証する画像を前記レシート画面に表す、
請求項4に記載のレシートサーバ。
【請求項6】
表示要素を表示するか否かを管理するための管理データを記憶する記憶手段とともにレシートサーバに備えられるコンピュータを、
取引の内容を表し、情報端末装置で表示させるためのレシート画面を、前記記憶手段により記憶された前記管理データに基づいて、表示すべき表示要素を付加して生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記レシート画面における前記情報端末装置での操作に応じて、前記管理データを更新する更新手段と、
して機能させるための情報処理プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、レシートサーバ及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
レシート紙を用いた紙レシートの場合、領収証を発行済みであること等を表したスタンプを押すことが可能である。また紙レシートの場合、末尾の領域に形成した値引券等を、切断、回収することが可能である。
しかしながら、電子レシートの場合には、押印又は切断などが行えず、紙レシートで実施していたサービスを実施できない。
このような事情から、紙レシートを改変することで実現されていたサービスを電子レシートにおいても提供できることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-41504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、紙レシートを改変することで実現されていたサービスを電子レシートにおいても提供可能とするレシートサーバ及び情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のレシートサーバは、記憶手段、生成手段及び更新手段を備える。記憶手段は、表示要素を表示するか否かを管理するための管理データを記憶する。生成手段は、取引の内容を表し、情報端末装置で表示させるためのレシート画面を、記憶手段により記憶された管理データに基づいて、表示すべき表示要素を付加して生成する。更新手段は、生成手段により生成されたレシート画面における情報端末装置での操作に応じて、管理データを更新する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る電子レシートシステムの概略構成と、この電子レシートシステムに含まれる情報端末装置及びレシートサーバの要部回路構成とを示すブロック図。
図2図1中に示されるレシートデータベースに含まれるデータレコードの構造を模式的に示す図。
図3】クライアント処理のフローチャート。
図4】クライアント処理のフローチャート。
図5】サーバ処理のフローチャート。
図6】サーバ処理のフローチャート。
図7】レシート画面を示す図。
図8】選択ウィンドウを示す図。
図9】第1のスタンプがセットされた状態のレシート画面を示す図。
図10】フッタ画像が削除された状態のレシート画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
図1は本実施形態に係る電子レシートシステム100の概略構成と、この電子レシートシステム100に含まれる情報端末装置10及びレシートサーバ20の要部回路構成とを示すブロック図である。
【0008】
電子レシートシステム100は、情報端末装置10、レシートサーバ20及びPOS(point-of-sale)システム30を、通信ネットワーク40を介して通信可能とすることで構成されている。通信ネットワーク40は、インターネット、VPN(virtual private network)、LAN(local area network)、公衆通信網、移動体通信網などを、単独又は適宜に組み合わせて用いることができる。なお、電子レシートシステム100には、典型的には複数の情報端末装置10と複数のPOSシステム30とが含まれるが、図1においては1つずつのみを示している。
【0009】
情報端末装置10は、電子レシートシステム100によって提供される電子レシートサービスの利用者による操作に基づいて、取引の内容を閲覧させるためのレシート画面の表示などを行う。複数の情報端末装置10が電子レシートシステム100に含まれる場合、これらの複数の情報端末装置10が同一の利用者により利用されてもよいし、異なる利用者により個別に利用されてもよい。あるいは、1つの情報端末装置10が複数の利用者により共用されてもよい。
【0010】
レシートサーバ20は、POSシステム30で管理される取引に関するレシートに表すべき情報を含んだレシートデータをPOSシステム30から取得し、蓄積する。レシートサーバ20は、レシート画面の画面データを生成し、当該画面データの通知を伴ってレシート画面の表示を情報端末装置10に指示する。
【0011】
POSシステム30は、店舗における商品販売などの取引の内容の登録及び会計などのための処理を行う。POSシステム30は、取引の対象となる客が電子レシートサービスの利用者である場合には、その取引に関するレシートデータをレシートサーバ20に送信する。
【0012】
情報端末装置10は、典型的には、スマートフォン、携帯電話、あるいはタブレット端末等のような携帯型の情報処理装置である。情報端末装置10は、デスクトップ型のパーソナルコンピュータなどのような据置型の情報処理装置であってもよい。
情報端末装置10は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14、通信ユニット15及び伝送路16等を備える。プロセッサ11と、メインメモリ12、補助記憶ユニット13、タッチパネル14及び通信ユニット15とは、伝送路16を介して接続される。
【0013】
情報端末装置10においては、プロセッサ11、メインメモリ12及び補助記憶ユニット13を伝送路16で接続することによって、情報端末装置10を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラム等の情報処理プログラムに従って、情報端末装置10としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0014】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域では情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0015】
補助記憶ユニット13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット13は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)である。HDD(hard disc drive)、SSD(solid state drive)等の周知の記憶デバイスを備える。補助記憶ユニット13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ11での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット13は、情報処理プログラムを記憶する。
【0016】
補助記憶ユニット13が記憶する情報処理プログラムの1つは、レシートクライアントとしての動作のためのアプリケーションプログラム(以下、クライアントアプリと称する)APAである。ただし典型的には、クライアントアプリAPAは、情報端末装置10の使用者による操作に応じて、例えばインターネットを介してダウンロードされて補助記憶ユニット13に書き込まれる。つまり使用者への情報端末装置10の譲渡は、クライアントアプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶されていない状態で行われる。しかしながら、クライアントアプリAPAが補助記憶ユニット13に記憶された状態の情報端末装置10が使用者に譲渡されても構わない。
【0017】
タッチパネル14は、情報端末装置10の入力デバイス及び表示デバイスとして機能する。
通信ユニット15は、通信ネットワーク40を介したデータ通信のインタフェースである。通信ユニット15としては、例えば移動通信網又はインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路16は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0018】
レシートサーバ20は、プロセッサ21、メインメモリ22、補助記憶ユニット23、通信ユニット24及び伝送路25等を備える。プロセッサ21と、メインメモリ22、補助記憶ユニット23及び通信ユニット24とは、伝送路25によって接続される。伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0019】
レシートサーバ20においては、プロセッサ21、メインメモリ22及び補助記憶ユニット23を伝送路25で接続することによって、レシートサーバ20を制御するための情報処理を行うコンピュータを構成する。
プロセッサ21は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ21は、情報処理プログラムに従って、レシートサーバ20としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0020】
メインメモリ22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ22は、不揮発性のメモリ領域では情報処理プログラムを記憶する。またメインメモリ22は、プロセッサ21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ22は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ21によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。
【0021】
補助記憶ユニット23は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット23は、例えばEEPROM、HDD、SSDなどである。補助記憶ユニット23は、プロセッサ21が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ21での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット23は、情報処理プログラムを記憶する場合もある。補助記憶ユニット23が記憶する情報処理プログラムの1つは、レシートサーバ20としての動作のためのアプリケーションプログラム(以下、サーバアプリと称する)APBである。補助記憶ユニット23の記憶領域の一部は、レシートデータベースDBAとして使用される。レシートデータベースDBAについては後述する。
【0022】
通信ユニット24は、通信ネットワーク40を介したデータ通信のインタフェースである。通信ユニット24としては、例えばインターネットを介したデータ通信を行うための周知の通信デバイスを利用できる。
伝送路25は、アドレスバス、データバス及び制御信号線等を含み、接続された各部の間で授受されるデータ及び制御信号を伝送する。
【0023】
レシートサーバ20は、例えば汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることができる。このときに典型的には、サーバアプリAPBが補助記憶ユニット23に記憶されない状態のコンピュータ装置とサーバアプリAPBとが個別にレシートサーバ20の運営者に譲渡される。サーバアプリAPBの譲渡は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。そしてこの場合は、レシートサーバ20の管理者又はレシートサーバ20の設置作業者などによる操作に応じて、サーバアプリAPBが補助記憶ユニット23に書き込まれる。
【0024】
図2はレシートデータベースDBAに含まれるデータレコードDRAの構造を模式的に示す図である。
レシートデータベースDBAは、データレコードDRAの集合である。1つのデータレコードDRAは、1つの取引に関する電子レシートに関連付けられる。データレコードDRAは、フィールドFIA,FIB,FIC,FID,FIE,FIFを含む。フィールドFIAには、関連付けられている電子レシートの識別子としての電子レシートIDがセットされる。フィールドFIBには、関連付けられている電子レシートの利用者の識別子としての利用者IDがセットされる。フィールドFICには、関連付けられた電子レシートのメインコンテンツであるレシートデータがセットされる。なお、レシートデータ自体は独立したデータファイルとしておき、フィールドFICにはレシートデータのファイルパスをセットするのでもよい。フィールドFIDには、関連付けられた電子レシートが第1のスタンプの対象として定められている場合に第1のスタンプデータがセットされる。フィールドFIDには、関連付けられた電子レシートが第1のスタンプの対象でない場合は、フィールドFIDはブランクとされるか、予め定められた無効データがセットされる。フィールドFIEには、関連付けられた電子レシートが第2のスタンプの対象として定められている場合に第2のスタンプデータがセットされる。フィールドFIEには、関連付けられた電子レシートが第2のスタンプの対象でない場合は、フィールドFIEはブランクとされるか、予め定められた無効データがセットされる。フィールドFIFには、関連付けられた電子レシートにフッタが付帯されている場合に、そのフッタの画像(以下、フッタ画像と称する)を表すデータがセットされる。なお、フッタ画像を独立したデータファイルとしておき、フィールドFIFにはフッタ画像のデータファイルのファイルパスをセットするのでもよい。関連付けられた電子レシートにフッタが付帯されていない場合は、フィールドFIFはブランクとされるか、予め定められた無効データがセットされる。
【0025】
次に以上のように構成された電子レシートシステム100の動作について説明する。なお、以下に説明する各種の処理の内容は一例であって、一部の処理の順序の変更、一部の処理の省略、あるいは別の処理の追加などは適宜に可能である。
POSシステム30は、店舗における商品販売などの取引の内容の登録及び会計を周知のように実行する。そしてPOSシステム30は、客が電子レシートサービスの利用者である取引に関しては、その利用者に付与された利用者IDの通知を伴って、該当の取引に関してレシートに表すべき情報を含めたレシートデータをレシートサーバ20に送信する。レシートに表すべき情報とは、例えば、取引が行われた店舗の名称、取引が行われた年月日及び時刻、取引の対象となった商品の商品名及び単価、小計金額、預かり金額、釣銭額などである。
【0026】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、POSシステム30からレシートデータを受信すると、このレシートデータをフィールドFICにセットした新たなデータレコードDRAを生成し、レシートデータベースDBAに追加する。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAのフィールドFIAには、予め定められたルールに従って決定した電子レシートIDをセットする。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAのフィールドFICには、レシートデータとともに通知された利用者IDをセットする。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAが関連付けられる電子レシートを第1のスタンプの対象とするならば、第1のスタンプのスタンプ名と、セット済みではないことを表す管理データとを含んだ第1のスタンプデータをフィールドFIDにセットする。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAが関連付けられる電子レシートを第2のスタンプの対象とするならば、第2のスタンプのスタンプ名と、セット済みではないことを表す管理データとを含んだ第2のスタンプデータをフィールドFIEにセットする。プロセッサ21は、ここで生成するデータレコードDRAが関連付けられる電子レシートにフッタを付帯するならば、フッタ画像をフィールドFIFにセットする。なお、本実施形態では、電子レシートを1つのスタンプの対象とする時には、第1のスタンプの対象とする。フッタ画像は、何らかの条件で消失する権利を証する画像とすることが想定される。フッタ画像は例えば、値引券又はクーポン券などを表す画像である。
【0027】
かくして、第1のスタンプデータ及び第2のスタンプデータに含まれる管理データは、表示要素としての第1のスタンプ及び第2のスタンプを表示するか否かを表し、かつ初期状態では表示しないことを表す。従って、補助記憶ユニット23は、そのような管理データを記憶する記憶手段の一例である。
またフッタ画像のデータは、レシート画面に表すべき時に補助記憶ユニット23に記憶され、表さない時に記憶されない。つまり当該データは、表示要素としてのフッタ画像を表示するか否かを表す管理データとしても機能する。従って、補助記憶ユニット23は、そのような管理データを記憶する記憶手段の一例である。
【0028】
なお、第1のスタンプの対象とするか否か、第2のスタンプの対象とするか否か、ならびにフッタを付帯するか否かは、プロセッサ21が予め定められたルールに従って決定してもよいし、POSシステム30から指定されるのであってもよい。
【0029】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、電子レシートサービスのクライアントとしての起動の必要が生じると、クライアントアプリAPAに基づく情報処理(以下、クライアント処理と称する)を開始する。
【0030】
図3及び図4はプロセッサ11によるクライアント処理のフローチャートである。
図3中のACT11としてプロセッサ11は、認証処理を実行する。この認証処理は、情報端末装置10の操作者が電子レシートサービスの利用者であることを認証するための処理である。プロセッサ11は、認証に成功したならば、ACT12へと進む。
【0031】
ACT12としてプロセッサ11は、メイン画面を表示する。メイン画面は、クライアント処理により実現する各種の機能のうちから利用者が利用する機能を選択するなどのための操作画面である。プロセッサ11は例えば、メイン画面として予め定められた画面を表示するようにタッチパネル14に指示する。
ACT13としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT14へと進む。
【0032】
ACT14としてプロセッサ11は、上記の操作がレシート閲覧機能を指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作とは別の操作がなされたのであればNOと判定し、なされた操作に応じた処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、例えばタッチパネル14での予め定められた操作によりレシート閲覧機能が指定されたならば、YESと判定してACT15へと進む。
【0033】
ACT15としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対してリスト画面を要求する。プロセッサ11は例えば、リスト画面の要求であることを識別するための識別データと、例えばACT11にて取得した利用者IDとを含んだ要求データを、レシートサーバ20に宛てて通信ユニット15から通信ネットワーク40へと送信する。なお、以下に説明する各種の要求は、上記と同様に、要求の目的を識別するための識別データを含んだ要求データを、通信ネットワーク40を介して授受することにより実現される。
【0034】
この要求データが通信ネットワーク40によりレシートサーバ20へと伝送され、通信ユニット24により受信されると、プロセッサ21はサーバアプリAPBに基づく情報処理(以下、サーバ処理と称する)を開始する。なおプロセッサ21は、サーバ処理の実行中に別の情報端末装置10からリスト画面の要求を受けると、実行中のサーバ処理とは別のスレッドにより新たにサーバ処理を開始する。つまりプロセッサ21は、複数のサーバ処理を並列して実行する場合がある。
以下におけるサーバ処理の説明において単に情報端末装置10及び利用者と記す場合、説明中のサーバ処理の開始の契機となった要求を行った情報端末装置10とその操作者を指すこととする。
【0035】
図5及び図6はプロセッサ21によるサーバ処理のフローチャートである。
図5中のACT41としてプロセッサ21は、リスト画面を生成する。リスト画面は、利用者に関して管理している電子レシートのリストを表す画面である。プロセッサ21は例えば、レシートデータベースDBAから、リスト画面を要求する要求データに含まれた利用者IDがフィールドFIBにセットされているデータレコードDRAを全て抽出する。そしてプロセッサ21は例えば、抽出したデータレコードDRAのフィールドFICにセットされているレシートデータから取引日時及び店舗名をそれぞれ取得し、それらを並べたリストを表した画面としてリスト画面を決定し、そのリスト画面を表した画面データを生成する。またプロセッサ21は、リスト画面に示される電子レシートのそれぞれの電子レシートIDを表すとともに、リスト画面での電子レシートの指定に応じてのレシート画面の要求に際して指定された電子レシートに関する電子レシートIDを通知させる命令を画面データに付帯する。
【0036】
ACT42としてプロセッサ21は、情報端末装置10にリスト画面の表示を指示する。プロセッサ21は例えば、画面表示の指示であることを識別するための識別データと、リスト画面を表す画面データとを含んだ指示データを、情報端末装置10に宛てて通信ユニット24から通信ネットワーク40へと送信する。なお、以下に説明する各種の指示は、上記と同様に、指示の目的を識別するための識別データを含んだ要求データを、通信ネットワーク40を介して授受することにより実現される。
【0037】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、図3中のACT15としてリスト画面を要求した後には、ACT16へと進む。
ACT16としてプロセッサ11は、リスト画面の表示が指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は例えば、上記のようにレシートサーバ20から送信された指示データが通信ネットワーク40により情報端末装置10へと伝送され、通信ユニット15により受信されると、YESと判定してACT17へと進む。
【0038】
ACT17としてプロセッサ11は、リスト画面を表示する。プロセッサ11は例えば、指示データに含まれる画面データが表すリスト画面をタッチパネル14に表示させる。
利用者は、タッチパネル14に表示されたリスト画面から表示させたい電子レシートを、例えばその電子レシートに関する取引日時及び店舗名が示された領域にタップするなどの予め定められた操作によって指定する。
【0039】
ACT18としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT19へと進む。
ACT19としてプロセッサ11は、上記の操作が電子レシートを指定するための操作であったか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作とは異なる操作がなされたのであればNOと判定し、なされた操作に応じた処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、電子レシートを指定するための操作がなされたのであるならば、YESと判定してACT20へと進む。
ACT20としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対してレシート画面を要求する。プロセッサ11は、ここでの要求データには、指定された電子レシート(以下、指定レシートと称する)の電子レシートIDを含める。
【0040】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、図5中のACT42としてリスト画面の表示を指示した後には、ACT43へと進む。
ACT43としてプロセッサ21は、レシート画面が要求されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、情報端末装置10から上述のようにレシート画面が要求されたならばYESと判定し、ACT44へと進む。
【0041】
ACT44としてプロセッサ21は、レシート画面を生成する。レシート画面は、指定レシートを利用者に目視させるための画面である。プロセッサ21は例えば、レシート画面を要求する要求データに含まれた電子レシートIDがフィールドFIAにセットされているデータレコードDRAをレシートデータベースDBAから抽出する。プロセッサ21は例えば、抽出したデータレコードDRAのフィールドFICにセットされたレシートデータに基づいて取引の内容を表した画面としてレシート画面を決定し、そのレシート画面を表す画面データを生成する。
【0042】
ACT45としてプロセッサ21は、指定レシートが第1のスタンプの対象であるか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIDに第1のスタンプデータがセットされているならばYESと判定し、ACT46へと進む。
ACT46としてプロセッサ21は、第1のスタンプがセット済みであるか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIDにセットされている第1のスタンプデータに含まれる管理データがセット済みではないことを表すならばNOと判定し、ACT47へと進む。なお、前述したように、第1のスタンプデータの管理データは、初期状態ではセット済みではないことを表す状態とされる。
【0043】
ACT47としてプロセッサ21は、スタンプ命令を、ACT44で生成した画面データに付帯する。スタンプ命令は、レシート画面に第1のスタンプを付与するため情報端末装置10での操作を受ける処理について定義するものである。スタンプ命令は、例えばJavaScript(登録商標)により記述される。
なおプロセッサ21は、第1のスタンプデータの管理データがセット済みであることを表すならば、ACT46にてYESと判定してACT48へと進むが、この場合については後述する。
【0044】
ACT49としてプロセッサ21は、指定レシートが第2のスタンプの対象であるか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIEに第2のスタンプデータがセットされているならばYESと判定し、ACT50へと進む。
【0045】
ACT50としてプロセッサ21は、第2のスタンプがセット済みであるか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIEにセットされている第2のスタンプデータに含まれる管理データがセット済みではないことを表すならばNOと判定し、ACT51へと進む。なお、前述したように、第2のスタンプデータの管理データは、初期状態ではセット済みではないことを表す状態とされる。
【0046】
ACT51としてプロセッサ21は、ACT47で画面データに付帯したスタンプ命令を編集する。プロセッサ21は、レシート画面に第1のスタンプ又は第2のスタンプを付与するため情報端末装置10での操作を受ける処理について定義するものにスタンプ命令を書き換える。
なおプロセッサ21は、第2のスタンプデータの管理データがセット済みであることを表すならば、ACT50にてYESと判定してACT52へと進むが、この場合については後述する。
【0047】
プロセッサ21は、ACT51を終えると、図6中のACT53へと進む。プロセッサ21は、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIDに第1のスタンプデータがセットされていないならば、指定レシートが第1のスタンプの対象ではないとしてACT45にてNOと判定し、ACT46~ACT52をいずれもパスして図6中のACT53へと進む。またプロセッサ21は、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIEに第2のスタンプデータがセットされていないならば指定レシートが第2のスタンプの対象ではないとしてACT49にてNOと判定し、ACT50~ACT52をいずれもパスして図6中のACT53へと進む。
【0048】
ACT53としてプロセッサ21は、指定レシートに付帯すべきフッタが有るか否かを確認する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIFにフッタ画像のデータがセットされているならばYESと判定し、ACT54へと進む。
ACT54としてプロセッサ21は、フッタ画像を含むようにレシート画面を変更する。プロセッサ21は例えば、ACT54へと進んだ時点におけるレシート画面の末尾に、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIFにセットされているデータが表すフッタ画像を追加するようにレシート画面の画面データを変更する。
【0049】
ACT55としてプロセッサ21は、フッタ命令を、ACT54で変更した画面データに付帯する。フッタ命令は、レシート画面からフッタ画像を消去するため情報端末装置10での操作を受ける処理について定義するものである。フッタ命令は、例えばJavaScript(登録商標)により記述される。
プロセッサ21は、ACT55を終えると、ACT56へと進む。なおプロセッサ21は、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIFにフッタ画像のデータがセットされていないならば、指定レシートに付帯すべきフッタが無いとしてACT53にてNOと判定し、ACT54及びACT55をパスしてACT56へと進む。
ACT56としてプロセッサ21は、情報端末装置10にレシート画面の表示を指示する。プロセッサ21はここでの指示データには、ACT56へと進んだ時点におけるレシート画面の画面データを含める。
【0050】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、図3中のACT20にてレシート画面を要求した後には、ACT21へと進む。
ACT21としてプロセッサ11は、レシート画面の表示が指示されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、レシートサーバ20から上述のようにレシート画面の表示が指示されたならばYESと判定し、図4中のACT22へと進む。
ACT22としてプロセッサ11は、レシート画面を表示する。プロセッサ11は例えば、指示データに含まれる画面データが表すレシート画面をタッチパネル14に表示させる。
【0051】
図7は一例としてのレシート画面SCAを示す図である。
レシート画面SCAは、領域ARA,ARB,ARCを含む。領域ARAは、店舗ロゴを表す領域である。領域ARBは、レシートデータに含まれる情報を表す領域である。領域ARCは、フッタ画像を表す領域である。図7は、値引券を表すフッタ画像が付帯されている例である。
【0052】
図4のACT23としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT24へと進む。
ACT24としてプロセッサ11は、レシート画面の画面データにスタンプ命令が付帯されているか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、スタンプ命令が付帯されているならばYESと判定し、ACT25へと進む。
【0053】
ACT25としてプロセッサ11は、上記の操作がスタンプ命令により定義された操作であるか否かを確認する。ここでは、領域ARA内を予め定められた時間に渡りタップしつづける操作(以下、長押しと称する)が、スタンプ命令により定義されていることとする。
そこで利用者は、表示中の電子レシートにスタンプをセットする場合には、ロゴを長押しする。
【0054】
このような長押しがタッチパネル14により入力されると、プロセッサ11は定義された操作がなされたとしてACT25にてYESと判定し、ACT26へと進む。
ACT26としてプロセッサ11は、選択ウィンドウを表示中のレシート画面に重ねて表示する。選択ウィンドウは、セットするスタンプを利用者に選択させるためのウィンドウである。
【0055】
図8は一例としての選択ウィンドウWIAを示す図である。
図8は、図7に示すレシート画面SCAの領域ARAが長押しされた場合の例である。また図8は、指定レシートが第1及び第2のスタンプの対象であり、第1及び第2のスタンプのいずれもがセットされていない状態の例である。このためプロセッサ11は、選択ウィンドウWIAを、第1のスタンプを指定するためのボタンBUAと、第2のスタンプを指定するためのボタンBUBとを表したウィンドウとしている。プロセッサ11は、指定レシートが第1及び第2のスタンプの対象であり、第1のスタンプのみがセットされていない状態であるならば、選択ウィンドウを、ボタンBUAを表し、ボタンBUBは表さないウィンドウとする。プロセッサ11は、指定レシートが第1及び第2のスタンプの対象であり、第2のスタンプのみがセットされていない状態であるならば、選択ウィンドウを、ボタンBUAを表さず、ボタンBUBを表したウィンドウとする。プロセッサ11は、指定レシートが第1のスタンプのみの対象であるならば、選択ウィンドウを、ボタンBUAを表し、ボタンBUBは表さないウィンドウとする。
利用者は、例えばボタンBUA又はボタンBUBへのタッチなどの予め定められた操作により、設定するスタンプを指定する。
【0056】
図4中のACT27としてプロセッサ11は、何らかの操作がなされるのを待ち受ける。そしてプロセッサ11は、タッチパネル14での操作などがなされたならばYESと判定し、ACT24へと進む。
ACT24としてプロセッサ11は、上記の操作がスタンプを指定するための操作であるか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、該当の操作とは別の操作がなされたのであればNOと判定し、なされた操作に応じた処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。プロセッサ11は一方、設定するスタンプを指定する操作が上記のように行われたのであれば、YESと判定し、ACT29へと進む。
【0057】
ACT29としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対してスタンプのセットを要求する。プロセッサ11は、ここでの要求データには、指定されたのが第1のスタンプ及び第2のスタンプの何れであるかを表すデータを含める。
なおプロセッサ11は例えば、以上のACT25~ACT29についてはレシート画面の画面データに付帯されたスタンプ命令に従って実行する。
【0058】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、図6中のACT56としてレシート画面の表示を指示した後には、ACT57へと進む。
ACT57としてプロセッサ21は、スタンプのセットが要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT58へと進む。
ACT58としてプロセッサ21は、フッタの削除が要求されたか否かを確認する。そしてプロセッサ21は、該当の要求を確認できないならばNOと判定し、ACT57へと戻る。
かくしてプロセッサ21はACT57及びACT58としては、スタンプのセット又はフッタの削除が要求されるのを待ち受ける。そしてプロセッサ21は、スタンプのセットが上記のように要求されたならばACT57にてYESと判定し、ACT59へと進む。
【0059】
ACT59としてプロセッサ21は、要求に応じてスタンプをセットするべくレシートデータベースDBAを更新する。プロセッサ21は例えば、第1のスタンプのセットが要求されたならば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIDにセットされている第1のスタンプデータに含まれる管理データを、セット済みであることを表す状態に書き換える。プロセッサ21は例えば、第2のスタンプのセットが要求されたならば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIEにセットされている第2のスタンプデータに含まれる管理データを、セット済みであることを表す状態に書き換える。かくしてサーバアプリAPBに基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは更新手段として機能する。
【0060】
ACT60としてプロセッサ21は、上記のように更新したデータレコードDRAに基づくようにレシート画面を変更する。プロセッサ21は例えば、第1のスタンプデータの管理データがセット済みであることを表す状態にあるならば、第1のスタンプを追加して表すようにレシート画面を変更する。
【0061】
ACT61としてプロセッサ21は、スタンプがセット済みに変更されたことに応じて、画面データに付帯したスタンプ命令を変更する。つまりプロセッサ21は例えば、第1及び第2のスタンプの双方が対象となっていて、そのいずれかの指定を受けることを定義したスタンプ命令が画面データに付帯されている場合には、今回セット状態としたスタンプとは別のスタンプのみの指定を受けることを定義するようにスタンプ命令を変更する。またプロセッサ21は例えば、第1及び第2のスタンプのいずれか一方の指定を受けることを定義したスタンプ命令が画面データに付帯されている場合には、当該スタンプ命令を削除する。
【0062】
こののちプロセッサ21は、ACT56以降を前述と同様に繰り返す。これによりプロセッサ21は、レシート画面及びスタンプ命令が変更された画面データの通知を伴って、レシート画面の表示を改めて情報端末装置10へと指示する。
【0063】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、図4中のACT29としてスタンプのセットを要求したのちにはACT33へと進む。そしてプロセッサ11は、上述のようにレシート画面の表示が改めて指示されるとYESと判定し、ACT22以降の処理を前述と同様に繰り返す。これによりプロセッサ11は、上述のように変更されたレシート画面をタッチパネル14に表示させることになる。
【0064】
図9は第1のスタンプがセットされた状態の一例としてのレシート画面SCBの一部を示す図である。
レシート画面SCBは、図7に示すレシート画面SCAの表示中に、第1のスタンプのセットを指示する操作がなされた場合の例である。このレシート画面SCBにおいては、レシート画面SCAに対してスタンプSTAが追加されている。
【0065】
ところでプロセッサ11は、レシート画面の画面データにスタンプ命令が付帯されていなかった場合には、図4中のACT24にてNOと判定し、ACT30へと進む。またプロセッサ11は、レシート画面の表示中において行われた操作がスタンプ命令により定義された操作ではなかった場合には、図4中のACT25にてNOと判定し、ACT30へと進む。
【0066】
ACT30としてプロセッサ11は、レシート画面の画面データにフッタ命令が付帯されているか否かを確認する。そしてプロセッサ11は、フッタ命令が付帯されているならばYESと判定し、ACT31へと進む。
ACT31としてプロセッサ11は、上記の操作がフッタ命令により定義された操作であるか否かを確認する。ここでは、領域ARC内における長押しが、フッタ命令により定義されていることとする。
【0067】
利用者は、タッチパネル14に表示されたレシート画面SCAを店員に提示することにより、領域ARCに表された値引券を使用することができる。店員は、領域ARCに表された値引券の使用条件が満たされるならば、値引券中のバーコードを読み取るなどの予め定められた操作によって、値引券に基づく割引を実施する。そして値引券を削除するように利用者に指示する。利用者は、店員による指示に応じて、領域ARC中を長押しする。
【0068】
このような長押しがタッチパネル14により入力されると、プロセッサ11は定義された操作がなされたとしてACT31にてYESと判定し、ACT32へと進む。なおプロセッサ11は、さらに削除を実行するか否かを利用者に指定させて、実行が指定された場合にACT32へと進んでもよい。この場合にプロセッサ11は例えば、削除を実行しないことが指定されたならば、ACT23の待受状態に戻る。
【0069】
ACT32としてプロセッサ11は、レシートサーバ20に対してフッタの削除を要求する。
なおプロセッサ11は、フッタ命令が付帯されていなかった場合にはACT30にてNOと判定して、また行われた操作がフッタ命令で定義された操作ではなかった場合にはACT31にてNOと判定して、いずれの場合もなされた操作に応じた処理へと移行する。なおこの場合の処理は、本実施形態の特徴とするところではないので、その説明は省略する。
プロセッサ11は例えば、以上のACT30~ACT32についてはレシート画面の画面データに付帯されたフッタ命令に従って実行する。
【0070】
レシートサーバ20にてプロセッサ21は、フッタの削除が上記のように要求されたならば、図6中のACT58にてYESと判定し、ACT62へと進む。
ACT62としてプロセッサ21は、要求に応じてフッタを削除するべくレシートデータベースDBAを更新する。プロセッサ21は例えば、ACT44にて抽出したデータレコードDRAのフィールドFIFにセットされているフッタ画像のデータを削除する。なお、フッタ画像を表示するか否かを表す管理データをフッタ画像のデータとともにフィールドFIF又は別のフィールドにセットしておき、この管理データを変更することによってフッタ画像を非表示とするのでもよい。かくしてサーバアプリAPBに基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは更新手段として機能する。
【0071】
ACT63としてプロセッサ21は、上記のように更新したデータレコードDRAに基づくようにレシート画面を変更する。プロセッサ21は、レシート画面に含めてあったフッタ画像を削除する。
ACT64としてプロセッサ21は、画面データに付帯されているフッタ命令を削除する。
こののちプロセッサ21は、ACT56以降を前述と同様に繰り返す。これによりプロセッサ21は、フッタ画像が削除されたレシート画面の画面データの通知を伴って、レシート画面の表示を改めて情報端末装置10へと指示する。
【0072】
情報端末装置10にてプロセッサ11は、図4中のACT32としてフッタの削除を要求したのちにはACT33へと進む。そしてプロセッサ11は、上述のようにレシート画面の表示が改めて指示されるとYESと判定し、ACT22以降の処理を前述と同様に繰り返す。これによりプロセッサ11は、上述のように変更されたレシート画面をタッチパネル14に表示させることになる。
【0073】
図10はフッタ画像が削除された状態の一例としてのレシート画面SCCを示す図である。
レシート画面SCCは、図7に示すレシート画面SCAの表示中に、フッタの削除を指示する操作がなされた場合の例である。このレシート画面SCCは、レシート画面SCAに含まれていた領域ARCが存在しない。
【0074】
さてプロセッサ21は、リスト画面から指定されたレシート画面に関して、上述したようにして第1のスタンプが過去に設定済みであるならば、図5中のACT46にてYESと判定し、ACT48へと進む。
ACT48としてプロセッサ21は、第1のスタンプを表すようにレシート画面を変更する。つまりプロセッサ21は、第1のスタンプがセット済みであっても、まずはACT44では、第1のスタンプを表さない状態のレシート画面を生成する。そしてプロセッサ21はACT48としては、第1のスタンプを表すようにレシート画面を変更する。そしてプロセッサ21はこののち、ACT49へと進む。
【0075】
さてプロセッサ21は、リスト画面から指定されたレシート画面に関して、上述したようにして第2のスタンプが過去に設定済みであるならば、図5中のACT50にてYESと判定し、ACT52へと進む。
ACT52としてプロセッサ21は、第2のスタンプを表すようにレシート画面を変更する。つまりプロセッサ21は、第2のスタンプがセット済みであっても、まずはACT44では、第2のスタンプを表さない状態のレシート画面を生成する。そしてプロセッサ21はACT50としては、第2のスタンプを表すようにレシート画面を変更する。そしてプロセッサ21はこののち、図6中のACT53へと進む。
なお、プロセッサ21は、ACT44を実行するのに先立って、第1のスタンプ及び第2のスタンプの設定状況を確認し、ACT44でその設定状況を反映したレシート画面を生成してもよい。
【0076】
プロセッサ21は、リスト画面から指定されたレシート画面に関して、当初はフッタ画像が付帯されていたものの、上述したようにして削除済みであるならば、図6中のACT53にてNOと判定することとなり、前述のようにACT54及びACT55をパスする。従って、この場合にACT56にて表示を指示するレシート画面には、フッタ画像は表されない。
【0077】
このようにプロセッサ21は、レシートデータベースDBAにセットされた管理データとしての機能を持ったデータにより表示すべきであるとされている表示要素を表したレシート画面を生成している。かくしてサーバアプリAPBに基づく情報処理をプロセッサ21が実行することによって、プロセッサ21を中枢部分とするコンピュータは生成手段として機能する。
【0078】
以上のようにレシートサーバ20は、スタンプの対象とされているレシート画面に対しては、情報端末装置10における操作に応じてスタンプを設定し、当該レシート画面には以後、設定済みのスタンプを表す。従ってレシートサーバ20によれば、紙レシートにスタンプを押すことで実現されていたサービスを電子レシートにおいても提供可能となる。
【0079】
またレシートサーバ20は、レシート画面に付帯されていたフッタ画像を、情報端末装置10における操作に応じて削除し、当該レシート画面には以後、フッタ画像を表さない。従ってレシートサーバ20によれば、紙レシートの一部を切り取って回収することで実現されていたサービスを電子レシートにおいても提供可能となる。
【0080】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
スタンプの付加及びフッタ画像の削除のいずれか一方のみを可能としてもよい。
【0081】
付加可能とするスタンプの数は、1つのみ、また3つ以上であってもよい。
【0082】
レシート画面にスタンプを表す位置及びスタンプの形状などは、任意に変更が可能である。
【0083】
スタンプのセットが指示されたことに応じて情報端末装置10で表示中のレシート画面を変更するための処理は、情報端末装置10にてプロセッサ11が実行してもよい。
【0084】
削除の対象とする画像は、レシート画面の末尾に付帯されるフッタ画像には限らず、先頭又は中間に表される画像であってもよい。
【0085】
画像の削除が指示されたことに応じて情報端末装置10で表示中のレシート画面を変更するための処理は、情報端末装置10にてプロセッサ11が実行してもよい。
【0086】
スタンプのセットを指示するための操作領域は、領域ARA以外の任意の予め定められた領域であってもよい。またその操作は、長押し以外の予め定められた任意の操作であってよい。
【0087】
画像の削除を指示するための操作領域は、領域ARC以外の予め定められた任意の領域であってよい。またその操作は、長押し以外の予め定められた任意の操作であってよい。
【0088】
情報処理によりプロセッサ11,21が実現する各機能は、その一部又は全てをロジック回路などのようなプログラムに基づかない情報処理を実行するハードウェアにより実現することも可能である。また上記の各機能のそれぞれは、上記のロジック回路などのハードウェアにソフトウェア制御を組み合わせて実現することも可能である。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
10…情報端末装置、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶ユニット、14…タッチパネル、15…通信ユニット、16…伝送路、20…レシートサーバ、21…プロセッサ、22…メインメモリ、23…補助記憶ユニット、24…通信ユニット、25…伝送路、30…POSシステム、40…通信ネットワーク、100…電子レシートシステム、200…通信ネットワーク。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10